JP6857054B2 - スラリ流体用メカニカルシール - Google Patents
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この場合、リング部材はリテーナよりも柔らかい材質からなるため、リテーナがリング部材に接触して摩耗するのを抑制することができる。また、リング部材はケーシング側に着脱自在に取り付けられているため、リング部材がリテーナとの接触により摩耗しても、容易に新しいリング部材と交換することができる。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るスラリ流体用メカニカルシールを備えたダブル型メカニカルシール装置の断面図である。このダブル型メカニカルシール装置1は、スラリ流体(被密封流体)を取り扱うポンプ等の回転機器において、ケーシング51に取り付けられたシールケース52と、その回転機器の回転軸61との間に設けられている。シールケース52は、機外領域Aと機内領域Cとを区画する区画領域に配置されている。
機外側の第1メカニカルシール2は、回転軸61側に一体回転可能に取り付けられた回転密封環5と、ケーシング51側に取り付けられた静止密封環6とを備えている。回転密封環5は、例えばSiC焼結体からなり、その機外側の端部にはシール面5aが形成されている。回転密封環5は、その外周側がOリング7によりシールされた状態でドライブリング8に嵌合して固定されている。ドライブリング8には、機外側に突出するピン8aが周方向に所定間隔をあけて複数(図1では1個のみ図示)突設されている。各ピン8aは、回転密封環5に形成された係合孔5bに係合している。これにより、回転密封環5は、ドライブリング8に対する相対回転が規制されている。
機内側の第2メカニカルシール(スラリ流体用メカニカルシール)3は、回転軸61側に一体回転可能に取り付けられた回転密封環21と、ケーシング51側に取り付けられた環状のリテーナ22と、リテーナ22に保持された静止密封環23と、リテーナ22に一端部が取り付けられた弾性ベローズ24と、弾性ベローズ24の他端部が取り付けられた環状のアダプタ25とを備えている。
第2メカニカルシール3は、リテーナ22をケーシング51側のシールケース52に対して調心するリング部材32をさらに備えている。ここで、調心とは、リテーナの振れ回りを一定範囲に抑制する振れ止めを指す。リング部材32は、金属製のリテーナ22よりも弾性率が小さい材質、すなわち金属製のリテーナ22よりも柔らかい材質からなる。本実施形態のリング部材32は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなる。
以上、本実施形態のスラリ流体用メカニカルシール(第2メカニカルシール3)によれば、静止密封環23を保持するリテーナ22の機内領域Cに面していない外周面22bとの間に微小隙間をあけてリング部材32を配置し、このリング部材32によってリテーナ22をシールケース52に対して調心しているので、スラリ流体に含まれる硬質のスラッジが、リテーナ22とリング部材32との間に噛み込むことはない。これにより、スラッジの噛み込みに起因してリテーナ22の調心機能が低下するのを防止できる。また、リテーナ22は、シールケース52に取り付けられたリング部材32に接触して調心されるので、リテーナ22がシールケース52に接触することはない。このため、シールケース52の破損に起因してリテーナ22の調心機能が低下することも防止できる。以上により、リテーナ22の調心機能の低下に伴い、第2メカニカルシール3の背面側部材であるリテーナ22、弾性ベローズ24、アダプタ25(広義のベローズ)に振れや振動が発生し、それに起因して背面側部材(例えば弾性ベローズ24)が破損し、機内領域Cのスラリ流体が外部に漏洩するのを効果的に抑制することができる。
上記実施形態におけるリング部材32は、リテーナ22の機内領域Cに面していない外周面との間に微小隙間をあけて配置されているが、リテーナ22の外周側が機内領域Cである場合には、リテーナ22の内周面との間に微小隙間をあけて配置してもよい。
また、上記実施形態における封液通路33は、有端環状のリング部材32の周方向両側の端面32b,32c同士の間に形成されているが、リング部材32を無端環状に形成し、その厚み方向(軸方向)に貫通した貫通孔や貫通溝を封液通路としてもよい。この場合、封液通路である貫通孔や貫通溝を周方向に複数形成してもよい。
2 第1メカニカルシール
3 第2メカニカルシール(スラリ流体用メカニカルシール)
21 回転密封環
22 リテーナ
22b 外周面
23 静止密封環
24 弾性ベローズ
32 リング部材
33 封液通路
51 ケーシング
61 回転軸
B 封液領域
C 機内領域
Claims (2)
- 回転軸側に一体回転可能に取り付けられた回転密封環と、
前記回転軸を包囲しているケーシング側に取り付けられた環状のリテーナと、
前記リテーナに保持され、前記回転密封環が摺接することでスラリ流体を密封する静止密封環と、
前記リテーナを介して前記静止密封環を前記回転密封環側へ押圧する弾性ベローズと、
前記リテーナの外周面および内周面のうち、前記スラリ流体が密封された機内領域に面していない周面との間に、前記リテーナが振れ回ったときに前記周面が接触する程度の微小隙間をあけた状態で前記ケーシング側に取り付けられているリング部材と、を備え、
前記リング部材は、前記リテーナよりも弾性率が小さい材質からなり、前記ケーシング側に対して着脱自在に取り付けられている、スラリ流体用メカニカルシール。 - 機内側および機外側に配置された一対のメカニカルシールの間に封液が導入される封液領域を形成してなるダブル型メカニカルシールにおける機内側のメカニカルシールであるスラリ流体用メカニカルシールであって、
回転軸側に一体回転可能に取り付けられた回転密封環と、
前記回転軸を包囲しているケーシング側に取り付けられた環状のリテーナと、
前記リテーナに保持され、前記回転密封環が摺接することでスラリ流体を密封する静止密封環と、
前記リテーナを介して前記静止密封環を前記回転密封環側へ押圧する弾性ベローズと、
前記封液領域に面し且つ前記スラリ流体が密封された機内領域に面していない前記リテーナの外周面との間に、前記リテーナが振れ回ったときに前記外周面が接触する程度の微小隙間をあけた状態で前記ケーシング側に取り付けられているリング部材と、を備え、
前記リング部材の周方向の少なくとも1箇所に、前記封液が通過する封液通路が軸方向に貫通して形成されている、スラリ流体用メカニカルシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017043948A JP6857054B2 (ja) | 2017-03-08 | 2017-03-08 | スラリ流体用メカニカルシール |
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JP2017043948A JP6857054B2 (ja) | 2017-03-08 | 2017-03-08 | スラリ流体用メカニカルシール |
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JP2018146079A JP2018146079A (ja) | 2018-09-20 |
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JP2017043948A Active JP6857054B2 (ja) | 2017-03-08 | 2017-03-08 | スラリ流体用メカニカルシール |
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JP (1) | JP6857054B2 (ja) |
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JP2018146079A (ja) | 2018-09-20 |
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