JP2019036260A - 感知器 - Google Patents

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【課題】音圧を一定以上確保できる範囲を拡大することができる感知器を提供することを目的としている。【解決手段】開口部が形成されている筒状の側面部を有する筐体と、筐体内に設けられているスピーカと、筐体内に設けられている火災検出部と、開口部から火災検出部へ至る通路である第1の空間とスピーカが設けられている第2の空間とを区画し、筐体内に設けられている区画部材と、を備え、区画部材には、スピーカが設けられている位置にスピーカ孔が形成され、筐体は、スピーカ孔から第1の空間に放射された音波が、スピーカ孔側から開口部側へ伝搬するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、火災時の熱や煙を感知する熱感知器や煙感知器などの火災感知器(以下、感知器という)に関し、特に、スピーカを備えている感知器に関する。
従来の感知器には、筐体下部に設けられているヘッドカバーと、ヘッドカバーに収容されているスピーカとを備えているものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の煙感知器のヘッドカバーは底面及び周壁を有する有底筒状部材である。ヘッドカバーの周壁には煙が通過する空気窓が形成され、ヘッドカバーの底面にはスピーカで発生した音波を通す通音孔が形成されている。
特開2005−352932号公報(例えば、段落0066−0069及び図7)
特許文献1において、スピーカの下面(前面)の振動による音波はヘッドカバーの底面の通音孔を通過して居住空間に伝搬され、スピーカの上面(背面)の振動による音波はヘッドカバーの周壁の空気窓を通過して居住空間に伝搬される。ここで、スピーカの下面の振動による音波とスピーカの上面の振動による音波とは、位相が逆になっている。このため、ヘッドカバーの周壁の空気窓を通過して居住空間に伝搬された音波が、ヘッドカバーの底面の通音孔を通過して居住空間に伝搬された音波によって弱められてしまう。したがって、特許文献1の煙感知器のスピーカが音を発生したときにおいて、音圧を一定以上確保できる範囲が狭まってしまうという課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、音圧を一定以上確保できる範囲を拡大することができる感知器を提供することを目的としている。
本発明に係る感知器は、開口部が形成されている筒状の側面部を有する筐体と、筐体内に設けられているスピーカと、筐体内に設けられている火災検出部と、開口部から火災検出部へ至る通路である第1の空間とスピーカが設けられている第2の空間とを区画し、筐体内に設けられている区画部材と、を備え、区画部材には、スピーカが設けられている位置にスピーカ孔が形成され、筐体は、スピーカ孔から第1の空間に放射された音波が、スピーカ孔側から開口部側へ伝搬するように構成されている。
本発明に係る感知器は、筐体は、区画部材と第1の空間をあけて向かい合う対向面部を有し、対向面部は、区画部材のうちスピーカ孔が形成されている部分に向かい合っており、スピーカ孔から第1の空間に放射された音波を反射させて音波を開口部へ伝搬させる反射面を有している。
本発明に係る感知器によれば、上記構成を備えているので、音圧を一定以上確保できる範囲を拡大することができる。
実施の形態に係る煙感知器100の外観を示す図である。 煙感知器100の各構成を分解した状態の斜視図である。 第1のカバー11の、図1(a)に示すA−A断面を示している。 図1(b)に示すB−B断面図である。 ベース部3及び蓋部4の、図4に示すD−D端面を示している。 図1(a)に示すC−C断面図である。 実施の形態に係る煙感知器100の変形例(煙感知器101)を示している。
実施の形態.
以下、本発明に係る感知器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1は、実施の形態に係る煙感知器100の外観を示す図である。図1(a)は煙感知器100の外観を示す側面図であり、図1(b)は煙感知器100の外観を示す下面図である。図2は、煙感知器100の各構成を分解した状態の斜視図である。図3は、第1のカバー11の、図1(a)に示すA−A断面を示している。図4は、図1(b)に示すB−B断面図である。図1〜図4を参照して煙感知器100の構成を説明する。
煙感知器100は、例えば家屋の室内等の監視空間に設置される。図1に示すように、煙感知器100は例えば天井200に取り付けられる。また、図1及び図2に示すように、煙感知器100は、有底筒状の第1のカバー11及び第1のカバー11の蓋となる第2のカバー12とを含む筐体10を備えている。また、図2及び図4に示すように、煙感知器100は、筐体10に収容され、筐体10内の空間を上下に区画する区画部材30と、区画部材30に設けられている火災検出部Detとを備えている。火災検出部Detは、遮光機能を有する暗室部Drmと、後述する基板6の受光部及び発光部とを含んでいる。暗室部Drmは、筐体10内に収容され、遮光機能を有する光学台カバー5と、光学台カバー5内に収容され、遮光機能を有するラビリンス壁Lbと、後述する蓋部4に形成されている光学台4A6とを備えている。また、図2及び図4に示すように、煙感知器100は、区画部材30に収容されている基板6と、基板6に設けられている各種回路の動作電力を供給する電池7と、区画部材30に収容され、音を発生させるスピーカ8とを備えている。更に、図2に示すように、煙感知器100は、第1のカバー11に設けられ、煙感知器100を点検するときに点検者が押す押込部材20を備えている。
図1(a)及び図2に示すように、筐体10の第1のカバー11には、周方向に延びる開口部1が形成されている。筐体10の開口部1には板状の仕切部材1aが設けられている。開口部1は上段開口部1Aと下段開口部1Bとを有している。仕切部材1aの上側には上段開口部1Aが設けられ、仕切部材1aの下側には下段開口部1Bが設けられている。第1のカバー11は、平板状の対向面部11Aと、筒状の側面部11Bとを備えている。対向面部11Aは、押込部材20により閉塞されている開口部11A1が形成されている。図1及び図3に示すように、対向面部11Aは、意匠面となる外側面Sf1と、外側面Sf1の裏面であり、区画部材30と向かい合う内側面Sf2とが形成されている。また、図2及び図3に示すように、対向面部11Aは、光学台カバー5の蓋状部5Aが配置される円形の凹状部11A2と、押込部材20の軸部21が配置される支持部11A3とを備えている。また、対向面部11Aは、開口部1から筐体10内に流入した煙を光学台カバー5へ導く導入板a1〜a4と、各挿入部3B1に挿入されているネジが締結されている円柱状の挿入部bとを備えている。
凹状部11A2は光学台カバー5との干渉を抑制するようにベース部3から対向面部11Aに向かう方向に凹んでいる。側面部11Bは、上下方向に延びるメインリブ13と、隣接するメインリブ13の間に設けられ、上下方向に延びるサブリブ14と、区画部材30の周縁に設けられている筒状部15とを備えている。メインリブ13の下端は対向面部11Aに接続され、メインリブ13の上端は筒状部15に接続されている。サブリブ14はメインリブ13よりも細い。サブリブ14の下端は対向面部11Aに接続され、サブリブ14の上端は筒状部15に接続されている。隣接する1対のメインリブ13の中心O1における中心角は90度である。ここで、対向面部11Aの平面視形状は円形状であり、中心O1は対向面部11Aの中心に対応する。また、第1のカバー11には8つのサブリブ14が形成されている。隣接する一対のサブリブ14の中心O1における中心角は30度である。筒状部15は区画部材30を囲む部材であり、例えば円筒状に構成することができる。第2のカバー12は、第1のカバー11の上部に設けられている。
導入板a1〜a4は対向面部11A側から区画部材30側へ突出している。導入板a1及び導入板a2は電池7の長手方向に平行に設けられている。導入板a3及び導入板a4は凹状部11A2の周囲に放射状に設けられている。ここで、図3に示すように、凹状部11A2の中心O2と中心O1とを通る仮想平面を面Prとする。また、面Prによって分割された煙感知器100の一方の部分を領域Rg1とし、面Prによって分割された煙感知器100の他方の部分を領域Rg2とする。面Pr上には電池収容部3C及び電池7が設けられている。領域Rg1には、導入板a1、スピーカ孔形成部4A1及びスピーカ8等が設けられている。領域Rg2には導入板a2及び導入板a3が設けられている。導入板a4は9つ設けられている。4つの導入板a4が領域Rg1に設けられ、4つの導入板a4が領域Rg2に設けられ、1つの導入板a4が面Pr上に設けられている。
対向面部11Aには開口部11A1が形成されているが、開口部11A1以外の部分は閉塞されている。また、開口部11A1についても押込部材20によって閉塞されている。図2及び図3に示すように、対向面部11Aはスピーカ孔4A8の下側に位置する反射面Rfが形成されている。反射面Rfは内側面Sf2に含まれている。反射面Rfは、スピーカ8の音波を反射し、当該音波をスピーカ孔4A8側から開口部1側へ放射状に伝搬させる。反射面Rfには孔が形成されていない。つまり、第1のカバー11にはスピーカ孔が形成されていない。このことは、煙感知器100の意匠面の美観向上に寄与する。また異物の挿入・侵入を防止する効果がある。
図2に示すように、区画部材30は、壁部3Aを有するベース部3と、基板6及びスピーカ8を覆う蓋部4とを備えている。ベース部3の壁部3Aの内側には検煙空間3A3が形成されている。ベース部3は、環状に形成されている縁部3Bと、電池7を収容している凹状の電池収容部3Cと、スピーカ8を収容している凹状のスピーカ収容部3Dとを備えている。また、ベース部3は、基板6が設けられている基板配置部3Eと、縁部3Bに形成され、対向面部11Aへ突出する支持部3Fとを備えている。壁部3Aの周囲には基板6が設けられている。縁部3Bは第1のカバー11の筒状部15の内周面に沿って設けられている。縁部3Bには、ベース部3と第1のカバー11とを固定するネジ(図示省略)が挿入される挿入部3B1が2つ形成されている。電池収容部3Cは電池7が配置されている側と基板6が設けられている側とを区画する区画壁3E1を備えている。電池収容部3Cの上側には電池7が設けられている。スピーカ収容部3Dはスピーカ8を囲む壁部である。スピーカ収容部3Dは円弧状に設けられている。また、ベース部3はスピーカ8の上面に向かい合う面部3D1を備えている。基板配置部3Eは基板6の縁に向かい合っている。支持部3Fは押込部材20の軸部21を回転自在に支持する。
図2に示すように、蓋部4は、蓋本体4Aと、蓋本体4Aの縁に設けられているフランジ部4Bと、開口部1から筐体10内に流入した煙を光学台カバー5へ導く柱状の導入部材4Cとを備えている。蓋本体4Aは、スピーカ孔4A8が形成されている板状のスピーカ孔形成部4A1と、スピーカ孔形成部4A1の周縁に形成されている壁部4A2と、後述の図5で説明する壁部4A3と、2つの挿入部3B1のうちの一方に設けられたネジ(図示省略)が挿入される挿入部4A4とを備えている。また、蓋本体4Aは、基板6のスイッチ6Aが押されたとき等に点灯する基板6のLED(図示省略)が露出するLED孔4A5と、光学台カバー5が設けられている光学台4A6と、スピーカ8で発生した音波が通過するスピーカ孔4A8と、基板6のスイッチ6Aが挿入されるスイッチ孔4A9と、が形成されている。図4に示すように、光学台4A6には暗室部Drmと検煙空間3A3とを連通する貫通孔4A7が形成されている。
光学台カバー5は椀状部材である。光学台カバー5は、第1のカバー11の対向面部11Aの上に設けられ、蓋部4に取り付けられている蓋状部5Aと、煙が通過する孔が複数形成された円筒状の網部5Bとを備えている。蓋状部5A及び網部5Bはラビリンス壁Lbと同様に遮光機能を有している。また、網部5Bは暗室部Drmに埃や虫等が侵入することを防止している。
基板6は水平方向に平行に設けられている。また、図2に示すように、基板6は、例えばLED等で構成することができる発光部と当該発光部の光を受光する受光部とを備えている。また、基板6は受光部の回路を保護するシールドケース6Bを備えている。更に、基板6には、ベース部3の壁部3Aの周面形状に合わせて形成された切欠部である光学系配置部6Cが形成されている。光学系配置部6Cには上述の発光部及び受光部が設けられている。
図2に示すように、スピーカ8はベース部3と蓋部4との間に設けられている。具体的には、スピーカ8は、ベース部3のスピーカ収容部3Dと、ベース部3の面部3D1と、蓋部4のスピーカ孔形成部4A1と、によって収容されている。スピーカ8の下面には振動板が設けられている。
図2及び図3に示すように、押込部材20は、ベース部3の支持部3Fと第1のカバー11の対向面部11Aの支持部11A3とに挟まれている回転自在の軸部21と、軸部21に接続され、第1のカバー11の開口部11A1を閉塞している押込面部22とを備えている。
図5は、ベース部3及び蓋部4の、図4に示すD−D端面を示している。図5を参照して引き続き煙感知器100の構成を説明する。壁部3Aは、煙検出用の発光部が臨む孔部3A1と、煙検出用の受光部が臨む孔部3A2と、常時において発光部の光が受光部に入ることを防止する突出部3A4とを備えている。また、壁部3Aの内側には検煙空間3A3が形成されている。検煙空間3A3は上述した暗室部Drmに連通している。
スピーカ収容部3Dの周囲には蓋部4の壁部4A2が設けられている。また、壁部3Aの周囲及び基板配置部3Eの周囲には蓋部4の壁部4A3が設けられている。壁部4A3は、既に説明した図2において隠れて見えていないが、光学台4A6の形成面の裏面に形成されている。
図4に示すように、筐体10内には、開口部1から光学台カバー5へ至る煙の通路である第1の空間SP1が形成されている。また、図2に示すように、筐体10内には、スピーカ8が設けられている第2の空間SP2が形成されている。第2の空間SP2は第1の空間SP1の上側に設けられている。第1の空間SP1と第2の空間SP2とはスピーカ孔形成部4A1によって上下に隔てられている。
図6は、図1(a)に示すC−C断面図である。次に、図6及び上述の図1〜図5を参照して、煙感知器100の動作について説明する。火災等が発生すると、煙が筐体10の開口部1を介して第1の空間SP1に流入する。第1の空間SP1に流入した煙は、導入板a1等によって火災検出部Detの暗室部Drmの光学台カバー5へ導かれる。そして、光学台カバー5の周囲に至った煙は、網部5Bの孔を介して光学台カバー5内の空間(火災検出部Detの暗室部Drm)に流入する。光学台カバー5内の空間に流入した煙は、ラビリンス壁Lbを通り抜けた後に、蓋部4の貫通孔4A7に流入する。貫通孔4A7に流入した煙は検煙空間3A3に流入する。なお、煙には微細な粒子が混ざっている。この粒子は煙よりも重たいため、上昇しにくい。このため、この粒子は光学台カバー5に留まり、煙が検煙空間3A3に流入する。これにより、煙感知器100は火災の検出精度が向上している。煙が検煙空間3A3に流入すると、基板6の発光部の光が検煙空間3A3において散乱する。基板6の受光部がこの散乱した光を検出することで、煙感知器100は火災を感知する。
基板6の受光部がこの散乱した光を検出したときに、基板6の制御回路はスピーカ8に音を発生させる。スピーカ8が音を発生するときには、スピーカ8の振動板が振動する。スピーカ8の振動板が振動することで、スピーカ8の振動板は疎密波である音波を発生する。スピーカ8で発生した音波は、空気中を伝搬し、スピーカ孔4A8を通過する。スピーカ孔4A8を通過した音波の一部は、対向面部11Aの反射面Rfで反射する。図6に示すように、対向面部11Aの反射面Rfで反射した音波Swは、スピーカ孔4A8側から開口部1側へ放射状に伝搬する。スピーカ孔4A8を通過した音波の他部はスピーカ孔4A8で回折した後に、例えば、直接開口部1へ伝搬する、又は、区画部材30や対向面部11Aに反射しながら開口部1へ伝搬する。
開口部1に至った音波Swは、煙感知器100を中心として放射状に広がる。なお、開口部1に至った音波Swは、開口部1で回折し、煙感知器100の下方にも伝搬する。また、スピーカ8の振動板の上面で発生した音波はスピーカ8の振動板の下面で発生した音波と位相が逆であるが、スピーカ8の振動板の上面で発生した音波は面部3D1等を振動させて減衰している。したがって、スピーカ8の振動板の上面で発生した音波が、スピーカ8の振動板の下面で発生した音波を減衰させることを抑制している。
次に、実施の形態の効果について説明する。煙感知器100の筐体10は、スピーカ孔4A8から第1の空間SP1に放射された音波Swが、スピーカ孔4A8側から開口部1側へ伝搬するように構成されている。つまり、スピーカ孔4A8を通過した音波Swは筐体10で反射し、当該反射した音波Swはスピーカ孔4A8側から開口部1側へ放射状に伝搬し、開口部1に至った音波Swは煙感知器100を中心として放射状に広がる。したがって、煙感知器100は、スピーカ8が音を発生したときにおいて、音圧を一定以上確保できる範囲を拡大することができる。
また、煙感知器100の動作で説明したように、スピーカ8の振動板の下面で発生した音波は、スピーカ8の振動板の上面で発生した音波によって減衰されることが抑制されている。したがって、煙感知器100は、スピーカ8が音を発生したときにおいて、音圧を一定以上確保できる範囲を更に拡大することができる。
煙感知器100の対向面部11Aは、区画部材30のうちスピーカ孔4A8が形成されている部分に向かい合っており、スピーカ孔4A8から第1の空間SP1に放射された音波Swを反射させて当該音波Swを開口部1へ伝搬させる反射面Rfを有している。反射面Rfは音波Swを効果的に反射させることができるように、反射面Rfは孔が形成されていない閉塞面である。つまり、反射面Rfは、スピーカ孔4A8から伝搬してきた音波をより確実に反射し、開口部1側へより確実に伝搬させることができる。
煙感知器100の対向面部11Aは平板状の部材であるため、対向面部11Aの外側面Sf1すなわち意匠面は平坦面である。このように、煙感知器100の対向面部11Aの意匠面は平坦面であるため、煙感知器100は優れた美観を有している。また、煙感知器100の対向面部11Aは平板状の部材であるため、スピーカ孔4A8から第1の空間SP1に放射された音波Swは、対向面部11Aで反射し、より確実に開口部1に至る。したがって、煙感知器100は煙感知器100を中心として音波を放射状に広げやすく、煙感知器100はスピーカ8が音を発生したときにおいて音圧を一定以上確保できる範囲の拡大効果がより高くなっている。
また、煙感知器100の対向面部11Aには開口部11A1が形成されているが、押込部材20によって閉塞されている。したがって、煙感知器100の対向面部11Aには開放された部分がない。したがって、煙感知器100の点検を実施しやすいように、煙感知器100が開口部11A1及び押込部材20等を備えたとしても、煙感知器100は上述した、優れた美観の効果、及び、音圧を一定以上確保できる範囲の拡大効果を有する。
図7は、実施の形態に係る煙感知器100の変形例(煙感知器101)を示している。変形例は、第1の空間SP1及び第2の空間SP2の上下関係が、実施の形態の当該上下関係と逆になっている。つまり、第1の空間SP1は第2の空間SP2の上側に設けられている。変形例に係る煙感知器101の構成の説明をする。
煙感知器101は、筐体71と、第1の空間SP1及び第2の空間SP2を隔てる区画部材74と、区画部材74上に設けられている光学台カバー75と、区画部材74の下に設けられている基板76と、区画部材74の下に設けられているスピーカ78とを備えている。筐体71は、区画部材74と光学台カバー75と基板76とスピーカ78とを収容している。筐体71は、開口部71Aが形成されている筒状の側面部71bと、区画部材30の上側に設けられている対向面部71aと、平坦面である意匠面71cとを備えている。対向面部71aの下面には反射面Rfが形成されている。
区画部材74は、平板状のスピーカ孔形成部74Aと、光学台カバー75が設けられている光学台74Cとを備えている。スピーカ孔形成部74Aにはスピーカ孔74Bが形成されている。光学台カバー75は対向面部71aに向かい合う蓋状部75Aと、煙が通過する孔が複数形成された円筒状の網部75Bとを備えている。また、光学台カバー75には遮光機能を有するラビリンス壁75Cが設けられている。光学台カバー75とラビリンス壁75Cと光学台74Cとが、暗室部Drmである。基板76はLED等で構成される発光部76Aと受光素子等で構成される受光部76Bとを備えている。区画部材74には2つの孔が形成されており、発光部76A及び受光部76Bは当該2つの孔を介して暗室部Drmに臨んでいる。スピーカ78はスピーカ孔形成部74Aの直下に設けられている。
なお、図7では図示を省略しているが、煙感知器101も電池を備えている。変形例において、区画部材74は区画部材30の電池収容部3Cに対応する構成を備えていてもよい。また、変形例において、電池は第2の空間SP2に配置することができる。
変形例に係る煙感知器101は、実施の形態に係る煙感知器100と同様の効果を有する。また、以上において、感知器が煙感知器である場合を一例に説明したが、それに限定されるものではない。実施の形態及び変形例の構成等は熱感知器に適用することもできる。熱感知器は、火災が発生したときに生じる熱によって火災の発生を感知する感知器である。例えば差動式熱感知器の場合において火災検出部は例えばサーミスタ等の構成に対応し、例えば定温式熱感知器の場合において火災検出部は例えばバイメタル等の構成に対応する。
なお、実施の形態においては第1の空間SP1と第2の空間SP2とが区画部材30によって上下に隔てられた形態を一例として説明し、また、変形例においては第1の空間SP1と第2の空間SP2とが区画部材74によって上下に隔てられた形態を一例として説明した。つまり、実施の形態及び変形例では第1の空間SP1と第2の空間SP2とが上下に隔てられた形態を一例として説明したが、上下に隔てられた形態に限定されるものではない。上下に隔てられた形態ではない感知器、例えば、区画部材によって左右や斜め方向で隔てられた感知器でもよく、一つの空間が2つ以上に区画される感知器であっても、実施の形態における効果及び変形例における効果と同様の効果を得ることができる。
1 開口部、1A 上段開口部、1B 下段開口部、1a 仕切部材、3 ベース部、3A 壁部、3A1 孔部、3A2 孔部、3A3 検煙空間、3A4 突出部、3B 縁部、3B1 挿入部、3C 電池収容部、3D スピーカ収容部、3D1 面部、3E 基板配置部、3E1 区画壁、3F 支持部、4 蓋部、4A 蓋本体、4A1 スピーカ孔形成部、4A2 壁部、4A3 壁部、4A4 挿入部、4A6 光学台、4A7 貫通孔、4A8 スピーカ孔、4A9 スイッチ孔、4B フランジ部、4C 導入部材、4D5 LED孔、5 光学台カバー、5A 蓋状部、5B 網部、6 基板、6A スイッチ、6B シールドケース、6C 光学系配置部、7 電池、8 スピーカ、10 筐体、11 第1のカバー、11A 対向面部、11A1 開口部、11A2 凹状部、11A3 支持部、11B 側面部、12 第2のカバー、13 メインリブ、14 サブリブ、15 筒状部、20 押込部材、21 軸部、22 押込面部、30 区画部材、71 筐体、71A 開口部、71a 対向面部、71b 側面部、71c 意匠面、74 区画部材、74A スピーカ孔形成部、74B スピーカ孔、74C 光学台、75 光学台カバー、75A 蓋状部、75B 網部、75C ラビリンス壁、76 基板、76A 発光部、76B 受光部、78 スピーカ、100 煙感知器、101 煙感知器、200 天井、Det 火災検出部、Drm 暗室部、Lb ラビリンス壁、O1 中心、O2 中心、Pr 面、Rf 反射面、Rg1 領域、Rg2 領域、SP1 第1の空間、SP2 第2の空間、Sf1 外側面、Sf2 内側面、Sw 音波、a1 導入板、a2 導入板、a3 導入板、a4 導入板、b 挿入部。

Claims (2)

  1. 開口部が形成されている筒状の側面部を有する筐体と、
    前記筐体内に設けられているスピーカと、
    前記筐体内に設けられている火災検出部と、
    前記開口部から前記火災検出部へ至る通路である第1の空間と前記スピーカが設けられている第2の空間とを区画し、前記筐体内に設けられている区画部材と、
    を備え、
    前記区画部材には、前記スピーカが設けられている位置にスピーカ孔が形成され、
    前記筐体は、前記スピーカ孔から前記第1の空間に放射された音波が、前記スピーカ孔側から前記開口部側へ伝搬するように構成されている
    ことを特徴とする感知器。
  2. 前記筐体は、前記区画部材と前記第1の空間をあけて向かい合う平板状の対向面部を有し、
    前記対向面部は、前記区画部材のうち前記スピーカ孔が形成されている部分に向かい合っており、前記スピーカ孔から前記第1の空間に放射された前記音波を反射させて前記音波を前記開口部へ伝搬させる反射面を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の感知器。
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