JP2019015355A - 軸封装置 - Google Patents

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【課題】被密封流体が1次シールの内側シール部材と外側シール部材との間から2次シール側へ漏洩するのを抑制することができる軸封装置を提供する。【解決手段】軸封装置1の1次シール10は、内周面が回転軸3の外周面に密着し、回転軸3の軸線Xに対して傾斜する第1テーパ面11bが外周に形成された環状の内側シール部材11と、内側シール部材11の径方向外側に配置され、第1テーパ面11bと同じ方向に傾斜する第2テーパ面12bが内周に形成された環状の外側シール部材12と、外側シール部材12の外周に設けられ、第2テーパ面12bを第1テーパ面11bに押圧付勢する付勢部材14と、を備える。内側シール部材11の外周および外側シール部材12の内周には、機内側Aから第1テーパ面11bと第2テーパ面12bとの間に浸入した被密封流体を留める空間19を形成する段差部18,19が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、軸封装置に関する。
従来より、例えばニーダーや乾燥機等の大型の回転機器内の被密封流体をシールするものとして、リップシールを有する1次シールを機内側に配置し、複数のセグメントシールを有する2次シールを機外側に配置して構成された軸封装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、従来の軸封装置の1次シールを示す断面図である。この1次シール100は、リップシールからなる環状の内側シール部材110と、この内側シール部材110の径方向外側に配置された環状の外側シール部材120とを備えている。内側及び外側シール部材110,120は、回転軸160と共に回転するようになっている。
内側シール部材110は、その内周に形成されたリップ部111と、機内側のシールケース151の側面に摺接する摺接端面112と、外周において軸線に対して傾斜して形成されたテーパ面113とを有している。リップ部111は、その外周面に装着された弾性部材131の付勢力によって回転軸160の外周面に押し付けられている。
外側シール部材120は、機外側のシールケース152の側面に摺接する摺接端面122と、内周において軸線に対して傾斜して形成されたテーパ面123とを有している。このテーパ面123は、内側シール部材110のテーパ面113と同じ方向に傾斜しており、当該テーパ面113に面接触している。
外側シール部材120の外周面にはガータースプリング132が装着されており、このガータースプリング132の付勢力によって、外側シール部材120は、そのテーパ面123を介して内側シール部材110のテーパ面113に沿って機外側にずれるとともに、内側シール部材110は、そのテーパ面113を介して外側シール部材120のテーパ面123に沿って機内側にずれる。これにより、内側シール部材110の摺接端面112をシールケース151の側面に確実に摺接させることができ、且つ外側シール部材120の摺接端面122をシールケース152の側面に確実に摺接させることができる。
実開平1−78772号公報
しかし、上記軸封装置では、機内側の被密封流体が、内側シール部材110の摺接端面112とシールケース151の側面との間、両テーパ面113,123同士の間、及び内側シール部材110の機外側の端面とシールケース152の機内側の側面との間を通過して、2次シール側(機外側)に漏洩するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、被密封流体が1次シールの内側シール部材と外側シール部材との間から2次シール側へ漏洩するのを抑制することができる軸封装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の軸封装置は、回転機器のケーシングに固定されるシールケースと、前記シールケースを貫通する回転軸との間に、機内側の1次シールおよび機外側の2次シールが前記回転軸の軸方向に並列に配置されている軸封装置であって、前記1次シールは、内周面が前記回転軸の外周面に密着し、前記回転軸の軸線に対して傾斜する第1テーパ面が外周に形成された環状の内側シール部材と、前記内側シール部材の径方向外側に配置され、前記第1テーパ面と同じ方向に傾斜する第2テーパ面が内周に形成された環状の外側シール部材と、前記外側シール部材の外周に設けられ、前記第2テーパ面を前記第1テーパ面に押圧付勢する付勢部材と、を備え、前記内側シール部材の外周および前記外側シール部材の内周のうち少なくとも一方には、前記機内側から前記第1テーパ面と前記第2テーパ面との間に浸入した被密封流体を留める空間を形成する段差部が形成されている。
この軸封装置によれば、内側シール部材と外側シール部材との間には、内側シール部材の外周および外側シール部材の内周のうち少なくとも一方に形成した段差部によって空間が形成されるため、機内側の被密封流体が、内側シール部材の外周に形成された第1テーパ面と、外側シール部材の内周に形成された第2テーパ面との間に浸入しても、その被密封流体を前記空間に留めることができる。これにより、機内側の被密封流体が、1次シールの内側シール部材と外側シール部材との間から2次シール側へ漏洩するのを抑制することができる。
(2)前記軸封装置において、前記段差部は、前記内側シール部材の外周および前記外側シール部材の内周にそれぞれ形成されており、前記内側シール部材の段差部は、径方向に延びる第1段差面を有し、前記外側シール部材の段差部は、前記空間を介して前記第1段差面に対向する第2段差面を有するのが好ましい。
従来の軸封装置では、1次シールを組み付ける際に、作業者が1次シールから手を離すと、外側シール部材が、第2テーパ面を介して内側シール部材の第1テーパ面に沿って軸方向に移動し、内側シール部材から脱落するおそれがある。
しかし、上記(2)の軸封装置では、外側シール部材が軸方向に移動したときに、外側シール部材の段差部に形成された第2段差面が、内側シール部材の段差部に形成された第1段差面に当接することで、外側シール部材が内側シール部材から脱落するのを防止することができる。これにより、1次シールの組み付け作業を容易に行うことができる。
本発明によれば、被密封流体が1次シールの内側シール部材と外側シール部材との間から2次シール側へ漏洩するのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る軸封装置を示す断面図である。 前記軸封装置の1次シールを示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸封装置の1次シールを示す拡大断面図である。 第2実施形態の1次シールをケーシングに組み付ける途中の状態を示す断面図である。 従来の軸封装置の1次シールを示す断面図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る軸封装置を示す断面図である。図1において、軸封装置1は、例えばニーダーや乾燥機等からなる大型の回転機器のケーシングCに固定されたシールケース2と、前記回転機器の回転軸3との間に設けられている。軸封装置1は、軸方向一方側の機内側Aと、軸方向他方側の機外側Bとを仕切り、機内側Aに存在する被密封流体が機外側Bに漏れるのを防止する。
軸封装置1は、回転軸3の軸方向に並列に配置された機内側Aの1次シール10および機外側Bの2次シール20を備えている。
1次シール10は、シールケース2の第1ケース4及び第2ケース5により形成された環状の収納空間S1に配置されており、機内側Aに存在する被密封流体が2次シール20側に漏洩するのを抑制するものである。1次シール10の詳細については後述する。
2次シール20は、シールケース2の第2ケース5及び第3ケース6により形成された環状の収納空間S2において軸方向に並んで配置された一対のセグメントシール21,22と、シールケース2の第3ケース6及び第4ケース7により形成された環状の収納空間S3において軸方向に並んで配置された一対のセグメントシール23,24とを備えている。これらの各セグメントシール21〜24は、図示を省略するが、円弧状に形成された複数の分割体を、周方向に沿って環状に配列することによって構成されている。
2次シール20は、各セグメントシール21〜24の外周に装着された円環状のガータスプリング25〜28をさらに備えている。各ガータスプリング25〜28は、対応するセグメントシール21〜24の内周面を回転軸3の外周面に圧接させている。これにより、機内側Aに存在する被密封流体が機外側Bに漏洩するのを防止している。
前記収納空間S2には、セグメントシール22と第3ケース6との間に環状の押え板31が配置されている。この押え板31は、第3ケース6の周方向に所定間隔をあけて装着された複数(図1では1個のみ図示)のスプリング32の付勢力により、第3ケース6に対して機内側Aに押圧されている。これにより、一対のセグメントシール21,22は、押え板31と第2ケース5との間に挟持されている。
一方のセグメントシール22には、機内側Aに突出するピン33が周方向に所定間隔をあけて複数(図1では1個のみ図示)固定されている。他方のセグメントシール21の側面には、前記各ピン33が挿入される複数のピン穴34が周方向に所定間隔をあけて複数(図1では1個のみ図示)形成されている。そして、前記複数のピン33は、対応するピン穴34に挿入されることで、一対のセグメントシール21,22が互いに相対回転するのを規制している。
前記収納空間S3には、第3ケース6とセグメントシール23との間に環状の押え板35が配置されている。この押え板35は、第3ケース6の周方向に所定間隔をあけて装着された複数のスプリング(図示省略)の付勢力により、第3ケース6に対して機外側Bに押圧されている。これにより、一対のセグメントシール23,24は、押え板35と第4ケース7との間に挟持されている。
一方のセグメントシール24には、機内側Aに突出するピン36が周方向に所定間隔をあけて複数(図1では1個のみ図示)固定されている。他方のセグメントシール23の側面には、前記各ピン36が挿入される複数のピン穴37が周方向に所定間隔をあけて複数(図1では1個のみ図示)形成されている。そして、前記複数のピン36は、対応するピン穴37に挿入されることで、一対のセグメントシール23,24が互いに相対回転するのを規制している。
なお、押え板35は、回り止めピン38により第3ケース6に対する相対回転が規制されている。同様に、押え板31も、図示しない回り止めピンにより第3ケース6に対する相対回転が規制されている。また、第1〜第4ケース4〜7は、図示しないボルトによりケーシングCに固定されている。
第3ケース6には、収納空間S2及び収納空間S3にパージガスを供給するガス供給路8が径方向に貫通して形成されている。パージガスには、例えば窒素ガスまたは大気(空気)などの不活性ガスが使用され、その不活性ガスの圧力は、機内側Aに存在する被密封流体の圧力よりも高く設定されている。これにより、機内側Aに存在する被密封流体が収納空間S2及び収納空間S3に漏洩するのを防止している。
ケーシングCの機外側Bの側面と第1ケース4の機内側Aの側面との間は、Oリング41によりシールされている。また、収納空間S1の径方向外方において、第1ケース4の機外側Bの側面と第2ケース5の機内側Aの側面との間は、Oリング42によりシールされている。
同様に、収納空間S2の径方向外方における第2ケース5の機外側Bの側面と第3ケース6の機内側Aの側面との間は、Oリング43によりシールされている。さらに、収納空間S3の径方向外方における第3ケース6の機外側Bの側面と第4ケース7の機内側Aの側面との間は、Oリング44によりシールされている。
図2は、1次シール10を示す拡大断面図である。1次シール10は、リップシールからなる環状の内側シール部材11と、この内側シール部材11の径方向外側に配置された環状の外側シール部材12と、内側シール部材11に装着された第1付勢部材13と、外側シール部材12に装着された第2付勢部材14とを備えている。
内側シール部材11は、機外側Bに開口するように断面コ字形状に形成されており、内側シール部材11の内周部には、機外側Bに突出するリップ部11aが形成されている。リップ部11aの外周には、ガータスプリングからなる第1付勢部材13が装着されている。この第1付勢部材13の付勢力により、リップ部11aの内周面は、回転軸3の外周面に押圧されて密着しており、内側シール部材11は、回転軸3と共に回転するようになっている。なお、第1付勢部材13は、ガータスプリング以外の弾性部材であってもよい。
内側シール部材11の外周には、回転軸3の軸線Xに対して傾斜する第1テーパ面11bが全周にわたって形成されている。本実施形態の第1テーパ面11bは、内側シール部材11の外周の機内側Aから機外側Bへ向かうに従って漸次縮径するように形成されている。
外側シール部材12の内周には、内側シール部材11の第1テーパ面11bと同じ方向に同じ角度で傾斜する第2テーパ面12bが形成されている。具体的には、第2テーパ面12bは、外側シール部材12の内周の機内側Aから機外側Bへ向かうに従って漸次縮径するように形成されている。これにより、外側シール部材12は、その第2テーパ面12bが内側シール部材11の第1テーパ面11bの面接触した状態で配置されている。
外側シール部材12の外周には環状溝12aが形成されており、この環状溝12aには、ガータスプリングからなる第2付勢部材14が装着されている。なお、第2付勢部材14は、ガータスプリング以外の弾性部材であってもよい。この第2付勢部材14の付勢力により、外側シール部材12は、内側シール部材11と共に一体回転可能するようになっている。
また、第2付勢部材14の付勢力により、外側シール部材12は、その第2テーパ面12bを介して内側シール部材11の第1テーパ面11bに沿って機外側Bにずれた状態で保持されるとともに、内側シール部材11は、その第1テーパ面11bを介して外側シール部材12の第2テーパ面12bに沿って機内側Aにずれた状態で保持される。これにより、内側シール部材11の機内側Aの摺接端面11cを第1ケース4の機外側Bの側面4aに対して確実に摺接させることができ、且つ外側シール部材12の機外側Bの摺接端面12cを第2ケース5の機内側Aの側面5aに対して確実に摺接させることができる。
内側シール部材11の摺接端面11cには、環状の凹溝11dが形成されており、この凹溝11dと、これに対向する第1ケース4の側面4aとによって、被密封流体を一時的に留めるための環状の空間15が形成されている。これにより、摺接端面11cと前記側面4aとの間に浸入した被密封流体が前記空間15に留まることで、当該被密封流体が1次シール10の径方向外側へ漏洩するのを抑制することができる。
同様に、外側シール部材12の摺接端面12cには、環状の凹溝12dが形成されており、この凹溝12dと、これに対向する第2ケース5の側面5aとによって、被密封流体を一時的に留めるための環状の空間16が形成されている。これにより、摺接端面12cと前記側面5aとの間に浸入した被密封流体が前記空間16に留まることで、当該被密封流体が1次シール10の径方向外側へ漏洩するのを抑制することができる。
内側シール部材11の第1テーパ面11bには、その軸方向の中間部に段差部17が形成されている。本実施形態の段差部17は、環状の凹溝からなり、互いに軸方向に対向する一対の段差面17a,17bと、これらの段差面17a,17bの間に形成された底面17cとを有している。段差面17a,17bは、径方向に延びて形成されており、底面17cは、第1テーパ面11bと平行に形成されている。
同様に、外側シール部材12の第2テーパ面12bには、その軸方向の中間部に段差部18が形成されている。本実施形態の段差部18は、内側シール部材11の段差部17に対向する位置に形成された環状の凹溝からなる。段差部18は、互いに軸方向に対向する一対の段差面18a,18bと、これらの段差面18a,18bの間に形成された底面18cとを有している。各段差面18a,18bは、径方向に延びて形成されており、図2に示す状態で、内側シール部材11の段差部17の各段差面17a,17bと面一に形成されている。底面18cは、第2テーパ面12bと平行に形成されている。
以上の構成により、内側シール部材11と外側シール部材12との間には、互いに対向する段差部17,18によって環状の空間19が形成されている。この空間19は、図2の2点鎖線の矢印で示すように、機内側Aから、内側シール部材11の摺接端面11cと第1ケース4の側面4aとの間を通過して、両シール面11b,12b間に浸入した被密封流体を一時的に留めることができる。これにより、両シール面11b,12b間に浸入した被密封流体が、内側シール部材11の機外側Bの端面と第2ケース5の側面5aとの間、及び回転軸3の外周面と第2ケース5の内周面との間を通過して2次シール20側(機外側B)に漏洩するのを抑制することができる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係る軸封装置1の1次シール10を示す拡大断面図である。第2実施形態の軸封装置1は、1次シール10の内側シール部材11の外周、及び外側シール部材12の内周にそれぞれ形成される段差部17,18の形状が、第1実施形態と異なる。
本実施形態の段差部17は、内側シール部材11の外周における機外側Bの端部において、第1テーパ面11bよりも径方向外側に突出して形成された環状の凸部からなる。段差部17は、第1テーパ面11bの機外側Bの端縁から径方向外側に延びる第1段差面17dと、この第1段差面17dの径方向外端縁から機外側Bに延びる突出面17eとを有している。突出面17eは、第1テーパ面11bと平行に形成されている。
本実施形態の段差部18は、外側シール部材12の内周における機外側Bにおいて、第2テーパ面12bに対して径方向外側に窪むように形成された環状の切欠溝からなる。段差部18は、第2テーパ面12bの機外側Bの端縁から径方向外側に延びる第2段差面18dと、この第2段差面18dの径方向外端縁から機外側Bに延びる底面18eとを有している。
底面18eは、第2テーパ面12bと平行に形成されており、底面18eの機外側Bの一部は、内側シール部材11の段差部17の突出面17eに面接触している。この状態において、第2段差面18dは、内側シール部材11の第1段差面17dに対向して配置されている。なお、第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上の構成により、内側シール部材11と外側シール部材12との間には、第1テーパ面11bの機外側Bの一部、第1段差面17d、底面18eの機内側Aの一部、及び第2段差面18dによって、環状の空間19が形成されている。この空間19は、図3の2点鎖線の矢印で示すように、機内側Aから、内側シール部材11の摺接端面11cと第1ケース4の側面4aとの間を通過して、両シール面11b,12b間に浸入した被密封流体を一時的に留めることができる。これにより、両シール面11b,12b間に浸入した被密封流体が、段差部17の突出面17eと段差部18の底面18eとの間、内側シール部材11の機外側Bの端面と第2ケース5の側面5aとの間、及び回転軸3の外周面と第2ケース5の内周面との間を通過して2次シール20側(機外側B)に漏洩するのを抑制することができる。
図4は、第2実施形態の1次シール10をケーシングCに組み付ける途中の状態を示す断面図である。本実施形態の1次シール10をケーシングCに組み付ける際には、まず、ケーシングCの機外側Bに第1ケース4を組み付けた後、第1ケース4の側面4aの機外側Bに1次シール10を配置させる。そして、この状態から、第1ケース4及び1次シール10の機外側Bに第2ケース5を組み付ける。
その際、作業者が1次シール10から手を離すと、図4に示すように、外側シール部材12は、第2付勢部材14による径方向内側への押圧力によって、第2テーパ面12b及び底面18eを介して、内側シール部材11の第1テーパ面11b及び突出面17eに沿って機外側Bに移動する。しかし、この場合には、外側シール部材12の段差部18に形成された第2段差面18dが、内側シール部材11の段差部17に形成された第1段差面17dに当接するので、外側シール部材12が内側シール部材11から機外側Bに脱落するのを防止することができる。
また、図4に示す状態から、第2ケース5を機内側Aに移動させて組み付けることで、第2ケース5の側面5aが外側シール部材12の機外側Bの端面に当接し、当該端面が機内側Aに押し込まれる。これにより、外側シール部材12は、第2テーパ面12b及び底面18eを介して、内側シール部材11の第1テーパ面11b及び突出面17eに沿って機内側Aに移動し、図3に示す適正な状態となる。したがって、作業者が1次シール10から手を離しても、1次シール10の組み付け作業を容易に行うことができる。
[その他]
上記各実施形態における段差部17,18は、前記空間19を形成することができれば、凹溝以外の他の段差形状であってもよい。また、段差部17,18は、1次シール10の周方向の全周にわたって形成されているが、周方向の一部のみに形成されていてもよい。また、上記各実施形態では、内側及び外側シール部材11,12にそれぞれ段差部17,18を形成しているが、内側及び外側シール部材11,12のいずれか一方のみに段差部を形成してもよい。この場合、前記空間19は、内側及び外側シール部材11,12のいずれか一方のみに形成された段差部によって構成される。
上記各実施形態における第1及び第2テーパ面11b,12bは、機内側Aから機外側Bへ向かうに従って漸次縮径するように形成されているが、機内側Aから機外側Bへ向かうに従って漸次拡径するように形成されていてもよい。但し、この場合には、内側シール部材11が機外側Bにずれた状態となり、内側シール部材11の機内側Aの端面と第1ケース4の側面4aとの間に隙間が生じ、この隙間に機内側Aに存在する被密封流体が浸入し易くなる。このため、第1及び第2テーパ面11b,12bは、上記各実施形態で示す向きに傾斜しているのが好ましい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 軸封装置
2 シールケース
3 回転軸
10 1次シール
11 内側シール部材
11b 第1テーパ面
12 外側シール部材
12b 第2テーパ面
14 第2付勢部材(付勢部材)
17,18 段差部
17d 第1段差面
18d 第2段差面
19 空間
20 2次シール
A 機外側
B 機内側
C ケーシング
X 軸線

Claims (2)

  1. 回転機器のケーシングに固定されるシールケースと、前記シールケースを貫通する回転軸との間に、機内側の1次シールおよび機外側の2次シールが前記回転軸の軸方向に並列に配置されている軸封装置であって、
    前記1次シールは、
    内周面が前記回転軸の外周面に密着し、前記回転軸の軸線に対して傾斜する第1テーパ面が外周に形成された環状の内側シール部材と、
    前記内側シール部材の径方向外側に配置され、前記第1テーパ面と同じ方向に傾斜する第2テーパ面が内周に形成された環状の外側シール部材と、
    前記外側シール部材の外周に設けられ、前記第2テーパ面を前記第1テーパ面に押圧付勢する付勢部材と、を備え、
    前記内側シール部材の外周および前記外側シール部材の内周のうち少なくとも一方には、前記機内側から前記第1テーパ面と前記第2テーパ面との間に浸入した被密封流体を留める空間を形成する段差部が形成されている、軸封装置。
  2. 前記段差部は、前記内側シール部材の外周および前記外側シール部材の内周にそれぞれ形成されており、
    前記内側シール部材の段差部は、径方向に延びる第1段差面を有し、
    前記外側シール部材の段差部は、前記空間を介して前記第1段差面に対向する第2段差面を有する、請求項1に記載の軸封装置。
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