JP2019021847A - ウエーハの研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削中に保護テープに付着するコンタミを抑制することができるウエーハの研削方法を提供すること。【解決手段】ウエーハの研削方法は、複数のデバイスが複数の分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されたウエーハを薄化する方法である。ウエーハの研削方法は、該ウエーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップST1と、該保護テープの該外周余剰領域に貼着された領域に紫外線を照射し親水性を向上させる紫外線照射ステップST2と、該デバイス領域に対応する該ウエーハの裏面を研削して円形凹部を形成するとともに、該円形凹部の外周に環状補強部を形成する研削ステップST3とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、デバイス領域に対応するウエーハの裏面を研削して円形凹部を形成するとともに、円形凹部の外周に環状補強部を形成するウエーハの研削方法に関する。
一般に、デバイスの製造プロセスにおいては、ウエーハの裏面を研削した後(例えば、特許文献1参照)、粘着テープを介して環状フレームでウエーハを支持し、ウエーハを個々のデバイスに分割し、紫外線を照射して粘着テープの粘着力を低下させた(例えば、特許文献2参照)後に、デバイスを粘着テープからピックアップする方法が用いられている。
特開2007−19461号公報 特開2015−76545号公報
特許文献1に示された研削方法は、ウエーハの研削中にチャックテーブルと保護テープとの間にコンタミを含んだ研削水が入り込むため、研削後の保護テープの特に外周部にコンタミが付着する問題があった。それにより、特許文献1に示された研削方法は、保護テープを剥がす時にコンタミが落下してデバイス面に付着したりオペレーターの手についたコンタミがデバイス面に付着する恐れがある。
そこで、本発明では、研削中に保護テープに付着するコンタミを抑制することができるウエーハの研削方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のデバイスが複数の分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されたウエーハを薄化するウエーハの研削方法であって、該ウエーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップと、該保護テープの該外周余剰領域に貼着された領域に紫外線を照射し親水性を向上させる紫外線照射ステップと、該デバイス領域に対応する該ウエーハの裏面を研削して円形凹部を形成するとともに、該円形凹部の外周に環状補強部を形成する研削ステップと、を備える事を特徴とする。
本発明によれば、研削中に保護テープに付着するコンタミを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウエーハの研削方法の加工対象となるウエーハを示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るウエーハの研削方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、図2に示されたウエーハの研削方法の保護テープ貼着ステップを示す斜視図である。 図4は、図2に示されたウエーハの研削方法の紫外線照射ステップを示す斜視図である。 図5は、図2に示されたウエーハの研削方法の研削ステップを示す斜視図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るウエーハの研削方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るウエーハの研削方法の加工対象となるウエーハを示す斜視図である。実施形態1に係るウエーハの研削方法は、加工対象である図1に示すウエーハ1を薄化する研削方法である。実施形態1において、ウエーハの研削方法は、ウエーハ1にいわゆるTAIKO(登録商標)研削を施す。
ウエーハ1は、図1に示すように、シリコンを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハ1は、複数のデバイス2が複数の分割予定ライン3によって区画されたデバイス領域4と、デバイス領域4を囲繞する外周余剰領域5とが表面6に形成されている。なお、外周余剰領域5には、デバイス2が形成されていない。なお、図1は、便宜的にデバイス領域4と外周余剰領域5との境界を点線で示しているが、実際には境界に線は存在しない。また、ウエーハ1の外周縁には、ウエーハ1の結晶方位を示すノッチ7が形成されている。
ウエーハ1は、表面6の裏側の裏面8のうち、デバイス領域4に対応する領域を所定厚さまで研削される。ウエーハ1は、シリコン以外の材料(例えばガリウムヒ素、サファイア等)で構成されてもよい。
図2は、実施形態1に係るウエーハの研削方法の流れを示すフローチャートである。ウエーハの研削方法(以下、単に研削方法と記す)は、図2に示すように、保護テープ貼着ステップST1と、紫外線照射ステップST2と、研削ステップST3とを備える。
(保護テープ貼着ステップ)
図3は、図2に示されたウエーハの研削方法の保護テープ貼着ステップを示す斜視図である。
保護テープ貼着ステップST1は、ウエーハ1の表面6に保護テープ10を貼着するステップである。実施形態1において、ウエーハ1の表面6に貼着される保護テープ10は、紫外線20(図4に示す)を透過する合成樹脂からなる基材層と、基材層上に配設されウエーハ1の表面6に貼着する糊層とを備え、ウエーハ1と同形の円板状に形成されている。実施形態1において、保護テープ10の糊層は、紫外線20が照射されると粘着力が低下する。実施形態1において、保護テープ10は、紫外線20が照射されると糊層の粘着力が低下する所謂紫外線硬化型のテープである。保護テープ貼着ステップST1では、図3に示すように、ウエーハ1の表面6と保護テープ10の糊層とを対向させた後、ウエーハ1の表面6に保護テープ10の糊層を貼着する。
(紫外線照射ステップ)
図4は、図2に示されたウエーハの研削方法の紫外線照射ステップを示す斜視図である。
紫外線照射ステップST2は、保護テープ10の外周余剰領域5に貼着された基材層の表面12の領域11(図4に平行斜線で示す)に紫外線20を照射し親水性を向上させるステップである。紫外線照射ステップST2では、図4に示すように、ウエーハ1の貼着された保護テープ10の基材層の表面12のうちのウエーハ1の外周余剰領域5とウエーハ1の厚み方向に重なる領域11と、紫外線照射ユニット21のUVランプ22とを対向させる。
なお、実施形態1において、紫外線照射ユニット21は、ウエーハ1の外周余剰領域5に沿って周方向に間隔をあけて配置された複数のUVランプ22と、UVランプ22を収容するリング状のケーシング23とを備える。UVランプ22は、例えば低圧UV水銀ランプであり、波長が185nm付近の紫外線20と波長が254nm付近の紫外線20とをそれぞれ照射することが可能である。ケーシング23は、複数のUVランプ22が照射する紫外線20が、領域11に照射されることを許容する開口24などを備えている。実施形態1において、紫外線照射ユニット21は、複数のUVランプ22を周方向に間隔をあけて配置して領域11に紫外線20を照射するが、本発明では、これに限定されずに、複数のUVランプ22を平面状に配置し、保護テープ10の表面12のうちの領域11を除く部分に紫外線20を透過しないマスクを配置して領域11に紫外線20を照射しても良い。
紫外線照射ステップST2では、保護テープ10の基材層の表面12の領域11と、紫外線照射ユニット21のUVランプ22とを対向させた後、UVランプ22から紫外線20を保護テープ10の基材層の表面12のうちの領域11に向かって照射する。紫外線照射ステップST2では、UVランプ22から所定波長(例えば、185nm)の紫外線20を保護テープ10の基材層の表面12の領域11に一定時間照射した後、UVランプ22から照射する紫外線20を波長254nmの紫外線20へと切り替えて、波長254nmの紫外線20を一定時間、保護テープ10の基材層の表面12の領域11に照射する。紫外線照射ステップST2では、波長の異なる紫外線20の照射は、例えば、複数回実施される。
紫外線照射ステップST2では、保護テープ10の基材層の表面12の領域11に向かって波長185nmの紫外線20が照射されることで、保護テープ10の基材層の表面12の領域11とUVランプ22との間に存在する空気中の酸素分子が紫外線20を吸収し、基底状態の酸素原子を生成する。生成された酸素原子は、周囲の酸素分子と結合してオゾンを生成する。また、波長185nmの紫外線20は、保護テープ10の基材層の表面12の領域11に付着した有機物(主に油等の高分子)の分子間結合及び原子間結合(例えば、炭素と炭素間の結合及び、炭素と水素間の結合)を切断して励起状態にすることで、有機物を分解していく。また、波長185nmの紫外線20は、保護テープ10の基材層の表面12の領域11の有機物が付着していない部分についても、同様に分子鎖の切断が進行する。
紫外線照射ステップST2では、発生したオゾンが波長254nmの紫外線20を吸収することで、励起状態の活性酸素が生成される。生成された活性酸素やオゾンは、高い酸化力を有するため、有機物が分解されており、また、保護テープ10の基材層の表面12の領域11の分子鎖が切断されていることで化学的に不安定な状態となっている保護テープ10の基材層の表面12の領域11の炭素や水素等と結合して、ヒドロキシル基、アルデヒド基、及びカルボキシル基等の極性の大きな親水基を形成していく。活性酸素やオゾンの生成量が保護テープ10の基材層の表面12の領域11に付着している有機物の量と比べて非常に大きいため、保護テープ10の基材層の表面12の領域11に付着しているオペレーターの皮脂等の有機物は、そのほとんどが親水性の高い官能基へと変化する。また、紫外線照射ステップST2では、保護テープ10の基材層の表面12の領域11の有機物が付着していない部分についても、同様に親水基が形成されていくため、保護テープ10の基材層の表面12の領域11が改質され、保護テープ10の基材層の表面12の領域11の親水性が高まる。また、紫外線照射ステップST2において、紫外線20が照射された保護テープ10の糊層の粘着力は、低下する。
(研削ステップ)
図5は、図2に示されたウエーハの研削方法の研削ステップを示す斜視図である。
研削ステップST3は、デバイス領域4に対応するウエーハ1の裏面8を研削して円形凹部91を形成するとともに、円形凹部91の外周に環状補強部92を形成するステップである。研削ステップST3では、図5に示すように、保護テープ10を介して研削装置30のチャックテーブル31にウエーハ1を吸引保持し、チャックテーブル31を回転すると共に、研削水を供給しつつも研削ホイール32を回転させながら下降させることにより、回転する研削砥石33を回転するウエーハ1の裏面8に接触して研削を行う。
研削ステップST3では、このとき、研削ホイール32の研削砥石33をウエーハ1の裏面8の回転中心に常時接触させると共に、ウエーハ1の外周余剰領域5の裏面側に接触させないように制御する。このような制御によって、研削ステップST3では、裏面8のうち、デバイス領域4に相当する中央部の領域のみが研削されて裏面8に円形凹部91が形成され、外周余剰領域5に相当する部分には研削前と同様の厚さを有する環状補強部92が残存して形成される。なお、研削ステップST3では、保護テープ10の基材層の表面12の領域11の親水性が高められているので、保護テープ10の基材層の表面12の領域11では研削水がスムーズに流れるために、領域11に付着する研削屑などのコンタミを抑制することができる。
実施形態1に係る研削方法は、紫外線照射ステップST2において紫外線20を照射することにより保護テープ10の表面12の領域11の親水性が高まるため、研削ステップST3においてコンタミを含む研削水が領域11とチャックテーブル31との間をスムーズに流れる。このために、研削方法は、保護テープ10に付着するコンタミを低減することができる。また、研削方法は、保護テープ10が紫外線硬化型のテープであるので、紫外線20を照射すると糊層の粘着力が低下する。研削方法は、粘着力が低下するとウエーハ1が保護テープ10から浮くので裏面8にコンタミがつきやすくなるが、TAIKO(登録商標)研削を行うので外周部のウエーハ1の裏面8にコンタミがついても除去する領域のため問題になる可能性も低い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 ウエーハ
2 デバイス
3 分割予定ライン
4 デバイス領域
5 外周余剰領域
6 表面
8 裏面
10 保護テープ
11 領域
20 紫外線
91 円形凹部
92 環状補強部
ST1 保護テープ貼着ステップ
ST2 紫外線照射ステップ
ST3 研削ステップ

Claims (1)

  1. 複数のデバイスが複数の分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、
    該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されたウエーハを薄化するウエーハの研削方法であって、
    該ウエーハの表面に保護テープを貼着する保護テープ貼着ステップと、
    該保護テープの該外周余剰領域に貼着された領域に紫外線を照射し親水性を向上させる紫外線照射ステップと、
    該デバイス領域に対応する該ウエーハの裏面を研削して円形凹部を形成するとともに、該円形凹部の外周に環状補強部を形成する研削ステップと、
    を備える事を特徴とするウエーハの研削方法。
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