JP2020122927A - 電子写真用部材及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

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敬介 阿部
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陽 今泉
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Takeaki Kumagai
竹晃 熊谷
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奈緒子 笠井
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Abstract

【課題】表面層を有する電子写真用部材において、長期にわたってトナーとの付着力を下げ、且つ、表面層の剥がれを抑制する電子写真用部材、及び電子写真画像形成装置を提供する。【解決手段】基層及び該基層上の単層の表面層を有する電子写真用部材であって、表面層は、結着樹脂とPFPEとを含み、表面層の厚さをtμmとし、表面層の全厚み方向の断面において、PFPEは複数のドメインを構成し、表面層の基層に対向する側の第1表面から、第1表面とは反対側の第2表面に向かって厚さ1μmの領域を第1領域とし、表面層の第2の表面から第1表面に向かって厚さ(t−1)μmの領域を第2領域としたとき、第1領域に含まれるドメインの総個数を基準として、80個数%以上のドメイン径が1〜50nmであり、第2領域に含まれるドメインの総個数を基準として、50個数%以上のドメイン径が50nmを越え、200nm以下である。【選択図】図2

Description

複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置において用いられる電子写真用部材、及び電子写真画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置において用いられる部材の一つに中間転写ベルトがある。画像形成方法としては、中間転写ベルト上にYMCKの各色のトナー像を重ね合わせた後に、紙上に一括転写することで、フルカラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。
ここで用いられる中間転写ベルトとしては、半導電性のベルトが一般的である。代表的なものとしては熱硬化性樹脂のポリイミドやポリアミドイミド樹脂中にカーボンブラックを分散させてベルトとしたものや、熱可塑性樹脂中にカーボンブラックを分散させた樹脂組成物を溶融押出し成形によりベルトとしたものも知られている。
そうした中で、高い耐久性が求められている電子写真装置においては、中間転写ベルトについても高い耐久性が要求される。特許文献1では、結着樹脂とフッ素化合物がマトリクス−ドメイン構造を有し、表面の微小硬度が50MPa以上である表面層を有する中間転写ベルトが提案されている。これにより、繰り返しの画像形成によっても優れた転写特性を維持し、長期にわたって良好な画像を得ることができるとしている。
特開2013−231964
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る中間転写ベルトは、長期にわたる使用によって、表面層が剥離する場合があった。
本発明の一態様は、より一層の耐久性を備えた電子写真用部材の提供に向けたものである。また、本発明の他の態様は、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、基層及び該基層上の単層の表面層を有する電子写真用部材であって、
該表面層は、結着樹脂と、パーフルオロポリエーテル(PFPE)と、を含み、
該表面層の厚さが、tμmであり、
該表面層の全厚み方向の断面において、該PFPEは複数のドメインを構成しており、
該表面層の該基層に対向する側の第1表面から、該第1表面とは反対側の第2表面に向かって厚さ1μmの領域を第1領域とし、該表面層の該第2の表面から該第1表面に向かって厚さ(t−1)μmの領域を第2領域としたとき、
該第1領域に含まれる該ドメインの総個数を基準として、80個数%以上の該ドメイン径が、1nm以上、50nm以下であり、該第2領域に含まれる該ドメインの総個数を基準として、50個数%以上の該ドメイン径が、50nmを越え、200nm以下である、電子写真用部材が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、電子写真用部材を中間転写部材として具備している電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、より一層の耐久性を備えた電子写真用部材を得ることができる。また、本発明の他の態様によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
本発明の一態様に係る電子写真画像形成装置の概略断面図である。 本発明の一態様に係る電子写真用部材の厚み方向の概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一態様に係る電子写真用部材について説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(画像形成装置の概略と動作)
図1は、本実施の一態様に係る電子写真用部材であるエンドレス形状を有する電子写真用ベルトを、中間転写部材である中間転写ベルト7として具備する電子写真画像形成装置の概略断面図である。
本画像形成装置は、図1に示すように、像担持体たる感光ドラムの周囲に、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段等を有して構成される画像形成手段たるプロセスユニットが4個設けられている。各プロセスユニットにて形成された感光ドラム上の画像が、感光ドラムに隣接して移動通過する中間転写ベルト7へ、複数の1次転写部において順次多重転写され、フルカラーのトナー像が形成される。その後、2次転写部において中間転写ベルト上に形成されたトナー像が記録材上に一括転写される。記録材上のトナー像は、その後定着部で、記録材上に熱や圧力によって溶融固着され定着される構成となっている。
以下、電子写真画像形成装置についての詳細を説明する。
この画像形成装置は、図面上左から右に順に並列配設された第1から第4の4つの画像形成ユニットY・M・C・Kを有する。各画像形成ユニットY・M・C・Kは何れも同様の構成を有するレーザー走査露光方式の電子写真プロセス機構であり、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)1を有する。そして、このドラム1に作用する電子写真プロセス手段である、帯電手段としての帯電ローラ2、露光手段としての露光装置3、現像手段としての現像装置4、1次転写手段としての1次転写ローラ5、クリーニング手段としてのドラムクリーナ6等を有する。
中間転写ベルト7は、駆動ローラを兼ねる2次転写対向ローラ8と、テンションローラを兼ねる寄り補正ローラ9と、従動ローラ10と、の平行3本のローラ間に張架してある。寄り補正ローラ9は第1の画像形成ユニットY側に、2次転写対向ローラ8は第4の画像形成ユニットK側に、従動ローラ10は2次転写ローラ8の下方に位置させて配設してある。寄り補正ローラ9と従動ローラ10との間の中間転写ベルト7の下面と各画像形成ユニットY・M・C・Kのドラム1の上面とを接触させてある。また、寄り補正ローラ9はアライメント調整することで、中間転写ベルト7の寄りを制御可能となっている。
各画像形成ユニットY・M・C・Kの1次転写ローラ5は、寄り補正ローラ9と従動ローラ10との間の中間転写ベルト7の内側に配設されていて、それぞれ、中間転写ベルト7を挟んでドラム1の上面に圧接させてある。各画像形成ユニットY・M・C・Kのドラム1と中間転写ベルト7との接触部が、それぞれ、1次転写ニップ部T1である。中間転写ベルト7と2次転写ローラ12との接触部が2次転写ニップ部T2である。2次転写ニップ部T2よりも記録材搬送方向上流側にはレジストローラ対13が配設されている。また、2次転写ニップ部T2よりも記録材搬送方向下流側には、不図示の記録材搬送ベルト装置と、定着装置が順次配設されている。
フルカラー画像を形成するための動作は次の通りである。第1から第4の画像形成ユニットY・M・C・Kを画像形成シーケンスの所定の制御タイミングで駆動する。その駆動により、各ドラム1が矢印の時計方向に所定の同じ速度で回転駆動される。そして、中間転写ベルト7も2次転写対向ローラ8により矢印の反時計方向にドラム1の回転速度と同じ速度で回転される。
回転するドラム1の表面が帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。そのドラム1の帯電面が露光装置3により画像露光される。本実施の形態においては、露光装置3はレーザースキャナであり、画像情報信号に対応して変調したレーザー光を出力して、ドラム1の帯電面を走査露光する。これにより、ドラム面に走査露光パターンに対応した静電像(静電潜像)が形成される。形成された静電像は現像装置4によりトナー像として現像される。
上記のような電子写真プロセスにより、第1の画像形成ユニットYでは、ドラム1面にフルカラー原画像の色分解成分像の内、イエロー成分像に対応したイエロートナー像が形成される。第2の画像形成ユニットMでは、マゼンタ成分像に対応のマゼンタトナー像が、第3の画像形成ユニットCでは、シアン成分像に対応のシアントナー像が、それぞれ、所定の制御タイミングで形成される。また、第4の画像形成部Kでは、ブラック成分像に対応のブラックトナー像が所定の制御タイミングで形成される。
そして、第1の画像形成ユニットYの1次転写ニップ部T1において、ドラム1に形成されるイエロートナー像が回転駆動されている中間転写ベルト7上に1次転写されていく。次いで、第2の画像形成ユニットMの1次転写ニップ部T1において、ドラム1に形成されるマゼンタトナー像が、中間転写ベルト7上の上記イエロートナー像に重ねられて1次転写される。更に、同様にして、第3の画像形成ユニットCと第4の画像形成ユニットKの各1次転写ニップ部T1において、中間転写ベルト7上にシアントナー像とブラックトナー像が順次に1次転写される。
すなわち、中間転写ベルト7上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの都合4色の色トナー像が順次に所定に重ね合わされて重畳(多重)転写されて、フルカラーの未定着トナー画像が合成形成される。各1次転写ニップ部T1において、ドラム1から中間転写ベルト7へのトナー像の1次転写は、次の通りである。即ち、1次転写ローラ5に対して不図示の1次転写電源部から所定の1次転写バイアスが印加されて、ドラム1から中間転写ベルト7へトナー像が静電転写されることでなされる。
1次転写バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の直流電圧である。また、各画像形成部Y・M・C・Kにおいて、1次転写ニップ部通過後のドラム1の表面はドラムクリーナ6により1次転写残トナーの除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。
上記のようにして中間転写ベルト7上に合成形成されたフルカラー画像の未定着トナー画像は、中間転写ベルト7の引き続く回転により搬送されて、2次転写ローラ12と中間転写ベルト7との接触部である2次転写ニップ部T2に至る。そして、中間転写ベルト7上に形成されたフルカラーの未定着トナー画像の画像先端が2次転写ニップ部T2に到達するタイミングで、その2次転写ニップ部T2に記録材Pのプリント開始位置が一致するようにレジストローラ対13の回転開始が制御される。記録材Pが2次転写ニップ部T2を挟持搬送されていく過程において、2次転写ローラ12に対して2次転写電源部からトナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の2次転写バイアスが印加される。2次転写バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性で、所定電位の直流電圧である。
これにより、中間転写ベルト7上のフルカラーの未定着トナー画像が記録材Pに対して一括して2次転写される。2次転写ニップ部T2を出た記録材Pは、中間転写ベルト7から分離され、記録材搬送ベルト装置により定着装置に導入される。そこで、各色トナー像のトナーが溶融混色してフルカラープリント画像として記録材表面に定着(固着画像化)され、フルカラープリントが機外に排出される。
記録材分離後の中間転写ベルト7の面は、引き続く中間転写ベルト7の回転過程で中間転写ベルトクリーナ11によって2次転写残トナーの除去を受けてクリーニングされ、次の作像工程に備える。中間転写ベルトクリーナ11中では、クリーニングブレードをベルト7の表面に当接させて、ベルト表面に付着している2次転写残トナーを掻き取り、これを回収トナーとして中間転写ベルトクリーナ11中の回収トナーボックスへ回収するものである。
画像濃度を検知する機能を持つパッチ検センサ20(トナー像検知手段)は、張架ローラ10が張架する中間転写ベルト部に対向する位置に設けられる。中間転写ベルト上に形成された調整用トナー像(パッチ画像)に照射した光の反射光や散乱光を光学的に検知するセンサである。
記録材に二次転写されるトナー像が一次転写される期間以外の期間で、中間転写ベルト上に調整用トナー像(パッチ画像)を形成する。その結果に応じて、画像形成条件を調整する。
以下、本態様に係る電子写真用ベルトについて詳述する。
(電子写真用ベルト)
本態様に係る電子写真用ベルトの厚さ方向の断面図を図2に示す。図2に示すように、基層31と該基層上に設けられた単層の表面層32の2層構成を有する。
<基層>
基層31を構成する材料としては、画像形成装置用中間転写ベルトとしての機械的強度及び耐屈曲性を有する樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポリアミド、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニルサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリエーテルアミド共重合体、ポリウレタン共重合体、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。基層31は、これら樹脂のうち一種又はこれらの混合物から形成されることが好ましい。
基層31には、通常、導電性を付与するために、導電性物質を添加することができる。導電性物質としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等の無機系導電粒子が挙げられる。
基層31は、その体積抵抗率が1E+8[Ω・cm]以上1E+12[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。また、基層31は、その表面抵抗率が1E+8[Ω/□]以上1E+14[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。基層31の体積抵抗率を1E+12[Ω・cm]以下とすることにより、所定の転写バイアス印加による一次転写性及び二次転写性の低下を抑制できる。また、基層31の体積抵抗率を1E+8[Ω・cm]以上とすることにより、抵抗ムラの発生を抑制し、転写ムラ等の発生、画像不良の発生を防止することができる。また、基層31の表面抵抗率を上記の範囲に設定することによって、転写材が中間転写ベルトから離れる際の剥離放電やトナー飛散による画像不良を低減することができる。そして基層31の厚みは、機械的強度及び耐屈曲性から40μm以上200μm以下が好ましい。
また、基層31上に表面層32を形成した後の電子写真用中間転写ベルトの電気抵抗についても同程度の値を示すことが好ましい。このため、電子写真用中間転写ベルトの表面層32も半導電性であることが好ましい。すなわち、電子写真用中間転写ベルトの体積抵抗率は1E+8[Ω・cm]以上1E+12[Ω・cm]以下の範囲に調整されていることが好ましい。また、電子写真用中間転写ベルトの表面抵抗率は、1E+8[Ω/□]以上1E+14[Ω/□]以下の範囲に調整されていることが好ましい。電子写真用中間転写ベルトの体積抵抗率や表面抵抗率を調整するために、表面層32中に導電剤を含むことが好ましい。表面層32中に含有される導電剤としては、上記基層31に用いることができる導電剤と同じものを使用することができる。
<表面層>
表面層32は、結着樹脂(以下、マトリクス樹脂ともいう)、パーフルオロポリエーテル(以下PFPEとも称する)及び分散剤を含有する。また、これ以外に、光重合開始剤、導電性物質、の他、物性調整用に添加剤を含有してもよい。

<マトリクス−ドメイン構造>
表面層32は、全厚み方向の断面において、マトリクス樹脂中に、PFPEを含む複数個のドメインが存在するマトリクス−ドメイン構造を有する。
表面層32中のドメインのうち、基層との界面近傍に位置するドメインを、表面層の外表面側に位置するドメインに対して小径化することで、表面層の基層からの剥離を抑制している。
ドメインを、基層との界面近傍において意図的に小径化する方法としては、後述する添加剤を表面層中に含有させる方法のほか、(2層化:材料種の選択により小径化したドメインを有する層を基層上に塗布し、その上に大径のドメインを有する層を重ねて塗布する方法)、(微細な多孔質粒子にPFPEを担持させて基層近傍に分散させる方法等)が挙げられる。
以下、表面層中のドメイン径を制御することの技術的意味について述べる。
PFPEは表面自由エネルギーが非常に小さい。そのため、PFPEを中間転写ベルトの表面層32に含有させることで、表面層32の表面とトナーの付着力を低減させることができる。ところが、PFPEを単に含有させただけでは、PFPEの小さな表面自由エネルギーに由来して、表面層32と空気との界面、すなわち、表面層32の外表面側に移行していき、偏在する。この状態で画像出力を繰り返し行うと、中間転写ベルトの表面層32が種々の化学的・物理的劣化を受け、表面に偏在したPFPEが短期で消失し、長期にわたって良好な2次転写特性を維持することが困難である。
これを回避するために、表面層32を構成するマトリクス樹脂中にドメインとしてPFPEを保持させて、PFPEを表面層32の厚み方向にランダム分布させる方法が有効である。この状態では表面層全体に分布する各ドメインを起点として徐々にPFPEが移行するので長期にわたって最表面にPFPEが供給され続け、良好な転写特性が維持できる。PFPEを表面層32の厚み方向にランダム分布させる方法としては、例えば、(PFPEとマトリクス樹脂を含む表面層材料をホモジナイザー等の公知の方法で混合分散した液を基層上にコートし加熱乾燥と紫外線照射による硬化処理を行う方法)が挙げられる。
一方で、ドメインが表面層の厚み方向にランダム分布する場合、基層との界面側にもドメインは存在する。PFPEはその表面自由エネルギーの小ささに起因して基層との付着力も低下させるので、表面層全体が基層から剥がれ易くなってしまう。発明者らの検討の結果、表面層の厚み方向断面において、基層との界面から厚み方向1μm内の領域でドメイン径が小さいほど表面層が剥がれ難いことを発見した。
この結果から以下の事が予想される。上記領域にドメイン径の大きなドメインが存在すると、基層との界面に露出しやすくなり、露出部分は付着力が低下するので、そこが起点となって剥がれ易くなる。また、上記領域にドメイン径の大きなドメインが存在すると、長期にわたる使用により1μm程度の距離を基層との界面側にも移行して、界面にPFPEが供給されることで、付着力が低減され剥がれ易くなると思われる。
表面層32において、表面層の厚さをtμmとする。表面層の基層に対向する側の表面を第1表面とする。第1表面から、第1表面とは反対側の表面を第2表面とする。第2表面に向かって厚さ1μmの領域を第1領域とし、表面層の第2の表面から第1表面に向かって厚さ(t−1)μmの領域を第2領域とする。
第1領域(厚み方向における界面側1μm内の領域)に含まれるドメインの総個数を基準として、80個数%以上のドメイン径が1nm以上、50nm以下である。80個数%以上のドメイン径が1nm以上であればドメイン形成が可能となり、80個数%以上のドメイン径が50nm以下であれば剥がれを抑制できる。また、第2領域(その他の領域)に含まれるドメインの総個数を基準として、50個数%以上のドメイン径が50nmを超え200nm以下である。50個数%以上のドメイン径が50nmを超えるとPFPEの最表面への移行性が良好となり、50個数%以上のドメイン径が200nm以下であれば、PFPEの過剰移行を抑制できる。なお、ここで言うドメイン径は本明細書の実施例に記載の方法で測定することができる。
さらに、表面層32は第1領域に含まれるドメインの個数が20個/μm以上100個/μm以下であり、第2領域に含まれるドメインの個数が20個/μm以上50個/μm以下であることが望ましい。PFPEの最表面への移行性の観点から20個/μm以上であることが好ましい。ドメイン個数の上限は膜強度の低下を抑制する観点に加えて、表面層32の剥がれを抑制する観点から、第1領域のドメイン個数は100個/μmを超えないことが望ましい。またPFPEの過剰移行を抑制する観点から第2領域のドメイン個数は50個/μmを超えないことが望ましい。
ドメインは実質的にはPFPEのみからなるものであることが好ましいが、本態様の効果の発現する範囲で、ドメイン中にPFPEに加えて、PFPE以外の化学種が存在しても良く、また他の特性を調整する目的でPFPEに相溶する添加剤を加えても良い。さらに、ドメイン内が完全にPFPEで満たされておらず、空隙が存在する場合でも本態様の効果を発現することができる。
PFPEを含むドメインは結着樹脂を含むマトリクスとは相分離をしている。しかしながら、一般的に相分離をしている場合でも、マトリクスとドメインの成分組成は厳密なものではない。明確に界面を有する相分離したマトリクスとドメインであっても、其々の相にはお互いに別の相の成分が微量含有されていてもよい。また、学術的に界面には中間的な組成が10nm前後のごく狭小な幅で存在するということも言われている。本態様においては、電子写真用ベルトを切り出し、電子写真用ベルトの表面層32の厚み方向の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察することによってマトリクス−ドメイン構造の有無を把握することができる。
なお、ドメインがPFPEを含むことについては、エネルギー分散型X線分析(EDX)、TOF−SIMS及びオージェ分光法の如き元素分析方法により検知することにより同定することができる。例えば、本態様の電子写真用ベルトにおいてドメインをEDXで元素分析したところ、フッ素元素を検知し、ドメインがPFPEを含むドメインであることを同定できる。また、TOF−SIMSにより、ドメインからPFPE由来のフルオロカーボンエーテル構造のフラグメントを観測することもできる。
<結着樹脂>
結着樹脂としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂、及びポリビニルブチラール樹脂、並びに、それらの混合樹脂を用いることができる。
結着樹脂は、PFPEを分散させたり、基層31との密着性を確保したり、機械的強度の特性を確保したりするために用いられる。
上記の結着樹脂の中でも、本態様に係る電子写真用ベルトの表面層32を構成するPFPEを良好に分散させることが可能であるため、メタクリル樹脂又はアクリル樹脂が好ましく用いられる。以下、メタクリル樹脂及びアクリル樹脂を総称してアクリル系樹脂((メタ)アクリル樹脂)と呼ぶ。
アクリル系樹脂を形成するための重合性モノマーとしては、例えば、下記(i)又は(ii)が挙げられる。重合性モノマーとしては、塗料として上市されているものを用いることも可能である。
(i)ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、及びビスフェノールAジアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のアクリレート。
(ii)ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、アルキルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート及びビスフェノールAジメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1種のメタクリレート。
これらの中でも、感光体やクリーニングブレード等の他部材と摺擦することを考慮すると、高硬度であることが好ましい。このため、アクリル系樹脂についても2官能以上の架橋性モノマーを多く使用し、より高硬度とすることが好ましい。
また、このような重合性モノマーからアクリル樹脂を形成するには、光重合開始剤を添加し、電子線又は、紫外線によって重合させるといった方法がある。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、チオキサントン系、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシケトン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノケトン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ヒドロキシベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン、チタノセン系、オキシムエステル、オキシフェニル酢酸エステル等のラジカル発生型の光重合開始剤が挙げられる。
上記結着樹脂の含有量は、低含有量側は、膜強度の観点から、また高含有量側は相対的にPFPE及び分散剤成分が減少することによる離型維持性不足の観点から、表面層32の全固形分の質量に対して、20.0質量%以上70.0質量%以下が好ましい。
<PFPE>
PFPE(パーフルオロポリエーテル)とは、パーフルオロアルキレンエーテルを繰り返し単位として有するオリゴマー又はポリマーのことである。
パーフルオロアルキレンエーテルの繰り返し単位としては、パーフルオロメチレンエーテル、パーフルオロエチレンエーテル、及びパーフルオロプロピレンエーテルの繰り返し単位が挙げられる。PFPEの具体例としては、ダイキン工業のデムナム(登録商標)、デュポン社のクライトックス(登録商標)、ソルベイスペシャルティポリマーズ社のフォンブリン(登録商標)が挙げられる。
該PFPEの重量平均分子量Mwは、PFPEの電子写真用ベルトの表面への移行性の観点から1000以上9000以下であることが好ましい。
ここでいう重量平均分子量とは、PFPEをゼオローラ(登録商標)H(日本ゼオン製)に溶解させ、その液体を液体クロマトグラフィ分析装置((株)島津製作所製)により測定した値である。
なお、ゼオローラHの化合物名は1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンである。
また、PFPEは、上記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成することができる反応性官能基、上記結着樹脂と結合又は結合に近い状態を形成しない非反応性官能基を有してもよい。
PFPEが上記反応性官能基を有すると、結着樹脂との相互作用によって、結着樹脂とPFPEとの相溶性が良好となり、安定して分散される。例えば、結着樹脂が付加反応で形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じる反応性官能基としてはアクリル基、メタクリル基、オキシシラニル基が挙げられる。
このような反応性官能基を有するPFPEとしては、ソルベイスペシャルティポリマーズ社のアクリル基又はメタクリル基含有のフルオロリンク(登録商標) MD500、MD700、5101X、5113X、AD1700、ダイキン工業社のオプツール(登録商標)DACが挙げられる。
また、結着樹脂が付加反応によって形成される場合、結着樹脂を形成するためのモノマーと付加反応を生じない非反応性官能基としては、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基又はメチル基が挙げられる。このような非反応性官能基を有するPFPEとしては、ソルベイスペシャルティポリマーズ社のフォンブリン(登録商標)D2、Z15、フルオロリンク(登録商標)D4000、ダイキン工業社のデムナム(登録商標) S−20、S−65、S200が挙げられる。
その中でも、PFPEの電子写真用ベルト表面へのより一層の移行のしやすさ及び電子写真用ベルトの表面のより一層の高離型性の実現の観点からPFPEは非反応性官能基を有しているものが好ましい。
また、表面層中におけるPFPEの含有量は、低含有量側は、表面層の低付着性維持の観点から、また高含有量側は膜強度の観点から、表面層の全固形分の質量に対して、20.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
PFPEの含有量を上記の範囲内に調整することによって、繰り返し転写を行った場合でも、電子写真用ベルトの表面層の中から電子写真用ベルトの表面にPFPEを供給し、電子写真用ベルト表面の離型性の低下を抑制することができる。
<分散剤>
中間転写体の表面層中にPFPEをドメインとしてより安定して形成させるために分散剤を用いてもよい。分散剤としては、パーフロオロアルキル鎖と炭化水素に親和性のある部位を持つ化合物、つまりは親フッ素と嫌フッ素の両親媒性を持つ化合物で、界面活性剤、両親媒性ブロックコポリマー及び両親媒性グラフトコポリマーが好ましく用いられる。
その中でも、(i)フルオロアルキル基を有するビニルモノマーと、アクリレート又はメタクリレートとを共重合させて得られるブロック共重合体、又は、(ii)フルオロアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートと、ポリメチルメタクリレートを側鎖に有するメタクリレートマクロモノマーとを共重合させて得られる櫛型グラフト共重合体であることが好ましい。上記(i)のブロック共重合体としては、日本油脂(株)製のモディパー(登録商標)F200、F210、F2020、F600、FT−600がある。
また、上記(ii)の櫛型グラフト共重合体としては、フッ素系グラフトポリマーとしては、東亜合成(株)製のアロン(登録商標)GF−150、GF−300、GF−400、GF−420がある。
上記分散剤の含有量は、表面層の全固形分の質量に対して、5.0質量%以上30.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、15.0質量%以上25.0質量%以下である。
<導電剤>
表面層32には、導電性を付与するために、導電剤を添加することができる。導電剤としては、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等のカーボン系の無機系導電粒子やアンチモン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン等の金属酸化物等が挙げられる。
<添加剤>
表面層32中に、ドメイン径を制御できる添加剤を付与することができる。該添加剤としては、マトリクス樹脂中に分散可能な高分子樹脂であって、増粘させる作用のあるものが挙げられる。このような添加剤としては、高分子の絡み合いによって増粘させる作用のあるものや、分子鎖の中に含まれるアミド結合同士の水素結合によって増粘させる作用のあるものが挙げられる。高分子の絡み合いによって増粘させる作用のあるものとしては、例えば共栄社化学(株)製のフローノン(登録商標)SA−330HFやSA−345HF等が挙げられる。また、分子鎖の中に含まれるアミド結合同士の水素結合によって増粘させる作用のあるものとしては、共栄社化学(株)製のフローノン(登録商標)RCM−230AF、ターレン(登録商標)M−1020XFS等が挙げられる。
特に、本態様においては、基層に用いる極性樹脂との親和性と増粘作用の観点から、分子鎖の中にアミド結合を有する添加剤が好ましく、中でも脂肪酸アミドが好ましい。これを表面層に添加すると表面層中の基層界面近傍の領域に偏在してその周辺の粘度を増大させる。周辺粘度が高いとドメインが移動し難くなり、衝突頻度が減ることで合一が妨げられるため、界面近傍のドメイン径を小さく制御することができる。
上記添加剤の含有量は、表面層の全固形分の質量に対して、1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。また、上記添加剤は濃度が高いほど増粘効果が高くドメイン径を小さく制御できるため、PFPEの最表面への移行性、および表面層32の剥がれを抑制する観点から、第2領域よりも第1領域のドメイン径を小さくするために、上記添加剤の濃度が第2領域よりも第1領域の方が高いことが好ましい。
表面層32中に添加剤が含まれることは、エネルギー分散型X線分析(EDX)、TOF−SIMS及びオージェ分光法の如き元素分析方法により検知することにより同定することができる。本態様で好ましく用いられる添加剤である脂肪酸アミドであれば、表面層32の断面をEDXで元素分析すればアミド結合に由来する窒素元素を検知できる。またTOF−SIMSにより、各種添加剤の分子構造に由来したフラグメントを検出することで同定することができる。表面層32断面の厚み方向で区切った領域毎の検出強度の違いから、添加剤濃度の高低を判断することができる。また、添加剤はSEMで視覚的に確認できるものもあり、上記分析結果を補足確認できる。
<電子写真用ベルトの製造方法>
以下に本態様に係る電子写真用ベルトの具体的な製造方法について説明する。なお、本態様は、以下の製造方法に制限されるわけではない。
基層31は、以下の方法によって作製することが可能である。
例えば、ポリイミドの如き熱硬化性樹脂を用いた場合、導電剤であるカーボンブラックを熱硬化性樹脂の前駆体又は可溶性の熱硬化性樹脂、及び溶剤と共にワニスとして分散し、このワニスを遠心成形装置の成形型にコーティングする。次いで、コーティングされた膜の焼成工程を経て半導電性フィルムを形成する。
また、熱可塑性樹脂を用いた場合、導電剤であるカーボンブラックと熱可塑性樹脂、必要に応じてさらに添加剤を混合し、2軸の混練装置等で溶融混練して半導電性の樹脂組成物を作製する。次にこの樹脂組成物を溶融押し出しによりシート、フィルム又は、シームレスベルトの形状に押し出す押出し方法により半導電性フィルムを得ることができる。シームレスベルトは円筒ダイスから押出しベルトとする方法でも、押出しにより成形したシートをつなぎ合わせてシームレス化してもよい。また、この成形方法のほかに、熱プレス又は、射出成型を使用して成形することもできる。この基層31となる半導電性フィルムの膜厚は、30μm以上150μm以下であることが好ましい。
また、基層31となる半導電性フィルムは、電子写真用ベルトの機械的強度及び耐久強度を強化する目的で、結晶化処理を施すことが好ましい。結晶化処理としては、例えば用いる樹脂のガラス転移温度以上の温度でアニーリング処理をし、これにより用いた樹脂の結晶化を促進する方法が挙げられる。このようにして得られた電子写真用ベルトは、機械的強度及び耐久強度に優れるだけでなく、耐摩耗性、耐薬品性、摺動性、強靭性及び難燃性の面においても優れる。
次に電子写真用ベルトの表面層32の形成方法としては、次の方法が挙げられる。まず表面層32の上記記載の構成部材である結着樹脂を形成するための重合性モノマー、重合開始剤、PFPE、分散剤、導電剤、その他添加剤を適当な有機溶媒中に溶解、分散して、表面層用塗工液を得る。次にリングコート、ディップコート、スプレーコート等の方法により、前記基層31の外周上に塗布し、有機溶媒を除去する目的で60〜90℃で乾燥を実施する。その後、紫外線照射機を用いて、紫外線硬化させて、本態様の電子写真用ベルトが得られる。
また、表面層32の厚みは、2μm以上10μm以下であることが望ましい。表面層32の厚みを2μm以上とすることで低付着性の維持と剥がれの抑制を両立して耐久性を担保できる。表面層32の厚みを10μm以下とすることで必要な耐屈曲性能が得られる。
<ドメイン径>
ドメイン径を計測するための手順は以下の通りである。まず、サンプルとして、ミクロトーム(ライカマイクロシステムズ社製、商品名:EM UC7)によって電子写真用ベルトの表面層32の断面を切り出した。次にPFPEを溶解するフッ素系溶剤(例えば、商品名:アサヒクリンAE−3000:AGC製、商品名:ゼオローラH:日本ゼオン製等)に浸漬し、超音波洗浄機で2分間洗浄した。このサンプル断面を走査型電子顕微鏡:SEM(日立ハイテク社製 S−4800)によって観察した。このとき、該断面を20000倍に拡大した時の5μmの単位面積に最低1個以上のドメインが確認できる断面SEM画像を用いた。
次にImagePro Plus ver.7.0(日本ローパー社製)を使って、Medianフィルター処理によるノイズ除去、平滑化フィルター処理による輝度勾配・ムラの除去、及び2値化処理からなる画像処理を行った。2値化処理における輝度値の閾値決定アルゴリズムは、“大津の2値化”として知られている手法により決定した。
次に、2値化された各ドメインについて、ドメイン最外周の2点を結び、かつ各ドメインの重心点を通る直線を2度刻みに引いたとき、その直線の長さの平均値を平均ドメイン径とし、この値を用いた。なお、各ドメインの重心座標(X,Y)は以下の式で決定した。
Figure 2020122927
<ドメインの個数>
ドメインの個数は、次の方法で算出した。上記のドメイン径の測定と同様のサンプルを用いて、断面切り出し、洗浄、SEM観察、ImagePro Plus ver.7.0による画像処理の手順で2値化画像を得た。得られた2値化画像に対して、高輝度部の塊一つ一つに番号を付与するラベリング処理を実施して個数を計測し、1μm当たりの個数に換算した。
上記ドメイン径とドメイン個数を、領域を区切って算出することで、各領域のドメイン総個数を基準として、請求項1で規定するドメイン径の範囲とその個数%を算出した。
<添加剤の濃度>
<付着性評価−接触角>
付着性の評価はノルマルヘキサデカン(n−HD)の接触角にて判定した。n−HD接触角は接触角計(商品名:PCA−11、共和界面化学製)を用いて測定した。
<膜強度評価>
膜強度の評価は硬度の測定値にて判定した。表面層32の硬度は、微小押し込み硬さ試験機(商品名:ナノインデンターG200型、Agilent Technologies,Inc製)を用いて、バーコビッチ型圧子を使用して測定した。なお、測定領域は、表面層32の最表面から厚さ方向に100〜200nmの領域とし、この領域における平均硬度を算出した。この測定値について、下記の基準に基づき評価した。
ランクA:硬度=0.15GPa以上
ランクB:硬度=0.1GPa以上、0.15Pa未満
ランクC:硬度=0.1GPa未満
<剥がれ評価>
日本工業規格(JIS)K5600−5−6:1999(ISO 2409:1992)「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)に基づき、表面層の剥がれを評価した。このとき、印刷開始直後と30万枚印刷後(繰り返し転写30万回後)及び60万枚印刷後(繰り返し転写60万回後)の表面層で評価を行い、下記の基準に基づきランク付けした。
ランクA:いずれの箇所でも表面層の剥がれが見られない。
ランクB:カットが交差する部分で、表面層の小さな剥がれがみられる。
ランクC:カットが交差する部分、及び、カットの線に沿って表面層が剥がれている。
<画像評価>
実施例又は比較例の電子写真用ベルトを、フルカラー電子写真画像形成装置(商品名:iRC2620;キヤノン社製)に備え付けられている中間転写ベルトの代わりに取り付け、印刷を行った。このとき、印刷開始直後と30万枚印刷後(繰り返し転写30万回後)及び60万枚印刷後(繰り返し転写60万回後)に印刷された画像の各々について目視で観察し、下記の基準に基づき評価した。
ランクA:2次転写不良による画質の低下が見られない。
ランクB:2次転写不良による画質の低下がほとんどない。
ランクC:2次転写不良による画質の低下が見られる。
<実施例1>
カラー電子写真画像形成装置(商品名:Color ImageRUNNER iR C2620、キヤノン社製)に備え付けられているポリイミド製中間転写ベルト自体を基層31とし、この基層31上に以下に示す方法で表面層32を形成し、電子写真用ベルト1を作製した。
(表面層32の構成材料1)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 5.9質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 12.6質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 3.7質量部
メチルエチルケトン 22.1質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 3.8質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.7質量部
PFPE 12.4質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 21.3質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
これらの材料を撹拌式ホモジナイザー(アズワン社製)で混合することで混合分散液を得た。これを基層31の外周面にコートし、70℃、3分間の乾燥を行う。その後、500mJ/cmの紫外線で硬化し、表面層32の膜厚が4μmの電子写真用ベルト1を得た。
下記の実施例及び比較例で使用したPFPE及び分散剤の添加量、添加剤の種類、添加量、及び、第1領域と第2領域における添加剤の濃度比較、表面層の厚さ、ドメインの個数とドメイン径の割合を表1に示す。そして、得られた電子写真用ベルト1において、付着性評価、膜強度評価、剥がれ評価、画像評価を実施した。それらの結果を表2に示す。表1において、PFPE、分散剤、添加剤それぞれの添加量は、全固形分中の含有量で記載した。なお、全固形分は、組成物の成分から、溶剤であるメチルエチルケトンと分散剤の溶剤分、添加剤の溶剤分を除いたものとして計算した。
<実施例2>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト2を作製した。
(表面層32の構成材料2)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 6.7質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 14.4質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.2質量部
メチルエチルケトン 25.3質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.3質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.9質量部
PFPE 9.8質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 16.8質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例3>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト3を作製した。
(表面層32の構成材料3)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 3.5質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 7.5質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 2.2質量部
メチルエチルケトン 13.2質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 2.2質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.0質量部
PFPE 19.8質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 33.9質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例4>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト4を作製した。
(表面層32の構成材料4)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 6.6質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 14.2質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.2質量部
メチルエチルケトン 25.1質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.3質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.9質量部
PFPE 14.0質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 24.0質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 5.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例5>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト5を作製した。
(表面層32の構成材料5)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 6.7質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 14.4質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.2質量部
メチルエチルケトン 25.4質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.3質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.9質量部
PFPE 14.2質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 12.1質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例1において、表面層32の膜厚が2μmになるようにコート条件を調整したこと以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト6を作製した。
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例7>
実施例1において、表面層32の膜厚が10μmになるようにコート条件を調整したこと以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト7を作製した。
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<実施例8>
実施例1において、表面層32の構成材料のうち、添加剤1を添加剤2に変更し、投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト8を作製した。
(表面層32の構成材料6)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 5.9質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 12.6質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 3.7質量部
メチルエチルケトン 22.1質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 3.8質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.7質量部
PFPE 12.4質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 21.3質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤2 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)SA−330HF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例1において、表面層32の構成材料のうち、添加剤1を無くして、その他の材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト9を作製した。
(表面層32の構成材料7)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 7.0質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 15.1質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.4質量部
メチルエチルケトン 26.6質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.5質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 2.0質量部
PFPE 14.9質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 25.5質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<比較例2>
実施例1において、表面層32の構成材料のうち、添加剤1を添加剤3に変更し、投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト10を作製した。
(表面層32の構成材料8)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 6.9質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 14.8質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.3質量部
メチルエチルケトン 26.0質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.4質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 2.0質量部
PFPE 14.6質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 25.0質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤3(ひまし油) 2.0質量部
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<比較例3>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト11を作製した。
(表面層32の構成材料11)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 6.7質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 14.4質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.2質量部
メチルエチルケトン 25.3質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.3質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 1.9質量部
PFPE 14.2質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 24.3質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 4.6質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<比較例4>
実施例1において、表面層32の構成材料の投入量を以下のように変更した以外は、実施例1と同様の方法にて電子写真用ベルト12を作製した。
(表面層32の構成材料12)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPEH) 7.2質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA) 15.4質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 4.5質量部
メチルエチルケトン 27.1質量部
アンチモンドープ酸化錫微粒子(石原産業社製 SN−100P) 4.6質量部
光重合開始剤(商品名:イルガキュア184;BASF社製 2.1質量部
PFPE 15.1質量部
(ソルベイスペシャルティポリマーズ製フォンブリン(登録商標)D2)
分散剤 7.4質量部
(東亞合成社製 アロン(登録商標)GF−420、固形分濃度35質量%)
添加剤1 16.7質量部
(共栄社化学社製 フローノン(登録商標)RCM230−AF、固形分濃度10質量%)
そして、実施例1と同様の方法にて評価を実施した。使用した材料と添加量、添加剤の濃度比較、膜厚、ドメインの個数、及びドメイン径の割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
Figure 2020122927
Figure 2020122927
7 中間転写ベルト
31 基層
32 表層

Claims (9)

  1. 基層及び該基層上の単層の表面層を有する電子写真用部材であって、
    該表面層は、結着樹脂と、パーフルオロポリエーテル(PFPE)と、を含み、
    該表面層の厚さが、tμmであり、
    該表面層の全厚み方向の断面において、該PFPEは複数のドメインを構成しており、
    該表面層の該基層に対向する側の第1表面から、該第1表面とは反対側の第2表面に向かって厚さ1μmの領域を第1領域とし、該表面層の該第2の表面から該第1表面に向かって厚さ(t−1)μmの領域を第2領域としたとき、
    該第1領域に含まれる該ドメインの総個数を基準として、80個数%以上の該ドメイン径が、1nm以上、50nm以下であり、該第2領域に含まれる該ドメインの総個数を基準として、50個数%以上の該ドメイン径が、50nmを越え、200nm以下である、ことを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記結着樹脂が、アクリル系樹脂である請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記表面層は分子鎖の中にアミド結合を有する添加剤を含む請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記添加剤の濃度が第2領域よりも第1領域の方が高い請求項3に記載の電子写真用部材。
  5. 前記表面層中における前記添加剤の含有量が該表面層の全固形分の質量に対して1.0質量%以上10.0質量%以下である請求項3または4に記載の電子写真用部材。
  6. 前記表面層の厚さtは2μm以上10μm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  7. 前記表面層中における前記PFPEの含有量が該表面層の全固形分の質量に対して20.0質量%以上、40.0質量%以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  8. 第1領域に含まれる該ドメインの個数が20個/μm以上100個/μm以下であり、第2領域に含まれる該ドメインの個数が20個/μm以上50個/μm以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子写真用部材を中間転写部材として具備していることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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