JP2019025754A - レーザ発色性シート、および、カード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着層1と発色層2とを有する少なくとも2層のシートから形成されるレーザ発色性シートであって、接着層1が、スピログリコール、イソソルビド、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールから選ばれる少なくとも1種の脂環式構造を有するジオール成分を含有するポリエステル系樹脂と衝撃改良剤とを含み、ポリエステル系樹脂(a1)と衝撃改良剤(a2)の質量比率が(a1)/(a2)=60/40〜90/10であり、発色層2が、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、レーザ光エネルギー吸収体を0.01〜10質量部含有する。
【選択図】図1
Description
接着層(A)が、スピログリコール、イソソルビド、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールから選ばれる少なくとも1種の脂環式構造を有するジオール成分を含有するポリエステル系樹脂(a1)と衝撃改良剤(a2)とを含み、前記ポリエステル系樹脂(a1)と前記衝撃改良剤(a2)の質量比率が(a1)/(a2)=60/40〜90/10であり、
発色層(B)が、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、レーザ光エネルギー吸収体を0.01〜10質量部含有してなることを特徴とするレーザ発色性シートを提案する。
接着層(A)が、スピログリコール、イソソルビド、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールから選ばれる少なくとも1種の脂環式構造を有するジオール成分を含有するポリエステル系樹脂(a1)と衝撃改良剤(a2)とを含み、前記ポリエステル系樹脂(a1)と前記衝撃改良剤(a2)の含有割合が(a1):(a2)=60:40〜90:10質量%であり、
発色層(B)が、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、レーザ光エネルギー吸収体を0.01〜10質量部含有してなることを特徴とする。
本発明で用いられる接着層(A)は、加熱融着によって他のカード用シートと接着しうる層であり、本発明のレーザ発色性シートに優れた機械強度と低温融着性を付与する役割を担う。また、接着層(A)は、低温融着性の付与と曲げ強度及び引張破断伸度を向上させるという観点から、少なくとも1種の脂環式構造を有するジオール成分を含有するポリエステル系樹脂(a1)と衝撃改良剤(a2)とを有する。
ポリエステル系樹脂(a1)は、後述する発色層(b)の主成分となるポリカーボネート系樹脂よりもTgが低いため、カードを製造する際、コアシートやオーバーシートとの加熱融着温度を低くすることができる。すなわち、低温融着性を付与することができる。また、優れた透明性及び優れた柔軟性を備えており、曲げ強度を向上させる点においても好ましい。
本発明で用いられる耐衝撃性改良剤(a2)は、コア層とそれを覆う1以上のシェル層から構成される多層構造重合体であって、シェル層を構成する全成分に対する芳香族ビニル系単位の含有量が50質量%以上であることが好ましい。
本発明で用いられる発色層(B)は、ポリカーボネート系樹脂を主成分として形成されることが好ましい。ポリカーボネート系樹脂を主成分として用いることにより、カードの耐熱性を向上させることができ、レーザビームを照射しても、発色層が膨れたり、変形することを防止することができる。
本発明のレーザ発色性シートを形成する方法を以下に説明する。
レーザ発色性シートは、例えば、各層を構成する材料を押出機に供給し、共押し出しして積層する共押出法、各層を予めシート状に形成しておき、これをラミネートする方法によって形成することができるが、生産性、コスト等を考慮すると、共押出法によって形成することが好ましい。具体的には、まず、各層を形成する樹脂組成物等の材料をそれぞれ配合し、必要に応じてペレット状にする。これら材料を、それぞれ、複数のTダイが連結されたT ダイ押出機の各ホッパーに投入し、温度200℃〜280℃ の範囲内で溶融して共押し出しし、キャストロール、マット形成用ロール等の間を通過させ、急冷固化させることによりレーザ発色性シートを得る。
本発明のレーザ発色性シートは、接着層(A)または発色層(B)の少なくとも一方の面に、さらに昇華型熱転写受像層(C)を有することができる。
昇華型熱転写受像層(C)は、カードの顔写真等をフルカラーで鮮明に印刷する際に、その受像層として用いられる。印刷用のインキとシート表面の親和性を高めるために受像層を塗布することにより、より鮮明に印刷が可能となる。
本発明におけるレーザ発色性シートは、接着層(A)または発色層(B)において、製造工程で発生するシートを再利用した再生樹脂を含むことができる。このように、再生樹脂を接着層(A)または発色層(B)に添加して利用することで、資源の再利用や廃棄物の削減によるコストダウンを図ることができる。
以下、各シートおよび各シートを構成する層の特性について詳述する。
カードは、本発明のレーザ発色性シートと、少なくとも1層のカード用コアシートを加熱融着することにより得られる。
一般に、カードは、例えば、カードの表層に使用されるオーバーシート、中層に使用されるコアシート、オーバーシートとコアシートとの間に配置される中間シート等から構成される。一般にカードは、印刷を施した白色のコアシートに、透明のオーバーシートを重ねて、また、必要に応じて中間シートを重ねて、熱プレスでシート間を熱融着した後、打ち抜き刃でカード形状に切断し、場合によっては最後にエンボッサーで文字刻印を施して製造される。また情報記録のための磁気ストライプやIC チップ、アンテナコイル等を付与してもよい。
また、図3の(a)(b)では、本発明のレーザ発色性シートを用いたカードにおいて、さらに昇華型熱転写受像層(40)を設けたカードを例示している。
本発明のカードの製造方法において使用されるカード用コアシート(以下、コアシートと称する)としては、従来から一般的に使用されているものを用いることができる。コアシートを形成する材料としては、例えば、加熱加圧によって変形する熱可塑性樹脂が好ましく使用される。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、非晶質ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート系樹脂、PVC系樹脂、生分解性樹脂等の汎用プラスチックが挙げられる。これ以外にも、耐熱性が良好なエンジニアリングプラスチックを使用することができる。エンジニアリングプラスチックとしては、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。これらの1種類または2種類以上を主成分とする材料からなるフィルムやシートがコアシートとして好ましく使用される。
なお、コアシートは、単層でも2層以上の積層体でもよい。
さらに、コアシートの表面には、後述のオーバーシートやその他のシート等と接合加工する際に脱気が容易に行われるように、エンボス加工等が施されていることが好ましい。
本発明のカードの製造方法において使用されるカード用オーバーシート(以下、オーバーシートと称する)としては、従来から一般的に使用されているものを用いることができる。オーバーシートを形成する材料としては、例えば、PVC系樹脂、ABS樹脂、非晶質ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル樹脂、生分解性樹脂が挙げられる。オーバーシートは、接着剤を用いてコアシートやその他のシート等に貼り合わされてもよいが、加熱加圧による熱融着等によってコアシートやその他のシート等と貼り合わされることが好ましい。したがって、コアシート等との熱融着が可能な材料を選択することが好ましい。また、オーバーシートは裏側に配置された層、例えば、中間シート等に形成された画像等を視覚的に認識することができるように、可視光透過性を有する材料を選択することが好ましい。なお、オーバーシートは、単層でも2層以上の積層体でもよい。
特にクレジットカードのように、文字を刻印するためにエンボス加工が施されるカードの場合には、タルクのような板状フィラー、あるいはポリブチレンテレフタレートのような引張強度を低下させるポリマーをオーバーシートにブレンドすることが好ましい。
本発明のレーザ発色性シートを用いたカードの製造方法は、本発明のレーザ発色性シートと、少なくとも1層のカード用コアシートとを加熱融着するものある。必要に応じて、さらにオーバーシートを設けても良い。以下に一例として、レーザ発色性シート/ コアシート/ オーバーシートの層構成のカードを製法する方法を示す。
本発明のレーザ発色性シートを用いたカードは、JISX6305−1に準拠して測定される動的曲げ力が40000回以上であることが好ましい。このことにより、カードに優れた機械特性を付与することができる。かかる観点から、JISX6305−1に準拠して測定される動的曲げ力は50000回以上であることがより好ましく、60000回以上であることがさらに好ましい。
なお、本発明においてシートとは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう。ところで、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(JISK6900)。したがって、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かでなく、明確に区別しにくいので、本願においては、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
さらにまた、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
先ずは、実施例・比較例で得たサンプルの各種物性値の測定方法及び評価方法について説明する。
レーザ発色性シートのTDの引張破断伸度について、JIS K7127に準拠して測定した。
レーザ発色性シートを用いて作製したカードの動的曲げ力について、JIS X 6305−1に準拠して測定した。
レーザ発色性シートを用いて作製したカードのレーザ印字性について、日本電産コパル社製LM−20を用いて、解像度400dpi及び 500dpi、 レーザー出力60%で印字を行った。
○:鮮明に印字が可能
×:印字不可
レーザ発色性シートと、厚さ160μmのコアシート(質量比でPC:PETG:酸化チタン=55:33:12)とをレーザ発色性シート/コアシート/レーザ発色性シートの順に重ねた後、表1に記載の各温度において、プレス圧4Mpa、加熱時間2分で加熱融着したサンプルを、プレス圧5Mpa、冷却時間5minで冷却した後のサンプルについて、シート端部の積層界面で引きはがした時の融着性を以下の基準に従い評価した。
○:剥離せず、材料破壊が生じた。
△:部分融着 途中まで剥がれる(端部から5mm以上)または力を入れると最後まで剥がれる
×:融着せず剥離した
上記(3)で加熱融着評価したサンプルの色度b*について、コニカミノルタ(株)製分光測色計を使用して測定し、下記式(1)に基づいて算出した。なお、加熱融着前後のb*値については、以下の記載に基づいて測定した。
△b*=(加熱融着後のb*値)−(加熱融着前のb*値)・・・(1)
(加熱融着前のb*値):昇華転写印刷受像層(c)を有するレーザ発色性シート(A)とコアシート(B)とを重ねたサンプルについて、任意の3点を測定し、平均値を求めた。
(加熱融着後のb*値):昇華転写印刷受像層(c)を有するレーザ発色性シート(A)とコアシート(B)とを所定の温度で加熱融着したサンプルについて、任意の3点を測定し、平均値を求めた。
接着層(A−1)用の熱可塑性樹脂として、ジオール成分として脂環構造を有するポリエステル系樹脂「a1」(酸成分として、テレフタル酸100mol%、ジオール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールを78mol%、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを22mol%含むポリエステル)と衝撃改良剤「a2」(シェル層を構成する全成分に対してスチレンを80質量%含む多層構造重合体)とを重量比でa1:a2=88:12で混合して用い、発色層(B−1)用の樹脂組成物として、ポリカーボネート系樹脂(界面重合PC、重量平均分子量:約58500)100質量部に対してビスマス・ネオジウム系金属酸化物を0.15質量部添加したポリカーボネート系樹脂を用いた。これらの樹脂組成物を、2台の押出機の各ホッパーにそれぞれ投入し、設定温度235℃で溶融し、共押出した後、2種3層構成の積層シート(レーザ発色性シート)を得た。得られたレーザ発色性シートは、接着層(A−1)/発色層(B−1)/接着層(A−1)=17μm/66μm/17μmであり、総厚さが100μmであった。得られたレーザ発色性シートの引張破断伸度を表1に示す。
次に、得られたレーザ発色性シートと、コアシートとして厚さ650μmのPETG製コアシートとを重ねた後、プレス温度140℃、プレス圧1MPa、余熱時間5分、プレス圧5Mpa、加熱時間1分の条件下で加熱プレスを行って、カード形成用の積層体を得た。
次に、得られたカード形成用の積層体をカード形状に打ち抜いて、カードを作製した。得られたカードの動的曲げ力とレーザ印字性を表1に示す。
実施例1と同様にしてカードを作製した後、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体とMEK/シクロヘキサン混合溶媒とを質量比で共重合体:混合溶媒20:80で混合して得られた昇華型熱転写受像層(C−1)を乾燥後厚み2μmとなるように設けた以外は実施例1と同様にして、カードを作成した。
実施例1の発色層用の熱可塑性樹脂として、製造工程で発生するフィルムを再利用した再生樹脂を添加し、ポリカーボネート樹脂:再生樹脂とを重量比でポリカーボネート樹脂:再生樹脂=80:20の割合で混合して用いた以外は、実施例1と同様にしてカードを作成した。
ジオール成分として脂環構造を有するポリエステル系樹脂「a1」(酸成分として、テレフタル酸100mol%、ジオール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールを78mol%、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールを22mol%含むポリエステル)を押出機のホッパーに投入し、設定温度250℃で溶融し押出した後、100μmの単層シート(A−2)を得た。また、ポリカーボネート系樹脂(界面重合PC、重量平均分子量:約58500)100質量部に対してビスマス・ネオジウム系金属酸化物を0.15質量部添加したポリカーボネート系樹脂を押出機のホッパーに投入し、設定温度250℃で溶融し押出した後、50μmの単層シート(B−2)を得た。得られた各シートを(A−2)/(B−2)/(A−2)の順に重ね、プレス温度160℃、プレス圧1MPa、余熱時間5分、プレス圧5Mpa、加熱時間1分の条件下で加熱プレスを行って、レーザ発色性シートを得た。得られたレーザ発色性シートは、接着層(A−2)/発色層(B−2)/接着層(A−2)=100μm/50μm/100μmであり、総厚さが250μmであった。得られたレーザ発色性シートの引張破断伸度を表1に示す。
得られたレーザ発色性シートと、コアシートとしてPETG製コアシートとを重ねた後、プレス温度160℃、プレス圧1MPa、余熱時間5分、プレス圧5Mpa、加熱時間1分の条件下で加熱プレスを行って、カード形成用の積層体を得た。
次に、得られたカード形成用の積層体をカード形状に打ち抜いて、カードを作製した。得られたカードの動的曲げ力とレーザ印字性を表1に示す。
接着層(A−3)用の熱可塑性樹脂として、非結晶性の芳香族ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコールの約30モル%を、1,4−シクロヘキサンジメタノールで置換したポリエステル樹脂)に対して滑剤を0.8%添加した樹脂組成物を用い、発色層(B−3)用樹脂組成物として、酸化防止剤を0.24wt%含むポリカーボネート樹脂100質量部に対してビスマス・ネオジウム系金属酸化物を0.05質量部添加したポリカーボネート系樹脂を用いた。これらの樹脂組成物を、2台の押出機の各ホッパーにそれぞれ投入し、接着層の設定温度230℃、発色層の設定温度を235℃で溶融し、共押出した後、2種3層構成の積層シート(レーザ発色性シート)を得た。得られたレーザ発色性シートは、接着層(A−3)/発色層(B−3)/接着層(A−3)=25μm/50μm/25μmであり、総厚さが100μmであった。得られたレーザ発色性シートの引張破断伸度を表1に示す。
得られたレーザ発色性シートと、コアシートとしてPETG製コアシートとを重ねた後、プレス温度130℃、プレス圧1MPa、余熱時間5分、プレス圧5Mpa、加熱時間1分の条件下で加熱プレスを行って、カード形成用の積層体を得た。
次に、得られたカード形成用の積層体をカード形状に打ち抜いて、カードを作製した。得られたカードの動的曲げ力とレーザ印字性を表1に示す。
ポリカーボネート樹脂(界面重合PC、重量平均分子量約81000)を、2台の押出機の各ホッパーにそれぞれ投入し、設定温度280℃で溶融し、共押出した後、総厚み70μの単層シートを得た。得られたシートの引張破断伸度を表1に示す。
さらに実施例2と同様にして昇華転写受像層を塗布し、得られたシートと、コアシートとしてPETG製コアシートとを重ねた後、プレス温度175℃、プレス圧1MPa、余熱時間5分、プレス圧5Mpa、加熱時間1分の条件下で加熱プレスを行って、カード形成用の積層体を得た。
次に、得られたカード形成用の積層体をカード形状に打ち抜いて得られたカードの動的曲げ力を表1に示す。
実施例1〜3のレーザ発色シートを用いて得られるカードは、低温融着性に優れ、機械特性に優れ、昇華転写印刷受像層を設けた場合も色味の変化しないカードであった。さらに、発色層に再生樹脂を添加した場合も機械特性及びレーザ印字性能が低下しないカードを得ることができた。
一方、接着層(A)に衝撃改良剤を含まない態様は、引張破断伸度の値が低く、レーザ発色シートとして機械特性が劣るものであった(比較例1)。また、接着層(A)がPETGからなるカードは、動的曲げ力の値が低く、カードとして機械特性が劣るものであった(比較例2)。また、接着層(A)がポリカーボネート樹脂からなるものは、低温融着によりカードを作成することができず、180℃、190℃の高温融着の場合、昇華転写印刷受像層の△b*値が高かった(参考例1)。
2 発色層
10 レーザ発色性シート
20 オーバーシート
30 コアシート
40 昇華型熱転写受像層
Claims (9)
- 接着層(A)と発色層(B)とを有する少なくとも2層のシートから形成されるレーザ発色性シートであって、
接着層(A)が、スピログリコール、イソソルビド、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールから選ばれる少なくとも1種の脂環式構造を有するジオール成分を含有するポリエステル系樹脂(a1)と衝撃改良剤(a2)とを含み、前記ポリエステル系樹脂(a1)と前記衝撃改良剤(a2)の質量比率が(a1)/(a2)=60/40〜90/10であり、
発色層(B)が、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、レーザ光エネルギー吸収体を0.01〜10質量部含有してなることを特徴とするレーザ発色性シート。 - 前記脂環式構造を有するジオール成分が、ポリエステル系樹脂(a1)の全ジオール成分量に対して5〜40mol%である請求項1に記載のレーザ発色性シート。
- 衝撃改良剤(a2)が、コア層とそれを覆う1以上のシェル層から構成される多層構造重合体であって、シェル層を構成する全成分に対する芳香族ビニル系単位の含有量が50質量%以上である請求項1または2に記載のレーザ発色性シート。
- 前記レーザ光エネルギー吸収体がビスマス・ネオジウム系の酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ発色性シート。
- 接着層(A)または発色層(B)が、製造工程で発生するシートを再利用した再生樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ発色性シート。
- 接着層(A)または発色層(B)の少なくとも一方の面に、さらに昇華型熱転写受像層(C)を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ発色性シート。
- JIS K7127に準拠して測定される引張破断伸度(TD)が80%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザ発色性シート。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレーザ発色性シートを用いたカード。
- JIS X 6305−1に準拠して測定される動的曲げ力が40000回以上である請求項8に記載のカード。
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