JP2019031203A - 車両後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両後部の剛性を向上させる。
【解決手段】車両後部構造Sは、車両上部後側で車幅方向に延びるリヤヘッダ部10と、車両上部後側の側部で車両上下方向に延びるリヤピラー部12と、リヤヘッダ部10からリヤピラー部12にかかる部位であり、リヤヘッダ部10及びリヤピラー部12と一体成形された境界部14と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両後部構造に関する。
複数の部分モジュールを組み合わせて車両骨格を製造する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特表2005−537180号公報
しかしながら、上記した従来例のように、複数のモジュールを組み合わせて車両骨格が製造されている場合、車両上部後側で車幅方向に延びるリヤヘッダと、車両後部の側部で車両上下方向に延びるリヤピラーとの結合部が存在する。このような車両が走行中に路面からの入力を受けると、リヤヘッダとリヤピラーとの結合部において互いの部材がなす角度に変化が生じて、車両剛性が低下するおそれがある。
本発明は、車両後部の剛性を向上させることを目的とする。
本発明の一態様に係る車両後部構造は、車両上部後側で車幅方向に延びるリヤヘッダ部と、前記車両上部後側の側部で車両上下方向に延びるリヤピラー部と、前記リヤヘッダ部から前記リヤピラー部にかかる部位であり、前記リヤヘッダ部及び前記リヤピラー部と一体成形された境界部と、を有する。
この車両後部構造では、リヤヘッダ部からリヤピラー部にかかる部位である境界部が、リヤヘッダ部及び前記リヤピラー部と一体成形されているので、車両走行中の路面からの入力による、該境界部でのリヤヘッダ部とリヤピラー部とがなす角度の変化が抑制される。
本発明によれば、車両後部の剛性を向上させることができる。
第1実施形態に係る車両後部構造を示す斜視図である。 第1実施形態に係る車両後部構造を模式的に示す、図1における2−2矢視断面図である。 第2実施形態に係る車両後部構造を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図面において、矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方向を示している。
図1において、本実施形態に係る車両後部構造Sは、リヤヘッダ部10と、リヤピラー部12と、境界部14と、を有している。
リヤヘッダ部10は、車両上部後側で車幅方向に延びる骨格部材(補強部材)である。車両後部には、バックドア(図示せず)により開閉される開口部16が設けられている。リヤヘッダ部10は、開口部16の前縁に沿って車幅方向に延びている。また、リヤヘッダ部10は閉断面構造とされている。
リヤピラー部12は、車両上部後側の側部で車両上下方向に延びる骨格部材(補強部材)である。リヤピラー部12の上部12Aは、後述する隔壁18の車両外側に結合されている。リヤピラー部12の下部12Bは、リヤホイールハウス20のアウタパネル22に結合され、該アウタパネル22に沿って車両前側の下方へ延びている。リヤピラー部12の下端12Cは、ロッカ24のアウタパネル26に結合されている。図2に示されるように、ロッカ24は、車両側部の下部において車両前後方向に延びる骨格部材であり、アウタパネル26とインナパネル27とにより閉断面構造とされている。
境界部14は、リヤヘッダ部10からリヤピラー部12にかかる部位であり、リヤヘッダ部10及びリヤピラー部12と一体成形されている。換言すれば、図2に示されるように、リヤヘッダ部10、境界部14及びリヤピラー部12にわたる部位が、門形に一体的に構成されている。
リヤホイールハウス20は、アウタパネル22とインナパネル23とを接合して構成され(図3参照)、ロッカ24の車両後側に設けられている。インナパネル23は、フランジ部23Aにおいて、アウタパネル22に接合されている(図3参照)。フランジ部23Aとアウタパネル22とは、シール剤28によりシールされ、水密性が確保されている。一例として、アウタパネル22には、サイドパネル30をクリップ留めするためのクリップ嵌込み部32(図3参照)が設けられている。クリップ嵌込み部32の位置や数は、図示の例に限られず、リヤピラー部12や隔壁18等、他の部位に設けられていてもよい。なお、図1では、サイドパネル30及びクリップ嵌込み部32の図示を省略している。
境界部14の車両前方側にはルーフサイドリインフォースメント34が結合されている。ルーフサイドリインフォースメント34は、車両前後方向に延びており、ルーフサイドインナパネル36と接合されて閉断面を構成している。なお、ルーフサイドリインフォースメント34の車幅方向外側に、ルーフサイドアウタパネル(図示せず)を接合してもよい。
隔壁18は、リヤピラー部12の車両内側において、リヤピラー部12及びルーフサイドインナパネル13に水密に接合され、車両内側と車両外側を区画している。具体的には、隔壁18は、リヤホイールハウス20におけるアウタパネル22の車幅方向内側の端縁に沿って設けられた縦壁部であり、貫通孔等は形成されていない。隔壁18は、リヤピラー部12の上部12Aの車幅方向内側に接合されている。隔壁18の上縁は、ルーフサイドインナパネル13の車幅方向内側に接合されている。
図3に示されるように、ルーフサイドインナパネル36の下端縁36Aは、隔壁18の上端縁18Aの車幅方向外側に重ねられて接合されている。この接合は、リベット結合等の手段を用いて行なうことができる。そして、ルーフサイドインナパネル36の下端縁36Aと隔壁18とが、シール剤38によりシールされ、車両内側と車両外側との間での水密性が確保されている。また、隔壁18の上端縁18Aとルーフサイドインナパネル36とが、シール剤40によりシールされ、水密性が確保されている。
図1に示されるように、隔壁18の後端縁18Bは、例えばトルーフリインフォースメント42及びロアバックパネル44の車幅方向外側の端縁に沿って接合されている。隔壁18の後端縁18Bと、他の部材との接合部も、水密に接合されている(図示せず)。
トルーフリインフォースメント42は、リヤピラー部12の上部に接合され、車両前後方向に延びている。具体的には、リヤピラー部12の上部には、トルーフリインフォースメント42の前端部が接合されている。ルーフサイドインナパネル36は、例えばリヤピラー部12及びトルーフリインフォースメント42の車両内側に配置されており、リヤピラー部12及びトルーフリインフォースメント42に接合されている。ルーフサイドインナパネル36は、トルーフリインフォースメント42との間に閉断面を構成すると共に、リヤピラー部12との間に閉断面を構成している。トルーフリインフォースメント42の後部は、車両下方に延び、ロアバックパネル44に接合されている。
リヤピラー部12、トルーフリインフォースメント42及びリヤホイールハウス20によって、車両後部の側部に開口46が形成されている。本実施形態では、この開口46が隔壁18によって閉塞され、車両内側と車両外側の間の水密性が確保されている。また、この隔壁18により、耐力壁(シェアパネル)が形成されている。
図3に示されるように、サイドパネル30は、リヤピラー部12、トルーフリインフォースメント42及び隔壁18の車両外側に設けられ、車両側部の意匠面を構成する、例えば樹脂部材である。サイドパネル30の車両内側面には、クリップ取付け部30Aが設けられている。クリップ取付け部30Aには、クリップ48が取り付けられている。クリップ48をクリップ嵌込み部32に嵌め込むことにより、サイドパネル30が車両側部に取り付けられるようになっている。本実施形態では、隔壁18が車両内側と車両外側とを水密に区画しているため、サイドパネル30において水密性を確保する必要がない。したがって、サイドパネル30は、金属部材に限られず、より軽量な樹脂部材を用いることができる。
図3に示される例では、リヤピラー部12が、車両上下方向に複数に分割された構造であってもよい。具体的には、リヤピラー部12の上部12Aが、上側部材12A1と下側部材12A2とに分割されていてもよい。この場合、上側部材12A1と下側部材12A2は、ボルト締結やリベット結合等の締結手段50を用いて、互いに結合される。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1,図2において、本実施形態に係る車両後部構造Sでは、リヤヘッダ部10からリヤピラー部12にかかる部位である境界部14が、リヤヘッダ部10及びリヤピラー部12と一体成形されている。したがって、車両走行中の路面からの入力による、境界部14でのリヤヘッダ部10とリヤピラー部12とがなす角度の変化が抑制される。特に、リヤヘッダとリヤピラーとが別部材同士の結合構造である場合と比較して、部材同士がなす角度の変化が抑制される。このため、車両後部の剛性を向上させることができる。
また、本実施形態では、リヤピラー部12の車両内側において、隔壁18がリヤピラー部12及び車両前後方向に延びるトルーフリインフォースメント42及びルーフサイドインナパネル36に水密に接合されており、この隔壁18が車両内側と外側を区画している。隔壁18において水密性を確保することで、車両側部の意匠面を構成するサイドパネル30での水密性の確保が不要となる。したがって、サイドパネル30の材質や意匠が制限され難くなる。
一例として、サイドパネル30を樹脂化することにより、車両の軽量化も可能となり、サイドパネル30の意匠の自由度も向上させることができる。サイドパネル30は、車両にクリップ留めされる構造であるので、車両の修理時等において、サイドパネル30の交換も容易である。
また、隔壁18をリヤピラー部12及び車両前後方向に延びるトルーフリインフォースメント42及びルーフサイドインナパネル36に接合することにより、耐力壁(シェアパネル)が形成されるので、車両の剛性が向上する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 リヤヘッダ部
12 リヤピラー部
14 境界部
S 車両後部構造

Claims (1)

  1. 車両上部後側で車幅方向に延びるリヤヘッダ部と、
    前記車両上部後側の側部で車両上下方向に延びるリヤピラー部と、
    前記リヤヘッダ部から前記リヤピラー部にかかる部位であり、前記リヤヘッダ部及び前記リヤピラー部と一体成形された境界部と、
    を有する車両後部構造。
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