JP2019007439A - エアブロー装置 - Google Patents
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Abstract
Description
モータとルーツブロワは、それぞれ回転軸が水平方向を指向する状態で設置されている。
また、特許文献3に示すエアブロー装置は、ベルトの張力を調整するための調整機構を有している。この調整機構は、モータをボルトによって水平方向に押してブロワに対するモータの水平方向の位置を変えたり、モータとブロワとの間にスペーサやくさびを介装してモータの上下方向の位置を変える構成が採られている。
特許文献2に示すエアブロー装置では、モータとルーツブロワとが上下方向に並ぶために設置する際の専有面積を小さくすることができるが、小型化を実現しながら更に消音性能を高くすることは難しいという問題がある。
特許文献3に示すエアブロー装置では、サイレンサを空気が流れるときの抵抗が大きいから、ブロワを駆動するモータの消費電力が多くなる。このため、このエアブロー装置において小型のモータを使用することは難しいという問題があった。
したがって、本発明によれば、消音性能が高いサイレンサを装備しているにもかかわらず小型なエアブロー装置を提供することができる。
図1に示すエアブロー装置1は、4個のキャスター2を有するフレーム3と、このフレーム3の上方を囲む箱型の防音壁4と、この防音壁4の中に収容されたエアブロー装置本体5とによって構成されている。なお、このエアブロー装置1を操作するためのスイッチや制御盤などは図示を省略している。
エアブロー装置本体5は、ベースプレート6に載せられたブロワ11と、このブロワ11の上に位置するモータ12と、このモータ12の上方に位置する吸込み側サイレンサ13と、ブロワ11およびモータ12の側方に位置する吐出側サイレンサ14とを備えている。モータ12の動作は、後述する制御装置18によって制御される。
従動側プーリ17は、ブロア11のフロント側ハウジング21(図4および図5参照)に形成された円筒部(図示せず)に軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。この実施の形態においては、この従動側プーリが本発明でいう「ロータ」に相当する。電磁クラッチ16は、アーマチュア16a(図4および図5参照)を従動側プーリ17に磁気吸着することにより、この従動側プーリ17の回転が回転軸15に伝達される連結形態と、この回転の伝達が遮断される遮断形態とを切替えるものである。従動側プーリ17の外周部には複数の溝17a(図1参照)が形成されている。
また、制御装置18は、非常停止スイッチ18cが操作されたときにモータ12を停止させるとともに電磁クラッチ16を遮断状態にする。
ブロワ11の左側部(回転軸15の軸線に対して直交する水平方向の一方の側部)には吸込み部31が設けられている。この吸込み部31は、空気吸込み管32を介して後述する吸込み側サイレンサ13に接続されている。
ブロワ11の右側部(回転軸15の軸線に対して直交する水平方向の他方の側部)には吐出部33が設けられている。この吐出部33は、空気導入管34を介して後述する吐出側サイレンサ14に接続されている。
吸音部13cは、詳細には図示してはいないが、円筒状に形成された吸音材の外周部をパンチングプレートで覆った構造ものを用いることができる。
また、吸込み側サイレンサ13は、図3に示すように、空気吸込み管32がモータ12に可及的接近するように、モータ12より左右方向の他方(右方向)に突出する状態で設置されている。
この実施の形態による吐出側サイレンサ14は、図6〜図9に示すように、箱体からなるサイレンサ本体51と、このサイレンサ本体51の中に設けられた吸音部52と、サイレンサ本体51の上部と下部とにそれぞれ設けられた方向転換部53,54とによって構成されている。サイレンサ本体51の内部には空気室55が形成されている。
サイレンサ本体51の上壁51aと下壁51bには、図9に示すように、それぞれ3つの貫通穴59が形成されている。また、下壁51bには、図5に示すように、支柱60の上端が取付けられている。支柱は、図示していない底板に立てて設けられ、サイレンサ本体51を支えている。
方向転換部53,54は、2本の多孔管の端部どうしを接続するものである。この実施の形態による方向転換部53,54は、U字状に形成された導管によって構成されている。この導管の中には、U字状に延びる穴66が形成されている。この穴66の中心線と直交する方向の断面形状は円形である。穴66の穴壁面66aは、平滑に形成されている。ここでいう「平滑」とは、空気が流れる際の抵抗となるような穴や凹部あるいは突部などによって粗面に形成されてはいないことを意味する。
第2および第3の多孔管62,63の下端どうしを接続する下側の方向転換部54は、サイレンサ本体51の下壁51bに溶接され、第2および第3の多孔管62,63と協働して下方に向けて凸になるU字状の空気通路68を形成している。
このように第1〜第3の多孔管61〜63に方向転換部53,54が接続されることにより、第1〜第3の多孔管61〜63が方向転換部53,54を介して直列に接続される。
第1〜第3の多孔管61〜63の周囲が吸音材71で覆われることにより、吐出側サイレンサ14はいわゆる吸音型サイレンサになる。
また、方向転換部53,54の穴壁面66aが平滑に形成されているために、第1〜第3の多孔管61〜63どうしの間で空気の流れる方向が変わるときの抵抗が可及的小さくなる。このため、空気抵抗が小さくなるからモータ12の消費電力を少なく抑えることができ、モータ12として小型のモータを使用することが可能になる。
したがって、この実施の形態によれば、消音性能が高い吐出側サイレンサ14を装備しているにもかかわらず小型なエアブロー装置を提供することができる。
このように構成されたエアブロー装置1によれば、ベルト47の張力の調整をテンションプーリ48によって行うことができるから、ベルト47の張力調整を行うに当たってブロワ11に対するモータ12の位置を変える必要はない。したがって、モータ12の周囲に移動代に相当するスペースを確保しなくてよいから、内部構造の省スペース化を実現でき、エアブロー装置1の外形を更に小さくすることが可能になる。
このため、ブロワ11とモータ12の重量を防振ゴム26によって支えることができ、ブロワ11とモータ12の振動が防音壁4に伝達されることを防ぐことができる。防振ゴム26は、ブロワ11とモータ12の総重量を支えるに足りる性能のもの(最適なものであって、大きな重量を支える必要がないもの)を使用できる。このため、ブロワ11とモータ12の振動が効率よく減衰されるから、振動により生じる騒音が小さいエアブロー装置を提供することができる。
このように構成されたエアブロー装置1によれば、吸込み側サイレンサ13の下方に形成されるデッドスペースに吐出側サイレンサ14を配置することができる。したがって、吐出側サイレンサ14をコンパクトに装備することができるから、より一層小さいエアブロー装置を提供することができる。
また、吐出側サイレンサ14の方向転換部53,54は、U字状の管体によって構成する他に、例えば鋳造によって形成された角柱状の通路形成部材によって構成することができる。この通路形成部材の中のU字状の穴は、例えば中子を使用して鋳造の過程で形成することができる。
吐出側サイレンサは、図10〜図12に示すように構成することができる。図10〜図12において、図1〜図9によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図10に示す吐出側サイレンサ81は、上下2分割式のサイレンサ本体82を備えている。このサイレンサ本体82は、上方に向けて開放する箱状の下ケース83と、下方に向けて開放する箱蓋状の上ケース84とを組み合わせて全体が直方体となるように構成されている。下ケース83と上ケース84とは、開口部どうしが重ねられて複数のボルト82aによって結合されている。
このサイレンサ本体82内には、図11および図12に示すように、第1〜第3の多孔管61〜63と、方向転換部53,54と、吸音材71とが収容されている。
下側の方向転換部54の一端部(上流側端部)には、第2の多孔管62の下端部が嵌合し、他端部には、第3の多孔管63の下端部が嵌合している。
上壁84の上面には、円環状の取付座89が設けられている。この取付座86は、第3の多孔管63と対応する位置に配置されている。この取付座86には、空気導出管65が図示していないボルトによって取付けられる。
図10〜図12に示す吐出側サイレンサ81は、方向転換部53,54がサイレンサ本体82の中に収容されて吸音材71で覆われているから、図1〜図9に示す吐出側サイレンサ14と較べると消音性が高くなる。
Claims (4)
- モータと、
前記モータによって駆動されるブロワと、
前記ブロワに吸い込まれる空気が通る吸込み側サイレンサと、
前記ブロワから吐出された空気が通る吐出側サイレンサと、
前記モータ、前記ブロワ、前記吸込み側サイレンサおよび前記吐出側サイレンサを囲む防音壁とを備え、
前記吸込み側サイレンサと前記吐出側サイレンサとのうち少なくとも一方は、
内部に空気室が形成されたサイレンサ本体と、
前記空気室に設けられ、直線状に延びる複数の多孔管が長手方向とは交差する方向に並べられて構成された吸音部と、
U字状の穴を有し、前記複数の多孔管のうち2本の多孔管の端部どうしを接続してこれらの多孔管と協働してU字状の空気通路を形成する方向転換部と、
前記空気室内であって前記空気通路の外に充填された吸音材とを備え、
全ての前記多孔管が前記方向転換部を介して直列に接続されている吸音型サイレンサであることを特徴とするエアブロー装置。 - 請求項1記載のエアブロー装置において、
さらに、前記モータの回転を前記ブロワに伝達する伝動装置を備え、
前記伝動装置は、
前記モータの出力軸と一体に回転する駆動側プーリと、
前記ブロワの回転軸と一体に回転する従動側プーリと、
前記駆動側プーリと前記従動側プーリとに巻掛けられたベルトと、
前記ベルトを押圧しながら回転するテンションプーリを有し、前記ベルトの張力を調整するテンショナーとを備えていることを特徴とするエアブロー装置。 - 請求項2記載のエアブロー装置において、
前記従動側プーリは、電磁クラッチのロータであることを特徴とするエアブロー装置。 - 請求項2または請求項3記載のエアブロー装置において、
さらに、前記ブロワの下方に配置されたベースプレートを備え、
前記ブロワは、前記ベースプレートに防振ゴムを介して搭載され、
前記モータは、前記ブロワに支持されていることを特徴とするエアブロー装置。
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