JP2018517019A - カプロラクタム製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのラクタム及び少なくとも1つの繊維材料を含むマスターバッチ(M)の製造方法に関する。また、本発明は、前記マスターバッチ、及び重合可能な二成分系(pS)に関する。また、本発明は、ポリアミド(P)の製造方法、ポリアミド(P)の製造におけるマスターバッチ(M)の使用、及びポリアミド(P)に関する。さらに、本発明は、ポリアミド(P)製の成形品に関する。

Description

本発明は、少なくとも1種のラクタム及び少なくとも1種の繊維材料を含むマスターバッチ(M)の製造方法に関する。また、本発明は、前記マスターバッチ、及び重合可能な二成分系(pS)に関する。また、本発明は、ポリアミド(P)の製造方法、ポリアミド(P)の製造におけるマスターバッチ(M)の使用、及びポリアミド(P)に関する。さらに、本発明は、ポリアミド(P)製の成形品に関する。
ポリアミドは、一般に、半結晶性ポリマーであり、非常に良好な機械的特性を特徴とするので、特に工業的に重要である。特に、それは、高い強度、剛性及び靭性、良好な耐薬品性、並びに、高い耐摩耗性及び耐トラッキング性(tracking resistance)を有する。これらの特性は、射出成形品の製造において特に重要である。高い靭性は、包装用フィルムとしてのポリアミドの使用において特に重要である。ポリアミドの特性は、釣り糸、登山用ロープ及びカーペットなどの織物の製造業におけるそれらの使用をもたらす。ポリアミドは、壁栓、ねじ及びボルト、及びケーブルバインダーの製造にも使用されている。ポリアミドはまた、接着剤、コーティング及びコーティング材料としても使用されている。
近年、ポリアミド成形品は、単独で材料として、例えば自動車製造における金属材料の代替品として、ますます使用されてきており、動力伝達系内の部品だけでなく、金属製の車体部品も代替することができる。特に、繊維強化ポリアミド成形品はこの目的のために使用されている。繊維強化ポリアミド成形品の製造のための従来技術において、様々な方法が記載されている:一例として、成形品を製造する鋳型は繊維材料を含むことができ、ポリアミド製造用の対応するモノマーは鋳型に注入することができ、その後にそこでモノマーの重合を開始する。これは、一般に、モノマーの融点を超え、製造されるポリアミドの融点を超えない温度までの加熱のみを必要とする。
繊維強化を含むポリアミド成形品製造の別の可能な方法は、例えば、WO 2014/086757に記載されている。ここでは、ラクタム、触媒及び活性剤を含む重合可能な組成物を自由流動性固体の形態で繊維材料に適用し、次いで高圧、及び重合可能な固体組成物が流動することができる温度で、前記繊維材料を処理し、最後に繊維材料を冷却する。次いで、繊維材料を成形プロセスに付することができる。この過程において、ラクタムは重合する。
得られたポリアミド成形品は、優れた機械的安定性を有する。
EP 2 789 641には、ラクタム及び/又はラクトン、触媒及び活性剤を含む組成物の製造方法が開示されている。それらは、例えば押出機で、成分を混合することにより製造される。EP 2 789 641に記載の方法は、これらの組成物の製造における良好な結果を提供する。該組成物は、充填剤及び/又は強化材も含むことができる。しかしながら、これらの充填剤及び/又は強化材は、他の成分と混合する間に押出機中に添加される場合、しばしば、かたまりを形成する傾向を有し、時にダイの閉塞を引き起こす不均質な混合物を得る。
US 2010/0286343には、ガラス繊維強化のポリアミドの製造方法が開示されている。ここでは、ガラス繊維材料を、ラクタムモノマー及び重合触媒と混合し、押出機中でラクタムを重合するほど加熱する。これは、ガラス繊維強化のポリアミドを提供する。しかしながら、US 2010/0286343には、ラクタムが未重合の形態で存在するマスターバッチの製造方法が全く記載されていない。
EP 0 459 199には、比較的高粘度のラクタム溶融物の製造が開示されている。該ラクタム溶融物は、ラクタム、並びに、任意に充填剤及び強化材を含む。該製造方法において、それらは攪拌によって均質化する。しばしば、かたまりを形成する傾向を有し、時にダイの閉塞を引き起こす不均質な混合物を得るので、これらのラクタム溶融物を製造することができないか、又は製造が困難であるという欠点を有する。
したがって、ポリアミド(P)製の、優れた機械的安定性を有する成形品のさらなる製造方法、これらの成形品の製造を可能にする重合可能な二成分系(pS)、重合可能な二成分系(pS)に使用されるマスターバッチ(M)、及び対応するマスターバッチ(M)の製造方法は必要とする。
WO 2014/086757 EP 2 789 641 US 2010/0286343 EP 0 459 199
したがって、本発明は、ポリアミド(P)製の成形品の製造を可能にするマスターバッチ(M)の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的は、下記成分:
(A)少なくとも1種のラクタム、及び
(D)少なくとも1種の繊維材料
を含むマスターバッチ(M)の製造方法により達成され、
当該方法は、押出機中で、少なくとも500s−1のずり速度で、成分(A)と(D)を配合する(compounding)ことを含む。
本発明で製造されるマスターバッチ(M)は、貯蔵、輸送及び取り扱いが可能であり、また、後の時点でポリアミド(P)の製造に使用することもできる。
本発明で製造されるマスターバッチ(M)を用いて製造されるポリアミド(P)、特に本発明の重合可能な二成分系(pS)を用いて製造されるもの、及び前記ポリアミド製の成形品は、さらに、少なくとも1種の繊維材料(成分(D))の特に均一な分布を示し、これは、成形品の特に良好な機械的安定性及び強化を提供する。
マスターバッチ(M)を含む本発明の重合可能な二成分系(pS)は、特に射出成形プロセスにも特に適している。当該射出成形プロセスにおいて、驚いたことに、少なくとも1種の繊維材料(成分(D))がマスターバッチ(M)中に含まれているが、しかし、ノズル、特にマスターバッチ(M)が通過するものは、射出成形プロセスの間に塞がれない。さらに、重合可能な二成分系(pS)の重合は特に完全であり、これは、得られるポリアミド(P)中に低い残留モノマー含量をもたらす。
以下、本発明の方法をより具体的に説明する。
本発明の方法において、少なくとも500s−1のずり速度を有する押出機中で、成分(A)である少なくとも1種のラクタムと、成分(D)である少なくとも1種の繊維材料を配合する。
本発明の目的のため、「配合」は、成分(A)及び(D)を混合することを意味する。
成分(A)及び(D)は、当業者に公知の任意の方法により、押出機中で配合することができる。例えば、成分(A)及び(D)は、共に押出機中に入れて、そこで配合することができる。まず成分(A)を押出機中に入れて、その後に成分(D)を入れることは、同様に可能であり、かつ、本発明において好ましい。
本発明において、最も好ましくは、まず、成分(A)の一部を押出機中に入れ、その後に成分(D)を入れて、成分(D)及び第1のセクションの成分(A)を含む第1の混合物(M1)を提供する。その後、第2のセクションの成分(A)を押出機中に入れ、第1の混合物(M1)及び第2のセクションの成分(A)を配合して、マスターバッチ(M)を提供する。
配合は、成分(A)が押出機に入れる前の条件下で液体であることを前提として、任意の所望の温度で行うことができる。例えば、配合は、20〜220℃の範囲の押出機のジャケット温度で、好ましくは30〜180℃の範囲の押出機のジャケット温度で、特に好ましくは35〜170℃の範囲の押出機のジャケット温度で行うことができる。
本発明の目的のため、「液体」は、成分(A)が押出機内で輸送することができることを意味する。
「押出機のジャケット温度」は、押出機のジャケットの温度を意味する。したがって、押出機のジャケット温度は、押出機の円筒の外壁の温度である。
押出機のジャケット温度は、押出機中の成分の温度より高いことができる;同様に、押出機のジャケット温度は、押出機中の成分の温度より低いことも可能である。例えば、成分を加熱する場合、最初に押出機のジャケット温度は、押出機中の成分の温度より高いことが可能である。押出機中の成分を冷却する場合、押出機のジャケット温度は、押出機中の成分の温度より低いことも可能である。
通常、本発明の方法の間に、押出機を加熱又は冷却する。押出機の加熱又は冷却は、当業者に公知の任意の方法により実現することができる。通常、押出機は、成分(A)及び(D)の配合の間に放出される摩擦熱によって加熱される。また、押出機は、例えば、押出機の円筒内の液体の循環によって、外部から加熱することもできる。この液体は、押出機の冷却に使用することもできる。これらのプロセスは、それ自体当業者に知られている。
通常、成分(A)及び(D)を配合した後に、マスターバッチ(M)を押出機から取り出す。マスターバッチ(M)は、当業者に公知の任意の方法により、例えばダイにより、押出機から取り出すことができる。好ましくは、マスターバッチ(M)をペレット化し、ペレット化マスターバッチ(gM)を提供する。
マスターバッチ(M)のペレット化方法は、当業者に知られている。例えば、マスターバッチ(M)を、コンベヤベルト上で冷却し、次いでペレット化することができる。さらに、マスターバッチ(M)を押出機から例えばダイによって押出機から取り出す際に、ペレット化されたマスターバッチ(gM)として直接にペレットの形態で得られることも可能である。この実施態様では、さらなるペレット化の必要はない。この実施態様が好ましい。
本発明において、押出機のずり速度は、少なくとも500s−1、好ましくは少なくとも800s−1、特に好ましくは少なくとも1000s−1である。
押出機のずり速度は、例えば500〜25000s−1、好ましくは800〜25000s−1、特に好ましくは1000〜25000s−1の範囲にある。
押出機のずり速度は、以下の式:

S = (π・d・N) / Δ

(式中、Sはずり速度であり、
dは、押出機スクリューの直径であり、
Nは、押出機スクリューの回転速度であり、
Δは、スクリューの外壁と押出機の内壁との間のギャップの幅である)
を用いて、計算することができる。
押出機スクリューの直径(d)は、一般に10〜300mm、好ましくは20〜200mm、特に好ましくは50〜100mmの範囲にある。
押出機スクリューの回転速度(N)は、例えば50〜2000rpm(1分当たりの回転数)、好ましくは80〜1500rpm、特に好ましくは100〜1200rpmの範囲にある。
ギャップの幅(Δ)は、一般に10〜500μm、好ましくは50〜250μm、特に好ましくは100〜200μmの範囲にある。
含まれる成分に対する押出機によって加えられるずり応力(σ)は、押出機のずり速度(S)と押出機中に含まれる成分の粘度(η)との積から得られる。

σ = S・η
押出機中に含まれる成分の粘度(η)は、100s−1のずり速度及び100℃の温度でずり応力制御の回転粘度計により測定され、一般に2〜1000mPas、好ましくは5〜500mPas、特に好ましくは10〜300mPasの範囲にある。
したがって、ずり応力(σ)は、例えば2.5〜12500Pa、好ましくは4〜12500Pa、特に好ましくは5〜12500Paの範囲にある。
好適な押出機は、当業者に公知の任意の押出機、例えば一軸押出機又は二軸押出機である。本発明において、好ましくは二軸押出機である。一軸押出機及び二軸押出機は当業者に知られている。
好ましくは、押出機は少なくとも2つのセクションを含む。
特に好ましくは、押出機は、少なくとも、以下のセクション:
(I)第1のセクション、
(II)第2のセクション、及び
(III)第3のセクション、
を含む。
押出機の個々のセクションには、押出機の当該セクションに含まれる、成分(A)及び(D)、並びに、任意に含まれる成分(B)、(C)及び(E)の濃度が異なる。
したがって、本発明は方法も提供し、当該方法において、押出機の第1のセクション(I)中の成分(A)及び(D)の濃度は、押出機の第2のセクション(II)中の及び第3のセクション(III)中の成分(A)及び(D)の濃度と異なり、押出機の第2のセクション(II)中の成分(A)及び(D)の濃度は、押出機の第3のセクション(III)中の成分(A)及び(D)の濃度と異なる。
さらに、これらのセクションには、例えば、押出機のそれぞれのセクション中の温度範囲、及び任意に押出機のそれぞれのセクション中の圧力範囲が異なることができる。
例えば、押出機の第1のセクション(I)には、第1の温度(T1)を有し得る。本発明の目的のため、「第1の温度(T1)」は、第1のセクション(I)において、第1のセクション(I)の全体にわたって同一(一定)である正確に1つの第1の温度(T1)を有することができると意味する;同様に、押出機中で、2つ以上の第1の温度(T1)を有することが可能である。押出機の第1のセクション(I)において2つ以上の第1の温度(T1)を有する場合、第1のセクション(I)において温度勾配(temperature gradient)を有し、即ち、第1の温度(T1)が連続的に上昇又は低下することが可能である。同様に、一定の第1の温度(T1)の領域は、第1の温度(T1)が連続的に上昇又は低下する領域と交互になることが可能である。さらに、一定の第1の温度(T1)の領域の間に温度が突然に変化することも可能である。
第1の温度(T1)は、好ましくは20〜70℃、特に好ましくは25〜50℃、特に好ましくは30〜40℃の範囲にある。
押出機の第2のセクション(II)には、第2の温度(T2)を有し得る。本発明の目的のため、「第2の温度(T2)」は、押出機の第2のセクション(II)において、第2のセクション(II)の全体にわたって同一(一定)である正確に1つの第2の温度(T2)を有することができると意味する;同様に、押出機の第2のセクション(II)中で2つ以上の第2の温度(T2)を有することが可能である。押出機の第2のセクション(II)において2つ以上の第2の温度(T2)を有する場合、第2のセクション(II)において温度勾配を有し、即ち、第2の温度(T2)が連続的に上昇又は低下することが可能である。同様に、一定の第2の温度(T2)の領域は、第2の温度(T2)が連続的に上昇又は低下する領域と交互になることが可能である。さらに、一定の第2の温度(T2)の領域の間に温度が突然に変化することも可能である。
第2の温度(T2)は、好ましくは105〜220℃、特に好ましくは110〜180℃、特に好ましくは115〜175℃の範囲にある。
押出機の第3のセクション(III)には、第3の温度(T3)を有し得る。本発明の目的のため、「第3の温度(T3)」は、押出機の第3のセクション(III)において、第3のセクション(III)の全体にわたって同一(一定)である正確に1つの第3の温度(T3)を有することができると意味する;同様に、押出機の第3のセクション(III)において2つ以上の第3の温度(T3)を有することが可能である。押出機の第3のセクション(III)において2つ以上の第3の温度(T3)を有する場合、第3のセクション(III)において温度勾配を有し、即ち、第3の温度(T3)が連続的に上昇又は低下することが可能である。同様に、一定の第3の温度(T3)の領域は、第3の温度(T3)が連続的に上昇又は低下する領域と交互になることが可能である。さらに、一定の第3の温度(T3)の領域の間に温度が突然に変化することも可能である。
第3の温度(T3)は、好ましくは20℃から105℃未満まで、特に好ましくは30〜102℃、特に好ましくは35〜100℃の範囲にある。
好ましくは、第2の温度(T2)は、第1の温度(T1)とも、第3の温度(T3)とも異なる。
したがって、本発明は方法を提供し、当該方法において、第2の温度(T2)は第1の温度(T1)と異なり、かつ、第2の温度(T2)は第3の温度(T3)と異なる。
したがって、好ましくは、押出機は、少なくとも、以下のセクション:
(I)第1のセクション、
(II)第2のセクション、及び
(III)第3のセクション、
を含み、
押出機の第1のセクション(I)には、第1の温度(T1)を有し、第2のセクション(II)には、第2の温度(T2)を有し、第3のセクション(III)には、第3の温度(T3)を有し、第2の温度(T2)が105〜220℃の範囲にある。
したがって、本発明は、押出機が、少なくとも、以下のセクション:
(I)第1のセクション、
(II)第2のセクション、及び
(III)第3のセクション、
を含む、方法を提供し、
押出機の第1のセクション(I)には、第1の温度(T1)を有し、第2のセクション(II)には、第2の温度(T2)を有し、第3のセクション(III)には、第3の温度(T3)を有し、第2の温度(T2)が105〜220℃の範囲にある。
さらに、好ましくは、押出機の第1のセクション(I)中で、20〜170℃の範囲の第1の温度(T1)を有し、及び/又は押出機の第3のセクション(III)中で、20℃から105℃未満までの範囲の第3の温度(T3)を有する。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、押出機の第1のセクション(I)中で、20〜170℃の範囲の第1の温度(T1)を有し、及び/又は押出機の第3のセクション(III)中で、20℃から105℃未満までの範囲の第3の温度(T3)を有する。
第1の温度(T1)、第2の温度(T2)及び第3の温度(T3)という表現は、それぞれ、それぞれのセクションにおいて押出機のジャケット温度を意味する。したがって、押出機の第1のセクション(I)中に有する第1の温度(T1)は、押出機の第1のジャケット温度とも称される。したがって、本発明の目的のため、「第1の温度(T1)」及び「第1のジャケット温度」という表現は、同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。したがって、押出機の第2のセクション(II)中に有する第2の温度(T2)は、押出機の第2のジャケット温度とも称される。したがって、本発明の目的のため、「第2の温度(T2)」及び「第2のジャケット温度」という表現は、同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。したがって、押出機の第3のセクション(III)中に有する第3の温度(T3)は、押出機の第3のジャケット温度とも称される。したがって、本発明の目的のため、「第3の温度(T3)」及び「第3のジャケット温度」という表現は、同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。
押出機のジャケット温度に関する上記の記載は、相応に、第1のジャケット温度、第2のジャケット温度及び第3のジャケット温度の決定に適用する。
押出機の各セクションは、少なくとも1つのゾーンをさらに含む。
本発明の目的のため、「少なくとも1つのゾーン」は、正確に1つのゾーン、又は2つ以上のゾーンを意味する。
押出機のセクションが正確に1つのゾーンを含む場合、押出機の当該セクションは当該ゾーンに対応する。
ゾーンには、例えば、ゾーンの温度、ゾーンの圧力、及び/又はゾーンに含まれる要素が異なる。
さらに、ゾーンにおいて、含まれる要素の長さが異なり得る。
「含まれる要素」という表現は、例えば、搬送要素、流れ制限装要素、混合要素及び混練要素を意味する。押出機に含まれることができる好適な搬送要素、流れ制限装要素、混合要素及び混練要素は、当業者に知られている。
搬送要素は、押出機内に含まれる成分の前方への輸送に役立つ。搬送要素を介して押出機の成分に作用するずり速度は、混合要素又は混練要素を介して押出機の成分に作用するずり速度より小さい。好適な搬送要素は、当業者に知られており、例えばスクリュー搬送要素である。
混合要素は、押出機内に含まれる個々の成分の混合に役立つ。通常、混合要素を介して押出機の成分に作用するずり速度は、混練要素を介して成分に作用するずり速度より小さい。好適な混合要素は、当業者に知られており、例えば歯付き混合要素(toothed mixing elements)又はスクリュー混合要素である。
同様に、混練要素は、押出機内に含まれる個々の成分の混合に役立つ。同時に、それらは、例えば成分(D)を粉砕する。通常、混練要素を介して押出機の成分に作用するずり速度は、混合要素を介して、及び搬送要素を介して成分に作用するずり速度より高い。好適な混練要素は、当業者に知られており、例えば、混練スクリュー、又は混練ブロック、例えばディスク混練ブロック若しくはショルダー混練ブロック(shoulder kneading blocks)である。
流れ制限要素は、逆搬送効果を有する搬送要素とは異なり、したがって、押出機に含まれる成分の流れを制限する。通常使用される流れ制限要素は、それらの搬送方向が押出機の輸送方向とは反対の方向になるように取り付けられた搬送要素である。
搬送要素を有するゾーンは「搬送ゾーン」とも称される。流れ制限要素を有するゾーンは「流れ制限ゾーン」とも称される。混合要素を有するゾーンは「混合ゾーン」とも称され、混練要素を有するゾーンは「混練ゾーン」とも称される。
一実施態様において、押出機は、1〜20個の搬送ゾーン、1〜10個の流れ制限ゾーン、1〜10個の混合ゾーン及び1〜10個の混練ゾーン、好ましくは2〜15個の搬送ゾーン、1〜8個の流れ制限ゾーン、1〜5個の混合ゾーン及び2〜10個の混練ゾーン、特に好ましくは5〜13個の搬送ゾーン、1〜5個の流れ制限ゾーン、1〜3個の混合ゾーン及び3〜7個の混練ゾーンを含む。
例えば、押出機の第1のセクション(I)は、好ましくは1〜5個の搬送ゾーン及び任意に1〜3個の混合ゾーン、特に好ましくは1〜3個の搬送ゾーン及び任意に1個の混合ゾーン、特に好ましくは正確に1個の搬送ゾーンを含む。
同様に、押出機の第2のセクション(II)は、好ましくは2〜10個の混練ゾーン及び1〜10個の搬送ゾーン、好ましくは2〜8個の混練ゾーン及び1〜8個の搬送ゾーン、特に好ましくは2〜5個の混練ゾーン及び1〜4個の搬送ゾーンを含む。
さらに、押出機の第3のセクション(III)は、好ましくは1〜5個の混合ゾーン、1〜5個の混練ゾーン、2〜10個の搬送ゾーン及び1〜5個の流れ制限ゾーン、好ましくは1〜4個の混合ゾーン、1〜3個の混練ゾーン、2〜8個の搬送ゾーン及び1〜4個の流れ制限ゾーン、特に好ましくは1〜3個の混合ゾーン、1〜2個の混練ゾーン、2〜5個の搬送ゾーン及び1〜3個の流れ制限ゾーンを含む。
したがって、本発明は方法を提供し、当該方法において、押出機の第2のセクション(II)は、2〜10個の混練ゾーン及び1〜10個の搬送ゾーンを有し、及び/又は押出機の第3のセクション(III)は、1〜5個の混合ゾーン、1〜5個の混練ゾーン、2〜10個の搬送ゾーン及び1〜5個の流れ制限ゾーンを含む。
通常、少なくとも1個の搬送ゾーンの次に、常に、少なくとも1個の混合ゾーン、又は少なくとも1個の混練ゾーン、又は少なくとも1個の流れ制限ゾーンがある。
通常、搬送ゾーンの次に、正確に1個の混合ゾーン、又は正確に1個の混練ゾーン、又は正確に1個の流れ制限ゾーンがある。
本発明において、好ましくは、押出機は、マスターバッチ(M)を取り出す時点の直前に、好ましくはマスターバッチ(M)を取り出すためのダイの直前に、混合ゾーンを含む。特に好ましくは、押出機は、マスターバッチ(M)を取り出す時点の直前に、好ましくはマスターバッチ(M)を取り出すためのダイの直前に、スクリュー構造中の少なくとも1個の歯付きディスク要素を有する混合ゾーンを含む。
本発明の目的のため、「少なくとも1つの歯付きディスク要素」は、正確に1個の歯付きディスク要素、又は2個以上の歯付きディスク要素を意味する。2個以上の歯付きディスク要素が好ましい。特に好ましくは、2〜5個の歯付きディスク要素である。
本発明の好ましい実施態様において、成分(A)及び(D)は、最初に成分(A)を押出機中に導入することにより配合される。成分(A)は、当業者に公知の任意の形態で、例えばペレット若しくは粉末の形態で、又は液体形態で、押出機中に導入することができる。
成分(A)が、固体の形態で、即ち、例えばペレット又は粉末の形態で押出機中に導入される場合、したがって、通常、成分(A)は、最初に押出機中で液化されて、少なくとも1個の搬送ゾーン中に、好ましくは正確に1個の搬送ゾーン中に導入される。この少なくとも1個の搬送ゾーンの次には、成分(D)が添加される、少なくとも1個の混練ゾーン、好ましくは正確に1個の混練ゾーンがある。通常、成分(D)が添加される、少なくとも1個の混練ゾーン、好ましくは正確に1個の混練ゾーンの次には、少なくとも1個のさらなる搬送ゾーン及び少なくとも1個のさらなる混練ゾーン、好ましくは2〜10個の混練ゾーン及び1〜10個の搬送ゾーンがある。これらの2〜10個の混練ゾーン及び1〜10個の搬送ゾーンは、それぞれの混練ゾーンの次には搬送ゾーンを有し、それぞれの搬送ゾーンの次には混練ゾーンを有するように、交互に設けられる。したがって、これらのゾーンにおいて、成分(A)を成分(D)と配合して、マスターバッチ(M)を得る。
好ましい実施態様において、まず、成分(A)の第1の部分を押出機中に導入する。成分(A)の導入に関する上記の記載及び優先事項(preferences)は、相応に、この導入に適用する。
その後、成分(D)を混練ゾーン中に添加する。成分(D)が添加される混練ゾーンの次には、好ましくは、少なくとも1個の搬送ゾーン、及び成分(A)の第1の部分を成分(D)と配合して、成分(D)及び成分(A)の第1の部分を含む第1の混合物(M1)を得る少なくとも1個の混練ゾーンがある。上記の記載及び優先事項は、相応に、少なくとも1個の搬送ゾーン及び少なくとも1個の混練ゾーンに適用する。
その後、成分(A)の第2の部分をさらなる混練ゾーンに添加する。通常、この混練ゾーンの次には、少なくとも1個の搬送ゾーン及び少なくとも1個の混練ゾーン、並びに任意に少なくとも1個の流れ制限ゾーン、及び成分(A)の第2の部分を第1の混合物(M1)と配合してマスターバッチ(M)を得る少なくとも1個の混合ゾーンがある。
この実施態様は好ましい。この実施態様において、例えば、押出機の第1のセクション(I)は、該押出機が成分(A)の第1の部分を含むセクションである。第2のセクション(II)は、押出機中に成分(D)を添加することから開始する。第3のセクション(III)は、押出機中に成分(A)の第2の部分を添加することから開始する。
したがって、押出機の第1のセクション(I)において、押出機は成分(A)を含む;押出機の第2のセクション(II)において、押出機は成分(A)及び(D)を含む。押出機の第3のセクション(III)において、押出機は成分(A)及び(D)を含むが、第3のセクション(III)中の成分(A)及び(D)の濃度は、第2のセクション(II)中の成分(A)及び(D)の濃度と異なる。
少なくとも1種の成分(B)である少なくとも1種の触媒、(C)である少なくとも1種の活性剤、又は(E)である少なくとも1種の増粘剤(これらの成分は、以下の後段に記載されている)も、押出機のセクションで添加する場合、当該セクション及びその後のセクションは当該成分も含むことは自明である。
通常、押出機中で配合する成分(A)及び(D)の量的割合は、製造されるマスターバッチ(M)に含まれることを意図したものと同じである。例えば、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、10〜99質量%の成分(A)、及び1〜90質量%の成分(D)を、押出機中で配合する。
特に好ましくは、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、25〜85質量%の成分(A)、及び15〜75質量%の成分(D)を、押出機中で配合する。
特に好ましくは、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、50〜75質量%の成分(A)、及び25〜50質量%の成分(D)を、押出機中で配合する。
本発明の好ましい実施態様において、まず成分(A)の第1の部分、次に成分(D)、その後に成分(A)の第2の部分を導入する場合、好ましくは、いずれの場合にも押出機中に導入する成分(A)の総量に基づいて、20〜80%の成分(A)を成分(A)の第1の部分として導入し、80〜20%の成分(A)を成分(A)の第2の部分として導入する。特に好ましくは、いずれの場合にも押出機中に導入する成分(A)の総量に基づいて、40〜60%の成分(A)を成分(A)の第1の部分として導入し、60〜40%の成分(A)を成分(A)の第2の部分として導入する。
マスターバッチ(M)が他の成分、並びに、任意に成分(B)である少なくとも1種の触媒、成分(C)である少なくとも1種の活性剤及び/又は成分(E)である少なくとも1種の増粘剤を含むことが意図される場合、これらは同様に押出機中で配合される。
成分(A)、(D)、並びに、任意に(B)、(C)及び(E)、並びに、必要に応じて押出機中で配合することができる他の成分は、成分(A)、(D)、並びに、任意に(B)、(C)及び(E)に関し、かつ、マスターバッチ(M)中に含まれる任意の他の成分に関する以下の記載及び優先事項を適用する。
マスターバッチ(M)が成分(E)である少なくとも1種の増粘剤を含むことが意図される場合、好ましくは、それは、成分(A)と一緒に、特に成分(A)の第1の部分と一緒に押出機中に導入される。したがって、押出機の該セクションが成分(E)も含むことは自明である。
マスターバッチ(M)が成分(B)である少なくとも1種の触媒、及び/又は成分(C)である少なくとも1種の活性剤を含むことが意図される場合、好ましくは、それらは、同様に、成分(A)と一緒に押出機中に導入される。
成分(B)及び成分(C)は、成分(A)の第1の部分と一緒に、又は成分(A)の第2の部分と一緒に、押出機中に導入することができる。しかしながら、本発明において、好ましくは、押出機への成分(B)の導入が、成分(C)の導入とは別個に行われる。したがって、好ましくは、例えば、成分(B)が成分(A)の第1の部分と一緒に押出機中に導入され、成分(C)が成分(A)の第2の部分と一緒に押出機中に導入される。同様に、成分(C)を成分(A)の第1の部分と一緒に押出機中に導入し、成分(B)を成分(A)の第2の部分と一緒に押出機中に導入することが可能である。
マスターバッチ(M)
本発明において、本発明の方法により得られたマスターバッチ(M)は、成分(A)である少なくとも1種のラクタム、及び(D)である少なくとも1種の繊維材料を含む。
例えば、マスターバッチ(M)は、いずれの場合にもマスターバッチ(M)の総質量に基づいて、1〜90質量%、好ましくは15〜75質量%、特に好ましくは25〜50質量%の成分(D)を含む。
したがって、本発明は方法を提供し、該方法において、マスターバッチ(M)が、マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、1〜90質量%の成分(D)を含む。
他の実施態様において、マスターバッチ(M)は、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくはマスターバッチ(M)の総質量に基づいて、10〜99質量%の成分(A)及び1〜90質量%の成分(D)を含む。
好ましくは、マスターバッチ(M)は、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくはマスターバッチ(M)の総質量に基づいて、25〜85質量%の成分(A)及び15〜75質量%の成分(D)を含む。
特に好ましくは、マスターバッチ(M)は、いずれの場合にも成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくはマスターバッチ(M)の総質量に基づいて、50〜75質量%の成分(A)及び25〜50質量%の成分(D)を含む。
好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)は、成分(B)少なくとも1種の触媒も含む。成分(B)には下記の記載及び優先事項を適用する。
マスターバッチ(M)は、例えば、マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、1〜20質量%の成分(B)、好ましくは2〜10質量%の成分(B)、特に好ましくは3〜6質量%の成分(B)を含む。
他の好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)は成分(B)を含まない。
他の好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)は、成分(C)である少なくとも1種の活性剤も含む。成分(C)には、相応に、以下の後段に提供されている記載及び優先事項に適用する。
マスターバッチ(M)は、例えば、マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、0.5〜10質量%、好ましくは1〜5質量%、特に好ましくは1.5〜3質量%の成分(C)を含むことができる。
他の好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)は成分(C)を含まない。
本発明において、特に好ましくは、マスターバッチ(M)は、成分(B)又は成分(C)を含む。したがって、マスターバッチ(M)が成分(B)を含む場合、それは成分(C)を含まない。
したがって、マスターバッチが成分(C)を含む場合、好ましくは、それは成分(B)を含まない。
好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)は、成分(E)である少なくとも1種の増粘剤も含む。増粘剤それ自体は、当業者に知られている。好ましくは、成分(E)は、熱可塑性のポリスチレン、ポリスルホン、ポリフェニルエーテル、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びナノフィラーからなる群から選択される。
好適なナノフィラーの例としては、シリケート、グラフェン、及びカーボンナノチューブが挙げられる。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、マスターバッチ(M)は成分(E)である少なくとも1種の増粘剤を含み、成分(E)は、熱可塑性のポリスチレン、ポリスルホン、ポリフェニルエーテル、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びナノフィラーからなる群から選択される。
マスターバッチ(M)は、例えば、マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%の成分(E)を含む。
マスターバッチ(M)は、他の成分をさらに含むことができる。
これらの他の成分は、当業者に知られており、例えば、安定剤、染料、帯電防止剤、フィラー油、表面改質剤、乾燥剤、離型剤、他の剥離剤、抗酸化剤、光安定剤、PVC安定剤、潤滑剤、難燃剤、発泡剤、耐衝撃性改良剤、及び核形成剤である。
マスターバッチ(M)は、例えば、マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜7質量%、特に好ましくは0.3〜5質量%の他の成分を含む。
マスターバッチ中に任意に含まれる他の成分、並びに、任意に成分(B)、(C)及び(E)は、通常、同様に、マスターバッチ(M)を製造するための成分(A)及び(D)と一緒に押出機中で配合される。
通常、マスターバッチ(M)中に含まれる成分(A)及び(D)の質量パーセンテージの合計は100%である。マスターバッチ(M)が、他の成分、並びに、任意に成分(B)、(C)及び/又は(E)を含む場合、成分(A)及び(D)、並びに、任意に含まれる他の成分、並びに、必要に応じて成分(B)、(C)及び(E)の質量パーセンテージの合計が通常100%であることは自明である。
さらに、本発明は、本発明の方法により得ることができるマスターバッチ(M)を提供する。
本発明の方法に関する上記の記載及び優先事項は、相応に、本発明の方法により得ることができるマスターバッチ(M)に適用される。
以下、成分(A)及び(D)、並びに、任意にマスターバッチ(M)中に含まれる成分(B)及び(C)を具体的に説明する。
成分(A):ラクタム
本発明における成分(A)は少なくとも1種ラクタムである。
「成分(A)」及び「少なくとも1種ラクタム」という用語は、本発明において同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。
本発明において、「ラクタム」は、その環中に、4〜12個の炭素原子、好ましくは6〜12個の炭素原子を有する環状アミドを意味する。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(A)は、4〜12個の炭素原子を有する少なくとも1種のラクタムを含む。
好適なラクタムの例は、4−アミノブタノールラクタム(γ−ラクタム;γ−ブチロラクタム;ピロリドン)、5−アミノペンタノールラクタム(δ−ラクタム;δ−バレロラクタム;ピペリドン)、6−アミノヘキサノールラクタム(ε−ラクタム;ε−カプロラクタム)、7−アミノヘプタノールラクタム(ζ−ラクタム;ζ−ヘプタノールラクタム;エナントラクタム)、8−アミノオクタノールラクタム(η−ラクタム;η−オクタノールラクタム;カプリロラクタム)、9−ノナノールラクタム(θ−ラクタム;θ−ノナノールラクタム)、10−デカノールラクタム(ω−デカノールラクタム;カプリンラクタム)、11−ウンデカノールラクタム(ω−ウンデカノールラクタム)、及び12−ドデカノールラクタム(ω−ドデカノールラクタム;ラウロラクタム)からなる群から選択される。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(A)は、ピロリドン、ピペリドン、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリロラクタム、カプリンラクタム及びラウロラクタムからなる群から選択される。
ラクタムは、非置換であるか、又は少なくとも一置換することができる。少なくとも一置換のラクタムを使用する場合、それらは、炭原子環に、C〜C10−アルキル、C〜C−シクロアルキル、及びC〜C10−アリールからなる群から互いに独立して選択される、1つ、2つ又は2つを超える置換基を有する。
好ましくは、成分(A)は非置換である。
好適なC〜C10−アルキル置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが挙げられる。好適なC〜C−シクロアルキル置換基の例は、シクロヘキシルである。好ましいC〜C10−アリール置換基は、フェニル及びアントラニルである。
特に好ましくは、非置換ラクタム、ここで好ましくは12−ドデカノールラクタム(ω−ドデカノールラクタム)及びε−ラクタム(ε−カプロラクタム)を使用する。最も好ましくは、ε−ラクタム(ε−カプロラクタム)である。
ε−カプロラクタムは、カプロン酸の環状アミドである。6−アミノヘキサノールラクタム、6−ヘキサノールラクタム又はカプロラクタムとも称する。そのIUPAC名は「Acepan−2−one」である。カプロラクタムのCAS番号は105−60−2であり、その分子式はC11NOである。カプロラクタムの製造方法は当業者に知られている。
成分(B):触媒
本発明における成分(B)は少なくとも1種の触媒である。
「成分(B)」及び「少なくとも1種の触媒」という用語は、本発明において同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。
好ましくは、少なくとも1種の触媒は、ラクタムのアニオン重合の触媒である。したがって、好ましくは、少なくとも1種の触媒はラクタムアニオンを形成させる。したがって、少なくとも1種の触媒は、少なくとも1種のラクタム(成分(A))の窒素結合プロトンを除去することにより、ラクタメート(lactamates)を形成することができる。
ラクタムアニオン、それ自体は、同様に、少なくとも1種の触媒として機能することができる。少なくとも1種の触媒は、イニシエーター(initiator)とも称される。
好適な成分(B)は、当業者に知られており、例えば「Polyamide.Kunststoff−Handbuch」 [Polyamides. Plastics Handbook],Carl−Hanser−Verlag 1998に記載されている。
好ましくは、成分(B)は、アルカリ金属ラクタメート、アルカリ土類金属ラクタメート、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラート、アルカリ金属アミド、アルカリ土類金属アミド、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及び有機金属化合物からなる群から選択される。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(B)は、アルカリ金属ラクタメート、アルカリ土類金属ラクタメート、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラート、アルカリ金属アミド、アルカリ土類金属アミド、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、及び有機金属化合物からなる群から選択される。
特に好ましくは、成分(B)は、アルカリ金属ラクタメート及びアルカリ土類金属ラクタメートから選択される。
アルカリ金属ラクタメートは、それ自体、当業者に知られている。好適なアルカリ金属ラクタメートの例は、ナトリウムカプロラクタメート及びカリウムカプロラクタメートである。
好適なアルカリ土類金属ラクタメートの例は、マグネシウム臭化カプロラクタメート、マグネシウム塩化カプロラクタメート、及びマグネシウムビスカプロラクタメートである。好適なアルカリ金属の例は、ナトリウム及びカリウムである。好適なアルカリ土類金属の例は、マグネシウム及びカルシウムである。好適なアルカリ金属水素化物の例は、水素化ナトリウム及び水素化カリウムであり、好適なアルカリ金属水酸化物の例は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。好適なアルカリ金属アルコラートの例としては、ナトリウムメタノラート、ナトリウムエタノラート、ナトリウムプロパノラート、ナトリウムブタノラート、カリウムメタノラート、カリウムエタノラート、カリウムプロパノラート、及びカリウムブタノラートが挙げられる。
特に好ましい他の実施態様において、成分(B)は、水素化ナトリウム、ナトリウム、ナトリウムカプロラクタメート、及びカプロラクタム中のナトリウムカプロラクタメートの溶液からなる群から選択される。特に好ましくは、ナトリウムカプロラクタメート、及び/又はカプロラクタム中のナトリウムカプロラクタメートの溶液(例えば、Brueggolen C10、17〜19質量%のナトリウムカプロラクタメート及びカプロラクタム)である。少なくとも1種の触媒は、固体の形態で、又は溶液中で使用することができる。好ましくは、少なくとも1種の触媒は、固体の形態で使用される。特に好ましくは、触媒は、それが溶解できるカプロラクタム溶融物に添加される。
成分(B)が、例えばアルカリ金属である場合、これは、少なくとも1種のラクタム(成分(A))と接触して反応し、したがって、アルカリ金属ラクタメートを形成することが当業者にとって自明である。
成分(C):活性剤
本発明における成分(C)は、少なくとも1種の活性剤である。
本発明の目的のため、「成分(C)」及び「少なくとも1種の活性剤」という用語は、本発明において同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。
当業者に知られており、少なくとも1種のラクタム(成分(A))のアニオン重合を活性化することに適している任意の活性剤は、少なくとも1種の活性剤として好適である。好ましくは、少なくとも1種の活性剤は、N−置換ラクタム(N-substituted lactam)、ジイソシアネート、ポリイソシアネート、アロファネート及びハロゲン化ジアシルからなる群から選択される;特に好ましくは、少なくとも1種の活性剤は、N−置換ラクタムからなる群から選択される。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(C)は、N−置換ラクタム、ジイソシアネート、ポリイソシアネート、アロファネート及びハロゲン化ジアシルから選択される。
好ましくは、N−置換ラクタムは親電子性N−置換基を有する。親電子性N−置換基を有する好適なラクタムの例は、アシルラクタム、例えば、N−アセチルカプロラクタム、及び少なくとも1種のラクタム(成分(A))と共にその場で活性化ラクタムを形成するものの前駆体である。好適なN−置換ラクタムの他の例は、キャップされたジイソシアネートである。
使用できるジイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネートだけでなく、芳香族ジイソシアネートでもある。脂肪族ジイソシアネートの中の例は、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)及びイソホロンジイソシアネートである。芳香族ジイソシアネートの例は、トリルジイソシアネート、及び4,4’−メチレンビス(フェニル)イソシアネートである。ポリイソシアネートの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(Basonat HI 100/BASF SE)に由来するイソシアネートである。好適なアロファネートの例は、エチルアロファネートである。
好適なハロゲン化ジアシルは、脂肪族ハロゲン化ジアシルだけでなく、芳香族ハロゲン化ジアシルでもある。好適な脂肪族ハロゲン化ジアシルは、塩化ブチレンジオール、臭化ブチレンジオール、塩化ヘキサメチレンジオール、臭化ヘキサメチレンジオール、塩化オクタメチレンジオール、臭化オクタメチレンジオール、塩化デカメチレンジオール、臭化デカメチレンジオール、塩化ドデカメチレンジオール、臭化ドデカメチレンジオール、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシロイル塩化物)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシロイル臭化物)、塩化イソホロンジオール、及び臭化イソホロンジオールのような化合物である;好適な芳香族ハロゲン化ジアシルは、塩化トリルメチレンジオール、臭化トリルメチレンジオール、4,4’−メチレンビス(フェニルロイル塩化物)、4,4’−メチレンビス(フェニルロイル臭化物)のような化合物である。
好ましい実施態様において、成分(C)は、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、臭化ヘキサメチレンジオール、塩化ヘキサメチレンジオール、及びそれらの混合物からなる群から選択される;特に好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネートを使用する。
少なくとも1種の活性剤は、溶液中で使用することができる。特に、少なくとも1種の活性剤は、カプロラクタム中に溶解することができる。
少なくとも1種の活性剤として適している他の製品の例は、Brueggolen(登録商標)C20、Brueggemann,DE製の、カプロラクタム中の80%のカプロラクタムブッロクされたヘキサメチレン1,6−ジイソシアネートである。
成分(D):繊維材料
本発明における成分(D)は、少なくとも1種の繊維材料である。
本発明の目的のため、「成分(D)」及び「少なくとも1種の繊維材料」という用語は、本発明において同義語として使用され、したがって、同様の意味を有する。
当業者に知られている任意の繊維材料は、少なくとも1種の繊維材料として好適である。好ましくは、成分(D)は、無機繊維材料、有機繊維材料及び天然繊維材料からなる群から選択される。
無機繊維材料の例としては、ホウ素繊維材料、ガラス繊維材料、炭素繊維材料、シリカ繊維材料、セラミック繊維材料、及び玄武岩繊維材料が挙げられる。
有機繊維材料の例としては、アラミド繊維材料、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)繊維材料、ポリエステル繊維材料、ナイロン繊維材料、及びポリエチレン繊維材料が挙げられる。
天然繊維材料の例としては、木材繊維材料、亜麻繊維材料、麻繊維材料、及びサイザル繊維材料が挙げられる。
好ましくは、成分(D)は、ガラス繊維材料、炭素繊維材料、アラミド繊維材料、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)繊維材料、ホウ素繊維材料、金属繊維材料、及びチタン酸カリウム繊維材料からなる群から選択される。特に好ましくは、成分(D)はガラス繊維材料である。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(D)は、ガラス繊維材料、炭素繊維材料、アラミド繊維材料、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)繊維材料、ホウ素繊維材料、金属繊維材料、及びチタン酸カリウム繊維材料からなる群から選択される。
少なくとも1種の繊維材料は、当業者に公知の任意の形態で使用することができる。少なくとも1種の繊維材料は、例えば、織物シート(textile sheet)の形態で、個別の繊維の形態で、又は繊維束(fiber bundle)の形態で使用することができる。
織物シートは、当業者に知られている。織物シートという用語は、例えば、織物(woven fabrics)、編物(knitted fabrics)、敷設スクリム(laid scrims)、及び不織布(nonwoven fabrics)に使用される。繊維束という用語は、例えば、粗紡(rovings)、細断された(chopped)ガラス繊維、及びプリプレグに使用される。好ましくは、成分(D)は繊維束である。
好ましい繊維束は、例えば、100〜100000本、好ましくは1000〜70000本、特に好ましくは2000〜50000本の個別の繊維からなる。
繊維束の線密度(linear density)は、例えば、50〜10000tex(1tex=1000m当たり1gの繊維)、好ましくは500〜8000tex、特に好ましくは800〜6000texの範囲にある。
好ましくは、本発明の方法において、成分(D)を押出機中に導入する場合、それは、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕された(ground)ガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態である。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(A)及び(D)を配合する前に、成分(D)を押出機中に導入する場合、成分(D)は、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態である。
特に好ましくは、本発明の方法において、成分(D)を押出機中に導入する場合、それは、粗紡、細断されたガラス繊維、及びプリプレグからなる群から選択される形態である。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、成分(A)及び(D)を配合する前に、成分(D)を押出機中に導入する場合、成分(D)は、粗紡、細断されたガラス繊維、及びプリプレグからなる群から選択される形態である。
特に好ましい実施態様において、マスターバッチ(M)の製造は、以下の工程:
a)押出機中に成分(A)を導入する工程と、
b)押出機中の成分(A)に、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態で、好ましくは粗紡、細断されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態での成分(D)を添加する工程と、
c)押出機中で、成分(A)及び(D)を配合して、マスターバッチ(M)を得る工程と
を含む。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、マスターバッチ(M)の製造は、以下の工程:
a)押出機中に成分(A)を導入する工程と、
b)押出機中の成分(A)に、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態での成分(D)を添加する工程と、
c)押出機中で、成分(A)及び(D)を配合して、マスターバッチ(M)を得る工程と
を含む。
特に好ましい他の実施態様において、マスターバッチ(M)の製造は、以下の工程:
a)押出機中に成分(A)の第1の部分を導入する工程と、
b)押出機中の成分(A)の第1の部分に、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態で、好ましくは粗紡、細断されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態での成分(D)を添加する工程と、
c)押出機中で、成分(D)及び成分(A)の第1の部分を配合して、成分(D)及び成分(A)の第1の部分を含む第1の混合物(M1)を得る工程と、
d)押出機中の第1の混合物(M1)に、成分(A)の第2の部分を添加する工程と、
e)押出機中で、第1の混合物(M1)及び成分(A)の第2の部分を配合して、マスターバッチ(M)を得る工程と
を含む。
成分(A)の第1の部分及び成分(A)の第2の部分には、相応に、成分(A)の第1の部分及び成分(A)の第2の部分に関する上記の記載及び優先事項を適用する。
特に好ましい他の実施態様において、マスターバッチ(M)は、成分(E)、少なくとも1種の増粘剤も含む。したがって、マスターバッチ(M)の製造は、以下の工程:
a)押出機中に、成分(E)、少なくとも1種の増粘剤、及び成分(A)の第1の部分を導入する工程と、
b)押出機中の成分(E)及び成分(A)の第1の部分に、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態で、好ましくは粗紡、細断されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態での成分(D)を添加する工程と、
c)押出機中で、成分(E)、成分(D)及び成分(A)の第1の部分を配合して、成分(E)、成分(D)及び成分(A)の第1の部分を含む第1の混合物(M1)を得る工程と、
d)押出機中の第1の混合物(M1)に、成分(A)の第2の部分を添加する工程と、
e)押出機中で、第1の混合物(M1)及び成分(A)の第2の部分を配合して、成分(E)も含むマスターバッチ(M)を得る工程と
を含む。
成分(A)の第1の部分及び成分(A)の第2の部分には、相応に、成分(A)の第1のセクション及び成分(A)の第2の部分に関する上記の記載及び優先事項を適用する。
押出機中の成分(A)及び(D)を配合する間に、通常、成分(D)を粉砕する。本発明の目的のため、「粉砕」は、成分(D)、特に成分(D)として好ましく使用される繊維束を短くすることを意味する。さらに、成分(D)として好ましく使用される繊維束を分解させる。これは、繊維束が分離され、したがって、個別の繊維の形態で存在することを意味する。したがって、好ましくは、マスターバッチ(M)は、成分(D)としての個別の繊維を含む。特に好ましくは、マスターバッチ(M)が、押出機中に導入され、成分(D)として好ましく使用される繊維束を含む形態は、その個別の繊維の形態である。
例えば、マスターバッチ(M)に含まれる成分(D)は、10〜1000μm、好ましくは20〜500μm、特に好ましくは30〜300μmの範囲の長さの個別の繊維の形態をとる。
したがって、本発明は方法も提供し、該方法において、重合可能な混合物(pM)中に含まれる成分(D)は、10〜1000μmの範囲の長さの個別の繊維の形態をとる。
本発明の結果として得られる制限を意図するものではないが、成分(D)は特に押出機の混練ゾーンで粉砕されると考えられる。
重合可能な二成分系(pS)
本発明の重合可能な二成分系(pS)は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分(B)である少なくとも1種の触媒、又は(C)である少なくとも1種の活性剤のうちのいずれかを含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)成分(A)である少なくとも1種のラクタム、及び(B)である少なくとも1種の触媒、又は(C)である少なくとも1種の活性剤のうちのいずれかを含む、第2の系成分(sK2)
を含み、
ここで、重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
したがって、本発明は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)下記の成分:
(A)少なくとも1種のラクタム、及び
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第2の系成分(sK2)
を含む重合可能な二成分系(pS)を提供し、
ここで、前記重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
第1の系成分(sK1)は、成分(A)である少なくとも1種のラクタムをさらに含むことができる。同様に、第2の系成分(sK2)はマスターバッチ(M)も含むことが可能である。
したがって、本発明は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、成分(A)である少なくとも1種のラクタム、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)成分:
(A)少なくとも1種のラクタム、及び
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第2の系成分(sK2)
を含む重合可能な二成分系(pS)を提供し、
ここで、前記重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
したがって、本発明は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)マスターバッチ(M)、及び成分:
(A)少なくとも1種のラクタム、及び
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第2の系成分(sK2)
を含む重合可能な二成分系(pS)を提供し、
ここで、前記重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
さらに、本発明は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、成分(A)である少なくとも1種のラクタム、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)マスターバッチ(M)、及び成分:
(A)少なくとも1種のラクタム、及び
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第2の系成分(sK2)
を含む重合可能な二成分系(pS)を提供し、
ここで、前記重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
他の実施態様において、第2の系成分(sK2)は、マスターバッチ(M)、及び成分(B)又は成分(C)のうちのいずれかを含む。この実施態様において、第2の系成分(sK2)は成分(A)を含まないことが可能である。
したがって、さらに、本発明は、互いに独立して、
i)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
ii)本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分としての
(B)少なくとも1種の触媒、又は
(C)少なくとも1種の活性剤
のうちのいずれか
を含む、第2の系成分(sK2)
を含む重合可能な二成分系(pS)を提供し、
ここで、前記重合可能な二成分系(pS)が、成分(B)及び(C)を含む。
必要に応じて第1の系成分(sK1)中に及び第2の系成分(sK2)中に含まれる成分(A)、(B)及び(C)は、相応に、成分(A)、(B)及び(C)に関する上記の記載及び優先事項を適用する。
本発明の目的のため、「互いに独立して」は、第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)は互いに空間的に分離していることを意味する。これは、例えば、第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)が、2つの分離している容器中に存在し得ることを意味する。同様に、第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)が、同一の容器中に共に存在しているが、例えば壁により互いに空間的に分離していることは可能である。
重合可能な二成分系(pS)は、例えば、重合可能な二成分系(pS)の総質量に基づいて、1〜99質量%の第1の系成分(sK1)、及び1〜99質量%の第2の系成分(sK2)を含む。
好ましくは、重合可能な二成分系(pS)は、いずれの場合にも重合可能な二成分系(pS)の総質量に基づいて、4〜98質量%の第1の系成分(sK1)、及び2〜96質量%の第2の系成分(sK2)を含む。
特に好ましくは、重合可能な二成分系(pS)は、いずれの場合にも重合可能な二成分系(pS)の総質量に基づいて、45〜55質量%の第1の系成分(sK1)、及び45〜55質量%の第2の系成分(sK2)を含む。
本発明において、第1の系成分(sK1)は、本発明で製造されるマスターバッチ(M)、及びさらなる成分として、(B)少なくとも1種の触媒、又は(C)少なくとも1種の活性剤のうちのいずれかを含む。
ここで、本発明において、好ましくは、マスターバッチ(M)は、成分(B)少なくとも1種の触媒及び成分(C)少なくとも1種の活性剤を含まない。特に、この実施態様において、好ましくは、マスターバッチ(M)は、成分(A)、成分(D)、及び任意に成分(E)からなる。
第1の系成分(sK1)は、さらなる成分として、(B)少なくとも1種の触媒、又は(C)少なくとも1種の活性剤のうちのいずれかを含む。本発明の一実施態様において、これは、第1の系成分(sK1)が、成分(B)を含むが、成分(C)を含まないことを意味する。
他の実施態様において、これは、第1の系成分(sK1)が、成分(C)を含むが、成分(B)を含まないことを意味する。
第1の系成分(sK1)は、マスターバッチ(M)、さらなる成分(B)又はさらなる(C)のうちのいずれか、及び任意成分(A)を任意の所要の量で含むことができる。
第2の系成分(sK2)は、成分(A)、及び(B)又は(C)のうちのいずれかを含む。これは、例えば、第2の系成分(sK2)が、成分(A)及び成分(B)を含むが、成分(C)を含まないことを意味する。
他の実施態様において、第2の系成分(sK2)は、成分(A)及び成分(C)を含むが、成分(B)を含まない。
したがって、一実施態様において、第2の系成分(sK2)は、成分(A)及び成分(B)からなる。
他の実施態様において、第2の系成分(sK2)は、成分(A)及び成分(C)からなる。
第2の系成分(sK2)は、成分(A)、成分(B)又は成分(C)のうちのいずれか、及び任意にマスターバッチ(M)を任意の所要の量で含むことができる。
好ましくは、第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)は、第1の系成分(sK1)と第2の系成分(sK2)を混合した後に、本発明の好ましい実施態様で得られる重合可能な混合物(pM)の組成が下記の段階で記載されているようであるような量で、成分(A)、(B)、(C)及びマスターバッチ(M)を含む。
第1の系成分(sK1)が成分(B)を含む場合、第2の系成分(sK2)は成分(C)を含むことが自明である。
それに対して、第1の系成分(sK1)が成分(C)を含む場合、第2の系成分(sK2)は成分(B)を含む。
ポリアミド(P)
本発明の重合可能な二成分系(pS)は、ポリアミド(P)の製造に使用することができる。
ポリアミド(P)は、当業者に知られている任意の方法で、重合可能な二成分系(pS)から製造することができる。
重合可能な二成分系(pS)を用いて、ポリアミド(P)を製造する方法は、好ましくは、以下の工程:
a)本発明の重合可能な二成分系(pS)を提供する工程と、
b)重合可能な二成分系(pS)の第1の系成分(sK1)と重合可能な二成分系(pS)の第2の系成分(sK2)を混合して、重合可能な混合物(pM)を得る工程と、
c)工程b)で得られた重合可能な混合物(pM)を重合して、ポリアミド(P)を得る工程と
を含む。
したがって、本発明は、以下の工程:
a)本発明の重合可能な二成分系(pS)を提供する工程と、
b)第1の系成分(sK1)と第2の系成分(sK2)を混合して、重合可能な混合物(pM)を得る工程と、
c)工程b)で得られた重合可能な混合物(pM)を重合して、ポリアミド(P)を得る工程と
を含む方法も提供する。
工程a)において、重合可能な二成分系(pS)は、当業者に知られている任意の方法で、提供することができる。
工程b)において、当業者に知られている任意の方法は、第1の系成分(sK1)と第2の系成分(sK2)を混合することに適している。例えば、第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)は、それらを鋳型中に注入しながら、混合することができる。
第1の系成分(sK1)及び第2の系成分(sK2)は、鋳型中で直接に混合して、重合可能な混合物(pM)を得ることができる。同様に、第1の系成分(sK1)と第2の系成分(sK2)を適切な混合装置で混合して、重合可能な混合物(pM)を得、その直後に鋳型中に導入することは、可能であり、本発明において好ましい。好ましくは、重合可能な混合物(pM)を製造し、その後に鋳型中に導入する。これらの混合装置は、当業者に知られており、例えばスタティックミキサー及び/又はダイナミックミキサーである。
したがって、工程b)で得られる重合可能な混合物(pM)は、マスターバッチ(M)、成分(B)及び成分(C)を含む。すなわち、重合可能な混合物(pM)は、成分(A)である少なくとも1種のラクタム、(B)である少なくとも1種の触媒、(C)である少なくとも1種の活性剤、及び(D)である少なくとも1種の繊維材料を含む。
例えば、重合可能な混合物(pM)は、いずれの場合にも成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくは重合可能な混合物(pM)の総質量に基づいて、28.5〜90質量%の成分(A)、1〜20質量%の成分(B)、0.5〜10質量%の成分(C)、及び8.5〜70質量%の成分(D)を含む。
好ましくは、重合可能な混合物(pM)は、いずれの場合にも成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくは重合可能な混合物(pM)の総質量に基づいて、37〜80質量%の成分(A)、2〜10質量%の成分(B)、1〜5質量%の成分(C)、及び17〜60質量%の成分(D)を含む。
特に好ましくは、重合可能な混合物(pM)は、いずれの場合にも成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量パーセンテージの合計に基づいて、好ましくは重合可能な混合物(pM)の総質量に基づいて、45.5〜70質量%の成分(A)、3〜6質量%の成分(B)、1.5〜3質量%の成分(C)、及び25.5〜50質量%の成分(D)を含む。
重合可能な混合物(pM)は、成分(A)、(B)、(C)及び任意に(E)中に分散された成分(D)を含む。したがって、成分(D)は「分散相」とも称され、成分(A)、(B)、(C)及び任意に(E)は「連続相」とも称される。
連続相、即ち、成分(D)を含まない重合可能な混合物(pM)中に含まれる成分(A)、(B)、(C)及び任意に(E)の粘度は、100s−1のずり速度及び100℃の温度でずり応力制御回転粘度計を用いて測定され、例えば2〜1000mPasの範囲、好ましくは5〜500mPasの範囲、特に好ましくは10〜300mPasの範囲にある。
工程c)における重合可能な混合物(pM)を重合する工程は、通常、少なくとも1種のラクタムの融点を超える温度まで重合可能な混合物(pM)を加熱することによって開始される。好ましくは、ポリアミド(P)の融点未満の温度まで重合可能な混合物(pM)を加熱する。
少なくとも1種のラクタムの融点はポリアミド(P)の融点より低いことは、自明である。
例えば、工程c)の重合工程において、重合可能な混合物(pM)は、130〜180℃の範囲、好ましくは135〜170℃の範囲、特に好ましくは140〜160℃の範囲まで加熱される。
ここで、重合可能な混合物(pM)中に含まれる少なくとも1種のラクタムは重合させ、ポリアミド(P)を得る。
したがって、本発明は、ポリアミド(P)の製造に記載されている方法によって得ることができるポリアミド(P)も提供する。
重合工程において、例えば、重合可能な混合物(pM)を鋳型中に導入することは可能である。この場合、重合可能な混合物(pM)の重合の間に、ポリアミド(P)から成形品を得る。
したがって、本発明は、本発明のポリアミド(P)製の成形品も提供する。
さらに、本発明は、ポリアミド(P)の製造するために、本発明で製造されるマスターバッチ(M)を使用する方法を提供する。
以下の実施例によってより詳細に本発明を説明するが、これに限定されない。
比較例1
3つのセクションを有する押出機を使用した。第1のセクション(I)は35℃の温度のゾーンを含んだ。第2のセクション(II)は、以下の温度:170℃、170℃、130℃及び90℃を有する4つのゾーンを含んだ。第3のセクション(III)は、以下の温度:70℃、60℃、50℃、50℃、40℃、40℃、40℃及び40℃を有する8つのゾーンを含んだ。それぞれの温度は、押出機のジャケット温度に基づくものである。
200gの増粘剤(Styrolution製のStyroflex,2G66)を、5000gのカプロラクタムと混合した。この混合物を、押出機の第1のセクション(I)の第1のゾーン(35℃)中に導入した。第2のゾーン(第2のセクション(II)の第1のゾーン)において、1kgのガラス繊維を1.5kg/hの速度で系中に添加した。第6のゾーン(第3のセクション(III)の第1のゾーン、70℃)において、1時間当たり1.5kgのカプロラクタムを添加した。得られた押出製品は、不均一で、かたまりがあった。
本発明の実施例2
3つのセクションを有する押出機を使用した。第1のセクション(I)は35℃の温度のゾーンを含んだ。第2のセクション(II)は、以下の温度:170℃、170℃、150℃及び120℃を有する4つのゾーンを含んだ。第3のセクション(III)は、以下の温度:100℃、80℃、60℃、50℃、40℃、40℃、40℃及び40℃を有する8つのゾーンを含んだ。それぞれの温度は、押出機のジャケット温度に基づくものである。
200gの増粘剤(Styrolution製のStyroflex,2G66)を、5000gのカプロラクタムと混合した。この混合物を、押出機の第1のセクション(I)の第1のゾーン(35℃)中に導入した。第2のゾーン(第2のセクション(II)の第1のゾーン、170℃)において、1kgのガラス繊維を1.5kg/hの速度で系中に添加した。第6のゾーン(第3のセクション(III)の第1のゾーン、70℃)において、1時間当たり1.5kgのカプロラクタムを添加した。得られた押出製品は、均一で、かたまりがなかった。
製品の品質は押出機のジャケット温度に依存すること、及びジャケット温度は特に製品の均一性に影響を与えることが分かった。

Claims (15)

  1. 以下の成分:
    (A)少なくとも1種のラクタム、及び
    (D)少なくとも1種の繊維材料
    を含むマスターバッチ(M)の製造方法であって、
    押出機中で、少なくとも500s−1のずり速度で、成分(A)と成分(D)を配合することを含む、方法。
  2. 前記押出機が、少なくとも以下のセクション:
    (I)第1のセクション、
    (II)第2のセクション、及び
    (III)第3のセクション
    を含み、
    前記押出機の第1のセクション(I)中で第1の温度(T1)を有し、前記押出機の第2のセクション(II)中で第2の温度(T2)を有し、前記押出機の第3のセクション(III)中で第3の温度(T3)を有し、前記第2の温度(T2)が105℃〜220℃の範囲にある、請求項1に記載の方法。
  3. 前記押出機の第1のセクション(I)中で20℃〜70℃の範囲の第1の温度(T1)を有し、及び/又は、前記押出機の第3のセクション(III)中でが20℃から105℃未満の範囲の第3の温度(T3)を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記押出機の第2のセクション(II)が、2〜10個の混錬ゾーン及び1〜10個の搬送ゾーンを含み、及び/又は、前記押出機の第3のセクション(III)が、1〜5個の混合ゾーン、1〜5個の混錬ゾーン、2〜10個の搬送ゾーン、及び1〜5個の流れ制限ゾーンを含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記マスターバッチ(M)が、前記マスターバッチ(M)の総質量に基づいて、1〜90質量%の成分(D)を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 成分(D)が、ガラス繊維材料、炭素繊維材料、アラミド繊維材料、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)繊維材料、ホウ素繊維材料、金属繊維材料、及びチタン酸カリウム繊維材料からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 成分(D)が、10〜1000μmの範囲の長さの個別の繊維の形態をとる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記マスターバッチ(M)が成分(E)である少なくとも1種の増粘剤も含み、成分(E)が、熱可塑性のポリスチレン、ポリスルホン、ポリフェニルエーテル、ポリブタジエン、ポリイソプレン及びナノフィラーからなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記マスターバッチ(M)の製造が、以下の工程:
    a)前記押出機中に成分(A)を導入する工程と、
    b)前記押出機中の成分(A)に、粗紡、細断されたガラス繊維、粉砕されたガラス繊維及びプリプレグからなる群から選択される形態での成分(D)を添加する工程と、
    c)押出機中で、成分(A)及び(D)を配合して、マスターバッチ(M)を得る工程と
    を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法により得ることができるマスターバッチ(M)。
  11. 重合可能な二成分系(pS)であって、互いに独立して、
    i)請求項10に記載のマスターバッチ(M)、及びさらなる成分としての
    (B)少なくとも1種の触媒、又は
    (C)少なくとも1種の活性剤
    のうちのいずれか
    を含む、第1の系成分(sK1)、並びに
    ii)下記の成分:
    (A)少なくとも1種のラクタム、及び
    (B)少なくとも1種の触媒、又は
    (C)少なくとも1種の活性剤
    のうちのいずれか
    を含む、第2の系成分(sK2)
    を含み、
    前記重合可能な二成分系(pS)が成分(B)及び(C)を含む、重合可能な二成分系(pS)。
  12. ポリアミド(P)の製造方法であって、以下の工程:
    a)請求項11に記載の重合可能な二成分系(pS)を提供する工程と、
    b)前記第1の系成分(sK1)と前記第2の系成分(sK2)を混合して、重合可能な混合物(pM)を得る工程と、
    c)工程b)で得られた前記重合可能な混合物(pM)を重合して、ポリアミド(P)を得る工程と
    を含む、方法。
  13. ポリアミド(P)の製造に、請求項10に記載のマスターバッチ(M)を使用する方法。
  14. 請求項12に記載の方法により得ることができるポリアミド(P)。
  15. 請求項14に記載のポリアミド(P)製の成形品。
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