JP2019005530A - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技機1は、略直立した遊技盤11における上方右側部から遊技者の操作により盤面沿いにメダル(円板状の遊技小体)Mを発射して、盤面11a上の入賞口3に入賞すると、各入賞口に設定されている当たり枚数のメダルを獲得できるメダルゲーム機で、図2に示すように、外周縁を枠体で囲まれた矩形状の遊技盤11と、遊技盤11の上方右側部に設けられて内部に収容保持しているメダルMを盤面11a上に押し出すように発射する発射機構2と、盤面11a上において発射機構2よりも下方に設けられて発射されたメダルMを入賞させる複数の入賞口3と、遊技盤11の下部に落下したメダルMを発射機構2に供給するために遊技盤11の上部に移送する移送機構4を備える。盤面11aは、入賞口3の他、図2に示すように、クレジット表示部12と、入賞口3に入賞したメダルMを検知する複数の検知部13と、各入賞口3に入賞したときのメダルの当り枚数(獲得枚数)を個別表示する複数の賞数表示部14と、入賞時に1つずつ追加点灯していく複数の入賞点灯部15と、大当たりのメダル払出枚数を変動表示するジャックポット表示部16を備えており、図5(b)に示すように、メダルMの厚みより若干大きい隙間をあけて平行配置されるガラス製の透明板17で覆われている。なお、遊技機1は、実際のメダルを払い出すものでなく、遊技者の獲得メダル枚数はクレジット表示部12に反映される。
発射機構2は、移送機構4から供給されたメダルMを発射可能に保持した状態において、図2に矢印Aで示すように遊技者が遊技盤11の右外側方から押出操作体26を叩打するように押して操作すると、その押す力により、一点鎖線の矢印Bで示すように、メダルMを盤面11aに沿って斜め上方向(図中の概ね左方向)に発射する駆動源不要の手動式メダル発射機構である。発射機構2は、図2、図3及び図4に示すように、遊技盤11の上方側部に取り付けられる本体20と、本体20の側縁部において盤面11aに沿うように設けられ前方(メダルが発射される方向。以下同じ。)に向けて開口する縦長状の発射口21と、発射口21のすぐ後方(メダル発射方向と反対方向。以下同じ。)に連続的に形成されて一枚のメダルMを盤面11aに沿って発射できるように立てた状態で収容保持する収容部22と、収容部22の後方に設けられメダル発射方向と概ね直交する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が前方に揺動することによりメダルを押し出すように発射する揺動桿23と、揺動桿23の後方に前後動可能に設けられて後方から押されることにより揺動桿23を前方に揺動させる円形状の外形を有する押出体24と、押出体24の後方に設けられメダル発射方向と交差する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が前方に揺動することにより押出体24を前方へ押し出す副揺動桿25と、副揺動桿25の後方に前後動可能に設けられ遊技者により手又は指で前方に押されることで副揺動桿25を前方に揺動させるものであり円形状の外形を有しその一部が本体20から後方に突出するように設けられる押出操作体26と、を有してなる。副揺動桿25の下方には、下端側を回動支持されて上端側が揺動可能に設けられ、メダルMが収納部22にセットされている状態で上端が副揺動桿25の下側部分と押出操作体26の前後隙間に挟まれており、押出操作体26により前方に押されることで副揺動桿25を前方に押すように揺動する補助揺動桿27が設けられている。なお、発射機構2に内蔵される揺動桿23、押出体24、副揺動桿25、押出操作体26及び補助揺動桿27(以下、これら全体を内蔵部材という。)はすべてメダルMと略同じ厚みに設定されている。
図2、図3及び図4に示される発射機構2の本体20は、遊技盤11に対して不図示のネジ等(締結部材)で固定される厚板状の積層構造体であり、対称形状を有してなる二枚の板状の外層部材201,202と、これらの間に厚み方向で相互に重ならないように配置された状態で挟み込まれ収容部22及び内蔵部材の収容空間28となる隙間を設ける同じ厚みの三枚の板状の内層部材203,204,205とで構成される。なお、図1、図3及び図4では、発射機構2の内部構造を示すために、外層部材201が記載省略されている。外層部材202と内層部材203,204,205は、ネジ等の締結部材又は溶接で予め相互固定され、これらに対し外層部材201がネジ等の締結部材で固定されるようになっている。外層部材201と202との隙間において、内層部材203は発射機構2の上部全体に亘るように、内層部材204は下部前方側に,205は下部後方側に配置されている。内層部材203と204の間には、発射口21及び収容部22と、これらの上方に連続的に形成されて移送機構4から供給されるメダルMを図3に一点鎖線で示すように受け入れて、下方の収容部22に導入し供給するための受入口29a及び受入通路29bが設けられている。なお、発射口21と受入口29aは、その間に境界ピン29cが設けられることで上下に分かれている。内層部材203と205の間には,上記内蔵部材の収容空間28が収容部22と連続するように設けられている。内層部材204の上辺204aは、前方へ向けて斜め上方に傾斜しており。収容部22の底面としてメダルMを支持し、発射方向を規定する。メダルMの発射方向と平行となるように傾斜しており、内層部材205の上辺205aも、メダルMの発射方向と略平行となるように傾斜しており、内蔵部材の収容空間28の底面としてその傾斜方向に沿って押出体24と押出操作体26を前後動可能となるように支持する。なお、内層部材203、204、205の厚みは、収容部22、収容空間28、受入通路29bにおいてメダルや内蔵部材の動きを妨げない隙間(横幅)を確保するため、メダルMや内蔵部材の厚みより少し大きめに設定されている。
揺動桿23は、収容部22の後方に設けられ、外層部材202に設けられた回動支持軸202aで上端を回動支持され、その下方部分がメダル発射方向と交差する方向に延在して前後方向に揺動可能とされている。揺動桿23は、一端が外層部材202に連結され他端が揺動桿23に連結されるバネ(付勢部材)232により後方へ付勢されているが、発射操作が行われていないときは、押出体24がストッパとして後方から支持するため、図1(一点鎖線)及び図3に示すようにメダルの発射方向と概ね直交する方向に延在する姿勢に保たれている。そして、押出体24が遊技者による発射操作(押出操作体26を押す動作)で間接的に押されることにより、揺動桿23はバネ232に抗して発射口21側に向かうように前方へ揺動し、図4に示すようにメダルMを収容部22から発射口21を介して盤面11a上へ押し出すように発射する。押出体24は、内層部材205の上辺205aにより前後移動可能に支持される環状体であり、その穴の内側に外層部材202に固定されるストッパピン241があることにより、前後方向にオーバーランして故障等を生じないように(例えば揺動桿23と内層部材205の間から前方に抜け出したりしないように)移動範囲が制限されている。具体的には、図3に示される後端位置と、図4に示される前端位置との間で移動可能とされており、遊技者により発射操作が行われるとき以外は、揺動桿23により後方へ付勢されて後端位置で停止するように設けられている。なお、押出体24は、外形が円形状でその内径穴はストッパピン241よりも十分に大きく設定されているため、揺動桿23、副揺動桿25及び内層部材205等の周囲の部材に対して自由に摺動及び転動可能に保持されており、発射機構2の動きに影響するような引っ掛かり等を生じにくい。
入賞口3は、図2に示すように、盤面11a上で発射機構2より下方において横方向に所定間隔で複数配置されている。各入賞口3は、その左右両側に配置される一対(二つ)の遊技ピン31(図6)で規定され、メダルMが遊技ピン間を通過(入賞)すると、そのメダルを検知部13が検知することで入賞口毎に設定した所定数のメダルを獲得できる。遊技ピン31は、遊技盤11に直接固定されておらず、図5(a)に示すように、遊技盤11と別部材の遊技ピン支持部材32に立設され、図5(b)に示すように,遊技ピン支持部材32を盤面11aの裏側に取り付けることにより、遊技ピンと同間隔で盤面11aを貫通するように形成されたピン貫通穴33の裏側から表側へ突出している。但し、ピン貫通穴33は一対だけではなく、図6に示されるように、ピン貫通穴の中点位置を中心とする円周沿いに複数対設けられており、これらのピン貫通穴33a、33b、33cから選択された一対のピン貫通穴を使用することで、入賞口3の向きにより入賞率を変えることができる。具体的には、図6(a)では、水平に並んだ一対のピン貫通穴33aから、図6(b)では、図6(a)に対して反時計回りに回転させた位置にある一対のピン貫通穴33bから、図6(c)では、図6(a)に対して時計回りに回転させた位置にある一対のピン貫通穴33cから遊技ピン31を表側に突出させることにより、入賞口3の向きを変えている。なお、遊技ピン支持部材32には、二つの遊技ピンの中点位置を中心とする大径の取付け穴32aが貫通形成される一方、遊技盤11には、二つのピン貫通穴の中点位置にナット34が同芯に設けられているので、図5(b)に示すように、取り付け穴32aを介して大径ワッシャ35aを有するネジ35をナット34に締結固定することにより、二つのピン貫通穴の中点位置を中心に角度を変えて取り付けることができる。したがって、いずれのピン貫通穴を選択する場合でも、それに応じて遊技ピン支持部材32は確実に固定される。
移送機構4は、図2及び図7に示すように構成されており、発射機構2で発射されて入賞口3に入賞(通過)し或いは入賞せずに遊技盤11の下部に落下したメダルMを発射機構2に供給するために遊技盤11の上部へ移送する。移送機構4は、メダルMを回収する容器40(不図示)と、回収したメダルMを整列移送するシュート41と、整列したメダルMを受け入れる案内部42と、案内部42と協働して回転力によりメダルMを揚送する回転駆動ローラー43と、揚送されるメダルMを上方へ導くように延びる筒状の通路部44と、通路部44の出口に設けられる開閉ゲート45と、開閉ゲート45を通過したメダルMを発射機構2に供給する連絡通路46を有してなる。不図示の容器40は、遊技盤11の下部に設けられて上方から落下してくるメダルMを回収するために上部開口したトラフ形状とされている。シュート41は、容器40の下部に形成されるメダル排出口に連続するように形成されておりメダルMを案内部42に移送する。案内部42は、シュート41に連続するように形成されシュート41から供給されるメダルMを受け入れる円弧形状の内周面42aとそれに沿って円弧形状の中心軸線に向かう方向に延びる壁状部42b(図8)を有してなる。回転駆動ローラー43は、図8に示すように、ローラー本体となる小径円板部431とそれより径寸法の大きい大径円板部432を同芯となるように一体的に重合してなり小径円板部431の外周面43aがウレタンゴム部材433で覆われてなる。回転駆動ローラー43は、案内部42の内周面42aの円弧形状と同芯に設けられており、小径円板部431はその外周面43aと内周面42aの径方向の距離がメダルMの外径より若干小さくなるように形成されており、大径円板部432は小径円板部431より大きいが案内部42とは干渉しない程度に小さく設定されている。移送機構4では、容器40で回収したメダルMをシュート41により立てた状態で一列に整列させて転がし或いは滑らすようにして案内部42に移送する。案内部42が円板形状のメダルMを立てた状態のままで受け入れてその内周面42aでメダル外周縁の下側を当接支持する一方、それと略同時に回転駆動ローラー43がその外周面43aがメダル外周縁の上側に当接し、ウレタンゴム431が撓むことで案内部42と回転駆動ローラー43でメダルMを挟み込むようになり、メダルMは摩擦抵抗の大きいウレタンゴム部材で覆われている外周面43aと連れ回りすることにより内周面42aに沿って送り出される。このとき、回転駆動ローラー43の大径円板部432は、案内部42の壁状部42bと共にメダルMが回転駆動ローラーの軸方向に脱落することを防止する防護壁として機能する。メダルMが送り出される先には通路部44が連続的に設けられており、メダルMは上方に向けて通路部44内を揚送される。通路部44は、遊技盤11の上部で横方向に延びるようにカーブして出口44aが発射機構2に向けられている。出口44aの開閉ゲート45は、発射機構2のメダル発射に連動して開かれて連絡通路46を介して受入口29aから収容部22にメダルを一枚ずつ供給する。
上記実施形態では、発射機構2を遊技盤11の上方右側部のみに設けることとしたが、左側部に設けることとしても良く、また、一側部に限らず左右両側部に設けることとしても良い。また、上記発射機構2は、遊技盤11の側部において上方寄りの位置に設けることとしたが、それに限らず、メダルMの発射方向や入賞口3の位置や向きの設定しだいでは、上下方向の中央付近や下方寄りの位置に設けることもあり得る。上記発射機構2において、副揺動桿25及び押出操作体26を設けることにより、メダルMを発射する揺動桿23を押すための押出体24を副揺動桿25及び押出操作体26を介して遊技者に間接的に操作させる構成としたが、副揺動桿25及び押出操作体26を設けずに押出体24を遊技盤の外側方に露出させるようにして遊技者が直接操作できる構造としても良い。上記発射機構2は、遊技者が押出操作体26を押す力を、内蔵部材を介してメダルMに伝えることにより、メダルMを発射することとしたが、押出操作体を遊技者が押す速度を検知することができるスイッチとして、検知した速度に応じた速度でメダルを発射することができる電気式の駆動装置を備える機構としても良い。上記実施形態では、入賞口3において、一対の遊技ピン31を遊技盤11a側に突出させるためのピン貫通穴33を複数対設けて、それらから一対を選択して用いることにしたが、それに代えて、ピン貫通穴33を入賞口3の左右方向の中点位置を中心とする円周に沿って形成される円弧形状の溝穴として、遊技ピン31を溝穴の円弧形状に沿って移動させることにより入賞口3の傾きを変えて入賞率を調節することにしてもよい。上記実施形態の移送機構4において、回転駆動ローラー43に設けられる大径円板部432と、案内部42に設けられる壁状部42bで、回転駆動ローラー43の小径円板部431で送り出されるメダルMの左右両側方向への脱落防止を図ることしたが、小径円板部431を挟むように2つの大径円板部を設けて、これらをメダルMの左右両側への脱落防止壁としても良い。上記実施形態において、遊技機1は、円板状の遊技小体(メダル)に用いるものとしたが、球状の遊技小体に用いることとしても良い。その他、本発明の遊技機は、上述したものに限らず、要旨を変更しない範囲で種々変更し得ることは勿論である。
2 発射機構
21 発射口
22 収容部
23 揺動桿
24 押出体
25 副揺動桿
26 押出操作体
3 入賞口
31 遊技ピン
32 遊技ピン支持部材
33 貫通穴
33a 貫通穴
33b 貫通穴
33c 貫通穴
4 移送機構
42 案内部
43 回転駆動ローラー
遊技機1は、略直立した遊技盤11における上方右側部から遊技者の操作により盤面沿いにメダル(円板状の遊技小体)Mを発射して、盤面11a上の入賞口3に入賞すると、各入賞口に設定されている当たり枚数のメダルを獲得できるメダルゲーム機で、図2に示すように、外周縁を枠体で囲まれた矩形状の遊技盤11と、遊技盤11の上方右側部に設けられて内部に収容保持しているメダルMを盤面11a上に押し出すように発射する発射機構2と、盤面11a上において発射機構2よりも下方に設けられて発射されたメダルMを入賞させる複数の入賞口3と、遊技盤11の下部に落下したメダルMを発射機構2に供給するために遊技盤11の上部に移送する移送機構4を備える。盤面11aは、入賞口3の他、図2に示すように、クレジット表示部12と、入賞口3に入賞したメダルMを検知する複数の検知部13と、各入賞口3に入賞したときのメダルの当り枚数(獲得枚数)を個別表示する複数の賞数表示部14と、入賞時に1つずつ追加点灯していく複数の入賞点灯部15と、大当たりのメダル払出枚数を変動表示するジャックポット表示部16を備えており、図5(b)に示すように、メダルMの厚みより若干大きい隙間をあけて平行配置されるガラス製の透明板17で覆われている。なお、遊技機1は、実際のメダルを払い出すものでなく、遊技者の獲得メダル枚数はクレジット表示部12に反映される。
発射機構2は、移送機構4から供給されたメダルMを発射可能に保持した状態において、図2に矢印Aで示すように遊技者が遊技盤11の右外側方から押出操作体26を叩打するように押して操作すると、その押す力により、一点鎖線の矢印Bで示すように、メダルMを盤面11aに沿って斜め上方向(図中の概ね左方向)に発射する駆動源不要の手動式メダル発射機構である。発射機構2は、図2、図3及び図4に示すように、遊技盤11の上方側部に取り付けられる本体20と、本体20の側縁部において盤面11aに沿うように設けられ前方(メダルが発射される方向。以下同じ。)に向けて開口する縦長状の発射口21と、発射口21のすぐ後方(メダル発射方向と反対方向。以下同じ。)に連続的に形成されて一枚のメダルMを盤面11aに沿って発射できるように立てた状態で収容保持する収容部22と、収容部22の後方に設けられメダル発射方向と概ね直交する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が前方に揺動することによりメダルを押し出すように発射する揺動桿23と、揺動桿23の後方に前後動可能に設けられて後方から押されることにより揺動桿23を前方に揺動させる円形状の外形を有する押出体24と、押出体24の後方に設けられメダル発射方向と交差する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が前方に揺動することにより押出体24を前方へ押し出す副揺動桿25と、副揺動桿25の後方に前後動可能に設けられ遊技者により手又は指で前方に押されることで副揺動桿25を前方に揺動させるものであり円形状の外形を有しその一部が本体20から後方に突出するように設けられる押出操作体26と、を有してなる。副揺動桿25の下方には、下端側を回動支持されて上端側が揺動可能に設けられ、メダルMが収納部22にセットされている状態で上端が副揺動桿25の下側部分と押出操作体26の前後隙間に挟まれており、押出操作体26により前方に押されることで副揺動桿25を前方に押すように揺動する補助揺動桿27が設けられている。なお、発射機構2に内蔵される揺動桿23、押出体24、副揺動桿25、押出操作体26及び補助揺動桿27(以下、これら全体を内蔵部材という。)はすべてメダルMと略同じ厚みに設定されている。
図2、図3及び図4に示される発射機構2の本体20は、遊技盤11に対して不図示のネジ等(締結部材)で固定される厚板状の積層構造体であり、対称形状を有してなる二枚の板状の外層部材201,202と、これらの間に厚み方向で相互に重ならないように配置された状態で挟み込まれ収容部22及び内蔵部材の収容空間28となる隙間を設ける同じ厚みの三枚の板状の内層部材203,204,205とで構成される。なお、図1、図3及び図4では、発射機構2の内部構造を示すために、外層部材201が記載省略されている。外層部材202と内層部材203,204,205は、ネジ等の締結部材又は溶接で予め相互固定され、これらに対し外層部材201がネジ等の締結部材で固定されるようになっている。外層部材201と202との隙間において、内層部材203は発射機構2の上部全体に亘るように、内層部材204は下部前方側に,205は下部後方側に配置されている。内層部材203と204の間には、発射口21及び収容部22と、これらの上方に連続的に形成されて移送機構4から供給されるメダルMを図3に一点鎖線で示すように受け入れて、下方の収容部22に導入し供給するための受入口29a及び受入通路29bが設けられている。なお、発射口21と受入口29aは、その間に境界ピン29cが設けられることで上下に分かれている。内層部材203と205の間には,上記内蔵部材の収容空間28が収容部22と連続するように設けられている。内層部材204の上辺204aは、前方へ向けて斜め上方に傾斜しており。収容部22の底面としてメダルMを支持し、発射方向を規定する。メダルMの発射方向と平行となるように傾斜しており、内層部材205の上辺205aも、メダルMの発射方向と略平行となるように傾斜しており、内蔵部材の収容空間28の底面としてその傾斜方向に沿って押出体24と押出操作体26を前後動可能となるように支持する。なお、内層部材203、204、205の厚みは、収容部22、収容空間28、受入通路29bにおいてメダルや内蔵部材の動きを妨げない隙間(横幅)を確保するため、メダルMや内蔵部材の厚みより少し大きめに設定されている。
揺動桿23は、収容部22の後方に設けられ、外層部材202に設けられた回動支持軸202aで上端を回動支持され、その下方部分がメダル発射方向と交差する方向に延在して前後方向に揺動可能とされている。揺動桿23は、一端が外層部材202に連結され他端が揺動桿23に連結されるバネ(付勢部材)232により後方へ付勢されているが、発射操作が行われていないときは、押出体24がストッパとして後方から支持するため、図1(一点鎖線)及び図3に示すようにメダルの発射方向と概ね直交する方向に延在する姿勢に保たれている。そして、押出体24が遊技者による発射操作(押出操作体26を押す動作)で間接的に押されることにより、揺動桿23はバネ232に抗して発射口21側に向かうように前方へ揺動し、図4に示すようにメダルMを収容部22から発射口21を介して盤面11a上へ押し出すように発射する。押出体24は、内層部材205の上辺205aにより前後移動可能に支持される環状体であり、その穴の内側に外層部材202に固定されるストッパピン241があることにより、前後方向にオーバーランして故障等を生じないように(例えば揺動桿23と内層部材205の間から前方に抜け出したりしないように)移動範囲が制限されている。具体的には、図3に示される後端位置と、図4に示される前端位置との間で移動可能とされており、遊技者により発射操作が行われるとき以外は、揺動桿23により後方へ付勢されて後端位置で停止するように設けられている。なお、押出体24は、外形が円形状でその内径穴はストッパピン241よりも十分に大きく設定されているため、揺動桿23、副揺動桿25及び内層部材205等の周囲の部材に対して自由に摺動及び転動可能に保持されており、発射機構2の動きに影響するような引っ掛かり等を生じにくい。
入賞口3は、図2に示すように、盤面11a上で発射機構2より下方において横方向に所定間隔で複数配置されている。各入賞口3は、その左右両側に配置される一対(二つ)の遊技ピン31(図6)で規定され、メダルMが遊技ピン間を通過(入賞)すると、そのメダルを検知部13が検知することで入賞口毎に設定した所定数のメダルを獲得できる。遊技ピン31は、遊技盤11に直接固定されておらず、図5(a)に示すように、遊技盤11と別部材の遊技ピン支持部材32に立設され、図5(b)に示すように,遊技ピン支持部材32を盤面11aの裏側に取り付けることにより、遊技ピンと同間隔で盤面11aを貫通するように形成されたピン貫通穴33の裏側から表側へ突出している。但し、ピン貫通穴33は一対だけではなく、図6に示されるように、ピン貫通穴の中点位置を中心とする円周沿いに複数対設けられており、これらのピン貫通穴33a、33b、33cから選択された一対のピン貫通穴を使用することで、入賞口3の向きにより入賞率を変えることができる。具体的には、図6(a)では、水平に並んだ一対のピン貫通穴33aから、図6(b)では、図6(a)に対して反時計回りに回転させた位置にある一対のピン貫通穴33bから、図6(c)では、図6(a)に対して時計回りに回転させた位置にある一対のピン貫通穴33cから遊技ピン31を表側に突出させることにより、入賞口3の向きを変えている。なお、遊技ピン支持部材32には、二つの遊技ピンの中点位置を中心とする大径の取付け穴32aが貫通形成される一方、遊技盤11には、二つのピン貫通穴の中点位置にナット34が同芯に設けられているので、図5(b)に示すように、取り付け穴32aを介して大径ワッシャ35aを有するネジ35をナット34に締結固定することにより、二つのピン貫通穴の中点位置を中心に角度を変えて取り付けることができる。したがって、いずれのピン貫通穴を選択する場合でも、それに応じて遊技ピン支持部材32は確実に固定される。
移送機構4は、図2及び図7に示すように構成されており、発射機構2で発射されて入賞口3に入賞(通過)し或いは入賞せずに遊技盤11の下部に落下したメダルMを発射機構2に供給するために遊技盤11の上部へ移送する。移送機構4は、メダルMを回収する容器40(不図示)と、回収したメダルMを整列移送するシュート41と、整列したメダルMを受け入れる案内部42と、案内部42と協働して回転力によりメダルMを揚送する回転駆動ローラー43と、揚送されるメダルMを上方へ導くように延びる筒状の通路部44と、通路部44の出口に設けられる開閉ゲート45と、開閉ゲート45を通過したメダルMを発射機構2に供給する連絡通路46を有してなる。不図示の容器40は、遊技盤11の下部に設けられて上方から落下してくるメダルMを回収するために上部開口したトラフ形状とされている。シュート41は、容器40の下部に形成されるメダル排出口に連続するように形成されておりメダルMを案内部42に移送する。案内部42は、シュート41に連続するように形成されシュート41から供給されるメダルMを受け入れる円弧形状の内周面42aとそれに沿って円弧形状の中心軸線に向かう方向に延びる壁状部42b(図8)を有してなる。回転駆動ローラー43は、図8に示すように、ローラー本体となる小径円板部431とそれより径寸法の大きい大径円板部432を同芯となるように一体的に重合してなり小径円板部431の外周面43aがウレタンゴム部材433で覆われてなる。回転駆動ローラー43は、案内部42の内周面42aの円弧形状と同芯に設けられており、小径円板部431はその外周面43aと内周面42aの径方向の距離がメダルMの外径より若干小さくなるように形成されており、大径円板部432は小径円板部431より大きいが案内部42とは干渉しない程度に小さく設定されている。移送機構4では、容器40で回収したメダルMをシュート41により立てた状態で一列に整列させて転がし或いは滑らすようにして案内部42に移送する。案内部42が円板形状のメダルMを立てた状態のままで受け入れてその内周面42aでメダル外周縁の下側を当接支持する一方、それと略同時に回転駆動ローラー43がその外周面43aがメダル外周縁の上側に当接し、ウレタンゴム431が撓むことで案内部42と回転駆動ローラー43でメダルMを挟み込むようになり、メダルMは摩擦抵抗の大きいウレタンゴム部材で覆われている外周面43aと連れ回りすることにより内周面42aに沿って送り出される。このとき、回転駆動ローラー43の大径円板部432は、案内部42の壁状部42bと共にメダルMが回転駆動ローラーの軸方向に脱落することを防止する防護壁として機能する。メダルMが送り出される先には通路部44が連続的に設けられており、メダルMは上方に向けて通路部44内を揚送される。通路部44は、遊技盤11の上部で横方向に延びるようにカーブして出口44aが発射機構2に向けられている。出口44aの開閉ゲート45は、発射機構2のメダル発射に連動して開かれて連絡通路46を介して受入口29aから収容部22にメダルを一枚ずつ供給する。
上記実施形態では、発射機構2を遊技盤11の上方右側部のみに設けることとしたが、左側部に設けることとしても良く、また、一側部に限らず左右両側部に設けることとしても良い。また、上記発射機構2は、遊技盤11の側部において上方寄りの位置に設けることとしたが、それに限らず、メダルMの発射方向や入賞口3の位置や向きの設定しだいでは、上下方向の中央付近や下方寄りの位置に設けることもあり得る。上記発射機構2において、副揺動桿25及び押出操作体26を設けることにより、メダルMを発射する揺動桿23を押すための押出体24を副揺動桿25及び押出操作体26を介して遊技者に間接的に操作させる構成としたが、副揺動桿25及び押出操作体26を設けずに押出体24を遊技盤の外側方に露出させるようにして遊技者が直接操作できる構造としても良い。上記発射機構2は、遊技者が押出操作体26を押す力を、内蔵部材を介してメダルMに伝えることにより、メダルMを発射することとしたが、押出操作体を遊技者が押す速度を検知することができるスイッチとして、検知した速度に応じた速度でメダルを発射することができる電気式の駆動装置を備える機構としても良い。上記実施形態では、入賞口3において、一対の遊技ピン31を遊技盤11a側に突出させるためのピン貫通穴33を複数対設けて、それらから一対を選択して用いることにしたが、それに代えて、ピン貫通穴33を入賞口3の左右方向の中点位置を中心とする円周に沿って形成される円弧形状の溝穴として、遊技ピン31を溝穴の円弧形状に沿って移動させることにより入賞口3の傾きを変えて入賞率を調節することにしてもよい。上記実施形態の移送機構4において、回転駆動ローラー43に設けられる大径円板部432と、案内部42に設けられる壁状部42bで、回転駆動ローラー43の小径円板部431で送り出されるメダルMの左右両側方向への脱落防止を図ることしたが、小径円板部431を挟むように2つの大径円板部を設けて、これらをメダルMの左右両側への脱落防止壁としても良い。上記実施形態において、遊技機1は、円板状の遊技小体(メダル)に用いるものとしたが、球状の遊技小体に用いることとしても良い。その他、本発明の遊技機は、上述したものに限らず、要旨を変更しない範囲で種々変更し得ることは勿論である。
2 発射機構
21 発射口
22 収容部
23 揺動桿
24 押出体
25 副揺動桿
26 押出操作体
3 入賞口
31 遊技ピン
32 遊技ピン支持部材
33 貫通穴
33a 貫通穴
33b 貫通穴
33c 貫通穴
4 移送機構
42 案内部
43 回転駆動ローラー
Claims (12)
- 略直立した遊技盤の側部から盤面に沿って遊技小体を発射する遊技機において、
前記遊技盤の側部に、遊技小体を収容保持する収容部と、遊技者が外側方から押して操作する押出操作体を有してなり、遊技者が前記押出操作体を押す動作に応じて遊技小体を前記収容部から前記盤面へ発射することを特徴とする遊技機。 - 遊技者が前記押出操作体を押す速度に応じた速度で遊技小体を発射することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 遊技者が前記押出操作体を押す速度よりも遊技小体の発射速度を速くする増速機構を備えることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
- 遊技者の前記押出操作体を押す力を遊技小体に伝動することにより遊技小体を発射することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機。
- 前記押出操作体は、前記遊技盤の外側方に突出するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の遊技機。
- 略直立した遊技盤の側部から盤面に沿って遊技小体を発射する遊技機において、
遊技小体を収容保持する収容部と、遊技小体の発射方向と交差する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が揺動することにより遊技小体を前記収容部から前記盤面へ押し出すように発射する揺動桿と、遊技者により直接的又は間接的に押されることにより前記揺動桿を押して揺動させる押出体と、を有してなる発射機構を遊技盤の側部に備えることを特徴とする遊技機。 - 略直立した遊技盤の側部から盤面に沿って遊技小体を発射する遊技機において、
遊技小体を収容保持する収容部と、遊技小体の発射方向と交差する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が揺動することにより遊技小体を前記収容部から前記盤面へ押し出すように発射する揺動桿と、前記揺動桿を押して揺動させる押出体と、前記発射方向と交差する方向に延在して上端側を回動支持されており下端側が揺動することにより前記押出体を押す副揺動桿と、遊技者に押されることにより前記副揺動桿を押して揺動させる押出操作体と、を有してなる発射機構を遊技盤の側部に備えることを特徴とする遊技機。 - 前記押出操作体が周囲の部材に対して摺動及び転動可能に保持される円形体であることを特徴とする請求項7記載の遊技機。
- 前記押出体が周囲の部材に対して摺動及び転動可能に保持される円形体であることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の遊技機。
- 前記収容部から発射された遊技小体を入賞させる入賞口を盤面上に備えており、
前記入賞口は、その左右両側に配置される一対の遊技ピンで規定され、
前記一対の遊技ピンは、前記盤面の裏側に着脱自在に設けられる遊技ピン支持部材に立設され、前記盤面を貫通する一対の貫通穴から前記盤面の表側に突出させられており、
前記一対の貫通穴は、前記入賞口の左右方向の中点位置を中心とする円周上に形成される複数対の貫通穴から選択されたものであることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機。 - 前記収容部から発射された遊技小体を入賞させる入賞口を盤面に備えており、
前記入賞口は、その左右両側に配置される一対の遊技ピンで規定され、
前記一対の遊技ピンは、前記盤面の裏側に回転自在に設けられる遊技ピン支持部材に立設され、前記盤面を貫通する一対の貫通穴から前記盤面の表側に突出させられており、
前記一対の貫通穴は、前記入賞口の左右方向の中点位置を中心とする円周に沿って形成される円弧形状の溝穴であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機。 - 前記収容部に供給する遊技小体を前記遊技盤の上部に移送する移送機構を備えており、
前記移送機構は、円弧形状の内周面を有する案内部と、摩擦抵抗の大きい部材で覆われている外周面を有する回転駆動ローラーを有してなり、遊技小体の外周縁を前記内周面と前記外周面で挟み込んで回転駆動ローラーの回転力で移送することを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の遊技機。
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