JPH11145563A - エピタキシャル成長用基板及び半導体発光素子 - Google Patents

エピタキシャル成長用基板及び半導体発光素子

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JPH11145563A
JPH11145563A JP30582397A JP30582397A JPH11145563A JP H11145563 A JPH11145563 A JP H11145563A JP 30582397 A JP30582397 A JP 30582397A JP 30582397 A JP30582397 A JP 30582397A JP H11145563 A JPH11145563 A JP H11145563A
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gaas
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に対して格子不整合の大きいバルクのエ
ピタキシャル層を無欠陥かつ平坦に成長させる。 【解決手段】エピタキシャル成長させる最表面の半導体
層104を3種類以上の構成元素から構成する。基板1
01とGaAs層102は同一の結晶構造を有し、これ
らが相互に接合する接合面102の面方位は等しい。ま
た、基板101とGaAs層103は接合面102に垂
直な方向を軸として相対的に一定の角度だけ回転した状
態で接合されている。さらに、基板101とGaAs層
103は接合面102内の結晶方位の方向が異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エピタキシャル成長用
基板とその製造法、及び、エピタキシャル成長用基板上
にエピタキシャル成長して形成した半導体発光素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】高度情報処理社会において、映像情報な
どの大容量の情報を高速伝送し、記録媒体に記録する技
術は必須のものである。近年の光通信ネットワ−クや光
ディスク等の光情報処理技術の発展は目覚ましく、21
世紀のマルチメディア社会に向けてさらなる発展が期待
されている。半導体発光ダイオ−ド(LED)や半導体
レ−ザダイオ−ド(LD)などの半導体発光素子は、こ
れらの光技術における光源として優れた特徴を有するた
め、これまでに様々のタイプのものが研究開発されてき
た。
【0003】半導体発光素子は、主に、レ−ザ光を生じ
る活性層と、キャリアを発光層に注入し、かつ、キャリ
アとレ−ザ光を発光層に閉じこめる働きをするクラッド
層から成る。クラッド層には活性層より禁制帯幅が大き
い半導体材料が用いられる。活性層とクラッド層の組
成、厚さ及びド−ピング濃度を最適な値に設定すること
により、高効率の発光特性を有する半導体発光素子が得
られる。
【0004】これらの半導体発光素子は、GaAsやI
nPなどの2元の化合物半導体基板の上に、AlGaA
sやInGaAsPなどの3元や4元の半導体混晶層を
エピタキシャル成長させて形成される。高品質の半導体
結晶を得るには、欠陥や転位など非発光再結合中心が少
ない結晶が望ましい。半導体発光素子では、欠陥や転位
などを防止するために、基本的に素子を構成するクラッ
ド層の格子定数を2元の化合物半導体基板の格子定数と
一致させている。このような格子整合条件を満たすた
め、クラッド層に用いられる半導体混晶の種類と構成元
素の組成は限られたものになる。
【0005】通信用LDの普及のためには、低価格であ
ること、及び、高い環境温度でも使用できることが望ま
しい。高い環境温度では活性層に注入された電子キャリ
アが活性層からクラッド層に溢れ出やすくなり、発光効
率が著しく低下する。このようなキャリアのオ−バ−フ
ロ−を抑制するためには、クラッド層として禁制帯幅の
大きい半導体混晶を用いることが効果的である。しかし
ながら、クラッド層に用いられる半導体混晶の種類と組
成は、クラッド層と基板の格子整合条件を満たす範囲に
制限されるため、高い環境温度でも使用できるLDを得
ることは容易ではない。
【0006】光通信用LDは、通常、InP基板上にI
nPクラッド層を用いて形成される。GaAs基板上に
はAlGaAsやAlGaInPといったInPより禁
制帯幅の大きい材料を格子整合させることができるの
で、この様な材料をLDのクラッド層に用いれば、温度
特性の優れた光通信用LDが得られる可能性がある。し
かしながら、禁制帯幅の小さいInGaAsを活性層に
用いて、光通信に必要な1.3μm帯で発光するLDを
GaAs基板上に形成する場合には、InGaAs活性
層に強い歪が発生し、結晶品質が劣化して、高性能のL
Dを形成できないという問題がある。
【0007】1997年のジャ−ナル・オブ・クリスタ
ル・グロウス誌の173巻の42ペ−ジから50ペ−ジ
に、「In0.25Ga0.75As結晶を種とした組成が徐々
に変化したInx Ga1-x As(X=0.05−0.3
0)単結晶のブリッヂマン成長」と題する液相結晶成長
により作製したInGa As3元基板に関する論文があ
る。これは、GaAsとInPの中間の格子定数を有す
るInGa As基板を新たに作製し、InGa As基板
上に高性能のLDを形成することを目的としている。I
nGa As基板上にはInPより禁制帯幅の大きいIn
AlAsを格子整合して形成でき、欠陥、転位のないI
nGaAs活性層が形成できるので、1.3μm帯で発
光する高性能のLDを得ることができる。
【0008】しかしながら、多くの化合物半導体基板が
2元であることから分かるように、InGa Asのよう
な3元の基板を作ることは熱力学的に難しい。なぜなら
ば、熱平衡に近い液相成長法ではInGa AsがInA
sとGa Asに相分離しやすいからである。1.3μm
帯で発光するLDを得るためには、少なくともIn組成
が0.25以上のIn0.25Ga0.75As基板が必要であ
るが、In組成を0.1以上に増やすと3元バルクの結
晶品質が著しく劣化するという問題がある。
【0009】一方、3元基板の開発には大きなコストが
かかるので、LDを低価格で供給できなくなり、結局L
Dが普及しなくなるという問題もある。近年、映像情報
やデ−タの記録及び記憶媒体として、光ディスクが脚光
をあびている。光ディスクからの情報の読み出しや光デ
ィスクへの情報の書き込みには半導体レ−ザが用いられ
る。光ディスクの記憶容量はレ−ザ光の波長の2乗に反
比例して増加するため、光ディスクの記憶容量を向上さ
せる上で半導体レ−ザの短波長化の意義は極めて大き
い。この観点から、従来の赤色域よりは緑色域さらには
青色域のレ−ザが強く求められている。また赤、緑、青
の三原色の半導体レ−ザが揃えば、表示装置やフルカラ
−プリンタ−などの多彩な光装置の発展と性能向上がも
たらされる。そのような背景の下でナイトライド系III
−V族化合物半導体を用いた次世代の青緑色の発光素子
の研究開発が活発に行われている。
【0010】これらの青緑色の発光素子はサファイア基
板上にGaNバッファ層を成長させ、さらに、AlGa
Nクラッド層とInGaN発光層をエピタキシャル成長
させて作製される。青緑色のLD素子では、AlGaN
はクラッド層として最適であるが、GaNバッファ層と
格子不整合があるので、結晶品質を保ち、かつ、光を閉
じこめるために十分な厚さを有するように成長させなけ
ればならないが、それは困難である。また、サファイア
基板は屈折率が高いため、活性層への光閉じこめをさら
に弱くさせる傾向がある。
【0011】従ってAlGaNの3元混晶基板があれ
ば、青緑色のLD素子の高性能化が期待できる。しか
し、AlGaNの3元混晶基板はGaN基板と同様に、
液相成長によって、バルク結晶を得ることは非常に困難
である。加えて、AlGaNはGaNとは異なり、バッ
ファ層には適しない。その理由は、AlGaNは歪みに
よる組成の変動を引き起こしやすく、均一で平坦な厚膜
の成長が困難であるからである。この様にディスプレイ
や情報処理用の発光素子においても、3元基板の実現が
期待されている。
【0012】近年、基板との格子整合の制約を超えたエ
ピタキシャル成長が報告されている。1997年のアプ
ライド・フィジックス・レタ−誌の71巻の776ペ−
ジに「GaAsコンプライント・ユニバ−サル基板上の
欠陥フリ−InSb成長」と題した論文がある。GaA
sコンプライント・ユニバ−サル基板(以下「CU基
板」と呼ぶ)とは、GaAs基板にGaAs薄膜を面内
の結晶方位を回転させて接合転写したGaAs基板であ
る。この報告は、GaAsのCU基板上に14%もの格
子不整合があるInSbバルク(層厚650nm)を無
欠陥かつ無転位でエピタキシャル成長させたというもの
である。
【0013】従来知られている基板接合は異種の材料間
の接合である。たとえ同種材料の接合であっても面内の
結晶方位を一致させて接合するものであり、エッチング
してさらにその上に結晶方位の異なるバルクを成長させ
ることは考えられていなかった。この論文では、欠陥フ
リ−成長のメカニズムについての詳しい記載はないが、
接合転写されたGaAs薄膜は、GaAs基板と、格子
定数の異なるInSbエピタキシャル層との間で緩衝層
の役目を果たしており、基板に垂直な方向に転位が形成
されることを防ぐ役割を果たしていると思われる。
【0014】接合転写されたGaAs薄膜は面方位が異
なっているので、GaAs基板との結合が弱められてい
る。接合転写されたGaAs薄膜は、面方位を同じくす
るInSbエピタキシャル層と強く結合し、面内の格子
定数を大きくさせられても、基板との結合が弱められて
いるので、それが直接GaAs基板に伝えられず、基板
に垂直な方向に転位を形成することがないものと推測さ
れる。
【0015】図23は、従来のGaAsのCU基板の作
成方法の概念図である。まず、層厚350μmのn−G
aAs(100)基板2301上に、層厚1 μmのAl
Asエッチング停止層2302と層厚3nmのGaAs
薄膜層2303を順次成長させ、室温に冷却して外に取
り出す。次に水素雰囲気のアロイ炉中に、n−GaAs
(100)基板2301の成長表面であるGaAs薄膜
層2303とn−GaAs(100)基板2304の表
面とを、n−GaAs(100)基板2301の<01
1>方向2306と、n−GaAs(100)基板23
04の<011>方向2305とが約40゜の角度23
07をなすように、接触させる。この状態で、2つの基
板2301,2304を10MPaの圧力で押さえなが
ら、550°Cに加熱して、2つの基板2301,23
04を捻り接合面2308において、捻り接合させる。
【0016】次いで、層厚350μmのGaAs(10
0)基板2301と層厚1 μmのAlAsエッチング停
止層2302をエッチング除去して層厚3nmのGaA
s薄膜層2303面を露出させ、GaAsのCU基板を
得る。図24は従来例のCU基板の断面図である。従来
例のCU基板2204は、GaAs(100)基板22
01と、捻り接合界面2202を介して、GaAs(1
00) 基板2201上に積層されたGaAs層2203
から成る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】CU基板の最表面層で
ある転写されたGaAs薄膜層の層厚は小さいほど、基
板に対して格子不整合の大きいエピタキシャル層を無欠
陥で成長させることができる傾向がある。このため、転
写すべきGaAs薄膜層の層厚を原子層オ−ダで制御す
ることが重要である。
【0018】例えば従来のCU基板の作成方法では、C
U基板は、GaAs/AlAs/GaAsの構造をなし
ている。GaAs/AlAs/GaAsの構造におい
て、GaAsをエッチングした際に、AlAsでそのエ
ッチングを止めるにはアンモニア系エッチャントなどを
用いればよい。しかしながら、GaAsをエッチングし
てAlAsでエッチングを止める選択エッチャントとし
ては塩酸(HCl)とフッ酸(HF)しか知られていな
い。強酸であるHClやHFで選択エッチングを行う
と、GaAs薄膜層の表面の鏡面性が失われ、転写すべ
きGaAs薄膜層の層厚を原子層オ−ダで制御すること
は困難になる。無理にHClやHFで選択エッチングを
行うと、転写すべきGaAs薄膜層がエッチングで除去
されてしまったり、その層厚が面内で不均一になったり
する。
【0019】また、成長前にCU基板を加熱して、CU
基板のGaAs薄膜層の表面酸化膜を蒸発させる過程
で、GaAs薄膜層の層厚が変化してしまう。このよう
に、従来のCU基板の作成方法及び従来のCU基板で
は、転写されたGaAs薄膜層を十分な精度で制御でき
ないため、再現性よく一定のCU基板の効果が得られな
いといった問題点があった。
【0020】前述のように、転写されたGaAs薄膜層
がエッチングで除去される恐れがあるので、GaAs薄
膜層の層厚を数原子層程度にまで小さくすることはリス
クが大きい。しかしながら、逆に、転写されたGaAs
薄膜層の層厚を5nm以上に大きくすると、基板に対し
て格子不整合の大きいバルクのエピタキシャル層が無欠
陥で成長できなくなるといった問題点があった。
【0021】一般に、従来のCU基板上であっても、基
板と格子定数の異なる3元混晶を成長させることは難し
い。なぜならば、基板との格子不整合がある場合、3元
混晶は、2元結晶と異なり、歪みによる組成の変動を引
き起こしやすく、均一で平坦な成長が困難であるからで
ある。CU基板上の成長で0.5%の格子定数不整合を
有する3元混晶の臨界膜厚が増大する事例が報告されて
いるが、以上の理由で1%以上の格子定数不整合を有
し、層厚が1μm以上の3元混晶を無欠陥かつ平坦に形
成したという報告はない。
【0022】また、特開平8−162715号公報は張
り合わせた基板を用いた半導体発光素子を開示してい
る。具体的には、張り付けにより面方位が異なる領域を
有する成長基板を用いて、結晶成長領域の面方位依存性
を利用して、この異面方位領域にセルフアラインで所望
の膜厚分布を実現させ、光閉じ込めを少なくさせるとい
うものである。しかしながら、根本的には、この半導体
発光素子においても、上述の問題は依然として解決され
ていない。
【0023】本発明は、以上のような従来例の問題点に
鑑みてなされたものであり、転写されたGaAs薄膜層
の層厚を十分な精度をもって制御することができるとと
もに、基板に対して格子不整合の大きいバルクのエピタ
キシャル層を無欠陥かつ平坦に成長させることができる
エピタキシャル成長用基板及びその作製方法を提供する
ことを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のうち、請求項1は、母体結晶基板に1つ以
上の半導体層が積層された構造を有するエピタキシャル
成長用基板において、エピタキシャル成長させる最表面
の半導体層が3種類以上の構成元素からなり、少なくと
も1組の隣接する2つの半導体層又は前記母体結晶基板
と1つの半導体層が同一の結晶構造を有し、前記2つの
半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導体層が相互
に接合する接合面の面方位が等しく、前記2つの半導体
層又は前記母体結晶基板と1つの半導体層が前記接合面
に垂直な方向を軸として相対的に一定の角度だけ回転し
た状態で接合され、前記2つの半導体層又は前記母体結
晶基板と1つの半導体層の前記接合面内の結晶方位の方
向が異なることを特徴とするエピタキシャル成長用基板
を提供する。
【0025】前記母体結晶基板を構成する結晶は、請求
項2に記載されているように、2種類以下の構成元素か
らなる半導体結晶であることが好ましい。基板全体は、
請求項3に記載されているように、単一の導電型である
ことが好ましい。請求項4は、請求項1、2又は3に記
載のエピタキシャル成長用基板において、前記最表面の
半導体層の格子定数a1(nm)と、前記母体結晶基板
又は前記母体結晶基板に隣接する半導体層の格子定数a
2(nm)とから求めた格子不整合度X(%)が次式を
満足することを特徴とするエピタキシャル成長用基板を
提供する。
【0026】0.2≦|X|≦30 X=(a1−a2)×100/a2 請求項5は、請求項1、2、3又は4記載のエピタキシ
ャル成長用基板において、前記接合面内の結晶方位の方
向が異なる隣接2つの半導体層又は前記母体結晶基板と
一つの半導体層の内で最表面の3元半導体層又は当該3
元半導体層に近い方の半導体層の層厚が5nm以下であ
ることを特徴とするエピタキシャル成長用基板を提供す
る。
【0027】また、請求項6は、請求項1、2、3、4
又は5記載のエピタキシャル成長用基板において、前記
2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導体層
が同一の構成元素及び同一の組成からなることを特徴と
するエピタキシャル成長用基板を提供する。前記最表面
の半導体層の層厚H(nm)は、請求項7に記載されて
いるように、次式を満足することが好ましい。
【0028】1≦H≦(15/|X|) 請求項8は、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載
のエピタキシャル成長用基板において、前記2つの半導
体層又は前記母体結晶基板と1つの半導体層の内の1つ
が最表面の半導体層であることを特徴とするエピタキシ
ャル成長用基板を提供する。
【0029】請求項9に記載されているように、前記接
合面を挟む両側の半導体層は同一種類の半導体層である
ことが好ましい。また、請求項10に記載されているよ
うに、前記同一種類の半導体層は3元半導体層であるこ
とが好ましい。請求項11は、請求項1、2、3、4、
5、6、7、8、9又は10記載のエピタキシャル成長
用基板において、前記接合面は(100)面方位であ
り、前記2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの
半導体層の<011>結晶方位のなす角度θが次の条件
を満足するθ1又はθ2の何れかであることを特徴とす
るエピタキシャル成長用基板を提供する。
【0030】θ1−0.5°≦θ≦θ1+0.5° θ2−0.5°≦θ≦θ2+0.5° θ1、θ2は、前記格子不整合度X(%)に対して、 |(1+X/100)2−(k2+m2)/n2| が最小となる1≦k≦m≦n≦100なる自然数の組
(k,m,n)に対し、 tan(θ1)=k/m tan(θ2)=m/k を満たす。
【0031】前記最表面の半導体層は、請求項12に記
載されているように、InX1Ga1- X1As層(0<X1
<1)又はInX2Ga1-X1P層(0<X2<1)である
ことが好ましい。また、請求項13に記載されているよ
うに、前記最表面の半導体層であるIn X1Ga1-X1As
層のIn組成X1が0.28≦X1≦0.36であり、
又は、InX2Ga1-X2P層のIn組成X2が0.76≦
X2≦0.84であることが好ましい。
【0032】請求項14に記載されているように、前記
最表面の半導体層はAlY Ga1-YN層(0<Y<1)
又はInZ Ga1-Z N層(0<Z<1)であることが好
ましい。請求項15は、請求項1乃至14の何れか一項
に記載のエピタキシャル成長用基板と、前記エピタキシ
ャル成長用基板の最表面の半導体層と格子整合した半導
体からなるクラッド層と、を備える半導体発光素子を提
供する。この半導体発光素子においては、請求項16に
記載されているように、前記クラッド層がInWAl
1-W Asからなり、In組成W が0.28≦W≦0.36
であることが好ましい。
【0033】請求項17に記載されているように、この
半導体発光素子は波長2.7μmで発振することを特徴
とする。請求項18は、請求項1乃至14の何れかに記
載のエピタキシャル成長用基板の作製方法であって、最
表面の3元半導体層を成長させたエピタキシャル基板と
母体基板とを真空内で接合する過程と、前記母体基板と
前記エピタキシャル基板とを、それらの面内結晶方位が
なす角度を回転制御して、相互に接触させる過程と、室
温で2つの基板表面を接触させた後、室温から200°
C以上の温度まで増大させて、これら2つの基板を接合
する過程と、を有することを特徴とするエピタキシャル
成長用基板の作製方法を提供する。
【0034】この方法の実施に際しては、請求項19に
記載されているように、分子線エピタキシャル成長装置
を用いることが好ましい。請求項20は、請求項1乃至
14の何れかに記載のエピタキシャル成長用基板の作製
方法であって、GaAs基板上に最表面の3元半導体層
とAl0.5 Ga0. 5 As層を隣接させて成長させたエピ
タキシャル基板と、GaAs母体基板とを接合させる過
程と、NH4 OHとH2 2 を一定の体積比で混合して
作製したエッチング溶液で選択的に前記GaAs基板を
除去する過程と、HClとH3 PO 4 を一定の体積比で
混合して作製したエッチング溶液で選択的に前記Al
0.5 Ga0.5 As層を除去する過程と、を備えることを
特徴とするエピタキシャル成長用基板の作製方法を提供
する。
【0035】請求項21は、請求項1乃至12の何れか
に記載のエピタキシャル成長用基板の作製方法であっ
て、GaAs基板上に最表面の3元半導体層とIn0.5
Ga0. 5 P層を隣接させて成長させたエピタキシャル基
板と、GaAs母体基板とを接合させる過程と、H3
4 とH2 2 とH2 Oを一定の体積比で混合して作製
したエッチング溶液で選択的に前記GaAs基板を除去
する過程と、HCl溶液で選択的に前記In0.5 Ga
0.5 P層を除去する過程と、を備えることを特徴とする
エピタキシャル成長用基板の作製方法を提供する。
【0036】
【作用】例えば、GaAs系の本発明のエピタキシャル
成長用基板では、GaAs系CU基板のGaAs薄膜層
の上にInGaAsなどの3元半導体層が形成されてい
る。これらのエピタキシャル層はMBE法などの結晶成
長法で成長し形成されるので、エピタキシャル層の層厚
は原子層オ−ダで制御することができる。
【0037】本発明に係るエピタキシャル成長用基板を
作製する場合は、母体基板とエピタキシャル基板の結晶
方位が一致した状態から一定の角度をなす状態にエピタ
キシャル基板を母体基板に対して面内で回転させてから
接合させた後、エピタキシャル層を残し、エピタキシャ
ル基板を化学エッチングで除去する。その化学エッチン
グは3元半導体層の表面まで行われ、GaAs薄膜層に
及ばないので、本発明に係るエピタキシャル成長用基板
のGaAs薄膜層の層厚は均一に保たれる。
【0038】また、本発明に係るエピタキシャル成長用
基板では、転写されたGaAs薄膜層がエッチングで除
去される恐れがないので、GaAs薄膜層の層厚を非常
に小さくすることができる。また、成長前に本発明に係
るエピタキシャル成長用基板を加熱して、基板表面の3
元半導体層の表面酸化膜を蒸発させても、GaAs薄膜
層の層厚は影響を受けない。従って、本発明に係るエピ
タキシャル成長用基板とその作製方法によれば、3元半
導体層がGaAs薄膜層を保護する作用により、原子層
オ−ダでGaAs薄膜の層厚が制御することができる。
このため、再現性よく母体基板と格子不整合の大きいバ
ルクのエピタキシャル層を均一に無欠陥で成長できる。
【0039】さらに、本発明に係るエピタキシャル成長
用基板では3元半導体層が表面に形成されているので、
それと格子整合する3元半導体バルク層を均一に無欠陥
で成長させやすい。具体的に、第1の従来例である表面
層を3元混晶にした基板及び第2の従来例であるCU基
板と本発明に係るエピタキシャル用成長基板について、
それらの基板上の成長様式の違いを比較して、本発明の
作用を説明する。
【0040】図25は、第1の従来例の基板とその上の
成長状態を示す断面図である。この基板1908は、n
−GaAs(100) 基板1901上に、層厚100n
mのn−GaAsバッファ層1902と、層厚8nmの
n−In0.32Ga0.68As層1903をエピタキシャル
成長して作製した基板である。この基板上にn−In
0.32Ga0.68As層1904をMBE成長させた場合、
成長の初期にはn−In 0.32Ga0.68As層1904は
成長方向1906に平坦に成長する。しかし、n−In
0.32Ga0.68As層1904とn−GaAs(100)
基板1901との間に1.5%もの格子不整合があるた
め、n−In0.32Ga0.68As層層1904はやがて臨
界膜厚(10nm)を超えると、結晶が緩和して非平坦
な成長面1905に変化し、基板からエピタキシャル層
に貫通転位1907が生じてしまう。
【0041】図26は、第2の従来例の基板とその上の
成長状態を示す断面図である。このGaAsのCU基板
2009は、n−GaAs(100)基板2001と、
捻り接合界面2002を介してn−GaAs(100)
基板2001と接合している層厚数nmのn−GaAs
層2003とから成る。GaAsのCU基板2009上
にn−In0.32Ga0.68As成長層2004をMBE成
長させた場合、CU基板の作用により基板からエピタキ
シャル層に貫通転位は生じない。すなわち、当初は無転
位のエピタキシャル層2006が成長するが、成長初期
において、格子不整合歪みによる組成の変動を引き起こ
し、3次元成長2007が生じやすく、平坦な成長が阻
害される。
【0042】図1は、本発明に係るエピタキシャル成長
基板とその上の成長状態を示す断面図である。本発明の
基板2108は、n−GaAs(100) 基板210
1、捻り接合界面2102を介してn−GaAs(10
0) 基板2101と接合している層厚2nmのn−Ga
As層2103、層厚8nmのn−In0.32Ga0.68
s層2104からなる。基板2108上にn−In0.32
Ga0.68As成長層2105をMBE成長させた場合、
CU基板の作用により、基板からエピタキシャル層に貫
通転位は生じない。この基板2108においては、n−
In0.32Ga0.68As層2104とn−In0.32Ga
0.68As成長層2105が格子整合しているため、成長
初期において組成の変動が引き起されず、平坦な成長面
2107を有する無転位のエピタキシャル層2106が
成長方向2109に成長する。
【0043】本発明に係るエピタキシャル成長基板の作
用を詳しく述べると、接合転写されたn−GaAs層2
103はn−GaAs(100)基板2101と格子定
数の異なるn−In0.32Ga0.68As成長層2105と
の間で緩衝層の役目を果たしており、基板に垂直な方向
に転位が形成されるのを防ぐ役割を果たしている。接合
転写されたn−GaAs層2103は、接合面内の結晶
方位がn−GaAs(100)基板2101とは異なっ
ているので、n−GaAs(100)基板2101との
結合が弱められている。接合転写されたn−In0.32
0.68As層2104/n−GaAs層2103からな
るヘテロ薄膜は、結晶方位を同じくするn−In0.32
0.68As成長層2105と強く結合し、それによっ
て、面内の格子定数が大きくなっても、n−GaAs
(100)基板2101との結合が弱められているの
で、それが直接n−GaAs(100)基板2101に
伝えられず、n−GaAs(100) 基板2101に
垂直な方向に転位を形成することがない。
【0044】
【発明の実施の形態】図2は本発明の第1の実施形態に
係るエピタキシャル成長用基板の断面図である。第1の
実施形態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚35
0μmのn−GaAs(100) 基板101、捻り接合
界面102を介してn−GaAs(100) 基板101
と接合している層厚2nmのn−GaAs層103、層
厚8nmのn−In0.32Ga0.68As層104からな
る。n−GaAs(100) 基板101のn型の不純物
にはS 、n−GaAs層103、n−In0.32Ga0.68
As層104のn型の不純物にはSiが用いられている。
ド−ピング濃度は1×10 18cm-3である。n−GaA
s層103とn−In0.32Ga0.68As層104は、n
−GaAs(100) 基板101と同じ(100) 面方
位を有する。n−GaAs層103とn−In0.32Ga
0.68As層104の面内の<011>結晶方位の方向は
一致しており、この<011>方向とn−GaAs(1
00) 基板101の面内の<011>結晶方向のなす角
度は39.3゜である。n−GaAs層103とn−I
0.32Ga0.68As層104は、n−GaAs(10
0) 基板101に対して、捻り接合界面102におい
て、基板面に垂直な<100>方向を軸に39.3゜の
角度だけ回転して接合して形成されている。
【0045】本実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の最表面の半導体層であるn−In0.32Ga0.68As
層104は、In、Ga、Asの3種類の構成元素から
なる。n−GaAs(100) 基板101とそれに隣接
するn−GaAs層103は接合面が同じ(100) 面
方位を有し、かつ、面内の結晶方向、例えば、基板のオ
リフラに垂直な方向である<011>方向が異なってい
る。
【0046】また、本実施形態のエピタキシャル成長用
基板の母体結晶基板であるn−GaAs(100) 基板
101は、GaとAsの2種類の構成元素からなるとと
もに、全体が単一のn型の導電型である。本実施形態の
エピタキシャル成長用基板においては、最表面の半導体
層であるn−In0.32Ga0.68As層104の格子定数
a1(nm)と母体基板n−GaAs(100) 基板1
01の格子定数a2(nm)から求めた格子不整合度X
は、 X=(a1−a2)×100/a2=1.5 であり、0.2≦|X|≦30の条件は満足されてい
る。
【0047】また、本実施形態に係るエピタキシャル成
長用基板においては、接合面内の結晶方位が異なり、か
つ、隣接する2つの半導体層であるn−GaAs(10
0)基板101とn−GaAs層103とのうちで最表
面の3元半導体層104に近い方の半導体層であるn−
GaAs層103の層厚が5nm以下に設定されてい
る。
【0048】さらに、本実施例に係るエピタキシャル成
長用基板においては、接合面内の結晶方位が異なり、か
つ、隣接する2つの半導体層であるn−GaAs(10
0)基板101とn−GaAs層103が同一の構成元
素及び同一の組成からなっている。本実施形態に係るエ
ピタキシャル成長用基板は、最表面の半導体層n−In
0. 32Ga0.68As層104の層厚H(nm)が1≦H≦
10=(15/1.5)なる条件を満たしている。
【0049】本実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板は、n−GaAs層103とn−In0.32Ga0.68
s層104の<110>方向と、n−GaAs(10
0)基板101の<110>方向のなす角度θが39.
3゜である。接合時のθ=39.3°の捻り角は、n−
In0.32Ga0.68As層104とn−GaAs(10
0)基板101の格子不整合度X=1.5%に対して、 |(1+1.5/100)2−(k2+m2)/n2| が最小となる1≦k≦m≦n≦100なる自然数の組
(k,m,n)=(9,11,14)に対し、tan
(θ1)=9/11、tan(θ2)=11/9を満た
す2つの角度θ1=39.3、θ2=50.7の内の1
つである。このとき、n−GaAs(100)基板10
1とn−GaAs層103及びn−In0.32Ga0.68
s層104とは比較的安定に捻り接合される。
【0050】以下に、第1の実施形態に係るエピタキシ
ャル成長用基板の作製方法を説明する。作製時の結晶成
長法としては、分子線エピタキシ(MBE)法、ガスソ
−ス分子線エピタキシ(GSMBE)法もしくは有機金
属気相成長(MOVPE)法などを用いる。
【0051】GaAsの成長温度は600°C〜650
°C、Asのガス圧は各成長法で異なる。GSMBE法
では、流量3sccmのAsH3(アルシン)を100
0°Cで熱分解させ、As2 分子線で基板に供給する。
成長室の圧力は1×10-5Torr程度である。III族
原料にはIn、Ga、Alのメタル原料を用い、るつぼ
に入れて800°C〜900°Cに加熱して分子線で基
板に供給する。成長層の層厚はIII族の分子線強度と成
長時間とから決まる。GSMBE法では、反射高エネル
ギ電子線回折(RHEED)装置で成長中のエピタキシ
ャル層の原子レベルの膜厚変化を観測できるので、1分
子層のエピタキシャル層の層厚を制御できる。
【0052】図3は第1の実施形態に係るエピタキシャ
ル成長用基板の作製方法を示す概念図である。まず、層
厚350μmのn−GaAs(100)基板2400上
に、層厚100nmのn−Al0.5 Ga0.5 Asエッチ
ング停止層2401と層厚8nmのn−In0.32Ga
0.68As層2402と層厚2nmのn−GaAs薄膜層
2403を順次成長させ、室温で冷却し、エピタキシャ
ル基板2506を得る。
【0053】図4は基板接合装置の概念図である。以
下、図4を用いて、基板の接合方法を説明する。真空ポ
ンプ2501とゲ−トバルブ2502を介して接続され
ている真空装置2503中で、図3に示したエピタキシ
ャル基板2506が貼り付けてある基板ホルダ2505
を加熱ステ−ジ2504に取り付けている。n−GaA
s(100)基板2404(図3参照)すなわち母体基
板2508が貼り付けてある基板ホルダ2507をトラ
ンスファ−ロッド2509で掴み、トランスファ−ロッ
ド2509の周囲に取り付けられている磁石2510を
方向2511に回転させ、捻り角2407(図3参照)
を決定する。
【0054】すなわち、n−GaAs(100)基板2
404の表面とn−GaAs薄膜層2403の表面を、
n−GaAs(100)基板2404の<110>方向
2405と、n−GaAs(100)基板2400の<
110>方向2406のなす角度が39.3゜の捻り角
2407になるようにトランスファ−ロッド2509の
周囲に取り付けられている磁石2510を回転させる。
【0055】さらに、磁石2510を方向2512に並
進させ、2つの基板2404、2506の表面が向かい
合わせになるようにして室温で接触させ、磁石2510
を押さえて圧力をかけた状態を保持する。徐々に基板を
加熱しn−GaAs(100)基板2404の酸化膜が
蒸発する温度650°Cまで昇温し、650°Cに10
分間保った後に加熱を中止し、室温まで冷却する。この
操作により、2つの基板2404、2506は捻り接合
される。
【0056】このようにして接合された二つの基板24
04、2506を大気中に取り出し、ガラス板の上にワ
ックスでn−GaAs(100)基板2404を下にし
て埋め込み、NH4 OH:H2 2 =1:20(体積
比)の選択エッチング溶液(25°Cでのエッチング速
度は144μm/時間)に2.5時間浸して、n−Ga
As(100)基板2400を除去し、水洗する。加熱
したヒ−タにガラス板を乗せて、ワックスを溶かした
後、基板2404、2506をガラス板から外し、さら
に、剥離液でワックスを除去し、基板2404、250
6を有機洗浄及び水洗して、窒素を吹き付けて水滴を除
去する。
【0057】エピタキシャル成長の直前に、HCl:H
3 PO4 =1:1(体積比)の選択エッチング溶液(5
0°Cでのエッチング速度は300nm/分)で25秒
〜30秒間エッチングし、層厚100nmのn−Al
0.5 Ga0.5 Asエッチング停止層2401を除去す
る。エッチングの際、表面の干渉光の色が変化し、安定
化することを確認する。基板を2分間水洗し、窒素を吹
き付けて水滴を除去し、速やかに真空成長装置に入れ
る。こうして第1の実施形態に係るエピタキシャル成長
基板を得る。
【0058】HCl:H3 PO4 =1:1(体積比)の
選択エッチング溶液を用いてエッチングを行うと、エッ
チング面が常に鏡面になるという特徴がある。以上述べ
たように、本実施形態に係るエピタキシャル成長基用板
の作製方法は、分子線エピタキシャル成長装置を用いる
こと、最表面に3元半導体層を成長させたエピタキシャ
ル基板と母体基板とを真空装置内部で接合すること、母
体基板とエピタキシャル基板の面内結晶方位とがなす角
度を精密に回転制御して接触させること、室温で2つの
基板表面を接触させた状態で室温から200°C以上の
温度まで増大させて接合することを特徴とするものであ
る。
【0059】さらには、本実施形態に係るエピタキシャ
ル成長用基板の作製方法は、基板およびエッチング停止
層を除去するために、GaAs基板上の最表面に3元半
導体層とAl0.5 Ga0.5 As層を隣接させて成長させ
たエピタキシャル基板と、GaAs母体基板とを接合し
た後、NH4 OHとH2 2 を一定の体積比で混合して
作製したエッチング溶液で選択的にGaAs基板を除去
すること、及び、HClとH3 PO4 を一定の体積比で
混合して作製したエッチング溶液で選択的にAl0.5
0.5 As層を除去することを特徴とする。
【0060】エッチング停止層2401には層厚100
nmのn−In0.5 Ga0.5 P を用いることもでき
る。その場合は、GaAs基板2400を除去する選択
エッチャントとして、H3 PO4 :H2 2 :H2 O=
1:1:10(体積比)(25°Cでのエッチング速度
は600nm/分)を用いる。また、n−In0.5 Ga
0.5 P エッチング停止層2401のエッチングには濃
塩酸等を用いる。
【0061】以下、基板を比較的安定に接合させる捻り
角の大きさについて説明する。二つの基板2506、2
404接合時の39.3°の捻り角2407は、n−I
0. 32Ga0.68As層2402とn−GaAs(10
0)基板2404の格子不整合度X=1.5%に対し
て、 |(1+1.5/100)2−(k2+m2)/n2| が最小となる1≦k≦m≦n≦100なる自然数の組
(k,m,n)=(9,11,14)に対し、tan
(θ1)=9/11、tan(θ2)=11/9を満た
す2つの角度θ1=39.3、θ2=50.7の内の1
つである。このとき、2つの基板2506、2404は
比較的安定に捻り接合される。
【0062】図5は捻り接合角の説明図である。図5は
母体基板上に三元半導体層を含む層が接合転写されたエ
ピタキシャル基板表面を上から見た時の原子配列の一部
の関係概念図である。母体基板は三元半導体層に対し3
9.3°の捻り角で接合されている。3元半導体層の格
子定数は母体基板の格子定数より1.5%大きいので原
子間隔も1.5%大きくなっている。そのため、母体基
板の表面原子11個2600、母体基板の表面原子9個
2601、3元半導体原子14個2603は、頂角が3
9.3°の捻り角2604である直角三角形を形成す
る。母体基板の表面原子2600と接するGaAs薄膜
層の原子は、3元半導体と同じ格子定数になるまで引張
られており、14個に1個の割合で最もエネルギの小さ
い位置に収まる。3元半導体層の格子定数が母体基板の
格子定数より1.5%大きい場合は、39.3°の捻り
角は2つの基板を比較的安定に接合させる角度である。
【0063】図6は本発明の第2の実施形態としての光
通信用の半導体レ−ザの断面層構造図である。第2の実
施形態は、第1の実施形態に係るエピタキシャル成長用
基板215上に形成された半導体レーザーダイオード
(LD)に関する。本実施形態に係る半導体レーザーダ
イオードは、n型基板201、層厚350μmのn−G
aAs(100)基板202、捻り接合界面203、層
厚2nmのn−GaAs層204、層厚8 nm のn−
In0.32Ga0.68As層205、層厚100nmのn−
In0.32Ga0.34Al0.34As層206、層厚1μmの
n−In0.32Ga 0.68Asクラッド層207、層厚20
0nmのn−In0.43Ga0.23Al0.34As光閉じ込め
層208、多重量子井戸活性層209、層厚200nm
のp−In 0.43Ga0.23Al0.34As光閉じ込め層21
0、層厚1μmのp−In0.32Ga 0.68Asクラッド層
211、層厚100nmのp−In0.32Ga0.34Al
0.34As層212、p−In0.32Ga0.68As層21
3、p型電極214からなる。
【0064】図7に多重量子井戸活性層209の断面構
造図を示す。多重量子井戸活性層209は、層厚10n
mのIn0.43Ga0.23Al0.34Asバリア層301と層
厚7nmのIn0.54Ga0.46Asウエル層302を交互
に2組組み合わせた層303、304とIn0.43Ga
0.23Al0.34Asバリア層305から成る。図6に示し
た半導体ダイオードにおいて、n−GaAs(100)
基板202のn型の不純物にはS 、他のn型エピタキシ
ャル層の不純物にはSiが用いられている。ド−ピング
濃度は1×1018cm-3である。p型エピタキシャル層
の不純物にはBeが用いられている。ド−ピング濃度は
5×1017cm-3である。n−GaAs層204より上
のエピタキシャル層は全て同一の結晶方位を有してお
り、n−GaAs(100)基板202に対して、基板
面に垂直な<100>方向を軸に39.3゜の角度だけ
回転した結晶方位を有している。半導体LDの共振器は
劈開およびドライエッチング等で形成する。
【0065】本実施形態に係る光通信用の半導体レ−ザ
は、請求項13に記載の半導体発光素子に対応する。す
なわち、p−In0.32Ga0.68Asクラッド層211
が、エピタキシャル成長用基板の最表面の半導体層であ
るn−In0.32Ga0.68As層205と格子整合した半
導体であることを特徴としている。さらに、請求項14
に対応して、p−In0.32Ga0.68Asクラッド層21
1が、0.28≦W≦0.36なるIn組成wを有するInw
1-W Asであることを特徴とする。
【0066】層厚1μmのp−In0.32Ga0.68Asク
ラッド層211は、III−V族化合物半導体中で、ガン
マ点の伝導帯下端のエネルギ準位が最も大きい材料であ
り、In0.54Ga0.46Asウエル層302との伝導帯下
端のエネルギ準位差ΔEcは室温で1.05eVという
大きな値を示す。環境温度が100°Cに高くなって
も、有効質量の小さい電子が活性層からオ−バ−フロ−
し難いので、本半導体レーザーダイオードの閾電流値の
変化は小さい。一方、両者の価電子帯下端のエネルギ準
位差ΔEvは0.12eVと小さいため、有効質量の大
きいホ−ルが多重量子井戸に均一に分布し、本半導体レ
ーザーダイオードの閾値を低く抑えることができる。結
局、本実施形態に係る半導体レーザーダイオードは優れ
た温度特性を有し得る。
【0067】層厚100nmのn−In0.32Ga0.34
0.34As層206は、n−In0. 32Ga0.68As層2
05とn−In0.32Al0.68Asクラッド層207の中
間の禁制帯幅を持ち、バンド障壁を緩和して電子のクラ
ッド層への注入を容易にし動作電圧を低く保つ効果を有
する。第1の実施形態に係るエピタキシャル成長用基板
215の表面層であるn−In0.32Ga0.68As層20
5にはAlが含まれていない。このため、成長開始時に
表面の酸化膜が蒸発しやすく、高品質のエピタキシャル
層を成長させることができるという利点がある。
【0068】図8は本発明の第3の実施形態に係るエピ
タキシャル成長用基板の断面図である。本実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μmのn−
InP(100)基板401、捻り接合界面402を介
してn−InP(100)基板401と接合している層
厚2nmのn−InP層403、層厚8nmで引張歪を
有するn−In0.32Ga0.68As層404からなる。
【0069】n−InP(100)基板401のn型の
不純物にはS、n−InP層403、n−In0.32Ga
0.68As層404のn型の不純物にはSiが用いられて
いる。ド−ピング濃度は1×1018cm-3である。n−
InP層403とn−In0. 32Ga0.68As層404
は、n−InP(100)基板401と同じ(100)
面方位を有する。n−InP層403とn−In0.32
0.68As層404の面内の<110>結晶方位の方向
は一致しており、この<110>方向とn−InP(1
00)基板401の面内の<110>結晶方向とは3
9.3゜の角度をなしている。n−InP層403とn
−In0.32Ga0.68As層404は、n−InP(10
0)基板401に対して捻り接合界面402で、基板面
に垂直な<100>方向を軸に39.3゜の角度だけ回
転して接合して形成されている。
【0070】n−In0.32Ga0.68As層404とn−
InP(100)基板401の格子不整合は−1.5%
程度であり、層厚8nmのn−In0.32Ga0.68As層
404は臨界膜厚以下の層厚を有する。第3の実施形態
に係るエピタキシャル成長用基板はInP基板同士を接
合させたものであり、酸化膜の蒸発温度がGaAs基板
の場合より低いため、GaAs基板より接合が容易であ
るという特徴を有する。また、第3の実施形態に係るエ
ピタキシャル成長用基板上に第2の実施形態に係る光通
信用の半導体レ−ザのエピタキシャル層部分を成長させ
ることによって、InP基板上の高温度特性のレーザー
ダイオードが得られる。
【0071】図9は本発明の第4の実施形態に係るエピ
タキシャル成長用基板の断面図である。第4の実施形態
に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μmの
n−InP(100)基板501、捻り接合界面502
を介してn−InP(100)基板501と接合してい
る層厚2nmのn−InP層503、層厚8nmの圧縮
歪を有するn−In0.75Ga0.25As層504からな
る。不純物と不純物濃度は上記第3の実施形態と同じで
ある。捻り接合界面502は捻り接合界面402と同様
にして形成することができる。n−In0.75Ga0.25
s層504とn−InP(100)基板501の格子不
整合は+1.5%程度であり、層厚8nmのn−In
0.75Ga0.25As層504は臨界膜厚以下の層厚を有す
る。
【0072】図10は本発明の第5の実施形態としての
医療用の半導体レ−ザの断面層構造図である。第5の実
施形態としての医療用半導体レ−ザは図9に記載した第
4の実施形態に係るエピタキシャル成長用基板上に形成
されたレーザーダイオードである。本実施形態に係る医
療用半導体レ−ザは、図9記載のエピタキシャル成長用
基板と同じ構造である基板613、層厚200nmのn
−In0.75Ga0.25Asバッファ層605、層厚1μm
のn−In0.75Al0.25Asクラッド層606、層厚2
00nmのn−In0.75Ga0.25As光閉じこめ層60
7、多重量子井戸活性層608、層厚200nmのp−
In0.75Ga0.25As光閉じこめ層609、層厚1μm
のp−In0.75Al0.25Asクラッド層610、層厚2
00nmのp−In0.75Ga0.25As層611、p型電
極612からなる。
【0073】図11に多重量子井戸活性層608の断面
構造図を示す。多重量子井戸活性層608は、層厚10
nmのIn0.75Ga0.25Asバリア層701と層厚7n
mのInAsウエル層702を交互に2層組み合わせた
層703、704と層厚10nmのIn0.75Ga0.25
sバリア層705から成る。In0.75Ga0.25Asバリ
ア層701とInAsウエル層702の格子不整合は
1.5%程度であり、層厚7nmのInAsウエル層7
02は臨界膜厚以下の層厚を有する。
【0074】図10に示した第5の実施形態に係る半導
体レ−ザは波長2.7μmで発振する特性を有する。波
長2.7μm帯は最大の水の吸収波長帯があり、生体は
水を多量に含むため、波長2.7μm帯のレ−ザはレ−
ザメス等の医療器具への応用が可能である。通常、In
P基板上にレーザーダイオードを形成する場合は、ウエ
ル層の臨界膜厚による制限のため、波長2.1μmが限
界であるが、本発明に係るエピタキシャル成長用基板上
にレーザーダイオードを形成することによって、従来と
同じ材料で波長2.7μm帯の半導体レ−ザをInP基
板上に実現できる。InP基板上のレーザーダイオード
は光閉じこめが大きく、キャリア濃度の制御も容易であ
るという特徴を有する。
【0075】本発明の第6の実施形態は、上記記載の第
5の実施形態に係る医療用の半導体レ−ザの活性層部分
のみを変えた医療用の半導体レ−ザに関する。図12
は、第6の実施形態に係る半導体レ−ザの多重量子井戸
活性層部分の断面図である。第6の実施形態における多
重量子井戸活性層810は、層厚10nmのIn0. 75
0.25Asバリア層801と層厚5nmのInAs0.99
0.01ウエル層802とを交互に4組組み合わせた層8
03、804、805、806、807、808と、層
厚10nmのIn0.75Ga0.25Asバリア層809から
成る。In0. 75Ga0.25Asバリア層801とInAs
0.990.01ウエル層802の格子不整合は1.4%程度
であり、多重量子井戸活性層810の歪量と層厚は臨界
膜厚以下である。InAsウエル層の替わりに、より禁
制帯幅の小さいInAs0.99 0.01ウエル層802を用
いることで、発振波長を2.7μmに固定したまま量子
井戸のウエル層厚を5nmに減らし、ウエル層数を4層
に増やすことができる。ウエル層数を増やすことによ
り、レーザーダイオードの特性温度は向上する。
【0076】ウエル層数を2層にして、ウエル層厚とN
組成を増やして、3μm以上の波長で発振するレーザー
ダイオードを作ることも可能である。図13は本発明の
第7の実施形態に係るエピタキシャル成長用基板の断面
図である。第7の実施形態に係るエピタキシャル成長用
基板は、層厚350μmのn−GaAs(100)基板
901、捻り接合界面902を介してn−GaAs(1
00)基板901と接合している層厚2nmのn−Ga
As層903、層厚1nmのn−GaN層904、層厚
2nmのn−Al0.30Ga0.70N層905からなる。不
純物と不純物濃度は上記第3の実施形態と同じく、1×
1018cm-3である。捻り接合界面902は、捻り接合
界面502と同様に、接合界面で結晶方位を回転させて
形成される。
【0077】以下、第7の実施形態に係るエピタキシャ
ル成長用基板の作製方法について説明する。GSMBE
成長法を用いて、サファイアC面上にn型GaN低温バ
ッファ層を400°Cの低温で100nm成長させた
後、成長温度を700°Cにしてn型GaNバッファ層
を3μm成長させる。このGaN低温バッファ層の効果
により、表面は鏡面になる。N源には窒素を高周波プラ
ズマで分解したラジカル窒素を用いる。GSMBE成長
では低温でGaNが成長でき、その結晶構造はGaAs
と同様の閃亜鉛鉱型になる。
【0078】さらに、層厚2nmのn−Al0.30Ga
0.70N層905、層厚1nmのn−GaN層904を成
長させ、基板温度を650°Cに下げ層厚1nmのn−
GaAs層903を成長させる。nド−パントにはS
i、pド−パントにはBeを用いる。このエピタキシャ
ル基板を真空中でn−GaAs(100)基板901と
捻り接合する。サファイア基板とn型GaNバッファ層
とをエッチングで除去することにより、n−Al0.30
0.70N層905を表面層とする本実施形態に係るエピ
タキシャル成長用基板を得ることができる。
【0079】第7の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板は請求項12記載のエピタキシャル成長用基板に
対応しており、最表面の半導体層がAlY Ga1-Y
(0<Y<1)であることを特徴としている。図14は
本発明の第8の実施形態としての光情報処理用の青色半
導体レ−ザの断面層構造図である。光情報処理用の青色
半導体レ−ザは光ディスクの読み出し用又は書き込み用
の光源として用いられる。本実施形態に係る光情報処理
用青色半導体レ−ザは図13記載の第7の実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板上に形成されたレーザーダ
イオードである。
【0080】本実施形態に係る光情報処理用青色半導体
レ−ザは、図13に記載のエピタキシャル成長用基板と
同じ構造である基板1014、層厚1μmのn−Al
0.30Ga0.70Nクラッド層1006、層厚100nmの
n−GaN光閉じこめ層1007、多重量子井戸活性層
1008、層厚100nmのp−GaN光閉じこめ層1
009、層厚0.8μmのp−Al0.30Ga0.70Nクラ
ッド層1010、層厚200nmのp−Al0.10Ga
0.90N層1011、層厚400nmのp−GaN層10
12、p型電極1013からなる。
【0081】図15は、第8の実施形態に係る半導体レ
−ザの多重量子井戸活性層1008の断面図である。多
重量子井戸活性層1008は、層厚5nmのIn0.05
0. 95Nバリア層1101と層厚2.5nmのIn0.20
Ga0.80Nウエル層1102を交互に4組組み合わせた
層1103、1104、1105、1106、110
7、1108と層厚5nmのIn0.05Ga0.95Nバリア
1109からなる。
【0082】本実施形態に係る青色半導体レ−ザは、本
発明に係る3元基板1014の上に形成されているた
め、高品質のLD結晶を成長させることができる。その
レーザーダイオードの結晶構造はGaAsと同様の閃亜
鉛鉱型になり、活性層のホ−ルの質量が小さくなる傾向
があるため、レーザーダイオードの閾電流値の低減に効
果的である。
【0083】本実施形態において用いられる基板101
4はn型の伝導型を有するので、図14に示すように、
基板1014の裏面にn型電極1000を形成できる。
本実施形態に係る青色半導体レ−ザのp型電極1013
側をダイヤモンド・ヒ−トシンクに融着することによ
り、放熱性に優れた青色レーザーダイオードを提供する
ことができる。また、基板として安価なGaAsを用い
ることができるという利点がある。
【0084】図16は本発明の第9の実施形態に係るエ
ピタキシャル成長用基板の断面図である。本実施形態に
係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μmのサ
ファイア基板1201、GaNバッファ層1202、捻
り接合界面1203を介してGaNバッファ層1202
と接合している層厚1nmのn−GaN層1204、層
厚2nmのn−Al0.30Ga0.70N層1205からな
る。
【0085】不純物と不純物濃度は上記第3の実施例と
同様である。捻り接合界面1203は、捻り接合界面1
002と同様に、接合界面で結晶方位を回転させて形成
される。本実施形態に係るエピタキシャル成長用基板は
通常のサファイア基板上の青色LEDを提供するための
基板である。図17は本発明の第10の実施形態に係る
エピタキシャル成長用基板の断面図である。第10の実
施形態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350
μmのサファイア基板1301、GaNバッファ層13
02、捻り接合界面1303を介してGaNバッファ層
1302と接合している層厚1nmのn−GaN層13
04、層厚2nmのn−In0.70Ga0.30N層1305
からなる。
【0086】不純物と不純物濃度は上記第3の実施形態
と同様である。捻り接合界面1203は捻り接合界面1
002と同様に接合界面で結晶方位を回転させて形成さ
れる。本実施形態に係るエピタキシャル成長用基板はサ
ファイア基板上の赤色LEDを提供するための基板であ
る。本実施形態に係るエピタキシャル成長用基板上にn
−In0.70Ga0.30N層1305と格子整合するn型又
はp型のIn0.70Al0.30Nクラッド層とn−InN層
を発光層として用いれば、高輝度赤色発光ダイオード
(LED)を形成することができる。波長については発
光層にSiをド−ピングすることにより、不純物準位で
発光するため、赤色発光が得られる。これにより赤、
青、緑の三原色がGaN系LEDで形成できる。赤、
青、緑の三原色が揃うことで、カラ−プリンタやディス
プレイに大きな需要をもつ応用が開ける。
【0087】図18は、本発明の第11の実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板の断面図である。本実施形
態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μm
のn−Si基板1401、捻り接合界面1402を介し
てn−Si基板1401と接合している層厚1nmのn
−Si層1403、層厚2nmのn−GaN層140
4、層厚2nmのn−Al0.30Ga0.70N層1405か
らなる。
【0088】本実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板は、n−Si基板上のレーザーダイオードを提供する
ためのエピタキシャル成長用基板である。n−Si基板
は安価であり、SiのLSI技術と光素子との融合デバ
イスが実現できる。例えば、LSIボ−ド間の光インタ
コネクション等に応用することができる。図19は、本
発明の第12の実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の断面図である。本実施形態に係るエピタキシャル成
長用基板は、層厚350μmのn−GaAs(100)
基板1501、捻り接合界面1502を介してn−Ga
As(100)基板1501と接合している層厚2nm
のn−In0.32Ga0.68As層1503からなる。
【0089】本実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板は、請求項8に対応するものであり、接合面内の結晶
方位の方向が異なる隣接する2つの半導体層又は基板と
一つの半導体層の内の1つが最表面の3元半導体層n−
In0.32Ga0.68As層1503であることを特徴とす
るものである。図20は、本発明の第13の実施形態に
係るエピタキシャル成長用基板の断面図である。本実施
形態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μ
mのn−GaAs(100)基板1601、捻り接合界
面1602を介してn−GaAs(100)基板160
1と接合している層厚2nmのn−In0.80Ga0.20
層1603からなる。本実施形態は請求項8および請求
項11に対応するものである。
【0090】すなわち、接合面内の結晶方位の方向が異
なる隣接する2つの半導体層1601、1603の内の
1つが最表面の3元半導体層n−In0.80Ga0.20P層
1603であるとともに、最表面の半導体層であるIn
X2Ga1-X2P層1603のIn組成X2が0.76≦X
2≦0.84であることを特徴とするものである。本実
施形態における層厚2nmのn−In0.80Ga0.20P層
1603はn−In0. 32Ga0.68As層やn−In0.32
Al0.68As層と格子整合するので、第2の実施形態に
おけるn−In0.32Ga0.68As層211をクラッド層
とする、温度特性に優れたレーザーダイオードを成長で
きる。
【0091】図21は、本発明の第14の実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板の断面図である。本実施形
態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μm
のn−InP(100)基板1701、n−In0.32
0.68As層1702、捻り接合界面1703を介して
n−In0.32Ga0.68As層1702と接合している層
厚2nmのn−In0.32Ga0.68As層1704からな
る。本実施形態は請求項8に対応する。本実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板においては、捻り接合界面
1703を挟む両側の半導体層が同じ3元半導体層であ
ることを特徴とする。このため、捻り接合界面の両側の
半導体層の接合が容易になるという特徴を有する。
【0092】図22は、本発明の第15の実施形態に係
るエピタキシャル成長用基板の断面図である。本実施形
態に係るエピタキシャル成長用基板は、層厚350μm
のn−Si基板1801、捻り接合界面1802を介し
てn−Si基板1801と接合している層厚1nmのn
−Si層1803、層厚2nmのn−SiGe層180
4、層厚2nmのn−CSiGe層1805からなる。
本実施形態に係るエピタキシャル成長用基板は、n−S
i基板上に形成されるSiGe系半導体発光素子を提供
するためのエピタキシャル成長用基板である。本実施形
態に係るエピタキシャル成長用基板は、最表面が3元半
導体n−CSiGe層1805であるとともに、捻り接
合界面1802を挟む両側の半導体n−Si基板180
1、n−Si層1803が同じ種類の半導体層であるこ
とを特徴とする。このため、捻り接合界面の両側の半導
体層の接合が容易であるという利点を有する。n−Si
基板は安価であり、SiのLSI技術と光素子との融合
デバイスが実現できる。
【0093】
【発明の効果】本発明に係るエピタキシャル成長用基板
上に形成された光通信用半導体レ−ザは、GaN系窒化
物を除くIII−V族化合物半導体の中では最も伝導電子
帯下端のエネルギ準位が大きい高品質のIn0.32Al
0.68As層をクラッド層として有しており、In0.54
0.46As層を量子井戸活性層のウエル層として有して
いる。両者の伝導電子帯下端のエネルギ準位の差ΔEc
は1.05eVと大きく、価電子帯上端のエネルギ準位
の差ΔEvは0.12eVと小さい。
【0094】本発明に係るエピタキシャル成長用基板に
格子整合したIn0.32Al0.68As/In0.32Ga0.68
Asヘテロ界面のΔEcは0.77eVである。一方、
従来のレーザーダイオードが形成されるInP基板に格
子整合したIn0.52Al0.48As/InPヘテロ界面の
ΔEcは0.27eVである。本発明のΔEcの方が約
3倍大きい。
【0095】本発明に係る光通信用半導体発光素子は、
ΔEcが光通信用半導体発光素子の中では最も大きいた
め、電子の閉じこめ効率が高く、キャリアのオ−バ−フ
ロ−がほとんど生じない。そのため、環境温度に対する
発光素子の閾電流値の変化が小さく、室温において15
0Kを越える特性温度が期待できる。ΔEvが小さいた
め、一部のウエル層へのホ−ルの局在が生じないので、
安定した波長と低閾電流値を有し、かつ、変調特性に優
れた半導体発光素子を得ることができる。
【0096】本発明に係る半導体発光素子においては、
成長層を構成するV族元素としてはAsしか用いないの
で、界面はIII族元素の切り替えだけで成長させること
ができる。このため、急峻な界面のレーザーダイオード
構造を容易に作製することができる。本発明のエピタキ
シャル成長用基板により、波長2.7μmで発振する医
療応用半導体レ−ザをInP基板上に実現させることが
できる。InP基板上のレーザーダイオードは光閉じこ
めが大きく、キャリア濃度の制御も容易であるという利
点を有する。
【0097】本発明に係る半導体発光素子を用いて形成
した青色半導体レ−ザは、本発明に係る3元基板上に形
成されているため、高品質のレーザーダイオード結晶を
成長させることができる。そのレーザーダイオードの結
晶構造はGaAsと同様の閃亜鉛鉱型になり、活性層の
ホ−ルの質量が小さくなる傾向があるため、レーザーダ
イオードの閾電流値の低減に効果的である。
【0098】また、本発明に係るエピタキシャル成長用
基板はn型の伝導型を有するので基板裏面にn型電極を
形成でき、ダイヤモンド・ヒ−トシンクにp型電極側を
融着することにより、放熱性に優れた青色レーザーダイ
オードを作製することができる。また、基板として安価
なGaAsやSiを用いることができるという点があ
る。
【0099】本発明に係るエピタキシャル成長用基板を
3元基板として形成した場合には、基板上に、GaN系
の高輝度赤色発光ダイオードを形成することができる。
これにより、赤、青、緑の三原色をGaN系発光ダイオ
ードで形成でき、カラ−プリンタやディスプレイに大き
な需要をもつ応用が開ける。本発明は、比較的容易にあ
らゆる組成の3元基板を提供できるので、材料の選択の
自由度が広がり、従来では不可能な波長帯で発光する高
性能のレーザーダイオードや発光ダイオードを実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板とその上の成長を示す断面図
である。
【図2】第1の実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエピタキシャル
成長用基板の作製方法を示す概念図である。
【図4】第1の実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の作製に用いる基板接合装置の概念図である。
【図5】捻り接合角度の説明図である。
【図6】第2の実施形態としての光通信用の半導体レ−
ザの断面層構造図である。
【図7】第2の実施形態における多重量子井戸活性層の
断面構造図である。
【図8】第3の実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の断面図である。
【図9】第4の実施形態に係るエピタキシャル成長用基
板の断面図である。
【図10】第5の実施形態としての医療用の半導体レ−
ザの断面層構造図である。
【図11】第5の実施形態における多重量子井戸活性層
の断面構造図である。
【図12】第6の実施形態に係る半導体レ−ザの多重量
子井戸活性層の断面図である。
【図13】第7の実施形態に係るエピタキシャル成長用
基板の断面図である。
【図14】第8の実施形態としての光情報処理用の青色
半導体レ−ザの断面層構造図である。
【図15】第8の実施形態における多重量子井戸活性層
の断面図である。
【図16】第9の実施形態に係るエピタキシャル成長用
基板の断面図である。
【図17】第10の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図18】第11の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図19】第12の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図20】第13の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図21】第14の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図22】第15の実施形態に係るエピタキシャル成長
用基板の断面図である。
【図23】従来例のCU基板の作製方法を示す概念図で
ある。
【図24】従来例のCU基板の断面図である。
【図25】他の従来例の基板の断面とその上の成長を示
す断面図である。
【図26】他の従来例の基板の断面とその上の成長を示
す断面図である。
【符号の説明】
101 n−GaAs(100)基板 102 捻り接合界面 103 n−GaAs層 104 n−In0.32Ga0.68As層 201 n型基板 202 n−GaAs(100)基板 203 捻り接合界面 204 n−GaAs層 205 n−In0.32Ga0.68As層 206 n−In0.32Ga0.34Al0.34As層 207 n−In0.32Ga0.68Asクラッド層 208 n−In0.43Ga0.23Al0.34As光閉じ込め
層 209 多重量子井戸活性層 210 p−In0.43Ga0.23Al0.34As光閉じこめ
層 211 p−In0.32Ga0.68Asクラッド層 212 p−In0.32Ga0.34Al0.34As層 213 p−In0.32Ga0.68As層 214 p型電極 301、303、305 In0.43Ga0.23Al0.34
sバリア層 302、304 In0.54Ga0.46Asウエル層 401 n−InP(100)基板 402 捻り接合界面 403 n−InP層 404、504 n−In0.32Ga0.68As層 501 n−InP(100)基板 502 捻り接合界面 503 n−InP層 600 n電極 601 n−InP(100)基板 602 捻り接合界面 603 n−InP層 604 n−In0.75Ga0.25As層 605 n−In0.75Ga0.25Asバッファ層 606 n−In0.75Ga0.25Asクラッド層 607 n−In0.75Ga0.25As光閉じこめ層 608 多重量子井戸活性層 609 p−In0.75Ga0.25As光閉じこめ層 610 p−In0.75Ga0.25Asクラッド層 611 p−In0.75Ga0.25As層 612 p型電極 701、703、705 In0.75Ga0.25Asバリア
層 702、704 InAsウエル層 801、803、805、807、809 In0.75
0.25Asバリア層 802、804、806、808 In0.990.01ウエ
ル層 810 多重量子井戸活性層 1201 サファイア基板 1202 GaNバッファ層 1203 捻り接合界面 1204 n−GaN層 1205 n−Al0.30Ga0.70N層 1301 サファイア基板 1302 GaNバッファ層 1303 捻り接合界面 1304 n−GaN層 1305 n−In0.70Ga0.30N層 1901 n−GaAs(100)基板 1902 n−GaAsバッファ層 1903、1904 n−In0.32Ga0.68As層 1905 非平坦な成長面 1907 エピタキシャル層の転位 2001 n−GaAs(100)基板 2002 捻り接合界面 2003 n−GaAs層 2004 n−In0.32Ga0.68As成長層 2006 無転位のエピタキシャル層 2007 歪みによる3次元成長 2301 GaAs(100)基板 2302 AlAsエッチング停止層 2303 GaAs薄膜層 2304 GaAs(100)基板 2305 <011>方向 2306 <011>方向 2307 θ=40°の捻り角 2501 真空ポンプ 2502 ゲ−トバルブ 2503 真空装置 2504 加熱ステ−ジ 2505 基板ホルダ 2506 エピタキシャル基板 2507 基板ホルダ 2508 母体基板 2509 トランスファ−ロッド 2510 磁石 2601 母体基板の表面原子11個 2602 母体基板の表面原子9個 2603 3元半導体原子14個 2604 39.3°の捻り角

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母体結晶基板に1つ以上の半導体層が積
    層された構造を有するエピタキシャル成長用基板におい
    て、 エピタキシャル成長させる最表面の半導体層が3種類以
    上の構成元素からなり、 少なくとも1組の隣接する2つの半導体層又は前記母体
    結晶基板と1つの半導体層が同一の結晶構造を有し、 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導
    体層が相互に接合する接合面の面方位が等しく、 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導
    体層が前記接合面に垂直な方向を軸として相対的に一定
    の角度だけ回転した状態で接合され、 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導
    体層の前記接合面内の結晶方位の方向が異なることを特
    徴とするエピタキシャル成長用基板。
  2. 【請求項2】 前記母体結晶基板を構成する結晶が2種
    類以下の構成元素からなる半導体結晶であることを特徴
    とする請求項1記載のエピタキシャル成長用基板。
  3. 【請求項3】 基板全体が単一の導電型であることを特
    徴とする請求項1又は2記載のエピタキシャル成長用基
    板。
  4. 【請求項4】 前記最表面の半導体層の格子定数a1
    (nm)と、前記母体結晶基板又は前記母体結晶基板に
    隣接する半導体層の格子定数a2(nm)とから求めた
    格子不整合度X(%)が次式を満足することを特徴とす
    る請求項1、2又は3に記載のエピタキシャル成長用基
    板。 0.2≦|X|≦30 X=(a1−a2)×100/a2
  5. 【請求項5】 前記接合面内の結晶方位の方向が異なる
    隣接2つの半導体層又は前記母体結晶基板と一つの半導
    体層の内で最表面の3元半導体層又は当該3元半導体層
    に近い方の半導体層の層厚が5nm以下であることを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載のエピタキシャル
    成長用基板。
  6. 【請求項6】 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基
    板と1つの半導体層が同一の構成元素及び同一の組成か
    らなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記
    載のエピタキシャル成長用基板。
  7. 【請求項7】 前記最表面の半導体層の層厚H(nm)
    が次式を満足することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5又は6記載のエピタキシャル成長用基板。 1≦H≦(15/|X|)
  8. 【請求項8】 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基
    板と1つの半導体層の内の1つが最表面の半導体層であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は
    7記載のエピタキシャル成長用基板。
  9. 【請求項9】 前記接合面を挟む両側の半導体層が同一
    種類の半導体層であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7又は8記載のエピタキシャル成長用
    基板。
  10. 【請求項10】 前記同一種類の半導体層は3元半導体
    層であることを特徴とする請求項9に記載のエピタキシ
    ャル成長用基板。
  11. 【請求項11】 前記接合面は(100)面方位であ
    り、 前記2つの半導体層又は前記母体結晶基板と1つの半導
    体層の<011>結晶方位のなす角度θが次の条件を満
    足するθ1又はθ2の何れかであることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載
    のエピタキシャル成長用基板。 θ1−0.5°≦θ≦θ1+0.5° θ2−0.5°≦θ≦θ2+0.5° θ1、θ2は、前記格子不整合度X(%)に対して、 |(1+X/100)2−(k2+m2)/n2| が最小となる1≦k≦m≦n≦100なる自然数の組
    (k,m,n)に対し、 tan(θ1)=k/m tan(θ2)=m/k を満たす。
  12. 【請求項12】 前記最表面の半導体層がInX1Ga
    1-X1As層(0<X1<1)又はInX2Ga1-X2P層
    (0<X2<1)であることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の
    エピタキシャル成長用基板。
  13. 【請求項13】 前記最表面の半導体層であるInX1
    1-X1As層のIn組成X1が0.28≦X1≦0.3
    6であり、又は、InX2Ga1-X2P層のIn組成X2が
    0.76≦X2≦0.84であることを特徴とする請求
    項12記載のエピタキシャル成長用基板。
  14. 【請求項14】 前記最表面の半導体層がAlY Ga
    1-Y N層(0<Y<1)又はInZ Ga1-Z N層(0<
    Z<1)であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8、9、10又は11記載のエピタキ
    シャル成長用基板。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14の何れかに記載のエ
    ピタキシャル成長用基板と、 前記エピタキシャル成長用基板の最表面の半導体層と格
    子整合した半導体からなるクラッド層と、 を備える半導体発光素子。
  16. 【請求項16】 前記クラッド層がInW Al1-W As
    からなり、In組成Wが0.28≦W≦0.36である
    ことを特徴とする請求項14記載の半導体発光素子。
  17. 【請求項17】 波長2.7μmで発振することを特徴
    とする請求項15又は16記載の半導体発光素子。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至14の何れかに記載のエ
    ピタキシャル成長用基板の作製方法であって、 最表面の3元半導体層を成長させたエピタキシャル基板
    と母体基板とを真空内で接合し、 前記母体基板と前記エピタキシャル基板とを、それらの
    面内結晶方位がなす角度を回転制御して、相互に接触さ
    せ、 室温で2つの基板表面を接触させた後、室温から200
    °C以上の温度まで増大させて、これら2つの基板を接
    合する、 ことを特徴とするエピタキシャル成長用基板の作製方
    法。
  19. 【請求項19】 分子線エピタキシャル成長装置を用い
    ることを特徴とする請求項18に記載のエピタキシャル
    成長用基板の作製方法。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至14の何れかに記載のエ
    ピタキシャル成長用基板の作製方法であって、 GaAs基板上に最表面の3元半導体層とAl0.5 Ga
    0.5 As層を隣接させて成長させたエピタキシャル基板
    と、GaAs母体基板とを接合させ、 NH4 OHとH2 2 を一定の体積比で混合して作製し
    たエッチング溶液で選択的に前記GaAs基板を除去
    し、 HClとH3 PO4 を一定の体積比で混合して作製した
    エッチング溶液で選択的に前記Al0.5 Ga0.5 As層
    を除去する、 ことを特徴とするエピタキシャル成長用基板の作製方
    法。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至14の何れかに記載のエ
    ピタキシャル成長用基板の作製方法であって、 GaAs基板上に最表面の3元半導体層とIn0.5 Ga
    0.5 P層を隣接させて成長させたエピタキシャル基板
    と、GaAs母体基板とを接合させ、 H3 PO4 とH2 2 とH2 Oを一定の体積比で混合し
    て作製したエッチング溶液で選択的に前記GaAs基板
    を除去し、 HCl溶液で選択的に前記In0.5 Ga0.5 P層を除去
    する、 ことを特徴とするエピタキシャル成長用基板の作製方
    法。
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JP2005159071A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Ricoh Co Ltd 半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システム
JP2019019041A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社サイオクス GaN基板

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