JP2015205391A - テレスコピックカバーのストッパー - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃を吸収し、騒音や振動や衝撃を低減すると共に、ストロークやコストの問題を解決する。【解決手段】テレスコを構成するカバーの立て板5に、切り欠き部6や切り起こし部を設けたり、バックアップ板や押さえ板を接合したりして、入手が容易で、柔軟性と弾力性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐形状や角紐形状、板形状あるいは異形状の押し出し成形品、あるいは材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかを、収縮端側のストッパーとして着脱可能に装着する。【選択図】図3

Description

工作機械の切粉や切削剤から摺動面やボールネジなどを保護する目的で用いられるテレスコピックカバーに関する。
テレスコピックカバー(以下テレスコと略記する)は、工作機械の軸の駆動に従動して、複数枚のカバーが相互に重なった状態で伸縮運動を繰り返し、摺動面やボールネジなどを切粉や切削剤から保護する役目をするカバーである。
テレスコには、工作機械の大きさ、横型・縦型、旋盤・フライス盤などの機種や保護する軸などによって種々の形状、構造のカバーがあるが、基本的には、パンタグラフを使って伸縮時の同期をとる構造のカバーとパンタグラフを用いずカバーが伸縮すると2枚目3枚目4枚目と順次重なりながら伸縮するタイプのカバーなどがある。
本発明は、パンタグラフを用いない小型の工作機械用テレスコに関するものである。
小型のテレスコの場合、パンタグラフを用いるとパンタグラフ自身の大きさの関係からスペースが必要であるためスペースの問題やパンタグラフ自身のコストやパンタグラフ組み付けなどのコスト的問題からパンタグラフを使わない場合が多いが、パンタグラフを用いないことで生じる問題がある。
パンタグラフを用いないことによる問題は、収縮時、カバーが1枚ずつ増えながら衝突するように重なって移動するため、金属同士の衝突による大きな騒音や振動や衝撃が発生しやすいことである。例えば、第1のカバーが収縮をはじめ第2のカバーに到達すると第2のカバーに衝突することになる。次いで第1・第2のカバーが一緒になって第3のカバーに衝突するというように順次繰り返し衝突が起き、最後は移動するカバー全部がストロークエンドで衝突して止まるというようになっていて、金属同士が直接衝突するため、大きな音や振動や衝撃が発生する。テレスコが大きな音を発生させると、加工中に工作機械本体側から異常音が発生した場合などに、原因が判別しにくくなったりすることなどから好ましくないし、振動や衝撃は、工作機械に悪影響が出たり、加工品の品質の低下を招いたり、テレスコ自体の寿命を損なうなどの問題がある。
そのため、従来、音、振動、衝撃、などを吸収するため、各カバーの立て板にNBRなどのゴムで作った緩衝を吸収するためのゴムストッパーを取り付けていた。該ゴムストッパーは、例えばグロメット式にして立て板に差し込むようにして取り付けるようにしたり、ネジやリベットで固定していた。ゴムストッパーは、テレスコ全体の質量、駆動条件などによって選択するが、金型を用いて作るためコストの問題があり、条件によっては金型を新規に製作しなければならないためコスト高になるという問題があった。
また、音、振動、衝撃を吸収しなければならないが、使用するゴム硬度や厚さによっては、十分に音、振動、衝撃を吸収できていないことが多かった。特に、小型のテレスコの場合、軽量であるため、金属同士の衝突時とは音色を変えることはできるものの、ゴムが緩衝材としての役目を十分果たしているとは言い難いものとなっていた。また、ゴムストッパーの厚さを厚くすれば効果が期待出来るが、ストッパーの厚さを厚くすることはストロークのロスが発生するため、むやみに厚く出来ないという問題があった。
また、例えば0.5(mm)厚や1(mm)というような薄板鋼板で作る小型のカバーの場合、ネジやリベットで固定しようとしてもカバーに直接タップ加工出来ないため、立て板に座板を溶接し座板にタップ加工して固定するようにしていた。そのため座板を溶接するコスト、タップ加工するコスト、ネジ止めするコストなどコスト高となるなどの問題があった。
さらに、近年工作機械による生産性の向上を図るため、高速駆動化が進んでいて、工作機械の駆動に従動するテレスコも高速駆動となっているが、高速で衝突すると、衝突時の音や振動や衝撃はさらに大きなものとなり問題となっていた。
なお、小型の工作機械用のテレスコという表現であるが、どの大きさの機械を小型といい、どの大きさになると中型や大型の工作機械かという定義は明確でなく、小型を主とするメーカーの大型は、大型を主とするメーカーでは小型であるので、説明の都合上抽象的であるが、一般的に小型とされる機械を便宜上小型としたと解釈願いたい。
従来、パンタグラフを用いない場合の小型テレスコではゴムストッパーを用いることが多かったが、従来のゴムストッパーでは収縮側のストッパーとして、騒音や振動や衝撃に対する減衰性能が十分でないという問題や、ゴムストッパーの厚さが厚いとストロークのロスが大きくなったり、ゴムストッパーのコストの問題があった。本発明は、衝撃を吸収し、騒音や振動や衝撃を低減すると共に、ストロークやコストの問題を解決するものである。
本発明は、上記課題を解決するために成されたもので、各カバーの立て板に、例えば一対の切り欠き部を2組設け、該切り欠き部を利用して、柔軟性と弾力性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐状、角紐状、板形状や異形状の押し出し成形品、あるいはこれらの材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかを収縮側のストッパーとして着脱可能に装着できるようにしたものである。
また、前記切り欠き部とは別に切り欠き部に対応する一対の切り起こし部を立て板に形成し、該切り起こし部を曲げ返すことで、前記ストッパーの両端部付近を“かしめ”るようにして固定するようにするか、切り起こし部の起こした反対面にバックアップ板を接着や溶接により接合して、該バックアップ板と切り起こし部で、ストッパーの両端部付近を“かしめ”るようにして、着脱可能に装着するようにしたものである。
さらに、前記切り欠き部とは別に切り欠き部に対応する一対の押さえ板を溶接や接着により立て板に接合し、該押さえ板のばね力で前記ストッパーの両端部付近を立て板に押さえ付けるようにして着脱可能に装着するようにしたものである。
また、切り欠きを加工するレーザー加工機やタレット式プレスパンチ(以下タレパンと略記する)による加工時に発生する“ドロス”や“かえり”あるいは切断面の荒れなどで、ストッパーの寿命が短くならないようにするため、前記ストッパーが直接切り欠き部に接触しないように、キャップ、モール、自在ブッシュなどで保護するようにしたものである。
さらに、切り欠きを設けず、立て板に一対の切り起こし部を2組設け、切り起こし部の切り起こした側と反対側の面にバックアップ板を接着や溶接により接合し、切り起こし部とバックアップ板によって、前記ストッパーの両端部付近を“かしめ”るようにして装着するか、または、立て板に一対の押さえ板を2組接着や溶接により接合し、該押さえ板のばね力でストッパーの両端部付近を押さえ付けるようにして、立て板に平行にストッパーを着脱可能に装着できるようにしたものである。
従来テレスコで用いられているゴムストッパーに比べ、衝突時の音や振動や衝撃に対し、減衰性の効果が大となり、スペースやストロークの問題もなく、従来のゴムストッパーより安価で入手が容易で、着脱が容易に可能なストッパーで、高速駆動化にも対応出来るストッパーが提供可能となった。
以下、本発明を実施形態により説明する。第1の発明は、カバーを構成する立て板部に2つから4つの切り欠きを1対とする切り欠き部を2組設け、該切り欠き部により、柔軟性、弾力性を有するストッパーを装着出来るようにしたことを特徴とするものである。
図1は、本発明の実施形態を説明する図であり、小型立型マシニングセンター用の本発明の効果を確認するために試作したテレスコ1の全体を示す三次元CADを用いて描いた投影図であり、カバー2は、厚さ0.5(mm)の高張力鋼板をレーザーで加工し、曲げ加工を行って作ったものである。カバー2の丸穴3は、図示しない工作機械のスピンドルが通る穴であり、スピンドルの左右にそれぞれ7枚のカバー2が重なるようにテレスコ1のフレーム4を介して、図示しない工作機械の全体カバーに取り付けられ、スピンドルの駆動に追従して水平方向に伸縮するようになっていて、スピンドルの上部を保護する計14枚のカバー2から構成されるテレスコ1である。図1は、丸穴3の右側7枚のカバー2が縮んでいて、左側の7枚のカバー2が伸びている状態を示していて、立て板5には切り欠き部6が左右それぞれ各6枚のカバーに設けられ、後述するストッパー7は装着されていない状態を示している。なお、左右の両端には、ストロークしない固定カバー2aがある。
図2は、図1のZ部の部分拡大図であり、立て板5に、コの字の形状をした切り欠きと逆コの字形状の切り欠きを1対とする切り欠き部6を示したものである。
また、図3は、タイガースポリマー株式会社が販売しているSR1055というグレードで、外径8(mm)×内径6(mm)×長さ33(mm)のショアーゴム硬度58のシリコーンゴムの中空チューブを、図2で示した切り欠き部6に、ストッパー7として装着した例を示す部分拡大図であり、図2のLの部分に両端部を差し込むように装着した状態であり、図4は、図3のA−A断面の部分断面図である。図3のような状態で、図1のテレスコの両端の固定部のカバー2aを除く12枚のカバー2に2個づつ計24個のストッパー7が装着されるようになっている。
なお、ストッパー7を装着した時、前後のカバー2のストッパー7が、重って干渉しないように、図1で示したように切り欠き部6は、千鳥になるような位置に加工して装着する方が良い。また、切り欠き部6を2組にした理由は、伸縮駆動時のバランスの問題であり、平行移動させたいカバーに1ヶ所のストッパー7では安定的に平行移動させることが難しいためである。
また、図5は従来から用いられているグロメット式ストッパーの本出願人らが標準的に採用しているゴムストッパー8を装着した状態の一例を示す断面図であり、例えば、ゴム硬度55のゴムストッパー8の両側にフランジ9、フランジ9aが付いていて、フランジ9、9aで立て板5を挟むようにして装着するようになっている。なお、tは立て板5の板厚である。
図1、図2、図3で説明したテレスコ1を実施形態1そして試作し、連続往復動運転が可能な試験機に乗せて、実際のテレスコ同様の伸縮をさせて連続耐久試験を行った。
その結果、図5に示したような従来のグロメット式ストッパー8に比べ、音も振動も衝撃も小さくなり吸音部材・緩衝部材として大きな効果があることが確認できた。これは、シリコーンゴムチューブのゴム硬度が58と柔らかいことと、中空であるのでエアークッション効果があるためと言える。また、往復動では20万回、ストッパーとしては10万回の連続耐久試験を行ったが、問題なく耐久性が確認できた。
ただし、図2で示したLの部分を15(mm)と長くして行った場合は、比較的短い回数でコの字の付け根から折損したものもあったが、8(mm)の場合は問題が無かった。
また、その後連続運転を継続した結果、約12万回でストッパー7が切れるというものが数カ所で現れた。これは、レーザー切断したままの状態で試験したため、部分的に“ドロス”が残ったり、切断面が荒れた状態であったため、伸縮運動が繰り返されてこすれたためにストッパー7が擦り切れたことが考えられる。そこで、ストッパー7と接触する部分にヤスリをかけシャープなエッジなどを除去したところ、さらに長寿命化、安定化を図ることができた。
以上説明したように、本発明は音、振動、衝撃に対する減衰効果が大きく、中空チューブの両端を切り欠いたコの字の部分に差し込むだけで装着できるので着脱も容易に出来、ネジなどを使わないのでタップ加工の必要もないため座板の溶接も必要でなく、組立の工数削減が出来るというメリットがあることが明白となった。さらに、図5に示したグロメット式ストッパー8では、金型が無ければ必要な寸法のストッパーが入手できなかったが、空気圧機器の配管材料として用いられるポリウレタンチューブなどが使用出来るので、誰でも手軽に入手できる一般に流通している比較的安価な部材を使え、工作機械を使用する最終ユーザーでも容易に交換が出来、安価になるというメリットがある。
また、実施形態1では、ストッパー7としてシリコーンゴムチューブを用いた例を説明したが、前述のように、エアー機器の配管などに用いられるポリウレタンチューブでも良いし、フッ素ゴムなどの押し出し成形チューブなどでも良く、さらに、中空でない中実の丸紐形状、角紐形状、板形状、異形のシリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどの押し出し成形など柔軟性・弾力性があれば限定されるものではなく、コの字に切り欠いた穴の部分に差し込むように装着しても良い。
なお、課題であったストロークについては、実施形態1で用いたシリコーンゴムチューブの場合、肉厚が1(mm)なので合計2(mm)となり、柔軟性を有するストッパーなので潰し代を加味すると、1つのストッパー7で2(mm)以下となるので、12枚のカバーで24(mm)以下となる。それに対し、図2に示した従来本出願人らが標準的に採用しているゴムストッパー8を用いたとすると、フランジ9=7(mm)、フランジ9a=3.8(mm)であるので、(7+3.8)×12≒129(mm)となり、ゴムストッパー8を重ならないように千鳥に取り付けても、7×12=94(mm)であるので、本発明のストロークに対する効果が大きいことは明白である。
次に、実施形態2を説明する。実施形態2は、1枚おきのカバー2の立て板5に、3つまたは4つの切り欠き穴で1対とする楕円形状や丸形状、角形状の切り欠き部6を2組設け、該切り欠き部6にストッパー7を立て板の切り欠き部を縫うように通すか、切り欠き部で潰すようにして通すようにして装着するようにしたものである。
図6は、図1に示した立て板5に、コの字の切り欠きに代わる4つの切り欠き穴を一対とする楕円形状の穴である切り欠き部6を設けたことを示す図である。また、図7は、図6の楕円形状の切り欠き部6に立て板5を縫うように通してストッパー7を装着した状態を示す部分断面の拡大図であり、片面のストッパーを7aとし、反対面にあるストッパーを7bとして使うことができるため、実施形態1で説明したように千鳥にする必要がなく、1枚おきのカバー2に切り欠き部6を設ければ良く、カバー2を加工する効率が高いというメリットがある。
実施形態2では、ストッパー7に、タイガースポリマー株式会社が販売しているフッ素ゴム押し出し品のFR27というグレードでショアー硬度71の3×5(mm)の中実の板形状の紐を用いた。
この試作品を用いて実施形態1と同じ連続耐久試験を行った結果、中実の板形状でエアークッション効果はないが、実施形態1同様、音・振動・衝撃に対する減衰性能にすぐれ大きな効果があることを確認することができた。また、取り付けも容易で、切り欠いた立て板5の切り欠き部6の穴を通すことで着脱でき、耐久性も十分であった。
なお、切り欠き部6aの形状を楕円形状と角形状にした場合を比較確認するため、両方の切り欠き部6が混在したものも試作し連続耐久試験を行ったが、楕円穴でも角穴でも大きな差は無かった。したがって、形状、寸法については特に限定されるものではないことを確認した。
なお、切り欠き部6を4つ設けた例を説明したが、切り欠き部6が3つでもストッパー7は、1枚おきに出来ることは同様である。
また、1枚おきでなく、伸縮するカバー全てにストッパーを装着する場合、実施形態1で説明した図2のようなコの字形状の切り欠き部6でなく、2つの切り欠き部6を1対とする丸形状や楕円形状や角形状の切り欠き部6にストッパー7を装着しても良い。
次いで、第2の発明を実施形態3、実施形態4、実施形態5により説明する。実施形態3は、図8に示すような楕円形状の一対の切り欠き部6を設け、さらに、一対の切り欠き部6と対になる一対の切り起こし部10を立て板5に2組設けた例を示すものであり、図9は、図8のB−B部分断面の拡大図であり、切り起こし部10をY方向に起こした状態を示す図である。また、図10は、ストッパー7を楕円形状の切り欠き部6を縫うように通して、Y方向に起こした切り起こし部10にストッパー7の両端部を差し込んで、Y方向に起こした切り起こし部10をW方向に曲げ返すようにして“かしめ”てストッパー7の両端部付近を固定するように装着した状態を示す部分断面拡大図である。
なお、図10のストッパー7には、φ8(外径)×φ6(内径)、ショアーゴム硬度で83という株式会社潤工舎製ポリウレタンチューブをストッパー7として用いたテレスコ1を試作し実施形態1同様連続耐久試験を行った結果、図5に示したような従来のグロメット式ストッパー8に比べ、音も振動も衝撃も小さくなり吸音部材・緩衝部材として大きな効果があることが確認できた。また、耐久性も10万回の連続耐久試験で問題は無かった。
なお、切り起こし部10にストッパー7の両端部を差し込んだ例を説明したが、中実の丸紐形状、角紐形状、板形状のストッパー7を用いる場合は、ストッパー7の両端部が切り起こし部10を通ったあと、切り起こし部10をW方向に曲げ返すようにして“かしめ”ても良い。
このようにすることで、切り起こし部10によりストッパー7を固定するため、装着したストッパー7を安定させ外れにくくすることが出来る。
次に、図11と図12により実施形態4を説明する。図11は、実施形態3同様切り欠き部6と切り起こし部10を加工し、さらに、切り起こし部10をY方向に起こした面と反対側の立て板5の面に、0.5(mm)のSPCC板で製作した板をバックアップ板11として、接着剤を用いて接着した例を示す部分断面図である。また、図12は、図11の状態の立て板5に、ストッパー7を装着した状態を示すものであり、ストッパー7には、実施形態3と同じ株式会社潤工舎製ポリウレタンチューブを用い、切り起こし部10とバックアップ板11とでストッパー7を挟むようにしてW方向に“かしめ”て装着した状態を示す図である。
このように、バックアップ板11を設けたことで、ストッパー7の取り付けが容易になったばかりでなく、安定して装着されるようになったため、繰り返し行われる伸縮運動に対しても外れにくくなった。
さらに、図13は実施形態5を説明する図であり、切り欠き部6は設けるが、切り起こし部10を設けず、切り起こし部10の代わりに、立て板5に厚さ0.5(mm)のSUS304−CPを押さえ板12として接着し、押さえ板12で、ストッパー7を立て板5に押し付けることで装着出来るようにするもので、ストッパー7を装着した図は示さないが、押さえ板12をY方向に起こし、ストッパー7を装着後W方向にばね力で戻すことで、装着出来るようになっている。なお、Nは接着範囲を示している。
なお、図は省略したが、ストッパー7に、ショアーゴム硬度35のフッ素ゴムスポンジ押し出し品の5(mm)×5(mm)の角紐を用いたものを試作した。
図12に示した実施形態4の切り起こし部10を設け、バックアップ板11を接着し、ポリウレタンチューブのストッパー7を取り付けたカバー2と、図13に示した実施形態5の押さえ板12を接着し、フッ素ゴムスポンジ押し出し品の角紐のストッパー7を取り付けたカバー2が混在したテレスコ1を試作し、実施形態1と同様の連続耐久試験を行った。その結果、音・振動・衝撃に対する減衰性に大きな効果があること、耐久性にも問題無く、運転中に外れるのではないかという心配も解消することができた。
なお、実施形態4ではバックアップ板11を接着、実施形態5でも押さえ板12を接着した例を説明したが、スポット溶接でも隅肉溶接でも立て板5に接合できれば良く限定されるものでは無い。また、押さえ板12の材料もSUS304−CPに限定されるものでなく、例えば、ベーナイト鋼などが使える。
また、実施形態2で、1枚おきのカバー2に3つまたは4つの切り欠きで1対とする切り欠き部6を2ヶ所設け、ストッパー7を取り付けた例を説明したが、立て板5を通過したストッパー7は切り起こし部10または押さえ板12で固定するように取り付けられるため、立て板5の両側にストッパー7が装着されたことになるので、全部のカバー2にストッパー7を取り付ける必要はなく、実施形態2同様1枚おきのカバー2に取り付けるようにしても良い。
次いで、第3の発明を説明する。実施形態1で説明したように、レーザー加工機やタレパンで鋼板に切り欠き部6を加工した場合、“ドロス”や“かえり”あるいはシャープエッヂなどが残るため、繰り返し伸縮駆動するテレスコ1において、柔軟性、弾力性のあるストッパー7が直接接触するような状態では、伸縮するたびにストッパー7が呼吸するような動きをするため、切り欠き部6とストッパー7が擦れるようになって、擦り切れて寿命が短くなる可能性が高いため、切り欠き部6にヤスリ懸けするようにして寿命の伸長を図った例を説明したが、ヤスリ懸けは工数がかかり、例えば12枚のカバーで1対2ヶ所の切り欠きとすると、48ヶ所をヤスリ懸けしなければならない。
そこで、ストッパー7を保護するため、切り欠き部6に市販されているプラスチック製の自在ブッシュを装着したり、切り欠き部6とは別に製作した穴の内周稜部をR加工した鋼板をモールのように接着や溶接で接合したり、射出成形で作ったプラスチックのキャップのような部品などを切り込み部6にかぶせるように取り付けることで、直接ストッパー7がこすれないようにすることで、寿命の伸長を図るようにしたことを特徴とするものである。
図14は、破線で示した切り欠き部6の切り欠きをこれまでの実施形態で説明した切り欠き寸法より大きくし、カバー2とは別に製作した厚さ0.5(mm)の薄板鋼板SPCCをモール13として立て板5に接着した実施形態6を示すもので、モール13にはストッパー7を装着する切り欠き部61を設け、切り欠き部61の内周の稜線にペーパーヤスリを懸けてなめらかにし、立て板5の両面に接着剤で貼った実施形態6の試作品を示すものである。図15は、図14のC−C断面図である。
このように、モール13のなめらかにした切り欠き部61の稜線部にストッパー7が接触するようにし、バリやエッヂのある切り欠き部6にはストッパー7が接触しないようにしたため、擦り切れる心配は大幅に改良することが出来た。
なお、ストッパー7を装着した図は図示しないが、使用したストッパー7には、タイガーポリマー株式会社が販売しているシリコーンゴム押し出し品のSR1055というグレードでショアー硬度58のφ8(外径)×φ6(内径)の中空チューブを用いたカバー2を実施形態6として試作した。
この試作品を用いて、他の実施形態同様連続耐久試験を行った結果、直接立て板にヤスリを懸けた場合より作業性が良く、バリやエッジも取れたためか20万回でもストッパー7が擦り切れることは無かった。
なお、図14と図15では立て板5の両面にモール13を貼った例を説明したが、片面でも良い。また、モール13は接着剤を用いた接着したものを説明したが、溶接で接合しても良い。
さらに、第4の発明を説明する。これまで説明した実施形態では、立て板5に切り込み部6を設けた例を説明したが、第4の発明は、立て板5に切り込み部6を設けず、立て板5に2つで一対とする切り起こし部10を2組設けて切り起こし、切り起こし部10を起こした反対側の立て板面に、実施形態4で説明したものと同様の薄板鋼板で作ったバックアップ板11を接着や溶接により接合し、切り起こし部10の起こした部分とバックアップ板の間にストッパー7を装着し、切り起こし部10を曲げ戻して、“かしめ”るようにして、ストッパー7を押さえるようにして固定したことを特徴とするものである。
さらに、切り欠き部6も切り起こし部10も設けず、実施形態5で説明したものと同様の薄板鋼板で作った押さえ板12を立て板5に溶接するか接着するかして接合し、押さえ板12を取り付けた同一面に、立て板5と押さえ板12によりストッパー7を挟みこむように装着するようにしたことを特徴とするものである。
図16は実施形態7を説明する図で、立て板5に切り起こし部10を設け、切り起こし部10をY方向に切り起こした面と反対側の立て板面に切り起こしによって抜けた部分をバックアップするためのバックアップ板11を接着剤で接着した状態を示す部分断面拡大図である。図17は、図16のように製作したカバー2の立て板5にストッパー7を装着しW方向に切り起こし部10を曲げ返し、バックアップ板11とでストッパー7を“かしめ”るように装着した状態を示す部分断面拡大図である。
図18および図19は、実施形態8を説明する図で、図18は、立て板5に切り欠き部6や切り起こし部10は加工せず、厚さ0.5(mm)のSUS304−CPで作った板ばねを押さえ板12として接着剤で接着した状態を示し、図19は、押さえ板12と立て板5の間にストッパー7の両端部付近を挟み込むようにしてストッパー7を装着した例を示す部分拡大図である。
なお、図18において、Nは接着範囲を示していて、Yは押さえ板12をY方向に起こすことが可能であることを示し、図19のW方向に戻すことで、ストッパー7を装着できるようになっている。
実施形態7、実施形態8で試作したカバー2が混在した形で組み込んだテレスコ1を用いて、他の実施形態同様連続耐久試験を行った結果、音・振動・衝撃に対する減衰性能にすぐれていることはこれまで説明した実施形態同様すぐれていた。さらに、一方の面にストッパー7が装着されているため、シンプルであり、ストッパー7を曲げるようにして装着しなくて良いため、呼吸するような動作が小さくなり、擦り切れるという心配を減少させることが出来た。
なお、使用したストッパー7には、タイガースポリマー株式会社のフッ素ゴム押し出し品FR27の3×5(mm)の板状の角紐を用いた。
以上実施形態により本発明を説明したが、本発明の最大の利点は、カバーの切断時、立て板に切り欠き部6や切り起こし部10を加工したり、立て板にバックアップ板11や押さえ板12を溶接したり接着したりするなどの処理を追加するだけで、一般的に流通していて誰でも容易に入手可能な、柔軟性と弾力性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐状や角紐状、板形状や異形状の押し出し成形品、柔軟性を有するプラスチックあるいは前記材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかの材料を収縮側ストッパーとして、立て板に簡単な作業で着脱可能にすることが出来、ストッパーを装着することで、テレスコ1の収縮時にカバーが衝突する時に発生する音、振動、衝撃を大きく減衰する効果を有するストッパーを提供することが出来ることである。
また、ストロークの問題もなく、安価に入手できることである。
なお、柔軟性と弾力性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐状や角紐状、板形状や異形状の押し出し成形品、あるいは前記材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかの材料であるが、テレスコの大きさやカバーの質量、テレスコの伸縮速度などの駆動条件により、どの材料のどのような硬さの材料を使い、中空か中実か異形のどの形状のものを使うかが変わり、切削剤に対する耐性や切粉のかかりかたや排出条件などによっても耐久性が変わるので、何を使うかはコストを含めた総合的判断によって決められるが、基本的には上記いずれの材料も使用できる。
工作機械の保護カバーであるテレスコピックカバーの収縮側のストッパーとして有効である。
実施形態で用いた、小型立型マシニングセンター用テレスコを三次元CADで描いた投影図 実施形態1の切り欠き部を示す部分拡大図 ストッパーを装着した実施形態1を説明する図 図3のA−A部分断面図 従来の標準的グロメット式ゴムストッパーを装着した状態を示す部分断面図 実施形態2の切り欠き部を示す図 実施形態2のストッパーを装着した部分断面拡大図 切り欠き部、切り起こし部を設けた、実施形態3を説明する図 図8のB−B断面部分拡大図 実施形態3のストッパーを装着した部分断面拡大図 実施形態4のバックアップ板を説明する部分拡大図 実施形態4のストッパーを装着した部分断面拡大図 実施形態5を説明する図 実施形態6でモールを接合した状態を示す部分拡大図 図14のC−C断面図 実施形態7のバックアップ板を接合した部分拡大図 実施形態7のストッパーを装着した部分断面拡大図 実施形態8の押さえ板を接合した部分拡大図 実施形態8で、ストッパーを装着した部分断面拡大図
1・・・テレスコ 2・・・カバー 4・・・テレスコのフレーム
5・・・立て板 6・・・切り欠き部 7・・・ストッパー
8・・・従来のゴムストッパー 10・・・切り起こし部
11・・・バックアップ板 12・・・押さえ板 13・・・モール
61・・・モールに設けた切り欠き部

Claims (4)

  1. 相互に重なり伸縮駆動する複数のカバーからなる工作機械のテレスコピックカバーにおいて、各カバーを構成する各立て板に、2つから4つの切り欠き穴を一対とする切り欠き部を2組設け、該切り欠き部に、柔軟性および弾力性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBRなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐形状や角紐形状、板形状あるいは異形状の押し出し成形品、あるいは前記材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかを、収縮端側のストッパーとして着脱可能に装着したことを特徴とするテレスコピックカバー
  2. [請求項1]項記載のテレスコクピックカバーにおいて、切り欠き部を通過したストッパーの両端部がある面の両端が装着出来る位置に、立て板に設けた一対の切り欠き部とは別の切り起こし部を設けるか、または、切り起こし部の切り起こした側の面と反対側の面に薄板鋼板で作ったバックアップ板を接着または溶接で接合し、[請求項1項]記載のストッパーから選ばれたストッパーの両端付近を固定するようにするか、または、切り欠き部を通過したストッパーの両端部がある面側に、薄板鋼板で作った押さえ板を溶接または接着で接合して、[請求項1項]記載のストッパーから選ばれたストッパーの両端付近を固定するようにしたことを特徴とするテレスコピックカバー
  3. [請求項1]項および[請求項2]項記載のテレスコクピックカバーにおいて、切り欠き部が直接ストッパーに接触することを防ぐためのキャップやモールや自在ブッシュなどの保護部材を取り付け、該保護部材がストッパーと接触するようにしたことを特徴とするテレスコピックカバー
  4. 相互に重なり伸縮駆動する複数のカバーからなる工作機械のテレスコピックカバーにおいて、各カバーの立て板に一対の切り起こし部を2組設け、該切り起こし部の切り起こした側の面と反対側の立て板面に薄板鋼板で作ったバックアップ板を接着や溶接などで接合して、切り起こし部を起こした側の面に、柔軟性を有するポリウレタンやウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどで作られた中空チューブあるいは中実の丸紐形状や角紐形状、板形状や異形状の押し出し成形品、あるいは前記材料のスポンジゴムなどの中から選ばれたいずれかをストッパーとして、前記切り起こし部を曲げ返すようにして前記ストッパーを切り起こし部とバックアップ板により押さえるように装着するか、または、薄板鋼板で作った押さえ板を一対2組立て板に接着や溶接などで接合し、該押さえ板と立て板により、前記ストッパーの中から選ばれたいずれかをストッパーとして、該ストッパーの両端付近を、押さえ板で立て板に押し付けるようにして装着し、収縮端側のストッパーとしたことを特徴とするテレスコピックカバー
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