JP2005249007A - ロータリジョイント - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部のシール性が不完全な状態にある時でも、シール部からの液漏れを抑制することができるロータリジョイントの提供。
【解決手段】ロータ軸2の供給穴2aとフローティングシート3の供給穴3a両開口端部に形成された両大径部2b、3b内には両大径部2b、3b間に跨がって内側スリーブ5が収容配置され、この内側スリーブ5が、フローティングシート3の大径部3b内に圧入固定され、ロータ軸2の大径部2bとは非接触状態でかつ近接状に配置される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、各種機械に装着してクーラントなどの液体を回転軸側に供給するのに適したロータリジョイントに関し、特に、固定軸と回転軸との間をつなぐシール部からの液漏れを抑制するための改良技術に関する。
従来、工作機械の主軸先端に取付けた回転工具等へ切削用のクーラント液を供給するような場合、主軸後端部、あるいは直結主軸モータのロータ軸後端部にロータリジョイントを直結し、夫々の軸心に設けた流路を介してこのロータリジョイントからクーラント液を圧送している。
この種のロータリジョイントは高速回転が要求されるため、固定軸側流路と回転軸側流路との間にはそれぞれシールリングが装着され、工作機械駆動時には供給するクーラントの供給液圧によって固定軸(フローティングシート)側のシールリングを回転軸(主軸モータのロータ軸)側のシールリング方向に摺動させ、両シールリングの環状シール面を互いに密着させることによりシール部が構成されるようになっている。
通常、前記シール部の固定側のシールリングと回転軸側のシールリングとの環状シール面は全面平滑に仕上げられ、内部の流路を流れるクーラント液が漏れないように互いに完全に密着するようになっている。
そして、回転工具等の付け替え時等においてクーラント液の供給を停止すると、コイルスプリングの付勢力で固定軸(フローティングシート)側を押し戻して両シールリングを互いに離間させることにより、潤滑液(クーラント)の供給がない状態における両環状シール面の摩耗を防止するようになっている(例えば、特許文献1参照。)
特開平9−152077号 (明細書1頁、図2)
しかしながら、従来例(特許文献1)のロータリジョイントにおいては、工作機械駆動時には供給するクーラントの液圧によって固定軸側のシールリングをコイルスプリングの付勢力に抗して回転軸側のシールリング方向に押圧摺動させ、両シールリングの環状シール面を互いに密着させることによりシール部が構成されるようになっているため、クーラント液の供給が開始されてから両環状シール面が完全に密着してシール部を構成するまでにタイムラグがある。このため、その間にシール部からクーラントが外部に漏れ出し、この漏れ量が多いと、他の部位まで侵入して重大なトラブルを発生させる虞があるという問題がある。
本発明は、上述のような従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、シール部のシール性が不完全な状態にある時でも、シール部からの液漏れを抑制することができるロータリジョイントを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明請求項1記載のロータリジョイントは、軸心にそれぞれ流路が備えられた固定軸と回転軸との対向端面にはそれぞれシールリングが装着され、前記固定軸側流路に供給される液圧によって前記固定軸を回転軸方向に摺動させて前記両シールリングの環状シール面を互いに密着させることによりシール部が形成されるように構成されたロータリジョイントであって、前記シール部近傍には該シール部から外部に液が漏れ出すことを抑制する液漏れ抑制手段が備えられていることを特徴とする手段とした。
請求項2記載のロータリジョイントは、請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両流路内で該両流路間に跨がって収容配置された内側スリーブで構成され、該内側スリーブは前記固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項3記載のロータリジョイントは、請求項2に記載のロータリジョイントにおいて、前記内側スリーブは前記固定軸と回転軸のいずれか一方の流路側に固定され、もう一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項4記載のロータリジョイントは、請求項3に記載のロータリジョイントにおいて、前記内側スリーブは前記固定軸の流路側に固定され、前記回転軸の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項5記載のロータリジョイントは、請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両端部外周で、両端部外周面を跨ぐ状態に配置された外側スリーブで構成され、該外側スリーブは前記固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の外面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項6記載のロータリジョイントは、請求項5に記載のロータリジョイントにおいて、前記外側スリーブは前記固定軸と回転軸のいずれか一方の軸に固定され、もう一方の軸の外周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項7記載のロータリジョイントは、請求項6に記載のロータリジョイントにおいて、前記外側スリーブは前記固定軸側に固定され、前記回転軸の外周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とする手段とした。
請求項8記載のロータリジョイントは、請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両端部外周面を跨ぐ状態で外周を包囲する環状空間内に向けて該環状空間の両端開口部側からそれぞれエアパージすることにより、前記シール部から外部に液が漏れ出すことを抑制するように構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項9記載のロータリジョイントは、請求項8に記載のロータリジョイントにおいて、前記環状空間内には、前記エアパージにより環状空間内に封じ込められた漏れ液を外部に排出する排出路が設けられていることを特徴とする手段とした。
請求項10記載のロータリジョイントは、請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸を軸方向摺動自在に支持する支持穴と該支持穴内に挿入された固定軸部分に軸方向に対向する状態で異径段部がそれぞれ形成され、該両異径段部相互間に形成される環状隙間内に前記固定軸の流路に供給される液の供給系統とは別系統の流体を供給することにより、該流体圧により前記固定軸を摺動させて前記両シールリングの環状シール面を互いに密着させるように構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項11記載のロータリジョイントは、請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸を回転軸方向に摺動させて両シールリングの環状シール面を互いに当接させる方向に常時押圧付勢するばねで構成されていることを特徴とする手段とした。
請求項12記載のロータリジョイントは、請求項1〜11のいずれか1項に記載のロータリジョイントにおいて、前記回転軸が工作機械の回転軸に接続されていることを特徴とする手段とした。
請求項1記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記シール部近傍にシール部から外部に液が漏れ出すことを抑制する液漏れ抑制手段が備えられることで、シール部のシール性が不完全な状態にある時でも、シール部からの液漏れを抑制することができるようになるという効果が得られる。
請求項2記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記液漏れ抑制手段が、固定軸と回転軸の両流路内で該両流路間に跨がって収容配置された内側スリーブで構成されることで、固定軸と回転軸の両流路内からシール部に向かう流路が、該両流路内周面と内側スリーブ外周面との間の環状隙間で絞られた状態となるため、これが流通抵抗となって、シール部からの液漏れを効果的に抑制することができるようになる。
また、内側スリーブが固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されることにより、相対回転による摩耗を防止することができる。
請求項3記載のロータリジョイントは、上述のように、内側スリーブが固定軸と回転軸のいずれか一方の流路側に固定され、もう一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されることにより、内側スリーブが固定された側の流路側からシール部に向かう流路がなくなるため、シール部からの液漏れ防止効果を高めることができるようになる。
請求項4記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記内側スリーブが供給液の上流側である固定軸の流路側に固定され、下流側である回転軸の流路の内周面とは非接触状態で配置された構成とすることにより、特に液の供給開始時におけるシール部からの液漏れ防止効果を高めることができるようになる。
請求項5記載のロータリジョイントでは、前記液漏れ抑制手段が、固定軸と回転軸の両端部外周で、両端部外周面を跨ぐ状態に配置された外側スリーブで構成されることにより、シール部から漏れ出した液が外部に流れ出す流路が、両軸の両端部外周面と外側スリーブ内周面との間の環状隙間で絞られた状態となるため、これが流通抵抗となって、シール部からの液漏れを効果的に抑制することができるようになる。
また、外側スリーブが固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されることにより、相対回転による摩耗を防止することができる。
請求項6記載のロータリジョイントは、上述のように、前記外側スリーブが固定軸と回転軸のいずれか一方の軸に固定され、もう一方の軸の外周面とは非接触状態で配置されることにより、外側スリーブが固定された側の軸の外周面と外側スリーブとの間には外部と連通する流路がなくなるため、シール部からの液漏れ防止効果を高めることができるようになる。
請求項7記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記外側スリーブが固定軸側に固定され、回転軸の外周面とは非接触状態で配置された構成としたため、外側スリーブが高速回転することで外側スリーブと非接触状態の軸の外周面との間に漏れ出した液を強制的に外部に排出させる遠心力を作用させることがなく、従って、シール部からの液漏れ防止効果を発揮させることができるようになる。
請求項8記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記液漏れ抑制手段が、固定軸と回転軸の両端部外周面を跨ぐ状態で外周を包囲する環状空間内に向けて該環状空間の両端開口部側からそれぞれエアパージするようにしたことで、環状空間内の気圧が上昇し、これにより、シール部から外部に液が漏れ出すことを抑制することができるようになる。
請求項9記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記環状空間内には、エアパージにより環状空間内に封じ込められた漏れ液を外部に排出する排出路が設けられることで、シール部からの漏れ量が多い場合でも、回転軸外周側への漏れ液の流出を防止することができるようになる。
請求項10記載のロータリジョイントでは、液漏れ抑制手段が上述のように構成されるため、固定軸の流路に液が供給される直前に、環状隙間内にエア等の流体を供給することにより、固定軸を摺動させて両シールリングの環状シール面を互いに密着させた状態にすることができるため、その後に固定軸の流路に供給された液がシール部から漏れ出すことを防止することができるようになる。
なお、固定軸の流路に液が供給されると同時に環状隙間内にエア等の流体を供給した場合でも、固定軸を摺動させて両シールリングの環状シール面が互いに密着するまでの時間を短縮することができるため、シール部から液が漏れ出すことを抑制することができるようになる。
請求項11記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記液漏れ抑制手段が、固定軸を回転軸方向に摺動させて両シールリングの環状シール面を互いに当接させる方向に常時押圧付勢するばねで構成されることで、固定軸の流路に対する液の供給が停止された状態において、両流路内に溜まった液がシール部から漏れ出すことを防止することができるようになる。
請求項12記載のロータリジョイントでは、上述のように、前記回転軸が工作機械の回転軸に接続されているものにおいては、シール部からの液漏れを抑制することにより、重要部品である軸受けや主軸モータ等が被害を被ることを防止することができるようになる。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
<実施例1>
本発明実施例1ではロータリジョイントRJが横型の主軸に装着された場合で説明する。もちろん、この形態は横型のみに限定するわけではなく、縦型の主軸に装着することも可能である。
図1は本発明実施例1のロータリジョイントRJを示す縦断面図であり、図において、1は図示を省略した主軸モータのケーシング、2は図示を省略した主軸モータのロータ軸(回転軸)、3はフローティングシート(固定軸)、4はシール部を示す。
さらに詳述すると、このロータリジョイントRJのケーシング1は、その一端側(左側)に図示を省略した主軸モータが内装されていて、そのケーシング1の他端側(右側)には主軸モータのロータ軸2が回転自在に挿通支持される軸心穴11が形成されると共に、該軸心穴11の端部には該軸心穴11より大径の円形穴12が形成されている。
前記円形穴12の開口部は、ケーシング1の開口端面に対しボルト13で着脱可能に装着される蓋体14で閉じられており、この蓋体14の軸心部には前記フローティングシート3の軸部31を軸方向摺動可能に支持する支持穴15が形成され、この支持穴15はクーラント液等の供給部と連結させる連結穴16に連通された状態となっている。なお、円形穴12の底部には、シール5から円形穴内に漏れ出したクーラントをケーシング1外部に排出するためのドレン口1bが形成されている。
前記フローティングシート3は、後述する固定軸側流路と回転軸側流路とをシール部4を介して連通させるもので、その軸部31が前記支持穴15内に軸方向摺動可能に挿入支持され、支持穴15内周面に備えたOリング15a、15bにより、該支持穴15内周面と軸部31の外周面との間がシールされた状態となっている。
そして、前記支持穴15と該支持穴15内に挿入された軸部31の部分にはそれぞれ下流側が大径になる状態で軸方向に対向する異径段部15c、31aが形成され、この異径段部15c、31a相互間に形成される環状隙間a内に、連結穴16に供給される液の供給系統とは別系統であるエアをエア供給口1aから供給することにより、該エア圧によりフローティングシート3を摺動させて両シールリング41、42の環状シール面を互いに当接させることができるようになっている。即ち、以上の構成で液漏れ抑制手段を構成している。
前記ロータ軸2の端面に固定されたシールリング41(シール部4)とフローティングシート3の端面に固定されたシールリング42(シール部4)とが円形穴12の軸方向略中央部において対面する状態となっている。
そして、前記ロータ軸2とフローティングシート3の軸心部には、連結穴16から供給されるクーラント液等を工作機械等に供給するための流路を形成する供給穴(回転軸側流路)2a、供給穴(固定軸側流路)3aがそれぞれ形成されている。
また、前記フローティングシート3のシールリング42側端部外周に形成されたフランジ部32と蓋体14との間には、両シールリング41、42の両環状シール面を互いに当接させる方向にフローティングシート3を押圧付勢するコイルスプリング(ばね)(液漏れ抑制手段)43が介装されている。そして、連結穴16からクーラント液が供給されると、該クーラント液の供給液圧をフローティングシート3における軸部31の環状端面で受けることで、フローティングシート3を押圧摺動させ、シールリング42をシールリング41に密着させることにより、互いに連通した供給穴2a、3aを経由してクーラント液等が工作機械等へ供給されるようになっている。なお、前記コイルスプリング43は、両シールリング41、42相互間に隙間ができない程度の弱い付勢力に設定されている。
また、前記フランジ部32に取付固定されたピン33を蓋体14に形成された摺動係止穴17に対し軸方向摺動自在に挿入係止させることにより、フローティングシート3の回り止めが行われるようになっている。
また、前記ロータ軸2とフローティングシート3の軸心部に形成された両供給穴2a、3aで両シールリング41、42が固定された両端開口部には大径部2b、3bがそれぞれ形成され、この両大径部2b、3b内には両大径部2b、3b間に跨がって内側スリーブ(液漏れ抑制手段)5が収容配置されている。この内側スリーブ5は、両大径部2b、3bの内周面に対し非接触状態で配置されている。
次に本発明実施例1の作用および効果を説明する。
この実施例1のロータリジョイントRJでは、上述のように構成されるため、ロータ軸2の回転が停止している状態では、コイルスプリング43の付勢力によって、両シールリング41、42相互間に隙間ができない程度の弱い力で両環状シール面が当接した状態に維持されるようになっている。
従って、連結穴16に対するクーラント液の供給が停止された時でも、両供給穴2a、3a内に溜まっていたクーラント液がシール部から漏れ出すことが防止される。
次に、工作機械を作動させる時には、まず、エア供給口1aから環状隙間a内にエアを供給することにより、フローティングシート3が図面左方向に押圧摺動され、この押圧力により、両シールリング41、42の両環状シール面が密着し、これにより、連結穴16から供給されるクーラント液がシール部4から漏れ出すことを防止することができる。
なお、仮に、前記コイルスプリング43を備えておらず、このため、クーラント液の供給が停止された時に、両シールリング41、42の両環状シール面相互間が互いに離間するような場合においても、環状隙間a内にエアを供給することにより、両供給穴2a、3a内に溜まっていたクーラント液がシール部から漏れ出すことを防止することができる。
また、クーラント液の供給と同時にエアの供給を開始しても、フローティングシート3を摺動させて両シールリング41、42の環状シール面が互いに密着するまでの時間がエア力により短縮されるため、シール部4からクーラント液が漏れ出すことを抑制することができるようになる。
さらに、両供給穴2a、3aの両大径部2b、3b内には両大径部2b、3b間に跨がって内側スリーブ5が収容配置されているため、両供給穴2a、3aからシール部4に向かう流路が、両大径部2b、3bの内周面と内側スリーブ5の外周面との間の環状隙間で絞られた状態となるため、これが流通抵抗となって、シール部4からの液漏れを効果的に抑制することができるようになる。
また、この内側スリーブ5は、両大径部2b、3bの内周面に対し非接触状態で配置されているため、相対回転による摩耗を防止することができる。
以上詳細に説明してきたように、前記シール部4近傍に該シール部4から外部に液が漏れ出すことを抑制する複数の液漏れ抑制手段が備えられることで、シール部4からの液漏れを抑制することができるようになるという効果が得られる。 また、以上のように、シール部4からの液漏れを抑制することにより、重要部品である軸受けや主軸モータ等が被害を被ることを防止することができるようになる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、この他の実施例については、前記実施例1と同様の構成部分の図示および説明は省略し、もしくは同一の符号を付してその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
<実施例2>
この実施例2のロータリジョイントRJは、図2の要部拡大断面図に示すように、前記内側スリーブ5が、フローティングシート3の大径部3b内に圧入固定され、ロータ軸2の大径部2bとは非接触状態でかつ近接状に配置されている点が、前記実施例1とは相違したものである。
従って、この実施例2では、内側スリーブ5が固定された側の供給穴3aからシール部4に向かう環状流路がなくなるため、シール部4からの液漏れ防止効果を高めることができるようになるという追加の効果が得られる。
また、内側スリーブ5の固定側を、上流側であるフローティングシート3の供給穴3a側にすることにより、特にクーラントの供給開始時におけるシール部4からの液漏れ防止効果を高めることができるようになる。
<実施例3>
この実施例3のロータリジョイントRJは、図3の要部拡大断面図に示すように、液漏れ抑制手段が、ロータ軸2とフローティングシート3の両端部外周で、該両端部外周面を跨ぐ状態に配置された外側スリーブ6で構成され、この外側スリーブ6がフローティングシート3の外周面側に固定される一方、ロータ軸2の外周面とは非接触状態でかつ近接状に配置された構成としたものである。
従って、この実施例3では、外側スリーブ6がフローティングシート3の外周面側に固定されることで、フローティングシート3の外周面と外側スリーブとの間には外部と連通する流路がなくなるため、シール部4からの液漏れ防止効果を高めることができるようになる。
また、シール部4から漏れ出した液が外部に流れ出す流路が、ロータ軸2の端部外周面と外側スリーブ6の内周面との間の環状隙間で絞られた状態となるため、これが流通抵抗となって、シール部4からの液漏れを効果的に抑制することができるようになる。
また、外側スリーブ6がロータ軸2の外周面とは非接触状態で配置されることにより、相対回転による摩耗を防止することができるようになる。
さらに、外側スリーブ6が固定軸であるフローティングシート3側に固定され、回転軸であるロータ軸2の外周面とは非接触状態で配置された構成とすることにより、外側スリーブ6は回転しないため、外側スリーブ6が高速回転することで外側スリーブ6と非接触状態の軸の外周面との間に漏れ出した液を強制的に外部に排出させる遠心力を作用させることがなく、従って、シール部4からの液漏れ防止効果を発揮させることができるようになる。
<実施例4>
この実施例4のロータリジョイントRJは、図4の縦断面図に示すように、液漏れ抑制手段が、前記ロータ軸2とフローティングシート3の両端部外周面を跨ぐ状態で外周を包囲する環状空間71内に向けて該環状空間71の両端開口部側からそれぞれエアパージすることにより、シール部4から外部に液が漏れ出すことを抑制するエアパージ手段7で構成されたものである。
このエアパージ手段7は、円形穴12の底部において該円形穴12とロータ軸2およびフローティングシート3の両端部外周面との間の隙間を閉塞する環状の隔壁状に形成されていて、円形穴12の環状底部12aと蓋体14との間に挟持された状態で位置決め配置されている。
また、このエアパージ手段7の内周面には2連の環状溝72、73が周設されており、それぞれエア流路74、75によりエアパージ手段7の上部外周面に形成された凹部76を介してケーシング1の上部に開口したエア供給口1cに連通されている。
そして、図5にもその詳細を示すように、環状溝72、73においては、内側隙間Saを外側隙間Sbより大きくして環状空間に向けたエアパージ量を多くするように形成されることにより、環状空間71に向けてエアパージが行われるようになっている。
従って、この実施例4のロータリジョイントRJでは、ロータ軸2とフローティングシート3の両端部外周面を跨ぐ状態で外周を包囲する環状空間71内に向けて該環状空間71の両端開口部側からそれぞれエアパージすることにより、環状空間71内の気圧が上昇し、これにより、シール部4から外部に液が漏れ出すことを抑制することができるようになる。
<実施例5>
この実施例5のロータリジョイントRJは、図6の縦断面図に示すように、前記実施例4において、前記環状空間71内に、エアパージにより環状空間71内に封じ込められた漏れ液をケーシング1の底部に形成されたドレン口1dから外部に排出する排出路77が設けられている点が、前記実施例4とは相違したものである。
従って、この実施例5のロータリジョイントRJにあっては、シール部4からの漏れ量が多い場合でも、シール部4から円形穴12内への漏れ液の流出を防止することができるようになる。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、複数の漏れ液抑制手段を組み込んだが、単独で組み込むようにしてもよい。また、実施例1〜4の漏れ液抑制手段を任意の組み合わせで組み込むようにしてもよい。
また、実施例2では、内側スリーブ5をフローティングシート3側に固定したが、ロータ軸2側に固定しても一定の効果を得ることができる。
実施例1のロータリジョイントを示す縦断面図である。 実施例2のロータリジョイントにおける漏れ液抑制手段部分を示す要部拡大断面図である。 実施例3のロータリジョイントにおける漏れ液抑制手段部分を示す要部拡大断面図である。 実施例4のロータリジョイントにおける漏れ液抑制手段部分を示す縦断面図である。 実施例4のロータリジョイントにおける漏れ液抑制手段部分を示す要部拡大断面図である。 実施例5のロータリジョイントにおける漏れ液抑制手段部分を示す縦断面図である。
符号の説明
RJ ロータリジョイント
a 環状隙間
Sa 内側隙間
Sb 外側隙間
1 ケーシング
1a エア供給口
1b ドレン口
1c エア供給口
1d ドレン口
2 主軸モータのロータ軸(回転軸)
2a 供給穴(回転軸側流路)
2b 大径部
3 フローティングシート(固定軸)
3a 供給穴(固定軸側流路)
3b 大径部(固定軸側流路)
4 シール部
5 内側スリーブ(漏れ液抑制手段)
6 外側スリーブ(漏れ液抑制手段)
7 エアパージ手段(漏れ液抑制手段)
11 軸心穴
12 円形穴
12a 環状底部
13 ボルト
14 蓋体
15 支持穴
15a Oリング
15b Oリング
15c 異径段部
16 連結穴
17 摺動係止穴
31 軸部
31a 異径段部
32 フランジ部
33 ピン
41 シールリング(シール部)
42 シールリング(シール部)
43 コイルスプリング(漏れ液抑制手段)
71 環状空間
72 環状溝
73 環状溝
74 エア流路
75 エア流路
76 凹部
77 排出路

Claims (12)

  1. 軸心にそれぞれ流路が備えられた固定軸と回転軸との対向端面にはそれぞれシールリングが装着され、前記固定軸側流路に供給される液圧によって前記固定軸を回転軸方向に摺動させて前記両シールリングの環状シール面を互いに密着させることによりシール部が形成されるように構成されたロータリジョイントであって、
    前記シール部近傍には該シール部から外部に液が漏れ出すことを抑制する液漏れ抑制手段が備えられていることを特徴とするロータリジョイント。
  2. 請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両流路内で該両流路間に跨がって収容配置された内側スリーブで構成され、
    該内側スリーブは前記固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  3. 請求項2に記載のロータリジョイントにおいて、前記内側スリーブは前記固定軸と回転軸のいずれか一方の流路側に固定され、もう一方の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  4. 請求項3に記載のロータリジョイントにおいて、前記内側スリーブは前記固定軸の流路側に固定され、前記回転軸の流路の内周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  5. 請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両端部外周で、両端部外周面を跨ぐ状態に配置された外側スリーブで構成され、
    該外側スリーブは前記固定軸と回転軸の少なくともいずれか一方の外面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  6. 請求項5に記載のロータリジョイントにおいて、前記外側スリーブは前記固定軸と回転軸のいずれか一方の軸に固定され、もう一方の軸の外周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  7. 請求項6に記載のロータリジョイントにおいて、前記外側スリーブは前記固定軸側に固定され、前記回転軸の外周面とは非接触状態で配置されていることを特徴とするロータリジョイント。
  8. 請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸と回転軸の両端部外周面を跨ぐ状態で外周を包囲する環状空間内に向けて該環状空間の両端開口部側からそれぞれエアパージすることにより、前記シール部から外部に液が漏れ出すことを抑制するように構成されていることを特徴とするロータリジョイント。
  9. 請求項8に記載のロータリジョイントにおいて、前記環状空間内には、前記エアパージにより環状空間内に封じ込められた漏れ液を外部に排出する排出路が設けられていることを特徴とするロータリジョイント。
  10. 請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸を軸方向摺動自在に支持する支持穴と該支持穴内に挿入された固定軸部分に軸方向に対向する状態で異径段部がそれぞれ形成され、該両異径段部相互間に形成される環状隙間内に前記固定軸の流路に供給される液の供給系統とは別系統の流体を供給することにより、該流体圧により前記固定軸を摺動させて前記両シールリングの環状シール面を互いに当接させるように構成されていることを特徴とするロータリジョイント。
  11. 請求項1に記載のロータリジョイントにおいて、前記液漏れ抑制手段が、前記固定軸を回転軸方向に摺動させて両シールリングの環状シール面を互いに当接させる方向に常時押圧付勢するばねで構成されていることを特徴とするロータリジョイント。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のロータリジョイントにおいて、前記回転軸が工作機械の回転軸に接続されていることを特徴とするロータリジョイント。
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