JP2019014369A - 車両走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行レーンの左右の白線のうちの一方の白線が認識できない場合において、自車両の操舵が大きく変化することに起因して自車両の走行安定性が低下してしまう可能性を低くすること。【解決手段】運転支援ECU(10)は、運転支援ECU(10)の区画線の認識状況が、片側区画線認識状況である場合において、認識できている一方の区画線が左区画線と右区画線との間で変化する特定認識状況が生じたとき、操舵角ガード値を第1操舵角ガード値より低い第2操舵角ガード値に設定し、操舵角速度ガード値を、第1操舵角速度ガード値より低い第2操舵角速度ガード値に設定するように構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、白線を活用して、車両(自車両)の車線中央付近の走行を支援する車線維持制御を実行する車両走行支援装置に関する。
従来から、自車両に搭載された区画線認識装置(例えば、カメラセンサ及びレーザレーダなど)を用いて道路の白線及び黄色線等の区画線(以下、単に「白線」とも称呼される。)を認識し、認識した白線を活用して、車線中央付近の走行を支援する車線維持制御を行う車両走行支援装置が知られている。
車両走行支援装置の一つは、例えば、カメラセンサによって自車両が走行している走行レーン(車線)の左右の白線を検出し、この左右の白線の位置に基づいて決定した所定位置(例えば、左右の白線の中央位置)を目標走行ラインとして設定する。そして、車両走行支援装置は、設定した目標走行ラインに沿って自車両を走行させるように自車両の舵角(操舵角)を制御する。
更に、このような車両走行支援装置に適用できる従来の区画線認識技術の一つとして、左右の白線のうちの一方の白線が認識できない状況において、認識できた一方の白線と推定した車線幅とを用いて未認識側の白線の位置を推定する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2002−163642号公報
本願発明者は、車両走行支援装置において、走行レーンの左右の白線のうちの一方の白線が認識できない状況において、認識できた一方の白線と、推定した車線幅と、に基づいて決定した位置を目標走行ラインとして設定することを検討した。
ところが、この場合、次のような問題が生じることがあり得る。即ち、認識できている一方の白線が、左白線(左区画線)から右白線(右区画線)に又はその逆に変化する特定認識状況が生じたとき、目標走行ラインの位置が、特定認識状況が生じる直前の位置から大きく変化することがあり得る。目標走行ラインの位置が大きく変化すると、自車両の操舵が大きく変化し、その結果、自車両の挙動が不安定になる。尚、このように、特定認識状況が生じる前後において目標走行ラインの位置が大きく変化する理由については後述する。
本発明は上述した課題に対処するためになされた。即ち、本発明の目的の一つは、走行レーンの左右の白線のうちの一方の白線が認識できない場合において、上述した特定認識状況が生じたとき、自車両の操舵が大きく変化することに起因して自車両の走行安定性が低下してしまう可能性を低くすることができる車両走行支援装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)を提供することにある。
本発明装置は、
自車両(SV)が走行している走行レーンの区画線を認識する区画線認識部(10、17)と、
前記区画線に基づいて設定した目標走行ライン(Ld)に沿って前記自車両を走行させるように前記自車両の操舵角を制御する車線維持制御を実行する制御部(10)と、
前記走行レーンの車線幅を推定する車線幅推定部(10)と、
を備える。
前記制御部は、
前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記自車両に対して左側にある左区画線(LL)及び前記自車両に対して右側にある右区画線(LR)の両方を認識できている両側区画線認識状況である場合(ステップ525での「No」との判定)、前記左区画線及び前記右区画線に基づいて前記目標走行ラインを設定し(ステップ526)、且つ、前記操舵角の大きさが第1操舵角ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える第1操舵角大きさ制限処理、及び、前記操舵角の単位時間当たりの変化量である操舵角速度の大きさが第1操舵角速度ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える第1操舵角速度大きさ制限処理、の少なくとも一方を含む第1制限処理を行う(ステップ528)ように構成される。
なお、前記車線幅推定部は、区画線の認識状況が両側区画線認識状況であるときに左区画線と右区画線との間の距離を車線幅(W)として取得し、その車線幅(W)を区画線の認識状況が片側区画線認識状況であるときの車線幅(W1)として用いることにより車線幅(W1)を推定してもよい。更に、前記車線幅推定部は、外部から車線幅(W)を通信により取得することにより、区画線の認識状況が片側区画線認識状況であるときの車線幅(W1)を推定してもよい。
ところで、図4に例示されているように、区画線の認識状況が両側区画線認識状況(時刻t0乃至時刻t1)から一方の白線(区画線)のみしか認識できない片側区画線認識状況(時刻t1乃至時刻t3)へと変化する場合がある。片側区画線認識状況において、前記制御部は左右の区画線の両方に基づいて目標走行ラインを設定することができない。
そこで、前記制御部は、区画線の認識状況が片側区画線認識状況である場合(ステップ525での「Yes」との判定)、前記認識できている一方の区画線及び前記推定した車線幅(W1)に基づいて前記目標走行ラインを設定する(ステップ535)。
ところが、図4に示したように、区画線の認識状況が片側区画線認識状況(時刻t1乃至時刻t3)であるとき、推定される車線幅(W1)と真の車線幅(Wtrue)とが大きく相違する場合がある。この場合において、左白線が時刻t1の前後において継続して認識されているときには目標走行ラインは大きく変化しない(Ld1及びLd2を参照。)。
しかしながら、認識できる区画線が左白線から右白線へと変化した時刻t2の直後(前述した特定認識状況が生じた直後)において、右白線の位置と車線幅(W1=W)とから目標走行ライン(Ld3)が設定されることに起因して目標走行ラインが大きく変化してしまう(Ld2及びLd3を参照。)。この結果、時刻t2の直後において自車両と目標走行ラインとの乖離が急に大きくなるので、車線維持制御によって操舵角が大きく変更されて自車両の走行安定性が低下する虞がある。
そこで、前記制御部は、
前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記片側区画線認識状況である場合(ステップ525での「Yes」との判定)、前記認識できている一方の区画線が前記左区画線と前記右区画線との間で変化する特定認識状況が生じたとき(ステップ540での「Yes」の判定、ステップ615での「Yes」との判定及びステップ625)、
前記操舵角の大きさが「前記第1操舵角ガード値よりも小さい第2操舵角ガード値」を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって「前記第1操舵角大きさ制限処理に代わる第2操舵角大きさ制限処理」、及び、
前記操舵角速度の大きさが「前記第1操舵角速度ガード値よりも小さい第2操舵角速度ガード値」を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって「前記第1操舵角速度大きさ制限処理に代わる第2操舵角速度大きさ制限処理」、
の少なくとも一方を含む第2制限処理(ステップ550)を行うように構成される。
これにより、特定認識状況が生じたとき、操舵角の大きさの最大値及び操舵角速度の大きさの最大値の少なくとも一方が、両側区画線認識状況が生じているときに比べて、より小さい値になる。その結果、自車両のヨーレートが急激に変化しないので、自車両の走行安定性が低下する可能性を低減することができる。
本発明装置の一態様において、
前記制御部は、
前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記片側区画線認識状況である場合において、前記自車両が前記認識できている一方の区画線を跨ぐことにより前記特定認識状況が生じたとき(ステップ630での「No」との判定、ステップ635)には、前記第2制限処理を実行することなく前記第1制限処理を実行する(ステップ528)ように構成される。
前記特定認識状況は、自車両の車幅方向における位置が、何等かの理由によって「認識できている白線」に近づくように変位し、その後、その白線を跨いだ直後のような状況においても発生する。このような状況では、目標走行ラインが変更されないことが多いので、第2制限処理を実行しなくても自車両の操舵が急激に変化する可能性は低く、逆に、第1制限処理によって操舵角に関するガード値(即ち、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値)を大きい値に設定することによって、自車両を目標走行ラインに速やかに近づけられるようにするほうが望ましい。更に、このような状況において、目標走行ラインが「自車両が移動(車線変更)した側の車線に対して設定される目標走行ライン」に切り替えられる場合には、自車両をその目標走行ラインになるべく早期に近づけるべきであるから、第2制限処理を実行する必要はない。従って、上記の一態様によれば、第2制限処理が不要である場合に当該第2制限処理が実行されることがないから、車線維持制御が適切に実行され得る。
本発明装置の一態様において、
前記制御部は、
前記特定認識状況が生じた時点から、前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記片側区画線認識状況であり且つ前記特定認識状況が生じていない特定状態が所定の期間継続したとき(ステップ635での「Yes」との判定及びステップ640)、
前記操舵角の大きさが「前記第2操舵角ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角ガード値以下である第3操舵角ガード値」を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第2操舵角大きさ制限処理に代わる第3操舵角大きさ制限処理、及び、
前記操舵角速度の大きさが「前記第2操舵角速度ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角速度ガード値以下である第3操舵角速度ガード値」を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第2操舵角速度大きさ制限処理に代わる第3操舵角速度大きさ制限処理、
の少なくとも一方を含む第3制限処理を実行する、
ように構成される。
前記特定認識状況が生じた時点から、前記特定状態が前記所定の期間継続したとき、目標値走行ラインが大きく変化した後に十分な時間が経過しているから、自車両は変化後の目標走行ライン近傍を走行している可能性が高くなる。よって、この時点以降においては、操舵角に関するガード値(即ち、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値)を大きくしても自車両の走行安定性が損なわれる可能性は低い。よって、上記態様によれば、第2制限処理が不要となった場合に第3制限処理が実行されるから、車線維持制御が適切に実行され得る。
なお、前記第3操舵角大きさ制限処理における第3操舵角ガード値は、第1操舵角ガード値と等しい値であってもよい。但し、両側区画線認識状況に比べて片側区画線認識状況における目標走行ラインの信頼度が低いことから、前記第3操舵角大きさ制限処理における第3操舵角ガード値は、「前記第2操舵角ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角ガード値未満である」ことが望ましい。
同様に、前記第3操舵角速度大きさ制限処理における第3操舵角速度ガード値は、第1操舵角速度ガード値と等しい値であってもよい。但し、両側区画線認識状況に比べて片側区画線認識状況における目標走行ラインの信頼度が低いことから、前記第3操舵角速度大きさ制限処理における第3操舵角速度ガード値は、「前記第2操舵角速度ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角速度ガード値未満である」ことが望ましい。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記名称及び/又は符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
図1は本発明の実施形態に係る車両走行制御装置の概略構成図である。 図2は左白線、右白線、目標走行ライン及びカーブ半径を示した平面図である。 図3は車線維持制御を説明するための道路及び車両の平面図である。 図4は本発明の実施形態に係る車両走行制御装置の作動を説明するための道路及び車両の平面図である。 図5は図1に示した運転支援ECUのCPUが実行するルーチンを表すフローチャートである。 図6は図1に示した運転支援ECUのCPUが実行するルーチンを表すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る車両走行制御装置(車両走行支援装置)について図面を参照しながら説明する。
(構成)
本発明の実施形態に係る車両走行制御装置(以下、「本実施装置」と称呼される場合がある。)は、図1に示したように、車両(以下において、他の車両と区別するために、「自車両」と称呼される場合がある。)に適用され、運転支援ECU10、エンジンECU30、ブレーキECU40、ステアリングECU60、メータECU70、警報ECU80、ナビゲーションECU90及び外部通信ECU100を備えている。尚、以下において、運転支援ECU10は、単に、「DSECU」とも称呼される。
これらのECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)であり、図示しないCAN(Controller Area Network)を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。本明細書において、マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。これらのECUは、幾つか又は全部が一つのECUに統合されてもよい。
DSECUは、以下に列挙するセンサ(スイッチを含む。)と接続されていて、それらのセンサの検出信号又は出力信号を受信するようになっている。尚、各センサは、DSECU以外のECUに接続されていてもよい。その場合、DSECUは、センサが接続されたECUからCANを介してそのセンサの検出信号又は出力信号を受信する。
アクセルペダル操作量センサ11は、自車両のアクセルペダル11aの操作量(アクセル開度)を検出し、アクセルペダル操作量APを表す信号を出力するようになっている。ブレーキペダル操作量センサ12は、自車両のブレーキペダル12aの操作量を検出し、ブレーキペダル操作量BPを表す信号を出力するようになっている。
操舵角センサ14は、自車両の操舵角を検出し、操舵角θを表す信号を出力するようになっている。尚、操舵角θは、操舵ハンドルSWが中立位置から左に回転させられたときに正の値となり、操舵ハンドルSWが中立位置から右に回転させられたときに負の値となる。操舵トルクセンサ15は、操舵ハンドルSWの操作により自車両のステアリングシャフトUSに加わる操舵トルクを検出し、操舵トルクTraを表す信号を出力するようになっている。車速センサ16は、自車両の走行速度(車速)を検出し、車速SPDを表す信号を出力するようになっている。尚、DSECUは、操舵角センサから受信した操舵角θの単位時間当たりの変化量である操舵角速度(=dθ/dt)を演算するようになっている。
カメラセンサ17は、ステレオカメラ及び処理部を備え、所定時間が経過する毎に車両前方の左側領域及び右側領域の風景を撮影して左右一対の画像データを取得する。カメラセンサ17は、撮像した画像のデータをDSECUに送信する。
DSECUは、カメラセンサ17から受信した画像データを画像処理することにより画像処理データを取得する。DSECUは、画像処理データを用いて、自車両が走行する道路の区画線(レーンマーカ、以下、単に「白線」とも称呼する。)を取得(認識)する。DSECUは、自車両の走行方向において自車両に対して左側の白線を左白線として認識する。DSECUは、自車両の走行方向において自車両に対して右側の白線を右白線として認識する。
操作スイッチ18は、運転者により操作されるスイッチである。運転者は、操作スイッチ18を操作することにより、車線維持制御を実行するか否かを選択することができる。尚、車線維持制御は、LKA(レーン・キーピング・アシスト制御)とも称呼される。
ヨーレートセンサ19は、自車両のヨーレートを検出し、実ヨーレートYRtを出力するようになっている。
エンジンECU30は、エンジンアクチュエータ31に接続されている。エンジンアクチュエータ31は内燃機関32の運転状態を変更するためのアクチュエータである。本例において、内燃機関32はガソリン燃料噴射・火花点火式・多気筒エンジンであり、吸入空気量を調整するためのスロットル弁を備えている。エンジンアクチュエータ31は、少なくとも、スロットル弁の開度を変更するスロットル弁アクチュエータを含む。エンジンECU30は、エンジンアクチュエータ31を駆動することによって、内燃機関32が発生するトルクを変更することができる。内燃機関32が発生するトルクは図示しない変速機を介して図示しない駆動輪に伝達されるようになっている。従って、エンジンECU30は、エンジンアクチュエータ31を制御することによって、自車両の駆動力を制御し加速状態(加速度)を変更することができる。
ブレーキECU40は、ブレーキアクチュエータ41に接続されている。ブレーキアクチュエータ41は、ブレーキペダル12aの踏力によって作動油を加圧する図示しないマスタシリンダと、左右前後輪に設けられる摩擦ブレーキ機構42との間の油圧回路に設けられる。摩擦ブレーキ機構42は、車輪に固定されるブレーキディスク42aと、車体に固定されるブレーキキャリパ42bとを備える。ブレーキアクチュエータ41は、ブレーキECU40からの指示に応じてブレーキキャリパ42bに内蔵されたホイールシリンダに供給する油圧を調整し、その油圧によりホイールシリンダを作動させることによりブレーキパッドをブレーキディスク42aに押し付けて摩擦制動力を発生させる。従って、ブレーキECU40は、ブレーキアクチュエータ41を制御することによって、自車両の制動力を制御することができる。
ステアリングECU60は、周知の電動パワーステアリングシステムの制御装置であって、モータドライバ61に接続されている。モータドライバ61は、転舵用モータ62に接続されている。転舵用モータ62は、図示しない車両の「操舵ハンドル、操舵ハンドルに連結されたステアリングシャフト及び操舵用ギア機構等を含むステアリング機構」に組み込まれている。転舵用モータ62は、モータドライバ61から供給される電力によってトルクを発生し、このトルクによって操舵アシストトルクを加えたり、左右の操舵輪を転舵したりすることができる。即ち、転舵用モータ62は、自車両の舵角を変更することができる。
メータECU70は、図示しないデジタル表示式メータに接続されるとともに、ハザードランプ71及びストップランプ72にも接続されている。メータECU70は、DSECUからの指示に応じて、ハザードランプ71を点滅させることができ、且つ、ストップランプ72を点灯させることができる。
警報ECU80は、ブザー81及び表示器82に接続されている。警報ECU80は、DSECUからの指示に応じてブザー81を鳴動させて運転者への注意喚起を行うことができ、且つ、表示器82に注意喚起用のマーク(例えば、ウォーニングランプ)を点灯させたり、警報画像を表示したり、警告メッセージを表示したり、運転支援制御の作動状況を表示したりすることができる。尚、表示器82は、DSECUの指令に応じた画像を表示する表示装置である。具体的に述べると、表示器82は、ヘッドアップディスプレイである。但し、表示器82は、マルチファンクションディスプレイを含む他のディスプレイであってもよい。
ナビゲーションECU90は、自車両の現在位置を検出するためのGPS信号を受信するGPS受信機91、地図情報等を記憶した地図データベース92及びヒューマンマシンインターフェースであるタッチパネル式ディスプレイ93と接続されている。ナビゲーションECU90は、GPS信号に基づいて現時点の自車両の位置(自車両が複数の車線(レーン)を有する場合には、どの車線を走行しているかを特定する情報を含む。)を特定する。ナビゲーションECU90は、自車両の位置及び地図データベース92に記憶されている地図情報等に基づいて各種の演算処理を行い、ディスプレイ93を用いて経路案内を行う。
地図データベース92に記憶されている地図情報には、道路情報が含まれている。道路情報には、車線幅、道路の曲がり方の程度を示す道路の曲率半径又は曲率等を含む。
外部通信ECU100は、無線通信装置101に接続されている。外部通信ECU100及び無線通信装置101は、外部のネットワークシステムに接続するための無線通信端末である。無線通信装置101は、道路に設置された路側通信機と無線通信することができる。この無線通信には、光無線通信及び電波を用いた無線通信の両者が含まれる。
<作動の概要>
次に、本実施装置の作動の概要について説明する。本実施装置のDSECUは、車線維持制御を実行できるようになっている。以下、車線維持制御について説明する。
(車線維持制御)
DSECUは、操作スイッチ18の操作によって車線維持制御が要求されている場合、以下に述べる車線維持制御を実行する。
DSECUは、カメラセンサ17から送信された画像データを解析して、道路の左右の白線を認識(検出)する。DSECUは、自車両SVの中心軸に対して左側の白線を左白線LLとして認識し、右側の白線を右白線LRとして認識する。DSECUは、左白線LLと右白線LRとの間の領域を自車両SVが走行する走行レーン(車線)と認識する。DSECUは、認識した白線を活用して、車線内に目標走行ラインLdを設定する。即ち、本例において、DSECUは、「左白線LL及び右白線LRの中央位置となる車線中央ライン」を目標走行ラインLdとして設定する。
DSECUは、自車両SVの横位置(即ち、走行レーンに対する車幅方向の自車両SVの位置)が走行レーン内の目標走行ラインLd付近に維持されるように、転舵用モータ62を用いて操舵トルクをステアリング機構に付与して自車両SVの舵角(転舵角、操舵角)を変更する操舵制御を行う。
ところで、例えば路面状況又は白線の劣化によってカメラセンサ17が白線を検知できない場合が生じる。このため、DSECUは、常に左白線LL及び右白線LRの両方を認識できるとは限らない。即ち、DSECUによる白線の認識状況は、以下に述べる白線の認識状況の何れかとなる場合があり得る。
・左白線LL及び右白線LRの両方を認識できる状況。以下、この状況は、「両側白線認識状況」又は「両側区画線認識状況」とも称呼される。
・左白線LL及び右白線LRの何れか一方が認識できるが、左白線LL及び右白線LRの何れか他方が認識できない(換言すると、左白線LL及び右白線LRの一方しか認識できない)状況。以下、この状況は、「片側白線認識状況」又は「片側区画線認識状況」とも称呼される。
・左白線LL及び右白線LRの何れもが認識できない状況。以下、この状況は、「白線未認識状況」又は「区画線未認識状況」とも称呼される。
そこで、DSECUは、以下に説明するように、白線の認識状況に応じて、適宜、目標走行ラインLdの設定方法を変えて、操舵制御を行う。
(左白線及び右白線の両方を認識できる場合(両側白線認識状況))
図2に示すように、DSECUは、左白線LL及び右白線LRの両方を認識できる場合、認識した「左白線LL及び右白線LR」の中央位置となる車線中央ラインを目標走行ラインLdとして設定する。
更に、DSECUは、目標走行ラインLdのカーブ半径R及び曲率CL=1/Rと、左白線LLと右白線LRとで区画される走行レーンにおける自車両SVの位置及び向きと、を演算する。
より具体的に述べると、DSECUは、図3に示したように、自車両SVの前端中央位置と目標走行ラインLdとの間の道路幅方向の距離dL(センター距離dL)と、目標走行ラインLdの方向と自車両SVの進行方向とのずれ角θL(ヨー角θL)と、を演算する。
DSECUは、センター距離dLとヨー角θLと曲率CLとに基づいて、下記の(1)式により、目標ヨーレートYRc*を所定時間が経過する毎に演算する。(1)式において、K1、K2及びK3は制御ゲインである。目標ヨーレートYRc*は、自車両SVが目標走行ラインLdに沿って走行できるように設定されるヨーレートである。

YRc*=K1×dL+K2×θL+K3×CL …(1)
DSECUは、この目標ヨーレートYRc*と実ヨーレートYRtとに基づいて、目標ヨーレートYRc*を得るための目標操舵トルクTr*を時間が経過する毎に演算する。より具体的に述べると、DSECUは、目標ヨーレートYRc*と実ヨーレートYRtとの偏差と目標操舵トルクTr*との関係を規定したルックアップテーブルを予め記憶しており、このテーブルに目標ヨーレートYRc*と実ヨーレートYRtとの偏差を適用することにより目標操舵トルクTr*を演算する。
DSECUは、実際の操舵トルクTraが目標操舵トルクTr*に一致するように、ステアリングECU60を用いて転舵用モータ62を制御する。このようにして、DSECUは、目標走行ラインLdに沿って自車両SVを走行させるように自車両SVの舵角(操舵角)を制御する車線維持制御を実行する。尚、DSECUは、認識した「左白線LL及び右白線LRの位置」に基づいて車線幅W(即ち、左白線LLと右白線LRとの距離)を所定時間が経過する毎に取得して、随時RAMに記憶している。
DSECUは、以下に述べるようにして車線維持制御を実行してもよい。即ち、DSECUは、センター距離dLの目標値を「0」に設定し、ヨー角θLの目標値を「0」に設定する。DSECUは、実際のセンター距離dLと目標値との偏差(即ち、実際のセンター距離dL)、ヨー角θLと目標値との偏差(即ち、実際のヨー角θL)、及び、曲率CLを下記の(2)式に適用して目標操舵角θ*を演算する。更に、DSECUは、実際の操舵角θが目標操舵角θ*に一致するようにステアリングECU60を用いて転舵用モータ62を制御する。(2)式において、Klta1,Klta2及びKlta3は制御ゲインである。

θlta*=Klta1・CL+Klta2・θL+Klta3・dL …(2)
尚、車線維持制御は、LTA(レーントレーシングアシスト)とも称呼される。LTAの基本的な制御内容自体は周知である(例えば、特開2008−195402号公報、特開2009−190464号公報、特開2010−6279号公報、及び、特許第4349210号明細書、等を参照。)。
(左白線及び右白線の一方の白線が認識できない場合(片側白線認識状況))
A.左白線のみしか認識できない場合
DSECUは、自車両SVが走行している走行レーンの左白線LLのみしか認識できない場合、認識した左白線LLの位置から推定車線幅W1の距離だけ車線幅方向に沿って右側にずらした位置を右白線LRの位置として推定する。推定車線幅W1は、左白線LL及び右白線LRの両方が認識できていた場合に算出し且つRAMに記憶された車線幅Wの最新の値である。そして、DSECUは、認識した左白線LLの位置から推定車線幅W1の半分の距離(=W1/2)だけ車線幅方向に沿って右側にずらした位置を目標走行ラインLdとして決定する。換言すれば、DSECUは、認識した左白線LLと推定した右白線LRとの中央位置となる車線中央ラインを目標走行ラインLdとして設定する。
B.右白線のみしか認識できない場合
DSECUは、自車両SVが走行している走行レーンの右白線LRのみしか認識できない場合、認識した右白線LRの位置から推定車線幅W1の距離だけ車線幅方向に沿って左側にずらした位置を左白線LLの位置として推定する。推定車線幅W1は、左白線LL及び右白線LRの両方が認識できていた場合に算出し且つRAMに記憶された車線幅Wの最新の値である。そして、DSECUは、認識した右白線LRの位置から推定車線幅W1の半分の距離(=W1/2)だけ車線幅方向に沿って左側にずらした位置を目標走行ラインLdとして決定する。換言すれば、DSECUは、認識した右白線LRと推定した左白線LLとの中央位置となる車線中央ラインを目標走行ラインLdとして設定する。
(左白線及び右白線の何れもが認識できない場合(白線未認識状況))
DSECUは、左白線LL及び右白線LRの何れもが両方とも認識できない場合、車線維持制御の実行をキャンセルする。即ち、この場合、DSECUは、車線維持制御を行わない。
(操舵角及び操舵角速度の上限ガード値)
ところで、DSECUは、車線維持制御において、操舵角の大きさが上限ガード値(以下、「操舵角ガード値」とも称呼される。)を超えないように、操舵角を制限している。更に、車線維持制御において、操舵角速度の大きさが上限ガード値(以下、「操舵角速度ガード値」とも称呼される。)を超えないように、操舵角速度を制限している。これにより、操舵角の変化に起因して自車両の挙動が急変する可能性が低下するので、自車両の走行安定性が確保される。
以上が車線維持制御の概要である。
次に、図4に示した例を用いながら、本実施装置の作動について説明を加える。この例において、自車両SVは、ある道路区間の同一車線を矢印に沿って走行している。このとき、DSECUは、車線維持制御を実行している。
時刻t0から時刻t1の直前までの期間、DSECUは、左白線LL及び右白線LRの両方を認識できている。従って、DSECUは、認識した「左白線LL及び右白線LRの位置」に基づいて車線中央ラインを目標走行ラインLd1として設定する。DSECUは、自車両SVが目標走行ラインLd1に沿って走行するように操舵制御を行う。
時刻t1から時刻2の直前までの期間、DSECUは、右白線LRを認識できずに、左白線LLのみしか認識できなくなる。この場合、DSECUは、左白線LLの位置と、推定車線幅W1(時刻t1直前に取得された車線幅W)と、に基づいて、目標走行ラインLd2を設定する。即ち、DSECUは、認識できている左白線LLの位置から推定車線幅W1だけ右方向に右白線LRaが存在しているとの前提に立って、車線中央ラインを目標走行ラインLd2として設定する。DSECUは、自車両SVが目標走行ラインLd2に沿って走行するように操舵制御を行う。
時刻t2から時刻t3までの期間、DSECUは、左白線LLを認識できずに、右白線LRのみしか認識できなくなる。この場合、DSECUは、右白線LRの位置と、推定車線幅W1(時刻t1直前に取得された車線幅W)と、に基づいて、目標走行ラインLd3を設定する。即ち、DSECUは、認識できている右白線LRの位置から推定車線幅W1だけ左方向に左白線LLaが存在しているとの前提に立って、車線中央ラインを目標走行ラインLd3として設定する。DSECUは、自車両SVが目標走行ラインLd3に沿って走行するように操舵制御を行う。
このように、時刻t1から時刻t3までの期間、DSECUの白線の認識状況が、片側白線認識状況となっている。時刻t1から時刻t2までの期間、推定車線幅W1は実際の車線幅Wtrueと異なるが、推定した未認識側(右側)の白線LRaの位置は、これまで両側白線認識状況である期間(時刻t0から時刻t1の直前までの期間)に認識できていた実際の右白線LRの位置から乖離していない。更に、DSECUが認識した左白線の位置は、実際の左白線LLの位置である。従って、目標走行ラインLd2の位置は、DSECUの白線の認識状況が両側白線認識状況である場合に設定した目標走行ラインLd1の位置から大きくずれていない。
ところが、時刻t2において、認識できる白線の自車両SVに対する位置の方向が左から右に変わり、且つ、推定車線幅W1と実際の車線幅Wtrueと相違している。その結果、推定した未認識側(左側)の白線LLaの位置が、実際の左白線LLの位置から乖離している。更に、この推定した未認識側(左側)の白線LLaの位置は、これまで認識できていた左白線LLの位置から乖離している。
このため、目標走行ラインLd3の車線幅方向の位置が、目標走行ラインLd2の車線幅方向の位置から乖離している。従って、時刻t2の前後において目標走行ラインが急変するので、特に目標走行ラインの車線幅方向における変化量が大きいと、自車両SVの操舵が急激に変化してしまい、自車両SVの走行安定性が低下する場合が発生する。
そこで、本実施装置のDSECUは、このような片側白線認識状況において、認識できた白線の自車両SVに対する位置の方向が変わる特定認識状況が生じた場合、操舵角の上限ガード値(操舵角ガード値)及び操舵角速度の上限ガード値(操舵角速度ガード値)を引き下げる。特定認識状況が生じた場合は、認識できている白線が左白線のみから右白線のみへと変化した場合、及び、認識できている白線が右白線のみから左白線のみへと変化した場合である。即ち、認識できている区画線が左区画線と右区画線との間で変化した状況が特定認識状況である。
具体的に述べると、DSECUは、車線維持制御の実行中において特定認識状況下が生じない限り、操舵角ガード値を所定の第1操舵角ガード値に設定し、且つ、操舵角速度ガード値を所定の第1操舵角速度ガード値に設定している。更に、DSECUは、車線維持制御の実行中において前述した特定認識状況が生じると、次に両側白線認識状況が生じるまで、操舵角ガード値を「第1操舵角ガード値より小さい第2操舵角速度ガード値」に設定し、且つ、操舵角速度ガード値を「第1操舵角速度ガード値よりも小さい第2操舵角速度ガード値」に設定する。この結果、DSECUは、特定認識状況が生じたとしても、「自車両SVの操舵が急激に変化してしまうことに起因して走行安定性が低下する事態」が発生する可能性を低減することができる。
<具体的作動>
次に、DSECUのCPU(単に「CPU」と称呼する場合がある。)の具体的作動について説明する。CPUは、所定時間(Δt)が経過する毎に図5のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUは、ステップ500から図5のルーチンを開始してステップ505に進み、車線維持制御が実行中であるか否かを判定する。より具体的に述べると、CPUは、後述する車線維持制御の開始条件が成立していると判定した場合、車線維持制御を開始する。そして、CPUは、後述する車線維持制御のキャンセル条件が成立するまで、車線維持制御を実行する。従って、CPUは、車線維持制御の開始条件が成立してから車線維持制御のキャンセル条件が成立するまでの期間、車線維持制御が実行中であると判定する。
車線維持制御の開始条件は、例えば、以下に述べる条件1乃至条件3の総てが成立したとき成立する。
条件1:操作スイッチ18の操作により、車線維持制御を実行することが選択されている。
条件2:車速SPDが、所定の下限車速以上であり且つ所定の上限車速以下である。
条件3:カメラセンサ17により、左白線及び右白線の少なくとも一方が認識されている。
車線維持制御のキャンセル条件は、例えば、以下に述べる条件4乃至条件6の何れかが成立したとき成立する。
条件4:操作スイッチ18の操作により、車線維持制御を実行しないことが選択された。
条件5:車速SPDが、下限車速より低くなった。
条件6:車速SPDが、上限車速より高くなった。
車線維持制御が実行中でない場合、CPUはステップ505にて「No」と判定し、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対して、車線維持制御が実行中である場合、CPUは、ステップ505にて「Yes」と判定してステップ510に進み、カメラセンサ17から送信された画像データを解析して、左白線LL及び右白線LRの認識を試みる。
その後、CPUはステップ515に進み、ステップ510の処理にて左白線LL及び右白線LRの何れもが認識できなかったか否かを判定する。
左白線LL及び右白線LRの何れもが認識できなかった場合、CPUはステップ515にて「Yes」と判定してステップ520に進み、車線維持制御をキャンセルする。この場合、CPUは車線維持制御の実行を停止する。その後、CPUはステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。尚、左白線LL及び右白線LRの何れもが認識できないことは、車線維持制御のキャンセル条件の一つであると言うこともできる。
これに対して、左白線LL及び右白線LRの少なくとも一方を認識できた場合、CPUはステップ515にて「No」と判定してステップ525に進み、ステップ510の処理にて左白線LL及び右白線LRのうちの一方の白線のみしか認識できなかったか否かを判定する。
左白線LL及び右白線LRのうちの両方の白線を認識できていた場合、CPUはステップ525にて「No」と判定してステップ526に進み、認識できた「左白線LL及び右白線LR」に基づいて目標走行ラインLdを前述したように設定する。更に、このとき、CPUは、左白線LLの位置及び右白線LR位置に基づいてこれらの白線間の距離を計算し、その計算した距離を車線幅WとしてRAMに記憶する。より具体的に述べると、CPUはステップ526にて、認識できた「左白線LLの位置及び右白線LRの位置」の中央位置を目標走行ラインLdとして設定する。このように設定した目標走行ラインLdは、中央位置の精度が高く、且つ、目標走行ラインLdが急変する可能性が低いので操舵の急激な変化は生じにくい(換言すると操舵制御の信頼性が高い)。このため、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を引き下げる必要はない。
従って、CPUはステップ528に進み、操舵角ガード値θg及び操舵角速度ガード値dθgを第1操舵角ガード値及び第1操舵角速度ガード値にそれぞれ設定する。尚、ステップ528の処理を開始する時点で操舵角ガード値θg及び操舵角速度ガード値dθgが第1操舵角ガード値及び第1操舵角速度ガード値のそれぞれに既に設定されている場合、CPUは、操舵角ガード値θg及び操舵角速度ガード値dθgを第1操舵角ガード値及び第1操舵角速度ガード値のそれぞれに維持する。
その後、CPUはステップ555に進み、ステップ526にて設定した目標走行ラインLdに沿って自車両SVを走行させるように自車両SVの舵角を制御する。より具体的に述べると、CPUは、上記(1)式又は上記(2)式を用いて目標操舵角θ*を演算する。
そして、目標操舵角θ*の大きさが操舵角ガード値θg(θg>0)以上であれば、目標操舵角θ*として、その大きさが操舵角ガード値θgと等しい値を目標操舵角θ*として設定する。即ち、目標操舵角θ*が正の値であり且つ操舵角ガード値θgよりも大きければ、目標操舵角をθgに設定する。更に、目標操舵角θ*が負の値であり且つその大きさ|θ*|が操舵角ガード値θgよりも大きければ、目標操舵角を「−θg」に設定する。
更に、CPUは、今回演算された目標操舵角θ*(即ち、今回目標操舵角θ*n)から所定時間前に計算された(換言すると、前回本ルーチンを実行した際に演算された)目標操舵角θ*(即ち、前回目標操舵角θ*p)を減じることにより目標操舵角変化量(θ*n−θ*p)を演算する。更に、CPUは、目標操舵角変化量(θ*n−θ*p)を所定時間(Δt)で割ることにより単位時間当たりの目標操舵角変化量「(θ*n−θ*p)/Δt」を演算する。
そして、単位時間当たりの目標操舵角変化量の大きさ|(θ*n−θ*p)/Δt|が操舵角速度ガード値dθg(dθg>0)以上であれば、大きさ|(θ*n−θ*p)/Δt|が操舵角速度ガード値dθgと等しくなるようにθ*nを変更する。即ち、単位時間当たりの目標操舵角変化量「(θ*n−θ*p)/Δt」が正の値であり且つ操舵角速度ガード値dθgよりも大きければ、目標操舵角を「値θ*pに値dθg×Δtを加えた値(=θ*p+dθg×Δt)」に設定する。単位時間当たりの目標操舵角変化量「(θ*n−θ*p)/Δt」が負の値であり且つその大きさ|(θ*n−θ*p)/Δt|が操舵角速度ガード値dθgよりも大きければ、目標操舵角を「値θ*pから値dθg×Δtを減じた値(=θ*p−dθg×Δt)」に設定する。
CPUは、実際の操舵角θがこのように決定された目標操舵角θ*に一致するように、転舵用モータ62を制御する。この結果、操舵角θは、その大きさ|θ|が操舵角ガード値θg(現段階では、第1操舵角ガード値)を超えないように且つその単位時間あたりの変化量の大きさ|dθ/dt|が操舵角速度ガード値dθg(現段階では、第1操舵角速度ガード値)を超えないように、制御される。
一方、CPUがステップ525の処理を行う時点において、左白線LL及び右白線LRのうちの一方の白線のみしか認識できていなかった場合、CPUはステップ525にて「Yes」と判定してステップ530に進み、前述したように推定車線幅W1を推定する。即ち、CPUは、RAMに格納されている車線幅Wを推定車線幅W1として読み出す。
その後、CPUはステップ535に進み、認識できた一方の白線の位置及びステップ530にて推定した推定車線幅W1に基づいて目標走行ラインLdを前述したように設定する。
その後、CPUはステップ540に進み、ガード値制限フラグXdの値が「1」であるか否かを判定する。
ガード値制限フラグXdは、特定認識状況が生じることにより自車両の状況が操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を引き下げるべき状況にある場合に、後述の図6に示されるガード値制限判定ルーチン中の処理にてその値が「1」に設定される。自車両の状況がそのような状況ではない場合には、後述の図6に示されるルーチン中の処理にてその値が「0」に設定される。
ガード値制限フラグXdの値が「1」ではない場合、CPUはステップ540にて「No」と判定し、ステップ528に進んで既に述べた処理を行う。更に、CPUは、ステップ555に進み、ステップ535にて設定した目標走行ラインLdに沿って自車両SVを走行させるように自車両SVの舵角を制御する。その後、CPUはステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ガード値制限フラグXdの値が「1」である場合、CPUはステップ540にて「Yes」と判定してステップ550に進み、操舵角ガード値θg及び操舵角速度ガード値dθgを引き下げる。具体的に述べると、CPUは、操舵角ガード値θg及び操舵角速度ガード値dθgを第2操舵角ガード値及び第2操舵角速度ガード値にそれぞれ設定する。尚、第2操舵角ガード値は第1操舵角ガード値よりも小さく、第2操舵角速度ガード値は第1操舵角速度ガード値よりも小さい。更に、CPUがステップ540の処理を開始する時点で操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値が第2操舵角ガード値及び第2操舵角速度ガード値のそれぞれに既に設定されている場合、CPUは、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を第2操舵角ガード値及び第2操舵角速度ガード値のそれぞれに維持する。
その後、CPUは、ステップ555に進み、ステップ535にて設定した目標走行ラインLdに沿って自車両SVを走行させるように自車両SVの舵角を制御する。この結果、操舵角θは、その大きさ|θ|が操舵角ガード値θg(現段階では、第2操舵角ガード値)を超えないように且つその単位時間あたりの変化量の大きさ|dθ/dt|が操舵角速度ガード値dθg(現段階では、第2操舵角速度ガード値)を超えないように、制御される。その後、CPUはステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。
次に、図6を参照しながらガード値制限判定ルーチンについて説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に図6のフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。
従って、所定のタイミングになると、CPUは、ステップ600から図6のルーチンを開始してステップ605に進み、車線維持制御が実行中であるか否かをステップ505と同様に判定する。
車線維持制御が実行中である場合、CPUは、ステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、ガード値制限フラグXdの値が「0」であるか否かを判定する。
尚、ガード値制限フラグXdの値は、車両に搭載された図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときにCPUにより実行されるイニシャルルーチンにおいて「0」に設定される。
ガード値制限フラグXdの値が「0」である場合、CPUはステップ610にて「Yes」と判定してステップ615に進み、下記の特定認識状況発生の判定条件(以下、「判定条件1」と称呼される。)を満たしているか否かを判定する。
判定条件1:現時点から所定時間前に本ルーチンが実行されたとき(即ち、前回の演算時)にステップ510にて左白線LL及び右白線LRのうちの一方の白線のみしか認識できていない、且つ、前回の演算時に認識できた白線の自車両SVに対する位置の方向と、今回の本ルーチンの実行時(今回の演算時)に認識できた白線の自車両SVに対する位置の方向と、が同じではない(即ち、認識できた白線の位置の方向が前回の演算時と今回の演算時とで異なる。)。即ち、所定時間前の時点及び現時点の何れの時点においても片側区画線認識状況であり且つ所定時間前の時点と現時点とにおいて区画線が左側区画線と右側区画線との間で変化したとき、判定条件1は成立する。
判定条件1が成立した場合、特定認識状況が生じたと判断できる。このため、目標走行ラインの位置が、それまでの位置から大きくずれてしまうことがあり得る。その結果、自車両SVの操舵の急激な変化が生じることがあり得る。よって、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を引き下げる必要がある。従って、判定条件1が成立した場合、CPUはステップ615にて「Yes」と判定してステップ620に進み、ガード値制限フラグXdの値を「1」に設定する。
その後、CPUはステップ630に進み、自車両が認識できている白線を跨いだか否かを判定する。例えば、自車両が右白線のみを認識できている状況下で、その右白線を跨いだ後にその右白線(白線を跨いだ後の自車両に対しては左白線)のみ認識できている状況が生じたときにも、ステップ615にて判定条件1が成立して特定認識状況が生じたと判断される。
しかしながら、この場合、車線変更が行われているので、目標走行車線は車線変更後の車線中央ラインへと切り替えられる。よって、この場合、操舵角を速やかに変更して車線変更後の目標走行ラインへと自車両SVを接近させることが好ましい。このため、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を引き下げる必要はない。
従って、自車両が「認識できている白線」を跨いでいた場合、CPUはステップ630にて「No」と判定してステップ640に進み、ガード値制限フラグXdの値を「0」に設定した後、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。この結果、ガード値制限フラグXdの値は「0」に維持される。
これに対して、自車両が「認識できている白線」を跨いでいない場合、CPUはステップ630にて「Yes」と判定してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップ615の処理を行う時点で判定条件1が成立していない場合、特定認識状況が生じていないと判断できる。このため、目標走行ラインLdが急変する可能性は極めて低く、よって、操舵の急激な変化は生じにくい(換言すると操舵制御の信頼性が高い。)。よって、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を小さくする必要はない。従って、判定条件1が成立していない場合、CPUはステップ615にて「No」と判定してステップ695に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。この結果、ガード値制限フラグXdの値は「0」に維持される。
更に、ステップ610の処理を行う時点でガード値制限フラグXdの値が「1」である場合、CPUはステップ610にて「No」と判定してステップ635に進み、解除条件が成立したか否かを判定する。
解除条件は以下に述べる「条件A及び条件B」の何れかが成立したときに成立する条件である。
(条件A):CPUが、左白線LL及び右白線LRの何れをも認識した。
(条件B):特定認識状況が生じた時点から、片側区画線認識状況であり且つ特定認識状況が生じていない特定状態が所定の期間継続した。
尚、CPUは、上記条件Bが成立したか否かを次の方法1及び/又は方法2により判定してもよい。
(方法1):CPUは、特定認識状況が生じた時点からの前記特定状態の継続時間を計測し、その継続時間が閾値継続時間以上となったとき、上記条件Bが成立したと判定する。
(方法2):CPUは、特定認識状況が生じた時点からの前記特定状態での自車両SVの走行距離を計測し、その走行距離が閾値走行距離以上となったとき、上記条件Bが成立したと判定する。
解除条件が成立した場合、特定認識状況が発生した後、自車両の操舵が急激に変化する可能性が低い状況になったと判断できる。従って、解除条件が成立した場合、CPUはステップ635にて「Yes」と判定してステップ640に進み、ガード値制限フラグXdの値を「0」に設定した後、ステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対して、解除条件が成立しない場合、CPUはステップ635にて「No」と判定してステップ695に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。この結果、ガード値制限フラグXdの値は「1」に維持される。
尚、CPUがステップ605の処理を開始する時点で車線維持制御が実行されていない場合、CPUはそのステップ605にて「No」と判定してステップ645に進み、ガード値制限フラグXdの値を「0」に設定する。その後、CPUはステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
以上説明した本実施装置によれば、次のような効果を有する。本実施装置は、左白線及び右白線の一方の白線が認識できない場合において、認識できている一方の白線の自車両SVに対する位置の方向が、左から右又は右から左に変わる特定認識状況が生じたときに、自車両SVの操舵が急激に変化してしまう可能性を低くすることができる。その結果、本実施装置は、車両の走行安定性が低下する可能性を低減できる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されず、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、本実施装置は、カメラセンサ17を用いて白線を検出したが、白線を検出する方法はこれに限定されない。例えば、本実施装置の変形例は、図示しないレーダセンサ(例えば、レーザレーダ)を備え、レーダセンサを用いて白線を検出するようにしてもよい。
本実施装置の変形例は、推定車線幅W1を上述した方法と異なる方法で推定して取得するようにしてもよい。例えば、本実施装置の変形例は、ナビゲーションECU90が地図データベース92から取得する道路情報に基づいて、推定車線幅W1を推定するようにしてもよい。例えば、本実施装置の変形例は、無線通信装置101が道路に設置された路側通信機と無線通信することにより取得する道路情報に基づいて、推定車線幅W1を推定するようにしてもよい。
例えば、本実施装置の変形例は、操舵角ガード値による操舵角の制限及び操舵角速度ガード値による操舵角(操舵角速度)の制限の何れか一方のみを実施するように構成されてもよい。
例えば、本実施装置の変形例は、DSECUによる区画線認識状況に応じて、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値を次のように設定してもよい。
・DSECUによる区画線認識状況が「両側区画線認識状況」である場合であってガード値制限フラグXdの値が「0」である場合、操舵角ガード値を第1操舵角ガード値に設定し、且つ、操舵角速度ガード値を第1操舵角速度ガード値に設定する。この点については、上述した本実施装置の作用と同じである。
・DSECUによる区画線認識状況が「片側区画線認識状況」である場合であってガード値制限フラグXdの値が「1」である場合、操舵角ガード値を第2操舵角ガード値に設定し、且つ、操舵角速度ガード値を第2操舵角速度ガード値に設定する。この点についても、上述した本実施装置の作用と同じである。
・DSECUによる区画線認識状況が「片側区画線認識状況」である場合であってガード値制限フラグXdの値が「0」である場合、操舵角ガード値を第3操舵角ガード値に設定し、且つ、操舵角速度ガード値を第3操舵角速度ガード値に設定する。
尚、第1操舵角ガード値は第3操舵角ガード値以上であり、第3操舵角ガード値は第2操舵角ガード値よりも大きい(即ち、第1操舵角ガード値≧第3操舵角ガード値>第2操舵角ガード値)。
同様に、第1操舵角速度ガード値は第3操舵角速度ガード値以上であり、第3操舵角速度ガード値は第2操舵角速度ガード値よりも大きい(即ち、第1操舵角速度ガード値≧第3操舵角速度ガード値>第2操舵角速度ガード値)。
例えば、本実施装置の変形例は、図5のステップ550の処理にて、操舵角ガード値及び操舵角速度ガード値の何れか一方のみを引き下げるようにしてもよい。
例えば、本実施装置において、目標走行ラインは、左白線LL及び右白線LRに基づいて定まるラインであればよく、車線中央ラインでなくてもよい。例えば、DSECUは、左白線LL及び右白線LRの中央位置となる車線中央ラインから車線幅方向に所定距離だけ乖離した位置を通るラインを目標走行ラインLdとして設定してもよい。このような目標走行ラインLdの設定方法は、区画線認識状況が「両側区画線認識状況」及び「片側区画線認識状況」の何れであっても使用することができる。
10…運転支援ECU、14…操舵角センサ、15…操舵トルクセンサ、17…カメラセンサ、18…操作スイッチ、19…ヨーレートセンサ、60…ステアリングECU、61…モータドライバ、62…転舵用モータ、SV…自車両

Claims (5)

  1. 自車両が走行している走行レーンの区画線を認識する区画線認識部と、
    前記区画線に基づいて設定した目標走行ラインに沿って前記自車両を走行させるように前記自車両の操舵角を制御する車線維持制御を実行する制御部と、
    前記走行レーンの車線幅を推定する車線幅推定部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記自車両に対して左側にある左区画線及び前記自車両に対して右側にある右区画線の両方を認識できている両側区画線認識状況である場合、前記左区画線及び前記右区画線に基づいて前記目標走行ラインを設定し、且つ、前記操舵角の大きさが第1操舵角ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える第1操舵角大きさ制限処理、及び、前記操舵角の単位時間当たりの変化量である操舵角速度の大きさが第1操舵角速度ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える第1操舵角速度大きさ制限処理、の少なくとも一方を含む第1制限処理を行い、
    前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記左区画線及び前記右区画線のうちの一方のみを認識できている片側区画線認識状況である場合、前記認識できている一方の区画線及び前記推定した車線幅に基づいて前記目標走行ラインを設定し、且つ、前記認識できている一方の区画線が前記左区画線と前記右区画線との間で変化する特定認識状況が生じたとき前記操舵角の大きさが前記第1操舵角ガード値よりも小さい第2操舵角ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第1操舵角大きさ制限処理に代わる第2操舵角大きさ制限処理、及び、前記操舵角速度の大きさが前記第1操舵角速度ガード値よりも小さい第2操舵角速度ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第1操舵角速度大きさ制限処理に代わる第2操舵角速度大きさ制限処理、の少なくとも一方を含む第2制限処理を行うように構成された、
    車両走行制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両走行支援装置において、
    前記制御部は、前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記片側区画線認識状況である場合において、前記自車両が前記認識できている一方の区画線を跨ぐことにより前記特定認識状況が生じたときには、前記第2制限処理を実行することなく前記第1制限処理を実行するように構成された、
    車両走行支援装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両走行支援装置において、
    前記制御部は、
    前記特定認識状況が生じた時点から、前記区画線認識部の前記区画線の認識状況が前記片側区画線認識状況であり且つ前記特定認識状況が生じていない特定状態が所定の期間継続したとき、
    前記操舵角の大きさが、前記第2操舵角ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角ガード値以下である第3操舵角ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第2操舵角大きさ制限処理に代わる第3操舵角大きさ制限処理、及び、
    前記操舵角速度の大きさが、前記第2操舵角速度ガード値よりも大きく且つ前記第1操舵角速度ガード値以下である第3操舵角速度ガード値を超えないように前記操舵角に制限を加える処理であって前記第2操舵角速度大きさ制限処理に代わる第3操舵角速度大きさ制限処理、
    の少なくとも一方を含む第3制限処理を実行するように構成された、
    車両走行支援装置。
  4. 請求項3に記載の車両走行支援装置において、
    前記制御部は、
    前記特定認識状況が生じた時点から、前記特定状態の継続時間が閾値継続時間以上となったとき、前記所定の期間が継続したと判定するように構成された、
    車両走行支援装置。
  5. 請求項3に記載の車両走行支援装置において、
    前記制御部は、
    前記特定認識状況が生じた時点から、前記特定状態における前記自車両の走行距離が閾値走行距離以上となったとき、前記所定の期間が継続したと判定するように構成された、
    車両走行支援装置。
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