JP2018532363A - エネルギ消費ノードの誘導表面波受信への適応 - Google Patents

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Abstract

開示されるのは、一例では、エネルギ消費ノードである。ノードは、テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成された誘導表面波受信構造を含む。ノードはまた、誘導表面波受信構造に結合された分配系であって、得られた電気エネルギを当該分配系に結合可能な電気的負荷に分配するように構成された分配系も含む。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年9月9日に出願され出願番号14/849,372が付与された「Adaptation of Energy Consumption Node for Guided Surface Wave Reception」と題された同時係属の米国非仮出願に対する優先権及びその利点を主張するものであり、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願はまた、2013年3月7日に出願され出願番号13/789,538が付与され、公開番号2014/0252886(A1)として2014年9月11日に公開された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属の米国特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2013年3月7日に出願され出願番号13/789,525が付与され、公開番号第2014/0252865(A1)号として2014年9月11日に公開された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属の米国特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2014年9月10日に出願され出願番号14/483,089が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media」と題された同時係属の米国特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2015年6月2日に出願され出願番号14/728,507が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Waves」と題された同時係属の米国特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願は更に、2015年6月2日に出願され出願番号14/728,492が付与された「Excitation and Use of Guided Surface Waves」と題された同時係属の米国特許出願に関連し、その出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一世紀以上にわたり、電波によって伝送される信号は、従来のアンテナ構造を使用して送出される放射電磁界を伴っていた。無線科学とは対照的に、前世紀の電力分配システムは、導電体に沿って誘導されたエネルギの伝送を伴った。無線周波数(radio frequency)(RF)と送電との間のこの差異の理解は、1900年代初頭から存在していた。
本開示の実施形態は、誘導表面波受信に対するエネルギ消費のためのシステム及び方法に関する。
一実施形態では、特に、エネルギ消費ノードは、テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成された誘導表面波受信構造を含む。エネルギ消費ノードは、誘導表面波受信構造の出力に結合された分配系を更に含む。分配系は、得られた電気エネルギを分配系に結合可能な電気的負荷に分配するように構成されている。電気的負荷は、誘導表面波を生成している誘導表面導波プローブに結合されている励起源において負荷として経験される。
別の実施形態では、特に、エネルギ消費ノードは、損失性導電媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るための誘導表面波受信構造を含む。受信構造は、損失性導電媒体の上方にある帯電端子、及び受信器ネットワークを有する。受信器ネットワークは、帯電端子と損失性導電媒体との間に結合されており、誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)を有する。ウェーブチルト角(Ψ)は、受信構造の近傍における損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づいている。エネルギ消費ノードは、分配系であって、受信された電気エネルギを分配系に結合可能な電気的負荷に分配するために誘導表面波受信構造に結合された分配系を更に含む。
別の実施形態では、特に、エネルギ消費ノードを誘導表面波受信に適応させる方法は、誘導表面波受信構造をノードに設置して、テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することと、誘導表面波受信構造で受信された電気エネルギを誘導表面波受信構造に結合された電気的負荷に供給することとを含む。
本開示の他のシステム、方法、特徴及び利点は、以下の図面及び詳細な説明を考察する際に当業者にとって明らかであろう、又は明らかとなるであろう。すべてのこうした追加的なシステム、方法、特徴及び利点は、この説明に含まれ、本開示の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
加えて、説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、本明細書で教示した本開示のすべての態様に利用可能である。更に、従属する特許請求の範囲の個別の特徴、並びに説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、互いに組合せ可能かつ交換可能である。
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照することにより、より良好に理解することができる。図面内の構成要素は、必ずしも正しい縮尺ではなく、本開示の原理を明確に例示することに重点が置かれている。更に、図面中で、同じ参照数字は、いくつかの図を通して対応する部分を指す。
誘導電磁界及び放射電磁界に関して、距離の関数として電界強度を示すグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面波の伝送のために用いられる2つの領域を有する伝搬境界面を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図2の伝搬境界面に対して配置された誘導表面導波プローブを示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、一次ハンケル関数の近接漸近線及び遠方漸近線の大きさの例のグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電界の複素入射角を示す図である。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電界の複素入射角を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図5Aの電界が損失性導電媒体とブルースター角で交差する位置上の帯電端子の高度の効果を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図8B及び8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線及び古典的伝送線のモデルの例を示すグラフ表示である。 本開示の各種実施形態に係る、図8B及び8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線及び古典的伝送線のモデルの例を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、損失性導電媒体の表面に沿って誘導表面波を送出するために図3及び図7の誘導表面導波プローブを調整する例を示す流れ図である。
本開示の各種実施形態に係る、図3及び図7の誘導表面導波プローブのウェーブチルト角と位相遅延との間の関係の例を示すグラフである。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、ハンケル交差距離で誘導表面導波モードに整合する複素ブルースター角での合成された電界の入射を示すグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、図12の誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの帯電端子Tの位相遅延(Φ)の虚部及び実部の例のグラフを含む。
本開示の各種実施形態に係る、図14の誘導表面導波プローブの模式図である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブの例を示す図である。
本開示の各種実施形態に係る、図16の誘導表面導波プローブの例のグラフ表示である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。 本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる受信構造の例を示す。
本開示の各種実施形態に係る、受信構造を調整する例を示す流れ図である。
本開示の各種実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって送出された誘導表面波の形態で伝送されたエネルギを受信するために用いることができる追加の受信構造の例を示す。
本開示の実施形態に係る、本開示に関連して使用可能な各種の回路図記号の例である。 本開示の実施形態に係る、本開示に関連して使用可能な各種の回路図記号の例である。 本開示の実施形態に係る、本開示に関連して使用可能な各種の回路図記号の例である。 本開示の実施形態に係る、本開示に関連して使用可能な各種の回路図記号の例である。 本開示の実施形態に係る、本開示に関連して使用可能な各種の回路図記号の例である。
本開示の実施形態に係るエネルギ消費ノードのブロック図である。
本開示の実施形態に係る、同調した共振器による誘導表面波受信構造を有するエネルギ消費ノードの模式的な透視表現である。
本開示の実施形態に係る、図22Aのエネルギ消費ノードの模式的な外部表現である。
本開示の実施形態に係る、同調した共振器による誘導表面波受信構造を有する別のエネルギ消費ノードの模式的な透視表現である。
本開示の実施形態に係る、図23Aのエネルギ消費ノードの模式的な外部表現である。
本開示の実施形態に係る、磁気コイルによる誘導表面波受信構造を有するエネルギ消費ノードの模式的な透視表現である。
本開示の実施形態に係る、磁気コイルによる誘導表面波受信構造を有する別のエネルギ消費ノードの模式的な透視表現である。
本開示の実施形態に係る、線状プローブによる誘導表面波受信構造を有するエネルギ消費ノードの模式的な透視表現である。
本開示の実施形態に係る、図25Aのエネルギ消費ノードの模式的な外部表現である。
本開示の実施形態に係る、エネルギ消費ノード群の模式的な表現である。
本開示の実施形態に係る、図21〜26の誘導表面波受信構造と共に使用可能な電力分配系を含むエネルギ消費ノードの電気ブロック図である。
本開示の実施形態に係る、図27の分配系と共に使用可能なDC/AC電力インバータ装置の模式的なブロック図である。 本開示の実施形態に係る、図27の分配系と共に使用可能なDC/AC電力インバータ装置の模式的なブロック図である。 本開示の実施形態に係る、図27の分配系と共に使用可能なDC/AC電力インバータ装置の模式的なブロック図である。
本開示の実施形態に係る、エネルギ消費ノードを誘導表面波受信に適応させる方法の流れ図である。
初めに、以下の概念の説明における明瞭さを提供するために、いくつかの専門用語を規定する。最初に、本明細書で意図されるように、放射電磁界と誘導電磁界との間に形式的区別がなされる。
本明細書で意図されるように、放射電磁界は、導波路に拘束されていない波動の形態で発生源の構造から放出された電磁エネルギを含む。例えば、放射電磁界は、一般的に、アンテナなどの電気的構造を出て、大気又は他の媒体を介して伝搬する電界であり、なんらの導波路構造に拘束されていない。放射された電磁波は、アンテナなどの電気的構造を離れると、発生源が動作し続けるか否かに関わらず、消散するまで、その発生源と無関係に伝搬の媒体(空気などの)内を伝搬し続ける。電磁波は、放射されると、遮断されない限り回収できず、遮断されない場合、放射された電磁波に固有のエネルギは、永久に失われる。アンテナなどの電気構造は、放射抵抗と構造損失抵抗の比を最大化することにより、電磁界を放射するように設計される。放射されたエネルギは、空間に広がって、受信器が存在するか否かに関わらず、失われる。放射された電界のエネルギ密度は、幾何学的拡大に起因する距離の関数である。したがって、本明細書で使用するとき、そのすべての形態における「放射する」という用語は、電磁伝搬のこの形態を指す。
誘導電磁界は、異なる電磁特性を有する媒体の間の境界内又はその付近にエネルギが集中した、伝搬する電磁波である。この意味で、誘導電磁界は、導波路に拘束されたものであり、導波路内を流れる電流によって搬送されるとして特徴付けることができる。誘導電磁波内で搬送されるエネルギを受信及び/又は消散する負荷が存在しない場合、誘導媒体の導電率で消散したエネルギ以外は、エネルギは失われない。別の言い方をすれば、誘導電磁波に対して負荷が存在しない場合、エネルギは消費されない。したがって、誘導電磁界を生成する発生器又は他の発生源は、抵抗負荷が存在しない限り、実際の電力を送出しない。そのため、そのような発生器又は他の発生源は、負荷が提示されるまで、本質的に空転する。これは、電気的負荷が存在しない電力線にわたって伝送される60ヘルツの電磁波を生成するように発生器を動作させることに類似している。誘導電磁界又は誘導電磁波は、「伝送線モード」と呼ばれるものと等価であることに留意されたい。これは、放射波を生成するために常に実際の電力が供給される放射電磁波と対照的である。放射電磁波とは異なり、誘導電磁エネルギは、エネルギ源がオフにされた後で、有限の長さの導波路に沿って伝搬し続けない。したがって、本明細書で使用するとき、そのすべての形態における「誘導する」という用語は、電磁伝搬のこの伝送モードを指す。
ここで図1を参照して、放射電磁界と誘導電磁界との間の差異を更に示すために、対数dBグラフ上のキロメートルでの距離の関数として、1メートル当たりのボルトでの任意指示を上回るデシベル(dB)での電界強度のグラフ100を示す。図1のグラフ100は、距離の関数として誘導電磁界の電界強度を示す誘導電界強度曲線103を示す。この誘導電界強度曲線103は、伝送線モードと本質的に同じである。また、図1のグラフ100は、距離の関数として放射電磁界の電界強度を示す放射電界強度曲線106を示す。
誘導波及び放射伝搬それぞれに対する曲線103及び106の形状が興味深い。放射電界強度曲線106は、幾何級数的に低下(1/d、式中dは距離である)し、これは、両対数目盛上で直線として示されている。一方、誘導電界強度曲線103は、
Figure 2018532363
の特徴的な指数関数的減衰を有し、両対数目盛上で独特の屈曲部109を呈する。誘導電界強度曲線103及び放射電界強度曲線106は、点112で交差し、これは交差距離で発生する。交差点112での交差距離未満の距離で、誘導電磁界の電界強度は、放射電磁界の電界強度より、大部分の位置で著しく大きい。交差距離より大きな距離では、その反対となる。したがって、誘導電界強度曲線及び放射電界強度曲線103及び106は、誘導電磁界と放射電磁界との間の根本的な伝搬の差異を更に示している。誘導電磁界と放射電磁界との間の差異の非公式な説明のために、Milligan,T.のModern Antenna Design(McGraw−Hill,1st Edition,1985,8〜9ページ)が参照され、この文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
上述した放射電磁波と誘導電磁波との間の差異は、公式に容易に表現され、厳密な基準で示されている。そのような2つの異なる解は、1つの同じ線形偏微分方程式から明らかにすることができ、この波動方程式は、問題に課された境界条件に解析的に従う。波動方程式に関するグリーン関数は、それ自体、放射波の性質と誘導波の性質との間の差異を含む。
空の空間において、波動方程式は、固有関数が複素波数平面上で固有値の連続スペクトルを保有する微分演算子である。この横電磁(transverse electro-magnetic)(TEM)界は、放射電磁界と呼ばれ、それらの伝搬電界は、「ヘルツ波」と呼ばれる。しかし、導電境界の存在において、波動方程式に境界条件を加えると、数学的に、連続スペクトルに加えて離散スペクトルの合計からなる波数のスペクトル表現となる。このために、Sommerfeld,A.の「Uber die Ausbreitung der Wellen in der Drahtlosen Telegraphie」(Annalen der Physik,Vol.28,1909,665〜736ページ)を参照する。また、「Partial Differential Equations in Physics−Lectures on Theoretical Physics:Volume VI」(Academic Press,1949,236〜289ページ,295〜296ページ)の第6章として刊行されたSommerfeld,A.の「Problems of Radio」、Collin、R.E.の「Hertzian Dipole Radiating Over a Lossy Earth or Sea:Some Early and Late 20th Century Controversies」(IEEE Antennas and Propagation Magazine,Vol.46,No.2,April 2004,64〜79ページ)、並びにReich,H.J.、Ordnung,P.F、Krauss,H.L.及びSkalnik,J.G.の「Microwave Theory and Techniques」(Van Nostrand,1953,291〜293ページ)を参照されたい。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
「地上波」及び「表面波」という用語は、2つの明確に異なる物理的伝搬現象を識別する。表面波は、別個の極から解析的に発生して、平面波スペクトルにおける離散成分を生じる。例えば、Cullen,A.L.による「The Excitation of Plane Surface Waves」(Proceedings of the IEE(British),Vol.101,Part IV,August 1954,225〜235ページ)を参照されたい。この文脈では、表面波は、誘導表面波であると考えられる。表面波(Zenneck−Sommerfeld誘導波の意味における)は、無線放送から現在とてもよく知られている地上波(Weyl−Norton−FCCの意味における)と物理的かつ数学的に同じではない。これら2つの伝搬機構は、複素平面上の異なる種類の固有値スペクトル(連続又は離散)の励起から発生する。球状に伝搬し、固有値の連続性を保有し、図1の曲線106により示すように幾何級数的に低下して、分岐線法積分の結果から得られる古典的な地上波のヘルツ放射とは反対に、誘導表面波の電界強度は、図1の曲線103により示すように距離と共に指数関数的に減衰し(損失性の導波路内の伝搬に酷似する)、放射伝送線内の伝搬に似ている。「The Surface Wave in Radio Propagation over Plane Earth」(Proceedings of the IRE,Vol.25,No.2,February,1937,219〜229ページ)及び「The Surface Wave in Radio Transmission」(Bell Laboratories Record,Vol.15,June 1937,321〜324ページ)においてC.R.Burrowsによって実験的に実証されたように、垂直アンテナは、地上波を放射するが、誘導表面波を送出しない。
上記を要約すると、第1に、分岐線法積分に対応する波数固有値スペクトルの連続部分は、放射電磁界を生成し、第2に、離散スペクトル、及び積分の輪郭線により囲まれた極から発生する対応する残りの合計は、結果として、伝搬を横断する方向に指数関数的に減衰した非TEMの進行表面波となる。そのような表面波は、誘導伝送線モードである。更なる説明のために、Friedman,B.の「Principles and Techniques of Applied Mathematics」(Wiley,1956,214,283〜286,290,298〜300ページ)を参照する。
自由空間では、アンテナは、波動方程式の連続固有値を励起し、これは放射電磁界であり、E及び同相のHφを有する外向きに伝搬するRFエネルギは、永久に失われる。一方で、導波路プローブは、離散固有値を励起し、これは、結果として伝送線伝搬となる。Collin,R.E.の「Field Theory of Guided Waves」(McGraw−Hill,1960,453,474〜477ページ)を参照されたい。そのような理論的解析が、損失性均質媒体の平面又は球面にわたる開表面誘導波を送出する仮定的な可能性を提供してきたが、一世紀を越える間、なんらかの実用的効率を有してこれを実現する工学技術における既知の構造は、存在していない。残念なことに、1900年代初頭に出現したために、上述した理論的解析は、基本的に理論に留まり、損失性均質媒体の平面又は球面にわたる開表面誘導波の送出を実用的に実現する既知の構造は存在していない。
本開示の各種実施形態によれば、損失性導電媒体の表面に沿って誘導表面導波モードに結合する電界を励起するように構成された、様々な誘導表面導波プローブが説明される。そのような誘導電磁界は、損失性導電媒体の表面上の誘導表面波モードに、大きさ及び位相において実質的にモード整合している。そのような誘導表面波モードはまた、Zenneck導波モードと呼ぶことができる。本明細書で説明する誘導表面導波プローブによって励起された結果として生じる電界が、損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しているという事実によって、誘導表面波の形態での誘導電磁界が、損失性導電媒体の表面に沿って送出される。一実施形態によれば、損失性導電媒体は、地球などのテレストリアル媒体を含む。
図2を参照して、1907年にJonathan Zenneckによって、彼の論文、Zenneck,J.の「On the Propagation of Plane Electromagnetic Waves Along a Flat Conducting Surface and their Relation to Wireless Telegraphy」(Annalen der Physik,Serial 4,Vol.23,September 20,1907,846〜866ページ)に記載されたように導出されたマクスウェル方程式に対する境界値解の検討のために提供する伝搬境界面を示す。図2は、領域1として示された損失性導電媒体と領域2として示された絶縁体との間の境界面に沿って放射状に伝搬する波動に対する円筒座標を示す。領域1は、例えば、任意の損失性導電媒体を含むことができる。一例では、そのような損失性導電媒体は、地球又は他の媒体などのテレストリアル媒体を含むことができる。領域2は、領域1と境界界面を共有する第2の媒体であり、領域1に対して異なる構造パラメータを有する。領域2は、例えば、大気又は他の媒体などの任意の絶縁体を含むことができる。そのような境界界面に対する反射係数は、複素ブルースター角での入射に対してのみゼロとなる。Stratton,J.A.の「Electromagnetic Theory」(McGraw−Hill,1941,516ページ)を参照されたい。
各種実施形態によれば、本開示は、領域1を含む損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合した電磁界を生成する、様々な誘導表面導波プローブを説明する。各種実施形態によれば、そのような電磁界は、結果としてゼロ反射とすることができる損失性導電媒体の複素ブルースター角で入射する波面を実質的に合成する。
更に説明するために、ejωtの電界変化が仮定され、かつρ≠0及びz≧0(式中、zは領域1の表面に垂直な垂直座標であり、ρは円筒座標における半径寸法である)である領域2において、境界面に沿った境界条件を満たすZenneckのマクスウェル方程式の閉形式厳密解は、以下の電界及び磁界成分によって表現される。
Figure 2018532363
jωtの電界変化が仮定され、かつρ≠0及びz≦0である領域1において、境界面に沿った境界条件を満たすZenneckのマクスウェル方程式の閉形式厳密解は、以下の電界及び磁界成分によって表現される。
Figure 2018532363
これらの表現において、zは、領域1の表面に垂直な垂直座標であり、ρは、半径座標であり、
Figure 2018532363
は、第2種及びn次の複素引数ハンケル関数であり、uは、領域1の正の垂直(z)方向の伝搬定数であり、uは、領域2の垂直(z)方向の伝搬定数であり、σは、領域1の導電率であり、ωは、2πf(式中、fは励起の周波数である)に等しく、εは、自由空間の誘電率であり、εは、領域1の誘電率であり、Aは、発生源によって課される発生源定数であり、γは、表面波の放射伝搬定数である。
±z方向の伝搬定数は、領域1と領域2との間の境界面の上及び下に波動方程式を分離して、境界条件を課すことにより決定される。これを実行することにより、領域2では、以下の式が得られ、
Figure 2018532363
領域1では、以下の式が得られる。
Figure 2018532363
放射伝搬定数γは、以下の式により得られ、
Figure 2018532363
これは、複素表現であり、式中、nは、複素屈折率であり、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
上記の式のすべてにおいて、
Figure 2018532363
であり、式中、εは、領域1の比誘電率を含み、σは、領域1の導電率であり、εは、自由空間の誘電率であり、μは、自由空間の透磁率を含む。したがって、生成された表面波は、境界面に平行に伝搬し、境界面に垂直に指数関数的に減衰する。これは、消散として既知である。
したがって、式(1)〜(3)は、円筒状に対称な放射状に伝搬する導波モードであると考えることができる。Barlow,H.M.及びBrown,J.の「Radio Surface Waves」(Oxford University Press,1962,10〜12ページ,29〜33ページ)を参照されたい。本開示は、この「開境界」導波モードを励起する構造を詳述する。具体的には、各種実施形態によれば、誘導表面導波プローブは、電圧及び/又は電流が供給され、領域2と領域1との間の境界界面に対して配置された、適切なサイズの帯電端子を備える。これは、図3を参照することにより、より良好に理解することができる。図3は、損失性導電媒体203によって提示された平面に垂直な垂直軸zに沿って損失性導電媒体203(例えば、地球)の上方にある帯電端子Tを含む、誘導表面導波プローブ200aの例を示す。損失性導電媒体203は、領域1を構成し、第2の媒体206は、領域2を構成して、損失性導電媒体203と境界界面を共有する。
一実施形態によれば、損失性導電媒体203は、地球などのテレストリアル媒体を含むことができる。このために、そのようなテレストリアル媒体は、天然であろうと人工であろうと、すべての構造又はその上に含まれる形成物を含む。例えば、そのようなテレストリアル媒体は、岩、土、砂、淡水、海水、木、植物、及び我々の惑星を構成する他のすべての自然要素などの、自然要素を含むことができる。加えて、そのようなテレストリアル媒体は、コンクリート、アスファルト、建築材料、及び他の人工材料などの、人工要素を含むことができる。他の実施形態では、損失性導電媒体203は、天然に存在するものであろうと人工であろうと、地球以外のなんらかの媒体を含むことができる。他の実施形態では、損失性導電媒体203は、人工表面などの他の媒体、及び自動車、航空機、人工材料(合板、プラスチックシート、又は他の材料などの)又は他の媒体などの構造を含むことができる。
損失性導電媒体203がテレストリアル媒体又は地球を含む場合では、第2の媒体206は、地表の上の大気を含むことができる。そのように、大気は、空気及び地球の大気を構成する他の要素を含む「大気媒体」と呼ぶことができる。加えて、第2の媒体206が、損失性導電媒体203に対して他の媒体を含むことができることが可能である。
誘導表面導波プローブ200aは、例えば、垂直給電線導体を介して励起源212を帯電端子Tに結合する給電ネットワーク209を含む。各種実施形態によれば、任意の所与の時点で端子Tに印加される電圧に基づく電界を合成するために、電荷Qが帯電端子Tに課される。電界(E)の入射角(θ)に依存して、電界を、領域1を含む損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合することが可能である。
式(1)〜(6)のZenneck閉形式の解を考慮することにより、領域1と領域2との間のLeontovichインピーダンス境界条件は、以下の式のように表すことができる。
Figure 2018532363
式中、
Figure 2018532363
は、正の垂直(+z)方向の単位法線であり、
Figure 2018532363
は、上記の式(1)により表現される領域2の磁界強度である。式(13)は、式(1)〜(3)で示される電界及び磁界が結果として境界界面に沿った放射表面電流密度となることができることを意味し、放射表面電流密度は、以下の式により示すことができる。
Figure 2018532363
式中、Aは、定数である。更に、誘導表面導波プローブ200に近接すると(ρ≪λに対して)、上記の式(14)は、以下のような挙動を有することを留意されたい。
Figure 2018532363
負号は、電源電流(I)が図3に示すように上向きに垂直に流れるときに、「近接(close-in)」グラウンド電流は径方向内向きに流れることを意味する。「近接」のHφに場を整合することにより、以下の式であることを決定することができる。
Figure 2018532363
式中、式(1)〜(6)及び(14)において、q=Cである。したがって、式(14)の放射表面電流密度は、以下の式のように言い換えることができる。
Figure 2018532363
式(1)〜(6)及び(17)によって表現される電界は、地上波の伝搬に関連付けられた放射電磁界ではなく、損失性の境界面に拘束される伝送線モードの性質を有する。Barlow,H.M.及びBrown,J.の「Radio Surface Waves」(Oxford University Press,1962,1〜5ページ)を参照されたい。
この時点では、式(1)〜(6)及び(17)に使用されるハンケル関数の性質のレビューが、波動方程式のこれらの解に対して提供される。第1種及び第2種かつn次のハンケル関数は、第1種及び第2種の標準ベッセル関数の複素の組合せとして定義されることがわかる。
Figure 2018532363
これらの関数は、それぞれ、径方向内向きに
Figure 2018532363
及び外向きに
Figure 2018532363
伝搬する円筒状の波を表す。この定義は、e±jx=cos x±j sin xの関係に類似している。例えば、Harrington,R.F.の「Time−Harmonic Fields」(McGraw−Hill,1961,460〜463ページ)を参照されたい。
その
Figure 2018532363
が外向き波であることは、J(x)及びN(x)の級数定義から直接得られる、その独立変数を大きくした場合に漸近特性から認識することができる。誘導表面導波プローブから遠方では、
Figure 2018532363
これは、ejωtを乗じると、
Figure 2018532363
の空間的変動を有するej(ωt−kρ)の形態の外向きに伝搬する円筒状の波である。一次(n=1)解は、式(20a)から、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
誘導表面導波プローブに近接すると(ρ≪λに対して)、一次かつ第2種のハンケル関数は、以下の式のようにふるまう。
Figure 2018532363
これらの漸近表現は、複素量であることを留意されたい。xが実数量であるとき、式(20b)及び(21)は、
Figure 2018532363
だけ位相が異なり、これは、45°又は等価的にλ/8の追加の位相前進又は「位相増加」に対応する。第2種の一次ハンケル関数の近接及び遠方の漸近線は、それらがρ=Rの距離で等しい大きさである、ハンケル「交差」又は遷移点を有する。
したがって、ハンケル交差点を越えると、「遠方」表現は、ハンケル関数の「近接」表現に対して優位である。ハンケル交差点までの距離(又はハンケル交差距離)は、式(20b)及び(21)を−jγρに対して等しくして、Rについて解くことにより見出すことができる。x=σ/ωεで、遠方及び近接のハンケル関数漸近線は、周波数が低下するとハンケル交差点が外側に移動して、周波数依存であることを理解することができる。損失性導電媒体の導電率(σ)が変化すると、ハンケル関数漸近線もまた変化し得ることも留意されたい。例えば、土の導電率は、気象条件の変化と共に変化し得る。
図4を参照して、1850kHzの動作周波数でのσ=0.010mhos/mの導電率及びε=15の比誘電率の領域1に対する式(20b)及び(21)の一次ハンケル関数の大きさのグラフの例を示す。曲線115は、式(20b)の遠方漸近線の大きさであり、曲線118は、式(21)の近接漸近線の大きさであり、ハンケル交差点121がR=54フィートの距離で生じている。大きさは等しいが、ハンケル交差点121で、2つの漸近線の間に位相オフセットが存在する。ハンケル交差距離は、動作周波数の波長より相当小さいこともまた理解することができる。
領域2のZenneck閉形式解の式(2)及び(3)により得られる電界成分を考慮して、EとEρの比は、漸近的に以下の式になる。
Figure 2018532363
式中、nは、式(10)の複素屈折率であり、θは、電界の入射角である。加えて、式(3)のモード整合した電界の垂直成分は、漸近的に以下の式になる。
Figure 2018532363
これは、端子電圧において上げられた帯電端子の静電容量の絶縁されたコンポーネント上の自由電荷qfree=Cfree×Vに線形に比例する。
例えば、図3の持ち上げられた帯電端子Tの高さHは、帯電端子T上の自由電荷の量に影響を及ぼす。帯電端子Tが領域1のグラウンド平面付近にある場合、端子上の電荷Qの大部分は、「拘束」されている。帯電端子Tが上げられるにつれて、拘束電荷は、実質的にすべての絶縁された電荷が開放される高さに帯電端子Tが到達するまで少なくなる。
帯電端子Tに対する容量上昇の増大の利点は、持ち上げられた帯電端子T上の電荷がグラウンド平面から更に除去されて、結果として自由電荷の量qfreeの増大となり、エネルギを誘導表面導波モードに結合することである。帯電端子Tがグラウンド平面から離れて移動すると、電荷分布は、端子の表面により均一に分布するようになる。自由電荷の量は、帯電端子Tの自己容量に関係する。
例えば、球形端子の静電容量は、グラウンド平面の上の物理的高さの関数として表現することができる。完全なグラウンドの上のhの物理的高さでの球の静電容量は、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式中、球の直径は、2aであり、M=a/2hであって、hは、球形端子の高さである。これで理解することができるように、端子高さhの増大により、帯電端子の静電容量Cは、低減する。直径の約4倍(4D=8a)以上の高さの帯電端子Tの高度に対して、電荷分布は、球形端子回りでほぼ均一であり、これは、誘導表面導波モードへの結合を向上することができることを示すことができる。
十分に絶縁された端子の場合では、導体球の自己容量は、C=4πεaにより近似することができ、式中、aは、メートルでの球の半径である。円盤の自己容量は、C=8εaにより近似することができ、式中、aは、メートルでの円盤の半径である。帯電端子Tは、球、円盤、円筒、円錐、トーラス、フード、1つ以上のリング、又は任意の他のランダム化形状若しくは形状の組合せなどの、任意の形状を含むことができる。帯電端子Tの位置に対して、等価球直径を決定して使用することができる。
これは、帯電端子Tが損失性導電媒体203の上にh=Hの物理的高さに上げられた図3の例を参照して更に理解することができる。「拘束」電荷の影響を低減するために、帯電端子Tは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球の直径)の4倍の物理的高さに配置して、拘束された電荷の影響を低減することができる。
次に図5Aを参照して、図3の帯電端子T上の上げられた電荷Qにより生成された電界の光線光学の解釈を示す。光学におけるように、入射電界の反射を最小化することにより、損失性導電媒体203の誘導表面導波モードに結合されたエネルギを向上及び/又は最大化することができる。入射面(境界界面ではない)に平行に偏波された電界(E)に対して、入射電界の反射の量は、フレネル反射係数を使用して決定することができる。フレネル反射係数は、以下の式のように表現することができる。
Figure 2018532363
式中、θは、面法線に対して測定した従来の入射角である。
図5Aの例では、光線光学の解釈は、面法線
Figure 2018532363
に対して測定したθの入射角を有する入射面に平行に偏波された入射電界を示す。Γ(θ)=0である場合、入射電界の反射は存在しないことになり、したがって、入射電界は、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面導波モードに完全に結合されることになる。入射角が以下の式であるとき、式(25)の分子は、ゼロになることを理解することができる。
Figure 2018532363
式中、x=σ/ωεである。この複素入射角(θi,B)は、ブルースター角と呼ばれる。式(22)に戻って、式(22)及び(26)の両方において同じ複素ブルースター角(θi,B)の関係が存在することを理解することができる。
図5Aに示すように、電界ベクトルEは、入射面に平行に偏波された入射する不均一平面波として示すことができる。電界ベクトルEは、独立した水平及び垂直成分から、以下の式のように生成することができる。
Figure 2018532363
幾何学的に、図5Aの例示は、電界ベクトルEを以下の式により得ることができることを示唆する。
Figure 2018532363
場の比は以下の式であることを意味する。
Figure 2018532363
「ウェーブチルト(wave tilt)」と呼ばれる一般化パラメータWは、本明細書では、以下の式により得られる、水平電界成分と垂直電界成分の比として表される。
Figure 2018532363
これは、複素数であり、大きさ及び位相の両方を有する。領域2内の電磁波に対して、ウェーブチルト角(Ψ)は、領域1との境界界面での波面の法線と境界界面の接線との間の角度に等しい。これは、放射状の円筒状の誘導表面波に関する電磁波の等位相面及びそれらの法線を示す、図5Bでより容易に理解することができる。完全導体との境界界面(z=0)において、波面法線は、境界界面の接線に平行であり、結果としてW=0となる。しかし、損失性誘電体の場合では、波面法線がz=0で境界界面の接線に平行ではないため、ウェーブチルトWは存在する。
式(30b)を誘導表面波に適用することにより、以下の式が得られる。
Figure 2018532363
複素ブルースター角(θi,B)に等しい入射角で、式(25)のフレネル反射係数は、以下の式により示すように、ゼロになる。
Figure 2018532363
式(22)の複素数の場の比を調整することにより、入射電界を、反射が低減又は除去される複素角で入射するように合成することができる。この比を
Figure 2018532363
として確立することにより、結果として複素ブルースター角で入射する合成された電界となり、反射をゼロにする。
電気的実効高の概念は、複素入射角を有する電界を誘導表面導波プローブ200と合成することに更なる洞察を提供することができる。電気的実効高(heff)は、以下の式のように定義されている。
Figure 2018532363
これは、hの物理高(又は長さ)を有するモノポールに対するものである。この表現は、構造に沿った波源分布の大きさ及び位相に依存するため、実効高(又は長さ)は、一般的に複素数である。構造の分布電流I(z)の積分は、構造の物理高(h)にわたって実行され、構造の底部(又は入力)を介して上向きに流れるグラウンド電流(I)に対して正規化される。構造に沿って分配された電流は、以下の式により表現することができる。
Figure 2018532363
式中、βは、構造上を伝搬する電流に対する伝搬係数である。図3の例では、Iは、誘導表面導波プローブ200aの垂直構造に沿って分配される電流である。
例えば、構造の底部の低損失コイル(例えば、ヘリカルコイル)、及びこのコイルと帯電端子Tとの間に接続された垂直給電線導体を含む給電ネットワーク209を考えてみる。コイル(又はヘリカル遅延線)に起因する位相遅延は、θ=βであり、式中、lは、物理的長さであり、以下の式は、伝搬係数である。
Figure 2018532363
式中、Vは、構造上の速度係数であり、λは、供給される周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。位相遅延は、グラウンド(杭)電流Iに対して測定される。
加えて、垂直給電線導体の長さlに沿った空間位相遅延は、θ=βにより得ることができ、式中、βは、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数である。いくつかの実装形態では、誘導表面導波プローブ200aの物理的高さhと垂直給電線導体の長さlとの間の差は、供給周波数での波長(λ)より相当小さいため、空間位相遅延は、θ=βにより近似することができる。結果として、コイル及び垂直給電線導体を介した全位相遅延は、Φ=θ+θであり、物理的構造の底部からコイルの上部に供給される電流は、以下の式である。
Figure 2018532363
式中、Φは、グラウンド(杭)電流Iに対して測定された全位相遅延である。その結果として、誘導表面導波プローブ200の電気的実効高は、以下の式により近似することができる。
Figure 2018532363
この式は、物理的高さh≪λである場合に対するものである。Φの角度(又は位相シフト)でのモノポールの複素実効高heff=hは、ソース電界を誘導表面導波モードに整合させ、誘導表面波を損失性導電媒体203上に送出させるように、調整することができる。
図5Aの例では、光線光学を使用して、ハンケル交差距離(R)121で複素ブルースター入射角(θi,B)を有する入射電界(E)の複素角三角法を例示している。式(26)から、損失性導電媒体に対して、ブルースター角は、複素数であり、以下の式により規定されることを思い出されたい。
Figure 2018532363
電気的に、幾何学的パラメータは、帯電端子Tの電気的な実効高(heff)によって、以下の式により関連付けられる。
Figure 2018532363
式中、Ψi,B=(π/2)−θi,Bは、損失性導電媒体の表面から測定されたブルースター角である。誘導表面導波モードに結合するために、ハンケル交差距離での電界のウェーブチルトは、電気的な実効高とハンケル交差距離の比として表現することができる。
Figure 2018532363
物理的高さ(h)及びハンケル交差距離(R)の両方が実数量であるため、ハンケル交差距離(R)での所望の誘導表面ウェーブチルト角(Ψ)は、複素実効高(heff)の位相(Φ)に等しい。これは、コイルの供給点での位相、したがって、式(37)の位相シフトを変更することにより、複素実効高の位相Φを操作して、ハンケル交差点121での誘導表面導波モードのウェーブチルト角Ψに整合させることができる(Φ=Ψ)ことを意味する。
図5Aで、損失性導電媒体表面に沿った長さRの隣接する辺、及び、Rでのハンケル交差点121と帯電端子Tの中心との間に延びる光線124と、ハンケル交差点121と帯電端子Tとの間の損失性導電媒体表面127との間で測定された複素ブルースター角Ψi,Bを有する、直角三角形が示されている。帯電端子Tを物理的高さhに配置して、適切な位相遅延Φを有する電荷で励起して、結果として生じる電界は、ハンケル交差距離Rで、かつブルースター角で、損失性導電媒体の境界界面に入射する。これらの条件下で、反射なしに又は実質的に無視できる反射で、誘導表面導波モードを励起することができる。
実効高(heff)の位相シフトΦを変更することなく帯電端子Tの物理的高さが低減される場合、結果として生じる電界は、誘導表面導波プローブ200から低減した距離においてブルースター角で損失性導電媒体203と交差する。図6は、電界がブルースター角で入射する距離についての帯電端子Tの物理的高さを低減する効果をグラフで示す。高さがhからhを経てhまで低減されると、電界が損失性導電媒体(例えば、地球)とブルースター角で交差する点は、帯電端子位置に近づいて移動する。しかし、式(39)が示すように、帯電端子Tの高さH(図3)は、ハンケル関数の遠方コンポーネントを励起するために、物理的高さ(h)以上でなければならない。帯電端子Tを実効高(heff)以上に配置して、損失性導電媒体203を、図5Aに示すように、ハンケル交差距離(R)121以上でブルースター入射角(Ψi,B=(π/2)−θi,B)で照射することができる。帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化するために、上述したように、高さは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球体直径)の4倍でなければならない。
誘導表面導波プローブ200は、複素ブルースター角で損失性導電媒体203の表面を照射して、それによって、Rのハンケル交差点121で(又はその向こうの)誘導表面波モードに実質的にモード整合することにより径方向の表面電流を励起する波動に対応するウェーブチルトを有する電界を確立するように構成することができる。
図7を参照して、帯電端子Tを含む誘導表面導波プローブ200bの例のグラフ表示を示す。AC源212は、例えば、ヘリカルコイルなどのコイル215を含む給電ネットワーク209(図3)を介して誘導表面導波プローブ200bに結合される帯電端子Tに対する励起源として機能する。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。いくつかの実施形態では、AC源212のコイル215への結合を向上及び/又は最大化するために、インピーダンス整合ネットワークを含めることができる。
図7に示すように、誘導表面導波プローブ200bは、損失性導電媒体203によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された上部帯電端子T(例えば、高さhにある球)を含むことができる。第2の媒体206は、損失性導電媒体203の上に配置されている。帯電端子Tは、自己容量Cを有する。動作中、任意の所与の時点での端子Tに印加される電圧に依存して、電荷Qが端子Tに課される。
図7の例では、コイル215は、第1の端部で接地杭218に、かつ垂直給電線導体221を介して帯電端子Tに結合される。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへのコイル接続は、図7に示すように、コイル215のタップ224を使用して調整することができる。コイル215は、コイル215の下側部分のタップ227を介してAC源212によって、動作周波数で励振させることができる。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。
誘導表面導波プローブ200の構造及び調整は、伝送周波数、損失性導電媒体の条件(例えば、土の導電率σ及び比誘電率ε)、及び帯電端子Tのサイズなどの、様々な動作条件に基づく。屈折率は、式(10)及び(11)から、以下の式のように計算することができる。
Figure 2018532363
式中、x=σ/ωεであり、ω=2πfである。導電率σ及び比誘電率εは、損失性導電媒体203の試験測定値により決定することができる。面法線から測定される複素ブルースター角(θi,B)もまた、式(26)から、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
又は、以下の式のように図5Aに示すように表面から測定される。
Figure 2018532363
ハンケル交差距離(WRx)でのウェーブチルトもまた、式(40)を使用して見出すことができる。
ハンケル交差距離もまた、図4により示すように、−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより、見出すことができる。次に、ハンケル交差距離及び複素ブルースター角を使用して式(39)から、電気的な実効高を、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
式(44)から理解することができるように、複素実効高(heff)は、帯電端子Tの物理的高さ(h)に関連付けられた大きさ、及びハンケル交差距離(R)でのウェーブチルト角(Ψ)に関連付けられた位相遅延(Φ)を含む。これらの変数及び選択された帯電端子Tの構成を用いて、誘導表面導波プローブ200の構成を決定することが可能である。
物理的高さ(h)以上に配置された帯電端子Tを用いて、給電ネットワーク209(図3)及び/又は給電ネットワークを帯電端子Tに接続する垂直給電線を調整して、帯電端子T上の電荷Qの位相(Φ)をウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に整合することができる。帯電端子Tのサイズは、端子に課される電荷Qのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周辺の空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。
ヘリカル巻線コイルの位相遅延θは、Corum,K.L.及びJ.F.Corumの「RF Coils,Helical Resonators and Voltage Magnification by Coherent Spatial Modes」(Microwave Review,Vol.7,No.2,September 2001,36〜45ページ)により説明されているように、マクスウェル方程式から決定することができ、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。H/D>1のヘリカルコイルに対して、コイルの縦軸に沿った波動の伝搬速度(υ)と光速(c)の比、又は「速度係数」は、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式中、Hは、ソレノイドコイルの軸方向長さであり、Dは、コイル直径であり、Nは、コイルの巻数であり、s=H/Nは、コイルの巻線間隔(又はらせんピッチ)であり、λは、自由空間の波長である。この関係に基づいて、ヘリカルコイルの電気長又は位相遅延は、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
らせんがらせん状に巻かれている、又は短くかつ太い場合、原理は同じであるが、V及びθは、試験的測定により得る方がより容易である。ヘリカル伝送線の特性(波動)インピーダンスに対する表現もまた、以下の式のように導出されている。
Figure 2018532363
構造の空間位相遅延θは、垂直給電線導体221(図7)の進行波の位相遅延を使用して決定することができる。完全グラウンド平面の上の円筒形垂直導体の静電容量は、以下の式のように表現することができる。
Figure 2018532363
式中、hは、導体の垂直長さ(又は高さ)であり、aは、半径である(mks単位での)。ヘリカルコイルと同様に、垂直給電線導体の進行波の位相遅延は、以下の式により得ることができる。
Figure 2018532363
式中、βは、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数であり、hは、垂直給電線導体の垂直長さ(又は高さ)であり、Vは、ワイヤ上の速度係数であり、λは、供給周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。均一な円筒形導体に対して、速度係数は、V≒0.94又は約0.93〜約0.98の範囲の定数である。支柱が均一な伝送線であると考えられる場合、その平均特性インピーダンスは、以下の式により近似することができる。
Figure 2018532363
式中、均一な円筒形導体に対してV≒0.94であり、aは、導体の半径である。単線給電線の特性インピーダンスに対するアマチュア無線文献で用いられてきた代替的表現は、以下の式により得ることができる。
Figure 2018532363
式(51)は、単線フィーダに対するZが周波数と共に変化することを意味する。位相遅延は、静電容量及び特性インピーダンスに基づいて決定することができる。
帯電端子Tを図3に示すように損失性導電媒体203の上方に配置して、給電ネットワーク209は、ハンケル交差距離でのウェーブチルト角(Ψ)に等しい複素実効高(heff)の位相シフト(Φ)、又はΦ=Ψで帯電端子Tを励起するように調整することができる。この条件が満たされるとき、帯電端子T上のQを振動させる電荷によって生成される電界は、損失性導電媒体203の表面に沿って進行する誘導表面導波モードに結合される。例えば、ブルースター角(θi,B)、垂直給電線導体221(図7)に関連付けられた位相遅延(θ)、及びコイル215(図7)の構成が既知である場合、振動する電荷Qを位相Φ=Ψで帯電端子Tに課すように、タップ224(図7)の位置を決定して調整することができる。タップ224の位置を調整して、進行表面波の誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。タップ224の位置を越える余分なコイル長さを除去して、容量効果を低減することができる。垂直線の高さ及び/又はヘリカルコイルの幾何学的パラメータもまた、変更することができる。
損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードへの結合は、帯電端子T上の電荷Qに関連付けられた複素影像平面に関する定在波の共振のために誘導表面導波プローブ200を同調させることにより、向上及び/又は最適化することができる。これを行なうことにより、帯電端子T上の増大した及び/又は最大の電圧(したがって、電荷Q)に対して、誘導表面導波プローブ200の特性を調整することができる。図3に戻って、領域1の損失性導電媒体203の影響は、影像法の分析を使用して確認することができる。
物理的に、完全導体平面の上方配置された持ち上げられた電荷Qは、完全導体平面上の自由電荷を誘引し、この自由電荷は、次に、持ち上げられた電荷Qの下の領域内に「集積する」。結果として生じる完全導体平面上の「拘束」電気の分布は、ベル型曲線に類似している。持ち上げられた電荷Qの電位にその下の誘導された「集積」電荷の電位を加えた重ね合わせは、完全導体平面に対するゼロ等電位面を強制する。完全導体平面の上の領域内の電界を説明する境界値問題の解は、持ち上げられた電荷からの電界が完全導体平面の下の対応する「影像」電荷からの電界と重ね合わされる、影像電荷の古典的概念を使用して得ることができる。
この解析はまた、誘導表面導波プローブ200の下の実効影像電荷Q'の存在を仮定することにより、損失性導電媒体203に対しても使用することができる。実効影像電荷Q'は、図3に示すように、導電性影像グラウンド平面130回りに帯電端子T上の電荷Qと同時に発生する。しかし、影像電荷Q'は、完全導体の場合になるように、単になんらかの実数の深さに配置され、かつ帯電端子T上の一次ソース電荷Qと180°位相がずれているのではない。むしろ、損失性導電媒体203(例えば、テレストリアル媒体)は、位相シフトした影像を提示する。すなわち、影像電荷Q'は、損失性導電媒体203の表面(又は物理的境界)の下の複素深さにある。複素影像深さの説明のために、Wait,J.R.の「Complex Image Theory−Revisited」(IEEE Antennas and Propagation Magazine,Vol.33,No.4,August 1991,27〜29ページ)を参照し、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
電荷Qの物理的高さ(H)に等しい深さにある影像電荷Q'の代わりに、導電性影像グラウンド平面130(完全導体を表す)が、z=−d/2の複素深さに配置されて、影像電荷Q'は、−D=−(d/2+d/2+H)≠Hにより得られる複素深さ(すなわち、「深さ」は大きさ及び位相の両方を有する)に見える。地球の上に垂直に偏波されたソースに対して、
Figure 2018532363
であり、式中、
Figure 2018532363
であり、式(12)に示すようである。次に、影像電荷の複素数の間隔は、境界面が誘電体又は完全導体のいずれかである場合には発生しない追加の位相シフトに、外部電界が遭遇することを意味する。損失性導電媒体では、波面法線は、領域1と領域2との間の境界界面ではなくz=−d/2の導電性影像グラウンド平面130の接線に平行である。
損失性導電媒体203が物理的境界136を有する有限導体の地球133である、図8Aに示す場合を考えてみる。有限導体の地球133は、物理的境界136の下の複素数の深さzに配置された、図8Bに示すような完全導電性影像グラウンド平面139により置換えることができる。この等価表現は、物理的境界136で境界面を見下ろすとき、同じインピーダンスを有する。図8Bの等価表現は、図8Cに示すような等価伝送線としてモデル化することができる。等価構造の断面は、完全導電性影像平面のインピーダンスを短絡(z=0)とした(z方向の)端部負荷伝送線として表される。深さzは、地球を見下ろすTEM波のインピーダンスを図8Cの伝送線路を見て見た影像グラウンド平面のインピーダンスzinに等しくすることにより決定することができる。
図8Aの場合では、上部領域(空気)142内の伝搬定数及び波動の特性インピーダンスは、以下の式である。
Figure 2018532363
損失性の地球133では、伝搬定数及び波動の特性インピーダンスは、以下の式である。
Figure 2018532363
法線入射に対して、図8Bの等価表現は、特性インピーダンスが空気のもので(z)、γの伝搬定数を有し、長さがzであるTEM伝送線と等価である。そのようにして、図8Cの短絡した伝送線に対して境界面で見た影像グラウンド平面のインピーダンスZinは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
図8Cの等価モデルに関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンスZinを図8Aの法線入射波のインピーダンスに等しくして、zについて解くことにより、短絡(完全導電性影像グラウンド平面139)までの距離が、以下の式のように得られる。
Figure 2018532363
式中、逆双曲線正接に対する級数展開の第一項のみがこの近似に関して考慮されている。空気領域142内では、伝搬定数は、γ=jβであるので、Zin=jZtanβ(これは実数zに対する単なる虚数である)であるが、zは、σ≠0である場合に複素数値である。したがって、zが複素距離である場合のみ、Zin=Zである。
図8Bの等価表現が完全導電性影像グラウンド平面139を含むため、地球の表面(物理的境界136)にある電荷又は電流に対する影像深さは、影像グラウンド平面139の反対側の距離z、又は地球の表面(z=0に配置された)の下のd=2×zに等しい。したがって、完全導電性影像グラウンド平面139までの距離は、以下の式により近似することができる。
Figure 2018532363
加えて、「影像電荷」は、実電荷に「等しくかつ反対」であることになるので、深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面139の電位は、ゼロであることになる。
電荷Qが図3に示すように地球の表面の上の距離Hに持ち上げられた場合、影像電荷Q'は、表面の下のD=d+Hの複素距離、又は影像グラウンド平面130の下のd/2+Hの複素距離にある。図7の誘導表面導波プローブ200bは、図8Bの完全導電性影像グラウンド平面139に基づくことができる等価単線伝送線路の影像平面モデルとしてモデル化することができる。図9Aは、等価単線伝送線路の影像平面モデルの例を示し、図9Bは、図8Cの短絡した伝送線を含む古典的等価伝送線路モデルの例を示す。
図9A及び9Bの等価影像平面モデルでは、Φ=θ+θは、地球133(又は損失性導電媒体203)を基準にした誘導表面導波プローブ200の進行波の位相遅延であり、θ=βHは、度で表現した物理的長さHのコイル215(図7)の電気長であり、θ=βは、度で表現した物理的長さhの垂直給電線導体221(図7)の電気長であり、θ=βd/2は、影像グラウンド平面139と地球133(又は損失性導電媒体203)の物理的境界136との間の位相シフトである。図9A及び9Bの例では、Zは、オームでの持ち上げられた垂直給電線導体221の特性インピーダンスであり、Zは、オームでのコイル215の特性インピーダンスであり、Zは、自由空間の特性インピーダンスである。
誘導表面導波プローブ200の底部で、構造を「見上げて」見たインピーダンスは、Z=Zbaseである。以下の式の負荷インピーダンスで、
Figure 2018532363
(式中、Cは、帯電端子Tの自己容量である)、垂直給電線導体221(図7)を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
コイル215(図7)を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
誘導表面導波プローブ200の底部で、損失性導電媒体203を「見下して」見たインピーダンスは、Z=Zinであり、これは以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式中、Z=0である。
損失を無視して、等価影像平面モデルは、物理的境界136でZ+Z=0である場合、共振に同調することができる。又は、低損失の場合では、物理的境界136でX+X=0であり、式中、Xは、対応するリアクタンス成分である。したがって、誘導表面導波プローブ200を「見上げた」物理的境界136でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。プローブの電界の損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの結合を向上及び/又は最大化するΦ=Ψであるように、媒体のウェーブチルトΨの角度に等しい進行波の位相遅延Φを維持しながら、帯電端子Tの負荷インピーダンスZを調整することにより、図9A及び9Bの等価影像平面モデルを、影像グラウンド平面139に対する共振に調整することができる。この方法で、等価複素影像平面モデルのインピーダンスは、単に抵抗性であり、これは、電圧及び端子T上の持ち上げられた電荷を最大化するプローブ構造上の重ね合わせた定在波を維持し、式(1)〜(3)及び(16)により、伝搬する表面波を最大化する。
ハンケル解に従って、誘導表面導波プローブ200によって励起される誘導表面波は、外向きに伝搬する進行波である。誘導表面導波プローブ200(図3及び図7)の帯電端子Tと接地杭218との間の給電ネットワーク209に沿ったソース分布は、実際には、構造上の進行波に定在波を加えた重ね合わせで構成される。帯電端子Tを物理的高さh以上に配置して、給電ネットワーク209を通って移動する進行波の位相遅延は、損失性導電媒体203に関連付けられたウェーブチルト角に整合される。このモード整合により、進行波を損失性導電媒体203に沿って送出することができる。進行波に対して位相遅延が確立されたら、帯電端子Tの負荷インピーダンスZは、プローブ構造を−d/2の複素深さにある影像グラウンド平面(図3の130、又は図8の139)に対して定在波の共振に至らせるように調整される。この場合では、影像グラウンド平面から見たインピーダンスは、ゼロのリアクタンスを有し、帯電端子T上の電荷は、最大化される。
進行波現象と定在波現象との間の差異は、(1)長さdの伝送線の区間(「遅延線」と呼ばれることもある)上の進行波の位相遅延(θ=βd)は、伝搬時間遅延に起因するのに対して、(2)定在波(前方及び後方に伝搬する波からなる)の位置依存性の位相は、線長さの伝搬時間遅延及び異なる特性インピーダンスの線区間の間の境界面でのインピーダンス遷移の両方に依存することである。正弦波定常状態で動作する伝送線の区間の物理的長さに起因して発生する位相遅延に加えて、Zoa/Zobの比に起因するインピーダンスの不連続点での追加の反射係数位相が存在する。式中、Zoa及びZobは、例えば、特性インピーダンスZoa=Z(図9B)のヘリカルコイル区間の区間及び特性インピーダンスZob=Z(図9B)の垂直給電線導体の直線区間などの、伝送線の2つの区間の特性インピーダンスである。
この現象の結果として、大いに異なる特性インピーダンスの2つの相対的に短い伝送線区間を使用して、非常に大きな位相シフトを提供することができる。例えば、低インピーダンス及び高インピーダンスの、合わせて例えば0.05λの物理的長さになる、伝送線の2つの区間からなるプローブ構造を作製して、0.25λ共振と等価である90°の位相シフトを提供することができる。これは、特性インピーダンスの大きなジャンプに起因する。この方法で、物理的に短いプローブ構造を、2つの物理的長さを組み合わせたより電気的に長くすることができる。これを、インピーダンス比の不連続点が位相の大きなジャンプを提供する図9A及び9Bに示す。区間が一体に接合されたインピーダンスの不連続点は、実質的な位相シフトを提供する。
図10を参照して、損失性導電媒体203(図3)の表面に沿って誘導表面進行波を送出する、誘導表面導波プローブ200(図3及び図7)を損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合するように調整する例を示す流れ図150を示す。153で開始して、誘導表面導波プローブ200の帯電端子Tは、損失性導電媒体203の上の定義された高さに配置される。損失性導電媒体203の特性及び誘導表面導波プローブ200の動作周波数を利用して、ハンケル交差距離はまた、図4により示すように−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより見出すことができる。複素屈折率(n)は、式(41)を使用して決定することができ、次に、複素ブルースター角(θi,B)は、式(42)から決定することができる。次に、帯電端子Tの物理的高さ(h)は、式(44)から決定することができる。帯電端子Tは、ハンケル関数の遠方成分を励起するために、物理的高さ(h)以上でなければならない。この高さの関係は、表面波を送出するときに最初に考慮される。帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化するために、高さは、少なくとも帯電端子Tの球直径(又は等価な球体直径)の4倍でなければならない。
156で、帯電端子T上の持ち上げられた電荷Qの電気的位相遅延Φは、複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θ)及び/又は垂直給電線導体の位相遅延(θ)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に等しくするように調整することができる。式(31)に基づいて、ウェーブチルト角(Ψ)は、以下の式から決定することができる。
Figure 2018532363
次に、電気的位相Φは、ウェーブチルト角に整合することができる。この角度(又は位相)の関係は、表面波を送出するときに次に考慮される。例えば、電気的位相遅延Φ=θ+θは、コイル215(図7)の幾何学的パラメータ及び/又は垂直給電線導体221(図7)の長さ(又は高さ)を変更することにより調整することができる。Φ=Ψに整合することにより、境界界面で複素ブルースター角を有するハンケル交差距離(R)以上で電界を確立して、表面導波モードを励起して損失性導電媒体203に沿って進行波を送出することができる。
次に159で、帯電端子Tの負荷インピーダンスは、誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルを共振させるように調整される。図9A及び9Bの導電性影像グラウンド平面139(又は図3の130)の深さ(d/2)は、式(52)、(53)及び(54)、並びに測定することができる損失性導電媒体203(例えば、地球)の値を使用して決定することができる。その深さを使用して、影像グラウンド平面139と損失性導電媒体203の物理的境界136との間の位相シフト(θ)は、θ=βd/2を使用して決定することができる。次に、損失性導電媒体203を「見下ろして」見たようなインピーダンス(Zin)は、式(65)を使用して決定することができる。この共振関係は、送出される表面波を最大化すると考えることができる。
コイル215の調整されたパラメータ及び垂直給電線導体221の長さに基づいて、速度係数、位相遅延、並びにコイル215及び垂直給電線導体221のインピーダンスは、式(45)〜(51)を使用して決定することができる。加えて、帯電端子Tの自己容量(C)は、例えば、式(24)を使用して決定することができる。コイル215の伝搬係数(β)は、式(35)を使用して決定することができ、垂直給電線導体221に対する伝搬位相定数(β)は、式(49)を使用して決定することができる。自己容量並びにコイル215及び垂直給電線導体221の決定された値を使用して、コイル215を「見上げて」見たような誘導表面導波プローブ200のインピーダンス(Zbase)は、式(62)、(63)及び(64)を使用して決定することができる。
誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルは、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのリアクタンス成分Xinを相殺するように、又はXbase+Xin=0であるように、負荷インピーダンスZを調整することにより、共振するよう整調することができる。したがって、誘導表面導波プローブ200を「見上げた」物理的境界136でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZは、帯電端子Tの電気的位相遅延Φ=θ+θを変更することなく帯電端子Tの静電容量(C)を変更することにより、調整することができる。反復的手法を採用して、導電性影像グラウンド平面139(又は130)に対する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZを整調することができる。この方法で、損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電界の結合を、向上及び/又は最大化することができる。
これは、数値例を有する状況を例示することにより、より良好に理解することができる。1.85MHzの動作周波数(f)でヘリカルコイル及び垂直給電線導体を介して励起される帯電端子Tを上部に有する、物理的高さhの上部装荷垂直スタブを含む誘導表面導波プローブ200を考えてみる。16フィートの高さ(H)、並びにε=15の比誘電率及びσ=0.010mhos/mの導電率を有する損失性導電媒体203(例えば、地球)を用いて、いくつかの表面波伝搬パラメータを、f=1.850MHzに対して計算することができる。これらの条件下で、ハンケル交差距離は、h=5.5フィートの物理的高さでR=54.5フィートであることを見出すことができ、これは、帯電端子Tの実際の高さより相当低い。H=5.5フィートの帯電端子高さを使用することができたが、より高いプローブ構造は、拘束静電容量を低減して、帯電端子T上のより大きな割合の自由電荷を可能にし、より大きな電界強度及び進行波の励起を提供した。
波長は、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
式中、cは光速である。複素屈折率は、以下の式である。
Figure 2018532363
これは式(41)から得られ、式中、x=σ/ωεであり、ω=2πfである。複素ブルースター角は、以下の式である。
Figure 2018532363
これは式(42)から得られる。式(66)を使用して、ウェーブチルトの値は、以下の式として決定することができる。
Figure 2018532363
したがって、ヘリカルコイルは、Φ=Ψ=40.614°に整合するように調整することができる。
垂直給電線導体(0.27インチの直径を有する均一な円筒状の導体として近似される)の速度係数は、V≒0.93として得ることができる。h≪λであるため、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数は、以下の式のように近似することができる。
Figure 2018532363
式(49)から、垂直給電線導体の位相遅延は、以下の式である。
Figure 2018532363
θ=28.974°=40.614°−11.640°であるようにヘリカルコイルの位相遅延を調整することにより、Φは、Ψに等しいことになり、誘導表面導波モードに整合する。ΦとΨとの間の関係を示すために、図11は、周波数の範囲にわたる両方のグラフを示す。Φ及びΨの両方が周波数依存であるため、それらの対応する曲線が約1.85MHzで互いに交差することがわかる。
0.0881インチの導体直径、30インチのコイル直径(D)、及び4インチの巻きの間の間隔(s)を有するヘリカルコイルに対して、コイルに対する速度係数は、式(45)を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
式(35)からの伝搬係数は、以下の式である。
Figure 2018532363
θ=28.974°で、ソレノイドコイルの軸方向長さ(H)は、式(46)を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
この高さは、垂直給電線導体が接続されるヘリカルコイル上の位置を決定し、結果として、8.818巻(N=H/s)のコイルとなる。
ウェーブチルト角(Φ=θ+θ=Ψ)に整合するように調整されたコイル及び垂直給電線導体の進行波の位相遅延で、帯電端子Tの負荷インピーダンス(Z)は、誘導表面波プローブ200の等価影像平面モデルの定在波共振のために調整することができる。測定された地球の誘電率、導電率、及び透磁率から、放射伝搬定数は、式(57)を使用して決定することができる。
Figure 2018532363
導電性影像グラウンド平面の複素深さは、式(52)から、以下の式のように近似することができる。
Figure 2018532363
導電性影像グラウンド平面と地球の物理的境界との間の対応する位相シフトは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式(65)を使用して、損失性導電媒体203(すなわち、地球)を「見下ろして」見たインピーダンスは、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
損失性導電媒体203を「見下ろして」見たリアクタンス成分(Xin)を誘導表面波プローブ200を「見上げて」見たリアクタンス成分(Xbase)と整合することにより、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。これは、コイル及び垂直給電線導体の進行波の位相遅延を変更することなく帯電端子Tの静電容量を調整することにより、実現することができる。例えば、帯電端子の静電容量(C)を61.8126pFに調整することにより、式(62)からの負荷インピーダンスは、以下の式となる。
Figure 2018532363
そして境界でのリアクタンス成分は整合される。
式(51)を使用して、垂直給電線導体(0.27インチの直径(2a)を有する)のインピーダンスは、以下の式のように得られる。
Figure 2018532363
垂直給電線導体を「見上げて」見たインピーダンスは、式(63)により、以下の式のように得られる。
Figure 2018532363
式(47)を使用して、ヘリカルコイルの特性インピーダンスは、以下の式のように得られる。
Figure 2018532363
コイルを「見上げて」見たインピーダンスは、式(64)により、以下の式のように得られる。
Figure 2018532363
式(79)の解と比較すると、リアクタンス成分が反対かつおおよそ等しく、したがって、互いの共役であることを理解することができる。したがって、完全導電性影像グラウンド平面から図9A及び9Bの等価影像平面モデルを「見上げて」見たインピーダンス(Zip)は、抵抗のみ、又はZip=R+j0である。
誘導表面導波プローブ200(図3)によって生成される電界が、給電ネットワークの進行波の位相遅延をウェーブチルト角に整合することにより確立され、かつプローブ構造が複素深さz=−d/2の完全導電性影像グラウンド平面に対して共振されるとき、電界は、損失性導電媒体上の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合され、誘導表面進行波が損失性導電媒体の表面に沿って送出される。図1に示すように、誘導電磁界の誘導電界強度曲線103は、
Figure 2018532363
の特徴的な指数関数的減衰を有し、両対数目盛上で独特の屈曲部109を呈する。
要約すれば、解析的に及び実験的にの両方で、誘導表面導波プローブ200の構造上の進行波成分は、表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)に整合する(Φ=Ψ)、その上部端子での位相遅延(Φ)を有する。この条件下で、表面導波路は、「モード整合」していると考えることができる。更に、誘導表面導波プローブ200の構造上の共振定在波成分は、帯電端子TでVMAXを有し、損失性導電媒体203の物理的境界136(図8B)での接続部ではなく、z=−d/2の複素深さでZip=Rip+j0である下の影像平面139(図8B)でVMINを有する。最後に、帯電端子Tは、複素ブルースター角で損失性導電媒体203に入射する電磁波が
Figure 2018532363
の項が優位である距離(≧R)で入射するように、図3の十分な高さH(h≧RtanΨi,B)である。無線伝送及び/又は電力供給系に役立つように、1つ以上の誘導表面導波プローブと共に、受信回路を用いることができる。
図3に戻って、誘導表面導波プローブ200の動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、適応プローブ制御システム230を使用して、誘導表面導波プローブ200の動作を制御するように、給電ネットワーク209及び/又は帯電端子Tを制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200の負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。式(31)、(41)及び(42)から理解することができるように、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、及びウェーブチルト(|W|ejΨ)は、例えば、気象条件から結果として生じる土の導電率及び誘電率の変化により影響を受けることがある。
例えば、導電率測定プローブ、誘電率センサ、グラウンド・パラメータ計、電界計、電流モニタ、及び/又は負荷受信器などの装置を使用して、動作条件の変化をモニタして、適応プローブ制御システム230に現在の動作条件に関する情報を提供することができる。次に、プローブ制御システム230は、誘導表面導波プローブ200に1つ以上の調整を行なって、誘導表面導波プローブ200に対する指定された動作条件を維持することができる。例えば、湿度及び温度が変化すると、土の導電率もまた、変化することになる。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置に配置することができる。一般的に、動作周波数に対するハンケル交差距離R又はその付近の導電率及び/又は誘電率をモニタすることが望ましいであろう。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置(例えば、それぞれの象限内の)に配置することができる。
導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、周期的に導電率及び/又は誘電率を評価して、その情報をプローブ制御システム230に通信するように構成することができる。この情報は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な有線又は無線通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介してプローブ制御システム230に通信することができる。モニタした導電率及び/又は誘電率に基づいて、プローブ制御システム230は、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、及び/又はウェーブチルト(|W|ejΨ)の変化を評価し、誘導表面導波路プローブ200を調整して、ウェーブチルト角(Ψ)に等しい給電ネットワーク209の位相遅延(Φ)を維持する、かつ/又は誘導表面導波プローブ200の等価影像平面モデルの共振を維持することができる。これは、例えば、θ、θ、及び/又はCを調整することにより、実現することができる。例えば、プローブ制御システム230は、帯電端子Tの自己容量、及び/又は帯電端子Tに適用される位相遅延(θ、θ)を調整して、誘導表面波の電気的送出効率をその最大又は最大付近に維持することができる。例えば、帯電端子Tの自己容量は、端子のサイズを変更することにより、変更することができる。電荷分布もまた、帯電端子Tのサイズを増大させることにより向上することができ、これにより、帯電端子Tからの放電の可能性を低減することができる。他の実施形態では、帯電端子Tは、負荷インピーダンスZを変更するように調整することができる、可変インダクタンスを含むことができる。帯電端子Tに適用される位相は、送出効率を最大化するように、コイル215(図7)上のタップ位置を変更することにより、及び/又はコイル215に沿った複数の既定のタップを含めて異なる既定のタップ位置の間で切換えることにより、調整することができる。
電界計又は電界強度(field strength)(FS)計もまた、誘導表面導波プローブ200回りに分布させて、誘導表面波に関連付けられた電界の電界強度を測定することができる。電界計又はFS計は、電界強度及び/又は電界強度(例えば、電界の強度)の変化を検出して、その情報をプローブ制御システム230に通信するように構成することができる。この情報は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介してプローブ制御システム230に通信することができる。動作中に負荷及び/又は環境条件が変化する又は異なると、誘導表面導波プローブ200を調整して、FS計の位置での指定された電界強度(単数又は複数)を維持し、供給している受信器及び負荷への適切な送電を確実にすることができる。
例えば、帯電端子Tに適用される位相遅延(Φ=θ+θ)を調整して、ウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。1つ又は両方の位相遅延を調整することにより、誘導表面導波プローブ200を調整して、ウェーブチルトが複素ブルースター角に対応することを確実にすることができる。これは、コイル215(図7)のタップ位置を調整して、帯電端子Tに適用される位相遅延を変更することにより、実現することができる。帯電端子Tに供給される電圧レベルもまた、電界強度を調整するために増大又は減少させることができる。これは、励起源212の出力電圧を調整することにより、又は給電ネットワーク209を調整若しくは再構成することにより、実現することができる。例えば、AC源212に対するタップ227(図7)の位置を調整して、帯電端子Tから見た電圧を増大させることができる。電界強度レベルを既定の範囲内に維持することにより、受信器による結合を向上し、グラウンド電流損失を低減して、他の誘導表面導波プローブ200からの伝送との干渉を回避することができる。
プローブ制御システム230は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアによって実行されるソフトウェア、又はそれらの組合せで実装することができる。例えば、プローブ制御システム230は、当業者によって理解され得るように、共に例えば付随する制御/アドレスバスを有するデータバスなどのローカルインターフェースに結合することができるプロセッサ及びメモリを含む、処理回路を含むことができる。プローブ制御のアプリケーションは、モニタされた条件に基づいて誘導表面導波プローブ200の動作を調整するように、プロセッサによって実行することができる。プローブ制御システム230はまた、様々なモニタ装置と通信するための1つ以上のネットワークインターフェースを含むことができる。通信は、LAN、WLAN、セルラーネットワーク、又は他の適切な通信ネットワークなどだがこれらに限定されない、ネットワークを介することができる。プローブ制御システム230は、例えば、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、又は同様な能力を有する他のシステムなどのコンピュータシステムを備えることができる。
図5Aの例に戻って、ハンケル交差距離(R)で複素ブルースター角(θi,B)を有する帯電端子Tの入射電界(E)の光線光学の解釈に関する複素角三角法を示す。損失性導電媒体に対して、ブルースター角は、複素数であり、式(38)により規定されることを思い出されたい。電気的に、幾何学的パラメータは、式(39)により、帯電端子Tの電気的実効高(heff)によって関連付けられる。物理的高さ(h)及びハンケル交差距離(R)の両方が実量であるため、ハンケル交差距離での所望の誘導表面ウェーブチルト角(WRx)は、複素実効高(heff)の位相(Φ)に等しい。帯電端子Tを物理的高さhに配置して、適切な位相Φを有する電荷で励起して、結果として生じる電界は、ハンケル交差距離Rで、かつブルースター角で、損失性導電媒体の境界界面に入射する。これらの条件下で、反射なしに又は実質的に無視できる反射で、誘導表面導波モードを励起することができる。
しかし、式(39)は、誘導表面導波プローブ200の物理的高さが相対的に低くてよいことを意味する。これが誘導表面導波モードを励起することになるが、これは、結果としてほとんど自由電荷を有さないで過度に大きな拘束電荷となる。補償するために、帯電端子Tを適切な高度に上げて、自由電荷の量を増大することができる。1つの例示的な経験則として、帯電端子Tは、帯電端子Tの実効直径の約4〜5倍(又はそれより大きい)の高度に配置することができる。図6は、図5Aに示す物理的高さ(h)の上に帯電端子Tを上げることの効果を示す。増大した高度は、ウェーブチルトが損失性導電媒体に入射する距離をハンケル交差点121(図5A)を越えて移動させる。誘導表面導波モードでの結合を向上し、したがって、誘導表面波のより大きな送出効率を提供するために、より小さな補償端子Tを使用して、ハンケル交差距離でのウェーブチルトがブルースター角にあるように、帯電端子Tの全実効高(hTE)を調整することができる。
図12を参照して、損失性導電媒体203により提示された平面に垂直な垂直軸zに沿って配置された、持ち上げられた帯電端子T及びより低い補償端子Tを含む、誘導表面導波プローブ200cの例を示す。これに関して、帯電端子Tは、補償端子Tの真上に配置されているが、2つ以上の帯電端子及び/又は補償端子Tのなんらかの他の配置を使用することができることが可能である。本開示の実施形態によれば、誘導表面導波プローブ200cは、損失性導電媒体203の上に配置されている。損失性導電媒体203は、領域1を構成し、領域2を構成する第2の媒体206は、損失性導電媒体203と境界界面を共有する。
誘導表面導波プローブ200cは、励起源212を帯電端子T及び補償端子Tに結合する結合回路209を含む。各種実施形態によれば、電荷Q及びQを、任意の所与の時点に端子T及びTに印加される電圧に依存して、対応する帯電端子及び補償端子T及びTに課すことができる。Iは、端子リードを介して帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流であり、Iは、端子リードを介して補償端子T上の電荷Qを供給する誘導電流である。
図12の実施形態によれば、帯電端子Tは、物理的高さHで損失性導電媒体203の上に配置され、補償端子Tは、物理的高さHで垂直軸zに沿ってTの真下に配置され、Hは、H未満である。伝送構造の高さhは、h=H−Hとして計算することができる。帯電端子Tは、絶縁(又は自己)静電容量Cを有し、補償端子Tは、絶縁(又は自己)静電容量Cを有する。相互静電容量Cもまた、端子TとTとの間に、その間の距離に依存して存在し得る。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に帯電端子T及び補償端子Tに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及び補償端子T上に課される。
次に図13を参照して、図12の帯電端子T上の持ち上げられた電荷Q及び補償端子Tにより生成される効果の光線光学の解釈を示す。線163により示すように光線がハンケル交差点121より大きな距離でブルースター角で損失性導電媒体と交差する高さに持ち上げた帯電端子Tと共に、補償端子Tを使用して、増大した高さを補償することにより、hTEを調整することができる。補償端子Tの効果は、線166により示すようにハンケル交差距離でのウェーブチルトがブルースター角にあるように、誘導表面導波プローブの電気的実効高を低減する(又は損失性媒体の境界面を効果的に上げる)ことである。
全実効高は、帯電端子Tに関連付けられた上側実効高(hUE)及び補償端子Tに関連付けられた下側実効高(hLE)の重ね合わせとして、以下の式のように書くことができる。
Figure 2018532363
式中、Φは、上側帯電端子Tに適用される位相遅延であり、Φは、下側補償端子Tに適用される位相遅延であり、β=2π/λは、式(35)からの伝搬係数であり、hは、帯電端子Tの物理的高さであり、hは、補償端子Tの物理的高さである。追加のリード長さを考慮する場合、それらは、帯電端子リード長さzを帯電端子Tの物理的高さhに、及び補償端子リード長さyを補償端子Tの物理的高さhに加えることにより、以下の式に示すように考慮することができる。
Figure 2018532363
より低い実効高を使用して、全実効高(hTE)を調整し、図5Aの複素実効高(heff)に等しくすることができる。
式(85)又は(86)を使用して、ハンケル交差距離での所望のウェーブチルトを得るために、補償端子Tの下側円盤の物理的高さ、及び端子に給電する位相角度を決定することができる。例えば、式(86)は、補償端子高さ(h)の関数としての帯電端子Tに適用される位相シフトとして書き換えることができ、以下の式が得られる。
Figure 2018532363
補償端子Tの位置を決定するために、上述した関係を利用することができる。最初に、全実効高(hTE)は、式(86)で表現されるように、上側帯電端子Tの複素実効高(hUE)及び下側補償端子Tの複素実効高(hLE)の重ね合わせである。次に、入射角の正接は、幾何学的に以下の式のように表現することができる。
Figure 2018532363
これは、ウェーブチルトWの定義に等しい。最後に、所望のハンケル交差距離Rであるとして、hTEを調整して、入射光線のウェーブチルトをハンケル交差点121で複素ブルースター角に整合させることができる。これは、h、Φ、及び/又はhを調整することにより、実現することができる。
これらの概念は、誘導表面導波プローブの例の文脈で説明すると、より良好に理解することができる。図14を参照して、損失性導電媒体203によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された、上側帯電端子T(例えば、高さhの球)及び下側補償端子T(例えば、高さhの円盤)を含む誘導表面導波プローブ200dの例のグラフ表示を示す。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に端子T及びTに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及び補償端子T上に課される。
AC発生源212は、例えば、ヘリカルコイルなどのコイル215を含む結合回路209を介して誘導表面導波プローブ200dに結合されている帯電端子Tに対する励起源として機能する。AC源212は、図14に示すようにタップ227を介してコイル215の下側部分にわたって接続することができる、又は一次コイルを経由してコイル215に誘導結合することができる。コイル215は、第1の端部で接地杭218に、及び第2の端部で帯電端子Tに結合することができる。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへの接続は、コイル215の第2の端部でタップ224を使用して調整することができる。補償端子Tは、損失性導電媒体203(例えば、グラウンド又は地球)の上に、かつそれに実質的に平行に配置され、コイル215に結合されたタップ233を介して励振される。コイル215と接地杭218との間に配置された電流計236を使用して、誘導表面導波プローブの底部での電流フローの大きさ(I)の表示を提供することができる。あるいは、電流クランプを接地杭218に結合された導体の周囲に使用して、電流フローの大きさ(I)の表示を得ることができる。
図14の例では、コイル215は、第1の端部で接地杭218に、かつ垂直給電線導体221を介して第2の端部で帯電端子Tに結合される。いくつかの実装形態では、帯電端子Tへの接続は、図14に示すように、コイル215の第2の端部でタップ224を使用して調整することができる。コイル215は、コイル215の下側部分のタップ227を介してAC源212によって、動作周波数で励振することができる。他の実装形態では、AC源212は、一次コイルを介してコイル215に誘導結合することができる。補償端子Tは、コイル215に結合されたタップ233を介して励振される。コイル215と接地杭218との間に配置された電流計236を使用して、誘導表面導波プローブ200dの底部での電流フローの大きさの表示を提供することができる。あるいは、電流クランプを接地杭218に結合された導体の周囲に使用して、電流フローの大きさの表示を得ることができる。補償端子Tは、損失性導電媒体203(例えば、グラウンド)の上方に、かつそれに実質的に平行に配置される。
図14の例では、帯電端子Tへの接続は、補償端子T用のタップ233の接続点の上のコイル215上に配置された。そのような調整により、増大した電圧(したがってより高い電荷Q)を上側帯電端子Tに印加することができる。他の実施形態では、帯電端子T及び補償端子T用の接続点は、反転することができる。誘導表面導波プローブ200dの全実効高(hTE)を調整して、ハンケル交差距離Rで誘導表面ウェーブチルトを有する電界を励起することが可能である。ハンケル交差距離もまた、図4により示すように、−jγρに対する式(20b)及び(21)の大きさを等しくして、Rについて解くことにより、見出すことができる。屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B及びΨi,B)、ウェーブチルト(|W|ejΨ)、及び複素実効高(heff=hjΦ)は、式(41)〜(44)に関して上述したように決定することができる。
選択された帯電端子Tの構成を用いて、球体直径(又は実効球体直径)を決定することができる。例えば、帯電端子Tが球として構成されない場合、端子構成は、実効球体直径を有する球体のキャパシタンスとしてモデル化することができる。帯電端子Tのサイズは、端子に課される電荷Qのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周囲空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。帯電端子T上の拘束電荷の量を低減するために、誘導表面波を送出するために帯電端子T上に自由電荷を提供するための所望の高度は、少なくとも損失性導電媒体(例えば、地球)の上の実効球直径の4〜5倍でなければならない。補償端子Tを使用して、誘導表面導波プローブ200dの全実効高(hTE)を調整し、Rで誘導表面ウェーブチルトを有する電界を励起することができる。補償端子Tは、h=h−hで帯電端子Tの下に配置することができ、式中、hは、帯電端子Tの全物理的高さである。補償端子Tの位置を固定し、かつ位相遅延Φを上側帯電端子Tに適用して、下側補償端子Tに適用される位相遅延Φは、式(86)の関係を使用して、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
代替の実施形態では、補償端子Tは、高さhに配置することができ、ここで、Im{Φ}=0である。これを、図15Aにグラフで示し、この図は、Φの虚部及び実部のグラフ、それぞれ172及び175を示す。補償端子Tは、高さhに配置され、ここで、グラフ172で図示するようにIm{Φ}=0である。この固定した高さで、コイルの位相Φは、グラフ175で図示するようにRe{Φ}から決定することができる。
AC源212をコイル215に(例えば、結合を最大化する50Ωの点に)結合して、動作周波数でのコイルの少なくとも一部分と補償端子Tの並列共振のために、タップ233の位置を調整することができる。図15Bは、図14の一般的電気接続の模式図を示し、図中、Vは、タップ227を介してAC源212からコイル215の下側部分に印加される電圧であり、Vは、上側帯電端子Tに供給されるタップ224での電圧であり、Vは、タップ233を介して下側補償端子Tに印加される電圧である。抵抗R及びRは、それぞれ帯電端子T及び補償端子Tのグラウンド帰路抵抗を表す。帯電端子T及び補償端子Tは、球、円筒、トロイド、リング、フード、又は容量構造の任意の他の組合せとして構成することができる。帯電端子T及び補償端子Tのサイズは、端子に課される電荷Q及びQのための十分大きな表面を提供するように選択することができる。一般的に、帯電端子Tを実用的な限り大きくすることが望ましい。帯電端子Tのサイズは、結果として帯電端子周囲の放電又はスパークとなり得る周囲空気のイオン化を回避するために、十分大きくすべきである。帯電端子T及び補償端子Tそれぞれの自己容量C及びCは、例えば、式(24)を使用して決定することができる。
図15Bで理解することができるように、共振回路は、コイル215のインダクタンスの少なくとも一部分、補償端子Tの自己容量C、及び補償端子Tに関連付けられたグラウンド帰路抵抗Rにより形成される。並列共振は、Cを調整するために、補償端子Tに印加される電圧Vを調整することにより(例えば、コイル215上のタップ233の位置を調整することにより)、又は補償端子Tの高さ及び/又はサイズを調整することにより、確立することができる。コイルのタップ233の位置は、並列共振のために調整することができ、並列共振の結果として、接地杭218及び電流計236を通るグランド電流が最大点に到達することになる。補償端子Tの並列共振が確立された後で、AC源212用のタップ227の位置は、コイル215上の50Ωの点に調整することができる。
コイル215からの電圧Vは、帯電端子Tに印加することができ、タップ224の位置は、全実効高(hTE)の位相(Φ)がハンケル交差距離(R)での誘導表面ウェーブチルト角(WRx)とほぼ等しいように、調整することができる。コイルのタップ224の位置は、この動作点に到達するまで調整することができ、この結果として、電流計236を通るグラウンド電流が最大に増大することになる。この時点で、結果として生じる誘導表面導波プローブ200dによって励起された電界が、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しており、結果として、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面波の送出となる。これは、誘導表面導波プローブ200から延びる放射に沿って電界強度を測定することにより、検証することができる。
補償端子Tを含む回路の共振は、帯電端子Tの取り付け、及び/又はタップ224を介して帯電端子Tに印加される電圧の調整で変化することがある。共振のために補償端子回路を調整することは、帯電端子の接続のその後の調整を助成するが、ハンケル交差距離(R)での誘導表面ウェーブチルト(WRx)を確立することが必要ではない。システムを更に調整して、AC源212用のタップ227の位置をコイル215上の50Ωの点になるように繰り返して調整し、電流計236を通るグラウンド電流を最大化するようにタップ233の位置を調整することにより、結合を向上することができる。補償端子Tを含む回路の共振は、タップ227及び233の位置が調整されると、又は他の構成要素がコイル215に取り付けられると、ドリフトすることがある。
他の実装形態では、コイル215からの電圧Vは、帯電端子Tに印加することができ、タップ233の位置は、全実効高(hTE)の位相(Φ)がRでの誘導表面ウェーブチルト角(Ψ)とほぼ等しいように、調整することができる。コイルのタップ224の位置は、動作点に到達するまで調整することができ、結果として、電流計236を通るグラウンド電流が実質的に最大に到達することになる。結果として生じる電界は、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合しており、損失性導電媒体203の表面に沿って誘導表面波が送出される。これは、誘導表面導波プローブ200から延びる径方向に沿って電界強度を測定することにより、検証することができる。システムを更に調整して、AC源212用のタップ227の位置をコイル215上の50Ωの点になるように繰り返して調整し、電流計236を通るグラウンド電流を最大化するようにタップ224及び/又は233の位置を調整することにより、結合を向上することができる。
図12に戻って、誘導表面導波プローブ200の動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、プローブ制御システム230を使用して、結合回路209並びに/又は帯電端子T及び/若しくは補償端子Tの位置を制御することにより、誘導表面導波プローブ200の動作を制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200の負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。式(41)〜(44)から理解することができるように、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B及びΨi,B)、ウェーブチルト(|W|ejΨ)、及び複素実効高(heff=hjΦ)は、例えば、気象条件から結果として生じる土の導電率及び誘電率の変化により影響を受けることがある。
例えば、導電率測定プローブ、誘電率センサ、グラウンド・パラメータ・メータ、電界計、電流モニタ、及び/又は負荷受信器などの装置を使用して、動作条件の変化をモニタして、プローブ制御システム230に現在の動作条件に関する情報を提供することができる。次に、プローブ制御システム230は、誘導表面導波プローブ200に1つ以上の調整を行なって、誘導表面導波プローブ200に対する指定された動作条件を維持することができる。例えば、湿度及び温度が変化すると、土の導電率もまた、変化することになる。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置に配置することができる。一般的に、動作周波数に対するハンケル交差距離R又はその付近の導電率及び/又は誘電率をモニタすることが望ましいであろう。導電率測定プローブ及び/又は誘電率センサは、誘導表面導波プローブ200の周囲の複数の位置(例えば、それぞれの象限内の)に配置することができる。
図16を参照して、垂直軸zに沿って配置された帯電端子T及び帯電端子Tを含む誘導表面導波プローブ200eの例を示す。誘導表面導波プローブ200eは、領域1を構成する損失性導電媒体203の上に配置されている。加えて、第2の媒体206は、損失性導電媒体203と境界界面を共有し、領域2を構成する。帯電端子T及びTは、損失性導電媒体203の上に配置される。帯電端子Tは、物理的高さHに配置され、帯電端子Tは、高さHで垂直軸zに沿ってTの真下に配置され、Hは、H未満である。誘導表面導波プローブ200eによって提示される伝送構造の高さhは、h=H−Hである。誘導表面導波プローブ200eは、励起源212を帯電端子T及びTに結合するプローブ結合回路209を含む。
帯電端子T及び/又はTは、実用的に可能な限り多くの電荷を保持するサイズにすることができる、電荷を保持することができる導体塊を含む。帯電端子Tは、自己容量Cを有し、帯電端子Tは、自己容量Cを有し、それらは、例えば、式(24)を使用して決定することができる。帯電端子Tの真上の帯電端子Tの配置によって、帯電端子TとTとの間に、相互静電容量Cが生成される。帯電端子T及びTは、同一である必要はなく、それぞれが、別個のサイズ及び形状を有することができ、異なる導電材料を含むことができることに留意されたい。最終的に、誘導表面導波プローブ200eによって送出される誘導表面波の電界強度は、端子T上の電荷の量に正比例する。次に、電荷Qは、Q=CVであるため、帯電端子Tに関連付けられた自己容量Cに比例し、式中、Vは、帯電端子Tに課される電圧である。
既定の動作周波数で動作するように適切に調整されると、誘導表面導波プローブ200eは、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面波を生成する。励起源212は、構造を励起するために誘導表面導波プローブ200eに印加される既定の周波数の電気エネルギを生成することができる。誘導表面導波プローブ200eによって生成された電磁界が、損失性導電媒体203と実質的にモード整合される場合、電磁界は、結果としてほとんど反射しない又は反射しない複素ブルースター角で入射する波面を実質的に合成する。したがって、表面導波路プローブ200eは、放射波を生成しないが、損失性導電媒体203の表面に沿った誘導表面進行波を送出する。励起源212からのエネルギは、Zenneck表面電流として誘導表面導波プローブ200eの実効伝送範囲内に配置された1つ以上の受信器に伝送することができる。
損失性導電媒体203の表面上の放射Zenneck表面電流Jρ(ρ)の漸近線を近接でJ(ρ)かつ遠方でJ(ρ)となるように、以下の式のように決定することができる。
Figure 2018532363
式中、Iは、第1の帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流であり、Iは、第2の帯電端子T上の電荷Qを供給する誘導電流である。上側帯電端子T上の電荷Qは、Q=Cにより決定され、式中、Cは、帯電端子Tの絶縁静電容量である。Leontovich境界条件に従い、第1の帯電端子上の持ち上げられた振動する電荷Qの準静的電界により注入された損失性導電媒体203内の放射電流寄与である、
Figure 2018532363
により得られる上述したJに対する第3の成分が存在することに留意されたい。量Zρ=jωμ/γは、損失性導電媒体の放射インピーダンスであり、式中、γ=(jωμσ−ωμε1/2である。
式(90)及び(91)により上述したような近接及び遠方の放射電流を表す漸近線は、複素量である。各種実施形態によれば、物理的表面電流J(ρ)は、大きさ及び位相において電流の漸近線に可能な限り近く整合するように合成される。すなわち、近接で、|J(ρ)|は、|J|に対して接線となることになり、遠方で、|J(ρ)|は、|J|に対して接線となることになる。また、各種実施形態によれば、J(ρ)の位相は、近接のJの位相から遠方のJの位相に遷移しなければならない。
誘導表面波を送出するように伝送の場所で誘導表面波モードに整合するために、遠方の表面電流|J|の位相は、e−jβ(ρ2−ρ1)に対応する伝搬位相に約45度又は225度の定数を加えただけ、近接の表面電流|J|の位相とは異ならなければならない。これは、
Figure 2018532363
に対して、π/4付近に1つ及び5π/4付近に1つの、2つの根が存在するためである。適切に調整された合成放射表面電流は、以下の式である。
Figure 2018532363
これは式(17)と一致していることに留意されたい。マクスウェル方程式により、そのようなJ(ρ)の表面電流は、自動的に、以下の式に従う電界を生成する。
Figure 2018532363
したがって、整合されることになる誘導表面波モードに対する遠方の表面電流|J|と近接の表面電流|J|との間の位相の差は、式(1)〜(3)と一致する式(93)〜(95)のハンケル関数の特性に起因する。式(1)〜(6)及び(17)並びに式(92)〜(95)によって表現される電界は、地上波の伝搬に関連付けられた放射電磁界ではなく、損失性の境界面に拘束された伝送線モードの性質を有することを認識することは重要である。
所与の位置での誘導表面導波プローブ200eの所与の設計に対する適切な電圧の大きさ及び位相を得るために、反復的手法を使用することができる。具体的には、生成される放射表面電流密度を決定するために、端子T及びTへの給電電流、帯電端子T及びT上の電荷、並びに損失性導電媒体203内のそれらの影像を考慮して、誘導表面導波プローブ200eの所与の励起及び構成の解析を実行することができる。このプロセスは、所望のパラメータに基づいて所与の誘導表面導波プローブ200eの最適な構成及び励起が決定されるまで、繰り返して実行することができる。所与の誘導表面導波プローブ200eが最適なレベルで動作しているか否かを判定するのを助成するために、誘導表面導波プローブ200eの位置での領域1の導電率(σ)及び領域1の誘電率(ε)に対する値に基づいて式(1)〜(12)を使用して、誘導電界強度曲線103(図1)を生成することができる。そのような誘導電界強度曲線103は、測定された電界強度を誘導電界強度曲線103により示される大きさと比較して、最適な伝送が実現されているか否かを判定することができるように、動作に対する基準を提供することができる。
最適化された条件に到達するために、誘導表面導波プローブ200eに関連付けられた様々なパラメータを調整することができる。誘導表面導波プローブ200eを調整するために変更することができる1つのパラメータは、損失性導電媒体203の表面に対する帯電端子T及び/又はTの1つ又は両方の高さである。加えて、帯電端子TとTとの間の距離又は間隔もまた、調整することができる。そのようにすることで、理解することができるように、帯電端子T及びTと損失性導電媒体203との間の相互静電容量C又はなんらかの拘束電荷を最小化する又は別の方法で変更することができる。それぞれの帯電端子T及び/又はTのサイズもまた、調整することができる。帯電端子T及び/又はTのサイズを変更することにより、理解することができるように、対応する自己容量C及び/又はC、並びに相互静電容量Cを変更することになる。
また更に、調整することができる別のパラメータは、誘導表面導波プローブ200eに関連付けられたプローブ結合回路209である。これは、プローブ結合回路209を構成する誘導リアクタンス及び/又は容量リアクタンスのサイズを調整することにより、実現することができる。例えば、そのような誘導リアクタンスがコイルを含む場合、そのようなコイル上の巻数を調整することができる。最終的に、プローブ結合回路209に対する調整を行って、プローブ結合回路209の電気的長さを変更し、それによって、帯電端子T及びT上の電圧の大きさ及び位相に影響を及ぼすことができる。
理解することができるように、様々な調整を行うことにより実行される伝送の反復は、コンピュータモデルを使用することにより、又は物理的構造を調整することにより、実施することができることを留意されたい。上述の調整を行なうことにより、上述した式(90)及び(91)で規定される誘導表面波モードの同じ電流J(ρ)を近似する、対応する「近接」表面電流J及び「遠方」表面電流Jを生成することができる。そうすることにより、結果として生じる電磁界は、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面波モードに実質的に又は近似的にモード整合されることになる。
図16の例に示さないが、誘導表面導波プローブ200eの動作は、誘導表面導波プローブ200に関連付けられた動作条件の変化に対して調整するように制御することができる。例えば、図12に示すプローブ制御システム230を使用して、結合回路209並びに/又は帯電端子T及び/若しくはTの位置及び/若しくはサイズを制御することにより、誘導表面導波プローブ200eの動作を制御することができる。動作条件としては、損失性導電媒体203の特性(例えば、導電率σ及び比誘電率ε)の変化、電界強度の変化、及び/又は誘導表面導波プローブ200eの負荷の変化を挙げることができるが、これらに限定されない。
ここで図17を参照して、誘導表面導波プローブ200fとして本明細書で表記された、図16の誘導表面導波プローブ200eの例を示す。誘導表面導波プローブ200fは、損失性導電媒体203(例えば、地球)によって提示された平面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って配置された帯電端子T及びTを含む。第2の媒体206は、損失性導電媒体203の上にある。帯電端子Tは、自己容量Cを有し、帯電端子Tは、自己容量Cを有する。動作中、電荷Q及びQが、任意の所与の時点に帯電端子T及びTに印加される電圧に依存して、それぞれ帯電端子T及びT上に課される。相互静電容量Cは、帯電端子TとTとの間に、その間の距離に依存して存在し得る。加えて、拘束静電容量は、損失性導電媒体203に対するそれぞれの帯電端子T及びTの高さに依存して、それぞれの帯電端子T及びTと損失性導電媒体203との間に存在し得る。
誘導表面導波プローブ200fは、帯電端子T及びTのそれぞれに結合されている一対のリードを有するコイルL1aを含む、誘導インピーダンスを有するプローブ結合回路209を含む。一実施形態では、コイルL1aは、誘導表面導波プローブ200fの動作周波数での波長の半分(1/2)の電気的長さを有するように規定される。
コイルL1aの電気的長さは、動作周波数での波長の約半分(1/2)として規定されるが、コイルL1aは、他の値での電気長で規定することができることが理解される。一実施形態によれば、コイルL1aが動作周波数での波長の約半分の電気長を有するという事実は、帯電端子T及びT上に最大電圧差が生成されるという利点を提供する。それにもかかわらず、誘導表面導波プローブ200fを調整して誘導表面波モードの最適な励起を得るときに、コイルL1aの長さ又は直径は、増大又は減少させることができる。コイル長の調整は、コイルの1つ又は両方の端部に配置されたタップにより提供することができる。一実施形態では、誘導インピーダンスは、誘導表面導波プローブ200fの動作周波数での波長の1/2より著しく短い又は長い電気長を有するように規定される場合とすることができる。
励起源212は、磁気結合によってプローブ結合回路209に結合することができる。具体的には、励起源212は、コイルL1aに誘導結合されたコイルLに結合される。これは、理解することができるように、リンク結合、タップ付きコイル、可変リアクタンス、又は他の結合手法により行うことができる。このために、理解することができるように、コイルLは、一次コイルとして機能し、コイルL1aは、二次コイルとして機能する。
所望の誘導表面波の伝送のために誘導表面導波プローブ200fを調整するために、それぞれの帯電端子T及びTの高さは、損失性導電媒体203に対して、及び互いに対して、変更することができる。また、帯電端子T及びTのサイズを変更することができる。加えて、巻きを追加若しくは除去することにより、又はコイルL1aのなんらかの他の寸法を変更することにより、コイルL1aのサイズを変更することができる。コイルL1aはまた、図17に示すように、電気長を調整するための1つ以上のタップを含むことができる。帯電端子T又はTのいずれかに接続されたタップの位置もまた、調整することができる。
次に図18A、18B、18C、及び図19を参照して、無線電力供給システムに表面誘導波を使用するための、一般化した受信回路の例を示す。図18A及び18B〜18Cは、それぞれ、線状プローブ303及び同調共振器306を含む。図19は、本開示の各種実施形態に係る、磁気コイル309である。各種実施形態によれば、線状プローブ303、同調共振器306、及び磁気コイル309のうちのそれぞれ1つを用いて、各種実施形態による損失性導電媒体203の表面上の誘導表面波の形態で伝送された電力を受信することができる。上述したように、一実施形態では、損失性導電媒体203は、テレストリアル媒体(又は地球)を含む。
具体的に図18Aを参照して、線状プローブ303の出力端子312での開回路端子電圧は、線状プローブ303の実効高に依存する。このために、端子点の電圧は、以下の式のように計算することができる。
Figure 2018532363
式中、Eincは、1V/mでの線状プローブ303上に誘導された入射電界の強度であり、dlは、線状プローブ303の方向に沿った積分の要素であり、hは、線状プローブ303の実効高である。電気的負荷315は、インピーダンス整合ネットワーク318を介して出力端子312に結合される。
線状プローブ303が上述したように誘導表面波を受けるとき、場合によって、共役インピーダンス整合ネットワーク318を介して電気的負荷315に印加することができる電圧が、出力端子312にわたって生じる。電気的負荷315への電力の流れを促進するために、後述するように、電気的負荷315は、線状プローブ303に実質的にインピーダンス整合されていなければならない。
図18Bを参照して、誘導表面波のウェーブチルトに等しい位相シフトを保有するグラウンド電流励起コイル306aは、損失性導電媒体203の上方にある(又はつり下げられた)帯電端子Tを含む。帯電端子Tは、自己容量Cを有する。加えて、損失性導電媒体203の上の帯電端子Tの高さに依存して、帯電端子Tと損失性導電媒体203との間に、拘束された静電容量(図示せず)もまた存在する。拘束された静電容量は、好ましくは実行可能な限り最小化されなければならないが、これは、すべての場合において全面的に必要でなくてもよい。
同調共振器306aもまた、位相シフトΦを有するコイルLを含む受信器ネットワークを含む。コイルLの1つの端部は、帯電端子Tに結合され、コイルLの他方の端部は、損失性導電媒体203に結合される。受信器ネットワークは、コイルLを帯電端子Tに結合する垂直供給線導体を含むことができる。このために、コイルL(同調共振器L−Cと呼ばれる場合もある)は、帯電端子C及びコイルLが直列に配置されるとき、直列調整された共振器を含む。コイルLの位相遅延は、帯電端子Tのサイズ及び/若しくは高さを変更することにより、並びに/又は構造の位相Φがウェーブチルト角Ψに実質的に等しくなるようにコイルLのサイズを調整することにより、調整することができる。垂直供給線の位相遅延もまた、例えば、導体長を変更することにより、調整することができる。
例えば、自己容量Cにより提示されるリアクタンスは、1/jωCとして計算される。理解することができるように、構造306aの全静電容量はまた、帯電端子Tと損失性導電媒体203との間の静電容量を含むことができ、構造306aの全静電容量は、自己容量C及びなんらかの拘束された静電容量の両方から計算することができることに留意されたい。一実施形態によれば、帯電端子Tは、なんらかの拘束された静電容量を実質的に低減又は除去するような高さに上げることができる。拘束された静電容量の存在は、上述したように帯電端子Tと損失性導電媒体203との間の静電容量の測定値から判定することができる。
別個の要素のコイルLにより提示される誘導リアクタンスは、jωLとして計算することができ、式中、Lは、コイルLの集中素子インダクタンスである。コイルLが分布素子である場合、その等価な端子点の誘導リアクタンスは、従来の手法によって決定することができる。構造306aを整調するために、動作周波数での表面導波路へのモード整合のために位相遅延がウェーブチルトに等しいように、調整を行なうことになる。この条件下で、受信構造は、表面導波路に「モード整合」していると考えることができる。電力を負荷に結合するために、プローブと電気的負荷327との間に、構造周囲の変圧器リンク及び/又はインピーダンス整合ネットワーク324を挿入することができる。プローブ端子321と電気的負荷327との間にインピーダンス整合ネットワーク324を挿入することにより、電気的負荷327への最大電力伝送のための共役整合条件に影響を及ぼすことができる。
動作周波数での表面電流の存在下に置かれた場合、電力は、表面誘導波から電気的負荷327に送出されることになる。このために、電気的負荷327は、磁気結合、容量結合、又は導電(直接タップ)結合によって、構造306aに結合することができる。結合ネットワークの素子は、理解することができるように、集中素子又は分布素子とすることができる。
図18Bに示す実施形態では、磁気結合が用いられており、トランス一次コイルとして機能するコイルLに対する二次コイルとして、コイルLが配置されている。理解することができるように、コイルLは、同じコア構造の周囲に幾何学的に巻いて、結合した磁束を調整することにより、コイルLにリンク結合することができる。加えて、受信構造306aは、直列同調した共振器を含むが、適切な位相遅延の並列同調共振器又は更に分布素子共振器もまた、使用することができる。
電磁界に浸漬された受信構造は、電界からのエネルギを結合することができるが、偏波整合した構造は、結合を最大化することにより、最も良好に機能し、導波モードへのプローブ結合に関する従来の規則を遵守しなければならないことを理解することができる。例えば、TE20(横電気モード)導波路プローブは、TE20モードで励起された従来の導波路からエネルギを抽出するために最適にすることができる。同様に、これらの場合では、モード整合及び位相整合した受信構造は、表面誘導波からの電力を結合するために最適化することができる。損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波プローブ200によって励起された誘導表面波は、開放導波路の導波モードと考えることができる。導波路損失を除いて、ソースエネルギは、完全に回収することができる。有用な受信構造は、電界(E-field)結合、磁界(H-field)結合、又は表面電流で励起することができる。
受信構造を調整して、受信構造の近傍の損失性導電媒体203の局所的な特性に基づいて、誘導表面波との結合を増大又は最大化することができる。これを実現するために、受信構造の位相遅延(Φ)を調整して、受信構造での表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)を整合することができる。適切に構成された場合、受信構造は、次に、複素深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面に対する共振のために同調することができる。
例えば、コイルL及びコイルLと帯電端子Tとの間に接続された垂直供給線を含む、図18Bの同調した共振器306aを含む受信構造を考えてみる。帯電端子Tを損失性導電媒体203の上の規定された高さに配置して、コイルL及び垂直供給線の全位相シフトΦは、同調した共振器306aの位置でのウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。式(22)から、ウェーブチルトは、漸近的に以下の式になることを理解することができる。
Figure 2018532363
式中、εは、比誘電率を含み、σは、受信構造の位置での損失性導電媒体203の導電率であり、εは、自由空間の誘電率であり、ω=2πfであり、fは、励起の周波数である。したがって、ウェーブチルト角(Ψ)は、式(97)から決定することができる。
同調共振器306aの全位相遅延(Φ=θ+θ)は、コイルLによる位相遅延(θ)及び垂直供給線の位相遅延(θ)の両方を含む。垂直供給線の長さlに沿った空間位相遅延は、θ=βにより得ることができ、式中、βは、垂直供給線導体に対する伝搬位相定数である。コイル(又はヘリカル遅延線)に起因する位相遅延は、θ=βであり、式中、lは、物理的長さであり、以下の式は、伝搬係数である。
Figure 2018532363
式中、Vは、構造上の速度係数であり、λは、供給される周波数での波長であり、λは、速度係数Vから結果として生じる伝搬波長である。位相遅延(θ+θ)のうちの1つ又は両方を調整して、位相シフトΦをウェーブチルト角(Ψ)に整合することができる。例えば、図18BのコイルL上のタップ位置を調整して、コイルの位相遅延(θ)を調整し、全位相シフトをウェーブチルト角に整合する(Φ=Ψ)ことができる。例えば、コイルの一部分を、図18Bに示すようにタップ接続により回避することができる。垂直供給線導体もまた、タップを介してコイルLに接続することができ、コイル上のタップの位置を調整して、全位相シフトをウェーブチルト角に整合することができる。
同調した共振器306aの位相遅延(Φ)が調整されたら、次に、帯電端子Tのインピーダンスを調整して、複素深さz=−d/2での完全導電性影像グラウンド平面に対して共振するよう同調することができる。これは、コイルL及び垂直供給線の進行波の位相遅延を変更することなく帯電端子Tの静電容量を調整することにより、実現することができる。この調整は、図9A及び9Bに関して説明したものと同様である。
複素影像平面に対する損失性導電媒体203を「見下ろして」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式中、
Figure 2018532363
である。地球の上の垂直に偏波したソースに対して、複素影像平面の深さは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
式中、μは、損失性導電媒体203の透磁率であり、ε=εεである。
同調共振器306aの底部で、受信構造を「見上げて」見たインピーダンスは、図9Aに示すようにZ=Zbaseである。以下の式の端子インピーダンスで、
Figure 2018532363
(式中、Cは、帯電端子Tの自己容量である)、同調共振器306aの垂直供給線導体を「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
同調共振器306aのコイルLを「見上げて」見たインピーダンスは、以下の式により得られる。
Figure 2018532363
損失性導電媒体203を「見下ろして」見たリアクタンス成分(Xin)を同調共振器306aを「見上げて」見たリアクタンス成分(Xbase)と整合することにより、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。
次に図18Cを参照して、受信構造の上部に帯電端子Tを含まない同調共振器306bの例を示す。この実施形態では、同調共振器306bは、コイルLと帯電端子Tとの間に結合された垂直供給線を含まない。したがって、同調共振器306bの全位相シフト(Φ)は、コイルLによる位相遅延(θ)のみを含む。図18Bの同調共振器306aと同様に、コイルの位相遅延θを調整して、式(97)から決定されたウェーブチルト角(Ψ)を整合することができ、これにより、結果としてΦ=Ψとなる。表面導波モードに結合された受信構造を用いて電力抽出が可能であるが、受信構造を調整して、帯電端子Tによって提供される可変リアクタンス負荷なしに誘導表面波との結合を最大化することは困難である。
図18Dを参照して、受信構造を調整して、損失性導電媒体203の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合する例を示す流れ図180を示す。181で開始して、受信構造が(図18Bの同調共振器306aの)帯電端子Tを含む場合、184で、帯電端子Tは、損失性導電媒体203の上の定義された高さに配置される。誘導表面導波プローブ200によって表面誘導波が確立されたら、帯電端子Tの物理的高さ(h)は、実効高より低いものとすることができる。物理的高さを選択して、帯電端子T上の拘束電荷を低減又は最小化することができる(例えば、帯電端子の球直径の4倍)。受信構造が(例えば、図18Cの同調共振器306bの)帯電端子Tを含まない場合、流れは、187に進む。
187で、受信構造の電気的位相遅延Φは、損失性導電媒体203の局所的な特性によって定義された複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θ)及び/又は垂直供給線の位相遅延(θ)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に等しくするように調整することができる。ウェーブチルト角(Ψ)は、式(86)から決定することができる。次に、電気的位相Φは、ウェーブチルト角に整合することができる。例えば、電気的位相遅延Φ=θ+θは、コイルLの幾何学的パラメータ及び/又は垂直供給線導体の長さ(又は高さ)を変更することにより調整することができる。
次に190で、帯電端子Tの負荷インピーダンスは、同調共振器306aの等価影像平面モデルを共振させるように整調させることができる。受信構造の下の導電性影像グラウンド平面139(図9A)の深さ(d/2)は、式(100)、及び局所的に測定することができる受信構造での損失性導電媒体203(例えば、地球)の値を使用して決定することができる。その複素深さを使用して、影像グラウンド平面139と損失性導電媒体203の物理的境界136(図9A)との間の位相シフト(θ)は、θ=βd/2を使用して決定することができる。次に、損失性導電媒体203を「見下ろして」見たようなインピーダンス(Zin)は、式(99)を使用して決定することができる。この共振関係は、誘導表面波との結合を最大化すると考えることができる。
コイルLの調整されたパラメータ及び垂直供給線導体の長さに基づいて、速度係数、位相遅延、並びにコイルL及び垂直供給線のインピーダンスを決定することができる。加えて、帯電端子Tの自己容量(C)は、例えば、式(24)を使用して決定することができる。コイルLの伝搬係数(β)は、式(98)を使用して決定することができ、垂直供給線に対する伝搬位相定数(β)は、式(49)を使用して決定することができる。自己容量並びにコイルL及び垂直供給線の決定された値を使用して、コイルLを「見上げて」見たような同調共振器306aのインピーダンス(Zbase)は、式(101)、(102)及び(103)を使用して決定することができる。
図9Aの等価影像平面モデルはまた、図18Bの同調共振器306aにも適用される。同調共振器306aを同調して、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのXinのリアクタンス成分を相殺する、又はXbase+Xin=0であるように、帯電端子Tの負荷インピーダンスZを調整することにより、複素影像平面に対して共振させることができる。したがって、同調共振器306aのコイルを「見上げた」物理的境界136(図9A)でのインピーダンスは、損失性導電媒体203を「見下ろした」物理的境界136でのインピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZは、帯電端子Tから見た電気的位相遅延Φ=θ+θを変更することなく帯電端子Tの静電容量(C)を変更することにより、調整することができる。反復的手法を採用して、導電性影像グラウンド平面139に対する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZを同調することができる。この方法で、損失性導電媒体203(例えば、地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電界の結合を、向上及び/又は最大化することができる。
図19を参照して、磁気コイル309は、電気的負荷336にインピーダンス整合ネットワーク333を介して結合された受信回路を含む。誘導表面波からの電力の受信及び/又は抽出を促進するために、磁気コイル309は、誘導表面波の磁束Hφが磁気コイル309を通り、それによって、磁気コイル309内に電流を誘導して、その出力端子330で端子点電圧を生成するように、配置することができる。単一の巻きのコイルに結合された誘導表面波の磁束は、以下の式により表現される。
Figure 2018532363
式中、Fは、結合した磁束であり、μは、磁気コイル309のコアの実効比透磁率であり、μは、自由空間の透磁率であり、
Figure 2018532363
は、入射磁界強度ベクトルであり、
Figure 2018532363
は、巻きの断面区間に垂直な単位ベクトルであり、ACSは、それぞれのループによって囲まれた区間である。磁気コイル309の断面区間にわたって均一な入射磁界への最大結合に向けたN巻きの磁気コイル309に対して、磁気コイル309の出力端子330で発生する開回路で誘導された電圧は、以下の式である。
Figure 2018532363
式中、これらの変数は、上記で定義されている。磁気コイル309は、場合によって、分布した共振器として、又はその出力端子330にわたる外部コンデンサを有してのいずれかで、誘導表面波の周波数に同調して、次に、共役インピーダンス整合ネットワーク333を介して外部電気的負荷336にインピーダンス整合することができる。
磁気コイル309によって提示された結果として生じる回路及び電気的負荷336が適切に調整され、インピーダンス整合ネットワーク333を介して共役インピーダンス整合されることを仮定して、次に、磁気コイル309内に誘導された電流を用いて、電気的負荷336に最適に電力を供給することができる。磁気コイル309によって提示された受信回路は、グラウンドに物理的に接続する必要がないという利点を提供する。
図18A、18B、18C、及び図19を参照して、線状プローブ303によって提示された受信回路、モード整合した構造306、及び磁気コイル309はそれぞれ、上述した誘導表面導波プローブ200の実施形態のいずれか1つから伝送される電力の受信を促進する。このために、理解することができるように、受信したエネルギを使用して、共役整合ネットワークを介して電気的負荷315/327/336に電力を供給することができる。これは、放射された電磁界の形態で伝送されて受信器に受信することができる信号と対照的である。そのような信号は、非常に低い利用可能な電力を有し、そのような信号の受信器は、送信器に負荷を加えない。
線状プローブ303によって提示された受信回路、モード整合した構造306、及び磁気コイル309は、誘導表面導波プローブ200に適用され、それによって、そのような受信回路が受ける誘導表面波を生成する励起源212(例えば、図3、図12、及び図16)に負荷を加えることになることもまた、上述した誘導表面導波プローブ200を使用して生成される本誘導表面波の特性である。これは、上述した所与の誘導表面導波プローブ200によって生成される誘導表面波が伝送線モードを含むという事実を反映している。対照として、放射電磁波を生成する放射アンテナを駆動する電源は、用いられる受信器の数に関わらず、受信器によって負荷を加えられない。
したがって、1つ以上の誘導表面導波プローブ200、並びに線状プローブ303、同調したモード整合した構造306、及び/又は磁気コイル309の形態の1つ以上の受信回路は、ともに、無線分配システムを構成することができる。上述したような誘導表面導波プローブ200を使用した誘導表面波の伝送の距離が周波数に依存することを考えると、広いエリアにわたって、かつグローバルにでも、無線電力分配を実現することが可能である。
今日幅広く研究された従来の無線送電/分配系は、放射電磁界からの「環境発電(energy harvesting)」、及び誘導又はリアクタンス性の近接場に結合するセンサをも含む。対照的に、本無線電力系は、遮断されない場合には永久に失われる放射の形態で電力を浪費しない。また、本開示の無線電力系は、従来の相互リアクタンス結合した近接場系と同様の非常に短い範囲に限定されない。本明細書で開示する無線電力系は、新規の表面誘導伝送線モードにプローブ結合し、これは、導波路により負荷に、又は遠方の発電機に直接結線された負荷に、電力を送出することと等価である。60Hzでの従来の高圧電力線における伝送損失に対して、非常に低周波数では小さな、伝送電界強度を維持するのに必要とされる電力に加えて表面導波路内で消散する電力を考慮しないで、発電機の電力のすべては、所望の電気的負荷のみに行く。電気的負荷の需要が終了すると、ソースの発電は、相対的に空いている。
次に、図20A〜20Eを参照して、以下の説明に関連して使用される様々な回路図記号の例を示す。図20Aを具体的に参照して、誘導表面導波プローブ200a、200b、200c、200e、200d、若しくは200f、又はそれらの任意の変形のいずれか1つを表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面導波プローブPと呼ばれることになる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面導波プローブPのあらゆる参照は、誘導表面導波プローブ200a、200b、200c、200e、200d、若しくは200f、又はそれらの変形のうちのいずれか1つの参照である。
同様に、図20Bを参照して、線状プローブ303(図18A)、同調した共振器306(図18B〜18C)、又は磁気コイル309(図19)のいずれか1つを含むことができる、誘導表面波受信構造を表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれることになる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rのあらゆる参照は、線状プローブ303、同調した共振器306若しくは磁気コイル309、又はそれらの変形のうちのいずれか1つの参照である。
更に、図20Cを参照して、線状プローブ303(図18A)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれることになる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rのあらゆる参照は、線状プローブ303又はその変形の参照である。
更に、図20Dを参照して、同調した共振器306(図18B〜18C)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれることになる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rのあらゆる参照は、同調した共振器306又はその変形の参照である。
更に、図20Eを参照して、磁気コイル309(図19)を具体的に表す記号を示す。以下の図面及び説明において、この記号の表現は、誘導表面波受信構造Rと呼ばれることになる。以下の説明を簡単にするために、誘導表面波受信構造Rのあらゆる参照は、磁気コイル309又はその変形の参照である。
比較的短い距離を伝わる以外に、電力は、直接接続されている電気導体を介して、又は電力ネットワーク若しくは電力グリッドを通じて、電源から、電気的負荷によって当該電力が消費されるノードまで分配される。こうしたエネルギ消費ノードは、多くの形態、すなわち、小型又は大型の形態;電源に対して移動可能な、又は静止した形態;恒久的、半恒久的又は一時的な形態をとることができる。これらのノードのある種類には建造物が含まれる。これらの建造物は、居住用、工業用、商用又は他の性質のものであってもよい。特に、恒久的又は半恒久的な建造物の場合、電力は、通常、(公共又は民間)電力会社から給電され、通常、地理的領域内の多数の建造物の必要を満たしている。 複数の電力会社は、必要に応じてそれらの間で電力を共有するために、共有された電力グリッドにおいて相互接続されていることが多い。
しかしながら、多くの場所で、電力グリッドの脆弱性が増大することに対する懸念がある。グリッド内のある場所に障害が起きると、グリッドの他の領域が過負荷状態となり、広範囲にわたって停電が生じる可能性がある。更に、ハリケーン、地震及び山火事などの自然災害の確率が高まった領域では、発電所とエネルギ消費ノードがいずれも損傷を受けない場合でも、電力グリッドの損傷又は破壊によって停電が長期間生じる場合がある。その上、電力ネットワークを維持及び/又は追加するための財務コスト及び/又は環境コストが重要である。更に、いくつかの地理的領域及び/又は地政学的環境では、建造物を有線電力グリッドに接続することは非現実的又は不可能である。
ここでエネルギ消費ノードを考慮し、図21を参照すると、エネルギ消費ノード400は、誘導表面波受信構造Rを含む。受信構造Rは、損失性導電媒体415に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成されている。いくつかの例では、損失性導電媒体415は、テレストリアル媒体、すなわち地球である。いくつかの例では、受信構造Rは、受信構造Rの帯電端子と損失性導電媒体415との間に結合された給電ネットワークであって、誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)を有する給電ネットワークを含む。このウェーブチルト角(Ψ)は、受信構造Rの近傍における損失性導電媒体415の特性に少なくとも部分的に基づいている。
エネルギ消費ノード400はまた、誘導表面波受信構造Rの出力に電気的に結合された分配系420も含む。分配系420は、受信構造Rによって受信され、又は得られた電気エネルギを、分配系420に電気的に結合することができる電気的負荷430に分配するように構成されている。負荷430は、例えば、コンピュータ、テレビ、キッチン電化製品などの家庭用電化製品の場合のように、分配系420に着脱自在に結合され得る。あるいは、負荷430は、例えば、電気中央暖房システム、中央空調システムなどの場合のように、分配系420に恒久的又は半恒久的に結合され得る。電気的負荷430は、誘導表面波を生成している誘導表面導波プローブP(図20A)に結合された励起源において負荷として経験される。
ここでエネルギ消費ノード内の誘導表面波受信構造Rの一例をより詳細に考慮し、図22A〜22Bを参照すると、建造物440Aがエネルギ消費ノードである。建造物440Aは、居住用、商用、産業用、又は他の種類の建造物であってもよい。建造物440Aは、(例えば、1つの家庭若しくは組織によって占有された)単一ユニット施設、又は複合ユニット施設(例えば、異なる家庭若しくは異なる組織によってそれぞれ占有された複合ユニットを有する建造物)であってもよい。
誘導表面波受信構造RAは、建造物440Aに設置されている。より詳細には、受信構造RAは、建造物440Aの中に少なくとも部分的に設置されている。一実施形態によれば、受信構造RAは、同調した共振器R(図20D)である。グラウンド電流励起コイル412は、建造物440Aの上部442Aの中に配置されている。上部442Aは、例えば、屋根裏又は上階であってもよい。コイル412は、コイル412の軸413がテレストリアル媒体に関して実質的に垂直である方向に設置されている。ただし、コイル412は、他の任意の方向に設置されてもよい。コイル412を上部442A内に設置することは、自らの容量が受信構造RAによる誘導表面波の受信を妨げ得る人間又は動物との近接を回避するようにコイル412を有利に位置させる。本明細書に定義され、かつ図21〜29に関連して使用されるように、用語「近接」は、近いことのみならず物理的接触を含む。コイル412を上部442Aに設置することはまた、受信構造RAによる誘導表面波の受信も妨げ得る雨又は雪のコイル412への接触も有利に防止する。いくつかの例では、コイル412は、更にコイルを保護するために、例えば、ガラス繊維又はプラスチックなどの非導電材料で被覆されてもよく、又はそれで囲まれてもよい。
帯電端子414は、建造物440Aの上に配置され、垂直給電線導体415を介してコイル412の上部端子416に電気的に結合されている。垂直給電線導体415は、建造物440Aの屋根又は側壁を通過してもよい。帯電端子414及び垂直給電線導体415は、風、降水及び他の条件を含む、敷地にて予測される環境条件の範囲に耐えるように建設されてもよい。各種実施形態によれば、垂直給電線導体415は、例えば、堅い導電ポール、デリック又は他の種類の支持構造を含んでもよい。加えて、建造物440Aの外部にある垂直給電線導体415の部分は、非導電ハウジング444によって保護されてもよい。コイル412の下部端子417は、導体419を介してテレストリアル媒体内の接地杭418に電気的に結合されている。導体419は、建造物440Aの側壁又は1階を通過してもよい。建造物440Aの外部にある導体419の任意の部分は、非導電ハウジング445によって保護又は被覆されてもよい。ハウジング444、445はまた、受信構造Rの取り付け並びに構造的な剛性及び完全性も提供又は支援し得る。
コイル412は、電気エネルギを分配系に提供するために、分配系420(図21)などの分配系に電気的に結合されている。この結合は、磁気、容量若しくは導電(直接タップ)結合によって、又は上記の他の手段によって実施されてもよい。
ここでエネルギ消費ノード内の誘導表面波受信構造Rの別の例を考慮し、図23A〜23Bを参照すると、建造物440Bは、建造物440Aと同様のエネルギ消費ノードである。
誘導表面波受信構造RBは、建造物440Bに設置されている。より詳細には、受信構造RBは、少なくとも部分的に建造物440Bの外部に設置されている。図示した実施形態によれば、受信構造RBは、同調した共振器R(図20D)である。コイル412は、建造物440Bに隣接した高位置に配置されている。コイル412を高い場所内に設置することは、自らの容量が受信構造RAによる誘導表面波の受信を妨げ得る地上の人間又は動物の手の届かないところにコイル412を有利に位置させる。コイル412は、コイル412の軸413がテレストリアル媒体に関して実質的に垂直である方向に設置されている。ただし、コイル412は、必要に応じて他の方向に配置されてもよい。一例では、コイル412は、非導電ブラケット又は同様の締結具を用いて建造物440Bの外壁に装着されている。別の例では、コイル412は、建造物440Bの外壁から離間されている。建造物440Bが金属製の(又はさもなければ導電性の)屋根を有する場合、コイル412を建造物440Bから離間することは、受信構造RBの動作時に屋根に対する悪影響を緩和し得る。
各例では、コイル412、垂直給電線導体415及び導体419のうちの1つ以上が非導電ハウジングで囲まれている。いくつかの例では、ハウジングは、受信構造RBに対して美的に許容できる外観を与えるように構築されている。いくつかの場合では、建造物の外観は、例えば、住宅所有者組合などの、政府又は民営の機関によって規制されている。図23Bの例では、コイル412及び導体419は、ハウジング449で囲まれており、それによって物理的に支持されてもよい。このハウジングは、建造物440Bに対向して位置しており、例えば、暖炉などの、住宅の外観の予想される特徴を呈する。この場合、ハウジング449は、地面から少なくともコイル412の上部まで延び、レンガ若しくはコンクリート、又は住宅の外観に適合した別の材料の外観を呈する背高構造であってもよい。加えて、ハウジング448は、垂直給電線導体415を囲んでおり、それを物理的に支持してもよく、例えば、暖炉の上の煙突などの、住宅の外観の予想される特徴を呈する。ハウジング448、449はまた、受信構造RBによる誘導表面波の受信を妨げ得る雨又は雪のコイル412への接触も防止する。
コイル412は、電気エネルギを分配系に提供するために、分配系420(図21)などの分配系に電気的に結合されている。この結合は、磁気、容量若しくは導電(直接タップ)結合によって、又は上記の他の手段によって実施されてもよい。
ここでエネルギ消費ノード内の誘導表面波受信構造Rの別の例を考慮し、図24Aを参照すると、建造物440Cは、建造物440Aと同様のエネルギ消費ノードである。
誘導表面波受信構造RCは、建造物440Bに設置されている。図24Aに示した実施形態によれば、受信構造RCは、磁気コイルR(図20E)である。受信構造RCのコイル450Cは、上部442Cにて建造物440Cの中に設置されている。上部442Cは、建造物440Cの屋根裏又は上階であってもよい。コイル450Cを上部442C内に設置することは、自らの容量が受信構造RCによる誘導表面波の受信を妨げ得る人間又は動物との近接を避けてコイル450Cを有利に位置させる。コイル450Cを上部442C内に設置することはまた、受信構造RCによる誘導表面波の受信も妨げ得る雨又は雪の受信構造RCへの接触も有利に防止する。いくつかの例では、コイル450Cは、更にコイル450Cを保護するために、例えば、ガラス繊維又はプラスチックなどの非導電材料で被覆されてもよく、又はそれで囲まれてもよい。
受信構造RCのコイル450Cは、コイル450Cの軸453Cがテレストリアル媒体に関して実質的に水平である方向に設置されている。コイル450Cの軸453Cは更に、誘導表面波に対し、コイル450Cを通って導かれる磁束を最大化する方向に向けられて、受信構造RCで得られた電気エネルギを最大化する。コイル450Cのリード452C、454Cは、電気エネルギを分配系に提供するために、分配系420(図21)などの分配系に電気的に結合されている。一例では、この結合は、上記のように導電結合によって実施されている。
ここでエネルギ消費ノード内の誘導表面波受信構造Rの別の例を考慮し、図24Bを参照すると、建造物440Dは、建造物440Aと同様のエネルギ消費ノードである。
誘導表面波受信構造RDは、建造物440Dに設置されている。図示した実施形態によれば、受信構造RDは、磁気コイルR(図20E)である。受信構造RDのコイル450Dは、建造物440Dの中に設置されている。コイル450Dは、磁気コイル450D用のボビンとして、建造物の構造要素のうちの少なくともいくつかを用いて形成されている。建造物440Dでは、建造物の屋根、壁及び床の内部構造要素がコイル450D用のボビンを形成する。コイル450Dの配線は、屋根、壁及び床の内部に、非導電ブラケット又は他の締結具を介して固定されてもよい。コイル配線を建造物440Dの内部に配置することは、受信構造RDによる誘導表面波の受信も妨げ得る雨又は雪の受信構造RDへの接触を防止する。コイル450Dの配線は、例えば、ガラス繊維又はプラスチックなどの非導電材料で、線を被覆し、又はそれを囲むことによって更に保護されてもよい。このことは、例えば、屋根漏れなどの状況においてコイルを更に保護し得る。加えて、建造物440Dの内部壁の裏及び内部床の下に配線を配置することは、自らの容量が受信構造RDによる誘導表面波の受信を妨げ得る人間又は動物による配線との近接を有利に回避する。
建造物440Dの構造要素によって形成されたボビンのサイズは比較的大きくすることができるため、コイル450Dは、大きい断面積を有利に提供する。これにより、誘導表面波に関連付けられた相応の大量の磁束がコイル450Dを通って容易に導かれ、それにより、受信構造RDに入射する誘導表面波から大量の電気エネルギを受信することが容易になる。
コイル450Dは、新築での使用により好適となり得る。その場合、コイル配線は、建設工程における適切な段階で設置されてもよい。磁気コイルベースの誘導波受信構造Rを備えた既存の建造物を改装する場合、コイル450Cを用いた誘導表面波受信構造RC(図24A)がより好適となり得る。というのも、コイル450Dを設置するための建造物に対する広範囲な内部改修を回避することができるためである。
コイル450Dの代替例では、コイル配線は、コイル450D用のボビンとして、屋根及び屋階の内部構造要素を用いて形成されてもよい。これにより、より少ない断面積で建造物440Dの上部442Dの周囲にコイルが形成されるが、このコイルは、建造物440Dの上部442Cでテレストリアル媒体の表面の上に持ち上げられている。
加えて、複数の異なるコイル450C又は450Dを単一の構造内に設置してもよい。こうした別個のコイル450D/450Dは、建造物440C及び440Dに対して異なる起点(及び対応する異なる方向)を有する誘導表面波に関連付けられた磁場からエネルギを得ることができるように、互いに対して異なる方向に配置されてもよい。このために、エネルギは、1つ以上の誘導表面導波プローブPによって伝送される複数の異なる誘導表面波から得ることができる。
受信構造RDのコイル450Dは、コイル450Dの軸453Dがテレストリアル媒体に関して実質的に水平である方向に設置されている。ただし、コイル450Dは、必要に応じて、入射誘導表面波又は他の考慮すべき要素の起点に応じて他の方向に設置されてもよい。建造物440Dの壁が誘導表面波に対して最適な方向に向いておらず、受信構造RDで得られた電気エネルギを最大化できるようになっていない場合があるため、コイル450Dの配線を内面に曲げて、受信構造RDで得られた電気エネルギを最大化する方向にコイル450Dの軸453Dを向けるようにしてもよい。あるいは、コイル450Dの軸453Dは、準最適な方向であるが、それでもなおコイル450Dの断面積を大きくすることによってある量の磁束がコイル450Dを通って進み、受信構造RDで得られるべき予想される電気的負荷に電力を供給するための十分な電気エネルギが得られることを可能にする方向に整列されてもよい。
コイル450Dのリード452D、454Dは、電気エネルギを分配系に提供するために、分配系420(図21)などの分配系に電気的に結合されている。一例では、この結合は、上記のように導電結合又は他の種類の結合によって実施されている。
ここでエネルギ消費ノード内の誘導表面波受信構造Rの別の例を考慮し、図25A〜25Bを参照すると、建造物440Eは、建造物440Aと同様のエネルギ消費ノードである。
誘導表面波受信構造REは、建造物440Bに設置されている。図示した実施形態によれば、受信構造REは、線状プローブR(図20C)である。線状プローブRは、ダイポール(図示)又はグラウンド接続を有するシングルポールを含んでもよい。上部導体460は、下部導体464の上に実質的に垂直に配置されており、この下部導体も実質的に垂直に配置されている。導体460、464は、共通軸463に沿って実質的に置かれている。一例では、上部導体460の少なくとも一部は、建造物440Eの壁又は屋根を通って突出している。上部導体460は、その下部端にリード461を有し、下部導体464は、その上部端にリード465を有する。一例では、下部導体464の下部端466は地球地面に接続されている。別の例では、下部端466は接続されていない。
上部導体460は非導電ハウジング468で囲まれてもよい。下部導体464は非導電ハウジング469で囲まれてもよい。ハウジング468、469は、非導電ブラケット又は締結具によって建造物440Eに取り付けられてもよい。ハウジング468、469は、構造的な支持及び完全性を導体460、464に提供し、それらを適切な位置及び整列状態に維持し得る。ハウジング468、469はまた、雨若しくは雪が受信構造REに接触すること、及び/又は人間若しくは動物が受信構造REと近接した状態になることも防止することができる。これらは共に、受信構造REによる誘導表面波の受信を妨げ得る。
リード461、465は、電気エネルギを分配系に提供するために、分配系420(図21)などの分配系に電気的に結合されている。一例では、この結合は、導電結合によって実施されている。
図22A〜25Bでは、各建造物(エネルギ消費ノード)は誘導表面波受信構造Rを含む。ここで、図26を参照し、離間された複数の建造物を含む建造物群を考慮する。建造物群は、例えば、近隣、区域、又は町若しくは都市などの地理的、組織的かつ/又は行政的単位内に位置する建造物の少なくともいくつかを含んでもよい。
図26の例示的な建造物群470は、3つの建造物472A、472B、472Cを含む。建造物472Aは誘導表面波受信構造R473を含むが、建造物472B、472Cはこれを含まない。しかしながら、建造物472B、472Cは、分配系476B、476Cをそれぞれ含んで、それらの分配系476B、476Cに結合された電気的負荷に電力を供給する。建造物472Aも分配系476Aを含む。分配系476A〜476Cの一部又はすべてが異なってもよい。建造物472A内の誘導表面波受信構造R473によって得られた電気エネルギは、電力バス475を介して建造物472B、472Cに提供される。したがって、誘導表面波受信構造R473は、建造物群全体470のための電気エネルギを得る。分配系476A〜476Cについては、以下でより詳細に説明する。
別の実施形態では、建造物群470は単一の建造物であってもよく、建造物472A〜472Cは、その建造物内の異なるユニットであってもよい。
ここで別のエネルギ消費ノードを考慮し、図27を参照すると、エネルギ消費ノード500は誘導表面波受信構造R510を含む。受信構造R510は、損失性導電媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成されている。一実施形態では、損失性導電媒体は、地球などのテレストリアル媒体である。ノード500はまた、誘導表面波受信構造510の出力512に電気的に結合された電力分配系520も含む。分配系520は、受信構造510によって得られた電気エネルギを、分配系520に電気的に結合することができる少なくとも1つの電気的負荷に分配するように構成されている。
誘導表面波受信構造R510は、1つ以上の誘導表面波からより多くのエネルギを得ることを可能にするために並列又は直列に配置されている複数のこうした受信構造Rを表してもよい。このために、複数の受信構造Rは、複数の異なる周波数で送信された複数の誘導表面波からエネルギを得ることができる。このように、複数の整合ネットワーク522を用いてもよく、各ネットワーク522は、対応する誘導表面波受信構造Rと共に使用されている。このために、複数の受信構造Rが各AC電圧出力を各周波数で生成し、それがDC電圧に変換されてもよい。この場合、理解することができるように、複数のDC電圧出力は、共通のDCバスに印加される。
受信構造R510の2つの出力512の間には過渡保護回路515が接続されている。保護回路515は、ノード500、受信構造R510、分配系520及び/又は分配系520に結合された電気的負荷を損傷又は破壊する可能性がある落雷又は他の電磁妨害からエネルギ消費ノードを保護する。保護回路515としては、気体放電管、ツェナーダイオード、過渡電圧抑制(transient voltage suppression、TVS)ダイオード、酸化金属バリスタ及び/又は他の過渡抑制デバイスを挙げることができる。こうした妨害によって保護回路515が起動されると、受信構造R510は、電力の受信が短時間妨げられ得る。続いて説明されるように、妨害による電力サージを抑制することができ、バックアップ電源が、電力を遮断することなく、接続された電気的負荷の継続的な動作を確実にすることができる。こうしたバックアップ電源としては、必要なときにバックアップ電池を用いる無停電電源システム(uninterruptible power system、UPS)を挙げることができる。
電力分配系520は、多種多様なAC及びDC電力を各種の電気的負荷に提供するように構成可能である。各特定の電気的負荷の仕様に合致させるために、AC電力は各種の電圧、電流、周波数及び位相で提供することができ、DC電力は各種の電圧及び電流で提供することができる。
受信構造R510の出力512は、インピーダンス整合ネットワーク522の入力に結合されている。インピーダンス整合ネットワーク522は、誘導表面波受信構造R510から電気的負荷への電力伝送を最大化し、不必要な反射を最小化するように構成されている。インピーダンス整合ネットワーク522は、受信構造R510の種類に応じて、ネットワーク318(図18A)、324(図18B〜C)又は333(図19)のうちの1つとすることができる。
受信構造R510は、受信構造R510(及び送信側誘導表面導波プローブP)によって予め決められている動作周波数で電気エネルギを提供する。この周波数は、電力会社の本線によって、又は、例えば、ガス、プロパン若しくは他の発生器などのローカル若しくはバックアップAC電源の出力によって一般的に提供される50〜60HzのACより相当大きくてもよい。受信構造R510によって得られた電気エネルギの同一の所定動作周波数でAC電力を使用する電気的負荷に電気エネルギを供給するために、電力分配系520は、インピーダンス整合ネットワーク522の出力に結合されたAC電圧コンバータ524(AC/ACコンバータとも称される)を含むことができる。AC電圧コンバータ524は、第1の周波数のインピーダンス整合ネットワーク522から出力された電気エネルギの電圧を、電気的負荷によって使用される第2の所望の周波数の電圧に変換する。AC電圧コンバータ524はまた、インピーダンス整合ネットワーク522からのAC電圧を特定の電圧範囲内で調節する回路を含んでもよく、かつ/又は他の電力調整機能を実行してもよい。
AC電圧コンバータ524の出力はAC負荷センター526に提供される。AC負荷センター526は、(例えば、回路ブレーカを介して)回路制御及び/又は過電流保護を提供してもよい。AC電力は、次に、負荷センター526から電源コンセント528に分配される。種々の電源コンセント528が、負荷センター526で、異なる分岐回路に接続されていてもよい。電源コンセント528は、電気的負荷からの電源接続を受け、電力をその負荷に提供するように構成されている。いくつかの例では、電源コンセント528の物理的特徴は、電圧及び/又は周波数の、AC電源コネクタのための所定の基準に合致する。
前述したように、電力分配系520に接続されるべきACの電気的負荷の多くは、受信構造R510によって得られた電気エネルギから、様々な電圧、電流、周波数及び/又は位相のAC電力を使用し得る。他の多くの電気的負荷はDC電力で動作する。この広範囲の負荷に適応するために、受信構造R510によって出力される電気エネルギは、整合ネットワーク522の出力に電気的に結合されているAC/DCコンバータ530によってDCに変換される。一例では、AC/DCコンバータ530は整流回路を含み、この整流回路は変圧器及びフィルタを含む。いくつかの例では、整流の前にAC電圧を上昇させるために、整流回路の前にAC電圧乗算回路を置いてもよい。AC/DCコンバータ530の出力は、DC電圧レギュレータ532に電気的に結合されている。DC電圧レギュレータ532は、受信構造R510から出力された電気エネルギの変動範囲に関係なく、所定の許容範囲内で一定の電圧を維持する。いくつかの例では、DC電圧乗算回路をDC電圧レギュレータ532の前に置き、又はその中に含めて、DC電力バス上の電圧を上昇させてもよい。一例では、AC/DCコンバータ530及びDC電圧レギュレータ532の機能は、AC/DC電源によって提供される。DC電圧レギュレータ532からのDC出力は、DC電力バス550に供給される。DC電力バス550の配線は、分配系520の他の電気的要素並びに分配系520に接続された電気的負荷の予想される全電流引き込みに適応するように適切にサイズ調整されている。DC電力バス550の配線はまた、バス550の全長及び予想される最大の電流引き込みを考慮して、バス550上のエンドツーエンドの電圧降下を最小化するように適切にサイズ調整されてもいる。また、各種の構成要素を用いてDCチョークなどのDC電圧を安定化し得ることが可能である。
また、前述したように、バックアップDC電源540を提供することにより、受信構造R510上への落雷又は受信構造R510の電力の受信を短時間妨げる他の電磁妨害が発生したイベントで電力を遮断することなく、接続された電気的負荷の継続的な動作を確実にすることができる。DC電源540は、予想される負荷に電力を所与の時間提供するために十分な能力を有する電池、容量貯蔵装置又はDC発生器とすることができる。自動切り替え回路545は、DC電圧レギュレータ532又はDC電源540の出力がDC電力バス550に接続されるかどうかを制御する。自動切り替え回路545は、DC電圧レギュレータ532からの出力が不十分になるときを感知する。これが発生した場合、かつそのとき、切り替え回路545は、DC電源540をDC電力バス550に自動的に接続し、DC電圧レギュレータ532の出力をDC電力バス550から自動的に切断する。この切り替えは、DC電力バス550上に供給される電力が遮断されないように行われる。
自動切り替え回路545はまた、DC電圧レギュレータ532の出力が正常に復旧したときも感知する。この復旧が発生したとき、切り替え回路545は、DC電力バス550上に供給される電力を再度遮断することなく、DC電圧レギュレータ532の出力をDC電力バス550に自動的に接続し、DC電源540をDC電力バス550から自動的に切断する。自動切り替え回路545はまた、いくつかの例では、DC電圧レギュレータ532の出力で発生し得る過渡電力サージを抑制し、したがって、これらのサージがDC電力バス550上に存在するのを防ぐこともできる。あるいは、こうしたサージ抑制回路は、DC電圧レギュレータ532内に、かつ/又は分配系520内の他の部分に含めることができる。いくつかの例では、DC電源540及び切り替え回路545は、DC電力バス550用の無停電電源を形成し、又はその無停電電源として機能する。
DC電源540及び自動切り替え回路545が電力分配系520内に含まれない例では、DC電圧レギュレータ532の出力がDC電力バス550に直接接続される。
所望の電圧、電流、周波数及び位相数のAC電力を、DC電力バス550上に提供されるDC電力から生成することができる。国などの地理的又は地政学的事業体の大多数は、それらのAC電力の仕様に合わせた基準を採用している。これらの基準には、通常、50Hz又は60Hzの周波数、及び100V〜127V又は220V〜240Vの範囲の単相電圧が含まれる。50Hz又は60Hzの周波数を有する三相AC電力が提供されることも多い。こうした基準が広範囲にわたって採用された結果、今日では、広範な種類の電気的負荷が、これらの仕様のうちの1つ以上のAC電力を用いて動作する。
電力会社のAC本線に、又はローカル発生器の電力出力に接続されているエネルギ消費ノード500では、AC本線電力線554が、ローカルな基準に従ったAC電力をノード500のAC負荷センター552に引き入れる。エネルギ消費ノード500内への受信構造510及び電力分配系520の設置の一部として、AC本線電力線554は、(破線によって示されるように)受信構造510の動作の前に切断されている。いくつかの例では、AC本線からの電力が再度使用されない場合、AC本線電力線554は恒久的に切断及び/又は除去される。他の例では、AC本線からの電力が、受信構造から得られた電力に対するバックアップとして使用され得る場合(又はその逆の場合)、手動又は自動スイッチ(図示せず)が、AC本線からの電力が必要ではない、又は利用可能でないときにAC本線電力線554をAC負荷センター552から切断してもよい。
AC本線の代わりに、AC電力は、電力インバータ装置556からAC負荷センター552に提供される。DC電力バス550は、電力インバータ装置556の入力に接続されており、電力インバータ装置556のN本の出力558は、AC負荷センター552に接続されている。電力インバータ装置556は、DC電力バス550上に供給されるDC電力から、1つ以上の所望の電圧及び/又は位相で所望の周波数のAC電力を最大電流まで生成する。電力インバータ装置556及び出力558について、続いてより詳細に説明する。
いくつかの例では、AC負荷センター552は、(例えば、回路ブレーカを介して)回路制御及び/又は過電流保護を提供する。AC電力は、負荷センター552から少なくとも1つの電源コンセント560にM本の線561を介して分配される。種々の電源コンセント560が、負荷センター552で、種々の分岐回路に接続されていてもよい。多くのノード500では、それぞれが特定の分岐回路に接続された多数の電源コンセント560が、ノード500の全体にわたり、固定された壁面取り付け位置に分配されている。電源コンセント560は、電気的負荷からの電源接続を受け、電力をその負荷に提供するように構成されている。一実施形態によれば、電力インバータ556が、(例えば、120ボルトで60Hzなどの)従来の基準に従った交流電圧を、大多数の電気的負荷がこうした従来のAC基準電圧で動作するように設計されているものとして生成することにより、既存の電力系が動作を継続し得るようにしてもよい。このように、既存の構造を、誘導表面波を経由して電力を受信し、既存の電気的負荷を依然として動作させるように改装してもよい。
いくつかの例では、電源コンセント560の物理的特徴(例えば、コンセントのサイズ及び形状、並びにその接続)は、ローカル領域において使用される電圧及び/又は周波数の、AC電源コネクタ用の所定の基準に合致する。いくつかの例では、三相AC電力が電力インバータ装置556からAC負荷センター552に供給され、その後、三相と単相の両方のAC電力が、電源コンセント560のうちの異なる電源コンセントに提供される。線561の本数Mは、電力インバータ装置556からの線558の本数Nに関連し得る。単相電源コンセント560にはより少ないM本の線561を接続し、三相電源コンセント560にはより多いM本の線561を接続することができる。
いくつかの例では、電力インバータ装置556によって供給することができる最大電流は、AC負荷の予想される電流引き込みに合致するように大きさが調整されてもよい。 いくつかの例では、AC負荷センター552内の過電流保護回路は、電力インバータ装置556によって供給することができる最大電流を全電流引き込みが超えたイベントで、AC負荷センター552に接続された電気的負荷の少なくともいくつかを少なくとも自動的に切断する。いくつかの例では、電力インバータ装置556内の過電流保護回路は、電力インバータ装置556によって供給することができる最大電流を全電流引き込みが超えたイベントで、電力インバータ装置556を自動的に停止する。
電力分配系520は、電力インバータ装置566、AC負荷センター562及びAC電源コンセント570で構成される追加セット575を1つ以上含んでもよい。各セットを使用して、様々な周波数、電圧(単数若しくは複数)、位相(単数若しくは複数)及び/又は最大電流でAC電力を電気的負荷に供給することができる。電力インバータ装置566、AC負荷センター562及びAC電源コンセント570はそれぞれ、電力インバータ装置556、AC負荷センター552及びAC電源コンセント560と同一又は同様である。
AC電力よりもむしろ、多くの電気的負荷はDC入力電力を用いて動作する。こうした負荷としては、ラップトップ又はノートブックコンピュータ、タブレット、携帯電話、ゲーミングシステムなどの電子デバイスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多くの場合には、ノード500のAC電源コンセントにプラグ接続されるAC/DC電源アダプタを使用して、これらの負荷にACを用いて電力を供給する。いくつかの例では、電力分配系520は、電源アダプタを使用せずにDC負荷に直接電力を供給するためにDC電力を提供する。
第1のDC負荷センター572は、DC電力バス550に直接接続されており、DC電力バス550のVDC電圧レベルでDC電力を供給する。DC負荷センター552は、回路制御及び/又は過電流保護を電力分配系に提供してもよい。DC電力は、DC負荷センター572から、DC負荷センター572に電気的に結合された少なくとも1つのDC電源コンセント580に分配される。種々の電源コンセント580が、ノード500の全体にわたって分配されてもよい。DC電源コンセント580は、DCの電気的負荷からの電源接続を受け、電力をその負荷に提供するように構成されている。DC電源コンセント用の基準は、大多数の管轄区域によって未だ正式に採用されていないが、+12V用の自動車シガーライタソケット及び最大+5V用のUSBソケットなどのある特定の基準が各種の電子的負荷によって一般に使用されており、いくつかの例では、DC電源コンセント580は、特定の電圧用の事実上の基準であるこうしたソケットを使用してもよい。
電力分配系520は、DC電力バス550のVDC電圧と異なる電圧でDC電力を供給する1つ以上のDC負荷センター582を含んでもよい。DC電力バス550に電気的に接続されたDC/DCコンバータ585は、DC電力バス550のVDC電圧を異なる電圧に変換する。この異なる電圧は、DC電力バス550のVDC電圧より高くても低くてもよい。いくつかの例では、DC/DCコンバータ585によって発生させることができる最大電流は、DC負荷センター582に接続されるべきDC負荷の予想される全電流引き込みに合致するように大きさが調整されてもよい。いくつかの例では、DC負荷センター582内の過電流保護回路は、DC/DCコンバータ585によって発生させることができる最大電流を全電流引き込みが超えたイベントで、DC負荷センター582に接続された電気的負荷の少なくともいくつかを自動的に切断する。いくつかの例では、DC/DCコンバータ585内の過電流保護回路は、DC/DCコンバータ585によって発生させることができる最大電流を全電流引き込みが超えたイベントで、DC/DCコンバータ585を自動的に停止する。DC負荷センター582、DC/DCコンバータ585及び1つ以上の電源コンセント590で構成されるセット595は、電力分配系520によって供給されるべきDC電力バス550のVDC電圧と異なるDC電圧ごとに提供することができる。
上述したように、図27に加えて図26を参照すると、建造物472B及び472Cなどのいくつかのエネルギ消費ノードは受信構造473を含まない。その代わりに、電力バス475が、建造物472A、472B、472Cの間で電力を伝え、その電力を分配系476B、476Cに提供する。
受信構造473を含む建造物472Aの電力分配系476Aは、電力を電力バス475に供給する。一例では、電力バス475はDC電力を供給し、DC電力バス550は電力バス475に接続されている。一例では、電力バス475はAC電力を供給し、電力インバータ556、566の出力は電力バス475に接続されている。電力バス475は、1つ以上の種類の電力を分配系476B、476Cに提供し得る。電力バス475の配線は、バス475の長さ、供給されている電力の特性及び建造物で引き込まれる全電流に合わせて適切にサイズ調整される。
分配系476B、476Cは、分配系520のサブセットである。電力バス475によってAC電力が供給される場合、分配系476B、476Cはそれぞれ、AC負荷センター552又は562及び電源コンセント560又は570を含む。電力バス475によってDC電力が供給される場合、分配系476B、476Cは、DC電力バス550を含み、更に、電力インバータ装置556、566、DC/DCコンバータ585、負荷センター552、562、572、582及び/又は電源コンセント560、570、580、590のうちのいくつかを含んでもよい。
ここで電力インバータ装置556、566をより詳細に考慮し、図28A〜28Cを参照すると、各電力インバータ装置600A、600B、600Cは、DC電力バス550に結合された少なくとも1つのDC/AC電力インバータ610を含む。
電力インバータ装置600Aは、第1の電圧及び周波数の単相AC電力を出力する。電力インバータ610Aの入力はDC電力バス550に接続されている。電力インバータ610Aは、出力1と出力2の間に第1の電圧のACを生成する。出力1は電力インバータ装置600Aのライン(L)出力になり、出力2は電力インバータ装置600Aのニュートラル(N)出力になる。アースグラウンド出力も提供されている。したがって、電力インバータ装置600Aは、AC負荷センターに対して3つの出力接続を有する。
電力インバータ装置600Bは、第2及び第3の電圧並びに同一周波数の単相AC電力を出力する。第3の電圧は第2の電圧の2倍である。2つの電力インバータ610B、610Cの各入力はDC電力バス550に接続されている。各電力インバータ610B、610Cは、その出力1と出力2の間に第2の電圧のACを生成する。電力インバータ610Bの出力2は電力インバータ610Cの出力1に接続されており、この接続は、電力インバータ装置600Bのニュートラル(N)出力になる。電力インバータ610Bの出力1は電力インバータ装置600BのラインA(L)出力になり、出力2は電力インバータ装置600BのラインB(L)出力になる。第2の電圧は、ラインA(L)出力とニュートラルとの間に存在し、ラインB(L)出力とニュートラルとの間にも存在する。電力インバータ610Bの出力2と電力インバータ610Cの出力1とがニュートラルとして接続されているため、第3の電圧は、ラインA(L)出力と、ラインB(L)出力との間に存在する。アースグラウンド出力も提供されている。したがって、電力インバータ装置600Bは、AC負荷センターに対して4つの出力接続を有する。電力インバータ610B、610Cの制御回路は、生成されたACの位相が2つの電力インバータの間で協調されるように相互接続されてもよい。
電力インバータ装置600Cは、第4及び第5の電圧並びに同一周波数の三相AC電力を出力する。各位相のAC電圧は、他から120度ずつ離されている。3つの電力インバータ610D、610E、610Fの制御回路は、生成されたACの位相が電力インバータの間で適切に協調されるように相互接続されてもよい。各電力インバータ610D、610E、610Fの入力はDC電力バス550に接続されている。各電力インバータ610D、610E、610Fは、その出力1と出力2の間に第4の電圧のACを生成し、したがって、第4の電圧は、ラインA(L)出力とニュートラルとの間、ラインB(L)出力とニュートラルの間、ラインC(L)出力とニュートラルとの間にそれぞれ存在する。第5の電圧は、ラインA(L)出力とラインB(L)出力との間、ラインB(L)出力とラインC(L)出力との間、ラインC(L)出力とラインA(L)出力との間にそれぞれ存在する。位相調整により、第5の電圧のレベルは、第4の電圧のレベルに3の平方根(1.7333)を掛けたものとなる。電力インバータ装置600Cは、AC負荷センターに対して5つの出力接続を有する。電力インバータ610D、610E、610FはY接続で示されているが、あるいは、これらの電力インバータは、デルタ接続で相互接続されてもよい。その場合、ニュートラルラインが存在せず(したがって第4の生成電圧がない)、AC負荷センターに対して4つの出力接続が存在する。
ここでエネルギ消費ノードを誘導表面波受信に適応させる方法の流れ図を考慮し、図29を参照すると、方法700は、エネルギ消費ノードで、誘導表面波受信構造を設置して誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することによって710から開始される。方法700は、730で、誘導表面波受信構造で受信された電気エネルギを誘導表面波受信構造に結合された電気的負荷に供給することによって継続する。
設置すること710は、712で、電気エネルギの既存の発生源をノードから切断することを含んでもよい。設置すること710は、714で、設置された誘導表面波構造を外部の導電性又は容量性の物体との近接から保護することを含んでもよい。設置すること710は、716で、設置された誘導表面波構造の少なくとも一部を非導電ハウジングで囲むことを含んでもよい。718で、エネルギ消費ノードは建造物であってもよい。設置すること710は、720で、建造物の外部に構造を設置し、設置された構造の少なくとも一部を非導電ハウジングの中に囲むことを含んでもよい。722で、非導電ハウジングは、ローカルな美的基準に適合した形態を有してもよい。設置すること710は、724で、誘導表面波導波構造を建造物に設置し、当該構造のコイルを建造物の上部内に配置することを含んでもよい。設置すること724は、726で、受信された電気エネルギを最大化する誘導表面波に対する方向に建造物内のコイルを位置させることを含んでもよい。
上述したものに加えて、本開示の各種実施形態は、以下の項目に記載される実施形態を含むが、これらに限定されるものではない。
項目1 テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成された誘導表面波受信構造と;誘導表面波受信構造の出力に結合された分配系であって、得られた電気エネルギを、分配系に結合可能な電気的負荷であって、誘導表面波を生成している誘導表面導波プローブに結合された励起源において負荷として経験される、電気的負荷に分配するように構成された、分配系とを含むことを特徴とするエネルギ消費ノード。
項目2 分配系が、誘導表面波受信構造から電気的負荷への電力伝送を最大化するために誘導表面波受信構造の出力と電気的負荷の入力との間に結合されたインピーダンス整合ネットワークを含むことを特徴とする項目1に記載のノード。
項目3 誘導表面波によって得られた電気エネルギが、動作周波数の交流(AC)を含み、分配系が、ACを直流(DC)に変換するために誘導表面波受信構造と電気的負荷との間に結合されたAC/DCコンバータと;DC電圧レギュレータであって、DC電圧レギュレータの出力に結合可能なDC電力バスの電圧レベルを特定の電圧範囲内に維持するためにAC/DCコンバータの出力に結合された、DC電圧レギュレータとを含むことを特徴とする項目1又は2に記載のノード。
項目4 分配系が、DC電力バスに結合されたDC負荷センターと;DC負荷センターに結合された少なくとも1つのDC電源コンセントであって、電気的負荷の電源接続を受けてDC電力を電気的負荷に提供するように構成された、DC電源コンセントとを含むことを特徴とする項目3に記載のノード。
項目5 分配系が、DC負荷センターで、DC電力バスの電圧レベルと異なる電圧レベルのDC電力を提供するために、DC電力バスとDC負荷センターの入力との間に結合されたDC/DCコンバータを含むことを特徴とする項目4に記載のノード。
項目6 分配系が、DCを少なくとも1つの所定電圧及び周波数のACに変換するためにDC電力バスに結合されたDC/AC電力インバータ装置と;DC/AC電力インバータ装置の出力に結合されたAC負荷センターと;AC負荷センターに結合された少なくとも1つのAC電源コンセントであって、電気的負荷の電源接続を受けてAC電力を電気的負荷に提供するように構成された、AC電源コンセントとを含むことを特徴とする項目3乃至5のいずれか一項に記載のノード。
項目7 DC/AC電力インバータ装置が、複数の所定電圧を提供するように相互接続された少なくとも2つのDC/AC電力インバータを含むことを特徴とする項目3乃至6のいずれか一項に記載のノード。
項目8 誘導表面波によって得られた電気エネルギが、動作周波数及び公称電圧の交流(AC)を含み、分配系が、公称電圧を電気的負荷に適合した異なる電圧に変換し、異なる電圧を動作周波数で特定の電圧範囲内に維持するために誘導表面波受信構造と電気的負荷との間に結合されたAC電圧コンバータを含むことを特徴とする項目1乃至7のいずれか一項に記載のノード。
項目9 誘導表面波受信構造の出力間に結合された過渡保護回路を含むことを特徴とする項目1乃至8のいずれか一項に記載のノード。
項目10 DC電力バスに結合可能なバックアップDC電源と;誘導表面波受信構造からの得られた電気エネルギの遮断を感知し、遮断に応答してDC電力レギュレータをDC電力バスから切断し、誘導表面波受信構造からの電気エネルギ受信が復旧するまでDCバックアップ電源をDC電力バスに接続するための電力切り替え回路とを含むことを特徴とする項目3乃至9のいずれか一項に記載のノード。
項目11 ノードが建造物を含み、誘導表面波受信構造が、建造物の上部に配置されたグラウンド電流励起コイルと;建造物の上の帯電端子であって、垂直給電線導体を介してコイルの上部端子に電気的に結合された、帯電端子と;テレストリアル媒体内の接地杭であって、コイルの下部端子に電気的に結合された、接地杭とを含む、同調した共振器であることを特徴とする項目1乃至10のいずれか一項に記載のノード。
項目12 誘導表面波受信構造が線状プローブであることを特徴とする項目1乃至11のいずれか一項に記載のノード。
項目13 ノードが建造物を含み、誘導表面波受信構造が、建造物内に配置された磁気コイルであることを特徴とする項目1乃至12のいずれか一項に記載のノード。
項目14 ノードが建造物を含み、誘導表面波受信構造が、磁気コイルであって、当該磁気コイル用のボビンとして建造物の少なくともいくつかの構造要素を用いて形成された、磁気コイルであることを特徴とする項目1乃至13のいずれか一項に記載のノード。
項目15 損失性導電媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るための誘導表面波受信構造であって、損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、帯電端子と損失性導電媒体との間に結合された受信器ネットワークであって、誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)であって、誘導表面波受信構造の近傍における損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づいた、ウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)を有する、受信器ネットワークとを有する、誘導表面波受信構造と;分配系であって、受信された電気エネルギを分配系に結合可能な電気的負荷に分配するために誘導表面波受信構造に結合された、分配系とを含むことを特徴とするエネルギ消費ノード。
項目16 ノードが建造物を含み、分配系が建造物内にあることを特徴とする項目15に記載のノード。
項目17 ノードが建造物を含み、分配系の少なくとも一部が、異なる建造物内にあることを特徴とする項目15又は16のいずれか一項に記載のノード。
項目18 ノードが建造物を含み、誘導表面波受信構造が、建造物に隣接して配置されることを特徴とする項目16に記載のノード。
項目19 ノードが建造物を含み、誘導表面波受信構造の少なくとも一部が、建造物の中に配置されることを特徴とする項目16に記載のノード。
項目20 エネルギ消費ノードを誘導表面波受信に適応させる方法であって、誘導表面波受信構造をノードに設置して、テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波の形態で電気エネルギを受信することと;誘導表面波受信構造で受信された電気エネルギを誘導表面波受信構造に結合された電気的負荷に供給することとを含むことを特徴とする方法。
項目21 供給することの前に電気エネルギの既存の発生源をエネルギ消費ノードから切断することを含むことを特徴とする項目20に記載の方法。
項目22 設置された誘導表面波構造の少なくとも一部を外部の導電性又は容量性の物体との近接から保護することを含むことを特徴とする項目20又は21に記載の方法。
項目23 設置することが、設置された誘導表面波受信構造の少なくとも一部を非導電ハウジングで囲むことを含むことを特徴とする項目20乃至22のいずれか一項に記載の方法。
項目24 ノードが建造物を含み、設置することが、誘導表面波導波構造を建造物の外部に設置することと;設置された誘導表面波受信構造の少なくとも一部を非導電ハウジングの中に囲むこととを更に含むことを特徴とする項目21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
項目25 非導電ハウジングが、ローカルな美的基準に適合した形態を有することを特徴とする項目24に記載の方法。
項目26 ノードが建造物を含み、設置することが、誘導表面波導波構造を建造物に設置することと;誘導表面波受信構造のコイルを建造物の上部内に配置することとを更に含むことを特徴とする項目20乃至23のいずれか一項に記載の方法。
項目27 受信された電気エネルギを最大化する誘導表面波に対する方向に建造物内のコイルを位置させることを含むことを特徴とする項目26に記載の方法。
上述した本開示の実施形態は、本開示の原理の明瞭な理解のために説明した実装形態の可能な例に過ぎないことを強調しなければならない。上述した実施形態(単数又は複数)に対して、本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく、多くの変形及び改良を行なうことができる。そのような改良及び変形のすべては、本開示の範囲内として本明細書に含まれ、以下の特許請求の範囲によって保護されることを意図している。加えて、説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべて、並びに従属請求項は、本明細書で教示した本開示のすべての態様に利用可能である。更に、従属請求項の個別の特徴、並びに説明した実施形態の任意選択のかつ好ましい特徴及び改良のすべては、互いに組合せ可能かつ交換可能である。

Claims (15)

  1. エネルギ消費ノードであって、
    テレストリアル媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るように構成された誘導表面波受信構造と、
    分配系であって、前記誘導表面波受信構造の出力に結合され、前記得られた電気エネルギを、前記分配系に結合可能な電気的負荷に分配するように構成され、前記電気的負荷は前記誘導表面波を生成している誘導表面導波プローブに結合される励起源において負荷として経験される、分配系と、
    を備えることを特徴とするノード。
  2. 前記分配系が、前記誘導表面波受信構造から前記電気的負荷への電力伝送を最大化するために前記誘導表面波受信構造の出力と前記電気的負荷の入力との間に結合されたインピーダンス整合ネットワークを含むことを特徴とする請求項1に記載のノード。
  3. 前記誘導表面波によって得られた前記電気エネルギが、動作周波数の交流(AC)を含み、前記分配系が、
    前記ACを直流(DC)に変換するために前記誘導表面波受信構造と前記電気的負荷との間に結合されたAC/DCコンバータと、
    DC電圧レギュレータであって、前記DC電圧レギュレータの出力に結合可能なDC電力バスの電圧レベルを特定の電圧範囲内に維持するために前記AC/DCコンバータの出力に結合された、DC電圧レギュレータと、
    を含むことを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のノード。
  4. 前記分配系が、
    前記DC電力バスに結合されたDC負荷センターと、
    前記DC負荷センターに結合された少なくとも1つのDC電源コンセントであって、前記電気的負荷の電源接続を受けてDC電力を前記電気的負荷に提供するように構成された、DC電源コンセントと、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載のノード。
  5. 前記分配系が、前記DC負荷センターで、前記DC電力バスの前記電圧レベルと異なる電圧レベルのDC電力を提供するために、前記DC電力バスと前記DC負荷センターの入力との間に結合されたDC/DCコンバータを含むことを特徴とする請求項4に記載のノード。
  6. 前記分配系が、
    前記DCを少なくとも1つの所定電圧及び周波数のACに変換するために前記DC電力バスに結合されたDC/AC電力インバータ装置と、
    前記DC/AC電力インバータ装置の出力に結合されたAC負荷センターと、
    前記AC負荷センターに結合された少なくとも1つのAC電源コンセントであって、前記電気的負荷の電源接続を受けてAC電力を前記電気的負荷に提供するように構成された、AC電源コンセントと、
    を含むことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のノード。
  7. 前記DC/AC電力インバータ装置が、複数の前記所定電圧を提供するように相互接続された少なくとも2つのDC/AC電力インバータを含むことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載のノード。
  8. 前記誘導表面波によって得られた前記電気エネルギが、動作周波数及び公称電圧の交流(AC)を含み、前記分配系が、
    前記公称電圧を前記電気的負荷に適合した異なる電圧に変換し、前記異なる電圧を前記動作周波数で特定の電圧範囲内に維持するために前記誘導表面波受信構造と前記電気的負荷との間に結合されたAC電圧コンバータを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のノード。
  9. 前記DC電力バスに結合可能なバックアップDC電源と、
    前記誘導表面波受信構造からの前記得られた電気エネルギの遮断を感知し、遮断に応答して前記DC電力レギュレータを前記DC電力バスから切断し、前記誘導表面波受信構造からの電気エネルギ受信が復旧するまでDCバックアップ電源を前記DC電力バスに接続するための電力切り替え回路と、
    を備えることを特徴とする請求項3乃至8のいずれか一項に記載のノード。
  10. 前記ノードが建造物を含み、前記誘導表面波受信構造が、
    前記建造物の上部に配置されたグラウンド電流励起コイルと、
    前記建造物の上の帯電端子であって、垂直給電線導体を介して前記コイルの上部端子に電気的に結合された、帯電端子と、
    前記テレストリアル媒体内の接地杭であって、前記コイルの下部端子に電気的に結合された、接地杭と、
    を含む、同調した共振器であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のノード。
  11. 前記ノードが建造物を含み、前記誘導表面波受信構造が、磁気コイルであって、前記磁気コイルのためのボビンとして前記建造物の少なくともいくつかの構造要素を用いて形成された、磁気コイルであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のノード。
  12. エネルギ消費ノードであって、
    損失性導電媒体に沿って進行する誘導表面波から電気エネルギを得るための誘導表面波受信構造であって、
    前記損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、
    前記帯電端子と前記損失性導電媒体との間に結合された受信器ネットワークであって、前記誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)であって、前記誘導表面波受信構造の近傍における前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づいた、ウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)を有する、受信器ネットワークと、
    を有する、誘導表面波受信構造と、
    分配系であって、受信された電気エネルギを前記分配系に結合可能な電気的負荷に分配するために前記誘導表面波受信構造に結合された、分配系と、
    を備えることを特徴とするノード。
  13. 前記ノードが建造物を含み、前記分配系が前記建造物内にあることを特徴とする請求項12に記載のノード。
  14. 前記ノードが建造物を含み、前記分配系の少なくとも一部が、異なる建造物内にあることを特徴とする請求項12又は13に記載のノード。
  15. 前記ノードが建造物を含み、前記誘導表面波受信構造が、前記建造物に隣接して配置されることを特徴とする請求項13に記載のノード。
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