JP2019019041A - GaN基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば1200℃以上の温度条件下で行う結晶成長処理に用いられた場合であっても、サーマルエッチングされにくいGaN基板を提供する。【解決手段】少なくとも表面および裏面のそれぞれがGaN単結晶で構成されており、1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、表面および裏面のそれぞれのエッチングレートが20μm/hr未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、GaN基板に関する。
窒化物半導体自立基板を作製する際や、発光素子や高速トランジスタ等の半導体デバイスを作製する際、例えば、窒化ガリウム(GaN)の結晶からなる基板(GaN基板)を用意し、この基板の表面上に、結晶をエピタキシャル成長させる処理が行われる場合がある(例えば特許文献1参照)。
特開2011−016680号公報
上述の結晶成長処理を例えば1200℃以上の温度条件下で行うと、GaN基板がサーマルエッチングにより消失することがある。
本発明の目的は、例えば1200℃以上の温度条件下で行う結晶成長処理に用いられた場合であっても、サーマルエッチングされにくいGaN基板を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
少なくとも表面および裏面のそれぞれがGaN単結晶で構成されており、1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、前記表面および前記裏面のそれぞれのエッチングレートが20μm/hr未満であるGaN基板が提供される。
本発明によれば、例えば1200℃以上の温度条件下で行う結晶成長処理に用いられた場合であっても、サーマルエッチングされにくいGaN基板を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態にかかるGaN基板の断面構成図である。 結晶を成長させる際に用いられる気相成長装置の概略図である。 本発明の第2実施形態にかかるGaN基板の断面構成図であり、(a)は表面側基板にボウル状の反りが生じた様子を示す図であり、(b)は表面側基板にドーム状の反りが生じた様子を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかるGaN基板の断面構成図であり、(a)は表面側基板にボウル状の反りが生じた様子を示す図であり、(b)は表面側基板にドーム状の反りが生じた様子を示す図である。 本発明の第2実施形態の他の変形例にかかるGaN基板の断面構成図であり、表面側基板にドーム状の反りが生じた様子を示す図である。 (a)(b)は、それぞれ、本発明の第3実施形態にかかるGaN基板の模式図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態にかかるGaN基板10の構成および製造方法について、図1を参照しながら説明する。
(1)GaN基板の構成
図1に示すように、GaN基板10は、GaN単結晶で構成された表面側基板11(以下、基板11と略す)と、GaN単結晶で構成された裏面側基板12(以下、基板12と略す)と、を有する。
基板11,12は、例えば、サファイア基板等の下地基板上にGaN結晶をエピタキシャル成長させ、成長させた結晶を下地基板から切り出してその表面を研磨することにより作製することができる。結晶成長の手法としては、気相成長法や液相成長法を問わず、あらゆる公知の手法を用いることが可能である。基板11,12は、例えば、直径2〜6インチの円板形状とすることができる。基板11,12の厚さは、GaN基板10の製造コスト低減のためには極力薄くするのが好ましいが、後述する基板11と基板12との接合を歩留まりよく実施するには、それぞれが自立可能な厚さを有することが好ましい。これらのことから、基板11,12の厚さは、それぞれ、例えば、0.4〜1.0mmの厚さとするのが好ましい。
基板11,12の両主面(表裏面)は、それぞれ、GaN結晶が有するウルツ鉱構造(六方晶)の極性面、すなわち、N極性面(−c面、(000−1)面)、および、Ga極性面(+c面、(0001)面)により構成されている。これら2つの極性面のうち、N極性面は、Ga極性面に比べて熱分解耐性が高く、サーマルエッチングされにくいという特性がある。
GaN結晶のGa極性面のサーマルエッチングレート(以下、単にエッチングレートとも称する)は、例えば、1〜105kPaの圧力の窒素(N)ガス雰囲気、1200〜1400℃の温度の条件下では、20μm/hr以上、条件によっては1000μm/hr以上、場合によっては2000μm/hr程度の大きさに達する場合がある。雰囲気を構成する不活性ガスが、アルゴン(Ar)等の希ガスからなる場合や、Nガスと希ガスとの混合ガスからなる場合にも、Ga極性面のサーマルエッチングレートは、Nガスを雰囲気ガスとする場合におけるそれと同様となる。また、GaN結晶の雰囲気が、後述する結晶成長雰囲気、すなわち、三塩化ガリウム(GaCl)等のハロゲン化物や、アンモニア(NH)等の窒化水素や、水素(H)等を含む場合、Ga極性面のサーマルエッチングレートは、上述のエッチングレートよりもさらに大きくなる場合がある。
これに対し、GaN結晶のN極性面のエッチングレートは、Ga極性面のそれよりも小さく、例えば、1〜105kPaの圧力のNガス雰囲気、1200〜1400℃の温度の条件下では、20μm/hr未満、好ましくは10μm/hr未満の大きさとなる。1〜105kPaの圧力のNガス雰囲気下において、GaN結晶のN極性面のエッチングレートは、1200℃以上1300℃未満の温度下では0.5μm/hr未満、1300℃以上1350℃以下の温度下では4μm/hr未満、1350℃超1400℃以下の温度下では10μm/hr未満の大きさとなることを確認済である。雰囲気を構成する不活性ガスが、Ar等の希ガスからなる場合や、Nガスと希ガスとの混合ガスからなる場合にも、N極性面のサーマルエッチングレートは、Nガスを雰囲気ガスとする場合におけるそれと同様となる。また、GaN結晶の雰囲気が、後述する結晶成長雰囲気(ハロゲン化物、窒化水素、H等を含む雰囲気)である場合であっても、N極性面のサーマルエッチングレートは、例えば40μm/hr未満、好ましくは20μm/hr未満の大きさとなる等、Ga極性面のサーマルエッチングレートよりも遥かに小さくなることを確認済である。
基板11,12は、互いのGa極性面を接合面とし、これらの面が当接(密着)するように接合されている。このように、基板11,12が互いのGa極性面を介して接合されることにより、GaN基板10の表面10a(基板11の非接合面)および裏面10b(基板12の非接合面)は、それぞれ、エッチングレートの比較的小さなN極性面により構成されることとなる。また、エッチングレートの比較的大きなGa極性面は、GaN基板10の表裏面全体にわたって露出しない状態となる。なお、後述する結晶成長処理において、GaN基板10の表面10aは結晶成長面として用いられ、裏面10bは加熱されたサセプタ208に当接する被支持面(非結晶成長面)として用いられる。
GaN基板10を上述の構成とすることで、後述する結晶成長処理において、GaN基板10を1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、表面10aおよび裏面10bのそれぞれのエッチングレートを、例えば20μm/hr未満、好ましくは10μm/hr未満の大きさとすることができる。また、GaN基板10を、後述する結晶成長雰囲気(ハロゲン化物、窒化水素、H等を含む雰囲気)下で上述の温度条件に加熱した際の、表面10aおよび裏面10bのそれぞれのエッチングレートを、例えば40μm/hr未満、好ましくは20μm/hr未満の大きさとすることができる。
なお、GaN基板10の表面10aおよび裏面10bを構成する結晶のオフ角は、それぞれ、任意の向き、任意の大きさに設定することができる。ここで「オフ角」とは、GaN基板10の主面(表面10a或いは裏面10b)に直交する軸と、この主面を構成するGaN結晶のc軸と、のなす角のことをいう。表面10aにおけるオフ角θを0.5〜5°の範囲内の角度とすることで、結晶成長面である表面10aにおいて、結晶成長のきっかけとなる結晶のステップを適正に確保することができ、GaN結晶の成長レートを実用的な大きさとすることが容易となる。一方、裏面10bのオフ角θを、表面10aのオフ角θよりも小さな角度、例えば、±0.1°以内の角度とすることで、非結晶成長面である裏面10bにおいて、サーマルエッチングのきっかけとなる結晶のステップを減らすことができ、元来良好な裏面10bのサーマルエッチング耐性を、いっそう優れたものとすることが可能となる。
(2)GaN基板の製造方法
続いて、以下に示す手順により、基板11,12を接合してGaN基板10を製造する場合について説明する。
まず、上述のように構成された基板11,12をそれぞれ用意する。後述する接合手法を用いる場合、基板11,12の接合強度を高める観点から、接合面となる基板11,12のGa極性面を、それぞれ研磨等して鏡面化しておくことが好ましい。
続いて、基板11,12のGa極性面(接合面)のそれぞれに対し、真空(減圧)雰囲気中でArガス等の希ガスのプラズマを照射(プラズマ処理)する。これにより、基板11,12のGa極性面上に形成されていた自然酸化膜や、これらのGa極性面上に付着していた不純物等を除去しつつ、基板11,12のGa極性面の全面を活性化させることが可能となる。具体的には、基板11,12のGa極性面に、ガリウム(Ga)原子のダングリングボンド(未結合手)を生じさせることが可能となる。なお、基板11,12のGa極性面の活性化は、上述のプラズマ処理の他、イオン処理、薬液による化学処理、洗浄処理、CMP処理等により行ってもよい。その後、基板11,12を大気中に曝露する。これにより、基板11,12のGa極性面に存在するGa原子の未結合手のうち少なくとも一部が、大気中に含まれる水分等と反応し、ヒドロキシ基(−OH基)によって終端される。そして、例えば、室温(20〜30℃の範囲内の所定の温度、例えば300K(ケルビン)、約27℃)〜400℃の温度下で、基板11および基板12のGa極性面同士を互いに当接(圧接)させる。続いて、基板11と基板12との積層体の温度を例えば400〜1000℃までさらに上昇させ、アニール処理(熱処理)を行い、基板11と基板12との接合面で脱水反応を生じさせる。これらの工程を経ることにより、基板11,12が、Ga極性面を介して直接的に、すなわち、原子レベルで強固に接合し、上述のGaN基板10が得られる。
なお、基板11と基板12とを接合する方法は、上述した手法に限定されない。例えば、基板11,12のGa極性面(接合面)を薬液と純水とで洗浄処理した後、0.1〜10MPa程度の高圧力をかけて基板11,12を接合する高圧接合法や、基板11,12のGa極性面(接合面)を薬液と純水とで洗浄処理した後、10−6〜10−3Pa程度の高真空雰囲気下で基板11,12を接合する高真空接合法は、上述した手法と同様に接着剤を用いる必要がないことから、好適に用いることができる。
(3)結晶成長処理
続いて、上述のGaN基板10を用い、その表面10a上に、GaN結晶をN極性面方向(−c軸方向)にエピタキシャル成長させる処理の一例について説明する。この処理は、例えば、図2に示す気相成長装置200を用いて行うことができる。
気相成長装置200は、石英等の耐熱性材料により構成され、成長室201が内部に構成された気密容器203を備えている。成長室201内には、GaN基板10を保持する支持部材としてのサセプタ208が設けられている。サセプタ208は、回転機構216が有する回転軸215に接続されており、回転自在に構成されている。
気密容器203の一端には、GaClガスを供給するガス供給管232a、NHガスを供給するガス供給管232b、窒素(N)ガスを供給するガス供給管232cがそれぞれ接続されている。ガス供給管232cには、水素(H)ガスを供給するガス供給管232dが接続されている。ガス供給管232a〜232cの下流側には、これらのガス供給管から供給された各種ガスをサセプタ208上に保持されたGaN基板10に向けて供給するノズル249a〜249cが、それぞれ接続されている。
ガス供給管232aには、ガス流の上流側から順に、ガス生成器233a、バルブ243aが設けられている。ガス生成器233aの内部には、常温で固体である固体原料(固体のGaCl)が収容される。ガス生成器233aの外部には、固体原料を加熱して気化ガス(GaClガス)を得るためのヒータ207aが設けられている。ガス生成器233aには、キャリアガスとしてのNガスを供給するガス供給管232eが接続されている。ガス生成器233a内で発生させたGaClガスは、ガス供給管232eから供給されたキャリアガスによって成長室201内へ運ばれる。ガス供給管232a,232eには、GaClガスの液化や固化を防ぐための配管ヒータ(不図示)が設けられている。
ガス供給管232b〜232eには、ガス流の上流側から順に、流量制御器241b〜241e、バルブ243b〜243eがそれぞれ設けられている。ガス供給管232eのバルブ243eよりも上流側と、ガス供給管243aのバルブ243aよりも下流側との間には、バイパス管232fが接続されている。バイパス管232fにはバルブ243fが設けられている。バルブ243e,243aを閉じた状態で、バルブ243fを開くことで、ガス生成器233aをバイパスして成長室201内へNガスを供給することが可能となっている。
気密容器203の他端には、成長室201内を排気する排気管230が設けられている。排気管230にはポンプ231が設けられている。気密容器203の外周には、サセプタ208上に保持されたGaN基板10を所望の温度に加熱するゾーンヒータ207が設けられている。気密容器203内には、成長室201内の温度を測定する温度センサ209が設けられている。気相成長装置200が備える各部材は、コンピュータとして構成されたコントローラ280に接続されており、コントローラ280上で実行されるプログラムによって、後述する処理手順や処理条件が制御されるように構成されている。
結晶成長処理は、上述の気相成長装置200により、例えば以下の処理手順が実施される。まず、GaN基板10を気密容器203内へ投入(搬入)し、サセプタ208上に保持する。また、固体原料をガス生成器233a内に収容し、ヒータ207aにより加熱して気化させ、GaClガスを発生させる。また、ガス供給管232a,232eを所望の温度となるように加熱する。そして、成長室201内の加熱および排気を実施しながら、バルブ243a,243e,243bを閉じた状態で、バルブ243c,243d,243fを適宜開き、成長室201内へHガス、或いは、HガスとNガスとの混合ガスを供給する。そして、成長室201内が所望の処理温度、処理圧力に到達し、また、成長室201内の雰囲気が所望の雰囲気となった状態で、バルブ243fを閉じ、バルブ243a,243e,243bを開いて、GaN基板10の表面10aに対しGaClガスとNHガスとを供給する。これにより、GaN基板10の表面10a上に、GaN結晶が、−c軸方向に向けてエピタキシャル成長する。NHガスの供給は、GaClガスの供給よりも先に開始してもよい。なお、表面10a上に成長させるGaN結晶の面内均一性を高めるため、結晶成長処理は、サセプタ208を回転させた状態で実施するのが好ましい。結晶成長が完了したら、バルブ243e,243a,243bを閉じ、バルブ243fを開いて、成長室201内へのGaClガス、NHガスの供給を停止する。その後、成長室201内へのNガスの供給を継続しながら成長室201内を降温させ、処理後のGaN基板10を気密容器203内から搬出し、本実施形態の結晶成長処理を終了する。
処理条件としては、以下が例示される。
ガス生成器233aの温度:90〜110℃
ガス供給管232a,232eの温度:200〜210℃
キャリアガスの流量:80〜120sccm
成長室201内におけるNHガスの分圧/GaClガスの分圧:18〜22
処理温度(GaN基板10の温度):1200〜1400℃、好ましくは、1250〜1300℃
処理圧力(成長室201内の圧力):90〜105kPa、好ましくは、90〜95kPa
ここで行う結晶成長は、上述したように、GaN結晶の−c軸方向に向けた成長である。この方向への成長は、Ga極性面方向(+c軸方向)に向けた成長で採用される温度条件、すなわち、900〜1100℃の温度条件下では、進行させることが困難である。そこで、本実施形態では、温度条件を上述のように高く設定することにより、−c軸方向に向けた結晶成長を、実用的なレートで、例えば、80〜90μm/hrのレートで進行させるようにしている。
但し、上述の温度条件下では、表面がN極性面、裏面がGa極性面により構成されたGaN基板を種結晶基板として用いると、裏面のサーマルエッチングが過剰に進行し、種結晶基板の消失を招くことになる。本実施形態のGaN基板10は、表面10aおよび裏面10bのそれぞれが優れたサーマルエッチング耐性を有することから、温度条件を上述のように高く設定したとしても、その消失を回避することが可能となる。N極性面により構成された表面10aおよび裏面10bのエッチングレートは、上述したように、1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気、1200〜1400℃の温度条件では、20μm/hr未満、好ましくは10μm/hr未満である。また、N極性面により構成された表面10aおよび裏面10bのエッチングレートは、上述したように、結晶成長雰囲気(ハロゲン化物、窒化水素、H等を含む雰囲気)、1200〜1400℃の温度条件では、40μm/hr未満、好ましくは20μm/hr未満である。GaN基板10の裏面10bを構成する基板12は、例えば0.4〜1.0mmの厚さを有することから、上述の温度条件下では、少なくとも10時間、場合によっては20時間は消失しないことになる。基板12が消失しない限り、基板11の接合面、すなわち、サーマルエッチングされやすいGa極性面は露出しないことから、本実施形態におけるGaN基板10は、上述の温度条件下において、種結晶基板として好適に用い続けることが可能である。
なお、表面10a上にGaN結晶を成長させると、基板11に反りが生じる場合がある。というのも、基板11のオフ角には、所定の面内分布(例えば直径が2インチ程度の基板であれば、その主面内に±0.3°程度のオフ角の面内分布)が存在するため、上述の結晶成長処理において表面10a(基板11のN極性面)上に成長させる結晶の成長面(N極性面)には、その面内方向に、圧縮応力あるいは引張応力が加わることになる。これらの応力は、結晶成長の進行に伴って徐々に大きくなるが、このことにより、基板11にボウル状(凹状)あるいはドーム状(凸状)の反りが生じる場合がある。例えば、基板11をVAS(Void−Assisted Separation)法により作製した場合、上述の結晶成長処理において表面10a上に結晶が成長することで、基板11にボウル状の反りが生じやすくなる。本実施形態では、基板11,12を非常に高い接合強度で直接接合していることから、基板11に反りが生じた場合であっても、基板11,12の接合面、すなわちGa極性面は露出しない。そのため、サーマルエッチングによるGaN基板10の消失を、より確実に回避することが可能となる。
以上、1200℃以上の温度条件下で行うGaN結晶の成長手法の一例について説明したが、本実施形態で利用可能な成長手法は、上述の手法に限定されない。例えば、結晶成長が行われる成長室の内部でGa原料とClガス等を反応させてGaClガスを発生させるTri−HVPE法によってGaN結晶を成長させる場合であっても、本実施形態のGaN基板10を種結晶基板として好適に用いることができる。また例えば、成長室内が1〜100kPa、1100〜1400℃の処理条件に到達し、成長室内の雰囲気が所望の雰囲気となった状態で、種結晶基板に対し、原料ガスとしてハロゲン元素非含有のGa蒸気とNHガスとを供給するノンハロゲンVPE法によりGaN結晶を成長させる場合であっても、本実施形態のGaN基板10を種結晶基板として好適に用いることができる。また例えば、成長室内が1〜105kPa、1200〜1400℃の処理条件に到達し、成長室内の雰囲気が所望の雰囲気となった状態で、種結晶基板に対し、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)ガスとNHガスとを供給する高温MOCVD法によりGaN結晶を成長させる場合であっても、本実施形態のGaN基板10を種結晶基板として好適に用いることができる。N極性面により構成された表面10aおよび裏面10bのエッチングレートは、これらの手法における結晶成長雰囲気、温度条件において、40μm/hr未満、好ましくは20μm/hr未満となる。
(4)本実施形態により得られる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
(a)GaN基板10の表面10aおよび裏面10bのそれぞれを、サーマルエッチングされにくいN極性面により構成することで、GaN基板10を1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、表面10aおよび裏面10bのそれぞれのエッチングレートを、例えば20μm/hr未満、好ましくは10μm/hr未満の大きさとすることが可能となる。また、GaN基板10を、上述の結晶成長雰囲気(ハロゲン化物、窒化水素、H等を含む雰囲気)下で上述の温度条件に加熱した際の、表面10aおよび裏面10bのそれぞれのエッチングレートを、例えば40μm/hr未満、好ましくは20μm/hr未満の大きさとすることが可能となる。これらにより、本実施形態のGaN基板10は、温度条件を上述のように高く設定する必要がある結晶成長処理、例えば−c軸方向に向けたGaN結晶の成長処理において、種結晶基板として好適に用いることが可能となる。
(b)基板11,12を上述の手法により原子レベルで直接接合させることから、これらの接合強度を非常に高いものとすることが可能となる。そのため、上述の結晶成長処理において基板11に反りが生じた場合であっても、Ga極性面の露出を防止することができ、GaN基板10の消失を確実に回避することが可能となる。
(c)基板11,12を、接着剤を用いることなく直接接合することにより、GaN基板10をGaN単結晶のみで構成することが可能となる。そのため、上述の結晶成長処理において、表面10a上に成長させる結晶中に接着剤の成分が混入することを回避することができ、この結晶の品質を向上させることが可能となる。
(d)裏面10bのオフ角θを表面10aのオフ角θよりも小さな角度とすることにより、裏面10bのサーマルエッチング耐性を高めつつ、上述の結晶成長処理において表面10a上に成長するGaN結晶の成長レートを高めることが可能となる。特に、裏面10bのオフ角θを、例えば±0.1°以内の角度とすることにより、裏面10bのサーマルエッチング耐性を、いっそう優れたものとすることが可能となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態にかかるGaN基板10Aの構成について、図3(a)、図3(b)を参照しながら、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図3(a)、図3(b)に示すように、基板12の厚さを、基板11の厚さよりも薄くしてもよい。例えば、基板11の厚さを0.6〜1.0mmの厚さとし、基板12の厚さを0.4〜0.5mmの厚さとすることができる。
基板12の厚さをこのように設定することで、基板12の剛性を適正に低下させることができる。そのため、上述の結晶成長処理において表面10a上に結晶20が成長することで、基板11に図3(a)に例示するようなボウル状、あるいは、図3(b)に例示するようなドーム状の反りが生じた場合に、基板11の反りに基板12を追従させることが容易となる。その結果、上述の結晶成長処理において基板11に反りが生じた場合であっても、基板11,12の接合面のうち少なくとも外周部の接合状態がより確実に維持され、サーマルエッチングされやすいGa極性面がより一層露出しにくくなる。そのため、温度条件を高く設定する必要がある結晶成長処理における種結晶基板としてGaN基板10Aを用いた場合であっても、その消失を確実に回避することが可能となる。
また、基板12の剛性を低く設定することで、基板11の反りが基板12によって強く阻害されなくなる。すなわち、上述の結晶成長処理において表面10a上に成長する結晶20に加わる圧縮応力あるいは引張応力を、適正に緩和(解放)させることが可能となる。結果として、表面10a上に成長させる結晶20の品質を向上させることが可能となる。
(変形例)
本実施形態は、以下に示す変形例のように変更することが可能である。
[変形例1]
図4(a)、図4(b)にGaN基板10Bの断面構成図を示すように、基板11と基板12との間に閉空間として構成された空隙13を設けてもよい。そして、基板11,12を、互いのGa極性面を接合面とし、これらの面の外周部のみを当接させるように接合してもよい。空隙13は、例えば、基板11または基板12のうち少なくともいずれかのGa極性面(接合面)の内周部に、凹部(掘り込み部)を設けることで形成することができる。図4(a)、図4(b)は、基板12の内周部に凹部を設けた場合を例示している。基板11,12の接合部の幅(接合幅)は、上述の結晶成長処理において基板11に反りが生じたとしても、連続した接合状態を維持できる幅であって、かつ、基板11の反りを極力阻害しない幅とする。
本変形例においても、上述の第2実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、上述の結晶成長処理において基板11に反りが生じた場合であっても、基板11,12の接合面の外周部の接合状態が維持され、Ga極性面が露出しないことから、種結晶基板としてGaN基板10Bを用いた場合であっても、その消失を回避することが可能となる。
また、上述の結晶成長処理においてGaN基板10Bを加熱した際、基板11,12のGa極性面がサーマルエッチングされ、Ga極性面からGaが蒸発したとしても、空隙13を閉空間として構成することにより、発生したGa蒸気を空隙13内に封じ込めることが可能となる。そのため、GaN基板10Bの加熱をそのまま継続しても、空隙13内のGaの分圧がその飽和蒸気圧に達することで、それ以上のGaの蒸発は進行しなくなる。このことから、サーマルエッチングによるGaN基板10Bの消失を、より確実に回避することが可能となる。
また、空隙13を設けることにより、上述の結晶成長処理において基板11に生じたボウル状あるいはドーム状の反りが殆ど阻害されなくなる。結果として、表面10a上に成長する結晶20に加わる圧縮応力あるいは引張応力を大幅に緩和させることができ、結晶20の品質を大幅に向上させることが可能となる。
[変形例2]
基板11,12の接合は、接合面のうち内周側の接合強度を外周側の接合強度よりも低くするように実施してもよい。接合面内における接合強度分布(面内強度分布)をこのように設定することにより、図5にGaN基板10Cの断面構成図を示すように、上述の結晶成長処理において基板11がドーム状に反ろうとする際、基板11および基板12のうちいずれか一方の基板の内周部が、一方の基板とは異なる他方の基板の内周部から剥離し、基板11の内周部が基板12から解放されることとなる。
上述の面内強度分布は、例えば、基板11,12の接合時にプラズマ処理を実施する際、基板11,12のGa極性面の内周にマスク等を施してプラズマを照射させないようにし、基板11,12のGa極性面の内周側にOH基終端等を作らせないようにすることにより、実現することができる。
また例えば、上述の面内強度分布は、基板11または基板12のうち少なくともいずれかのGa極性面の内周側にスマートカット(登録商標)等の水素脆化加工を施すことにより実現することもできる。基板11,12のいずれかに対してこのような加工を施すことにより、基板11がドーム状に反ろうとする際、基板11,12のうち少なくともいずれかのGa極性面の内周側、すなわち、上述の水素脆化加工を施した部分を意図的に破断(接合面の表面のうち内周側を剥離)させ、基板11の内周部を基板12から解放させることが可能となる。なお、この加工を施す際、対象となる基板には、Ga極性面側から水素イオン等を打ち込むことが好ましい。
本変形例においても、上述の第2実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、上述の結晶成長処理において基板11に反りが生じた場合であっても、基板11,12の接合面の外周部の接合状態が維持され、Ga極性面が露出しないことから、種結晶基板としてGaN基板10Cを用いた場合であっても、その消失を回避することが可能となる。
また、基板11がドーム状に反ろうとする際、基板11あるいは基板12の内周部が剥離することにより、上述の結晶成長処理において表面10a上に成長する結晶20に加わる圧縮応力あるいは引張応力を緩和させることができ、この結晶20の品質を向上させることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態にかかるGaN基板の構成について、図6(a)、図6(b)を参照しながら、第1,第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
基板11,12を接合する際、図6(a)、図6(b)に示すように、基板11の主面内の結晶方位(例えばM軸やa軸の方向)と、基板12の主面内の結晶方位(例えばM軸やa軸の方向)と、の−c軸を回転軸として見たときのずれ量(回転角)を調整することにより、所望の特性(劈開特性や剥離強度等)を得るようにしてもよい。
例えば、図6(a)にGaN基板10Dの模式図で示すように、基板11の主面内の結晶方位と、基板12の主面内の結晶方位とを、一致させてもよい。なお、ここでいう「一致」とは、上述のずれ量(回転角)が、0°以上5°未満、好ましくは0°以上3°以内であることをいう。また、「ずれ量が0°である」とは、基板11の主面内の結晶方位と、基板12の主面内の結晶方位と、が完全に一致していることをいう。
このような構成とすることで、GaN基板10Dを劈開性に優れた基板(M面やa面に沿って劈開させやすい基板)とすることが可能となる。また、このような構成とした場合、基板11と基板12とを直接接合させる際に、それらの接合強度を高めることが可能となる。
また例えば、図6(b)にGaN基板10Eの模式図を示すように、基板11,12を接合する際、基板11または基板12のうち少なくともいずれかを、−c軸を回転軸として所定角度回転させて、基板11の主面内の結晶方位と、基板12の主面内の結晶方位とを、不一致としてもよい。図6(b)は、基板12を回転させる場合を例示している。なお、ここでいう「不一致」とは、上述のずれ量(回転角)が、5°以上30°以内、好ましくは25°以上30°以内であることをいう。
このような構成とすることで、GaN基板10Eを劈開耐性に優れた基板(M面やa面に沿って劈開させにくい基板)とすることが可能となる。また、このような構成とした場合、基板11と基板12とを直接接合させる際、それらの接合強度を適正に抑えることが可能となる。
<他の実施形態>
以上、本発明の第1〜第3実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、表面側基板と裏面側基板とが直接接合される場合について説明したが、これに限定されない。例えば、表面側基板と裏面側基板との間に多結晶GaN等を介在させてもよい。
上述の実施形態では、GaN基板の表面および裏面を、それぞれ、N極性面で構成する場合について説明したが、これに限定されない。例えば上述の第2,第3実施形態では、GaN基板の表面または裏面のうちの少なくともいずれかをGa極性面で構成してもよい。
本発明は、GaNに限らず、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化インジウム(InN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)等の窒化物結晶、すなわち、AlInGa1−x−yN(0≦x+y≦1)の組成式で表されるIII族窒化物結晶を表面上に成長させる際にも、好適に適用可能である。
また、上述の実施形態や変形例は、適宜組み合わせることができる。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
少なくとも表面および裏面のそれぞれがGaN単結晶で構成されており、1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、前記表面および前記裏面のそれぞれのエッチングレートが20μm/hr未満であるGaN基板が提供される。
(付記2)
付記1の基板であって、好ましくは、
前記不活性ガスは、Nガス、或いは、希ガスのうち少なくともいずれかを含む。
(付記3)
付記1または2の基板であって、好ましくは、
ハロゲン化物、窒化水素、水素のうち少なくともいずれかを含む1〜105kPaの圧力の結晶成長雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、前記表面および前記裏面のそれぞれのエッチングレートが40μm/hr未満である。
(付記4)
付記1〜3のいずれかの基板であって、好ましくは、
GaN単結晶で構成された表面側基板と、GaN単結晶で構成された裏面側基板と、が互いの主面(Ga極性面)を接合面として接合されてなり、
前記表面が前記表面側基板のN極性面で構成されており、前記裏面が前記裏面側基板のN極性面で構成されている。
(付記5)
付記4の基板であって、好ましくは、
前記裏面に直交する軸と前記裏面を構成する結晶のc軸とのなす角(裏面のオフ角)が、前記表面に直交する軸と前記表面を構成する結晶のc軸とのなす角(表面のオフ角)よりも小さい。
(付記6)
付記4または5の基板であって、好ましくは、
前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板に反りが生じた場合であっても、前記接合面のうち少なくとも外周部の接合状態が維持される。
(付記7)
付記6の基板であって、好ましくは、
前記裏面側基板の厚さが、前記表面側基板の厚さよりも薄い。
(付記8)
付記6または7の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板と前記裏面側基板とが、これらの外周部で互いに接合されてなり、
前記表面側基板と前記裏面側基板との間には、閉空間として構成された空隙が設けられている。
(付記9)
付記6または7の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板と前記裏面側基板との接合面のうち、内周側の接合強度が外周側の接合強度よりも低く、
前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板がドーム状に反ろうとする際、前記表面側基板および前記裏面側基板のうちいずれか一方の基板の内周部が、前記一方の基板とは異なる他方の基板の内周部から剥離するよう構成されている。
(付記10)
付記4の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)とが、一致している。
(付記11)
付記4の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)とが、不一致である。
(付記12)
本発明の他の態様によれば、
GaN単結晶で構成された表面側基板と、GaN単結晶で構成された裏面側基板と、が互いの主面を接合面として接合されてなり、
表面が前記表面側基板の前記接合面とは異なる主面で構成されており、裏面が前記裏面側基板の前記接合面とは異なる主面で構成されており、
前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板に反りが生じた場合であっても、前記接合面のうち少なくとも外周部の接合状態が維持されるGaN基板が提供される。
(付記13)
付記12の基板であって、好ましくは、
前記裏面側基板の厚さが、前記表面側基板の厚さよりも薄い。
(付記14)
付記12または13の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板と前記裏面側基板とが、これらの外周部で互いに接合されてなり、
前記表面側基板と前記裏面側基板との間には、閉空間として構成された空隙が設けられている。
(付記15)
付記12または13の基板であって、好ましくは、
前記表面側基板と前記裏面側基板との接合面のうち、内周側の接合強度が外周側の接合強度よりも低く、
前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板がドーム状に反ろうとする際、前記表面側基板および前記裏面側基板のうちいずれか一方の基板の内周部が、前記一方の基板とは異なる他方の基板の内周部から剥離するよう構成されている。
(付記16)
本発明のさらに他の態様によれば、
GaN単結晶で構成された表面側基板と、GaN単結晶で構成された裏面側基板と、が互いの主面を接合面として接合されてなり、
前記表面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)とが、一致しているGaN基板が提供される。
(付記17)
本発明のさらに他の態様によれば、
GaN単結晶で構成された表面側基板と、GaN単結晶で構成された裏面側基板と、が互いの主面を接合面として接合されてなり、
前記表面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位(M軸やa軸の方向)とが、不一致であるGaN基板が提供される。
10,10A〜10E GaN基板
11 表面側基板
12 裏面側基板

Claims (10)

  1. 少なくとも表面および裏面のそれぞれがGaN単結晶で構成されており、1〜105kPaの圧力の不活性ガス雰囲気下で1200〜1400℃の温度に加熱した際の、前記表面および前記裏面のそれぞれのエッチングレートが20μm/hr未満であるGaN基板。
  2. 前記不活性ガスは、Nガス、或いは、希ガスのうち少なくともいずれかを含む請求項1に記載のGaN基板。
  3. GaN単結晶で構成された表面側基板と、GaN単結晶で構成された裏面側基板と、が互いの主面を接合面として接合されてなり、
    前記表面が前記表面側基板のN極性面で構成されており、前記裏面が前記裏面側基板のN極性面で構成されている請求項1または2に記載のGaN基板。
  4. 前記裏面に直交する軸と前記裏面を構成する結晶のc軸とのなす角が、前記表面に直交する軸と前記表面を構成する結晶のc軸とのなす角よりも小さい請求項3に記載のGaN基板。
  5. 前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板に反りが生じた場合であっても、前記接合面のうち少なくとも外周部の接合状態が維持される請求項3または4に記載のGaN基板。
  6. 前記裏面側基板の厚さが、前記表面側基板の厚さよりも薄い請求項3〜5のいずれか1項に記載のGaN基板。
  7. 前記表面側基板と前記裏面側基板とが、これらの外周部で互いに接合されてなり、
    前記表面側基板と前記裏面側基板との間には、閉空間として構成された空隙が設けられている請求項3〜5のいずれか1項に記載のGaN基板。
  8. 前記表面側基板と前記裏面側基板との接合面のうち、内周側の接合強度が外周側の接合強度よりも低く、
    前記表面上に結晶が成長することで前記表面側基板がドーム状に反ろうとする際、前記表面側基板および前記裏面側基板のうちいずれか一方の基板の内周部が、前記一方の基板とは異なる他方の基板の内周部から剥離するよう構成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載のGaN基板。
  9. 前記表面側基板の主面内の結晶方位と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位とが、一致している請求項3または4に記載のGaN基板。
  10. 前記表面側基板の主面内の結晶方位と、前記裏面側基板の主面内の結晶方位とが、不一致である請求項3または4に記載のGaN基板。
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