JP2019009241A - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Jiro Nishinaga
慈郎 西永
柴田 肇
Hajime Shibata
肇 柴田
仁木 栄
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栄 仁木
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Abstract

【課題】変換効率が高く、その長期安定性を有する太陽電池およびその製造方法を提供する。【解決手段】太陽電池の製造方法は、化合物半導体、例えばカルコパイライト構造のCuおよびSeと、III族元素としてInおよび/またはGaを含むCIGS化合物の光電変換層を形成するステップ(S100)と、光電変換層の表面にK、RbおよびCsからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行うステップ(S110)と、表面処理された光電変換層の上にバッファ層を形成するステップ(S120)と、バッファ層を形成するステップの後に、少なくとも光電変換層およびバッファ層の積層体の表面に1時間以上1000時間以下の範囲で光を照射しながら加熱するステップ(S140)と、を含む。太陽電池の構成についても開示する。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池およびその製造方法に係り、特に、化合物半導体の光電変換層を有する太陽電池およびその製造方法に関する。
再生エネルギーとして最も注目されている太陽光発電では、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、および有機系太陽電池が用いられている。化合物系太陽電池は、薄膜状の化合物半導体層を光電変換層として用いており、高いエネルギー変換効率が得られる太陽電池として注目されている。
化合物系太陽電池では、光電変換層として、高い変換効率を有するカルコパイライト構造を有するCu(In,Ga)Se2化合物(いわゆる、「CIGS系化合物」)半導体が広く用いられている。この太陽電池は、通常、基板上に裏面電極層、CIGS系化合物光電変換層、バッファ層および透明導電層が積層された構造を有している。CIGS系化合物光電変換層を成膜後、その表面にカリウム等のアルカリ金属を蒸着により浸透させること(いわゆる“Postdeposition Treatment”(PDT))によってCIGS系化合物光電変換層とバッファ層の界面のホールと電子との再結合中心を低減し、変換効率を向上できることが知られている(例えば、非特許文献1)。
一方、CIGS系化合物光電変換層を有する太陽電池は、暗所に長期保存すると高い変換効率を維持できず、劣化することが知られている。(例えば、非特許文献2参照。)。
A. Chirila et al., Nature Materials, 2013, vol. 12, page 1107-1111 (著者の氏名の語尾の"a"はハーチェク付の"a") 西永慈郎、その他、「蒸着法によるCIGS太陽電池の光照射下Dry Heat試験」2017年応用物理学会春季学術講演会、講演番号16a−F201−11
本発明の目的は、変換効率が高く、その長期安定性を有する太陽電池およびその製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、太陽電池の製造方法であって、化合物半導体の光電変換層を形成するステップと、上記光電変換層の表面にカリウム、ルビジウムおよびセシウムからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行うステップと、上記表面処理された上記光電変換層の上にバッファ層を形成するステップと、上記バッファ層を形成するステップの後に、少なくとも上記光電変換層およびバッファ層の積層体の表面に1時間以上1000時間以下の範囲で光を照射しながら加熱するステップと、を含む、上記製造方法が提供される。
上記態様によれば、化合物半導体の光電変換層の表面にカリウム、ルビジウムおよびセシウムからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行って高濃度アルカリ金属領域を形成し、さらにその上にバッファ層を形成し、その後に1時間以上1000時間以下の範囲で光を照射しながら加熱することで、良質なpn接合が形成され、太陽電池の変換効率が向上する。さらに、太陽電池のセル間の変換効率のばらつきが減少し、変換効率の長期安定性が得られる。
本発明の他の態様によれば、太陽電池であって、化合物半導体の光電変換層と、上記光電変換層の上のバッファ層と、を備え、上記光電変換層はバッファ層との界面に高濃度アルカリ金属領域を有し、その高濃度アルカリ金属領域は、カリウム、ルビジウムおよびセシウムのうち少なくとも一つを含み、上記光電変換層は、そのバンドギャップエネルギー(Eg)が、外部量子効率が20%となる波長から求めた場合25℃において1.13eV(電子ボルト)以上であり、Eg/qとこの太陽電池の開放電圧(VOC)との差分が0.39V以下であり、ただしqは電気素量である、上記太陽電池が提供される。
上記態様によれば、光電変換層は、25℃において、バンドギャップエネルギー(Eg)が1.13eV以上であり、バッファ層との界面に高濃度アルカリ金属領域を有し、太陽電池のEg/qとVOCとの差分が0.39V以下であるので、光電変換層およびバッファ層の結晶性およびその界面が良好であり、良質なpn接合が形成されている。それにより、上記態様の太陽電池は高い変換効率を有する。
本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法の各工程における素子断面図(その1)である。 本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法の各工程における素子断面図(その2)である。 本発明の第1の実施形態の太陽電池の製造方法の変形例の工程における素子断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る太陽電池のグリッド型モジュールの断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュールの断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る太陽電池の製造方法の各工程における素子断面図(その1)である。 本発明の第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュールの製造方法の各工程における素子断面図(その2)である。 太陽電池の等価回路を示す図である。 実施例および比較例の太陽電池の特性値を示す図である。 実施例および比較例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化を示す図である。 実施例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化の詳細を示す図である。 他の実施例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。なお、複数の図面間において共通する要素については同じ符号を付し、その要素の詳細な説明の繰り返しを省略する。
[第1の実施形態に係る太陽電池]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の断面図である。
図1を参照するに、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池10は、基板11と、基板11の上に、裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14、第1透明導電層15および第2透明導電層16がこの順に積層された構造を有し、さらに第2透明導電層16の上には、グリッド電極18と、第2透明導電層16を覆う反射防止層19が形成されている。
基板11は、絶縁性で耐熱性を有する無機基板であり、例えば、青板ガラス基板を用いることができる。
裏面電極層12は、厚さが例えば0.5μm〜3μmのモリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、クロム(Cr)等の高融点を有する金属層を用いることができ、その上に形成される光電変換層13のc軸を裏面電極層12の主面に対して垂直に配向させる金属層が好ましい。なお、モリブデン(Mo)以外の金属層を用いる場合は、その金属層の上にMoSe層を形成してもよい。
光電変換層13は、p型の化合物半導体からなり、厚さが例えば0.5μm〜5.0μmのカルコパイライト構造の結晶構造を有するCIGS系化合物半導体を用いることができる。CIGS系化合物半導体は、I族元素、III族元素およびVI族元素の原子からなるカルコパイライト構造を有し、I族元素が銅(Cu)であり、III族元素がインジウム(In)および/またはガリウム(Ga)であり、VI族元素が硫黄(S)および/またはセレン(Se)であることが好ましい。CIGS系化合物半導体はp型半導体である。
光電変換層13は、CuおよびSeと、III族元素としてInおよび/またはGaを含むことが好ましい(以下、これらの元素からなる光電変換層13を「CIGS層」と称する。)。CIGS層は、その組成としてInとGaとのモル比を1−x:xで表すと、xは0以上1以下であり、さらに変換効率がより高い点でxが0.2以上0.5以下であることが好ましい。光電変換層13は、バンドギャップエネルギー(Eg)が、外部量子効率が20%となる波長から求めた場合、25℃において、1.13eV(電子ボルト)以上である。
光電変換層13は、バッファ層14との界面に、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)およびセシウム(Cs)のうち少なくとも一つを含む、厚さが例えば50nmの高濃度アルカリ金属領域13aを有する。高濃度アルカリ金属領域13aは、p型であるCIGS系化合物半導体の光電変換層13とn型であるバッファ層14との界面に設けられることで、後ほど説明する太陽電池10の開放電圧(VOC)を高めることができ、その結果として変換効率を向上する。光電変換層13に高濃度アルカリ金属領域13aが形成されていることは、太陽電池の厚さ方向のX線光電分光法(XPS)によるプロファイルを得ることによりKまたはRbまたはCsの存在を検出でき、さらに、二次イオン質量分析法(SIMS)あるいはXPSによりこれらの元素のそれぞれを定量化可能である。
バッファ層14は、厚さが例えば20nm〜100nmのn型の半導体からなり、例えば、Zn(O,S)(ZnOとZnSとの混晶)、硫化カドミウム(CdS)を用いることができる。バッファ層14は、高濃度アルカリ金属領域13aとともに、p型の光電変換層13とpn接合を形成する。
第1透明導電層15および第2透明導電層16は、太陽光を透過し、導電性を有する膜であり、スズ添加酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、ZnMgO等を用いることができる。第1透明導電層15は、厚さが例えば50nm〜100nmの、高抵抗の真性半導体の透明導電半導体、例えばi−ZnOを用いることができ、第2透明導電層16は、厚さが例えば200nm〜5μmの、n型の透明導電性材料である例えばアルミニウム(Al)をドープしたZnO(AZO)、ホウ素(B)をドープしたZnO(BZO)、インジウム(In)をドープしたZnO(IZO)等を用いることができる。なお、第1透明導電層15および第2透明導電層16は、2つの層でなくとも一つの層でもよい。厚さ方向に、バッファ層14側から真性半導体からn型の濃度に勾配を持たせた透明導電層でもよい。
グリッド電極18は、第2透明導電層16の表面に設けられ、厚さが例えば1μmのアルミニウム、銀、金等の金属層を線状に形成したものを用いることができる。
反射防止層19は、厚さが例えば50nm〜200nmの、絶縁性の窒化膜、窒化ケイ素膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化ケイ素、フッ化マグネシウムを用いることができる。反射防止層19は省略することもできる。
本実施形態の太陽電池10は、後ほど説明する光照射・加熱処理により太陽電池10の各特性が向上している。例えば開放電圧(VOC)の増加や、薄膜太陽電池の単一ダイオードモデルによる太陽電池の等価回路(図10において示す。)における光電流源と並列接続される並列抵抗の抵抗値(Rsh)の増加、ダイオードの飽和電流密度(J0)の低下、ダイオードの理想係数(n)の低下等の特性向上が認められ、その結果、変換効率が向上している。
本実施形態の太陽電池10は、光電変換層13のバンドギャップエネルギー(Eg)を外部量子効率から求めた場合、25℃において、Egが1.13eV以上であり、Eg/qとこの太陽電池の開放電圧(VOC)との差分が0.39V以下である(ここでqは電気素量。)。これにより、太陽電池10は、高い変換効率を有する。さらに、太陽電池10は、ダイオードの暗状態における飽和電流密度(J0)が2×10-9 mA/cm2以下であり、ダイオードの暗状態における理想因子が1.25以下であることが高い開放電圧(VOC)が達成できる点で好ましい。
本実施形態に係る太陽電池10によれば、光電変換層13は、25℃において、Egが1.13eV以上であり、バッファ層14との界面に高濃度アルカリ金属領域13aを有し、太陽電池10のEg/qとこの太陽電池の開放電圧(VOC)との差分が0.39V以下であるので、光電変換層13およびバッファ層14の結晶性およびその界面が良好であり、良質なpn接合が形成されている。それにより、上記態様の太陽電池10は高い変換効率を有する。
[第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法のフローチャートである。図3および図4は、本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造方法の各工程における素子断面図である。以下、図2〜図4を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法を説明する。
最初に、図3(A)に示すように、基板11上に裏面電極層12および光電変換層13を形成する(図2のS100)。裏面電極層12は、基板11、例えば青板ガラスの上に、例えばDC(直流)スパッタ法、真空蒸着法等により、厚さが例えば0.5〜3μmのMo、W、Ti、Ta、Co、Cr等の高融点を有する金属層を形成する。裏面電極層12にMo以外を用いる場合は、さらに、例えばDCスパッタ法、真空蒸着法等により、厚さ例えば0.2〜2μmのMoSe層を形成してもよい。
光電変換層13は、裏面電極層12の上に、真空蒸着法、スパッタ法+セレン化法、例えば、多元真空蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法等により、厚さ例えば0.5〜10μmの上述した化合物半導体層を形成する。化合物半導体層としてCIGS層を形成する場合は、例えば、多元真空蒸着法を用いて、蒸発源として、Cu、In、Ga、Seを用いて、三段階法により形成する。例えば、第一段階として基板11を温度350℃に加熱してInGaSe層を堆積し、第二段階として基板11を温度550℃に加熱してCuSe層を堆積し、第三段階として温度550℃に加熱してInGaSe層を堆積する。ここで、厚さ方向にIII族元素全体に対するGaの組成比に勾配をもたせてもよい。その組成としてInとGaとのモル比を1−x:xで表した場合、第一段階にてx=0.4、第三段階はx=0.25とする。また、Cu/(In+Ga)(CGI)のモル比は0.9としてもよい。InとGaの組成比は、蒸発源の蒸発速度や、分子線強度によって制御して、CIGS層全体の平均組成として、InとGaとのモル比を1−x:xで表した場合、xが0.2以上0.5以下とすることが好ましい。
次いで、図3(B)に示すように、光電変換層13の表面にK,RbおよびCsのからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行う(図2のS110)。これにより、光電変換層13の表面に高濃度アルカリ金属領域13aを形成する。具体的には、表面処理は、K,RbおよびCsのからなる群のうち少なくとも一つの元素を含む蒸気または溶液を用いて光電変換層13の表面全体に亘って処理を行う。より具体的には、例えば、多元真空蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法等により、K,RbおよびCsのうちの少なくとも一つを含む材料、例えばフッ化カリウム(KF)、フッ化ルビジウム(RbF)、フッ化セシウム(CsF)を蒸発源として、MBE法により、そのフラックスを光電変換層13の表面に到達させて、浸透させる。この際、基板は例えば350℃に加熱する。これにより、光電変換層13の表面に高濃度アルカリ金属領域13aが形成される。この際、フッ化ナトリウム(NaF)も同時に多元真空蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法等により同様にフラックスを光電変換層13の表面に到達させ浸透させてもよい。これにより、Naが光電変換層13の結晶粒の粒界に侵入してホールと電子との再結合中心を減少させることができる。さらに、同時にSeを同様にしてフラックスを光電変換層13の表面に到達させてもよい。また、K,RbおよびCsのからなる群のうち少なくとも一つの元素を含む蒸気または溶液を光電変換層13の表面に塗布あるいは浸漬により表面処理を行ってもよい。
次いで、図3(C)に示すように、表面処理された光電変換層13の上にバッファ層14、第1透明導電層15および第2透明導電層16を形成する(図2のS120)。バッファ層14は、スパッタ法、化学溶液析出法等により、厚さが例えば20nm〜100nmのn型の半導体、例えば、ZnMgO、CdSを用いて形成する。第1透明導電層15は、スパッタ法等により、例えば、真性ZnO(i−ZnO)を用いて例えば厚さ50nm〜100nmに形成する。第2透明導電層16は、スパッタ法等により、n型の透明導電性材料である例えばAl、BおよびInの何れかをZnOにドープしたAZO、BZO、IZOを用いて例えば厚さが200nm〜5μmに形成する。
次いで、図4(D)に示すように、第2透明導電層16の上に、グリッド電極18および反射防止層19の形成する(図2のS130)。グリッド電極18は、例えばDC(直流)スパッタ法、真空蒸着法等により、マスクを介して、例えば幅50μm、長さ0.8mmの線状で互いに平行に、かつ幅方向に等間隔に3本形成し、さらにそれぞれの一方の端を互い接続した形状で、例えば厚さが1μmで、Al、Ag,Au等の金属を用いて形成する。反射防止層19は、第2透明導電層の上に、例えばDC(直流)スパッタ法、真空蒸着法等により、絶縁性の窒化膜、窒化ケイ素膜、酸化チタン膜、酸化アルミニウム膜、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等を、厚さが例えば50nm〜200nmに形成する。
次いで、図4(E)に示すように、太陽電池の表面(以下、「主面」とも称する。)、つまり反射防止層19側から光を照射しながら加熱する(図2のS140)。この処理を以下、「光照射・加熱処理」と称する。光照射・加熱処理は、1時間以上1000時間の範囲で行う。この処理時間が1時間よりも短いと変換効率の向上が乏しく、1000時間を超えると変換効率はほぼ一定で処理コストがかさむ。また、後述するように、光照射・加熱処理は、400時間で変換効率がほぼ最大となる点で、1時間以上400時間の範囲で行うことが好ましい。
光照射・加熱処理において、光照射は、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等を光源に用いて、太陽電池表面で照度が10キロルクス(1×104ルクス)以上1メガルクス(1×106ルクス)の範囲から選択して行うことが好ましい。この範囲に設定することにより、光電変換層13のキャリア濃度を良好な濃度に制御することができる。
加熱温度は、90℃以上200℃以下であることが好ましい。加熱温度は、90℃以下では変換効率はほぼ変化がなく、200℃を超えるとバッファ層14を構成する元素が他の層に拡散してしまう。加熱処理は、図4(E)に示すように、基板11側からホットプレートによる直接加熱方式あるいは輻射加熱方式を用いてもよく、ファーネス(炉)内で加熱を行ってもよい。
光照射・加熱処理は、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。図4(E)に示す太陽電池を所定の大きさのセルに分離する工程が光照射・加熱処理よりも前に行われることがあり、裏面電極層12の表面を露出する溝をスクライビング法により形成することで、光電変換層13から第2透明導電層16の積層体の側面がセルごとに形成される。不活性ガス雰囲気中で加熱することでこの側面が酸化することを回避できる。以上のステップにより、本実施形態に係る太陽電池が形成される。
本実施形態に係る太陽電池の製造方法によれば、光電変換層13の表面にK,RbおよびCsのからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行って高濃度アルカリ金属領域13aを形成し(S110)、さらにその上にバッファ層14を形成し(S120)、その後に光照射・加熱処理を行う(S140)ことで、良質なpn接合が形成され、太陽電池の変換効率が向上する。さらに、太陽電池のセル間の変換効率のばらつきが減少し、変換効率の長期安定性も得られる。なお、このメカニズムとして、本願発明者は、加熱処理により光電変換層13およびバッファ層14の結晶性が良好となってホールと電子との再結合中心が減少し、その一方で準安定なアクセプタが減少しホール濃度が低下するが、加熱処理と同時に行われる光照射処理により、太陽電池のダイオードの飽和電流密度(J0)および理想因子(n)が低下して特性が向上するとともに、準安定なアクセプタが増加してホール濃度が増加すると推察している。総合的には、光照射・加熱処理によりホール濃度は増加し、飽和電流密度(J0)および理想因子(n)が低下して、開放電圧(VOC)が増加すると共に並列抵抗の抵抗値(Rsh)が増加し、変換効率が向上する。
図5は、本発明の第1の実施形態の太陽電池の製造方法の変形例の工程における素子断面図である。図5(a)および(b)は、それぞれ、光照射・加熱処理を図2のS140および図4(E)(反射防止層19の形成の後)に代えて、異なるタイミングで行うことを示している。
図5(a)を参照するに、変形例において、光照射・加熱処理は、図2において、S120におけるバッファ層14を形成した後であって、第1透明導電層15の形成前に行う。光照射・加熱処理の条件は、上述した図2のS140および図4(E)と同様である。これにより、光電変換層13およびバッファ層14に光照射・加熱処理が行われ、上述した本実施形態の製造方法の効果と同様の効果が得られる。
図5(b)を参照するに、光照射・加熱処理は、図2において、S120における第2透明導電層16を形成した後であって、S130のグリッド電極18の形成前に行ってもよい。光照射・加熱処理の条件は、上述した図2のS140および図4(E)と同様である。これにより、光照射・加熱処理により、上述した本実施形態の製造方法の効果と同様の効果が得られ、さらに、グリッド電極18が形成されていないので、光照射がグリッド電極に遮蔽されることなく、光電変換層13およびバッファ層14の主面全体に光照射可能になる。
[第2の実施形態に係る太陽電池のグリッド型モジュールおよびその製造方法]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る太陽電池のグリッド型モジュールの断面図である。
図6を参照するに、第2の実施形態に係る太陽電池のグリッド型モジュール50は、太陽電池の複数のセル51〜53を電気的に接続したものである。一つのセル51〜53のサイズは例えば、幅が0.5cm、奥行きが1cmである。太陽電池のセル51〜53は図1に示した第1の実施形態に係る太陽電池10と同様の構成を有している。その構成の詳細な説明を省略する。
セル51〜53は、それぞれの裏面電極層12が溝20gにより分離され電気的に分離されている。それぞれの裏面電極層12には、配線のための電極55〜58が設けられている。電極55〜58は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法によって形成してもよく、塗布法によって導電性ペースト、例えば銀ペーストにより形成してもよい。セル51〜53のグリッド電極18は、隣接するセル52、53の電極56、57または取出しのための電極58とそれぞれ配線61〜63により電気的接続されている。3つセル51〜53は直列に電気的に接続され、基板11の一方の側に配置された電極55は正極となり、他方の側に配置された電極58は負極となる。
グリッド型モジュール50は、主に、図2〜図4に説明した製造方法により作製するが、セル毎に分離するために、例えば、2つの工程が追加される。一つの工程は、例えば、図3(A)の裏面電極層12を形成した後に、裏面電極層12に基板11の表面を露出する溝(図6の溝20g)を、例えば、スクライビング法、具体的には、レーザスクライビング法、メカニカルスクライビング法により、幅方向(紙面横方向)に所定の間隔で形成する。溝20gは、例えば、幅40μmで形成し、幅方向に0.6cm間隔で形成する。セルの奥行き方向(紙面に垂直な方向)は、裏面電極層12を形成する際に成膜される範囲を制限することで制御してもよく、裏面電極層12を形成した後に、上述したスクライビング法によりセル毎に分離して制御してもよい。奥行き方向は例えば1.1cm間隔で形成する。
他方の工程は、例えば、図4(E)に示すグリッド電極を形成した後であって反射防止層19を形成する前に、セル51〜53ごとに分割するための溝を形成する。具体的には、図4(E)を参照しながら説明するが、幅方向および奥行き方向にそれぞれ等間隔に、光電変換層13(高濃度アルカリ金属領域13aを含む。)、バッファ層14、第1透明導電層15および第2透明導電層16の積層体を除去して裏面電極層12の表面を露出する溝(図6の21g)を形成する。溝21gは、例えば幅100μmで形成する。
溝21gの形成は、例えば、スクライビングによって行い、メカニカルスクライビング法、レーザスクライビング法等を用いることができる。レーザスクライビング法では、例えば、パルス幅400fs(フェムト秒)、パルス繰返し周波数200kHz、走査速度1.04m/sのレーザ加工条件を用いることができる。これにより、レーザ光による熱が光電変換層13、高濃度アルカリ金属領域13aおよびバッファ層14に悪影響を与えることを低減できる。
以上により、グリッド型モジュール50は、例えば、3cm×3cmのサイズに6個のセルを形成することができる。
このようなグリッド型モジュールに、光照射・加熱処理を行う。この光照射・加熱処理は、図2のS140の光照射・加熱処理と同様に行う。これにより、第1の実施形態に係る製造方法と同様の効果が得られグリッド型モジュールの変換効率が向上する。さらに、
溝21gをスクライビング法により形成する際に、光電変換層13、バッファ層14、第1透明導電層15および第2透明導電層16の側壁に生じた結晶欠陥を光照射・加熱処理により修復することができる。なお、グリッド型モジュールを形成後に光照射・加熱処理を行う場合は、セルの形成時には、図2のS140の光照射・加熱処理を行わなくともよい。以上により、図7に示す本実施の形態のグリッド型モジュール50が形成される。
なお、この光照射・加熱処理は、グリッド型モジュール50をさらに大面積の基板に配置して配線および封止加工等を行った太陽光発電パネルを形成した後に行ってもよい。なお、この場合は、加熱温度は90℃以上95℃以下の範囲から選択されることが、樹脂製部材の劣化を抑制できる点で好ましい。これにより、グリッド型モジュール50に光照射・加熱処理を行った場合と同様の効果が得られる。
[第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュール]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュールの断面図である。
図7を参照するに、第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュール100は、太陽電池の複数のセル101〜103を電気的に接続したものである。集積型モジュール100のセル101〜103は図1に示した第1の実施形態に係る太陽電池10とほぼ同様の構成を有しており、セル101〜103の第2透明導電層116が配線116aを形成して他のセル102、103または取出用の電極のための裏面電極層12と電気的に接続される。セル101〜103の層構成は、図1に示した第1の実施形態に係る太陽電池10と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
集積型モジュール100は、基板11上に、セル101〜103ごとに互いに電気的に絶縁された裏面電極層12が設けられており、その上に、光電変換層113、バッファ層114、第1透明導電層115および第2透明導電層116の積層体が設けられており、光電変換層113は、バッファ層114との界面に高濃度アルカリ金属領域113aを有する。それぞれのセル101〜103の第2透明導電層116の部分116aは隣接するセル102、103の裏面電極層12あるいは取出用の電極58のための裏面電極層12に接触するように設けられ、電気的に接続されている。基板11の一方の側の裏面電極層12の上には正極となる電極55が設けられており、基板11の他方の側には裏面電極層12の上に負極となる電極58が設けられている。
このようにして、セル101〜103同士が第2透明導電層116、116aにより電気的に接続され、直列に接続される。電極55から集積型モジュール100の出力電流が取り出され、負荷(不図示)を介して電極58に流入にする。出力電圧は各セル101〜103の電圧の和となる。
[第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュールの製造方法]
集積型モジュール100は、主に、図2〜図4に説明した製造方法により作製するが、以下にセル101〜103に分割する工程を主について説明する。
図8および図9は、本発明の第3の実施形態に係る太陽電池の集積型モジュールの製造方法の各工程における素子断面図である。以下、図8および図9を参照しつつ、集積型モジュールの製造方法を説明する。
図8(A)に示すように、基板11の上に裏面電極層12を形成した後に、セルごとに分割するため、例えばレーザスクライビング法、メカニカルスクライビング法により裏面電極層12に基板11の表面に達する溝12gを形成する。溝12gの間隔は、例えば、幅方向(紙面横方向)に0.5cm間隔に形成する。なお、奥行き方向(紙面に垂直方向)は、基板11のサイズと同等であってもよく、裏面電極層12が長さ1cmに形成されていてもよい。この場合、おおよそ0.5cm×1cmの大きさの格子状の複数の裏面電極層12に分割される。
次いで、図8(B)に示すように、分割された裏面電極層12の上に、光電変換層113を形成する。これにより溝12gに光電変換層が充填され(113cで示す部分。)、裏面電極層12同士が電気的に分離される。次いで、図2のS110で説明したように、光電変換層113の表面を処理して高濃度アルカリ金属領域113aを形成する。
次いで、図8(C)に示すように、表面処理された光電変換層113の上に、バッファ層114および第1透明導電層115を形成し、さらに、光電変換層113、バッファ層114および第1透明導電層115の積層体をセルごとに分割するため、例えばレーザスクライビング法、メカニカルスクライビング法により積層体の一部を除去して裏面電極層12の表面に達する溝115gを形成する。溝115gは、先に形成した溝12gに隣接する位置、例えば100μm離れた位置に平行に形成する。
次いで、図8(D)に示すように、第1透明導電層115を覆い、溝115gを充填する第2透明導電層116を形成する。これにより、第1透明導電層115と裏面電極層12とが第2透明導電層116の部分116aを介して電気的に接続される。
次いで、図9(E)に示すように、第2透明導電層116をセル101〜103ごとに分割するため、例えばレーザスクライビング法、化学エッチング法によりバッファ層114、第1透明導電層115および第2透明導電層116の積層体の一部を除去して少なくとも光電変換層113の表面に達する溝116gを形成する。溝116gの位置は、溝115gに隣接する位置、例えば、100μm離れた位置に平行に形成する。具体的には、レーザスクライビング法では、例えば、1.04μmの波長、パルス幅400fs(フェムト秒)、パルス繰返し周波数200kHz、走査速度1.04m/sで行う。これにより、レーザ光による熱が光電変換層13、高濃度アルカリ金属領域13aおよびバッファ層14に伝導して悪影響を与えることを低減できる。これにより、セル101〜103の第2透明導電層116は、隣接するセル102、103の第1透明導電層114および第2透明導電層116と分離されることにより、電気的に互いに絶縁される。その結果、3つのセル101〜103が直列に接続される。なお、レーザスクライビング法による溝116gの形成は、光電変換層113の表面に溝116gが達するだけではなく、光電変換層113の一部を除去してもよく、裏面電極層12の表面に溝116gが達してもよい。
次いで、図9(F)に示すように、このような集積型モジュールに光照射・加熱処理を行う。この光照射・加熱処理は、図2のS140の光照射・加熱処理と同様に行う。これにより、第1の実施形態に係る製造方法と同様の効果が得られ集積型モジュールの変換効率が向上する。さらに、溝115gおよび溝116gをスクライビング法により形成する際に、光電変換層113、バッファ層114、第1透明導電層115および第2透明導電層116の側壁に生じた結晶欠陥を光照射・加熱処理により修復することができる。以上により、図7に示す本実施の形態の集積型モジュール100が形成される。
なお、この光照射・加熱処理は、集積型モジュール100をさらに大面積の基板に配置して配線および封止加工等を行った太陽光発電パネルを形成した後に行ってもよい。なお、この場合は、加熱温度は90℃以上95℃以下の範囲から選択されることが、樹脂製部材の劣化を抑制できる点で好ましい。これにより、集積型モジュール100に光照射・加熱処理を行った場合と同様の効果が得られる。
[実施例1]
洗浄および乾燥した青板ガラスの上に、裏面電極層としてDC(直流)マグネトロンスパッタ法により厚さ0.8μmのMo層を形成した。
次いで、Mo層の上に、光電変換層として多元蒸着法により、厚さ2.0μmのCIGS層を三段階法を用いて形成した。III族元素であるInおよびGaの全蒸気圧に対するSeの蒸気圧の比(PSe/(PIn+PGa))を7に設定した。第一段階は基板を350℃に加熱してInGaSe層を堆積した後、第二段階として基板温度550℃に加熱してCuSe層、第三段階としてInGaSe層を堆積した。Ga/III族比(GGI)はGa分子線強度およびIn分子線強度を制御して、第一段階にて0.4、第三段階は0.25とし、Gaの組成に勾配もたせた。また、Cu/III族比(CGI)は0.9とした。
次いで、CIGS層の表面処理として、基板を350℃に加熱して、KFおよびNaFのフラックスを、それぞれ、3×1013/(cm2・s)、1×1012/(cm2・s)のレートで10分間同時照射した。
次いで、表面処理したCIGS層の上に、バッファ層として、化学溶液析出法により厚さ35nmのCdS層を形成した。
次いで、CdS層の上に、第1透明導電層として厚さ60nmの高抵抗ZnO(i−ZnO)層、第2透明導電層として厚さ350nmのAlをドープしたZnO(AZO)層をスパッタ法にて堆積した。
次いで、Alグリッド電極を真空蒸着法により形成し、メカニカルスクライビング法によりMo層の表面が露出する溝を幅方向および奥行き方向に形成し、サイズ縦0.5cm×横1cmの複数のセルに分離し、無反射コートとして、MgF膜を110nm堆積した。以上により、サイズ縦0.5cm×横1cmのセルを形成した。
次いで、セルを乾燥窒素雰囲気(露点−50℃、残留酸素濃度100ppm)において太陽電池表面で50キロルクスの照度の光を照射しながら太陽電池表面を90℃(基板加熱温度95℃)に加熱して処理した。光源には、メタルハライドランプおよびハロゲンランプを用いた。
光照射加熱前、100時間後、400時間後において、太陽電池の光電流−電圧特性を、温度25℃、分光分布:AM(air mass)1.5、照度:100mWcm-2の条件と暗状態で測定した。測定したセルは面積が0.52cm2であり、サンプル数は16個とした。さらに、薄膜太陽電池の単一ダイオードモデルによる太陽電池の等価回路を使用してセルの特性値を求めた。
図10は、太陽電池の等価回路を示す図である。図10を参照するに、等価回路は、直列抵抗(Rs)と、光電流源(電流密度:JL)、ダイオードおよび並列抵抗(Rsh)の並列回路とが直列に接続されている。明状態、つまり発電時は、太陽電池内では、負極から正極に向かって光電流が流れる。正極および負極は、それぞれ、例えば、図1の裏面電極層12側、グリッド電極18側になる。並列抵抗(Rsh)は、暗状態での測定で求めることができ、直列抵抗(Rs)は、下記の式で求めることができる。
Figure 2019009241
ここで、Jは出力電流密度、Vは出力電圧、nはダイオードの理想係数、kはボルツマン定数、Tはセルの温度(絶対温度、K)、qは電気素量である。
[比較例1]
光照射・加熱処理において、光照射を行わずに、つまり暗部で加熱処理を行ったことを除けば実施例1と同様にしてセルを形成した。セルのサンプル数は16個とした。
[比較例2]
光照射・加熱処理において、光照射を行ったが加熱処理を行わなかったことを除けば実施例1と同様にしてセルを形成した。セルのサンプル数は16個とした。
図11は、実施例および比較例の太陽電池の特性値を示す図である。実施例1および比較例1および2は処理時間が400時間後の特性値であり各16個のサンプルの最大値を示している。参考のために処理前の特性値を初期値として示した。開放電圧Vocは、光電流−電圧特性において、光電流が0のときの電圧、すなわち負荷を接続しないときの電圧であり、短絡電流JSCは、光電流−電圧特性において、正極と負極とを短絡したときの電流である。各測定は25℃で行った。
図11を参照するに、実施例1は、初期値に対して、開放電圧Vocが増加し0.776Vに達しており、短絡電流がほぼ同じであるので、これにより実施例1の変換効率が向上していることが分かる。一方、比較例1は開放電圧Vocが初期値よりも大幅に減少しておりこれにより変換効率が低下していることが分かる。また、比較例2は、開放電圧Vocがわずかに増加しているが短絡電流が減少しており、変換効率に変化がなかったことが分かる。これらにより、実施例1は、光照射・加熱処理により太陽電池の変換効率が向上することが分かる。
さらに実施例1は、光電変換層のバンドギャップエネルギー(Eg)を外部量子効率が20%となる波長から求めた場合、Eg/q(ここでqは電気素量)とこの太陽電池の開放電圧(Voc)との差分、すなわち、Eg/q−Vocは、初期値0.414Vに対して、0.384Vに減少し、0.39V以下になっている。これに対して、比較例1は0.424V、比較例2は0.407Vである。これは、実施例1が、光電変換層のバンドギャップエネルギー(Eg)に対して開放電圧(Voc)の増加が大きいことを示しており、このことは、実施例1は、比較例1および2よりも、光電変換層およびバッファ層の結晶性およびその界面が良好であり、良質なpn接合が形成されていることを示している。なお、Eg/q−Vocは、0.34V以上となると考えられる。
また、並列抵抗Rshは、実施例1において大幅に増加しており、初期値に対する増加分は比較例1および2よりも大きい。実施例1の並列抵抗の抵抗値は11600Ωcm2であり、1×104Ωcm2以上となっており、漏れ電流を抑制できるとともに、光電変換層13とバッファ層14との界面が良質に形成されていることが分かる。これは、光照射・加熱処理により、CIGS層とCdS層との界面が良好となり、その上、メカニカルスクライビングに形成されたCIGS層およびCdS層の側面の結晶欠陥が減少したためであると考えられる。
ダイオードの飽和電流密度(J0)は、実施例1において大幅に減少しており、初期値に対する減少分は比較例1および2よりも大きい。実施例1のダイオードの飽和電流密度は9.9×10-10mA/cm2である。2×10-9mA/cm2以下であることにより、ダイオードのパラメータが良好であり、良質のダイオードが形成されていることが分かる。さらに、ダイオードの理想因子(n)が実施例1は1.24となっており、1.25以下となっている。これは初期値よりもかなり下回っており、これにより、開放電圧(VOC)が増加している。
図12は、実施例および比較例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化を示す図である。図12において、初期値(0時間)、100時間経過後および400時間経過後の変換効率の測定結果を五数要約を用いて示している。各測定において、数値は、16サンプルの中央値、ボックスの上端および下端は、それぞれ第3四分位数、第1四分位数、バーの上端および下端はそれぞれ、最大値、最小値である。
図12を参照するに、実施例1では、変換効率は100時間後に初期値よりも0.6ポイント増加し、さらに400時間後に0.3ポイント増加し、変換効率が向上していることが分かる。なお、実施例1のグラフから、1時間以上の光処理・加熱処理を行うことで変換効率が向上すると考えられる。
他方、比較例1では、暗部で加熱処理を行ったことで、処理当初から変換効率が低下していることが分かる。比較例2では、光照射処理のみを行ったことで変換効率にはほぼ変化がなかった。
図13は、実施例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化の詳細を示す図である。図13は、実施例1を500時間まで光照射・加熱処理したサンプルの変換効率の測定結果を図12と同様に五数要約を用いて示している。
図13を参照するに、変換効率は、実施例1の16サンプルのうちの最大値をみると、初期値と比較して処理時間400時間まで次第に増加し、400時間において最も高い値を示している。実施例1の16サンプルのうちの中央値をみると初期値と比較して処理時間250時間まで増加し、250時間において最も高い値を示している。また、ばらつきを表す第3四分位数から第1四分位数を引いた値は、初期値と比較して処理時間250時間まで減少しその後増加している。これらの点から、光照射・加熱処理は、400時間以下が好ましく、250時間以下がさらに好ましい。
[実施例2]
実施例2は、光照射・加熱処理の加熱温度を170℃に設定し、それ以外は、実施例1と同様にして太陽電池のセルを形成した。セルのサンプル数は8個とした。
図14は、他の実施例の処理時間に対する太陽電池の変換効率の変化を示す図である。図14において、実施例2の縦軸の変換効率は、初期値を基準とした相対値で示している。
図14を参照するに、実施例2の変換効率は、初期値に対して、処理時間5時間で中央値で6.4%増加しており、処理時間10時間で最大を示し飽和を示している。このことから、光照射・加熱処理時間はその曲線から2時間以上が好ましいことが分かる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、以上の説明に関してさらに以下の付記を開示する。
(付記1) 太陽電池の製造方法であって、
化合物半導体の光電変換層を形成するステップと、
前記光電変換層の表面にカリウム、ルビジウムおよびセシウムからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行うステップと、
前記処理された前記光電変換層の上にバッファ層を形成するステップと、
前記バッファ層を形成するステップの後に、少なくとも前記光電変換層およびバッファ層の積層体の表面に1時間以上1000時間以下の範囲で光を照射しながら加熱するステップと、
を含む、前記製造方法。
(付記2) 前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップと、
をさらに含み、
前記光を照射しながら加熱するステップは前記透明導電層を形成するステップの次に行う、付記1記載の製造方法。
(付記3) 前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップと、
前記透明導電層の上にグリッド電極を形成するステップと、
をさらに含み、
前記光を照射しながら加熱するステップは前記透明導電層を形成するステップと前記グリッド電極を形成するステップとの間に行う、付記1記載の製造方法。
(付記4) 前記透明導電層を形成するステップは、
前記バッファ層の上に、真性半導体からなる第1の透明導電層を形成するステップと、
前記第1の透明導電層の上に、n型半導体からなる第2の透明導電層を形成するステップと、
を含む、付記2または3記載の製造方法。
(付記5) 前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップをさらに含み、
前記光を照射しながら加熱するステップは前記面方向に分離するステップの後に行う、付記1記載の製造方法。
(付記6) 前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップであって、これによって複数のセルを形成する、該面方向に分離するステップと、
前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップと、
前記透明導電層の上にグリッド電極を形成するステップと、
前記セルの一つのセルと他のセルとを配線してグリッド型モジュールを形成するステップと、
をさらに含み、
前記光を照射しながら加熱するステップは前記グリッド型モジュールを形成するステップの後に行う、付記1記載の製造方法。
(付記7) 前記光電変換層を形成するステップの前に、基板に前記光電変換層の下地層となる裏面電極層を形成するステップと、
前記裏面電極層を面方向に分離するステップと、
前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップであって、これによって複数のセルを形成する、該面方向に分離するステップと、
前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップであって、前記セルの一つのセルの該透明導電層は隣接する他のセルの前記裏面電極層と電気的に接続する、該透明導電層を形成するステップと、
前記バッファ層および前記透明導電層の一部を除去して前記光電変換層の表面を露出する溝を形成するステップであって、該溝は、隣接する前記セルの該透明導電層同士を分離して電気的に絶縁して集積型モジュールを形成する、該溝を形成するステップと、
をさらに含み、
前記光を照射しながら加熱するステップは前記溝を形成するステップの後に行う、付記1記載の製造方法。
(付記8) 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、光照射・加熱処理は400時間以下の範囲で行う、付記1〜7のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記9) 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、光照射・加熱処理は250時間以下の範囲で行う、付記1〜8のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記10) 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、光照射・加熱処理は2時間以上の範囲で行う、付記1〜9のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記11) 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、加熱温度は、90℃以上200℃以下の範囲から選択される、付記1〜10のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記12) 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、光の照度は、10キロルクス以上1メガルクス以下の範囲で行う、付記1〜11のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記13) 前記光を照射しながら加熱するステップは、不活性ガス雰囲気中で行う、付記1〜12のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記14) 前記表面処理するステップは、前記光電変換層を300℃以上600℃以下に加熱して、フッ化カリウム溶液またはフッ化カリウム蒸気を用いて、前記光電変換層の表面に1cm2あたり、1x1014個以上1x1017個以下のK原子を供給する、付記1〜13のうちいずれか一項記載の製造方法。
(付記15) 太陽電池であって、
化合物半導体の光電変換層と、
前記光電変換層の上のバッファ層と、
を備え、
前記光電変換層はバッファ層との界面に高濃度アルカリ金属領域を有し、該高濃度アルカリ金属領域は、カリウム、ルビジウムおよびセシウムのうち少なくとも一つを含み、
前記光電変換層は、そのバンドギャップエネルギー(Eg)が、外部量子効率が20%となる波長から求めた場合25℃において1.13eV(電子ボルト)以上であり、Eg/qと当該太陽電池の開放電圧の差分が0.39V以下であり、ただしqは電気素量である、前記太陽電池。
(付記16) 当該太陽電池は、前記ダイオードの飽和電流密度(J0)が2×10-9 mA/cm2以下であり、該ダイオードの理想因子が1.25以下である、付記15記載の太陽電池。
(付記17) 前記化合物半導体の光電変換層は、I族元素、III族元素およびVI族元素からなるカルコパイライト構造を有し、前記I族元素が銅(Cu)であり、前記III族元素がインジウム(In)および/またはガリウム(Ga)であり、前記VI族元素が硫黄(S)および/またはセレン(Se)である、付記15または16記載の太陽電池。
(付記18) 前記化合物半導体の光電変換層は、Cu、In、GaおよびSeを含み、InとGaのモル比が1−x:xで表され、ここでxは0以上1以下である、付記17記載の太陽電池。
(付記19) 前記xが0.2以上0.5以下である、付記18記載の太陽電池。
(付記20) 基板と、
基板上に、前記光電変換層の下地層としての裏面電極層と、
前記バッファ層の上に透明導電層と、
前記透明導電層の上にグリッド電極と、
をさらに備え、
前記裏面電極層と光電変換層とバッファ層と透明導電層とからなる積層体はセルを構成し、該セルは面方向に互いに分離された複数のセルであり、前記セルの一つのセルのグリッド電極と他のセルの裏面電極層とが配線されて電気的に接続されたグリッド型モジュールを構成する、付記15〜19のうちいずれか一項記載の太陽電池。
(付記21) 基板と、
基板上に、前記光電変換層の下地層としての裏面電極層と、
前記バッファ層の上に透明導電層と、
をさらに備え、
前記裏面電極層と光電変換層とバッファ層と透明導電層とからなる積層体は、面方向に互いに分離された複数のセルであり、
前記セルの一つのセルの透明導電層が他のセルの裏面電極層と電気的に接続された集積型モジュールを構成する、付記15〜20のうちいずれか一項記載の太陽電池。
(付記22) 前記透明導電層は、
前記バッファ層の上に、真性半導体からなる第1の透明導電層と、
前記第1の透明導電層の上に、n型半導体からなる第2の透明導電層と、
からなる、付記20または21記載の太陽電池。
10 太陽電池
11 基板
12 裏面電極層
13、113 光電変換層
13a、113a 高濃度アルカリ金属領域
14、114 バッファ層
15、115 第1透明導電層
16、116 第2透明導電層
18 グリッド電極
50 グリッド型モジュール
51〜53、101〜103 セル
55〜58 電極
61〜63 配線
100 集積型モジュール

Claims (13)

  1. 太陽電池の製造方法であって、
    化合物半導体の光電変換層を形成するステップと、
    前記光電変換層の表面にカリウム、ルビジウムおよびセシウムからなる群のうち少なくとも一つの元素を供給して表面処理を行うステップと、
    前記表面処理された前記光電変換層の上にバッファ層を形成するステップと、
    前記バッファ層を形成するステップの後に、少なくとも前記光電変換層およびバッファ層の積層体の表面に1時間以上1000時間以下の範囲で光を照射しながら加熱するステップと、
    を含む、前記製造方法。
  2. 前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップをさらに含み、
    前記光を照射しながら加熱するステップは前記面方向に分離するステップの後に行う、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップであって、これによって複数のセルを形成する、該面方向に分離するステップと、
    前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップと、
    前記透明導電層の上にグリッド電極を形成するステップと、
    前記セルの一つのセルと他のセルとを配線してグリッド型モジュールを形成するステップと、
    をさらに含み、
    前記光を照射しながら加熱するステップは前記グリッド型モジュールを形成するステップの後に行う、請求項1記載の製造方法。
  4. 前記光電変換層を形成するステップの前に、基板に前記光電変換層の下地層となる裏面電極層を形成するステップと、
    前記裏面電極層を面方向に分離するステップと、
    前記光電変換層およびバッファ層の積層体を面方向に分離するステップであって、これによって複数のセルを形成する、該面方向に分離するステップと、
    前記バッファ層の上に透明導電層を形成するステップであって、前記セルの一つのセルの該透明導電層は隣接する他のセルの前記裏面電極層と電気的に接続する、該透明導電層を形成するステップと、
    前記バッファ層および前記透明導電層の一部を除去して前記光電変換層の表面を露出する溝を形成するステップであって、該溝は、隣接する前記セルの該透明導電層同士を分離して電気的に絶縁して集積型モジュールを形成する、該溝を形成するステップと、
    をさらに含み、
    前記光を照射しながら加熱するステップは前記溝を形成するステップの後に行う、請求項1記載の製造方法。
  5. 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、加熱温度は、90℃以上200℃以下の範囲から選択される、請求項1〜4のうちいずれか一項記載の製造方法。
  6. 前記光を照射しながら加熱するステップにおいて、光の照度は、10キロルクス以上1メガルクス以下の範囲で行う、請求項1〜5のうちいずれか一項記載の製造方法。
  7. 前記光を照射しながら加熱するステップは、不活性ガス雰囲気中で行う、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の製造方法。
  8. 前記表面処理するステップは、前記光電変換層を300℃以上600℃以下に加熱して、フッ化カリウム溶液またはフッ化カリウム蒸気を用いて、前記光電変換層の表面に1cm2あたり、1x1014個以上1x1017個以下のK原子を供給する、請求項1〜7のうちいずれか一項記載の製造方法。
  9. 太陽電池であって、
    化合物半導体の光電変換層と、
    前記光電変換層の上のバッファ層と、
    を備え、
    前記光電変換層はバッファ層との界面に高濃度アルカリ金属領域を有し、該高濃度アルカリ金属領域は、カリウム、ルビジウムおよびセシウムのうち少なくとも一つを含み、
    前記光電変換層は、そのバンドギャップエネルギー(Eg)が、外部量子効率が20%となる波長から求めた場合25℃において1.13eV(電子ボルト)以上であり、Eg/qと当該太陽電池の開放電圧の差分が0.39V以下であり、ただしqは電気素量である、前記太陽電池。
  10. 当該太陽電池は、前記ダイオードの飽和電流密度(J0)が2×10-9 mA/cm2以下であり、該ダイオードの理想因子が1.25以下である、請求項9記載の太陽電池。
  11. 前記化合物半導体の光電変換層は、I族元素、III族元素およびVI族元素からなるカルコパイライト構造を有し、前記I族元素が銅(Cu)であり、前記III族元素がインジウム(In)および/またはガリウム(Ga)であり、前記VI族元素が硫黄(S)および/またはセレン(Se)である、請求項9または10記載の太陽電池。
  12. 前記化合物半導体の光電変換層は、Cu、In、GaおよびSeを含み、InとGaのモル比が1−x:xで表され、ここでxは0以上1以下である、請求項11記載の太陽電池。
  13. 前記xが0.2以上0.5以下である、請求項12記載の太陽電池。
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