JP2018528219A - 分岐アルコール系糖界面活性剤 - Google Patents

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Abstract

(a)構造(I)の構造を有するエーテルアルコール及び完全にアセチル化された糖を提供するステップと、(b)ルイス酸触媒の存在下でエーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングして、分岐酢酸グルコシドを形成するステップと、(c)塩基の存在下で、酢酸部分を除去することにより、及びそれらを水素原子で置き換えることにより、酢酸グルコシドを脱保護して、構造(II)を有する界面活性剤を形成するステップと、により、分岐アルコール系糖界面活性剤を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルキルグルコシド界面活性剤に関する。
序論
化学的石油増進回収(CEOR)のための界面活性剤は、分岐して液晶相を防止するアルキル軽鎖と共に、油相における可溶化を助長し、高温でより強い界面相互作用を呈する長いアルキル尾部(典型的にはC12−C24)を有する疎水性物質を有する必要がある。糖界面活性剤は、エトキシレート系界面活性剤と比較して、より良好な耐塩性及び減少された温度感受性を有し、よって、それらは、CEOR用途における使用に望ましい。
糖界面活性剤、特にアルキルグルコシドを作製する最も一般的な商業的な方法は、フィッシャーグリコシド化として既知のプロセスを伴う。フィッシャーグリコシド化は、アルコール(通常、線状C4−C12)及びグルコースの酸触媒によるカップリングを伴う。多量の過剰アルコール(通常、およそ6モル過剰)が、不要な多糖形成を回避するために使用されるが、熱/真空下で未反応アルコールを除去する必要があることにより、このプロセスに経費も付加する。高沸点C12−C24疎水性物質(アルコール)の除去により、フィッシャーグリコシド化方法は非常に困難になり、法外な経費がかかる可能性があるであろう。加えて、バルキーC12−C24アルコール(OH基は、大きな分岐アルキル主鎖内に埋没される)により、アルキルグルコシドの高収率の達成は非常に困難になるであろう。
4モル過剰のアルコールさえも必要とすることなく増強された収率結果を提示する、糖界面活性剤を調製するための方法を特定することが望ましい。分岐アルコール、第二級アルコールからでさえも分岐糖界面活性剤を調製するのに好適であるかかる方法がより一層望ましい。分岐することは、アルコールの反応性を立体的に妨害し、それにより、糖界面活性剤の形成がより困難になる。それでもなお、分岐糖界面活性剤は、分岐することがゲル化及び液晶相の形成の防止を助長するためCEOR用途で特に有用である。
本発明は、3モル過剰のアルコールさえも必要とすることなく増強された収率結果を提示する、糖界面活性剤を調製するための方法を提供する。さらに、本発明は、分岐アルコール、第二級アルコールからでさえも分岐糖界面活性剤を調製するのに好適であるかかる方法を提示する。
本発明は、たとえアルコールが分岐していても、またはたとえそれが第二級アルコールであっても、アルコールの末端ヒドロキシルの直前の−CHCHO−部分の存在が、標的の糖界面活性剤の収率を増加させることを予想外に発見した結果である。
より一層驚くべきことに、アルコールの末端ヒドロキシルのヒドロキシルの直前の−CHCHO−部分が、アルコール系糖界面活性剤のβ−異性体の形成に好都合である異性体選択性をもたらすことを発見した。
第1の態様において、本発明は、プロセスであって、(a)エーテルアルコール及び完全にアセチル化された糖を提供するステップであって、エーテルアルコールが、(a)構造(I)を有し、
式中、R1及びR2が独立して、4〜16個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、mが0〜10の範囲であり、nが3〜40の範囲である、ステップと、(b)ルイス酸触媒の存在下でエーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングして、分岐酢酸グルコシドを形成するステップと、(c)塩基の存在下で、酢酸部分を除去すること、及びそれらを水素原子で置き換えることにより、酢酸グルコシドを脱保護して、構造(II)を有する界面活性剤を形成するステップと、を含むプロセスである。
本発明のプロセスは、分岐アルコール系界面活性剤を調製するために有用である。
「及び/または」は、「及び、または代替的に」を意味する。範囲は、別途記載されない限り終点を含む。
試験方法は、日付が、ハイフンで結ばれた2桁の数字で試験方法番号と共に示されない限り、本明細書の優先日時点で直近の試験方法を指す。試験方法への言及は、試験協会及び試験方法番号の両方への言及を含む。試験方法機構は、以下の略語のうちの1つにより言及される:ASTMは、ASTMインターナショナル(旧米国材料試験協会として既知である)を指し、ENは、欧州規格を指し、DINは、ドイツ工業規格を指し、ISOは、国際標準化機構を指す。
本発明は、構造(II)の界面活性剤を調製するためのプロセスであり、
式中、R1及びR2が独立して、4〜16個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、mが0〜10の範囲であり、nが3〜40の範囲である。
本プロセスは、まず、エーテルアルコール及び完全にアセチル化された糖を提供することを必要とする。エーテルアルコールは、構造(I)の構造を有し、
式中、R1及びR2は独立して、4個以上の炭素を有し、5個以上の炭素、6個以上の炭素、7個以上の炭素、8個以上の炭素、及びさらに9個以上の炭素を有し得る一方で、同時に、概して、16個以下の炭素を有し、15個以下の炭素、12個以下の炭素、10個以下の炭素、さらに9個以下の炭素を有し得るアルキル基から選択され、mは0以上、ならびに同時に10以下、典型的には3以下、より典型的には、2以下、及びさらにより典型的には1以下の値から選択され、nは3以上、典型的には5以上の値から選択され、7以上、9以上、及びさらに11以上であり得る一方で、同時に、30以下、典型的には25以下、より典型的には20以下、さらにより典型的には15以下であり、14以下、及びさらに13以下であり得る。アルコールの末端ヒドロキシルの直前に−CHCHO−部分を有するエーテルアルコールが、特定の特徴を有する。−CHCHO−部分は、分岐アルキルから延長し、mが0であるとき、分岐アルキル上で第二級の位置から直接延長する。
完全にアセチル化された糖は、構造(III)の構造を有し、
式中、Acは、アセチル部分を指す。
本発明のプロセスは、ルイス酸触媒の存在下でエーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングして、分岐酢酸グルコシドを形成することを含む。カップリング反応は典型的には、塩化メチレンまたはクロロホルムなどの溶媒中で行われる。エーテルアルコールの濃度は典型的には、1.2〜2.7モルの範囲である。アセチル化された糖の濃度は典型的には、1.23〜1.33モルである。望ましくは、エーテルアルコールのアセチル化された糖に対するモル比は、3:1未満であり、2:1以下であり得る一方で、同時に、1:1以上である。
ルイス酸触媒は、本発明の最も広い範囲で、任意のルイス酸であり得る。カップリング反応で使用するのに特に望ましいルイス酸には、三フッ化ホウ素(例えば、三フッ化ホウ素ガス、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジメチルエーテラート)、塩化第二スズ、塩化アルミニウム、三塩化亜鉛、及び塩化第二鉄のうちのいずれか1つ、またはそれらからなる群から選択される1つを超える任意の組み合わせが含まれる。しかしながら、特に望ましい1つのルイス酸触媒は、ガスとしてまたはジエチルエーテラートとしての三フッ化ホウ素である。概して、カップリング反応におけるルイス酸触媒の濃度は、1.1〜2.7モルの範囲である。
カップリング反応が完了すると、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を添加して、ルイス酸触媒を中和する。水相を分離する(例えば、分離漏斗を使用して)。硫酸マグネシウムを使用して有機相を乾燥させる。硫酸マグネシウムを濾過する。典型的には減圧下で溶媒を除去して、単離された分岐酢酸グルコシドを産生する。
分岐酢酸グルコシドを形成し、単離させた後に、塩基の存在下で、酢酸部分を除去すること、及びそれらを水素原子で置き換えることにより、酢酸グルコシドを脱保護して、構造(II)の界面活性剤を形成する。塩基は望ましくは、AMBERLITE(商標)樹脂ビーズ及びナトリウムメトキシドからなる群から選択される塩基である。AMBERLITEは、Rohm and Haas Companyの商標である。AMBERLITE樹脂ビーズは、反応が完了すると、反応混合物から単離するのが簡単であるため、特に望ましい。概して、30ミリリットルのメタノール中でおよそ20グラムのAMBERLITE樹脂ビーズを使用して、単離された分岐酢酸グルコシドを処理する。好適なAMBERLITE樹脂ビーズには、AMBERLITE IRA 400(OH)樹脂ビーズが含まれる。
脱保護反応は概して、溶媒中で実行される。好適な溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、及びブタノールのうちのいずれか1つ、またはそれらからなる群から選択される1つを超える任意の組み合わせなどの低沸点アルコールが含まれる。メタノールは、反応の最後に最も容易に除去されるため、溶媒として好ましい。
概して、分岐酢酸グルコシドを溶媒中に溶解することにより脱保護反応を実行するのが有益である。室温で塩基を添加し、12時間以上撹拌する。塩基を除去(例えば、濾過して、AMBERLITEビーズを分離)し、次いで、溶媒を蒸発させて、分岐グルコシド系界面活性剤を産生する。
脱保護反応は、分岐酢酸グルコシドを構造(II)の界面活性剤に変換し、式中、エーテルアルコール及び得られた界面活性剤のR1、R2、m、及びnの値は、同じである。
本プロセスは、本プロセスの第1のステップでより高い収率のアセチル化アルコール系糖を生成することができ、故に、最終的には、本プロセスの最後には、エーテルアルコール開始材料がアルコールの末端ヒドロキシルの直前に−CHCHO−部分を含まない類似のプロセスよりも高い収率のアルコール系糖界面活性剤を生成する。同様に、本発明のプロセスは、所定の濃度のエーテルアルコール開始材料において、アルコール開始材料がアルコールの末端ヒドロキシルの直前に−CHCHO−部分を含まない類似のプロセスよりも、少ない副生成物を生成し、かつ高い収率をもたらす。これは、−CHCHO−部分を含まない類似の第二級アルコールに対して、−CHCHO−部分が、アルキル上で第二級の位置から延長するエーテルアルコールに対して特に当てはまる。
アルコールの末端ヒドロキシルの直前に−CHCHO−部分を含有するエーテルアルコールが、−CHCHO−部分を含まない類似のエーテルアルコールよりも多くの酢酸グルコシドのβ−異性体を生成したことも予想外に発見し、これは、−CHCHO−部分が、酢酸グルコシド、ならびに最終的な糖界面活性剤の生成において、異性体選択性を増強したことを示す。
2−ブチルオクタノール系アルコールからの糖界面活性剤
2−ブチルオクタノールは、構造(I)の構造を有し、式中、R1は6炭素アルキルであり、R2は4炭素アルキルであり、mは1であり、nは0である。1つの好適な市販されている2−ブチルオクタノールは、ISOFOL(商標)12の商品名で入手可能である。ISOFOLは、SASOL Germany GMBHの商標である。
2−ブチルオクタノール−(EO)は、アルコールヒドロキシルの直前に平均して6つの−CHCHO−部分があることを除いて、2−ブチルオクタノールに類似している。したがって、それは、構造(I)の構造を有し、式中、R1は6炭素アルキルであり、R2は4炭素アルキルであり、mは1であり、nは6である。以下の方法で2−ブチルオクタノール−(EO)を調製する。
100℃の真空(70−100ミリメートルの水銀)下で、2.5時間、9リットルのオートクレーブ反応器を553.7グラム(g)の2−ブチルオクタノール及び4.48gの45重量%の水性水酸化カリウムで充填する。カール・フィッシャー滴定により水を測定する(0.05%の水)。残りの触媒化2−ブチルオクタノール開始剤(525.4g)を撹拌しながら135℃に加熱し、次いで、135℃で3時間にわたって744.5gのエチレンオキシドを計測して入れる。エチレンオキシド供給が完了すると、135℃で7時間撹拌を継続して、エチレンオキシドを確実に消費する。反応器を65℃に冷却し、内容物(1226.5g)を排出する。100℃で1時間、ケイ酸マグネシウムで試料を中和し、次いで、真空を抜き、残留水を除去する。得られたケイ酸マグネシウム及び生成物のスラリを冷却し、濾過して最終生成物を得る。
アセチル化された糖は、構造(III)の構造を有し、例えばSigma−Aldrichから市販されている。
比較例A
7.56gのβ−D−5酢酸グルコース及び3.97gの2−ブチルオクタノールを10ミリリットルのジクロロメタン中に溶解する。3.02グラムの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを1分にわたって液滴添加し、21℃で48時間撹拌する。重炭酸ナトリウムの飽和溶液を反応混合物に添加し、混合物を振盪させる。二相混合物を分離漏斗に移し、下部水相を除去する。有機相を、30分間、撹拌しながら硫酸マグネシウム上で乾燥させる。有機相を濾過して硫酸マグネシウムを分離し、減圧下でジクロロメタンを除去して得られた分岐酢酸グルコシドを産生する。10gの分岐酢酸グルコシドを30ミリリットルのメタノール中に溶解する。20グラムのAMBERLITE IRA 400(OH)樹脂ビーズを21℃で添加し、12時間撹拌する。溶液を濾過してAMBERLITE樹脂ビーズを除去し、メタノールでビーズをすすいで、メタノール溶液を単離する。35℃で回転蒸発により単離した溶液からメタノールを除去して、分岐グルコシド系界面活性剤を得る(比較例A)。
エーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングすることにより得られた酢酸グルコシドの炭素−13核磁気共鳴(13C NMR)分光法は、著しい量の未反応5酢酸グルコース及び未確認の副生成物を伴って、酢酸グルコシドの65%の収率を明らかにする。脱保護がたとえ100%有効であっても、分岐アルコール系糖界面活性剤の最終収率はわずか65%となり得る。
実施例1.2−ブチルオクタノールの代わりに2−ブチルオクタノール−(EO)を使用することを除いて、比較例Aと類似の様式で実施例1を調製する。
4.84gのβ−D−5酢酸グルコース及び6.49gの2−ブチルオクタノール−(EO)を10ミリリットルのジクロロメタン中に溶解する。1.94グラムの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを1分にわたって液滴添加し、21℃で48時間撹拌する。重炭酸ナトリウムの飽和溶液を反応混合物に添加し、混合物を振盪させる。二相混合物を分離漏斗に移し、下部水相を除去する。有機相を、30分間、撹拌しながら硫酸マグネシウム上で乾燥させる。有機相を濾過して硫酸マグネシウムを分離し、減圧下でジクロロメタンを除去して得られた分岐酢酸グルコシドを産生する。10gの分岐酢酸グルコシドを30ミリリットルのメタノール中に溶解する。20グラムのAMBERLITE IRA 400(OH)樹脂ビーズを21℃で添加し、12時間撹拌する。溶液を濾過してAMBERLITE樹脂ビーズを除去し、メタノールでビーズをすすいで、メタノール溶液を単離する。35℃で回転蒸発により単離した溶液からメタノールを除去して、分岐グルコシド系界面活性剤を得る(実施例1)。
エーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングすることにより得られた酢酸グルコシドの炭素−13核磁気共鳴(13C NMR)分光法は、5酢酸グルコースのより大きな変換による酢酸グルコシドの78%の収率を明らかにする。さらに、酢酸グルコシドのβ−異性体(NMRにおいて101ppmのシフト)だけが観察され、96ppmのシフトにおいてα−異性体が顕著ではないことが明白であり、これは、−CHCHO−部分を含有するエーテルアルコールが、−CHCHO−部分を含まない類似のエーテルアルコールとの反応よりも大きな異性体選択性を達成することを示す。
酢酸グルコシドの脱保護は、完了すること、及び構造(II)の構造を有する分岐アルコール系糖界面活性剤(実施例1)の78%の全体収率をもたらすことが予測され、式中、R1は6炭素アルキルであり、R2は4炭素アルキルであり、mは1であり、nは6である。
実施例1は、エーテルアルコール開始材料を含有する−CHCHO−部分を使用したときに、分岐アルコール系糖界面活性剤の高い(この場合、78%)全体収率及び高いβ−異性体選択性の両方を達成する驚くべき効果を例示する。
第二級アルコールエトキシレートからの糖界面活性剤
実施例2.2−ブチルオクタノールの代わりに第二級アルコールエトキシレートを使用することを除いて、比較例Aと類似の様式で分岐アルコール系糖界面活性剤を調製する。第二級アルコールエトキシレートは、構造(I)の第二級アルコールエトキシレートの混合物であり、式中、R1は4炭素アルキルであり、R2は6〜10炭素アルキルであり、mは0であり、nは5である。この第二級アルコールエトキシレートは、TERGITOL(商標)15−S−5として市販されている。TERGITOLは、Union Carbide Corporationの商標である。
5.21gのβ−D−5酢酸グルコース及び6.16gの第二級アルコールエトキシレートを10ミリリットルのジクロロメタン中で溶解する。2.08グラムの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを1分にわたって液滴添加し、21℃で48時間撹拌する。重炭酸ナトリウムの飽和溶液を反応混合物に添加し、混合物を振盪させる。二相混合物を分離漏斗に移し、下部水相を除去する。有機相を、30分間、撹拌しながら硫酸マグネシウム上で乾燥させる。有機相を濾過して硫酸マグネシウムを分離し、減圧下でジクロロメタンを除去して得られた分岐酢酸グルコシドを産生する。10gの分岐酢酸グルコシドを30ミリリットルのメタノール中に溶解する。20グラムのAMBERLITE IRA 400(OH)樹脂ビーズを21℃で添加し、12時間撹拌する。溶液を濾過してAMBERLITE樹脂ビーズを除去し、メタノールでビーズをすすいで、メタノール溶液を単離する。35℃で回転蒸発により単離した溶液からメタノールを除去して、分岐グルコシド系界面活性剤を得る(実施例2)。
エーテルアルコールをアセチル化された糖とカップリングすることにより得られた酢酸グルコシドの炭素−13核磁気共鳴(13C NMR)分光法は、著しい量の未反応5酢酸グルコースを伴わずに、酢酸グルコシドの82%の収率を明らかにする。13C NMRスペクトルで観察可能な酢酸グルコシドの異性体だけが、101ppmのシフトにおけるβ−異性体であり、96ppmのシフトにおけるα−異性体は観察されなかった。酢酸グルコシドの脱保護の完了により、構造(II)の構造を有する対応する分岐アルコール系糖界面活性剤(実施例2)のβ−異性体の82%の全体収率をもたらすことが予測され、式中、R1は4炭素アルキルであり、R2は6〜10炭素アルキルの範囲であり、mは0であり、nは5である。
実施例3は、エーテルアルコール開始材料を含有する−CHCHO−部分を使用したときに、高い(この場合、排他的な)β−異性体選択性だけでなく、さらに分岐アルコール系糖界面活性剤の82%の収率の両方を達成する驚くべき効果を例示する。
実施例3.アセチル化された糖に対して1.1の代わりに2.0モル当量の第二級アルコールエトキシレートを使用することを除いて、実施例2と類似の様式で分岐アルコール系糖界面活性剤を調製する。
5.20gのβ−D−5酢酸グルコース及び11.20gの第二級アルコールエトキシレートを10ミリリットルのジクロロメタン中で溶解する。3.78グラムの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートを1分にわたって液滴添加し、21℃で48時間撹拌する。重炭酸ナトリウムの飽和溶液を反応混合物に添加し、混合物を振盪させる。二相混合物を分離漏斗に移し、下部水相を除去する。有機相を、30分間、撹拌しながら硫酸マグネシウム上で乾燥させる。有機相を濾過して硫酸マグネシウムを分離し、減圧下でジクロロメタンを除去して得られた分岐酢酸グルコシドを産生する。10gの分岐酢酸グルコシドを30ミリリットルのメタノール中に溶解する。20グラムのAMBERLITE IRA 400(OH)樹脂ビーズを21℃で添加し、12時間撹拌する。溶液を濾過してAMBERLITE樹脂ビーズを除去し、メタノールでビーズをすすいで、メタノール溶液を単離する。35℃で回転蒸発により単離した溶液からメタノールを除去して、分岐グルコシド系界面活性剤を得る(実施例3)。
エーテルアルコールをアセチル化糖とカップリングすることにより得られた酢酸グルコシドの炭素−13核磁気共鳴(13C NMR)分光法は、酢酸グルコシドの100%の収率を明らかにする。13C NMRスペクトルで観察可能な酢酸グルコシドの異性体だけが、101ppmのシフトにおけるβ−異性体であり、96ppmのシフトにおけるα−異性体は観察されなかった。酢酸グルコシドの脱保護の完了により、構造(II)の構造を有する対応する分岐アルコール系糖界面活性剤(実施例3)のβ−異性体の100%の全体収率が生じることが予測され、式中、R1は4炭素アルキルであり、R2は6〜10炭素アルキルの範囲であり、mは0であり、nは5である。
実施例3は、エーテルアルコール開始材料を含有する−CHCHO−部分を使用したときに、高い(この場合、排他的な)β−異性体選択性だけでなく、さらに分岐アルコール系糖界面活性剤の100%の収率の両方を達成する驚くべき効果を例示する。

Claims (7)

  1. プロセスであって、
    (a)エーテルアルコール及び完全にアセチル化された糖を提供するステップであって、前記エーテルアルコールは、構造(I)を有し、
    式中、R1及びR2が独立して、4〜16個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、mが0〜10の範囲であり、nが3〜40の範囲である、ステップと、
    (b)ルイス酸触媒の存在下で前記エーテルアルコールを前記アセチル化された糖とカップリングして、分岐酢酸グルコシドを形成するステップと、
    (c)塩基の存在下で、前記酢酸部分を除去すること、及びそれらを水素原子で置き換えることにより、前記酢酸グルコシドを脱保護して、構造(II)を有する界面活性剤を形成するステップと、を含む、プロセス。
  2. 前記ルイス酸触媒が、三フッ化ホウ素である、請求項1に記載のプロセス。
  3. R1が線状の4炭素アルキルであり、R2が6〜10個の炭素を有する線状アルキルである、請求項1に記載のプロセス。
  4. ステップ(c)の前記塩基が、AMBERLITE(商標)樹脂ビーズ及びナトリウムメトキシドからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載のプロセス。
  5. nが3〜6の範囲であり、前記ルイス酸触媒が、三フッ化ホウ素であり、ステップ(c)の前記塩基が、AMBERLITE(商標)樹脂ビーズである、請求項1〜4のいずれかに記載のプロセス。
  6. nが5〜6の範囲である、請求項1〜5のいずれかに記載のプロセス。
  7. 前記エーテルアルコールが、前記カップリングステップ(b)において、アセチル化された糖に対して3:1未満のモル比で、かつ同時に1:1以上のモル比で存在する、請求項1〜6のいずれかに記載のプロセス。

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