式(I)の化合物、その薬学的組成物、及び例えば、HDAC(例えば、HDAC1、HDAC2、及びHDAC3のうちの1つ以上)を阻害するために、式(I)の化合物を使用する方法が本明細書に提供され、
式中、環A、Z、R1、R2、R3、及びR4は、本明細書に定義される。
本明細書に提供される化合物は、生理学的条件下(例えば、約7.2のpH及び37℃)で少量のOPDを形成することができる。本明細書に開示される生理学的条件は、約35〜40℃の温度及び約7.0〜約7.4のpHを含むことが意図され、より典型的には、水性環境において7.2〜7.4のpH及び36〜38℃の温度を含む。本明細書で使用するとき、「少量」のOPDとは、本明細書に開示される化合物が、生理学的条件下で24時間に30%以下の量でOPDを生成することを意味することが意図される。いくつかの実施形態では、生理学的条件で24時間に生成されるOPDの量は、25%以下、または20%以下、または15%以下、または10%以下、または5%以下、または1%以下である。生成されるOPDの量は、化合物のアミド加水分解から得られる酸の量を測定することによって間接的に測定され得る。いくつかの実施形態では、生成されるOPDの測定は、本明細書に開示される化合物を対象に投与し、血漿試料を24時間にわたって収集し、ODP及び/または関連する酸の量を24時間にわたって決定することによって実施され得る。
本明細書で使用されるとき、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「アルキル」という用語は、直鎖または分岐状であり得る飽和炭化水素基を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1〜12、1〜8、または1〜6個の炭素原子を含有する。
本明細書で使用されるとき、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「アルキレン」という用語は、アルキルからの水素原子の除去によって形成される二価ラジカルを指す。
いくつかの実施形態では、アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、例えば、2−メチル−1−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、1,2,2−トリメチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの高級同族体を含む。いくつかの実施形態では、アルキル部分は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、または2,4,4−トリメチルペンチルである。
本明細書で使用されるとき、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「シクロアルキル」という用語は、3〜10個の炭素原子の飽和した環式炭化水素部分を指す。シクロアルキルは、飽和環または部分不飽和環を含むが、芳香環を含有しない。シクロアルキルは、縮合環、架橋環、及びスピロ環を含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3〜7、または3〜6個の炭素環原子を含有する。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルを含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、シクロプロピルを含むか、またはシクロペンチルを含むか、またはシクロヘキシルを含む。ある特定の実施形態では、シクロアルキルは、8〜10個の炭素原子の二環式環系を含む。ある特定の実施形態では、シクロアルキルは、7〜10個の炭素原子の架橋環系を含む。ある特定の実施形態では、シクロアルキル基は、ピネニル、アダマンタニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、及びビシクロ[2.2.2]オクチルを含む。
本明細書で使用されるとき、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「ハロアルキル」などの用語は、少なくとも1個のハロゲン原子を有するアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ハロゲン原子は、フルオロ原子である。いくつかの実施形態では、ハロアルキルは、CH2CF3である。
本明細書で使用されるとき、別様に特定されない限り、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「ヘテロシクロアルキル」という用語は、炭素環原子と、窒素、硫黄、及び酸素(1個超が存在する場合には独立して選択される)から選択される少なくとも1個のヘテロ原子環原子とを有する飽和環系を指す。ヘテロシクロアルキルは、飽和または部分不飽和環を含むが、芳香環を含有しない。ヘテロシクロアルキルは、縮合環、架橋環、及びスピロ環を含む。ヘテロシクロアルキル基が1個超のヘテロ原子を含有する場合、該ヘテロ原子は、同一であっても異なっていてもよい。ヘテロシクロアルキル基は、単環式または二環式(例えば、2個の縮合環を有する)環系を含み得る。ヘテロシクロアルキル基はまた、橋頭位ヘテロシクロアルキル基も含み得る。本明細書で使用するとき、「橋頭位ヘテロシクロアルキル基」とは、少なくとも1個の橋頭位ヘテロ原子(例えば、窒素または炭素)を含有するヘテロシクロアルキル部分を指す。部分「C2〜5ヘテロシクロアルキル」などは、少なくとも 1個のヘテロ原子に加えて少なくとも2〜5個の環炭素原子を有するヘテロシクロアルキル環を指す。例えば、C2ヘテロシクロアルキルは、環内の1個のヘテロ原子と2個の炭素環原子とを有する3員環、または2個の炭素環原子と2個のヘテロ原子とが環内に存在する4員環、または2個の炭素環原子と3個のヘテロ原子とが環内に存在する5員環であり得る。
ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、3〜6個の環原子の単環式環を含む。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、8〜10個の環原子の二環式環系を含む。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、7〜10個の環原子の架橋環系を含む。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1、2、もしくは3個の窒素環原子、または1もしくは2個の窒素環原子、または1個の窒素環原子を含む。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1もしくは2個の窒素環原子と1個の酸素環原子、または1個の窒素環原子と1個の酸素環原子を含む。ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、1もしくは2個の酸素環原子(2個の酸素原子は環上で互いに隣接しない)、または1個の酸素環原子、または1もしくは2個の硫黄環原子(2個の硫黄原子は環上で互いに隣接しない)、または1個の硫黄環原子を含む。
ある特定の実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、アゼチジニル、ピロリジニル、2−オキソピロリジニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリニル、2,5−ジオキソ−1H−ピロリル、2,5−ジオキソ−ピロリジニル、2,5−ジヒドロ−1H−ピロリル、ピペリジニル、2−オキソピペリジニル、4−ピペリドニル、モルホリニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、ジオキソピペラジニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,3−ジオキシニル、1,3−ジオキサニル、1,4−ジオキシニル、1,4−ジオキサニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、ペルヒドロアゼピニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2,4−ジオキソ−イミダゾリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、デカヒドロイソキノリル、テトラヒドロフリル、2−アザスピロ[3.3]ヘプタニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及び8−アザビシクロ[3.2.1]オクタニルを含む。
本明細書で使用されるとき、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「ヒドロキシアルキル」などのという用語は、少なくとも1個のヒドロキシ基を有するアルキル基を指す。
「対象」という用語は、哺乳動物、例えば、マウス、モルモット、ラット、イヌ、またはヒトなどを指す。ある特定の実施形態では、対象は、ヒトであるか、または対象は、成人であるか、または対象は、小児である。
本明細書に説明されるものに類似したまたは同等の方法及び材料が実践または試験において使用され得るが、好適な方法及び材料を、下記に説明する。本明細書において言及される全ての公開物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。矛盾する実施形態では、定義を含む、本明細書が統制する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、環Aが、1個の窒素環原子を含有する4〜7員ヘテロシクロアルキル環または1個の窒素環原子を含有する7〜9員二環式ヘテロシクロアルキル環であり、Zは、O、NR3、S、またはSO2であり、R1は、C1〜6アルキル、C1〜6ヒドロキシアルキル、またはC0〜3アルキレン−C3〜7シクロアルキルであり、R2が、H、F、Cl、またはCH3であり、R3が、H、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C0〜3アルキレン−C3〜7シクロアルキル、C(O)C1〜6アルキル、またはC(O)C0〜3アルキレン−C3〜7シクロアルキルであり、R4が、HまたはC1〜3アルキルであるものである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物はまた、環Aが、1個の窒素環原子を含有する4〜7員ヘテロシクロアルキル環または1個の窒素環原子を含有する7〜9員二環式ヘテロシクロアルキル環であり、Zが、O、NR3、S、SO、またはSO2であり、R1が、O、S、N、及びN(C1〜4アルキル)から選択される1または2個のヘテロ原子を有するC0〜3アルキレン−C2〜5ヘテロシクロアルキルであり、R2が、H、F、Cl、またはCH3であり、R3が、H、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C0〜3アルキレン−C3〜7シクロアルキル、C(O)C1〜6アルキル、またはC(O)C0〜3アルキレン−C3〜7シクロアルキルであり、R4が、HまたはC1〜3アルキルであるものを含む。いくつかの実施形態では、環Aは、
である。他の実施形態では、環Aは、
である。他の実施形態では、環Aは、
である。他の実施形態では、環Aは、
である。
本明細書に説明される式(I)の化合物は、1つ以上の不斉中心を含有してもよく、したがって、ラセミ体及びラセミ混合物、単一のエナンチオマー、個別のジアステレオマー及びジアステレオマー混合物として生じてもよい。式(I)においては立体化学を考慮せずに示されているが、本開示は、かかる光学異性体(エナンチオマー)及びジアステレオマー、ならびにラセミ的な及び分割された、エナンチオマー的に純粋なR及びS立体異性体、ならびにR及びS立体異性体及びその薬学的に許容される塩の他の混合物を含む。これらの化合物の使用は、ラセミ混合物、またはキラルエナンチオマーのうちのいずれかを網羅することを意図される。
当業者はまた、本明細書に説明される化合物に関して互変異性体が存在することが可能であることを認識するであろう。本開示は、本明細書における式中に示されてはいないが、全てのかかる互変異性体を含む。かかる化合物の全てのかかる異性体形式は、本開示に明白に含まれる。
光学異性体は、当業者に既知である標準的手順によって純粋な形態で得ることができ、限定されるものではないが、ジアステレオマー塩形成、速度論的分割、及び不斉合成が挙げられる。例えば、Jacques,et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981);Wilen,S.H.,et al.,Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,E.L.Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);Wilen,S.H.Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照されたく、その各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、この開示は、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、及び高性能液体クロマトグラフィーを含むがそれらに限定されない、当業者に既知である標準的分離手順によって純粋な形態で獲得され得る全ての可能な位置異性体、及びそれらの混合物を包含することも理解される。
本明細書に説明される化合物はまた、中間物または最終化合物中に生じる原子の全ての同位体も含み得る。同位体としては、同一の原子番号を有するが、異なる質量数を有する原子が挙げられる。例えば、水素の同位体としては、トリチウム及びジュウテリウムが挙げられ、ジュウテリウムが好ましい。
本明細書に説明される化合物はまた、本明細書に開示される化合物の薬学的に許容される塩を含む。本明細書で使用するとき、「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に開示される化合物への薬学的に許容される酸または塩基の添加によって形成される塩を指す。本明細書で使用するとき、「薬学的に許容される」という語句は、毒物学的観点から薬学的用途における使用に関して許容され、活性成分と悪い相互作用を起こさない物質を指す。単塩及び酸性塩を含む薬学的に許容される塩としては、限定されるものではないが、有機及び無機酸、例えば、限定されるものではないが、酢酸、乳酸、クエン酸、桂皮酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、及び同様に知られる許容される酸などに由来するものが挙げられる。好適な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418;Journal of Pharmaceutical Science,66,2(1977);及び‘‘Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use A Handbook;Wermuth,C.G.and Stahl,P.H.(eds.)Verlag Helvetica Chimica Acta,Zurich,2002[ISBN 3−906390−26−8]に見出され、その各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は、本明細書に説明される通り、アセチル化された標的タンパク質からのアセチル基の除去(脱アセチル化)を触媒するポリペプチド特有の特徴を有する任意のポリペプチドであり得る。HDAC酵素に特有の特徴は、当該技術分野において既知である(例えば、Finnin et al.,1999,Nature,401:188を参照)。したがって、HDAC酵素は、ヌクレオソームを形成する、例えば、H3、H4、H2A、及びH2BなどのヒストンのN末端にある保存されたリジン残基のε−アミノ基を脱アセチル化することによって、遺伝子転写を抑制するポリペプチドであり得る。HDAC酵素はまた、p53、E2F、α−チューブリン、及びMyoDなどの他のタンパク質も脱アセチル化する(例えば、Annemieke et al.,2003,Biochem.J.,370:737を参照)。HDAC酵素はまた、核に限局され得、ある特定のHDAC酵素は、核及び細胞質の両方に見出され得る。
本明細書に説明される式(I)の化合物、例えば、式(II)の化合物または式(III)の化合物は、任意のHDAC酵素と相互作用し得る。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される式(I)の化合物は、1つ超の他のHDAC酵素(例えば、1つ以上のIIa型、IIb型、またはIV型のHDAC酵素)と比較して、少なくとも約2倍(例えば、少なくとも約5倍、10倍、15倍、または20倍)大きい、1つ以上のI型HDAC酵素(例えば、HDAC1、HDAC2、またはHDAC3)を阻害する活性を有するであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物またはその塩は、HDAC3を選択的に阻害し、例えば、HDAC1及びHDAC2よりもHDAC3を選択的に阻害する(例えば、5倍以上の選択性を示す、例えば、25倍以上の選択性を示す)。理論により拘束されることを望みはしないが、HDAC3選択的阻害剤は、フラタキシンの発現を増加させ得、したがって神経学的状態(例えば、フリードライヒ失調症などの低減されたフラタキシン発現に関連付けられる神経学的状態)の治療に有用であり得ると考えられる。また、HDAC3阻害は、記憶の固定においても重要な役割を果たすと考えられる(McQuown SC et al,J Neurosci 31 764(2011))。HDAC3の選択的阻害剤は、他のHDAC酵素の阻害に関連付けられる毒性を低減することによって、広範囲のHDAC阻害剤の使用を上回る神経学的状態の治療の利点を提供する。かかる特異的なHDAC3阻害剤は、より高い治療指標を提供し、慢性的または長期的治療中の患者によるより良い耐性をもたらし得る。
いくつかのさらなる実施形態では、化合物は、HDAC1及び/またはHDAC2を選択的に阻害する(例えば、5倍以上の選択性を示す、例えば、25倍以上の選択性を示す)。HDAC1及び/または2の阻害は、癌、または本明細書に開示される別の疾患の治療に有用であり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物またはその塩は、増強された脳浸透性を示す。例えば、ラット、マウス、イヌ、またはサルに本明細書に開示される化合物のうちのいくらかを投薬すると、約0.25超(例えば、約0.50超、約1.0超、約1.5超、または約2.0超)の脳/血漿比が、観察される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物またはその塩は、HDAC3を選択的に阻害し、例えば、HDAC1及びHDAC2よりもHDAC3を選択的に阻害し(例えば、5倍以上の選択性を示す、例えば、25倍以上の選択性を示す)、増強された脳浸透性を示す。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される化合物は、HDAC1及び/またはHDAC2を選択的に阻害し、例えば、HDAC3よりもHDAC1及び/またはHDAC2を選択的に阻害し(例えば、5倍以上の選択性を示す、例えば、25倍以上の選択性を示す)、増強された脳浸透性を示す。
増強された脳浸透性を有する化合物は、脳を標的とする療法に好適である(例えば、フリードライヒ失調症、筋強直性ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、脆弱性X症候群、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、及びアルツハイマー病などの神経学的状態、記憶障害状態、た前頭側頭型認知症、心的外傷後ストレス障害、薬物依存症)。
HDACによって媒介される疾患または障害の治療を必要とする対象(例えば、ヒトなどの哺乳動物)においてそれを治療する方法が、本明細書に提供され、該方法は、本明細書に開示される化合物またはその塩を対象に投与することを含む。
さらに、HDACによって媒介される疾患または障害の予防を必要とする対象(例えば、ヒトなどの哺乳動物)においてそれを予防する方法が、本明細書に提供される。予防は、疾患、障害、もしくは状態、またはその症状の発症を遅らせること、あるいはその危険性を低減することを含み得る。
本開示はさらに、癌の治療を必要とする患者においてそれを治療する方法であって、治療的有効量の本明細書に説明されるHDAC阻害剤またはその塩を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、癌は、固形腫瘍、新生物、上皮性悪性腫瘍、非上皮性悪性腫瘍、白血病、またはリンパ腫である。いくつかの実施形態では、白血病は、急性白血病及び慢性白血病、例えば、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び毛様細胞白血病など、リンパ腫、例えば、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)、非皮膚末梢性T細胞性リンパ腫、ヒトT細胞リンパ向性ウイルス(fITLV)に関連付けられるリンパ腫、例えば、成人T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)、ホジキン病及び非ホジキンリンパ腫、大細胞型リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)など、バーキットリンパ腫、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫、多発性骨髄腫、小児固形腫瘍、例えば、脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜芽腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、及び軟部組織肉腫など、成人の一般的な固形腫瘍、例えば、頭頚部癌(例えば、口腔、咽頭、及び食道)、泌尿生殖器癌(例えば、前立腺、膀胱、腎臓、子宮、卵巣、精巣、直腸、及び結腸)、肺癌、乳癌などを含む。
いくつかの実施形態では、癌は、(a)心臓癌:非上皮性悪性腫瘍(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液種、横紋筋種、線維腫、脂肪腫、及び奇形種、(b)肺癌:気管支癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(気管支)癌、気管支腺腫、非上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、(c)消化管癌:食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(膵管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経繊維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、(d)泌尿生殖器癌:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮細胞癌、移行細胞癌、腺癌)、前立腺(腺癌、非上皮性悪性腫瘍)、精巣(精上皮腫、奇形種、胎生期癌、奇形癌、絨毛癌、非上皮性悪性腫瘍、間質性細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)、(e)肝臓癌:ヘパトーマ(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、(f)骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫、及び巨細胞腫、(g)神経系癌:頭蓋骨(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫(松果体腫)、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄(神経繊維腫、髄膜腫、神経膠腫、非上皮性悪性腫瘍)、(h)婦人科:子宮(子宮内膜癌)、頸部(子宮頸がん、前腫瘍子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌、漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌)、分類不能癌(顆粒膜−莢膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形種)、外陰部(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫)、胎児性横紋筋肉腫、卵管(上皮性悪性腫瘍)、(i)血液癌:血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)、(j)皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、ほくろ、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、ならびに(k)副腎:神経芽細胞腫状態である。
別の態様では、炎症性障害の治療を必要とする患者においてそれを治療する方法であって、治療的有効量の本明細書に説明される式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、炎症性障害は、急性及び慢性炎症性疾患、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、酸化的ストレスに関連付けられる疾患、ならびに細胞の過剰増殖によって特徴付けられる疾患である。非限定的な例は、リウマチ性関節炎(RA)及び乾癬性関節炎を含む、関節の炎症性状態;炎症性腸疾患、例えば、クローン病及び潰瘍性結腸炎など;脊椎関節症;強皮症;乾癬(T細胞媒介性乾癬を含む)及び炎症性皮膚疾患、例えば、皮膚疾病、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹など;血管炎(例えば、壊死性血管炎、皮膚血管炎、及び過敏性血管炎);好酸球性筋炎、好酸球性筋膜炎;皮膚もしくは臓器の白血球浸潤を有する癌、脳虚血(例えば、外傷の結果としての脳傷害、てんかん、大出血、もしくは発作、これらは各々神経変性を導き得る)を含む虚血傷害;HIV、心不全、慢性もしくは急性もしくは悪性肝疾患、自己免疫性甲状腺炎;全身性紅斑性狼瘡、シェーグレン症候群、肺疾患(例えば、ARDS);急性膵炎;筋萎縮性側索硬化症(ALS);アルツハイマー病;悪液質/食欲不振;喘息;アテローム性動脈硬化症;慢性疲労症候群、熱;糖尿病(例えば、インスリン糖尿病もしくは若年発症糖尿病);糸球体腎炎;移植片対宿主拒絶(例えば、移植における);出血性ショック;痛覚過敏:炎症性腸疾患;多発性硬化症;ミオパシー(例えば、特に、敗血症における筋タンパク代謝);骨関節炎;骨粗鬆症;パーキンソン病;疼痛;早期陣痛;乾癬;再灌流傷害;サイトカイン誘発性毒性(例えば、敗血症性ショック、内毒素ショック);放射線治療による副作用、一過性顎関節疾患、腫瘍転移;または緊張、捻挫、軟骨損傷、火傷などの外傷、整形外科、感染、もしくは他の疾患過程から生じる炎症性状態である。
アレルギー性疾患及び状態としては、限定されるものではないが、呼吸器系アレルギー性疾患、例えば、喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、過敏性肺炎、好酸球性肺炎(例えば、レフラー症候群、慢性好酸球性肺炎)、遅延型過敏性間質性肺疾患(ILD)(例えば、特発性肺線維症、またはリウマチ性関節炎に関連付けられるILD、全身性紅斑性狼瘡、強直性脊椎炎、全身性硬化症、シェーグレン症候群、多発性筋炎、または皮膚筋炎)など、全身性アナフィラキシーまたは過敏性応答、薬物アレルギー(例えば、ペニシリン、セファロスポリンに対する)、昆虫刺傷アレルギーなどが挙げられる。
別の態様では、記憶関連障害の予防または治療を必要とする患者において、それを予防または治療する方法であって、本明細書に説明される治療的有効量の式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を投与することを含む、方法が提供される。式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))は、例えば、健忘症、認知症、及びせん妄、前頭側頭型認知症などの直接的な(direct)認知障害、例えば、恐怖症、パニック障害、心理的ストレス(例えば、災害、大事故、または暴力の犠牲者に見られるようなもの)、強迫神経症、全般性不安障害、及び心的外傷後ストレス障害などの不安障害、例えば、抑鬱及び双極性障害などの気分障害、ならびに例えば、統合失調症及び妄想性障害などの精神障害に関連付けられる、記憶障害を有する患者を治療するために使用され得る。例えば、限定されるものではないが、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄小脳失調症などの神経変性疾患、ならびに加齢の顕著な特徴である記憶障害もまた、式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を使用することによって治療され得る。さらに、開示される化合物は、薬物探索行動の消滅を通じて、薬物依存症を治療するために使用され得る。
HDAC阻害剤、例えば、HDAC1及び/またはHDAC2選択的阻害剤はまた、鎌状細胞疾患(SCD)及びβ−サラセミア(bT)を治療するのに有用であってもよい。それらはまた、変化したコマチン(chomatin)媒介性神経可塑性を伴う気分障害または脳疾患の治療に有用であってもよい(Schoreder,et al.,PLoS ONE 8(8):e71323(2013))。
別の態様では、ヘモグロビン障害の予防または治療を必要とする患者において、それを予防または治療する方法であって、本明細書に説明される治療的有効量の式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を投与することを含む、方法が提供される。式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))は、鎌状細胞貧血またはβ−サラセミアを有する患者を治療するために使用され得る。様々な実施形態では、化合物は、選択的HDAC1及び/またはHDAC2阻害剤であり、ヘモグロビン障害(例えば、鎌状細胞貧血またはβ−サラセミア)を予防または治療するために使用される。
さらに、変化したコマチン(chomatin)媒介性神経可塑性を伴う気分障害または脳障害の予防または治療を必要とする患者において、それを予防または治療する方法であって、治療的有効量の本明細書に説明される式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を投与することを含む、方法が提供される。式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))は、気分障害を有する患者を治療するために使用され得る。
さらなる態様では、本出願は、神経学的状態(例えば、フリードライヒ失調症(FRDA)、筋強直性ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、脆弱性X症候群、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、ニーマン・ピック病、ピット・ホプキンス病、球脊髄性筋萎縮症、アルツハイマー病または統合失調症、双極性障害、及び関連疾患)を治療する方法であって、本明細書に説明される式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩を、神経学的状態を有する患者に投与することを含む、方法を取り上げる。
別の態様では、神経学的状態(例えば、フリードライヒ失調症、筋強直性ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、脆弱性X症候群、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、ニーマン・ピック病、ピット・ホプキンス病、球脊髄性筋萎縮症、またはアルツハイマー病)、記憶に影響を及ぼす状態もしくは疾患、癌、または炎症性障害、または熱帯熱マラリア原虫感染(例えば、マラリア)の治療または予防のための薬剤の調製における、本明細書に説明される式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩の使用が、本明細書に提供される。
さらに、本明細書に開示される化合物またはその塩を使用して、I型ヒストンデアセチラーゼを阻害する方法が本明細書に提供され、この阻害は、フリードライヒ失調症患者の末梢血単核細胞(PBMC)においてインビトロでの増加したフラタキシンmRNA発現をもたらす。他の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、結腸直腸癌細胞のインビトロ増殖を用量依存性様式で阻害する。さらなる実施形態では、本明細書に開示される化合物は、新規の物体認識パラダイムを使用して長期記憶をインビボで増加させる。
さらなる態様では、神経学的障害(例えば、フリードライヒ失調症、筋強直性ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、脆弱性X症候群、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、もしくはアルツハイマー病)、記憶に影響を及ぼす状態もしくは疾患、癌、炎症性障害、または熱帯熱マラリア原虫感染(例えば、マラリア)から選択される障害の治療または予防を必要とする患者において、それを治療または予防するためのキットであって、(i)本明細書に説明される式(I)の化合物(例えば、式(II)または式(III))またはその塩と、(ii)該化合物を該患者に投与するための指示を含む取扱説明書とを備える、キットが本明細書に提供される。
別の態様では、神経学的状態(例えば、フリードライヒ失調症、筋強直性ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、脆弱性X症候群、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、ケネディ病、筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、またはアルツハイマー病)を治療する方法であって、上記の方法のうちのいずれかを実施することと、候補化合物を薬学的組成物中に製剤化することと、神経学的状態を有する患者に該薬学的組成物を投与することとを含む、方法が提供される。
HDAC阻害剤は、抗マラリア活性を有することが示されている(Andrews,et al.,2000,Int.J.Parasitol.,30:761−768;Andrews,et al.,Antimicrob.Agents Chemother.,52:1454−61)。本開示は、熱帯熱マラリア原虫感染(例えば、マラリア)の治療を必要とする患者においてそれを治療する方法を提供する。
HDAC阻害剤はまた、ウイルス感染などの感染性疾患を治療するのに有用であり得る。例えば、HDAC阻害剤及び抗レトロウイルス薬によるHIVに感染した細胞の治療は、治療細胞からウイルスを根絶し得る(Blazkova,J.,et al J Infect Dis.2012 Sep 1;206(5):765−9;Archin,N.M.,et al Nature 2012 Jul 25,487(7408):482−5)。本開示は、その必要において、HIV感染を治療する方法を提供する。
したがって、本明細書に説明される化合物と1つ以上の薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物が、本明細書に提供される。本薬学的組成物は、それを必要とする対象に、化合物を生物学的に利用可能にする任意の経路によって投与される。一実施形態では、本組成物は、経口投与に適合された固体製剤である。別の実施形態では、本組成物は、タブレット、粉末、またはカプセルであるか、または本組成物は、タブレットである。一実施形態では、本組成物は、経口投与に適合された液体製剤である。一実施形態では、本組成物は、非経口投与に適合された液体製剤である。別の実施形態では、本組成物は、溶液、懸濁液、もしくは乳剤であるか、または本組成物は、溶液である。別の実施形態では、固体形態の組成物は、使用の直前に、経口または非経口投与のいずれかのための液体形態の組成物に変換され得る。これらの特定の固体形態の組成物は、単位用量形態で提供され、したがって単一の液体投薬量単位を提供するように使用される。これらの及び他の薬学的組成物及びそれを調製するためのプロセスは、当該技術分野において周知である。(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(D.B.Troy,Editor,21st Edition,Lippincott,Williams&Wilkins,2006を参照)。
投薬量は、患者の要件、治療されている状態の重篤度、及び用いられている具体的な化合物に応じて変動してもよい。具体的な状況のための適切な投薬量の決定は、医学分野の技術者によって決定され得る。1日の総投薬量は、分割され、1日全体を通して分けて、または連続的な送達を提供する手段によって投与されてもよい。
本明細書に説明される化合物及び組成物は、初めに好適な投薬量で投与されてもよく、それは所望の臨床応答に応じて、必要により調節されてもよい。ある特定の実施形態では、化合物は、体重1kgあたり0.01〜約50mgの1日投薬量で対照に投与される。他の実施形態では、用量は、1〜1000mg/日である。ある特定の実施形態では、1日の用量は、1〜750mg/日、10〜500mg/日である。
別の実施形態では、本薬学的組成物は、単位剤形である。本組成物は、適切な量の活性成分(複数可)を含有する単位用量にさらに分割され得る。単位剤形は、タブレット、カプセル、またはバイアルもしくはアンプル中の粉末であり得るか、または、パッケージ化された形態である適切な数のこれらのいずれかであってもよい。単位剤形は、パッケージ化された形態であり得、そのパッケージは、小包化されたタブレット、カプセル、またはバイアルもしくはアンプル中の粉末などの個別の量の組成物を含有する。組成物の単位用量中の活性化合物(複数可)の量は、具体的な用途に従って、約1mg〜約100mg、または約1mg〜約50mg、または約1mg〜約25mgに変動または調節されてもよい。
化合物1−6の一般的手順:Boc脱保護の一般的手順:ジオキサン:メタノール(4:1、5体積)中Boc(tert−ブトキシカルボニル)保護化合物(1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(3体積)中4N HClを添加し、反応混合物を室温で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を、乾燥するまで蒸発させた(化合物が沈殿していた場合は、濾過し、さらに精製した)。粗生成物を、エーテル/ペンタン/MTBEで粉砕するか、または分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た。
N−アルキル化の一般的手順:手順A:DMF(10体積)中アミン基質(1当量)及び炭酸セシウム/炭酸カリウム(3当量)の撹拌溶液に、対応するハロゲン化アルキル(1.1当量)を添加した。反応混合物を、80℃で5時間〜30時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を、水、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。
手順B:5体積のエタノール中アミン基質(1当量)の溶液に、室温でTEA(3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(2.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、次に濃縮して粗化合物を得、これをCombiflashクロマトグラフィー/シリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
エステル加水分解の一般的手順:メタノール:水(1:1)中エステル(1当量)の撹拌溶液に、最小量の水中のLiOH/NaOH(2当量)を添加し、反応混合物を室温で撹拌した(ある特定の化合物に関しては、還流加熱が必要とされる)。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水層を分離した。水層を、1N HClで酸性化し、得られた固体を濾過し、乾燥させて、所望の酸を得た。粗酸生成物を、さらなる精製を行わずにそれ自体として次のステップで使用した。
アミドカップリングの一般的手順:手順A:DMF中酸化合物(1当量)及びHATU(1.5当量)の混合物に、DIPEA(2.5当量)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。それぞれのアミン(1.2当量)をゆっくりと添加し、反応混合物を、室温〜80℃の所望の温度にて2時間〜最大30時間、さらに撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、水を添加し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー/調製用HPLCによって精製して、所望の生成物を得た。
手順B:アセトニトリル中酸化合物(1当量)及びHATU(1.5当量)の混合物に、ピリジン(10当量)を添加し、反応混合物を室温で10分間撹拌した。それぞれのアミン(1.2当量)をゆっくりと添加し、反応混合物を室温で2時間さらに撹拌し、次に80℃で一晩加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、アセトニトリルを真空下で除去し、残留物に水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー/調製用HPLCによって精製して、所望の生成物を得た。
ステップ1:tert−ブチル4−(4−(メトキシカルボニル)フェノキシ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(1B)の合成。1Lの無水THF中の化合物1A(22g、144mmol、1当量)の溶液に、tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸塩(29g、144mmol、1当量)を添加した後、トリフェニルホスフィン(56g、213mmol、1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。次に、反応混合物を0℃に冷却させ、DEAD(34mL、217mmol、1.5当量)をゆっくりと1時間(液滴)添加し、次に、室温で16時間撹拌し続けた。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、揮発性物質を真空下で除去し、500mLのジ−エチルエーテルを添加し、懸濁液を0℃で1〜2時間撹拌した。上記の反応混合物を次に、Celiteを通して濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して粗化合物を精製して、化合物1Bを得た。LCMS(m/z):321.05(M−15)+及び236.05(M−100)+。
ステップ2:メチル4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ベンゾエート(1C)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.09(s,1H),7.89(d,J=8.8Hz,2H),7.10(d,J=8.8Hz,2H),4.81−4.77(m,1H),3.81(s,3H),3.25−3.19(m,2H),3.09−3.03(m,2H),2.16−2.11(m,2H),1.91−1.82(m,2H)。
ステップ3:メチル4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンゾエート(1D)の合成。N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):290.15(M+1) +。
ステップ4:4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)安息香酸(IE)の合成。エステル加水分解(NaOHをベースとして使用した)に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。粗材料を、それ自体として次のステップで使用した。LCMS(m/z):275.95(M+1) +。
ステップ5:合成 tert−ブチル(2−(4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(1F)。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):466.35(M+1) +。
ステップ6:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物1)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.90−10.35(m,2H),8.11−8.08(m,2H),7.52−7.15(m,6H),4.93−4.69(m,1H),3.63−3.44(m,2H),3.19−2.98(m,4H),2.31−1.94(m,4H),1.15−1.12(m,1H),0.68−0.63(m,2H),0.42−0.41(m,2H);LCMS 遊離塩基C22H27N3O2に対する計算値:365.21;実測値(m/z):366.15(M+1)+。
ステップ1:メチル4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンゾエート(2A)の合成。化合物1Cを利用して、N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順Aに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):308.15(M+1) +。
ステップ2:4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)安息香酸(2B)の合成。エステル加水分解(NaOHをベースとして使用した)に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。粗材料を、それ自体として次のステップで使用した。LCMS(m/z):294.10(M+1)+。
ステップ3:tert−ブチル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(2C)の合成。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):484.25(M+1) +。
ステップ4:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物2)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される概要に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.32(s,1H),9.45(brs,1H),8.11−8.09(m,2H),7.51−7.13(m,6H),4.88−4.74(m,1H),3.68−3.47(m,3H),3.29−3.15(m,4H),2.36−1.99(m,4H),1.28(s,6H);LCMS 遊離塩基C22H29N3O3に対する計算値:383.22;実測値(m/z):384.05(M+1)+。
ステップ1:tert−ブチル4−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(3B)の合成。250mLのDCM中のtert−ブチル4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸塩(29.6g、148.8mmol、0.9当量)及びメチル4−アミノベンゾエート(3A)(25g、165.3mmol、1当量)の溶液に、酢酸(56.67mL、991.8mmol、6当量)を0℃で添加し、反応混合物を30分間撹拌した。反応混合物に、NaBH(OAc)3(104.9g、495mmol、3当量)を添加し、混合物を、室温で12時間撹拌した。反応の進行をTLC/LCMSによって観察した。完了後、反応混合物を0℃の飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、DCMで抽出した。合わせた有機層を、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して所望の化合物3Bを得、これを、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。LCMS(m/z):375.10(M+41)+。
ステップ2:tert−ブチル4−(2,2,2−トリフルオロ−N−(4−(メトキシカルボニル)フェニル)アセトアミド)ピペリジン−1−カルボン酸塩(3C)の合成。450mLのDCM中の化合物3B(34g、101.6mmol、1当量)の溶液に、0℃でDIPEA(52.80mL、304.8mmol、3当量)を添加した後、TFAA(21.64mL、152.5mmol、1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、水を添加し、反応混合物をDCMで抽出した。合わせた有機層を、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗化合物を得、これを、フラッシュシリカゲル(ヘキサン中7%酢酸エチル)を使用して精製して、化合物3Cを得た。LCMS(m/z):330.70(M−Boc) +。
ステップ3:メチル4−(2,2,2−トリフルオロ−N−(ピペリジン−4−イル)アセトアミド)ベンゾエート(3D)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。粗材料を、それ自体として次のステップで使用した。LCMS(m/z):330.90(M+1) +。
ステップ4:メチル4−(N−(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド)ベンゾエート(3E)の合成。N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順Aに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):385.15(M+1) +。
ステップ5:4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸(3F)の合成。エステル加水分解に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した(NaOHを使用し、反応混合物を75℃で加熱した)。粗材料を、それ自体として次の反応で使用した。LCMS(m/z):275.10(M+1) +。
ステップ6:tert−ブチル(2−(4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(3G)の合成。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):465.25(M+1)+。
ステップ7:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物3)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.46(brs,1H),10.19(s,1H),7.91(d,J=7.2Hz,2H),7.55−7.29(m,4H),6.77−6.69(m,2H),3.59−2.95(m,7H),2.14−2.11(m,2H),1.86−1.79(m,2H),1.12−1.08(m,1H),0.65−0.63(m,2H),0.40−0.39(m,2H);LCMS 遊離塩基C22H28N4Oに対する計算値:364.23;実測値(m/z):365.25(M+1)+。
ステップ1:メチル4−(2,2,2−トリフルオロ−N−(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アセトアミド)ベンゾエート(4A)の合成。25mLのエタノール中の化合物3D(5.9g、13.6mmol、1当量)の溶液に、室温でTEA(5.7mL、40.8mmol、3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(3.06mL、34mmol、2.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させた。次に、反応混合物を濃縮して粗化合物を得、これを、Combiflashクロマトグラフィーを使用して精製して、化合物4Aを得た。LCMS(m/z):403.15(M+1)+。
ステップ2:4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸(4B)の合成。エステル加水分解(NaOHをベースとして使用した)に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。反応混合物を、75℃で12時間加熱した。粗化合物を、それ自体として次のステップで使用した。LCMS(m/z):293.15(M+1)+。
ステップ3:tert−ブチル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(4C)の合成。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):483.30(M+1)+。
ステップ4:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物4)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.07(s,1H),9.2(brs,1H),7.89(d,J=6.8Hz,2H),7.47−7.29(m,4H),6.75−6.69(m,2H),3.75−3.10(m,8H),2.10−1.61(m,4H),1.28(s,6H);LCMS 遊離塩基C22H30N4O2に対する計算値:382.24;実測値(m/z):383.20(M+1)+。
ステップ1:tert−ブチル4−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)(メチル)アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(5A)の合成。化合物3Bを利用して、N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順Aに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):349.30(M+1)+。
ステップ2:メチル4−(メチル(ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(5B)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。反応をTLCによって観察し、粗材料を単離し、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。
ステップ3:メチル4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンゾエート(5C)の合成。N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順Aに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):303.34(M+1)+。
ステップ4:4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)安息香酸(5D)の合成。エステル加水分解(NaOHをベースとして使用した)に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。粗材料を単離し、さらなる精製を行わずに次のステップで使用した。LCMS(m/z):289.20(M+1)+。
ステップ5:tert−ブチル(2−(4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(5E)の合成。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):377.15(M−Boc)+。
ステップ6:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ) ベンズアミド(化合物5)の合成。Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。分取HPLCを使用して、最終化合物を精製した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ9.37(s,1H),8.23(m,1H),7.84(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=7.6Hz,1H),6.96−6.76(m,4H),6.59(d,J=7.6Hz,1H),3.82−3.77(m,1H),3.17(d,J=9.6Hz,1H),2.95−2.94(m,1H),2.81(s,3H),2.38−2.33(m,4H),1.87−1.64(m,4H),0.90−0.88(m,1H),0.51−0.49(m,2H),0.15−0.14(m,2H);LCMS 遊離塩基C23H30N4Oに対する計算値:378.24;実測値(m/z):379.21(M+1)+。
ステップ1:メチル4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンゾエート(6A)の合成。化合物5Bを利用して、N−アルキル化に関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):320.95(M+1)+。
ステップ2:4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)安息香酸(6B)の合成。エステル加水分解(NaOHをベースとして使用した)に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。粗化合物を、それ自体として次のステップで使用した。LCMS(m/z):307.33(M+1) +。
ステップ3:tert−ブチル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(6C)の合成。アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順Bに従って、表題化合物を合成した。LCMS(m/z):497.40(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)(メチル)アミノ)ベンズアミド(化合物6)の合成:Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ10.18(s,1H),9.37−9.28(m,1H),7.99(d,J=9.2Hz,2H),7.51(d,J=7.6Hz,1H),7.40−7.26(m,3H),6.98−6.91(m,2H),4.23−4.18(m,2H),3.69−3.66(m,2H),3.47−3.22(m,3H),2.84(3,3H),2.44−2.14(m,3H),1.77−1.70(m,2H),1.29(s,6H);LCMS 遊離塩基C23H32N4O2に対する計算値:396.25;実測値(m/z):397.25(M+1)+。
化合物33〜77及び123〜133の合成
化合物33〜77及び123〜133の合成は、概して以下のスキームCに説明される:
光延反応の一般的手順:無水THF中エステル(1当量)の溶液に、対応するBoc保護アルコール(1当量)を添加した後、トリフェニルホスフィン(1.5当量)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却させ、DEAD(1.5当量)をゆっくりと1時間(液滴)添加し、室温でさらに16時間撹拌し続けた。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、揮発性物質を真空下で除去し、ジ−エチルエーテルを添加し、懸濁液を0℃で1〜2時間撹拌した。反応混合物を次に、Celiteのパッドを通して濾過し、濾液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して粗化合物を精製して、所望の化合物を得た。
エステル加水分解の一般的手順:メタノール:水(1:1)中エステルの撹拌溶液に、NaOH(1.5当量)を室温で添加し、反応混合物を90℃で5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した。残留物を水で希釈し、1N HClを使用して0℃でpH7になるまで酸性化し、得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
アミドカップリングの一般的手順:手順A:ACN中酸(1当量)及び対応するアミノ化合物(1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(5当量)及びHATU(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1N HClで洗浄して微量の過剰なアミンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
手順B:DMF中酸(1当量)及び対応するアミノ化合物(1.1当量)の撹拌溶液に、DIPEA(2当量)及びHATU(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を、周囲温度で12時間撹拌した。反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって粗物を精製して、所望の化合物を得た。
Boc脱保護の一般的手順:1,4−ジオキサン中Boc保護化合物(1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
還元的アミノ化の一般的手順:手順A:DCM中アミノ化合物(1当量)及び対応するアルデヒド(1.2当量)の撹拌溶液に、室温で酢酸(6当量)を添加した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(STAB)(3当量)を添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物をDCMと水とに分けた。有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させて粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
手順B:DCE中アミノ化合物(1当量)及び対応するアルデヒド(1.2当量)の撹拌溶液に、チタンテトラ−イソプロポキシド(Ti(OiPr)4)を室温で添加した。5分後に、STAB(3当量)を添加し、混合物を60℃で12時間加熱した。反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMで希釈し、得られた混合物をCeliteのパッド上で濾過した。濾液を濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
N−アルキル化の一般的手順:手順A:DMF(10体積)中アミノ化合物(1当量)及び炭酸セシウム/炭酸カリウム(3当量)の撹拌溶液に、対応するハロゲン化アルキル(1.1当量)を添加した。反応混合物を、80℃で5時間〜30時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を、水、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。
手順B:5体積のエタノールン化アミノ化合物(1当量)の溶液に、室温でTEA(3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(2.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を周囲温度に冷却させ、濃縮して粗化合物を得、これをCombiflashクロマトグラフィー/フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
Cbz脱保護の一般的手順:メタノール中ベンジル化合物(1当量)の撹拌溶液に、10%Pd/C(10%重量/基質重量)を添加し、反応混合物を、室温で3時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、表題化合物を得た。
ステップ1:化合物3a〜3fの合成:光延反応に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ2:化合物4a〜4fの合成:エステル加水分解に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ3:化合物6a〜6fの合成:アミドカップリングに関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ4:化合物7a〜7fの合成:Boc脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ5:化合物8aa〜aj、8ba〜bj、8ca〜cj、8da〜dj、8ea〜ej、及び8fa〜fjの合成:N−アルキル化または還元的アミノ化に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ6:化合物33〜77及び123〜133の合成:Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
N−(2−アミノフェニル)−4−(アゼパン−4−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物33)の合成
化合物7aを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.28(s,1H),9.16−9.09(m,2H),8.08(d,J=8.4Hz,2H),7.52−7.45(m,1H),7.37−7.20(m,3H),7.09(d,J=8.6Hz,2H),4.86−4.83(m,1H),3.26−3.07(m,4H),2.29−2.18(m,1H),2.10−2.04(m,2H),1.93−1.86(m,2H),1.81−1.75(m,1H);LCMS C19H23N3O2に対する計算値:325.18;実測値:326.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルアゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミドビス(2,2,2−トリフルオロ酢酸)(化合物34)の合成
化合物8aaを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.68−9.65(m,1H),8.01−7.89(m,2H),7.19−7.15(m,1H),7.08−7.02(m,4H),6.92−6.74(m,2H),4.88−4.84(m,2H),3.47−3.35(m,3H),3.17−3.13(m,2H),2.84(s,3H),2.20−2.15(m,2H),2.04−1.85(m,4H);LCMS C20H25N3O2に対する計算値:339.19;実測値:340.14(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物35)の合成
化合物8abを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.10(s,1H),9.55(s,1H),8.03(d,J=8.2Hz,2H),7.37(d,J=7.7Hz,1H),7.20−7.18(m,2H),7.11−7.15(m,3H),4.89−4.78(m,1H),3.56−3.53(m,1H),3.50−3.26(m,2H),3.14−3.10(m,2H),2.99−2.95(m,2H),2.27−2.16(m,1H),2.21−1.86(m,4H),1.83−1.80(m,1H),0.97(d,J=6.0Hz,6H);LCMS C23H31N3O2に対する計算値:381.24;実測値:382.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物36)の合成
化合物8acを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.09(s,1H),9.69(s,1H),9.31(d,J=17.3Hz,1H),8.05(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.8Hz,1H),7.20(d,J=4.7Hz,2H),7.12−7.07(m,3H),4.86−4.83(m,1H),3.69−3.32(m,3H),3.19−3.11(m,2H),3.09−3.04(m,2H),2.28−2.22(m,1H),2.20−2.07(m,2H),2.07−1.93(m,1H),1.96−1.76(m,2H),1.29−1.15(m,6H);LCMS C23H31N3O3に対する計算値:397.24;実測値:398.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルアゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物37)の合成
化合物8adを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.49(s,1H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.15(d,J=7.6Hz,1H),7.00−6.93(m,3H),6.77(d,J=7.6Hz,1H),6.59(t,J=7.6Hz,1H),4.85(s,2H),4.69−4.66(m,1H),2.84−2.66(m,4H),2.25(s,2H),2.09−1.98(m,2H),1.97−1.73(m,3H),1.60−1.57(m,1H),0.85(s,9H);LCMS C24H33N3O2に対する計算値:395.26;実測値:396.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)アゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物38)の合成
化合物8aeを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.09−9.99(m,2H),8.02(d,J=8.3Hz,2H),7.34(d,J=7.8Hz,1H),7.18−7.03(m,5H),4.92−4.80(m,1H),3.57−3.55(m,1H),3.43−3.39(m,1H),3.18−3.16(m,2H),3.05−3.03(m,2H),2.29−2.10(m,3H),2.06−1.82(m,3H),1.14−1.12(m,1H),0.65−0.63(m,2H),0.42−0.39(m,2H);LCMS C23H29N3O2に対する計算値:379.23;実測値:380.30(M+1)+。
化合物38の個々のエナンチオマーを、Chiral amylose SA、250mm×4.6mm×5umカラムを使用して、キラル分取HPLCによって分離して、エナンチオマー化合物38−A及び38−Bを、それぞれ、10.57及び12.07の保持時間で得た。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)アゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物39)の合成
化合物8afを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.49(s,1H),7.94(d,J=8.4Hz,2H),7.15(d,J=7.8Hz,1H),7.03−6.91(m,3H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.64−6.55(m,1H),4.84(s,2H),4.71−4.69(m,1H),2.67−2.63(m,4H),2.33−2.28(m,2H),2.08−1.79(m,5H),1.60−1.55(m,1H),1.05(s,3H),0.28−0.26(m,4H);LCMS C24H31N3O2に対する計算値:393.24;実測値:393.85(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物40)の合成
化合物8agを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.12(s,1H),9.69(s,1H),8.04(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.9Hz,1H),7.24−7.05(m,5H),4.90−4.79(m,1H),3.47−3.33(m,2H),3.20−3.04(m,2H),2.99−2.94(m,2H),2.33−2.27(m,1H),2.16−2.14(m,1H),1.99−1.92(m,1H),1.82−1.79(m,4H),1.71−1.61(m,4H),1.26−1.11(m,4H),1.00−0.94(m,2H);LCMS C26H35N3O2に対する計算値:421.27;実測値:422.35(M+1)+。
化合物40の個々のエナンチオマーを、CHIRALART CELLULOSE SC、250mm×4.6mm、5μmカラムを使用して、キラル分取HPLCによって分離し、化合物40−A及び40−Bとして、それぞれ、12.23及び15.20の保持時間でもたらされた。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルアゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミドベンズアミド二塩酸塩(化合物123)の合成
化合物8ahを使用し得、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.80(bs,1H),10.27(s,1H),8.08(d,J=8.4Hz,2H),7.76−7.70(m,1H),7.52−7.45(m,1H),7.42−7.19(m,2H),7.11−7.08(m,2H),4.94−4.82(m,1H),3.53−3.48(m,2H),3.32−3.28(m,2H),3.00−2.95(m,1H),2.20−2.16(m,1H),2.10−1.79(m,4H),1.18−1.15(m,2H),0.95−0.75(m,2H);LCMS C22H27N3O2に対する計算値:365.21;実測値:366.00(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)アゼパン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物124)の合成
化合物8aiを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.14(dd,J=8.0Hz,1H),7.03−6.91(m,3H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.59(t,J=7.6Hz,1H),4.85(s,2H),4.73−4.70(m,1H),4.53(t,J=6.5Hz,2H),4.40−4.35(m,2H),3.63(p,J=6.5Hz,1H),2.46−2.36(m,4H),2.11−2.00(m,2H),1.84−1.76(m,3H),1.64−1.58(m,1H);LCMS C22H27N3O3に対する計算値:381.21;実測値:382.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−(アゼチジン−3−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物41)の合成
化合物7bを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.60(s,1H),9.15−9.17(m,2H),7.98(d,J=8.4Hz,2H),7.12(d,J=7.8Hz,1H),6.98−6.93(m,3H),6.77(d,J=7.9Hz,1H),6.58(t,J=7.7Hz,1H),5.16−5.13(m,1H),4.87(s,2H),4.48−4.43(m,2H),4.00−3.97(m,2H).LCMS C16H17N3O2に対する計算値:283.13;実測値:283.85(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物42)の合成
化合物8baを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.93(t,J=6.9Hz,2H),7.18−7.10(m,1H),7.06(d,J=8.2Hz,1H),7.00−6.88(m,2H),6.77(d,J=7.9Hz,1H),6.59(t,J=7.7Hz,1H),4.92−4.81(m,2H),4.63−4.60(m,1H),3.86−3.77(m,1H),3.13−3.04(m,2H),2.87−2.68(m,1H),2.21(s,3H);LCMS C17H19N3O2に対する計算値:297.15;実測値:298.15(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物43)の合成
化合物8bbを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.80(bs,1H),10.32(s,1H),8.14−8.09(m,2H),7.47(d,J=7.0Hz,1H),7.35−7.19(m,3H),7.03−6.98(m,2H),5.25−5.09(m,1H),4.76−4.73(m,1H),4.51−4.48(m,1H),4.36−4.27(m,1H),4.18−4.16(m,2H),3.19−3.09(m,2H),1.93−1.91(m,1H),0.94(d,J=6.5Hz,6H);LCMS C20H25N3O2に対する計算値:339.19;実測値:340.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物44)の合成
化合物8bcを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.35−10.25(m,1H),10.13(s,1H),8.08−8.06(m,2H),7.39(d,J=7.9Hz,1H),7.18(d,J=4.6Hz,2H),7.06−6.98(m,3H),5.10(p,J=6.2Hz,1H),4.84−4.79(m,2H),4.63−4.61(m,1H),4.41−4.32(m,1H),4.28−4.23(m,2H),1.19(s,6H);LCMS C20H25N3O3に対する計算値:355.19;実測値:355.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物45)の合成
化合物8bdを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.61(s,1H),10.40(s,1H),8.15−8.10(m,2H),7.52−7.49(m,1H),7.41−7.24(m,3H),7.02−6.98(m,2H),4.86−4.84(m,1H),4.59−4.42(m,2H),4.24−4.18(m,2H),3.21(s,3H),0.99(s,9H);LCMS C21H27N3O2に対する計算値:353.21;実測値:353.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物46)の合成
化合物8beを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.89−10.82(m,1H),10.20(s,1H),8.08(t,J=8.4Hz,2H),7.41(d,J=7.7Hz,1H),7.28−7.13(m,3H),7.02(t,J=8.9Hz,2H),5.22−5.09(m,1H),4.70−4.68(m,1H),4.53−4.50(m,1H),4.27−4.09(m,2H),3.14−3.12(m,2H),1.02−1.00(m,1H),0.55(t,J=8.1Hz,2H),0.39−0.37(m,2H);LCMS C20H23N3O2に対する計算値:337.18;実測値:338.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物47)の合成
化合物8bfを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.83(s,1H),10.38(s,1H),8.16−8.11(m,2H),7.51−7.49(m,1H),7.44−7.36(m,1H),7.30− 7.27(m,2H),7.04−7.00(m,2H),5.14−5.10(m,1H),4.75−4.72(m,1H),4.58−4.55(m,1H),4.35−4.33(m,1H),4.20−4.17(m,1H),3.20(s,3H),1.14−1.10(m,3H),0.62−0.60(m,2H),0.43−0.33(m,2H);LCMS C21H25N3O2に対する計算値:351.19;実測値:351.92(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物48)の合成
化合物8bgを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.66−10.60(m,1H),10.27(s,1H),8.10(t,J=8.2Hz,2H),7.45(d,J=7.6Hz,1H),7.32−7.15(m,3H),7.01(t,J=9.1Hz,2H),5.25−5.23(m,1H),5.09(p,J=6.4Hz,1H),4.75−4.73(m,1H),4.50−447(m,1H),4.32−4.30(m,1H),4.16−4.14(m,1H),3.14(t,J=5.6Hz,2H),1.77−1.56(m,6H),1.27−1.05(m,2H),0.95(q,J=12.4Hz,2H);LCMS C23H29N3O2に対する計算値:379.23;実測値:380.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルアゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物125)の合成
化合物8bhを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.12(d,J=8.0Hz,1H),6.96−6.90(m,3H),6.75(d,J=7.6Hz,1H),6.57(t,J=7.2Hz,1H),4.84(s,3H),3.74(t,J=7.2Hz,2H),3.14(t,J=6.8Hz,2H),1.93−1.91(m,1H),0.35−0.34(m,2H),0.24−0.22(m,2H);LCMS C19H21N3O2に対する計算値:323.16;実測値:323.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)アゼチジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物126)の合成
化合物8biを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.55(s,1H),7.96(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=7.6Hz,1H),6.98−6.93(m,3H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.59(t,J=7.6Hz,1H),4.99−4.95(m,1H),4.60(t,J=6.8Hz,2H),4.39(t,J=6.0Hz,2H),3.90−3.87(m,2H),3.32−3.27(m,3H);LCMS C19H21N3O3に対する計算値:339.16;実測値:340.15(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物49)の合成
化合物7cを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.69(s,2H),9.60−9.49(m,1H),8.01(d,J=8.3Hz,2H),7.19(d,J=7.8Hz,1H),7.08(d,J=8.3Hz,2H),6.99(t,J=7.6Hz,1H),6.84(d,J=7.9Hz,1H),6.66(t,J=7.6Hz,1H),5.26(s,1H),3.53−3.50(m,1H),3.35−3.25(m,4H),2.26−2.16(m,2H);LCMS C17H19N3O2に対する計算値:297.15;実測値:298.00(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物50)の合成
化合物8caを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.90(s,1H),10.36(s,1H),8.13(d,J=8.4Hz,2H),7.52−7.50(m,1H),7.37− 7.33(m,1H),7.29−7.26(m,2H),7.13−7.09(m,2H),5.31− 5.25(m,1H),4.07−3.99(m,1H),3.74−3.65(m,2H),3.25−3.21(m,2H),2.88−2.85(m,3H),2.40−2.36(m,1H),2.10−2.00(m,1H);LCMS C18H21N3O2に対する計算値:311.16;実測値:311.90(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物51)の合成
化合物8cbを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.73(s,1H),10.22(s,1H),8.10(d,J=8.2Hz,2H),7.45(d,J=7.6Hz,1H),7.31−7.06(m,5H),5.27(s,1H),3.73−3.70(m,1H),3.29−3.24(m,3H),3.09−3.07(m,2H),2.40−2.32(m,1H),2.25−1.98(m,2H),1.04−0.99(m,6H);LCMS C21H27N3O2に対する計算値:353.21;実測値:354.25(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物52)の合成
化合物8ccを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.34(s,1H),10.23(s,1H),8.12(d,J=8.5Hz,2H),7.51−7.49(m,1H),7.40−7.31(m,1H),7.32−7.23(m,2H),7.11(t,J=8.8Hz,2H),5.33−5.21(m,1H),4.15−4.11(m,1H),3.79−3.67(m,2H),3.57−3.16(m,4H),2.43−2.33(m,1H),2.22−2.12(m,1H),1.29−1.17(m,6H);LCMS C21H27N3O3に対する計算値:369.21;実測値:370.15(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物53)の合成
化合物8cdを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.30−10.20(m,1H),9.57(s,1H),7.97(s,2H),7.14(d,J=7.6Hz,1H),6.98−6.94(m,2H),6.77(d,J=7.6Hz,1H),6.59(t,J=7.2Hz,1H),5.25−5.23(m,1H),4.87(s,2H),3.82−2.68(m,5H),2.34−2.26(m,2H),1.85−1.80(m,1H),1.07−0.88(m,9H);LCMS C22H29N3O2に対する計算値:367.23;実測値:368.00(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物54)の合成
化合物8ceを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.04−10.66(m,1H),10.25(s,1H),8.12−8.08(m,2H),7.45(d,J=7.4Hz,1H),7.28−7.19(m,3H),7.12(d,J=8.4Hz,2H),5.30−5.26(m,1H),4.07−4.03(m,1H),3.74−3.71(m,1H),3.39−3.06(m,4H),2.41−2.32(m,1H),2.26−2.04(m,1H),1.14−1.12(m,1H),0.67−0.55(m,2H),0.42−0.40(m,2H);LCMS C21H25N3O2に対する計算値:351.19;実測値:352.20(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物55)の合成
化合物8cfを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.89(s,1H),10.35(s,1H),8.14−8.11(m,2H),7.51−7.49(m,1H),7.40−7.33(m,1H),7.31−7.20(m,2H),7.11(d,J=8.4Hz,2H),5.26−5.23(m,1H),4.13−4.09(m,1H),3.73−3.60(m,3H),3.27−3.12(m,4H),2.21−2.16(m,1H),1.22(s,3H),0.66−0.58(m,2H),0.45−0.43(m,2H);LCMS C22H27N3O2に対する計算値:365.21;実測値:365.85(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物56)の合成
化合物8cgを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.70(s,1H),10.31(s,1H),8.11(d,J=8.4Hz,2H),7.52−7.45(m,1H),7.31−7.20(m,3H),7.11(t,J=7.9Hz,2H),5.78−5.45(m,1H),4.10−4.06(m,1H),3.78−3.66(m,2H),3.56−3.53(m,1H),3.31−3.14(m,2H),3.12−2.98(m,2H),2.22−2.12(m,1H),1.91−1.58(m,6H),1.35−1.03(m,3H),0.98−0.94(m,2H);LCMS C24H31N3O2に対する計算値:393.24;実測値:394.35(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物127)の合成
化合物8chを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.61−11.15(m,1H),10.26(s,1H),8.10(d,J=8.8Hz,2H),7.47−7.44(m,1H),7.33−7.07(m,5H),5.34−5.23(m,1H),3.60−3.52(m,2H),3.48−3.38(m,2H),2.99−2.97(m,1H),2.30−2.23(m,2H),1.10−1.04(m,2H),0.81−0.79(m,2H);LCMS C20H23N3O2に対する計算値:337.18;実測値:337.95(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物128)の合成
化合物8ciを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.53(s,1H),7.95(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J=7.6Hz,1H),7.04−6.91(m,2H),6.77(d,J=6.8Hz,1H),6.61−6.57(m,1H),5.06−5.03(m,1H),4.92−4.87(m,2H),4.59(t,J=6.8Hz,2H),4.49(q,J=6.7Hz,2H),3.72−3.68(m,1H),3.07−2.54(m,3H),2.67−2.33(m,1H),1.91−1.85(m,1H);LCMS C20H23N3O3に対する計算値:353.17;実測値:354.00(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物57)の合成
化合物7dを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.60(s,1H),9.45(s,2H),8.00(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J =7.2Hz,1H),7.07(d,J =8.0Hz,2H),6.96(t,J=7.6Hz,1H),6.78(d,J=7.9Hz,1H),6.59(t,J=7.5Hz,1H),5.27−5.24(m,1H),4.90−4.85(m,2H),3.53−3.48(m,1H),3.37−3.21(m,3H),2.32−2.08(m,2H);LCMS C17H19N3O2に対する計算値:297.15;実測値:298.15(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物58)の合成
化合物8daを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.94(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),6.99−6.93(m,3H),6.77(d,J=7.6Hz,1H),6.59(t,J=7.2Hz,1H),5.00−4.92(m,1H),4.86(s,2H),2.82−2.78(m,1H),2.72−2.62(m,2H),2.43−2.25(m,2H),2.27(s,3H),1.79−1.75(m,1H);LCMS C18H21N3O2に対する計算値:311.16;実測値:312.15(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物59)の合成
化合物8dbを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.85(s,1H),10.37(s,1H),8.13(d,J=8.0Hz,2H),7.53−7.51(m,1H),7.39−7.37(m,1H),7.29−7.26(m,2H),7.13−7.11(m,2H),5.28−5.25(m,1H),4.07−4.03(m,1H),3.72−3.69(m,2H),3.62−3.52(m,1H),3.31−3.14(m,1H),3.09−3.05(m,2H),2.40−2.32(m,1H),2.21−2.04(m,1H),0.99(d,J=5.2Hz,6H);LCMS C21H27N3O2に対する計算値:353.21;実測値:354.25(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物60)の合成
化合物8dcを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.23(bs,1H),10.08(s,1H),8.08(d,J=7.6Hz,1H),7.37(d,J=7.2Hz,1H),7.15−7.10(m,5H),7.05−7.01(m,1H),5.26−5.23(m,1H),4.14−4.11(m,1H),3.80−3.69(m,2H),3.47−3.23(m,4H),2.45−2.34(m,1H),2.24−2.09(m,1H),1.25(d,J=5.8Hz,6H);LCMS C21H27N3O3に対する計算値:369.21;実測値:370.25(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物61)の合成
化合物8ddを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.52(s,1H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=7.2Hz,1H),7.03−6.91(m,3H),6.77(d,J=7.2Hz,1H),6.59(t,J=7.2Hz,1H),4.96−4.94(m,1H),4.86(s,2H),3.08−3.03(m,1H),2.86−2.68(m,2H),2.61−2.59(m,1H),2.34−2.20(m,3H),1.86−1.73(m,1H),0.88(s,9H);LCMS C22H29N3O2に対する計算値:367.23;実測値:368.00(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物62)の合成
化合物8deを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.28−10.86(m,1H),10.09(s,1H),8.08(d,J=8.1Hz,2H),7.39(d,J=7.2Hz,1H),7.17−7.15(m,2H),7.10(d,J=8.4Hz,2H),7.07−7.00(m,1H),5.29−5.27(m,1H),4.05−4.01(m,1H),3.70−3.66(m,2H),3.56−3.50(m,2H),3.33−3.00(m,2H),2.67−2.63(m,1H),2.22−2.10(m,1H),1.16−1.09(m,1H),0.63−0.58(m,2H),0.44−0.39(m,2H);LCMS C21H25N3O2に対する計算値:351.19;実測値:352.19(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物63)の合成
化合物8dfを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.87(s,1H),10.28(s,1H),8.13−8.09(m,2H),7.51−7.42(m,1H),7.34−7.06(m,5H),5.26−5.24(m,1H),4.13−4.09(m,1H),3.73−3.58(m,3H),3.30−3.12(m,3H),2.33−2.16(m,1H),1.20(s,3H),0.69−0.52(m,2H),0.50−0.38(m,2H);LCMS C22H27N3O2に対する計算値:365.21;実測値:366.34(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物64)の合成
化合物8dgを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.87(s,1H),10.34(s,1H),9.19(s,1H),8.13(d,J=8.2Hz,2H),7.52−7.50(m,1H),7.37−7.34(m,1H),7.30−7.23(m,2H),7.12−7.08(m,2H),5.27−5.25(m,1H),4.10−4.07(m,1H),3.72−3.70(m,2H),3.58−3.56(m,1H),3.30−3.24(m,1H),3.08−3.06(m,2H),2.21−2.13(m,1H),1.92−1.58(m,6H),1.25−1.11(m,3H),0.97−0.95(m,2H);LCMS C24H31N3O2に対する計算値:393.24;実測値:394.35(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物129)の合成
化合物8dhを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.93(d,J=8.4,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),7.10−6.91(m,3H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.63−6.54(m,1H),4.96−4.93(m,1H),4.86(s,2H),3.05−3.01(m,1H),2.88−2.72(m,2H),2.64−2.54(m,1H),2.33−2.28(m,1H),1.82−1.62(m,2H),0.46−0.26(m,4H);LCMS C20H23N3O2に対する計算値:337.18;実測値:338.05(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物130)の合成
化合物8diを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.98−7.90(m,2H),7.15(d,J=8.0Hz,1H),7.03−6.91(m,3H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.59(t,J=7.6Hz,1H),5.02−4.98(m,1H),4.85(s,2H),4.57(t,J=6.5Hz,2H),4.49−4.43(m,2H),3.63(p,J=6.2Hz,1H),2.90−2.86(m,1H),2.76−2.60(m,2H),2.49−2.26(m,2H),1.84−1.80(m,1H);LCMS C20H23N3O3に対する計算値:353.17;実測値:354.00(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物65)の合成
化合物7eを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.58(s,1H),8.99(s,2H),7.98(d,J=8.4Hz,2H),7.15−7.09(m,3H),6.96−6.94(m,1H),6.78(d,J=7.6Hz,1H),6.61−6.57(m,1H),4.80−4.76(m,2H),3.29−3.21(m,2H),3.11−3.05(m,2H),2.16−2.12(m,2H),1.91−1.82(m,2H);LCMS C18H21N3O2に対する計算値:311.16;実測値:311.95(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物66)の合成
化合物8eaを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.68(s,1H),9.63(s,1H),8.01−7.99(m,2H),7.20−7.07(m,3H),7.00−6.95(m,1H),6.82(d,J=7.9Hz,1H),6.64(t,J=7.7Hz,1H),4.88(s,1H),3.50−3.46(m,1H),3.31−3.27(m,1H),3.13−3.10(m,2H),2.80−2.69(m,3H),2.21−2.02(m,3H),1.96−1.92(m,1H);LCMS C19H23N3O2に対する計算値:325.18;実測値:325.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物67)の合成
化合物8ebを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.14(s,1H),9.96(s,1H),8.09−8.05(m,2H),7.42(d,J=7.2Hz,1H),7.24−7.10(m,5H),4.95−4.80(m,1H),3.57−3.54(m,1H),3.39−3.35(m,1H),3.19−2.88(m,4H),2.37−2.20(m,2H),2.19−1.99(m,3H),1.01−0.99(m,6H);LCMS C22H29N3O2に対する計算値:367.23;実測値:368.23(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物68)の合成
化合物8efを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.37−10.36(m,2H),8.14−8.10(m,2H),7.54(d,J=7.6Hz,1H),7.42(d,J=7.2Hz,1H),7.30−7.26(m,2H),7.18−7.12(m,2H),4.92−4.90(m,1H),3.63−3.54(m,1H),3.43−3.32(m,1H),3.20−2.98(m,4H),2.40−1.99(m,4H),1.22(s,3H),0.63−0.62(m,2H),0.48−0.46(m,2H);LCMS C23H29N3O2に対する計算値:379.23;実測値:380.32(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物69)の合成
化合物8egを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.33(s,1H),10.17(s,1H),8.14−8.07(m,2H),7.55−7.48(m,1H),7.40−7.36(m,1H),7.30−7.27(m,2H),7.18−7.12(m,2H),4.91−4.69(m,1H),3.56−3.53(m,1H),3.39−3.35(m,1H),3.12−3.05(m,2H),2.96−2.90(m,2H),2.38−2.19(m,2H),2.11−2.01(m,2H),1.86−1.82(m,3H),1.70−1.60(m,3H),1.35−1.33(m,2H),1.15−1.12(m,1H),0.98−0.95(m,2H);LCMS C25H33N3O2に対する計算値:407.26;実測値:408.24(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物131)の合成
化合物8ehを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.35(s,1H),8.15−8.08(m,2H),7.53−7.50(m,1H),7.43−7.36(m,1H),7.33−7.23(m,2H),7.22−7.10(m,2H),4.91(s,1H),3.59−3.51(m,1H),3.37−3.27(m,3H),2.44−2.31(m,1H),2.29−2.20(m,2H),2.11−1.97(m,2H),1.18−1.15(m,2H),0.83−0.76(m,2H);LCMS C21H25N3O2に対する計算値:351.19;実測値:352.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物132)の合成
化合物8eiを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.52(s,1H),7.94(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),7.05(d,J=8.8Hz,2H),6.96(t,J=8.0Hz,1H),6.77(d,J=7.6Hz,1H),6.59(t,J=7.2Hz,1H),4.88−4.86(m,2H),4.56−4.52(m,3H),4.43(t,J=5.6Hz,2H),3.44−3.42(m,1H),2.58−2.50(m,2H),2.13−2.14(m,2H),2.04−1.88(m,2H),1.70−1.65(m,2H);LCMS C21H25N3O3に対する計算値:367.19;実測値:368(M+1)+。
4−((1−(((3r,5r,7r)−アダマンタン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)オキシ)−N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド二塩酸塩(化合物133)の合成
化合物8ejを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.28(s,1H),9.71(s,1H),8.10(d,J=8.4Hz,2H),7.53−7.46(m,1H),7.34(d,J=6.7Hz,1H),7.30−7.06(m,4H),4.90−4.82(m,1H),4 3.64−3.47(m,1H),3.46−3.33(m,1H),3.28−3.10(m,1H),2.91−2.88(m,2H),2.33−2.16(m,3H),1.98−1.96(m,5H),1.76−1.63(m,14H);LCMS C29H37N3O2に対する計算値:459.29;実測値:459.95(M+1)+。
4−((8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)−N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド塩酸塩(化合物70)の合成
化合物7fを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.57(s,1H),8.92(s,2H),7.95(d,J=8.4Hz,2H),7.15−7.11(m,3H),6.97(t,J=7.6Hz,1H),6.78(d,J=7.9Hz,1H),6.60(t,J=7.5Hz,1H),4.94−4.81(m,3H),4.14−4.02(m,2H),2.27−2.23(m,2H),2.11−2.09(m,1H),1.99−1.96(m,2H),1.91− 1.83(m,2H);LCMS C20H23N3O2に対する計算値:337.18;実測値:338.14(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物71)の合成
化合物8faを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.89(s,1H),10.34(s,1H),8.09(d,J=8.2Hz,2H),7.55−7.48(m,1H),7.40−7.36(m,1H),7.32−7.24(m,2H),7.16(d,J=8.2Hz,2H),4.95−4.90(m,1H),3.95−3.92(m,2H),2.66(s,3H),2.34−2.12(m,8H);LCMS C21H25N3O2に対する計算値:351.19;実測値:352.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−イソブチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物72)の合成
化合物8fbを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.41(s,1H),9.97−9.89(m,1H),8.11(d,J=8.4Hz,2H),7.55(d,J=7.6Hz,1H),7.43(d,J=7.4Hz,1H),7.33−7.27(m,2H),7.17(d,J=8.4Hz,2H),4.94−4.92(m,1H),4.04(s,2H),2.80(t,J=6.4Hz,2H),2.39−2.30(m,4H),2.18−2.10(m,5H),1.00(d,J=6.5Hz,6H);LCMS C24H31N3O2に対する計算値:393.24;実測値:392.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物73)の合成
化合物8fcを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.34(s,1H),9.46(s,1H),8.09(d,J=8.4Hz,2H),7.56−7.48(m,1H),7.42−7.34(m,1H),7.31−7.23(m,2H),7.16(d,J=8.2Hz,2H),4.95−4.92(m,1H),4.19(s,2H),3.00(d,J=4.8Hz,2H),2.44(t,J=12.0Hz,2H),2.33−2.05(m,6H),1.29(s,6H);LCMS C24H31N3O3に対する計算値:409.24;実測値:409.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−ネオペンチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物74)の合成
化合物8fdを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.38(s,1H),8.60(s,1H),8.12(d,J=8.4Hz,2H),7.58−7.51(m,1H),7.42(d,J=7.1Hz,1H),7.29−7.27(m,2H),7.16(d,J=8.8Hz,2H),4.96−4.92(m,1H),4.05(s,2H),2.89−2.87(m,2H),2.31−2.13(m,8H),1.11(s,9H);LCMS C25H33N3O2に対する計算値:407.26;実測値:407.95(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(シクロプロピルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物75)の合成
化合物8feを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.74(s,1H),10.38(s,1H),8.09(d,J=7.6Hz,1H),7.53(d,J=6.8Hz,1H),7.41−7.38(m,1H),7.31−7.28(m,2H),7.17(d,J=8.4Hz,2H),4.96−4.92(m,1H),4.16−4.13(m,2H),2.89−2.85(m,2H),2.30−2.23(m,4H),2.19−2.13(m,4H),1.25−1.20(m,1H),0.64−0.61(m,2H),0.46−0.39(m,2H);LCMS C24H29N3O2に対する計算値:391.23;実測値:392.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−((1−メチルシクロプロピル)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物76)の合成
化合物8ffを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.30(s,1H),9.71(s,1H),8.09(d,J=8.4Hz,2H),7.53−7.46(m,1H),7.37−7.22(m,3H),7.21−7.13(m,2H),5.06−4.91(m,1H),4.12(s,2H),2.91(d,J=6.0Hz,2H),2.41−2.11(m,8H),1.22(s,3H),0.69−0.57(m,2H),0.46−0.44(m,2H);LCMS C25H31N3O2に対する計算値:405.24;実測値:406.36(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(シクロヘキシルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)オキシ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物77)の合成
化合物8fgを使用して、Cbz脱保護に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.29(s,1H),9.94(s,1H),8.07(d,J=8.1Hz,2H),7.50−7.47(m,1H),7.37−7.30(m,1H),7.27−7.20(m,2H),7.14(d,J=8.0Hz,2H),4.94−4.90(m,1H),4.02−4.00(m,2H),2.79−2.75(m,2H),2.27−2.11(m,8H),1.85−1.76(m,3H),1.69−1.59(m,3H),1.31−1.08(m,3H),1.02−0.96(m,2H);LCMS C27H35N3O2に対する計算値:433.27;実測値:434.45(M+1)+。
化合物78、81、85、87〜93、110−120、122、134、135、140〜142、及び170の合成
化合物78、81、85、87〜93、110−120、122、134、135、140〜142、及び170の合成は、概して以下のスキームDに説明される:
還元的アミノ化の一般的手順:手順A:DCM中アミノ化合物(1当量)及び対応するアルデヒド(1.2当量)の撹拌溶液に、酢酸(6当量)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(STAB)(3当量)を室温で添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMと水とに分けた。有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させて粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
手順B:DCE/DCM中アミノ化合物(1当量)及び対応するアルデヒド(1.2当量)の撹拌溶液に、チタンテトラ−イソプロポキシド(Ti(O−i−Pr)4)(1.5当量)、AcOH(1.5当量)を室温で添加した。5分後に、STAB(1.5当量)を添加し、混合物を60℃で12時間加熱した。反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMで希釈し、得られた混合物をCeliteのパッド上で濾過した。濾液を濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
エステル加水分解の一般的手順:メタノール:水(1:1)中エステル化合物の撹拌溶液に、NaOH(1.5当量)を室温で添加した。上記の混合物を、90℃に5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
アミドカップリングの一般的手順:ACN中酸化合物(1当量)及び対応するアミノ化合物(1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(5eq)及びHATU(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
Boc脱保護の一般的手順:1,4−ジオキサン中Boc化合物(1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
N−アルキル化の一般的手順:手順A:DMF/ACN(10体積)中アミノ化合物(1当量)及び炭酸セシウム/炭酸カリウム(3当量)の撹拌溶液に、対応するハロゲン化アルキル(1.1当量)を添加した。反応混合物を、80℃で5時間〜30時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を、水、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。
手順B:5体積のエタノール中アミノ化合物(1当量)の溶液に、室温でTEA(3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(2.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、濃縮して粗化合物を得、これをCombiflashクロマトグラフィー/シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。
Cbz脱保護の一般的手順:MeOH中メタノール/4M HCl中Cbz化合物(1当量)の撹拌溶液に、10%Pd/C(10%重量/基質重量)を添加し、反応混合物を、室温で3時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、結果として得られた残留物をジエチルエーテル及びn−ペンタンで粉砕し、次に真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。最終化合物のうちのいくらかを、分取HPLCによって精製した。
ステップ1:化合物3a〜3dの合成:化合物1及び化合物2a〜2dを使用して、還元的アミノ化反応に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ2:化合物4a〜4dの合成:それぞれエステル3a〜3dのエステル加水分解に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ3:化合物6a〜6dの合成:化合物4a〜4d及び化合物5を使用して、アミドカップリングに関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物6a〜6dを合成した。
ステップ4:化合物7a〜7dの合成:化合物6a〜6dから、Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物7a〜7dを合成した。
ステップ5:化合物8aa〜8da、8ab〜db、8ac〜dc、8ad〜dd、8ae〜de、8af〜df、8ag〜dg、8ah〜dh、8ai〜di、及び8aj〜djの合成:N−アルキル化または還元的アミノ化に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ6:化合物78、81、85、87〜93、110〜120、122、134、135、140〜142、及び170の合成:Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
N−(2−アミノフェニル)−4−(アゼパン−4−イルアミノ)ベンズアミドトリス(2,2,2−トリフルオロ酢酸)(化合物78)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物7aから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.59(s,1H),8.62(s,2H),7.80(d,J=8.4Hz,2H),7.24(d,J=7.8Hz,1H),7.11−7 .06(m,1H),7.00(d,J=7.7Hz,1H),6.89(t,J=7.5Hz,1H),6.63(d,J=8.4Hz,2H),3.74−3.65(m,2H),3.29−3.03(m,3H),2.06−2.01(m,2H),1.96−1.68(m,3H),1.64−1.50(m,1H);LCMS C19H24N4Oに対する計算値:324.20;実測値:324.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物81)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8acから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.16(s,1H),9.49(bs,1H),7.94−7.90(m,2H),7.54(d,J=8.0Hz,1H),7.50−7.24(m,3H),6.67(dd,J=13.6,8.5Hz,2H),3.47−3.43(m,1H),3.63−3.39(m,3H),3.33−3.03(m,4H),2.07−1.96(m,5H),1.58−1.55(m,1H),1.26(s,6H);LCMS C23H32N4O2に対する計算値:396.25;実測値:397.00(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物85)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8agから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.5Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.61−6.57(m,3H),6.20−6.15(m,1H),4.80(s,2H),3.62−3.58(m,1H),2.96−2.93(m,2H),2.33−1.91(m,4H),1.77−1.62(m,11H),1.22−0.93(m,6H);LCMS C26H36N4Oに対する計算値:420.29;実測値:420.95(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルアゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミドトリス(2,2,2−トリフルオロ酢酸)(化合物87)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8baから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.98−9.86(m,1H),9.54(s,1H),7.84(d,J=8.4Hz,2H),7.27−7.16(m,1H),7.07−6.82(m,3H),6.76(t,J=7.6Hz,1H),6.64−6.54(m,2H),4.68−4.52(m,2H),4.42−4.31(m,1H),4.23−4.20(m,1H),4.17−4.09(m,1H),2.93−2.88(m,3H);LCMS C17H20N4Oに対する計算値:296.16;実測値:296.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物88)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bbから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.63(bs,1H),10.15(s,1H),7.97−7.94(m,2H),7.51−7.49(m,1H),7.38−7.36(m,1H),7.28−7.24(m,2H),6.65−6.62(m,1H),4.59−4.52(m,2H),4.41−4.31(m,2H),4.15−4.09(m,1H),3.92−3.89(m,2H),3.17−3.07(m,2H),1.95−1.88(m,1H),0.96−0.93(m,6H);LCMS C20H26N4Oに対する計算値:338.21;実測値:338.85(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物89)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bcから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J =7.6Hz,1H),6.67−6.50(m,4H),4.81(s,2H),4.07−3.96(m,2H),3.75(t,J=6.8Hz,2H),2.92(t,J=6.8Hz,2H),2.35(s,2H),1.05(s,6H);LCMS C20H26N4O2に対する計算値:354.21;実測値:354.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルアゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物90)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bdから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.29(s,1H),7.76(d,J=8.0Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.66(d,J=6.4Hz,1H),6.63−6.51(m,3H),4.82(s,2H),4.06−4.02(m,1H),3.75−3.73(m,2H),2.91−2.89(m,2H),2.21(s,2H),0.84(s,9H);LCMS C21H28N4Oに対する計算値:352.23;実測値:353.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物91)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8beから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.92(s,1H),10.24(s,1H),8.00−7.95(m,2H),7.56−7.53(m,1H),7.45−7.43(m,1H),7.39−7.34(m,1H),7.32−7.27(m,1H),6.67−6.62(m,2H),4.60−4.49(m,2H),4.47−4.24(m,2H),4.10−4.04(m,1H),3.96−3.93(m,1H),3.14−3.05(m,2H),1.02−1.00(m,1H),0.62−0.50(m,2H),0.41−0.37(m,2H);LCMS C20H24N4Oに対する計算値:336.20;実測値:336.95(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物92)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bfから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.28(s,1H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J =7.6Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.68−6.51(m,3H),4.81(s,2H),4.05−4.03(m,1H),3.70−3.65(m,2H),2.82−2.78(m,2H),2.26−2.24(m,2H),1.02(s,3H),0.28−0.19(m,4H);LCMS C21H26N4Oに対する計算値:350.21;実測値:351.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物93)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bgから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.25(m,1H),7.78−7.70(m,2H),7.19−7.08(m,1H),6.93−6.90(m,1H),6.78−6.71(m,1H),6.66−6.49(m,3H),4.79(s,2H),4.00−3.97(m,1H),3.64−3.60(m,2H),2.79−2.75(m,2H),2.26−2.23(m,2H),1.69−1.60(m,5H),1.22−1.08(m,4H),0.88−0.82(m,2H);LCMS C23H30N4Oに対する計算値:378.24;実測値:378.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルアゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物134)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bhから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.43(s,1H),10.18(s,1H),9.31(s,2H),7.95(d,J=8.0Hz,2H),7.52(d,J=7.4Hz,1H),7.44−7.21(m,2H),6.66−6.63(m,2H),4.59−3.92(m,6H),3.10−3.05(m,1H),0.94−0.78(m,4H);LCMS C19H22N4Oに対する計算値:322.18;実測値:323.00(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)アゼチジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物135)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8biから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.31(s,1H),7.76(d,J=8.8Hz,2H),7.15−7.12(m,1H),6.98−6.80(m,1H),6.77−6.71(m,2H),6.65−6.55(m,3H),4.81(s,2H),4.61−4.44(m,2H),4.39(t,J=5.8Hz,2H),4.22−4.11(m,1H),3.87−3.72(m,1H),3.68(t,J=7.2Hz,2H),2.98(t,J=6.8Hz,2H);LCMS C19H22N4O2に対する計算値:338.17;実測値:339(M+1)+。
4−((1−アセチルアゼチジン−3−イル)アミノ)−N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド(化合物170)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bkから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.33(s,1H),7.81−7.75(m,2H),7.15−7.12(m,1H),6.98−6.83(m,2H),6.77−6.75(m,1H),6.63−6.55(m,3H),4.82(s,2H),4.55−4.48(m,1H),4.35−4.23(m,2H),3.89−3.86(m,1H),3.74−3.64(m,1H),1.77(s,3H);LCMS C18H20N4O2に対する計算値:324.16;実測値:325.05(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド二塩酸塩(化合物110)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物7cから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.09(s,1H),9.02−8.98(m,2H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.55−7.48(m,1H),7.39(d,J=6.7Hz,1H),7.34−7.21(m,2H),6.70(d,J=8.4Hz,2H),3.66−3.63(m,1H),3.31−3.27(m,2H),3.07−2.93(m,2H),2.11−2.00(m,2H),1.72−1.57(m,2H);LCMS C18H22N4Oに対する計算値:310.18;実測値:311.11(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物111)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8caから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=7.6Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=7.8Hz,1H),6.64−6.54(m,3H),6.15−6.08(m,1H),4.81(s,2H),3.33−3.29(m,1H),2.86−2.83(m,2H),2.27−2.21(m,5H),1.93−1.85(m,2H),1.77−1.58(m,2H);LCMS C19H24N4Oに対する計算値:324.20;実測値:324.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物112)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8cbから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.27(s,2H),7.98(d,J=8.2Hz,2H),7.59(dd,J=27.4,7.9Hz,2H),7.43(t,J=7.9Hz,1H),7.31(t,J=7.7Hz,1H),6.80(d,J=8.4Hz,1H),6.72(d,J=8.3Hz,1H),3.85−3.83(m,1H),3.59−3.49(m,2H),3.31−3.28(m,1H),3.05−2.83(m,4H),2.22−1.90(m,5H),1.00(d,J=6.4Hz,6H);LCMS C22H30N4Oに対する計算値:366.24;実測値:367.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物113)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8cfから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.19−10.13(m,2H),7.94(d,J=8.4Hz,2H),7.55(d,J=8.0Hz,1H),7.49−7.21(m,3H),6.77−6.68(m,2H),3.58−3.32(m,3H),3.05−2.98(m,4H),2.20−2.07(m,2H),1.96−1.87(m,2H),1.21(s,3H),0.48−0.35(m,4H);LCMS C23H30N4Oに対する計算値:378.24;実測値:378.80(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物114)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8cgから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=7.6Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=7.8Hz,1H),6.64−6.54(m,3H),6.15−6.08(m,1H),4.81(s,2H),3.33−3.29(m,1H),2.86−2.83(m,2H),2.07−1.88(m,6H),1.74−1.64(m,4H),1.45−1.38(m,3H),1.23−1.08(m,4H),0.84−0.81(m,2H);LCMS C25H34N4Oに対する計算値:406.27;実測値:407.45(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩三塩酸塩(化合物140)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8chから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.80−10.64(m,1H),10.19(s,1H),7.94(d,J=5.2Hz,2H),7.60−7.30(m,4H),6.81−6.69(m,2H),3.67−3.48(m,3H),3.47−3.14(m,3H),2.75−2.73(m,1H),2.11−2.08(m,2H),1.90−1.84(m,2H),1.18−1.15(m,2H),0.80−0.75(m,2H);LCMS C21H26N4Oに対する計算値:350.21;実測値:351.00(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物141)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8ciから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.26(s,1H),7.78−7.71(m,2H),7.11(d,J=7.6Hz,1H),6.97−6.91(m,1H),6.76−6.73(m,1H),6.60−6.56(m,3H),6.15−6.13(m,1H),4.80(s,1H),4.51(t,J=6.4Hz,2H),4.40(t,J=6.0Hz,2H),4.13−4.09(m,1H),3.40−3.37(m,2H),2.66−2.63(m,2H),1.92−1.88(m,4H),1.44−1.35(m,2H);LCMS C21H26N4O2に対する計算値:366.21;実測値:366.95(M+1)+。
4−((1−(((3r,5r,7r)−アダマンタン−1−イル)メチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)−N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド三塩酸塩(化合物142)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8cjから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.06(s,1H),9.39(s,1H),7.91(d,J=8.4Hz,2H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.41−7.32(m,1H),7.34−7.21(m,2H),6.76−6.69(m,2H),3.64−3.48(m,2H),3.41−3.30(m,1H),3.24−3.11(m,1H),2.95−2.83(m,2H),2.19−2.16(m,1H),1.99− 1.95(m,5H) 1.72−1.67(m,14H);LCMS C29H38N4Oに対する計算値:458.30;実測値:458.85(M+1)+。
4−((8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)−N−(2−アミノフェニル)ベンズアミド(化合物115)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物7dから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.30(s,1H),8.41(s,1H),7.78(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=7.2Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=7.2Hz,1H),6.62−6.57(m,3H),6.22−6.21(m,1H),4.90−4.80(m,2H),3.76−3.62(m,3H),2.22−2.16(m,4H),1.87−1.81(m,4H);LCMS C20H24N4Oに対する計算値:336.20;実測値:337.15(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物116)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8daから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.20(s,1H),10.05(s,1H),7.91(d,J=8.4Hz,2H),7.49−7.42(m,1H),7.37−7.21(m,3H),6.72−6.61(m,2H),6.51−6.49(m,1H),3.85−3.83(m,2H),3.70−3.56(m,1H),2.66−2.64(m,3H),2.35−2.31(m,3H),2.25−2.13(m,2H),2.04−2.02(m,2H);LCMS C21H26N4Oに対する計算値:350.21;実測値:350.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−イソブチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物117)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8dbから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.45(s,1H),9.32(s,1H),7.80(d,J=8.4Hz,2H),7.12(d,J=7.6Hz,1H),6.92(t,J=7.6Hz,1H),6.75(d,J=7.6Hz,1H),6.66−6.53(m,3H),6.40(s,1H),4.81(s,2H),3.92−3.90(m,2H),3.63−3.57(m,1H),2.77−2.74(m,2H),2.62−2.59(m,2H),2.31−2.29(m,2H),2.20−2.05(m,3H),1.99−1.97(m,2H),0.98(d,J=5.2Hz,6H);LCMS C24H32N4Oに対する計算値:392.26;実測値:393.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物118)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8dcから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.34(s,1H),7.81(d,J=6.8Hz,2H),7.12(d,J=6.8Hz,1H),6.96−6.94(m,1H),6.78−6.76(m,1H),6.64−6.59(m,3H),6.41−6.39(m,1H),5.35−5.32(m,1H),4.85−4.83(m,2H),4.06−4.04(m,2H),3.59−3.57(m,1H),2.99−2.96(m,2H),2.74−2.66(m,2H),2.33−2.28(m,2H),2.20−2.18(m,1H),2.01−1.97(m,1H),1.28(s,6H);LCMS C24H32N4O2に対する計算値:408.25;実測値:409.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−ネオペンチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物119)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8ddから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.22(s,1H),7.73(d,J=8.8Hz,2H),7.12(d,J=8.0Hz,1H),6.91(t,J=8.0Hz,1H),6.74(d,J=8.0Hz,1H),6.58−6.54(m,3H),5.99−5.97(m,1H),3.52−3.49(m,1H),3.01−2.99(m,2H),2.11−2.08(m,2H),1.95−1.89(m,4H),1.77−1.75(m,2H),1.68−1.64(m,2H),0.83(s,9H);LCMS C25H34N4Oに対する計算値:406.27;実測値:407.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(シクロプロピルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物120)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8deから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.66(s,1H),10.25(s,1H),7.97(d,J=8.4Hz,2H),7.60(d,J=7.6Hz,1H),7.53(d,J=7.8Hz,1H),7.42(t,J=7.8Hz,1H),7.31(t,J=7.6Hz,1H),6.69(d,J =8.4Hz,2H),4.03(s,2H),3.67−3.65(m,1H),2.89−2.80(m,2H),2.69−2.66(m,2H),2.35−2.33(m,2H),2.13−2.00(m,4H),1.23−1.21(m,1H),0.61−0.43(m,4H);LCMS C24H30N4Oに対する計算値:390.24;実測値:391.24(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((8−(シクロヘキシルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物122)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8dgから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.26(s,1H),7.75(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J =8.0Hz,1H),6.76(d,J=7.6Hz,1H),6.60−6.54(m,3H),6.03(d,J =4.4Hz,1H),4.81−4.79(m,2H),3.53−3.51(m,1H),3.08−3.06(m,2H),2.12−2.04(m,4H),1.92−1.77(m,6H),1.68−1.60(m,4H),1.34−1.11(m,5H),0.89−0.80(m,2H);LCMS C27H36N4Oに対する計算値:432.29;実測値:433.30(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド及びN−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物80及び83)の合成
ステップ1:化合物3の合成:化合物1及び2を使用して、還元的アミノ化(手順B)に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物3を合成した。
ステップ2:化合物4の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物3から表題の化合物4を合成した。
ステップ3:化合物5a及び5bの合成:化合物4及びそれぞれのハロゲン化物を使用して、N−アルキル化(手順A)に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物5a及び5bを合成した。
ステップ4:化合物6a及び6bの合成:化合物5a〜5bのエステル加水分解に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物6a及び6bを合成した。
ステップ5:化合物8a及び8bの合成:化合物6a〜bを化合物7で処理することによって、アミドカップリングに関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物8a及び8bを合成した。
ステップ6:化合物80及び83の合成:
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルアゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物80)の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8aを使用して表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.26(s,1H),7.74(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=7.6Hz,1H),6.98−6.88(m,1H),6.76(d,J=7.6Hz,1H),6.63−6.51(m,3H),6.15(d,J=7.6Hz,1H),4.81(s,2H),3.58−3.55(m,1H),2.67−2.56(m,5H),2.18−2.15 m,2H),1.94−1.82(m,2H),1.76−1.53(m,4H),0.87(d,J=6.4Hz,6H);LCMS C23H32N4Oに対する計算値:380.26;実測値:380.90(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物83)の合成
Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bを使用して表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.48(s,1H),10.16(s,1H),7.96−7.88(m,2H),7.53(d,J=8.0Hz,1H),7.48−7.19(m,3H),6.69−6.65(m,2H),4.06−4.00(m,2H),3.80−3。17(m,3H),3.08−2.90(m,2H),2.19−1.82(m,5H),1.73−1.49(m,1H),1.23−1.14(m,1H),0.65−0.62(m,2H),0.42−0.40(m,2H);LCMS C23H30N4Oに対する計算値:378.24;実測値:379.26(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−(アゼチジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物86)の合成
ステップ1:tert−ブチル3−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボン酸塩(3)の合成:化合物1及び2を使用して、還元的アミノ化(手順A)に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物3を合成した。
ステップ2:4−((1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)アミノ)安息香酸(4)の合成:エステル加水分解に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物3から表題の化合物4を合成した。
ステップ3:tert−ブチル3−((4−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボン酸塩(6)の合成:化合物4及び5を使用して、アミドカップリングに関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物6を合成した。
ステップ4:tert−ブチル3−((4−((2−アミノフェニル)カルバモイル)フェニル)アミノ)アゼチジン−1−カルボン酸塩(7)の合成:化合物6を使用して、Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物7を合成した。
ステップ5:N−(2−アミノフェニル)−4−(アゼチジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物86)の合成
Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物7から表題化合物86を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.10(s,1H),9.19(s,2H),7.94(d,J=8.4Hz,2H),7.52−7.44(m,1H),7.38−7.21(m,3H),6.62(d,J=8.4Hz,2H),4.47−4.42(m,1H),4.30−4.28(m,2H),3.86−3.82(m,2H);LCMS C16H18N4Oに対する計算値:282.15;実測値:282.90(M+1)+。
化合物95〜101、103〜109、及び136〜139の合成
これらの化合物の合成は、以下のスキームEに説明される:
SNAr置換の一般的手順:DMSO:H2O(9:1)中シアノ化合物(1当量)及び対応するアミノ化合物(1当量)の撹拌懸濁液に、重炭酸ナトリウム(2当量)を室温で添加した。反応混合物を90℃で72時間撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
シアノ加水分解の一般的手順:メタノール(10体積)中シアノ化合物(1当量)の撹拌溶液に、50%KOH(水溶液)を室温で添加した。反応混合物を65℃で5日間撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応混合物を濃縮し、得られた残留物を最小量の水に溶解させ、得られた混合物を6N HCl(pH=7)で中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ1:化合物3a及び3bの合成:SNAr置換に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物3a〜3bを、化合物1とそれぞれの化合物2a及び2bとから合成した。
ステップ2:化合物4の合成:シアノ加水分解に関して上記に説明される一般的手順に従って、表題化合物4a及び4bを化合物3a及び3bから合成した。
ステップ3:化合物6a及び6bの合成:アミドカップリングに関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、酸4a及び4bを化合物5で処理することによって、表題化合物6a及び6bを合成した。
ステップ4:化合物7a及び7bの合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物7a及び7bを化合物6a及び6bから合成した。
ステップ5:化合物8aa〜8ai及び8ba〜8biの合成:化合物7a及び7bならびに対応するハロゲン化アルキルまたはアルデヒドのN−アルキル化または還元的アミノ化に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。
ステップ6:Cbz脱保護:Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物95)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8aaから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.34(s,1H),7.81(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J=7.6Hz,1H),6.96−6.88(m,1H),6.77(d,J=8.0Hz,1H),6.67−6.53(m,3H),4.82(s,2H),4.20−4.18(m,1H),3.35−3.32(m,1H),3.08−3.00(m,2H),2.71(s,3H),2.67−2.60(m,1H),2.43−2.33(m,1H),1.93−1.80(m,1H);LCMS C18H22N4Oに対する計算値:310.18;実測値:311.10(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物96)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8abから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.58−9.55(m,2H),7.83(d,J=8.4Hz,2H),7.27−7.21(m,1H),7.11−7.03(m,2H),6.99−6.93(m,1H),6.82(t,J=7.6Hz,1H),6.67(d,J=8.0Hz,2H),4.31−4.20(m,2H),3.74−3.67(m,1H),3.50−3.17(m,2H),3.08−3.04(m,2H),2.33−2.30(m,1H),2.00−1.98(m,2H),0.96(d,J=6.0Hz,6H);LCMS C21H28N4Oに対する計算値:352.23;実測値:352.90(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物97)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8acから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.78(s,1H),9.62−9.60(m,1H),7.87(d,J=8.4Hz,2H),7.35−7.26(m,1H),7.16−7.11(m,2H),7.03−7.00(m,1H),6.69−6.65(m,2H),5.56−5.20(m,2H),4.35−4.05(m,2H),3.79−3.36(m,3H),3.30−3.21(m,2H),3.10−3.07(m,1H),2.33−2.30(m,1H),1.97−1.93(m,1H),1.24(s,6H);LCMS C21H28N4O2に対する計算値:368.22;実測値:368.90(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物98)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8adから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.29−10.20(m,2H),7.95(d,J=7.2Hz,2H),7.54(d,J=7.6Hz,1H),7.44(d,J=7.6Hz,1H),7.36(t,J=8.0Hz,1H),7.33−7.28(m,1H),6.72−6.67(m,2H),4.40−4.27(m,2H),4.11−4.05(m,1H),3.84−3.71(m,1H),3.56−3.52(m,1H),3.39−3.32(m,1H),3.26−3.17(m,2H),3.05−3.00(m,1H),2.40−2.32(m,1H),2.00−1.98(m,1H),1.29(s,9H);LCMS C22H30N4Oに対する計算値:366.24;実測値:367.00(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物99)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8aeから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.10(s,1H),10.24(s,1H),7.99−7.96(m,2H),7.57(d,J=8.4Hz,1H),7.48(d,J=7.8Hz,1H),7.40(t,J=7.6Hz,1H),7.32−7.28(m,1H),6.71−6.69(m,2H),4.36−4.25(m,1H),3.97−3.91(m,1H),3.71−3.61(m,1H),3.44−3.42(m,1H),3.18−3.00(m,3H),2.38−2.23(m,1H),2.00−1.91(m,1H),0.64−0.53(m,2H),0.42−0.40(m,2H);LCMS C21H26N4Oに対する計算値:350.21;実測値:350.90(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物100)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8afから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.64−6.54(m,3H),6.37(d,J=6.4Hz,1H),4.81(s,2H),3.96−3.94(m,1H),2.81−2.61(m,2H),2.41−2.13(m,5H),1.62−1.59(m,1H),1.05(s,3H),0.26−0.24(m,4H);LCMS C22H28N4Oに対する計算値:364.23;実測値:364.95(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物101)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8agから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.12(d,J=7.6Hz,1H),6.92(t,J=7.2Hz,1H),6.75(d,J=8.0Hz,1H),6.61−6.57(m,3H),6.37−6.35(m,1H),4.80(s,2H),3.95−3.93(m,1H),2.77−2.74(m,1H),2.67−2.62(m,1H),2.40−2.38(m,1H),2.23−2.26(m,2H),1.81−1.71(m,2H),1.69−1.56(m,4H),1.43−1.40(m,1H),1.27−1.04(m,4H),0.86−0.82(m,3H);LCMS C24H32N4Oに対する計算値:392.26;実測値:393.00(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物136)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8ahから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.26(s,1H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=7.6Hz,1H),6.59−6.54(m,3H),6.34(d,J=6.8Hz,1H),4.81(s,2H),3.96−3.87(m,1H),2.99−2.94(m,2H),2.76−2.74(m,1H),2.65−2.57(m,1H),2.23−2.16(m,1H),1.70−1.51(m,2H),0.46−0.24(m,4H);LCMS C20H24N4Oに対する計算値:336.20;実測値:337.00(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物137)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8aiから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.28(s,1H),7.76(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=8.8Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.63−6.54(m,3H),6.42(d,J=6.8Hz,1H),4.82(s,2H),4.59−4.54(m,2H),4.48−4.42(m,2H),3.99−3.97(m,1H),3.60−3.56(m,1H),2.83−2.71(m,1H),2.65−2.62(m,1H),2.47−2.33(m,2H),2.27−2.22(m,1H),1.65−1.61(m,1H);LCMS C20H24N4O2に対する計算値:352.19;実測値:352.85(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物103)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8baから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.34(s,1H),7.80(d,J=8.4Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=7.6Hz,1H),6.64−6.57(m,3H),4.81(s,2H),4.21−4.18(m,1H),3.46−3.36(m,2H),3.12−3.03(m,2H),2.73(s,3H),2.44−2.32(m,1H),1.90−1.86(m,1H);LCMS C18H22N4Oに対する計算値:310.18;実測値:310.85(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−イソブチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物104)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bbから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.70−10.58(m,1H),9.98(s,1H),7.93(d,J=8.8Hz,2H),7.44(d,J=7.2Hz,1H),7.30−7.10(m,3H),7.01−6.79(m,1H),6.69(d,J=8.8Hz,2H),4.37−4.26(m,2H),3.78−3.61(m,1H),3.46−3.43(m,1H),3.20−2.90(m,4H),2.37−2.33(m,1H),2.10−1.88(m,2H),1.00(d,J=6.4Hz,6H);LCMS C21H28N4Oに対する計算値:352.23;実測値:353.29(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物105)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bcから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.29−10.17(m,2H),7.99(d,J=8.4Hz,2H),7.60(d,J=8.0Hz,1H),7.53(d,J=7.6Hz,1H),7.42(t,J=7.2Hz,1H),7.31(t,J=7.6Hz,1H),6.70(dd,J=8.7,3.3Hz,1H),4.38−4.26(m,2H),4.06−4.02(m,1H),3.85−3.65(m,1H),3.58−3.55(m,1H),3.46−3.03(m,3H),2.35−2.30(m,1H),2.00−1.94(m,1H),1.26(s,6H);LCMS C21H28N4O2に対する計算値:368.22;実測値:369(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物106)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bdから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.76(d,J=8.0Hz,2H),7.14(d,J=7.2Hz,1H),6.98−6.89(m,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.64−6.54(m,3H),6.36−6.34(m,1H),4.81(s,2H),3.96−3.93(m,1H),2.96−2.62(m,3H),2.26−2.20(m,4H),1.62−1.58(m,1H),0.88(s,9H);LCMS C22H30N4Oに対する計算値:366.24;実測値:366.95(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物107)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8beから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.09−11.02(m,1H),10.24(s,1H),8.00−7.92(m,2H),7.60−7.46(m,2H),7.40−7.30(m,2H),6.72−6.65(m,2H),4.35−4.24(m,1H),3 3.63−3.55(m,1H),3.44−3.40(m,1H),3.18−2.93(m,4H),2.32−2.30(m,1H),1.95−1.90(m,1H),1.14−1.11(m,1H),0.60−0.56(m,2H),0.44−0.37(m,2H);LCMS C21H26N4Oに対する計算値:350.21;実測値:351.00(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−((1−メチルシクロプロピル)メチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物108)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bfから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.23(s,1H),7.73(d,J=8.4Hz,2H),7.11(d,J=8.0Hz,1H),6.90(t,J=7.6,1H),6.73(d,J=8.0Hz,1H),6.61−6.51(m,3H),6.32(d,J=6.6Hz,1H),4.77(s,2H),3.93−3.91(m,1H),2.79−2.59(m,2H),2.29−2.15(m,2H),2.29−2.12(m,3H),1.60−1.58(m,1H),1.03(s,3H),0.25−0.23(m,4H);LCMS C22H28N4Oに対する計算値:364.23;実測値:364.85(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物109)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bgから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.27(s,1H),7.75(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=7.6Hz,1H),6.93(t,J=6.8Hz,1H),6.76(d,J=7.2Hz,1H),6.60−6.56(m,3H),6.35(d,J=6.4Hz,1H),4.85(s,2H),3.95−3.92(m,1H),2.78−2.75(m,1H),2.60−2.56(m,1H),2.42−2.36(m,2H),2.25−2.20(m,2H),1.76−1.60(m,6H),1.45−1.40(m,1H),1.23−1.08(m,3H),0.85−0.82(m,2H);LCMS C24H32N4Oに対する計算値:392.26;実測値:392.90(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−シクロプロピルピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物138)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8bhから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ11.47−11.32(m,1H),10.26(s,1H),7.97(d,J=8.8Hz,2H),7.58(d,J=8.0Hz,1H),7.50(d,J=7.6Hz,1H),7.40(t,J=7.6Hz,1H),7.31(t,J=7.6Hz,1H),6.71−6.67(m,2H),4.40−4.21(m,1H),3.66−3.59(m,2H),3.43−3.37(m,1H),3.30−3.27(m,1H),3.00−2.93(m,1H),2.30−2.25(m,1H),2.03−1.88(m,1H),1.09−1.06(m,2H),0.80−0.77(m,2H);LCMS C20H24N4Oに対する計算値:336.20;実測値:336.95(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(オキセタン−3−イル)ピロリジン−3−イル)アミノ)ベンズアミドトリス(2,2,2−トリフルオロ酢酸)(化合物139)の合成
Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物8biから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.60(s,1H),7.84(d,J=8.0Hz,2H),7.22(d,J=8.0Hz,1H),7.07(t,J=7.6Hz,1H),6.96(d,J=8.0Hz,1H),6.83(t,J=7.2Hz,1H),6.67(d,J=8.0Hz,2H),4.78(t,J=7.2Hz,2H),4.66−4.64(m,2H),4.57−4.53(m,2H),4.29−4.27(m,1H),3.75−3.15(m,4H),2.02−1.98(m,1H);LCMS C20H24N4O2に対する計算値:352.19;実測値:353(M+1)+。
(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩及び(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物94及び102)の合成
ステップ1:化合物2a及び2bの合成:Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物2a〜bを化合物1a〜bから合成した。
ステップ2:(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物94)の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、化合物2aから表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.09(s,1H),9.30(s,2H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.51−7.42(m,1H),7.38−7.21(m,3H),6.70−6.67(m,3H),4.21−4.19(m,1H),3.49−3.41(m,1H),3.39−3.24(m,2H),3.07−3.00(m,1H),2.33−2.20(m,1H),1.94−1.86(m,1H);LCMS C17H20N4Oに対する計算値:296.16;実測値:296.95(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−(ピロリジン−3−イルアミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物102)の合成:Cbz脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従い、その後1,4−ジオキサン中4M HClの中で撹拌することによりBoc脱保護することによって、表題化合物を化合物1bから合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.03(s,1H),9.26(s,2H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.48−7.41(m,1H),7.33−7.17(m,3H),6.69(d,J=8.8Hz,2H),4.21−4.19(m,1H),3.52−3.19(m,3H),3.12−3.01(m,1H),2.29−2.20(m,1H),1.91−1.90(m,1H);LCMS C17H20N4Oに対する計算値:296.16;実測値:297(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物30)の合成
ステップ1:1−ピバロイルピペリジン−4−オン(2)の合成:0℃のDCM(200mL)中の化合物1(25g、1当量)の撹拌溶液に、TEA(64mL、2.5当量)及び塩化ピバロイル(27mL、1.2当量)を添加し、室温で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗表題化合物2を得た。
ステップ2:1−ネオペンチルピペリジン−4−オール(3)の合成:0℃の乾燥したTHF(200mL)中の化合物2(10g、1当量)の撹拌溶液に、LAH(6.2g、3当量)をゆっくりと添加した。得られた反応混合物を、65℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を0℃に冷却させ、反応混合物を飽和Na2SO4溶液及び酢酸エチルで希釈した。沈殿した固体を濾過によって収集し、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物3を得た。
ステップ3:1−ネオペンチルピペリジン−4−オン(4)の合成:アセトン(20mL)中の化合物3(3g、1当量)の撹拌溶液に、ジョーンズ試薬(6mL)を添加し、室温で4時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を飽和NaHCO3溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物4を得た。
ステップ4:メチル4−((1−ネオペンチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(5)の合成:DCM(20mL)中の化合物4(2.2g、1当量)及びメチル4−アミノベンゾエート(1.96g、1当量)の撹拌溶液に、AcOH(5mL、6当量)を添加し、室温で30分間撹拌した。この溶液に、NaBH(OAc)3(8.2g、3当量)を添加した。得られた反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物5を得た。
ステップ5:4−((1−ネオペンチルピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸二塩酸塩(6)の合成:メタノール:水(1:1、10mL)混合物中の化合物5(1.2g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.31g、2当量)を添加し、80℃で6時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。1,4−ジオキサン中のこの粗化合物に、ジオキサン中4M HClを添加し、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた固体を20%MeOH/DCMに溶解させ、濾過し、減圧下で乾燥させて、表題化合物6を得た。
ステップ6:tert−ブチル(2−(4−((1−ネオペンチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(8)の合成:ACN(20mL)中の化合物6(0.9g、1当量)及びtert−ブチル(2−アミノフェニル)カルバメート7(0.6g、1.2当量)の撹拌溶液に、ピリジン(1.9mL、10当量)及びHATU(1.4g、1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を、80℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物8を得た。
ステップ7:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−ネオペンチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物30)の合成:1,4−ジオキサン(3mL)中の化合物8(0.3g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(5mL)中4M HClを添加し、室温で2時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタン、ジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物30を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.17(s,1H),9.52−9.38(m,1H),7.93(d,J=8.0Hz,2H),7.54(d,J=8.4Hz,1H),7.44(d,J=7.6Hz,1H),7.38(t,J=7.2Hz,1H),7.31−7.28(m,1H),6.77−6.69(m,2H),3.75−3.53(m,3H),3.39−3.15(m,3H),3.05−2.98(m,2H),2.19−2.15(m,1H),2.06−2.04(m,2H),1.81−1.75(m,1H),1.10(s,9H);LCMS C23H32N4Oに対する計算値:380.26;実測値:381.15(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物29)の合成
ステップ1:tert−ブチル4−((シクロプロピルメチル)(4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(2)の合成:DCE(20mL)中の化合物1(2g、1当量)及びシクロプロパンカルバルデヒド(0.6g、1.5当量)の撹拌溶液に、AcOH(2.4mL、6当量)を添加し、室温で30分間撹拌した。この溶液に、NaBH(OAc)3(1.27g、3当量)を添加した。得られた反応混合物を、室温で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物2を得た。
ステップ2:メチル4−((シクロプロピルメチル)(ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート二塩酸塩(3)の合成:1,4−ジオキサン(5mL)中の化合物2(0.72g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(10mL)中4M HClを添加し、室温で2時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタン、ジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物3を得た。
ステップ3:メチル4−((シクロプロピルメチル)(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(4)の合成:EtOH(8mL)中の化合物3(0.52g、1当量)の撹拌溶液に、TEA(0.66mL、3当量)及び2,2−ジメチルオキシラン(0.36mL、2.5当量)を添加し、90℃で6時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させで、表題化合物4を得た。
ステップ4:4−((シクロプロピルメチル)(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸二塩酸塩(5)の合成:メタノール:水(1:1、10mL)混合物中の化合物4(0.6g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.133g、2当量)を添加し、80℃で6時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。1,4−ジオキサン中のこの粗化合物に、ジオキサン中4M HClを添加し、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた固体を20%MeOH/DCMに溶解させ、濾過し、減圧下で乾燥させて、表題化合物5を得た。
ステップ6:tert−ブチル(2−(4−((シクロプロピルメチル)(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(6)の合成:ACN(20mL)中の化合物5(0.59g、1当量)及びtert−ブチル(2−アミノフェニル)カルバメート(0.351g、1.2当量)の撹拌溶液に、ピリジン(1.12mL、10当量)及びHATU(0.798g、1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を、80℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物6を得た。
ステップ7:N−(2−アミノフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物29)の合成:1,4−ジオキサン(7mL)中の化合物6(0.4g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(3mL)中4M HClを添加し、室温で2時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタン、ジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物29を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.32(s,1H),9.45−9.43(m,1H),8.05(d,J=8.4Hz,2H),7.60(d,J=7.2Hz,1H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.42(t,J=7.2Hz,1H),7.34−7.28(m,1H),7.00−6.98(m,2H),4.20−4.16(m,1H),3.69−3.66(m,2H),3.29−3.23(m,4H),3.10−3.08(m,2H),2.45−2.32(m,2H),1.84−1.81(m,2H),1.21(s,6H),0.99−0.97(m,1H),0.54−0.51(m,2H),0.36−0.34(m,2H);LCMS C26H36N4O2に対する計算値:436.28;実測値:437.32(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物28)の合成
ステップ1:メチル4−((シクロプロピルメチル)(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(2)の合成:DMF(10mL)中の化合物1(0.7g、1当量)の撹拌溶液に、CS2CO3(2.09g、3当量)及び(ブロモメチル)シクロプロパン(0.31mL、1.5当量)を添加し、80℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物2を得た。
ステップ2:4−((シクロプロピルメチル)(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸二塩酸塩(3)の合成:メタノール:水(1:1、10mL)混合物中の化合物2(0.6g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.14g、2当量)を添加し、80℃で5時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。1,4−ジオキサン中のこの粗化合物に、1,4−ジオキサン中4M HClを添加し、室温で10分間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた固体を20%MeOH/DCMに溶解させ、濾過し、濾液を濃縮し、減圧下で乾燥させて、表題化合物3を得た。
ステップ3:tert−ブチル(2−(4−((シクロプロピルメチル)(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(4)の合成:ACN(20mL)中の化合物3(0.6g、1当量)及びtert−ブチル(2−アミノフェニル)カルバメート(0.404g、1.2当量)の撹拌溶液に、ピリジン(1.3mL、10当量)及びHATU(0.923g、1.5当量)を添加した。得られた反応混合物を、80℃で12時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物4を得た。
ステップ4:N−(2−アミノフェニル)−4−((シクロプロピルメチル)(1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物28)の合成:1,4−ジオキサン(2mL)中の化合物4(0.18g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(3mL)中4M HClを添加し、室温で2時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタン、ジエチルエーテルで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物28を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.57(s,1H),10.27−10.25(m,1H),8.02(d,J=8.8Hz,2H),7.55(d,J=8.0Hz,1H),7.44(d,J=7.6Hz,1H),7.40−7.36(m,1H),7.33−7.28(m,1H),7.00−6.98(m,2H),4.17−4.14(m,1H),3.62−3.58(m,2H),3.23−3.15(m,4H),2.95−2.66(m,2H),2.33−2.21(m,2H),1.92−1.89(m,2H),1.14−0.98(m,2H),0.66−0.54(m,2H),0.54−0.51(m,2H),0.43−0.35(m,4H);LCMS C26H34N4Oに対する計算値:418.27;実測値:210.20(M/2+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(エチル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩及びN−(2−アミノフェニル)−4−(エチル(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物26及び27)の合成
ステップ1:tert−ブチル4−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(3)の合成:還元的アミノ化(手順A)に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ2:tert−ブチル4−(エチル(4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(4)の合成:還元的アミノ化(手順A)に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ3:メチル4−(エチル(ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート塩酸塩(5)の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ4:化合物6a〜6bの合成:N−アルキル化に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ5:化合物7a〜7bの合成:エステル加水分解に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ6:化合物8a及び8bの合成:アミドカップリングに関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題の化合物を合成した。
ステップ7:Boc脱保護:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)ピペリジン−4−イル)(エチル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物26)の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.80(s,1H),10.36(s,1H),8.08−8.06(m,2H),7.61(d,J=8.0Hz,1H),7.54(d,J=7.6Hz,1H),7.43(t,J=8.0Hz,1H),7.31(t,J=7.6Hz,1H),6.99−6.95(m,2H),4.21−4.15(m,1H),3.59−3.55(m,2H),3.40−3.35(m,2H),3.15−3.12(m,2H),2.93−2.90(m,2H),2.30−2.26(m,2H),1.91−1.88(m,2H),1.14−1.10(m,4H),0.63−0.61(m,2H),0.41−0.39(m,2H);LCMS C24H32N4Oに対する計算値:392.26;実測値:393.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−(エチル(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド三塩酸塩(化合物27)の合成:Boc脱保護に関してスキームD内に説明される一般的手順に従って、表題化合物を合成した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.31(s,1H),9.52−9.50(m,1H),8.04(d,J=8.8Hz,2H),7.60(d,J=8.4Hz,1H),7.51(d,J=7.6Hz,1H),7.42(t,J=7.6Hz,1H),7.34−7.29(m,1H),6.94−6.92(m,2H),4.21−4.15(m,1H),3.70−3.56(m,2H),3.40−3.23(m,4H),3.10−3.08(m,2H),2.45−2.38(m,2H),1.85−1.82(m,2H),1.29(s,6H),1.15(t,J=6.8Hz,3H);LCMS C24H34N4O2に対する計算値:410.27;実測値:411.29(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物369)の合成
ステップ1:tert−ブチル4−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−カルボン酸塩(3):DCM中の化合物2(0.8g、1当量)及び化合物1(1.5g、1当量)の撹拌溶液に、酢酸(2.4mL、6当量)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(STAB)(4.2g、3当量)を室温で添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMと水とに分けた。有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させて粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ2:4−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸(4):メタノール:水(1:1、8mL)中の化合物3(0.4g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.066g、1.5当量)を室温で添加した。混合物を70℃に4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ3:tert−ブチル4−((4−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)フェニル)アミノ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−カルボン酸塩(5):ACN(10mL)中の化合物4(0.3g、1当量)及びベンジル(2−アミノフェニル)カルバメート(0.23g、1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(0.4mL、5当量)及びHATU(0.491g、1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ4:ベンジル(2−(4−((2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート塩酸塩(6):1,4−ジオキサン(2mL)中の化合物5(0.4g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(2mL)中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ5:ベンジル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(7):エタノール(40mL)中の化合物6(0.15g、1当量)の溶液に、室温でTEA(0.12mL、3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(0.029g、1.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ6:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物369):メタノール中の化合物7(0.07g、1当量)の撹拌溶液に、MeOH(3mL)中4M HCl、10%Pd/C(10%重量/基質重量、50mg)を添加し、反応混合物を室温で1時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、結果として得られた残留物をジエチルエーテル及びn−ペンタンで粉砕し、次に真空下で乾燥させて、表題化合物をトリ−塩酸塩として得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ10.15(s,1H),8.80(s,1H),7.91(d,J=8.4Hz,2H),7.53(d,J=7.9Hz,1H),7.46−7.23(m,3H),6.71(d,J=8.5Hz,2H),3.82−3.62(m,3H),3.44−3.28(m,3H),2.69−2.66(m,1H),2.16−1.90(m,3H),1.48−1.26(m,12H);LCMS C24H34N4O2に対する計算値:410.27;実測値:411.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物363)の合成
ステップ1:tert−ブチル4−ヒドロキシ−2,2−ジメチルピペリジン−1−カルボン酸塩(2):0℃のMeOH(15mL)中の化合物1(1.5g、1当量)の撹拌溶液に、NaBH4(0.244g、1当量)を添加し、30分間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を水でクエンチし、減圧下で濃縮した。残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ2:tert−ブチル4−(4−(メトキシカルボニル)フェノキシ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−カルボン酸塩(4):無水THF中の化合物2(1.5g、1当量)の溶液に、化合物3(1.2g、1.2当量)を添加した後、トリフェニルホスフィン(2.57g、1.5当量)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却させ、DEAD(1.7g、1.5当量)をゆっくりと1時間(液滴)添加し、室温でさらに16時間撹拌し続けた。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、揮発性物質を真空下で除去し、ジ−エチルエーテルを添加し、懸濁液を0℃で1〜2時間撹拌した。次に、上記の反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して粗化合物を精製して、所望の化合物を得た。
ステップ3:4−((1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)安息香酸(5):メタノール:水(1:1)中の化合物4(0.8g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.132g、1.5当量)を室温で添加した。上記の混合物を、90℃に5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ4:tert−ブチル4−(4−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)フェノキシ)−2,2−ジメチルピペリジン−1−カルボン酸塩(7):ACN(10mL)中の化合物5(0.65g、1当量)及び化合物6(0.497g、1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(0.736g、5当量)及びHATU(1.07g、1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ5:ベンジル(2−(4−((2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンザミド)フェニル)カルバメート塩酸塩(8):1,4−ジオキサン(5mL)中の化合物7(0.9g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(2mL)中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ6:ベンジル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(9):エタノール(40mL)中の化合物8(0.15g、1当量)の溶液に、室温でDIPEA(0.122g、3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(0.034g、1.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ7:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物363):メタノール中の化合物9(0.05g、1当量)の撹拌溶液に、MeOH(2mL)中4M HCl、10%Pd/C(10%重量/基質重量、10mg)を添加し、反応混合物を室温で1時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、結果として得られた残留物をジエチルエーテル及びn−ペンタンで粉砕し、次に真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.93(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J=7.9Hz,1H),7.06−6.88(m,3H),6.77(d,J=7.9Hz,1H),6.59(t,J=7.8Hz,1H),4.86(s,2H),4.62−4.60(m,1H),3.97(s,1H),3.05−3.03(m,1H),2.62−2.55(m,1H),2.45(m,1H),1.99−1.95(m,2H),1.87−1.79(m,1H),1.60−1.42(m,2H),1.11−1.02(m,12H);HPLC純度:95.99%;LCMS C24H33N3O3に対する計算値:411.25;実測値:412.20(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)チオ)ベンズアミド(化合物375)の合成
ステップ1:ベンジル(2−(4−ブロモベンザミド)フェニル)カルバメート(3)の合成:ACN(25mL)中の化合物1(2g、1当量)及び化合物2(2.9g、1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(3.93g、5当量)及びHATU(5.67g、1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ2:tert−ブチル4−((4−((2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)カルバモイル)フェニル)チオ)ピペリジン−1−カルボン酸塩(5)の合成:1,4−ジオキサン中の化合物3(1g、1当量)、化合物4(0.509g、1当量)、及びDIPEA(0.603g、2当量)の混合物を取り、アルゴンで10分間パージした後、キサントホス(0.067g、0.05当量)を添加し、アルゴンでさらに5分間パージした。Pd2(dba)3(0.107g、0.05当量)を添加し、85℃で一晩撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、Celiteを通して反応混合物を濾過し、乾燥するまで蒸発させた。残留物を酢酸エチル中に取り、水、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー/調製用HPLCによって精製して、所望の生成物を得た。
ステップ3:ベンジル(2−(4−(ピペリジン−4−イルチオ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(6)の合成:1,4−ジオキサン(5mL)中の化合物5(0.7g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(5mL)中4MHClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ4:ベンジル(2−(4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)チオ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(7)の合成:エタノール(10mL)中の化合物6(0.6g、1当量)の溶液に、室温でTEA(0.393g、3当量)を添加した後、2,2−ジメチルオキシラン(0.328g、3.5当量)を添加し、反応混合物を90℃で4時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を冷却させ、真空内で濃縮して粗化合物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ5:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)チオ)ベンズアミド(化合物375)の合成:AcOH(1mL)中の化合物7(0.1g、1当量)及び33%HBrの混合物を、60℃で2時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を氷冷水中に注ぎ、NaOH水溶液で塩基性化し、10%MeOH/DCMで抽出した。合わせた有機抽出物を収集し、水、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.65(s,1H),7.94(d,J=8.0Hz,2H),7.48(d,J=8.0Hz,2H),7.14(d,J=7.8Hz,1H),6.97(t,J=7.6Hz,1H),6.81−6.74(m,1H),6.59(t,J=7.5Hz,1H),4.92−4.87(brs,2H),2.80−3.20(m,4H),1.90−2.10(m,2H),1.60−1.80(m,2H),1.20(s,6H),溶媒ピークでマージした4H;HPLC純度:95.21%;LCMS C22H29N3O2Sに対する計算値:399.20;実測値:400(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物362)の合成
ステップ1:メチル4−((2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンゾエート塩酸塩(2)の合成:1,4−ジオキサン(1mL)中の化合物1(0.2g、1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン(2mL)中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物2を得た。
ステップ2:メチル4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンゾエート(3)の合成:ACN(4mL)中の化合物2(0.12g、1当量)の撹拌溶液に、TEA(0.276g、6当量)及び(ブロモメチル)シクロプロパン(0.185g、3当量)を添加し、反応混合物を90℃で24時間撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を減圧下で乾燥するまで濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物3を得た。
ステップ3:4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)安息香酸(4)の合成:メタノール:水(1:1)中の化合物3(0.1g、1当量)の撹拌溶液に、NaOH(0.019g、1.5当量)を室温で添加した。上記の混合物を、90℃に5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物を酢酸エチルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を10%MeOH/DCMで洗浄し、濾過し、真空下で乾燥させて、所望の化合物4を得た。
ステップ4:ベンジル(2−(4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(6)の合成:ACN中の化合物4(0.07g、1当量)及び化合物5(0.067g、1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(0.109g、5当量)及びHATU(0.132g、1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物6を得た。
ステップ5:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)オキシ)ベンズアミド(化合物362)の合成:メタノール中の化合物6(0.08g、1当量)の撹拌溶液に、MeOH(3mL)中4M HCl、10%Pd/C(10%重量/基質重量、20mg)を添加し、反応混合物を室温で3時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、結果として得られた残留物を分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.51(s,1H),7.93(d,J=8.4 1.5Hz,2H),7.14(d,J=7.2Hz,1H),7.02(d,J=8.8Hz,2H),6.98−6.91(m,1H),6.78−6.76(m,1H),6.60−6.57(m,1H),4.86(s,2H),4.61−4.58(m,1H),3.02−3.00(m,1H),2.49−2.41(m,2H),2.06−2.04(m,1H),1.93−1.77(m,2H),1.60−1.41(m,2H),1.08(s,3H),0.99(s,3H),0.79−0.77(m,1H),0.54−0.33(m,2H),0.15−0.03(m,2H);HPLC純度:99.05%;LCMS C24H31N3O2に対する計算値:393.24;実測値:394.25(M+1)+。
(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド及び(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物85A及び85B)の合成
ステップ1:tert−ブチル4−((4−(メトキシカルボニル)フェニル)アミノ)アゼパン−1−カルボン酸塩(3)の合成:DCE/DCM中の化合物1(1当量)及び化合物2(1.2当量)の撹拌溶液に、チタンテトラ−イソプロポキシド(Ti(O−i−Pr)4)(1.5当量)、AcOH(1.5当量)を室温で添加した。5分後、STAB(1.5当量)を添加し、混合物を60℃で12時間加熱した。反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMで希釈し、得られた混合物をCeliteのパッド上で濾過した。濾液を濃縮し、結果として得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ2:メチル4−(アゼパン−4−イルアミノ)ベンゾエート塩酸塩(4)の合成:1,4−ジオキサン中の化合物3(1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をn−ペンタンで粉砕し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ3:メチル4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(5)の合成:DCM中のアミン化合物(1当量)及びアルデヒド(1.2当量)の撹拌溶液に、酢酸(6当量)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(STAB)(3当量)を室温で添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。反応の完了後、反応混合物をDCMと水とに分けた。有機層を分離し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させて粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ4:4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)安息香酸(6)の合成:メタノール:水(1:1)中の化合物の撹拌溶液に、NaOH(1.5当量)を室温で添加した。上記の混合物を、90℃に5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物を得た。
ステップ5:ベンジル(2−(4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(7)の合成:ACN中の化合物(1当量)及び化合物7(1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(5当量)及びHATU(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物を得た。
ステップ6:(R)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド及び(S)−N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロヘキシルメチル)アゼパン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物85A及び85B)の合成:MeOH(2mL)中メタノール/4MHCl中の化合物8(260mg、1当量)の撹拌溶液に、10%Pd/C(10%重量/基質重量、100mg)を添加し、反応混合物を室温で1時間、水素雰囲気下(バルーン圧)で撹拌した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物をCeliteのパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発させ、結果として得られた残留物をジエチルエーテル及びn−ペンタンで粉砕し、次に真空下で乾燥させて、表題化合物を得た。の個々のエナンチオマーを、CHIRALART CELLULOSE SC、250mm×4.6mm、5μmカラムを使用して、キラル分取HPLCによって分離し、遊離塩基として化合物85A及び85Bとしてもたらされ、それらの立体化学は、まだ確認されておらず、それらの保持時間は、それぞれ、4.77及び5.71であった。化合物85A:1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.24(s,1H),7.74(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=8.0Hz,1H),6.60−6.57(m,3H),6.11(d,J=7.6Hz,1H),4.80(s,2H),3.58−3.56(m,1H),2.68−2.52(m,4H),2.23−2.21(m,2H),1.97−1.81(m,2H),1.76−1.58(m,9H),1.46−1.36(m,1H),1.28−1.06(m,3H),0.90−0.77(m,2H);キラルHPLC純度:97.53%;LCMS C26H36N4Oに対する計算値:420.29;実測値:421.25(M+1)+。化合物85B。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.24(s,1H),7.74(d,J=8.0Hz,2H),7.14(d,J=8.0Hz,1H),6.93(t,J=7.2Hz,1H),6.76(d,J=7.2Hz,1H),6.60−6.51(m,3H),6.12(d,J=8.0Hz,1H),4.80(s,2H),3.63−3.44(m,1H),2.68−2.50(m,3H),2.23(d,J=7.0Hz,2H),1.99−1.81(m,2H),1.81−1.51(m,9H),1.42−1.40(m,1H),1.23−1.15(m,3H),0.88−0.79(m,2H);キラルHPLC純度:96.26%;LCMS C26H36N4Oに対する計算値:420.29;実測値:421.25(M+1)+。
N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物368)の合成
ステップ1:メチル4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンゾエート(2)の合成:化合物1(1当量)及び炭酸カリウム(3当量)、ACN(10体積)中Et3N(2当量)の撹拌溶液に、対応するハロゲン化アルキル(1.2当量)を添加した。反応混合物を、80℃で5時間〜30時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。完了後、反応混合物を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗残留物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物2を得た。
ステップ2:4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)安息香酸(3)の合成:メタノール:水(1:1)中の化合物2(1当量)の撹拌溶液に、NaOH(1.5当量)を室温で添加した。上記の混合物を、90℃に5時間加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物をジエチルエーテルで洗浄した後、水で処理した。1N HClを使用して、水層を0℃でpH=7に中和した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の化合物3を得た。
ステップ3:tert−ブチル(2−(4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンザミド)フェニル)カルバメート(5)の合成:ACN中の化合物3(1当量)及び化合物4(1.1当量)の撹拌溶液に、ピリジン(5当量)及びHATU(1.5当量)を室温で添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した後、反応の進行をTLC及びLCMSによって観察した。完了後、反応混合物を濃縮し、得られた残留物を、水と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、水及び1%HClで洗浄して微量のピリジンを除去し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物5を得た。
ステップ4:N−(2−アミノフェニル)−4−((1−(シクロプロピルメチル)−2,2−ジメチルピペリジン−4−イル)アミノ)ベンズアミド(化合物368)の合成:1,4−ジオキサン中の化合物5(1当量)の撹拌溶液に、ジオキサン中4M HClを室温で添加した。反応の完了後、反応混合物を濃縮し、結果として得られた残留物を、飽和NaHCO3水溶液と酢酸エチルとに分けた。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これを分取HPLCによって精製した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6) δ9.25(s,1H),7.74(d,J=8.4Hz,2H),7.14(d,J=7.8Hz,1H),6.93(t,J=7.6Hz,1H),6.76(d,J=7.2Hz,1H),6.61−6.58(m,3H),6.02(d,J=7.2Hz,1H),4.80(s,2H),3.48−3.46(m,1H),3.10−3.01(m,1H),2.70−2.68(m,1H),2.39−2.31(m,1H),1.96−1.93(m,1H),1.82−1.77(m,1H),1.75−1.65(m,1H),1.33−1.23(m,2H),1.07(s,3H),0.98(s,3H),0.80−0.79(m,1H),0.50−0.38(m,2H),0.16−0.03(m,2H);HPLC純度:98.95%;LCMS C24H32N4Oに対する計算値:392.26;実測値:393.20(M+1)+。
HDAC酵素阻害
HDAC活性阻害アッセイを以下の通りに実施して、HDACの酵素的活性を阻害する試験化合物の能力を決定した。HDAC阻害剤の連続希釈を、96ウェルアッセイプレート(Fisher scientific、#07−200−309)内でHDACアッセイ緩衝液(25mMのTris/HCl、pH8.0、137mMのNaCl、2.7mMのKCl、1mMのMgCl2、pH8)中で調製し、125μg/mlのBSAと、それぞれ1.25、1.32、及び0.167μg/mLの濃度の精製したHDAC1(BPS Bioscience、San Diego、CA、#50051)、HDAC2(BPS Bioscience、#50053)、またはHDAC3/NcoR2(BPS Bioscience、#50003)との存在下で、室温にて2時間プレインキュベートする。プレインキュベーションの後、Fluor−de−Lys(商標)基質(Enzo Life Sciences、Plymouth Meeting、PA、BML−KI104−0050)を10μMの最終濃度になるように添加し、プレートを、室温で30分間さらにインキュベートする。トリコスタチンA(Sigma−Aldrich、St Louis、MO、#T8552、最終濃度:100nM)の添加によって酵素反応を停止させ、トリプシン(MP Biomedicals、Solon、OH、#02101179)を、100μg/mLの最終濃度に達するように添加した。室温で15分間インキュベーションした後、Spectramax M2蛍光光度計(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)を365nmの励起及び460nmの発光で使用して、蛍光発光を記録する。IC50値を、Windows用のGraphPad Prism(登録商標)5(GraphPad Software、La Jolla、CA)において、S字形用量応答(可変勾配)方程式を使用して算出する。
酸安定性の決定
100μMの試験化合物の溶液を、脱イオン水中のHClの0.01M溶液中での10mMのDMSOストック溶液の希釈によって調製する。混合した直後に、アリコート(100μL)をサンプリングし、HPLC/UVによって分析する。化合物ピークの下の面積を決定し、0時間での基準点として使用する。酸試料の残りを50℃でインキュベートし、インキュベーションの2、4、及び24または30時間後に試料を採取した。これらを、同じHPLC/UV法によって分析し、試験化合物に対応するピークの面積を測定する。次に、所与の時間点における残留パーセントを、インキュベーション後のピーク下の面積の、ゼロ時間、100時間での面積の比として算出する。30時間の時間点を記録する実施形態では、24時間における残留パーセントを、単分子プロセス、すなわち、単一指数分解を仮定する時間曲線に対する残留パーセントの補間によって得る。
脳浸透性研究
試験化合物を、30%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、100mMの酢酸ナトリウム、pH5.5、5%DMSO中の0.5mg/mlまたは5mg/mlのいずれかで調製するラットまたはC57/BL6/Jマウスに、5mg/kgもしくは50mg/kgを皮下注射で、または5mg/kgを静脈注射で投薬する。動物を、投薬前、投薬の5、15、30分、1、2、及び4時間後に安楽死させ、血漿及び脳を採取する。各時間点について、一投薬あたり3匹の動物を使用する。血漿及び脳内の化合物のレベルを、標準的LC/MS/MS法によって決定する。脳/血漿比(BPR)を、Cmax(脳)/Cmax(血漿)の比として算出する。
細胞内デアセチラーゼ阻害アッセイ(DACアッセイ)
GM 15850(リンパ芽球様細胞株)細胞を、10体積/体積%のウシ胎仔血清(FBS)、1体積/体積%のペニシリン/ストレプトマイシン、及び1体積/体積%のL−グルタミンを含有する90μLのRPMI1640培地中で、適切な密度(100,000細胞/ウェル)で96ウェルプレートに播種する。化合物の希釈液を、100%DMSO中で、その後2%DMSOを伴う培地中での並行希釈(parallel dilution)によって作製する。10μlの化合物の希釈液を細胞に添加して、所望の濃度を得る。各ウェルのDMSOの最終濃度は、0.2%である。細胞を、5%CO2と共に37℃で4時間インキュベートする。インキュベーションの後、細胞を遠心分離して、上清を除去する。細胞ペレットを100μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した後、45μLの溶解緩衝液(HDACアッセイ緩衝液、pH8.0(25mMのTris/HCl、137mMのNaCl、2.7mMのKCl、1mMのMgCl2)+1体積/体積%のIgepal CA−630)で濯ぐ。反応を開始するために、HDAC基質KI−104(Enzo Life Sciences、Farmingdale、NY)を、50μMの最終濃度になるように添加する。50μLの顕色剤(HDACアッセイ緩衝液中6mg/mLのトリプシン)を添加することによって、インキュベーションの30分後に反応を停止させる。反応を室温で30分間発達させて、蛍光光度計(Spectramax M2、Molecular Devices、Sunnyvale、CA)をそれぞれ、360nm及び470nmの励起及び発光波長で使用して、蛍光信号を検出する。データを、GraphPad Prism 5.0(GraphPad Software、La Jolla、CA)において可変勾配付きS字形用量応答方程式に適合させて、IC50を決定する。曲線の下部及び上部を、細胞を有さない、及び細胞を有するが化合物を有さない対照ウェルの平均蛍光応答に対して、それぞれ固定する。
細胞増殖アッセイ
10体積/体積%のFBS、1体積/体積%のペニシリン/ストレプトマイシン、及び1体積/体積%のL−グルタミンを含有する80μLのMcCoy’s 5A培地中のHCT116細胞(5000細胞/ウェル)を、様々な濃度の化合物を有する96ウェルプレート内で、37℃で72時間、5%CO2雰囲気でインキュベートする。化合物の希釈液を、100%DMSO中で、その後培地中での並行希釈によって作製する。各ウェルのDMSOの最終濃度は、0.05%である。72時間後、20μLのCell titer 96 aqueous one solution(Promega Corporation、Madison、WI)を細胞に添加し、プレートを、37℃でさらに4時間インキュベートする。次に、490nmでの吸光度を、96ウェルプレートリーダー(Spectramax M2、Molecular Devices、Sunnyvale,CA)上で記録する。データ分析を、Microsoft Excel(Microsoft Corp、Redmond、WA)において実施する。((O.D.試料−平均O.D.陽性対照)/(平均O.D.陰性対照−平均O.D.陽性対照))×100(式中、O.D.は、測定された吸光度であり、O.D.陽性対照は、5μMのトリコスタチンAと共にインキュベートした細胞の吸光度でありO.D.陰性対照は、いずれの化合物も伴わずにインキュベートした細胞の吸光度である)を、化合物濃度に対してプロットし、IC50を、細胞成長を50%阻害するために必要とされる濃度のグラフィカル補間によって決定する。
フラタキシン(FXN)mRNA発現に対するHDAC阻害剤の効果
方法:化合物で処理したiPSC派生神経細胞である神経幹細胞(Neuronal stem cell)のmRNA定量化を、N2、B27(Life technologies #17502−048及び#17504−044)を補充したNeurobasal A培地(Life technologies #10888022)、20ng/mlのEGF(R&D Systems #236−EG)及び20ng/mlのbFGF(BioPioneer #HRP−0011)を補充したL−グルタミン(Life technologies #25030081)内で培養した。成長因子を除去し、N2及びB27を伴うNeurobasal A中で細胞を培養することによって、神経分化を開始させた。細胞を、16日間分化させた。次に、HDAC阻害化合物を添加し、24時間インキュベートした。RNAの単離を、QIAcube器具を製造者の取扱説明書に基づき使用し、RNeasy Plus mini kit(QIAgen #74134)を使用して実施した。qRT−PCRを、以下の条件でqScript One−Step SYBR Green qRT−PCR Kit(Quanta Biosciences 170−8893BR)を使用して実施した:50℃で20分間、95℃で5分間、次に95℃で20秒間、55℃で20秒間、72℃で30秒間を40サイクル。FXNの発現を検出するためのプライマー配列は、5’−CAGAGGAAACGCTGGACTCT−3’及び
5’−AGCCAGATTTGCTTGTTTGG−3’であった。
0.625μMの化合物濃度におけるFXN mRNA誘導倍率に関する、以下の化合物のデータが表1に示され、ここで、A<1、1<B<2、2<C<3、3<D<5、E>5である。
肝細胞中の化合物の安定性に関するプロトコル
肝細胞中でのRGFP化合物の安定性及び代謝を評価すること。このアッセイは、親薬物の消滅または代謝産物の出現のいずれかをHPLCを使用して観察することによって、ヒト、サル、イヌ、及びラットの肝細胞と共にインキュベーションした後のRGFP化合物の代謝を評定するように設計された。
設備:Applied Biosystem Triple Quadrupole LC/MS/MS;アイスバッカー(Ice bucker);タイマー;96ウェルプレート;Falcon、カタログ#353072;96ウェルプレート振盪器;様々なピペット:10μL、20μL、200μL、及び1000μL;試験管:カタログ#VWR 47729−572、13×100mm
手順:水槽加熱器を37℃に作動させる。KHB緩衝液を取り出し、それが使用前に室温であることを確実にする。2.5mM濃度のRGFP化合物をDMSOストック中で調製する。10μLの上記のDMSOストックを2490μLのKHB緩衝液に添加し、RGFP化合物の最終濃度は、10μMとなる。45mlのInVitro HT培地を、滅菌した50mLの円錐管内で37℃に予熱する。InVitro HT培地45mLあたり、1.0mLのTorpedo Antibiotic Mixを添加する。Antibiotic Mixを伴う13mLの温HT培地を、15mLの円錐管に移動させる。肝細胞バイアルを液体窒素(液相)から慎重に除去する。直ちに、バイアルを37℃の水槽中に浸漬する。氷が完全に解けるまで穏やかに振盪する。細胞を、37℃の水槽中に必要以上に留めないようにする。直ちに、バイアルの中身を、抗生物質を有する13mLの予熱したInVitro HT培地に空ける。肝細胞を移動させたHT培地でバイアルを濯いで、完全な移動を確実にする。細胞懸濁液を600RPMで5分間、室温にて遠心分離する。一気に注ぐ(部分的に注ぎ、遠心分離管を再び逆さにしないようにする)か、または真空ポンプを使用して吸引するかのいずれかによって、上清を廃棄する。1.0mLのKHB(室温)緩衝液を、肝細胞ペレットの管に添加する。遠心分離管を穏やかに回転させることによって、細胞ペレットをほぐす。100μLの上記の溶液を別の管に移動させ、900μLのKHB緩衝液を添加し、細胞を計数する。トリパンブルー排除法を使用して、総細胞数及び生存細胞の数を決定する。細胞数を取得した後、その数に10を乗じる(希釈係数による)。ここで、必要な体積のKHB緩衝液を、肝細胞を含有する管に添加して、最終的な数が2百万細胞/mLになるようにする。50μLの2百万細胞/mlを96ウェルプレートに分配し、次に、(RGFP化合物の濃度が5μMであり、細胞の数が各ウェル内で100000個であるように)50μLのDMSOストックをそれぞれのウェルに添加する。プレートを、5%CO2を有する37℃のインキュベータ内で振盪器上に置く。各時間点に関する分離したプレートは、妥当である(時間点:0時間、1時間、2時間、及び6時間)。各時間点の後に、100μLのクエンチ溶液を添加する。
クエンチ溶液は、RGFP531(10μM)内部標準、0.1%のギ酸、及びフェニルグリオキソール(phenylglyoxol)(400μM)を含有するアセトニトリル溶液である。ギ酸及びフェニルグリオキサールを、上述のOPDの同定及び定量化に使用する。ピペットで数回上げ下げして、反応の完全な停止を確実にする。全溶液を1.5mLの管に移動させ、完全にボルテックスし、14000RPM、4℃、5分間遠心分離して、細胞残屑を沈殿させる。HPLCを使用した分析のために、150μLの上清をバイアルに移動させる。
物体認識の長期記憶に対する化合物の効果
ラットまたはC57BL/6J雄マウスを、5日間1〜2分間ハンドリングし、実験装置に、物体がない状態で連続して4日間、1日5分間馴化させた。訓練トライアル中は、ラットまたはマウスを、2つの同一の物体と共に実験装置内に置き、これらの物体を3分間探索させたが、これは短期または長期記憶をもたらさない(Stefanko,et al.,2009)。訓練の直後に、ラットまたはマウスに、ビヒクル(20%グリセロール、20%PEG 400、20%プロピレングリコール、及び100mM酢酸ナトリウム、pH5.4)、基準化合物1、RGFP109、I型HDAC阻害剤(3、10、30mg/kg)、基準化合物2、RGFP136(3、10、30mg/kg)、または本明細書に開示される試験化合物(3、10、30mg/kg)のいずれかを皮下注射で受容させる。24時間後、既知の物体を新規の物体に置き換えた物体認識記憶タスク(ORM)を使用して、ラットまたはマウスを記憶保持(5分間)に関して試験する。全ての訓練及び試験トライアルをビデオテープに撮り、処置条件及び対象の遺伝子型を把握していない個人によって分析する。ラットまたはマウスを、その頭が物体の1cmの距離以内に向かうか、または鼻が物体に接触したときに、物体を探索したとしてスコア化する。相対的な探索時間を記録し、判別指数[DI=(t新規−t既知)/(t新規+t既知)×100]によって表す。
多数の実施形態を説明してきそれでもなお、様々な修正が、本開示の精神及び範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるであろう。したがって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。