JP2018535300A - 分散した植物性材料を含むポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、
− 20℃以下のガラス転移温度を有するエラストマー相を含むポリマーマトリックス;
− 前記ポリマーマトリックス中に分散されている植物性材料の粒子
を含む組成物に関する。
本発明はまた、さまざまな物品、例えばシート、特に、絶縁シート、フィルム、プロファイルされた部品、アウターケーシング、家庭用電気製品部品、眼鏡及び靴底の製造のための本組成物の使用にも関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリマーマトリックス及び分散した植物性材料を含む複合材料、並びにこの複合材料から製造することができる物品に関する。
コルクのような植物性材料は、例えば、断熱、遮音、自然的な外観、明るさ及びの心地よい香りの観点から、多くの有利な特性を有する。
しかしながら、これらの材料、特にコルクは、しばしば、容易に砕けやすく、壊れやすいという欠点を有する。したがって、それらは、熱可塑性物質に一般的に使用される技術、例えば射出成形、押出成形、押出吹込成形、熱成形等では利用することができない。
純粋な植物性材料(例えばコルク)の使用に関連する欠点を克服するために、前記材料はポリマーと混合されうる。
したがって、CN104608270は、その要約で、コルク及びエチレン−酢酸ビニルの混合物を記載している。コルクは、事前に天然ゴムと組み合わされる。しかしながら、天然ゴムは非常に劣ったUV照射耐性を有し、さらに、クリープを防ぐために、特に高温で架橋されなければならないことが知られている。
特許文献FR2451350は、接着剤によって床に接着されている、コルクとエチレン−酢酸ビニルの粒子の混合物に基づく層を記載している。
特許文献米国特許第2010/0319282号は、複数の層を含み、その層の一つがコルクと塩化ポリビニルの混合物からなる、フロアコーティングを記載している。
植物性材料の特性を損なうことなく、例えば200℃未満の温度で処理することを含む、熱可塑性物質を処理するための従来の技術を使用して、コルクのような植物性材料に基づくさまざまな物品を製造する必要性がある。又は、コルクのような植物性材料に基づき、熱可塑性物質に使用される技術を使用して処理されるこれらの物品は、良好な衝撃強さを有し、UV線に対する優れた耐性を有することも必要である。
本発明は、第1に、
− 20℃以下のガラス転移温度を有するエラストマー相を含むポリマーマトリックス;
− 前記ポリマーマトリックス中に分散されている植物性材料の粒子
を含む組成物に関する。
一実施態様によれば、植物性材料の粒子は、500kg/m以下、好ましくは200kg/m以下、特に好ましくは150kg/m以下、又はさらに100kg/m以下の密度を有する。
一実施態様によれば、植物性材料の粒子は、木材粒子、好ましくはコルク粒子である。
粒子は、顆粒又は粉末の形態でありうる。
第1の実施態様によれば、エラストマー相は、組成物の総重量に対して、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、特に好ましくは少なくとも10重量%、さらにより優先的には少なくとも15重量%を占める。
この第1の実施態様によれば、エラストマー相の重量含有量に対する植物性材料の粒子の重量含有量の比は、1以下、好ましくは0.9以下、より優先的には0.8以下である。
第2の実施態様によれば、ポリマーマトリックスは少なくとも一のブロックコポリマーを含み、エラストマー相は少なくとも部分的にブロックコポリマーの少なくとも一のブロックでできており、且つ、好ましくは、ブロックコポリマーはアクリルブロックコポリマーである。
この第2の実施態様によれば、ブロックコポリマーのエラストマー相の重量含有量に対する植物性材料の粒子の重量含有量の比は、1以上3以下、好ましくは1.5以下である。
この第2の実施態様によれば、組成物は、
− 30%から99重量%、好ましくは40%から95重量%、特に好ましくは50%から90重量%のブロックコポリマー;
− 1%から70重量%、好ましくは5%から60重量%、特に好ましくは10%から50重量%の植物性材料の粒子
を含む。
一実施態様によれば、ブロックコポリマーは、50℃以上、好ましくは80℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一のブロックAと、少なくとも部分的にエラストマー相を構成する、20℃以下のガラス転移温度を有する少なくとも一のブロックBとを含む。
一実施態様によれば、ブロックBは、ブロックコポリマーの総重量の10%から90%、好ましくは20%から80%、より好ましくは30%から70%を占める。
一実施態様によれば、ブロックBは、10000g/モルから300000g/モルの間、優先的には20000g/モルから150000g/モルの間の重量平均モル質量を有する。
一実施態様によれば、ブロックAは、アクリル若しくはメタクリルホモポリマー若しくはコポリマーブロック、又はポリスチレンブロック、又はアクリル−スチレンコポリマーブロック若しくはメタクリル−スチレンブロック、好ましくはポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)又はポリ(イソボルニルメタクリレート)ブロック、より好ましくは、任意選択的にアクリル又はメタクリルコモノマーで修飾されているポリ(メチルメタクリレート)ブロックである。
一実施態様によれば、ブロックBは、スチレンを含有しうるアクリル若しくはメタクリルホモポリマー又はコポリマーブロック、好ましくはポリ(メチルアクリレート)、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシルアクリレート)又はポリ(ブチルメタクリレート)ブロック、より好ましくはポリ(ブチルアクリレート)ブロックである。
一実施態様によれば、ブロックコポリマーは、以下のトリブロックコポリマーから選択される:
− ポリ(メチルメタクリレート)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(メチルメタクリレート)、
− メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ポリ(ブチルアクリレート)/メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー、
− ポリ(メチルメタクリレート)/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー/ポリ(メチルメタクリレート)、及び
− メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー/メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー
− ポリスチレン/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリスチレン
− ポリ(スチレン−コ−メタクリル酸)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(スチレン−コ−メタクリル酸)。
一実施態様によれば、ブロックコポリマーは、以下のジブロックコポリマーから選択される:
− ポリ(メチルメタクリレート)/ポリ(ブチルアクリレート)、
− メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ポリ(ブチルアクリレート、
− メチルメタクリレートのポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー、及び
− メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー。
一実施態様によれば、組成物は、化学膨張剤及び/又は膨張ガスにより、膨張する。
一実施態様によれば、本発明の組成物はまた、熱可塑性ポリマー、好ましくはフルオロポリマー、特に好ましくはフッ化ポリビニリデンを含む。
本発明はまた、以下を含む、上記の組成物を調製するための方法にも関する:
− ポリマーマトリックス及び植物性材料を提供する工程;
− 好ましくは押出機中で、軟化状態の、エラストマー相を含むポリマーマトリックスを植物性材料と加熱混合する工程であって、押出形成の開始時に供給装置へ導入されるポリマーマトリックスの導入後に、植物性粒子が横方向に導入される工程。
本発明はまた、好ましくはシート、特に、絶縁シート、フィルム、プロファイルされた部品、アウターケーシング、家庭用電気製品、眼鏡及び靴底から選択される、上記の組成物を含む物品にも関する。
本発明は、先行技術の欠点を克服することを可能にする。より好ましくは、本発明は、さまざまな物品を製造するために、熱可塑性物質の従来技術により形成されうる、コルクのような植物性材料を含有する組成物を提供する。
この形成は、迅速に、且つ比較的低温で行うことができ、それにより、植物性材料の特性を損なうことを避けることができる。
本発明はまた、複雑な形状及び/又は小さな厚さの物品、例えば大きな長さのフィルム、スラブ又はシートのスプールを押出成形により製造することを可能にする。
本発明はまた、UV照射に対して優れた耐性を有し、したがって屋外での用途に使用することができる物品を製造することを可能にする。
本発明の材料は、柔軟であり、耐衝撃性である。有利には、これは、植物性材料の存在により、自然的な外観及び心地よい香りを有する。
これらのさまざまな利点は、特に、低いガラス転移温度を有するエラストマー相を含むポリマーマトリックス中に植物性材料(特にコルク等)の粒子を含む組成物により得られ、優先的には、アクリルブロックコポリマーにより得られる。
植物性材料を欠いているエラストマー相を含む同じ材料と比較して(例えばそのようなアクリルブロックコポリマーと比較して)、本発明の複合材料は、有利には、改善された、帯電防止の、断熱及び遮音の特性を有し、植物性材料と非常に近い外観も有する。
ここから、本発明について詳細に且つ非限定的に記載する。
本発明の組成物は、少なくとも一のポリマーマトリックスと、ポリマーマトリックス中に分散している粒子とを含む複合材料である。
用語「ポリマーマトリックス」とは、ポリマー−植物性材料混合物中のポリマーの割合にかかわらず、非植物性の相を意味するものと意図される。
ポリマーマトリックスは、20℃以下のガラス転移温度を有するエラストマー相を含む。
このエラストマー相は、高分子配列により形成され、これは、ポリマー又はポリマーの一部(例えばブロックコポリマーの一又は複数のブロック)、又はポリマー及び/又はポリマーの一部のブレンドであってもよい。
好ましくは、ポリマーマトリックスは少なくとも一のブロックコポリマーを含み、エラストマー相は、ブロックコポリマーの少なくとも一のブロックにより、少なくとも部分的に、好ましくは完全に形成される。
ブロックコポリマーは、ジブロック又はトリブロックコポリマーであり、四、五又は五より多くのブロックを含みうる。
ジブロック及びトリブロックコポリマーが好ましい。
好ましくは、ブロックコポリマーはアクリルブロックコポリマーであり、少なくとも一のブロックがアクリルモノマーにより少なくとも部分的に形成されているブロックコポリマーである。
好ましい一実施態様によれば、すべてのブロックは、アクリルモノマーにより少なくとも部分的に形成される。
好ましい一実施態様によれば、少なくとも一のブロックは、アクリルモノマーにより完全に形成される。
好ましい一実施態様によれば、すべてのブロックは、アクリルモノマーにより完全に形成される。
用語「アクリルモノマー」とは、置換又は非置換のビニル基、及び任意選択的に塩又はエステルの形態のカルボン酸基を含むモノマーを意味するものと意図される。
それらは、特に以下のモノマーを含む:アクリレート、メタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート。
特に好ましくは、ブロックコポリマーは非晶質コポリマーである。
特に好ましくは、ブロックコポリマーは、熱可塑性コポリマーである。
用語「熱可塑性」とは、本明細書では、十分な高温に加熱されたときに軟化し、したがって、熱及び圧力の適用によって再形成されうるポリマーを意味するものと意図される。
特に好ましい一実施態様によれば、ブロック(好ましくはアクリルブロック)コポリマーは少なくとも一のブロックA及び少なくとも一のブロックBを含み、ブロックAは50℃以上のガラス転移温度を有し、ブロックBは上記のエラストマー相を構成し、したがって、20℃以下のガラス転移温度を有する。
特定の実施態様では、ブロックAは、60℃以上又は70℃以上又は80℃以上又は90℃以上のガラス転移温度を有し、ブロックBは、15℃以下又は10℃以下又は5℃以下又は0℃以下のガラス転移温度を有する。
ガラス転移温度は、ASTM E1356基準に従って、示差走査熱量測定(DSC)により決定することができる。
ブロックAの機能は、特に、コポリマー、したがって複合材料に剛性及び硬度をもたらすことである。ブロックBの機能は、特に、コポリマー、したがって複合材料に柔軟性及び衝撃強さをもたらすことである。ブロックBはまた、コポリマーと植物性材料との間の混合及び最適な接触を保証することを可能にする。
ブロックコポリマー(特にアクリルブロックコポリマー)は、特に、構造AB又はABA又はAB又はAB、より一般的には、nが1以上の整数であるABのコポリマーである。AB及びABA構造が特に好ましい。
いくつかのAが存在するとき、それらは好ましくは同一である。代替的な一実施態様によれば、それらは異なってもよい。
ブロックBは、好ましくは、ブロックコポリマーの総重量の10%から90%、優先的には20%から80%、より好ましくは30%から70%を占める。
ポリマー又はブロック中の特定のモノマーに由来する単位量は、及びブロックコポリマー中のブロックの量は、核磁気共鳴分析及び/又は赤外分光光度法により決定することができる。それらはまた、これらのモノマーのそれぞれの変換度を考慮して、重合化操作中に使用されるモノマーのそれぞれの量から推定することができる。
ブロックBは、10000g/モルから300000g/モルの間、優先的には20000から150000g/モルの間の重量平均モル質量を有する。このモル質量は、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定することができる。
各ブロックはホモポリマー又はコポリマーでありうる。
例えば、ブロックAはポリスチレンブロックでありうる。
しかしながら、ブロックAは、一又は複数のアクリルモノマーから部分的に形成されることが好ましく、さらに、一又は複数のアクリルモノマーから完全に形成されることが好ましい。任意選択的に、アクリルモノマーは、酸、アミド、アミン、ヒドロキシル、エポキシ及びアルコキシ機能から選択される一又は複数の機能を含みうる。
よって、ブロックAは、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA又はpMMA)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)及びリ(イソボルニルメタクリレート)から選択されるホモポリマーでありうる。また、それは、スチレンから及びアクリルモノマー、例えば、特にアクリレート又はメタクリレートから特に形成されるコポリマーでありうる。一実施態様では、ブロックAは、メタクリル酸モノマーから部分的に形成され、それにより、ブロックAに改善された耐熱性をもたらす。
好ましい一実施態様では、ブロックAはPMMAである。別の好ましい実施態様では、ブロックAは、メチルメタクリレートとべつのアクリルコモノマーのコポリマーである。特に、ブロックAは、p(MMA−co−AMA)と表されるメチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー、又はp(MMA−co−AA)と表されるメチルメタクリレートとアクリル酸のコポリマーでありうる。
別の形では、ブロックAは、改善された熱安定性を得るために、アクリレートコモノマーに由来する低い割合の単位を含有するPMMAである。
ブロックBは、有利には、一又は複数のアクリルモノマーから少なくとも部分的に形成される。好ましくは、ブロックBはアクリルモノマーから完全に形成される。任意選択的に、アクリルモノマーは、酸、アミド、アミン、ヒドロキシル、エポキシ及びアルコキシ機能から選択される一又は複数の機能を含みうる。
ブロックBとして好ましいアクリルモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート及びブチルメタクリレートである。ブチルアクリレートが特に好ましい。ブロックBはホモポリマー又はコポリマーでありうる。好ましい一実施態様では、ブロックBはポリ(ブチルアクリレート)(pABu)である。別の好ましい実施態様では、ブロックBは、ブチルアクリレートとスチレンのコポリマーである。
優先的には、ブロックコポリマーは、発明の概要に記載されるトリブロック及びジブロックコポリマーから選択される。
ブロックコポリマーは、制御ラジカル重合又はアニオン重合により得ることができる。
好ましくは、(A)B型のブロックを含む配列したコポリマーに関しては、特にニトロキシドの存在下での制御ラジカル重合が使用され、ABA型の構造に関しては、アニオン又はニトロキシドベースのラジカル又はアニオン重合が使用される。
上記のいくつかのブロックコポリマーはブレンドとして使用することができることが理解されている。しかしながら、好ましくは、本発明の複合材料のポリマーマトリックス中には、上記の単一のブロックコポリマーが存在する。
一実施態様によれば、本発明の複合材料のポリマーマトリックスは、上記のブロックコポリマー(又はそのようなコポリマーのブレンド)から本質的になるか、又はそれからなる。
一実施態様によれば、複合材料は、ブロックコポリマーを含むブレンド中少なくとも一の他のポリマーを含みうる。この他のポリマーは、ポリマーマトリックスの一部として、あるいは、ポリマーマトリックス中に分散されている粒子の形態で、ブロックコポリマーを含む完全なブレンド中に存在しうる。
よって、複合材料、好ましくは複合材料のポリマーマトリックスは、別の熱可塑性ポリマーを含みうる。好ましくは、この他の熱可塑性ポリマーは、PMMA、ポリスチレン、任意選択的に可塑化PVC、MABS(メチルメタクリレートアクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリオレフィン及びそのコポリマー(PE、PPホモ−又はコポリマー)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)ターポリマー型のポリマー、熱可塑性エラストマー、例えば熱可塑性コポリアミド、熱可塑性ポリウレタン又はスチレン族のエラストマー、例えばポリスチレン−b−ポリ(エチレ−ブチレン)−b−ポリスチレン、バイオベースのポリマー、特にPLAから選択されうる。耐火性を改善するためには、これは、有利には、フッ化ポリビニリデン又は任意の他のフルオロポリマーでありうる。この他の熱可塑性ポリマーは、アクリルコポリマーであってもよく、それは、重量で、20%から80%のメチルメタクリレート由来の単位、20%から80%のブチルメタクリレート由来の単位、及び0%から15%のメタクリル酸又はアクリル酸由来の単位を含有する。より優先的には、アクリルコポリマーは、重量で、50%から80%のメチルメタクリレート由来の単位と20%から50%のブチルメタクリレート由来の単位とを含有する。このアクリルコポリマーは、有利には、40000g/モルから300000g/モルの間、優先的には40000から100000g/モルの間の重量平均モル質量を有する。このアクリルコポリマーが組成物に添加されるとき、本発明の材料は、好ましくは、重量で、5%から40%、優先的には5%から20%のアクリルコポリマーを含有しうる。このアクリルコポリマーは、特に、スチレン基材、例えば結晶ポリスチレン(PS)(PSホモポリマー)若しくは耐衝撃性PS又はこれら二つのタイプのPSのブレンドへの本発明の材料の接着を改善することを可能にする。用語「耐衝撃性PS」とは、PSマトリックス中に小塊として分散されているゴム、例えばポリブタジエン又はEPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)を添加することによって耐衝撃強化されているPSを意味するものと意図される。
ブロックAがポリスチレン又はスチレンコポリマーであるとき、耐火性を増加させるために、酸化ポリフェニレン(PPO)は本発明の組成物中、特にマトリックス中に導入することができる。
そのような熱可塑性ポリマーが存在するとき、それらは、一般的に、上記のブロックコポリマーに対して1%から20%の重量含有量で存在するが、最大90%の範囲の含有量はいくつかの熱可塑性物質、例えばポリオレフィンと共に使用することができる。
複合材料(及び好ましくは複合材料のポリマーマトリックス)は、高度に架橋されたアクリルポリマーを含みうる。そのようなポリマーは、使用後の材料上に、光沢のない表面仕上げ及び/又は異なる感触をもたらすことが可能である。そのようなポリマーが存在するとき、それらは、一般的に、上記のブロックコポリマーに対して5%から20%の重量含有量で存在する。
高度に架橋されたアクリルポリマーは、メチルメタクリレートから単一のモノマー、又は主要なモノマーとして形成される。よって、ポリマーは、重量で、50%超、有利には65%超のメチルメタクリレート由来の単位を含む。したがって、高度に架橋されたアクリルポリマーは、PMMAか又はメチルメタクリレートと共に、ラジカル重合を介して、重合可能な少なくとも一のコモノマーを用いて得られたコポリマーのいずれかである。
コモノマーは、ビニル芳香族コモノマー、例えばスチレン又はアルファ−メチルスチレン及び/又は(メタ)クリルコモノマーでありうる。コモノマーの量は、存在する場合、好ましくは、高度に架橋されたアクリルコポリマーの重量の50%以下である。
架橋は、例えば、アリル(メタ)クリレート、ジビニルベンゼン、又はジ−若しくはトリメタクリレート、例えばポリエチレングリコールジメタクリレートでありうる少なくとも一の架橋剤を使用して得られる。
用語「高度に架橋された」とは、アクリルポリマーの粒子が、テトラヒドロフラン又は塩化メチレン等の極性溶媒中に溶けないことを意味する。
上記のようなアクリルブロックコポリマーのマトリックスが上記のような高度に架橋されたアクリルポリマーの粒子を含有することを詳述している国際公開第2012/136941号については本明細書で言及している。
好ましい一実施態様によれば、本発明の複合材料のポリマーマトリックスは架橋されていない。
好ましい一実施態様によれば、本発明の材料は、天然ゴムを欠いているか、又は本質的に欠いている。
好ましい一実施態様によれば、本発明の材料は、エチレン−酢酸ビニルを欠いているか、又は本質的に欠いている。
好ましい一実施態様によれば、本発明の材料は、塩化ポリビニルを欠いているか、又は本質的に欠いている。
好ましい一実施態様によれば、本発明の材料は、ポリオレフィン、たとえばポリエチレン(PE)若しくはポリプロピレン(PP)ホモポリマー、又はPE若しくはPPを含有するコポリマーを欠いているか、又は本質的に欠いている。
好ましい一実施態様によれば、本発明の材料は、結晶性又は半結晶性の相を欠いているか、又は本質的に欠いている。
さまざまな添加剤が本発明による複合材料、特に、複合材料のポリマーマトリックスに添加されうる。
これらの添加剤は、特に、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、UV吸収剤、帯電防止剤、難燃剤又は顔料でありうる。
化学膨張剤又はCO等の膨張ガスもまた、添加剤として使用することができる。本発明による材料の膨張は、その密度を減少させ、且つ/又はその断熱及び/若しくは遮音特性を増加させることを可能にする。
さらに、本発明による複合材料は、ポリマーマトリックス中に分散されている植物性材料の粒子を含む。有利には、これらの粒子は、植物又は植物の一部を破砕することにより生じる。問題の植物は好ましは木である。それらは、特に好ましくは樹皮の粒子、非常に優先的にはコルクの又はコルクガシの樹皮の粒子である。
使用される植物性材料の粒子は、特に材料に良好な明るさの特性をもたらすために、低い密度を有することが好ましい。
よって、植物性材料の密度は、好ましくは500kg/m以下;又は400kg/m以下;又は300kg/m以下;又は200kg/m以下;又は150kg/m以下;又は100kg/m以下;又は80kg/m以下;又は70kg/m以下;又は60kg/m以下である。
植物性材料の密度は、ISO規格2031(2015)に従って祖肯定することができる。
植物性材料の粒子の粒子サイズ分布は、少なくとも80重量%の粒子が2mm以下のサイズを有するようなものでありうる。
一変化形によれば、少なくとも80重量%の粒子は1から2mmの間のサイズを有する。
一変化形によれば、少なくとも80重量%の粒子は0.5から1mmの間のサイズを有する。
一変化形によれば、少なくとも80重量%の粒子は0.5mm以下のサイズを有する。
粒子の粒子サイズ分布は、ISO規格 2030(1990)に従って、機械ふるいにより測定することができる。
小さなサイズの粒子を使用することにより、特に、より滑らかで一様な外観を有する複合材料を得ることが可能になる。
本発明による複合材料は、好ましくは、重量で、30%から99%、有利には40%から95%、好ましくは50%から90%のポリマーマトリックスと、1%から70%、有利には5%から60%、好ましくは10%から50%の植物性材料の粒子を含む。
好ましくは、複合材料中の植物性材料の粒子の重量含有量は、複合材料中の上記のブロックコポリマーのブロックBの重量含有量の少なくとも10%未満、好ましくは少なくとも15%未満、より好ましくは20%未満である。
有利には、本発明による複合材料は、半剛性の、あるいは柔軟な性質を有するが、同時に、非常に良好な衝撃強さとUV照射に対する耐性を保持する。本発明の文脈において、柔軟な材料は、ISO規格178(2001)に従って測定されると10から500MPa未満の曲げ弾性率を有するのに対し、半剛性の材料は、500から1800MPa未満、好ましくは1500MP未満の範囲の曲げ弾性率により特徴付ける。
有利には、本発明による複合材料は、23℃でISO規格EN 179−1eU(1993)に従って測定されると、6kJ/m超、好ましくは10kJ/m超のシャルピー衝撃強さを有する。
有利には、本発明による複合材料は、ASTM規格 D257−99(2005)に従って測定されると、10×1012Ω/sq(平方オーム)未満、好ましくは10×1011Ω/sq未満の表面抵抗率を有する。
有利には、本発明による複合材料は、1未満の密度を有する。
本発明の複合材料は、植物性材料及び上記のものから選択される一又は複数の添加剤の任意の他の粒子を軟化状態でポリマーマトリックス中に分散すること(配合)により得ることができる。この工程は、熱可塑性化合物を製造する従来技術を使用して、例えば、内部ミキサーを使用して、1軸若しくは2軸押出成形を行うことによって、又はカレンダー加工を行うことによって、行うことができる。
第1の実施態様では、本発明による複合材料は、初めに顆粒の形態で製造され、その後、さまざまな物体及び物品を製造するために軟化されて形成されうる。
代替的な実施態様では、本発明による複合材料から作製された物体及び物品は、複合材料の構成要素を混合することにより、及び材料を形成することにより、直接製造される。
一又はその他の実施態様では、本発明による複合材料から作製された物体及び物品は、特に、射出成型、押出成形、共押出成形又は押出吹込成形により製造されうる。
これらのさまざまな技術は、特に、部品、プロファイルされた部品、シート又はフィルムを製造するのを可能にする。
本発明の複合材料は、他の材料のコーティングとしても使用することができる。例えば、基材上のフィルムの共押出形成又は積層成形の技術が使用されうる。例えば光学的用途に使用されうるプロファイルされた部品も製造されうる。
本発明の複合材料から成る第1の層と、熱可塑性ポリマー材料でできている少なくとも一の基材を含む第2の層とを含む多層構造を製造することも可能である。
そして、本発明による複合材料は、好ましくは、長さの単位で表される総厚の1%から99%を占め、1%から50%、特に好ましくは2%から15%を占める。
本発明の複合材料が基材上に共押出成形又は積層成形されるとき、後者は、例えば、飽和ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートPET若しくはPETg、又はポリブチレンテレフタレート、ABS、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリル−スチレン−アクリロニトリルコポリマー、結晶性若しくは耐衝撃性PS、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート(PC)、酸化ポリフェニレン(PPO)、ポリスルホン、任意選択的に塩素化又は発泡された塩化ポリビニル、ポリウレタン、TPU、ポリアセタール、非耐衝撃性PMMA又は耐衝撃性PMMAでありうる。それは、上記のリストの二以上の熱可塑性ポリマーのブレンドであってもよい。例えば、PPO/PS又はPC/ABSブレンドであってもよい。基材が結晶性又は耐衝撃性PSであるとき、本発明による複合材料は、有利には、20%から80%のメチルメタクリレート由来の単位、20%から80%のブチルメタクリレート由来の単位及び0%から15%のアクリル酸又はメタクリル酸で構成される5%から40%のアクリルコポリマーを添加剤として含有しうる。
別のポリマーの層は、特に結晶性又は耐衝撃性PS、TPO及びPOでできている基材の場合、接着を改善するために、本発明による基材と生成物との間に存在しうる。
より一般的には、本発明の複合材料は、シート、フィルム、プロファイルされた部品若しくは物品、例えば電話機のアウターケーシング、眼鏡、靴底、床の絶縁層若しくはサブレイヤー又は絶縁シート、デッキング、プロファイルされたクラッド部品、自動車内装部品、家庭用電気製品部品若しくは電気部品若しくは家具部品、皮革製品物品、ブレスレット、時計製造物体の内部部品若しくはフレーム、又はその他スポーツ物品を製造するのに使用されうる。
本発明による複合材料は、特に、その光沢及び/又は耐摩耗性を増加させるために、ワニスでコーティングされうる。
以下の実施例は本発明を限定することなく説明する。
本発明による複合材料の配合物を以下から製造する:
− 50重量%のpBAを含有し、pBAブロックの重量平均モル質量が50000g/モルであるpMMA−pBA−pMMAトリブロックコポリマー;及び
− コルク顆粒の粉末。
試験Aでは、コルク顆粒は50から60kg/mの間の密度を有し、少なくとも80重量%の顆粒は0.5から1mmの間のサイズを有する。
試験Bでは、コルク顆粒は50から60kg/mの間の密度を有し、少なくとも80重量%の顆粒は1から2mmの間のサイズを有する。
二つの試験では、トリブロックコポリマー/コルク粒子重量比は80/20である。
(比較)試験Cでは、コルク粒子を含まない純粋なコポリマーを使用する。
本発明の複合材料を、アクリルブロックコポリマーとコルク粒子をBuss(登録商標)MKS30 コニーダー上で配合することにより製造する。
コニーダーは、垂直に接続された二つの2軸押出機から成る。
混練押出機と呼ばれる第1の押出機は、30mmの直径を有し、長さ/直径比が17のスクリューから成る。回転運動及び並進運動の両方によりスクリューを動かす。混練棒と呼ばれるスパイクを、バレルに取りつける。従来の1軸押出機とは異なり、コニーダーに使用されるスクリュー要素は、これらの混練棒の存在下でスクリューの回転を可能にするため、不連続のピッチを有する。分散混合と分配混合とを組み合わせるフライトと据え付けの混練棒との間の相互作用は、分散に関して、コニーダーの良好なパフォーマンスを可能にする。付帯供給装置及び脱ガスドームもこの押出機に取り付ける。
第1の1軸押出機に垂直に接続された第2の1軸押出機は、吐出押出機と呼ばれる。これは、第1の1軸押出機の並進運動により生じる圧力の変化を減少させるために使用する。ダイス(これを介して材料は押し出される。)は、吐出押出機の出口にある。
構成要素は、コニーダーの上に位置する重量計量装置により導入される。これらの計量装置は、コニーダーに材料を非常に正確に供給することを可能にする。
ブロックコポリマーはコニーダーの主要供給装置に導入されるが、コルクは付帯供給装置に導入される。得られた混合物のロッドは、吐出押出機のスクリューの端部に位置するダイスを通って押し出される。その後、このロッドを造粒機を使用して顆粒化する前に、水槽中で冷却する。
使用する温度プロファイルは以下の通りである:
− 主要供給装置のレベルで、混練押出機中100℃;
− 主要供給装置と付帯供給装置間で混練押出機中160℃;
− 付帯供給装置後、混練押出機中190℃;
− 吐出押出機中190℃。
二つの試験A及びBにおいて、混練押出機のスクリューの回転速度は320rpm、吐出押出機の回転速度は40rpm、材料の総流量は8kg.h−1である。試験Aではダイスの平均圧力は13バールであり、試験Bでは14バールである。
調査した二つの生成物を50℃で8時間乾燥させた。その後、32mmの直径を有するスクリュー及び90Tの閉鎖力を有する鋳型を備えるBillon型H260プレスを使用して、水冷却しながら、それら生成物を注入する。
注入スクリューの温度プロファイルは、第1のゾーンでは140℃、その後、次の5つのゾーンでは150℃である。軟化した生成物の温度は150℃である。注入速度は20m/sである。鋳型の温度は60℃である。生成物の評価付けを行うため、引張ダンベル及び衝撃バーを注入する。
製造物の評価付けを表Iに示す。
Figure 2018535300
以下のパラメータを使用して、ISO規格1133(1997年1月)に従って、メルトフローインデックス(MFI)を測定する:230℃及び3.8kg。メルトフローインデックスはg/10mmで表される。
曲げ弾性率を、23℃で、ISO規格178(2001)に従って測定する。曲げ弾性率はMPaで表される。
ノッチシャルピー衝撃強度及びノッチなしシャルピー衝撃強度を、23℃で、ISO規格179−1eU(1993)に従って測定する。それらはkJ/mで表される。
ビカット軟化温度を、10Nの力を使用して、ISO規格306(2004)に従って測定する。それは℃で表される。
熱変形温度を、1.80MPaの圧力を使用して、ISO規格75−2(1993)に従って測定する。それらは℃で表される。
引張破壊伸び率を、23℃で、ISO規格527−2(1996)に従って測定する。それらは%で表される。
密度を、ISO規格1183−3(1999)に従って、ヘリウム比重瓶を使用して測定する。
表面抵抗率を、Electro−tech systems社のモデル803Bセルを備えたKeithley 6514電位計を使用して測定する。表面抵抗率はΩ/sq単位で表される。
表Iに示される結果は、試験A及びB中に得られる本発明による複合生成物が、比較試験Cの生成物の特性と非常に近い柔軟性、衝撃強さ及び温度耐性を有し、コルクの外観とより低い表面抵抗率を有することを示す。さらに、それらの流動性は十分に高いままであり、それによって、コルクを保護するために、それらを低温(150℃)で注入することが可能になった。

Claims (18)

  1. − 20℃以下のガラス転移温度を有するエラストマー相を含むポリマーマトリックス;
    − 前記ポリマーマトリックス中に分散されているコルクの粒子
    を含む組成物。
  2. 植物性材料の粒子が、500kg/m以下、好ましくは200kg/m以下、特に好ましくは150kg/m以下、又はさらに100kg/m以下の密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. − エラストマー相が、組成物の総重量に対して、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、特に好ましくは少なくとも10重量%、さらにより優先的には少なくとも15重量%を占める;及び/又は
    − エラストマー相の重量含有量に対する植物性材料の粒子の重量含有量の比が、1以下、好ましくは0.9以下、より優先的には0.8以下である、
    請求項1又は2に記載の組成物。
  4. ポリマーマトリックスが少なくとも一のブロックコポリマーを含み、エラストマー相が少なくとも部分的にブロックコポリマーの少なくとも一のブロックでできており、且つ、好ましくは、ブロックコポリマーはアクリルブロックコポリマーである、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. − 30%から99重量%、好ましくは40%から95重量%、特に好ましくは50%から90重量%のブロックコポリマー;
    − 1%から70重量%、好ましくは5%から60重量%、特に好ましくは10%から50重量%の植物性材料の粒子
    を含む、請求項4に記載の組成物。
  6. ブロックコポリマーのエラストマー相の重量含有量に対する植物性材料の粒子の重量含有量の比が、1以上3以下、好ましくは1.5以下である、請求項5に記載の組成物。
  7. ブロックコポリマーが、50℃以上、好ましくは80℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一のブロックAと、少なくとも部分的にエラストマー相を構成する、20℃以下のガラス転移温度を有する少なくとも一のブロックBとを含む、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. ブロックBが、ブロックコポリマーの総重量の10%から90%、好ましくは20%から80%、より好ましくは30%から70%を占める、請求項7に記載の組成物。
  9. ブロックAが、アクリル若しくはメタクリルホモポリマー又はコポリマーブロック、又はポリスチレンブロック、又はアクリル−スチレンコポリマーブロック若しくはメタクリル−スチレンブロック、好ましくはポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(ベンジルメタクリレート)又はポリ(イソボルニルメタクリレート)ブロック、より好ましくは、任意選択的にアクリル若しくはメタクリルコモノマーで修飾されているポリ(メチルメタクリレート)ブロックである、請求項7又は8に記載の組成物。
  10. ブロックBが、アクリル若しくはメタクリルホモポリマー又はコモポリマーブロック、好ましくはポリ(メチルアクリレート)、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシルアクリレート)又はポリ(ブチルメタクリレート)ブロック、より好ましくはポリ(ブチルアクリレート)ブロックである、請求項7から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ブロックコポリマーが以下のトリブロックコポリマー:
    − ポリ(メチルメタクリレート)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(メチルメタクリレート)、
    − メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ポリ(ブチルアクリレート)/メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー、
    − ポリ(メチルメタクリレート)/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー/ポリ(メチルメタクリレート)、及び
    − メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー/メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー
    から選択されるか、又は
    ブロックコポリマーが以下のジブロックコポリマー:
    − ポリ(メチルメタクリレート)/ポリ(ブチルアクリレート)、
    − メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ポリ(ブチルアクリレート、
    − メチルメタクリレートのポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー、及び
    − メチルメタクリレートとメタクリル酸のコポリマー/ブチルアクリレートとスチレンのコポリマー、
    − ポリスチレン/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリスチレン
    − ポリ(スチレン−コ−メタクリル酸)/ポリ(ブチルアクリレート)/ポリ(スチレン−コ−メタクリル酸)
    から選択される、
    請求項5から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 熱可塑性ポリマーも含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記熱可塑性ポリマーが、フルオロポリマー、好ましくはフッ化ポリビニリデンである、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記熱可塑性ポリマーが、バイオベースのポリマー、好ましくはPLAである、請求項12に記載の組成物。
  15. ブロックAがスチレンブロックであるとき、前記熱可塑性ポリマーが酸化ポリフェニレンである、請求項14に記載の組成物。
  16. 化学膨張剤及び/又は膨張ガスによって膨張される、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物を調製するための方法であって、以下の工程:
    − ポリマーマトリックス、植物性材料の粒子、及び任意選択的に一又は複数の添加剤を提供する工程;
    − 押出機中で、軟化状態のポリマーマトリックスを植物性材料の粒子及び任意選択的に一又は複数の添加剤と加熱混合する工程であって、押出形成の開始時に供給装置へ導入されるポリマーマトリックスの導入後に、植物性粒子が横方向に導入される工程
    を含む、方法。
  18. 好ましくは、シート、特に絶縁シート、フィルム、電話機用のプロファイルされた部品若しくはアウターケーシング、眼鏡、靴底、床若しくは絶縁シート用の絶縁層若しくはサブレイヤー、デッキング、プロファイルされたクラッド部品、自動車内装部品、家庭用電気製品部品若しくは電気部品若しくは家具部品、皮革製品物品、ブレスレット、時計製造物体の内部部品若しくはフレーム、又はその他スポーツ物品から選択される、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物を含む物品。
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