JP2019026223A - 非乗員用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成として、膨張完了後のエアバッグを容易に収納部位側にまとめて、運転席からの視界を確保可能な非乗員用エアバッグ装置を提供すること。【解決手段】フードパネル15の後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されて、フロントウィンドシールドの下部前面を覆うように、左右方向に幅広に膨張する構成のエアバッグ45を、備える非乗員用エアバッグ装置。可撓性を有したシート体から形成されて一端側を収納部位側に連結されて、エアバッグとともに折り畳まれて収納部位内に収納され、エアバッグの膨張時にエアバッグと収納部位との間に介在される構成とされ、かつ、膨張完了後に萎ませた際にエアバッグを包み可能なカバー部材92と、カバー部材の外周縁側に配置されて、萎んでいるエアバッグを包んだ状態のカバー部材を縛り可能な帯状体96と、を備えている。【選択図】図16

Description

本発明は、車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて、少なくとも、フロントウィンドシールドの下部前面を覆うように膨張する構成のエアバッグを、備える非乗員用エアバッグ装置に関する。
乗員以外の歩行者等を保護するための非乗員用エアバッグ装置では、作動時にエアバッグは、フロントウィンドシールドの下部前面を覆うように膨張して、歩行者等の非乗員を受け止めることとなる。非乗員受止後のエアバッグは、フロントウィンドシールドの下部前面を覆っていることから、作動後に車両を運転する場合、エアバッグを展開させた状態では視界を確保し難く、運転席からの視界を確保するために、膨張したエアバッグを収納部位側に縮めつつまとめておく必要がある。そして、従来、このような問題点を解決するために、非乗員受止後のエアバッグの内部に充満している膨張用ガスを排出可能とするベント機構を設け、エアバッグ内に流入した膨張用ガスを排出させる構成のエアバッグ装置があった(例えば、特許文献1参照)。また、この従来のエアバッグ装置では、ベント機構は、エアバッグの一端側に設けられるベント本体と、ベント本体から延びてエアバッグの他端側に連結可能なストラップと、を有し、エアバッグの膨張完了後に、このストラップをエアバッグの他端側に連結させることによりベント本体を開口させる構成であり、ベント本体からエアバッグ内に流入した膨張用ガスを排出させた後には、このストラップを利用して、エアバッグを小さくまとめることも可能であった。
特開2016−168995公報
しかし、従来のエアバッグ装置では、エアバッグにベント機構を設けていることから、構成が簡便ではなく、また、エアバッグを折り畳んで収納部位に収納させる際にベント本体から長く延びるストラップを、別途折り畳むなどして、エアバッグとともに収納させる必要があり、製造工数及びコストを低減させる点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成として、膨張完了後のエアバッグを容易に収納部位側にまとめて、運転席からの視界を確保可能な非乗員用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る非乗員用エアバッグ装置は、車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて、少なくとも、フロントウィンドシールドの下部前面を覆うように、左右方向に幅広に膨張する構成のエアバッグを、備える非乗員用エアバッグ装置であって、
可撓性を有したシート体から形成されるとともに、一端側を収納部位側に連結されて、エアバッグとともに折り畳まれて収納部位内に収納され、エアバッグの膨張時にエアバッグと収納部位との間に介在される構成とされ、かつ、膨張完了後に萎ませた際にエアバッグを包み可能なカバー部材と、
カバー部材の外周縁側に配置されて、萎んでいるエアバッグを包んだ状態のカバー部材を縛り可能な帯状体と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の非乗員用エアバッグ装置では、エアバッグの膨張完了後に、エアバッグを、内部に流入した膨張用ガスを排気させつつ収納部位側に接近させるように萎ませ、萎んだ状態のエアバッグの外周側を、カバー部材によって包み、その後、カバー部材の外周縁側に配置される帯状体によって、萎んでいるエアバッグを包んだ状態のカバー部材を縛れば、このエアバッグを、収納部位側に保持させることができて、フロントウィンドシールドの下部前面側を覆った状態を解消でき、運転席からの視界を確保することができる。本発明の非乗員用エアバッグ装置では、カバー部材と、カバー部材の外周縁側に配置される帯状体と、を利用して、萎んだ状態のエアバッグを、収納部位側に保持させる構成であることから、カバー部材を設けず、帯状体をエアバッグから延ばすように配設させる場合と比較して、帯状体自体の長さ寸法を短く設定することができて、帯状体がエアバッグの展開膨張時に収納部位周縁の部材と絡むことを防止でき、また、エアバッグを包んだ状態のカバー部材を帯状体で縛ることにより、帯状体のみを使用する場合と比較して、広い範囲でエアバッグを安定して収納部位側に保持させることが可能となって、エアバッグの保持作業も容易となる。
したがって、本発明の非乗員用エアバッグ装置では、簡便な構成として、膨張完了後のエアバッグを容易に収納部位側にまとめて、運転席からの視界を確保することができる。
また、本発明の非乗員用エアバッグ装置において、帯状体を、平らに展開した状態のカバー部材の後縁側において、左右方向側で複数箇所に、形成する構成とすれば、帯状体をカバー部材の後縁側から延ばすことにより、一層、帯状体の長さ寸法を短くすることができ、また、萎んだエアバッグを包んでいるカバー部材を、左右方向側の複数箇所で、帯状体によって縛ることにより、収納部位側に保持させることが可能となり、運転席からの視界を左右に広く円滑に確保することが可能となって、好ましい。
さらに、上記構成の非乗員用エアバッグ装置において、帯状体を、カバー部材を平らに展開した状態で、カバー部材の後縁との間に、カバー部材の後縁に略沿うスリット状の切込を形成して、カバー部材と一体的に構成するとともに、前後方向に沿って先端側を引き出し可能な構成とすれば、帯状体を、カバー部材と一体的に構成することにより、帯状体のカバー部材への結合作業が不要となって、製造工数及びコストの増大を抑制でき、また、帯状体を、カバー部材の後縁に略沿うように形成することにより、帯状体を一体的に配設させる構成であっても、カバー部材の歩留まりも良好とすることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の非乗員用エアバッグ装置において、エアバッグ側に、帯状体と結ばれて、萎んでいるエアバッグを包んだ状態のカバー部材を縛り可能な第2帯状体を、配設させる構成とすれば、第2帯状体を設けることにより、帯状体と第2帯状体との長さ寸法を極力短く設定することができ、また、萎んだエアバッグを包んでいるカバー部材の周囲で、帯状体と第2帯状体とを結んでカバー部材を縛れば、エアバッグを収納部位側に保持させることができ、収納部位側への保持作業も容易となって、好ましい。
本発明の一実施形態である非乗員用エアバッグ装置を搭載させた車両の平面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置の概略拡大縦断面図であり、インフレーターの部位を示す。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、インフレーターの部位を示す概略横断面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置で使用するエアバッグを平らに展開した状態の平面図である。 図4のエアバッグを平らに展開した状態の底面図である。 図4のエアバッグにおいて、取付片部の部位を示す部分拡大底面図である。 図6のVII−VII部位の断面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、取付片部をケースに取り付けた状態の縦断面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置で使用するカバー部材を平らに展開した状態の平面図である。 図4のエアバッグと図9のカバー部材とを重ねて平らに展開した状態を示す底面図である。 図4のエアバッグを構成する基材を並べた平面図である。 エアバッグをカバー部材とともに折り畳む折り畳み工程を示す概略図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略平面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態の概略縦断面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、膨張完了後のエアバッグを萎ませつつケース側に接近させて、カバー部材により保持させる工程を説明する概略分解斜視図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、膨張完了後のエアバッグを萎ませつつケース側に接近させて、カバー部材により保持させる工程を説明する概略分解斜視図であり、図15の後の工程を示す。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、膨張完了後のエアバッグを萎ませつつケース側に接近させて、カバー部材により保持させる工程を説明する概略縦断面図である。 実施形態の非乗員用エアバッグ装置において、膨張完了後のエアバッグを萎ませつつケース側に接近させて、カバー部材により保持させる工程を説明する概略縦断面図であり、図17の後の工程を示す。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の非乗員用エアバッグ装置M(以下「エアバッグ装置」と省略する)は、乗員以外の歩行者等を保護するためのものであり、車両Vにおけるフードパネル15の後端15c付近に搭載されている。実施形態のエアバッグ装置Mは、図1,2に示すように、フードパネル15の後端15cの後側に近接した位置であって、左右のフロントピラー5L,5Rの間となる車両Vの左右方向の略中央となる位置に、配置されている。なお、本明細書では、特に断らない限り、前後、上下、及び、左右の方向は、それぞれ、車両の前後、上下、及び、左右の方向と一致させて、説明する。
実施形態の場合、車両Vのフロントバンパ6(図1参照)には、歩行者(非乗員)との衝突を検知可能な図示しないセンサが、配設されており、センサからの信号を入力させている図示しない作動回路が、センサからの信号に基づいて車両Vと歩行者との衝突を検知した際に、エアバッグ装置Mのインフレーター30を作動させるように、構成されている。
フードパネル15は、図1に示すように、車両Vにおけるエンジンルームの上方を覆うように配設されるもので、左右両縁側における後端15c近傍に配置される図示しないヒンジ部により、車両Vのボディ1側に対して、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル15は、実施形態の場合、鋼板や、アルミニウム(アルミニウム合金)等の板材からなり、図14に示すように、上面側のアウタパネル15aと、下面側に位置してアウタパネル15aより強度を向上させたインナパネル15bと、を備えている。フードパネル15は、後述するフロントウィンドシールド4に合わせて、図1に示すように、後端15c側を、左右方向の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲させて構成されている。
フードパネル15の後方には、図14に示すように、ボディ1側の剛性の高いカウルパネル7aと、カウルパネル7aの上方の合成樹脂製のカウルルーバ7bと、からなるカウル7が、配設されている。カウルルーバ7bは、後端側をフロントウィンドシールド4の下部4a側に連ならせるように、配設されている。このカウル7も、フードパネル15の後端15cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して、形成されている(図1参照)。また、カウル7の部位には、図1に示すように、ワイパ8が、配設されている。このワイパ8は、図14の二点鎖線に示すように、カウルルーバ7bから上方に突出するように、配設されている。フロントウィンドシールド4の左右の外方には、フロントピラー5L,5Rが、配設されている。
エアバッグ装置Mは、図2〜10に示すように、エアバッグ45と、エアバッグ45に膨張用ガスを供給するインフレーター30と、エアバッグ45とインフレーター30とを収納する収納部位としてのケース20と、折り畳まれたエアバッグ45を覆うエアバッグカバー25と、エアバッグ45とともに折り畳まれてケース20内に収納されるカバー部材92と、エアバッグ45側に配置される第2帯状体98と、エアバッグ45の後述する取付片部70をケース20に取り付ける取付ブラケット100と、を備えている。
収納部位としてのケース20は、板金製として、図2に示すように、底壁部21と、底壁部21から上方に延びて上端側を開口させて構成される略四角筒形状の周壁部22と、を備えた略箱形状とされるもので、上端側の突出用開口20aから、膨張するエアバッグ45を突出させる構成である。底壁部21には、インフレーター30を取り付ける取付ボルト39と、エアバッグ45の取付片部70を取り付ける取付ボルト102と、を、それぞれ、挿通させてナット42,104止めして取り付けるための取付孔21aが、形成されている(図2,8参照)。実施形態では、カバー部材92におけるカバー本体93の前端93aが、これらの取付ボルト39,102を利用して、ケース20の底壁部21に取り付けられている。ケース20は、前側の領域をフードパネル15の後端15cの直下に位置させ、後側の領域をフードパネル15より後側に位置させるように、配置されるもので、図示しないブラケットを利用して、ボディ1側のカウルパネル7aに取り付けられる構成である。また、ケース20は、図1に示すように、フードパネル15の後端15cの湾曲形状に合わせて、左右の中央を前方に位置させ、左右両端側を後方に位置させるように、左右方向に対して湾曲して、構成されている。
エアバッグカバー25は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の軟質合成樹脂製とされるもので、ケース20の上端側の突出用開口20aを覆うように配置されて、エアバッグ45の展開膨張時に、エアバッグ45に押されて開き可能な扉部26を、有する構成とされている(図2,14参照)。このエアバッグカバー25は、所定箇所を、図示しない取付手段を用いて、ケース20に取り付けられている。
インフレーター30は、外形形状を略円柱状としたシリンダタイプのインフレーター本体31と、インフレーター本体31をケース20に取り付ける取付ブラケット35と、を備える構成とされている。
インフレーター本体31は、外形形状を略円柱状として、図2,3に示すように、軸方向を左右方向に略沿わせるようにして、エアバッグ45のバッグ本体46内における後述する横膨張部48の前後左右の略中央となる位置の内部に、配置される構成である(図4参照)。インフレーター本体31は、図3に示すように、軸方向の一端側(左端31a側)に、膨張用ガスを吐出可能なガス吐出部32を配設させて構成されるもので、軸方向の他端側(右端31b側)から延びる図示しないリード線を介して、作動回路と電気的に接続されている。
インフレーター本体31をケース20に取り付けるための取付ブラケット35は、図2,3に示すように、インフレーター本体31を保持する保持部36と、保持部36から下方に突出する複数(実施形態の場合、3個)の取付ボルト39と、を備える構成とされている。保持部36は、板金製として、インフレーター本体31の下面側を支持するように左右方向(インフレーター本体31の軸方向)に略沿って延びる帯状として構成され、左右方向に沿った複数箇所(実施形態の場合、3箇所)に、インフレーター本体31を支持する支持片部37を、前後両側に突出させて、配置されている。各支持片部37は、インフレーター本体31の外周面を支持可能に、保持部36の前後の縁部から先端を前後方向の外方に向けつつ上側に向かって延びるように傾斜して形成されるもので、前後で対称形とされている(図2参照)。実施形態の場合、支持片部37は、取付ボルト39に対応した位置に、形成されている。取付ボルト39は、保持部36の左右両端側と左右方向の略中央と、の3箇所に、それぞれ、下方に突出するように形成されている。そして、実施形態では、この取付ブラケット35は、保持部36にインフレーター本体31を保持させた状態で、外周側からクランプ40を巻き付けることにより、インフレーター本体31を取り付ける構成である。クランプ40は、実施形態の場合、左右両端側の2箇所に、配置されている。
このインフレーター30は、クランプ40を用いて、取付ブラケット35にインフレーター本体31を取り付けた状態で、後述する挿通孔52及び取付孔56から、取付ボルト39を外部に突出させるようにして、インフレーター本体31と取付ブラケット35における保持部36とをエアバッグ45の内部に収納される構成である(図2参照)。インフレーター30は、インフレーター本体31と取付ブラケット35における保持部36とをエアバッグ45の内部に収納させた状態で、ケース20の底壁部21に取り付けられる構成であり、後述する蓋パネル54から突出している取付ボルト39を、ケース20の底壁部21から突出させてナット42止めすることにより、エアバッグ45とともに、ケース20に取り付けられる構成である(図2参照)。なお、実施形態では、取付ボルト39の底壁部21への取付時に、カバー部材92におけるカバー本体93の前端93a側も、底壁部21側に連結される構成である。また、実施形態では、インフレーター30は、インフレーター本体31と取付ブラケット35における保持部36との外周側を、可撓性を有した筒状のインナチューブ77に覆われて、エアバッグ45内に収納される構成である。
エアバッグ45は、図4〜7に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張するバッグ本体46と、バッグ本体46の後述する車体側壁部46a側をケース20に取り付ける取付片部70と、バッグ本体46内においてインフレーター30の外周側を覆うインナチューブ77と、を備える構成とされている。
バッグ本体46は、膨張完了時の形状を、正面側から見て、左右に幅広の略U字形状とされるもので、フロントウィンドシールド4の下部4aに沿うように左右方向に略沿って配置される横膨張部48と、横膨張部48の両端からそれぞれ後方へ延びて左右のフロントピラー5L,5Rの前面の下部5a側を覆う縦膨張部60L,60Rと、を備えて構成されている。バッグ本体46は、膨張完了時に上面側に位置する歩行者側壁部46bと、歩行者側壁部46bと対向するように下面側に位置する車体側壁部46aと、を有し、歩行者側壁部46bと車体側壁部46aとの外周縁相互を、全周にわたって結合(縫着)させることにより、袋状とされている。
横膨張部48は、実施形態の場合、膨張完了時に、フードパネル15の後端15c側の部位から、カウル7を経て、フロントウィンドシールド4の下部4a側にかけての領域の上面側(前面側)を、ワイパ8も含めて覆うように構成されている(図13,14参照)。実施形態のバッグ本体46では、車体側壁部46aにおいて、横膨張部48の前後左右となる位置に、インフレーター30を内部に挿入させるための挿入用開口部50が、形成されている。
挿入用開口部50は、図2,5,11に示すように、車体側壁部46aに形成される挿入用スリット51と、インフレーター30の取付ボルト39を挿通させるための挿通孔52と、挿入用スリット51を外周側から塞ぐ蓋パネル54と、を備える構成とされている。挿入用スリット51は、インフレーター本体31を挿入させるためのもので、インフレーター本体31の軸方向に沿うように、左右方向に略沿った直線状に形成されている。この挿入用スリット51は、長さ寸法を、インフレーター本体31の長さ寸法より小さく設定されている(図5参照)。挿通孔52は、インフレーター30の取付ボルト39を突出させるためのもので、取付ボルト39に対応して、左右方向に沿って3箇所に、形成されている。この挿通孔52は、実施形態の場合、バッグ本体46を平らに展開した状態で、挿入用スリット51の前側の領域に、形成されている。蓋パネル54は、可撓性を有したシート体から構成されて、車体側壁部46aの外周側において、挿入用スリット51を塞ぎ可能に構成されるもので、外形形状を、左右方向側を幅広とした略長方形状とされている。蓋パネル54は、後端54b側を、挿入用スリット51の後側となる位置で、左右の略全域にわたって連続的に形成される結合部位55によって車体側壁部46aに結合させ、前端54a側に、インフレーター30の取付ボルト39を突出させるための取付孔56を、挿通孔52に対応して、配設させている構成である。
また、バッグ本体46内には、膨張完了時における歩行者側壁部46bと車体側壁部46aとの離隔距離を規制可能に、歩行者側壁部46bと車体側壁部46aとを連結する後側中央テザー62と、前側中央テザー63と、端側テザー64(64L,64R)と、が、配設されている(図4,5参照)。後側中央テザー62は、前後の中央より後方となる領域で、横膨張部48から左右の縦膨張部60L,60Rの領域内にかけて配置されるもので、平らに展開したバッグ本体46の後縁に略沿うように、全長にわたって緩やかな曲線状として、配置されている。この後側中央テザー62は、図11に示すように、車体側壁部46a側に配置される車体側部位85aと、歩行者側壁部46b側に配置される歩行者側部位85bと、の2枚のテザー用基布85から、形成されている。前側中央テザー63は、横膨張部48における前後の中央より前方となる領域で、平らに展開したバッグ本体46の前縁に略沿うように、左右方向に沿った略直線状として、配置されている。前側中央テザー63も、図11に示すように、車体側壁部46a側に配置される車体側部位86aと、歩行者側壁部46b側に配置される歩行者側部位86bと、の2枚のテザー用基布86から、形成されている。端側テザー64(64L,64R)は、前側中央テザー63と後側中央テザー62との間の領域であって、各縦膨張部60L,60Rの前方となる位置に、それぞれ、配置されている。各端側テザー64(64L,64R)も、左右方向に沿った略直線状として、略左右対称形に、配置されている。この端側テザー64(64L,64R)も、図11に示すように、車体側壁部46a側に配置される車体側部位87aと、歩行者側壁部46b側に配置される歩行者側部位87bと、の2枚のテザー用基布87から、形成されている。
バッグ本体46の車体側壁部46a側をケース20に取り付ける取付片部70は、バッグ本体46と別体として、可撓性を有したシート体から構成されるもので、図6,7に示すように、車体側壁部46aに結合(縫着)されている。この取付片部70は、取付ブラケット100を用いて、ケース20の底壁部21に取り付けられる構成である。実施形態の場合、取付片部70(70L,70R)は、図5に示すように、バッグ本体46を平らに展開した状態において、挿入用開口部50と各端側テザー64L,64Rとの間となる2箇所に、略左右対称となる位置に、配置されている。また、各取付片部70は、前側中央テザー63と後側中央テザー62との間において、前後の略中央となる位置に、配設されている。
各取付片部70は、図6,7に示すように、取付片本体71と、取付片本体71と車体側壁部46aとの間に配置される補強片部74と、を備える構成とされている。取付片本体71は、外形形状を略長方形状とされるもので、前縁71a側と後縁71b側とを、補強片部74を介して車体側壁部46aに、結合(縫着)されている。取付片本体71には、取付ブラケット100に形成される後述する取付ボルト102を挿通可能な貫通孔72が、形成されている。貫通孔72は、取付片本体71の前後の略中央となる位置で、左右方向側で2個並設されている。補強片部74は、取付片本体71よりも一回り大きく形成されて、取付片本体71の外方となる外周縁側を、全周にわたって、車体側壁部46aに結合(縫着)されている。この取付片部70は、図7の二点鎖線及び図8に示すように、取付ブラケット100の取付ボルト102を、貫通孔72から突出させるようにして、取付ブラケット100の取付プレート101を、取付片本体71と補強片部74との間に配置させる構成とされている。
インフレーター本体31の外周側を覆うインナチューブ77は、可撓性を有したシート体から構成されて、図5に示すように、筒状とされている。実施形態の場合、インナチューブ77は、平らに展開した状態での右端77b側を元部側として、この右端77b側からインフレーター30を挿入させる構成とされるもので、左右両端側を開口させるとともに、先端側となる左端77a側を分岐させ、この左端77a側に、インフレーター本体31から吐出される膨張用ガスを左方と斜め右上方とに向かって流出させる2つの流出口78A,78Bを、有する構成とされている。インナチューブ77には、インフレーター本体31を保持している取付ブラケット35の取付ボルト39を突出させるための挿通孔79が、形成されている(図11参照)。
エアバッグ45は、図11に示すように、バッグ本体46において車体側壁部46aを構成する車体側基布82及び歩行者側壁部46bを構成する歩行者側基布83と、後側中央テザー62,前側中央テザー63,端側テザー64をそれぞれ構成するテザー用基布85,86,87と、インナチューブ77を構成するチューブ用基布88と、蓋パネル54と、取付片部70を構成する取付片本体71及び補強片部74と、から、構成されている。なお、これらの基布(素材)は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を織成して形成される織布の表面に、ガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布させたコート布を、所定形状に裁断して、形成されている。
エアバッグ45とともに折り畳まれてケース20内に収納されるカバー部材92は、可撓性を有したシート体から形成されるもので、実施形態の場合、エアバッグを構成する基材と同様に、ポリアミド糸やポリエステル糸等を織成して形成される織布の表面に、ガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布させたコート布から、形成されている。カバー部材92は、図9に示すように、カバー本体93と、カバー本体93の後縁93b側に配置される帯状体96と、を備えている。
カバー本体93は、外形形状を、左右方向側を幅広とされるとともに、エアバッグ45の膨張完了時にケース20から突出して配置される後側部位95を、エアバッグ45の膨張完了時にケース20内に配置される前側部位94よりも左右に幅広とした扁平な略凸形状とされている。すなわち、後側部位95は、実施形態の場合、ケース20よりも左右に幅広に構成されている。カバー本体93の前端93a側(前側部位94の前縁側)には、インフレーター30の取付ボルト39と取付ブラケット100の取付ボルト102とを挿通させるための取付孔94aが、エアバッグ45における取付孔56(挿通孔52)及び貫通孔72に対応した位置に、それぞれ、形成されている。そして、カバー本体93は、前端93a側を、インフレーター30の取付ボルト39と取付ブラケット100の取付ボルト102とを利用して、エアバッグ45及びインフレーター30とともに、ケース20の底壁部21に取り付けられる構成である(図2,8参照)。カバー本体93における後側部位95は、エアバッグ45の膨張完了時に、ケース20から突出して、エアバッグ45の下面側に配置されてエアバッグ45と車体側の部材との間に介在されるものであり、左右方向側の幅寸法W2(図9参照)を、バッグ本体46を平らに展開した状態の左右方向側の幅寸法W1(図4参照)の7/10程度に設定されて、バッグ本体46の下面側を左右に広く覆うように、構成されている。また、カバー本体93は、取付孔94aの位置を取付孔56(挿通孔52),貫通孔72に一致させるように、平らに展開した状態のエアバッグ45に重ねた状態で、後縁93bを、横膨張部48の後縁48bよりも後方に位置させるように、構成されている(図12のA参照)。すなわち、エアバッグ45の膨張完了時に、カバー本体93は、図13,14に示すように、横膨張部48よりも後方に延びるように、配置されることとなり、膨張完了時のエアバッグ45が、カウルルーバ7bから上方に突出しているワイパ8と接触することを、的確に防止することができる。
カバー本体93の後縁93b側に形成される帯状体96は、図9に示すように、カバー部材92を平らに展開した状態において、カバー本体93の後縁93bとの間に、左右方向に略沿った直線状とされる後縁93bに略沿うスリット状の切込97を形成して、カバー本体93と一体的に、構成されている。帯状体96は、後縁93bに略沿うように、左右方向に沿った帯状として配置されるもので、具体的には、左右方向側で4箇所に形成されている。各帯状体96は、それぞれ、カバー部材92を平らに展開した状態において、左右方向の外側の端部をカバー本体93側と連結される連結部96aとして、この連結部96aから左右方向に沿って(カバー本体93の後縁93bに沿って)左右の内方に延びるようにして、構成されており、前後方向に沿って先端96b側を引き出し可能に構成されている(図9の二点鎖線及び図15のB参照)。さらに詳細には、帯状体96は、カバー本体93における前側部位94の後方の領域に配設されており、換言すれば、前側部位94よりも左右の外方に突出しないように、形成されている。
エアバッグ45側に配置される第2帯状体98は、帯状体96と結ばれて、萎んだエアバッグ45を包んだ状態のカバー部材92(カバー本体93)を縛り可能とするもので、帯状体96に対応して左右方向側で4箇所に形成されている。各第2帯状体98は、エアバッグ45を平らに展開した状態で、図5に示すように、前後方向に略沿って配置されて、元部98a側を、車体側壁部46aに結合(縫着)されている。この第2帯状体98は、実施形態の場合、ポリアミド糸やポリエステル糸等を織成して形成される織布を帯状に裁断して形成されている。そして、第2帯状体98は、左右方向側での位置を、取付孔94aの位置を取付孔56(挿通孔52),貫通孔72に一致させつつ、平らに展開した状態のエアバッグ45に重ねた状態のカバー部材92における対応する各帯状体96の連結部96aと、前後方向に略沿って一致させるようにして、換言すれば、元部98aを、各帯状体96の連結部96aの前側に位置させるように、配設されている(図10参照)。また、第2帯状体98の元部98aは、実施形態の場合、車体側壁部46aにおいて、前側中央テザー63を縫着させている部位の前側に、近接して、結合(縫着)されている。
各帯状体96の長さ寸法L1と、各第2帯状体98の長さ寸法L2と、は、実施形態の場合、図10に示すように、第2帯状体98の長さ寸法L2を、帯状体96の長さ寸法L1より大きく設定して、構成されている。第2帯状体98は、エアバッグ45とともに平らに展開した状態において、先端98bを、横膨張部48の前縁48aより前方に位置させるように、構成されており、長さ寸法L2を、エアバッグ45の膨張完了後に、先端98b側をケース20から突出可能な寸法に設定されている。そして、帯状体96,第2帯状体98の長さ寸法L1,L2は、後述するように、膨張完了後に萎ませたエアバッグ45を包んだ状態のカバー本体93の周囲で、相互に結ばれて、カバー本体93を縛る作業を容易とし、かつ、折り畳まれたエアバッグ45のケース20内への収納時に、ともに、ケース20内に支障なく収納可能な寸法に、設定されている。
取付片部70をケース20の底壁部21に取り付ける取付ブラケット100は、それぞれ、略長方形板状の取付プレート101と、取付プレート101から下方に突出する取付ボルト102と、を備える構成とされている。取付プレート101は、外形形状を、図6の二点鎖線に示すように、左右方向側を幅広とした略長方形状として構成されるもので、取付片部70への取付時に、下面側を、取付片本体71によって略全域にわたって覆われる構成とされている。取付ボルト102は、詳細な図示は省略するが、左右方向に沿って2個、並設されている。この取付ブラケット100は、取付片部70の取付片本体71から突出している取付ボルト102を、カバー部材92の取付孔94aに挿通させつつ、ケース20の底壁部21から突出させてナット104止めすることにより、取付片部70を、ケース20の底壁部21に取り付ける構成である。このとき、カバー部材92の前端93a側も、ケース20の底壁部21側に共止めされることとなる(図8参照)。
次に、実施形態のエアバッグ装置Mの車両Vへの搭載について説明をする。インフレーター30は、クランプ40を利用して取付ブラケット35にインフレーター本体31を保持させた状態として、予め、インナチューブ77内に、取付ボルト39を挿通孔79から突出させるようにして、挿入させておく。そして、まず、エアバッグ45を、ケース20内に収納可能に折り畳む。具体的には、車体側壁部46aと歩行者側壁部46bとを重ねて平らに展開した状態のエアバッグ45の車体側壁部46a側に、取付孔94aの位置を取付孔56(挿通孔52),貫通孔72に合わせるようにして、平らに展開した状態のカバー部材92を、重ね(図12のA参照)、その後、エアバッグ45を、図12のBに示すように、カバー部材92ごと、前後方向側の幅寸法を縮めつつ歩行者側壁部46b相互を重ねるように、横膨張部48の部位を二つ折りし、さらに、縦膨張部60L,60Rの部位を横膨張部48の前側の領域上に重ねるように、折り返して、第1前後縮小折りバッグ110を形成する(図12のC参照)。次いで、第1前後縮小折りバッグ110の左端110a側と右端110b側とを、それぞれ、左右方向の中央側に接近させつつ、第1前後縮小折りバッグ110の上側に載せるように蛇腹折りして、図12のDに示すように、左右縮小折りバッグ111を、形成する。その後、左右縮小折りバッグ111を、前縁111a側から上側に向かって巻くようにロール折りして、折り完了体112を、形成する(図12のE参照)。実施形態では、このロール折り時に、第2帯状体98も、左右縮小折りバッグ111とともに、ロール折りされることとなる。折り完了体112の周囲は、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピング材により、くるんでおく。このとき、エアバッグ45における挿入用開口部50付近の部位と取付片部70の部位(カバー部材92における取付孔94a付近の領域)は、ラッピング材から露出させておく。次いで、挿入用開口部50の蓋パネル54を開けて、インフレーター30を、インナチューブ77ごと、挿入用スリット51を経てバッグ本体46内に挿入させ、各取付ボルト39を挿通孔52から突出させ、インフレーター30をバッグ本体46の内部に収納させる。そして、蓋パネル54を、挿入用スリット51を覆うように閉じて、取付孔56に、各取付ボルト39を挿通させ、また、カバー部材92の取付孔94aに、各取付ボルト39を挿通させる。さらに、取付片部70に、貫通孔72から取付ボルト102を突出させるようにして取付ブラケット100を取り付け、この取付ブラケット100の取付ボルト102を、カバー部材92の取付孔94aに挿通させて、エアバッグ組付体を製造する。その後、各取付ボルト39,102を底壁部21から突出させるようにして、エアバッグ組付体をケース20内に収納させ、底壁部21から突出している各取付ボルト39,102に、ナット42,104を締結させれば、エアバッグ45とインフレーター30とをケース20に取り付けることができ、また、カバー部材92の前端93a側をケース20側に取り付けることができる。そして、エアバッグカバー25をケース20に取り付け、ケース20から延びる図示しないブラケットを、カウルパネル7aに取り付け、インフレーター本体31を、図示しない作動回路に接続させれば、エアバッグ装置Mを車両Vに搭載することができる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、図示しない作動回路が、フロントバンパ6に配置される図示しないセンサからの信号に基づいて、車両Vと歩行者等の非乗員との衝突を検知した際に、インフレーター30が作動されて、内部に膨張用ガスを流入させてエアバッグ45が膨張することとなり、膨張するエアバッグ45が、エアバッグカバー25の扉部26を押し開き、扉部26を押し開いて形成されるケース20の突出用開口20aから上方に向かって突出しつつ、フードパネル15の後端15cの上面からカウル7の上面を経てフロントウィンドシールド4の下部4a前面側にかけてと、フロントピラー5L,5Rの前面の下部5a側と、を覆うように、膨張を完了させることとなる(図1の二点鎖線及び図13,14参照)。
そして、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ45の膨張完了後に、エアバッグ45を、内部に流入した膨張用ガスを排気させつつ収納部位としてのケース20側に接近させるように萎ませ、萎んだ状態のエアバッグ45の外周側を、カバー部材92のカバー本体93によって包み、その後、カバー本体93の後縁93bに配置される帯状体96によって、萎んでいるエアバッグ45を包んだ状態のカバー本体93を縛れば、このエアバッグ45を、ケース20側に保持させることができて、運転席からの視界を確保することができる。実施形態のエアバッグ装置Mでは、カバー部材92(カバー本体93)と、カバー本体93の後縁93b側に配置される帯状体96と、を利用して、萎んだ状態のエアバッグ45を、ケース20側に保持させる構成であることから、カバー部材を設けず、帯状体をエアバッグから延ばすように配設させる場合と比較して、帯状体96自体の長さ寸法を短く設定することができて、帯状体96がエアバッグ45の展開膨張時にケース20の周縁の部材と絡むことを防止でき、また、エアバッグ45を包んだ状態のカバー本体93を帯状体96で縛ることにより、帯状体のみを使用する場合と比較して、広い範囲で安定してエアバッグ45をケース20側に保持させることが可能となって、エアバッグ45の保持作業も容易となる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置Mでは、簡便な構成として、膨張完了後のエアバッグ45を容易にケース20側にまとめて、運転席からの視界を確保することができる。
また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、帯状体96が、平らに展開した状態のカバー本体93の後縁93b側において、左右方向側で複数箇所に、形成される構成である。実施形態では、帯状体96をカバー本体93の後縁93b側から延ばすことによって、一層、帯状体96の長さ寸法を短くすることができ、また、萎んだエアバッグ45を包んでいるカバー部材92(カバー本体93)を、左右方向側の複数箇所で、帯状体96を縛ることにより、ケース20側に保持させることが可能となり、運転席からの視界を左右に広く円滑に確保することができる。なお、このような点を考慮しなければ、帯状体を、カバー部材の左縁側や右縁側から延ばすように構成してもよく、さらには、配置数も、運転席の前方となる1箇所のみに、配置させる構成としてもよい。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Mでは、帯状体96が、カバー部材92を平らに展開した状態で、カバー本体93の後縁93bとの間に、カバー本体93の後縁93bに略沿うスリット状の切込97を形成して、カバー本体93と一体的に構成するとともに、前後方向に沿って先端96b側を引き出し可能な構成とされている。そのため、帯状体96のカバー部材92(カバー本体93)への結合作業が不要となって、製造工数及びコストの増大を抑制でき、また、帯状体96を、カバー本体93の後縁93bに略沿うように形成することにより、帯状体96を一体的に配設させる構成であっても、カバー部材92の歩留まりも良好とすることができる。また、帯状体96は、カバー本体93の後縁93bに沿うような帯状とされる構成であっても、前後方向に沿って先端96b側を引き出し可能な構成とされていることから(図15のB参照)、カバー本体93の周囲に巻き付けて第2帯状体98と結ぶ作業も、容易に行うことができる。なお、このような点を考慮しなければ、帯状体を、カバー部材と別体として、カバー部材に結合させる構成としてもよく、また、帯状体をカバー本体と一体的に構成する場合、カバー本体の後縁と略直交するように突出させる構成としてもよい。さらに、カバー本体との間に切込を形成して、帯状体を構成する場合にも、切込を、実施形態のごとく単なる直線状としなくともよく、所定箇所で屈曲させるように構成することもでき、このような切込を有する構成とすれば、帯状体の長さ寸法を長くすることもできる。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ45側に、帯状体96と結ばれて、萎んでいるエアバッグ45を包んだ状態のカバー本体93を縛り可能な第2帯状体98が、配設される構成である。そのため、第2帯状体98を設けることにより、帯状体96と第2帯状体98との長さ寸法L1,L2を極力短く設定することができ、また、萎んだエアバッグ45を包んでいるカバー本体93の周囲で、帯状体96と第2帯状体98とを結んでカバー本体93を縛れば、エアバッグ45をケース20側に保持させることができ、ケース20側への保持作業も容易となる。なお、このような点を考慮しなければ、第2帯状体を備えない構成として、帯状体を、カバー本体の周囲に巻き付けた状態で、先端側を元部側に結ぶようにして、カバー本体を縛るように、構成してもよい。
実施形態のエアバッグ装置Mにおいて、膨張完了後のエアバッグ45のケース20側への保持作業を具体的に説明すれば、エアバッグ45は、膨張完了後所定時間を経過すれば、内部から膨張用ガスが抜けて、図15のAに示すように、萎むことから、縦膨張部60を前方に縮ませ、その後、横膨張部48の中央側へ折り返しつつ、横膨張部48もケース20側に接近させるように、前後を縮ませる(図15のB及び図17参照)。次いで、後方に展開するように広がっているカバー本体93を、図16のA及び図18のAに示すように、エアバッグ45の上側を覆うように反転させ、カバー本体93によって、エアバッグ45の上側を包んだ状態で、反転されたカバー本体93の後縁側(反転状態の前縁側)から延びている帯状体96と、第2帯状体98と、を結ぶようにして、エアバッグ45の上側を包んでいるカバー本体93を縛れば、図16のB及び図18のBに示すように、エアバッグ45をケース20側に保持させることができる。実施形態では、帯状体96と第2帯状体98とは、それぞれ、4箇所ずつに配設されており、また、カバー本体93においてエアバッグ45の上側を覆うように配置される後側部位95は、ケース20よりも左右に幅広とされていることから、カバー部材92と第2帯状体98とを用いて、ケース20の略全域にわたる左右の広い範囲で、エアバッグ45を的確にケース20側に保持させることができる。
なお、実施形態では、カバー部材92は、前端93a側を、エアバッグ45及びインフレーター30をケース20に取り付ける取付ボルト39,102を利用して、共止めされて、ケース20の底壁部21に連結されている構成であるが、カバー部材は、別途、ケース側に連結させる構成としてもよく、また、エアバッグに所定箇所を結合(縫着)させることにより、エアバッグを介してケース側に連結させる構成としてもよい。
4…フロントウィンドシールド、4a…下部、5L,5R…フロントピラー、7…カウル、8…ワイパ、15…フードパネル、15c…後端、20…ケース(収納部位)、21…底壁部、30…インフレーター、39…取付ボルト、45…エアバッグ、48…横膨張部、60L,60R…縦膨張部、70(70L,70R)…取付片部、92…カバー部材、93…カバー本体、93a…前端、93b…後縁、94…前側部位、94a…取付孔、96…帯状体、96b…先端、87…切込、98…第2帯状体、100…取付ブラケット、V…車両、M…非乗員用エアバッグ装置。

Claims (4)

  1. 車両のフードパネルの後端近傍に配設される収納部位内に折り畳まれて収納されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて、少なくとも、フロントウィンドシールドの下部前面を覆うように、左右方向に幅広に膨張する構成のエアバッグを、備える非乗員用エアバッグ装置であって、
    可撓性を有したシート体から形成されるとともに、一端側を前記収納部位側に連結されて、前記エアバッグとともに折り畳まれて前記収納部位内に収納され、前記エアバッグの膨張時に前記エアバッグと前記収納部位との間に介在される構成とされ、かつ、膨張完了後に萎ませた際に前記エアバッグを包み可能なカバー部材と、
    前記カバー部材の外周縁側に配置されて、萎んでいる前記エアバッグを包んだ状態の前記カバー部材を縛り可能な帯状体と、
    を備えていることを特徴とする非乗員用エアバッグ装置。
  2. 前記帯状体が、平らに展開した状態の前記カバー部材の後縁側において、左右方向側で複数箇所に、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の非乗員用エアバッグ装置。
  3. 前記帯状体が、前記カバー部材を平らに展開した状態で、前記カバー部材の後縁との間に、前記カバー部材の後縁に略沿うスリット状の切込を形成して、前記カバー部材と一体的に構成されるとともに、前後方向に沿って先端側を引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の非乗員用エアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグ側に、前記帯状体と結ばれて、萎んでいる前記エアバッグを包んだ状態の前記カバー部材を縛り可能な第2帯状体が、配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非乗員用エアバッグ装置。
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