JP2019038014A - フランジを有する鋼矢板の製造方法 - Google Patents
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ここで、「圧延中立線近傍」とは、孔型における、中立線を横断するフランジ対向部分のことであり、以下、本明細書では「圧延中立線近傍」と称する。
以下の式(1a)で規定されるフランジ延伸低減率αを0.10以上0.42以下とした条件で圧延を行っても良い。
α={(t0−t0n’)/t0}/{(t0−t1)/t0} ・・・(1a)
但し、t0n’:前段孔型での最終パス時の圧延中立線近傍の孔型ロール隙、t0:前段孔型での最終パス時の基準ロール隙、t1:後段孔型での最終パス時の基準ロール隙
以下の式(2)で規定される孔型フランジ隙偏差率βを0.035以上0.1以下とした条件で圧延を行っても良い。
β=(t1n’−t1)/t1 ・・・(2)
但し、t1n’:後段孔型での最終パス時の圧延中立線近傍のロール隙、t1:後段孔型での最終パス時の基準ロール隙
また、リバース圧延でこれら孔型59、69での圧延が行われる場合、フランジ対応部5、6では、リバース圧延のたびにこれらフランジ対応部5、6の中央部(中立線近傍)に肉が集まり、フランジ厚みの復元といった現象が発生しやすいことも検討の結果明らかとなった。厚みの復元が発生すると、次パスでのフランジ延伸が増大してしまい、更にフランジ波が生じやすくなり好ましくない。
α={(t0−t0n)/t0}/{(t0−t1)/t0} ・・・(1)
即ち、α=(t0−tn0)/(t0−t1) ・・・(1)’
α={(t0−t0n’)/t0}/{(t0−t1)/t0} ・・・(1a)
例えば上記実施の形態では、第2中間圧延において、総フランジ圧下率に比べ、中立線O近傍での圧下率を低くするために、第1中間圧延において中立線O近傍でのフランジ厚t0nを基準ロール隙でのフランジ厚t0に比べて所定量だけ薄くなるように孔型設計し、フランジ対応部5、6の中立線O近傍における厚みを薄くする技術について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。そこで、以下では本発明の他の実施の形態として、第2中間圧延において、総フランジ圧下率に比べ、中立線O近傍での圧下率を低くするために、第2中間圧延に用いる孔型69(他の形態における孔型69’)の形状を好適に設計する技術について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において上記実施の形態と同一の機能構成を有する構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。また、以下では上記実施の形態と同様、フランジ対応部5に関して説明するが、フランジ対応部6に関しても同様の技術が当然適用可能である。
β=(t1n’−t1)/t1 ・・・(2)
ここで、t1n’は、図12に示すように、最終パスでの拡幅された孔型ロール隙の最大幅であり、本形態においては中立線O上における孔型ロール隙を示している。
同様に、上記他の実施の形態において、フランジ波を抑制するために、第2中間圧延において広幅化すべき孔型部分での範囲は、中立線Oを中心としてその近傍を含めた範囲として説明したが、その範囲は正確に中立線Oを中心とした範囲にする必要はなく、被圧延材Aの温度分布や圧延条件等に応じて適宜変更することも可能である。また、中立線Oを中心として直線的に広幅化した形状を説明したが、それ以外にも、曲線状に広幅化した形状や、図16に示すように溝形状に広幅化した形状としても良い。
一方、表1に示す比較例1ではフランジ延伸低減率αを本発明の範囲外とし、比較例2ではロール隙を狭める範囲を本発明の範囲外とした。
一方、比較例1では、フランジ延伸低減率αが本発明の範囲外である0.08となるような構成とし、圧延を実施した。その結果、被圧延材のフランジ波急峻度は0.012となり、仕上圧延機においてフランジ波を消去することができず、製品として不合格となった。
一方、比較例2では、ロール隙を狭める範囲を本発明の範囲外である0.20として圧延を実施した。その結果、被圧延材のフランジ波急峻度は0.015となり、仕上圧延機においてフランジ波を消去することができず、製品として不合格となった。
一方、表2に示す比較例3ではフランジ隙偏差率βを本発明の範囲外とし、比較例4ではロール隙を広げる範囲を本発明の範囲外とした。
一方、比較例3では、フランジ隙偏差率βが本発明の範囲外である0.020となるような構成とし、圧延を実施した。その結果、被圧延材のフランジ波急峻度は0.016となり、仕上圧延機においてフランジ波を消去することができず、製品として不合格となった。
一方、比較例4では、ロール隙を広げる範囲を本発明の範囲外である0.20として圧延を実施した。その結果、被圧延材のフランジ波急峻度は0.015となり、仕上圧延機においてフランジ波を消去することができず、製品として不合格となった。
また、表3に示す実施例16では、フランジ延伸低減率αを0.35とし、フランジ隙偏差率βを0.080とし、それぞれの孔型(前段孔型・後段孔型)でのロール隙の変更範囲W/Bを0.30として圧延を実施した。その結果、被圧延材のフランジ波急峻度は0.000となり、フランジ波は発生しなかった。
以上のことから、本発明を適用した場合の圧延の優位性が確認された。
3…ウェブ対応部
5、6…フランジ対応部
8、9…腕対応部
10、11…継手対応部
14、15…爪部
17…粗圧延機
18…第1中間圧延機
19…第2中間圧延機
30…仕上圧延機
45…(第1の孔型の)上孔型ロール
48…(第1の孔型の)下孔型ロール
49…第1の孔型
55…(第2の孔型の)上孔型ロール
58…(第2の孔型の)下孔型ロール
59…第2の孔型
59a…(第2の孔型の)孔型部分
65…(第3の孔型の)上孔型ロール
68…(第3の孔型の)下孔型ロール
69、69’…第3の孔型
69a…(第3の孔型の)孔型部分
75…(第4の孔型の)上孔型ロール
78…(第4の孔型の)下孔型ロール
79…第4の孔型
85…(第5の孔型の)上孔型ロール
88…(第5の孔型の)下孔型ロール
89…第5の孔型
A(A1〜A4)…被圧延材
L…圧延ライン
O…中立線
Claims (7)
- 被圧延材に粗圧延工程、中間圧延工程及び仕上圧延工程を行うフランジを有する鋼矢板の製造方法であって、
前記粗圧延工程及び中間圧延工程における被圧延材の圧延は、連続する複数の孔型における複数パス圧延によって行われ、
前記複数の孔型での圧延において、連続する2つの孔型では、後段の孔型におけるフランジ総圧下率に比べて、圧延中立線近傍でのフランジ圧下率が小さくなるような所定の条件にてフランジ対応部位のロール隙を構成し、圧延を行うことを特徴とする、フランジを有する鋼矢板の製造方法。 - 前記連続する2つの孔型では、前段の孔型における圧延中立線近傍でのフランジ対応部位のロール隙を、当該前段の孔型の基準ロール隙に比べて狭めるように構成し、
以下の式(1a)で規定されるフランジ延伸低減率αを0.10以上0.42以下とした条件で圧延を行うことを特徴とする、請求項1に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。
α={(t0−t0n’)/t0}/{(t0−t1)/t0} ・・・(1a)
但し、t0n’:前段孔型での最終パス時の圧延中立線近傍の孔型ロール隙、t0:前段孔型での最終パス時の基準ロール隙、t1:後段孔型での最終パス時の基準ロール隙 - 前記連続する2つの孔型では、後段の孔型における圧延中立線近傍でのフランジ対応部位のロール隙を、当該後段の孔型の基準ロール隙に比べて広げるように構成し、
以下の式(2)で規定される孔型フランジ隙偏差率βを0.035以上0.1以下とした条件で圧延を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。
β=(t1n’−t1)/t1 ・・・(2)
但し、t1n’:後段孔型での最終パス時の圧延中立線近傍のロール隙、t1:後段孔型での最終パス時の基準ロール隙 - 前段の孔型においてロール隙を狭める圧延中立線近傍でのフランジ対応部位の範囲は、
当該前段の孔型のフランジ対応部位の幅方向長さ全体を1とした場合に、圧延中立線を中心として0.3以上の範囲であることを特徴とする、請求項2に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。 - 後段の孔型においてロール隙を広げる圧延中立線近傍でのフランジ対応部位の範囲は、
当該後段の孔型のフランジ対応部位の幅方向長さ全体を1とした場合に、圧延中立線を中心として0.3以上の範囲であることを特徴とする、請求項3に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。 - 後段の孔型において被圧延材の圧延中立線近傍に隆起部が形成されたフランジ対応部は、当該後段の孔型の後に配置した孔型による圧延により所望の平坦形状に圧延造形されることを特徴とする、請求項3又は5に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。
- 前記フランジを有する鋼矢板はハット形鋼矢板であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフランジを有する鋼矢板の製造方法。
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- 2017-08-25 JP JP2017162034A patent/JP6874597B2/ja active Active
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