JP2010059991A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でゴム状弾性体製の第1リングの摺動摩耗の抑制を図ることのできる密封装置を提供する。
【解決手段】相対的に回転する2部材(軸50とハウジング60)のうちの軸50に設けられた環状溝51に装着され、これら2部材間の環状隙間を封止する密封装置において、環状溝51の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング10と、ハウジング60と第1リング10との間の環状隙間に配置され、かつハウジング60に対して摺動自在な樹脂製の第2リング20と、を備え、第1リング10と第2リング20は互いに摺動可能に構成されており、第1リング10には、これら第1リング10と第2リング20との間に潤滑剤を溜めることのできる溝11が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】相対的に回転する2部材(軸50とハウジング60)のうちの軸50に設けられた環状溝51に装着され、これら2部材間の環状隙間を封止する密封装置において、環状溝51の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング10と、ハウジング60と第1リング10との間の環状隙間に配置され、かつハウジング60に対して摺動自在な樹脂製の第2リング20と、を備え、第1リング10と第2リング20は互いに摺動可能に構成されており、第1リング10には、これら第1リング10と第2リング20との間に潤滑剤を溜めることのできる溝11が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、相対的に回転する2部材間の環状隙間を封止する密封装置に関するものである。
従来、油圧機器等において、相対的に回転する2部材間の環状隙間を封止する密封装置として、ゴム状弾性体製の第1リングと樹脂製の第2リングとからなる組合せシールが知られている。このような従来例に係る組合せシールについて、図11を参照して説明する。図11は従来例に係る密封装置(組合せシール)の装着状態を示す模式的断面図である。なお、図11においては、図中左側が高圧(H)で、図中右側が低圧(L)の場合の状態を示している。
この密封装置は、相対的に回転する2部材間の環状隙間を封止するために設けられる。ここで、この従来例における2部材とは、軸500、及びこの軸500が挿通される軸孔601を有するハウジング600である。また、この従来例に係る密封装置は、軸500に設けられた環状溝501に装着される。そして、この密封装置は、環状溝501の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング100と、ハウジング600の軸孔601の内周面と第1リング100との間の環状隙間に配置される第2リング200とから構成される。第2リング200は、PTFEなどの樹脂材料により構成されており、軸孔601の内周面に対して摺動自在に構成されている。
以上のように構成される密封装置(組合せシール)によれば、軸500とハウジング600が相対的に回転する際においては、ゴム材に比べて摺動性に優れた樹脂材からなる第2リング200が、ハウジング600の軸孔601の内周面と摺動する。従って、密封性能を維持しつつ、摺動抵抗の低減を図ることが可能となる。
また、このように構成される密封装置においては、軸500とハウジング600とが相対的に回転する際において、ゴム状弾性体製の第1リング100の摺動摩耗を防ぐために、従来、第2リング200と軸孔601の内周面のみが摺動するように工夫していた。すなわち、従来、第1リング100と第2リング200が相対的に回転してしまわないように、様々な工夫がなされていた。
例えば、これらの相対的な回転を確実に防止する手法として、別途、回り止めを設ける技術が知られている。しかしながら、この場合には部品点数が増えてしまったり、構造が複雑になってしまったりするなどの欠点がある。また、スペースが狭いなど、構造上、回り止めを設けることができない場合がある。
また、樹脂製の第2リング200側に、溝や穴などを設けることで、ゴム状弾性体製の第1リング100を第2リング200に対して固定させる技術も知られている(特許文献1,2参照)。しかしながら、この場合には、第1リング100の一部(固定部)に応力が集中し易く、使用環境によっては、当該一部に摩耗や破損が生じてしまうため、かかる技術を適用できない場合がある。
更に、第1リング100と第2リング200を接着させて一体化させる技術も知られている(特許文献3参照)。しかしながら、この場合においても、回転数が高いなどの使用環境によっては、接着部分が剥がれてしまうなどの問題がある。また、これらを接着させるために、製造工程が増えてしまう欠点もある。
特開平9−133216号公報
特開2002−22024号公報
実開昭62−68074号公報
本発明の目的は、簡易な構成でゴム状弾性体製の第1リングの摺動摩耗の抑制を図ることのできる密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、相対的に回転する2部材のうちの一方の部材に設けられた環状溝に装着され、これら2部材間の環状隙間を封止する密封装置において、
前記環状溝の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング(角リングやOリングなどのシールリングを好適例として挙げることができる)と、
前記2部材のうちの他方の部材と第1リングとの間の環状隙間に配置され、かつ前記他方の部材に対して摺動自在な樹脂(PTFEを好適例として挙げることができる)製の第2リングと、
を備え、
第1リングと第2リングは互いに摺動可能に構成されており、第1リング及び第2リングのうちの少なくともいずれか一方には、これら第1リングと第2リングとの間に潤滑剤を溜めることのできる溝が設けられていることを特徴とする。
前記環状溝の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング(角リングやOリングなどのシールリングを好適例として挙げることができる)と、
前記2部材のうちの他方の部材と第1リングとの間の環状隙間に配置され、かつ前記他方の部材に対して摺動自在な樹脂(PTFEを好適例として挙げることができる)製の第2リングと、
を備え、
第1リングと第2リングは互いに摺動可能に構成されており、第1リング及び第2リングのうちの少なくともいずれか一方には、これら第1リングと第2リングとの間に潤滑剤を溜めることのできる溝が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、溝に潤滑剤を溜めておくことで、2部材が相対的に回転する際に、第1リングと第2リングが相対的に回転して、これらが互いに摺動しても、摺動部に潤滑剤が供給され、摺動抵抗を減らすことができる。これにより、ゴム状弾性体製の第1リングの摺動摩耗を抑制することができる。
このように、従来、第1リングと第2リングが相対的に回転しないように工夫していたのに対して、本発明においては、これらの相対的な回転を許容する構成を採用している。従って、相対回転を防ぐために、部品点数が増加したり、構造が複雑化したり、製造工程が増えたりすることもない。
また、前記潤滑剤を溜めることのできる溝は、環状の溝であるとよい。
以上説明したように、本発明によれば、簡易な構成でゴム状弾性体製の第1リングの摺動摩耗の抑制を図ることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。なお、図1においては、図中左側が高圧(H)で、図中右側が低圧(L)の場合の状態を示している。図2
は本発明の実施例1に係る密封装置における第1リングの概略図である。なお、図2(a)は平面図であり、図2(b)は断面図(図2(a)中のAA断面図)である。図3は本発明の実施例1に係る密封装置における第2リングの概略図である。なお、図3(a)は平面図であり、図3(b)は断面図(図3(a)中のBB断面図)である。
図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。なお、図1においては、図中左側が高圧(H)で、図中右側が低圧(L)の場合の状態を示している。図2
は本発明の実施例1に係る密封装置における第1リングの概略図である。なお、図2(a)は平面図であり、図2(b)は断面図(図2(a)中のAA断面図)である。図3は本発明の実施例1に係る密封装置における第2リングの概略図である。なお、図3(a)は平面図であり、図3(b)は断面図(図3(a)中のBB断面図)である。
本実施例に係る密封装置は、相対的に回転する2部材間の環状隙間を封止するために設けられる。ここで、本実施例における2部材とは、軸50、及びこの軸50が挿通される軸孔61を有するハウジング60である。また、本実施例に係る密封装置は、軸50に設けられた環状溝51に装着される。そして、本実施例に係る密封装置は、環状溝51の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング10と、ハウジング60の軸孔61の内周面と第1リング10との間の環状隙間に配置される第2リング20とから構成される。
そして、本実施例に係る第1リング10の内径は、環状溝51の溝底の外径よりも小さくなるように設定されており、第1リング10を環状溝51に装着させることで、第1リング10は軸50に対して固定されるように構成されている。第2リング20は、PTFEなどの樹脂材料により構成されており、軸孔61の内周面に対して摺動自在に構成されている。また、第2リング20の内周面は、第1リング10の弾性反発力によって、外径側に向かって押圧されている。
また、本実施例においては、第1リング10と第2リング20は互いに摺動可能に構成されている。すなわち、本実施例においては、軸50とハウジング60が相対的に回転した場合、第1リング10と軸50とは互いに相対的な回転はなく、第2リング20はハウジング60に対して相対的に回転すると共に、軸50に対しても相対的な回転が許容されている。例えば、軸50が回転するように構成されている場合には、軸50の回転に伴い、第1リング10は軸50と共に同じ回転速度で回転する。これに対して、第2リング20は、軸50よりも遅い速度で回転することが許容されており、第1リング10の外周面と第2リング20の内周面が摺動可能に構成されている。
そして、本実施例に係る密封装置においては、第1リング10の外周面に、当該外周面と第2リング20の内周面との間に、潤滑剤を溜めることのできる環状の溝11が設けられている。本実施例においては、この環状の溝11に、予め潤滑剤としての油を充填している。
これにより、第1リング10と第2リング20が相対的に回転した場合でも、これらの摺動部には油膜が形成されるので、第1リング10の摺動摩耗を抑制することができる。なお、本実施例においては、密封対象が油であり、使用時に、この密封対象である油が、第1リング10と第2リング20との摺動部を通じて溝11に供給されるので、油膜切れが生じることはない。
以上のように構成された本実施例に係る密封装置によれば、軸50とハウジング60が相対的に回転する際に、第1リング10と第2リング20が相対的に回転して、これらが互いに摺動しても、溝11に溜められた油によって、摺動部に油膜が形成される。そのため、摺動抵抗を減らすことができ、ゴム状弾性体製の第1リング10の摺動摩耗を抑制することができる。
このように、本実施例に係る密封装置においては、第1リング10と第2リング20の相対的な回転を許容する構成を採用している。従って、相対回転を防ぐために、部品点数が増加したり、構造が複雑化したり、製造工程が増えたりすることもなく、簡易な構成で、第1リング10の摺動摩耗の抑制を図ることができる。
(実施例2)
図4には、本発明の実施例2が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第1リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図4には、本発明の実施例2が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第1リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図4は本発明の実施例2に係る密封装置における第1リングの断面図である。なお、この図4は、上記実施例1における図2(a)のAA断面図に相当する。
上記実施例1に係る第1リング10の場合には、その外周面に環状の溝11が一つのみ設けられている場合を示した。これに対して、本実施例に係る第1リング10aの場合には、その外周面に2つの環状の溝12,13が設けられている。本実施例においても、この2つの溝12,13に予め潤滑剤としての油を充填している。
これにより、本実施例においても、上記実施例1の場合と同様に、第1リング10aと第2リング20が相対的に回転した場合でも、これらの摺動部には油膜が形成され、第1リング10aの摺動摩耗を抑制することができる。
このように、第1リングの外周面に設ける環状の溝の個数については、特に限定されるものではなく、適宜の個数を設けることができる。
(実施例3)
図5には、本発明の実施例3が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第1リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図5には、本発明の実施例3が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第1リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図5は本発明の実施例3に係る密封装置における第1リングの断面図である。なお、この図5は、上記実施例1における図2(a)のAA断面図に相当する。
上記実施例1,2においては、第1リング10,10aが、その断面の基本形状が四角形のシールリング(いわゆる角リング)の場合を示した。これに対して、本実施例においては、第1リング10bは、その断面の基本形状が円形のシールリング(いわゆるOリング)である。なお、第1リング10bの外周面に環状の溝14が設けられている点については、上記実施例1,2の場合と同様である。そして、本実施例においても、この溝14に予め潤滑剤としての油を充填している。
これにより、本実施例においても、上記実施例1,2の場合と同様に、第1リング10bと第2リング20が相対的に回転した場合でも、これらの摺動部には油膜が形成され、第1リング10bの摺動摩耗を抑制することができる。
このように、第1リングの断面形状については、特に限定されるものではなく、適宜の形状(四角や円形以外でもよい)を採用し得る。
(実施例4)
図6には、本発明の実施例4が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第2リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図6には、本発明の実施例4が示されている。本実施例では、上記実施例1で示した構成において、第2リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、その説明は省略する。
図6は本発明の実施例4に係る密封装置における第2リングの断面図である。なお、この図6は、上記実施例1における図3(a)のBB断面図に相当する。
本実施例に係る第2リング20aにおいては、その外周側の両端部に、面取り21,22が設けられている。これにより、ハウジング60の軸孔61の内周面に対する第2リング20aの摺動抵抗をより一層低減させることが可能となる。
(実施例5)
図7〜図9には、本発明の実施例5が示されている。上記実施例1〜4では、潤滑剤である油を溜めるための溝を第1リングの外周面に設ける場合の構成を示した。これに対し、本実施例では、潤滑剤である油を溜めるための溝を、第2リングの内周面に設ける場合の構成を示す。
図7〜図9には、本発明の実施例5が示されている。上記実施例1〜4では、潤滑剤である油を溜めるための溝を第1リングの外周面に設ける場合の構成を示した。これに対し、本実施例では、潤滑剤である油を溜めるための溝を、第2リングの内周面に設ける場合の構成を示す。
図7は本発明の実施例5に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。なお、図7においては、図中左側が高圧(H)で、図中右側が低圧(L)の場合の状態を示している。図8は本発明の実施例5に係る密封装置における第1リングの概略図である。なお、図8(a)は平面図であり、図8(b)は断面図(図8(a)中のCC断面図)である。図9は本発明の実施例5に係る密封装置における第2リングの概略図である。なお、図9(a)は平面図であり、図9(b)は断面図(図9(a)中のDD断面図)である。
本実施例においても、密封装置は、上記各実施例の場合と同様に、軸50とハウジング60との間の環状隙間を封止するために設けられる。また、本実施例においても、密封装置は、軸50に設けられた環状溝51に装着される。そして、本実施例においても、密封装置は、環状溝51の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リング10cと、ハウジング60の軸孔61の内周面と第1リング10cとの間の環状隙間に配置される第2リング20bとから構成される。
そして、本実施例に係る第1リング10cの内径は、環状溝51の溝底の外径よりも小さくなるように設定されており、第1リング10cを環状溝51に装着させることで、第1リング10cは軸50に対して固定されるように構成されている。第2リング20bは、PTFEなどの樹脂材料により構成されており、軸孔61の内周面に対して摺動自在に構成されている。また、第2リング20bの内周面は、第1リング10cの弾性反発力によって、外径側に向かって押圧されている。
また、本実施例においても、上記各実施例の場合と同様に、第1リング10cと第2リング20bは互いに摺動可能に構成されている。
そして、本実施例に係る密封装置においては、第2リング20bの内周面に、当該内周面と第1リング10cの外周面との間に、潤滑剤を溜めることのできる環状の溝23が設けられている。本実施例においては、この環状の溝23に、予め潤滑剤としての油を充填している。
これにより、第1リング10cと第2リング20bが相対的に回転した場合でも、これらの摺動部には油膜が形成されるので、第1リング10cの摺動摩耗を抑制することができる。なお、本実施例においては、密封対象が油であり、使用時に、この密封対象である油が、第1リング10cと第2リング20bとの摺動部を通じて溝23に供給されるので、油膜切れが生じることはない。
以上のように構成された本実施例に係る密封装置においても、上記各実施例の場合と同様の効果を得ることができる。
(実施例6)
図10には、本発明の実施例6が示されている。本実施例では、上記実施例5で示した
構成において、第2リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例5と同一なので、その説明は省略する。
図10には、本発明の実施例6が示されている。本実施例では、上記実施例5で示した
構成において、第2リングの変形例を説明する。その他の構成および作用については実施例5と同一なので、その説明は省略する。
図10は本発明の実施例6に係る密封装置における第2リングの断面図である。なお、この図10は、上記実施例5における図9(a)のDD断面図に相当する。
上記実施例5に係る第2リング20の場合には、その内周面に環状の溝23が一つのみ設けられている場合を示した。これに対して、本実施例に係る第2リング20cの場合には、その内周面に2つの環状の溝24,25が設けられている。本実施例においても、この2つの溝24,25に予め潤滑剤としての油を充填している。
これにより、本実施例においても、上記実施例6の場合と同様に、第1リング10cと第2リング20c相対的に回転した場合でも、これらの摺動部には油膜が形成され、第1リング10cの摺動摩耗を抑制することができる。
このように、第2リングの内周面に設ける環状の溝の個数については、特に限定されるものではなく、適宜の個数を設けることができる。
(その他)
上記各実施例においては、潤滑剤である油を溜めるための溝が、環状の溝である場合を示したが、要は、第1リングの外周面の全体に油膜を形成できればよく、溝は環状でなくてもよい。
上記各実施例においては、潤滑剤である油を溜めるための溝が、環状の溝である場合を示したが、要は、第1リングの外周面の全体に油膜を形成できればよく、溝は環状でなくてもよい。
また、上記各実施例においては、潤滑剤である油を溜めるための溝が、第1リングか第2リングのいずれか一方にのみ設ける場合を示したが、両方に設ける構成を採用してもよい。なお、成形性の観点では、ゴム状弾性体製の第1リングに溝を設けるのがよく、樹脂製の第2リングが小さな場合には、当該第2リングに溝を設けるのは技術的に困難性を伴う。一方、第1リングに用いる材料の密封対象となる液体に対する耐性(耐油性、耐熱性など)が低い場合には、第2リングに溝を設けるのが望ましい。
また、潤滑剤である油を溜めるための溝の断面形状は、上記各実施例で示したような四角形のものに限らず、適宜の形状を採用し得る。
10,10a,10b,10c 第1リング
11,12,13,14 溝
20,20a,20b,20c 第2リング
21,22 面取り
23,24,25 溝
50 軸
51 環状溝
60 ハウジング
61 軸孔
11,12,13,14 溝
20,20a,20b,20c 第2リング
21,22 面取り
23,24,25 溝
50 軸
51 環状溝
60 ハウジング
61 軸孔
Claims (2)
- 相対的に回転する2部材のうちの一方の部材に設けられた環状溝に装着され、これら2部材間の環状隙間を封止する密封装置において、
前記環状溝の溝底側に装着されるゴム状弾性体製の第1リングと、
前記2部材のうちの他方の部材と第1リングとの間の環状隙間に配置され、かつ前記他方の部材に対して摺動自在な樹脂製の第2リングと、
を備え、
第1リングと第2リングは互いに摺動可能に構成されており、第1リング及び第2リングのうちの少なくともいずれか一方には、これら第1リングと第2リングとの間に潤滑剤を溜めることのできる溝が設けられていることを特徴とする密封装置。 - 前記潤滑剤を溜めることのできる溝は、環状の溝であることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008223651A JP2010059991A (ja) | 2008-09-01 | 2008-09-01 | 密封装置 |
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---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016132981A1 (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-25 | Nok株式会社 | 密封装置及び密封構造 |
JP2019015355A (ja) * | 2017-07-07 | 2019-01-31 | 日本ピラー工業株式会社 | 軸封装置 |
-
2008
- 2008-09-01 JP JP2008223651A patent/JP2010059991A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016132981A1 (ja) * | 2015-02-17 | 2016-08-25 | Nok株式会社 | 密封装置及び密封構造 |
JPWO2016132981A1 (ja) * | 2015-02-17 | 2017-06-29 | Nok株式会社 | 密封装置及び密封構造 |
JP2019015355A (ja) * | 2017-07-07 | 2019-01-31 | 日本ピラー工業株式会社 | 軸封装置 |
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