JP2018043248A - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べフランジ幅の大きなH形鋼製品を効率的且つ安定的に製造すると共に、粗圧延時に生じる被圧延材長手方向での寸法変動の発生を抑制させる。【解決手段】粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を圧延造形する5以上の複数の孔型が刻設され、当該複数の孔型では被圧延材の1又は複数パス造形が行われ、複数の孔型のうち第1孔型及び第2孔型には、被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成され、複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降には、割り込みに当接し、形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成され、複数の孔型のうち最終孔型は平造形孔型であり、複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降で行われる折り曲げ造形は複数パス造形にて行われ、当該複数パスにおける奇数パスと偶数パスでの圧延荷重比が0.5以上1.0以下となるようにパススケジュール設計される。【選択図】図10

Description

本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に関する。
H形鋼を製造する場合には、加熱炉から抽出されたスラブやブルーム等の素材を粗圧延機(BD)によって粗形材(所謂ドッグボーン形状の被圧延材)に造形し、中間ユニバーサル圧延機によって上記粗形材のウェブやフランジの厚さを圧下し、併せて前記中間ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機によって被圧延材のフランジに対し幅圧下や端面の鍛錬と整形が施される。そして、仕上ユニバーサル圧延機によってH形鋼製品が造形される。
このようなH形鋼の製造方法において、矩形断面であるスラブ素材から所謂ドッグボーン形状の粗形材を造形する方法として種々の技術が創案されている。例えば特許文献1には、矩形断面素材に対し、ボックス孔型間のロールカラー部に形成された割り入れ突部を用いて素材端部に溝を入れ、ボックス孔型と割り入れ突部を併用して大サイズの粗形鋼片(ドッグボーン形状素材)を得る技術が開示されている。また、例えば特許文献2には、粗圧延工程の第1の孔型においてスラブ端面に割り込みを入れた後、第2以降の孔型において当該割り込みを割広げる、又は、割り込み深さを深くさせエッジング圧延を行い、それ以降の孔型にてスラブ端面の割り込みを消去する技術が開示されている。
特開昭60−21101号公報 特開平7−88501号公報
近年、構造物等の大型化に伴い大型のH形鋼製品の製造が望まれている。特にH形鋼の強度・剛性に大きく寄与するフランジを従来に比べて広幅化した製品が望まれている。フランジが広幅化されたH形鋼製品を製造するためには、粗圧延工程における造形から従来に比べフランジ幅の大きな被圧延材を造形する必要がある。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、割り込みを入れたスラブ等の素材に対して、特に割り込み形状の変遷等を経ずに、即座に底面がフラット形状のボックス孔型によってエッジング圧延を行い、フランジ相当部を造形しており、このような方法では被圧延材の形状を急激に変化させることに伴う形状不良が生じやすい。特に、このような造形における被圧延材の形状変化は、被圧延材とロールとの接触部の力と、被圧延材の曲げ剛性との関係によって定まるものであり、従来に比べフランジ幅の大きなH形鋼を製造する場合には形状不良がより生じやすいといった問題がある。
また、例えば上記特許文献2に開示されている技術では、スラブ等の素材の端面(スラブ端面)に割り込みを入れ、当該端面をエッジングし、その幅拡がりを利用して粗圧延を行う方法では、フランジの広幅化に限界がある。即ち、従来の粗圧延方法においてフランジの広幅化を図るためにはウェッジ設計(割り込み角度の設計)、圧下調整、潤滑調整といった技術により幅拡がりの向上が図られるが、いずれの方法もフランジ幅に大幅に寄与するものではないため、エッジング量に対するフランジ幅の拡がり量の比率を示す幅拡がり率は、エッジングの初期段階の効率が最も高い条件でも0.8程度であり、同一孔型でエッジングを繰り返す条件では、フランジ幅の拡がり量が大きくなるにつれて低下し、最終的には0.5程度になることが知られている。また、スラブ等の素材自体を大型化し、エッジング量を大きくすることも考えられるが、粗圧延機の設備規模や圧下量等には装置限界があるため十分な製品フランジの広幅化が実現されないといった事情がある。
また、フランジが広幅化されたH形鋼製品を製造する際には、粗圧延工程における造形から従来に比べフランジ幅の大きな被圧延材を造形するために、当該粗圧延工程において従来にはなかった形状不良等の問題が生じてしまうことが分かってきている。具体的には、粗圧延工程での造形時に被圧延材の長手方向において定常部と非定常部に異なる形状特性が発現することが分かっており、同じ被圧延材で形状特性の異なる部位ができてしまうために、平圧延時の不具合や、後段の中間圧延等への悪影響が懸念されており、その解消方法の実現が求められている。
このような事情に鑑み、本発明の目的は、H形鋼を製造する際の孔型を用いた粗圧延工程において、スラブ等の素材の端面に鋭角の先端形状をした突起部で深く割り込みを入れ、それによって形成されたフランジ部を順次折り曲げることによって、被圧延材における形状不良の発生を抑制させ、従来に比べフランジ幅の大きなH形鋼製品を効率的且つ安定的に製造すると共に、粗圧延時に生じる被圧延材長手方向での寸法変動の発生を抑制させることが可能なH形鋼の製造技術を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を圧延造形する5以上の複数の孔型が刻設され、当該複数の孔型では被圧延材の1又は複数パス造形が行われ、前記複数の孔型のうち第1孔型及び第2孔型には、被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成され、前記複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降には、前記割り込みに当接し、形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成され、前記複数の孔型のうち最終孔型は平造形孔型であり、前記複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降で行われる折り曲げ造形は複数パス造形にて行われ、当該複数パスにおける奇数パスと偶数パスでの圧延荷重比が0.5以上1.0以下となるようにパススケジュール設計されることを特徴とする、H形鋼の製造方法が提供される。
複数パスで行われる前記折り曲げ造形において、奇数パスと偶数パスとの圧延荷重比が0.85以上0.94以下となるようにパススケジュール設計されても良い。
前記折り曲げ造形は、2パスの造形で行われても良い。
本発明によれば、H形鋼を製造する際の孔型を用いた粗圧延工程において、スラブ等の素材の端面に鋭角の先端形状をした突起部で深く割り込みを入れ、それによって形成されたフランジ部を順次折り曲げることによって、被圧延材における形状不良の発生を抑制させ、従来に比べフランジ幅の大きなH形鋼製品を効率的且つ安定的に製造すると共に、粗圧延時に生じる被圧延材長手方向での寸法変動の発生を抑制させることが可能となる。
H形鋼の製造ラインについての概略説明図である。 第1孔型の概略説明図である。 第2孔型の概略説明図である。 第3孔型の概略説明図である。 第4孔型の概略説明図である。 第5孔型(平造形孔型)の概略説明図である。 折り曲げ造形後の被圧延材の長手方向の様子を示す概略説明図である。 ウェッジ角度が大きい噛み込み端が平造形圧延された場合の断面形状を示す概略説明図である。 第4孔型において折り曲げ造形を1パスで行った場合の被圧延材長手方向でのウェブ高さの変動を示す説明図である。 複数パスで圧延負荷を配分して折り曲げ造形を行った場合の、奇数パス荷重に対する偶数パス荷重の比である圧延荷重比と被圧延材のウェブ高さ寸法比との関係を示すグラフである。 第4孔型において折り曲げ造形を2パスで行い、その際の荷重比を1.00とした場合の長手方向位置とウェブ高さとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施の形態にかかる圧延設備1を含むH形鋼の製造ラインTについての説明図である。図1に示すように、製造ラインTには上流側から順に、加熱炉2、サイジングミル3、粗圧延機4、中間ユニバーサル圧延機5、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、中間ユニバーサル圧延機5に近接してエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインTにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。
図1に示すように、製造ラインTでは、加熱炉2から抽出された例えばスラブ11等の被圧延材Aがサイジングミル3ならびに粗圧延機4において粗圧延される。次いで、中間ユニバーサル圧延機5において中間圧延される。この中間圧延時には、必要に応じてエッジャー圧延機9によって被圧延材の端部等(後述するフランジ部80)に対して圧下が施される。通常の場合、サイジングミル3及び粗圧延機4のロールには、合わせて4〜6個程度の孔型が刻設されており、これらを経由して複数パス程度のリバース圧延でH形粗形材13が造形され、該H形粗形材13を前記中間ユニバーサル圧延機5−エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスの圧下が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される。
次に、以下では図1に示したサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型構成や孔型形状について図面を参照して説明する。図2〜図6は粗圧延工程を行うサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型についての概略説明図である。ここで、説明する第1孔型〜第4孔型は、例えばサイジングミル3に全て刻設されても良く、サイジングミル3及び粗圧延機4に第1孔型〜第5孔型の5つの孔型が分けて刻設されても良い。即ち、第1孔型〜第4孔型はサイジングミル3及び粗圧延機4の両方に亘って刻設されても良く、どちらか一方の圧延機に刻設されても良い。通常のH形鋼の製造における粗圧延工程では、これら各孔型において1又は複数パスでの造形が行われる。
また、本実施の形態では刻設される孔型が5つの場合を例示して説明するが、その孔型数についても、必ずしも5孔型である必要はなく、5以上の複数の孔型数であっても良い。即ち、H形粗形材13を造形するために好適な孔型構成であれば良い。なお、図2〜図6では、各孔型における造形時の被圧延材Aの概略最終パス形状を破線にて図示している。
図2は第1孔型K1の概略説明図である。第1孔型K1は、一対の水平ロールである上孔型ロール20と下孔型ロール21に刻設され、これら上孔型ロール20と下孔型ロール21のロール隙において被圧延材Aが圧下・造形される。また、上孔型ロール20の周面(即ち、第1孔型K1の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部25が形成されている。更に、下孔型ロール21の周面(即ち、第1孔型K1の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部26が形成されている。これら突起部25、26はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部25と突起部26とでそれぞれ等しく構成されている。突起部25、26の高さ(突出長さ)をh1とし、先端部角度をθ1aとする。
この第1孔型K1においては、突起部25、26が被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に押し当てられ、割り込み28、29が形成される。ここで、突起部25、26の先端部角度(ウェッジ角度とも呼称される)θ1aは例えば25°以上40°以下であることが望ましい。
ここで、第1孔型K1の孔型幅は、被圧延材Aの厚み(即ち、スラブ厚)とほぼ等しいことが好ましい。具体的には、第1孔型K1に形成された突起部25、26の先端部における孔型の幅と、スラブ厚を同一にすることで、被圧延材Aの左右センタリング性が好適に確保される。また、このような孔型寸法の構成とすることで、図2に示すように、第1孔型K1での造形時において、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)においては、上記突起部25、26及び孔型側面(側壁)の一部が被圧延材Aと接していて、割り込み28、29により4つの要素(部位)に分割されたスラブ上下端部に対して、第1孔型K1の上面及び底面にて積極的な圧下が行われない方が好ましい。孔型の上面及び底面による圧下は、被圧延材Aの長手方向への伸びを生じさせてしまい、フランジ(後述するフランジ部80)の生成効率を低下させてしまうからである。即ち、第1孔型K1においては、突起部25、26が被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に押し当てられ、割り込み28、29が形成される際の突起部25、26における圧下量(ウェッジ先端圧下量)は、スラブ上下端部における圧下量(スラブ端面圧下量)よりも十分に大きなものとされ、これにより割り込み28、29が形成される。
図3は第2孔型K2の概略説明図である。第2孔型K2は、一対の水平ロールである上孔型ロール30と下孔型ロール31に刻設される。上孔型ロール30の周面(即ち、第2孔型K2の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部35が形成されている。更に、下孔型ロール31の周面(即ち、第2孔型K2の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部36が形成されている。これら突起部35、36はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部35と突起部36とでそれぞれ等しく構成されている。これら突起部35、36の先端部角度は25°以上40°以下のウェッジ角度θ1bであることが望ましい。
なお、上記第1孔型K1のウェッジ角度θ1aは、フランジ相当部の先端部厚みを確保し、誘導性を高め、圧延の安定性を担保するために、後段の第2孔型K2のウェッジ角度θ1bと同じ角度であることが好ましい。
突起部35、36の高さ(突出長さ)h2は、上記第1孔型K1の突起部25、26の高さh1より高く構成されており、h2>h1となっている。また、突起部35、36の先端部角度は上記第1孔型K1の突起部25、26の先端部角度と同じであることが圧延寸法精度上、好ましい。これら上孔型ロール30と下孔型ロール31のロール隙において、上記第1孔型K1通材後の被圧延材Aが更に造形される。
ここで、第1孔型K1に形成される突起部25、26の高さh1より、第2孔型K2に形成される突起部35、36の高さh2の方が高く、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)への侵入長さも同様に第2孔型K2の方が長くなる。第2孔型K2での突起部35、36の被圧延材Aへの侵入深さは、突起部35、36の高さh2と同じである。即ち、第1孔型K1での突起部25、26の被圧延材Aへの侵入深さh1’と、第2孔型K2での突起部35、36の被圧延材Aへの侵入深さh2はh1’<h2との関係になっている。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面30a、30b及び孔型底面31a、31bと、突起部35、36の傾斜面とのなす角度θfは、図3に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
図3に示すように、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)へ押し当てられた時の突起部の侵入長さが長いことから、第2孔型K2においては、第1孔型K1において形成された割り込み28、29が更に深くなるように造形が行われ、割り込み38、39が形成される。なお、ここで形成される割り込み38、39の寸法に基づき粗圧延工程でのフランジ造形工程終了時のフランジ片幅が決定される。
図4は第3孔型K3の概略説明図である。第3孔型K3は、一対の水平ロールである上孔型ロール40と下孔型ロール41に刻設される。上孔型ロール40の周面(即ち、第3孔型K3の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部45が形成されている。更に、下孔型ロール41の周面(即ち、第3孔型K3の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部46が形成されている。これら突起部45、46はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部45と突起部46とでそれぞれ等しく構成されている。
上記突起部45、46の先端部角度θ2は、上記角度θ1bに比べ広角に構成され、突起部45、46の被圧延材Aへの侵入深さh3は、上記突起部35、36の侵入深さh2よりも短くなっている(即ち、h3<h2)。この角度θ2は例えば70°以上110°以下が好ましい。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面40a、40b及び孔型底面41a、41bと、突起部45、46の傾斜面とのなす角度θfは、図4に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
図4に示すように、第3孔型K3では、第2孔型K2通材後の被圧延材Aに対し、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)において第2孔型K2において形成された割り込み38、39が、突起部45、46が押し当てられることにより、割り込み48、49となる。即ち、第3孔型K3での造形における最終パスでは、割り込み48、49の最深部角度(以下、割り込み角度とも呼称する)がθ2となる。換言すると、第2孔型K2において割り込み38、39の形成と共に造形された分割部位(後述するフランジ部80に対応する部位)が外側に折り曲げられるような造形が行われる。
なお、図4に示す第3孔型K3での造形は複数パスによって行われる。
図5は第4孔型K4の概略説明図である。第4孔型K4は、一対の水平ロールである上孔型ロール50と下孔型ロール51に刻設される。上孔型ロール50の周面(即ち、第4孔型K4の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部55が形成されている。更に、下孔型ロール51の周面(即ち、第4孔型K4の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部56が形成されている。これら突起部55、56はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部55と突起部56とでそれぞれ等しく構成されている。
上記突起部55、56の先端部角度θ3は、上記角度θ2に比べ広角に構成され、突起部55、56の被圧延材Aへの侵入深さh4は、上記突起部45、46の侵入深さh3よりも短くなっている(即ち、h4<h3)。
また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面50a、50b及び孔型底面51a、51bと、突起部55、56の傾斜面とのなす角度θfは、上記第3孔型K3と同様に、図5に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
第4孔型K4では、第3孔型K3通材後の被圧延材Aに対し、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)において第3孔型K3において形成された割り込み48、49が、突起部55、56が押し当てられることにより押し広げられ、割り込み58、59となる。即ち、第4孔型K4での造形における最終パスでは、割り込み58、59の最深部角度(以下、割り込み角度とも呼称する)がθ3となる。換言すると、第3孔型K3において割り込み48、49の形成と共に造形された分割部位(後述するフランジ部80に対応する部位)が更に外側に折り曲げられるような造形が行われる。このようにして造形された被圧延材Aの上下端部の部位は、後のH形鋼製品のフランジに相当する部位であり、ここではフランジ部80と呼称する。
なお、図5に示す第4孔型K4での造形は複数パスによって行われる。
図6は第5孔型K5の概略説明図である。第5孔型K5は、一対の水平ロールである上孔型ロール85と下孔型ロール86から構成される。図6に示すように、第5孔型K5では、第4孔型K4までに造形された被圧延材Aが90°あるいは270°回転させられ、第4孔型K4までは被圧延材Aの上下端に位置していたフランジ部80が、圧延ピッチライン上に来るような配置となる。そして、第5孔型K5では、2か所のフランジ部80を繋ぐ接続部であるウェブ部82の圧下及びフランジ部80のフランジ先端部を圧下することでフランジ幅の寸法調整が行われる。このようにしていわゆるドッグボーン形状のH形粗形材(図1に示すH形粗形材13)が造形される。なお、この第5孔型K5はウェブ部82を圧下して減厚させることから、ウェブ減厚孔型あるいは平造形孔型とも呼称される。なお、この平造形孔型(第5孔型K5)における圧延造形は、1又は任意の複数パスで行われる。
このように造形されたH形粗形材13に対し、既知の圧延機である中間ユニバーサル圧延機5−エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスのリバース圧延が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される(図1参照)。
上述したように、本実施の形態にかかる第1孔型K1〜第4孔型K4を用いて被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に割り込みを入れ、それら割り込みによって左右に分かれた各部分を左右に折り曲げる加工を行い、フランジ部80を形成するといった造形をすることで、被圧延材A(スラブ)の上下端面をほぼ上下方向に圧下することなくH形粗形材13の造形を行うことができる。即ち、従来行われていたスラブ端面を常に圧下する粗圧延方法に比べ、フランジ幅を広幅化させてH形粗形材13を造形することが可能となり、その結果、フランジ幅の大きな最終製品(H形鋼)を製造することができる。
ここで、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法では、第1孔型K1及び第2孔型K2において被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に割り込みを入れ、それら割り込みによって左右に分かれた分割部位を第3孔型K3及び第4孔型K4において左右に折り曲げる加工を行うといった構成を採っている。このような圧延造形方法では、ウェッジ角度の変更に伴い、圧延造形される被圧延材Aの形状が大きく変化することから、圧延定常部に至る過程でロールと被圧延材Aの接触領域が狭く、圧延造形が不安定になり易いといった側面がある。
本発明者らの検証によれば、被圧延材Aの折り曲げ造形(即ち、第3孔型K3及び第4孔型K4での造形)を1パスで実施した場合、被圧延材Aの長手方向での噛み込み端における折り曲げ角度は、定常部での折り曲げ角度に比べて大きく、一方、被圧延材Aの長手方向での蹴出し端における折り曲げ角度は、定常部での折り曲げ角度に比べて小さいことが分かった。
図7は折り曲げ造形後の被圧延材Aの長手方向の様子を示す概略説明図であり、第3孔型K3での折り曲げ造形後の被圧延材Aの形状を概略的に図示したものである。図7に示すように、折り曲げ後の被圧延材Aの噛み込み端の折り曲げ角度をθT、定常部(長手方向の略中央部)の折り曲げ角度をθM、蹴出し端の折り曲げ角度をθBとすると、θT>θM>θBとの関係になるような造形が行われている。このような現象は、本実施の形態に係る第3孔型K3における折り曲げ造形と、第4孔型K4における折り曲げ造形の両方において見受けられる現象である。
上記現象は、被圧延材Aの長手方向での噛み込み端が、被圧延材Aの後続材に拘束された状態で折り曲げ造形が実施されるために、折り曲げ造形時の圧下によるメタルフローが長手方向に流れず、幅方向に拡がるためであると推定される。また、被圧延材Aの長手方向の蹴出し端は、後端にいくに従って後続材の影響が小さくなるために、長手方向へのメタルフローが生じやすく、折り曲げ造形時の圧下によるメタルフローがクロップとして圧延出側に流れるために十分な折り曲げが実施されないことに起因すると推定される。
第4孔型K4までの圧延造形において、長手方向に寸法分布を持った被圧延材Aが造形された場合、後段の第5孔型K5(平造形孔型)での圧延造形では、ウェッジ角度が大きい噛み込み端(ウェッジ角度:θT)でフランジ部80の内側への倒れ込み現象が発生しやすく、この平造形孔型での圧延造形時や、後段の中間圧延時(ユニバーサル圧延時)に、フランジ先端部にすり下げ疵を発生させやすいといった問題点がある。
図8は、ウェッジ角度が大きい噛み込み端(ウェッジ角度:θT)が平造形圧延された場合の断面形状を示す概略説明図である。なお、図8においては、フランジ部80を拡大するように被圧延材Aの一部(1/4部分)を拡大して図示している。
ウェッジ角度が定常部よりも大きいθTである噛み込み端においては、図8に示すように、フランジ先端部が内側に張り出してしまうといった現象(いわゆるオーバーハング、図中破線部参照)が生じやすい。一旦張り出しが発生すると、次工程であるユニバーサル圧延(中間圧延)にて、フランジ内側にすり下げ疵を発生させてしまう可能性が極めて高い。また、フランジ部80の折れ曲がりといった形状不良も懸念される。
図7、図8を参照して上述した問題点に鑑み、本発明者らは、折り曲げ造形時の被圧延材Aの長手方向寸法変動の発生を抑制させるための技術について鋭意検討を行い、以下に説明する2つの対策により、当該問題点を解決することが可能であるとの知見を見出した。以下、本知見について説明する。
先ず、第3孔型K3や第4孔型K4での折り曲げ造形に起因する、被圧延材Aの長手方向寸法変動の発生について、ウェブ高さの変動を例に挙げて調査を行った。図9は、2000mm幅のスラブを素材とし、本実施の形態に係る圧延造形方法を適用し、その中で第4孔型K4において折り曲げ造形を1パスで行った場合の被圧延材長手方向でのウェブ高さの変動を示す説明図であり、(a)は長手方向位置とウェブ高さとの関係を示すグラフ、(b)はウェブ高さの説明図である。
図9(a)に示すように、同一の被圧延材Aの長手方向において、噛み込み端に近づく程、折り曲げ角度が大きくなり、その結果ウェブ高さは短くなっている。一方、蹴出し端に近づく程、折り曲げ角度が小さくなり、その結果ウェブ高さは長くなっている。なお、本明細書における「噛み込み端」については、図9に示すウェブ高さの値が略一定であるような被圧延材Aの長手方向部位を定常部とし(図9(a)参照)、孔型に対して噛み込む側の端部における定常部以外の寸法変動が見られる範囲を「噛み込み端」と記載し、孔型から蹴出しされる側の端部における定常部以外の寸法変動が見られる範囲を「蹴出し端」として記載している。
このように、同一の被圧延材Aの長手方向においてウェブ高さが異なるといった、長手方向寸法変動が発生することに鑑み、本発明者らは、パススケジュールの適正化、あるいは、折り曲げ造形中のロール隙の変更を行うことで当該寸法変動を抑えることが可能であると考え、更なる検討を行った。
(パススケジュールの適正化)
本発明者らの検討によれば、本実施の形態に係る折り曲げ造形を複数パスで行う場合において、奇数パス(第1パス、第3パス等)と偶数パス(第2パス、第4パス等)の変形差が大きい場合に、上記長手方向寸法変動が顕著になり易いことを見出した。そこで、折り曲げ造形を複数パスで行う場合の奇数パスと偶数パスの圧延荷重に着目し、その荷重比とウェブ高さ寸法との関係について更なる調査を行い、被圧延材長手方向におけるウェブ高さ寸法の変動(即ち、長手方向寸法変動)を好適に抑えるような荷重比を定めるべく検証を行った。
図10は、2パスで圧延負荷を配分して折り曲げ造形を行った場合の、奇数パス荷重に対する偶数パス荷重の比である圧延荷重比(以下、単に荷重比とも呼称する)と被圧延材Aのウェブ高さ寸法比との関係を示すグラフである。なお、ウェブ高さ寸法比とは、被圧延材長手方向の端部である噛み込み端(以下、トップとも記載)、あるいは蹴出し端(以下、ボトムとも記載)のウェブ高さ寸法と、被圧延材長手方向定常部(略中央部)のウェブ高さ寸法の比である。図10には、被圧延材長手方向のトップとボトムの両方のデータを図示している。
図10に示すように、荷重比が0の場合(即ち、1パスのみで折り曲げ造形を行った場合)に比べ、荷重比が大きくなる(即ち、偶数パスへの荷重負荷を大きくする)と、荷重比が1.00に近づくにつれて被圧延材トップ側とボトム側の折り曲げ角度が均等化し、ウェブ高さ寸法比が1.00に近づく。なお、荷重比が1.00を超え、例えば1.50以上となると、トップとボトムの形状が逆転し、長手方向寸法変動が顕著となってしまう。
また、図10に示すように、荷重比が1.00近傍である場合にトップとボトムの寸法変動は拮抗し、被圧延材長手方向の寸法変動が抑制されるが、より好ましくは、偶数パスへの負荷がやや小さめである(即ち、荷重比が1.00を下回る)場合の方が、寸法変動の抑制効果が高い。これは、奇数パスでの造形よりも偶数パスでの造形の方が同じ加工量でも接触弧長が長くなり、クロップが成長しやすいためであると考えられる。
以上、図10を参照して説明したように、2パスで圧延負荷を配分して折り曲げ造形を行う場合には、荷重比を1.00近傍の値とすることが望ましい。図10に示すデータから、トップとボトムの寸法変動が拮抗し、被圧延材長手方向の寸法変動が抑制される条件は、荷重比が0.50以上1.00以下であることが望ましく、更には、荷重比が0.85以上0.94以下とすることが望ましい。即ち、図10からは、このような条件下において、被圧延材長手方向の寸法変動が効果的に抑制されることが分かる。荷重比をこのような範囲内とし、複数パス(特に、2パス)で圧延負荷を配分して折り曲げ造形を行うことで、被圧延材長手方向の寸法変動が抑制され、平造形孔型での圧延造形時や後段の中間圧延時(ユニバーサル圧延時)に、フランジ先端部にすり下げ疵を発生させてしまうといった問題が解消され、安定的にH形鋼製品の製造を行うことが可能となる。
なお、本実施の形態に係る第3孔型K3や第4孔型K4での折り曲げ造形は、4パス以上で行っても良いが、圧延能率の面からは2パスで行われることが好ましい。
図11は、本実施の形態に係る圧延造形方法を適用し、その中で第4孔型K4において折り曲げ造形を2パスで行い、その際の荷重比を1.00とした場合の長手方向位置とウェブ高さとの関係を示すグラフである。図9(a)と図11を比較して分かるように、荷重比を1.00として2パスの折り曲げ造形を適用したことで、被圧延材長手方向の寸法変動が抑制され、特に、被圧延材の噛み込み端及び蹴出し端のウェブ高さ寸法が、定常部のウェブ高さ寸法に近い値となり、端部での形状不良の発生が抑制されている。
以上の通り、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法において、折り曲げ造形を2パス以上の複数パスで実施し、その際の奇数パス荷重に対する偶数パス荷重の比(荷重比)を最適化し、上記の通り荷重比が0.50以上1.00以下の範囲内となるようにパススケジュール設計の適正化を行うことで被圧延材長手方向の寸法変動が抑制される。
以上説明した、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法によれば、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に割り込みを入れ、それら割り込みによって左右に分かれた各部分を左右に折り曲げる加工を行い、フランジ部80を形成するといった造形をすることで、被圧延材A(スラブ)の上下端面を上下方向にほぼ圧下することなくH形粗形材13の造形を行うことができる。即ち、従来行われていたスラブ端面を常に圧下する粗圧延方法に比べ、フランジ幅を広幅化させてH形粗形材13を造形することが可能となり、その結果、フランジ幅の大きな最終製品(H形鋼)を製造することができる。
更に、上記作用効果に加え、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法において、上述したパススケジュールの適正化を適用することで、同一の被圧延材Aの長手方向においてウェブ高さが異なるといった、長手方向寸法変動の発生を抑えることが可能となる。これにより、平造形孔型での圧延造形時や後段の中間圧延時(ユニバーサル圧延時)に、フランジ先端部にすり下げ疵を発生させてしまうといった問題が解消され、安定的にH形鋼製品の製造を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、2パスで圧延負荷を配分して折り曲げ造形を行う場合について説明したが、本発明は折り曲げ造形を3パス以上の複数パスで行う場合についても当然適用可能である。そのような場合であっても、奇数パス荷重に対する偶数パス荷重の比(荷重比)を最適化し、例えば荷重比0.50以上1.00以下とすることで対応することができる。
3パス等の奇数パスと偶数パスの数が異なる場合には、奇数パスの圧延荷重の平均値を採り、当該平均値と偶数パス荷重との関係(比)を最適化することで対応可能である。具体的には、例えば3パスで折り曲げ造形を行う場合には、2パス目の圧延荷重を、1パス目の圧延荷重と3パス目の圧延荷重との平均値の2倍をやや超える程度の値に設定することが好ましい。また、例えば4パスで折り曲げ造形を行う場合には、2パス目、4パス目の圧延荷重を、1パス目の圧延荷重と3パス目の圧延荷重との平均値をやや超える程度の値に設定することが好ましい。
また、上記実施の形態において、第1孔型K1〜第4孔型K4の4つの孔型を用いて被圧延材Aの造形を行い、その後、第5孔型K5を用いて平造形圧延を行う技術を説明したが、粗圧延工程を実施する孔型数はこれに限られるものではなく、第1孔型K1〜第4孔型K4に示す圧延造形工程を更に多くの孔型を用いて実施しても良い。即ち、上記実施の形態に示した孔型構成は一例であり、サイジングミル3や粗圧延機4に刻設される孔型の数は任意に変更可能であり、好適に粗圧延工程を実施することができる程度に適宜変更される。
折り曲げ造形を行う孔型についても、第3孔型K3及び第4孔型K4であるとして説明しているが、更に多くの孔型を用いて折り曲げ造形を行っても良い。
また、H形鋼を製造する際の素材としてはスラブを例示して説明したが、類似形状のその他素材についても本発明は当然適用可能である。即ち、例えばビームブランク素材を造形してH形鋼を製造する場合にも適用できる。
本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に適用できる。
1…圧延設備
2…加熱炉
3…サイジングミル
4…粗圧延機
5…中間ユニバーサル圧延機
8…仕上ユニバーサル圧延機
9…エッジャー圧延機
11…スラブ
13…H形粗形材
14…中間材
16…H形鋼製品
20…上孔型ロール(第1孔型)
21…下孔型ロール(第1孔型)
25、26…突起部(第1孔型)
28、29…割り込み(第1孔型)
30…上孔型ロール(第2孔型)
31…下孔型ロール(第2孔型)
35、36…突起部(第2孔型)
38、39…割り込み(第2孔型)
40…上孔型ロール(第3孔型)
41…下孔型ロール(第3孔型)
45、46…突起部(第3孔型)
48、49…割り込み(第3孔型)
50…上孔型ロール(第4孔型)
51…下孔型ロール(第4孔型)
55、56…突起部(第4孔型)
58、59…割り込み(第4孔型)
80…フランジ部
82…ウェブ部
85…上孔型ロール(第5孔型)
86…下孔型ロール(第5孔型)
K1…第1孔型
K2…第2孔型
K3…第3孔型
K4…第4孔型
K5…第5孔型(平造形孔型)
T…製造ライン
A…被圧延材

Claims (3)

  1. 粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、
    前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を圧延造形する5以上の複数の孔型が刻設され、
    当該複数の孔型では被圧延材の1又は複数パス造形が行われ、
    前記複数の孔型のうち第1孔型及び第2孔型には、被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成され、
    前記複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降には、前記割り込みに当接し、形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成され、
    前記複数の孔型のうち最終孔型は平造形孔型であり、
    前記複数の孔型のうち最終孔型を除く第3孔型以降で行われる折り曲げ造形は複数パス造形にて行われ、当該複数パスにおける奇数パスと偶数パスでの圧延荷重比が0.5以上1.0以下となるようにパススケジュール設計されることを特徴とする、H形鋼の製造方法。
  2. 複数パスで行われる前記折り曲げ造形において、奇数パスと偶数パスとの圧延荷重比が0.85以上0.94以下となるようにパススケジュール設計されることを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
  3. 前記折り曲げ造形は、2パスの造形で行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
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