JP2019001553A - コンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルト - Google Patents

コンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルト Download PDF

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Abstract

【課題】ゴムと繊維補強層とをベルト幅方向に向かって剥離させる際に、ゴムと繊維補強層との固着性を向上させることができる繊維補強層及びコンベヤベルトを提供する。
【解決手段】縦糸4がベルト長手方向に延在し、横糸5がベルト幅方向に延在する織構造の繊維補強層3を心体2としてコンベヤベルト1に埋設し、繊維補強層3の平面視で、縦糸4の露出面積A1と横糸5の露出面積A2との比A1/A2を3.0以上5.0以下に設定し、エンドレス加工する際には、ベルト長手方向端部1aそれぞれで、カバーゴム6をベルト幅方向に向かって剥離させて繊維補強層3の表面には適度にゴム成分Rを残存させ、残存させたゴム成分Rの間に加硫接着剤7等を介在させて加硫することでベルト長手方向端部1aどうしを接合する。
【選択図】図5

Description

本発明は、コンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルトに関し、さらに詳しくは、ゴムと繊維補強層とをコンベヤベルトの幅方向に向かって剥離させる際に、ゴムと繊維補強層との固着性を向上させることができるコンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルトに関するものである。
帯状のコンベヤベルト1を環状にするには、いわゆるエンドレス加工を行う。エンドレス加工では、接合するそれぞれのベルト長手方向端部においてカバーゴムを除去する。心体として繊維補強層が使用されているコンベヤベルトでは、エンドレス加工の際にそれぞれの繊維補強層の表面にはゴム成分(カバーゴムと繊維補強層とを接着させる接着ゴム等)が若干残存していて、この残存しているゴム成分どうしの間に加硫接着剤等を介在させて加硫することでベルト長手方向端部どうしを接合する(例えば特許文献1参照)。
繊維補強層に積層されて接合されているカバーゴムを除去するには、カバーゴムに切れ目を入れて、その切れ目を発端にしてカバーゴムを繊維補強層から剥離させる。エンドレス工程でカバーゴムをコンベヤベルトの長手方向(以下、ベルト長手方向という)に向かって剥離させる場合は問題が生じないが、コンベヤベルトの幅方向(以下、ベルト幅方向という)に向かって剥離させる場合、コンベヤベルトが過加硫されている仕様等では、カバーゴムを剥離させた繊維補強層の表面に残存するゴム成分の量が過小になったり、まったく残存しないことがある。ゴム成分の残存量が過小であると、ベルト長手方向端部どうしを強固に接合することができず、ゴム成分が残存していなければベルト長手方向端部どうしを接合することができない。
本願発明者は、カバーゴムをベルト幅方向に向かって剥離させた場合に、繊維補強層の表面にゴム成分が残存しなくなる原因を追究し、この原因を解消する手段を種々検討することで本願発明を創作するに至った。
特開2014−37280号公報
本発明の目的は、ゴムと繊維補強層とをベルト幅方向に向かって剥離させる際に、ゴムと繊維補強層との固着性を向上させることができるコンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルトを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のコンベヤベルト用繊維補強層は、縦糸がベルト長手方向に延在し、横糸がベルト幅方向に延在する織構造のコンベヤベルト用繊維補強層において、前記繊維補強層の平面視で、前記縦糸の露出面積A1と前記横糸の露出面積A2との比A1/A2が3.0以上5.0以下に設定されていることを特徴とする。
本発明のコンベヤベルトは、上記のコンベヤベルト用繊維補強層が、心体の少なくとも最上層および最下層として埋設されていることを特徴とする。
本発明によれば、繊維補強層の平面視で、前記縦糸の露出面積A1と前記横糸の露出面積A2との比A1/A2が従来よりも低くて、3.0以上5.0以下に設定されている。この比A1/A2を従来に比して低く設定することで、ゴムと繊維補強層とをベルト幅方向に向かって剥離させる際に、縦糸を構成するフィラメントがゴムに引張られて開いた状態になることが生じ難くなる。これに伴い、縦糸のフィラメント部分の破壊が抑制されて、繊維補強層の表面に付着している接着剤層が縦糸から分離し難くなる。そのため、ゴムと繊維補強層との固着性を従来に比して向上させることができる。
ゴムをベルト長手方向に向かって剥離させる場合では、比A1/A2が3.0以上に設定されているので、横糸を構成するフィラメントがゴムに引張られて過剰に開いた状態になることもない。したがって、ゴムを剥離させる方向に拘わらず、繊維補強層の表面には適度にゴム成分を残存させることができる。そのため、ベルト長手方向端部それぞれの残存しているゴム成分の間に加硫接着剤等を介在させて加硫することでベルト長手方向端部どうしを強固に接合することが可能になる。
本発明のコンベヤベルト用繊維補強層を埋設したコンベヤベルトを例示する横面図である。 図1のコンベヤベルトを平面視で例示する説明図である。 図1のコンベヤベルトをプーリ間に張設した状態を例示する説明図である。 図3のX−X断面図である。 図1の繊維補強層を平面視で拡大して例示する説明図である。 図1のカバーゴムを剥離させる工程を横断面視で例示する説明図である。 表面にゴム成分を残存させた繊維補強層どうしを接合する工程を側方からの断面視で例示する説明図である。 図7の繊維補強層どうしを接合した状態を側方からの断面視で例示する説明図である。 カバーゴムを剥離させる工程での繊維補強層の状態を拡大して平面視で模式的に例示する説明図である。 繊維補強層の別の実施形態を拡大して平面視で模式的に例示する説明図である。
以下、本発明のコンベヤベルト用繊維補強層およびコンベヤベルトを図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1、図2に例示する本発明のコンベヤベルト1には、本発明のコンベヤベルト用繊維補強層3(以下、繊維補強層3という)が心体2として埋設されている。心体2は、張設されたコンベヤベルト1に生じる張力を負担する部材である。繊維補強層3の表面には接着ゴムが付着していて、心体2の上下にはそれぞれ、カバーゴム6が配置されている。心体2とカバーゴム6とは加硫接着によって一体化している。心体2はベルト長手方向に連続していて、幅方向寸法はベルト幅よりも若干小さくなっている。これにより、コンベヤベルト1の幅方向両端は、心体2が存在していない耳ゴムになっている。尚、図中の矢印Lはベルト長手方向(コンベヤベルト1の長手方向)を示し、矢印Wはベルト幅方向(コンベヤベルト1の幅方向)を示している。
長手方向端部どうしが接合されて環状になったコンベヤベルト1は、図3、図4に例示するようにプーリ8a、8bの間に張設されて使用される。そして、搬送物10を載せて運ぶ搬送側では、ベルト幅方向両端部は回転軸が水平に対して所定角度aで傾斜した支持ローラ9により下面を支持され、ベルト幅方向中央部は回転軸が水平な支持ローラ9により下面を支持される。これにより、ベルト幅方向両端部は、ベルト幅方向中央部に対して上側に屈曲して、コンベヤベルト1はトラフ状になって使用される。プーリ8a、8bまわりを屈曲する際には、環状のコンベヤベルト1の最外周に配置された繊維補強層3に最も大きな引張応力が生じ、最内周に配置された繊維補強層3に最も大きな圧縮応力が生じる。
この実施形態では、心体2は、本発明の繊維補強層3が4層積層された構造になっている。心体2は4層構造に限らず、単層構造或いはその他の複数層構造にすることもできる。
図5に例示するように、この繊維補強層3は縦糸4がベルト長手方向に延在し、横糸5がベルト幅方向に延在し、縦糸4および横糸5が互いに1本おきに上下に交錯する平織構造になっている。繊維補強層3は、縦糸4の延在方向をベルト長手方向にして埋設される。
縦糸4には、複数本のフィラメントを撚って形成されたマルチフィラメントヤーンが用いられる。横糸5には、マルチフィラメントヤーンまたは1本のフィラメントを撚って形成されたモノフィラメントヤーンが用いられる。縦糸4と横糸5は同じ材質にすることも異なる材質にすることもできる。縦糸4には例えばポリエステル繊維を使用し、横糸5には例えばポリアミド繊維を使用する。ポリアミド繊維としては、ナイロン6、ナイロン66等を例示できる。
本発明では、繊維補強層3の平面視で、縦糸4の露出面積A1と横糸5の露出面積A2との比A1/A2が3.0以上5.0以下に設定されていることが特徴の1つである。縦糸4の露出面積A1とは、平面視で横糸5に覆われていて見えない部分を除いた面積である。横糸5の露出面積A2とは、平面視で縦糸4に覆われていて見えない部分を除いた面積である。図5では露出面積A1の領域を一点鎖線の斜線により示し、露出面積A2の領域を破線の斜線により示している。
繊維補強層ではベルト長手方向の強力を十分に確保することが重要である。そのため、縦糸が横糸に比して太くなっていることが一般的であり、従来、比A1/A2は例えば5.3以上になっている。一方、本発明の繊維補強層3は従来に比してこの比A1/A2が小さくなっている。即ち、従来の繊維補強層に比して、本発明では縦糸4の露出面積A1が小さくなっている。
コンベヤベルト1を環状にする際には、帯状のコンベヤベルト1の長手方向端部1aどうしをエンドレス加工により接合する。エンドレス加工ではカバーゴム6に切れ目を入れて、その切れ目を発端にしてカバーゴム6を繊維補強層3から剥離させる。カバーゴム6は、図6に例示するようにベルト幅方向に向かって剥離させる。
心体2が複数の繊維補強層3で構成されている場合は、それぞれの長手方向端部1aでは図7に例示するようにカバーゴム6を除去して繊維補強層3をステップ状にする。積層されている繊維補強層3どうしは、一方の繊維補強層3をベルト幅方向に向かって剥離させる。この剥離作業では繊維補強層3どうしの間の接着ゴムと繊維補強層3とがベルト幅方向に向かって剥離されることになる。剥離作業後の繊維補強層3の表面にはゴム成分R(接着ゴムなど)が若干残存する。
次いで、図8に例示するように、それぞれのベルト長手方向端部1aの残存しているゴム成分Rの表面に加硫接着剤7を塗布する。そして、ゴム成分Rどうしの間に加硫接着剤7等を介在させた状態で加硫することで、積層した繊維補強層3の対向表面どうしを接合させる。これにより、ベルト長手方向端部1aどうしが接合して環状のコンベヤベルト1が形成される。
上述した剥離作業の際には、図9に例示するように縦糸4には剥離力fが作用する。そのため、この剥離力fに起因して縦糸4を構成しているフィラメント4aどうしの間が広くなってフィラメント4aが開いた状態になる。尚、横糸5の延在方向は縦糸4の延在方向と略直交している。そのため、この剥離力fが横糸5に作用しても、横糸5を構成するフィラメント5aが、縦糸4を構成するフィラメント4aのように開いた状態になることはない。
本願発明者は、フィラメント4aが開いた状態になることで、フィラメント4a部分が破壊し易くなり、フィラメント4aに付着している接着剤層が剥離させたカバーゴム6側に一体化して付着してしまい、これが一因になって繊維補強層3の表面にゴム成分Rが残存し難くなることを見出した。そこで、この知見に基づいて、本発明の繊維補強層3では、従来に比して上述した比A1/A2が小さくして5.0以下に設定されている。
比A1/A2を小さくすることで、剥離力fが直接的に作用する縦糸4の面積が減少する。そのため、同じ剥離力fが作用しても縦糸4のフィラメント4aが開いた状態になり難くなり、繊維補強層3の表面にはゴム成分Rが残存し易くなる。その結果、ゴムをベルト幅方向に向かって剥離させる場合であっても、積層する繊維補強層3どうしを強固に接合させることができ、ひいては、長手方向端部1aどうしを強固に接合させることが可能になる。
比A1/A2が3.0以未満であると、ゴムをベルト長手方向に向かって剥離させる際には、横糸5がマルチフィラメントヤーンの場合は、その時の剥離力に起因してフィラメント5aが開いた状態になり易い。その結果、繊維補強層3の表面にはゴム成分Rが残存し難くなる。そのため、本発明では、比A1/A2が3.0以下5.0以下に設定されている。
本発明はカバーゴム6等のゴムをベルト幅方向に向かって剥離させる際に生じる新たな課題、即ち、エンドレス加工を行う際に従来注目されていなかった課題に対して有益な解決手段になっている。しかも、ゴムをベルト長手方向に向かって剥離させる際にも、ベルト長手方向に対して斜めに向かって剥離させる際にも、剥離作業後の繊維補強層3の表面には十分な量のゴム成分Rが残存し、長手方向端部1aどうしを強固に接合させることが可能になっている。
比A1/A2を小さくするため具体的には、縦糸4を細くする(縦糸4の繊度F1を小さくする)、縦糸4の配置密度を小さくする、横糸5を太くする(横糸5の繊度F2を大きくする)、横糸5の配置密度を大きくするなどの選択肢がある。縦糸4を細くし過ぎる場合や縦糸4の配置密度を過小にする場合は、繊維補強層3のベルト長手方向の強力を確保し難くなるという問題が生じる。一方、横糸5を太くし過ぎる場合や縦糸4の配置密度を過小にする場合は縦糸4のクリンプ率(上下屈曲する程度)が増大する。これに伴い、張設されたコンベヤベルト1では経時的な伸びが大きくなって、コンベヤベルト1が蛇行走行し易くなる等の問題が生じる。そのため、縦糸4の繊度F1および配置密度、横糸5の繊度F2および配置密度を、コンベヤベルト1の使用条件等に応じて適切な範囲にする。
そこで、縦糸4の繊度F1と横糸5の繊度F2との比F1/F2は1.5以上2.5以下に設定することが好ましい。比F1/F2が1.5未満では、縦糸4のクリンプ率が過大になり易く、比F1/F2が2.5超になると、縦糸4の露出面積A1が過大になり易い。
横糸5の下記(1)式により算出される撚り係数T1は20以上50以下に設定することが好ましい。
撚り係数T1=(T/10)・(D)1/2 ・・・(1)
この(1)式のTは横糸5の10cm当たりの撚り数、Dは横糸5の繊度(dtex)である。
撚り係数T1が20未満では、縦糸4の露出面積A1を小さくするは有利になるが、横糸5の露出面積A2を小さくするには不利になり、横糸5の十分な耐疲労性を確保するにも不利になる。撚り係数T1が50超では、縦糸4の露出面積A1を小さくするには不利になる。
縦糸4および横糸5の撚り方向は、S方向(右回りの撚り)でもZ方向(左回りの撚り)でもよいが、図10に例示するように、撚り方向を反対にした縦糸4をベルト幅方向に1本ずつ、或いは2本等の複数本ずつ、交互に配列することが好ましい。S方向撚りの縦糸4とZ方向撚りの縦糸4をベルト幅方向に交互に織り込むことで、カバーゴム6をベルト幅方向に剥離させる際に、繊維補強層3の半分の縦糸4はフィラメント4aが開いた状態になり易くても、もう半分の縦糸4のフィラメント4aは撚りが締まる状態になる。そのため、カバーゴム6をベルト幅方向一方側から剥離させる場合であっても、ベルト幅方向他方側から剥離させる場合であっても、繊維補強層3の表面にゴム成分Rを適度に残存させ易くなる。それ故、S方向撚りの縦糸4とZ方向撚りの縦糸4とをベルト幅方向に交互に織り込む仕様にすることで、ゴムと繊維補強層3との固着性に対する方向性を無くすことができる。
ポリエステル繊維に比してポリアミド繊維はゴムとの接着性が良好である。そのため、縦糸4にポリエステル繊維を採用し、横糸5にポリアミド繊維を採用することで、ゴムをベルト幅方向に向かって剥離させる際のゴムと繊維補強層3との固着性をより向上させるには有利になる。
心体2が複数の繊維補強層を積層した構造の場合、すべての繊維補強層を本発明の繊維補強層3にしてもよいが、コストを抑えるために、一部だけを本発明の繊維補強層3にして、残りは安価な汎用の繊維補強層にすることもできる。この場合、コンベヤベルト1を製造する際に加硫による熱の影響を最も受け易い最外層に本発明の繊維補強層3を配置する。
即ち、環状に形成される前の帯状のコンベヤベルト1では、心体2を構成する繊維補強層のうち、少なくとも最上層および最下層に本発明の繊維補強層3を採用した仕様にする。もちろん、最上層および最下層のみに本発明の繊維補強層3を採用した仕様にすることもできる。このような仕様にすることで、繊維補強層3の使用量を最小限にしながらも、上述した繊維補強層3よる効果を効率的に得ることができる。
繊維補強層のサンプルとして表1に示す仕様の7種類(従来例、比較例、実施例1〜5)を製造した。また、それぞれの繊維補強層のサンプルを使用してコンベヤベルトのサンプルを製造した。表1中のPETはポリエステル、N66はナイロン66を意味する。また、表1中のA1は縦糸の露出面積、A2は横糸の露出面積、F1は縦糸の繊度、F2は横糸の繊度を意味する。それぞれのコンベヤベルトのサンプルは、心体となる繊維補強層の仕様が異なるだけでその他の仕様は同じである。それぞれのコンベヤベルトのサンプルには、繊維補強層を2層埋設した。
それぞれのコンベヤベルトのサンプルに対して下記のベルト長さ変化率、縦糸の強力利用率を測定した。また、それぞれの繊維補強層のサンプルに対して下記の剥離試験(繊維補強層とゴムとの固着性)を行った。その結果は表1に示すとおりであった。
Figure 2019001553
[ベルト長さ変化率]
それぞれのコンベヤベルトのサンプルを同条件でプーリ間に張設して、同条件で走行試験を行い、走行前と走行後でのサンプルの周長の変化率を測定した。変化率は従来例を基準の100として指数で評価し、指数の数値が小さい方が経時的な周長の増大が抑制されて優れていること意味する。
[縦糸の強力利用率]
走行前のそれぞれのコンベヤベルトのサンプルについて、下記(2)式により算出される縦糸の強力利用率Fを把握した。
強力利用率F=(繊維補強層の単位幅当たりの縦糸の延在方向破断強力/(1本の縦糸の引張破断強力×繊維補強層の単位幅当たりの縦糸の本数))×100%・・・(2)
強力利用率Fは、繊維補強層において縦糸が本来有している引張強力をどの程度発揮できるかを示す指標であり、Fの数値が大きい方が縦糸の強力が無駄なく効率的に発揮されていて優れていること意味する。表1では従来例の強力利用率を基準の100として指数で評価し、指数の数値が大きい方が優れていることを意味する。
[剥離試験]
それぞれの繊維補強層のサンプルを用いてJIS K 6256−1:2013「布との剥離強さ」に準拠して試験片を製造した。試験片は接着ゴム(NR重量比率50%)とカバーゴム(NBR重量比率20%、SBR重量比率40%)の間にそれぞれのサンプルを挟んで加硫して一体化させたものである。そして、JIS K 6256−1:2013「布との剥離強さ」に準拠してサンプルと接着ゴムとの間を剥離させて、サンプルの接着ゴムとの接合面に残存した接着ゴムの面積を測定した。サンプルを剥離させる方向は、ベルト長手方向(縦糸の延在方向)とベルト幅方向(横糸の延在方向)の2通りで行った。即ち、それぞれの試験片は繊維補強層が異なるだけで試験条件は共通にした。残存した接着ゴムの面積は従来例を基準の100として指数で評価し、指数の数値が大きい方が接着ゴムの残存量が多くて優れていること意味する。
表1の結果から、実施例1〜5はベルト長さ経時変化率、耐疲労性および縦糸の強力利用率に関しては従来例と同等の性能を有し、ゴムと繊維補強層とをベルト幅方向に向かって剥離する際には従来例よりも格段に多くのゴムが繊維補強層に残存することが分かる。
1 コンベヤベルト
1a 長手方向端部
2 心体
3 繊維補強層
4 縦糸
4a フィラメント
5 横糸
5a フィラメント
6 カバーゴム
7 加硫接着剤
8a、8b プーリ
9 支持ローラ
10 搬送物
R ゴム成分

Claims (6)

  1. 縦糸がベルト長手方向に延在し、横糸がベルト幅方向に延在する織構造のコンベヤベルト用繊維補強層において、
    前記繊維補強層の平面視で、前記縦糸の露出面積A1と前記横糸の露出面積A2との比A1/A2が3.0以上5.0以下に設定されていることを特徴とするコンベヤベルト用繊維補強層。
  2. 前記縦糸の繊度F1と前記横糸の繊度F2との比F1/F2が1.5以上2.5以下に設定されている請求項1に記載のコンベヤベルト用繊維補強層。
  3. 前記横糸の下記(1)式により算出される撚り係数T1が20以上50以下に設定されていることを特徴する請求項1または2に記載のコンベヤベルト用繊維補強層。
    撚り係数T1=(T/10)・(D)1/2 ・・・(1)
    ここで、Tは前記横糸の10cm当たりの撚り数、Dは前記横糸の繊度(dtex)である。
  4. S方向撚りの前記縦糸とZ方向撚りの前記縦糸とがベルト幅方向に交互に配列されている請求項1〜3のいずれかに記載のコンベヤベルト用繊維補強層。
  5. 前記縦糸がポリエステル繊維からなり、前記横糸がポリアミド繊維からなる請求項1〜4のいずれかに記載のコンベヤベルト用繊維補強層。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のコンベヤベルト用繊維補強層が、心体の少なくとも最上層および最下層として埋設されていることを特徴とするコンベヤベルト。
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