JP2019004585A - 電力変換装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続されても、運転停止にならない電力変換装置を提供する。【解決手段】DC/DCコンバータ6及びインバータ10を備える電力変換装置1であって、制御部14は、通常制御モードとして交流半サイクル内で、DC/DCコンバータ6がスイッチング動作を行い、かつ、インバータ10がスイッチング動作を停止する期間と、インバータ10がスイッチング動作を行い、かつ、DC/DCコンバータ6がスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御する。また、直流から交流への電力変換を通常制御モードで行っている場合に、電流センサ18、20が過電流を検出する状態になった場合、スイッチング動作を行うのはインバータ10のみとする電流抑制制御モードに移行し、過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、通常制御モードに復帰する機能を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置及びその制御方法に関する。
例えば直流から交流への電力変換を行う電力変換装置では、一般的に、DC/DCコンバータ及びインバータが搭載されている。DC/DCコンバータは、直流電源の直流電圧を一定の中間電圧に昇圧してDCバスに出力し、この中間電圧を、インバータが交流電圧波形に変換する。ここで、中間電圧は、交流電圧のピーク値(波高値)より高い電圧である。中間電圧を安定した直流電圧とするため、DCバスに接続される中間コンデンサは例えばmFレベルの大容量コンデンサが用いられる。このような電力変換を行う場合、DC/DCコンバータ及びインバータは常時、スイッチング動作を行っているため、スイッチング損失その他の電力損失が相応にある。
このような電力損失を低減する制御方法として、交流電圧のピーク値より低い電圧の直流電源を用いて、昇圧が必要なときの交流波形部分はDC/DCコンバータに生成させ、降圧が必要なときの交流波形部分はインバータに生成させる電力変換装置が提案されている(特許文献1〜12参照。)。この場合、DC/DCコンバータ及びインバータは、基本的に交互にスイッチング動作を行う。言い換えれば、DC/DCコンバータ及びインバータは共に、交流半サイクルの期間内にスイッチング動作を停止する休止期間ができる。この休止期間により、電力変換装置全体としてのスイッチング回数を大幅に低減した、いわば最小スイッチング変換方式の制御が行われる。
このような制御によって、電力損失を著しく改善することができる。この制御によれば、DCバスの電圧が、直流電圧に交流電圧波形のピーク値前後の波形を乗せた脈流のような波形の電圧になる。そのため、当該交流電圧波形部分を平滑しない程度に、DCバスに接続される中間コンデンサとしては、小容量コンデンサ(例えば数十μF程度)が用いられる。
特開2014−241714号公報 特開2014−241715号公報 特開2015−186275号公報 特開2015−228728号公報 特開2016−019367号公報 特開2016−163531号公報 特開2017−017799号公報 特開2017−028982号公報 特開2017−073896号公報 特開2017−077100号公報 特開2017−079506号公報 特開2017−079509号公報
しかしながら、上記のような最小スイッチング変換方式の制御において、交流側の負荷として例えばコンデンサインプット型整流回路のような非線形負荷を接続した場合、かかる負荷に引っぱられるように、大きな突入電流が回路内に流れて、半導体スイッチが故障するか又は、電力変換装置が、保護のため運転停止する可能性がある。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明の目的は、電力変換装置において、大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続されても、電力変換装置が運転停止にならないようにすることを目的とする。
本発明の一表現に係る電力変換装置は、直流電源と交流電路との間に設けられ、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置であって、前記直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、前記DCバスに接続された中間コンデンサと、前記DCバスと前記交流電路との間に設けられたインバータと、前記インバータと前記交流電路との間に流れる電流を検出する電流センサと、前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御する制御部と、を備え、前記制御部は、直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する機能を有する、電力変換装置である。
また、本発明の一表現に係る電力変換装置の制御方法は、直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、前記DCバスに接続された中間コンデンサと、前記DCバスと交流電路との間に設けられたインバータとを備え、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置において、その制御部により実行される電力変換装置の制御方法であって、前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御し、直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する、電力変換装置の制御方法である。
本発明によれば、大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続されても、過電流で運転停止になることなく、電力変換装置は運転を継続することができる。
電力変換装置の回路図の一例である。 最小スイッチング変換方式における、DC/DCコンバータ及びインバータの動作の特徴を簡略に示す波形図である。 インバータの出力電流制御の操作量th_sw_acを求める制御ブロック図である。 非線形負荷の一例としての、コンデンサインプット型整流回路を示す図である。 ゲートブロック時の、ある状態の場合の電流の流れを示す図である。 突入電流対策を施した状態で非線形負荷を接続してから定常状態になるまでの波形を示す波形図である。 図6の過渡時の拡大波形を示す波形図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)これは、直流電源と交流電路との間に設けられ、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置であって、前記直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、前記DCバスに接続された中間コンデンサと、前記DCバスと前記交流電路との間に設けられたインバータと、前記インバータと前記交流電路との間に流れる電流を検出する電流センサと、前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御する制御部と、を備え、前記制御部は、直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する機能を有する。
上記(1)の電力変換装置において、例えばコンデンサインプット型の負荷のように大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続され、過電流となる突入電流が流れると、これに基づいて制御部は通常制御モードから電流抑制制御モードに移行する。電流抑制制御モードでは、インバータのスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。また特に、交流電路への出力電圧が突入電流により直流電源からの入力電圧より低下した場合でも、負荷に電流を引き込まれることなく、インバータのスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。従って、大きな突入電流が流れやすい負荷が接続されても、過電流で運転停止になることなく、電力変換装置は運転を継続することができる。
なお、ここで言うスイッチング動作のスイッチング周波数は、商用周波数の2倍程度の周波数は含まず、kHzレベル以上の高周波(例えば20kHz)を言う。
(2)また、(1)の電力変換装置において、前記交流電路に現れる出力電圧を検出する電圧センサを備え、前記制御部は、前記電流抑制制御モードにおける前記インバータの交流側に設けられた交流リアクトルに流れる交流リアクトル電流制御に際し、指令値を定数に変更し、かつ、外乱補償として前記出力電圧を使用するようにしてもよい。
この場合、通常制御モードにおけるパラメータの変更により容易に、電流抑制制御モードを実現することができる。
(3)また、(2)の電力変換装置において、前記制御部は、前記通常制御モードにおいて、
(S1)前記電流センサが検出する電流が電流閾値を超える事象が連続して所定回数検出されること、
(S2)前記電流センサが検出する電流の変化勾配が、変化率閾値を超えること、及び、
(S3)前記理想正弦波の絶対値と前記出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値を超えること、のうち、少なくとも1つの条件が成立することにより、前記電流抑制制御モードに移行するようにしてもよい。
この場合、(S1)の条件では、過電流の基本的な事象を確実に検出することができる。(S2)又は(S3)の条件は、過電流に基づいて引き起こされる事象である。このような条件によれば、サンプリングの回数を最小限にすることで、より迅速に、過電流を検出することができる。
(4)また、(2)又は(3)のの電力変換装置において、前記制御部は、前記電流抑制制御モードにおいて、
(E1)前記交流電圧であるべき理想正弦波のゼロクロスのタイミングになったこと、
(E2)インバータ電圧指令値の絶対値と出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、及び、
(E3)出力電流が終了時閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、のうち、少なくとも1つの条件成立により、前記通常制御モードに復帰するようにしてもよい。
この場合、(E1)の条件では、過電流を検出する状態が解消すると推定される。但し、ゼロクロスを通過して再び過電流を検出する状態になる可能性がある。(E2)又は(E3)の条件では、過電流を検出する状態が実際に解消していることを検出することができる。
(5)一方、方法の観点からは、直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、前記DCバスに接続された中間コンデンサと、前記DCバスと交流電路との間に設けられたインバータとを備え、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置において、その制御部により実行される電力変換装置の制御方法であって、前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御し、直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する。
上記(5)の電力変換装置の制御方法によれば、例えばコンデンサインプット型の負荷のように大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続され、過電流となる突入電流が流れると、これに基づいて制御部は通常制御モードから電流抑制制御モードに移行する。電流抑制制御モードでは、インバータのスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。また特に、交流電路への出力電圧が突入電流により直流電源からの入力電圧より低下した場合でも、負荷に電流を引き込まれることなく、インバータのスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。従って、大きな突入電流が流れやすい負荷が接続されても、過電流で運転停止になることなく、電力変換装置は運転を継続することができる。
なお、ここで言うスイッチング動作のスイッチング周波数は、商用周波数の2倍程度の周波数は含まず、kHzレベル以上の高周波(例えば20kHz)を言う。
[実施形態の詳細]
以下、本発明の一実施形態に係る電力変換装置及びその制御方法について、図面を参照して説明する。
《回路構成例》
図1は、電力変換装置の回路図の一例である。図において、電力変換装置1は、直流電源2と交流電路3との間に設けられ、直流電源2の直流電圧が交流電路3の交流電圧のピーク値(波高値)より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う。この電力変換装置1は、例えば、直流電源2に基づいて生成した交流電力を、自立出力として、交流電路3に接続された負荷4に供給することができる。
電力変換装置1は、主回路構成要素として、直流側コンデンサ5、DC/DCコンバータ6、中間コンデンサ9、インバータ10、及び、フィルタ回路11を備えている。DC/DCコンバータ6は、直流リアクトル7と、ハイサイドのスイッチング素子Q1と、ローサイドのスイッチング素子Q2とを備え、直流チョッパ回路を構成している。スイッチング素子Q1,Q2としては例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を使用することができる。MOSFETのスイッチング素子Q1,Q2はそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d1,d2を有している。各スイッチング素子Q1,Q2は、制御部14により制御される。
DC/DCコンバータ6の高圧側は、DCバス8に接続されている。DCバス8の2線間に接続されている中間コンデンサ9は、小容量(100μF以下、例えば数十μF)であり、高周波(例えば20kHz)でスイッチングされた電圧に対しては平滑作用を発揮するが、商用周波数の2倍程度の周波数(100Hz又は120Hz)で変化する電圧に対しては平滑作用を発揮しない。
なお、DC/DCコンバータ6は、並列に2回路設ける場合もあるが、ここでは1回路の基本的な例を示している。
DCバス8に接続されたインバータ10は、フルブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q3〜Q6を備えている。これらスイッチング素子Q3〜Q6は、例えば、MOSFETである。MOSFETの場合は、スイッチング素子Q3〜Q6がそれぞれ、ダイオード(ボディダイオード)d3〜d6を有している。各スイッチング素子Q3〜Q6は、制御部14により制御される。
インバータ10と交流電路3との間には、フィルタ回路11が設けられている。フィルタ回路11は、交流リアクトル12と、交流リアクトル12より負荷4側(図の右側)に設けられた交流用コンデンサ13とを備えている。フィルタ回路11は、インバータ10で発生する高周波ノイズが交流電路3側へ漏れ出ないように、通過を阻止している。なお、交流リアクトル12は、インバータ10の一部であると考えることもできるが、ここでは、フィルタ回路11の一部として扱っている。
計測用の回路要素としては、直流側コンデンサ5と並列に電圧センサ15が設けられている。電圧センサ15は、直流電源2からの入力電圧を検出し、検出された電圧の情報は制御部14に提供される。電流センサ16は、直流リアクトル7と直列に接続されている。電流センサ16は、DC/DCコンバータ6に流れる電流を検出し、検出された電流の情報は、制御部14に提供される。また、中間コンデンサ9と並列に電圧センサ17が設けられている。電圧センサ17はDCバス8の線間電圧を検出する。検出された電圧の情報は、制御部14に提供される。
一方、交流側には、交流リアクトル12に流れる電流を検出する電流センサ18が設けられている。電流センサ18によって検出された電流の情報は、制御部14に提供される。また、交流側コンデンサ13と並列に、電圧センサ19が設けられている。さらに、電流センサ20が、負荷4と電力変換装置1とを接続する電路に設けられている。電圧センサ19によって検出された電圧の情報、及び、電流センサ20によって検出された電流の情報は、それぞれ、制御部14に提供される。
制御部14は例えば、コンピュータを含み、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をコンピュータが実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部14の記憶装置(図示せず。)に格納される。
なお、上記電力変換装置1は、直流電源2が太陽光発電パネルである場合には直流から交流への変換のみを行う。直流電源2が蓄電池である場合は、電力変換装置1は、直流から交流への変換のほか、交流から直流への変換を行って蓄電池を充電することができる。すなわち、インバータ10及びDC/DCコンバータ6は、それぞれ、双方向に電力を送る動作が可能である。
《通常制御モードでの最小スイッチング変換方式》
次に、上記の電力変換装置1において通常制御モードで実行される最小スイッチング方式の動作について、その概要を説明する。
図2は、最小スイッチング変換方式における、DC/DCコンバータ6及びインバータ10の動作の特徴を簡略に示す波形図である。図2の左欄は、比較のために、最小スイッチング変換方式ではない伝統的なスイッチング制御を表す波形図である。また、図2の右欄は、最小スイッチング変換方式の動作を示す波形図である。
まず、図2の左欄において、伝統的なスイッチング制御では、入力される直流電圧に対する、DC/DCコンバータの一対のスイッチング素子及び直流リアクトルの相互接続点での出力は、直流電圧よりも高い値の等間隔のパルス列状である。この出力は中間コンデンサによって平滑化され、DCバスの電圧として現れる。これに対してインバータは、PWM(Pulse Width Modulation)制御されたスイッチングを半周期で極性反転しながら行う。この結果、最終的な平滑化を経て、正弦波の交流電圧が得られる。
次に、図2の右欄の最小スイッチング変換方式では、交流波形の電圧目標値Vac の瞬時値の絶対値と、入力である直流電圧Vdcとの比較結果に応じて、DC/DCコンバータ6とインバータ10とが動作する。ここで、Vac は、フィルタ回路11が電流・電圧に及ぼす影響を考慮した、インバータ10の交流側出力端での電圧目標値とする。Vdcは、直流電源2の両端電圧に、直流リアクトル7による電圧降下を考慮した値とする。電圧目標値Vac の絶対値において|Vac |<Vdc(又は|Vac |≦Vdc)のときは、DC/DCコンバータ6は停止し(図中の「ST」)、|Vac |≧Vdc(又は|Vac |>Vdc)のときは、DC/DCコンバータ6が昇圧動作を行う(図中の「OP」)。DC/DCコンバータ6の出力は中間コンデンサ9により平滑化され、DCバス8に、図示の電圧Vbusとして現れる。
ここで、中間コンデンサ9が小容量であることにより、交流波形の絶対値のピーク前後となる一部の波形が平滑化されずにそのまま残る。すなわち、平滑は、DC/DCコンバータ6による高周波のスイッチングの痕跡を消す程度には作用するが、商用周波数の2倍程度の低周波を平滑化することはできないように、中間コンデンサ9が小容量になっている。
これに対してインバータ10は、電圧目標値Vac の絶対値と、直流電圧Vdcとの比較結果に応じて、|Vac |<Vdc(又は|Vac |≦Vdc)のときは、高周波スイッチングを行い(図中の「OP」)、|Vac |≧Vdc(又は|Vac |>Vdc)のときは、高周波スイッチングを停止する(図中の「ST」)。高周波スイッチングを停止しているときのインバータ10は、スイッチング素子Q3,Q6がオン、Q4,Q5がオフの状態(非反転)と、スイッチング素子Q3,Q6がオフ、Q4,Q5がオンの状態(反転)のいずれかを選択することにより、必要な極性反転のみを行う。インバータ10の出力は交流リアクトル12及び交流側コンデンサ13により平滑化され、所望の交流出力が得られる。
ここで、図2の右欄に示すように、DC/DCコンバータ6とインバータ10とは、交互に高周波スイッチングの動作をしており、DC/DCコンバータ6が昇圧の動作をしているときは、インバータ10は高周波スイッチングを停止し、DCバス8の電圧に対して必要な極性反転のみを行っている。逆に、インバータ10が高周波スイッチング動作するときは、DC/DCコンバータ6は停止して、直流側コンデンサ5の両端電圧が、直流リアクトル7及びダイオードd1(スイッチング素子Q1をオンに固定してもよい。)を介してDCバス8に現れる。
以上のようにして、DC/DCコンバータ6とインバータ10とによる最小スイッチング変換方式の動作が行われる。このような電力変換装置1は、スイッチング素子Q1〜Q6の高周波スイッチングに休止期間が生じることによって、全体的な高周波スイッチング回数を減らすことができる。これにより、スイッチング損失が全体として低下するので、電力変換の効率を、大幅に改善することができる。
《インバータの電流制御ブロック図》
図3は、インバータ10の交流側にある交流リアクトルについての、交流リアクトル電流制御の操作量を求める制御ブロック図である。
図において、指令値(B1)と制御量である交流リアクトル電流測定値とは互いに比較され(B2)、誤差量となる。誤差量はP補償(B3)をかけた上で、外乱補償(B4)と加算される(B5)。この加算値にK補償器の処理を施す(B6)ことで、インバータの電流制御のための操作量が得られる。なお、K補償器(B6)の出力は、図の点線部分の処理として、インバータ10をスイッチング動作させることを示すフラグinv_flgが1であればそのまま操作量となり、逆に、inv_flg=0すなわち、インバータ10のスイッチング動作を休止させる場合は、出力電圧指令値の位相により1(非反転)又は−1(反転)を乗じて操作量となる。
《非線形負荷等の突入電流》
図4は、非線形負荷の一例としての、コンデンサインプット型整流回路を示す図である。図において、コンデンサインプット型整流回路4dは、ダイオードブリッジ4bに抵抗4a(抵抗値Rs)を介して交流電圧が入力される。ダイオードブリッジ4bの直流出力側には、コンデンサ4cが並列に接続されている。また、このようなコンデンサインプット型整流回路4dに、直流負荷4e(抵抗値R)が接続されている。コンデンサ4cの電荷が0(又は0近傍)の状態でダイオードブリッジ4bに交流電圧が入力されると、コンデンサ4cをチャージする突入電流が、短時間ではあるが、流れる。電荷が0又は0近傍の状態のコンデンサ4cは、印加電圧に対して短絡に近い状態であり、そのため突入電流は、大電流となる。突入電流のピーク値はダイオードブリッジ4bとコンデンサ4cとによって構成される閉回路の抵抗値に依存する。
このような負荷が交流電路に接続された場合に、大きな突入電流により電力変換装置1は過電流の状態となって運転停止となる場合がある。そうなるのを防止するために、例えば、スイッチング動作期間となるDC/DCコンバータ6をゲートブロックして昇圧を強制的に停止し、電流を抑制することも考えられる。しかし、ゲートブロックしても交流電路の電圧が一時的に低下して直流電源2の電圧より低くなると、負荷4に電流を引き込まれる状態になる。
図5は、このような状態の場合の電流の流れを示す図である。この図は、図1から制御及び計測に関する部分を省略した図である。DC/DCコンバータ6をゲートブロックすると、昇圧を停止させることができるので、電流は抑制できるはずである。なお、インバータは、スイッチング動作する期間ではないので、商用周波数の2倍の周期で極性反転を行っているが、高速なスイッチング動作は行っていない。例えば、今の瞬間には、スイッチング素子Q3,Q6がオン、スイッチング素子Q4,Q5がオフの状態であるとする。
ところが、過電流によって交流電路の電圧(絶対値)の瞬時値が、直流電源2より低くなると、ゲートブロックによりスイッチング素子Q2,Q1は共にオフとなっていても、図の太線で示すように、直流電源2から順に、直流リアクトル7、ダイオードd1、オンになっているスイッチング素子Q3、交流リアクトル12、負荷4、交流リアクトル12、オンになっているスイッチング素子Q6を通って、負荷4に電流が引き込まれる状態となり、過電流の状態が抑止できない場合がある。
《電流抑制制御モード》
そこで、制御部14(図1)は、過電流を検出する状態となった場合は、通常制御モードでの運転を中断し、別のモードに移行する。すなわち、制御部14は、通常制御モードから電流抑制制御モードに移行する。
移行を実行する条件としては、基本的には、図1の電流センサ18又は電流センサ20が、過電流を検出する状態になったこと、である。電流センサ18又は電流センサ20のどちらの検出出力に基づくかは、任意に定め得る。2つの電流センサ18,20が検出する電流値は概ね同じであるが、電流センサ18は、交流リアクトル12に流れる電流のみを検出している。電流センサ20は、交流リアクトル12に流れる電流に交流側コンデンサ13に流れる無効電流も加えた電流を検出している。
具体的には、以下の条件(S1),(S2),(S3)の少なくとも1つを採用することができる。
条件(S1)は、電流センサ18又は20が検出する電流が電流閾値を超える事象が連続して所定回数検出されることである。電流閾値は、過電流で電力変換装置1が停止する電流値よりも低い値である。連続して、とは、サンプリング(サンプリング周波数は例えば20kHz)ごとに複数回連続して、という意味である。これにより、過電流の基本的な事象を確実に検出することができる。
条件(S2)は、電流センサ18又は20が検出する電流の変化勾配(di/dt)が、変化率閾値を超えること、である。変化率閾値は、正すなわち、増加の方向である。すなわち、急激に電流が増大した、という事象を捉える。
また、条件(S3)は、交流電圧の理想正弦波の絶対値と交流電路3への出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値を超えること、である。すなわち、本来出力したい電圧と、実際に交流電路3に現れている電圧とが、後者の電圧の低下によって乖離しているという事象を捉える。
上記(S2)又は(S3)の条件は、過電流に基づいて引き起こされる事象である。このような条件によれば、サンプリングの回数を最小限にすることで、より迅速に、過電流を検出することができる。
上記(S1),(S2),(S3)の条件は、(S1)が最も基本的な事象とも言えるが、通常、相互に関連性があり、1つの条件が成立する場合は、他の条件も成立することが多い。複数の条件を採用する場合は、必要に応じて論理和又は論理積で任意に組み合わせることができる。
過電流を検出する状態になった場合、制御部14は、通常制御モードから電流抑制制御モードに移行する。電流抑制制御モードでは、スイッチング動作を行い得るのは、インバータ10のみとなる。
具体的には例えば、フラグをinv_flg=1に固定し、常時、インバータ10がスイッチング動作するようにする。インバータ10がスイッチング動作を行うことにより、突入電流を抑制することができる。
一方、フラグを固定しない場合には、電圧センサ19が検出する出力電圧と、DC/DCコンバータ6のスイッチング動作停止状態で電圧センサ17が検出するDCバス8の電圧すなわち、直流電源2の電圧から直流リアクトル7での電圧降下分を引いた非昇圧直流入力電圧とを比較する。そして、出力電圧<非昇圧直流入力電圧の場合は、inv_flg=1としてインバータ10がスイッチング動作するようにし、出力電圧≧非昇圧直流入力電圧の場合は、inv_flg=0とするも、DC/DCコンバータ6をゲートブロックする。この場合も結果的に、DC/DCコンバータ6がスイッチング動作せず、出力電圧<非昇圧直流入力電圧の場合にインバータ10がスイッチング動作するのみとなる。
上記のような電流抑制制御モードによれば、インバータ10のスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。また特に、交流電路3への出力電圧が突入電流により非昇圧直流入力電圧より低下した場合でも、負荷に電流を引き込まれることなく、インバータ10のスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。従って、大きな突入電流が流れやすい負荷が接続されても、過電流で運転停止になることなく、電力変換装置1は運転を継続することができる。
《電流抑制制御モードでのインバータ電流制御ブロック図》
図3に戻り、制御部14は、電流抑制制御モードにおけるインバータ出力電流制御に際し、通常制御モードにおけるインバータ出力電流指令値(B1)を定数に変更し、かつ、通常制御モードにおける外乱補償(B4)としてのインバータ電圧指令値に代えて実際の出力電圧を使用する。
このようにして、通常制御モードのインバータ電流制御ブロック図におけるパラメータの変更により、容易に、電流抑制制御モードのインバータ電流制御を実現することができる。
《通常制御モードへの復帰》
電流抑制制御モードから通常制御モードへ復帰する条件としては、基本的には、過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になったこと、である。
具体的には、以下の条件(E1),(E2),(E3)の少なくとも1つを採用することができる。
条件(E1)は、交流電圧であるべき理想正弦波のゼロクロスのタイミングになったこと、である。条件(E2)は、インバータ電圧指令値の絶対値と出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、である。また、条件(E3)は、出力電流が終了時閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、である。これらのうち、少なくとも1つの条件成立により、通常制御モードに復帰することができる。
上記(E1)の条件では、過電流を検出する状態が解消すると推定される。但し、ゼロクロスを通過して再び過電流を検出する状態になる可能性がある。(E2)又は(E3)の条件では、過電流を検出する状態が実際に解消していることを検出することができる。
上記(E1),(E2),(E3)の条件は、(E1)が最も簡素な事象とも言えるが、通常、相互に関連性があり、1つの条件が成立する場合は、他の条件も成立することが多い。複数の条件を採用する場合は、必要に応じて論理和又は論理積で任意に組み合わせることができる。
《検証》
以下、実際に電力変換装置1に直流電源及び負荷を接続して検証する。
電流抑制制御モードへの移行条件としては、30A以上の電流がサンプリング時に2回連続して検出されたこと、とする。逆に、電流抑制制御モードから通常制御モードへの復帰は、電流が20Aになったこと、かつ、インバータ電圧指令値と出力電圧との差が10V以内であること又は、インバータ電圧指令値でゼロクロスになったこと、である。
電流抑制制御は、交流電路3への出力電圧と、非昇圧入力電圧とを比較し、
|出力電圧|<非昇圧入力電圧
であれば、inv_flg=1として、インバータ10のスイッチング動作が可能な状態とする。
|出力電圧|≧非昇圧入力電圧
であれば、DC/DCコンバータ6をゲートブロックする。
図3に戻り、インバータ電流制御について説明する。まず、外乱補償(B4)を、通常制御モードのインバータ電圧指令値に代えて出力電圧とする。また、インバータ電流指令値に代えて定数(ここでは30Aとした。)とする。
ここで、実際の回路を用いて、本手法の有効性の検証を行った。使用する負荷は図4のコンデンサインプット型整流回路を用い、「JIS C 4411−3:2014の無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)、第3部:性能及び試験要求事項」の非線形負荷試験で規定される回路定数決定法を採用した。
本検証では非線形負荷の皮相電力を1000VAと設定し、図4の抵抗4aの抵抗値Rs=0.4Ω、コンデンサ4cのキャパシタンスC=6.65mF、直流負荷4eの抵抗値R=22.6Ωと決定した。検証の諸元について、直流の入力電圧は104Vであり、交流101V(実効値)出力の自立出力運転である。電流抑制モードに切り替える電流の閾値は30A、瞬時過電流保護閾値は135Aと設定している。電流抑制モード終了は理想正弦波のゼロクロスのタイミングとした。
図6に突入電流対策を施した状態で非線形負荷を接続してから定常状態になるまでの波形を示し、図7に過渡時の拡大波形を示す。
交流リアクトル電流または出力電流が閾値に到達すると制御が切り替わり、出力電流を58A以下に抑えられた。過渡期間の初期では、過電流時にインバータの電流抑制制御モード(図7における「2」の期間)となるため、出力電流が一定となる制御がされている。なお、電流抑制制御モードを持たない電力変換装置では同様の条件でシミュレーションでの一例として116Aであった。実験では114Aまで出力電流が増加して過電流保護停止の状態となった。上記の瞬時過電流保護閾値135Aより低い値になったのは直流リアクトルの過電流保護が働いたものと予想される。
過渡期間の終盤では、DC/DCコンバータのみゲートブロックする(図7の「3」の期間)。これにより、出力電圧が正弦波状を保てなくなることで電流の増加が止まる。瞬時過電流保護閾値まで出力電流が増加せずに電力変換装置の運転が継続できていることがわかる。
なお、実施形態の説明及び本検証ではコンデンサインプット型整流回路の負荷の突入電流について説明したが、電流抑制制御は、モータのような誘導性負荷の始動電流に対しても有効である。
《まとめ》
以上のように、この電力変換装置1においては、例えばコンデンサインプット型の負荷のように大きな突入電流が流れやすい負荷が交流電路に接続され、過電流となる突入電流が流れると、これに基づいて制御部14は通常制御モードから電流抑制制御モードに移行する。電流抑制制御モードでは、インバータ10のスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。また特に、交流電路3への出力電圧が突入電流により直流電源2からの入力電圧より低下した場合でも、負荷に電流を引き込まれることなく、インバータ10のスイッチング動作により突入電流を抑制することができる。従って、大きな突入電流が流れやすい負荷が接続されても、過電流で運転停止になることなく、電力変換装置1は運転を継続することができる。
また、制御部14は、電流抑制制御モードにおけるインバータ10の交流側に設けられた交流リアクトル12に流れる交流リアクトル電流制御に際し、指令値を定数に変更し、かつ、外乱補償として出力電圧を使用する。このようにして、通常制御モードにおけるパラメータの変更により容易に、電流抑制制御モードを実現することができる。
《補記》
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電力変換装置
2 直流電源
3 交流電路
4 負荷
4a 抵抗
4b ダイオードブリッジ
4c コンデンサ
4e 直流負荷
4d コンデンサインプット型整流回路
5 直流側コンデンサ
6 DC/DCコンバータ
7 直流リアクトル
8 DCバス
9 中間コンデンサ
10 インバータ
11 フィルタ回路
12 交流リアクトル
13 交流側コンデンサ
14 制御部
15 電圧センサ
16 電流センサ
17 電圧センサ
18 電流センサ
19 電圧センサ
20 電流センサ
d1〜d6 ダイオード
Q1〜Q6 スイッチング素子

Claims (5)

  1. 直流電源と交流電路との間に設けられ、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、
    前記DCバスに接続された中間コンデンサと、
    前記DCバスと前記交流電路との間に設けられたインバータと、
    前記インバータと前記交流電路との間に流れる電流を検出する電流センサと、
    前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する機能を有する、電力変換装置。
  2. 前記交流電路に現れる出力電圧を検出する電圧センサを備え、
    前記制御部は、前記電流抑制制御モードにおける前記インバータの交流側に設けられた交流リアクトルに流れる交流リアクトル電流制御に際し、指令値を定数に変更し、かつ、外乱補償として前記出力電圧を使用する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御部は、前記通常制御モードにおいて、
    (S1)前記電流センサが検出する電流が電流閾値を超える事象が連続して所定回数検出されること、
    (S2)前記電流センサが検出する電流の変化勾配が、変化率閾値を超えること、及び、
    (S3)前記理想正弦波の絶対値と前記出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値を超えること、のうち、
    少なくとも1つの条件が成立することにより、前記電流抑制制御モードに移行する、請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御部は、前記電流抑制制御モードにおいて、
    (E1)前記交流電圧であるべき理想正弦波のゼロクロスのタイミングになったこと、
    (E2)インバータ電圧指令値の絶対値と出力電圧の絶対値との差が、電圧差閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、及び、
    (E3)出力電流が終了時閾値より小さいことが連続して所定回数検出されること、のうち、
    少なくとも1つの条件成立により、前記通常制御モードに復帰する、請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 直流電源とDCバスとの間に設けられたDC/DCコンバータと、前記DCバスに接続された中間コンデンサと、前記DCバスと交流電路との間に設けられたインバータとを備え、前記直流電源の直流電圧が前記交流電路の交流電圧のピーク値より低い状態で、直流/交流の電力変換を行う電力変換装置において、その制御部により実行される電力変換装置の制御方法であって、
    前記電力変換の通常制御モードとして、交流半サイクル内で、前記DC/DCコンバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記インバータはスイッチング動作を停止する期間と、前記インバータがスイッチング動作を行い、かつ、前記DC/DCコンバータはスイッチング動作を停止する期間とが、交互に出現するよう制御し、
    直流から交流への電力変換を前記通常制御モードで行っている場合に、前記電流センサが過電流を検出する状態になったことに基づいて、スイッチング動作を行い得るのは前記インバータのみとする電流抑制制御モードに移行し、
    前記過電流を検出する状態が解消するか又は解消すると推定される状態になれば、前記通常制御モードに復帰する、
    電力変換装置の制御方法。
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