JP2019002082A - 電界紡糸方法 - Google Patents
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前記空気流噴射部から前記ノズルの先端に向けて前記空気流を噴射した状態下に、前記ノズルから前記原料液を噴射し、該原料液を噴射させながら該ノズルに付着した該原料液の固化物を除去し、然る後に該ノズルと前記電極との間に電圧を印加して電界紡糸を行う、電界紡糸方法を提供するものである。
前記空気流噴射部から前記ノズルの先端に向けて前記空気流を噴射した状態下に、前記ノズルに付着した前記原料液の固化物を除去し、然る後に該ノズルから該原料液を噴射し、該原料液を噴射させながら該ノズルと前記電極との間に電圧を印加して電界紡糸を行う、電界紡糸方法を提供するものである。
まず図4に示すとおり、電界紡糸装置10による紡糸が停止している状態で、ナノファイバ生成部20に設けられた空気流噴射部29から空気流を噴射する。そして空気流を噴射した状態下でノズル22の先端22aから原料液の噴射を開始する。本工程では、ノズル22と電極23との間には電圧が印加されていない。したがって、ノズル22と電極23との間に電位差が生じておらず、空気流及び原料液が噴射されていてもナノファイバは紡糸されない。
次に、図4に示すとおり、第1工程からの引き続きで原料液の噴射を継続しながら、ノズル22に付着した原料液の固化物を除去する。例えば、電界紡糸装置の運転停止時に発生したノズル22の先端22aからの液漏れ等に起因して、ノズル22に付着した状態となっている原料液の固化物を除去する。原料液の固化物を除去することによって、ナノファイバ製品の品質低下や生産効率の低下を抑制することができる。固化物を除去する方法には特に制限はない。例えばノズル22の先端22aに向けて空気を更に噴射することができる。またはノズル22の先端22aに繊維状物を擦りつけることによって、固化物を除去することができる。本工程においても、ノズル22と電極23との間には電圧が印加されていない。したがって、ノズル22と電極23との間に電位差が生じておらず、原料液が噴射されていてもナノファイバは紡糸されない。
最後に、図4に示すとおり、空気流の噴射及び原料液の噴射を継続しつつ、ノズル22と電極23との間に電圧を印加して電界紡糸を行う。この工程により、電界紡糸装置10による紡糸を開始することができる。ノズル22と電極23との間に電圧が印加されると、原料液はノズル22から噴射されるまでの間に静電誘導によって帯電し、帯電した状態で噴射される。ノズル22の先端22aには電場が集中しているので、原料液の単位質量当たりの帯電量は極めて高くなる。帯電した状態で噴射された原料液は電界の作用によって、その液面が円錐状に変形する。電極23に引き付けられる力が原料液の表面張力を超えると、電極23の方向に原料液が一気に引き寄せられる。このとき、噴射した原料液に向けて空気流噴射部29から気体流を噴出させていることで、原料液の自己反発の連鎖によってファイバはナノサイズにまで細くなる。原料液に含まれる溶媒は、ファイバの細径化と同時に比表面積が大きくなることで、該溶媒の揮発が進行する。その結果、生成したナノファイバが、ノズル22と対向する位置に配置された捕集体32の表面にランダムに堆積する。捕集体32の表面に堆積したナノファイバは、捕集体32を繰り出して、所定の一方向に搬送することによって、製造されたナノファイバを搬送させることができる。所望の量のナノファイバが製造された後は、原料液噴射、電圧印加、空気流噴射をこの順で停止させることによって、電界紡糸装置10の運転を停止することができる。原料液噴射、電圧印加、空気流噴射をこの順で停止させることによって、電界紡糸装置10の運転再開時にノズル22の先端22aの原料の固化物の発生を抑制できると共に、捕集体32への液滴の欠陥を抑制するという効果が奏される。
まず図6に示すとおり、電界紡糸装置10による紡糸が停止している状態で、ナノファイバ生成部20に設けられた空気流噴射部29から空気流を噴射する。そして空気流を噴射した状態下でノズル22に付着した原料液の固化物を除去する。本工程では、原料液は噴射されておらず、且つノズル22及び電極23には電圧が印加されていない。したがって、空気流が噴射されていてもナノファイバは紡糸されない。
次に図6に示すとおり、固化物の除去終了後、空気流の噴射を継続しながらノズル22から原料液を噴射させる。本工程においては、ノズル22及び電極23には電圧が印加されていない。したがって、ノズル22と電極23との間に電位差が生じておらず、原料液が噴射されていてもナノファイバは紡糸されない。
図1ないし図3に示す構成の電界紡糸装置10を用い、図4に示す手順で電界紡糸を行いナノファイバを製造した。電界紡糸装置10の運転は、23℃、相対湿度(RH)20%の環境下で行った。捕集用電極31は、ノズル22の先端22aから1200mm隔てた位置に配置した。
ノズル22に+30kVの直流電圧を印加するとともに、捕集用電極31に以下の表1に示す直流電圧を印加した以外は、実施例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
電界紡糸装置10の運転を以下の表1に示す相対湿度の環境下で行い、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、実施例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
空気流噴射部29から噴射される空気流の流量を以下の表1に示す流量とし、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、実施例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
原料液の吐出圧力を以下の表1に示す圧力とし、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、実施例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
図1ないし図3に示す構成の電界紡糸装置10を用い、図7に示す手順で電界紡糸を行いナノファイバを製造した。つまり、まずノズル22の先端22aをキムワイプで拭い、ノズル22の先端22aに付着した樹脂の固化物を除去した。次に空気流噴射部29から空気を噴射させた状態下に、電極23を接地し、ノズル22及び捕集用電極31に直流電圧を印加した。その後、空気噴射及び電圧印加を行っている状態で、原料液を噴射させて電界紡糸を行った。その他の紡糸条件は実施例の条件1ないし3と同様に行った。
ノズル22に+30kVの直流電圧を印加するとともに、捕集用電極31に以下の表1に示す直流電圧を印加した以外は、比較例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
電界紡糸装置10の運転を以下の表1に示す相対湿度の環境下で行い、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、比較例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
空気流噴射部29から噴射される空気流の流量を以下の表1に示す流量とし、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、比較例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
原料液の吐出圧力を以下の表1に示す圧力とし、ノズル22に+30kVの直流電圧を印加した以外は、比較例の条件1と同様に電界紡糸を行った。
実施例及び比較例の電界紡糸方法において、各条件でのノズル先端に付着した固化物の発生回数(3回中)を計測した。実施例及び比較例の方法における各条件での固化物の発生回数を以下の表1に示した。
20 ナノファイバ生成部
22 ノズル
23 電極
24 凹曲面
25 基台
26 電圧印加部
27 ノズルアセンブリ
28 支持部
29 空気流噴射部
30 ナノファイバ捕集部
31 捕集用電極
32 捕集体
33 搬送コンベア
Claims (4)
- 原料液を噴射する導電性のノズルと、該ノズルと電気的に絶縁して配置された電極と、該ノズルと該電極との間に電圧を印加する電圧印加部と、該ノズルの先端よりも後方に位置し、且つ該先端に向けて空気流を噴射する空気流噴射部とを備えた電界紡糸装置を用いた電界紡糸方法であって、
前記空気流噴射部から前記ノズルの先端に向けて前記空気流を噴射した状態下に、前記ノズルから前記原料液を噴射し、該原料液を噴射させながら該ノズルに付着した該原料液の固化物を除去し、然る後に該ノズルと前記電極との間に電圧を印加して電界紡糸を行う、電界紡糸方法。 - 原料液を噴射する導電性のノズルと、該ノズルと電気的に絶縁して配置された電極と、該ノズルと該電極との間に電圧を印加する電圧印加部と、該ノズルの先端よりも後方に位置し、且つ該先端に向けて空気流を噴射する空気流噴射部とを備えた電界紡糸装置を用いた電界紡糸方法であって、
前記空気流噴射部から前記ノズルの先端に向けて前記空気流を噴射した状態下に、前記ノズルに付着した前記原料液の固化物を除去し、然る後に該ノズルから該原料液を噴射し、該原料液を噴射させながら該ノズルと前記電極との間に電圧を印加して電界紡糸を行う、電界紡糸方法。 - 前記ノズルの先端に向けて空気を更に噴射するか、又は前記ノズルの先端に繊維状物を擦りつけて、前記固化物を除去する、請求項1又は2に記載の電界紡糸方法。
- 前記ノズルから前記原料液を噴射して、該ノズル内に存在する該原料液の固化物が該ノズル外に排出された後に、該ノズルと前記電極との間に電圧を印加する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電界紡糸方法。
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