JP2018532862A - 高圧フリーラジカル重合により形成されるエチレン系ポリマー - Google Patents

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Abstract

少なくとも1つのフリーラジカルの存在下で、エチレン系ポリマーを形成するプロセスであって、前記プロセスは、少なくとも4つの反応部、及び少なくとも3つのエチレン供給流を備える反応器構成においてエチレンを含む混合物を重合することを少なくとも含み、「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB含量対「最終ポリマー中の総LCB含量」の比率(RLCBf40%)は、パーセントで≦29%であり、第1の反応部に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの量は、重合に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの総モルに基づいて、20モル%〜70モル%である。
【選択図】なし

Description

関連出願の参照
本出願は、2015年11月10日に出願された欧州特許出願第15382555.9号に対する優先権を主張する。
低密度ポリエチレン(LDPE)は、高圧及び高温のオートクレーブ及び/または管状反応器中で生成される。高圧のフリーラジカル重合は、米国特許第8,445,606号、同第4,135,044号、同第7,582,709号、及びJP050534422(要約)の参考文献に開示される。異なる特性、例えば、異なるレベルの長鎖分岐、異なる分子量分布、及び異なる密度を有するLDPE生成物は、複数のエチレン系供給流量注入及び複数の反応部などの異なる反応器構成を適用することによって生成することができる。押出コーティング樹脂は、典型的に、高レベルの長鎖分岐及び広い分子量分布(MWD)を必要とし、かかる樹脂は、典型的に、高ピークまたは制御温度を使用して重合される。一方、膜用途に必要とされる狭いMWD樹脂(低レベルの長鎖分岐を有する)は、典型的に、低温で重合される。高いまたは低いピーク温度での操作は、管状LDPE工場の従来のレベル及びポリマー生成量に強く影響を及ぼす。典型的に、広いMWD樹脂の重合はコストが低いが、狭いMWD樹脂の重合はコストが高い。
一定かつ/または高長鎖分岐(LCB)レベルを有するが、狭いレベルから広いレベルまで変動するMWDを有するエチレン系ポリマーを調製するために使用することができる新しい重合プロセスが必要である。高い転化レベルをもたらすかかるプロセスが更に必要である。これらの必要性が、以下の発明により満たされた。
少なくとも1つのフリーラジカルの存在下で、エチレン系ポリマーを形成するプロセスであって、該プロセスは、
少なくとも4つの反応部、及び少なくとも3つのエチレン供給流を備える反応器構成においてエチレンを含む混合物を重合することを少なくとも含み、
「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB含量対「最終ポリマー中の総LCB含量」の比率(RLCBf40%)は、パーセントで≦29%であり、
第1の反応部に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上の連鎖移動剤(CTA)の量は、重合に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの総モルに基づいて、20モル%〜70モル%である。
管状反応器を含み、比較重合CP1、CP1.1、CP2、及びCP3に使用されたプロセスフロー図を描写する。 管状反応器を含み、比較重合CP4〜CP8、ならびに本発明の重合IP4.1、IP5.1、IP6.1、IP6.2、IP6.4、IP7.1及びIP8.1に使用されたプロセスフロー図を描写する。 管状反応器を含み、本発明の重合IP4.2、IP4.3、IP5.2、IP6.3、IP7.2、及びIP8.2に使用されたプロセスフロー図を描写する。 重合CP1及びCP1.1の「局所LCBレベル対形成されたポリマー重量%」を描写する。 重合CP6及びIP6.2の「局所長鎖分岐レベル対形成されたポリマー重量%」を描写する。 比較重合CP1及びCP1.1の温度プロファイル対正規化された反応器長さを描写する。 比較重合CP6及び本発明の重合IP6.2の「温度プロファイル対正規化された反応器長さ」を描写する。 前方ガスパーセンテージ(総供給物のモルパーセント)の関数としての「正規化された分子量分布(Mw/Mn)」を描写する。各ひし形記号は、高いピーク温度を使用する重合実行を表し、各丸記号は、低い前方ピーク温度を使用する重合実行を表し、各三角形記号は、低い前方ピーク温度を使用する重合実行、ならびに反応器の前方への新しい(補給)CTA分配、及び反応器の側方への新しい(補給)エチレン分配を表す。
一定の転化レベルで顕著なレベルのLCBf及びより狭いMWDを有するエチレン系ポリマーを提供する新しい重合プロセスが開発されてきた。新しいエチレン及び/または補給CTA分配が反応器供給流(複数可)にわたって導入されて、上記発明の操作の製品及びプロセス機能を更に増強することができることも発見された。
上述のように、少なくとも1つのフリーラジカルの存在下で、エチレン系ポリマーを形成するプロセスが提供され、該プロセスは、
少なくとも4つの反応部、及び少なくとも3つのエチレン供給流を備える反応器構成においてエチレンを含む混合物を重合することを少なくとも含み、
「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB含量対「最終ポリマー中の総LCB含量」の比率(RLCBf40%)は、パーセントで≦29%であり、
第1の反応部に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの量は、重合に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの総モルに基づいて、20モル%〜70モル%である。
本発明のプロセスは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、反応器構成は3つのエチレン供給流のみを含む。
一実施形態では、形成された総ポリマーの最初の40重量%は、総ポリマーの総LCB含量のLCB含量、または≦28.5%、≦28.0%、または≦27.5%、または≦27.0%、または≦26.5%、または≦26.0%を有する。
一実施形態では、「形成された最後の60重量%総ポリマー」対「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB含量の比率は、≧4.8、または≧5.0、または≧5.2、または≧5.4、または≧5.6である。
一実施形態では、第1の反応部に供給されるモノマー及びCTA(複数可)の合計量は、重合に供給されるモノマー及びCTA(複数可)の合計量の20〜60モル%、または20〜50モル%、または20〜40モル%である。
一実施形態では、エチレン転化は、28%以上、29%以上、または30%以上、または31%以上である。
一実施形態では、エチレンは、第1の反応部(1)、ならびに2つ以上の後続反応部である区域n及び区域n+1または区域n+2に供給され(式中、n>1である)、エチレンは、新しいエチレン及び再循環されたエチレンを含み、
次の比率:
a)反応部nに関して、「第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「反応部n(RZn)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rnが、0〜1の(Rn=RZ1/RZn)である、
b)反応部n+1に関して、「第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「反応部(RZn+1)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rn+1が、0〜1の(Rn+1=RZ1/RZn+1)である、
c)反応部n+2に関して、「第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「反応部(RZn+2)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rn+2が、0〜1の(Rn+2=RZ1/RZn+2)である、のうちの少なくとも2つを満たし、
「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」が、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つの再循環されたエチレン流から得られる。
一実施形態では、エチレンは、第1の反応部(1)に供給され、
次の条件:
a)第1の反応部は新しいエチレンを受容しない、
b)反応器への第2のエチレン系供給物は新しいエチレンを含まない、
c)反応器への第3のエチレン系供給物は新しいエチレンを含む、
d)反応器への第4の任意のエチレン系供給物は新しいエチレンを含む、を満たす。
一実施形態では、エチレンは、第1の反応部(1)及び2つの後続の反応部に供給され、
次の条件:
a)第1の反応部は新しいエチレンを受容しない、
b)反応器への第2のエチレン系供給物は新しいエチレンを含む、
c)反応器への第3のエチレン系供給物は新しいエチレンを含む、を満たす。
一実施形態では、エチレンは、第1の反応部(1)及び1つの後続の反応部に供給され、
次の条件:
a)第1の反応部は新しいエチレンを受容しない、
b)反応器への第2のエチレン系供給物は新しいエチレンを含む、を満たす。
一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に添加される新しいCTAの総量の0〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、各後続のエチレン供給物におけるCTA系の活性以上である。
一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に供給されるCTAの総量の20〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、各後続のエチレン供給物におけるCTA系の活性以上である。
一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に添加される新しいCTAの総量の20〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、第2のエチレン供給物におけるCTA系の活性と等しい。
一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に添加される新しいCTAの総量の20〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、第2のエチレン供給物におけるCTA系の活性よりも大きい。一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に添加されるCTAの総量の20〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、第3のエチレン供給物におけるCTA系の活性と等しい。一実施形態では、第1のエチレン供給流は、重合に添加されるCTAの総量の20〜100モル%を含み、第1のエチレン供給物におけるCTA系の活性は、第3のエチレン供給物におけるCTA系の活性よりも大きい。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.10〜20.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。
一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、アルコール、アセテート、エステル、メルカプタン、ホスフィン、ホスゲン、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、アルコール、エステル、メルカプタン、ホスフィン、ホスゲン、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、アルコール、アセテート、エステル、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、アルコール、エステル、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、アセテート、エステル、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。一実施形態では、混合物は、アルデヒド、アルカン、ケトン、エステル、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む。
一実施形態では、反応器構成への総エチレン系供給流量は、1時間当たり30〜400トン、または1時間当たり50〜400トン、または1時間当たり75〜400トン、または1時間当たり100〜400トンである。一実施形態では、反応器構成への総エチレン系供給流量は、1時間当たり40〜350トン、または1時間当たり50〜300トンである。
本発明のプロセスは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、反応器構成における唯一の反応器は管状反応器である。
一実施形態では、第1の反応部は、管状反応部である。
一実施形態では、各反応部は、管状反応部である。
一実施形態では、反応部の総数は、iに等しく、iは、4以上、または≧5、または≧6、または≧7、または≧8、または≧9、または≧10、または≧20である。
一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの一次圧縮器と、少なくとも1つのブースタ圧縮器とを備える。
一実施形態では、プロセスは、1つの一次圧縮器のみを備える。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、ポリエチレンホモポリマーであり、更にLDPEである。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、LDPEである。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、少なくとも1つのコモノマーを含むエチレン系インターポリマーである。
一実施形態では、プロセスは、4、または5、または6以上のエチレン供給流を含む。
一実施形態では、第1及び第2のエチレン供給流は各々、プロセス重合に供給される総エチレンの20〜95molパーセント(mol%)、または20〜85mol%、または20〜75mol%、または20〜70mol%、または20〜65mol%、または20〜60mol%、または20〜55mol%、または20〜50mol%を含む。
一実施形態では、第1の反応部に供給されるエチレンは、重合に供給される総エチレンの少なくとも20モルパーセントである。一実施形態では、第1の反応部に供給されるエチレンは、重合に供給される総エチレンの20〜100モルパーセント、または20〜80モルパーセント、または20〜75モルパーセント、または20〜70モルパーセント、または20〜60モルパーセント、または20〜50モルパーセントである。
一実施形態では、第1、第2、及び第3のエチレン供給流は各々、プロセス重合に供給される総エチレンの20〜50molパーセント(mol%)、または25〜45mol%、または30〜40mol%、または30〜35mol%を含む。
一実施形態では、新しいエチレンは、エチレン生成/分画プロセス起源の1つ以上の残留化合物以外の連鎖移動剤を含まない。
一実施形態では、新しい(補給)エチレンの総量は、全反応部に分配される。一実施形態では、新しい(補給)エチレンは、反応部n(n=>1)にのみ分配される。一実施形態では、新しい(補給)エチレンは、反応部n及びn+1(n=>1)にのみ分配される。一実施形態では、新しい(補給)エチレンは、反応部n+1(n=>1)にのみ分配される。
一実施形態では、新しい(補給)CTAの総量は、第1の反応部にのみ分配される。一実施形態では、新しい(補給)CTAの総量は、エチレン系供給流を受容する全ての反応部に分配される。一実施形態では、新しい(補給)CTAの総量は、最初の2つの反応部にのみ分配される。一実施形態では、新しい(補給)CTAの総量は、第2及び第3の反応部にのみ分配される。
一実施形態では、各反応部への各供給物は、同じCTA系を含む。一実施形態では、各反応部への各供給物は、組成及び/またはレベルが異なるCTA系を含む。
更なる実施形態では、各供給物のCTA系は、単一のCTAを含む。一実施形態では、新しいCTAは、第1の反応部に分配されない。
一実施形態では、重合は、少なくとも1000バール(100MPa)の高圧(注入口圧力)で実施される。
一実施形態では、各反応部は独立して、400℃未満の最高温度、及び1000MPa未満、または500MPa未満、または400MPa未満で実行される。
一実施形態では、反応部1の最高重合温度は、260℃以下、好ましくは255℃以下、より好ましくは250℃以下、及び最も好ましくは245℃未満である。
一実施形態では、反応部1及び反応部2の最高重合温度は、260℃以下、好ましくは255℃以下、より好ましくは250℃以下、及び最も好ましくは245℃未満である。
一実施形態では、形成された最終ポリマーの最後の60重量%と、形成された最終ポリマーの最初の40重量%との間の長鎖分岐の比率は、4.5よりも大きい、好ましくは5よりも大きい、より好ましくは5.5よりも大きい、及び最も好ましくは6よりも大きい。
一実施形態では、形成された最終ポリマーの最初の40重量%と、生成された最終累積ポリマーとの間の長鎖分岐の比率は、30%以下、好ましくは29%以下、より好ましくは28%以下、及び最も好ましくは27.0%以下である。
一実施形態では、正規化された分子量分布は、240%未満、好ましくは170%未満、より好ましくは130%未満、及び最も好ましくは70%未満である。
一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの管状反応器を備え、各管状反応器は、1つ以上の冷却部を有する。一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの管状反応器を備え、各管状反応器は、複数の熱伝達部を装備し、熱はプロセス側と熱伝達媒体との間で交換される。一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの管状反応器を備え、各反応器に対する冷却及び/または加熱は、反応器を囲む複数の冷却部において、並流モード及び/または向流モードで操作する加圧型液体水により提供される。
一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの管状反応器を備え、各反応器に対する冷却及び/または加熱は、反応器を囲む複数の冷却部において、並流モード及び/または向流モードで操作する液体熱伝達流体(例えば、シリコン油及び/またはポリグリコール(例えば、DOWTHERM流体))により提供される。
一実施形態では、高圧反応器管は、典型的に、ジャケットを装備し、このジャケットを流れる熱伝達媒体の助けを借りて熱伝達を可能にする。
一実施形態では、反応器構成は、少なくとも1つの管状反応器を備え、各管状反応器は、複数のジャケットを装備し、各ジャケットは、1つの注入口と、1つの出口とを有し、ジャケットの全てのそれぞれの注入口及び出口は、互いに直列に接続されて、1つの熱伝達部を形成する。更なる実施形態では、熱伝達部の注入口の温度は均一であり、各注入口の温度は、20〜240℃である。別の実施形態では、熱伝達部の少なくとも2つの注入口の温度は均一であり、各注入口の温度は、20〜240℃である。別の実施形態では、熱伝達部の各注入口の温度は、他の熱伝達部の注入口の温度とは異なり、各注入口の温度は、20〜240℃である。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン及び1つ以上のコモノマー、及び好ましくは1つのコモノマーを含む。コモノマーには、α−オレフィン、アクリレート、アセテート、メタクリレート、及び無水物(それぞれが、典型的に20個以下の炭素原子を有する)が挙げられるが、これらに限定されない。合わせたモノマーとCTA官能基を有するα−オレフィンコモノマーは、3〜10個の炭素原子を有し得るか、または代替例において、α−オレフィンコモノマーは、3〜8個の炭素原子を有し得る。例となるα−オレフィンコモノマーには、プロピレン、1ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、及び4メチル−1−ペンテン、ならびにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、α−オレフィンコモノマーは、プロピレン、1−ブテン、及びこれらの組み合わせから選択される。
開始剤
フリーラジカル開始剤が一般に、本発明のエチレン系ポリマーを生成するために使用される。フリーラジカル開始剤は、本明細書において使用する場合、化学的手法及び/または放射手法によって発生したフリーラジカルを指す。例となるフリーラジカル開始剤には、これらに限定されないが、環状ペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキシカーボネート、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、及びペルオキシケタールを含む有機ペルオキシドを含む。好ましい開始剤は、t−ブチルペルオキシピバレート、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシアセテート、及びt−ブチルペルオキシ−2−ヘキサノエート、またはこれらの混合物である。更に、酸素は、開始剤として使用することができる。一実施形態において、これらの有機ペルオキシド開始剤は、重合可能なモノマーの重量に基づいて、0.001〜0.2重量%の量で使用される。
ペルオキシド開始剤は、ある特定の時間間隔におけるそれらの半減期温度によって、特徴付けし、分類することができる。例えば、0.1時間半減期温度は、0.1時間または6分間に開始剤が50%のラジカルに解離される温度を示す。AkzoNobelは、それらの小冊子「Initiators for High Polymers」において、それらの市販の有機ペルオキシド開始剤の0.1、1.0、及び10時間半減期温度を示す。高圧反応器システムにおける5分未満の、及び個別の反応器部における2分未満の典型的な滞留時間により、0.1時間半減期温度が、有機ペルオキシド開始剤の分類及び選択に関連している。有機ペルオキシドは、以下のクラスに分類することができる:クラス1:70〜120℃の0.1時間半減期温度を有する低温開始剤。これらのペルオキシドは典型的に、開始のために使用される。クラス2:120〜150℃の0.1時間半減期温度を有する中温開始剤。クラス3:150℃を上回る0.1時間半減期温度を有する高温開始剤。酸素は、中間有機ヒドロペルオキシドの形成の間ずっと働くと考えられ、典型的に180℃から始まる温度で分解し、したがって酸素は、高温開始剤(クラス3)と見なすことができる。有機ペルオキシドは、多くの場合、最低温度の開始剤クラスによって温度発達を始める、及び/または速めるために、より低い及びより高い温度の開始剤の混合物に適用されるが、それぞれ、オートクレーブ反応部の最大区域温度及び管状反応器部の最大ピーク温度である制御温度は、最高温度の開始剤クラスによって制御及び決定される。
したがって、反応部の温度制御は、各区域に供給される最高温度クラスの開始剤のモル合計の関数であり、更に、適用されるより高温のペルオキシドが重合ラジカルに解離する、または重合ラジカルを発生する効率の影響を受ける場合がある。溶媒で希釈される可能性があり、反応部iに注入される開始剤の混合物は、反応部iに対する開始系と称される。
一実施形態では、酸素は、単独で、または高温開始剤として他の開始剤と組み合わせて使用される。
一実施形態では、開始剤の使用及び効率は、有効な重合ラジカルを形成するための、いわゆるかご効果または可能性の影響を受ける。
一実施形態では、開始剤は、少なくとも1つの反応部に添加され、開始剤は、255℃を超える、好ましくは260℃を超える1秒間半減期温度を有する。更なる実施形態では、かかる開始剤は、320℃〜350℃のピーク重合温度で使用される。更なる実施形態では、開始剤は、環構造に組み込まれた少なくとも1つのペルオキシド基を含む。かかる開始剤の例には、TRIGONOX301(3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナン)及びTRIGONOX311(3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン)(共にAkzo Nobelから入手可能)、ならびにHMCH−4−AL(3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトロキソナン)(United Initiatorsから入手可能)が挙げられるが、これらに限定されない。国際公開第WO02/14379号及び同第WO01/68723号も参照されたい。
一実施形態では、反応器の第1の注入口で測定される重合圧力は、1000バール〜4000バール、または1400〜3600バール、または1800〜3200バールである。
最終物品加工ステップ及び最終用途に応じて、異なる製品品質目標が、各製品等級に対して設定される。メルトインデックス、密度、及び溶融強度は、製品の品質及び生成される製品の一貫性を記載する、及び測定するための主要パラメータである。メルトインデックスは平均分子量を反映し、CTA系のレベル及び組成を変動させることによって調整/制御することができる。
短鎖分岐(SCB)レベルは、製品密度に対する指標であり、この密度は典型的に、ある特定の範囲、例えば、924±10kg/mで変動してもよい。長鎖分岐(LCB)レベルは、分子量分布、またその結果として粘弾特性、例えば溶融強度に強く影響を与え、これは、吹込及び流延膜、発泡体、押出コーティングなどの用途に重要である。SCB及びLCBレベルのような特性は、適用される重合温度及び圧力レベルの影響を強く受ける。更に、LCBレベルは、反応器システムにおけるポリマーレベルプロファイルの影響も受ける。
添加剤
本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含み得る。添加剤には、安定剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、加工助剤、煙抑制剤、粘度調整剤、及び粘着防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマー組成物は、例えば、本発明のポリマーの重量に基づいて10%未満の合わせた重量の1つ以上の添加剤を含み得る。一実施形態において、本発明のポリマーは、1つ以上の安定剤、例えば、IRGANOX1010、IRGANOX1076、及びIRGAFOS168などの酸化防止剤で処理される。一般に、ポリマーは、押出または他の溶融プロセスの前に、1つ以上の安定剤で処理される。
本発明の組成物は、本発明のエチレン系ポリマーに加えて、少なくとも1つの他のポリマーを更に含み得る。本発明のポリマーと他のポリマーとのブレンド及び混合物が、調製され得る。本発明のポリマーとブレンドするのに好適なポリマーには、天然及び合成ポリマーが挙げられる。ブレンドのための例となるポリマーには、プロピレン系ポリマー(共に、衝撃変性ポリプロピレン、イソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、及びランダムプロピレン/エチレンコポリマー)、複数の反応器のPE(米国特許第6,545,088号(Kolthammerら)、同第6,538,070号(Cardwellら)、同第6,566,446号(Parikhら)、同第5,844,045号(Kolthammerら)、同第5,869,575号(Kolthammerら)、及び同第6,448,341号(Kolthammerら)に開示される生成物などの、不均質に分岐したPE及び均質に分岐したPEの「反応器中」組成物)を含む、高圧フリーラジカルLDPE、不均質に分岐したLLDPE(典型的にチーグラーナッタ触媒作用を介する)、均質に分岐した線状または実質的に線状のPE(典型的にメタロセン触媒作用を含むシングルサイトを介する)を含む様々な種類のエチレン系ポリマー、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、衝撃変性ポリスチレン、ABS、スチレン/ブタジエンブロックコポリマー及びそれらの水素化誘導体(SBS及びSEBS)、ならびに熱可塑性ポリウレタンが挙げられる。他のエチレン系ポリマーには、オレフィンプラストマーと、エラストマー(例えば、AFFINITYプラストマー及びENGAGEエラストマー(The Dow Chemical Company)、ならびにEXACT(ExxonMobil Chemical Co.)の商標名称の下で入手可能なポリマー)などの、均質のポリマーが挙げられる。プロピレン系コポリマー(例えば、VERSIFYプラストマー及びエラストマー(The Dow Chemical Company)、ならびにVISTAMAXX(ExxonMobil Chemical Co.)の商標名称の下で入手可能なポリマーもまた、本発明のポリマーを含むブレンド中の構成成分として有用であり得る。
用途
本発明のポリマー、ポリマーブレンド、及び組成物は、様々な基材上への押出コーティング;単層膜及び多層膜;吹込成形、射出成形、またはロト成形物品などの成形物品;コーティング;繊維;ならびに織物または不織布を含む有用な物品を生成するための、種々の従来の熱可塑性成形加工プロセスで使用され得る。
本発明のポリマーは、限定されないが、透明収縮性膜、照合収縮膜、流延伸縮性膜、サイレージ膜、伸縮性覆い、密閉剤、及びおむつの裏面シートを含む種々の膜に使用され得る。他の好適な用途には、ワイヤ及びケーブル、ガスケット及び歯形、接着剤、履物の構成要素、ならびに自動車内装部品が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、本発明のプロセスにより作製されたエチレン系ポリマーも提供する。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、ポリエチレンホモポリマーである。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン系インターポリマーである。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、LDPEである。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940g/10cmの密度を有する。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.1〜1000g/10分のメルトインデックスを有する。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.1〜100g/10分、または0.1〜50g/10分、または0.1〜20g/10分のメルトインデックスを有する。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.15〜50g/10分、または0.15〜20g/10分、または0.15〜15g/10分のメルトインデックスを有する。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.2〜20g/10分、または0.20〜15g/10分、または0.2〜10g/10分のメルトインデックスを有する。一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940g/cc(1cc=1cm)の密度、及び0.1〜1000g/10分のメルトインデックスを有する。
本発明のポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。本発明は、本発明のエチレン系ポリマーを含む組成物も提供する。一実施形態では、組成物は、別のエチレン系ポリマーを更に含む。
本発明は、本発明の組成物を形成した少なくとも1つの構成成分を含む物品を提供する。一実施形態では、物品は押出コーティング樹脂である。一実施形態では、物品は膜である。一実施形態では、物品は、金属ワイヤの周りの絶縁材料及び/または保護層である。一実施形態では、物品は発泡体である。本発明の物品は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
定義
それに反して述べられないか、文脈から含意されるか、または当該技術分野において慣例ではない限り、全ての部及びパーセントは、重量に基づき、全ての試験方法は、本出願の出願日付けで最新である。
「エチレン供給流」または「エチレン系供給」または「エチレン系供給流」または「エチレン供給」という用語は、本明細書において使用する場合、反応部への供給流を指し、供給流の構成成分の全てのモル量に基づいて過半量のエチレンを含む。任意に、更なる連鎖移動剤、コモノマー、他のプロセス構成成分(潤滑油、溶媒などのようなもの)及び/または不純物(例えば、開始剤分解生成物である)のうちの1つが、供給流中に存在し得る。
本明細書において使用する場合、「エチレン系供給物構成成分」という用語は、反応部への注入口において反応部に添加される、エチレン(新しい及び/または再循環された)、及び任意にCTA(新しい及び/または再循環された)、溶媒(新しい及び/または再循環された)、コモノマー(複数可)(新しい及び/または再循環された)、ならびに/または他の構成成分(例えば、新しい及び/もしくは再循環された潤滑油(複数可)、酸化防止剤(複数可)、エタン、メタン、ならびに/または開始剤解離生成物を含むが、これらに限定されない)を指す。一実施形態において、エチレン系供給物構成成分は、エチレン(新しい及び/または再循環された)、及び任意にCTA(新しい及び/または再循環された)、溶媒(新しい及び/または再循環された)、コモノマー(複数可)(新しい及び/または再循環された)、ならびに/または、新しい及び/もしくは再循環された潤滑油(複数可)、酸化防止剤(複数可)、エタン、メタン、ならびに/または開始剤解離生成物から選択される他の構成成分を含む。別の実施形態において、エチレン系供給物構成成分は、エチレン(新しい及び/または再循環された)、及び任意にCTA(新しい及び/または再循環された)、溶媒(新しい及び/または再循環された)、コモノマー(複数可)(新しい及び/または再循環された)、ならびに/または、新しい及び/もしくは再循環された潤滑油(複数可)、酸化防止剤(複数可)、エタン、メタン、開始剤(例えば、酸素)、ならびに/または開始剤解離生成物から選択される他の構成成分を含む。
「LCB含量」という用語は、1000個の炭素(総炭素)当たりの長鎖分岐のレベルを指す。LCB含量は、エチレン及び任意に存在するコモノマーの「ポリマーへの移動」、ならびに「成長」の速度の助けを借りて計算される。C=C二重結合を含むコモノマーは、それらの二重結合基におけるそれらの2個の炭素による1000C当たりのLCBレベルの計算で表される。LCB含量は、最終ポリマー(最終生成物LCBf)、反応器に沿って進行しているポリマー形成(累積LCBf)、または反応器の局所重合条件の関数としての局所的に形成されたポリマー(局所LCBf)のレベルとして得ることができる。
「エチレン転化」という用語は、生成された最終ポリマーに組み込まれる、反応器に供給されるエチレンの重量分率を指す。
「組成物」という用語は、本明細書において使用する場合、組成物ならびに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む材料の混合物を含む。
「ポリマー」という用語は、同じまたは異なる種類のモノマーかに関わらず、モノマーを重合することによって調製される化合物を指す。ポリマーという一般名称は、したがって、以下に定義される通り、(微量の不純物が、ポリマー構造内に組み込まれ得るという理解のもとで、1種類のみのモノマーから調製されるポリマーを指す)ホモポリマーという用語、及び「インターポリマー」という用語を、包含する。微量の不純物が、ポリマー内に、及び/またはポリマー内部に組み込まれてもよい。微量の不純物は、連鎖移動活性を示す、開始剤残渣及び他の構成成分、例えば、潤滑油、溶媒などを含み得る。「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。「インターポリマー」という一般名称には、(2つの異なるモノマーから調製されるポリマーを指す)コポリマー、及び2つを超える異なる種類のモノマーから調製されるポリマーが含まれる。
「エチレン系ポリマー」という用語は、ポリマーの重量に基づいて過半量の重合エチレン、及び任意に、少なくとも1つのコモノマーを含むポリマーを指す。
「エチレン系インターポリマー」という用語は、インターポリマーの重量に基づいて、過半量の重合エチレンを含み、少なくとも1つのコモノマーを含むインターポリマーを指す。「エチレン系コポリマー」という用語は、インターポリマーの重量に基づいて過半量の重合エチレン、及び唯一のモノマーの種類としてのコモノマーを含むコポリマーを指す。
「高圧重合プロセス」という用語は、本明細書において使用する場合、少なくとも1000バール(100MPa)の高圧(注入口圧力)で実施されるフリーラジカル重合プロセスを指す。
「注入口流」または「反応部注入口流」という用語は、本明細書において使用する場合、反応部の注入口での総質量流量または総モル流量を指し、前の反応部から移動した質量流量またはモル流量+任意のエチレン豊富供給流+任意にCTA供給流+任意に単独で、または別の供給流と一緒に供給される任意に開始剤供給流からなる。
「支流」または「側部供給流」という用語は、本明細書において使用する場合、連続反応部への、エチレン系供給流、CTA系供給流、及び/または開始剤系を指す。
本明細書において使用する場合、「反応器システム」という用語は、ポリマーを重合及び単離するために使用される装置を指す。かかる装置には、1つ以上の反応器、反応器予熱器(複数可)、エチレン系供給物−反応器冷却装置(複数可)、ハイパー圧縮器(複数可)、一次圧縮器(複数可)、及び/またはブースタ圧縮器(複数可)が挙げられるが、これらに限定されない。
「反応器構成」という用語は、本明細書において使用する場合、ポリマーを重合するために使用される1つ以上の反応器、及び任意に1つ以上の反応器予熱器を指す。そのような反応器には、オートクレーブ反応器(複数可)、管状反応器(複数可)、ならびにオートクレーブ反応器及び管状反応器の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
「注入口圧力」または「反応器注入口圧力」という用語は、本明細書において使用する場合、第1の反応部の注入口における圧力レベルを指す。
「反応部」という用語は、本明細書において使用する場合、重合反応が、フリーラジカル、またはフリーラジカルに解離するか、及び/もしくはフリーラジカルを発生する構成成分の添加によって開始または再開される反応器部を指す。一般的に、反応媒体は、反応器の周りのジャケットを通して流れる熱伝達媒体によって加熱及び/または冷却される。反応部は、新しい及び/もしくは再循環されたエチレン、ならびに/またはフリーラジカルもしくはフリーラジカルに解離する、及び/もしくはフリーラジカルを発生する構成成分の添加から始まることもある。
「第1の反応部」という用語は、本明細書において使用する場合、重合が、ラジカル及び/またはラジカルに解離する、及び/もしくはラジカルを発生する構成成分の添加によって開始される第1の反応器部を指す。第1の反応部は、ラジカル、ならびに/またはラジカルに解離する、及び/もしくはラジカルを発生する構成成分、更に任意に、新しい再循環エチレン及び/またはコモノマー(複数可)の新たな供給が存在する点で終了する。
「反応部の最高温度」または「ピーク温度」という語句は、本明細書において使用する場合、反応部において、例えば、オートクレーブ反応部(典型的に最大区域温度と述べられる)及び管状反応部(典型的にピーク温度と述べられる)において測定される最高温度を指す。
ハイパー圧縮器(ハイパー)または二次圧縮器は、a)HPR(高圧再循環)から流入するエチレン系構成成分、及び/またはb)一次から流入するエチレン系構成成分を、各々、その注入口圧力で反応器への供給に必要とされる圧力レベルに圧縮する装置である。この圧縮は、1つまたは複数の圧縮段階で行うことができ、中間冷却と組み合わせることができる。ハイパーは、往復プランジャー圧縮器を備え、単一または複数の圧縮器フレーム(複数可)で構成され得る。
「ハイパー圧縮器処理量」または「二次圧縮器処理量」という用語は、本明細書において使用する場合、圧縮され、反応器構成に供給されたエチレン系供給物構成成分の正味量を指す。ハイパー処理量は、吸引側におけるエチレン系構成成分の圧縮体積及び密度の関数である。ハイパー圧縮器の吸引側における圧力及び温度条件は、圧縮されるべきエチレン系構成成分の密度を画定する。
「新しい」という用語は、エチレン系供給物構成成分(すなわち、「新しいエチレン」、「新しいCTA」)を参照して本明細書で使用するとき、外部の供給源(複数可)から提供され、再循環源(複数可)から内部で提供されない反応物質を指す。例えば、ある実施形態では、新しいエチレンは、プロセス及びポリマー中の残留エチレンから、重合によって消費された、及び/または例えば、エチレンパージを通じて失ったエチレンを補うのに必要な「補給エチレン」として使用される。
「再循環された」という用語は、反応物質を参照して本明細書で使用するとき(すなわち、「再循環エチレン」、「再循環CTA」)、高圧分離器(複数可)及び/または低圧分離器(複数可)でポリマーから分離され、反応器に戻される/圧縮される未反応反応物質を指す。
「供給」、「供給流量」、または「供給流」という用語は、本明細書において使用する場合、注入口において反応部に添加される新しい及び/または再循環された構成成分(例えば、エチレン、開始剤、CTA、及び/または溶媒)を指す。
「モル分率」という用語は、本明細書において使用する場合、混合物中の1つの構成成分対混合物の構成成分の総モルのモル比を指す。モル分率は、モル量またはモル流量の比率を計算することによって決定することができる。
「第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」という語句は、本明細書において使用する場合、第1の反応部に供給される(前方流を介して)新しいエチレンのモル量を、第1の反応部に供給される(前方流を介して)エチレン+任意のコモノマー(複数可)+任意のCTA(複数可)のモル量で除したものを指す。
「第nの反応部(RZn)に供給される新しいエチレンのモル分率」という語句は、本明細書において使用する場合、第nの反応部に供給される(支流を介して)新しいエチレンのモル量を、第nの反応部に供給される(支流を介して)エチレン+任意のコモノマー(複数可)+任意のCTA(複数可)のモル量で除したものを指す。
「CTA系」という用語は、一般的にメルトインデックスを制御するために重合プロセスに添加される単一のCTA、またはCTAの混合物を含む。CTA系は、水素原子を、ラジカルを含む成長ポリマー分子に移動することができ、それによりCTA分子にラジカルが形成される構成成分を含み、それは次いで、新たなポリマー鎖を開始することができる。CTAは、テロゲンまたはテロマーとしても既知である。
「CTA活性」または「連鎖移動活性係数(Cs値)」という用語は、本明細書において使用する場合、「連鎖移動の速度」と「エチレン伝搬の速度」との比率を指す。以下の実験セクションに提供されるMortimerの参照文献を参照されたい。
「Z1」及び「Zi」という用語は、本明細書において使用する場合、以下のように決定される。「反応器部i中のCTAの反応器部モル濃度([CTA]ji)は、「反応器部k=1からk=iに供給されたそのCTA(前の反応部からの移動を除く)の総モル量」を、反応器部1からiに供給されたエチレン(前の反応部からの移動を除く)の総モル量」で除したものと定義される(i≧1であることに留意する)。この関係は、下の方程式ACに示される。
方程式ACにおいて、j≧1であり、
は、「第kの反応器部(式中、k=1〜i)に新しく注入された第jのCTAのモル量」であり、
は、第kの反応器部(式中、k=1〜i)に新しく注入されたエチレンのモル量」である。
「反応器部I(Zi)におけるCTA(系)の移動活性」は、「反応器部中の各CTAの反応器部モル濃度の合計」を、その連鎖移動活性定数(Cs)で乗じたものと定義される。方程式BCを参照されたい。連鎖移動活性定数(Cs)は、参照圧力(1360atm)及び参照温度(130℃)での反応速度の比率Ks/Kpである。この関係は下の方程式BCに示され、式中、ncompiは、反応器部i中のCTAの総数である。i≧1及びncompi≧1であることに留意する。
いくつかの連鎖移動剤の連鎖移動定数(Cs)が下の表Aに示され、これは、示される連鎖移動剤の130℃及び200℃、ならびに1360atmでMortimerにより得られた連鎖移動定数(Cs)を示す。
「Rn=RZ1/RZn」という用語は、本明細書において使用する場合、反応部nに関して、「第1の反応部(RZ1)に供給された新しいエチレンのモル分率」対「反応部n(RZn)に供給された新しいエチレンのモル分率」の比率を指す。エチレンホモポリマーの重合に関して、RZ1及びRZn値は、次のように決定される。方程式AE及びBEを参照されたい。
式中、nfresh,eth,1は、反応部1に供給された新しいエチレン(一次から)のモル流量[mol/時間]であり、nfresh,eth,nは、反応部nに供給された新しいエチレン(一次から)のモル流量[mol/時間]であり、neth,1は、反応部1に供給されたHPR再循環からのエチレンのモル流量[mol/時間]であり、neth,nは、反応nに供給されたHPRからのエチレンのモル流量である。
「開始剤系」という用語は、各々一般的に、重合プロセスに添加される溶媒(例えば、炭化水素溶媒)中に溶解される、単一の開始剤、または開始剤の混合物を含む。
「注入位置」という用語は、本明細書において使用する場合、(重合プロセスで使用される)装置の注入口の場所を指し、そこで供給流が装置に追加される。
「供給条件」という用語は、本明細書において使用する場合、反応器に供給される構成成分、例えば、エチレン、CTA、開始剤、及び/またはコモノマー(複数可)のモルでの流量を指す。
「反応iにおけるプロセス速度」という用語は、本明細書において使用する場合、プロセスまたはエチレン系構成成分の体積流量を、反応部で使用される反応器管の横断面積で除したものであり、次のように計算される:
式中、φ[m/秒]は、反応部iに供給された総構成成分(モノマー、コモノマー、CTA、不純物などを含む)の体積流量であり、反応iに供給された総質量流量を流量の密度で除することにより計算され、d[m]は、反応部iの内部管の直径である。
「反応部iにおける平均プロセス速度」という用語は、反応部iの長さで平均化したプロセス速度を指す。
試験方法
メルトインデックス−メルトインデックス、またはI2をASTM D1238(190℃/2.16kgの条件)に従って測定し、10分間当たりのグラムでの溶出量を報告する。ASTM D1238(190℃/10kgの条件)に従ってI10を測定し、g/10分間での溶出量を報告する。
分岐の13C NMR
試料調製:弛緩剤として0.025M Cr(AcAc)を含むおよそ2.7gのテトラクロロエタンーd2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物を、Norell 1001−7 10mm NMR管中の0.25gの試料に添加することにより、各ポリマー試料を13C NMRのために調製する。加熱ブロック及びヒートガンを使用して、管及びその内容物を150℃に加熱することにより、試料を溶解及び均質化する。Bruker Dual DUL高温CryoProbeを装備したBruker 400MHzスペクトロメーターを使用して、データを収集する。データファイル当たり1280〜2560のトランジェント、6秒パルス繰返し遅延、90度のフリップ角、及び120℃の試料温度でのインバースゲートデカップリングを使用して、データを取得する。全ての測定は、ロックモードで、非回転試料で行われる。データを取得する前に7分間、試料を熱的に平衡化する。13C NMR化学シフトは、30.0ppmのEEEトリアッドを内部基準にする。
LDPEは、多くの種類の分岐、例えば、1,3−ジエチル、第四級炭素(gemジエチル)上のエチル分岐、C4、C5以上を含み、ブテンまたはプロピレンが使用される場合、単離されたC2分岐(ブテンから)またはC1(メチル、プロピレンから)分岐が観察される。全ての分岐レベルは、下の表A1に示されるように、約40ppm〜5ppmのスペクトルを積分し、整数値を1000に設定し、その後、各分岐の種類に関連するピークを積分することにより決定される。次に、ピーク積分は、ポリマー中の1000C当たりの各分岐の種類の数を表す。表A1の最後の列は、各積分範囲に関連する炭素を記載する。LDPEにおけるC6+分岐の直接測定を表示し、長い分岐は「鎖端部」と区別されない。この値は、LLDPE、HDPE、及び他の線状ポリマーとは異なって定義される分岐レベルを表す。全ての鎖または6個以上の炭素の分岐の端部から3番目の炭素を表す32.2ppmピークが使用される。長鎖分岐機構によりC6+分岐の数を得るために、測定されたC6+の数は、LDPE分子における主骨格の両端基の存在、及び炭素数が≧8のアルファ−オレフィンの使用の可能性について補正されなければならない。
実験
CP1、CP1.1、CP2、及びCP3に使用されたフロースキーム
図1は、管状反応器を備えるシミュレーション高圧重合反応器システムの一般化したフロースキームを示し、ハイパー圧縮器からの全ての構成成分は、「全前方ガス」反応器構成を表す反応器の第1(前方)の反応部に送られる。流れ(1)は、一次圧縮器によって、ブースタ圧縮器の出口と一緒に流れ(2)へと圧縮される新しいエチレン補給である。流れ(2)は、高圧再循環流(18)と組み合わされ、流れ(3)を形成し、二次圧縮器システム(ハイパー)の吸引注入口に分配される。ハイパーは、エチレン供給流を、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルに加圧する。この反応器構成においてCTA系補給(新しい)供給を描写する流れ(4)は、ハイパーの注入口(複数可)、段間、または出口に供給され得る。CTA系は、単一または複数のいずれかの構成成分からなってもよく、異なる組成物を含み得る。流れ(6)は、ハイパーの注入口(複数可)、段間(複数可)、出口(複数可)に供給され得る任意のコモノマー供給物を表す。ハイパーの吐出し温度は、典型的に、60〜100℃である。第1の反応部へのエチレン供給物は、典型的に、130〜180℃の温度に余熱される。
反応器内で、各反応部の注入口で注入及び/または活性化されるフリーラジカル開始系(複数可)の助けを借りて、重合が開始される。各反応部内の最高温度は、各反応部の開始時に、開始系の濃度及び/または供給量を調整することによって設定点で制御される。反応の終了及び複数の冷却ステップを適用させた後、反応混合物を(10)で減圧及び/または冷却し、高圧分離器(HPS)内で分離する。HPSは、少量のワックス及び/または同伴ポリマーを含むエチレンが豊富な流れ(15)と、ポリマーが豊富な流れ(11)とに分離し、さらなる分離のためにLPSに送られる。エチレン流(15)を冷却し、流れ(17)中で洗浄する。流れ(16)は、不純物及び/または不活性成分を除去するためのパージ流である。
LPSで分離されるポリマーは、(12)で更に処理される。LPSで除去されたエチレンは、ブースタに供給され(流れ(13)を参照されたい)、ここで圧縮中に、溶媒、潤滑油、及び他の構成成分などの凝縮物質が、流れ(14)を通して回収及び除去される。ブースタの出口を、補給エチレン流(1)と合わせ、一次圧縮器によって更に圧縮する。
CP4〜CP8、IP4.1、IP5.1、IP6.1、IP6.2、IP6.4、IP7.1、IP8.1のフロースキーム
図2は、管状反応器を備えるシミュレーシ高圧重合反応器システムの一般化したフロースキームを示す。HPR(流れ17)は、一次流量(流れ2)と組み合わされ、これは後にライン(18)及び(19)を通して流れ(4)及び(5)に分割され、ハイパーの吸引側に供給される。これらの操作において、ハイパーからの吐出し流量の一部は、反応器の第1(前方)の反応部(流れ9)に送られ、残りの流量(流れ8)は、第1の反応部から下流に位置する反応部(支流)に送られる。エラー!参照源は見出されずに示されるように、反応器の側方に2つのエチレン系供給流(流れ20及び21)がある。
流れ(6)及び/または(7)は、CTA系補給(新しい)供給を描写する。CTA補給は、原則として、支流(8)及び前方流れ(9)に供給及び/または分配される主要圧縮流に自由に分配され得る。CTA補給流(6)及び/または(7)は、ハイパーの注入口(複数可)、段間(複数可)、出口(複数可)、及び/または反応部の注入口(複数可)に供給され得る。コモノマー流量は、流れ(6)及び/または(7)を介してハイパーの吸引側に供給され得る。反応器システムの全ての他の残りの部分は、図1に関して上述される。
IP4.2、IP4.3、IP5.2、IP6.3、IP7.2、及びIP8.2のフロースキーム
図3は、管状反応器を備えるシミュレーシ高圧重合反応器システムの一般化したフロースキームを示し、ハイパー圧縮器からの全ての構成成分は、反応器への3つのエチレン系供給流に分割される。流れ(1)は、一次圧縮器によって、ブースタ圧縮器の出口と一緒に流れ(2)へと圧縮される新しいエチレン補給である。流れ(2)は(19)に送られる。流れ(19)は、流れ(19a)に送られ、(19)からの残りのエチレンは、ライン(3a)を通って(19b)に送られる。代替的に、流れ(3b)からのエチレンは、流れ(19c)に送られてもよい。高圧再循環流(18)は、流れ(19c)に向けられ、(18)からの残りのエチレンは、ライン(3b)を通ってライン(19b)に送られる。流れ(19c、19b、及び19a)は、ハイパーによって、反応器の注入口圧力に圧縮され、それぞれ、9、20、及び21を通って第1、第2、及び第3の反応部の注入口に送られる。この反応器構成においてCTA系補給(新しい)供給を描写する流れ(4)は、ハイパー圧縮流(19c)の注入口(複数可)、段間、または出口に供給され得る。CTA系は、単一または複数のいずれかの構成成分からなってもよく、異なる組成物を含み得る。
流れ(6)は、ハイパーの注入口(複数可)、段間(複数可)、出口(複数可)に供給され得る任意のコモノマー供給物を表す。任意に、(4)及び(6)も、(19b)及び/または(19a)に向けられてもよい。ハイパーの吐出し温度は、典型的に、60〜100℃である。第1の反応部へのエチレン供給物は、典型的に、130〜180℃の温度に予熱されるが、反応器への側部供給に供給されるエチレンは、ハイパーの吐出し温度で反応器に供給されるか、または反応器への供給前に冷却される。反応器システムの全ての他の残りの部分は、図1に関して上述される。
重合シミュレーション
適用される反応スキーム及び速度での重合シミュレーションモデルは、Gotoらによって記載されている(Goto et al;Journal of Applied Polymer Science:Applied Polymer Symposium,36,21−40,1981(Title:Computer model for commercial high pressure polyethylene reactor based on elementary reaction rates obtained experimentally。他の反応器及び製品のモデル化フレームワークは、Aspen Technology,Inc.Burlington,Massachusetts,USAのASPEN PLUS、及びDr.Wulkow Computing in Technology GmbH(CiT),Rastede,GermanyのPREDICIを通じて入手可能である。これらのモデルフレームワークによって予期されるプロセス及び製品の応答は、反応器パラメータ、適用される反応スキーム、及び速度パラメータによって決定される。適用する反応スキーム及び速度パラメータは、以下に記載される。
重合シミュレーションは、上述のGoto,LDPEシミュレーションモデルにより達成された。Gotoらによって使用された速度データは、次の参照文献:K.Yamamoto,M.Sugimoto;Rate constant for long chain−chain branch formation in free−radical polymerization of ethylene;J.Macromol.Science−Chem.,A13(8),pp.1067−1080(1979)に記載されるように、様々な温度、圧力、及びポリマー濃度で行われた、高圧フリーラジカルポリエチレン重合実験から得られた。素反応ステップは、Gotoらによって次のように記載されている:i)エチレンの伝搬、ii)ラジカルの停止、iii)バックバイティングまたはSCB形成、iv)ポリマーの移動またはLCB形成、v)ビニル形成をもたらす第二級ラジカルのベータ脱離、及びvi)ビニリデン形成をもたらす第三級ラジカルのベータ脱離。
主反応に対する速度データは、表1に示され、表中、koは、前指数または頻度因子であり、Eaは、温度依存を反映する活性化エネルギーであり、ΔVは、圧力依存を反映する活性化体積である。全ての速度定数は、ko、Ea、及びΔV値がバックバイティングの値であり、これらが、圧力及び温度条件の関数として、高圧ポリエチレン中のメチル分岐(C13NMR技法によって分析される)をより反映するために最適化されたことを除いて、Gotoらからである。
高圧(注入口圧力≧100MPa)のフリーラジカル重合において、分岐は、次の主反応により形成することができる:a)エチル及びブチル分岐をもたらす分子内反応であるバックバイティング反応、b)アルファ−オレフィンをポリマー分子内に組み込む反応(かかるアルファ−オレフィンは連鎖移動剤として使用される(例えば、プロピレン、1−ブテンなど))、c)ポリマー分岐が停止される前のエチレン挿入の数に依存する炭素長を有するポリマー分岐をもたらすポリマーへの移動を伴う反応。例えば、分子間水素移動は、成長ポリマー分子の停止、及び「死」または不活性ポリマー分子の再活性化をもたらす。ポリマーへの移動を伴う反応に関して(上記の「c」)、理論的には、この反応は、最大1000個及びそれ以上の炭素のエチル及びブチル分岐に変化する分岐長をもたらし得る。この反応によるエチル及びブチル分岐の形成は、非常に低く小さなレベル、典型的に、1000個の炭素当たり0.1未満で生じるのみである。長鎖分岐は、分子間水素移動から形成され(上記の「c」)、最終ポリマーの分子量分布の拡大をもたらす。上記の「b」の反応に関して、アルファ−オレフィンの組み込みは、最終ポリマーの分子量分布の拡大をもたらさない。13C NMRは、C6以上と定義される長鎖分岐(LCB)のレベルを測定するために使用することができるが、NMRスペクトルに対する補正は、より高いアルファ−オレフィンの存在を伴って、または伴わずに作製されたポリマー試料のスペクトルを比較することによって、8個以上の炭素数を有する任意のアルファ−オレフィン(CTA)の存在に関して行われ得る。Gotoら及びYamamotoらによって開発された速度は、温度、圧力、及び重合濃度(組み込まれたエチレン単位として表される)などのプロセス条件の関係、分子間水素移動(「ポリマーへの移動」)の速度パラメータ、及び最終ポリマーの分子量分布に対する分子間水素移動のレベルの影響に焦点を当てている。
選択されたCTAの速度データが、表2に示される。速度定数は、Mortimerにより決定されたCs値(ks/kp)上の速度定数(以下の参照文献を参照されたい)、及びGotoらによって示されている通りのエチレン伝搬速度(表1を参照されたい)の助けを借りて計算された。
そのCTA官能基のそばのプロピレンはコモノマーとしても作用し、追加のメチル分岐をもたらす。これらの追加のメチル分岐は、典型的に、ポリマーの密度を0.001〜0.004g/cc低下させる。更に、コモノマー活性は、反応器周期当たりの消費レベルを増加させ、これにより、より多くのプロピレンがCTAならびにコモノマーとしての消費を補うために添加されなければならない。
参照文献:
一般:G.Luft,Chem.−Ing.−Tech.,Hochdruck−Polyaethylen,Vol.51(1979)Nr.10,pages 960−969。Peroxide efficiency:T.van der Molen et al,Ing.Chim.Ital,“Light−off”temperature and consumption of 16 initiators in LDPE production,Vol.18,N.1−2,Feb 1982,pages7−15。連鎖移動活性及びコモノマー反応性スキームデータは、次に記載されている:P.Ehrlich,G.A.Mortimer,Fundamentals of the free radical polymerization of ethylene,Adv.Polymer Sci.,Vol.7,386−448(1970)、G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA−1;Chain transfer in ethylene polymerization;Vol.4,p881−900(1966)、G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA−1,Chain transfer in ethylene polymerization.PartIV.Additional study at 1360 atm and 130°C;Vol.8,p1513−1523(1970)、G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA−1,Chain transfer in ethylene polymerization.PartV.The effect of temperature;Vol.8,p1535−1542(1970)、G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA−1,Chain transfer in ethylene polymerization PartV.The effect of pressure,Vol.8,p1543−1548(1970)、及びG.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA−1,Chain transfer in ethylene polymerization VII.Very reactive and depleteable transfer agents,Vol.10,p163−168(1972)。S.Goto et al.,Journal of Applied Polymer Science:Applied Polymer Symposium,36,21−40,1981(表題:Computer model for commercial high pressure polyethylene reactor based on elementary reaction rates obtained experimentally)のLDPEシミュレーションモデルを参照されたい。
開始剤系
表3は、温度及び圧力が、活性化エネルギー(Ea)及び活性化体積(ΔV)を介して、伝搬速度及びラジカル停止速度に著しい影響を有することを示す。ペルオキシド効率は、比率
の影響を受け、そのため、温度及び/または圧力の上昇と共に増加し、温度及び/または圧力の低下と共に減少する。例えば、Theo van der Molenら(上記の参照文献を参照されたい)は、その論文「Light−off temperature and consumption of 16 initiators in LDPE production」において、高圧LDPE反応器において、ある特定の温度レベルに達するまでの開始剤の消費は、操作圧力の影響を強く受けることを示す。このため、開始剤系の量を増加させずに操作圧力を低下させることは、所与の反応器システムに対してより低い最大区域またはピーク温度(複数可)及びより低いモノマー転化レベルをもたらし、逆もまた同様である。
管状反応器シミュレーションの詳細
表4及び表5は、本発明及び比較重合の反応器構成及びプロセス条件を示す。メルトインデックスを制御するためにシミュレーションに使用したCTAの種類は、0.001〜0.33のCTA活性(Cs)を有する。60メートルトン/時間のエチレン系処理量を用いて、典型的に280MPa(2800バール)の反応器注入口圧力で操作する高圧管状反応器に関して重合をシミュレーションする。ハイパー圧縮器から流入するエチレン系流量は、100/0/0/0(CP1、CP1.1、CP2、及びCP3)、または40/40/20/0(CP4、CP5、IP4.1、IP4.2、IP4.3、IP5.1、及びIP5.2)、または25/25/50/0(CP6、CP7、IP6.1、IP6.2、IP6.3、IP6.4、IP7.1、及びIP7.2)、または60/20/20/0(CP8、IP8.1、及びIP8.2)で分配され、これはエチレン流量が完全に前方反応部に送られたか、または最初の3つの反応部にわたって異なる比率で分配されたかのいずれかであったことを示す。管状反応器構成は、4つ以上の反応部の全長の最大数千メートルを構成する。このシミュレーション研究において、反応器長さは、1300〜1400メートルに変化し、反応器は4つの反応部を含む。反応器管の内径は、所望の平均プロセス速度を12〜14m/秒に維持するために異なり、したがって、混合、熱伝達、ならびに反応器内及び反応器にわたる許容可能な圧力低下のための良好な流動様式を提供する。反応器にわたる圧力低下は、全てのシミュレーションに関して約500バールに保たれる。
開始剤系は1つまたは開始剤の混合物を含み、異なる位置で反応器に注入され、複数の反応部を創出し、したがって、4つの反応部温度プロファイルを創出する。シミュレーションに使用された各ペルオキシドの半減期時間は、表3に列記される。
典型的に、Tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPO)及びジ−tert−ブチルペルオキシド(DTBP)の混合物が使用されたが、低い開始及び/または再開温度では、Tert−ブチルペルオキシピバレート(TBPIV)が添加されるか、またはより低いピーク温度(270℃以下)の場合には、DTBPはTert−ブチルペルアセテート(TBPA)に置き換えられた。
反応部の冷却または加熱のための水温度は、向流モードで155℃の注入口温度で操作される。代替的に、水温度は、他の一様なまたは一様でない設定で操作されてもよい。冷却部は並流及び/または向流モードで操作され得る。
シミュレーションは、150℃の第1の反応部の注入口温度で行われた。それぞれ、0.33及び0.001の活性(Cs)、ならびに反応器周期当たり約10%及び1%の転化を有するプロピオンアルデヒド(PA)及びイソ−ブタンは、連鎖移動剤(CTA)として使用される。
形成された最終ポリマーの最初の40重量%及び形成された最終ポリマーの最後の60重量%の長鎖分岐
本明細書で使用される「長鎖分岐頻度(LCBf)」という用語は、ポリエチレンに転化される1000個のC原子(または500個のエチレン単位)当たりの長鎖分岐をもたらす、後述される、ポリマーステップへの移動に関連する比率を指す。一般的にLCBfは、全ポリマーの平均数である。この比率は、NMRによって決定するか、またはシミュレーションによって計算することができる。本明細書で使用される数は、シミュレーションによって得られる。シミュレーションによって得られるLCBfは、ポリマー反応RLCB速度及び伝搬速度Rに対する移動の比率であり、この比率に500を乗じる。RLCB=kLCB*[Rad]*[Pol]及びR=k*[Rad]*[エチレン]。RLCB/Rの比率は、転化される1エチレン単位当たりのLCB形成の頻度のみを示すだろう。全ポリマーの総LCBfを得るために、比率は、使用される反応器の温度、圧力、ならびに転化プロファイル上で積分しなければならない。これは一般的に、CiTのPrediciのようなシミュレーションソフトウェア、または類似プログラムにおいて行われ、これらは微分方程式を解くことができる。
LCB含量は、Mitsubishi Petrochemical Co.,Ltd.(MPCL)モデルに基づき、Goto(Goto et al.,Journal of Applied Polymer Science:Applied Polymer Symposium,36,21−40(1981)によって記載される重合シミュレーションモデルから得られ、これは、プロセスシミュレーションの生成量から反応器の長さに沿って抽出することができる。形成されたポリマーの最初の40重量%でのLCB(LCBf40%)は、生成された総累積ポリマー(反応器の出口で生成された総ポリマー)に対する40重量%ポリマーの位置で得られる(例えば、線形内挿を使用して)。
総ポリマー(MP40%)のその40重量%の位置でのポリマーの量は、下の方程式1に示される。
P40%=MPtotal×0.4 [kg/時間](方程式1)、
式中、Mptotalは、反応器の端部(出口)で生成された累積ポリマーの総量である。この位置でのLCBfは、プロセスシミュレーション生成量から決定され、LCBf40%で検討される。
残りの60重量%ポリマーのLCBfは、下の(方程式2)により計算される。
総ポリマーに対する最初のLCB40%とLCB40%に対するLCB60%との比率は、下の(方程式3)及び(方程式4)に簡素化される。
LCBf40%の計算例(IP6.1の例に対して行われた)。異なる重量%のポリマーが形成される反応器位置でのプロセスシミュレーション生成量(Goto速度−表1を参照されたい)。形成された重量ポリマーの37.9%は、0.88/1000CのLCBfを有する。形成された重量ポリマーの42.5%は、0.90/1000CのLCBfを有する。形成された最終ポリマーは、3.08/1000CのLCBfを有する。
正規化された分子量分布(MWD)
分子量分布((dw/dlogM)とlogMとの間の関係を表す)は、重合設計、プロセス開発、改善、及び操作に使用される重要なパラメータである。それは、所望の生成物特性を提供する、生成されるポリマーの種類(狭いまたは広いMWD)を決定するために必要である。正規化されたMWDデータは、ポリマーポピュレーションバランス方程式の解により重合速度(本研究におけるGoto速度)からMWDを構築するために、PREDICIの市販のソフトウェアパッケージ(Dr.M.Wulkow,Computing in Technology,GmbH,Pater−Klbe−Straβe 7,D−26180 Rastede,Germanyにライセンスされる)を使用することによって得ることができる。PREDICIのために必要な入力は、使用されたGoto速度、ならびにモノマー及び/またはコモノマー、開始剤及びCTA流量、温度及び圧力プロファイル、ならびに経過時間であり、これらの全てはプロセスシミュレーションから得ることができる。PREDICIソフトウェアパッケージは、正規化されたMWDデータを生成するために使用することができる。各ポリマーのMWDが計算され、その後、(方程式5):
に従い、CP1のMWDで正規化された(比較−100/0/0/0)。
管状反応器の比較重合:CP1、CP1.1、及びCP2〜CP8
比較重合CP1、CP1.1、CP2、及びCP3のシミュレーションは、反応器構成100/0/0/0(エチレン系供給流が完全に第1の反応部に送られる)に対して行われた。反応器の内管径は、54mmのものであり、全反応器長さにわたって約13.6m/秒の平均プロセス速度をもたらす。転化レベルは、CP1.1の最後2つのピーク温度を調整することによって標的レベルで維持される。異なる活性を有する、つまりCs=0.33及びCs=0.01のCTAがシミュレーションされた。これらのCTAは、それぞれ、10%及び1%の全体的な転化または補給レベルでシミュレーションされた。大半のシミュレーションは、1dg/分のメルトインデックスを有する生成物に対して行われた(10dg/分のメルトインデックスの生成物に対してシミュレーションされたCP2を除く)。CP1、CP1.1、CP2、及びCP3に関して、補給及び再循環された全てのCTAは、第1の反応部に供給される。比較及び本発明の実施例におけるエチレン転化は、それぞれ、31.9%(1MI、Cs=0.33)、33.9%(10MI、Cs=0.33)、及び31.5%(1MI、Cs=0.01)である。更なる詳細は、表4及び表5に見出すことができる。
CP1において、エチレンは、それぞれ、290、290、290、及び290℃の高いピーク温度下で重合され、最終生成物において、3.13/1000CのLCBf含量をもたらす。LCB40%含量は、0.79/1000Cのものであり、25.3%のRLCBf 40%をもたらす。
正規化された分子量分布(MWD)は、100%である、つまり
CP1のMWDは、表6に報告される正規化されたMWD値を計算するために使用される。
CP1.1において、重合は、240℃の最初の2つのピーク温度でシミュレーションされるが、残りの2つのピークは、CP1の転化レベルに達するように、318℃及び318℃に増加される。興味深いことには、生成された最初の40%のポリマーがCP1の対応する値よりも大幅に低いLCBf40%レベルを有することである。したがって、残りの60%のポリマーは、更に全体的なLCBレベルが増加するため、増加したLCBf60%を有する。このより高いLCBレベルは、わずかに広いMWD(104%対100%)をもたらす。反応器長さに沿って局所的に形成されたポリマーのLCBレベルの発達及び温度プロファイルは、図4及び図6に見出すことができる。
ポリマーの特性に対するメルトインデックス(10MI)及びCTA活性(Cs=0.01)の作用は、CP2及びCP3において対応する。より高いMIはMWDを狭化し(CP2の実施例は、82%の正規化されたMWDを有する)が、低い活性CTAで操作すると非常に広いMWDポリマーが得られる(CP3の実施例は160%の正規化されたMWDを有する)ことが明確に示される。
CP4〜CP8の実施例は、反応器の前方及び側方の両方に供給されたエチレン系供給流による高圧管状重合を示す。CP4(40/40/20/0)は、総流量の40%流量が前方に送られ、次の40%及び残りの20%が反応器の側方(それぞれ、反応部2及び3)に送られることを示すが、CTA(補給及び再循環)は、反応部にわたって分配されるエチレン供給流量で案分され、反応器に沿って等しいCTA供給濃度をもたらす。比較の例では、高いピーク温度、つまり290、290、290及び290℃が全ての反応部に対して適用された。反応器長さは、31.9%転化(Cs=0.33及び1MIに関して)、31.5%(Cs=0.01及び1MI)、または33.9%(Cs=0.33及び10MI)を得る/それと一致するように選択された。反応器にわたる異なる流量分配により、各反応部において約13m/秒の平均プロセス速度を維持するために、及び良好な流動様式及び熱伝達を維持するために、管内径が各例に対して調整されたことに留意するべきである。類似のアプローチがCP6、CP7(25/25/50/0の反応器構成)、及びCP8(60/20/20/0の反応器構成)に適用された。
CP1、CP8、CP4、及びCP6の正規化されたMWD値から、同じプロセス条件で第1の反応部に送られるエチレン系流量を低下させることによってLCBf40%の値は大幅に増加するが、40/40/20/0/の値は60/20/20/0及び25/25/50/0/構成の値よりも低いと結論付けることができる。正規化されたMWD値は、100/0/0/0から25/25/50/0構成の段階を追った着実な増加傾向(100%、128%、140%、及び164%)を示す。正規化されたMWDにおけるこの傾向は、最終ポリマーのLCBレベルまたはLCBf40%値によって支持されない。同様に、メルトインデックスの増加はMWDを狭化する(CP7を参照されたい)。低い活性CTAに向かうことによってMWDが広がる(CP5を参照されたい)。
本発明の重合IP4.1〜IP4.3、IP5.1、IP5.2、IP6.1〜IP6.4、IP7.1、IP7.2、IP8.1、及びIP8.2
全ての本発明のポリマーは、最初の2つのピーク(第1及び第2ピーク)温度を240℃に下げてシミュレーションされた(最初の2つのピーク温度を258℃で操作するIP6.1の例を除く)。IP6.1は、特許請求の限度値を決定するために使用された。標的転化レベルを維持するために残りのピークの温度を上げる。観察されるように、エチレン系供給流の反応器の側方への供給、及び低い第1ピーク温度での操作(全てのIPの例に示される)の組み合わされた作用は、第2及び第3の反応部の再開温度を大幅に低下させる。
比較重合CP4〜CP8を使用して生成されたポリマーと比較して、本発明の重合(IPの実施例)により生成されたポリマーの特性、例えば、生成された最初の40重量%のポリマーは、明らかにより低いLCBf40%を示す。関連のLCBf蓄積プロファイルは図4及び図5に示される。表6の正規化されたMWDは、最終ポリマーにおいてLCBレベルが類似するにも関わらず、第1ピーク温度の低下が、反応器の側方へのエチレン系流量を使用する全ての反応器構成に関して、高いピーク温度で操作するそれらのそれぞれのベースラインの例(CPの実施例)に対してMWDの狭化をもたらすことを示す。
意外にも、LCBがポリマーにおいて形成されるシーケンスがポリマーの最終MWDに対して極めて大きな作用を有し得ることが分かった。狭いMWDポリマーまたはより高い転化レベルである特定のMWDを有するポリマーを作製するために、LCBの形成を遅らせ、形成される最初の40重量%のポリマーの維持LCBレベルを低く保つことが好ましい一方で、形成される残りのポリマーにおけるより高いLCBレベルは、プロセスが狭いMWDポリマーを生成する、またはより高い転化レベルである特定のMWDを有するポリマーを生成する能力に著しく影響を及ぼさない。
検証された構成のベースライン及び本発明の操作を比較する次の観察を行うことができる。全ての高いピーク温度操作に関して、MWDは、より多くのエチレン系供給流を反応器の側方に送る場合、大幅に拡大される。本発明の操作は、より多くのエチレン系供給流を反応器の側方に送る場合、MWDの拡大にあまり大幅な増加をもたらさない。したがって、MWDの狭化の改善作用は、より多くのエチレン系供給流を反応器の側方に送る場合、より顕著となると結論付けることができる。
ポリマー特性に対する冷ガス注入(CI)温度の影響がIP6.4(80℃のCI温度)において研究されてきた。IP6.1の例(40℃のCI温度)と比較して、IP6.4は、第2の反応部の高い再開、及び最後の2つの反応部において増加したピーク温度をもたらし、より低いLCBf40%レベルだが、最終ポリマーにおいてより高いLCB及びより広いMWDをもたらす。IP4.2は、全ての新しいエチレンが一次圧縮器から反応器支流に流入する分配の実施例を示す。この分配は、正規化されたMWDを110%から91%に狭化する。最後に、新しいエチレンの反応器支流への上記分配と、全ての補給CTAの反応器前方流への分配とを組み合わせることにより、正規化されたMWDが91%から80%に更に低下される。類似する傾向が25/25/50/0及び60/20/20/0構成で見られた。
本発明の第1のピーク温度の低下ならびに新しいエチレン及び/またはCTAの好ましい分配に類似する利益が、異なるMIで、または異なる活性のCTAを用いて作製される場合、正規化されたMWDに関して観察される(10MIに関してはIP7.1及び7.2、0.01のCsを有するCTAに関してはIP5.1及びIP5.2を参照されたい)。比較及び本発明の実施例の温度プロファイルは、図6及び図7に示される。
製品機能
製品特性(正規化されたMWD)に対するエチレン系スプリット比及びプロセス条件の影響は、図8にプロットされている。意外にも、2つの供給流にエチレン系供給流量を分配することと組み合わせて、より低い第1のピーク温度を使用する本発明の重合が所与の転化レベルで狭いMWDポリマーを生成する機能を増強することが分かった。この作用は、ひし形及び白丸ラベルデータ点により図8に示される。本発明の所見は、高転化レベルを維持しながら、ポリマー生成物のMWDを更に狭化するために新しいエチレン及び/または新しいCTAの好ましい分配を適用することによって更に改善され得る。意外にも、最低前方ピーク及び再開温度の本発明の構成は、類似する条件(圧力、CTAの種類、及び分配、第1のピーク温度、ならびに転化レベル)で操作されたときの、より高い再開温度を有する40/40/20/0及び60/20/20構成よりも高い正規化されたMWD値を示している。
要約
第1のピーク温度を下げることにより、エチレン供給物が3つのエチレン供給流に分配される構成に対しても狭いMWD生成物を生成する機能がもたらされることが分かった。第1のピーク温度の低下と新しいエチレン及び/またはCTAの好ましい分配とを組み合わせることにより、一定した転化レベルで、CP1で使用される100/0/0/0エチレン供給分配よりも狭いMWDがもたらされる。
管状プロセスに関して、形成されたポリマーのMWDが管状反応部に沿ってポリマーの形成中に長鎖分岐の形成を段階分けすることにより影響を受け得ることが分かった。より狭いMWDポリマー、またはより高い転化レベルで類似するMWDを有するポリマーは、「形成された最初の40重量%総ポリマー」対「「形成された総ポリマーの最後の60重量%」のLCB比(RLCBf 40%/LCBf 60%)を低下させることにより達成され得、例えば、この比率は、≦0.29である。
更に、上記の発見が、例えば、最終ポリマー中のLCBのレベル(適用された温度、圧力、及びポリマー濃度条件の結果である)、反応器部にわたるエチレン系供給流の分配、エチレン系供給流にわたる補給エチレンの分配、反応器にわたる補給CTA系及び/またはエチレン系流の分配、適用されたCTAの種類及び活性、ならびに最終ポリマーのメルトインデックスなど、本明細書に記載されるエチレン系ポリマーのMWDに影響を及ぼす他の生成物及びプロセスパラメータと組み合わせることができることが分かった。

Claims (10)

  1. 少なくとも1つのフリーラジカルの存在下で、エチレン系ポリマーを形成するプロセスであって、
    少なくとも4つの反応部、及び少なくとも3つのエチレン供給流を備える反応器構成においてエチレンを含む混合物を重合すること、を少なくとも含み、
    「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB含量対「最終ポリマー中の総LCB含量」のの比率(RLCBf40%)は、パーセントで≦29%であり、
    第1の反応部に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの量は、重合に供給されるエチレン、及び任意に1つ以上のコモノマー、及び任意に1つ以上のCTAの総モルに基づいて、20モル%〜70モル%である、プロセス。
  2. 前記反応器構成が、3つのエチレン供給流のみを含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 「形成された総ポリマーの最後の60重量%」対「形成された総ポリマーの最初の40重量%」のLCB比(RLCBf60%/LCBf40%)が、5.0以上である、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記第1の反応部に供給されるモノマー及びCTA(複数可)の合計量が、前記重合に供給されるモノマー及びCTA(複数可)の総モルに基づいて、20〜60モル%である、いずれの他の先行請求項に記載のプロセス。
  5. 前記エチレン転化が、28%以上である、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 前記エチレンが、第1の反応部(1)、ならびに2つ以上の後続反応部である区域n及び区域n+1または区域n+2に供給され(式中、n>1である)、前記エチレンが、新しいエチレン及び再循環されたエチレンを含み、
    次の比率:
    a)反応部nに関して、「前記第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「前記反応部(RZn)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rnが、0〜1の(Rn=RZ1/RZn)である、
    b)反応部n+1に関して、「前記第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「前記反応部(RZn+1)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rn+1が、0〜1の(Rn+1=RZ1/RZn+1)である、
    c)反応部n+2に関して、「前記第1の反応部(RZ1)に供給される新しいエチレンのモル分率」対「前記反応部(RZn+2)に供給される新しいエチレンのモル分率」の比率Rn+2が、0〜1の(Rn+2=RZ1/RZn+2)である、のうちの少なくとも2つを満たし、
    「前記重合プロセスに供給されるエチレンの総量」が、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つの再循環されたエチレン流から得られる、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 前記第1のエチレン供給流が、前記重合に添加される新しい総CTAの20〜100モル%を含み、前記第1のエチレン供給物における前記CTA系の活性が、各後続のエチレン供給物における前記CTA系の活性以上である、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. エチレン系ポリマーが、0.10〜20.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有する、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. 前記混合物が、アルデヒド、アルカン、ケトン、アルコール、アセテート、エステル、アルファ−オレフィン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのCTAを更に含む、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
  10. 前記エチレン系ポリマーが、LDPEである、先行請求項のいずれか1項に記載のプロセス。
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