JP2019002738A - バイオセンサおよびそれを用いた測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素化された構造を有し、試料中のアスコルビン酸等の妨害物質の影響を低減し、高感度で簡便にグルコース等の濃度測定を行うことのできるバイオセンサを提供する。
【解決手段】作用極12および対極13を含む電極対と、少なくとも作用極12上に載置される試薬層16とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサAであって、試薬層16は、測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を測定電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、電子伝達物質の酸化還元電位は第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とするバイオセンサ。
【選択図】図1

Description

本開示は、バイオセンサおよびそれを用いた測定方法に関する。
グルコース酸化還元酵素と電子伝達物質を試薬層に含む酵素電極を用いて生体試料中のグルコースを定量するグルコースセンサが広く使用されている。しかしながら、従来のグルコースセンサでは、アスコルビン酸等の妨害物質を含んだ点滴や投薬などの処置を行なった測定対象者から得られた試料を測定した場合、グルコースの測定値が実際の血糖値より高値または低値を示す問題があった。これは、グルコース酸化還元酵素がグルコースだけではなくアスコルビン酸等の妨害物質とも反応し、更に、電子伝達物質とも直接反応するためであり、測定電流値がアスコルビン酸等の妨害物質との反応を受けた値となり、グルコース濃度が正確に測定できないことが理由である。このような問題はグルコースセンサだけではなく、乳酸を測定する乳酸センサ等、他のバイオセンサでも発生するものであった。
そこで、アスコルビン酸等の妨害物質の影響を低減させた測定方法が提案されている。特許文献1では、第1の電極対で得た電荷から、メディエータ(電子伝達物質)のみが塗布されている第2の電極を用いて得た電荷を差し引くことで、レドックスメディエータの酸化状態に起因する誤差を実質的に除去する、または拡散性レドックスメディエータに起因するバックグラウンド電流を除去するという測定方法が開示されている。しかし、特許文献1に記載の方法では、メディエータのみを用いて酸化還元物質を測定するために別の電極を用意せねばならず、狭い反応領域内に試薬を区別して塗布して電極を製造する必要があるという問題や、コンタミが発生すると正確な測定が行えなくなるため、品質の確保が難しいという問題がある。
特許文献2では、少なくとも一つの電極対が酵素および酸化還元媒介剤(電子伝達物質)を含み、別の少なくとも1つの電極が酵素を含まずに酸化還元媒介剤を含む電気化学センサが開示されている。この電気化学センサも酸化還元媒介剤のみを用いて酸化還元物質を測定するために別の電極を用意せねばならず、特許文献1に記載の方法と同様の問題がある。
一方、特許文献3では、試薬層にグルコースオキシダーゼとアスコルビン酸オキシダーゼを含む電極を用い、試料中のアスコルビン酸をアスコルビン酸オキシダーゼによって酸化し、グルコース濃度測定へのアスコルビン酸の影響を低下させるという技術が開示されている。しかし、この技術では、試料液中のグルコ−スの酸化に伴い試料液中の溶存酸素が還元されて過酸化水素が生じ、これを電極で酸化して酸化電流を検知するという技術であり、電子伝達物質を利用した可逆反応による測定技術ではない。また過酸化水素を媒介とするために、電極材料は白金等に限定されてしまう。
また、特許文献4にも、アスコルビン酸オキシダーゼを用いて試料中のアスコルビン酸を処理してグルコース等を測定するバイオセンサが開示されている。しかし、この技術では、第1の反応層でアスコルビン酸オキシダーゼによりアスコルビン酸を処理した後、隔膜により隔てられた第2の反応層でグルコース等の酸化還元反応を行うものであり、電子伝達物質(メディエータ)としてフェリシアン化カリウムが使用されており、電子伝達物質がアスコルビン酸オキシダーゼと反応しないようにするために隔膜が必須であり、電極の構成が複雑であり、実用的ではない。
特許第4885508号明細書 国際公開第1998/35225号パンフレット 特開平11−023515号公報 特許第3102613号明細書
本発明は簡素化された構造を有し、試料中のアスコルビン酸等の妨害物質の影響を低減し、高感度で簡便にグルコース等の測定対象物質の濃度測定を行うことのできるバイオセンサおよびそれを用いた測定方法を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、グルコース等の測定対象物質を酸化する酸化還元酵素(第1の酸化還元酵素)と、アスコルビン酸等の妨害物質を酸化する酸化還元酵素(第2の酸化還元酵素)と、電子伝達物質と、を含む試薬が少なくとも作用極に載置されたバイオセンサにおいて、電子伝達物質として、酸化還元電位が第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さい物質を用いることで、アスコルビン酸等の妨害物質は第2の酸化還元酵素で処理されるものの電子は電子伝達物質により電極に移動されず、一方、グルコース等の測定対象物質の酸化に基づく電子は電子伝達物質により電極に移動されるので、グルコース等の測定対象物質のみの濃度に正確に依存した電流値を検出できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下を提供する。
[1]作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサであって、
前記試薬は前記測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、
前記電子伝達物質の酸化還元電位は、前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とするバイオセンサ。[2]前記測定対象物質はグルコースである、[1]に記載のバイオセンサ。
[3]前記第1の酸化還元酵素はグルコース酸化還元酵素である、[2]に記載のバイオセンサ。
[4]前記グルコース酸化還元酵素はグルコースデヒドロゲナーゼである、[3]に記載のバイオセンサ。
[5]前記グルコース酸化還元酵素はグルコースオキシダーゼである、[3]に記載のバイオセンサ。
[6]前記妨害物質はアスコルビン酸である、[1]〜[5]のいずれかに記載のバイオセンサ。
[7]前記第2の酸化還元酵素はアスコルビン酸酸化還元酵素である、[6]に記載のバイオセンサ。
[8]前記第2の酸化還元酵素はアスコルビン酸オキシダーゼである、[7]に記載のバイオセンサ。
[9]前記電子伝達物質はルテニウム錯体である、[1]〜[8]のいずれかに記載のバイオセンサ。
[10]前記第1の酸化還元酵素、前記第2の酸化還元酵素、および前記電子伝達物質を混合した前記試薬が、前記電極上に設置される、[1]〜[9]のいずれかに記載のバイ
オセンサ。
[11]前記試料は血液である、[1]〜[10]のいずれかに記載のバイオセンサ。
[12]作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサであって、
前記試薬は前記測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、
前記電子伝達物質の酸化還元電位は、前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とするバイオセンサに測定対象物質を含む試料を反応させ、前記バイオセンサに前記電子伝達物質の酸化還元電位よりも大きく、前記妨害物質の酸化還元電位よりも小さい電位を印加して応答電流を測定し、該応答電流に基づいて測定対象物質の濃度を算出することを特徴とする、測定対象物質濃度の測定方法。
本発明によれば、アスコルビン酸等の妨害物質を測定するための電極を別途設ける必要がないため、バイオセンサの構造を簡素化でき、電極毎に異なる試薬の塗布を行わなくてよいため、製造コストを下げることができる。また、コンタミ等による影響が無くなるため、異常値等が検出される頻度が低減できる。さらに、測定値をアスコルビン酸等の妨害物質の値を考慮して補正する必要がなくなるため、測定を簡便に行うことができ、過補正等による性能悪化の問題も発生しない。
図1は、本発明の一実施形態にかかるバイオセンサの製造方法の一例を示す工程図であり、(A)〜(E)は、各工程でのバイオセンサの模式図を示す。 図2は、本発明のバイオセンサを備えた測定装置の一態様を示す模式図である。 図3は、本発明のバイオセンサを備えた測定装置を用いた測定プログラムの一態様を示すフローチャート図である。 グルコースオキシダーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含む電極を備えたバイオセンサを使用し、グルコース45mg/dLを含む試料においてアスコルビン酸(AsA)濃度を変化させたときの電流値の変化(グルコース45mg/dL、アスコルビン酸なしの電流値からの乖離)を示す図。コントロールとして、アスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含まない電極を備えたバイオセンサを用いて評価した結果も示す。 グルコースデヒドロゲナーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含む電極を備えたバイオセンサを使用し、グルコース45mg/dLを含む試料においてアスコルビン酸(AsA)濃度を変化させたときの電流値の変化(グルコース45mg/dL、アスコルビン酸なしの電流値からの乖離)を示す図。コントロールとして、アスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含まない電極を備えたバイオセンサを用いて評価した結果も示す。
本発明のバイオセンサは、作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサであり、前記試薬は、前記測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、前記測定対象物質とは別の妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、前記電子伝達物質の酸化還元電位は前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とする。
以下、説明する。
(バイオセンサ)
本発明のバイオセンサは、作用極(酵素電極)とともに対極を含む電極対を有する。また、作用極と対極に加えて、参照電極を含む3電極系の電極対を有するものでもよい。
(電極対)
作用極や対極などの電極は、導電性のある素材であれば特に制限されないが、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、ルテニウム(Ru)およびパラジウム(Pd)のような金属材料、或いはグラファイト、カーボンナノチューブ、グラフェン、メソポーラスカーボンなどのカーボンに代表される炭素材料を用いて形成される。なお、対極や参照電極は銀/塩化銀電極とすることもできる。
電極は、例えば、絶縁性基板上に形成される。絶縁性基板は、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)のような熱可塑性樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂のような各種の樹脂(プラスチック)、ガラス、セラミック、紙のような絶縁性材料で形成される。電極および絶縁性基板の大きさ、厚さは適宜設定可能である。
(試薬)
試薬には第1の酸化還元酵素と電子伝達物質と第2の酸化還元酵素とが含まれる。試薬は後述のバインダーや緩衝液などを含んでもよい。
試薬は少なくとも作用極上に載置されるが、作用極および対極の両方に載置されてもよく、好ましくは作用極および対極の両方に載置される。試薬は作用極または作用極および対極上だけではなく、作用極または作用極および対極の周辺の基板上にも載置されていてもよい。
試薬は第1の酸化還元酵素と電子伝達物質と第2の酸化還元酵素とが混合された状態で電極上に載置されることが好ましい。これらが混合された状態で電極上に載置されることで、第1の酸化還元酵素および第2の酸化還元酵素が均一に測定対象物質および妨害物質と反応することができるので、精度のよい測定が可能となる。なお、「混合された状態で載置される」とは、試薬が載置された状態において第1の酸化還元酵素と電子伝達物質と第2の酸化還元酵素とが混合されていることを意味し、第1の酸化還元酵素と電子伝達物質と第2の酸化還元酵素とを別々に電極上に滴下して混合してもよいし、予めこれらを混合した液体を電極上に滴下してもよい。
(試料)
試料は測定対象物質を含む試料であれば特に制限されないが、生体試料が好ましく、血液、尿などが挙げられる。
(測定対象物質)
測定対象物質は、例えば、グルコース、ソルビトール、フルクトース、コレステロール、エタノール、乳酸、尿酸などが挙げられる。
(妨害物質)
妨害物質は、測定対象物質以外の物質であり、測定対象物質と第1の酸化還元酵素との反応に影響を与える物質であって、例えば、アスコルビン酸や尿酸(測定対象物質として尿酸ではない場合)などが挙げられる。
(第1の酸化還元酵元酵素)
第1の酸化還元酵素は、測定対象物質を基質とし、測定対象物質を酸化還元しうる酵素であればよいが、触媒サブユニットおよび触媒ドメインとして、ピロロキノリンキノン(PQQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)のうち少なくとも一方を含む酸化還元酵素が例示される。測定対象物質がグルコースの場合は、例えば、PQQを含む酸化還元酵素として、PQQグルコースデヒドロゲナーゼ(PQQGDH)が挙げられ、FADを含む酸化還元酵素として、FADを含んだαサブユニットを持つシトクロムグルコースデヒドロゲナーゼ(CyGDH)、またはグルコースオキシダーゼ(GOD)が挙げられる。その他、Agrobacterium tumefasience由来のグルコース
−3−デヒドロゲナーゼ(Glucose−3−Dehydrogenase)が挙げられる。
また、第1の酸化還元酵素は、電子伝達サブユニット若しくは、電子伝達ドメインを含むことができる。測定対象物質がグルコースの場合は、電子伝達サブユニットとしては、例えば、電子授受の機能を持つヘムを有するサブユニット挙げられる。このヘムを有するサブユニットを含む酸化還元酵素としては、シトクロムを含むものが挙げられ、例えば、グルコースデヒドロゲナーゼや、PQQGDHとシトクロムとの融合蛋白質を適用することができる。なお、シトクロムを含むサブユニットの例示であるPQQGDHとシトクロムとの融合蛋白質、およびシトクロムを含むドメインの例示であるPQQGDHのシトクロムドメインは、例えば、国際公開2005/030807号公報に開示されている。
また、グルコース以外の測定対象物質の場合、電子伝達ドメインを含む酵素としては、コレステロールオキシダーゼ、キノヘムエタノールデヒドロゲナーゼ(QHEDH (PQ
Q Ethanol dh))が挙げられる。さらに、電子伝達ドメインは、電子授受の機能を持つヘムを有するシトクロムを含むドメインを適用するのが好ましい。例えば、ソルビトールデヒドロゲナーゼ(Sorbitol DH)、D−フルクトースデヒドロゲナ
ーゼ(Fructose DH)、セロビオースデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナー
ゼ、尿酸オキシダーゼが挙げられる。
したがって、本発明のバイオセンサは、グルコースセンサだけでなく、コレステロールセンサ、エタノールセンサ、ソルビトールセンサ、フルクトースセンサ、セロビオースセンサ、乳酸センサ、尿酸センサなどとしても使用できる。
(第2の酸化還元酵元酵素)
第2の酸化還元酵元酵素は試料中に含まれる測定対象物質以外の妨害物質を第1の酸化還元酵元酵素より優先して酸化還元することのできる酵素であればよく、例えば、妨害物質がアスコルビン酸である場合はアスコルビン酸オキシダーゼが挙げられる。その他にも、妨害物質が尿酸である場合は、尿酸オキシダーゼが挙げられるが、これらには限定されない。
(電子伝達物質)
試薬に含まれる電子伝達物質は、測定対象物質と第1の酸化還元酵素との反応によって生じた電子を受け取り、更に電極へ電子を受け渡すものであって、その酸化還元電位が第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さい電子伝達物質である。
ここで酸化還元電位とは、物質の酸化力または還元力の強さを示す尺度であり、その物質の溶液が酸化傾向にあるのか還元傾向にあるのかを判断する指標となる。後述のとおり、酸化還元酵素や電子伝達物質はそれぞれ特定の酸化還元電位を有する。
電気化学式のバイオセンサにおいては、電極と電子伝達物質と試薬の酸化還元電位によって電子の受け渡し方向が決定し、酸化還元電位が低いほうから高いほうに電子が流れる。したがって、このような電子伝達物質を用いることで、第1の酸化還元酵素の反応によって生じた電子は電子伝達物質へ伝達されるが、第2の酸化還元酵素からの反応によって生じた電子は電子伝達物質へ伝達されず、結果として電子伝達物質へは第1の酸化還元酵素から受け取った電子のみが伝達される。
ここで、試薬には第2の酸化還元酵素が含有されるため、妨害物質は電子伝達物質より優先して第2の酸化還元酵素との電子伝達が行なわれ、妨害物質から電子伝達物質へ電子が直接伝達されることが防止できる。したがって、電極は第1の酸化還元酵素の反応によって生じた電子のみを受け取ることができるため、試料中に含まれる測定対象物質の濃度を反映した(妨害物質の影響を受けない)電流値を検出することができる。
このような電子伝達物質は第1の酸化還元酵素および第2の酸化還元酵素の種類に応じて適宜選択できるが、例えば、第1の酸化還元酵素がグルコースオキシダーゼ(GOD)やグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)のようにFADを補酵素として使用する酸化還元酵素である場合、その酸化還元電位が−219mVであり、第2の酸化還元酵素がアスコルビン酸オキシダーゼ(AsOD)のように活性中心に銅イオンを含む場合、その酸化還元電位は340mVであるため、酸化還元電位がこの範囲内に含まれるものを選択する。
例えば、後述の実施例においては、酸化還元電位はGOD、GDH<Ru<1−Methoxy−PES<AsODの順であるので([Ru(NH36]Cl3では100mV程
度、1−Methoxy−PMSでは63mV)、グルコースと反応するグルコース酸化還元酵素(GOD、GDH)から電子伝達物質(Ruや1−Methoxy−PES)に電子は流れても、AsODから電子伝達物質へは電子が流れないことになる。
このように、電子伝達物質としては、酸化還元電位が第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいものが選択され、第1の酸化還元酵素から電子を受け取って還元され、電極で再酸化される、触媒作用のない化合物であればよいが、例えば、ルテニウム化合物、キノン化合物(例えば、1,4−Naphthoquinone、VK3、9,10−Phenanthrenequinone、1,2−Naphthoquinone、p−Xyloquinone、Methylbenzoquinone、2,6−Dimethylbenzoquinone、Sodium 1,2−Naphthoquinone−4−sulfonate、1,4−A
nthraquinone、Tetramethylbenzoquinone、Thymoquinone)、フェニレンジアミン化合物(例えば、N, N−Dimethyl−1,4−phenylenediamine、N, N, N’, N’−tetramet
hyl−1, 4−phenylenediamine dihydrochloride
)、1−Methoxy−PMS(1−Methoxy−5−methylphenazinium methylsulfate)、Coenzyme Q0、AZURE A Chloride 、Phenosafranin 、6−Aminoquinoxaline、Tetrathiafulvalene等が挙げられ、これらは単独で使用してもよいし、2種以上で併用してもよい。
この中では、酸化型の金属原子と配位子からなる錯体であることが好ましく、3価ルテニウム(Ru(III))と配位子からなるルテニウム錯体であることがより好ましい。
本発明のバイオセンサの試薬層(検知層)における第1の酸化還元酵素および第2の酸化還元酵素の含有量は、測定対象物質と阻害物質の種類によって適宜決定できるが、測定対象物質に対して充分な第1の酸化還元酵素が含有されている必要があるため、第1の酸化
還元酵素の量は1〜10Uが好ましく、より好ましくは1〜5U、特に好ましくは1〜3Uであり、妨害物質の量に対して充分な第2の酸化還元酵素が含有されている必要があるため、第2の酸化還元酵素の量は0.5〜10Uが好ましく、より好ましくは0.5〜5U、特に好ましくは0.5〜2.5Uである。
試薬層(検知層)における電子伝達物質の含有量は、第1および第2の酸化還元酵素より多く含有されていればよく、測定試料の種類等によって適宜決定できるが、例えば、試薬層の表面積1cm当たり、10mmol〜100mmolが好ましく、より好ましくは10mmol〜50mmol、特に好ましくは15mmol〜20mmolである。
(その他の成分)
試薬層は、第1および第2の酸化還元酵素および電子伝達物質を含むが、これらに加えてバインダーを含有させてもよい。例えば、電極製造工程において、試薬層調製液として、第1および第2の酸化還元酵素、電子伝達物質、バインダーおよび溶媒または分散媒を含有したスクリーン印刷対応インクとして調製することができ、スクリーン印刷手法にて樹脂等の基材にパターンニング印刷を行い電極を形成することにより、電極作製効率を向上することができ、センサ間差を小さくすることが可能になる。
試薬層に使用することのできるバインダーとしては、例えば、ブチラール樹脂系、ポリエステル樹脂系などの樹脂バインダーを使用してもよいし、再表2005/043146に開示された層状無機化合物を使用することもできる。層状無機化合物とは、例えば、無機物の多面体が平面状に連なってシート構造を形成し、このシート構造がさらに層状に重なって結晶構造を形成したものが挙げられる。前記多面体の形状としては、例えば、四面体シート、八面体シート等があり、具体的には、例えば、Si四面体、Al八面体等が挙げられる。このような層状無機化合物としては、例えば、層状粘土鉱物、ハイドロタルサイト、ベントナイト、スメクタイト、バーミキュライト、ハロイサイト、カオリン鉱物、雲母等が含まれる。このような層状無機化合物としては、例えば、市販品が使用でき、コープケミカル(株)製のルーセンタイトSWN、ルーセンタイトSWF(合成ヘクトライト)、ME(フッ素雲母)、クニミネ工業(株)製のスメクトンSA(合成サポナイト)、協和化学工業(株)製のチキソピーW(合成ヘクトライト)、キョーワード500(合成ハイドロタルサイト)、ラポー社製のラポナイト(合成ヘクトライト)、(株)ナカライテスク社製の天然ベントナイト、(株)豊順鉱業社製のマルチゲル(ベントナイト)等が使用できる。試薬層におけるバインダーの含有量は、例えば、試薬層の面積1cm当たり、0.003〜30mgの範囲である。
また、試薬層は、緩衝剤や界面活性剤などの添加剤を追加的に含んでもよく、これらの含有量は適宜設定できる。
緩衝剤としては、アミン系緩衝剤が好ましく、例えば、Tris、ACES、CHES、CAPSO、TAPS、CAPS、Bis−Tris、TAPSO、TES、TricineおよびADA等が挙げられる。これらの物質は、1種類でもよいし2種類以上を併用してもよい。また、前記緩衝剤としては、カルボキシル基を有する緩衝剤も使用でき、例えば、酢酸−酢酸Na緩衝剤、リンゴ酸−酢酸Na緩衝剤、マロン酸−酢酸Na緩衝剤、コハク酸−酢酸Na緩衝剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、Triton X−100、ドデシル硫酸ナトリウム、ペルフルオ
ロオクタンスルホン酸またはステアリン酸ナトリウムやアルキルアミノカルボン酸(またはその塩)、カルボキシベタイン、スルホベタインおよびホスホベタイン等が挙げられる。
(バイオセンサの作製方法)
本発明のバイオセンサは、例えば、以下のようにして作製される。すなわち、絶縁性基板の片面に、作用極および対極として機能する金属層をそれぞれ形成する。例えば、所定の厚さ(例えば100μm程度)のフィルム状の絶縁性基板の片面に、金属材料をスクリーン印刷、物理蒸着(PVD、例えばスパッタリング)、或いは化学蒸着(CVD)によって成膜することによって、所望の厚さ(例えば30nm程度)を有する金属層が形成される。金属層の代わりに、炭素材料で形成された電極層を形成することもできる。次に、電極上に第1および第2の酸化還元酵素および電子伝達物質を含む試薬層調製液をコートし、乾燥させることで試薬層を電極上(少なくとも作用極上、好ましくは作用極および対極上)に載置することができる。
本発明のバイオセンサの作用極に測定対象物質を含む試料を接触させると、第1の酸化還元酵素と測定対象物質との酸化反応または還元反応によって生じた電子が電子伝達物質に受け渡され、電子伝達物質は還元される。そして、作用極に酸化電位を印加することで、作用極表面で還元型の電子伝達物質は酸化され、これによって酸化電流が発生する。この電流値は試料中の測定対象物質以外の物質の影響を受けないので、この電流値に基づいて試料中の測定対象物質濃度を測定することができる。
すなわち、本発明のバイオセンサで使用される電子伝達物質は酸化還元電位が第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいため、第1の酸化還元酵素の反応によって生じた電子は電子伝達物質へ伝達されるが、第2の酸化還元酵素からの反応によって生じた電子は電子伝達物質へ伝達されず、結果として電子伝達物質へは第1の酸化還元酵素から受け取った電子のみが伝達される。したがって、電極は第1の酸化還元酵素の反応によって生じた電子のみを受け取ることができるため、試料中に含まれる測定対象物質の濃度を反映した(妨害物質の影響を受けない)電流値を検出することができ、この電流値に基づいて試料中の測定対象物質濃度を正確に測定することができる。
以下、本発明のバイオセンサの一例について、図1に基づいて説明する。図1(A)〜(E)は、バイオセンサを製造する一連の工程を示した斜視図である。なお、本発明のバイオセンサは以下の態様には限定されない。
図1(E)に示すように、このバイオセンサAは、基板11、リード部12aを有する作用極12とリード部13aを有する対極13とから構成された電極対、絶縁層14、第1および第2の酸化還元酵素と電子伝達物質とを含む試薬層16、開口部を有するスペーサー18および貫通孔20を有するカバー19を備えている。図1(B)に示すように、基板11上には、検出部15が設けられており、検出部15には、作用極12と対極13とが、基板11の幅方向に並行して配置されている。前記電極対の一端は、それぞれリード部12a、13aとなり、これらと、検出部15における他端とが、垂直となるように配置されている(図1(A))。また、作用極12と対極13との間は、絶縁部となっている。このような電極系を備えた基板11の上には、図1(B)に示すように、リード部12a、13aおよび検出部15を除いて、絶縁層14が積層されており、絶縁層14が積層されていない前記検出部15上には、試薬層16が載置されている。そして、絶縁層14の上には、図1(D)に示すように、検出部15に対応する箇所が開口部になっているスペーサー18が配置されている。さらにスペーサー18の上には、前記開口部に対応する一部に貫通孔20を有するカバー19が配置されている(図1(E))。このバイオセンサ1において、前記開口部の空間部分であり、かつ、前記試薬層16および絶縁層14とカバー19とに挟まれた空間部分が、キャピラリー構造の試料供給部17となる。そして、前記貫通孔20が、試料を毛管現象により吸入するための空気孔となる。
このようなバイオセンサは、例えば、以下のようにして作製できる。
まず、図1(A)に示すように、基板11上にリード部12aを有する作用極12およびリード部13aを有する対極13からなる電極系を形成する。
続いて、図1(B)に示すように、前記電極対12、13を形成した基板11上に絶縁層14を形成する。この絶縁層は、電極のリード部12a、13aと、検出部15を除いた基板11上に形成する。前記絶縁層14は、例えば、絶縁性樹脂を溶媒に溶解した絶縁ペーストを前記基板11上に印刷し、これを加熱処理または紫外線処理して形成することができる。絶縁性樹脂としては、例えば、ポリエステル、ブチラール樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、前記溶媒としては、例えば、カルビトールアセテート、二塩基酸エステル系混合溶剤(DBEソルベント)等が挙げられる。
次に、図1(C)に示すように、絶縁層14が形成されていない検出部15において、基板11および電極12、13上に、試薬層16を形成する。試薬層16は、例えば、第1および第2の酸化還元酵素、電子伝達物質と、必要に応じて緩衝剤およびバインダーが分散された分散液を調製し、これを前記検出部15に分注して、乾燥することによって形成できる。前記分散液の調製に使用する溶媒としては、例えば、水、緩衝液アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が使用できる。
次に、図1(D)に示すように、絶縁層14上にスペーサー18を配置する。図示のように、スペーサー18は、前記試薬層16に対応する箇所が開口部となっている。スペーサー18の材料としては、例えば、樹脂製フィルムやテープ等が使用できる。また、両面テープであれば、前記絶縁膜14との接着だけでなく、後述するカバー19も容易に接着できる。この他にも、例えば、レジスト印刷等の手段によりスペーサーを形成してもよい。
次に、図1(E)に示すように、前記スペーサー18上にカバー19を配置する。前記カバー19の材料としては、特に制限されないが、例えば、各種プラスチック等が使用でき、好ましくは、PET等の透明樹脂が挙げられる。
このバイオセンサ1の使用方法について、試料が全血、測定対象物がグルコースであり第1の酸化還元酵素がグルコースデヒドロゲナーゼ、試料に含まれる妨害物質がアスコルビン酸であり第2の酸化還元酵素がアスコルビン酸オキシダーゼ、電子伝達物質がルテニウム(III)化合物である例を挙げて説明する。
まず、全血試料をバイオセンサ1の開口部17の一端に接触させる。この開口部17は、前述のようにキャピラリー構造となっており、その他端に対応するカバー19には空気孔20が設けられているため、毛管現象によって前記試料が内部に吸引される。吸引された前記試料は、検出部15上に設けられた試薬層16表面に達する。そして、表面に達した試料中のアスコルビン酸は、試薬層16中のアスコルビン酸オキシダーゼと優先的に反応し、デヒドロアスコルビン酸に変換される。一方、試料中のグルコースはグルコースデヒドロゲナーゼと優先的に反応し、グルコノラクトンに変換される。この際に生じた電子によって、ルテニウム(III)化合物が還元され、ルテニウム(II)化合物が生成される。
そして、電極に正の電位を印加することで、試薬層16中に存在するこのルテニウム(II)化合物と、試薬層16の下に位置する電極との間で、電子授受が行われ、酸化電流が流れる。これに基づいてグルコース濃度が測定できる。一方、アスコルビン酸オキシダーゼの反応によって生じたデヒドロアスコルビン酸からは上述の酸化還元電位の関係により、電子はルテニウム(III)化合物には移動せず、電極では検知されないので、上記酸化電
流はグルコースの濃度を正確に反映する。
全血試料の供給から一定時間経過後、前記電圧を加える手段により作用極12と対極13との間に電圧を印加して、流れる酸化電流を作用極12のリード部12aを介して前記電気信号を測定する手段等によって検出する。この酸化電流の値は、試料中のグルコースの濃度に比例するため、これを前記演算手段によりグルコース濃度に演算すれば、試料中のグルコース濃度を求めることができる。
作用極12に印加する電圧としては、電子伝達物質の酸化還元電位よりも大きく、妨害物質の酸化還元電位よりも小さい電圧印加であり、対極に対して正の電圧であればよいので、電子伝達物質および妨害物質の種類に応じて適宜設定できるが、例えば、後述の実施例である電子伝達物質がルテニウム化合物、第2の酸化還元酵素がアスコルビン酸オキシダーゼの場合、100〜340mV、150〜300mV、または150〜250mVが好ましい。試料を接触させた後、所定の時間非印加の状態で保持した後、電極系に電圧を印加してもよいし、前記試料との接触と同時に電極系に電圧を印加してもよい。非印加の状態で保持する時間としては、例えば、30秒以下、または10秒以下である。
(装置)
次に、図面を用いて、本発明のバイオセンサを備えた測定装置について説明する。ここでは、グルコースセンサを備えた測定装置の一態様について例示したが、本発明のバイオセンサを備えた測定装置は以下の態様には限定されない。
図2は、測定装置B内に収容された主な電子部品の構成例を示す。制御コンピュータ28、ポテンショスタット29、電力供給装置31が、筐体内に収容された基板30上に設けられている。制御コンピュータ28は、ハードウェア的には、CPU(中央演算処理装置)のようなプロセッサと、メモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory))のような記録媒体と、通信ユニットを含んでおり、プロセッサが記録媒体(例えばROM)に記憶されたプログラムをRAMにロードして実行することによって、出力部21、制御部22、演算部23および検出部24を備えた装置として機能する。なお、制御コンピュータ28は、半導体メモリ(EEPROM、フラッシュメモリ)やハードディスクのような、補助記憶装置を含んでいても良い。
制御部22は、電圧印加のタイミング、印加電圧値などを制御する。電力供給装置31は、バッテリ26を有しており、制御コンピュータ28やポテンショスタット29に動作用の電力を供給する。なお、電力供給装置31は、筐体の外部に置くこともできる。ポテンショスタット29は、作用極の電位を参照電極に対して一定にする装置であり、制御部22によって制御され、端子CR、Wを用いて、グルコースセンサ27の対極と作用極との間に所定の電圧(電子伝達物質の酸化還元電位よりも大きく、妨害物質の酸化還元電位よりも小さい電圧)を印加し、端子Wで得られる作用極の応答電流を測定し、応答電流の測定結果を検出部24に送る。
演算部23は検出された電流値から測定対象物質の濃度の演算を行い、記憶する。出力部21は、表示ユニット25との間でデータ通信を行い、演算部23による測定対象物質の濃度の演算結果を表示ユニット25に送信する。表示ユニット25は、例えば、測定装置Bから受信されたグルコース濃度の演算結果を所定のフォーマットで表示画面に表示することができる。
図3は、制御コンピュータ28によるグルコース濃度測定処理の例を示すフローチャートである。制御コンピュータ28のCPU(制御部22)は、グルコース濃度測定の開始指示を受け付けると、制御部22は、ポテンショスタット29を制御して、作用極への所定
の電圧を印加し、作用極からの応答電流の測定を開始する(ステップS01)。なお、測定装置へのセンサの装着の検知を、濃度測定開始指示としてもよい。
次に、ポテンショスタット29は、電圧印加によって得られる応答電流、すなわち、試料内の測定対象物質(グルコース)に由来する電子の電極への移動に基づく電流、例えば、電圧印加から1〜20秒後の定常電流を測定し、検出部24へ送る(ステップS02)。
演算部23は、電流値に基づいて演算処理を行い、グルコース濃度を算出する(ステップS03)。例えば、制御コンピュータ28の演算部23はグルコース濃度の計算式またはグルコース濃度の検量線データを予め保持しており、これらの計算式または検量線を用いてグルコース濃度を算出する。
出力部21は、グルコース濃度の算出結果を、表示ユニット25との間に形成された通信リンクを通じて表示ユニット25へ送信する(ステップS04)。その後、制御部22は、測定エラーの有無を検知し(ステップS05)、エラーがなければ測定を終了し、グルコース濃度を表示部に表示する。エラーがあればエラー表示をした後に、図3のフローによる処理を終了する。また、算出結果を演算部23に保存し、後から算出結果を呼び出して、表示部に表示し確認することも可能である。なお、ここでは、算出結果の表示ユニット25への送信(ステップS04)後に、制御部22による測定エラー検知(ステップS05)を行っているが、これらのステップの順番を入れ替えることも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の態様には限定されない。
(1)バイオセンサの作製
バイオセンサは、図1に示すように、以下の手順で作製した。まず、図1(A)に示すように、グルコースセンサの絶縁性基板11として、PET製基板(長さ50mm、幅6mm、厚み250μm)を準備し、その一方の表面に、スクリーン印刷により、リード部をそれぞれ有する作用極12および対極13からなるカーボン電極対を形成した。
次に、図1(B)に示すように、前記電極対上に絶縁層14を形成した。まず、絶縁性樹脂ポリエステルを、75%(wt)となるように溶媒カルビトールアセテートに溶解させて絶縁性ペーストを調製し、これを前記電極上にスクリーン印刷した。印刷条件は、300メッシュスクリーン、スキージ圧40kgであり、印刷する量は、電極面積1cmあたり0.002mLとした。なお、検出部15上と、リード部12a、13a上には、スクリーン印刷を行わなかった。そして、155℃で20分間、加熱処理し、絶縁層14を形成した。
さらに、図1(C)に示すように、絶縁層14を形成しなかった検出部15に、試薬層16を形成した。試薬層はグルコース酸化還元酵素としてグルコースオキシダーゼを用いる場合と、グルコースデヒドロゲナーゼを用いる場合の2種類用意した。
グルコースオキシダーゼを用いる場合の試薬層作製用調製液は以下の通り調製した。まず、0.3%(wt)の合成スメクタイト(商品名「ルーセンタイトSWN」、コープケミカル社製)、6.0%(wt)のルテニウム化合物([Ru(NH36]Cl3、同仁化
学研究所社製)、酢酸ナトリウム、およびコハク酸を含むルテニウム化合物液(pH7.5)を調製した。そこにグルコースオキシダーゼ(2.0 Unit/dL)およびアス
コルビン酸オキシダーゼ(1.0 Unit/dL)を添加して試薬層作製用調製液とし
た。なお、コントロールとして、アスコルビン酸オキシダーゼを含まない試薬層作製用調
製液も調製した。
一方、グルコースデヒドロゲナーゼを用いる場合の試薬層作製用調製液は以下の通り調製した。まず、0.3%(wt)の合成スメクタイト(商品名「ルーセンタイトSWN」、コープケミカル社製)、6.0%(wt)のルテニウム化合物([Ru(NH36]Cl3、同仁化学研究所社製)、0.3%(wt)の1−Methoxy−PES、酢酸ナト
リウム、およびコハク酸を含むルテニウム化合物液(pH7.5)を調製した。そこにグルコースデヒドロゲナーゼ(3.0 Unit/dL)およびアスコルビン酸オキシダー
ゼ(2.5 Unit/dL)を添加して試薬層作製用調製液とした。なお、コントロー
ルとして、アスコルビン酸オキシダーゼを含まない試薬層作製用調製液も調製した。
それぞれの試薬層作製用調製液を1.0μL検出部15に分注した。なお、検出部15の表面積は約0.6cmであり、前記検出部15における電極12、13の表面積は約0.12cmであった。そして、これを、30℃で乾燥させて、試薬層16を形成した。
図1(D)に示すように、開口部を有するスペーサー18を絶縁層14上に配置した。さらに、図1(E)に示すように、スペーサー18上に空気孔となる貫通孔20を有するカバー19を配置してバイオセンサを作製した。前記カバー19と絶縁層14とに挟まれたスペーサー18の開口部の空間が、キャピラリー構造となるため、これを試料供給部17とした。
(2)目的成分の測定
次に、45mg/dLのグルコースと各濃度(0、5、10または15mg/dL)のアスコルビン酸(AsA)を含む、全血試料を調製した。
そして、各全血試料を前記バイオセンサの試料供給部から供給して1秒間反応させたのち、200mVの電圧を6秒間印加した。電圧印加時を基準として、6秒後における電流値をサンプリングし、各アスコルビン酸濃度における応答電流値とアスコルビン酸濃度0mg/dLの応答電流値に対する各濃度のバイアス(%)をプロットし、アスコルビン酸(AsA)濃度依存性を確認した。
(3)結果
図4に、グルコースオキシダーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含む電極を備えたバイオセンサを使用し、グルコース含有試料においてアスコルビン酸(AsA)濃度を変化させたときの電流値の変化(グルコース45mg/dL、アスコルビン酸なしの電流値からの乖離の程度)を示した。その結果、電流値はアスコルビン酸濃度が増加しても変化しなかった。一方、アスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含まない電極を備えたバイオセンサを用いた場合には電流値はアスコルビン酸濃度が増加するにつれて増加した。図5のグルコースデヒドロゲナーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼを試薬層に含む電極を用いた場合も同様の結果が得られた。
これらの結果から第1の酸化還元酵素であるグルコース酸化還元酵素、第2の酸化還元酵素であるアスコルビン酸オキシダーゼ、およびグルコース酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、第2の酸化還元酵素であるアスコルビン酸オキシダーゼの酸化還元電位よりも小さい電子伝達物質を試薬層に含む電極を備えたバイオセンサを用いることにより、アスコルビン酸等の妨害物質の影響を受けることなくグルコース等の定量が可能であることが分かった。
従って、作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサにおいて、測定対象物質を
酸化還元する第1の酸化還元酵素と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質とを含み、前記電子伝達物質の酸化還元電位は、前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さい試薬を用いることにより、妨害物質の影響を受けることなく測定対象物質の定量が可能であることが分かった。
A・・・バイオセンサ
11・・・基板
12・・・作用極
12a・・・リード部
13・・・対極
13a・・・リード部
14・・・絶縁層
15・・・検出部
16・・・試薬層
17・・・開口部
18・・・スペーサー
19・・・カバー
20・・・空気孔
B・・・測定装置
21・・・出力部
22・・・制御部
23・・・演算部
24・・・検出部
25・・・表示部ユニット
26・・・バッテリ
27・・・グルコースセンサ
28・・・制御コンピュータ
29・・・ポテンショスタット
30・・・基板
31・・・電力供給装置
CR、W・・・端子

Claims (12)

  1. 作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサであって、
    前記試薬は前記測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、
    前記電子伝達物質の酸化還元電位は、前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とするバイオセンサ。
  2. 前記測定対象物質はグルコースである、請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記第1の酸化還元酵素はグルコース酸化還元酵素である、請求項2に記載のバイオセンサ。
  4. 前記グルコース酸化還元酵素はグルコースデヒドロゲナーゼである、請求項3に記載のバイオセンサ。
  5. 前記グルコース酸化還元酵素はグルコースオキシダーゼである、請求項3に記載のバイオセンサ。
  6. 前記妨害物質はアスコルビン酸である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
  7. 前記第2の酸化還元酵素はアスコルビン酸酸化還元酵素である、請求項6に記載のバイオセンサ。
  8. 前記第2の酸化還元酵素はアスコルビン酸オキシダーゼである、請求項7に記載のバイオセンサ。
  9. 前記電子伝達物質はルテニウム錯体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
  10. 前記第1の酸化還元酵素、前記第2の酸化還元酵素、および前記電子伝達物質を混合した前記試薬が、前記電極上に設置される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
  11. 前記試料は血液である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のバイオセンサ。
  12. 作用極および対極を含む電極対と、少なくとも前記作用極上に載置される試薬とを含む、試料中の測定対象物質を測定するためのバイオセンサであって、
    前記試薬は前記測定対象物質を酸化還元する第1の酸化還元酵素と、前記第1の酸化還元酵素による酸化還元反応によって得られた電子を電極に伝達する少なくとも1つ以上の電子伝達物質と、妨害物質を酸化還元する第2の酸化還元酵素とを含み、
    前記電子伝達物質の酸化還元電位は、前記第1の酸化還元酵素の酸化還元電位より大きく、前記第2の酸化還元酵素の酸化還元電位よりも小さいことを特徴とするバイオセンサに測定対象物質を含む試料を反応させ、前記バイオセンサに前記電子伝達物質の酸化還元電位よりも大きく、前記妨害物質の酸化還元電位よりも小さい電位を印加して応答電流を測定し、該応答電流に基づいて測定対象物質の濃度を算出することを特徴とする、測定対象物質濃度の測定方法。
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