JP2019021863A - 多層基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】内面に凹部が形成されたキャビティ内に、電子部品を配置する構成において、凹部の裂けを抑制することにより、後の加熱時における爆ぜを抑制した多層基板を実現する。【解決手段】多層基板101は、樹脂を主材料とする複数の絶縁基材層が積層されて形成される積層体10と、積層体10に形成されるキャビティCVと、キャビティCVの内面から積層体10の外面に向かって形成される凹部DP1と、キャビティCV内に配置される電子部品1と、積層体10に形成される補強材21と、を備える。電子部品1は、導電性接合材3および絶縁性接合材4を介して、キャビティCVの底面DS1に実装される。絶縁性接合材4の一部は、凹部DP1に配置されている。補強材21は、積層体10よりもヤング率(弾性率)が大きい。また、補強材21は、凹部DP1の先端近傍に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、多層基板に関し、特に積層体と、積層体に形成されるキャビティに収納される電子部品とを備える多層基板に関する。
従来、半導体素子等の電子部品が、積層体に形成されたキャビティ内に収納され、接合材を用いてキャビティの底面等に接合される構造の多層基板が知られている。例えば、特許文献1には、内側面に凹部が形成されたキャビティ内に、電子部品が収納された構造の多層基板が開示されている。
一般に、電子部品の接合に使用する接合材の量が少ないと、電子部品がキャビティ内に固定されないことがあるため、使用する接合材の量は多めに設定される場合が多い。しかし、この場合には、電子部品をキャビティ内に配置したときに、キャビティの内側面に沿って接合材が迫り上がり、意図しない部分に接合材が付着することがある。そのため、キャビティ内に配置される電子部品の位置ずれ等の実装不良や、短絡等が引き起こされ、電子部品と多層基板との電気的な接続信頼性が低下してしまう。
これに対して、特許文献1に記載される構造によれば、電子部品をキャビティ内に配置したときに、キャビティの内側面に形成された凹部に接合材が流れ込んで留まるため、キャビティの内側面に沿って接合材が迫り上がることを抑制できる。
特開2003−124381号公報
樹脂を主材料とする複数の絶縁基材層を積層して積層体を形成する場合がある。しかし、その場合、キャビティの内面に形成した凹部は裂けやすい。また、電子部品をキャビティ内に配置するときに、この裂けた部分には接合材が流れ込み難い。そのため、キャビティ内に細孔(空隙)が生じ、リフロープロセス等により後に熱が加えられたときに、多層基板が爆ぜる虞があった。
本発明の目的は、内面に凹部が形成されたキャビティ内に、電子部品を配置する構成において、凹部の裂けを抑制することにより、後の加熱時における爆ぜを抑制した多層基板を提供することにある。
(1)本発明の多層基板は、
樹脂を主材料とする複数の絶縁基材層が積層されて形成される積層体と、
前記積層体に形成され、底面を有するキャビティと、
前記キャビティの内面から前記積層体の外面に向かって形成される凹部と、
前記キャビティ内に配置され、接合材を介して前記底面に実装される電子部品と、
前記積層体に形成され、前記積層体よりもヤング率が大きい補強材と、
を備え、
前記接合材の一部は、前記凹部に配置され、
前記補強材は、前記凹部の先端近傍に配置されることを特徴とする。
この構成では、補強材が凹部の先端近傍に配置されるため、凹部が裂けることを抑制できる。そのため、接合材の流れ込み難い細孔が、キャビティ内に形成されることを抑制でき、加熱時における多層基板の爆ぜを抑制できる。
また、この構成では、接合材の一部が凹部にも配置されるため、接合材が凹部に配置されない場合と比べて、積層体と接合材とが接する面積は大きくなり、積層体に対する電子部品の接合強度を高めることができる。
(2)上記(1)において、前記凹部は、前記絶縁基材層の面方向に形成される溝または孔を有していてもよい。
(3)上記(1)または(2)において、前記凹部は、前記複数の絶縁基材層の積層方向に形成される溝または孔を有していてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記積層体に形成される配線導体を備え、前記補強材は、前記配線導体と同じ材料で構成されることが好ましい。この構成により、補強材と配線導体とが、同じ工程で形成できるため、製造工程を簡略化できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、前記補強材の一部は、前記凹部の先端に露出し、前記補強材および前記接合材は導電性を有し、前記補強材のうち前記凹部の前記先端に露出する部分は、前記接合材と金属接合により接続されることが好ましい。この構成により、電子部品を積層体との接合強度をさらに高めることができる。
本発明によれば、内面に凹部が形成されたキャビティ内に、電子部品を配置する構成において、凹部の裂けを抑制することにより、後の加熱時における爆ぜを抑制した多層基板を実現できる。
図1(A)は第1の実施形態に係る多層基板101の断面図であり、図1(B)は多層基板101が備える積層体10を示す断面図である。 図2は、多層基板101の製造工程を順に示す断面図である。 図3(A)は第2の実施形態に係る多層基板102の断面図であり、図3(B)は多層基板102が備える積層体10を示す断面図である。 図4(A)は第3の実施形態に係る多層基板103の断面図であり、図4(B)は多層基板103が備える積層体10Aの断面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1(A)は第1の実施形態に係る多層基板101の断面図であり、図1(B)は多層基板101が備える積層体10を示す断面図である。図1(A)および図1(B)における、各部の厚みは誇張して図示している。このことは以降に示す各断面図でも同様である。
多層基板101は、積層体10、キャビティCV、凹部DP1、電子部品1、補強材21、導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2等を備える。
積層体10は、第1主面VS1、第2主面VS2、第1端面SS1および第2端面を有する略直方体である。第1主面VS1および第2主面VS2は互いに対向し、第1端面SS1および第2端面SS2は互いに対向している。積層体10は、後に詳述するように、樹脂(熱可塑性樹脂)を主材料とする複数の絶縁基材層を積層して形成される。積層体10は、例えば液晶ポリマー(LCP)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を主材料とする直方体である。
キャビティCVは、積層体10の第1主面VS1から第2主面VS2に向かって形成される直方体状の孔であり、底面DS1を有する。
凹部DP1は、キャビティCVの内面(例えば、図1(B)におけるキャビティCVの左内側面、または右内側面)から積層体10の外面(例えば、図1(B)における積層体10の第1端面SS1、または第2端面SS2)に向かって形成される溝である。具体的には、凹部DP1は、絶縁基材層の面方向(X軸方向)に向かって、キャビティCVの内側面に形成される溝であり、キャビティCVの内側面の全周に亘って形成されている。また、図1(B)に示すように、凹部DP1の下面は、キャビティCVの底面DS1と一致している。
導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2は、積層体10に形成されている。具体的には、導体31,32は、キャビティCVの底面DS1に形成される導体パターンである。導体33,34は、積層体10の内部に形成される導体パターンである。導体35,36は、積層体10の第1主面VS1に形成される導体パターンである。外部接続電極P1,P2は、積層体10の第2主面VS2に形成される導体パターンである。導体31は、導体33および層間接続導体を介して外部接続電極P1に接続されている。導体32は、導体34および層間接続導体を介して外部接続電極P2に接続されている。導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2は、例えばCu箔等の導体パターンである。
本実施形態では、これら導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2が、本発明における「配線導体」に相当する。
電子部品1は、全体がキャビティCV内に配置され、導電性接合材3および絶縁性接合材4を介して底面DS1に実装されている。具体的には、電子部品1の入出力端子41,42は、導電性接合材3を介して、底面DS1に形成される導体31,32にそれぞれ接続される。また、電子部品1の下面および端面の一部は、絶縁性接合材4を介してキャビティCVに接合される。電子部品1は、例えば半導体素子、またはチップ型インダクタ等のチップ部品である。導電性接合材3は例えばはんだ等であり、絶縁性接合材4は例えばエポキシ系熱硬化性樹脂の接着剤やアンダーフィル等である。
図1(A)に示すように、絶縁性接合材4の一部は凹部DP1に配置されている。本実施形態では、この絶縁性接合材4が本発明における「接合材」に相当する。
補強材21は、積層体10に形成され、積層体10よりもヤング率(ヤング率E、E=σ/ε)の大きな導電性の部材である。図1(B)等に示すように、補強材21は、凹部DP1の先端近傍に配置されている。なお、補強材21の一部は、凹部DP1の先端に露出している。また、補強材21は、平面形状が環状の導体パターンであり、導体31,32,33,34,35,36と同じ材料で構成されている。補強材21は例えばCu箔等の導体パターンである。
本実施形態に係る多層基板101によれば、次のような効果を奏する。
(a)本実施形態では、積層体10よりもヤング率の大きな補強材21が、凹部DP1の先端近傍に配置されているため、凹部DP1が裂けること(特に、XY平面に平行な方向に向かって進行する断裂)を抑制できる。そのため、絶縁性接合材4の流れ込み難い細孔が、キャビティCV内に形成されることを抑制でき、後に加熱したときの多層基板の爆ぜを抑制できる。
(b)本実施形態では、電子部品1をキャビティCV内に配置したときに、キャビティCVの内面に形成される凹部DP1に絶縁性接合材4の一部が流れ込んで留まるため、キャビティCVの内側面に沿って絶縁性接合材4が迫り上がることを抑制できる。したがって、この構成によれば、意図しない部分に絶縁性接合材4が付着することで生じる電子部品1の実装不良等を抑制できる。
(c)また、本実施形態では、絶縁性接合材4の一部が凹部DP1に配置されている。そのため、絶縁性接合材4の一部が凹部DP1に配置されない場合と比べて、積層体10と絶縁性接合材4とが接する面積は大きくなり、積層体10に対する電子部品1の接合強度を高めることができる。
(d)本実施形態では、補強材21が、積層体10に形成される配線導体(導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2)と同じ材料で構成されている。この構成により、補強材21と配線導体とが同じ工程で形成できるため、製造工程を簡略化できる。
(e)本実施形態では、積層体10が、熱可塑性樹脂からなる複数の絶縁基材層を積層して形成される。この構成によれば、後に詳述するように、積層した複数の絶縁基材層を一括プレスすることにより、積層体10を容易に形成できるため、多層基板101の製造工程が削減され、コストを低く抑えることができる。
本実施形態に係る多層基板101は、例えば次に示す製造方法によって製造される。図2は、多層基板101の製造工程を順に示す断面図である。なお、図2では、説明の都合上個片(ワンチップ)での製造工程で説明するが、実際の多層基板の製造工程は集合基板状態で行われる。
まず、図2中の(1)に示すように、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を準備して、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15に、導体31,32,33,34,35,36および外部接続電極P1,P2を形成する。具体的には、集合基板状態の絶縁基材層11,12,13,14,15の片側主面に金属箔(例えばCu箔)をラミネートし、その金属箔をフォトリソグラフィでパターンニングする。これにより、絶縁基材層11の表面に導体35,36を形成し、絶縁基材層13の表面に導体31,32および補強材21を形成する。また、絶縁基材層14の裏面に導体33,34を形成し、絶縁基材層15の裏面に外部接続電極P1,P2を形成する。
絶縁基材層11,12,13,14,15は例えばポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)等を主材料とする樹脂(熱可塑性樹脂)シートである。
また、複数の絶縁基材層13,14,15には、層間接続導体が形成される。層間接続導体は、絶縁基材層にレーザー等で貫通孔を設けた後、Cu,Sn等のうち1以上もしくはそれらの合金を含む導電性ペーストを配設し、後の加熱加圧で硬化させることによって設けられる。そのため、層間接続導体は、後の加熱加圧の温度よりも融点(溶融温度)が低い材料とする。
さらに、絶縁基材層11には開口AP1が形成され、絶縁基材層12には開口AP2が形成される。開口AP1,AP2は、電子部品1の平面形状よりも面積の大きな矩形の貫通孔である。開口AP2の面積は、開口AP1よりも大きい。開口AP1,AP2は、例えばレーザー加工等によって形成される。あるいは、開口AP1,AP2は、パンチング等によって型抜きして形成してもよい。
次に、絶縁基材層15,14,13,12,11の順に積層する。その後、複数の絶縁基材層の積層方向(Z軸方向)に、積層した絶縁基材層11,12,13,14,15を加熱加圧(一括プレス)することにより、図2中の(2)に示すような集合基板状態の積層体10を構成する。このとき、開口AP1,AP2と、開口が形成されていない絶縁基材層13との積層によって、キャビティCVおよび凹部DP1が積層体10に形成される。
次に、図2中の(3)に示すように、積層体10の底面DS1に電子部品1を実装する。具体的には、導体31,32にペースト状の導電性接合材3を印刷して、底面DS1上に熱硬化前の絶縁性接合材4を塗布した後、電子部品1の入出力端子41,42が導体31,32上に配置されるよう、電子部品1をマウンター等でマウントする。その後、リフロープロセスにより、電子部品1の入出力端子41,42が導電性接合材3を介して導体31,32にそれぞれ接合され、電子部品1の下面等が絶縁性接合材4を介してキャビティCVの底面DS1等に接合される。このリフロープロセス時の温度により、ペースト状の導電性接合材3は融解し、電子部品1の入出力端子41,42が導体31,32にそれぞれ接続される。同時に、熱硬化前の絶縁性接合材4は熱硬化し、電子部品1の下面等がキャビティCVの底面DS1等に接合される。
なお、電子部品1をキャビティCV内に配置したときに、絶縁性接合材4の一部は、キャビティCVの内面に形成される凹部DP1に流れ込んで留まるため、絶縁性接合材4がキャビティCVの内側面に沿って迫り上がることを抑制できる。
最後に、集合基板から個々の個片に分離して、多層基板101を得る。
この製造方法によれば、凹部DP1の裂けを抑制し、後の加熱時における爆ぜを抑制した多層基板を容易に製造できる。
また、この製造方法によれば、積層した複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を一括プレスすることにより、積層体10を容易に形成できる。そのため、多層基板101の製造工程が削減され、コストを低く抑えることができる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、絶縁性接合材を用いずに電子部品をキャビティ内に実装する多層基板の例を示す。
図3(A)は第2の実施形態に係る多層基板102の断面図であり、図3(B)は多層基板102が備える積層体10を示す断面図である。
多層基板102は、電子部品1が、導電性接合材3のみ用いてキャビティCVの底面DS1に実装されている点で、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる。また、多層基板102では、電子部品1の一部がキャビティCV内に配置されている点で、多層基板101と異なる。多層基板102の他の構成については、多層基板101と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる部分について説明する。
電子部品1の入出力端子41,42は、導電性接合材3を介して、底面DS1に形成される導体31,32にそれぞれ接続される。
図3(A)に示すように、導電性接合材3の一部は凹部DP1に配置されている。本実施形態では、この導電性接合材3が本発明における「接合材」に相当する。
また、本実施形態では、凹部DP1に配置される導電性接合材3の一部と、凹部DP1の先端に露出している補強材21とが、金属接合により接続されている。
本実施形態に係る多層基板102によれば、第1の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(f)本実施形態では、凹部DP1に配置される導電性接合材3の一部と、凹部DP1の先端に露出している補強材21とが、金属接合により接続されている。この構成により、電子部品1と積層体10との接合強度をさらに高めることができる。
(g)また、本実施形態では、キャビティCVの内面に形成される凹部に導電性接合材3の一部が流れ込んで留まるため、キャビティCVの内側面に沿って導電性接合材3が迫り上がることを抑制できる。したがって、この構成によれば、意図しない部分に導電性接合材3が付着することで生じる短絡等が抑制され、電子部品と多層基板との電気的な接続信頼性が高まる。
なお、本実施形態で示したように、電子部品1は、全体がキャビティCV内に配置されていなくてもよい。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、凹部の形状が異なる例を示す。
図4(A)は第3の実施形態に係る多層基板103の断面図であり、図4(B)は多層基板103が備える積層体10Aの断面図である。
多層基板103は、積層体10Aおよび補強材23を備える点で、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる。また、多層基板103は、凹部DP3を備える点で、多層基板101と異なる。多層基板103の他の構成については、多層基板101と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる部分について説明する。
多層基板103は、積層体10A、キャビティCV1、凹部DP3、電子部品1、補強材23等を備える。積層体10Aは、凹部DP3が形成されている点で、第1の実施形態に係る積層体10と異なる。
凹部DP3は、キャビティCV1の内面(図4(B)における底面DS1)から積層体10Aの外面(図4(B)における積層体10Aの第2主面VS2)に向かって形成される孔である。具体的には、凹部DP3は、複数の絶縁基材層の積層方向(Z軸方向)に形成される孔である。
補強材23は、積層体10Aに形成され、積層体10Aよりもヤング率(ヤング率E、E=σ/ε)の大きな導電性の部材である。図4(B)等に示すように、補強材23は、凹部DP3の先端近傍に配置されている。なお、補強材23は、凹部DP3の先端に露出している。
本実施形態で示したように、凹部は、Z軸方向に向かって形成される孔であってもよい。
このような構成でも、電子部品1をキャビティCV1内に配置したときに、キャビティCV1の内面に形成される凹部DP3に絶縁性接合材4の一部が流れ込んで留まるため、キャビティCV1の内側面に沿って絶縁性接合材4が迫り上がることを抑制できる。
また、本実施形態では、積層体10Aよりもヤング率の大きな補強材23が、凹部DP3の先端近傍に配置されているため、凹部DP3が裂けること(特に、YZ平面に平行な方向に向かって進行する断裂)を抑制できる。
《その他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、積層体の形状が直方体である例を示したが、この構成に限定されるものではなく、平板であってもよい。また、積層体の平面形状は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形、クランク形、T字形、Y字形等であってもよい。
以上に示した、各実施形態では、5つの絶縁基材層を積層して形成される積層体の例を示したが、この構成に限定されるものではない。積層体を形成する絶縁基材層の積層数は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば3つ以上でもよい。
以上に示した各実施形態では、熱可塑性樹脂からなる複数の絶縁基材層を積層して加熱加圧することにより、積層体を形成する例を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱硬化性樹脂からなる複数の絶縁基材層の間に、接合層(例えば、半硬化状態のプリプレグ樹脂)を挟んで積層したものを加熱加圧することにより積層体を形成してもよい。
また、以上に示した各実施形態では、キャビティCVが直方体状の孔である例を示したが、この構成に限定されるものではない。キャビティCVの平面形状は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能である。キャビティCVの平面形状(Z軸方向から視た形状)は、電子部品1が底面DS1に実装できる形状であれば、例えば多角形、円形、楕円形等であってもよい。
また、以上に示した各実施形態では、電子部品1が、キャビティCVの底面DS1に形成される導体31,32に、導電性接合材3を介して接続される例を示したが、この構成に限定されるものではない。本発明では、電子部品1が底面DS1に実装されていればよく、例えば、電子部品1の入出力端子が、積層体の第1主面VS1に形成される導体(例えば、図1(A)における導体35,36)にワイヤボンディングによって接続される構成でもよい。
以上に示した各実施形態では、補強材が凹部の先端に露出する例を示したが、この構成に限定されるものではない。本発明では、補強材が凹部の先端近傍に配置されていればよい。ここで、「補強材が、凹部の先端近傍に配置される」とは、補強材が凹部の先端近傍に配置されることを言い、例えば、補強材と凹部の先端との間の距離L1が、キャビティCVの内面と凹部の先端との間の距離L2(凹部の深さ)よりも小さくなる位置に(L1<L2)、補強材が配置されることを言う。この構成によれば、凹部が裂けたとしても、凹部の先端近傍に配置された補強材によって、凹部の裂け(断裂)がそれ以上拡がることを抑制できる。但し、凹部の裂けを抑制する点では、補強材が凹部の先端に露出している構成が好ましい。
なお、補強材がCu箔等の導体パターンである場合には、裂けた部分から露出する補強材にめっき膜を成長させることにより、凹部が裂けることで生じた細孔を塞ぐこともできる。
なお、以上に示した各実施形態では、補強材21,23が配線導体と同じ材料で構成される例を示したが、この構成に限定されるものではない。補強材は、例えばステンレス製の導体パターンでもよく、焼成したセラミック等であってもよい。
第1・第2の実施形態では、凹部DP1が、キャビティCVの内側面の全周に亘って形成される溝である例を示したが、この構成に限定されるものではない。凹部DP1は、例えば、キャビティCVの内側面の一部に形成される溝でもよい。この場合、補強材21が、キャビティCVの内側面の一部に形成された凹部の先端側だけに、補強材が配置される構成でも、本発明の作用効果を奏する。また、第1・第2の実施形態では、凹部DP1の下面が、キャビティCVの底面DS1と一致している例を示したが、この構成に限定されるものではない。凹部DP1の下面は、底面DS1に厳密に一致している必要はない。なお、凹部DP1の数は、複数でもよい。複数の凹部DP1が、キャビティCVの内側面の異なる高さ方向(Z軸方向)に配置される構成でもよい。さらに、凹部DP1は、キャビティCVの絶縁基材層の面方向(X軸方向やY軸方向)に向かって、キャビティCVの内側面に形成される孔でもよい。
また、第3の実施形態では、凹部DP3が、キャビティCVの底面DS1から積層体10Aの第2主面VS2に向かって形成される孔である例を示したが、この構成に限定されるものではない。凹部DP3は、例えばZ軸方向に向かって形成される溝でもよい。
なお、以上に示した各実施形態では、凹部DP1または凹部DP3のいずれか一方を備える多層基板を示したが、多層基板が凹部DP1,DP3の両方を備えていてもよい。また、以上に示した各実施形態では、凹部DP1,DP3の断面形状が矩形である例を示したが、この構成に限定されるものではない。凹部DP1,DP3の断面形状は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば三角形や蒲鉾形等であってもよい。凹部DP1,DP3の個数・形状・位置・大きさ等は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能である。
また、補強材の個数・形状・位置・大きさ等についても、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能である。すなわち、補強材の平面形状は環状である必要はない。
また、多層基板(積層体)に形成される回路構成は、各実施形態で説明した構成に限定されるものではない。積層体に形成される回路は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。例えば、積層体は、導体パターンで構成されるコイルや、導体パターンで形成されるキャパシタを備えていてもよい。また、積層体には、例えば各種伝送線路(ストリップライン、マイクロストリップライン、ミアンダ、コプレーナ等)等が、形成されていてもよい。さらに、積層体には、例えばチップ型インダクタやチップ型キャパシタ等のチップ部品が実装されていてもよい。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
AP1,AP2…開口
CV,CV1…キャビティ
DP1,DP3…凹部
DS1…キャビティの底面
P1,P2…外部接続電極(配線導体)
VS1…積層体の第1主面
VS2…積層体の第2主面
SS1…積層体の第1端面
SS2…積層体の第2端面
1…電子部品
3…導電性接合材
4…絶縁性接合材
10,10A…積層体
11,12,13,14,15…絶縁基材層
21,23…補強材
31,32,33,34,35,36…導体(配線導体)
41,42…電子部品の入出力端子
101,102,103…多層基板

Claims (5)

  1. 樹脂を主材料とする複数の絶縁基材層が積層されて形成される積層体と、
    前記積層体に形成され、底面を有するキャビティと、
    前記キャビティの内面から前記積層体の外面に向かって形成される凹部と、
    前記キャビティ内に配置され、接合材を介して前記底面に実装される電子部品と、
    前記積層体に形成され、前記積層体よりもヤング率が大きい補強材と、
    を備え、
    前記接合材の一部は、前記凹部に配置され、
    前記補強材は、前記凹部の先端近傍に配置される、多層基板。
  2. 前記凹部は、前記絶縁基材層の面方向に形成される溝または孔を有する、請求項1に記載の多層基板。
  3. 前記凹部は、前記複数の絶縁基材層の積層方向に形成される溝または孔を有する、請求項1または2に記載の多層基板。
  4. 前記積層体に形成される配線導体を備え、
    前記補強材は、前記配線導体と同じ材料で構成される、請求項1から3のいずれかに記載の多層基板。
  5. 前記補強材の一部は、前記凹部の先端に露出し、
    前記補強材および前記接合材は導電性を有し、
    前記補強材のうち前記凹部の前記先端に露出する部分は、前記接合材と金属接合により接続される、請求項1から4のいずれかに記載の多層基板。
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