JP2019012265A - 電子写真用ベルト及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高品位な電子写真画像の安定的な形成に資する電子写真用ベルトの提供。【解決手段】基層及び表面層を有し、該表面層は、結着樹脂、パーフルオロポリエーテル及び櫛形グラフト共重合体を含有し、該櫛形グラフト共重合体は、フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であって、数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ、ピークトップ分子量が24000以上40000以下である電子写真用ベルト。【選択図】図2

Description

複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置において用いられる電子写真用ベルト、及び電子写真画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、中間転写ベルト上にYMCKの各色のトナー像を重ね合わせた後に、紙上に一括転写することで、フルカラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。
ここで用いられる中間転写ベルトとしては半導電性のベルトが一般的で、代表的なものとしてはポリイミド及びポリアミドイミドの如き樹脂に、カーボンブラックを分散させて形成したベルトが知られている。
そうした中で、高速及び高耐久性が求められる電子写真装置においては、中間転写ベルトの更なる転写特性の向上が求められている。その一つとして、中間転写ベルトの表面に種々の加工を施すことで転写特性を向上させる取り組みが行われている。特許文献1では、中間転写体の表面への現像剤の付着力を減少させるために、表面に撥水性及び撥油性を有するフッ素化合物をコーティングすることで転写効率を高めた中間転写体が提案されている。
特開2009−192901号公報
しかしながら、上記のように、フッ素化合物を表面にコーティングした中間転写体においては、長期に亘って、表面の現像剤に対する低付着性を維持させるために、一定量以上のフッ素化合物を含有させることが必要となる。それに伴い、ベルト表面の光沢度が低下し、パッチ検査の精度を低下させる場合があった。
本発明の一態様は、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資する電子写真用ベルトの提供に向けたものである。
また、本発明の他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成し得る電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、基層及び表面層を有する電子写真用ベルトであって、
該表面層は、結着樹脂、パーフルオロポリエーテル及び櫛形グラフト共重合体を含有し、該櫛形グラフト共重合体は、フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であって、
数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ
ピークトップ分子量が24000以上40000以下であることを特徴とする電子写真用ベルトが提供される。
さらに、本発明の一態様によれば、基層及び表面層を有する電子写真用ベルトであって、該表面層は、結着樹脂及びパーフルオロポリエーテルを含有し、
該表面層は、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が1nm以上60nm以下であることを特徴とする電子写真用ベルトが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、前記電子写真用ベルトを具備することを特徴とする電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、長期に亘って良好な電子写真画像を形成し得る電子写真用ベルトを得ることができる。
本発明に係る電子写真用ベルトを用いた画像形成装置の一例を示す断面図である。 本発明に係る電子写真用ベルトの断面を模式的に表す図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の概略と動作]
図1は本実施の一態様に係る電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして具備する電子写真画像形成装置の概略断面図である。
本画像形成装置は、図1に示すように、像担持体たる感光ドラムの周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、クリーナ等を有して構成される画像形成手段たるプロセスユニットが4個設けられている。各プロセスユニットにて形成された感光ドラム上の画像が、感光ドラムに隣接して移動通過する中間転写ベルトへ、複数の1次転写部において順次多重転写され、フルカラーのトナー像が形成される。その後、2次転写部において中間転写ベルト上に形成されたトナー像が記録材上に一括転写される。記録材上のトナー像は、その後定着部で、記録材上に熱や圧力によって溶融固着され定着される構成となっている。
以下、電子写真画像形成装置についての詳細を説明する。
この画像形成装置は、図面上左から右に順に並列配設された第1から第4の4つの画像形成ユニットY・M・C・Kを有する。各画像形成ユニットY・M・C・Kは何れも同様の構成を有するレーザー走査露光方式の電子写真プロセス機構であり、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)1を有する。そして、このドラム1に作用する電子写真プロセス手段である、帯電手段としての帯電ローラ2、露光手段としての露光装置3、現像手段としての現像装置4、1次転写手段としての1次転写ローラ5、ドラムクリーナ6等を有する。
中間転写ベルト7は、駆動ローラを兼ねる2次転写対向ローラ8と、テンションローラを兼ねる寄り補正ローラ9と、従動ローラ10と、の平行3本のローラ間に張架してある。寄り補正ローラ9は第1の画像形成ユニットY側に、2次転写対向ローラ8は第4の画像形成ユニットK側に、従動ローラ10は2次転写ローラ8の下方に位置させて配設してある。寄り補正ローラ9と従動ローラ10との間の中間転写ベルトの下面と各画像形成ユニットY・M・C・Kのドラム1の上面とを接触させてある。また、寄り補正ローラ9はアライメント調整することで、中間転写ベルトの寄りを制御可能となっている。
各画像形成ユニットY・M・C・Kの1次転写ローラ5は、寄り補正ローラ9と従動ローラ10との間の中間転写ベルトの内側に配設されていて、それぞれ、中間転写ベルト7を挟んでドラム1の上面に圧接させてある。各画像形成ユニットY・M・C・Kのドラム1と中間転写ベルト7との接触部が、それぞれ、1次転写ニップ部T1である。中間転写ベルト7と2次転写ローラ12との接触部が2次転写ニップ部T2である。2次転写ニップ部T2よりも記録材搬送方向上流側にはレジストローラ対13が配設されている。また、2次転写ニップ部T2よりも記録材搬送方向下流側には、不図示の記録材搬送ベルト装置と、定着装置が順次配設されている。
フルカラー画像を形成するための動作は次の通りである。第1から第4の画像形成ユニットY・M・C・Kを画像形成シーケンスの所定の制御タイミングで駆動する。その駆動により、各ドラム1が矢印の時計方向に所定の同じ速度で回転駆動される。そして、中間転写ベルト7も2次転写対向ローラ8により矢印の反時計方向にドラム1の回転速度と同じ速度で回転される。
回転するドラム1の表面が帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。そのドラム1の帯電面が露光装置3により画像露光される。本実施の形態においては、露光装置3はレーザースキャナであり、画像情報信号に対応して変調したレーザー光を出力して、ドラム1の帯電面を走査露光する。これにより、ドラム面に走査露光パターンに対応した静電像(静電潜像)が形成される。形成された静電像は現像装置4によりトナー像として現像される。
上記のような電子写真プロセスにより、第1の画像形成ユニットYでは、ドラム1面にフルカラー原画像の色分解成分像の内、イエロー成分像に対応したイエロートナー像が形成される。第2の画像形成ユニットMでは、マゼンタ成分像に対応のマゼンタトナー像が、第3の画像形成ユニットCでは、シアン成分像に対応のシアントナー像が、それぞれ、所定の制御タイミングで形成される。また、第4の画像形成ユニットKでは、ブラック成分像に対応のブラックトナー像が所定の制御タイミングで形成される。
そして、第1の画像形成ユニットYの1次転写ニップ部T1において、ドラム1に形成されるイエロートナー像が回転駆動されている中間転写ベルト7上に1次転写されていく。次いで、第2の画像形成ユニットMの1次転写ニップ部T1において、ドラム1に形成されるマゼンタトナー像が、中間転写ベルト7上の上記イエロートナー像に重ねられて1次転写される。更に、同様にして、第3の画像形成ユニットCと第4の画像形成ユニットKの各1次転写ニップ部T1において、中間転写ベルト7上にシアントナー像とブラックトナー像が順次に1次転写される。
すなわち、中間転写ベルト7上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの都合4色の色トナー像が順次に所定に重ね合わされて重畳(多重)転写されて、フルカラーの未定着トナー画像が合成形成される。各1次転写ニップ部T1において、ドラム1から中間転写ベルト7へのトナー像の1次転写は、次の通りである。即ち、1次転写ローラ5に対して不図示の1次転写電源部から所定の1次転写バイアスが印加されて、ドラム1から中間転写ベルト7へトナー像が静電転写されることでなされる。
1次転写バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の直流電圧である。また、各画像形成部Y・M・C・Kにおいて、1次転写ニップ部通過後のドラム1の表面はドラムクリーナ6により1次転写残トナーの除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。
上記のようにして中間転写ベルト7上に合成形成されたフルカラー画像の未定着トナー画像は、中間転写ベルト7の引き続く回転により搬送されて、2次転写ローラ12と中間転写ベルト7との接触部である2次転写ニップ部T2に至る。
中間転写ベルト7上に形成されたフルカラーの未定着トナー画像の画像先端が2次転写ニップ部T2に到達するタイミングで、その2次転写ニップ部T2に記録材Pのプリント開始位置が一致するようにレジストローラ対13の回転が開始される。記録材Pが2次転写ニップ部T2を挟持搬送されていく過程において、2次転写ローラ12に対して2次転写電源部からトナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の2次転写バイアスが印加される。2次転写バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の直流電圧である。
これにより、中間転写ベルト7上のフルカラーの未定着トナー画像が記録材Pに対して一括して2次転写される。2次転写ニップ部T2を出た記録材Pは、中間転写ベルト7から分離され、記録材搬送ベルト装置により定着装置に導入される。そこで、各色トナー像のトナーが溶融混色してフルカラープリント画像として記録材表面に定着(固着画像化)され、フルカラープリントが機外に排出される。
記録材Pの分離後の中間転写ベルト7の表面は、引き続く中間転写ベルト7の回転過程で中間転写ベルトクリーナ11によって2次転写残トナーの除去を受けてクリーニングされ、次の作像工程に備える。
中間転写ベルトクリーナ11中では、クリーニングブレードをベルト7の表面に当接させて、ベルト表面に付着している2次転写残トナーを掻き取り、これを回収トナーとして中間転写ベルトクリーナ11中の回収トナーボックスへ回収する。
画像濃度を検知する機能を持つパッチ検センサ20(トナー像検知手段)は、従動ローラ10が張架する中間転写ベルト部に対向する位置に設けられる。中間転写ベルト上に形成された調整用トナー像(パッチ画像)に照射した光の反射光や散乱光を光学的に検知するセンサである。
記録材Pに二次転写されるトナー像が一次転写される期間以外の期間で、中間転写ベルト上に調整用トナー像(パッチ画像)を形成する。その結果に応じて、画像形成条件を調整する。
ここで、画像形成条件を制御するための濃度測定をより、安定して正確に行うためには、中間転写ベルトの表面からの反射光強度がある一定以上であることが好ましい。中間転写ベルトの表面からの反射光を確実に検知することによって、パッチ画像の濃度を、より正確に検知することができ、その結果として、画像ごとの濃度ムラの発生を抑制することができる。以下、画像形成装置が有する中間転写ベルト7について詳述する。
[電子写真用ベルト]
<基層>
電子写真用ベルト30は図2に示すように、基層31と前記基層31の外周上に設けられた表面層32の2層よりなる。
基層31を構成する材料としては、画像形成装置用電子写真用ベルトとしての機械的強度及び耐屈曲性を有する樹脂が好ましい。
このような樹脂の具体例を以下に挙げる。
ポリアミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニルサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリエーテルアミド共重合体、ポリウレタン共重合体、ポリイミド、ポリアミドイミド。
基層31は、これら樹脂のうち一種又はこれらの混合物から形成されることが好ましい。
基層31には、通常、導電性を付与するために、導電性物質を添加することができる。導電性物質としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等の無機系導電粒子が挙げられる。
基層31は、その体積抵抗率が1E+8[Ω・cm]以上1E+12[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。基層31の体積抵抗率を1E+12[Ω・cm]以下とすることにより、所定の転写バイアス印加による一次転写性及び二次転写性の低下をより確実に抑制できる。また、基層31の体積抵抗率を1E+8[Ω・cm]以上とすることにより、抵抗ムラの発生を抑制し、転写ムラ等の発生、画像不良の発生をより確実に防止することができる。
また、基層31は、その表面抵抗率が1E+8[Ω/□]以上1E+14[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。
基層31の表面抵抗率を上記の範囲に設定することによって、転写材が電子写真用ベルトから離れる際の剥離放電やトナー飛散による画像不良をより確実に低減できる。基層31の厚みは、機械的強度及び耐屈曲性から40μm以上200μm以下が好ましい。
<表面層>
表面層32は、結着樹脂、パーフルオロポリエーテル(以下PFPEとも称する)及び櫛形グラフト共重合体(以下分散剤とも称する)を含有する。
櫛形グラフト共重合体は、フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であり、
数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ
ピークトップ分子量が24000以上40000以下である。
表面層32は、上記の結着樹脂、PFPE及び分散剤以外に、光重合開始剤、導電性物質等を含有してもよい。
<結着樹脂>
結着樹脂としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂、及びポリビニルブチラール樹脂、並びに、それらの混合樹脂を用いることができる。
結着樹脂は、PFPEを分散させたり、基層31との密着性を確保したり、機械的強度の特性を確保したりするために用いられる。
上記の結着樹脂の中でも、電子写真用ベルトの表面層32を構成するPFPEを良好に分散させることが可能であるため、メタクリル樹脂又はアクリル樹脂が好ましく用いられる。以下、メタクリル樹脂及びアクリル樹脂を総称してアクリル系樹脂と呼ぶ。
アクリル系樹脂を形成するための重合性モノマーとしては、例えば、下記(i)又は(ii)が挙げられる。重合性モノマーとしては、塗料として上市されているものを用いることも可能である。
(i)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、及びビスフェノールAジアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のアクリレート。
(ii)ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、アルキルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート及びビスフェノールAジメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のメタクリレート。
これらの中でも、感光体やクリーニングブレード等の他部材と摺擦することを考慮すると、高硬度であることが好ましい。このため、アクリル系樹脂についても2官能以上の架橋性モノマーを多く使用し、より高硬度とすることが好ましい。
また、このような重合性モノマーからアクリル樹脂を形成するには、光重合開始剤を添加し、電子線又は、紫外線によって重合させるといった方法がある。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、チオキサントン系、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシケトン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノケトン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ヒドロキシベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン、チタノセン系、オキシムエステル、オキシフェニル酢酸エステル等のラジカル発生型の光重合開始剤が挙げられる。
表面層中における結着樹脂の含有量は、表面層に優れた強度を持たせるため、および、表面層の外表面に優れたトナー離型性を担持させるために、表面層32の全固形分の質量に対して、20質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。
<PFPE>
PFPEとは、パーフルオロアルキレンエーテルを繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーのことである。
パーフルオロアルキレンエーテルの繰り返し単位としては、パーフルオロメチレンエーテル、パーフルオロエチレンエーテル、及びパーフルオロプロピレンエーテルの繰り返し単位が挙げられる。PFPEとしては、例えば「デムナム」(商品名;ダイキン工業社製)、「クライトックス」(商品名;デュポン社)、フォンブリン(商品名;ソルベイスペシャルティポリマーズ社)として市販されているものを用い得る。
該PFPEの重量平均分子量Mwは、PFPEの電子写真用ベルトの表面への移行性の観点から1000以上9000以下であることが好ましい。
ここでいう重量平均分子量とは、PFPEを、「ゼオローラH」(商品名;日本ゼオン社製)に溶解させ、その溶液を液体クロマトグラフィ分析装置((株)島津製作所製)により測定した値である。
なお、「ゼオローラH」の化合物名は、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンである。
また、PFPEは、上記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成することができる反応性官能基、上記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成することができない非反応性官能基を有してもよい。
PFPEが上記反応性官能基を有すると、結着樹脂との相互作用によって、結着樹脂とPFPEとの相溶性が良好となり、安定して分散される。例えば、結着樹脂が付加反応で形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じる反応性官能基としてはアクリル基、メタクリル基、オキシシラニル基が挙げられる。
このような反応性官能基を有するPFPEの市販品としては、例えば、「フルオロリンク MD500」、「フルオロリンクMD700」、「フルオロリンク5101X」、「フルオロリンク5113X」、「フルオロリンクAD1700」(いずれも商品名;ソルベイ(SOLVAY)社製)、「オプツールDAC」(商品名;ダイキン社製)が挙げられる。
なお、「フルオロリンク MD500」は、官能基としてメタアクリル基を有するPFPEであり、「フルオロリンクAD1700」は、官能基としてアクリル基を有するPFPEである。
また、結着樹脂が付加反応によって形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じない非反応性官能基としては、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基又はメチル基が挙げられる。このような非反応性官能基を有するPFPEの市販品としては、例えば、「フルオロリンクD10H」、「フルオロリンク D4000」、「フォンブリン Z15」(いずれも商品名;ソルベイ社製);「デムナム S−20」、「デムナム S−65」、「デムナム S200」(いずれも商品名;ダイキン社製)が挙げられる。
その中でも、PFPEの電子写真用ベルトの表面へのより一層の移行のしやすさ及び電子写真用ベルトの表面のより一層の高離型性の実現の観点からPFPEは非反応性官能基を有しているものが好ましい。
また、表面層中におけるPFPEの含有量は、表面層の全固形分の質量に対して、20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
PFPEの含有量を上記の範囲内に調整することによって、繰り返し転写を行った場合でも、電子写真用ベルトの表面層の中から電子写真用ベルトの表面にPFPEを供給し、電子写真用ベルト表面の離型性の低下を抑制することができる。
<分散剤>
分散剤は、PFPEを結着樹脂中に分散させるための分散剤として機能する。
分散剤は、フルオロアルキル基を有するアクリレートまたはメタアクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物である櫛形グラフト共重合体である。
そして、当該共重合物は、PFPEを結着樹脂中に分散させるために、数平均分子量Mnが11000以上15000以下の範囲内であって、且つ、ピークトップ分子量Mpが24000以上40000以下の範囲内にある。
本発明者は、このような分散剤の使用と、本態様に係る電子写真用ベルトによって奏される効果との関係に関し、以下のように考えている。
すなわち、当該分散剤においては、フルオロアルキル基がPFPEに付着する。一方、アクリレート又はメタクリレートに由来する部分、および、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーに由来する部分においては、他のPFPEとの凝集を抑制する立体障害効果が働く。
この立体障害効果により、当該分散剤は、PFPEに対する優れた分散性能を発揮する。
そして、当該分散剤は、上記数平均分子量およびピークトップ分子量に係る数値範囲を有することにより、高い立体障害効果を発現し、PFPE同士の凝集を有効に抑制し得る。その結果、結着樹脂中におけるPFPEのドメインサイズを、例えば、その平均長径が1nm以上、60nm以下の如き小さいサイズとすることができ、電子写真用ベルトの表面の光沢度の低下を防止し得る。また、当該分散剤は、上記数平均分子量およびピークトップ分子量に係る数値範囲を有することにより、分散剤のPFPEとの遭遇確率が低くなり過ぎることを防止できる。その結果、PFPE同士の凝集を抑制し、ドメインサイズが大きくなることを抑制できる。その結果として、電子写真用ベルトの表面の光沢度の低下を防止できる。
ここで、数平均分子量及びピークトップ分子量は、GPC装置により測定したものである。
具体的には、上記分散剤をテトラヒドロフランに溶解させる。その溶解液を、カラム(商品名;TSK−GEL MULTIPORE HXL−M;東ソー社製)に注入し、ある一定流速でカラムを通過させる。カラムに吸着した成分を溶離させるゲル浸透クロマトグラフ装置(東ソー社製HLC−8220)により溶出時間分布を測定し、その結果を分子量が既知のポリスチレン標準試料からあらかじめ作成しておいた検量線から分子量分布を算出する。その結果により、数平均分子量を算出する。ピークトップ分子量は、数平均分子量分布での最頻値の値とした。
フルオロアルキル基を有するアクリレートまたはメタアクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物である櫛型グラフト共重合体は、市販されている。例えば、「アロンGF−150」、「アロン GF300」、「アロン GF400」、「アロン GF420」(いずれも商品名;東亜合成(株)社製)が挙げられる。
そして、これらの化合物を用いて、下記の方法により、数平均分子量およびピークトップ分子量が所定の数値範囲内にある、本態様に係る分散剤を調製することができる。
すなわち、本態様に係る分散剤は、上記櫛形グラフト共重合体を、分取HPLC装置(商品名:LC−908;日本分析工業社製)を使用して調製することができる。カラムとしては、例えば、「JAIGEL−1H」、「JAIGEL−2H」「JAIGEL−3H」、「JAIGEL−4H」および「JAIGEL−5H」(いずれも商品名;日本分析工業社製、直径20×600mm:分取カラム)を用い得る。具体的には、上記分散剤をカラムに注入し、溶出時間毎に溶液を回収し、分子量分布の異なる分散剤を取得する。
それぞれの溶液は、上記GPC装置により、分子量分布を測定する。分子量分布を測定した分離溶液の中から、所望のピークトップ分子量Mpを有する分散剤を選択する。ピークトップ分子量Mpが特定された分離溶液に対し、当該分離溶液の数平均分子量が所望の数平均分子量Mnに比して、大きい場合は、低分子量側の分離溶液を混合することで、ピークトップ分子量Mpを変えずに、数平均分子量Mnを小さくすることができる。当該分離溶液の数平均分子量が所望の数平均分子量Mnに比して、小さい場合は、高分子量側の分離溶液を混合することで、ピークトップ分子量Mpを変えずに、数平均分子量Mnを大きくすることができる。
このようにして、本態様に係る分散剤を得ることが可能である。
上記分散剤の含有量は、表面層の全固形分の質量に対して、5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、15質量%以上25質量%以下である。
<導電剤>
基層31上に表面層32を形成した後の電子写真用ベルトの電気抵抗についても同程度の値を示すことが好ましい。したがって表面層32も半導電性であることが好ましい。すなわち、電子写真用ベルトの体積抵抗率は1E+8[Ω・cm]以上1E+12[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。また、電子写真用ベルトの表面抵抗率は、1E+8[Ω/□]以上1E+14[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。電子写真用ベルトの体積抵抗率や表面抵抗率を調整するために、表面層32中に導電剤を含むことが好ましい。
表面層32には、導電性を付与するために、導電剤を添加することができる。導電剤としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等が挙げられる。
表面層32は、上記結着剤及びPFPEを含有し、該表面層が、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が1nm以上60nm以下であることが好ましい。
<マトリックス−ドメイン構造>
表面層32は、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有する。PFPEは表面自由エネルギーが非常に小さい。そのため、PFPEは電子写真用ベルトの表面層32に含有させることで、表面層32の表面へのトナーの付着性を低減させることができる。ところで、PFPEはこの表面自由エネルギーが非常に小さいという特性のために、表面層32と空気との界面、すなわち、表面層32の最表面側に移行しやすい。すなわち、PFPEは、表面層32の表面側に偏在しやすい。
このような特性を有するPFPEを、本態様においては、表面層32を構成するマトリックス樹脂中に、ドメインとしてPFPEを存在させることにより、PFPEを表面層32の厚み方向にランダムに分布させている。
これは、PFPEが該表面層32の最表面だけでなく、該表面層全体に存在する形態であることを示すと同時に、ドメインを形成する多量のPFPEが存在する形態であることを示している。これにより、画像出力を繰り返し行って、電子写真用ベルトの表面層32が種々の化学的・物理的劣化を受け、表面のPFPEが消失しても、表面層32の内部に存在しているPFPEのドメインが表面層32の表面に露出する。このことにより、表面層32の表面に常にPFPEを存在させることができる。そのため、本発明に係る電子写真用ベルトは、良好な転写特性を維持させることができるものと考えられる。
このことは、本態様に係る電子写真用ベルトは、多数枚の画像出力に供した後においてもX線光電子分光法(XPS)による表面解析の結果、PFPE由来のピークが初期状態のときと同程度の値で検出されているという実験結果によっても裏付けられる。
また、前述した通り、本態様に係る電子写真用ベルトの表面層32は、厚み方向においてマトリックス−ドメイン構造を有している。このため、PFPEを含むドメインが表面層32の厚み方向に、すなわち、表面層32の基層31側から最表面側に至るまでランダムに分布している。
かかる構成を有する表面層においては、表面層32の最表面側に位置するドメインは、その一部が表面に露出しているか、又は、画像形成の最も初期の段階で露出する。その結果、表面層32の表面にも、PFPEを含むドメインが、マトリックス内に点在する状態が形成されることとなる。このように、トナーに対する付着性の異なる領域を有する表面には、トナーが固着しにくく、良好な転写特性を維持させるために好ましい形態である。
さらに、表面層32を形成する際に使用する成分、例えばマトリックスに含まれる結着樹脂、PFPE、溶剤、分散剤等の種類や組み合わせにより、表面層32の最表面に露出したPFPEドメインの一部に空隙が存在する構造となる場合がある。
このような空隙の存在によって最表面に凹形状が島状に点在する形態では、クリーニングブレードや紙等の摺擦による物理的作用で最表面が削れやすくなる。その結果、凹形状のPFPEドメインからのPFPEの供給が促進されること及び最表面が削れやすくなることで厚み方向に存在するPFPEドメインが最表面に出現しやすくなることによりPFPEの作用が効果的に発現することになる。また、凹形状により最表面とトナーとの接触面積が小さくなることからトナーの表面層32への付着力が小さくなる。このような主に3つの作用で、該表面層の最表面に露出したPFPEドメインの一部に空隙が存在する構造は、良好な転写特性を維持する構造として好ましい形態といえる。ここで記載した形状による効果は、ナノインプリントやラップ処理等の物理的表面加工により最表面の形状を制御することでも発現可能である。
マトリックス−ドメイン構造において、該ドメインの平均長径は1nm以上60nm以下である。ドメインの平均長径を1nm以上とすることにより、マトリックス−ドメイン構造が形成され、長期に渡ってトナーに対する付着性を低減させ、良好な転写特性を維持することができる。またドメインの平均長径を60nm以下とすることにより、長期的な表面光沢度維持が可能となる。
なおドメインの平均長径は、本明細書の実施例に記載の方法で測定することができる。
また、同じフッ素化合物であるポリテトラフルオロエチレン粒子を単に電子写真用ベルトの表面層32中に分散しても本態様に係る電子写真用ベルトがそうする効果を得ることは困難である。このこともPFPEの作用により効果が発現していると考えられる理由となっている。
更に、ドメインは実質的にはPFPEのみからなるものであることが好ましいが、本態様に係る電子写真用ベルトによって奏される効果の発現する範囲で、ドメイン中にPFPEに加えて、PFPE以外の化学種が存在しても良い。また他の特性を調整する目的でPFPEに相溶する添加剤を加えても良い。さらに、ドメイン内が完全にPFPEで満たされておらず、空隙が存在する場合でも同様の効果を発現することができる。
PFPEを含むドメインは結着樹脂を含むマトリクスとは相分離をしている。しかしながら、一般的に相分離をしている場合でも、マトリックスとドメインの成分組成は厳密なものではない。明確に界面を有する相分離したマトリックスとドメインであっても、其々の相にはお互いに別の相の成分が微量含有されていてもよい。また、学術的に界面には中間的な組成が10nm前後のごく狭小な幅で存在するということも言われている。本発明においては、電子写真用ベルトを切り出し、電子写真用ベルトの表面層32の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察することによってマトリックス−ドメイン構造の有無を把握することができる。
一方、厚み方向の断面でマトリックス−ドメイン構造が観察される表面層32は、先に説明したように最表面にPFPEを含む領域が島状に点在する状態を形成しやすい。このため、表面層32の最表面をSEMにより観察すると、PFPEを含む領域が島状に点在する状態が観察される場合が多い。
なお、ドメインがPFPEを含むことについては、エネルギー分散型X線分析(EDX)、TOF−SIMS及びオージェ分光法の如き元素分析方法により検知することにより同定することができる。例えば、電子写真用ベルトにおいてドメインをEDXで元素分析したところ、フッ素元素を検知し、ドメインがPFPEを含むドメインであることを同定した。また、TOF−SIMSにより、ドメインからPFPE由来のフルオロカーボンエーテル構造のフラグメントを観測することもできた。
<電子写真用ベルトの製造方法>
以下に本発明の一態様に係る電子写真用ベルトの具体的な製造方法について説明する。なお、本発明は、以下の製造方法に制限されるわけではない。
電子写真用ベルトの基層31は、以下の方法によって作製することが可能である。
例えば、ポリイミドの如き熱硬化性樹脂を用いた場合、導電剤であるカーボンブラックを熱硬化性樹脂の前駆体又は可溶性の熱硬化性樹脂、及び溶剤と共にワニスとして分散し、このワニスを遠心成形装置の成形型にコーティングする。次いで、コーティングされた膜の焼成工程を経て半導電性フィルムを形成する。
また、熱可塑性樹脂を用いた場合、導電剤であるカーボンブラックと熱可塑性樹脂、必要に応じてさらに添加剤を混合し、2軸の混練装置等で溶融混練して半導電性の樹脂組成物を作製する。次にこの樹脂組成物を溶融押し出しによりシート、フィルム又は、エンドレスベルト形状に押し出す押出し方法により半導電性フィルムを得ることができる。エンドレスベルト形状の基層は、円筒ダイスから押出し成形する方法、押出しにより成形したシートを接合してエンドレスベルト形状にする方法によって製造することができる。また、その他に、熱プレス又は射出成型を使用して成形することもできる。この基層31となる半導電性フィルムの膜厚は、30μm以上150μm以下であることが好ましい。
また、基層31となる半導電性フィルムは、電子写真用ベルトの機械的強度及び耐久強度を強化する目的で、結晶化処理を施すことが好ましい。結晶化処理としては、例えば用いる樹脂のガラス転移温度以上の温度でアニーリング処理をし、これにより用いた樹脂の結晶化を促進する方法が挙げられる。このようにして得られた電子写真用ベルトは、機械的強度及び耐久強度に優れるだけでなく、耐摩耗性、耐薬品性、摺動性、強靭性及び難燃性の面においても優れる。
次に電子写真用ベルトの表面層32の形成方法としては、次の方法が挙げられる。まず表面層32の上記記載の構成部材である結着樹脂を形成するための重合性モノマー、重合開始剤、PFPE、分散剤、導電剤を適当な有機溶媒中に溶解、分散して、表面層用塗工液を得る。次にリングコート、ディップコート、スプレーコート等の方法により、前記基層31の外周上に塗布し、有機溶媒を除去する目的で60〜90℃で乾燥を実施する。その後、紫外線照射機を用いて、紫外線硬化させて、電子写真用ベルトが得られる。
また、表面層32の厚みは、1μm以上20μm以下であることが望ましい。表面層31の厚みを1μm以上とすることで必要な耐久性を担保できる。表面層32の厚みを20μm以下とすることで必要な耐折性能が得られる。
まず、電子写真用ベルトに関する物性の測定方法について記載する。
<光沢度測定>
電子写真用ベルトの表面の光沢度は、電子写真用ベルトの幅方向の中央部分の光沢度を、電子写真用ベルトの周方向に等間隔で20箇所を測定した。
光沢度の測定には、ハンディ型光沢計(商品名:PG−IIM;日本電色工業社製)を用い、入射角は、20°を選択した。20箇所の測定値の算術平均値を、測定対象の電子写真用べルトの光沢度とした。
<ドメイン平均長径>
ドメインの平均長径は、電子写真用ベルトの表面層32の断面を、走査型電子顕微鏡(日立ハイテク社製 S−4800)を用いて観察した。まず、サンプルとして、ミクロトーム(ライカマイクロシステムズ社製、商品名:EM UC7)によって電子写真用ベルトの表面層32の断面を切り出したものを用いた。このとき、該断面を20000倍に拡大した時の15μmの単位面積に最低1個以上のドメインが確認できる断面SEM画像を用いた。ドメインが10個以下の場合は視野内のすべてのドメインの長径を測定した。また、ドメインが10個超の場合はランダムに10個のドメインを選択し、ドメインの長径を測定した。この作業を、該断面の異なる位置について、10回繰り返し、10枚の断面SEM画像において測定された合計100個のドメインの長径の算出平均値を算出した。得られた算出平均値を、後述する各実施例および各比較例におけるドメインの平均長径とした。
<画像評価−転写性の評価>
実施例又は比較例の電子写真用ベルトを、フルカラー電子写真画像形成装置(商品名:iRC2620;キヤノン社製)に備え付けられている中間転写ベルトの代わりに取り付け、印刷を行った。このとき、印刷開始直後と10万枚印刷後(繰り返し転写10万回後)に印刷された画像の各々について目視で観察し、下記の基準に基づき評価した。
ランクA:転写不良による画質の低下が見られない。
ランクB:転写不良による画質の低下がほとんどない。
ランクC:転写不良による画質の低下が生じているが、印刷面積の50%以下である。
ランクD:転写不良による画質の低下が全面に発生している。
<画像評価−濃度ムラの評価>
上記の転写性の評価と同様に、電子写真画像形成装置(商品名:iRC2620;キヤノン社製)に備え付けられているポリイミド製中間転写ベルトの代わりに実施例又は比較例の電子写真用ベルトを取り付け、10万枚の画像を形成した。
1枚目の画像および10万枚目の画像を目視で観察し、10万枚目の画像濃度の、1枚目の画像濃度に対する差の有無、および、濃度差が認められる場合にはその程度を下記の基準に基づき評価した。
ランクA:1枚目の画像に対して濃度の差が見られない。
ランクB:1枚目の画像に対して、わずかな濃度の差が確認される。
ランクC:1枚目の画像に対して、明らかな濃度の差が確認される。
実施例1
<表層形成用の分散液の調製>
下記の材料を撹拌式ホモジナイザー(アズワン社製)で混合分散したのち、分散装置(商品名:ナノマイザー;吉田機械興業社製)により分散を行い、表層形成用の分散液を得た。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA) 7.0質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 15.0質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.4質量部
・メチルエチルケトン 26.4質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN−100P;石原産業社製)
4.5質量部
・光重合開始剤1(商品名:OMNIRAD4;IGM Resins)
2.0質量部
・PFPE1(商品名:フルオロリンクMD700(ソルベイスペシャルティポリマーズ社製) 14.8質量部
・分散剤1(商品名:アロンGF−420;東亞合成社製、分取品Mp24200、Mn11000 固形分濃度35質量%) 25.9質量部
<電子写真用ベルトの作製>
カラー電子写真画像形成装置(商品名:iRC2620;キヤノン社製)に備え付けられている、ポリイミド製の中間転写ベルトを基層31として用いた。この基層31の外周面に、上記で調製した分散液をコートし、温度70℃にて、3分間乾燥させて、分散液の塗膜を形成した。
次いで、当該塗膜に、UV処理装置(アイグラフィックス社製)を用いて500mJ/cmの紫外線を照射して硬化させ、膜厚が4μmの表層を形成して、電子写真用ベルト1を得た。
使用したPFPEの種類、添加量及び分子量、並びに分散剤の種類、添加量及び分子量を表1に示す。
そして、得られた電子写真用ベルト1において、光沢度測定、ドメイン長径測定、画像評価−転写性の評価、画像評価−濃度ムラの評価を実施した。それらの結果を表2に示す。表1において、PFPEの添加量及び分散剤の添加量は、全固形分中の含有量で記載した。なお、全固形分は、組成物の成分から、溶剤であるメチルエチルケトンと分散剤の溶剤分を除いたものとして計算した。
実施例2
実施例1の分散剤1を、分散剤1とは溶出時間が異なる分散剤2(商品名:アロンGF−420;東亞合成社製、分取品Mp40000、Mn13000、固形分濃度35質量%)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト2を作製した。
実施例3
実施例1の分散剤1を、分散剤1とは溶出時間が異なる分散剤3(商品名:アロンGF−420;東亞合成社製、分取品Mp24200、Mn15000、固形分濃度35質量%)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト3を作製した。
実施例4
表面層形成用の分散液の処方を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真用ベルト4を作製した。

・DPEH 7.7質量部
・PETA 16.3質量部
・PETRA 4.8質量部
・メチルエチルケトン 28.8質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN−100P;石原産業社製)
4.4質量部
・光重合開始剤1 1.9質量部
・PFPE1 11.0質量部
・分散剤1 25.1質量部
実施例5
表面層形成用の分散液の処方を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真用ベルト5を作製した。

・DPEH 5.5質量部
・PETA 11.8質量部
・PETRA 3.5質量部
・メチルエチルケトン 20.8質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN−100P;石原産業社製)
5.0質量部
・光重合開始剤1 2.2質量部
・PFPE1 24.8質量部
・分散剤1 26.6質量部
実施例6
表面層形成用の分散液の処方を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真用ベルト6を作製した。

・DPEH 5.4質量部
・PETA 11.6質量部
・PETRA 3.4質量部
・メチルエチルケトン 20.4質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN−100P;石原産業社製)
4.3質量部
・光重合開始剤1 1.9質量部
・PFPE1 14.1質量部
・分散剤1 38.8質量部
実施例7
表面層形成用塗料の処方を以下のように変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真用ベルト7を作製した。

・DPEH 7.2質量部
・PETA 15.3質量部
・PETRA 4.5質量部
・メチルエチルケトン 27.1質量部
・アンチモンドープ酸化錫微粒子(商品名:SN−100P;石原産業社製)
4.6質量部
・光重合開始剤1 2.0質量部
・PFPE1 14.8質量部
・分散剤1 24.4質量部
実施例8
実施例1において、PFPE1をPFPE2(商品名:フルオロリンクD10H;ソルベイスペシャルティポリマーズ製)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト8を作製した。
実施例9
実施例1において、PFPE1をPFPE3(商品名:フォンブリンMD40;ソルベイスペシャルティポリマーズ製)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト9を作製した。
実施例10
実施例1において、PFPE1をPFPE4(商品名:フルオロリンクMD500;ソルベイスペシャルティポリマーズ社製)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト10を作製した。
実施例11
実施例4において、PFPE1をPFPE2に変更した以外は実施例4と同様の方法にて電子写真用ベルト11を作製した。
実施例12
実施例5において、PFPE1をPFPE2に変更した以外は実施例5と同様の方法にて電子写真用ベルト12を作製した。
上記実施例1〜12に係る電子写真用ベルト1〜12の各々の表層の形成に使用したPFPEの種類、添加量及び分子量、並びに分散剤の種類、添加量及び分子量を表1に示す。
また、電子写真用ベルト1〜12について、光沢度測定、ドメイン長径測定、画像評価−転写性の評価、画像評価−濃度ムラの評価を実施した。それらの結果を表2に示す。
表1において、PFPEの添加量及び分散剤の添加量は、全固形分中の含有量で記載した。なお、全固形分は、組成物の成分から、溶剤であるメチルエチルケトンと分散剤の溶剤分を除いたものとして計算した。
比較例1
実施例1において、分散剤1を分散剤4(分取前の「アロンGF−420」(商品名;東亞合成社製)に変更した以外は実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト21を作製した。
比較例2
実施例1において、分散剤1を、分散剤1とは溶出時間が異なる分散剤5(「アロンGF−420」(商品名:東亜合成社製、分取品Mp45000、Mn14000 固形分濃度35%)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真用ベルト22を作製した。
比較例3
実施例1において、分散剤1を、分散剤1とは溶出時間が異なる分散剤6(「アロンGF−420」、東亞合成社製 分取品Mp25000、Mn9300 固形分濃度35%)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真用ベルト23を作製した。
比較例4
実施例1において、分散剤1を、分散剤1とは溶出時間が異なる分散剤7(「アロンGF−420;東亞合成社製、分取品Mp25000、Mn17000 固形分濃度35%)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真用ベルト24を作製した。
比較例5
実施例1において、分散剤1を、分散剤8(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−300)に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真用ベルト25を作製した。
上記比較例1〜5で作製した電子写真用ベルト21〜25について、実施例1と同様にして評価した。各比較例に係る表層の形成に使用したPFPEの種類、添加量及び分子量並びに分散剤の種類、添加量及び分子量を表1に示し、評価結果を表2に示す。
Figure 2019012265
Figure 2019012265
実施例1〜12に係る電子写真用ベルトは、表面層に、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が1nm以上60nm以下であった。また、表面の20°光沢度が高かった。その結果、これらの電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして使用して形成した電子写真画像には、中間転写ベルト起因の転写不良による画質の低下がほとんど見られず、画像ごとの濃度ムラも見られなかった。しかも、これらの性能が長期に亘って維持されていた。
一方、比較例1〜5に係る電子写真用ベルトは、表面層に、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有するものの、ドメインの平均長径が、本発明で規定されている範囲の上限値(60nm)から大きく外れていた。また、表面の20°光沢度が、実施例1〜12に係る電子写真用ベルトのそれらに比較して低かった。その結果、比較例1〜5に係る電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして使用して形成したところ、画像ごとの濃度ムラに関する性能について、長期間に亘って、その性能を維持することはできなかった。
7 中間転写用ベルト
30 電子写真用ベルト
31 基層
32 表層

Claims (11)

  1. 基層及び表面層を有する電子写真用ベルトであって、
    該表面層は、結着樹脂、パーフルオロポリエーテル及び櫛形グラフト共重合体を含有し、
    該櫛形グラフト共重合体は、フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であって、
    数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ、
    ピークトップ分子量が24000以上40000以下であることを特徴とする電子写真用ベルト。
  2. 前記結着樹脂が、アクリル系樹脂である請求項1に記載の電子写真用ベルト。
  3. 前記表面層中における前記パーフルオロポリエーテルの含有量は、該表面層の全固形分に対して、20質量%以上40質量%以下である請求項1又は2に記載の電子写真用ベルト。
  4. 前記パーフルオロポリエーテルの重量平均分子量は、1000以上9000以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用ベルト。
  5. 前記パーフルオロポリエーテルは、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基及びメチル基から選択される少なくとも1つの基を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真用ベルト。
  6. 前記表面層中における前記櫛形グラフト共重合体の含有量が、該表面層の全固形分に対して、5質量%以上30質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真用ベルト。
  7. 前記表面層が、その厚み方向において、前記結着樹脂を含むマトリックスと、前記パーフルオロポリエーテルを含むドメインとを有するマトリックス−ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が、1nm以上、60nm以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真用ベルト。
  8. 基層及び表面層を有する電子写真用ベルトであって、
    該表面層は、結着樹脂及びパーフルオロポリエーテルを含有し、
    該表面層は、その厚み方向において、マトリックス−ドメイン構造を有し、該ドメインの平均長径が1nm以上60nm以下であることを特徴とする電子写真用ベルト。
  9. 前記マトリックス−ドメイン構造において、該マトリックスは、前記結着樹脂を含み、該ドメインは、前記パーフルオロポリエーテルを含む請求項8に記載の電子写真用ベルト。
  10. 電子写真用ベルトを具備する電子写真画像形成装置であって、該電子写真用ベルトが、
    基層及び表面層を有し、該表面層は、結着樹脂、パーフルオロポリエーテル及び櫛形グラフト共重合体を含有し、
    該櫛形グラフト共重合体は、
    フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとの共重合物であって、
    数平均分子量が11000以上15000以下であり、かつ、
    ピークトップ分子量が24000以上40000以下である電子写真用ベルトであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
  11. 前記電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして具備している請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
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