JP5829554B2 - ナノファイバー積層体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ナノファイバー積層体の製造方法に関し、特に、高電圧を使用しなでナノファイバーを大量生産することができるナノファイバー積層体の製造方法に関する。
近時、一般的に直径が1ミクロン(=1,000nm)以下の太さの繊維であると定義されるナノファイバーが開発され、ナノファイバーの製造法としては、ESD(Electro−Spray Deposition)法、或いは、エレクトロ・スピンニング法と呼ばれる技法が最も注目され、その技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
このESD法によるナノファイバーの製造は、先ず溶剤で溶解した各種生体高分子やポリマー(以下、単に「高分子」ということもある。)溶液をシリンジに充填し、シリンジに装着されているニードル型電極と、ナノ繊維を堆積させるコレクター電極との間に、高圧直流電源から数kV〜数十kVの直流高電圧を印加して、ニードル型電極とコレクター電極との間に強い電界場を発生させる。
この環境下で、ニードル型電極から紡糸溶液をコレクター電極に向けて放出すると、高分子を溶解していた溶剤等は電界場中で瞬間的に蒸発し、高分子は凝固しながらクーロン力で延伸され、ナノオーダーのファイバーが、室温、大気圧下というおだやかな条件で形成される。
ナノファイバーにおいては、ナノ構造による特異な機能発現が期待でき、例えば、ナノファイバーは、同一体積での表面積が通常の繊維に比べ非常に大きいことから、従来の繊維が持つポリマー固有の性質の他に、吸着特性や接着特性などの新機能が発現し、従来にない新素材の開発が期待できる。警察官、消防士、医師、看護師が着用する多機能な特殊な防護服の研究が始められており、軍需用途は、従来より軽量で従来にない機能を持つ軍服、ナノメートル単位の集まりで、異なる機能をもつ積層新素材の開発が進んでいる。さらに、特許文献4に示すように、ナノファイバーで作ったフィルターは、繊維の占有面積が小さい割に空間を大きくすることができるので、低圧力損失で高捕集効率の良い特性が期待できることから、エアフィルターやマスク等が開発され、また、ナノファイバーを応用したバイオケミカルハザード防御用超軽量高機能防御服やナノファイバーを培地にした再生医療の開発も活発に行なわれている。
従来の合成繊維のμオーダーの製造法として、非特許文献1には、前掲のエレクトロ・スピンニング法の他に、現在、海島複合紡糸法、低粘度の溶融ポリマーを吹き飛ばすメルトブロー紡糸法、ポリマー溶液を急激に膨脹させてポリマーを吹き飛ばしながら固化・繊維化させるフラッシュ紡糸法が開発されていることが開示されている。
ところで、高分子繊維のナノファイバーを製造するには、開発が進んでいる前掲のエレクトロ・スピンニング法においては、高分子材料を溶剤に溶かして、低粘度にして使用しなければならいない。
この溶融での極細繊維の製造方法として、上記の非特許文献1には、溶液に溶かして紡糸する方法としてポリマーブレンド紡糸法があり、これは2種のポリマーをブレンドしておき、これを繊維化した後に、海ポリマーを溶出する極細紡糸法であり、μmが限界とされている。
また、非特許文献2には、高電圧を印加するエレクトロ・スピンニング法によって、ポリプロピレン(PP)の繊維製作を試みたが、平均直径が1μm以下の繊維が得られないことが記載されている。
特開2011−127234号公報
SEN'I GAKKAISHI(繊維と工業)Vol.63,No.12(2007)423〜425P[溶融紡糸型ナノファイバーの開発]越智隆志 SEN'I GAKKAISHI(繊維と工業)Vol.64,No.2(2008)81〜84P[エレクトロ・スピンニング法(溶融法)]小杉信男・島田直樹
上述したように、エレクトロ・スピンニング法によるナノファイバーの製造は開発されているものの、エレクトロ・スピンニング法では高電圧を取り扱うことから、発火等を防止する構造にしなければならず、取り扱いがやっかいであった。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、従来のエレクトロ・スピンニング法のように長分子配列を有する高分子材料に高電圧を印加する紡糸方法ではなく、高電圧を使用しないでナノファイバーの製造方法を提供しようとするもので、更に詳しくは、溶媒により溶解した紡糸方法だけでナノファイバーの製造方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、長分子配列を有する高分子材料のナイロン又はポリエーテルイミドを溶媒により溶解し加圧して紡糸ノズルから紡糸し、
該紡糸ノズルの中心吐出口とその先にノズル突出部を設け、これらを囲むように該中心吐出口と同軸にリング状の高速風吹出口を設け、
該高速風吹出口はノズル突出部より2〜4mm後退させ、該高速風吹出口からの気流を前記中心吐出口の直後の高分子繊維を延伸するように、
紡糸された高分子繊維と交差する方向に前記中心吐出口の中心軸線に対して15°〜25°の角度で吹き出し、該交差する範囲で紡糸された高分子繊維中の溶媒を気体として吹飛して取除くとともに延伸する延伸気流手段を設け、
該延伸気流手段を経て更に吹飛ばされた高分子繊維のナノファイバーを捕集する捕集部を設けたことを特徴とするナノファイバー積層体の製造方法である。
請求項1のナノファイバー積層体の製造方法の発明によれば、従来のエレクトロ・スピンニング法では高電圧を取り扱うことから、発火等を防止する構造にしなければならず、取り扱いがやっかいであったが、従来のように高電圧を使用することなく、溶解だけで製造するので危険性が少なくなり、取り扱いが極めて容易となり、また、静電気等が帯電していないので、無理なく捕集帯から離脱して、所望の基材に移すことができ、所望の基材として通気性のある基材は勿論のこと、通気性の小さな不織布や、或いは、通気性のないフィルムを基材として用いることができる。
また、高圧装置も必要がないばかりか、高温の加熱装置も必要がなく、装置自体が簡単になり、温度・湿度の管理が簡単でランニングコストが安価であり、ナノファイバー積層体の製造が安価になり、かつ、大量生産が可能となる。
さらに、高速気流の吹出方向を、中心吐出口の中心軸線に対して15°〜25°の角度の範囲にすることによって、溶解高分子繊維(N)との接触力を適切に作用し、溶解高分子繊維(N)に延伸作用が効率的に作用する。
また、中心吐出口のノズル突出部を少し突出させたので、紡糸された高分子繊維を適切に延伸し、溶媒の気化を促進できる。
本発明の実施例のナノファイバー積層体の製造方法の概念概略図、 本発明の紡糸ノズルの全体を断面図、 図2の紡糸ノズルの先端の拡大部分断面図、 本発明の実施例1のナイロンのナノファイバーの×10000の電子顕微鏡写真、 本発明の実施例2のポリエーテルイミドのナノファイバーの×10000の電子顕微鏡写真である。
本発明は、溶媒に溶解する長分子配列を有する高分子材料を、溶媒により溶解した加圧して紡糸ノズルから紡糸し、紡糸ノズルの吐出口を囲むように同軸にリング状の高速風吹出口を設け、高速風吹出口からの気流が中心吐出口の直後の高分子繊維を延伸すように紡糸された高分子繊維と交差する方向に吹出し、交差範囲で紡糸された高分子繊維中の溶媒を気体として吹飛して、直後に溶媒の気化を促進させ乾燥させて、溶媒を除くとともに紡糸された繊維を更に延伸する延伸気流手段を設けることでナノファイバーを生成させたものである。
以下に、本発明の高分子材料のナノファイバー積層体の製造方法の好適な実施例を図面を参照して説明する。
本発明の実施例1のナノファイバー積層体の製造方法を説明するが、図1の概略を示した概念説明図に示すように、基本的には吐出口から紡糸されるμオーダの溶媒(溶剤)で溶解された高分子繊維を、更に、高速気流によって紡糸された高分子繊維中の溶媒(溶剤)を飛ばしながら延伸してナノオーダーのナノファイバーに生成するものであり、このナノファイバー生成部Aと生成されたナノファイバーを捕集するナノファイバー捕集部Bとから構成されている。
本発明の長分子配列を有する高分子材料としては、たんぱく質などの生体高分子溶液・有機高分子溶液、或いはポリマー溶液などであるが、本実施例1のナノファイバー製造装置(製造方法)では高分子材料としてナイロンを用いている。
[ナノファイバー生成部A]
前述したように、ナノファイバー生成部Aは主に紡糸ノズル1と空気風吹出ノズル2から構成されるが、先ず、紡糸ノズル1から説明する。
[紡糸ノズル1]
図2の紡糸ノズル1の拡大図に示すように、金属製の紡糸ノズル1はその中心に先端の吐出口11に続く中心軸孔12が設けられ、中心軸孔12の反対側には送給口13が設けられ、この送給口13には溶媒(溶剤)で溶解したナイロン(N)が供給される。送給口13までの溶解されたナイロン(N)の送給経路は、図1に示すように、収納容器2でナイロン(N)を常温の20℃若しくは多少温めた40℃程度に加熱し、その後、収納容器2から供給配管31を介してギヤポンプ3によって送給し、さらに、送給後の送給配管32を介しても溶解したナイロン(N)を前述した送給口13に供給している。
なお、本実施例1でのナイロン(N)は粘度を下げるために、後述するように、ナイロン(宇部興産製:1022B)に溶媒として蟻酸を用い材料濃度を11wt%としている。また、吐出口11の内径は0.1mmから0.2mmとし、本実施例では0.15mmとしているが、0.2mm以上だと延伸してもナノオーダー細さが得にくく、細い方が良いが0.1以下だと詰まったり紡糸速度が遅くなってしまう。
[高速風吹出口15]
図2に示すように、紡糸ノズル1は中心軸孔12の周りには、中心軸孔12を包むように同軸状にリング状の高速風吹出通路14が設けられ、高速風吹出通路14の先端には所定の吹出角度を有したリング状の高速風吹出口15が設けられ、この高速風吹出口15は前記吐出口11より僅かにX1=4mm程度(2〜4mm)後退している。
また、紡糸ノズル1の中間部には高速風吹出通路14の他端に繋がる気流供給部16が設けられ、気流供給部16には、常温の20℃、或いは多少暖かい20〜40℃程度の気流が供給され、吐出口11から紡糸されるナイロン繊維(N)を高速風吹出口15の高速気流で包むようにして下流に引っ張るように延伸する。この所定の吹出角度を有する高速風吹出口15が延伸気流手段を構成している。
なお、紡糸ノズル1は、図2、図3に示すように、中心軸孔12の外周部121及び吐出口11側の外周部111と高速風吹出通路14の内周壁141a,141bとの間には通路隙間を維持するスペーサー部122a,122bが適所に設けられて間隔を構成している。
この延伸気流手段を更に説明すると、高速気流でナイロン繊維(N)を更に延伸するのでリング状の高速風吹出口15の吹出角度(中心軸孔12の軸を中心としての左右の合算角度)が重要であるが、実験の結果、角度30°〜50°程度、すなわち、熱風吹出口15の高速気流の吹出方向は、前記中心吐出口11の中心軸線に対して15°〜25°の角度の範囲が好ましく、角度30°(中心軸と角度15°)以下だとナイロン(N)との接触力が小さく延伸作用が小さく、角度50°(中心軸と角度25°)以上だと接触しての負圧が生じないのでやはり延伸作用が少なく、本実施例1では角度38°(中心軸と角度19°)することで延伸作用が効率的に作用した。
このように、高速風吹出口15からの気流が適正に紡糸したナイロン繊維(N)に当たらないと、μオーダーの極細繊維で終わってしまいナノファイバーにはならない。
また、ナイロン繊維(N)を効率よく延伸するのは、溶解状態のナイロン繊維(N)にするために蟻酸等の溶媒でより低粘度にすることも重要であり、実施例1では、ギヤポンプ3で直径0.15mmの吐出口11から溶解されたナイロン(N)の吐出を可能にしなければならない。
さらに、延伸気流手段は、吐出口11から紡糸後も高速気流で延伸させる必要があるが、更に重要なのは、延伸するともにナイロン繊維(N)内に含まれる蟻酸等の溶媒を気化して飛ばして除去する必要があり、そのために高速風吹出口15は、図3に示すように、外径が1.4mm〜6mmの細いノズル突出部4を前記吐出口11より僅かにX1=4mm(2〜4mm)程度後退させ、吐出口11から紡糸されるナイロン繊維(N)の溶媒の気化、又はナイロン繊維(N)の乾燥を促進するように構成している。
この高速風吹出口15と吐出口11との流れ方向での所定の距離X1は、4mm以上後退させるとナイロン繊維の延伸作用が弱まり、1mm以下にすると溶媒の気化促進が弱まって繊維自体がカールして粘着して、綺麗なナイロンのナノファイバーが形成されにくい。このように、ナイロン繊維(N)の延伸と溶媒の速やかな除去を両立させることが重要である。そして、蟻酸等の溶媒が気化してナイロン繊維(N)から除去されると、延伸が終わり捕集部Bで捕集される。
[捕集部B]
図1に示すように、紡糸ノズル1からの水平方向から吹き飛ばされたナイロンのナノファイバー(N)を下流の捕集部Bで捕集する。
捕集部Bは、ナノファイバー捕集装置5とナノファイバー(N)を保持する基材Cとから構成され、ナノファイバー捕集装置5は吹き付けられるナノファイバー(N)に対向して細かな貫通孔を有する平面保持用グリッド(或いは金網)51を設け、ナノファイバー(N)が吹き付けられる裏側には吸引ダクト52が設けられている。
この上記の平面保持用グリッド(或いは金網)51の両端にはフィードローラ53が、一方には基材繰出ローラ軸54、他方には基材・製品巻取軸55が配置されている。
そして、ナノファイバー(N)を仮に担持する基材Cのローラを、基材繰出ローラ軸54に取り付け、フィードローラ53aを介して不織布等の引き出した基材Cを平面保持用グリッド(或いは金網)51に載せ、ナノファイバー(N)の積層体を基材Cの上面に載置しながら移動させ、フィードローラ53b,cを介して基材C及び製品であるナノファイバー積層体を製品巻取軸55で巻き取る。
[実施例1の製品]
こうして、高電圧を用いずに、溶解だけでナイロン(Nylon)のナノファイバー積層体の製造を完成する。なお、紡糸ノズル1を複数にすれば生産量は増加するが、本実施例1では平行に6組設けた。
本実施例1の下記条件で製造したのが、図4の×10000倍の電子顕微鏡写真であるが、写真中のμmのスケールに対して、ナノオーダーのナノファイバーが積層させていることが判る。
設定条件(実施例1)
材料:ナイロン(宇部興産製:1022B)
溶媒(溶剤):蟻酸
材料濃度:11wt%
紡糸ノズル径:0.15mm
溶液吐出圧:0.1MPa
高速気流吹き出し角度38°
高速気流の圧力:0.18MPa
高速気流の流量:34L/min
繊維径:180〜280nm
ナノファイバーを製造する装置・方法は実施例1と同じであるが、長分子配列を有する高分子材料と溶媒(溶剤)を、ポリエーテルイミド(SABIC製:XH6050-1000)とDMFにしたのが実施例2である。
[実施例2の製品]
本実施例2の下記条件で製造したのが、図5の×10000倍の電子顕微鏡写真であるが、写真中のμmのスケールに対して、ナノオーダーのナノファイバーが積層させていることが判る。
設定条件(実施例1)
PEI実施例
材料:ポリエーテルイミド(PEI)(SABIC製:XH6050-1000)
溶媒(溶剤):ジメチルホルムアミド(DMF)
材料濃度:20wt%
紡糸ノズル径:0.15mm
溶液吐出圧:0.15MPa
高速気流吹き出し角度38°
高速気流の圧力:0.18MPa
高速気流の流量:34L/min
繊維径:200〜500nm
ところで、実施例2では、ポリエーテルイミド(PEI)の溶剤としては、DMFの他にジメチルアセトアミド(DMAc)でも同様の結果が得られる。
また、実施例1及び2の他の高分子と溶媒との組み合わせとしては、ポリビニールアルコール(PolyVinyl alcohol, PVA)と水、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride; PVDF)やポリアクリロニトリル(PolyAcryloNitrile,PAN) やポリエーテルサルフォン(Poly Ether Sulphone、PES)とジメチルアセトアミド(DMAc)もしくはDMF(ジメチルホルムアミド)、キトサンと酢酸もしくはクエン酸等の弱酸、アクリル(PolyMethyl MethAcrylate, PMMA)とメタノール、ポリ乳酸とクロロホルムの組み合わせなどがナノファイバーの製造として可能である。
以上説明したように、本発明の各実施例の高分子材料のナノファイバーの製造方法では、従来のエレクトロ・スピンニング法では高電圧を取り扱うことから、発火等を防止する構造にしなければならず、取り扱いがやっかいであったが、高電圧を使用することなく、溶媒(溶剤)による溶解だけで製造するので危険性が少なくなり、取り扱いが極めて容易となり、また、静電気等が帯電していないので、無理なく捕集帯から離脱して、所望の基材に移すことができ、所望の基材として通気性のある基材は勿論のこと、通気性の小さな不織布や、或いは、通気性のないフィルムを基材として用いることができる。
また、熱風吹出口の高速気流の吹出方向を、中心吐出口の中心軸線に対して15°〜25°の角度の範囲にすることによって、溶解した高分子材料繊維(N)との接触力を適切に作用し、溶解した高分子材料繊維(N)に延伸作用が効率的に作用する。
更に、中心吐出口を少し突出させたので、紡糸された高分子繊維を適切に延伸し、溶媒の気化を促進できる。また、高圧装置も必要がないばかりか、高温の加熱装置も必要がなく、装置自体が簡単になり、温度・湿度の管理が簡単でランニングコストが安価であり、ナノファイバー積層体の製造が安価になり、かつ、大量生産が可能となる。
なお、本発明の特徴を損うものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。例えば、実施例では材料(N)をナイロンやポリエーテルイミド(PEI)としたが、溶媒で溶解して粘度が下がる長分子配列を有する高分子材料であればよい。また、ナノファイバー捕集部を回転ドラムとしたが、板状の組み合わせやベルト状でも良いことは勿論である。
A・・ナノファイバー生成部、B・・(ナノファイバー積層体Nの)捕集部、
C・・基材、N・・材料及びその加工品
1・・紡糸ノズル、11・・吐出口、111・・外周、12・・中心軸孔、
121・・外周、122a,122b・・・スペーサー部、13・・送給口、
14・・高速風吹出通路、141a、141b・・内周壁、
15・・高速風吹出口、16・・気流供給部、
2・・材料供給容器、3・・ギヤポンプ(吐出手段)、
31・・供給配管、32・・送給配管、
4・・ノズル突出部、
5・・ナノファイバー捕集装置、51・・平面保持用グリッド(或いは金網)、
52・・吸引ダクト、55,53a,53b,53c・・フィードローラ、
54・・基材繰出ローラ軸、55・・基材・製品巻取軸

Claims (1)

  1. 長分子配列を有する高分子材料のナイロン又はポリエーテルイミドを溶媒により溶解し加圧して紡糸ノズルから紡糸し、
    該紡糸ノズルの中心吐出口とその先にノズル突出部を設け、これらを囲むように該中心吐出口と同軸にリング状の高速風吹出口を設け、
    該高速風吹出口はノズル突出部より2〜4mm後退させ、該高速風吹出口からの気流を前記中心吐出口の直後の高分子繊維を延伸するように、紡糸された高分子繊維と交差する方向に前記中心吐出口の中心軸線に対して15°〜25°の角度で吹き出し、
    該交差する範囲で紡糸された高分子繊維中の溶媒を気体として吹飛して取除くとともに延伸する延伸気流手段を設け、
    該延伸気流手段を経て更に吹飛ばされた高分子繊維のナノファイバーを捕集する捕集部を設けたことを特徴とするナノファイバー積層体の製造方法。
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