JP2018519940A - 脱着可能なハンドル - Google Patents

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Abstract

本発明は、自由端(65)を含み、外側に反り返った部位(64)によって上方に引き延ばされた側壁(61)を備える調理容器(60)と協働するようにされた脱着可能なハンドル(1)であって、脱着可能なハンドル(1)は長手方向(3)に沿って延び、側壁(61)の内側面(62)および外側面(63)にそれぞれ突き当たるようにされた内部支持具(12)および外部支持具(14)と、反り返った部位(64)の自由端(65)に突き当たるようにされた上部支持具(15)とを備え、開位置と閉位置の間で並進可能なラッチ(20)を備える脱着可能なハンドル(1)に関する。本発明によれば、ラッチ(20)は、ラッチ(20)の開位置では上部支持具(15)から離隔するようにされている一方で、ラッチ(20)の閉位置では自由端(65)の下稜部(67)に支承されることによって反り返った部位(64)の自由端(65)を上部支持具(15)に衝止するようにされている衝止壁(21)を備える。

Description

本発明は、外側に反り返った部位によって上方に引き延ばされた側壁を有する鍋または深鍋のような調理容器と協働するための脱着可能なハンドルに関する。
本明細書では、脱着可能なハンドルについて説明する際に用いる「水平」、「垂直」、「下(部)」、「上(部)」、「長手」、「横断」、「上方」、「下方」のそれぞれの用語は、水平面上に置かれた調理容器の側壁に取り付けられて使用状態にあるときのそのハンドルを基準にしている。
特許文献1により、自由端を含む外側に反り返った部位によって上方に引き延ばされた側壁を有する調理容器と協働するようにされた脱着可能なハンドルが知られている。脱着可能なハンドルは、側壁の内側面および外側面にそれぞれ突き当たるようにされた内部支持具および外部支持具と、反り返った部位の自由端に突き当たるようにされた上部支持具とを備える。ハンドルは、開位置と閉位置の間で並進可能なラッチを備える。閉位置では、自由端の上面は上部支持具に支承され、ラッチは自由端の下面の下側を摺動する。したがって、ラッチと自由端の下面の間にはラッチが並進できるようにするための遊びが必要である。
そのため、このようなハンドルは、調理容器に対して完璧には固定されない、とりわけ調理容器の垂直軸に相当する垂直軸沿いに完璧に固定されないという不都合がある。そのため、使用中、炒めもの料理やクレープを裏返す動作などで、脱着可能なハンドルが動応力にさらされる場合にはとりわけ、脱着可能なハンドルと調理容器の間に寄生的な動きが生じる。
さらに、このようなハンドルは、側壁の、特に自由端の所定の厚さに対してしか機能せず、そのため、側壁の複数の厚さ、特に自由端の複数の厚さに適合することができない。厚さが所定の厚さを上回る場合には、ラッチは自由端の下面の下側を摺動することができなくなって自由端を保持できなくなる。厚さが所定の厚さよりも薄い場合には、ラッチと自由端の下面の間の遊びが大きくなり、調理容器に対するハンドルの保持が悪くなる。
特開第2014−064884号
本発明の目的は、上述の不都合を改善して、調理容器と協働するようにされた脱着可能なハンドルであって、ユーザーが調理容器を容易に、この上なく安全に取り扱うことができるように保持性能を改善した脱着可能なハンドルを提案することにある。
本発明のもう1つの目的は、単純かつ経済的に実現できる設計の脱着可能なハンドルを提案することにある。
本発明のもう1つの目的は、容易にしまうことのできる調理容器を提案することにある。
それらの目的は、自由端を含む外側に反り返った部位によって上方に引き延ばされた側壁を備える調理容器と協働するようにされた脱着可能なハンドルであって、前記脱着可能なハンドルは長手方向に沿って延び、側壁の内側面および外側面にそれぞれ突き当たるようにされた内部支持具および外部支持具と、反り返った部位の自由端に突き当たるようにされた上部支持具とを備え、開位置と閉位置の間で並進可能なラッチを備える脱着可能なハンドルにおいて、ラッチは、ラッチの開位置では内部支持具から離隔するようにされ、ラッチの閉位置では付勢手段の作用で自由端に対する力を生むようにされた衝止壁を備えており、前記力は、反り返った部位の自由端を上部支持具に衝止するための垂直成分を有することを特徴とする脱着可能なハンドルによって達成される。
固定式である内部支持具、外部支持具および上部支持具の3つに対して、ラッチは可動式である。
上部支持具とは、ラッチの閉位置で衝止壁によって生まれる力の作用を受けて反り返った部位の自由端が押し当てられる相手である支持具をいう。
ラッチの開位置では、衝止壁は内部支持具から離隔するようにされて、それによって側壁を内部支持具と外部支持具の間に挿入できるようにするとともに、自由端が上部支持具に突き当たるようにする。ラッチの閉位置では、衝止壁は付勢手段の作用を受けて自由端に対して衝止のための垂直成分を含む力を生じるようにされ、それによって反り返った部位の自由端を上部支持具に対して固定し、それに伴って調理容器の垂直軸に相当する垂直軸に沿った遊びはなくなる。
したがって、ラッチの閉位置では、脱着可能なハンドルは、反り返った部位の自由端の保持を可能にする2つの支持部位と、側壁の保持を可能にする内部支持具および外部支持具によって形成される2つの支持部位とを備える。
調理容器の取扱い時にラッチと自由端の下面の間に遊びがなくなることで、人間工学およびユーザーが感じる質に関して改善が得られる。
有利には、ラッチは長手方向に並進可能である。
この構成は、自由端によってラッチにその移動方向に沿って発生する応力を減らすことを可能にする。実際、自由端は、脱着可能なハンドルの長手方向軸に沿ったラッチの移動方向とほぼ直角をなす垂直軸に沿って衝止壁に外力を加える。
好ましくは、衝止壁は傾斜または湾曲しており、長手方向を含む垂直断面内では、傾斜した衝止壁に含まれる直線または湾曲した衝止壁の接線と長手方向とが40から50°の間、好ましくは45°の角度αをなす。
この構成は、付勢手段によって生じるラッチの長手方向の閉鎖力により、反り返った部位の自由端を上部支持具によって衝止する垂直成分を持つ力を自由端に生じさせることができ、それによって遊びをなくすことができる。
有利には、衝止壁はラッチの閉位置で自由端の下稜部と協働するようにされる。
自由端の下稜部とは、側壁の外側面を引き延ばす反り返った部位の外側面とほぼ垂直な面との交線を壁の外側に所与の値だけずらしたしたものをいう。
この構成では、ラッチがその閉位置にあるとき、傾斜した衝止壁によって自由端の確実な保持を得ることができる。
有利には、内部支持具は、外部支持具の両側に長手方向に対して横断方向に配置された第1の支持部位および第2の支持部位を備える。
そして、ラッチの閉位置では、第1の支持部および第2の支持部は、下稜部と協働するようにされた互いに離隔する2つの支持部位を形成する。この構成は、反り返った部位の自由端の上部支持具による衝止を改善するとともに、脱着可能なハンドルの長手方向周りの遊びをなくすことができる。
有利には、ラッチは1枚の金属板から成形される。
好ましくは、外部支持具は、内部支持具の両側に長手方向に対して横断方向に配置された第1の支持部位および第2の支持部位を備える。
そして、ラッチの閉位置では、第1の支持部位および第2の支持部位は互いに離隔し、壁の下面と協働するようにされる。この構成は、脱着可能なハンドルが調理容器に組み立てられているとき、水平面内に含まれる長手方向軸に対する横断方向の脱着可能なハンドルの保持を改善することができる。
有利には、上部支持具は、反り返った部位の自由端の上稜部と協働するようにされた支持面を有する。
自由端の上稜部とは、側壁の内側面を引き延ばす反り返った部位の内側面とほぼ垂直な面との交線を壁の外側に所与の値だけずらしたものをいう。
下稜部と上稜部は反り返った部位の自由端の厚さを画定する。
支持面が上稜部と協働するようにされるとは、脱着可能なハンドルが調理容器に組み立てられているとき、垂直断面で、支持面が上方に向かう垂直成分および調理容器の外側径方向への水平成分を含む方向に上稜部の移動を妨げることをいう。
そこで、脱着可能なハンドルは、自由端の上稜部および下稜部を固定するものとして支持面と衝止壁とを備える。
好ましくは、支持面は傾斜または湾曲しており、長手方向を含む垂直断面内では、傾斜した支持面に含まれる直線または湾曲した支持面の接線と長手方向とが50から70°の間、好ましくは60°の角度βをなす。
そのため、脱着可能なハンドルは、ラッチが閉位置にあるとき、自由端の上稜部および下稜部を固定する隅部を形成する支持面と衝止壁とを備える。
有利には、支持面および/または衝止壁は、上稜部および/または下稜部の密着を向上させるための表面処理を含む。
有利には、脱着可能なハンドルは、長手方向に延びる構造材を備えており、その構造材は外部支持具、内部支持具および上部支持具を備える。
構造材が外部支持具、内部支持具および上部支持具を備えるとは、構造材、外部支持具、内部支持具および上部支持具が単一にして同一の部品をなすことをいう。この構成は、単純かつ経済的に実現できる設計の脱着可能なハンドルを得ることを可能にするものである。
好ましくは、構造材は1枚の金属板から成形される。
この構成は、強度のあるコンパクトな部品を得ることを可能にする。
有利には、付勢手段は圧縮ばねを含む。
この構成は、ラッチの位置を自由端の厚さおよび長さに適合させることを可能にする。
好ましくは、ラッチが閉位置にあるとき、ラッチに対するばねの推力は長手方向に働く。
ばねによってラッチの衝止壁を介して下稜部に加えられる力からは、上稜部を上部支持具に押し当てて固定するのに十分な力が生み出され、そのため、ラッチを閉位置に保持するための補足的手段、とりわけラッチの戻り止め装置を付け加える必要はない。
有利には、脱着可能なハンドルは、ナックル継手型のラッチの操作手段を備え、その操作手段はレバー、リンクおよび圧縮ばねを含む。
この構成は、非常に人間工学的なラッチの操作手段を得ることを可能にする。
有利には、ハンドルは内部支持具を有する脚を備える。
好ましくは、上部支持具は脚の内面によって形成される。
有利には、ラッチは、いずれも一体かつ固定式の内部支持具、外部支持具および上部支持具の3つに対して可動式である。
本発明は、上稜部および下稜部を有する自由端を含む外側に反り返った部位によって上方に引き延ばされた側壁を備える少なくとも1つの調理容器と、上述したような脱着可能なハンドルとによって形成される組立体にも関する。
本発明の目的、態様および利点については、添付の図面を参照しながら、非限定的な例として示す本発明の具体的実施形態に関する以下の説明によってよりよく理解されよう。
本発明の具体的実施形態による脱着可能なハンドルの斜視図である。 図1の脱着可能なハンドルの分解斜視図である。 部分的に図示した調理容器に対して組み立てた状態の脱着可能なハンドルの図1のIII断面による構造材およびラッチの部分図である。 図3の構造材、ラッチおよび調理容器の上面図である。 ラッチが閉位置にあるときの図1のV断面による脱着可能なハンドルの断面図である。 ラッチが開位置にあるときの図1のV断面による脱着可能なハンドルの断面図である。 レバーが閉鎖位置にあるときの図5のVII断面による脱着可能なハンドルの断面図である。 レバーが開始位置にあるときの図5のVII断面による脱着可能なハンドルの断面図である。 レバーが開放位置にあるときの図6のIX断面による脱着可能なハンドルの断面図である。 脱着可能なハンドルを調理容器に対して組み立てたときの本発明の別の具体的実施形態による脱着可能なハンドルを上から見た斜視図である。 図10に示した脱着可能なハンドルを下から見た斜視図である。 調理容器が部分的に示された図10のXII断面による脱着可能なハンドルの断面図である。
脱着可能なハンドル1は、図3および図4に部分的に示すように、水平な底壁と、その水平な底壁から立ち上がる側壁61と、外側に延びる反り返った部位64とを有する調理容器60と協働するようにされている。側壁61は内側面62と外側面63とを有する。反り返った部位64は側壁61を引き延ばすとともに調理容器60の上部開口を画定する。反り返った部位64は、上稜部66および下稜部67を持つ自由端65を備える。上稜部66および下稜部67は好ましくは垂直面内で重なり合う。
図1から図4までのとおり、脱着可能なハンドル1は、構造材10が配設された把持部2を備える。脱着可能なハンドル1は長手方向3に延びる。構造材10は、中央脚13と2つの側方脚11a、11bとを端部に備えるほぼ平坦な金属部材である。
中央脚13は下方に延びており、側壁61の外側面63と協働するようにされた外部支持具14を端部に備える。長手方向3に向けた垂直断面内では、外部支持具14はほぼ垂直である。中央脚13は、自由端65の上稜部66と協働するようにされた支持面16を有する上部支持具15をさらに備える。支持面16は長手方向3に対して傾斜している。長手方向3に向けた垂直断面内では、傾斜した支持面16に含まれる直線と長手方向3とは約60°の角度βをなす(図3)。
2つの側方脚11a、11bは、中央脚13の両側に長手方向3に対して横断方向4に配設される。2つの側方脚11a、11bは下方に延びており、側壁61の内側面62と協働するようにされた内部支持具12を形成する第1の支持部位12aおよび第2の支持部位12bをそれぞれの端部に備える。
内部支持具12を形成する第1の支持部位12aおよび第2の支持部位12bと外部支持具14とは、脱着可能なハンドル1を調理容器60に組み立てる際に側壁61および自由端65を挿入することができるように垂直軸に沿ってずらされている。
脱着可能なハンドル1は、開位置と閉位置の間で長手方向3に並進可能なラッチ20からなる錠止具を備える。ラッチ20は、中央脚13の両側に配置された第1の支持部21aおよび第2の支持部21bを有する衝止壁21を備える。
図6から見て取れるように、ラッチ20の開位置では、衝止壁21を形成する第1の支持部21aおよび第2の支持部21bが上部支持具15から離隔するようにされており、それによって側壁61を内部支持具12と外部支持具14の間に挿入できるようにするとともに、自由端65の上稜部66が上部支持具15に突き当たることができるようにする。
図3および図5から見て取れるように、ラッチ20の閉位置では、衝止壁21を形成する第1の支持部21aおよび第2の支持部21bは自由端65の下稜部67に支承され、それによって上稜部66を上部支持具15に衝止するようにされている(図3)。長手方向3を含む垂直断面内では、衝止壁21に含まれる直線と長手方向とは40から50°の間、好ましくは45°の角度αをなす。
把持部2は、ラッチ20を受け、案内するハウジング5を備える(図2)。構造材10はハウジング5の上に配置され、ねじ29によって把持部2に止着される。
図5および図6のとおり、脱着可能なハンドル1は、ラッチ20によって形成される錠止具移動手段を備える。移動手段は、長手方向3に対して直角をなす横断方向4に延びる枢動軸34に従って枢動可能に把持部2に取り付けられたレバー30と、レバー30を枢動させたときにラッチ20が移動できるようにするリンク40とを備える。リンク40は、第1の端部41では軸43に従って枢動可能にラッチ20に取り付けられ、第2の端部では、レバー30内に設けられた細長い開口部31の中を摺動可能に取り付けられた軸44に従ってレバー30に取り付けられる。
レバー30は把持部2の下面6に配置され、閉鎖位置から不安定なバランスの中間位置を経由して開放位置までの間で可動である。そのほか、移動手段は、摺動可能に取り付けられた軸44とレバー30の横断方向壁32の間に配設されたばね47をさらに備える。この圧縮ばね47は、閉位置におけるラッチ20の位置を調理容器60の側壁61の厚さに調整することができる。
図5のとおり、レバー30の閉鎖位置では、第2の端部42がその周りを枢動する軸である軸44は枢動軸34および軸43を通る直線よりも上に位置する。第2の端部42は、圧縮ばね47の作用で構造材10に接した状態で保持される。そのため、ユーザーが脱着可能なハンドル1に対して何らかの力を維持する必要もなく、ラッチ20は当然のこととしてその閉位置に保たれる。レバー30が不安定なバランスの中間位置に到達するのは、第2の端部42がその周りを枢動する軸である軸44が枢動軸34および軸43を通る直線よりも下に移動したときである。
図7から図9で見て取れるように、脱着可能なハンドル1は、ラッチをその安定した閉鎖位置からその開位置へと移行させることができる開放手段を備える。開放手段は、長手方向3と平行をなす軸51aおよび軸51bの周りをそれぞれ枢動可能に把持部2に対して取り付けられた第1のボタン50aおよび第2のボタン50bを備えており、第1のボタン50aおよび第2のボタン50bはそれぞれ把持部2の第1の長手方向側面7aおよび第2の長手方向側面7bに配設される。第1のボタン50aおよび第2のボタン50bはそれぞれ、短尺レバーアーム52aおよび長尺レバーアーム52bと、短尺レバーアーム52aおよび長尺レバーアーム52bを操作することができる第1の耳53aおよび第2の耳53bとを備える。
第1のボタン50aおよび第2のボタン50bは、それぞれがレバー30に対する作用を持たない休止位置と、レバー30を当初のその閉鎖位置からその不安定なバランスの中間位置の先まで誘導することで、その位置を越えた後はレバー30が自然とその安定した開放位置に移行するようにそれぞれが適合された作動位置との間で枢動する。そのため、ラッチ20は、とりわけラッチ20、リンク40およびレバー30を駆動する圧縮ばね47の動作などによってその開位置に自然と移行する。
第1のボタン50aおよび第2のボタン50bはレバー30の上方に配置され、第1および第2の耳53a、53bは、把持部2の上部で第1の長手方向側面7aおよび第2の長手方向側面7bから突出する。短尺レバーアーム52aおよび長尺レバーアーム52bは第1の誘導端54aおよび第2の誘導端54bを有する。短尺レバーアーム52aおよび長尺レバーアーム52bは、第1のボタン50aおよび第2のボタン50bがそれぞれの休止位置とそれぞれの作動位置の間で枢動するとき、レバー30に設けられた受け面33に当接するように適合されている。短尺レバーアーム52aは、閉鎖位置から閉鎖位置と不安定なバランスの中間位置の間の開始位置までレバー30が誘導されるように受け面33を移動させるための第1の力を加えることができるように適合されている。長尺レバーアーム52bは、開始位置から不安定なバランスの中間位置の先までレバー30が誘導されるように受け面33を移動させるための第2の力を加えることができるように適合されている。レバー30が閉鎖位置から開放位置に移動することで、リンク40を介してラッチ20はその開位置に誘導される。
操作では、調理容器60から脱着可能なハンドル1を取り外すときには、ユーザーは把持部2をつかみ、親指と人差し指で第1の耳53aと第2の耳53bを挟み込んで短尺レバー52aおよび長尺レバー52bをそれぞれの休止位置からそれぞれの作動位置に移動させる。それにより、第1の誘導端54aは、受け面33に作用してレバー30を閉鎖位置から開始位置に移行させ、第2の誘導端54bは受け面33に作用してレバー30を開始位置から開放位置に向けて不安定なバランスの中間位置の先まで移行させる。閉鎖位置から開放位置へのレバー30の移行はリンク40を介して閉位置から開位置へのラッチ20の移動をもたらす。
脱着可能なハンドル1を調理容器60に組み立てるときは、ユーザーは把持部2をつかんで、上述したものと同じやり方でラッチ20をその開位置に持って行く。ユーザーは、反り返った部位64の自由端65を2つの側方脚11a、11bと中央脚13の間に挿入して、側壁61の内側面62が内部支持具12を形成する第1の支持部位12aと第2の支持部位12bに突き当たるように、外側面63が外部支持具14に突き当たるように、さらに上稜部66が支持面16に突き当たるようにする。次いで、ユーザーは、レバー30を押すことによってレバー30をその開放位置から閉鎖位置に移行させ、それによってラッチ20をその開位置から、その閉位置であって、衝止壁21を形成する第1の支持部21aおよび第2の支持部21bが自由端65の下稜部67に支承され、それに応じて上稜部66が支持面16に衝止される位置へと誘導する。
図10から図12に示す変形実施形態では、脱着可能なハンドル1は、水平な底壁と、その水平な底壁から立ち上がる側壁61と、外側に延びる反り返った部位64とを有する調理容器60と協働するようにされている。側壁61は内側面62と外側面63とを有する。反り返った部位64は側壁61を引き延ばすものであるとともに調理容器60の上部開口を画定するものでもある。反り返った部位64は自由端65を備える。自由端とは、反り返った部位64の終端部をいう。
この実施形態では、反り返った部位64は側壁から径方向に上方に延びる部分を有しており、次いで自由端65が垂直に上方に延びる第1の部分68を、さらに径方向に下方に延びる第2の部分69を、そして垂直に下方に延びる第3の部分70を順に有している。
脱着可能なハンドル1は長手方向3に延びる把持部2を備える。ハンドルは2つの側方脚11a、11bに分かれた脚11を備える。2つの側方脚11a、11bは下方に延びて、側壁61の内側面62と協働するように、特に第1の部分68と協働するようにされた内部支持具12を形成する第1の内部支持部位12aおよび第2の内部支持部位12bをそれぞれの端部に備える。上部支持具は脚11の内面17によって形成される。
ハンドルは、側壁61の外側面63と協働するようにされた外部支持具14を備える。
脱着可能なハンドル1は、開位置と閉位置の間で長手方向3に並進可能なラッチ20からなる錠止具を備える。ラッチ20は衝止壁21を備える。
ラッチ20の閉位置では、衝止壁21は付勢手段47の作用を受けて自由端65、特に自由端65の断面に対して支承されて力を生じるようにされており、その力は上部支持具15に対して自由端65を衝止する垂直成分を有する。上部支持具は脚11の内面17によって、特に脚11の反り返った端部の内面17によって形成される。支持具15は、反り返った部位64の側壁から上方に径方向に延びる部分と自由端65の第1の部分68の結合部と協働する。
変形実施形態では、支持具15は自由端65の第1の部分68と第2の部分69の結合部と協働する。
この実施形態のラッチ20によって形成される錠止具移動手段は、この実施形態で開放手段として設けられるのはボタン1つのみであるという違いを除き、図5および図6に示した実施形態の移動手段とほぼ同一である。
本発明が、もっぱら例としてのみ掲げて説明し、図示した実施形態だけにいささかも限定されるものでないことは言うまでもない。様々な要素の構成という観点からの変更や、等価の技術による置換えによる変更などは、それによって本発明の保護対象領域から外れることなくなお可能である。
変形実施形態では、ラッチは、長手方向を含んだ垂直断面内で長手方向に対して傾斜した軸に沿って並進可能であることができる。

Claims (17)

  1. 自由端(65)を含む外側に反り返った部位(64)によって上方に引き延ばされた側壁(61)を備える調理容器(60)と協働するようにされた脱着可能なハンドル(1)であって、長手方向(3)に沿って延び、前記側壁(61)の内側面(62)および外側面(63)にそれぞれ突き当たるようにされた内部支持具(12)および外部支持具(14)と、前記反り返った部位(64)の前記自由端(65)に突き当たるようにされた上部支持具(15)とを備え、開位置と閉位置の間で並進可能なラッチ(20)を備える脱着可能なハンドルにおいて、前記ラッチ(20)は、前記ラッチ(20)の前記開位置では前記内部支持具(12)から離隔するようにされ、前記ラッチ(20)の前記閉位置では付勢手段(47)の作用で前記自由端(65)に対する力を生むようにされた衝止壁(21)を備えており、前記力は、前記反り返った部位(64)の前記自由端(65)を前記上部支持具(15)に衝止するための垂直成分を有することを特徴とする脱着可能なハンドル(1)。
  2. 前記ラッチ(20)は前記長手方向(3)に並進可能であることを特徴とする請求項1に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  3. 前記衝止壁(21)は傾斜または湾曲していること、および前記長手方向3を含む垂直断面内では、傾斜した前記衝止壁(21)に含まれる直線または湾曲した前記衝止壁(21)の接線と長手方向とが40から50°の間、好ましくは45°の角度αをなすことを特徴とする請求項1または2に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  4. 前記衝止壁(21)は前記ラッチ(20)の前記閉位置で前記自由端(65)の下稜部(67)と協働するようにされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  5. 前記衝止壁(21)は、前記内部支持具(12)の両側に前記長手方向(3)に対して横断方向(4)に配置された第1の支持部(21a)および第2の支持部(21b)を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  6. 前記内部支持具(12)は、前記外部支持具(14)の両側に前記長手方向(3)に対して横断方向(4)に配置された第1の支持部位(12a)および第2の支持部位(12b)を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  7. 前記上部支持具(15)は、前記反り返った部位(64)の前記自由端(65)の上稜部(66)と協働するようにされた支持面(16)を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  8. 前記支持面(16)は傾斜または湾曲しており、前記長手方向(3)を含む垂直断面内では、傾斜した前記支持面(16)に含まれる直線または湾曲した前記支持面(16)の接線と前記長手方向(3)とが50から70°の間、好ましくは60°の角度βをなすことを特徴とする請求項7に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  9. 前記長手方向(3)に延びる構造材(10)を備えること、ならびに前記構造材(10)が外部支持具(14)、内部支持具(12)および上部支持具(15)を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  10. 前記構造材(10)は1枚の金属板から成形されることを特徴とする請求項9に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  11. 前記付勢手段は圧縮ばね(47)を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  12. 前記ラッチ(20)が閉位置にあるとき、前記ラッチ(20)に対する前記ばね(47)の推力は前記長手方向(3)に働くことを特徴とする請求項11に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  13. ナックル継手型の前記ラッチ(20)の操作手段を備え、前記操作手段はレバー(30)、リンク(40)および前記圧縮ばね(47)を含むことを特徴とする請求項11または12に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  14. 前記内部支持具(12)を有する脚(11)を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  15. 前記上部支持具(15)は前記脚(11)の内面(17)によって形成されることを特徴とする請求項14に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  16. 前記ラッチ(20)は、いずれも一体かつ固定式の前記内部支持具(12)、前記外部支持具(14)および前記上部支持具(15)の3つに対して可動式であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
  17. 上稜部(66)および下稜部(67)を有する自由端(65)を含む外側に反り返った部位(64)によって上方に引き延ばされた側壁(61)を備える少なくとも1つの調理容器(60)と、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)とによって形成される組立体。
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