JP5670505B2 - 停電判定手段を有するモータ制御装置 - Google Patents

停電判定手段を有するモータ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、交流電源側から供給された交流電力を直流電力に変換して出力したのちさらにモータの駆動のための交流電力に変換してモータへ供給するモータ制御装置に関し、特に、交流電源側の停電の有無を判定する停電判定手段を有するモータ制御装置に関する。
工作機械、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、あるいは各種ロボット内のモータを駆動するモータ制御装置においては、交流電源側から入力された交流電力を直流電力に一旦変換したのちさらに交流電力に変換し、この交流電力を駆動軸ごとに設けられたモータの駆動電力として用いている。モータ制御装置は、三相交流入力電源のある交流電源側から供給された交流電力を整流して直流電力を出力する整流器と、整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器と、を備え、当該逆変換器の交流側に接続されたモータの速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御する。
このようなモータ制御装置では、整流器の交流電源側において停電が発生し入力電源電圧が低下すると、モータの正常な運転を継続することができなくなる。このため、モータ、当該モータを駆動するモータ制御装置、当該モータ制御装置が駆動するモータに接続されたツール、当該ツールが加工する加工対象、当該モータ制御装置を有する製造ラインなどが、破損したり変形するなどといった何らかの障害が生じる可能性がある。したがって、整流器の交流電源側に停電判定手段を設けて整流器の交流電源側の停電発生の有無を監視し、整流器の交流電源側に停電が発生したと停電判定手段が判定した場合には、モータ制御装置は上記障害を回避するかもしくは最小限に抑えるための保護動作を行うよう動作する必要がある。
停電判定方法として、例えば、整流器の交流電源側の三相交流入力電圧をそれと等価な二相座標上の電圧ベクトルに座標変換し、そのベクトルの振幅を計算することによって、電源電圧の振幅値を算出し、その振幅値が所定の基準電圧値を下回る状態が所定の基準時間継続したことをもって停電を検出する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。図9は、特許文献1(特開2006−14546号公報)に記載された発明における停電検出方法を説明する図である。モータ制御装置を構成する整流器100の三相交流入力電源3が接続された側の交流電圧を交流電圧検出手段111にて検出し、電圧振幅演算手段112によりその電圧振幅値を算出する。停電判定手段113は、電圧振幅演算手段112により算出した振幅値が所定の基準電圧値を下回る状態が所定の基準時間継続したとき、整流器100の交流電源側において停電が発生したと判定する。
また、近年、電源高調波および無効電力の低減への要求から、モータ制御装置における整流器として、パルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)を用いた整流器(以下、「PWM整流器」と称する)の利用が広がっている。PWM整流器は、半導体スイッチング素子のブリッジ回路として構成されるものであり、半導体スイッチング素子のスイッチング動作がスイッチング指令により制御されることで、入力された交流電力を直流電力に変換して出力する電力変換動作を行う。
PWM整流器を有するモータ制御装置において、電源電圧の極性に合わせてレベルが変わり、電源周波数と同じ周波数成分を有する信号にPWM周波数成分が含まれることを検出したときに停電が発生したと判定する方法がある(例えば、特許文献2参照。)。
また例えば、モータ制御装置における電圧指令値の絶対値が停電検出レベル以下になった場合に停電を検出する方法がある(例えば、特許文献3参照。)。
特開2006−14546号公報 特開平7−322626号公報 特開2009−44781号公報
しかし、特許文献1(特開2006−14546号公報)に記載された整流器にPWM整流器を適用した場合、このPWM整流器の交流電源側が開放状態となる停電が発生したとき、直流出力電圧が整流回路を通じて入力電圧として表れるため、直流出力電圧が低下しない回生動作時には、上記の方法にて交流電源側の停電を検出することができない。図10は、従来のPWM整流器と逆変換器とを有するモータ制御装置において、直流出力電圧が低下しない回生動作時におけるPWM整流器の交流電源側の停電検出について説明する図である。PWM整流器200では、スイッチング素子のオンオフ制御が常時行われているため、停電発生時にPWM整流器200の交流電源側が開放状態になると、図10に示すようにオンしているスイッチング素子を通じて直流電圧が交流電圧検出手段211に現れる。PWM整流器200が交流電力を直流電力に変換する力行動作中にある場合は、PWM整流器200が出力する直流電圧が低下することにより交流電圧検出手段211が検出する交流電圧も低下し、したがって電圧振幅演算手段212が算出する電圧振幅値が低下するため、停電判定手段213は、多少の検出遅れはあるものの電圧振幅による停電検出を行うことができる。しかしながら、PWM整流器200が直流電力を交流電力に変換する回生動作中にある場合は、モータ(図示せず)からの回生エネルギーにより直流電圧が上昇し、交流電圧検出手段211が検出する交流電圧も上昇して、電圧振幅演算手段212が算出する電圧振幅値が上昇するため、停電判定手段213はPWM整流器200の交流電源側の停電を検出することができない。
また、特許文献2(特開平7−322626号公報)に記載された発明によれば、停電発生の判定に用いられる電源周波数と同じ周波数成分を有する信号は、PWM整流の交流電源側に一般的に備えられているLCフィルタによりPWM周波数成分が現れにくくなるため、LCフィルタがない場合のみ安定して停電の検出ができるという欠点がある。
また、特許文献3(特開2009−44781号公報)に記載された発明によれば、回生動作中に停電が発生した場合、電圧指令値が小さくなることはないため、停電を検出することができない。
したがって本発明の目的は、上記問題に鑑み、回生動作状態においてPWM整流器の交流電源側が開放状態となる停電を検出することができるモータ制御装置を提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明においては、モータ制御装置は、交流電源側における交流電力と直流側である直流リンクにおける直流電力とを相互電力変換するPWM整流器と、直流リンクに接続され、直流リンクにおける直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器と、PWM整流器の交流電源側の交流電圧値を検出する交流電圧検出手段と、交流電圧値から電源電圧位相を算出する位相演算手段と、PWM整流器の交流電源側の交流電流値を検出する交流電流検出手段と、入力された電流指令と交流電流値との偏差と、電源電圧位相とに基づいてPWM整流器の電力変換動作を制御する交流電圧指令を生成する電流ループ制御手段と、交流電圧指令の大きさが所定の電圧規定値以上の場合、電流ループ飽和状態であると判定する電流ループ飽和状態判定手段と、PWM整流器が、交流電力を直流電力に変換する力行動作状態にあるかあるいは直流電力を交流電力に変換する回生動作状態にあるかを判定する動作判定手段と、動作判定手段および電流ループ飽和状態判定手段の判定結果を用いて、PWM整流器の交流電源側の停電の有無を判定する停電判定手段と、を備える。
本発明の第1の態様によれば、停電判定手段は、動作判定手段により回生動作状態であると判定される第1要件と、電流ループ飽和状態判定手段により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、を用いてPWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。
また、本発明の第2の態様は、上述の第1の態様によるモータ制御装置に、直流リンクにおける直流電圧値を検出する直流電圧検出手段と、入力された直流電圧指令と直流電圧値との偏差に基づいて電流ループ制御手段に入力される電流指令を生成する電圧ループ制御手段と、電流指令の大きさが所定の電流規定値以上の場合、電圧ループ飽和状態であると判定する電圧ループ飽和状態判定手段と、をさらに備えたものであり、停電判定手段は、上記第1要件と、上記第2要件と、電圧ループ飽和状態判定手段により電圧ループ飽和状態であると判定される第3要件と、を用いてPWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。
また、本発明の第3の態様は、上述の第1の態様によるモータ制御装置に、交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段をさらに備えたものであり、停電判定手段は、上記第1要件と、上記第2要件と、電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いてPWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。
また、本発明の第4の態様は、上述の第2の態様によるモータ制御装置に、交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段をさらに備えたものであり、停電判定手段は、上記第1要件と、上記第2要件と、上記第3要件と、電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いてPWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。
また、本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様によるモータ制御装置に、交流電圧検出手段により検出された交流電圧値から電圧振幅値を算出する電圧振幅演算手段をさらに備えたものであり、停電判定手段はさらに、電圧振幅値が所定の振幅値以下である場合にも、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。
本発明によれば、三相交流入力電源から供給された交流電力を整流して直流電力を出力するPWM整流器と、PWM整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器とを備えるモータ制御装置において、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電が発生した場合、当該停電を正確に検出することができる。PWM整流器の交流電源側で停電の発生を正確に検出できれば、このモータ制御装置が駆動するモータ、当該モータに接続されたツール、当該ツールが加工する加工対象、当該モータ制御装置を有する製造ラインなどを保護するための各種保護動作を確実に実行することができるので、安全性が向上する。
本発明の第1の実施例における停電判定手段では、動作判定手段が回生動作状態にあると判定し、かつ電流ループ飽和状態判定手段が電流ループ飽和状態であると判定した場合に、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定するので、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電が発生した場合、当該停電を正確に検出することができる。
本発明の第2の実施例における停電判定手段では、動作判定手段が回生動作状態にあると判定し、かつ電流ループ飽和状態判定手段が電流ループ飽和状態であると判定し、かつ電圧ループ飽和状態判定手段が電圧ループ飽和状態であると判定した場合に、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定するので、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電が発生した場合、当該停電をより一層正確に検出することができる。
本発明の第3の実施例における停電判定手段では、動作判定手段が回生動作状態にあると判定し、かつ電流ループ飽和状態判定手段が電流ループ飽和状態であると判定し、かつ電流振幅演算手段により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下である場合に、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定するので、PWM整流器が回生する電力が過大となった場合において交流電源側に停電が発生したと誤判定することはなくなり、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電をより一層正確に検出することができる。
本発明の第4の実施例における停電判定手段では、動作判定手段が回生動作状態にあると判定し、かつ電流ループ飽和状態判定手段が電流ループ飽和状態であると判定し、かつ電圧ループ飽和状態判定手段が電圧ループ飽和状態であると判定し、かつ電流振幅演算手段により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下である場合に、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定するので、PWM整流器が回生する電力が過大となった場合において交流電源側に停電が発生したと誤判定することはなくなり、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電をより一層正確に検出することができる。
本発明の第5の実施例における停電判定手段では、上述の第1〜第4の実施例による停電判定に加え、交流電源側の電圧振幅値が所定の振幅値以下である場合においても、PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する。これにより、PWM整流器が、力行動作状態、無負荷動作状態あるいは回生動作状態のいずれにある場合においても、交流電源側の停電を検出することができる。
本発明の第1の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。 三相交流電流を例示する図である。 三相二相変換を説明する図である。 本発明の第2の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。 PWM整流器の制御ブロック図である。 本発明の第3の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。 本発明の第4の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。 本発明の第5の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。 特許文献1(特開2006−14546号公報)に記載された発明における停電検出方法を説明する図である。 従来のPWM整流器と逆変換器とを有するモータ制御装置において、直流出力電圧が低下しない回生動作時におけるPWM整流器の交流電源側の停電検出について説明する図である。
図1は、本発明の第1の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。
本発明の第1の実施例によれば、モータ制御装置1は、PWM整流器11と、逆変換器12と、交流電圧検出手段13と、位相演算手段14と、交流電流検出手段15と、電流ループ制御手段16と、電流ループ飽和状態判定手段17と、動作判定手段18と、停電判定手段19と、を備える。
PWM整流器11は、半導体スイッチング素子のブリッジ回路として構成されるものであり、半導体スイッチング素子のスイッチング動作がスイッチング指令により制御されることで、商用の三相交流入力電源3のある交流電源側における交流電力と直流側である直流リンクにおける直流電力とを相互電力変換する。PWM整流器11の交流電源側にはLCフィルタ4およびACリアクトル5が接続される。
PWM整流器11と逆変換器12とは、直流リンク20を介して接続される。逆変換器12は、例えばPWMインバータなどのような、内部にスイッチング素子を有する変換回路として構成される。なお、モータ制御装置1で複数のモータ2を駆動制御する場合にはこれらモータ2ごとに逆変換器12が設けられる。逆変換器12は、直流リンク20における直流電力とモータ2の駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換するものである。モータ2は、逆変換器12から供給された電圧可変および周波数可変の三相交流電力に基づいて動作する。また、モータ2の制動時に発生した回生電力は逆変換器12を介して直流リンク20へ戻される。
交流電圧検出手段13は、PWM整流器11の交流電源側の交流電圧値を検出する。交流電圧検出手段13により検出された交流電圧値は位相演算手段14に送られる。
位相演算手段14は、交流電圧値から電源電圧位相を算出する。位相演算手段14により検出された電源電圧位相は電流ループ制御手段16に送られる。
交流電流検出手段15は、PWM整流器11の交流電源側の交流電流値を検出する。交流電流検出手段15により検出された交流電流値は三相二相変換手段21に送られる。
三相二相変換手段21は、交流電流検出手段15が検出した三相座標上の交流電流値を三相二相変換して二相座標上の電流ベクトルに変換する。図2は、三相交流電流を例示する図であり、図3は、三相二相変換を説明する図である。図2に示すようなRST三相の交流電流は、三相座標上では図3(a)のような電流ベクトルで表される。この三相座標上の電流ベクトルを三相二相変換すると、図3(b)に示すような二相座標上の電流ベクトルとなる。なお、三相交流電圧についても同様に二相座標上の電圧ベクトルに座標変換することができる。
電流ループ制御手段16は、入力された電流指令と交流電流値との偏差と、電源電圧位相とに基づいて、PWM整流器11の電力変換動作を制御する交流電圧指令を生成する。
交流電圧指令クランプ手段22は、まず電流ループ制御手段16で生成された交流電圧指令の大きさを算出する。交流電圧指令の大きさとして、例えば図3(b)において示した二相座標上のベクトルノルムを計算する。一般に、交流電圧指令の大きさには、PWM整流器11内の半導体スイッチング素子などの定格電流に応じて上限値が定められているが、交流電圧指令クランプ手段22では、算出した交流電圧指令の大きさが上限値以上の場合、電流ループ制御手段16で生成された交流電圧指令を上限値でクランプする。このクランプされた交流電圧指令は二相三相変換手段23へ送出される。以下、交流電圧指令クランプ手段22から二相三相変換手段23へ送出される交流電圧指令を「クランプ判定後の交流電圧指令」と称する。また、電流ループ飽和状態判定手段17へは、交流電圧指令クランプ手段22により交流電圧指令がクランプされた場合にはその旨が通知される。なお、交流電圧指令クランプ手段22が算出した交流電圧指令の大きさが上限値未満の場合には、電流ループ制御手段16により生成された交流電圧指令がそのまま、「クランプ判定後の交流電圧指令」として二相三相変換手段23へ送出される。
二相三相変換手段23は、交流電圧指令クランプ手段22から受信した二相座標上のクランプ判定後の交流電圧指令を二相三相変換して三相座標上のPWM電圧指令に変換し、スイッチング制御手段24へ送出する。二相三相変換は、図3を参照して説明した三相二相変換の逆変換である。
スイッチング制御手段24は、PWM電圧指令と所定のキャリア周波数の三角波キャリア信号とを比較し、PWM整流器11内の半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御するためのスイッチング指令を生成する。これにより、PWM整流器11においては、内部の半導体スイッチング素子のスイッチング動作がスイッチング指令により制御され、交流電源側における交流電力と直流側である直流リンクにおける直流電力とが相互電力変換される。
上述のように、交流電圧指令クランプ手段22により交流電圧指令がクランプされた場合にはその旨が電流ループ飽和状態判定手段17へ通知される。交流電圧指令がクランプされた状態をここでは「電流ループ飽和状態」と称する。電流ループ飽和状態判定手段17は、交流電圧指令クランプ手段22により交流電圧指令がクランプされた場合すなわち交流電圧指令の大きさが所定の上限値以上の場合、電流ループ飽和状態であると判定し、その旨を停電判定手段19へ通知する。
動作判定手段18は、PWM整流器11が、交流電力を直流電力に変換する力行動作状態にあるかあるいは直流電力を交流電力に変換する回生動作状態にあるかを判定する。力行動作状態にあるかあるいは回生動作状態にあるかの判定は、例えば交流電流検出手段15により検出された交流電流値について三相二相変換手段21により三相二相変換された電流ベクトルを、さらにdq変換して得られたd相電流の極性を用いて判定する。交流電源側からPWM整流器11に流れ込む方向の交流電流値についてのd相電流を例えば正としたとき、動作判定部18は、d相電流が正の場合には力行動作状態にあると判定し、負の場合には回生動作状態にあると判定する。動作判定手段18による判定結果は停電判定手段19へ通知される。
停電判定手段19は、電流ループ飽和状態判定手段17および動作判定手段18の判定結果を用いて、PWM整流器の交流電源側の停電の有無を判定する。
本発明の第1の実施例では、動作判定手段18により回生動作状態であると判定される第1要件と、電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、を用いてPWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわち、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定された(第2要件)場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。PWM整流器11の回生動作中に停電が発生した場合、PWM整流器はスイッチング指令通りの電流が流せなくなるため、電流指令と、交流電流値を三相二相変換手段21により三相二相変換した電流ベクトルとの偏差が大きくなり、電流ループ制御手段16が出力する交流電圧指令が大きくなる。交流電圧指令の大きさが所定の上限値以上になると、上述のように電流ループ制御手段16により生成された交流電圧指令は交流電圧指令クランプ手段22にてクランプされ、電流ループ飽和状態判定手段17にて電流ループ飽和状態と判定される。そこで、本発明の第1の実施例における停電判定手段19では、動作判定手段18により回生動作状態にあると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定された(第2要件)場合に、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。第1要件および第2要件を満たす場合に交流電源側に停電が発生したと判定することにより、三相交流入力電源のある交流電源側から供給された交流電力を整流して直流電力を出力するPWM整流器と、PWM整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器とを備えるモータ制御装置において、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電が発生した場合、当該停電を正確に検出することができる。
図4は、本発明の第2の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。本発明の第2の実施例は、図1の第1の実施例におけるモータ制御装置1において、電圧制御ループを追加したものである。図5は、PWM整流器の制御ブロック図である。
図5に示すように、一般にPWM整流器の制御系は、電圧ループ制御手段26と電流ループ制御手段16とで構成される。電圧ループ制御手段26は、入力された直流電圧指令と、直流リンク20に設けられた平滑コンデンサCの直流電圧値との偏差から、電流指令を生成する。図5において、電圧ループ制御手段26の伝達関数をCV(S)とする。電圧ループ制御手段26により生成された電流指令の大きさには、PWM整流器11内の半導体スイッチング素子などの定格電流に応じて上限値が定められており、その上限値以上の場合には電流指令はクランプされる(参照符号31)。電流指令がクランプされた状態をここでは「電圧ループ飽和状態」と称する。電流ループ制御手段16は、入力された電流指令と交流電流値との偏差と、電源電圧位相とに基づいて、PWM整流器11の電力変換動作を制御する交流電圧指令を生成する。図5において、電流ループ制御手段16の伝達関数をCI(S)とする。上述の第1の実施例においても説明したが電流ループ制御手段16により生成された交流電圧指令の大きさには、PWM整流器11内の半導体スイッチング素子などの定格電流に応じて上限値が定められており、その上限値以上の場合には交流電圧指令はクランプされる(参照符号32)。図5において、伝達関数PI(S)およびPV(S)は制御対象を示す。
本発明の第2の実施例では、上述の第1の実施例において用いた動作判定手段18および電流ループ飽和状態判定手段17の判定結果の判定結果に加えて、さらに電圧ループ飽和状態を、交流電源側の停電の有無の判定に用いる。すなわち、本発明の第2の実施例によれば、図1を参照して説明した第1の実施例によるモータ制御装置1における構成要素に加え、直流電圧検出手段25と、電圧ループ制御手段26と、電流指令クランプ手段27と、電圧ループ飽和状態判定手段28と、を備える。
直流電圧検出手段25は、直流リンク20における直流電圧値(すなわち平滑コンデンサCの直流電圧値)を検出する。直流電圧検出手段25により検出された直流電値は電圧ループ制御手段26に送られる。
電圧ループ制御手段26は、入力された直流電圧指令と直流電圧検出手段25により検出された直流電値との偏差に基づいて、電流指令を生成する。
電流指令クランプ手段27は、まず電圧ループ制御手段26で生成された電流指令の大きさを算出する。電流指令の大きさとして、例えば図3(b)を参照して説明した二相座標上のベクトルノルムを計算する。一般に、電流指令の大きさには、PWM整流器11内の半導体スイッチング素子などの定格電流に応じて上限値が定められている。電流指令クランプ手段27が算出した電流指令の大きさが上限値以上の場合、電圧ループ制御手段26で生成された電流指令を上限値でクランプする。このクランプされた電流指令は電流ループ制御手段16へ送出される。以下、電流指令クランプ手段27から電流ループ制御手段16へ送出される電流指令を「クランプ判定後の電流指令」と称する。図5を参照して説明したように、電流指令がクランプされた状態は「電圧ループ飽和状態」と称される。また、電圧ループ飽和状態判定手段28へは、電流指令クランプ手段27により電流指令がクランプされた場合にはその旨が通知される。なお、電流指令クランプ手段27が算出した電流指令の大きさが上限値未満の場合には、電圧ループ制御手段26により生成された電流指令がそのまま、「クランプ判定後の電流指令」として電流ループ制御手段16へ送出される。
電圧ループ飽和状態判定手段28は、電流指令クランプ手段27により電流指令がクランプされた場合すなわち電流指令の大きさが所定の上限値以上の場合、電圧ループ飽和状態であると判定し、その旨を停電判定手段19へ通知する。
本発明の第2の実施例では、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定される第1要件と、電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定される第3要件と、を用いてPWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわち、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定され(第2要件)、かつ電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定された(第3要件)場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。PWM整流器11の回生動作中に停電が発生した場合、PWM整流器はスイッチング指令通りの電流が流せなくなるため、電流指令と、交流電流値を三相二相変換手段21により三相二相変換した電流ベクトルとの偏差が大きくなり、電流ループ制御手段16が出力する交流電圧指令が大きくなる。交流電圧指令の大きさが所定の上限値以上になると、電流ループ制御手段16により生成された交流電圧指令は交流電圧指令クランプ手段22にてクランプされ、電流ループ飽和状態判定手段17にて電流ループ飽和状態と判定される。また、PWM整流器はスイッチング指令通りの電流が流せなくなった結果、PWM整流器11の直流側である直流リンク20における直流電圧が上昇し、直流電圧指令と直流電圧検出手段25により検出された直流電圧値との偏差が大きくなり、電圧ループ制御手段26が出力する電流指令が大きくなる。電流指令の大きさが上限値以上になると、電圧ループ制御手段26で生成された電流指令が電流指令クランプ手段27にてクランプされ、電圧ループ飽和状態判定手段28にて電圧ループ飽和状態と判定される。そこで、本発明の第2の実施例における停電判定手段19では、第1要件、第2要件および第3要件の全てを満たす場合に交流電源側に停電が発生したと判定する。これにより、三相交流入力電源のある交流電源側から供給された交流電力を整流して直流電力を出力するPWM整流器と、PWM整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器とを備えるモータ制御装置において、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電が発生した場合、当該停電をより一層正確に検出することができる。
なお、これ以外の回路構成要素については図1に示す回路構成要素と同様であるので、同一の回路構成要素には同一符号を付して当該回路構成要素についての詳細な説明は省略する。
図6は、本発明の第3の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。上述の第1の実施例では、停電判定手段19は、動作判定手段18が回生動作状態にあると判定し、かつ、電流ループ飽和状態判定手段17が電流ループ飽和状態であると判定した場合に、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定した。しかしながら、第1の実施例では、回生動作中において交流電源側に停電が発生していなくても、PWM整流器11が回生する電力が過大となった場合、半導体スイッチング素子の定格電流以上の電流を流そうとするため、交流電圧指令が上限値でクランプされてしまい、これにより電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定されてしまうので、交流電源側に停電が発生したと誤判定してしまう可能性がある。そこで、本発明の第3の実施例では、回生動作中に停電が発生した場合には電流が流れないという現象を利用し、上述の第1の実施例において用いた動作判定手段18の判定結果および電流ループ飽和状態判定手段17の判定結果に加えて、PWM整流器11の交流電源側の電流振幅値を、交流電源側の停電の有無の判定に用いる。
本発明の第3の実施例によれば、図6に示すように、図1を参照して説明した第1の実施例によるモータ制御装置1における回路構成要素に加え、交流電流検出手段15により検出された交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段29をさらに備える。電流振幅演算手段29による電流振幅値の算出方法としては、例えば、交流電流検出手段15により検出された交流電流値を三相二相変換した電流ベクトルノルムを算出する方法や、交流電流検出手段15により検出された交流電流値のピーク値を算出する方法などがある。
本発明の第3の実施例では、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定される第1要件と、電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、電流振幅演算手段29により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いてPWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわち、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定され(第2要件)、かつ電流振幅演算手段29により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下である(第4要件)場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。ここで、「所定の振幅値」とは例えば0に近い値に設定すればよい。PWM整流器11の回生動作中に開放状態となる停電が発生した場合、PWM整流器11の交流電源側には交流電流が流れない。そこで、本発明の第3の実施例における停電判定手段19では、第1要件、第2要件および第4要件の全てを満たす場合に交流電源側に停電が発生したと判定する。これにより、三相交流入力電源のある交流電源側から供給された交流電力を整流して直流電力を出力するPWM整流器と、PWM整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器とを備えるモータ制御装置において、PWM整流器が回生する電力が過大となった場合において交流電源側に停電が発生したと誤判定することはなくなり、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電をより一層正確に検出することができる。
なお、これ以外の回路構成要素については図1に示す回路構成要素と同様であるので、同一の回路構成要素には同一符号を付して当該回路構成要素についての詳細な説明は省略する。
図7は、本発明の第4の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。上述の第2の実施例では、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態にあると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定され(第2要件)、かつ電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定された(第要件)場合に、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定した。しかしながら、第2の実施例では、第1の実施例の場合同様、回生動作中において交流電源側に停電が発生していなくても、PWM整流器11が回生する電力が過大となった場合においても電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定されてしまうので、交流電源側に停電が発生したと誤判定してしまう。そこで、本発明の第4の実施例では、回生動作中に停電が発生した場合には電流が流れないという現象を利用し、上述の第2の実施例において用いた動作判定手段18、電流ループ飽和状態判定手段17、および電圧ループ飽和状態判定手段28の判定結果に加えて、PWM整流器11の交流電源側の電流振幅値を、交流電源側の停電の有無の判定に用いる。
本発明の第4の実施例によれば、図7に示すように、図4を参照して説明した第2の実施例によるモータ制御装置1における回路構成要素に加え、交流電流検出手段15により検出された交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段29をさらに備える。電流振幅演算手段29による電流振幅値の算出方法としては、例えば、交流電流検出手段15により検出された交流電流値を三相二相変換した電流ベクトルノルムを算出する方法や、交流電流検出手段15により検出された交流電流値のピーク値を算出する方法などがある。
本発明の第4の実施例では、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定される第1要件と、電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定される第3要件と、電流振幅演算手段29により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いてPWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわち、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定され(第2要件)、かつ電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定され(第3要件)、かつ電流振幅演算手段29により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下である(第4要件)場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。ここで、「所定の振幅値」とは例えば0に近い値に設定すればよい。PWM整流器11の回生動作中に開放状態となる停電が発生した場合、PWM整流器11の交流電源側には交流電流が流れない。そこで、本発明の第4の実施例における停電判定手段19では、第1要件、第2要件、第3要件および第4要件の全てを満たす場合に交流電源側に停電が発生したと判定する。これにより、三相交流入力電源のある交流電源側から供給された交流電力を整流して直流電力を出力するPWM整流器と、PWM整流器の直流側である直流リンクに接続され、直流リンクの直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器とを備えるモータ制御装置において、PWM整流器が回生する電力が過大となった場合において交流電源側に停電が発生したと誤判定することはなくなり、PWM整流器が回生動作中に交流電源側が開放状態になる停電をより一層正確に検出することができる。
なお、これ以外の回路構成要素については図4に示す回路構成要素と同様であるので、同一の回路構成要素には同一符号を付して当該回路構成要素についての詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の第5の実施例によるモータ制御装置の原理ブロック図である。本発明の第5の実施例は、上述の第1〜第4の実施例において、PWM整流器11の交流電源側の電圧振幅値が所定の振幅値以下である場合においても、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定するものである。ここでは一例として、図7を参照して説明した第4の実施例によるモータ制御装置1における回路構成要素に加え、電圧振幅演算手段30をさらに備えたものについて説明する。
電圧振幅演算手段30は、交流電圧検出手段13により検出された交流電圧値から電圧振幅値を算出する。電圧振幅演算手段30による電圧振幅値の算出方法としては、例えば、交流電圧検出手段13により検出された交流電圧値を三相二相変換した電圧ベクトルノルムを算出する方法や、交流電圧検出手段13により検出された交流電圧値のピーク値を算出する方法などがある。算出された電圧振幅値は停電判定手段19へ送出される。
本発明の第5の実施例では、停電判定手段19は、電圧振幅演算手段30により算出された電圧振幅値が所定の振幅値以下である場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわちこの場合、PWM整流器11が力行動作状態もしくは無負荷動作状態にある場合に、交流電源側で発生した停電を検出するものである。また、PWM整流器11が回生動作中に交流電源側が開放状態にならない停電も検出することができる。一方、停電判定手段19は、動作判定手段18により回生動作状態であると判定され(第1要件)、かつ電流ループ飽和状態判定手段17により電流ループ飽和状態であると判定され(第2要件)、かつ電圧ループ飽和状態判定手段28により電圧ループ飽和状態であると判定され(第3要件)、かつ電流振幅演算手段29により算出された電流振幅値が所定の振幅値以下である(第4要件)場合、PWM整流器11の交流電源側に停電が発生したと判定する。すなわちこの場合、PWM整流器11が回生動作状態にある場合に、交流電源側が開放状態になる停電を検出する。このように、本発明の第5の実施例によれば、PWM整流器が、力行動作状態、無負荷動作状態あるいは回生動作状態のいずれにある場合においても、交流電源側の停電を検出することができる。
なお、これ以外の回路構成要素については図7に示す回路構成要素と同様であるので、同一の回路構成要素には同一符号を付して当該回路構成要素についての詳細な説明は省略する。
本発明は、工作機械、鍛圧機械、射出成形機、産業機械、あるいは各種ロボット内のモータを駆動するモータ制御装置として、入力された交流を直流に変換するPWM整流器と、PWM整流器から出力された直流を各モータの駆動電力としてそれぞれ供給される交流に変換する逆変換器と、を有するものにおいて、PWM整流電源器の交流電源側の停電の発生の有無の判定に適用することができる。
1 モータ制御装置
2 モータ
3 三相交流入力電源
4 LCフィルタ
5 ACリアクトル
11 PWM整流器
12 逆変換器
13 交流電圧検出手段
14 位相演算手段
15 交流電流検出手段
16 電流ループ制御手段
17 電流ループ飽和状態判定手段
18 動作判定手段
19 停電判定手段
20 直流リンク
21 三相二相変換手段
22 交流電圧指令クランプ手段
23 二相三相変換手段
24 スイッチング制御手段
25 直流電圧検出手段
26 電圧ループ制御手段
27 電流指令クランプ手段
28 電圧ループ飽和状態判定手段
29 電流振幅演算手段
30 電圧振幅演算手段

Claims (4)

  1. 交流電源側における交流電力と直流側である直流リンクにおける直流電力とを相互電力変換するPWM整流器と、
    前記直流リンクに接続され、前記直流リンクにおける直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器と、
    前記PWM整流器の交流電源側の交流電圧値を検出する交流電圧検出手段と、
    前記交流電圧値から電源電圧位相を算出する位相演算手段と、
    前記PWM整流器の交流電源側の交流電流値を検出する交流電流検出手段と、
    入力された電流指令と前記交流電流値との偏差と、前記電源電圧位相とに基づいて前記PWM整流器の電力変換動作を制御する交流電圧指令を生成する電流ループ制御手段と、
    前記交流電圧指令の大きさが所定の電圧規定値以上の場合、電流ループ飽和状態であると判定する電流ループ飽和状態判定手段と、
    前記PWM整流器が、交流電力を直流電力に変換する力行動作状態にあるかあるいは直流電力を交流電力に変換する回生動作状態にあるかを判定する動作判定手段と、
    前記動作判定手段および前記電流ループ飽和状態判定手段の判定結果を用いて、前記PWM整流器の交流電源側の停電の有無を判定する停電判定手段と、
    前記直流リンクにおける直流電圧値を検出する直流電圧検出手段と、
    入力された直流電圧指令と前記直流電圧値との偏差に基づいて前記電流ループ制御手段に入力される前記電流指令を生成する電圧ループ制御手段と、
    前記電流指令の大きさが所定の電流規定値以上の場合、電圧ループ飽和状態であると判定する電圧ループ飽和状態判定手段と、
    を備え
    前記停電判定手段は、前記動作判定手段により回生動作状態であると判定される第1要件と、前記電流ループ飽和状態判定手段により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、前記電圧ループ飽和状態判定手段により電圧ループ飽和状態であると判定される第3要件と、を用いて前記PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段をさらに備え、
    前記停電判定手段は、前記第1要件と、前記第2要件と、前記第3要件と、前記電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いて前記PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する請求項に記載のモータ制御装置。
  3. 交流電源側における交流電力と直流側である直流リンクにおける直流電力とを相互電力変換するPWM整流器と、
    前記直流リンクに接続され、前記直流リンクにおける直流電力とモータの駆動電力もしくは回生電力である交流電力とを相互電力変換する逆変換器と、
    前記PWM整流器の交流電源側の交流電圧値を検出する交流電圧検出手段と、
    前記交流電圧値から電源電圧位相を算出する位相演算手段と、
    前記PWM整流器の交流電源側の交流電流値を検出する交流電流検出手段と、
    入力された電流指令と前記交流電流値との偏差と、前記電源電圧位相とに基づいて前記PWM整流器の電力変換動作を制御する交流電圧指令を生成する電流ループ制御手段と、
    前記交流電圧指令の大きさが所定の電圧規定値以上の場合、電流ループ飽和状態であると判定する電流ループ飽和状態判定手段と、
    前記PWM整流器が、交流電力を直流電力に変換する力行動作状態にあるかあるいは直流電力を交流電力に変換する回生動作状態にあるかを判定する動作判定手段と、
    前記動作判定手段および前記電流ループ飽和状態判定手段の判定結果を用いて、前記PWM整流器の交流電源側の停電の有無を判定する停電判定手段と、
    前記交流電流値から電流振幅値を算出する電流振幅演算手段と、
    を備え、
    前記停電判定手段は、前記動作判定手段により回生動作状態であると判定される第1要件と、前記電流ループ飽和状態判定手段により電流ループ飽和状態であると判定される第2要件と、前記電流振幅値が所定の振幅値以下であるという第4要件と、を用いて前記PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 前記交流電圧値から電圧振幅値を算出する電圧振幅演算手段をさらに備え、
    前記停電判定手段はさらに、前記電圧振幅値が所定の振幅値以下である場合、前記PWM整流器の交流電源側に停電が発生したと判定する請求項1〜のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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