JP2019018271A - テレスコピックカバー及び工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストッパーを交換し易い構造としたテレスコピックカバー及び工作機械を提供すること。【解決手段】工作機械1のテレスコピックカバー2は、所定の方向に伸縮自在に形成されている。第1のカバー片10及び第2のカバー片20は、受け入れ側カバー片として、所定の方向Xに沿った側面11,21の両端において外側に突出する一対の受け入れ側ストッパー111,112,211,212と、一対の受け入れ側ストッパー111,112,211,212の間に所定の方向Xに沿って形成されたスリット113,213と、を有し、第2のカバー片20及び第3のカバー片30は、入れ子側カバー片として、所定の方向Xに沿った側面21,31において外側に突出してスリット113,213に挿通され、一対の受け入れ側ストッパー111,112,211,212の間を移動する入れ子側ストッパー214,314を有する。【選択図】図1A

Description

本発明は、伸縮自在に形成したテレスコピックカバー、及びこのテレスコピックカバーを備えた工作機械に関する。
従来、工作機械では、切粉や切削液から駆動部を保護する必要があり、かつ、工作機械の大きさを抑えるために、一般的にテレスコピックカバーと呼ばれる軸移動の際に伸縮するカバーが用いられている。このテレスコピックカバーは、大きさの異なる複数の筒状のカバー片を順次入れ子状に重ね合わせて、全体を入れ子の向きに伸縮自在に形成したものである。
例えば、クッションゴム等のストッパーを用いて伸縮を制御する構造を有するテレスコピックカバーが開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。これらのテレスコピックカバーでは、クッションゴム等のストッパーにより、カバーの伸縮時に隣接するカバー片との間で発生する衝撃が緩和される。
特開2002−346878号公報 特開2015−205391号公報
ところで、クッションゴム等のストッパーは、経時劣化するため定期的な交換が必要である。しかしながら、特許文献1及び2に開示されているテレスコピックカバーでは、クッションゴム等のストッパーがカバーの内側に配置されているため、カバー片を取り外す作業を伴う等、ストッパーを交換し難いという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ストッパーを交換し易い構造としたテレスコピックカバー及び工作機械を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係るテレスコピックカバー(例えば、後述するテレスコピックカバー2)は、大きさの異なる複数の筒状のカバー片(例えば、後述する第1のカバー片10、第2のカバー片20、第3のカバー片30)が入れ子状に互いに重ね合わせられて所定の方向(例えば、後述する所定方向X)に伸縮自在に形成されたテレスコピックカバーであって、複数の前記カバー片の各々は、受け入れ側カバー片(例えば、後述する第1のカバー片10、第2のカバー片20)と、前記受け入れ側カバー片に挿入される入れ子側カバー片(例えば、後述する第2のカバー片20、第3のカバー片30)と、の一方又は両方として機能し、前記受け入れ側カバー片は、前記所定の方向に沿った面の両端において外側に突出する一対の受け入れ側ストッパー(例えば、後述する受け入れ側ストッパー111,112,211,212)と、前記一対の受け入れ側ストッパーの間に前記所定の方向に沿って形成されたスリット(例えば、後述するスリット113,213)と、を有し、前記入れ子側カバー片は、前記所定の方向に沿った面において外側に突出して前記スリットに挿通され、前記一対の受け入れ側ストッパーの間を移動する入れ子側ストッパー(例えば、入れ子側ストッパー214,314)を有する。
(2) (1)のテレスコピックカバーにおいて、前記入れ子側ストッパーは、前記受け入れ側のカバー片の外側において前記スリットに直交する方向に張り出した形状を有していてもよい。
(3) (1)又は(2)のテレスコピックカバーにおいて、前記受け入れ側カバー及び前記入れ子側カバーの両方として機能する前記カバー片が有する前記受け入れ側ストッパーは、該カバー片からの突出高さ(例えば、後述する突出高さh)が、該カバー片の外面と、該カバー片が挿入される前記受け入れ側カバー片の内面と、の間に形成される隙間の間隔(例えば、後述する間隔d)よりも低くてもよい。
(4) 本発明に係る工作機械(例えば、後述する工作機械1)は、(1)〜(3)のいずれかに記載のテレスコピックカバーを備える。
本発明によれば、ストッパーを交換し易い構造としたテレスコピックカバー及び工作機械を提供できる。
本発明の一実施形態に係る工作機械のテレスコピックカバーの伸長した状態を示す側面図である。 図1Aに示すテレスコピックカバーの収縮した状態を示す側面図である。 図1Aに示すテレスコピックカバーの伸長した状態を示す平面図である。 図1Aに示すテレスコピックカバーの収縮した状態を示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1A、図1B、図2A及び図2Bを参照しながら詳細に説明する。図1Aは、本発明の一実施形態に係る工作機械1のテレスコピックカバー2の伸長した状態を示す側面図である。図1Bは、図1Aに示すテレスコピックカバー2の収縮した状態を示す側面図である。図2Aは、図1Aに示すテレスコピックカバー2の伸長した状態を示す平面図である。図2Bは、図1Aに示すテレスコピックカバー2の収縮した状態を示す平面図である。
図1に示すように、工作機械1のテレスコピックカバー2は、大きさの異なる複数の角筒状のカバー片10,20,30が入れ子状に互いに重ね合わせられて所定の方向Xに伸縮自在に形成されたものである。ここで、所定の方向Xは、角筒状のカバー片10,20,30の中心軸方向である。
このテレスコピックカバー2は、工作機械1の駆動部を覆うように設けられ、切粉や切削液から該駆動部を保護する。また、このテレスコピックカバー2は、駆動部の駆動に伴って所定の方向Xに伸縮する。
第1のカバー片10は、当該第1のカバー片10の内形寸法が第2のカバー片20の外形寸法よりも大きく、第2のカバー片20が挿入されている受け入れ側カバー片として機能する。
この第1のカバー片10は、受け入れ側カバー片として、一対の受け入れ側ストッパー111,112と、スリット113と、を有している。一対の受け入れ側ストッパー111,112は、第1のカバー片10における所定の方向Xに沿った側面11の両端において外側に突出するように、ボルト等によって第1のカバー片10に固定されているクッションゴムである。これら一対の受け入れ側ストッパー111,112は、スリット113に挿通される挿通部と、該挿通部の先端からスリット113に直交する方向Zに張り出した張り出し部と、を有する張り出し形状を有している。スリット113は、一対の受け入れ側ストッパー111,112の間に所定の方向Xに沿って形成され、第1のカバー片10の内外を貫通している。
第2のカバー片20は、当該第2のカバー片20の外形寸法が第1のカバー片10の内形寸法よりも小さく、第1のカバー片10に挿入されている入れ子側カバー片として機能すると共に、当該第2のカバー片20の内形寸法が第3のカバー片30の外形寸法よりも大きく、第3のカバー片30が挿入されている受け入れ側カバー片として機能する。
この第2のカバー片20は、入れ子側カバー片として、入れ子側ストッパー214を備えていると共に、受け入れ側カバー片として、一対の受け入れ側ストッパー211,212と、スリット213と、を有している。
入れ子側ストッパー214は、第2のカバー片20における所定の方向Xに沿った側面21において外側に突出するように、ボルト等によって第2のカバー片20に固定されて第1のカバー片10のスリット113に貫通され、第1のカバー片10の一対の受け入れ側ストッパー111,112の間を移動するクッションゴムである。この入れ子側ストッパー214は、第1のカバー片10の側面11の外側において、第1のカバー片10のスリット113に直交する方向Zに張り出した形状を有している。即ち、この入れ子側ストッパー214は、上述の一対の受け入れ側ストッパー111,112と同様の形状を有する。
一対の受け入れ側ストッパー211,212は、第2のカバー片20における所定の方向Xに沿った側面21の両端において外側に突出するように、ボルト等によって第2のカバー片20に固定されているクッションゴムである。これら一対の受け入れ側ストッパー211,212は、スリット213に直交する方向Zに張り出した形状を有している。即ち、これら一対の受け入れ側ストッパー211,212は、上述の一対の受け入れ側ストッパー111,112と同様の形状を有する。
受け入れ側ストッパー211は、第2のカバー片20の側面21からの突出高さhが、当該第2のカバー片20の側面21の外側(外面)と、当該第2のカバー片20が挿入されている第1のカバー片10の側面11の内側(内面)と、の間に形成されている隙間の間隔dよりも小さい。スリット213は、一対の受け入れ側ストッパー211,212の間に所定の方向Xに沿って形成され、第2のカバー片20の内外を貫通している。このスリット213は、切粉、塵埃、切削液等の浸入を防止すべく、テレスコピックカバー2の収縮時に第1のカバー片10のスリット113と重ならない位置に形成されていることが好ましい。
第3のカバー片30は、当該第3のカバー片30の外形寸法が第2のカバー片20の内形寸法よりも小さく、第2のカバー片20に挿入されている入れ子側カバー片として機能する。
この第3のカバー片30は、入れ子側カバー片として、入れ子側ストッパー314を備えている。入れ子側ストッパー314は、第3のカバー片30における所定の方向Xに沿った側面31において外側に突出するように、ボルト等によって第3のカバー片30に固定されて第2のカバー片20のスリット213に貫通され、第2のカバー片20の一対の受け入れ側ストッパー211,212の間を移動するクッションゴムである。この入れ子側ストッパー214は、第2のカバー片20の側面21の外側において、第2のカバー片20のスリット213に直交する方向Zに張り出した形状を有している。即ち、この入れ子側ストッパー214は、上述の一対の受け入れ側ストッパー111,112と同様の形状を有する。
次に、図1A、図1B、図2A及び図2Bを用いて、工作機械1のテレスコピックカバー2の伸縮について説明する。
図1A及び図2Aに示す伸長した状態から図1B及び図2Bに示す収縮した状態にする場合、工作機械1のテレスコピックカバー2は、第2のカバー片20が第1のカバー片10の内側に挿入されて、第2のカバー片20の入れ子側ストッパー214が第1のカバー片10の受け入れ側ストッパー111に突き当たると共に、第3のカバー片30が第2のカバー片20の内側に挿入されて、第3のカバー片30の入れ子側ストッパー314が第2のカバー片20の受け入れ側ストッパー211に突き当たる。
一方、図1B及び図2Bに示す収縮した状態から図1A及び図2Aに示す伸長した状態にする場合、工作機械1のテレスコピックカバー2は、第2のカバー片20が第1のカバー片10の内側から引き出されて、第2のカバー片20の入れ子側ストッパー214が第1のカバー片10の受け入れ側ストッパー112に突き当たると共に、第3のカバー片30が第2のカバー片20の内側から引き出されて、第3のカバー片30の入れ子側ストッパー314が第2のカバー片20の受け入れ側ストッパー212に突き当たる。
以上のように、本実施形態に係る工作機械1のテレスコピックカバー2によれば、受け入れ側ストッパー111,112が第1のカバー片10の側面11の外側に、受け入れ側ストッパー211,212及び入れ子側ストッパー214が第2のカバー片20の側面21の外側に、入れ子側ストッパー314が第3のカバー片30の側面31の外側に、それぞれ設けられているので、受け入れ側ストッパー111,112,211,212及び入れ子側ストッパー214,314を交換し易い。より具体的には、これらストッパーは、ボルト等によって各カバー片の外側に設けられているため、外側からボルトを外すことにより、容易に交換が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
上記実施形態では、各カバー片10,20,30の一方の側面11,21,31に本発明が適用された場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、各カバー片10,20,30における所定の方向Xに沿った面であれば、他方の側面、上面、下面のいずれの面に本発明が適用されていてもよい。
また、上記実施形態では、3つのカバー片からなるテレスコピックカバーについて説明したが、カバー片の数は制限されない。例えば4つ以上のカバー片を備えるテレスコピックカバーにも適用可能である。
1 工作機械
2 テレスコピックカバー
10 第1のカバー片(カバー片、受け入れ側カバー片)
20 第2のカバー片(カバー片、受け入れ側カバー片、入れ子側カバー片)
30 第3のカバー片(カバー片、入れ子側カバー片)
11,21,31 側面
111,112,211,212 受け入れ側ストッパー
113,213 スリット
214,314 入れ子側ストッパー
X 所定の方向
Z 直交する方向
h 突出高さ
d 間隔

Claims (4)

  1. 大きさの異なる複数の筒状のカバー片が入れ子状に互いに重ね合わせられて所定の方向に伸縮自在に形成されたテレスコピックカバーであって、
    複数の前記カバー片の各々は、受け入れ側カバー片と、前記受け入れ側カバー片に挿入される入れ子側カバー片と、の一方又は両方として機能し、
    前記受け入れ側カバー片は、前記所定の方向に沿った面の両端において外側に突出する一対の受け入れ側ストッパーと、前記一対の受け入れ側ストッパーの間に前記所定の方向に沿って形成されたスリットと、を有し、
    前記入れ子側カバー片は、前記所定の方向に沿った面において外側に突出して前記スリットに挿通され、前記一対の受け入れ側ストッパーの間を移動する入れ子側ストッパーを有する、テレスコピックカバー。
  2. 前記入れ子側ストッパーは、前記受け入れ側のカバー片の外側において前記スリットに直交する方向に張り出した形状を有する、請求項1に記載のテレスコピックカバー。
  3. 前記受け入れ側カバー及び前記入れ子側カバーの両方として機能する前記カバー片が有する前記受け入れ側ストッパーは、該カバー片からの突出高さが、該カバー片の外面と、該カバー片が挿入される前記受け入れ側カバー片の内面と、の間に形成される隙間の間隔よりも低い、請求項1又は2に記載のテレスコピックカバー。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のテレスコピックカバーを備える、工作機械。
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