JP2019026313A - 塗布体付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、内容液を注出する前にエア抜きが可能で、キャップを閉めて保存する際は確実に液密を維持することができる塗布体付き容器を提供する。【解決手段】容器本体12の注出口14に取り付けられた中栓部材16と、中栓部材16の外側を覆って進退可能に取り付けられる塗布体38を有する。塗布体38を中栓部材16から離す方向に付勢する弾性体55と、中栓部材16と塗布体38を覆って着脱可能に取り付けられたキャップ60を有する。塗布体38には、中栓部材16の挿通孔28に摺動可能に挿通される突起42と、中栓部材38の上面部を覆うとともに、注出孔48を有した塗布板40を備える。突起42は、挿通孔28に開閉可能に密着する液止め弁44を有する。塗布板40を貫通し突起42の側周面の一部を切り欠いて形成される注出孔48を備える。キャップ60には、塗布板40の注出孔48に液密に当接する液密用突起68を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、液体の薬剤等の内容液を収容し、収容している内容液を注出して目的の場所に塗布する塗布体付き容器に関する。
従来、かゆみ止めや消炎鎮痛剤等の液体の薬剤は、皮膚に塗布する塗布体が取り付けられた塗布体付き容器に収容されているものがある。このような塗布体付き容器は、容器を単に倒立させた状態では液ダレせず、塗布する時だけ液が出せるよう弁機構が設けられている。このような塗布体付き容器には、使用しないときに取り付けるキャップが設けられ、キャップを閉めた時に液体漏出防止効果が高くなる工夫がされたものがある。
例えば、特許文献1に開示されている液体塗布容器は、容器体の注出口に保持部材が取り付けられ、前記保持部材の外側に弾性を有する塗布部材が設けられている。容器体の口顎部に取り付けるキャップには、雄ネジを形成した口顎部外面へ螺合させる筒と、該筒上面を閉鎖する頂壁と、頂壁下面外周部から垂設する垂下筒が設けられている。この液体塗布容器は、キャップを取り付けた時、垂下筒の下面が、保持部材の周縁部へ液密に当接し、液密となるものである。
また、特許文献2に開示されている塗布容器は、容器本体と内キャップと塗布体と外キャップとを有し、外キャップの内面に環状突起を有している。この塗布容器は、キャップを取り付けた時、環状突起が塗布体の吐出口を外側から液密に塞ぐものである。
特開平11−157566号公報 特開2012−12056号公報
上記背景技術の特許文献1の場合、キャップを閉めた状態で容器体に振動や衝撃を与えると、保持部材と塗布部材の当接が一時的に解かれ、塗布部材とキャップの間の空隙部に内容液が注出されて溜まり、キャップを外す時に流れ出ることがある。また、内容液の膨張や蒸気圧の変化によって容器体内の圧力が常圧よりも高くなった場合、内容液を塗布する際に、容器体の内圧によって過剰の液が噴出するという問題もある。
また、特許文献2の場合、外キャップの環状突起が塗布体の吐出口を外側から液密に塞ぐため、キャップを閉めた状態で容器本体に振動や衝撃を与えても塗布体と外キャップの間の空隙部に内容液が溜まることはない。しかし、塗布体と内キャップの間には、内容液が溜まることがある。また、上記特許文献1と同様に、内容液の膨張や蒸気圧の変化によって容器体内の圧力が常圧よりも高くなった場合、内容液を塗布する際に、容器体の内圧によって、塗布体と内キャップの間に溜まった過剰の液が噴出するという問題がある。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、内容液を注出する前にエア抜きをして適量の内容液を安全に目的の場所へ注出することができ、キャップを閉めて保存する時は確実に液密を維持することができる塗布体付き容器を提供することを目的とする。
本発明は、一端部に注出口が取り付けられ内容液を収容する容器本体と、前記注出口に取り付けられ前記容器本体の内外を連通する挿通孔を有する中栓部材と、前記中栓部材の外側を覆って進退可能に取り付けられる塗布体と、前記塗布体を前記中栓部材から離す方向に付勢する弾性体と、前記容器本体の前記注出口に、前記中栓部材と前記塗布体を覆って着脱可能に取り付けられたキャップとが設けられた塗布体付き容器である。前記塗布体には、前記中栓部材の前記挿通孔に摺動可能に挿通される突起と、前記突起と一体で前記中栓部材の上面部を覆う塗布板と、前記突起に設けられ前記摺動方向に移動することで前記挿通孔に開閉可能に密着する液止め弁と、前記塗布板を貫通し前記突起の側周面の一部を切り欠いて形成される注出孔が設けられ、前記キャップの内側面または前記塗布板表面には、前記容器本体の前記注出口に前記キャップが取り付けられた状態で、前記塗布板の前記注出孔の周囲に位置する液密用突起が形成され、前記キャップは、前記液密用突起を介して前記弾性体の弾性力に抗して、前記塗布体を前記中栓部材に向かって前記摺動方向に押すとともに、前記塗布体と前記中栓部材との空間を狭めるように形成されている。
前記塗布体の前記塗布板の中央付近に、前記注出孔が設けられ、前記キャップには、前記塗布体の前記上面部に重ねられる天面部が設けられ、前記天面部の中央付近には前記液密用突起が設けられ、前記液密用突起は前記塗布体の前記注出孔を一周して囲む筒状に形成されている。
前記塗布体の前記突起の周囲には、前記突起に対して平行に突出する凸部が所定間隔離間して一周して設けられ、前記凸部の先端部は、前記容器本体の前記注出口に前記キャップが取り付けられた状態で、前記中栓の環状の溝部の底部に接触しており、前記キャップを前記注出口から離れる方向に移動させると、前記弾性体の弾性力により前記塗布体が押されて、前記凸部の先端部と前記中栓の溝部との接触が解除されるものである。
前記キャップの天面部の内側面には、突出した環状の縁部が設けられ、前記中栓部材の側面部の上面に前記縁部が圧接可能に設けられている。
前記弾性体はコイルバネであり、前記塗布体と前記中栓の間に生じる円筒形の空間に、前記コイルバネが収容されているものである。
本発明の塗布体付き容器は、簡単な構造で、内容液を注出する前にキャップを開ける操作の途中で、先に中栓部材の挿通孔周辺の空間の減圧が行われ、容器本体内のエア抜きをして、適量の内容液を安全に目的の場所へ注出することができる。従って、不用意に内容液が漏れ出ることがない。また、キャップを閉めて保存する時は確実に液密を維持することができる。
この発明の一実施形態の塗布体付き容器の縦断面図である。 この実施形態の塗布体付き容器の、キャップを開閉する途中の状態を示す縦断面図である。 この実施形態の塗布体付き容器の使用状態を示す縦断面図である。 この実施形態の塗布体付き容器の使用状態を示す縦断面図である。 この実施形態の塗布体付き容器の分解斜視図である。 この実施形態の塗布体付き容器の斜視図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図6はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の塗布体付き容器10は、PEやPP、PET等の合成樹脂製の有底筒状の容器本体12が設けられている。容器本体12の正立状態で上端部には、円筒形の注出口14が、一体に形成されている。注出口14の外周面には、後述するキャップ60が螺合される雄ネジ16が形成されている。
注出口14の上端部には、適度な剛性と伸縮性を有する合成樹脂、例えば、容器本体12と同じ素材で作られた中栓部材18が取り付けられている。中栓部材18は、注出口14の内周面に嵌合される内筒部20が設けられ、内筒部20の上端部には、注出口14の上端部に当接するリング状の板部22が設けられている。板部22の外周縁部には、注出口14の外周面と面一に、注出口14の挿通方向の外側に突出する側面部24が一周して設けられている。板部22の内周縁部には、注出口14の開口を閉鎖する上面部26が連続して設けられている。上面部26は、注出口14を閉鎖する円板状であり、板部22の内周縁部から離れるにつれて、つまり注出口14の中心に近づくにつれて注出口14の挿通方向の外側に突出する湾曲した曲面で形成されている。
上面部26の中心には、上面部26を貫通する円形の挿通孔28が設けられている。挿通孔28は、注出口14及び内筒部20に対して略平行に挿通する円筒形の挿通壁30で囲まれ、挿通壁30の一方の端部は、上面部26に一致し、他方の端部は容器本体12に向かって突出した位置にある。挿通壁30の周囲には、内筒部20の突出方向に向かってくぼむ第1溝部34が一周して設けられている。第1溝部34の、上面部26の直径方向の断面形状は、挿通壁30の外周面と、この外周面の下端部に連続し側方に広がる底部と、この底部に連続し上方に連続する壁部で囲まれたコの字形であり、底部の外周側には少し深いコイルバネ用凹部35が一周して形成されている。
挿通壁30の内周面の、容器本体12側の端部、つまり容器本体12の正立状態で下端部には、挿通壁30の内径を部分的に細くして形成された弁座部32が設けられている。なお、挿通壁30の内周面の、弁座部32以外の上方の部分は挿通壁30の弁座部32よりも内径が大きい拡張部31とする。拡張部31の内径は、上面部26側の端部は後述する液止め弁44の一番突出する部分の外径よりも広い円筒状に形成され、反対の弁座部32側の端部は僅かな距離で液止め弁44が嵌合される程度に狭く形成されている。
上面部26は、第1溝部34の外周縁に連続して設けられ、上面部26の、側面部24の内側に、内筒部20の突出方向にくぼむ第2溝部36が一周して設けられている。第2溝部36の、上面部26の直径方向の断面形状は、側面部24の内周面と、底部となる板部22と、この底部に連続し上方に連続する壁部で囲まれたコの字形である。
中栓部材18の上方には、塗布体38が設けられている。塗布体38は、PE、PPの他、PET、PC、PA、POM等の合成樹脂で作られている。中栓部材18と容器本体12と同じ素材でもよい。塗布体38は、中栓部材18の上面部26の外側に重ねられる湾曲した曲面で形成された円板である塗布板40が設けられ、塗布板40の外側面が、内容液を被塗布面に塗る塗布面40aとなる。
塗布板40の、中栓部材18側となる内側面40bには、中栓部材18の挿通孔28に挿通される円柱状の突起42が設けられている。突起42は、中栓部材18の挿通壁30の内周面に隙間を有して挿通される太さであり、中栓部材18の挿通壁30の挿通方向長さよりも少し長く設けられ、塗布体38が中栓部材18に取り付けられて突起42が挿通壁30に上方から挿通された状態で、突起42の先端が挿通壁30の下端部から下方に突出する。突起42の、挿通壁30の下端部から突出する先端には、突起42の側周面から円弧形状の膨出部が一周して設けられて液止め弁44が設けられている。液止め弁44は、中栓部材18の挿通孔28の弁座部32に液密に当接するものである。突起42の側周面の、塗布板40内側面40bに近い基端部には、その他の部分よりもわずかに径が太いガイド部46が形成され、ガイド部46は挿通壁30の拡張部31の内周面に、わずかな隙間を有して嵌合される太さである。
塗布板40には、突起42の周囲に3個の注出孔48が互いに等間隔に設けられている。注出孔48は、塗布板40を上下に貫通するものであり、注出孔48の、中央側の一部は突起42の側周面にかかり、側周面を切り欠いて、各注出孔48に連通する溝状の3本の流路50となる。流路50は、注出孔48よりも細径で、突起42の長手方向に沿って形成され、上端部は注出孔48に連通し、下端部は液止め弁44の上端部付近に達している。
塗布板40の内側面40bの、突起42の周囲には、突起42に対して平行に突出する第1凸部52が離間して一周して設けられている。第1凸部52は円筒形状であり、塗布体38を中栓部材18に取り付けた状態で、中栓部材18の第1溝部34に嵌合されるものである。第1凸部52の直径方向の断面形状は、第1溝部34の幅の約半分程度の厚みを有する矩形であり、第1溝部34に嵌合した状態で、第1溝部34の挿通壁30側の周面に沿う位置に設けられ、反対側の第2溝部36に近い周面からは所定の幅に離間している。塗布板40の周縁部には、突起42及び第1凸部52に対して平行に突出する第2凸部54が離間して一周して設けられている。第2凸部54は円筒形状であり、塗布体38を中栓部材18に取り付けた状態で中栓部材18の第2溝部36に嵌合されるものである。第2凸部54の直径方向の断面形状は、第2溝部36の内側に隙間を有して嵌合される矩形である。
中栓部材18と塗布体38が取り付けられた状態で、中栓部材18の第1溝部34の第2溝部36側の外周面と、塗布体38の第1凸部52の間に生じる円筒形状の空間53には、一定の太さの円筒状に巻き回された金属製の弾性体であるコイルバネ55が設けられている。コイルバネ55の上端部は、塗布板40の内側面40bに当接し、ここには僅かにくぼむコイルバネ用凹部33が設けられ、位置決めされている。コイルバネ55の下端部は、中栓部材18の第1溝部34の底部のコイルバネ用凹部35に当接し、位置決めされている。コイルバネ55は適度に圧縮して取り付けられ、塗布体38を中栓部材18から離れる方向へ付勢している。
容器本体12の注出口14には、中栓部材18と塗布体38を覆うキャップ60が、雄ネジ16に螺合されて取り付けられている。キャップ60は、塗布体38の外側に位置する天面部62が設けられ、天面部62は、塗布体38の塗布板40の外側に重ねられる湾曲した曲面で形成された円板である。天面部62の周縁部は、容器本体12の注出口14を覆う円筒形の側面部64が一体に形成されている。側面部64の外周面には、キャップ60を開閉する際に回しやすいように、上下方向に形成された浅い溝65が連続して一周して設けられている。側面部64の内周面には、容器本体12の雄ネジ16に螺合される雌ネジ66が一体に形成されている。
キャップ60の天面部62の、塗布板40側となる内側面62bには、天面部62の中央部分を囲む短い円筒形状の液密用突起68が設けられている。液密用突起68は、天面部62から僅かに突出し、キャップ60を容器本体12の注出口14に取り付けた状態で、塗布体38の塗布板40の塗布面40aに向かって突出し液密に当接する。この状態で、円筒形状の液密用突起68の内側に、塗布板40の塗布面40aに形成された3個の注出孔48が位置し、囲まれる。内側面62bの、側面部64近傍の周縁部には、中栓部材18の側面部24の上面24aに当接する中栓嵌合用凹部70が一周して設けられている。環状の中栓嵌合用凹部70の内側の縁部70aは、側面部24の上面24aに圧接するように突出して環状に形成されている。
次に、この実施形態の塗布体付き容器10の組立方法について説明する。まず、中栓部材18の第1溝部34のコイルバネ55を入れ、塗布体38の突起42を、中栓部材18の挿通孔28に、上面部26側から、つまり上方から挿通壁30の拡張部31の下端部付近にまで入れる。すると、突起42の液止め弁44が弁座部32の上部の狭く形成された部分の上面に当接して、仮置き状態(プリセット)となる。次に、塗布体38をさらに中栓部材18側に一定以上の強い力で押し込む。突起42の液止め弁44は弁座部32の内径よりも大きいため、当接して通過できないが、強い力で圧入すると液止め弁44が弾性変形して小さくなるとともに、弁座部32が弾性変形して大きくなり、液止め弁44が弁座部32を通過して、挿通壁30の下端部から突出する。弁座部32を通過した後は液止め弁44の弾性変形が復元し、弁座部32を通過できなくなる。これにより、塗布体38は、中栓部材18に所定距離を進退可能に取り付けられ、抜け落ちることがない。液止め弁44が弁座部32を通過する距離は短く、しかも仮置き状態から圧入されるので、組み立てが容易である。
組み立て後は、塗布体38の径が太いガイド部46が、中栓部材18の挿通壁30の拡張部31に入り込んで上下の摺動をガイドし、液止め弁44が傾いたり偏心したりすることがない。また、塗布体38の第1凸部52は、中栓部材18の第1溝部34の挿通壁30側に摺動可能に差し込まれ、液止め弁44の傾きを防止する。さらに、第1凸部52の先端部52aは、容器本体12の注出口14にキャップ60が取り付けられた状態では、中栓18の環状の第1溝部34の底部34aに接触しており、キャップ60を注出口14から離れる方向に移動させると、コイルバネ55の弾性力により塗布体38がキャップ60側に押されて、第1凸部52の先端部52aと中栓18の第1溝部34の底部34aとの接触が解除される。
さらに、第1溝部34の第2溝部36側の周面と、塗布体38の第1凸部52の間に生じる円筒形状の空間53には、一定の太さの円筒状に巻き回された弾性体であるコイルバネ55がはめ込まれるため、塗布体38は、中栓部材18から離れる方向に付勢される。しかし、塗布体38の突起42の液止め弁44が、中栓部材18の挿通孔28の弁座部32に当接し、外れることがない。液止め弁44は、コイルバネ55の付勢力により弁座部32に押し付けられて、液密状態と開放状態を切り替え可能に設けられる。このようにして、塗布体38と中栓部材18が組み付けられた状態で、容器メーカーから内容液を入れる製薬メーカーに搬送される。
製薬メーカーでは、容器本体12に内容液を注入し、塗布体38を取り付けた中栓部材18を、容器本体12の注出口14に内筒部20を差し込み、中栓部材18の板部22が注出口14の上端部に当接するまで押し下げて取り付ける。そして、中栓部材18と塗布体38を覆ってキャップ60を容器本体12にかぶせ、キャップ60の雌ネジ66を容器本体12の注出口14の雄ネジ16に螺合して閉鎖する。この状態で、第1凸部52の先端部52aは、中栓18の環状の第1溝部34の底部34aに圧接し、キャップ60の液密用突起68が中栓部材18の塗布板40塗布面40aに当接し、注出孔48の周囲の塗布体38との間にできる空隙74を、液密用突起68の外側と区切る。さらに、環状の中栓嵌合用凹部70の内側の縁部70aが、側面部24の上面24aに圧接し、後述する内容液を注出孔48から注出されても、天面部62の内側に滞留した内容液が塗布板40と天面部62の間から外周部に広がることを防ぐ。
キャップ60を容器本体12に取り付けて締めた時、塗布体38はキャップ60の液密用突起68に押されて押し込まれ、突起42の液止め弁44は、中栓部材18の弁座部32から離れ、液密が解除されている。容器本体12に入れられた内容液は、中栓部材18の挿通孔28と、塗布体38の流路50と注出孔48を通って、塗布板40とキャップ60の間の空隙74に流入可能となるが、キャップ60の液密用突起68が中栓部材18の塗布板40塗布面40aに圧接しているため、内容液は空隙74内に密閉され、外側に流れることがない。さらに、第1凸部52の先端部52aは、中栓18の環状の第1溝部34の底部34aに圧接しているので、中栓部材18の挿通孔28から挿通壁30と第1凸部52の隙間を通って流入した内容液が、第1凸部52の外側に流れ出ることもない。また、キャップ60の中栓部材用凹部70の縁部70aが中栓部材18の側面部24の上面24aに当接し、中栓部材18とキャップ60の間が液密となる。従って、キャップ60を締め付けて取り付けた状態では、容器本体12を傾けても容器本体12に収容している内容液が出ることがなく、塗布体付き容器10を安全に運搬したり保管したりすることができる。
次に、塗布体付き容器10の使用方法について説明する。容器本体12から内容液を取り出して使用する時は、まずキャップ60を軸周りに回して、雌ネジ66と雄ネジ16の螺合を解除して取り外す。キャップ60を取り外す途中の工程では、塗布体38を押さえていた力が解除され、塗布体38はコイルバネ55に付勢されて上昇する。塗布体38は、突起42が中栓部材18の挿通孔28に摺動可能に嵌合されているため、摺動方向は突起42の軸方向に沿うものである。図2に示すように、キャップ60と容器本体12の螺合が徐々に解除されてキャップ60が少し上昇すると、塗布体38もコイルバネ55に付勢されて上昇するが、突起42の液止め弁44が中栓部材18の弁座部32に当接するまでの間は、塗布体38の流路50が、容器本体12と、徐々に広がる空隙72に連通し、容器本体12の内外の通気が確保されている。これにより、保管時の温度差による容器本体12内の圧力上昇があっても、キャップ60を開ける時には、先に中栓部材18の挿通孔28周辺の空間の減圧が行われ、エア抜きをして容器本体12内が大気圧と等しくなる。
さらにキャップ60を軸周りに回して螺合を解除し、キャップ60を外すと塗布体38はコイルバネ55に押し上げられて突起42の液止め弁44が中栓部材18の弁座部32に当接し、突起42はそれ以上移動することがなく、止まる。そして塗布体38の流路50は閉鎖され、内容液は注出されない閉鎖状態となる。
そして、この閉鎖状態で容器本体12を倒立させる。この時、図3に示すように、内容液は出ない。そして、図4に示すように被塗布面76に塗布体38を当接させ、塗布体付き容器10を押し付ける。すると、コイルバネ55が弾性変形して、塗布体38の第1凸部52は、中栓部材18の第1溝部34の奥まで差し込まれ、第2凸部54は第2溝部36の奥まで差し込まれ、突起42の液止め弁44は弁座部32から離れ、突起42の流路50が容器本体12の内側に通過する。容器本体12に収容されている内容液が、流路50を通過して、塗布体38の塗布板40の注出孔48から外側に注出される。注出孔48は流路50の内径よりも大きく、広く塗布可能に形成されている。内容液は被塗布面76に付着し、塗布体付き容器10を左右に動かすことにより塗布体38の塗布板40で広げて目的の面積に塗布する。
内容液は、流路50を通過する途中で、中栓部材18の上面部26と塗布体38の塗布板40の間の空隙72にも流入するが、空隙72は第1凸部52と第1溝部34が嵌合されているため、第1凸部52の外側に広がることがない。使い終わった時は、塗布体38を被塗布面76から離し塗布体38の押圧を解除すると、塗布体38はコイルバネ55の弾性力で中栓部材18から離れ、突起42の液止め弁44が弁座部32に当接し、流路50が閉じられ、内容液が出なくなる。容器本体12を元の正立状態に戻し、キャップ60を螺合させて閉鎖し、保管する。
この実施形態の塗布体付き容器10によれば、簡単な構造で、内容液を注出する前にキャップ60を開ける操作の途中で容器本体12内のエア抜きをして、適量の内容液を安全に目的の場所へ注出することができる。内容液を塗布する際に過剰の液が噴出することがなく、安全である。
また、キャップ60を閉めて保存するときは、確実に内容液を液密にすることができる。キャップ60を閉めた状態で転倒や落下等で内容液が塗布体38の注出孔48から出ても、キャップ60の液密用突起68で囲まれた空隙74に密閉され、キャップ60の内側の広い範囲に広がることがなく、またキャップ60の外に漏れることもない。さらに、キャップ60を閉めた状態では、塗布体38の第1凸部52が中栓部材18の第1溝部34に深く差し込まれ塗布体38と中栓部材18との空隙72が小さくなり、中栓部材18と塗布体38の間に溜まる内容液の量を小さく抑えることができ、中栓部材18と塗布板40の間で、第1凸部52の外側に内容液が広がることがない。従って、中栓部材18と塗布板40の間の流動可能な液量を最低限に留めることが可能である。
容器本体12から内容液を取り出す時は、塗布体38を被塗布面76に押し付けた時だけ内容液が注出されるので、容器本体12を倒立状態で使用しても内容液が出過ぎたり、ボタ落ちすることなく、適量を塗布することができる。
塗布体付き容器10は、塗布体38の突起42の端部に、中栓部材18の挿通孔28よりも大きな液止め弁44を設けることにより、構造が簡単となり、塗布体38の突起42を中栓部材18の挿通孔28に挿通するだけで、塗布体38を中栓部材18に摺動可能でかつ抜け落ちがないよう係止するとともに、液密と解除を切り替えることができる。さらに、塗布体付き容器10は、シンプルな構造で部品点数が少なく、かつ組立も容易であるため、生産性に優れているとともに機能性においても優れたものである。
また、塗布体38の付勢に金属製のコイルバネ55が使用されているため、確実に塗布体38を押し上げて突起42の液止め弁44を中栓部材18の弁座部32に密着し、液だれを防ぐことができる。コイルバネ55は、負荷をかけた状態で長期保存しても弾性を維持し、弾性力に経時変化がなく、塗布体38に長いストロークを必要とする場合にも好適である。
またキャップ60を閉めた時、キャップ60の中栓部材用凹部70が、中栓部材18の側面部24の上面24aに当接するため、内容液の液漏れを確実に防止できるとともに、キャップ60を過剰なトルクで締め込んでも塗布体38および中栓部材18に過大な負荷がかからない。
なお、この発明の塗布体付き容器は、前記実施の形態に限定されるものではなく、各部材の形状等適宜変更可能であり、例えば、注出孔と流路の数は3個以外でもよく、キャップの液密用突起は塗布板表面に設けてもよく、注出孔を確実に囲むものであれば良い。液止め弁と弁座部は、小さい面積で接触して確実に液密となる形状であればよい。第1凸部と第1溝部も、互いに摺動可能な形状で内容液が外側に広がることを防ぐ形状であればよい。また用途は、薬品や化粧品、その他液体を収容して適量を取り出すものであれば良い。
10 塗布体付き容器
12 容器本体
14 注出口
18 中栓部材
28 挿通孔
34 第1溝部
38 塗布体
40 塗布板
42 突起
44 液止め弁
48 注出孔
50 流路
52 第1凸部
53 空間
55 コイルバネ
60 キャップ
62 天面部
68 液密用突起

Claims (5)

  1. 一端部に注出口が取り付けられ内容液を収容する容器本体と、
    前記注出口に取り付けられ前記容器本体の内外を連通する挿通孔を有する中栓部材と、
    前記中栓部材の外側を覆って進退可能に取り付けられる塗布体と、
    前記塗布体を前記中栓部材から離す方向に付勢する弾性体と、
    前記容器本体の前記注出口に、前記中栓部材と前記塗布体を覆って着脱可能に取り付けられたキャップとが設けられ、
    前記塗布体には、前記中栓部材の前記挿通孔に摺動可能に挿通される突起と、前記突起と一体で前記中栓部材の上面部を覆う塗布板と、前記突起に設けられ前記摺動方向に移動することで前記挿通孔に開閉可能に密着する液止め弁と、前記塗布板を貫通し前記突起の側周面の一部を切り欠いて形成される注出孔が設けられ、
    前記キャップの内側面または前記塗布板表面には、前記容器本体の前記注出口に前記キャップが取り付けられた状態で、前記塗布板の前記注出孔の周囲に位置する液密用突起が形成され、
    前記キャップは、前記液密用突起を介して前記弾性体の弾性力に抗して、前記塗布体を前記中栓部材に向かって前記摺動方向に押すとともに、前記塗布体と前記中栓部材との空間を狭めることを特徴とする塗布体付き容器。
  2. 前記塗布体の前記塗布板の中央付近に、前記注出孔が設けられ、前記キャップには、前記塗布体の前記上面部に重ねられる天面部が設けられ、前記天面部の中央付近には前記液密用突起が設けられ、前記液密用突起は前記塗布体の前記注出孔を一周して囲む筒状に形成されている請求項1記載の塗布体付き容器。
  3. 前記塗布体の前記突起の周囲には、前記突起に対して平行に突出する凸部が所定間隔離間して一周して設けられ、前記凸部の先端部は、前記容器本体の前記注出口に前記キャップが取り付けられた状態で、前記中栓の環状の溝部の底部に接触しており、前記キャップを前記注出口から離れる方向に移動させると、前記弾性体の弾性力により前記塗布体が押されて、前記凸部の先端部と前記中栓の溝部との接触が解除される請求項1または2記載の塗布体付き容器。
  4. 前記キャップの天面部の内側面には、突出した環状の縁部が設けられ、前記中栓部材の側面部の上面に前記縁部が圧接可能に設けられている請求項1記載の塗布体付き容器。
  5. 前記弾性体はコイルバネであり、前記塗布体と前記中栓の間に生じる円筒形の空間に、前記コイルバネが収容されている請求項1記載の塗布体付き容器。
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