JP2018537450A - Dnaメチルトランスフェラーゼ阻害剤としての新規化合物 - Google Patents

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    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
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    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Abstract

本発明は、A、R1、R2、及びR3が本明細書で定義された通りである式(I)の化合物、又はそれらの医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、又はそれらの立体異性体若しくは混合物に関し、これらは、DNMT1、DNMT3A、及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMTの阻害剤である。本発明はまた、それらを含有する医薬組成物又は獣医学的組成物、並びに医薬における、特に癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防におけるそれらの使用に関する。【化1】

Description

本出願は、2015年11月16日に出願された欧州特許出願第15382565.8号の利益を主張する。
本発明は、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤である3,4−ヘテロシクロキノリン化合物に関する。本発明はまた、それらを含有する医薬組成物又は獣医学的組成物、並びに医薬、特に抗癌剤、抗線維症剤、及び免疫調節剤としてのそれらの使用に関する。
近年、癌は遺伝的及びエピジェネティック疾患であることが示されており、エピジェネティック及び遺伝子改変が相互に作用して癌を進行させる。しかし、遺伝子変異とは異なり、エピジェネティックな変化は可逆的であり、そういうものとしてエピジェネティックバランスを回復させる薬物は、癌の興味深い潜在的な治療標的となる。エピジェネティックは、一次DNA配列の改変とは独立して起こる遺伝子発現パターンにおける遺伝的変化を指す。主なエピジェネティック機構は、DNAメチル化及び共有結合性ヒストン修飾であり、転写の調節において重要な役割を果たす。
DNAメチル化は、DNA塩基配列を変えることなく遺伝子発現を調節し、腫瘍抑制遺伝子をサイレンシングすることによって癌において重要な役割を果たすエピジェネティック修飾である。DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)は、DNAメチル化を触媒する酵素である。DNMT1はメンテナンスメチルトランスフェラーゼをコードし、DNMT3A及びDNMT3Bはデノボメチルトランスフェラーゼをコードする。
DNMT1及びDNMT3A/3Bは、乳癌、胃癌、膵臓癌、前立腺癌、肝細胞癌、卵巣癌、腎臓癌、網膜芽腫、神経膠腫、又はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫等のいくつかのタイプの癌において過剰発現する。ゼブラリン、デシタビン、及びアザシチジンのようなDNA低メチル化剤は、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝臓癌腫、肺癌、乳癌、胃癌、又は子宮頸癌における細胞増殖を阻害し、アポトーシスを誘導する(非特許文献1)。デシタビンは現在、米国食品医薬品局によって骨髄異形成症候群のために承認されている。他方、DNAメチル化は、線維症の病因において重要な役割を果たす(非特許文献2)。更に、DNAメチルトランスフェラーゼ阻害はまた、ヒト間葉系幹細胞の免疫調節及び移動を促進する(非特許文献3)。
しかしながら、これらのアザヌクレオシドの限界、例えば化学的不安定性及び活性のためのDNAへの取り込みを克服するために、新しい非ヌクレオシド阻害剤を開発するために多くの努力がなされている。
G9aは、EHMT2としても知られ、ヒストンH3のリジン9をモノメチル化及びジメチル化する(それぞれH3K9me1及びH3K9me2)ヒストンメチルトランスフェラーゼである。G9a発現は、正常組織と比較して多くの癌において高い。癌トランスクリプトーム分析は、肝細胞癌、結腸癌、前立腺癌、肺膀胱癌及び浸潤性移行細胞癌及びB細胞慢性リンパ性白血病を含む多くの腫瘍において高い発現を明らかにした(非特許文献4)。膀胱癌細胞株及び肺癌細胞株の両方におけるG9aのノックダウンにより、成長抑制及びアポトーシスを引き起こした。前立腺癌に関する研究は発癌におけるその役割を更に裏付けるものであり、ここではG9aのダウンレギュレーションにより中心体の破壊、染色体の不安定化、細胞成長の阻害及び癌細胞における細胞老化の増加を引き起こす。進行性肺癌において、高レベルのG9aは、インビトロ(in vitro)での細胞移動及び浸潤の増加並びにインビボ(in vivo)での転移と共に予後不良と相関する。G9aはまた、膵臓腺癌において過剰発現され、G9aの阻害は、このタイプの癌における細胞老化を誘導する。急性骨髄性白血病マウスモデルでは、G9aの喪失は、疾患の進行を有意に遅延させ、白血病幹細胞の頻度を減少させる。
興味深いことに、DNAメチルトランスフェラーゼ−1(DNMT1)はG9aと物理的に相互作用して、細胞分裂の間にDNA及びヒストンメチル化を調整し(非特許文献5)、標的遺伝子の転写サイレンシングを促進する(非特許文献6)。この意味で、DNA及びH3K9メチル化レベルの両方の低下は、腫瘍抑制遺伝子の再活性化をもたらし、癌細胞増殖を阻害する(非特許文献7)。
癌、線維症、及び免疫調節の治療及び/又は予防において改善された活性を示す化合物を開発する必要性が依然として存在する。
Vilas−Zornoza A.et al.,PLoS ONE 2011,6(2):p.e17012 Neary,R.et al,Fibrogenesis&Tissue Repair 2015,8:18 Lee S.et al.,Scientific Reports 2015,5:8020 Shankar SR.et al., Epigenetics 2013,8(1):p.16−22 Esteve PO.et al.,Genes Dev 2006,20:3089−3103 Tachibana M.et al.,EMBO J 2008,27:2681−2690 Wozniak RJ.et al.,Oncogene 2007,26,77−90;Sharma S.et al.,Epigenetics Chromatin 2012.5,3(2012)
本発明者らは、本発明の実施例により示されるように、1又は複数のDNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT1、DNMT3A、及び/又はDNMT3Bを含むDNMT)を阻害することができる3,4−ヘテロシクロキノリンコアを有する新規化合物を見出した。従って、これらの化合物はDNMTの阻害剤であり、癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防に有用であり得る。
さらに、本発明のいくつかの化合物はまた、ヒストンメチルトランスフェラーゼG9aを阻害することができ、二重阻害剤である。癌におけるそれらの使用に関して、本発明のこれらの化合物は、インビトロ試験、細胞ベースのアッセイ又は動物モデルにおいて、癌の治療に有用であることが証明されている2つの異なる標的に対処するという利点を有する。本発明のこれらの化合物が2つの病態生理学的事象に影響を及ぼすという事実は、より効果的な治療につながる可能性がある。
従って、本発明の第1の態様は、式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体又は混合物に関し、
Figure 2018537450
これは式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)の化合物からなる群から選択され:
Figure 2018537450
式中、
は、R、Cy、ハロゲン、−NO、−CN、−OR、−OC(O)Rb´、−OC(O)ORb´、−OC(O)NRb´b´、−NRb´b´、−NRb´C(O)Rb´、−NRb´C(O)ORb´、−NRb´C(O)NRb´b´、−NRb´S(O)b´、−NRb´SONRb´b´、−SRb´、−S(O)Rb´、−S(O)ORb´、−SOb´、−SO(ORb´)、−SONRb´b´、−SC(O)NRb´b´、−C(O)Rb´、−C(O)OR、−C(O)NRb´b´、−C(O)NRb´ORb´、及び−C(O)NRb´SOb´からなる群から選択され;
Cyは、以下からなる群から選択される既知の環系であり:
(i)フェニル;
(ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
(iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(iv)3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合される、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(v)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合したフェニルであって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;並びに
(vi)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合した5〜6員複素芳香環であって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;
ここでCyは、場合により、以下で置換され:
a)1つのCy又は1つのCy、及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
Cy又はCyは、場合により、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で置換され;
は、H、R、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(O)Rg´、−OC(O)ORg´、−OC(O)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(O)Rg´、−NRg´C(O)ORg´、−NRg´C(O)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(O)NRg´g´、−C(O)Rg´、−C(O)ORg´、−C(O)NRg´g´、及び−C(O)NRg´ORg´、及び−C(O)NRg´SOg´からなる群から選択され;
は、R、−OR、−NRg´、及び−NRa´CORからなる群から選択され;ここでRは、N、O、S、及びFから選択される少なくとも1つの原子を含有し;
、R、R17、R18は独立してH又はRであり;
、R、R10、R14、R15は、独立して、H、R、OR、−NRf´g´、NRa´COR、及びRからなる群から選択され;
、R、R11、R12、R13、R16は、独立して、H、R、及び1又は複数のハロゲン原子からなる群から選択され;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、ここで各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され、
各Ra´は、独立して、H又はRであり;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、ここでこれらの基のいずれかは、場合により1又は複数のハロゲン原子及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたCyで置換され;
各Rb´は独立してH又はRであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(Y)Rg´、−OC(Y)ORg´、−OC(Y)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(Y)Rg´、−NRg´C(Y)ORg´、−NRg´C(Y)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(Y)NRg´g´、−C(Y)Rg´、−C(Y)ORg´、−C(Y)NRg´g´、−C(Y)NRg´ORg´、及び−C(O)NRg´SOg´から選択され;
各Rは独立してR又はRであり;
各Rは独立して、場合により以下で置換されたCyであり:
a)1つのCy;及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
ここでCyは、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;並びに
各Rは、独立して、1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換されたZであり;ここでCyは、場合により以下で置換され:
a)1つのCy;及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
ここでCyは、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;
各Rf´は独立してH又はRであり;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖、並びに3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択され、ここで、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され;
各Rg´は独立してH又はRであり;
YはO、S、又はNRg´であり;
〜Zは、独立して、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、並びに1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され;
Cy、Cy、及びCyは、独立して、フェニル;飽和又は部分的に不飽和の3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び5又は6員のヘテロ芳香族環からなる群から選択される既知の環系であり;
Cy、Cy、Cy、及びCyは、独立して、フェニル;5又は6員のヘテロ芳香族環;飽和又は部分的に不飽和の3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合する、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択される既知の環系であり;
ここで炭素環式環において、全ての環員が炭素原子であり;並びに複素環式環及びヘテロ芳香族環において、1又は複数の環員はN、O、及びSから選択され;ここで全ての飽和又は部分的に不飽和の環において、1又は2つの環員は、場合によりC(O)及び/又はC(NH)及び/又はC[N(C−C)アルキル]であり;
但し、式(I)の化合物は:
7,8−ジエトキシ−1,2−ジヒドロ−4−メチル−3H−ピロロ[3,2−c]キノリン−3−オン;7,8−ジエトキシ−1,2−ジヒドロ−4−メチル−3H−ピロロ[3,2−c]キノリン−3−オン塩酸塩;7−メトキシ−1−(3−メトキシフェニル)−2,3,4−トリス(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリン;8−フルオロ−2,5−ジヒドロ−4−メチル−7−(4−モルホリニル)−2−フェニル−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;8−フルオロ−2,5−ジヒドロ−4−メチル−2−フェニル−7−(1−ピペラジニル)−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(4−ブロモフェニル)−4−(ブチルアミノ)−l,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(3−ブロモフェニル)−4−(ブチルアミノ)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(ブチルアミノ)−2−(4−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(ブチルアミノ)−2−(3−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(ブチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(ブチルアミノ)−2−(3−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(シクロペンチルアミノ)−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(4−ブロモフェニル)−4−(シクロペンチルアミノ)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(3−ブロモフェニル)−4−(シクロペンチルアミノ)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(4−クロロフェニル)−4−(シクロペンチルアミノ)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;2−(3−クロロフェニル)−4−(シクロペンチルアミノ)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;4−(シクロペンチルアミノ)−2−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン;及び4−(シクロペンチルアミノ)−2−(3−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−3H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン以外である。
本発明の第2の態様は、式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体又は混合物に関し
Figure 2018537450
これは式(Ib)、(Ia)、(Ic)、及び(Id)の化合物からなる群から選択され:
Figure 2018537450
式中
は、Cyであり、炭素原子を通してキノリンに結合し;
Cyは、以下からなる群から選択される既知の環系であり:
(i)フェニル;
(ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
(iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(iv)3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合される、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(v)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合したフェニルであって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;並びに
(vi)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合した5〜6員ヘテロ芳香族環であって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;
ここでCyは、場合により、以下で置換され
a)1つのCy若しくは1つのCy、及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
ここでCy又はCyは、場合により、R及び場合により1又は複数の置換基Rで置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で置換され;
は、H、R、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(O)Rg´、−OC(O)ORg´、−OC(O)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(O)Rg´、−NRg´C(O)ORg´、−NRg´C(O)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(O)NRg´g´、−C(O)Rg´、−C(O)ORg´、−C(O)NRg´g´、及び−C(O)NRg´ORg´、及び−C(O)NRg´SOg´からなる群から選択され;
は−ORであり;
、R、R17、R18は独立してH又はRであり;
、R、R10、R14、R15は、独立して、H、R、OR、−NRf´g´、NRa´COR、及びRからなる群から選択され;
、R、R11、R12、R13、R16は、独立して、H、R、及び1又は複数のハロゲン原子からなる群から選択され;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され、
各Ra´は、独立して、H又はRであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(Y)Rg´、−OC(Y)ORg´、−OC(Y)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(Y)Rg´、−NRg´C(Y)ORg´、−NRg´C(Y)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(Y)NRg´g´、−C(Y)Rg´、−C(Y)ORg´、−C(Y)NRg´g´、−C(Y)NRg´ORg´、及び−C(O)NRg´SOg´から選択され;
各Rは独立してR又はRであり;
各Rは独立して、場合により、以下で置換されるCyであり:
d)1つのCy;及び/又は
e)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
f)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
ここでCyはR及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;並びに
各Rは、独立して、1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換されたZであり;ここでCyは、場合により以下で置換され:
d)1つのCy;及び/又は
e)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
f)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
ここでCyは、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;
各Rf´は独立してH又はRであり;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖、並びに3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択され、ここで、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され;
各Rg´は独立してH又はRであり;
YはO、S、又はNRg´であり;
〜Zは、独立して、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、並びに1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され;
Cy、Cy、及びCyは、独立して、フェニル;飽和又は部分的に不飽和の3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び5又は6員のヘテロ芳香族環からなる群から選択される既知の環系であり;
Cy、Cy、及びCyは、独立して、フェニル;5又は6員のヘテロ芳香族環;飽和又は部分的に不飽和である3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合する、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択される既知の環系であり;
ここで炭素環式環において、全ての環員が炭素原子であり;複素環式環及びヘテロ芳香族環において、1又は複数の環員がN、O、及びSから選択され;並びに飽和又は部分的に不飽和である全ての環において、環の1又は2つの環員は、場合によりC(O)及び/又はC(NH)及び/又はC[N(C−C)アルキル]である。
本発明の第3の態様は、1又は複数の医薬的又は獣医学的に許容される賦形剤又は担体と共に、有効量の上記で定義されたような式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体を含む医薬組成物又は獣医学的組成物に関する。
本発明の第4の態様は、癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防に使用するための、上記で定義されたような式(I)の化合物又は医薬若しくは獣医学的組成物に関する。従って、本発明の第3の態様は、癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防のための医薬の製造のための、上記で定義されたような式(I)の化合物の使用に関し;上記で定義されたような有効量の先に定義される式(I)の化合物及び1又は複数の医薬的若しくは獣医学的に許容される賦形剤又は担体を、ヒトを含むそれを必要とする被験体に投与することを含む、癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防のための方法として製剤化されてもよい。
本出願において本明細書中で使用される全ての用語は、別段の記載がない限り、当該技術分野で知られている通常の意味で理解されるものとする。本出願で使用される特定の用語の他のより具体的な定義は、以下に述べるものであり、明確に規定された定義がより広い定義を提供しない限り、明細書及び特許請求の範囲を通して均一に適用することを意図する。
「炭素環式」環系という用語は、全ての環員が炭素原子を含有する既知の環系を指す。「複素環式」環系という用語は、化学的に可能である場合、1又は複数の環員、好ましくは1、2、3、又は4つの環員がNH、N、O、及びSから選択される既知の環系を指す。複素環式環の残りの環員は、C、CH、CH、O、N、NH、及びSから独立して選択される。特に断らない限り、「複素環式」環系は、環系のC又はN原子を通して分子の残りに結合してもよい。炭素環式環及び複素環式環の両方は、飽和、部分的に不飽和、又は芳香族であることができ、本明細書に記載されるように非置換であってもよく、又は置換されていてもよく、置換基はいずれかの利用可能な位置に配置される。従って、CH又はCHである炭素環式環の環員、あるいはCH、CH、又はNHである複素環式環の環員において、これらの環員の1又は複数のH原子は、本明細書に開示される別の部分で置換されていてもよい。
本発明の趣旨上、「縮合」環において、2つの隣接環に共通の1つの結合を介して縮合が起こる;「架橋縮合(bridged−fused)」環では、2つの環に共通する一連の原子(橋頭)を介して縮合が起こる;及び「スピロ縮合」環では、2つの隣接環(架橋環を含む)に共通する、1つの原子(スピロ原子)、好ましくは炭素原子のみを介して縮合が起こる。
「ヘテロ芳香族」環という用語は、既知の芳香族環系を指し、化学的に可能な場合には、1又は複数の環員、好ましくは1、2、3、又は4つの環員がNH、N、O、及びSから選択される。ヘテロ芳香環の残りの環員は、C、CH、O、N、NH、及びSから独立して選択される。ヘテロ芳香族環は、本明細書で記載されるように非置換であってもよく、又は置換されていてもよく、置換基はいずれかの利用可能な位置に配置される。従って、CH又はNHであるヘテロ芳香族環の環員において、H原子は、本明細書中に開示されるように、別の部分によって置換されてもよい。
本発明はまた、式(I)の化合物の互変異性形態も含む。「互変異性体」という用語は異性体を意味し、その構造は、原子の位置、一般に水素原子、及び1又は複数の多重結合の位置が異なり、ある構造から別の構造へ容易及び可逆的に変化することができる。互変異性体は、本出願では区別せずに使用される。従って、一例として、ヒドロキシフェニル基は、その互変異性形態:シクロヘキサ−2,4−ジエノンと等価であるとみなされなければならない。更なる例として、式(Id)の化合物である式(I)の化合物は、R17がHであるか又はR18がHである場合、以下に示すような異なる互変異性体として存在し得る:
全ての互変異性体は、本発明の趣旨上、等価であるとみなされるべきである:
Figure 2018537450
本明細書で使用される用語「既知の環系」は、化学的に実現可能であり、当該技術分野において既知であり、従って、化学的に可能でない環系を排除することを意図した環系を指す。
本発明の趣旨上、全ての飽和又は部分的に不飽和の環において、1又は2つの環員は場合によりC(O)及び/又はC(NH)及び/又はC[N(C−C)アルキル]である。
用語(C−C)アルキルは、1からn個の炭素原子及び単結合のみを含有する飽和分枝又は直鎖炭化水素鎖を指す。用語(C−C)アルケニルは、2〜n個の炭素原子及び少なくとも1又は複数の二重結合を含む不飽和分枝又は直鎖炭化水素鎖を指す。用語(C−C)アルキニルは、2〜n個の炭素原子及び少なくとも1又は複数の三重結合を含む飽和分枝又は直鎖炭化水素鎖を指す。本発明の趣旨上、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖は、2〜n個の炭素原子を含有する分枝又は直鎖の炭化水素鎖である。
ハロゲン置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを意味する。
特定の基の置換又は非置換が、例えばその基に関して特定の置換を示すことによって又は基が置換されていないことを示すことによって特定されない場合、式(I)又は式(II)の化合物に言及する本発明の実施形態では、この基の可能な置換は式(I)又は式(II)の定義におけるものであると理解されなければならない。更に、表現「本明細書で定義されたように置換された」、「先に定義されたように置換された」、又はいずれかの均等な表現は、この基の可能な置換が式(I)又は式(II)の定義におけるものであることが理解されなければならない。
「保護基」(PG)は、分子マスクの反応基に結合する場合に、その反応性を低減させ、又は防止する原子群を指す。
表現「1又は複数で置換された」は、1又は複数の、好ましくは1、2、3、又は4つの置換基で基が置換され得ることを意味し、但し、この基は十分に置換されやすい位置を有する。
本発明の趣旨上、室温は20〜25℃である。
式(I)の化合物に関連する本発明の第1の態様において、本発明の化合物は、表1に列挙された化合物以外である:
Figure 2018537450
Figure 2018537450
Figure 2018537450
上記の表からわかるように、引用された化合物は、関連する書誌参照がない市販の製品であるか、又は参考文献である米国特許出願公開第20080306049号明細書(治療上のピラゾロキノリン誘導体);Chambers R D.,et al.,Journal of the Chemical Society,Perkin Transactions 1:Organic and Bio−Organic Chemistry(1997),(10),1457−1463;及び中国特許第1830978号明細書(ピラゾロ[4,3c]−キノリン−3−オン化合物、調製方法及びその使用)に開示されている。これらの文献のいずれも、ヒストンメチルトランスフェラーゼG9a及び/又はDNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT1、DNMT3A、又はDNMT3B)を阻害するこれらの化合物の能力、並びに癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防におけるその使用を記載していない。
使用することができる本発明の化合物の塩のタイプには制限はないが、但しこれらは治療目的のために使用される場合に医薬的又は獣医学的に許容されるものであればよい。用語「医薬的又は獣医学的に許容される塩」は、アルカリ金属塩を形成し、遊離酸又は遊離塩基の付加塩を形成するために一般に使用される塩を包含する。
式(I)の化合物の医薬的又は獣医学的に許容される塩の調製は、当該技術分野で既知の方法によって行うことができる。例えば、それらは、塩基性又は酸性部分を含有する親化合物から、従来の化学的方法によって調製することができる。一般に、このような塩は、例えば、水若しくは有機溶媒又はそれらの混合物中で、これらの化合物の遊離酸又は塩基形態を、化学量論量の適切な医薬的又は獣医学的に許容される塩基又は酸と反応させることによって調製される。式(I)の化合物及びそれらの塩は、いくつかの物理的特性が異なり得るが、それらは本発明の趣旨上同等である。
本発明の化合物は、遊離の溶媒和化合物又は溶媒和物(例えば水和物)のいずれかとしての結晶形態であってもよく、両方の形態が本発明の範囲内にあることが意図される。溶媒和の方法は、当該技術分野において一般的に知られている。一般に、水、エタノール等の医薬的又は獣医学的に許容される溶媒による溶媒和形態は、本発明の趣旨上、非溶媒和形態と同等である。
本発明のいくつかの化合物は、種々の立体異性体を生じ得るキラル中心を有することができる。本明細書中で使用される場合、用語「立体異性体」は、空間におけるそれらの原子の配向のみが異なる個々の化合物の全ての異性体を指す。用語立体異性体は、鏡像異性体(エナンチオマー)、鏡像異性体の混合物(ラセミ体、ラセミ混合物)、幾何学的(シス/トランス又はシン/アンチ又はE/Z)異性体、及び複数のキラル中心を有する化合物の互いに鏡像ではない異性体(ジアステレオ異性体)を含む。本発明は、これらの立体異性体のそれぞれ及びそれらの混合物にも関する。
ジアステレオ異性体及びエナンチオマーは、クロマトグラフィ又は分別結晶等の従来の技術によって分離することができる。光学異性体は、光学的に純粋な異性体を得るための光学分割の従来の技術によって分割することができる。この分割は、いずれかのキラル合成中間体又は本発明の化合物に対して行うことができる。エナンチオ選択的合成を用いて、光学的に純粋な異性体を個々に得ることもできる。
式(I)の化合物、それらの医薬的又は獣医学的に許容される塩及びそれらの立体異性体又は混合物に言及する本発明の全ての実施形態において、式(I)の化合物のいずれか又はそれらのいずれかの医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかは、それらが特に言及されていなくても常に考慮される。
一実施形態では、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(Ia)の化合物である、先に記載した式(I)の化合物に関する。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(Ib)の化合物である、先に記載した式(I)の化合物に関する。
別の実施形態において、場合により上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、第1の態様に記載の式(I)の化合物に関し、ここで、Rは、R、Cy、−OR、−NRb´b´、−NRb´C(O)Rb´、−NRb´S(O)b´、−SONRb´b´、及び−C(O)NRb´b´からなる群から選択され;ここで、Cyは、先に定義されたように場合により置換されている。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、第1の態様に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRは、先に定義されるように場合により置換されたCyである。より詳細には、Cyは、以下からなる群から選択される既知の環系である:
(i)フェニル;
(ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
(iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(iv)3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合された、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環;
更により詳細には、Rは、先に定義されたように場合により置換されたCyであり、ここでCyは、上記で定義された(i)、(ii)、及び(iii)からなる群から選択される既知の環系である。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、第1の態様に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRは、先に定義されるように場合により置換されたCyであり、炭素原子を通してキノリンに結合する。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載された式(I)の化合物に関し、ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロ芳香族単環式環、及び4〜6員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択され、Rは場合により先に定義されたように置換される。より詳細には、Rは、炭素原子を介してキノリンに結合し、場合により先に定義されたように置換された5〜6員ヘテロ芳香族単環式環であり、更により詳細には、Rは、2−チオフェン、3−チオフェン、2−ピロール、3−ピロール、2−フラン、及び3−フランからなる群から選択される。より詳細な実施形態では、Rは、2−チオフェン、3−チオフェン、2−ピロール、3−ピロール、2−フラン、及び3−フランからなる群から選択され、ここでRは、場合により1又は複数の基(C−C)アルキルで置換される。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRは、以下の部分からなる群から選択される:
Figure 2018537450
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRが、H、ハロゲン、−CN、及び−ORg´から選択され、より詳細にはRはH、ハロゲン、及び−ORg´から選択され;更により詳細にはRはH又は−ORであり;更により詳細には、Rは、−ORであり、ここで、Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルである。更により詳細には、Rは−OCHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、第1の態様に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRは、−OR及び−NRg´からなる群から選択される。より詳細には、Rは−ORであり、更により詳細にはR中のRは少なくとも1つのN原子を含有する部分である。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRのRがZであり、ここでZが先に定義されたような1又は複数の置換基で置換された(C−C)アルキルであり、より詳細には後者の実施形態においてZは、Cyで置換された(C−C)アルキルであり、ここで、Cyは、先に定義されたように場合により置換され;更により詳細には、後者の実施形態では、Cyは、飽和又は部分的に不飽和の3〜7員炭素環式又は複素環式の単環式環である。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでRは式(XL)の部分である:
Figure 2018537450
式中
Cyは、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環、あるいは3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合した3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環であり、Cyは、ハロゲン及び1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルから選択される1又は複数の置換基で場合により置換され、
及びXは独立してH又はハロゲンであり、並びに
rは0〜6から選択される値である。
より詳細には、Rは、式(XL)の部分であり、ここで、Cyは、3〜7員の飽和複素環式の単環式環、あるいは3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環にスピロ縮合する、3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環であり、Cyは、先に定義されたように場合により置換され、X及びXはHであり、rは0〜6から選択される値である。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRは、以下の部分からなる群から選択される:
Figure 2018537450
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでR、R、R10、R14、R15は、独立して、H、R、及びRからなる群から選択される。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでRはHであり、R10はR又はRであり、あるいはRはR又はRであり、R10はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されるような式(I)の化合物に関し、ここでR14はHであり、R15はR又はRであり、あるいはR14はR又はRであり、R15はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR、R、R11、R12、R13、及びR16はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR及びRはHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR17はHであり、R18はRであり、あるいはR17はRであり、R18はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR〜R18はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR〜Rの1つはH以外であり、R〜Rの残りはHであり、又はR〜R13の1つはH以外であり、R〜R13の残りはHであり、又はR14〜R16の1つはH以外であり、R14〜R16の残りはHであり、又はR17及びR18の一方はH以外であり、R17及びR18の他方はHである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、先に記載されたような式(I)の化合物に関し、ここでR、R、R11〜R13、及びR16はHであり;R〜Rの一方はH以外であり、R〜Rの他方はHであり;R、R、及びR10の1つはH以外であり、R、R、及びR10の残りはHであり;R14〜R15の一方はH以外であり、R14〜R15の他方はHであり;R17及びR18の一方はH以外であり、R17及びR18の他方はHである。より詳細な実施形態において、R、R、R、R〜R13、及びR15〜R17はHであり;並びにR、R、R14、及びR18はH以外である。
より詳細には、後者の2つの実施形態では、H以外の置換基R〜R18は、独立して、以下からなる群から選択される1又は複数の置換基で場合により置換される(C−C12)アルキルであり:
ハロゲン、
−NRg´g´
−NRg´C(O)Rg´、及び
以下からなる群から選択される1又は複数の置換基で場合により置換されるCy
ハロゲン、
−NRg´g´
−NRg´C(O)Rg´
−C(O)Rg´
1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される−(C−C)アルキル;及び
飽和又は部分的に不飽和である3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
ここでCyは、3〜7員の炭素環式又は複素環式の飽和又は部分的に不飽和の単環式環であり;あるいは3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環にスピロ縮合された、3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環であり、及び
各Rg´は、独立して、H又は1若しくは複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルから選択される。
更により詳細には、この実施形態では、置換基R〜R18はH以外であり、好ましくはR、R、R14、及びR18は、独立して、以下からなる群から選択される1又は複数の置換基で場合により置換されるCyで置換される(C−C12)アルキルであり:
ハロゲン、
−C(O)Rg´
1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される−(C−C)アルキル;及び
3〜7員の飽和炭素環式の単環式環;
ここでCyは、3〜7員の炭素環式又は複素環式の飽和又は部分的に不飽和の単環式環;あるいは3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環にスピロ縮合された3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環であり、
g´は、H又は1若しくは複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルである。
更により詳細には、この実施形態では、置換基R〜R18はH以外であり、好ましくはR、R、R14、及びR18は、メチル及び以下から選択される部分からなる群から選択される:
Figure 2018537450
上記で定義される実施形態は、可能であれば、式(I)の全ての化合物、即ち、本発明の態様及び実施形態のいずれかで定義される全ての化合物に適用される。
本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物は、以下からなる群から選択される:
Figure 2018537450
本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物は、以下からなる群から選択される:
Figure 2018537450
Figure 2018537450
本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物は、以下からなる群から選択される:
Figure 2018537450
本発明の別の実施形態において、式(I)の化合物は、以下からなる群から選択される:
Figure 2018537450
本発明者らは、同様に3,4−ヘテロシクロキノリンを含む式(II)の化合物もDNMTの阻害剤であることを見出した。従って、本発明はまた、式(II)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体又は混合物に関し、
Figure 2018537450
これは式(IIa)及び(IIb)の化合物からなる群から選択され:
Figure 2018537450
式中
1´は、R、Cy1´、ハロゲン、−NO、−CN、−OR、−OC(O)Ri´、−OC(O)ORi´、−OC(O)NRi´i´、−NRi´i´、−NRi´C(O)Ri´、−NRi´C(O)ORi´、−NRi´C(O)NRi´i´、−NRi´S(O)i´、−NRi´SONRi´i´、−SRi´、−S(O)Ri´、−S(O)ORi´、−SOi´、−SO(ORi´)、−SONRi´i´、−SC(O)NRi´i´、−C(O)Ri´、−C(O)OR、−C(O)NRi´i´、−C(O)NRi´ORi´、及び−C(O)NRi´SOi´からなる群から選択され;
Cy1´は、以下からなる群から選択される既知の環系であり:
(i)フェニル;
(ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
(iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(iv)3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合される、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環;
(v)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合したフェニルであって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;並びに
(vi)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合した5〜6員ヘテロ芳香族環であって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;
ここでCy1´は、場合により、以下で置換され
a)1つのCy2´若しくは1つのCy3´、及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCy2´で場合により置換された1若しくは複数の置換基Z1´
ここでCy2´又はCy3´は、場合により、R及び場合により1又は複数の置換基Rで置換されるZ2´から独立して選択される1又は複数の置換基で置換され;
2´は、R、ハロゲン、−NO、−CN、−ORn´、−OC(O)Rn´、−OC(O)ORn´、−OC(O)NRn´n´、−NRn´n´、−NRn´C(O)Rn´、−NRn´C(O)ORn´、−NRn´C(O)NRn´n´、−NRn´S(O)n´、−NRn´SONRn´n´、−SRn´、−S(O)Rn´、−S(O)ORn´、−SOn´、−SO(ORn´)、−SONRn´n´、−SC(O)NRn´n´、−C(O)Rn´、−C(O)ORn´、−C(O)NRn´n´、及び−C(O)NRn´ORn´、及び−C(O)NRn´SOn´からなる群から選択され;
3´は、R、−OR、−NRn´、及び−NRh´CORからなる群から選択され;ここでR3´は、N、O、S、及びFから選択される少なくとも1つの原子を含有し;
4´及びR6´は独立してH、R、OR、−NRm´n´、NRh´COR、及びRからなる群から選択され;
5´及びR7´は、独立して、H、R、及び1又は複数のハロゲン原子からなる群から選択され;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され、
各Rh´は、独立して、H又はRであり;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、これらの基のいずれかは、場合により1又は複数のハロゲン原子及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたCy4´で置換され;
各Ri´は独立してH又はRであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、−NO、−CN、−ORn´、−OC(Y)Rn´、−OC(Y)ORn´、−OC(Y)NRn´n´、−NRn´n´、−NRn´C(Y)Rn´、−NRn´C(Y)ORn´、−NRn´C(Y)NRn´n´、−NRn´S(O)n´、−NRn´SONRn´n´、−SRn´、−S(O)Rn´、−S(O)ORn´、−SOn´、−SO(ORn´)、−SONRn´n´、−SC(Y)NRn´n´、−C(Y)Rn´、−C(Y)ORn´、−C(Y)NRn´n´、−C(Y)NRn´ORn´、及び−C(O)NRn´SOn´から選択され;
各Rは独立してR又はRであり;
各Rは独立して、場合により以下で置換されるCy5´であり:
a)1つのCy7´;及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCy7´で場合により置換された1又は複数の置換基Z4´
ここでCyはR及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZ5´から独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;並びに
各Rは、独立して、1又は複数の置換基R及び/又は1つのCy6´で場合により置換されたZ3´であり;ここでCy6´は、場合により以下で置換され:
a)1つのCy8´;及び/又は
b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCy8´で場合により置換された1又は複数の置換基Z6´
ここでCy8´は、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZ7´から独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;
各Rm´は独立してH又はRであり;
各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖、並びに3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択され、ここで、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され;
各Rn´は独立してH又はRであり;
YはO、S、又はNRn´であり;
1´〜Z7´は、独立して、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、並びに1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され;
Cy2´、Cy7´、及びCy8´は、独立して、フェニル;3〜7員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び5又は6員のヘテロ芳香族環からなる群から選択される既知の環系であり;
Cy3´、Cy4´、Cy5´、及びCy6´は、独立して、フェニル;5又は6員のヘテロ芳香族環;3〜7員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又スピロ縮合する、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択される既知の環系であり;
ここで炭素環式環において、全ての環員が炭素原子であり;並びに複素環式環及びヘテロ芳香族環において、1又は複数の環員はN、O、及びSから選択され、ここで全ての飽和又は部分的に不飽和の環において、環の1又は2つの環員は、場合によりC(O)及び/又はC(NH)及び/又はC[N(C−C)アルキル]である。
1つの実施形態において、場合により上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(II)の化合物に関し、R1´が、R、Cy´、−OR、−NRi´i´、−NRi´C(O)Ri´、−NRi´S(O)i´、−SONRi´i´、及び−C(O)NRi´i´からなる群から選択され;ここでCy1´は、場合により先に定義されたように置換される。より詳細には、R1´は、先に定義されたように場合により置換されたCy1´である。更により詳細には、Cy1´は、以下からなる群から選択される既知の環系である:
(i)フェニル;
(ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
(iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
ここで、Cy1´は、場合により先に定されたように置換される。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここでR´が、ハロゲン、−CN、及び−ORn´から選択される。より詳細にはR2´は−ORである。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(I)の化合物に関し、ここでR3´は、−OR及び−NRn´からなる群から選択される。より詳細にはR3´は−ORである。更に詳細にはRは、少なくとも1つのN原子を含有する部分である。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、式(II)の化合物に関し、ここでR3´のRはZ3´であり、Z3´は先に定義されたような1又は複数の置換基で置換される(C−C)アルキルである。
更に、式(I)の化合物中の基Rについて上記で定義された実施形態はまた、式(II)の化合物の基R4´及びR6´にも適用され、式(I)の化合物における基Rについて上記で定義された実施形態はまた、式(II)の化合物中の基R5´及びR7´にも適用される。
式(I)の化合物の調製方法と共に、これらの方法で使用される中間体も本発明の一部である。
例えば、RがHである式(Ia)の化合物である式(I)の化合物(即ち、化合物(Ia´))は、式(III)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
式中、R〜Rは先に定義された通りであり、Rは(C−C)アルキルであるか、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5員又は6員環を形成する。
この転化は、BF・EtOの存在下で、適切な溶媒、例えばジクロロメタン(DCM)の存在下、適切な温度で、好ましくは冷却して、特に約0℃で行われてもよい。あるいはこの転化はまた、TiClの存在下、適切な溶媒、例えばジクロロエタン又はジクロロメタン(DCM)の存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して、特に約60℃で、次いで(HCHO)又はアセトンを用いて得られた中間体を、AcOH又はHCOOH及び還元剤、例えばNaBHCNの存在下、適切な溶媒、例えばメタノール又はイソプロパノールの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して、特に約50〜60℃で反応させて、行われることができる。
式(III)の化合物は式(VII)のキノリンから得ることができ、これを、以下のスキームに示すように、式(V)のキノリンに転化し、その後、式(IV)の化合物と反応させる:
Figure 2018537450
式中、R〜Rは先に定義された通りであり、Rは(C−C)アルキルであるか、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5員又は6員環を形成する。
例えば、RがR又はCyである場合、第1の転化は、式RB(OR´)(VIa)(式中、RはR又はCyであり、R´はH、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基は、それらが結合するB原子と共に環を形成してもよい)のボロン酸誘導体を用いて、パラジウム触媒、例えばテトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)及び塩基、例えばKCO又はNaCOの存在下、適切な溶媒、例えば水と場合により混合されたジオキサン中、適切な温度、好ましくは加熱して、特に約80〜110℃で行われてもよい。
が−ORである場合、第1の転化は、式ROH(VIb)のアルコールを用いて、金属、例えばNaの存在下、適切な溶媒中、例えばMeOH中で行われてもよい。
が−NRb´b´である場合、第1の転化は、パラジウム触媒、例えばトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))、有機リン化合物、例えばビフェニル−2−イル−ジシクロヘキシル−ホスファン、(2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチル)(BINAP)、及び塩基、例えばCsCOの存在下、適切な溶媒、例えばジオキサン中、適切な温度で、好ましくは加熱して、式HNRb´b´(VIc)のアミンを用いて行われてもよい。
(V)から(III)への第2の転化は、パラジウム触媒、例えばビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(Pd(dba))又はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba))、有機リン化合物、例えばビフェニル−2−イル−ジシクロヘキシル−ホスファン、(2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチル)(BINAP)、及び塩基、例えば、CsCOの存在下で行われてもよい。反応は、適切な溶媒、例えばジオキサン中で、適切な温度で、好ましくは加熱して行われる。
式(VII)の化合物は、式(X)の化合物から得ることができ、これと、以下のスキームに示すように、最初に式(IX)の化合物にまず転化し、続いて式(VIII)の化合物と反応させる:
Figure 2018537450
式(X)の化合物の還元は、例えば適切な溶媒、例えばメタノール中、Pd/Cの存在下での水素化によって行われてもよく、一方で式(IX)の化合物の式(VII)の化合物への転化は、ハロゲン化剤、例えばPOClの存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して行われる。
12及びR13がHである式(Ib)の化合物である式(I)の化合物(即ち、式(Ib´)の化合物)は、式(V)の化合物から得ることができ、これを以下のスキームに示すように、式(XII)の化合物と反応させて、式(XI)のキノリンを得て、次いで続いて式(XI)のキノリンを式(Ib´)の化合物に転化する:
Figure 2018537450
式中、R〜R3、7、11は先に定義された通りであり、Rは(C−C)アルキルであるか、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5員又は6員環を形成する。
第1の転化は、式(V)の化合物の式(III)の化合物への転化について記載した条件と同じ条件で行われてもよい。第2の転化は、TiClの存在下で、適切な溶媒、例えば、ジクロロメタン(DCM)又はジクロロエタンの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して、特に約60℃で、次いで必要に応じて、場合により、得られた中間体を、例えばPd/Cの存在下、適切な溶媒、例えばメタノール中で水素化し、あるいは得られた中間体を水素化し、次いでこれを(HCHO)、(1−エトキシシクロプロピル)−トリメチル−シラン、アセトン、又はシクロヘキサノンと、AcOH及び還元剤、例えばNaBHCNの存在下、適切な溶媒、例えばメタノール、イソプロパノール、又はtert−ブタノールの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して、特に約50〜60℃で反応させて、あるいは得られた中間体を水素化し、次いでそれを塩化アシル、例えば塩化アセチルと、塩基、例えばEtN(トリエチルアミン)の存在下、適切な溶媒、例えば、ジクロロメタン(DCM)中で反応させて行われてもよい。
あるいは、式(Ib)(式中、RはHである)の化合物(即ち、式(Ib´´)の化合物)である式(I)の化合物はまた、式(XIII)の化合物から得ることができ、これを最初に式(Ib´´´)の化合物に、次いで式(Ib´´)の化合物に転化される:
Figure 2018537450
式中、R〜R、R〜R13は先に定義された通りである。
式(XIII)の化合物の式(Ib´´´)の化合物への転化は、ハロゲン化剤、例えばPOClの存在下、場合により触媒量のピリジンの存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して行われる。
がR又はCyである場合、式(Ib´´´)の化合物の式(Ib´´)の化合物への転化は、式RB(OR´)(VIa)(式中RがR又はCyであり、R´がH、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基はそれらが結合したB原子と共に環を形成してもよい)のボロン酸誘導体を用いて、式(VII)の化合物を式(V)の化合物に転化するために記載された条件と同じ条件にて行われてもよい。
が−ORである場合、第2の転化は、式(VII)の化合物の式(V)の化合物への転化について記載した条件と同じ条件下で、式ROH(VIb)のアルコールを用いて行われてもよい。
が−NRb´b´である場合、第2の転化は、式(VII)の化合物の式の化合物への転化について記載した条件と同じ条件下で式HNRb´b´(VIc)のアミンを用いて、行われてもよい。
式(XIII)の化合物は、式(XV)の化合物から得ることができ、これは以下のスキームに示されるように、最初に式(XIV)の化合物に転化され、次いで後者を式(XXV)の化合物と反応させる:
Figure 2018537450
式(XV)の化合物の式(XIV)の化合物への転化は、(CClCO)COの存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して行われ、一方で式(XIV)の化合物の式(XIII)の化合物への転化は、適切な溶媒、例えばDMF中、適切な温度にて、好ましくは加熱して式(XXV)の化合物と反応させることによって行われる。
16がHである式(Ic)の化合物(即ち、式(Ic´)の化合物)である式(I)の化合物は、式(V)の化合物から得ることができ、これを、下記スキームに示すように、式(XVII)の化合物と反応させ、式(XVI)のキノリンを得て、次いで続いて式(XVI)のキノリンを式(Ic´)の化合物に転化する:
Figure 2018537450
式中、R〜R3、14、及びR15は先に定義された通りであり、Rは(C−C)アルキルであるか、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5員又は6員環を形成する。
第1の転化は、式(V)の化合物の式(III)の化合物への転化について記載した条件と同じ条件で行われてもよい。第2の転化は、TiClの存在下、適切な溶媒、例えば、ジクロロメタン(DCM)又はジクロロエタンの存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して、特に約60℃で、次いで必要に応じて、場合により(HCHO)で得られた中間体を、AcOH及び還元剤、例えばNaBHCNの存在下、適切な溶媒、例えばメタノールの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して、特に約50〜60℃で反応させて行われてもよい。
更に、式(Id)の化合物である式(I)の化合物は、式(XIX)の化合物から得ることができ、これを、以下のスキームに示されるように、式(XVIII)の化合物に転化し、これを続いて式(Id)のキノリンに転化させる:
Figure 2018537450
式中、R〜R、R17、及びR18は先に定義された通りであり、Rは(C−C)アルキルである。
例えば、RがR又はCyである場合、第1の転化は、式(VII)の化合物を式(V)の化合物に転化するために記載された条件と同じ条件にて、式RB(OR´)(VIa)(式中、RがR又はCyであり、R´がH、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基が、それらが結合しているB原子と一緒に環を形成してもよい)のボロン酸誘導体を用いて行われてもよい。
が−ORである場合、第1の転化は、式(VII)の化合物の式(V)の化合物への転化について記載した条件と同じ条件下で、式ROH(VIb)のアルコールを用いて行われてもよい。
が−NRb´b´である場合、第1の転化は、式(VII)の化合物の式(V)の化合物への転化について記載した条件と同じ条件下で、式HNRb´b´(VIc)のアミンを用いて行われてもよい。
第2の転化は、塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)の存在下で、適切な溶媒、例えばエタノールの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して行われてもよい。必要に応じて、この反応の後に、追加の反応工程が続いて行われてもよく、例えば得られた中間体をa)tert−ブチル4−メチルスルホニルオキシ−ピペリジン−1−カルボキシレート又はtert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートと、塩基、例えばKCO及び適切な溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)の存在下、適切な温度にて、好ましくは加熱して反応させ、b)HCl/EtOAcを添加し、並びにc)AcOH及び還元剤、例えばNaBH(OAc)の存在下、溶媒、例えばメタノールの存在下、適切な温度で、好ましくは加熱して(HCHO)を添加する。
式(XIX)の化合物は、以下のスキームに示す合成経路に従って、式(XXIV)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
式(XXIV)の化合物は、適切な溶媒、例えばDCM中、塩基、例えばピリジン及び場合により4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下、式(XXIII)の化合物と反応させてもよい。式(XXII)の化合物は、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(KHMDS)の存在下、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、適切な温度で式XXIの化合物に転化されてもよい。また、式(XXI)の化合物は、POClの存在下で、好ましくは加熱して、式(XIX)の化合物に転化されてもよい。
あるいは、上記で記載される反応は異なる順序で行われることができる。式(I)の化合物は、式(I)の他の化合物に転化されてもよい。式(IV)、(VI)、(VIII)、(X)、(XII)、(XV)、(XVII)、(XX)、(XXIII)〜(XV)の化合物は、市販されている又は従来の合成法によって得ることができる。
5´がHである式(IIa)の化合物(即ち、式(IIa´)の化合物)である式(II)の化合物は、式(XXVII)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
式中、R´〜R´は、先に定義された通りである。
この転化は、パラジウム触媒、例えばテトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)及びCuIの存在下、適切な溶媒、例えば場合によりトリエチルアミンと混合されるアセトニトリル中、適切な温度で、好ましくは加熱して、行われてもよい。
式(XXVII)の化合物は、以下のスキームに示す合成経路に従って、式(XXXI)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
第1の転化は、パラジウム触媒塩基、例えば[1,1´−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(Pd(dppf)Cl)及びKOAcの存在下、適切な溶媒、例えばジオキサンの存在下、適切な温度、好ましくは加熱して行われることができる。式(XXIX)の化合物は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン(DCM)中、Hの存在下で式(XXVIII)の化合物に転化され得る。また、第3の転化は、NaOHの水溶液中で、KI及びIの存在下で行うことができる。
式(IIb)の化合物である式(II)の化合物は、式(XXXVI)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
式中、R1´〜R4´は先に定義された通りであり、PGは保護基であり、Xはハロゲンである。
式(XXXVI)の化合物の式(XXXIV)の化合物への転化は、TFAの存在下で、適切な温度、好ましくは加熱して行うことができる。
第2の転化は、例えば、T.W.Green and P.G.M.Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry(Wiley,3rd ed.1999,Chapter 2,pp.17−200)に記載されているように、当該技術分野において周知の標準的な方法によって行われるヒドロキシル保護基の除去を含む。代表的なヒドロキシ保護基には、ヒドロキシ基がアシル化又はアルキル化されているもの、例えばベンジル、トリチルエーテル、アルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル、及びアリルエーテルが含まれる。ヒドロキシル保護基がベンジルである場合、脱保護は、例えば、適切な溶媒、例えばメタノール中、Pd/Cの存在下での水素化によって行われてもよい。
最後に、第3の転化は、塩基、例えばCsCOの存在下で、適切な溶媒、例えばDMF中、適切な温度、好ましくは加熱して、式(XXXII)のハロゲン化アルキルを用いて行うことができる。
式(XXXVI)の化合物は、以下のスキームに示す合成経路に従って、式(XXXIX)の化合物から得ることができる:
Figure 2018537450
式中、R´及びR´は、先に定義された通りであり、R´は、H、(C−C)アルキルであり、又はそれらの結合しているB原子と一緒になって2つのR´基が環を形成していてもよい。
式(XXXIX)の化合物の式(XXXVIII)の化合物への転化は、臭素化剤、例えばN−ブロモスクシンイミド(NBS)を用いて適切な溶媒、例えばアセトニトリル中で行われてもよいが、式(XXXVIII)の化合物を式(XXXVI)の化合物に転化することは、パラジウム触媒、例えばテトラキス(トリフェニル−ホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)及び塩基、例えば、KCO又はNaCOの存在下、適切な溶媒、例えば場合により水と混合されたジオキサン中、適切な温度で、好ましくは加熱して、行われる。
式(I)の化合物は、式(I)の他の化合物に転化されてもよい。式(XXVI)、(XXX)〜(XXXII)、(XXXV)、(XXXVII)、及び(XXXIX)の化合物は、市販されているか、又は従来の合成法によって得ることができる。
本発明はまた、有効量の上記で定義されたような式(I)若しくは式(II)の化合物又はそれらの医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)若しくは式(II)の化合物又はそれらの医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体と、医薬的又は獣医学的に許容される賦形剤又は担体とを含む医薬組成物又は獣医学的組成物に関する。
本明細書で使用される「治療上有効量」という表現は、投与された場合、対処される疾患の1又は複数の症状の発症を予防するか又はその症状をある程度緩和するのに十分な化合物の量を指す。治療上の利益を得るための本発明の化合物の具体的な用量は、とりわけ、患者の身長、体重、年齢、及び性別、疾患の性質及び段階、疾患の攻撃性、並びに投与経路を含む個々の患者の特定の状況に依存して変化し得る。例えば、約0.01〜約300mg/kgの用量を使用してもよい。
「医薬的又は獣医学的に許容される賦形剤又は担体」という表現は、医薬的又は獣医学的に許容される材料、組成物、又はビヒクルを指す。各成分は、医薬又は獣医学的組成物の他の成分と適合性があるという意味で、医薬的又は獣医学的に許容されなければならない。合理的な利益/リスク比に見合うが、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、若しくは他の問題、又は合併症なしに、ヒト及び動物の組織又は臓器との接触での使用にも適していなければならない。
医薬製剤又は獣医学的製剤の選定は、活性化合物の性質及びその投与経路に依存する。任意の投与経路、例えば、経口、非経口、及び局所投与を使用してもよい。
例えば、医薬組成物又は獣医学的組成物は、経口投与のために製剤化されてもよく、固体又は液体の形態で1又は複数の生理学的に適合する担体又は賦形剤を含有してもよい。これらの調製物は、結合剤、充填剤、滑沢剤、及び許容される湿潤剤等の従来の成分を含有してもよい。
医薬組成物又は獣医学的組成物は、従来の注射可能な液体担体、例えば水又は適切なアルコールと組み合わせて非経口投与用に製剤化されてもよい。注射用の従来の医薬的又は獣医学的賦形剤、例えば安定剤、可溶化剤、及びバッファーが、こうした組成物に含まれていてもよい。これらの医薬組成物又は獣医学的組成物は、筋肉内、腹腔内、又は静脈内に注射されてもよい。
医薬組成物は、局所投与のために製剤化されてもよい。製剤には、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、及びパッチ剤が含まれ、化合物は適切な賦形剤に分散又は溶解される。
医薬組成物は、即時又は遅延放出のための、とりわけ、錠剤、ペレット、カプセル、水性若しくは油性溶液、懸濁液、エマルジョン、又は使用前に水若しくは他の適切な液体媒体で再構成するのに適した乾燥粉末形態を含む任意の形態であってもよい。
適切な賦形剤及び/又は担体並びにそれらの量は、調製される製剤のタイプに従って当業者によって容易に決定できる。
上記のように、3,4−ヘテロシクロキノリンコアを有し、先に定義されたように置換された本発明の化合物はDNMTの阻害剤である。本発明の趣旨上、これは、上記で定義されたような化合物が、DNMT1、DNMT3A、及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMT、特にDNMT1を阻害することができることを意味し、IC50値が、DNMTの阻害が本発明に記載のものと同様の酵素アッセイにおいて測定される場合には≦10μM、好ましくは≦1μM、より好ましくは≦500nMである。
1つの実施形態では、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、本発明は、G9aの更なる阻害剤である式(I)又は式(II)の化合物に関する。本発明の趣旨上、これは、上記で定義されたような化合物が、G9aの阻害が本発明に記載されるものと同様の酵素アッセイで測定される場合、IC50値≦10μM、好ましくは≦1μM、より好ましくは≦500nMでG9aを阻害することができ、上述のような1又は複数のDNMTを阻害することができることを意味する。
従って、本発明は、薬剤としての使用のための、上記で定義されたような式(I)の化合物又は式(II)の化合物あるいは式(I)又は式(II)の化合物を含む医薬組成物に関する。
更に、本発明は、癌、線維症、及び/又は免疫調節;特にDNMT1、DNMT3A、及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMT、特にDNMT1の阻害によって媒介される癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療に使用するための、上記で定義されたような式(I)の化合物若しくは式(II)の化合物又は式(I)若しくは式(II)の化合物を含む医薬組成物に関する。
従って、本発明のこの態様は、上記で定義されたような式(I)の化合物又は式(II)の化合物、あるいは式(I)又は式(II)の化合物を含む医薬組成物の、癌、線維症、及び/又は免疫調節;特にDNMT1、DNMT3A、及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMT、特にDNMT1の阻害によって媒介される癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防のための医薬の製造のための使用に関する。
それはまた、癌、線維症、及び/又は免疫調節;特にDNMT1、DNMT3A及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMT、特にDNMT1の阻害によって媒介される癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防のための方法として製剤化されてもよく、有効量の先に定義された式(I)又は式(II)の化合物、あるいは上記で定義されたような式(I)又は式(II)の化合物及び1又は複数の医薬的又は獣医学的に許容される賦形剤又は担体を含む医薬組成物を、それを必要とする被検体(ヒトを含む)に投与することを含む。
1つの実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、癌、線維症、及び/又は免疫調節は、ヒストンメチルトランスフェラーゼG9a並びにDNMT1、DNMT3A、及びDNMT3Bからなる群から選択される1又は複数のDNMT、特にDNMT1の二重阻害によって媒介される。
本発明の趣旨上、疾患の「治療」という用語は、疾患発症の症状を示す被検体において薬物が使用される場合に、疾患の進行を停止又は遅延させることを指す。「予防」という用語は、疾患発症の症状を示さないが疾患発症のリスクが高い被検体において薬物が使用される場合に、疾患発症の症状の停止又は遅延を指す。
1つの実施形態では、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、癌は、血液がん及び固形腫瘍からなる群から選択される。より詳細には、血液がんは、急性リンパ性白血病(ALL)及び急性骨髄性白血病を含む白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)及びマントル細胞リンパ腫及び多発性骨髄腫を含むリンパ腫からなる群から選択され;固形腫瘍は、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、神経膠芽細胞腫、肝細胞癌、小細胞肺癌を含む肺癌、非小細胞肺癌、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、及び腎臓癌からなる群から選択される。
別の実施形態において、場合により、上記又は下記に記載される種々の実施形態の1又は複数の特徴と組み合わせて、癌は、急性リンパ性白血病(ALL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、神経膠芽細胞腫、肝細胞癌、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、マントル細胞リンパ腫、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される。
明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」という語及びその変形語は、他の技術的特徴、添加剤、構成要素、又は工程を排除することを意図したものではない。更に、「含む(comprise)」という語は、「からなる(consisting of)」の場合を包含する。本発明の更なる目的、利点、及び特徴は、説明を検討することにより当業者に明らかになるか、又は本発明の実施によって習得されるであろう。以下の実施例は例示として提供され、本発明を限定することを意図しない。更に、本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態及び好ましい実施形態の全ての可能な組み合わせを包含する。
分取HPLC精製方法の一般的手順:
HPLC測定は、233ポンプ(バイナリ)を備えたGilson 281、オートサンプラー、及びUV検出器を用いて行った。フラクションをLC−MSによって検出した。MS検出器はエレクトロスプレーイオン化源で構成された。供給源温度は300〜350℃に維持した。
HPLC方法(精製方法):
方法1:Luna C18(100×30mm;4μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.075%のトリフルオロ酢酸を含む水;溶媒B:0.075%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル。勾配:室温で、25mL/分で6分以内にBの20%からBの40%;次いで25mL/分で2分間かけて40%のB、UV検出器。
方法2:Luna C18(100×30mm;4μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.075%のトリフルオロ酢酸を含む水;溶媒B:0.075%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で6分以内に25%のBから45%のB;次いで25mL/分で3分間かけて40%のB、UV検出器。
方法3:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に5%のBから40%のB;次いで20mL/分で4分間かけて100%のB、UV検出器。
方法4:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に15%のBから35%のB;次いで20mL/分で3分間かけて100%のB、UV検出器。
方法5:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に7%のBから40%のB;次いで20mL/分で4分間かけて100%のB、UV検出器。
方法6:Luna C18(100×30mm;4μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.075%のトリフルオロ酢酸を含む水;溶媒B:0.075%のトリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル。勾配:室温で、25mL/分で6分以内に20%のBから45%のB;次いで25mL/分で3分間かけて40%のB、UV検出器。
方法7:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、80mL/分で30分以内に20%のBから50%のB;次いで80mL/分で5分間かけて100%のB、UV検出器。
方法8:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に10%のBから30%のB;次いで20mL/分で3分間かけて100%のB、UV検出器。
方法9:Luna C18(100×30mm;4μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.05%の塩酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に1%のBから30%のB;次いで20mL/分で4分間かけて100%のB、UV検出器。
方法10:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.05%の塩酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、25mL/分で12分以内に1%のBから30%のB;次いで25mL/分で4分間かけて100%のB、UV検出器。
方法11:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:メタノール。勾配:室温で、25mL/分で12分以内に30%のBから60%のB;次いで25mL/分で4分間かけて100%のB、UV検出器。
方法12:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に5%のBから45%のB;次いで20mL/分で2分間かけて100%のB、UV検出器。
方法13:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に30%のBから55%のB;次いで20mL/分で2分間かけて100%のB、UV検出器。
方法14:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に20%のBから30%のB;次いで20mL/分で2分間かけて100%のB、UV検出器。
方法15:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に20%のBから35%のB;次いで20mL/分で5分間かけて100%のB、UV検出器。
方法16:Luna C18(100×30mm;5μm)で逆相HPLCを行った。溶媒A:0.1%のトリフルオロ酢酸を含む水。溶媒B:アセトニトリル。勾配:室温で、20mL/分で12分以内に10%のBから30%のB;次いで20mL/分で5分間かけて100%のB、UV検出器。
HPLC分析の一般的手順
HPLC分析は、Luna−C18(2)カラム(2.0×50mm、5μm)を用いたShimadzu LC−20AB又はLC−20ADを用いて40℃で行い、UV検出を行った。
方法1:溶媒A:0.056%のTFAを含む水;溶媒B:0.056%のTFAを含むアセトニトリル。勾配:100%のAの初期条件で0.01分後、溶媒Bを4分間かけて60%まで増加させ、0.8分間60%に維持し、次いで初期条件への直線勾配を0.02分間適用し、0.68分間維持し、カラムを再平衡させ、5.90分のサイクル時間を与えた。流速は0.8mL/分で0.01〜5.21分であり、0.02分で1.2mL/分に増加させ、運転が終了するまで維持した。
方法2:溶媒A:0.056%のTFAを含む水;溶媒B:0.056%のTFAを含むアセトニトリル。勾配:90%のA及び10%のBの初期条件で0.1分後、溶媒Bを4分間で80%まで増加させ、0.9分間80%に維持し、次いで初期条件への直線勾配を0.02分間適用し、0.58分間維持し、カラムを再平衡させ、5.50分のサイクル時間を与えた。流速は0.8mL/分で0.01〜4.90分であり、0.03分で1.2mL/分に増加させ、運転が終了するまで維持した。
方法3:溶媒A:0.037%のTFAを含む水;溶媒B:0.018%のTFAを含むアセトニトリル。勾配:90%のA及び10%のBの初期条件で0.01分後、溶媒Bを4分間かけて80%まで増加させ、0.9分間80%に維持し、次いで初期条件への直線勾配を0.02分間適用し、0.58分間維持し、カラムを再平衡させ、5.50分のサイクル時間を与えた。流速は0.8mL/分で0.01〜4.90分であり、0.03分で1.2mL/分に増加させ、運転が終了するまで維持した。
SFC分離方法のプロトコル:
SFC分離は、キラルセルOD−Hカラム(250×30mm、5μm)を用いたGilson 281セミ分取HPLCシステムを用いて行った。溶媒A:n−ヘキサン;溶媒B:エタノール(0.1%NH・HO)。移動相25g/分でBの25%及びAの75%。220nmにおけるUV検出器。インジェクション当たり10mg。
以下の略語が実施例で使用されている:
HPLC:高速液体クロマトグラフィ;TLC:薄層クロマトグラフィ;MW:マイクロ波;calc.:計算値:conc.:濃縮した;rt:室温;Rt:保持時間;Boc:tert−ブトキシカルボニル;DMAP:4−ジメチルアミノピリジン;DCM:ジクロロメタン;DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル;DMF:ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;eq:当量;ESI−MS:エレクトロスプレーイオン化質量分析;EtN:トリエチルアミン;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート;BINAP:2,2´−ビス(ジフェニルホスフィニオ)−1,1´−ビナフチル;EtOAc:酢酸エチル;EtOH:エタノール;MeOH:メタノール;MTBE:メチルtert−ブチルエーテル;Ph:フェニル;AcOH:酢酸。
試薬R−03b:tert−ブチル4−(2−アミノ−3,3−ジエトキシ−プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
TEA(3.70g、36.52mmol)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(7.46g、35.00mmol)及び1,1−ジエトキシ−2−ニトロ−エタン(4.97g、30.43mmol)の混合物を、18℃で8時間撹拌した。次いで、AcO(4.66g、45.65mmol)中のDMAP(372mg、3.03mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を18℃で7時間撹拌した。反応を水でクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体tert−ブチル4−[(E)−3,3−ジエトキシ−2−ニトロ−プロパ−1−エニル]ピペリジン−1−カルボキシレート(4.68g、43%)を黄色液体として得た。この中間体(3.00g、8.37mmol)の無水EtOH(80mL)及びPtO(475.2mg、2.09mmol)を含有するCHCl(6mL)の撹拌懸濁液を15℃のH(50psi)下に置いた。40時間撹拌した後、混合物をセライトで濾過し、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮乾固して、所望のtert−ブチル4−(2−アミノ−3,3−ジエトキシ−プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.35g、99%粗生成物)を黄色シロップとして得て、これを次の工程にさらに精製することなく使用した。ESI−MS(M+1):331.3 C1734についてのcalc.:330.3。
試薬R−04b:tert−ブチル4−[2−アミノ−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
無水DMSO(350mL)中の市販の2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキソラン(40.73g、225mmol)の溶液に、NaNO(27.95g、405mmol)の無水DMSO中の溶液(350mL)を0℃でゆっくりと添加し、得られた混合物をN下、18℃で6時間撹拌した。次いで、反応混合物を水に注ぎ、MTBEで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、中間体2−(2−ニトロエチル)−1,3−ジオキソラン(12.50g、38%)を黄色液体として得た。TEA(3.00g、30mmol)中のこの中間体(3.97g、27mmol)及びtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(6.61g、31)の混合物を18℃で8時間撹拌した。次いで、AcO(4.13g、40mmol)中のDMAP(330mg、2.70mmol)の溶液を添加し、反応混合物を18℃で7時間撹拌した。反応を水でクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、中間体tert−ブチル4−[(Z)−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−ニトロ−プロパ−1−エニル]ピペリジン−1−カルボキシレート(5.64g、61%)を黄色液体として得た。最後に、無水EtOH(100mL)及びPtO(414mg、1.83mmol)を含有するCHCl(8mL)中のこの中間体(2.50g、7.30mmol)の撹拌懸濁液を、18℃でH(50psi)下に置いた。15時間後、混合物をセライトで濾過し、EtOHで洗浄した。濾液を濃縮乾固して所望の試薬R−04b(2.02g、88%粗生成物)を黄色シロップとして得、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):315.3 C1630についてのcalc.:314.2。
試薬tert−ブチル4−メチルスルホニルオキシピペリジン−1−カルボキシレートの調製
DCM(20mL)中の市販のtert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(1.00g、4.97mmol)及びMsCl(854mg、7.46mmol)の混合物に、EtN(1.01g、9.94mmol)をN下、0℃で一度に添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を氷水(w/w=1/1)に注ぎ、DCMで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、tert−ブチル4−メチルスルホニルオキシピペリジン−1−カルボキシレート(1.30g、94%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、CDCl):δ(ppm)4.91−4.85(m,1H),3.70−3.68(m,2H),3.33−3.27(m,2H),3.04 (s,3H),1.97−1.94(m,2H),1.83−1.80(m,2H),1.46 (s,9H)。
試薬tert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
DCM(30mL)中の市販のtert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.00g、4.64mmol)、及びMsCl(797mg、6.96mmol)の混合物にEtN(939mg、9.28mmol)をN下、0℃で一度に添加し、混合物を25℃で2時間撹拌した。次いで、溶液をDCMで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水Na SOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.30g、95%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm)4.12(br s,2H),4.08−4.04(m,2H),2.99(s,3H),2.72−2.66(m,2H),1.91−1.88(m,1H),1.73−1.70(m,2H),1.43(s,9H),1.23−1.17(m,2H)。
Figure 2018537450
条件:a)PPh(2.0eq)、3−ピロリジン−1−イル−プロパン−1−オール(R−01a、1.0eq)、DEAD(2.0eq)、THF、0℃、次いでrt、5時間;b)Pd/C、MeOH、H、rt、3時間;c)POCl、マロン酸(1.1eq)、rt、4時間、次いで90℃で一晩;d)Pd(PPh(0.1〜0.3eq)、NaCO又はKCO(2.0〜3.0eq)、R−02(1.0〜1.1eq)、1,4−ジオキサン/HO(15:1又は10:1)、110℃、MW、4時間又は80℃の従来の加熱、12時間。
上記のスキームにおいて、RはH又はO(C−C)アルキルであり、Rは窒素及び/又は酸素原子を含有する炭化水素鎖であり、Rはアリール又はヘテロアリールであり、R´はH、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基は、それらが結合しているB原子と一緒になって、環を形成してもよい。
中間体I−02a:1−[3−(2−メトキシ−5−ニトロ−フェノキシ)プロピル]−ピロリジンの調製
THF(200mL)中の市販の2−メトキシ−5−ニトロ−フェノール(I−01a、19.6g、0.12mol)の溶液に、PPh(61g、0.23mol)、市販の3−ピロリジン−1−イル−プロパン−1−オール(R−01a、15g、0.12mol)、及びDEAD(40g、0.23mol)を0℃で添加し、溶液を室温で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、AcOEtで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して中間体I−02a(14g、44%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):281 C1420についてのcalc.:280.1。
中間体I−02b:1−[3−(3−ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジンの調製
中間体I−02bは、市販の3−ニトロフェノール(I−01b)から出発して、中間体I−02aと類似の様式で得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製して中間体I−02bを黄色固体として得た(収率37%)。ESI−MS(M+1):251 C1318についてのcalc.:250.1。
中間体I−03a:4−メトキシ−3−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)アニリンの調製
MeOH(200mL)中の中間体I−02a(14g、0.05mol)の溶液に、Pd/C(3g)を添加した。溶液を室温で3時間、H雰囲気中で撹拌した。次いで、溶液を濾過し、濃縮して中間体I−03a(12g、96%)を黄色の油状物として得た。ESI−MS(M+1):251 C1422:についてのcalc.:250.1。
中間体I−03b:3−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)アニリンの調製
中間体I−03bを、中間体I−02bから出発して中間体I−03aと類似の様式で得た(収率96%)。ESI−MS(M+1):221 C1320Oについてのcalc.:220.1。
中間体I−04a:2,4−ジクロロ−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
POCl(200mL)中の中間体I−03a(12.4g、0.049mol)の溶液に、室温でマロン酸(5.67,0.055mol)を添加した。室温で4時間撹拌後、溶液を90℃で一晩加熱した。次いで、溶液を濃縮し、氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、中間体I−04a(10g、58%)を淡黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):355 C1720Clについてのcalc.:354.1。
中間体I−04b:2,4−ジクロロ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
中間体I−04bを、中間体I−03b(収率34%)から出発して、中間体I−04aと類似の様式で得た。ESI−MS(M+1):325 C1618ClOについてのcalc.324.1。
中間体I−05a:4−クロロ−6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
1,4−ジオキサン/HO(15:1、16mL)中の中間体I−04a(600mg、1.7mmol)の溶液に、NaCO(0.54g、5.1mmol)、Pd(PPh(0.22g、0.17mmol)、及び4,4,5,5−テトラメチル−2−(5−メチル−2−フリル)−1,3,2−ジオキサボロラン(R−02a、0.39g、1.87mmol)を添加した。溶液をマイクロ波下、110℃で4時間撹拌した。次いで、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して中間体I−05a(400mg、59%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):401.2 C2225ClNについてのcalc.:400.1。
中間体I−05b:4−クロロ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
中間体I−05bは、中間体I−05aと同様の様式で、中間体I−04bから出発して得た。粗生成物を分取TLCで精製し、中間体I−05bを黄色固体として得た(収率88%)。ESI−MS(M+1):371 C2123ClNについてのcalc.:370.1。
化合物I−05c:4−クロロ−2−(5−エチル−2−フリル)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
中間体I−05cは、中間体I−05aと類似の様式で、2−(5−エチル−2−フリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(R−02b)を用いて得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィで精製して、中間体I−05cを褐色油状物として得た(収率85%)。ESI−MS(M+1):414.3 C2327ClNについてのcalc.:414.2。
中間体I−05d:4−クロロ−6−メトキシ−2−フェニル−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
フェニルボロン酸(R−02c、539mg、4.42mmol)、中間体I−04a(1.56g、4.42mmol)、KCO(1.22g、8.84mmol)、及びPd(PPh(1.53g、1.33mmol)のHO/1,4−ジオキサン(1:10、11mL)中の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物をN雰囲気下、80℃で12時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して中間体I−05d(1.00g、57%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):397.2 C2325ClNについてのcalc.:396.1。
中間体I−05e:4−クロロ−2−(2,5−ジメチル−3−フリル)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリンの調製
ジオキサン(20mL)/HO(2mL)中の中間体I−04a(500mg、1.41mmol)、2−(2,5−ジメチル−3−フリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(R−02d、313mg、1.41mmol)、Pd(PPh(163mg、141.00μmol)、及びKCO(390mg、2.82mmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物をN雰囲気下、110℃で16時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、40℃で減圧濃縮した。残渣を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=50/1〜1:1、DCM/MeOH=50/1〜1:1)で精製して、I−05eを黄色固体として得た(400mg、収率68%)。ESI−MS(M+1):415.2 C2327ClNについてのcalc.:414.2。
Figure 2018537450
条件:a)R−03(5−0〜8.0eq)、CsCO(2.0〜2.5eq)、BINAP(0.1〜0.4eq)、Pd(dba)又はPd(dba)(0.1〜0.2eq)、1,4−ジオキサン、110〜130℃、12〜40時間;b)BF・EtO(1.0eq)、DCM、0℃、1時間;c)TiCl(2.5eq)、ClCHCHCl、60℃、6〜10時間;d)(HCHO)又はアセトン(2〜8.0eq)、AcOH(8.0〜10eq)又はHCOOH(0.2eq)、NaBHCN(2〜8.0eq)、MeOH又はi−PrOH、50〜60℃、6〜10時間。
上記のスキームにおいて、RはH又はO(C−C)アルキルであり、Rは窒素及び/又は酸素原子を含む炭化水素鎖であり、Rはアリール又はヘテロアリールであり、RはH、環(Cy)又は場合により窒素、酸素及び/又はフッ素原子を含有する炭化水素鎖であり、Rは(C−C)アルキルであるか、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5又は6員環を形成する。
中間体I−06a:N−(2,2−ジメトキシエチル)−6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリン−4−アミンの調製
1,4−ジオキサン(20mL)中の中間体I−05a(250mg、623μmol)及び2,2−ジメトキシエタンアミン(R−03a、328mg、3.12mmol)の混合物に、CsCO(406mg、1.25mmol)、Pd(dba)(36mg、62μmol)、及びBINAP(39mg、62μmol)をN下、25℃で一度に添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、次いで110℃に加熱し、12時間撹拌した。混合物を真空濃縮し、残渣を分取TLCで精製して中間体I−06a(100mg、34%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):470.3 C2635についてのcalc.:469.2。
化合物1−01:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリンの調製
DCM(2mL)中の中間体I−06a(40mg、85μmol)の混合物に、BF.EtO(12mg、85μmol)を、N下、0℃で一度に添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を分取HPLC(一般的手順、方法2)により精製して、黄色固体として化合物1−01(5.00mg、15%)を得た。ESI−MS(M+1):406.2 C2427についてのcalc.:405.2。
中間体I−06b:tert−ブチル4−[3,3−ジエトキシ−2−[[6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−4−キノリル]アミノ]プロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
1,4−ジオキサン(60mL)中の中間体I−05a(400mg、997μmol)及びtert−ブチル4−(2−アミノ−3,3−ジエトキシ−プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレート(R−03b、2.64g、7.98mmol)の溶液に、Pd(dba)(182mg、199μmol)、CsCO(812mg、2.49mmol)及びBINAP(248mg、399μmol)を連続して添加した。得られた混合物をN下、130℃で40時間撹拌した。次いで、混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して中間体I−06b(450mg、65%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):695.5 C3958についてのcalc.:694.4。
化合物1−02:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリンの調製
ClCHCHCl(50mL)中の中間体I−06b(440mg、633μmol)の溶液に、TiCl(300mg、1.58mmol)をゆっくり添加した。得られた混合物をN下、60℃で10時間撹拌した。次いでNH・HO(8mL、25%)及びNaSO(9.0g)を添加することによって反応をクエンチさせ、得られた混合物を15℃で1時間撹拌した。溶液を濾過し、濃縮して、所望の中間体の8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリン(175mg、55%)を黄色固体として得た。MeOH(40mL)中のこの中間体(170mg、338μmol)及び(HCHO)(243mg、2.7mmol)の混合物に、AcOH(162mg、2.7mmol)及びNaBHCN(170mg、2.7mmol)を、N下、16℃で一度に添加した。次いで、混合物を50℃で10時間撹拌した。混合物を16℃に冷却し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、所望の化合物1−02(14.3mg、8.2%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):517.4 C3140についてのcalc.:516.3。HPLC分析方法1、Rt=2.85分。
化合物1−03:2−[(1−イソプロピル−4−ピペリジル)メチル]−8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリンの調製
ClCHCHCl(50mL)中の中間体I−06b(440mg、633μmol)の溶液に、TiCl(300mg、1.58mmol)をゆっくり添加した。得られた混合物をN下、60℃で10時間撹拌した。次いでNH・HO(8mL、25%)及びNaSO(9.0g)を添加することによって反応をクエンチさせ、得られた混合物を15℃で1時間撹拌した。溶液を濾過し、濃縮して、所望の中間体の8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]キノリン(175mg、55%)を黄色固体として得た。i−PrOH(5mL)中のこの中間体(24mg、48μmol)、アセトン(15.3mg、262μmol)、CHCOOH(262μg、4.38μmol)、及びNaBHCN(16.5mg、262μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物をN雰囲気下、60℃で6時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的方法、方法3)により精製して化合物1−03(12.2mg、47%)を黄色のガム状物として得た。ESI−MS(M+1):545.4 C3344についてのcalc.:544.3。HPLC分析方法2、Rt=1.48分。
以下の表に別段の指示がない限り、化合物1−02の同じ合成経路に従って、同じ試薬を使用して、以下の化合物を得た:
Figure 2018537450
Figure 2018537450
条件:a)(CClCO)CO(0.67eq)、80℃、4時間; b)ピロリジン−2−カルボン酸(2.0eq)、DMF、140℃、6時間;c)POCl、ピリジン(cat)、120℃、12時間;d)R−02(1.0eq)、NaCO(2.0eq)、Pd(PPh(cat)、1,4−ジオキサン/HO(15:1)、110℃、MW、4時間。
上記スキームにおいて、Rは、窒素原子及び/又は酸素原子を含有する炭化水素鎖であり、Rは、アリール又はヘテロアリールであり、R´は、H、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基は、それらが結合するB原子と共に環を形成してもよい。
中間体I−08a:7−メトキシ−1H−3,1−ベンゾオキサジン−2,4−ジオンの調製
THF(50mL)中の市販の2−アミノ−4−メトキシ−安息香酸(I−07a、1.67g、10mmol)の溶液に、(CClCO)CO(1.99g、6.7mmol)をゆっくり添加し、溶液を80℃に4時間加熱した。次いで、溶液を濃縮し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法6)により精製して中間体I−08a(1.7g、88%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):194 CNOについてのcalc.:193.0。
中間体I−09a:3−メトキシ−6a,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−6,11−ジオンの調製
DMF(50mL)中の中間体I−08a(1.94g、10mmol)の溶液に、ピロリジン−2−カルボン酸(2.30g、20mmol)をゆっくり添加し、溶液を140℃で6時間加熱した。次いで、溶液を濃縮し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濃縮して、中間体I−09a(1.5g、61%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
中間体I−10a:5−クロロ−8−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
POCl(20mL)中の中間体I−09a(246mg、1mmol)の溶液にピリジン(1mL、触媒)を添加し、溶液を120℃で12時間加熱した。次いで、溶液を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法6)により精製して中間体I−10a(150mg、61%)を白色固体として得た。ESI−MS(M+1):249.1 C1313ClNOについてのcalc.:248.1。
化合物2−01:8−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
1,4−ジオキサン/HO(15:1,16mL)中の中間体I−10a(124mg、0.5mmol)の溶液に、NaCO(106mg、1mmol)、Pd(PPh、(20mg、触媒)、及び4,4,5,5−テトラメチル−2−(5−メチルフラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(R−02a)(104mg、0.5mmol)を添加した。溶液をマイクロ波下で110℃に4時間加熱した。次いで、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法6)により精製して化合物2−01(30mg、20%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):295.1 C1818についてのcalc.:294.1。
化合物2−02:5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
DCM(10mL)中の化合物2−01(0.3g、1.02mmol)の溶液にBBr(2.5g、10.2mmol)を添加し、溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して中間体5−(5−メチル−2−フリル)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン−8−オール(100mg、35%)を淡黄色固体として得た。DMF(5mL)中のこの中間体(100mg、0.36mmol)及び1−(3−クロロプロピル)ピロリジン(264mg、1.79mmol)の溶液に、CsCO(232mg、0.07mmol)及びKI(6mg、0.003mmol)を添加し、溶液を110℃で2時間加熱した。次いで、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して純粋な化合物2−02(12.8mg、9%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):392 C2429についてのcalc.:391.2。
Figure 2018537450
条件:a)R−04(1.0〜4.0eq)、CsCO(2.0〜2.5eq)、Pd(dba)又はPd(dba)(0.1〜0.2eq)、BINAP(0.1〜0.4eq)、1,4−ジオキサン、110〜120℃、12〜16時間;b)TiCl(0.1〜2.5eq)、DCM、又はClCHCHCl、60℃、2〜12時間;c)Pd/C、H、MeOH、15〜20℃、2時間;d)(HCHO)、(1−エトキシシクロプロピル)−トリメチル−シラン、アセトン、又はシクロヘキサノン(6.0〜8.0eq)、NaBHCN(3.0〜8.0eq)、AcOH(6.0〜8.0eq)又はHCOOH(3eq)、MeOH、t−BuOH、又はi−PrOH、50〜70℃、2〜20時間;e)塩化アセチル(1.4eq)、EtN(3.0eq)、DCM、25℃、2時間。
上記のスキームにおいて、RはH又はO(C−C)アルキルであり、Rは窒素及び/又は酸素原子を含む炭化水素鎖であり、Rはアリール又はヘテロアリールであり、R及びR14はH、環(Cy)又は場合により窒素、酸素、及び/又はフッ素原子を含有する炭化水素鎖であり、Rは(C−C)アルキルであり、あるいは2つの隣接する基−ORは、それらが結合している原子と一緒になって5又は6員環を形成する。
中間体I−11a:N−(3,3−ジエトキシプロピル)−6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリン−4−アミンの調製
1,4−ジオキサン(10mL)中の中間体I−05a(300mg、748μmol)及び3,3−ジエトキシプロパン−1−アミン(R−04a、110mg、748μmol)の混合物にPd(dba)(43mg、74μmol)、BINAP(47mg、75μmol)、及びCsCO(487mg、1.50mmol)をN下、25℃で一度に添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、次いで110℃に加熱し、12時間撹拌した。次いで、混合物を真空濃縮し、残渣を分取TLCで精製して、中間体I−11a(250mg、65%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):512.3 C2941についてのcalc.:511.3。
化合物2−03:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン及び3−01:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾ[h]−[1,6]ナフチリジンの調製
DCM(10mL)中の中間体I−11a(80mg、156μmol)の混合物に、TiCl(3mg、15.6μmol)をN下、25℃で一度に添加し、混合物を25℃で12時間撹拌した。次いで、混合物を45℃で減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(一般的方法、方法2)により精製して、黄色固体として化合物2−03(10mg、15%)[ESI−MS(M+1):422 C2531についてのcalc.:421.2]及び黄色固体として化合物3−01(15mg、23%)[ESI−MS(M+1):418.1 C2527についてcalc.:417.2]を得た。
化合物2−04:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
DMF(5mL)中の化合物2−03(135mg、0.32mmol)及び1−(3−クロロプロピル)ピロリジン(264mg、1.79mmol)の溶液に、CsCO(20mg、0.064mmol)及びKI(6mg、0.003mmol)を添加し、溶液を110℃で2時間加熱した。次いで、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して純粋な化合物2−04(7.4mg、4%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):533 C3244についてのcalc.:532.3。
中間体I−11b:tert−ブチル4−[3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−[[6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(−3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−4−キノリル]アミノ]プロピル]ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(100mL)中の中間体I−05a(3g、7.48mmol)、tert−ブチル4−[2−アミノ−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(R−04b、9.41g、29.92mmol)、CsCO(6.1g、18.71mmol)、Pd(dba)(1.37g、1.50mmol)、及びBINAP(1.86g、2.99mmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物をN雰囲気下、120℃で16時間撹拌した。溶液を真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ、続いて分取HPLC(一般的手順、方法7)により精製して中間体I−11b(2g、39%)を褐色固体として得た。ESI−MS(M+1):679.5 C3854についてのcalc.:678.4。
化合物2−05:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
ClCHCHCl(10mL)中の中間体I−11b(100mg、0.14mmol)の溶液にTiCl(70mg、0.37mmol)を添加し、混合物を60℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(50mL)及びNH・HO(25%、5mL)に注いだ。混合物をセライトパッドで濾過し、濾液をDCMで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、粗中間体9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2−ジヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンを得、これを分取HPLC(一般的手順、方法8)により精製して、純粋な中間体(50mg、66%)を黄色固体として得た。MeOH(40mL)中のこの中間体(50mg、97μmol)の溶液に、N雰囲気下、Pd/C(10%、0.1g)を添加した。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物をH(15psi)下、15℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を真空濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(一般的手順、方法9)により精製して、化合物2−05(5mg、10%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):519.4 C3142についてのcalc.:518.3。
化合物2−06:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
MeOH(30mL)中の化合物2−05(26.0mg、50μmol)及び(HCHO)(12.1mg、401μmol)の混合物に、NaBHCN(25.2mg、401μmol)及びAcOH(24.1mg、401μmol)をN下、16℃で一度に添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を16℃に冷却し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、所望の化合物2−06(5.8mg、22%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):533.4 C3244についてのcalc.:532.3。HPLC分析方法1、Rt=2.70分。
化合物2−07:2−[(1−シクロプロピル−4−ピペリジル)メチル]−9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
t−BuOH(5mL)中の化合物2−05(40mg、77μmol)の溶液に、(1−エトキシシクロプロピル)−トリメチル−シラン(73mg、462μmol)、NaBHCN(29mg、462μmol)、及びAcOH(28mg、462μmol)を添加した。混合物を60℃で40時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法10)により精製して、化合物2−07(8.5mg、20%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):559.5 C3446についてのcalc.:558.3。
化合物2−08:2−[(1−イソプロピル−4−ピペリジル)メチル]−9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
i−PrOH(5mL)中の化合物2−05(40mg、77μmol)の溶液に、アセトン(27mg、462μmol)、NaBHCN(29mg、462μmol)、及びAcOH(28mg、462μmol)を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空中で濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法9)により精製して、純粋な化合物2−08(5mg、12%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):561.5 C3448についてのcalc.:560.3。
化合物2−09及び2−10:(2R)−9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン及び(2S)−9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
化合物2−06(100mg)をSFC(上記で記載された一般的方法)で精製して化合物2−09(25.7mg、48μmol)を白色固体として得、化合物2−10(19.6mg、37μmol)を白色固体(立体化学はランダムに割り当てられている)として得た。
2−08:ESI−MS(M+1):533.4 C3244についてのcalc.:532.34。HPLC分析方法1、Rt=2.69分。
2−09:ESI−MS(M+1):533.4C3244についてのcalc.:532.34。HPLC分析方法1、Rt=2.71分。
化合物2−11:1−[4−[[9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン−2−イル]メチル]−1−ピペリジル]エタノンの調製
DCM(5mL)中の化合物2−05(30mg、58μmol)、EtN(17mg、173μmol)及び塩化アセチル(6.81mg、86μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を、N雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法11)により精製して、化合物2−11(5.80mg、18%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):561.4 C3344についてのcalc.:560.34。HPLC分析方法2、Rt=2.13。
化合物2−12:2−[(1−シクロヘキシル−4−ピペリジル)メチル]−9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
シクロヘキサノンを用いて化合物2−06と同様の様式で化合物2−12を得た。分取HPLC(一般的手順、方法11)による精製、収率16%。ESI−MS(M+1):601.5 C3752についてのcalc.:600.40。HPLC分析方法2、Rt=1.79
化合物3−02:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
ClCHCHCl(50mL)中の化合物中間体I−11b(310.0mg、456μmol)の溶液に、20℃でゆっくりとTiCl(216mg、1.14mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で12時間撹拌した。次いで、NHOH(12mL、25%)、次いでNaSO(15g)を添加することにより反応をクエンチさせた。得られた混合物を15℃で1時間撹拌した後、濾過した。濾液を濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、所望の化合物3−02(36.0mg、15%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):515.4 C3138についてのcalc.:514.3。HPLC分析方法1、Rt=2.92分。
化合物3−03:9−メトキシ−5−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
MeOH(30mL)中の化合物3−02(36mg、70μmol)及び(HCHO)(16.8mg、560μmol)の混合物に、NaBHCN(35.2mg、560μmol)及びAcOH(33.6mg、560μmol)をN下で一度に添加し、混合物を50℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を16℃に冷却し、濾過し、真空濃縮した。残渣を分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、化合物3−03(32.6mg、88%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):529.4 C3240についてのcalc.:528.3。HPLC分析方法1、Rt=3.02分。
中間体I−11c:tert−ブチル4−(2−((2−(2,5−ジメチルフラン−3−イル)−6−メトキシ−7−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)キノリン−4−イル)アミノ)−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロピル)ピペリジン−1−カルボキシレートの調製
ジオキサン(50mL)中の中間体I−05e(1.00g、2.41mmol)、tert−ブチル4−[2−アミノ−3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)プロピル]ピペリジン−1−カルボキシレート(R−04b、909.30mg、2.89mmol)、CsCO(1.57g、4.82mmol)、Pd(dba)(221mg、241μmol)、及びBINAP(150mg、241μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物をN雰囲気下、120℃で12時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、40℃で減圧濃縮した。残渣を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(一般的手順、方法13)により精製して、中間体I−11cを得た。次いで、NaHCOを用いてpH=8に酸性化して、中間体I−11c(500mg、30%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):693.4 C3956についてのcalc.:692.41。
化合物2−13:9−メトキシ−5−(2,5−ジメチル−3−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ベンゾ[h][1,6]ナフチリジンの調製
ClCHCHCl(10mL)中の中間体I−11c(200mg、288.65μmol)、TiCl(55mg、289.96μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで混合物を60℃、N雰囲気下で2時間撹拌した。次いで、反応混合物をNHO(1mL、25%)でクエンチし、NaSO(2g)を添加し、15℃で1時間撹拌し、次いで濾過し、濃縮して、粗中間体5−(2,5−ジメチル−3−フリル)−9−メトキシ−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2−ジヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジンを得て、これを分取HPLC(一般的手順、方法14)により精製して、純粋な中間体(50mg、27%)を黄色固体として得た。MeOH(10mL)中のこの中間体(40mg、62.04μmol)の溶液に、H雰囲気下、Pd/C(10%、10mg)を添加した。懸濁液を脱気し、Hで3回パージした。混合物をH(15psi)下、20℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、40℃で減圧濃縮し、粗中間体5−(2,5−ジメチル−3−フリル)−9−メトキシ−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[h][1,6]ナフチリジン(30mg、75%)を黄色固体として得た。MeOH(3mL)中のこの中間体(30mg、46.39μmol)、HCOOH(7mg、139.16μmol)、(HCHO)(13mg、139.16μmol)、及びNaBHCN(9mg、139.16μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を、N雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、真空で濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法14)により精製して、所望の化合物2−13(1.80mg、5.9%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):547.4 C3346についてのcalc.:546.36。HPLC分析方法3、Rt=1.57分。
化合物3−04:9−メトキシ−5−(2,5−ジメチル−3−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾ[h][1,6−]ナフチリジンの調製
ClCHCHCl(30mL)中の中間体I−11c(200mg、288.65μmol)、TiCl(55mg、289.66μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで混合物をN雰囲気下、60℃で3時間撹拌した。次いで、反応混合物をNHO(3mL、25%)でクエンチし、NaSO(10g)を添加し、15℃で1時間撹拌し、次いで濾過し、濃縮して粗中間体を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法15)によって精製して、純粋な中間体5−(2,5−ジメチル−3−フリル)−9−メトキシ−2−(4−ピペリジルメチル)−8−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン(40mg、21.56%)を黄色固体として得た。MeOH(5mL)中のこの中間体(40mg、62.24μmol)、HCOOH(9mg、186.72μmol)、(HCHO)(17mg、186.72μmol)、及びNaBH(OAc)(40mg、186.72μmol)の混合物を脱気し、Nで3回パージした後、混合物をN雰囲気下、60℃で16時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、40℃で減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(一般的手順、方法16)により精製して、化合物3−04(3.00mg、7.32%)を黄色シロップとして得た。ESI−MS(M+1):543.5 C3342についてのcalc.:542.33。HPLC分析方法3、Rt=2.93分。
Figure 2018537450
条件:a)DIAD(2.0eq)、R−01(1.0eq)、PPh(2.0eq)、THF、rt、30時間;b)SnCl(1.65eq)、HNO(1.65eq)、DCM、−25℃、2時間、次いでrt、4時間;c)Pd/C、H、MeOH、rt、30時間;d)ピリジン(4.0eq)、DMAP(0.05eq)、DCM、0℃、1時間、次いでエチル3−クロロ−3−オキソプロパノエート(1.0eq)、rt、15時間;e)KHMDS(4.0eq)、THF、−70℃、次いでrtで一晩;f)POCl、120℃、15時間;g)R−02(1.1eq)、Pd(PPh(0.1eq)、1,4−ジオキサン、85℃、20時間;h)ヒドラジン水和物又はメチルヒドラジン(10eq)、DIEA(16eq)、EtOH、100℃、MW、6時間;i)tert−ブチル4−メチルスルホニルオキシピペリジン−1−カルボキシレート又はtert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.0〜0.8eq)、KCO(2.5eq)、DMF、60℃、4時間;j)HCl/EtOAc(1.0N)、22℃、3時間;K)(HCHO)(6.0eq)、AcOH(3.0eq)、NaBH(OAc)(6.0eq)、MeOH、60℃、15時間。
上記のスキームにおいて、RはH又はO(C−C)アルキルであり、Rは窒素及び/又は酸素原子を含有する炭化水素鎖であり、Rはアリール又はヘテロアリールであり、R17及びR18はH、環(Cy)又は場合により窒素、酸素、及び/又はフッ素原子を含有する炭化水素鎖であり、R´はH、(C−C)アルキルであり、あるいは2つのR´基は、それらが結合しているB原子と一緒になって環を形成する。
中間体I−13a:メチル3−メトキシ−4−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾエートの調製
THF(4L)中の市販のメチル4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンゾエート(I−12a、146g、800mmol)の溶液にDIAD(323g、1.60mol)、3−ピロリジン−1−イルプロパン−1−オール(R−01a、103g、800mmol)及びPPh(419g、1.60mol)を0℃で添加し、溶液を室温で30時間撹拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィで精製して、中間体I−13a(176g、75%)を得た。ESI−MS(M+1):294.0 C1623NOについてのcalc.:293.2。
中間体I−14a:メチル5−メトキシ−2−ニトロ−4−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾエートの調製
CHCl(300mL)中の中間体I−13a(53g、180mmol)の混合物に、CHCl(300mL)中のSnCl(77g、297mmol)及びHNO(18.71g、297mmol)の溶液を−25℃で滴下した。混合物を−25℃で2時間及び室温で4時間撹拌した。次いで、反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体I−14a(58g、95%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):339.3 C1622についてのcalc.:338.1。
中間体I−15a:メチル2−アミノ−5−メトキシ−4−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾエートの調製
MeOH(1000mL)中の中間体I−14a(58g、172mmol)の溶液にPd/C(8.00g、74mmol)を添加し、混合物を室温で30時間、H(45psi)下で撹拌した。次いで、溶液を濾過し、濾液を濃縮して粗中間体I−15a(55g、99%粗生成物)を黄色液体として得、これを次の工程に直接使用した。ESI−MS(M+1):309.0 C1624についてのcalc.:308.2。
中間体I−16a:メチル2−[(3−エトキシ−3−オキソ−プロパノイル)アミノ]−5−メトキシ−4−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ベンゾエートの調製
CHCl(60mL)中の中間体I−15a(17.6g、57mmol)の撹拌した懸濁液に0℃窒素下でDMAP(348mg、2.85mmol)及びピリジン(15.8g、200mmol)を添加し、得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。次いで、エチル3−クロロ−3−オキソプロパノエート(9.02g、60mmol)を窒素下で10分間かけて添加し、得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応を水でクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィで精製し、中間体I−16a(14.3g、59%)を得た。ESI−MS(M+1):423.0 C2130についてのcalc.:422.2。
中間体I−17a:エチル4−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−オキソ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−キノリン−3−カルボキシレートの調製
THF(120mL)中の中間体I−16a(10g、23mmol)の溶液に、KHMDS(92mL、THF中1.0N、92mmol)を−70℃で連続して添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、次いで濃縮して中間体I−17a(10.0g)を得、これを次の工程で直接使用した。ESI−MS(M+1):391.2 C2026についてのcalc.:390.2。
中間体I−18a:エチル2,4−ジクロロ−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリン−3−カルボキシレートの調製
POCl(100mL)中の中間体I−17a(10g、25mmol)の溶液を120℃で15時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮して粗化合物を得て、これをカラムクロマトグラフィで精製して、純粋な中間体I−18a(2.77g、26%)を得た。ESI−MS(M+1):427.1 C2024Clについてのcalc.:426.1。
中間体I−19a:エチル4−クロロ−6−メトキシ−2−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キノリン−3−カルボキシレートの調製
1,4−ジオキサン(50mL)中の中間体I−18a(3.45g、8.0mmol)の溶液に、Pd(PPh(923mg、800μmol)及び4,4,5,5−テトラメチル−2−(5−メチル−2−フリル)−1,3,2−ジオキサボロラン(R−02a、1.83g、8.8mmol)を連続して添加した。得られた混合物を85℃で20時間撹拌した。次いで、溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、次いで濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、純粋な中間体I−19a(1.52g、40%)を得た。ESI−MS(M+1):473.3。C2529ClNについてのcalc.:472.2。
化合物4−01:8−メトキシ−2−メチル−4−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オンの調製
EtOH(10mL)中の中間体I−19a(50mg、105μmol)の溶液に、メチルヒドラジン(50mg、1.09mmol、水中50%)及びDIEA(205mg、1.59mmol)を添加し、混合物を100℃、マイクロ波下で6時間撹拌した。次いで、溶液を濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、純粋な化合物4−01(9.1mg、20%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):437.2 C2428についてのcalc.:436.2。HPLC分析方法1、Rt=2.66分。
化合物4−02:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1,2−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オンの調製
化合物4−02はヒドラジン水和物を用いて化合物4−01と同様の様式で得た。粗生成物を分取HPLC(一般的手順、方法1)で精製し、化合物4−02を黄色固体として得た(収率58%)。ESI−MS(M+1):423.2 C2428についてのcalc.:422.2。HPLC分析方法2、Rt=1.66分。
化合物4−03:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−(1−メチル−4−ピペリジル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾール[4,3−c]キノリン−3−オンの調製
無水DMF(15mL)中の化合物4−02(120mg、284μmol)及びtert−ブチル4−メチルスルホニルオキシピペリジン−1−カルボキシレート(63mg、227μmol)の溶液に、KCO(98mg、710μmol)を添加し、混合物を60℃で4時間撹拌した。次いで、反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、中間体tert−ブチル4−[8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−3−オキソ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(128mg、74%)を黄色固体として得た。HCl/EtOAc(40mL、1.0N)中のこの中間体(210mg、347μmol)の溶液を22℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮乾固して、粗中間体8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(192mg、粗製)を得、これをさらに精製することなく次の工程で直接使用した。MeOH(20mL)中のこの中間体(188mg、347μmol)及び(HCHO)(187mg、2.08mmol)の混合物に、HCOOH(50mg、1.04mmol)及びNaBH(OAc)(441mg、2.08mmol)をN下、20℃で一度に添加し、混合物を20℃で10分間撹拌し、次いで60℃に加熱し、15時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、化合物4−03(26.9mg、15%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):520.3 C2937についてのcalc.:519.3。HPLC分析方法1、Rt=2.45分。
化合物4−04:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オンの調製
無水DMF(15mL)中の化合物4−02(100mg、236μmol)及びtert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(55mg、189μmol)の溶液に、KCO(82mg、592μmol)を添加し、60℃で4時間撹拌した。次いで、反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、中間体tert−ブチル4−[[8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−3−オキソ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(83mg、57%)を黄色固体として得た。HCl/EtOAc(40mL、1.0N)中のこの中間体(125mg、202μmol)の溶液を22℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮乾固して、中間体8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−2−(4−ピペリジルメチル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−1H−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(115mg、粗製)を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。MeOH(20mL)中のこの中間体(112mg、202μmol)及び(HCHO)(109mg、1.21mmol)の混合物にHCOOH(29mg、605μmol)及びNaBH(OAc)(256mg、1.21mmol)をN下、20℃で一度に添加した。混合物を20℃で10分間撹拌し、次いで60℃に加熱し、15時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空で濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、化合物4−04(15.8mg、15%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):534.4 C3039についてのcalc.:533.3。HPLC分析方法1、Rt=2.65分。
化合物4−05:8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−1,2−ビス[(1−メチル−4−ピペリジル)メチル]−7−(3−ピロリジン−1−イル)ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オンの調製
無水DMF(15mL)中の化合物4−02(50mg、118μmol)及び化合物tert−ブチル4−(メチルスルホニルオキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(39.5mg、142μmol)の溶液に、KCO(41mg、296μmol)を添加し、混合物を60℃で4時間撹拌した。次いで、反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、中間体tert−ブチル4−[[2−[(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)メチル]−8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−3−オキソ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ピラゾロ[4,3−c]キノリン−1−イル]メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート(42mg、44%)を黄色固体として得た。HCl/EtOAc(40mL、1.0N)中のこの中間体(183mg、224μmol)の溶液を22℃で3時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮乾固して、粗中間体8−メトキシ−4−(5−メチル−2−フリル)−1,2−ビス(4−ピペリジルメチル)−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(156mg、粗製)を得、これを更に精製することなく次の工程に使用した。MeOH(20mL)中のこの中間体(138mg、224μmol)及び(HCHO)(121mg、1.34mmol)の混合物に、HCOOH(32mg、672μmol)及びNaBH(OAc)(285mg、1.34mmol)をN下、22℃で一度に添加した。混合物を22℃で10分間撹拌し、次いで60℃に加熱し、15時間撹拌した。混合物を22℃に冷却し、濾過した。濾液を真空で濃縮し、分取HPLC(一般的手順、方法1)により精製して、化合物4−05(33mg、23%)を黄色固体として得た。ESI−MS(M+1):645.5 C3752についてのcalc.:644.4。HPLC分析方法1、Rt=2.37分。
生物学的試験
G9a酵素活性アッセイ
G9a酵素活性を測定するための生化学アッセイは、ユーロピウムクリプテート(ドナー)とXL665(アクセプター)との間の時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)に基づく。ビオチン化ヒストンモノメチル−H3K9ペプチドを、G9aの酵素反応の後、クリプテート標識抗ジメチルヒストンH3K9抗体(CisBioカタログ番号61KB2KAE)及びストレプトアビジンXL665(CisBioカタログ番号610SAXLA)と共にインキュベートする場合にTR−FRETが観察される。
バキュロウイルス感染Sf9細胞発現系で発現されたヒトG9a酵素は、BPS Biosciences(カタログ番号51001)から得た。
酵素活性アッセイを、以下のように、最終容量20μlの白色384ウェルプレート中で行った:
・4μlのビヒクル又はアッセイバッファー(50mM Tris−HCl、10mM NaCl、4mM DTT、0.01%Tween−20pH9)で調製した2.5倍濃縮した試験化合物。DMSOの最終パーセンテージは0.5%であった。
・アッセイバッファーで希釈した1nM G9a酵素2μl。最終濃度は0.2nMであった。
・20μMのS−アデノシルメチオニン及び40nMのビオチン化ヒストンモノメチル−H3K9ペプチドを含有する基質混合物4μlを添加して反応を開始する。
・反応は室温で1時間行った。
・5μlのクリプテート標識抗ジメチルヒストンH3K9抗体を添加して酵素活性を停止させた。最終濃度150nM。
・次いで5μlのストレプトアビジンXL665ビーズを添加する。最終濃度16μM。
・室温で1時間インキュベートした後、プレートを読み取る。
各ウェルについて、620nm及び665nmで蛍光を測定した。次いで、培地の干渉を最小にするために比(665nm/620nm)を計算した。化合物のビヒクルの存在下でポジティブコントロールが得られた。ネガティブコントロールは、G9a酵素活性が存在していない状態で得られた。計算されたIC50値は、4パラメーター阻害曲線を用いてGraphPrismを用いて決定した。
DNMT1酵素活性アッセイ
DNMT1酵素活性を測定する生化学アッセイは、EPIgeneousメチルトランスフェラーゼアッセイ(CisBioカタログ番号62SAHPEB)を用いてlumi4−Tb(ドナー)とd2(アクセプター)との間の時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)に基づく。TR−FRETは、Lumi4−Tbで標識したS−アデノシルホモシステインに特異的な抗体をd2標識S−アデノシルホモシステインと共にインキュベートする場合に観察される。TR−FRETシグナルは、試料中のDNMT1酵素活性の産物であるSAHの濃度に反比例する。
ヒトDNMT1は、Reaction Biology Corp.(カタログ番号DMT−21−124)から得た。
酵素活性アッセイを、以下のように、最終容量20μlの白色384ウェルプレート中で行った:
・4μlのビヒクル又はアッセイバッファー(50mM Tris−HCl、1mM EDTA、1mM DTT、0.1%Triton X−100、5%グリセロールpH7.5)で調製した2.5倍濃縮した試験化合物。DMSOの最終パーセンテージは0.5%であった。
・アッセイバッファーで希釈した1nM DNMT1酵素2μl。最終濃度は20nMであった。
・1μMのS−アデノシルメチオニン及び1μMのポリデオキシイノシンポリデオキシシトシン(pdI−pdC)DNAを含有する基質混合物4μlを添加して反応を開始する。
・反応は37℃で15分間行った。
・EPIgeneousメチルトランスフェラーゼアッセイのバッファー1を2μL添加することにより、酵素活性を停止させた。
・室温で10分後、EPIgeneousメチルトランスフェラーゼアッセイのバッファー2で50倍希釈したLumi4−Tbで標識したS−アデノシルホモシステインに特異的な抗体4μlを添加した。
・EPIgeneousメチルトランスフェラーゼアッセイのバッファー2で31倍希釈したd2標識S−アデノシルホモシステイン4μlを添加する。
・室温で1時間インキュベートした後、プレートを読み取る。
各ウェルについて、620nm及び665nmで蛍光を測定した。次いで、培地の干渉を最小にするために比(665nm/620nm)を計算した。化合物のビヒクルの存在下でポジティブコントロールが得られた。ネガティブコントロールは、G9a酵素活性が存在していない状態で得られた。計算されたIC50値は、4パラメーター阻害曲線を用いてGraphPrismを用いて決定した。
表2は、選択された化合物についてのG9a及びDNMTの阻害値(IC50)を示す;1μM≦IC50≦10μM(+)、500nM≦IC50<1μM(++)、100nM≦IC50<500nM(+++)、IC50<100nM(++++)、及びIC50>10μM(N.A.は活性でない)
Figure 2018537450
細胞増殖アッセイ
CellTiter 96 Aqueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega,Madison,W)を使用して48時間のインビトロ処理後に細胞増殖を分析した。これは、増殖中の生存細胞の数を決定するための比色法である。
アッセイのために、96ウェルプレート(100,000細胞/ウェル、100μl/ウェル)中で1×10細胞/mlの密度で3個ずつ懸濁細胞を培養したが、但し、OCI−Ly3及びOCI−Ly10細胞株は0.5x10細胞/ml(50.000細胞/ウェル、100μl/ウェル)の密度で培養し、HepG2、Hep3B、及びPLC/PRF/5細胞株は3000細胞/ウェル、100μl/ウェル)の密度で培養した。
接着細胞を80〜90%コンフルエントフラスコから得、100μlの細胞を96ウェルプレートに5000細胞/ウェルの密度で3個ずつ播種した。化合物の添加前に、接着細胞をウェルの底に12時間付着させた。いずれの場合も、周辺効果を避けるために60の内側ウェルのみが使用された。
48時間の処理後、懸濁細胞を有するプレートを800gで10分間遠心分離し、培地を除去した。接着細胞を有するプレートを軽くたたいて培地を除去した。次いで、細胞を100μl/ウェルの培地及び20μl/ウェルのCellTiter 96 Aqueous One Solution試薬と共にインキュベートした。37℃で1〜3時間インキュベートした後、96ウェルプレートリーダーで490nmでの吸光度を測定した。バックグラウンド吸光度は、細胞株培地及び溶液試薬のみを用いてウェルで測定した。データは、処理細胞の全吸光度/非処理細胞の吸光度のパーセンテージとして計算した。
表3は、確立された細胞株及び一次培養物に対する選択された化合物の機能的応答を示す(GI50、細胞増殖の最大阻害の50%に対する化合物の濃度である);ここで、GI50≧10μM(+)、1μM≦GI50<10μM(++)、100nM≦GI50<1μM(+++)、及びGI50<100nM(++++)。これらの癌細胞株及び一次培養物は、急性リンパ性白血病(ALL)、CEMO−1に対応し、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)、OCI−Ly3、及びOCI−Ly10に対応し、肝細胞癌細胞(HCC)、HepG2、Hep3B、及びPLC/PRF/5に対応する。
Figure 2018537450
表3の化合物は、急性リンパ性白血病(ALL)、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(ABC−DLBCL)、及び肝細胞癌(HCC)細胞株の増殖を阻害する。
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Claims (15)

  1. 式(Ib)、(Ia)、(Ic)、及び(Id)の化合物からなる群から選択される式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体又は混合物:
    Figure 2018537450

    Figure 2018537450

    式中
    は、Cyであり、炭素原子を通してキノリンに結合し;

    Cyは、以下からなる群から選択される既知の環系であり:
    (i)フェニル;
    (ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
    (iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
    (iv)3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合される、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環;
    (v)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合したフェニルであって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;並びに、
    (vi)6〜14員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の二環式環に縮合した5〜6員ヘテロ芳香族環であって、ここで二環式環の環がスピロ縮合されている;

    ここでCyは、場合により、以下で置換され
    a)1つのCy若しくは1つのCy、及び/又は
    b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
    c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
    ここでCy又はCyは、場合により、R及び場合により1又は複数の置換基Rで置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で置換され;

    は、H、R、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(O)Rg´、−OC(O)ORg´、−OC(O)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(O)Rg´、−NRg´C(O)ORg´、−NRg´C(O)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(O)NRg´g´、−C(O)Rg´、−C(O)ORg´、−C(O)NRg´g´、及び−C(O)NRg´ORg´、及び−C(O)NRg´SOg´からなる群から選択され;

    は−ORであり;

    、R、R17、R18は独立してH又はRであり;

    、R、R10、R14、R15は、独立して、H、R、OR、−NRf´g´、NRa´COR、及びRからなる群から選択され;

    、R、R11、R12、R13、R16は、独立して、H、R、及び1又は複数のハロゲン原子からなる群から選択され;

    各Rは、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され、ここで各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され、

    各Ra´は、独立して、H又はRであり;

    各Rは、独立して、ハロゲン、−NO、−CN、−ORg´、−OC(Y)Rg´、−OC(Y)ORg´、−OC(Y)NRg´g´、−NRg´g´、−NRg´C(Y)Rg´、−NRg´C(Y)ORg´、−NRg´C(Y)NRg´g´、−NRg´S(O)g´、−NRg´SONRg´g´、−SRg´、−S(O)Rg´、−S(O)ORg´、−SOg´、−SO(ORg´)、−SONRg´g´、−SC(Y)NRg´g´、−C(Y)Rg´、−C(Y)ORg´、−C(Y)NRg´g´、−C(Y)NRg´ORg´、and−C(O)NRg´SOg´から選択され;

    各Rは独立してR又はRであり;

    各Rは独立して、場合により、以下で置換されるCyであり:
    a)1つのCy;及び/又は
    b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
    c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
    ここでCyはR及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;並びに

    各Rは、独立して、1又は複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換されたZであり;ここでCyは、場合により以下で置換され:
    a)1つのCy;及び/又は
    b)1若しくは複数の置換基R、及び/又は
    c)1若しくは複数の置換基R及び/又は1つのCyで場合により置換された1又は複数の置換基Z
    ここでCyは、R及び1又は複数の置換基Rで場合により置換されたZから独立して選択される1又は複数の置換基で場合により置換され;

    各Rf´は独立してH又はRであり;

    は、独立して、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖、並びに3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択され、ここで、各Rは、1又は複数のハロゲン原子で場合により置換され;

    各Rg´は独立してH又はRであり;

    YはO、S、又はNRg´であり;

    〜Zは、独立して、(C−C12)アルキル、(C−C12)アルケニル、(C−C12)アルキニル、並びに1又は複数の二重結合及び1又は複数の三重結合を有する(C−C)炭化水素鎖からなる群から選択され;

    Cy、CyおよびCyは、独立して、フェニル;飽和又は部分的に不飽和の3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;及び5又は6員のヘテロ芳香族環からなる群から選択される既知の環系であり;

    Cy、Cy、及びCyは、独立して、フェニル;5又は6員のヘテロ芳香族環;3〜7員の飽和又は部分的に不飽和の炭素環式又は複素環式の単環式環;並びに3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合する、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環からなる群から選択される既知の環系であり;

    炭素環式環において、全ての環員が炭素原子であり;並びに複素環式環及びヘテロ芳香族環において、1又は複数の環員は、N、O、及びSから選択され;並びに全ての飽和又は部分的に不飽和の環において、環の1又は2の環員は、場合によりC(O)及び/又はC(NH)及び/又はC[N(C−C)アルキル]である。
  2. 式(Ib)の化合物である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. 式(Ia)の化合物である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  4. Cyは、以下からなる群から選択される炭素原子を通してキノリン結合する既知の環系である、請求項1から3のいずれかに記載の式(I)の化合物:
    (i)フェニル;
    (ii)5員又は6員のヘテロ芳香族環;
    (iii)飽和又は部分的に不飽和である、3〜7員の炭素環式又は複素環式の単環式環;
    ここでCy1´は、場合により請求項1に記載のように置換される。
  5. が、炭素原子を通してキノリンに結合した5〜6員のヘテロ芳香族単環式環である、請求項4に記載の式(I)の化合物。
  6. が、H、ハロゲン、−CN、及び−ORg´から選択される、請求項1から5のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  7. がH又は−ORである、請求項6に記載の式(I)の化合物。
  8. 中のRが少なくとも1つのN原子を含有する部分である、請求項1から7のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  9. がZであり、Zが、請求項1に定義される1つまたは複数の置換基で置換された(C−C)アルキルである、請求項8に記載の式(I)の化合物。
  10. が式(XL)の部分である、請求項1から9のいずれかに記載の式(I)の化合物:
    Figure 2018537450

    式中
    Cyは、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環、あるいは3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環に縮合、架橋縮合、又はスピロ縮合した、3〜7員の飽和若しくは部分的に不飽和の又は芳香族の炭素環式又は複素環式の単環式環であり、Cyは、ハロゲン及び1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルから選択される1又は複数の置換基で場合により置換され、
    およびXは独立してH又はハロゲンであり、及び
    rは0〜6から選択される値である。
  11. 〜R18がHである、請求項1から10のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  12. 、R、R11〜R13、及びR16はHであり;
    〜Rの1つ、R、R、及びR10の1つ、R14〜R15の1つ、並びにR17及びR18の1つは、独立して、以下からなる群から選択される1又は複数の置換基で場合により置換されたCyで置換された(C−C12)アルキルであり:
    ハロゲン、
    −C(O)Rg´
    1又は複数のハロゲン原子で場合により置換される−(C−C)アルキル;及び
    3〜7員の飽和炭素環式の単環式環;
    ここでCyは、3〜7員の炭素環式又は複素環式の飽和又は部分的に不飽和の単環式環;あるいは3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環にスピロ縮合された3〜7員の飽和炭素環式又は複素環式の単環式環であり;及び
    g´は、H又は1若しくは複数のハロゲン原子で場合により置換される(C−C)アルキルであり;及び
    〜R、R、R、及びR10、R14〜R15、並びにR17及びR18の残りはHである、請求項1から10のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  13. 1又は複数の医薬的又は獣医学的に許容される賦形剤又は担体と共に、治療的に有効量の請求項1から12のいずれかに記載の式(I)の化合物、又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩、あるいは式(I)の化合物又はその医薬的若しくは獣医学的に許容される塩のいずれかの立体異性体を含む医薬組成物又は獣医学的組成物。
  14. 癌、線維症、及び/又は免疫調節の治療及び/又は予防における使用のための、請求項1から12のいずれかに記載の式(I)の化合物又は請求項13に記載の医薬組成物若しくは獣医学的組成物。
  15. 前記癌が、急性リンパ性白血病(ALL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、膀胱癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、神経膠芽細胞腫、肝細胞癌、黒色腫、膵臓癌、前立腺癌、腎臓癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、急性骨髄性白血病、マントル細胞リンパ腫、及び多発性骨髄腫からなる群から選択される、請求項14に記載の使用のための式(I)の化合物または医薬組成物。
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