JP6328658B2 - メカニカルシール - Google Patents

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Description

本発明は、バランス形のメカニカルシールに関する。
メカニカルシールは、密封対象流体の流体圧力が比較的低い領域に適用されるアンバランス形と、当該流体圧力が比較的高い領域に適用されるバランス形に大別される。ここで、バランス比が1より大きなメカニカルシールをアンバランス形といい、バランス比が1以下のメカニカルシールをバランス形という。また、回転環側から固定環側に流体圧力が作用する場合、バランス比は、固定環と回転環の摺動面積をS1とし、流体圧力によって固定環が回転環の圧力影響を受ける受圧面積をS2とした場合に、S2÷S1により求められる値である。
メカニカルシールをバランス形にする場合、従来、回転軸に段差を設ける構成を採用していた(特許文献1,2参照)。図3を参照して、従来例に係るバランス形のメカニカルシールについて説明する。図3は従来例に係るバランス形のメカニカルシールの装着状態を示す模式的断面図である。
メカニカルシール500は、回転軸600とハウジング700との間の環状隙間をシールするために用いられる。そして、メカニカルシール500は、ハウジング700側に設けられる固定環510と、回転軸600と共に回転する回転環520とを備えている。回転環520は、不図示のスプリング等の押圧部材によって固定環510側に向かって押圧されている。これにより、固定環510に設けられた環状凸部511の先端面が、回転環520に対して接触した状態が維持される。従って、回転軸600と共に回転環520が回転している場合には、環状凸部511の先端面と回転環520の密封対象流体(F)側とは反対側の端面との間で摺動する。
そして、回転軸600には段差が設けられている。すなわち、回転軸600は、小径部610と大径部620とを有している。そして、固定環510は小径部610の外周面側に配置されている。なお、固定環510の外周面とハウジング700の内周面との間の環状隙間はシールリング810によって封止されている。また、大径部620の外周面と回転環520の内周面との間がシールリング820により封止された状態で、回転環520が配置されている。
以上の構成により、バランス比を1以下にすることが可能となる。バランス比を1以下にすることができる点について、より詳細に説明する。固定環510と回転環520の摺動面積S1は、環状凸部511の先端面と回転環520の密封対象流体(F)側とは反対側の端面との接触面積である。つまり、摺動面積S1は、図3に示す断面図において、環状凸部511の内周面から外周面までの距離A1の全周分の面積である。また、流体圧力によって固定環510が回転環520の圧力影響を受ける受圧面積S2は、図3に示す断面図において、回転軸600の大径部620の外周面から環状凸部511の外周面までの距離A2の全周分の面積である。これは、大径部620の外周面よりも径方向内側においては、密封対象流体が存在せず、環状凸部511の外周面よりも径方向外側では、回転環520に対して軸線方向の両側から圧力が作用し、固定環510に対して回転環520を介した流体圧力が加わらないためである。
以上のように、回転軸600に段差を設けて、摺動面積S1を広くする(つまり、図3においてA1≧A2とする)ことで、S1≧S2を満たすことが可能となる。これにより、バランス比(S2÷S1)を1以下にすることが可能となる。
しかしながら、従来技術においては、上記の通り、回転軸に段差を設けなければ、バランス比を1以下にすることができない。そのため、例えば、メカニカルシールを製造するメーカと回転軸を製造するメーカが異なるような場合、メカニカルシールを製造するメーカではバランス比の管理ができないなどの問題がある。従って、メカニカルシールの構成のみで、バランス比を1以下にできることが望まれている。
特開2002−267026号公報 特開2003−042307号公報
本発明の目的は、回転軸の構成とは関係なく、バランス比を1以下にすることが可能なメカニカルシールを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のメカニカルシールは、
回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールにおいて、
前記ハウジング側に設けられる固定環と、
該固定環を介して密封対象流体側に配置され、かつ前記回転軸と共に回転する回転環と、
該回転環を前記固定環に向けて押圧する押圧部材と、
前記回転軸に固定されるスリーブと、
を備え、
前記スリーブは、密封対象流体側の方がその反対側に比べて内径及び外径が大きな段差を有する第1環状部と、第1環状部の密封対象流体側の端部から径方向外側に向かって拡がる拡径部と、該拡径部の径方向外側の端部から前記反対側に向かって伸びる第2環状部とを有しており、
第1環状部における前記段差を介して前記反対側の小径部の内周面が前記回転軸の外周面に嵌着され、かつ該小径部の外周面側に前記固定環が配置され、
第1環状部における前記段差を介して密封対象流体側の大径部の外周面と前記回転環の内周面との間の環状隙間が封止された状態で、該回転環が配置され、
前記大径部と拡径部と第2環状部により囲まれる空間内には密封対象流体が流入するように構成され、かつ該空間内に前記押圧部材が配置されると共に、
前記固定環と回転環との摺動面積をS1とし、密封対象流体の圧力によって前記固定環が回転環の圧力影響を受ける受圧面積をS2とした場合に、S2÷S1≦1を満たすことを特徴とする。
本発明においては、回転軸に固定されるスリーブを設け、かつ、このスリーブが密封対象流体側の方がその反対側に比べて内径及び外径が大きな段差を有する第1環状部を有する構成を採用している。これにより、固定環と回転環との摺動面積をS1とし、密封対象流体の圧力によって固定環が回転環の圧力影響を受ける受圧面積をS2とした場合に、S2÷S1≦1とすることが可能となる。つまり、回転軸の構成とは関係なく、バランス比を1以下とすることが可能となる。
また、前記回転軸は、前記スリーブが配置される小径部と、該小径部よりも密封対象流体側の大径部とを備えており、前記スリーブは前記拡径部が前記回転軸の段差部分に密着するように配置されると共に、
前記拡径部には、折り曲げ線の両端を結ぶように形成された切り込みにより前記折り曲げ線の位置で密封対象流体側に折り曲げられ、かつ前記回転軸の大径部に形成された切欠きに嵌め込まれることで前記スリーブの廻り止めを行う廻り止め部が設けられている。
この構成を採用することで、スリーブと回転軸との間で相対的に回転してしまうことを防止できる。また、切り込みの部分から、大径部と拡径部と第2環状部により囲まれる空間内とその外部との間で流体を流通させることができる。
第1環状部における前記大径部の外周面と前記回転環の内周面との間の環状隙間を封止する弾性体製のシールリングを備えると共に、
前記押圧部材は、一端側が前記拡径部と第2環状部との隅の部分に密着し、他端側が第1環状部における大径部の外周面に対してスライド自在に設けられた保持部材に保持されたスプリングであり、
該スプリングにより押圧される前記保持部材は前記シールリングに密着するように設けられるとよい。
これにより、スプリングのばね力のばらつきが、弾性体製のシールリングによって緩和される。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、回転軸の構成とは関係なく、バランス比を1以下にすることが可能となる。
図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールの装着状態を示す模式的断面図である。 図2は図1中の一部を拡大した拡大図である。 図3は従来例に係るバランス形のメカニカルシールの装着状態を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係るメカニカルシールについて説明する。図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールの装着状態を示す模式的断面図である。図2は図1中の一部を拡大した拡大図である。なお、以下の説明において、「軸線」とは回転軸200の中心軸線を意味する。
<メカニカルシールの構成>
メカニカルシール100は、回転軸200とハウジング300との間の環状隙間をシールするために用いられる。回転軸200は、段差を有する構造であり、小径部210と大径部220とを備えている。小径部210にメカニカルシール100(より具体的にはメカニカルシール100を構成するスリーブ130)が配置される。また、小径部210には環状溝211が形成されている。この環状溝211に、メカニカルシール100におけるスリーブ130の軸線方向の位置決めを行うスナップリング410が嵌められている。また、回転軸200の大径部220には周方向の複数個所に切欠き221が設けられている。ハウジング300の内周面も段差が形成されている。また、ハウジング300の内周面には環状溝310が設けられている。この環状溝310に、メカニカルシール100を構成する固定環110の軸線方向の位置決めを行うスナップリング420が嵌められている。
そして、メカニカルシール100は、ハウジング300側に設けられる固定環110と、固定環110を介して密封対象流体(F)側に配置され、かつ回転軸200と共に回転する回転環120と、回転環120を固定環110に向けて押圧する押圧部材としてのスプリング150とを備えている。また、本実施例に係るメカニカルシール100においては、回転軸200に固定されるスリーブ130を備えている。このスリーブ130によって、固定環110と回転環120とスプリング150等が一体化されている。つまり、メカニカルシール100を1部品として取り扱うことが可能となっている。なお、スリーブ130を用いて各部材を一体化することで、メカニカルシール100を保管している間においても、固定環110と回転環120との接触部分(使用時において摺動する部分)に埃などの異物が侵入してしまうことを抑制できる利点もある。つまり、固定環と回転環が別々に取り扱われる場合には、これらを保管している際に、固定環と回転環が摺動する部分に埃などの異物が付着してしまう恐れがある。そして、異物が付着されたまま、固定環と回転環が装置に取り付けられると、シール性に悪影響が出てしまう問題がある。本実施例においては、そのような問題も解消される。
本実施例に係る固定環110は、ハウジング300に固定される。なお、固定環110の外周面とハウジング300の内周面との間の環状隙間は、弾性体製のシールリング(Oリング)430によって封止される。このシールリング430はハウジング300の内周面に形成された環状溝320に装着されている。
本実施例に係る回転環120は、固定環110側(密封対象流体(F)側とは反対側)に向かって突出する環状凸部121と、内周面側に設けられる環状凹部122と、外周面付近において軸線方向に貫通する複数の貫通孔123とを備えている。そして、環状凸部121の先端面と固定環110の密封対象流体(F)側の端面とが接触する。従って、回転軸200と共に回転環120が回転している場合には、環状凸部121の先端面と固定環110の密封対象流体(F)側の端面との間で摺動する。
本実施例に係るスリーブ130は、金属製の環状部材を素材として、板金加工によって各部分が形成される。そして、スリーブ130は、内周面側の第1環状部131と、第1環状部131の密封対象流体(F)側の端部から径方向外側に向かって拡がる拡径部132と、拡径部132の径方向外側の端部から密封対象流体(F)側とは反対側に向かって伸びる第2環状部133とを有している。
第1環状部131は、密封対象流体(F)側の方がその反対側に比べて内径及び外径が大きな段差を有している。この第1環状部131における段差を介して密封対象流体(F)側とは反対側の小径部131aの内周面が回転軸200の外周面に嵌着され、かつ小径部131aの外周面側に固定環110が配置される。また、第1環状部131における段差を介して密封対象流体(F)側の大径部131bの外周面と回転環120の内周面との間の環状隙間が封止された状態で、回転環120が配置される。なお、大径部131bの外周面と回転環120の内周面との間の環状隙間は、弾性体製のシールリング140によって封止される。また、第1環状部131における密封対象流体(F)側とは反対側の端部には、周方向の複数個所において径方向外側に折り曲げられたストッパ部134が設けられている。このストッパ部134によって、メカニカルシール100を取り扱う際に、固定環110等がスリーブ130から抜け落ちないようにすることができる。
拡径部132には、折り曲げ線132a1の両端を結ぶように形成された切り込みにより折り曲げ線132a1の位置で密封対象流体(F)側に折り曲げられた廻り止め部132aが設けられている。なお、切り込みの形状は特に限定されるものではなく、V字形状、C字形状などを採用できる。この廻り止め部132aが、回転軸200の大径部220に形成された切欠き221に嵌め込まれることでスリーブ130の廻り止めがなされる。また、切り込みにより軸線方向に貫通する孔132bが形成される。
第2環状部133には、周方向の複数個所に密封対象流体(F)側とは反対側に向かって突き出た突出部133aが設けられている。この突出部133aが回転環120に設けられた貫通孔123に差し込まれることで、回転環120はスリーブ130に対して廻り止めがなされる。つまり、回転環120はスリーブ130と共に回転する。また、第2環状部133のうち突出部133aを除く部分と回転環120との間には隙間が形成される。これにより、スリーブ130における大径部131bと拡径部132と第2環状部133により囲まれる空間内には密封対象流体(F)が流入する。そして、この空間内に押圧部材としてのスプリング150が配置される。なお、スプリング150は周方向の複数個所に配置されている。また、回転環120に備えられた環状凹部122に、弾性体製のシールリング140が装着されている。このシールリング140により、第1環状部131における大径部131bの外周面と回転環120の内周面との間の環状隙間が封止される。なお、本実施例においては、シールリング140としてOリングを採用しているが、Oリング以外の角リングやDリングなど各種のシールリングを採用することができる。
スプリング150は、その一端側が拡径部132と第2環状部133との隅の部分に密着し、その他端側が第1環状部131における大径部131bの外周面に対してスライド自在に設けられた保持部材160に保持されている。そして、スプリング150により押圧される保持部材160はシールリング140に密着するように構成されている。つまり、スプリング150の押圧力は保持部材160を介してシールリング140に伝わるように構成されている。
なお、本実施例においては、スリーブ130における大径部131bの内周面側に、スリーブ130の内周面と回転軸200の外周面との間の環状隙間を封止する弾性体製のシールリング440が設けられている。ただし、スリーブ130における第1環状部131の小径部131aの内周面と回転軸200の外周面との嵌着部分によってシール性が得られる場合には、このシールリング440は不要である。
<メカニカルシールの組み立て手順>
メカニカルシール100の組み立て手順について説明する。まず、金属製の環状部材を素材として、スリーブ130のうちストッパ部134を除く部分を板金加工により形成する。そして、スリーブ130に対して、保持部材160に保持させたスプリング150,シールリング140を装着させた回転環120、及び固定環110を、この順に組み付ける。なお、回転環120を組み付ける際には、回転環120に設けられた貫通孔123に、スリーブ130における第2環状部133の突出部133aが差し込まれるようにする。その後、スリーブ130におけるストッパ部134を形成する。これにより、固定環110等がスリーブ130から抜け落ちてしまうことが防止され、メカニカルシール100を1部品として取り扱うことが可能となる。
<メカニカルシールの装着手順>
メカニカルシール100の装着手順について説明する。まず、シールリング430,440を、ハウジング300の内周面に設けられた環状溝320と、回転軸200における小径部210の外周面にそれぞれ装着する。そして、メカニカルシール100を回転軸200の小径部210に対して、大径部220側に向かって装着する。このとき、スリーブ130に設けられた複数の廻り止め部132aが、回転軸200の大径部220に設けられた複数の切欠き221にそれぞれ嵌るようにする。また、スリーブ130における拡径部132が回転軸200の段差部分に突き当たる(密着する)まで、メカニカルシール100をスライドさせて装着させる。その後、スナップリング410,420を、回転軸200に設けられた環状溝211とハウジング300の内周面に設けられた環状溝310にそれぞれ装着させる。これにより、スリーブ130と固定環110の軸線方向の位置決めがなされる。なお、固定環110は、複数のスプリング150によって、シールリング140及び回転環120を介して密封対象流体(F)とは反対側に押圧される。従って、固定環110はスナップリング420と回転環120に挟まれた状態で軸線方向の位置決めがなされる。
<本実施例に係るメカニカルシールの優れた点>
以上のように構成されたメカニカルシール100により、固定環110と回転環120との摺動面積S1に比べて、密封対象流体(F)の圧力によって固定環110が回転環120の圧力影響を受ける受圧面積S2の方を狭くすることが可能となる。つまり、回転軸200の構成とは関係なく、バランス比を1以下とすることが可能となる。この点について、図2を参照して、より詳細に説明する。
固定環110と回転環120の摺動面積S1は、回転環120における環状凸部121の先端面と固定環110の密封対象流体(F)側の端面との接触面積である。つまり、摺動面積S1は、図2に示す断面図において、環状凸部121の内周面から外周面までの距離A1の全周分の面積である。また、流体圧力によって固定環110が回転環120の圧力影響を受ける受圧面積S2は、図2に示す断面図において、スリーブ130における第1環状部131の大径部131bの外周面から環状凸部121の外周面までの距離A2の全周分の面積である。これは、大径部131bの外周面よりも径方向内側においては、密封対象流体が存在せず、環状凸部121の外周面よりも径方向外側では、回転環120に対して軸線方向の両側から圧力が作用し、固定環110に対して回転環120を介した流体圧力が加わらないためである。
以上のように、スリーブ130の第1環状部131に段差を設けて、摺動面積S1を広くする(つまり、図2においてA1≧A2とする)ことで、S1≧S2を満たすことが可能となる。これにより、バランス比(S2÷S1)を1以下にすることが可能となる。
また、本実施例に係るメカニカルシール100によれば、スリーブ130に廻り止め部132aを設けたことにより、スリーブ130と回転軸200との間で相対的に回転してしまうことを防止できる。また、この廻り止め132aにより形成された孔132b(切り込みの部分)から、スリーブ130における大径部131bと拡径部132と第2環状部133により囲まれる空間内とその外部との間で流体を流通させることができる。つまり、当該空間内とその外部との間においては、径方向においても軸線方向においても流体を流通させることができる。従って、固定環110と回転環120との摺動により発生した熱により密封対象流体(F)が加熱されても、当該空間内に密封対象流体(F)が滞留してしまうことを抑制できるので、スプリング150やシールリング140が加熱されてしまうことを抑制できる。
また、本実施例においては、スプリング150により押圧される保持部材160がシールリング140に密着する構成を採用している。これにより、スプリング150のばね力のばらつきを弾性体製のシールリング140によって緩和させることが可能となる。
100 メカニカルシール
110 固定環
120 回転環
121 環状凸部
122 環状凹部
123 貫通孔
130 スリーブ
131 第1環状部
131a 小径部
131b 大径部
132 拡径部
132a 廻り止め部
132a1 折り曲げ線
132b 孔
133 第2環状部
133a 突出部
134 ストッパ部
140 シールリング
150 スプリング
160 保持部材
200 回転軸
210 小径部
211 環状溝
220 大径部
300 ハウジング
310,320 環状溝
410,420 スナップリング
430,440 シールリング

Claims (2)

  1. 回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールにおいて、
    前記ハウジング側に設けられる固定環と、
    該固定環を介して密封対象流体側に配置され、かつ前記回転軸と共に回転する回転環と、
    該回転環を前記固定環に向けて押圧する押圧部材と、
    前記回転軸に固定されるスリーブと、
    を備え、
    前記スリーブは、密封対象流体側の方がその反対側に比べて内径及び外径が大きな段差を有する第1環状部と、第1環状部の密封対象流体側の端部から径方向外側に向かって拡がる拡径部と、該拡径部の径方向外側の端部から前記反対側に向かって伸びる第2環状部とを有しており、
    第1環状部における前記段差を介して前記反対側の小径部の内周面が前記回転軸の外周面に嵌着され、かつ該小径部の外周面側に前記固定環が配置され、
    第1環状部における前記段差を介して密封対象流体側の大径部の外周面と前記回転環の内周面との間の環状隙間が封止された状態で、該回転環が配置され、
    前記大径部と拡径部と第2環状部により囲まれる空間内には密封対象流体が流入するように構成され、かつ該空間内に前記押圧部材が配置されると共に、
    前記固定環と回転環との摺動面積をS1とし、密封対象流体の圧力によって前記固定環が回転環の圧力影響を受ける受圧面積をS2とした場合に、S2÷S1≦1を満たすメカニカルシールであって、
    前記回転軸は、前記スリーブが配置される小径部と、該小径部よりも密封対象流体側の大径部とを備えており、前記スリーブは前記拡径部が前記回転軸の段差部分に密着するように配置されると共に、
    前記拡径部には、折り曲げ線の両端を結ぶように形成された切り込みにより前記折り曲げ線の位置で密封対象流体側に折り曲げられ、かつ前記回転軸の大径部に形成された切欠きに嵌め込まれることで前記スリーブの廻り止めを行う廻り止め部が設けられていることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 第1環状部における前記大径部の外周面と前記回転環の内周面との間の環状隙間を封止する弾性体製のシールリングを備えると共に、
    前記押圧部材は、一端側が前記拡径部と第2環状部との隅の部分に密着し、他端側が第1環状部における大径部の外周面に対してスライド自在に設けられた保持部材に保持されたスプリングであり、
    該スプリングにより押圧される前記保持部材は前記シールリングに密着するように設けられることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
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