JP2003147336A - 摩擦材およびその製造方法 - Google Patents

摩擦材およびその製造方法

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JP2003147336A
JP2003147336A JP2001344102A JP2001344102A JP2003147336A JP 2003147336 A JP2003147336 A JP 2003147336A JP 2001344102 A JP2001344102 A JP 2001344102A JP 2001344102 A JP2001344102 A JP 2001344102A JP 2003147336 A JP2003147336 A JP 2003147336A
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friction material
thermoplastic resin
particles
friction
unevenness
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JP2001344102A
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English (en)
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Takeshi Yamanaka
剛 山中
Takuya Yasue
拓也 安江
Kengo Okayama
健吾 岡山
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Seiko Epson Corp
Nagayanagi Co Ltd
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Nagayanagi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材を変えることなく、種々の摩擦係数を有
する摩擦材および該摩擦材の製造方法を提供すること。 【解決手段】 凹凸構成用粒子23と、熱可塑性樹脂2
2とを含むシート状の摩擦材20であって、熱可塑性樹
脂22に凹凸構成用粒子23を一様に分散させて、表面
21に凹凸構成用粒子23の分散による凹凸が形成され
ているとともに、表面21は熱可塑性樹脂22で構成さ
れている。また、表面21は圧延製造された面であっ
て、摩擦作用を起こす面とすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦係数の調整可
能な摩擦材および該摩擦材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、摩擦材としてはゴム、コルクなど
から形成された様々な形態のものが用いられており、こ
れらの摩擦材としての特性は摩擦対象物と接触する表面
に大きく依存する。そのため、摩擦材の摩擦係数を変え
るためには摩擦材を形成する素材を変える、または表面
を機械的に荒らして粗面化することなどが必要であっ
た。そのため種々の使用環境に適合しつつ期待とする摩
擦係数を有する摩擦材を得ることは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、素
材を変えることなく、種々の摩擦係数を有する摩擦材お
よび該摩擦材の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の摩擦材は、凹凸構成用粒子と、熱可塑
性樹脂とを含むシート状の摩擦材であって、前記熱可塑
性樹脂に前記凹凸構成用粒子を一様に分散させて、表面
に前記凹凸構成用粒子の分散による凹凸が形成されてい
るとともに、前記表面は前記熱可塑性樹脂で構成されて
いることを特徴とする。
【0005】これまで摩擦材としてゴムなどの素材で形
成されたものが用いられてきたが、これらの部材はその
表面が平坦であることが多かった。そのため、このよう
な摩擦材の摩擦係数を変えるには、構成する素材の種類
を変える、または表面を機械的に荒らして粗面化するこ
と等が必要であった。しかし、これらの方法では期待と
する摩擦係数を有する摩擦材を得ることは困難であっ
た。
【0006】本発明の摩擦材は、熱可塑性樹脂に凹凸構
成用粒子を一様に分散させて、表面に前記凹凸構成用粒
子の分散による凹凸が形成されているとともに、前記表
面は前記熱可塑性樹脂で構成された構造であるため、前
記凹凸構成用粒子に基づく表面凹凸状態を適宜変えるこ
とにより、摩擦材表面を成す前記熱可塑性樹脂素材の種
類を変えずに、当該摩擦材の摩擦係数を適宜変えること
が可能である。すなわち、凹凸構成用粒子に基づく表面
凹凸状態は、該凹凸構成用粒子の粒子径や配合量、更に
粒子形状や堅さ等を適宜変えることによって、適宜変え
ることができるので、摩擦材表面を成す前記熱可塑性樹
脂素材の種類を変えずに、当該摩擦材の表面の摩擦係数
を適宜変えることが可能となる。
【0007】更に、前記表面凹凸状態の適宜の変更に、
表面を成す熱可塑性樹脂の素材の種類の変更を組み合わ
せることにより、すなわち、表面の熱可塑性樹脂の種類
を他の素材に変えることによって、ある表面凹凸状態
と、ある種類の熱可塑性樹脂との組み合せでは得られな
い、摩擦材の摩擦係数を得ることができ、もって、要求
される摩擦係数を有する摩擦材を、より容易に得ること
ができる。
【0008】また、請求項2に記載の摩擦材は、請求項
1において、前記表面は圧延製造された面であって、摩
擦作用を起こす面であることを特徴とする。
【0009】この特徴によれば、本発明の摩擦材の表面
は圧延製造された面であるため、摩擦材に含まれている
凹凸構成用粒子が表面に表れることがない。つまり、本
発明の摩擦材は、ブロック状に形成して必要な厚さにス
ライスした構造ではなく、シート状に圧延製造された表
面がそのまま摩擦作用面となる構造であるため、容易に
且つ確実に表面を熱可塑性樹脂で構成することが可能で
ある。
【0010】また、請求項3に記載の摩擦材は、請求項
1または請求項2において、前記熱可塑性樹脂100重
量部あたり、平均粒子径0.1〜3mmである前記凹凸
構成用粒子を3〜60重量部含有するようにしたことを
特徴とする。
【0011】凹凸構成用粒子の平均粒子径が0.1mm
未満であると、凹凸構成用粒子の製造が手間であるとと
もに、シート状とした際に凹凸が小さくなり過ぎ期待す
る摩擦係数を得ることができにくくなる場合があり、ま
た3mmを超えて大きくなると、シート状とした際に凹
凸が大きくなり過ぎ摩擦対象物との接触面積が小さくな
ってしまう場合がある。
【0012】そして、凹凸構成用粒子の含有量が熱可塑
性樹脂100重量部あたり3重量部未満であるとシート
状とした際に、表面に充分な凹凸が得られなくなった
り、期待とする摩擦係数を得ることができにくくなった
りすることがあり、また60重量部を超えて多くなると
凹凸構成用粒子に対しての熱可塑性樹脂の量が少なくな
って機械的強度が低下するとともに、シート状に形成す
ることが困難になることがある。したがって、凹凸構成
用粒子の平均粒子径および含有量を上記範囲内に設定す
ることにより、種々の摩擦係数を有する摩擦材を得やす
くなる。
【0013】また、請求項4に記載の摩擦材は、請求項
1から請求項3のいずれか一項において、前記熱可塑性
樹脂の一部に熱可塑性エラストマーを用いて構成するよ
うにしたことを特徴とする。
【0014】この特徴によれば、熱可塑性樹脂の一部に
熱可塑性エラストマーを用いているため、凹凸構成用粒
子の諸条件を一定とした際においても、熱可塑性エラス
トマーを含有する熱可塑性樹脂の摩擦係数を適宜、連続
的に変えることが可能となり、期待とする摩擦係数を有
する摩擦材を得ることが可能となる。
【0015】また、請求項5に記載の摩擦材は、請求項
4において、前記熱可塑性エラストマーは前記熱可塑性
樹脂の50重量%以下含有していることを特徴とする。
この特徴によれば、熱可塑性エラストマーを熱可塑性樹
脂の50重量%以下の範囲で設定することにより、期待
とする摩擦係数を備えた摩擦材を得ることが可能とな
る。
【0016】また、請求項6に記載の摩擦材は、請求項
1から請求項5のいずれか一項において、前記凹凸構成
用粒子は木質粒子であることを特徴とする。この特徴に
よれば、凹凸構成用粒子として、たとえばコルク粒など
の安価で入手容易な部材を用いることが可能であり、製
造コストを低く抑えることができる。
【0017】また、請求項7に記載の摩擦材の製造方法
は、凹凸構成用粒子と、熱可塑性樹脂とを含むシート状
の摩擦材の製造方法であって、前記凹凸構成用粒子と前
記熱可塑性樹脂を加熱下で混練して、前記熱可塑性樹脂
に前記凹凸構成用粒子を一様に分散させた粒子分散物を
作成する工程と、表面に前記凹凸構成用粒子の分散によ
る凹凸が形成されるとともに、前記表面が前記熱可塑性
樹脂で構成されるように前記粒子分散物をシート状に形
成する工程とを有していることを特徴とする。
【0018】この特徴によれば、凹凸構成用粒子と熱可
塑性樹脂を加熱下で混練して、熱可塑性樹脂に凹凸構成
用粒子を一様に分散させた粒子分散物を作成する工程を
含んでいるため、シート状に形成する前の粒子分散物を
容易に調整することができる。そして、表面に凹凸構成
用粒子の分散による凹凸が形成されるとともに、表面が
熱可塑性樹脂で構成されるように粒子分散物をシート状
に形成する工程を備えているため、表面に種々の大きさ
の凹凸を有する摩擦材を容易に製造することが可能とな
る。それゆえ、期待とする摩擦係数を有する摩擦材を容
易に製造することが可能である。
【0019】また、請求項8に記載の摩擦材の製造方法
は、請求項7において、前記表面が摩擦作用を起こす面
となるように、前記粒子分散物をシート状に圧延形成す
ることを特徴とする。この特徴によれば、粒子分散物を
シート状に圧延形成するため、シート状に圧延形成した
摩擦材の表面を熱可塑性樹脂で構成し、凹凸構成用粒子
を表面に露呈しないようにすることができる。
【0020】また、請求項9に記載の摩擦材の製造方法
は、請求項7または請求項8において、前記凹凸構成用
粒子は平均粒子径0.1〜3mmであって、前記熱可塑
性樹脂100重量部あたり3〜60重量部加えられるこ
とを特徴とする。
【0021】この特徴によれば、請求項3と同様の作用
効果を得ることができる。また、凹凸構成用粒子の平均
粒子径および含有量を上記範囲内に設定することによ
り、種々の摩擦係数を有する摩擦材を製造することが可
能となる。
【0022】また、請求項10に記載の摩擦材の製造方
法は、請求項7から請求項9のいずれか一項おいて、前
記熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラストマーを用いる
ことを特徴とする。この特徴によれば、熱可塑性樹脂の
一部に熱可塑性エラストマーを用いているため、請求項
4に記載の発明と同様に、摩擦材の摩擦係数を変化させ
て期待とする摩擦係数を有する摩擦材を製造することが
可能となる。つまり、凹凸構成用粒子の諸条件を一定と
した際においても、熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラ
ストマーを用いることにより、摩擦材の摩擦係数を適宜
変えることが可能となり、期待とする摩擦係数を有する
摩擦材を容易に製造することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。図1は、本発明に係る一実施形態の摩擦材の断面
構成図である。図1に示す如く、摩擦材20は熱可塑性
樹脂22に凹凸構成用粒子23が一様に分散した構造と
なっている。なお、熱可塑性樹脂22の一部に、熱可塑
性エラストマーを用いることもできる。また凹凸構成用
粒子23の分散により表面21に凹凸が形成されている
とともに、表面21は熱可塑性樹脂22で構成された構
造となっている。したがって、摩擦材20と摩擦対象物
(図示せず)との接触は表面21の特に凸部位で起き、
この凸部位が摩擦係数に起因するようになっている。そ
こで、凹凸構成用粒子23の平均粒子径および含有量等
を適宜変えることにより、表面21の凹凸状態が変化し
て、摩擦材20の摩擦係数も適宜変化するようになって
いる。しかも、表面21は熱可塑性樹脂22で構成され
ているため、熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラストマ
ーを用いることにより、熱可塑性樹脂としての摩擦係数
を変化させて、摩擦材20の摩擦係数を、より容易に変
化させることができるようになっている。
【0024】更に、凹凸構成用粒子23による表面21
の凹凸状態の適宜の変更に、表面21を成す熱可塑性樹
脂22に熱可塑性エラストマーを加えることによる変更
を組み合わせることによって、期待とする摩擦係数を有
する摩擦材20を、より一層容易に得ることが可能とな
る。
【0025】本発明に用いる熱可塑性樹脂22として
は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの単独重合体
や、エチレン、プロピレンを主成分とする共重合体を挙
げることができる。特にオレフィン系樹脂であるポリエ
チレン系樹脂が好ましい。
【0026】また、熱可塑性エラストマーとしては、ス
チレン系、オレフィン系を挙げることができる。特に、
前記熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂である場合には、
ポリブタジエン系熱可塑性樹脂は、前記オレフィン系樹
脂との相溶性が優れているため、好ましい。
【0027】そして、熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エ
ラストマーを用いる場合には、前記熱可塑性エラストマ
ーの割合は全熱可塑性樹脂の50重量%以下であること
が好ましい。熱可塑性エラストマーの割合が50重量%
を超えて多い場合には、摩擦材をシート状に形成した際
に機械的強度が低下したり、摩擦係数が大きくなり過ぎ
て期待とする摩擦係数を得ることができなかったりする
上、熱可塑性エラストマーの一部にはバインダーとして
の作用が弱いものもあり、シート状に形成できないこと
があり、好ましくない場合がある。勿論、熱可塑性エラ
ストマーを添加しなくとも良い場合もある。
【0028】また、凹凸構成用粒子23としては木質物
質が好ましく、コルク粒であるとより好ましい。凹凸構
成用粒子の平均粒子径は0.1〜3mmのものを使用す
ると好ましい。凹凸構成用粒子の平均粒子径が0.1m
m未満の微細な場合には、凹凸構成用粒子の製造に手間
がかかるとともに、シート状に形成した際の凹凸が小さ
くなり過ぎて期待とする摩擦係数を得ることができない
場合がある。また、平均粒子径が3mmを超えて大きい
場合には、シート状に形成した際の凹凸が大きくなり過
ぎ摩擦対象物との接触面積が小さくなり、さらにシート
の厚みが厚くなりすぎることがあり好ましくないことが
ある。
【0029】添加する凹凸構成用粒子の量は、熱可塑性
樹脂100重量部に対して3〜60重量部であると好ま
しい。凹凸構成用粒子の量が熱可塑性樹脂100重量部
に対して3重量部未満である場合にはシート状に形成し
た際に、表面に充分な凹凸が得られなくなったり、期待
とする摩擦係数を得ることができなくなったりする場合
がある。また、凹凸構成用粒子の量が60重量部を超え
て多くなると、凹凸構成用粒子に対しての熱可塑性樹脂
の量が少なくなって機械的強度が低下するとともに、シ
ート状に形成できなくなる場合がある。
【0030】本発明の摩擦材は、たとえば図2に示す如
く、熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマーを含む場合も
ある)のペレットと上記凹凸構成用粒子とを、混練手段
(図示せず)を備え、所定の温度に加熱されたバンバリ
ーミキサーなどの密閉式混練機1で混練して、粒子分散
物(図示せず)として得ることができるようになってい
る。密閉式混練機1での混練温度は90〜150℃、混
練時間は10〜20分であると好ましい。
【0031】次に、密閉式混練機1から取り出(ダン
プ)した前記粒子分散物を受けるダンピングロール1
1、前記粒子分散物の温度低下を防ぐために熱を与えて
おくウォームアップロール12、前記粒子分散物を所定
の厚さに圧延するカレンダーロール13に通過させて、
厚さ1mm程度のシート状の摩擦材として得ることがで
きるように構成されている。なお、前記ダンピングロー
ル11、前記ウォームアップロール12、前記カレンダ
ーロール13は、それぞれ密閉式混練機1での混練温度
より若干高めの温度となるように設定されている。さら
に、シート状の摩擦材は冷却ロール14を通過させて2
0〜30℃に冷却された後、巻き取りロール15に巻き
取られるようになっている。
【0032】勿論、シート状に形成する方法はこれに限
定されるものではなく、たとえば他の形態の付勢手段
や、使用する熱可塑性樹脂の種類により圧延温度を変更
することができるとともに、冷却ロールを通さずに巻き
取ったり、さらに巻き取らずに所定の長さに裁断したり
することも可能であることは言うまでもない。
【0033】上記のようにして得られたシート状の摩擦
材は、たとえば使用される状況に応じたサイズに裁断し
て用いることができる。すなわち、シート状の摩擦材を
所定のサイズに裁断するだけで摩擦材として使用するこ
とができ、新たに厚さの調整をする必要がない。
【0034】
【実施例】実施例に沿って本発明をより詳細に説明す
る。以下の実施例は、図2に示す摩擦材の製造装置を用
いて製造した。表1に各実施例の配合条件を示し、ポリ
エチレン樹脂(日本ポリケム株式会社製(A;高硬度
品、B;低硬度品))とポリブタジエン系エラストマー
(JSR株式会社製)との配合比を重量%で表す。さら
に、凹凸構成用粒子であるコルク粒についてはポリブタ
ジエン系エラストマーを含むポリエチレン樹脂100重
量部に対する重量部で表記する。
【0035】摩擦係数の測定を行った摩擦対象物は、X
erox−P、フォトプリント紙(A4)、スーパーフ
ァインハガキのコート面及び宛名面、フォトクォリティ
ーカード2のコート面及び宛名面である。表2に各実施
例における摩擦係数の測定結果を示す。
【0036】なお、摩擦係数は、以下の手順で測定し
た。また、図3に摩擦係数測定方法の概略構成図を示
す。 1)設置治具35上に測定する摩擦材20(幅25m
m、長さ10mm)を固定する。 2)摩擦対象物31(幅30mm、長さ100mm)の
一部に穴(図示せず)をあける。 3)前記摩擦材20の上部に該摩擦対象物31をのせ、
さらにその上に回転自在および上下方向に移動可能な樹
脂ローラ32(φ40、幅40mm、荷重W=100
g)をセットする。 4)前記摩擦対象物31の穴にデジタルフォースゲージ
33(シンポ工業株式会社製、DFG−0.2K、計測
範囲;±19.6mN(±200gf))のフック状固
定部34を掛けて、該摩擦対象物31とデジタルフォー
スゲージ33とを固定する。 5)設置治具35を200mm/minの定速で一定方
向に50mm移動させ、その時の引張り力の最大値
(F)をデジタルフォースゲージ33で測定する。 6)摩擦係数μ=F/Wより、摩擦係数μを算出する。
【0037】実施例1 ポリエチレン樹脂A(日本ポリケム株式会社製)100
重量部と、粒子径0.2〜0.5mmのコルク粒20重
量部とを密閉式混練機を用いて、温度130℃、混練時
間10分間の条件で混練したのち、加熱した複数のロー
ルを用いてシート状に圧延形成して摩擦材として得た。
これを試料1として上述した摩擦対象物に対する摩擦係
数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0038】実施例2 コルク粒の配合量を表1に記す通りに変えたこと以外
は、上記実施例1と同様にシート状に圧延形成して摩擦
材として得た。これを試料2として上述した摩擦対象物
に対する摩擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2
に示す。
【0039】実施例3 コルク粒の配合量を表1に記す通りに変えたこと以外
は、上記実施例1と同様にシート状に圧延形成して摩擦
材として得た。これを試料3として上述した摩擦対象物
に対する摩擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2
に示す。
【0040】実施例4 ポリエチレン樹脂B(日本ポリケム株式会社製)100
重量部と、粒子径0.2〜0.5mmのコルク粒30重
量部とを密閉式混練機を用いて、温度130℃、混練時
間10分間の条件で混練したのち、加熱した複数のロー
ルを用いてシート状に圧延形成して摩擦材として得た。
これを試料4として上述した摩擦対象物に対する摩擦係
数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0041】実施例5 ポリブタジエン系エラストマー(JSR株式会社製)を
10重量%含有したポリエチレン樹脂B100重量部
と、粒子径0.2〜0.5mmのコルク粒30重量部と
を密閉式混練機を用いて、温度130℃、混練時間10
分間の条件で混練したのち、加熱した複数のロールを用
いてシート状に圧延形成して摩擦材として得た。これを
試料5として上述した摩擦対象物に対する摩擦係数を測
定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0042】実施例6 ポリエチレン樹脂Bと、ポリブタジエン系エラストマー
の配合比を表1に記す通りに変えたこと以外は、上記実
施例5と同様にシート状に圧延形成して摩擦材として得
た。これを試料6として上述した摩擦対象物に対する摩
擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0043】実施例7 ポリエチレン樹脂Bと、ポリブタジエン系エラストマー
の配合比を表1に記す通りに変えたこと以外は、上記実
施例5と同様にシート状に圧延形成して摩擦材として得
た。これを試料7として上述した摩擦対象物に対する摩
擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0044】実施例8 ポリエチレン樹脂Bと、ポリブタジエン系エラストマー
の配合比を表1に記す通りに変えたこと以外は、上記実
施例5と同様にシート状に圧延形成して摩擦材として得
た。これを試料8として上述した摩擦対象物に対する摩
擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0045】実施例9 ポリエチレン樹脂Bと、ポリブタジエン系エラストマー
の配合比を表1に記す通りに変えたこと以外は、上記実
施例5と同様にシート状に圧延形成して摩擦材として得
た。これを試料9として上述した摩擦対象物に対する摩
擦係数を測定した。摩擦係数測定結果を表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】<結果の説明>実施例1、実施例2および
実施例3より、熱可塑性樹脂を同一とした条件下で凹凸
構成用粒子としてのコルク粒の配合比を変えることによ
り、摩擦係数を変化させることができる。また、実施例
2および実施例4より、凹凸構成用粒子の配合比を同一
とした条件下で熱可塑性樹脂としてのポリエチレン樹脂
の種類を変えることにより、摩擦係数を変化させること
ができる。さらに、実施例4から実施例9より、熱可塑
性樹脂および凹凸構成用粒子の配合比を同一とした条件
下で、熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラストマーとし
てのポリブタジエン系エラストマーを用いることによ
り、摩擦係数を変化させることができる。
【0049】
【発明の効果】上述したように、本発明の摩擦材は、凹
凸構成用粒子を熱可塑性樹脂に一様に分散させて、表面
に凹凸構成用粒子の分散による凹凸が構成されていると
ともに、表面は熱可塑性樹脂で構成された構造であるた
め、凹凸構成用粒子に基づく表面凹凸状態を適宜変える
ことにより、摩擦材の摩擦係数を適宜変えることがで
き、期待とする摩擦係数を有する摩擦材を得ることが可
能である。そして、表面を構成する熱可塑性樹脂の一部
に熱可塑性エラストマーを用いることによって、より容
易に摩擦材の摩擦係数を変えることが可能である。
【0050】更に、表面凹凸状態の適宜の変更に、表面
を成す熱可塑性樹脂の素材の種類の変更を組み合わせる
ことにより、ある凹凸状態と、ある種類の熱可塑性樹脂
との組み合せでは得られない、摩擦材の摩擦係数を得る
ことができ、もって、要求される摩擦係数を有する摩擦
材を、より容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の摩擦材の断面構成図
である。
【図2】本発明に係る一実施形態の摩擦材の製造装置を
表す概略構成図である。
【図3】摩擦係数の測定方法を表す概略構成図である。
【符号の説明】
1 密閉式混練機 11 ダンピングロール 12 ウォームアップロール 13 カレンダーロール 14 冷却ロール 15 巻き取りロール 20 摩擦材 21 表面 22 熱可塑性樹脂 23 凹凸構成用粒子 31 摩擦対象物 32 樹脂ローラ 33 デジタルフォースゲージ 34 フック状固定部 35 設置治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16D 69/00 F16D 69/00 R 69/02 69/02 A (72)発明者 安江 拓也 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 岡山 健吾 東京都墨田区京島1丁目1番1号 永柳工 業株式会社内 Fターム(参考) 3J058 GA02 GA16 GA18 GA62 GA63 GA91 4F071 AA12 AA15 AA73 AD02 AE12 BC01 BC08 BC16 DA06 DA18 4J002 AH002 BB041 BB121 BB153 BC043 FD202 GM00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸構成用粒子と、熱可塑性樹脂とを含
    むシート状の摩擦材であって、 前記熱可塑性樹脂に前記凹凸構成用粒子を一様に分散さ
    せて、表面に前記凹凸構成用粒子の分散による凹凸が形
    成されているとともに、前記表面は前記熱可塑性樹脂で
    構成されていることを特徴とする、摩擦材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記表面は圧延製造
    された面であって、摩擦作用を起こす面であることを特
    徴とする、摩擦材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    熱可塑性樹脂100重量部あたり、平均粒子径0.1〜
    3mmである前記凹凸構成用粒子を3〜60重量部含有
    するようにしたことを特徴とする、摩擦材。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか一項に
    おいて、前記熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラストマ
    ーを用いて構成するようにしたことを特徴とする、摩擦
    材。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記熱可塑性エラス
    トマーは前記熱可塑性樹脂の50重量%以下含有してい
    ることを特徴とする、摩擦材
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか一項に
    おいて、前記凹凸構成用粒子は木質粒子であることを特
    徴とする、摩擦材。
  7. 【請求項7】 凹凸構成用粒子と、熱可塑性樹脂とを含
    むシート状の摩擦材の製造方法であって、 前記凹凸構成用粒子と前記熱可塑性樹脂を加熱下で混練
    して、前記熱可塑性樹脂に前記凹凸構成用粒子を一様に
    分散させた粒子分散物を作成する工程と、 表面に前記凹凸構成用粒子の分散による凹凸が形成され
    るとともに、前記表面が前記熱可塑性樹脂で構成される
    ように前記粒子分散物をシート状に形成する工程とを有
    していることを特徴とする、摩擦材の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記表面が摩擦作用を
    起こす面となるように、前記粒子分散物をシート状に圧
    延形成することを特徴とする、摩擦材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8において、前記
    凹凸構成用粒子は平均粒子径0.1〜3mmであって、
    前記熱可塑性樹脂100重量部あたり3〜60重量部加
    えられることを特徴とする、摩擦材の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7から請求項9のいずれか一項
    おいて、前記熱可塑性樹脂の一部に熱可塑性エラストマ
    ーを用いることを特徴とする、摩擦材の製造方法。
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