JP2005159071A - 半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システム - Google Patents

半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】 高い特性と信頼性と耐久性を持つSi基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)の半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システムを提供する。
【解決手段】 Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長による化合物半導体層が設けられている第1の基体上に、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長により形成されたGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が直接接合されていることを特徴としている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システムに関する。
高度情報化社会の急激な進展とともに、情報伝送の高速・大容量化と情報処理の高速化が益々必要とされている。
Si−LSIと化合物半導体からなる電子デバイスや光デバイスを同一基板上に集積する光電子集積回路や光電子融合集積回路は、これらのニーズに応える有望なデバイスとして、精力的に研究開発されてきている。
従来、Si上に化合物半導体デバイスを設ける方法が、いくつかの方向で検討されてきている。
第1の方向は、非特許文献1に示されているような、Si上に化合物半導体膜をヘテロエピタキシャル成長させる検討である。
しかし、Si上に直接化合物半導体膜を成長させる場合、次のような問題が顕在化する。すなわち、Siの格子定数は0.543nmであり、GaAsでは0.565nmである。両者で約4%の格子不整合があるため、多くのミスフィット転位が発生する。また、Siが非極性結晶であり、GaAsが有極性結晶であるため、アンチフェーズバンダリーが生成される。
これらの問題への対策として、Siのオフ基板を用いて、Si基板上に、低温GaAs層やGaP層やInGaAs/GaAs,GaAsP/GaAs歪超格子などの化合物半導体中間層を設けるなどの方法があり、これらの対策を行った上で、GaAs層の厚さを数μm以上成長させるとGaAs表面での転位密度を低減させることができる。
しかし、このような対策を行っても次の問題が起こる場合が多い。すなわち、Siの熱膨張係数は2.6×10−6−1で、GaAsの熱膨張係数は5.9×10−6−1であり、その差は大きく、GaAs層を550〜750℃で成長させた後に室温まで降温させると、大きな熱歪が発生して、Siとの界面付近の転位が増殖し貫通転位となりGaAs層の表面の欠陥密度を高める。さらに、膜にクラックが発生したり、剥離したりする場合もある。
よって、Si上に直接エピタキシャル成長させる方法では、機能デバイスを形成できるほどの品質の良いGaAs膜を得るのは容易ではない。よって、Si上に直接エピタキシャル成長させた化合物半導体層で面発光レーザ(VCSEL)を形成することは課題が非常に多い。
Si上に結晶品質のよい化合物半導体デバイスを安定したプロセスで設ける第2の方向は、GaAsやInPなどの化合物半導体基板上に化合物半導体デバイス構成積層膜をエピタキシャル成長させ、この積層膜の表面とSi基板の表面を接着させる方法である。
接着の方式は、高温で圧力をかけ溶着させる溶着法、表面を親水化し大気中で接着したのち熱処理し接合する直接接合法、Au−Snなどを用いたバンプによる接着、樹脂接着剤による接着などがある。
これらの方法によれば、格子不整合とアンチフェーズバンダリーに起因する問題はなくなる。
これらの方法のうち、集積化に向く方法は、高さも含む位置の精度を高くして接着でき、接着後の加工が可能であるため、溶着法と直接接合法である。
接合面をまったく乾燥させてから密着し加圧下熱処理する溶着法の場合は、InP基板同士やGaAs基板同士の接合で熱処理温度は830℃と高温である。
直接接合法は、接合される両基板の表面をHF水溶液などで処理し、直後に両表面を大気中で密着させ、次に多少の圧力をかけながら、Hガス等の還元性ガス中、又はNガスやArガス等の不活性なガス中で、熱処理し接合するものである。この方法で、Si−InP,Si−GaAs,GaAs−InP,GaAs−GaAs,InP−InPなどの少なくとも一方の基板が化合物半導体である基板同士を、室温から650℃で接合した例は数多く報告されている。代表的には、非特許文献2,非特許文献3があげられる。
大気中で密着させた時点では、両基板表面は、ファンデルワールス力又は表面に残っているOH基間の水素結合力によって密着しており、その後の熱処理により、酸素,水素の密着面からの離脱又は基板中への拡散がおこり、同時に基板構成原子が再配列し強固な接合がなされると考えられている。熱処理温度が350〜500℃程度でも相当な接合強度が得られる場合が多い。
よって、欠陥の増殖の防止のため熱歪を低減する必要があるので、光電子融合集積回路を作製するには、溶着法よりプロセス温度を低くできる直接接合法が好ましい。
Si基板上に化合物半導体発光素子を直接接合法で形成した報告には、非特許文献4のようなものがある。
また、Si基板上に化合物半導体からなる面発光レーザ(VCSEL)を直接接合法で形成したものには、特許文献1のようなものがある。
すなわち、特許文献1には、Si基板上にアモルファスSiを設けた第1の基体と、GaAs基板の上にGaInAs量子井戸を有する面発光レーザ(VCSEL)を設けた基体とを、直接接合で接着する例が示されている。
また、特許文献2には、Si等の電子デバイス基板、GaInNAs/GaAs多重量子井戸活性層をもつ面発光レーザ(VCSEL)などの化合物半導体からなる光デバイス基板、Si等からなり光学デバイス基板を積層してなる光電子融合デバイスで、各基板の接着方法の1つとして直接接合法を用いる例が示されている。
上記従来技術では、化合物半導体基板面と、単結晶Si面、又は、アモルファスSi面とが直接接合される。このため、異種材料間で熱膨張係数に差があり、直接接合は直接ヘテロエピタキシャル成長させるよりもプロセス温度を低くできるので、比較的小さいとはいえ、熱歪が生起し、接合面付近で転移を発生・増殖させ接合の強度を低下させる。接合強度を上げるため、接合時のプロセス温度を高めると、直接ヘテロエピタキシャル成長させた場合と同様に、貫通転位が発生しデバイスを劣化させる場合が多くなる。
この問題の解決のため、ヘテロ界面と接合界面とを別にする方法が考えられ、特許文献3,特許文献4には、Si基板上に化合物半導体からなる接合層をヘテロエピタキシャル成長させ、この基板と化合物半導体デバイス基板を直接接合することを基本とする接合方法が示されている。
しかし、特許文献3はInP系デバイスを前提にした構成である。また、特許文献4に示されている構成例は、Si系基板上に成長させた化合物半導体層同士の接合例だけであり、Si系基板上の化合物半導体デバイスは特性が低く、劣化も大きい。
梅野,神保,江川,応用物理,72巻,pp.273−283(2003) Appl.Phys.Lett.56, 2419(1990) Appl.Phys.Lett.58, 1961(1991) Appl.Phys.Lett.62,1038(1993) 特開平7−283488号公報 特開2000−22285号公報 特開平7−307259号公報 特許第2642645号
本発明は、高い特性と信頼性と耐久性を持つSi基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)の半導体デバイスおよびその製造方法および光伝送システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長による化合物半導体層が設けられている第1の基体上に、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長により形成されたGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が直接接合されていることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体デバイスにおいて、前記第1の基体の接合面と前記GaAs系面発光レーザ構造体の接合面とが、同一材料の化合物半導体層からなっていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層して第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程と、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去する工程とを有していることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層した後、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去し第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程とを有していることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体デバイスにおいて、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体中には、GaInNAs系材料を含む活性層が設けられていることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項5のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、Si系単結晶基板の表面、裏面、又は内部において、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が出力する光の光路上に、光学素子が設けられていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項5,請求項6のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、前記Si系単結晶基板中、又は該Si系単結晶基板上に、電子回路が設けられていることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項5,請求項6,請求項7のいずれか一項に記載の半導体デバイスを備えていることを特徴とする光伝送システムである。
請求項1記載の発明によれば、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長による化合物半導体層が設けられている第1の基体上に、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長により形成されたGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が直接接合されているので、十分な接合強度をもち、高い特性と信頼性と耐久性をもつSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を提供することができ、また、高い実装密度のSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を提供することができ、また、高い光出力のSi系単結晶基板上の面発光レーザ(VCSEL)を提供することができる。
すなわち、請求項1の発明では、接合される層の材料が化合物半導体同士なので、接合面での熱歪が少ない。また、Si系単結晶−化合物半導体へテロ界面の熱歪による転位が上部に上昇したとしても増殖は接合界面で生成の非晶質層よりブロックされる。よって、GaAs単結晶上に作製した面発光レーザ(VCSEL)に近い特性と信頼性と耐久性をもつGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
また、請求項1の発明では、直接接合で接着するので、はんだバンプによる接着、樹脂接着剤による接着と比較し、接合後にも高密度の配線形成などの加工が可能になり、高い実装密度のSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
また、請求項1の発明では、Si系基板を用いているため、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)を駆動した際に発生する熱は主に熱伝導率が高いSi系基板に流れる。よって、GaAs基板上に形成した面発光レーザ(VCSEL)よりも高い光出力のSi系単結晶基板上の面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の半導体デバイスにおいて、前記第1の基体の接合面と前記GaAs系面発光レーザ構造体の接合面とが、同一材料の化合物半導体層からなっているので、より高い特性と信頼性と耐久性をもつSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を提供することができる。
すなわち、請求項2の発明では、接合面の材料が同じなので、接合面で熱膨張係数差による熱歪がなくなり、また、接合時に構成原子が相互拡散しやすくなり、接合プロセス温度を低くできる。このため、転位の発生,増殖がより少なくなり、より強い接合強度が得られ、転位のデバイス部への上昇も少なくなる。つまり、下地基板としてSi系基板を用いるために生起する不具合をさらに大きく減少させることができ、GaAs単結晶上に作製した面発光レーザ(VCSEL)と同等の特性と信頼性と耐久性をもつGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
また、請求項3記載の発明によれば、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層して第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程と、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去する工程とを有しているので、素子の劣化が小さいSi系単結晶基板上のGaAs系VCSELを低いコストで製造することができる。
すなわち、請求項3の発明は、GaAs単結晶基板とGaAs系VCSEL構造体との間に犠牲層を設け、直接接合後に、この犠牲層をエッチングすることによりGaAs単結晶基板を除去する製造方法であり、接合した後にGaAs単結晶基板を研磨,エッチングして除去する方法に比べて、簡便で、試料に機械的ストレスをかけない方法なので、素子の劣化が小さいSi系単結晶基板上のGaAs系VCSELを低いコストで製造することが可能になる。
また、請求項4記載の発明によれば、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層した後、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去し第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程とを有しているので、素子の劣化が小さいSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を低いコストで製造することができ、また、より高い機械的強度をもつSi系単結晶基板上のGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を製造することができる。
すなわち、請求項4の発明は、GaAs単結晶基板とGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体との間に犠牲層を設け、この犠牲層をエッチングしGaAs単結晶基板を除去した後に、第1の基体と直接接合する製造方法であり、GaAs単結晶基板を研磨,エッチングして除去する方法に比べて、簡便で、試料に機械的ストレスをかけない方法なので、素子の劣化が小さいSi系単結晶基板上のGaAs系VCSELを低いコストで製造することが可能になる。
また、接合される第2の基体が比較的薄い(8〜15μm)面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜だけになるので、この積層膜は第1の基体の反りなどの試料表面の凹凸にならいやすくなり、接合時の密着が良好になる。よって、より強い接合強度が得られる。
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の半導体デバイスにおいて、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体中には、GaInNAs系材料を含む活性層が設けられており、この場合、GaInNAs系長波長帯面発光レーザをSi基板上に、位置精度良く、高密度で形成できる。よって、光伝送への適用性の高い、冷却装置が不要な、製造が簡便な光電子融合回路用光源を得ることができる。
つまり、Si−LSIのチップ間、ボード間、ボード内、LAN内の光接続が容易になる。特に、それらの基板を通した光接続が容易になる。よって、それらのデバイス、ボード、LANの高速化、高集積化、高性能化を図ることができる。
また、GaInNAs系長波長帯面発光レーザを熱伝導性の良いSi基板上に密着して形成できるので、高い光出力の長波長帯面発光レーザを得ることができる。
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1,請求項2,請求項5のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、Si系単結晶基板の表面、裏面、又は内部において、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が出力する光の光路上に、光学素子が設けられているので、チップ間、チップ内、ボード間、ボード内の光接続がさらに容易になり、それらのデバイスをさらに高集積化、高性能化、高機能化、多機能化することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、請求項1,請求項2,請求項5,請求項6のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、前記Si系単結晶基板中、又は該Si系単結晶基板上に、電子回路が設けられているので、光電子融合集積回路が作製でき、高速,大容量のデータ処理・データ通信能力をもつデバイスが実現できるようになる。
また、請求項8記載の発明によれば、請求項1,請求項2,請求項5,請求項6,請求項8のいずれか一項に記載の半導体デバイスを備えていることを特徴とする光伝送システムであるので、より低コストで、高機能,高性能なデータ伝送システムを得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
前述のように、Si−LSIと化合物半導体からなる電子デバイスや光デバイスを同一基板上に集積する光電子集積回路や光電子融合集積回路は、情報伝送の高速・大容量化と情報処理の高速化のニーズに応える有望なデバイスとして、精力的に研究開発されてきている。
この光電子融合集積回路に搭載が最も期待される光デバイスは、面発光レーザ(面発光型半導体レーザ(垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)))である。
図1には、一般的な面発光レーザの構成が示されている。図1を参照すると、面発光レーザは、半導体基板と垂直方向にレーザ共振器を構成し、光を基板と垂直に出射する構成をとる。すなわち、面発光レーザは、半導体基板側と表面側とに一対の高反射率の反射鏡(上部半導体DBR,下部半導体DBR)が設けられ、これらの反射鏡の間に活性層が設けられ、活性層と2つの反射鏡の間に、上下2つのスペーサ層(上部スペーサ層,下部スペーサ層)が設けられて構成されている。
面発光レーザの活性層と半導体基板としては、GaAs基板上のGaInNAs系活性層(1.3μm帯,1.55μm帯)、GaInAs系活性層(0.98μm帯)、GaAlAs系活性層(0.85μm帯)、AlGaInP系活性層(0.65μm帯)、InP基板上のInGaAs系活性層(1.55μm帯)などが挙げられる。
このうち、InP基板上のInGaAs系面発光レーザは、発光部の材料限界により素子の温度特性が低い点と反射率の高いDBR構造が得にくい点の問題があり、GaAs基板上のGaInNAs系面発光レーザの方が好ましい。
面発光レーザの一般的素子形状は次のようになる。すなわち、活性層近傍に電流と光を閉じ込める必要があるため、及び高速変調では寄生容量を低減する必要があるため、レーザ構造としては半導体柱構造をとり、且つ、活性層近傍に電流狭窄する構造を設ける場合が一般的である。
以上のような構成をもつ面発光レーザは、次のような利点をもつ。すなわち、発光波長がファイバーによる光伝送や空間光伝送に必要な発光波長をカバーしている。また、活性層体積を小さくできることから、低いしきい値電流,低い消費電力で駆動できる。また、共振器のモード体積が小さいため、数十GHzの変調が可能であり高速伝送に向く。また、出射光の広がり角が小さく、光ファイバへの結合が容易である。また、面発光レーザは、作製にへき開を必要とせず素子面積も小さいので、並列化及び2次元高密度アレイ化が可能である。
光電子融合集積回路を実現するための大きな課題は、Si上に高性能で高寿命の面発光レーザ(VCSEL)を設ける安定したプロセスを確立することである。
また、この場合、搭載する面発光レーザ(VCSEL)は、GaAs単結晶基板上に形成したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が適切であると考えられる。
なお、面発光レーザの構成膜は、高パワー密度で動作させるので劣化を防ぐため発光部は高い結晶品質が要求され、また、高い反射率の多層膜反射鏡(DBR)が必要とされるので構成膜は高い平坦性が要求される。しかも、面発光レーザをアレイ化して搭載することを想定しているので、大面積でこれらの品質が保たれていることが必要である。このように、面発光レーザの構成膜に要求される結晶品質のレベルは、MESFETなど電子デバイスのレベルはもとより端面発光型半導体レーザのレベルよりも高い。
(第1の形態)
本発明の第1の形態は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長による化合物半導体層が設けられている第1の基体上に、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長により形成されたGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が直接接合されていることを特徴としている。
図2には、第1の基体の構成例が示されている。図2の例では、第1の基体は次のように作製される。すなわち、Si系単結晶基板を、HSO/H/HO中でdip処理し、次に、HF水溶液中でdip処理するなどにより、表面を清浄化した後、MBE法,MOCVD法等により化合物半導体層をエピタキシャル成長させる。化合物半導体層は、実績のあるGaAs層を主体にするのが望ましい。このとき、中間層として、低温GaAs層やInGaAs/GaAs,InGaAs/GaAsPなどの歪超格子層やGaSb層などを設けることが好ましい。また、文献[Jpn.J.Appl.Phys., 27, L964(1988)]に示されているELO法などの選択成長法を用いても良い。
また、前記化合物半導体層は、複数の層からなっていても良い。なお、この場合、化合物半導体層の最上層は接合層となる。
また、本発明において、基体とは、接合時点での構造体を意味する。
図3には、第2の基体の構成例が示されている。
本発明において、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体とは、GaAs単結晶上にエピタキシャル成長する化合物半導体層で構成した面発光レーザ(VCSEL)積層膜のうち、面発光レーザ(VCSEL)を動作させるのに必要な部分であり、接合後に面発光レーザ(VCSEL)の一部となる構造体を意味する。
このVCSEL構造体を含む積層体の構成は以下のようになる。この積層体はMBE法,MOCVD法等により形成できる。
すなわち、図3の例では、まず、GaAs単結晶基板上にGaInPなどのエッチストップ層を設ける。
次に、AlAs/GaAs,AlAs/AlGaAs,AlGaAs/GaAs,GaInP/GaAsなどの多層膜からなる下部ミラー層(下部半導体分布ブラッグ反射鏡(下部半導体DBR層))を設ける。
次に、GaAs,GaInAsP,AlGaInP,GaInPなどから選択して、下部スペーサ層を設ける。スペーサ層は、キャリアを活性層まで輸送し共振器長を調節する働きをし、発光する光に透明である必要がある。
次に、GaInNAs系(1.3μm帯,1.55μm帯)、GaInAs系(0.98μm帯)、GaAlAs系(0.85μm帯)、AlGaInP系(0.65μm帯)などからなる活性層を設ける。
次に、上部スペーサ層を設ける。
次に、AlAs選択酸化層を設ける。
次に、下部ミラー層と同様の材料からなる半導体DBRからなる上部ミラー層(上部半導体DBR層)を設ける。
以上の工程で、第2の基体を作製することができる。
図4には、第1の形態における直接接合過程が示されている。
直接接合過程では、第1の基体の接合層表面と第2の基体の上部半導体DBR最上層のGaAs層表面とを有機洗浄し、HF水溶液にdipした後、室温下大気中で貼り合わせる。次に、この試料に軽い荷重をかけながら、Hガス雰囲気中、150〜550℃、好ましくは250〜500℃で熱処理する。
すなわち、200℃以下では、十分な接合強度が得られない場合がある。
また、550℃以上では、熱処理の冷却過程時や素子を完成させた後に長時間を駆動させた場合に、Si/化合物半導体界面付近の転移が上昇して面発光レーザ部まで達し、素子を劣化させる場合がある。
この劣化の経緯を次にのべる。文献[Appl.Phys.Lett., 56, 2419(1990)]に示されているとおり、化合物半導体同士を直接接合させた場合は、接合界面に非晶質の中間層が厚さ1〜4nmで生成する。この中間層がSi系単結晶−化合物半導体へテロ界面の熱歪による転位の上昇をブロックする。しかし、直接接合の熱処理温度が550℃以上では、Si系単結晶−化合物半導体へテロ界面に再度ヒートサイクルを経させることになり転位の増殖が顕著になり貫通転位も増加するため、この中間層でブロックできない貫通転位が多発するためと考えられる。
従って、直接接合過程の熱処理の温度は、150〜550℃、好ましくは250〜500℃が良い。
次に、この接合した試料のGaAs単結晶基板の裏面を研磨した後、HSO/H/HO中でdip処理し、GaAs単結晶基板を全てエッチング除去する。この場合、前記GaInPエッチストップ層でエッチングが停止する。続いて、前記GaInPエッチストップ層をHCl水溶液で除去する。これにより、図5のようになる。
次に、図6に示すように、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングし半導体柱構造を形成する。このときエッチング領域では上部半導体DBR中までエッチングする。次に、HO蒸気により400℃で、上記AlAs選択酸化層を25μm程度のAlAs層を残して酸化し、電流狭窄構造を作製する。
次に、ポリイミド膜,SiO膜等の絶縁膜で、電極取り出し部と光出力部を除いた領域を被覆する。
次に、所定の個所にp側電極及びn側電極,すなわち上部電極と下部電極を形成する。
以上のようにして、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)を作製することができる。
なお、電流狭窄構造の作製方法としては、HやOのイオンインプランテーションで絶縁領域を形成する方法や、狭窄部を形成する層を狭窄部を残してエッチング除去する方法などがあり、その方法は限定されるものではない。
また、素子形状も限定されるものではなく、例えば、第1の基体のGaAs層の表面と第2の基体のGaAs単結晶基板の裏面を研磨して直接接合し、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)を作製する場合もある。
この第1の形態の面発光レーザでは、p側電極及びn側電極、すなわち上部電極と下部電極から、それぞれ正キャリア,負キャリアを注入して、活性層で発光させ、基板に垂直方向にレーザ発振させることができる。
[第1の形態の作用効果]
1)Si系単結晶−化合物半導体へテロ界面は、直接へテロエピタキシャル成長により形成されているため、密着強度が高い。
Si系単結晶基板を含む第1の基体の化合物半導体接合層表面とGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体の化合物半導体層表面を直接接合しているので、接合面の熱膨張係数差による熱歪が無いか極僅かである。このため、転位の発生,増殖が少なくなり、接合面の強度が劣化することが少ない。
また、Si系単結晶−化合物半導体へテロ界面の熱歪により転位が上部に上昇したとしても増殖は接合界面で生成の非晶質層によりブロックされるので、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体の劣化はない。
つまり、下地基板としてSi系基板を用いるための不具合が大きく減少するため、GaAs単結晶上に作製した面発光レーザ(VCSEL)に近い特性と信頼性と耐久性をもつGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
2)はんだバンプや樹脂接着剤により接合する方法は、これらの接合材の耐熱性と耐食性が低いため、接合後は、熱処理,エッチング等のプロセスを行うことができない。よって、これらの場合は接合前にデバイス構成がほとんど完成している必要があり、デバイス構成と作製プロセスが限定される。また、位置精度と集積度に限界がある。
これに対し、本発明では、第1の基体上に直接接合でGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を接合する構成なので、位置精度良く、密着性よく、より高い接合強度で接着できる。さらに、接合後にも高密度の配線形成などSi基板部の回路形成プロセスとレーザ部の加工プロセスを実施できるので、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)の集積度を高めることができる。
3) GaAs系面発光レーザ(VCSEL)を駆動した際に発生する熱は、主にSi系基板に流れる。GaAsよりもSiの方が熱伝導率が高いので(熱伝導率;Si 1.4W/cmK、GaAs 0.54W/cmK)、GaAs基板上に形成した面発光レーザ(VCSEL)よりも高い光出力が得られる。
(第2の形態)
本発明の第2の形態は、第1の形態の半導体デバイスにおいて、前記第1の基体の接合面と前記GaAs系面発光レーザ構造体の接合面とが、同一材料の化合物半導体層からなっていることを特徴としている。
同一材料の組み合わせとしては、GaAs−GaAs,InGaAs−InGaAs,InGaAsP−InGaAsP,GaInP−GaInP,AlGaAs−AlGaAs,AlGaAsP−AlGaAsP,InP−InP,GaAsSb−GaAsSbなどがある。
これらの層は、エピタキシャル成長した膜であることが、転位等の欠陥が少ないので好ましい。
前述のように、第1の基体の化合物半導体層は一旦GaAs層にするのが望ましく、GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体もGaAs上にエピタキシャル成長させている層なので、GaAsと格子整合するGaAs−GaAs,InGaAsP−InGaAsP,GaInP−GaInP,AlGaAs−AlGaAsなどが望ましい。
ただし、接合の熱処理温度を下げることを優先する場合は、界面で移動しやすいInを含むInP−InP,GaInP−GaInPの組み合わせが望ましい。
この第2の形態の面発光レーザは、第1の形態の面発光レーザと同様に、図6において、p側電極及びn側電極、すなわち上部電極と下部電極から、それぞれ正キャリア,負キャリアを注入して、活性層で発光させ、基板に垂直方向にレーザ発振させることができる。
[第2の形態の作用効果]
第2の形態では、接合面の材料が同じなので、熱膨張係数差による熱歪が無い。また、接合時に接合面で構成原子の相互拡散しやすくなり、接合プロセス温度を低くできる。
このため、転位の発生,増殖が少なくなり、より強い接合強度が得られ、転位のデバイス部への上昇も少なくなる。
つまり、下地基板としてSi系基板を用いるための不具合をさらに大きく減少させるため、GaAs単結晶上に作製した面発光レーザ(VCSEL)と同等の特性と信頼性と耐久性をもつGaAs系面発光レーザ(VCSEL)が得られる。
(第3の形態)
本発明の第3の形態は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、
GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層して第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程と、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去する工程とを有していることを特徴としている。
ここで、犠牲層としては、AlAs層、AlGa1−xAs層、GaInP層などがあげられる。このAlGa1−xAs層の組成は、面発光レーザ(VCSEL)構成膜とのエッチング速度差を大きくとれるような組成に適宜に選択され、xは0.9以上であることが多い。
また、エッチング液としては、これらの犠牲層をすばやくエッチングしVCSEL構成膜をエッチングしにくいものが選択され、犠牲層がAlAs層,AlGa1−xAs層の場合は、HF水溶液が望ましく、また、犠牲層がGaInP層の場合は、HCl水溶液が望ましい。
また、第1の基体の構成および作成過程は、例えば、図2に示したと同様のもの(第1の形態と同様のもの)にすることができる。
また、第2の基体の構成および作成過程は、例えば、図7に示すようなものにすることができる。
すなわち、まず、GaAs単結晶基板上にGaInP犠牲層を設ける。次に、AlGaAs/GaAs,GaInP/GaAs多層膜からなる半導体分布ブラッグ反射鏡(半導体DBR)の下部ミラー層(下部半導体DBR)を設ける。次に、GaAs,GaInAsP,AlGaInP,GaInPなどから選択して、下部スペーサ層を設ける。次に、GaInNAs系(1.3μm帯,1.55μm帯)、GaInAs系(0.98μm帯)などからなる活性層を設ける。次に、上部スペーサ層を設ける。次に、AlAs選択酸化層を設ける。次に、下部ミラー層(下部半導体DBR)と同様の材料からなる上部ミラー層(上部半導体DBR)を設ける。
以上の工程で、図7に示すような第2の基体を作製することができる。
そして、図2に示した第1の基板と図7に示すような第2の基体との直接接合過程は、図4に示したと同様に実施することができる。
直接接合をした後、試料をHCl水溶液にdipしGaInP犠牲層を試料端面からのエッチングにより除去し、GaAs単結晶基板を分離することができる。
そして、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングし半導体柱構造を形成する。以降のプロセスは、第1の形態で説明したものと同じである。
この第3の形態の製造方法によって、第1または第2の形態のデバイスを作製することができる。
[第3の形態の作用効果]
上述のように第1の基板と第2の基板とを直接接合した試料のGaAs単結晶基板を研磨,エッチングして除去する方法でデバイスを作製するので、簡便で、且つ試料に機械的ストレスをかけずに、低コストで、素子の劣化が小さいデバイスの製造が可能になる。
(第4の形態)
本発明の第4の形態は、Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層した後、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去し第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程とを有していることを特徴としている。
ここで、犠牲層材料とエッチング液には、第3の形態と同じ犠牲層材料とエッチング液を用いることができる。
すなわち、犠牲層としては、AlAs層、AlGa1−xAs層、GaInP層などを用いることができ、また、エッチング液としては、犠牲層がAlAs層,AlGa1−xAs層の場合は、HF水溶液が望ましく、犠牲層がGaInP層の場合は、HCl水溶液が望ましい。
また、第1の基体の構成および作成過程は、例えば、図2に示したと同様のもの(第1の形態と同様のもの)にすることができる。
また、第2の基体の構成および作成過程は、例えば、次のようなものにすることができる。
すなわち、第2の基体の作成過程として、まず、GaAs単結晶基板上にGaInP犠牲層を設ける。次に、AlGaAs/GaAs多層膜からなる半導体分布ブラッグ反射鏡(半導体DBR)の下部ミラー層(下部半導体DBR)を設ける。次に、GaAs,GaInAsP,GaInPなどから選択して、下部スペーサ層を設ける。次に、GaInNAs系(1.3μm帯,1.55μm帯)、GaInAs系(0.98μm帯)などからなる活性層を設ける。次に、下部スペーサ層と同様の材料からなる上部スペーサ層を設ける。次に、AlAs選択酸化層を設ける。次に、下部ミラー層(下部半導体DBR)と同様の材料からなる上部ミラー層(上部半導体DBR)を設ける。
以上の工程で、積層構造体を形成することができる。
次いで、このように形成された積層構造体の側面を、AlAs選択酸化層,GaInPスペーサ層のエッチングを防止するため、レジスト等で被覆する。次に、この積層構造体の積層膜最上層の表面をワックス,真空吸着などで樹脂やセラミックなどからなる支持板に接着する。
次に、試料をHCl水溶液にdipしてGaInP犠牲層をエッチング除去し、GaAs単結晶基板を分離して、第2の基体を形成する。図8には、この状態での第2の基体が示されている。
そして、第2の基体(前記支持板に保持されている積層膜裏面)と第1の基体とを直接接合する。次いで、200℃以下で接合した試料から支持板を分離し、洗浄する。次いで、荷重をかけながら、Hガス雰囲気中において、150〜550℃、好ましくは250〜500℃で熱処理する。
そして、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングし半導体柱構造を形成する。以降のプロセスは、第1の形態で説明したものと同じである。
この第4の形態の製造方法によって、第1または第2の形態のデバイスを作製することができる。
[第4の形態の作用効果]
上述のように第1の基板と第2の基板とを直接接合した試料のGaAs単結晶基板を研磨,エッチングして除去する方法でデバイスを作製するので、簡便で、且つ試料に機械的ストレスをかけずに、低いコストで、素子の劣化が小さいデバイスの製造が可能になる。
また、第4の形態では、直接接合される第2の基体が比較的薄い(厚さ8〜15μm)VCSEL構造体積層膜だけになるので、この積層膜は第1の基体の反りなどの試料表面の凹凸にならいやすくなり、接合時の密着が良好になる。よって、より強い接合強度が得られる。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、第1または第2の形態の半導体デバイスにおいて、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体中には、GaInNAs系材料を含む活性層が設けられていることを特徴としている。
ここで、GaInNAs系材料は、NとAsを含むIII−V族混晶半導体で構成されている。具体的には、GaNAs、GaInNAs、GaInAsSb、GaInNP、GaNP、GaNAsSb、GaInNAsSb、InNAs、InNPAsなどで構成されている。
[第5の形態の作用効果]
発振波長が1.1〜1.6μm程度の長波長帯面発光レーザは、発振光が石英系ファイバ中を損失少なく伝播し、Si基板中を吸収少なく透過し、さらに、前述の面発光レーザの特長を備えているので、チップ間、ボード間、LAN内の光配線用光源、光電子融合回路用光源として適用性が特に高い。
従来、この長波長帯面発光レーザは、端面発光型レーザとして実績のあるInP基板上に形成するGaInAsP活性層で試みられていた。しかし、端面発光型レーザと同様にこの活性層周辺構成では温度特性が低い。また、InP基板上の半導体DBRは屈折率差の小さいGaInAsP/InPを選択せざるをえないので、反射率を高めるのは困難である。このため、冷却装置が必要な上、実用化には多くの問題がある。
これに対し、本発明の構成によれば、GaInNAs系長波長帯面発光レーザをSi基板上に位置精度良く、高密度で形成できるので、光伝送への適用性が高く、冷却装置が不要な、製造が簡便な光電子融合回路用光源を得ることができる。
つまり、Si−LSIのチップ間、ボード間、ボード内、LAN内の光接続が容易になる。特に、それらの基板を通した光接続が容易になる。それらのデバイス、ボード、LANの高速化、高集積化、高性能化できる。
このように、第5の形態では、GaInNAs系長波長帯面発光レーザを熱伝導性のよいSi基板上に密着して形成できるので、高出力の長波長帯面発光レーザを得ることができる。
(第6の形態)
本発明の第6の形態は、第1,第2,第5のいずれかの形態の半導体デバイスにおいて、Si系単結晶基板の表面、裏面、又は内部において、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が出力する光の光路上に、光学素子が設けられていることを特徴としている。
ここで、光学素子とは、マイクロレンズ,回折レンズ,ミラー,導波路等である。
第6の形態の半導体デバイスは、以下の各例のような形成方法によって、図10(a),(b)または(c)のように形成される。
第1の形成例としては、面発光レーザと接合されるSi基板を加工し光学素子を形成することができる。
また、第2の形成例としては、面発光レーザと接合されるSi基板に半導体膜,酸化物誘電体膜,樹脂膜などを形成した後、これらを加工して、光学素子を形成することができる。
また、第3の形成例としては、別のSi基板や石英基板や樹脂基板やセラミック基板を加工して光学素子を形成した後、これを面発光レーザと接合されるSi基板に接着する。この接着の方法としては、樹脂接着剤やはんだバンプによる接着,直接接合,溶着等を用いることができる。
上述の各例において、光学素子は現状のマイクロマシニング技術等により容易に作製できる(図10(a),(b)または(c)を参照)。
[第6の形態の作用効果]
Si系基板に上記のような光学素子を設けることにより、Si−LSIのチップ間、チップ内、ボード間、ボード内の光接続がさらに容易になり、それらのデバイスをさらに高集積化、高性能化、高機能化、多機能化することができる。
(第7の形態)
本発明の第7の形態は、第1,第2,第5,第6のいずれかの形態の半導体デバイスにおいて、前記Si系単結晶基板中、又は該Si系単結晶基板上に、電子回路が設けられていることを特徴としている。
ここで、電子回路は、集積回路であることが望ましく、GaAsデバイスを駆動する回路、論理演算回路、メモリー回路、信号処理回路、受光素子などからなり、従来のSi−LSI製造技術を主体にした技術で作製される。
またSi系単結晶基板上には、例えば図11に示すように、GaAs系面発光VCSEL構造体の他に、GaAs系端面発光レーザ構造体、LED構造体、化合物半導体受光素子、光スイッチ、光変調器、導波路などが設けられても良い。
[第7の形態の作用効果]
第7の形態では、Si系単結晶基板に電子回路を設けているので、光電子融合集積回路が作製でき、高速,大容量のデータ処理・データ通信能力をもつデバイスが実現できるようになる。
(第8の形態)
本発明の第8の形態は、第1,第2,第5,第6,第8のいずれかの形態の半導体デバイスを備えていることを特徴とする光伝送システムである。
図12,図13には、本発明(本願)のGaAs系VCSELまたは光電子融合デバイスを光源として搭載した光伝送システムの構成例が示されている。
すなわち、図12の例は、本発明のGaAs系VCSELまたは光電子融合デバイスを用いたチップ間の並列光伝送システムの一例であって、GaAs系VCSELからの信号を複数のファイバを用いて同時に伝送可能になっている。
また、図13の例は、本発明のGaAs系VCSELまたは光電子融合デバイスを用いたチップ間の並列空間光伝送システムの一例である。この例の場合、信号光がSi基板を透過しているので、GaInNAs系材料を活性層にもつGaAs系VCSELであることが必要である。
[第8の形態の作用効果]
第8の形態では、本発明(本願)のGaAs系VCSEL、又は光電子融合デバイスを搭載して光伝送システムを構成しているので、より低コストで、高機能,高性能なデータ伝送システムを得ることができる。
実施例1では、先ず、次のようにして第1の基体を作製する。すなわち、Si単結晶基板(100)を、HSO/H/HO中でdip処理し、次に、HF水溶液中でdip処理し、表面を清浄化する。次に、MBE法により基板温度400℃で厚さ50nmの低温GaAs層を成長させる。続いて、基板温度600℃で厚さ500nmのGaAs層を成長させ、図14に示すような第1の基体を作製する。
次に、第2の基体を作製する。すなわち、n−GaAs単結晶基板(100)をHCl水溶液で処理した後、MOCVD法により以下の積層膜を設ける。すなわち、厚さ100nmのGaAsバッファ層、続いて厚さ100nmのGaInPエッチストップ層を成長させる。次に、n−AlGaAs/n−GaAs 24.5ペアからなる下部半導体DBR、下部GaAsスペーサ層、GaInAs/GaAs TQW活性層、上部GaAsスペーサ層,AlAs選択酸化層,p−AlGaAs/p−GaAs 32.5ペアからなる上部半導体DBRを順次積層して、図15に示すような第2の基体を作製する。
次に、第1の基体と第2の基体とを直接接合する。すなわち、第1の基体のGaAs層表面と第2の基体の上部半導体DBR最上層のGaAs層表面とを有機洗浄し、HF水溶液にdipした後、室温下大気中で貼り合わせる。次に、この試料に20g/cmの荷重をかけながらHガス雰囲気中で480℃で熱処理する。
次に素子加工を行なう。すなわち、上記のように直接接合した試料のGaAs単結晶基板の裏面を研磨した後、HSO/H/HO中でdip処理しGaAs単結晶基板を全てエッチング除去する。この場合、前記GaInPエッチストップ層でエッチングが停止する。次に、HCl水溶液中にdipしてGaInPエッチストップ層を除去する。
次に、Clガスを用いるドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングして半導体柱構造を形成する。このとき半導体柱構造の以外のエッチング領域ではエッチング面が下部半導体DBR中に達するまでエッチングする。
次に、HO蒸気により400℃で、上記AlAs選択酸化層を25μm程度のAlAs層を残して酸化し、電流狭窄構造を作製する。
次に、ポリイミド膜でn側,p側電極コンタクト部と光出力部を除いた領域を被覆する。半導体柱上面の中央に電極膜のない光出力口を設け、また、光出力口以外の面にn側電極を設ける。また、上部半導体DBR中のエッチング底面の一部にp側電極を形成する。
以上のようにして図16に示すようなGaAs系面発光レーザ(VCSEL)を作製することができる。
図16に示す実施例1の面発光レーザでは、p側電極及びn側電極から、それぞれ正キャリア,負キャリアを注入して、活性層で発光させ、レーザ発振させる。レーザ光はSi基板と垂直で表面方向に出力される。
この実施例1では、接合面の材料がGaAs同士を直接接合しているので、熱歪がないため大きな接合強度が得られる。また、接合面にできる非晶質層により下部のヘテロ界面からの転位の増殖をブロックできVCSELの劣化がなくなることにより長寿命のデバイスが得られる。
また、基板がSiなので、レーザ発振部からの熱は主にSi基板に流れる。GaAsよりSiの方が熱伝導率が高いので、GaAs基板上に形成したレーザよりも高いレーザ特性が得られる。
実施例2では、先ず、次のようにして第1の基体を作製する。すなわち、Si単結晶基板(100)を、HSO/H/HO中でdip処理し、次に、HF水溶液中でdip処理し、表面を清浄化する。次に、MBE法により基板温度400℃で厚さ50nmの低温GaAs層を成長させる。続いて、基板温度600℃で厚さ500nmのGaAs層を成長させる。続いて、基板温度600℃で厚さ7nmのInP層を成長させ、図17に示すような第1の基体を作製する。
次に、第2の基体を作製する。すなわち、n−GaAs単結晶基板(100)をHCl水溶液で処理した後、MOCVD法により以下の積層膜を設ける。すなわち、厚さ100nmのGaAsバッファ層、続いて厚さ100nmのAlAs犠牲層を成長させる。次に、n−AlGaAs/n−GaAs 24.5ペアからなる下部半導体DBR、下部GaAsスペーサ層、GaInNAs/GaAs TQW活性層、上部GaAsスペーサ層,AlAs選択酸化層,p−AlGaAs/p−GaAs 32.5ペアからなる上部半導体DBR、厚さ7nmのInP層を順次積層成長させ、図18に示すような第2の基体を作製する。
なお、第1の基体,第2の基体のInP層は薄いので、GaAs上にエピタキシャル成長している。
次に、第1の基体と第2の基体とを直接接合する。この直接接合は、熱処理温度が450℃である他は、実施例1と同様に実施する。
次に、基板分離を行なう。すなわち、上記のように直接接合した試料の側面を、AlAs選択酸化層とInP接合面のエッチングを防止するため、レジスト等で被覆する。次に、試料をHF水溶液にdipして、AlAs犠牲層をエッチング除去し、GaAs単結晶基板を分離する。
次に、素子加工を行なう。この素子加工では、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングして半導体柱構造を形成する。以降のプロセスは実施例1と同じである。
以上のようにして図19に示すような面発光レーザを作製することができる。
図19に示す実施例2の面発光レーザも、実施例1の面発光レーザと同じ動作をする。
この実施例2では、実施例1の作用効果に次の点が加わる。すなわち、実施例2では、犠牲層を設け、直接接合後にこの犠牲層をエッチングすることによりGaAs単結晶基板を除去する製造方法であり、試料に機械的ストレスをかけないので、素子の劣化が小さいSi系単結晶基板上のGaAs系VCSELを低いコストで製造することが可能になる。
また、GaAs系VCSELがGaInNAs系材料を含む活性層からなるので、光伝送への適用性の高い、冷却装置が不要な、製造が簡便な光電子融合回路用光源を得ることができる。
実施例3では、先ず、実施例1と同様にして、図14に示したような第1の基体を作製する。
次に、第2の基体を作製する。すなわち、n−GaAs単結晶基板(100)をHCl水溶液で処理した後、MOCVD法により以下の積層膜を設ける。すなわち、厚さ100nmのGaAsバッファ層、続いて厚さ100nmのAlAs犠牲層を成長させる。次に、n−AlGaAs/n−GaAs32.5ペアからなる下部半導体DBR、下部GaAsスペーサ層、GaInNAs/GaAs TQW活性層、上部GaAsスペーサ層,AlAs選択酸化層,p−AlGaAs/p−GaAs24.5ペアからなる上部半導体DBRを順次積層成長させ、図20に示すような第2の基体を作製する。
次に、第2の基体の側面を、AlAs選択酸化層のエッチングを防止するため、レジスト等で被覆する。次に、第2の基体の積層膜最上層の表面をワックスでガラス支持板に接着する。次に、試料をHF水溶液にdipしてAlAs犠牲層をエッチング除去し、第2の基体からGaAs単結晶基板を分離する。次に、第1の基体と第2の基体とを直接接合する。すなわち、第2の基体の前記支持板に保持されている積層膜の裏面のGaAs層と第1の基体のGaAs層とを実施例1と同様に直接接合する。次いで、150℃以下で接合した試料から支持体を分離し、洗浄する。
次に、素子加工を行なう。この素子加工では、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングして半導体柱構造を形成する。以降のプロセスは実施例1と同様である。
以上のようにして図21に示すような面発光レーザを作製することができる。
図21に示す実施例3の面発光レーザも、実施例1の面発光レーザと同様の動作をする。
この実施例3では、実施例2の作用効果に次の点が加わる。すなわち、実施例3では、接合される第2の基体が比較的薄いVCSEL構造体積層膜だけになるので、この積層膜は第1の基体の反りなどの試料表面の凹凸にならいやすくなり、接合時の密着が良好になる。よって、より強い接合強度が得られる。
実施例4では、先ず、次のようにして第1の基体を作製する。すなわち、両面研磨Siウェハ(100)の一方の面に、レジストを塗布し、マイクロレンズを形成する領域に、遮光度が異なるフォトマスクを用いて露光,現像しエッチング用レジストマスクを作製する。そして、CFを導入したドライエッチング法でマイクロレンズを形成する。マイクロレンズを設ける位置は、その光軸が以後作製する要素デバイスのレーザ光の光軸と同一になる位置にする。
次いで、このウェハの他方の面に、実施例1の第1の基体と同様に低温GaAsバッファ層,GaAs接合層を成長させる。
次いで、第2の基体を作製する。すなわち、n−GaAs単結晶基板(100)をHCl水溶液で処理した後、MOCVD法により以下の積層膜を設ける。すなわち、厚さ100nmのGaAsバッファ層、続いて厚さ100nmのAlAs犠牲層を成長させる。次に、n−AlGaAs/n−GaAs32.5ペアからなる下部半導体DBR、下部GaAsスペーサ層、GaInNAs/GaAs TQW活性層、上部GaAsスペーサ層,AlAs選択酸化層,p−AlGaAs/p−GaAs24.5ペアからなる上部半導体DBRを順次成長させ、図20に示すような第2の基体を作製する。
次に、第1の基体と第2の基体とを直接接合する。すなわち、マイクロレンズの光軸とレーザ光の光軸を一致させ、GaAs面同士で実施例1と同様に接合する。
次に、上記のように接合した試料の側面を、AlAs選択酸化層のエッチングを防止するため、レジスト等で被覆する。次に、試料をHF水溶液にdipしてAlAs犠牲層をエッチング除去し、GaAs単結晶基板を分離する。
次に、素子加工を行なう。この素子加工では、ドライエッチング法により下部半導体DBR裏面からエッチングして半導体柱構造を形成する。以降のプロセスは実施例1と同じである。半導体柱上面のn側電極の形は、光出力用の開口を設けない形状である。以上のようにして図22に示すような面発光レーザを作製することができる。
図22に示す実施例4の面発光レーザでは、p側電極及びn側電極から、それぞれ正キャリア,負キャリアを注入して、活性層で発光させ、レーザ発振させる。レーザ光はSi基板と垂直に出力されマイクロレンズを通過するとビームが収束する。
この実施例4では、実施例2の作用効果に、次の点が加わる。すなわち、実施例4では、Si単結晶基板裏面にマイクロレンズが設けられているので、レーザ光が収束する。よって、チップ間、ボード間の空間伝送用の光源に利用した場合は、有効な空間伝送距離が大きくなり、チップ間、ボード間の距離を大きく配置できる。また、ファイバとの結合を想定した場合は、より結合しやすくなる。
一般的な面発光レーザの構成例を示す図である。 第1の基体の構成例を示す図である。 第2の基体の構成例を示す図である。 直接接合過程の一例を説明するための図である。 基板分離過程後の試料を示す図である。 本発明の面発光レーザ(VCSEL)の構成例を示す図である。 第2の基体の他の構成例を示す図である。 第2の基体での基板分離後の状態を示す図である。 本発明の面発光レーザ(VCSEL)の他の構成例を示す図である。 光学素子を有する本発明の面発光レーザ(VCSEL)の各構成例を示す図である。 光電子融合デバイスの構成例を示す図である。 本発明の光電子融合融合デバイス,面発光レーザ(VCSEL)を用いたファイバー伝送システムの構成例を示す図である。 本発明の光電子融合融合デバイス,面発光レーザ(VCSEL)を用いた空間伝送システムの構成例を示す図である。 実施例1,実施例3の第1の基体を示す図である。 実施例1のGaAs上積層膜を示す図である。 実施例1のSi単結晶上GaInAs VCSELを示す図である。 実施例2の第1の基体を示す図である。 実施例2のGaAs上積層膜を示す図である。 実施例2のSi単結晶上GaInNAs VCSELを示す図である。 実施例3,実施例4のGaAs上積層膜を示す図である。 実施例3のSi単結晶上GaInNAs VCSELを示す図である。 実施例4のSi単結晶上マイクロレンズ付GaInNAs VCSELを示す図である。

Claims (8)

  1. Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長による化合物半導体層が設けられている第1の基体上に、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長により形成されたGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が直接接合されていることを特徴とする半導体デバイス。
  2. 請求項1記載の半導体デバイスにおいて、前記第1の基体の接合面と前記GaAs系面発光レーザ構造体の接合面とが、同一材料の化合物半導体層からなっていることを特徴とする半導体デバイス。
  3. Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層して第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程と、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去する工程とを有していることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  4. Si、又は、SiGe、又は、GeからなるSi系単結晶基板の上にエピタキシャル成長により化合物半導体層を設けて第1の基体を形成する工程と、GaAs単結晶基板上にエピタキシャル成長した犠牲層とエピタキシャル成長したGaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体積層膜とを順次積層した後、前記犠牲層自体をエッチングしてGaAs単結晶基板をリフトオフにより除去し第2の基体を形成する工程と、前記第1の基体と第2の基体とを直接接合する工程とを有していることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
  5. 請求項1または請求項2記載の半導体デバイスにおいて、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体中には、GaInNAs系材料を含む活性層が設けられていることを特徴とする半導体デバイス。
  6. 請求項1,請求項2,請求項5のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、Si系単結晶基板の表面、裏面、又は内部において、前記GaAs系面発光レーザ(VCSEL)構造体が出力する光の光路上に、光学素子が設けられていることを特徴とする半導体デバイス。
  7. 請求項1,請求項2,請求項5,請求項6のいずれか一項に記載の半導体デバイスにおいて、前記Si系単結晶基板中、又は該Si系単結晶基板上に、電子回路が設けられていることを特徴とする半導体デバイス。
  8. 請求項1,請求項2,請求項5,請求項6,請求項7のいずれか一項に記載の半導体デバイスを備えていることを特徴とする光伝送システム。
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