JP2018517006A - ヒドロキシ基とアルコキシ基とを含有するシリコーン樹脂の製造方法 - Google Patents
ヒドロキシ基とアルコキシ基とを含有するシリコーン樹脂の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、ヒドロキシ基とアルコキシ基とを有するシリコーン樹脂(S)の製造方法であって、
100重量部のアルコキシシランと、
アルコキシシランに基づいて10〜2000重量ppmのClを含有する0.01〜1重量部の炭化水素と、
水と、
を、0.1MPa及び20℃において水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒を使用しないで、少なくとも50℃において少なくとも30分間反応させる、製造方法を提供する。
100重量部のアルコキシシランと、
アルコキシシランに基づいて10〜2000重量ppmのClを含有する0.01〜1重量部の炭化水素と、
水と、
を、0.1MPa及び20℃において水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒を使用しないで、少なくとも50℃において少なくとも30分間反応させる、製造方法を提供する。
Description
本発明は、有機溶媒を添加しない、ヒドロキシ基とアルコキシ基とを有するシリコーン樹脂の製造方法に関する。
例えば、欧州特許登録公報第0927734号に記載されるようなシリコーン樹脂及びそれらの前駆体は、クロロシランから水と混和しない溶媒の存在下で、部分的又は完全なアルコキシ化、及びその後の部分的又は実質的に完全な加水分解によって製造される。触媒は、大抵、クロロシラン又は塩酸水溶液によって導入された塩化水素である。
クロロシランと、アルコール及び水との反応において、廃水を回避又は最小限に抑えるために、形成された塩化水素を可能な限り完全に回収し、クロロシランの合成のために塩化水素を再利用することが目的である。これは、独国特許公開公報第102005003899号に示されるように、反応ユニット及び蒸留ユニットからなるカラムを使用する際に、非常にうまく起こる。しかしながら、本発明でも、反応に関与しない有機溶媒の使用が必要である。この溶媒、望ましくない、例えばトルエンなどの痕跡が、高い頻度で樹脂溶媒中に依然として存在しており、この結果として、様々な適用分野に制限をもたらす。
クロロシランと、アルコール及び水との反応において、廃水を回避又は最小限に抑えるために、形成された塩化水素を可能な限り完全に回収し、クロロシランの合成のために塩化水素を再利用することが目的である。これは、独国特許公開公報第102005003899号に示されるように、反応ユニット及び蒸留ユニットからなるカラムを使用する際に、非常にうまく起こる。しかしながら、本発明でも、反応に関与しない有機溶媒の使用が必要である。この溶媒、望ましくない、例えばトルエンなどの痕跡が、高い頻度で樹脂溶媒中に依然として存在しており、この結果として、様々な適用分野に制限をもたらす。
加水分解によってクロロシランから製造されたアルコキシシランは、クロロシランの合成に起因して、時にはかなりの量の塩素化炭化水素を含有することがある。中和又は蒸留よる除去によって、塩化物を減少する方法は公知である。独国特許登録公報第10332622号は、アルコキシラン中に存在し、塩化水素の形成の結果として、アルコキシシランの更なる処理に干渉する塩素化炭化水素の分離方法を説明している。この方法は複雑であり、それに応じて、製品のコストは高い。
本発明は、ヒドロキシ基とアルコキシ基とを有するシリコーン樹脂(S)の製造方法であって、
100重量部のアルコキシシランと、
アルコキシシランに基づいて10〜2000重量ppmのClを含有する0.01〜1重量部の炭化水素と、
水と、
を、0.1MPa及び20℃において水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒を使用しないで、少なくとも50℃において少なくとも30分間反応させる、製造方法を提供する。
100重量部のアルコキシシランと、
アルコキシシランに基づいて10〜2000重量ppmのClを含有する0.01〜1重量部の炭化水素と、
水と、
を、0.1MPa及び20℃において水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒を使用しないで、少なくとも50℃において少なくとも30分間反応させる、製造方法を提供する。
本方法において、炭化水素と結合した塩素は、反応条件下で塩化水素として除去される。この塩化水素及びそれらから形成された塩化物は、本方法において、加水分解及び縮合触媒としての機能を果たす。
アルコキシシランの加水分解による反応で形成されたアルコールは、反応混合物中に塩化物の良好な分散をもたらす。
この結果として、しばしば、使用又は処理に干渉する塩化炭化水素は、アルコキシシランの加水分解、及びその後の縮合などの反応のための触媒を形成するための処理に利用される。
シリコーン樹脂(S)を、トルエンなどの更なる溶媒の添加をしない方法で製造することができる。加水分解に関して問題になるアルコキシシランは、HClの実質的に完全な回収を伴ってクロロシランから製造されるので、全ての方法においてHClの損失はほとんどなく、廃水の無い手段で本方法を実行する可能性がある。加水分解中の方法により形成された酸性アルコールは、アルコキシシランを製造するために使用してもよい。
本反応は、バッチ式、及びまた連続式で実施してもよい。アルコキシシランを、好ましくはバッチ式操作中及び連続式操作反応器の始動の両方で最初に投入する。このようにして、アルコールと塩化物とを含有する出発混合物が生成される。最初に投入したアルコキシランは、好ましくは加水分解により形成されたアルコールの沸点よりも多くても5℃、特に多くても2℃より高いか若しくは低い温度に加熱されるか、又は少なくとも50℃、好ましくは少なくとも55℃、特に少なくとも60℃に加熱する。
水の必要量は、最初に投入したアルコキシシラン中で、好ましくは撹拌又はポンプ循環と共に計測することが好ましい。
形成されたアルコールを分離する蒸留は、好ましくは反応後に実施する。
バッチ式の方法の場合において、蒸留は、反応の時と同じ反応器で実施することができる。連続式の方法の場合において、反応生成物は、好ましくは第2の反応器に入り、好ましくは蒸留によって初めに濃縮される。
バッチ式の方法の場合において、蒸留は、反応の時と同じ反応器で実施することができる。連続式の方法の場合において、反応生成物は、好ましくは第2の反応器に入り、好ましくは蒸留によって初めに濃縮される。
バッチ式操作の場合において、揮発性成分の除去は、同じ反応器中若しくは更なる反応器中、又は短経路蒸発器を用いて実施することができる。連続式の方法の場合において、揮発性成分の除去は、第2の反応器中若しくは更なる反応器中、又は短経路蒸発器を用いて実施することができる。
このようにして、厳格な仕様範囲内で安定した生成物を製造することができる。
使用されるアルコキシシランは、好ましくは一般式(1):
RaSi(OR1)4−a (1)
(式中、
Rは、非置換又はClで置換されたC1〜C18の炭化水素基であり、
R1は、非置換又はClで置換されたC1〜C6のアルキル基であり、及び
aは、1、2又は3である)
を有する。
RaSi(OR1)4−a (1)
(式中、
Rは、非置換又はClで置換されたC1〜C18の炭化水素基であり、
R1は、非置換又はClで置換されたC1〜C6のアルキル基であり、及び
aは、1、2又は3である)
を有する。
好ましいアルコキシシランは、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン及びトリメチルエトキシシラン、並びにそれらの混合物である。好ましい混合物は、メチルトリメトキシシランとトリメチルメトキシシラン、及びメチルトリエトキシシランとトリメチルエトキシシランとである。
基Rとしては、C1〜C8のアルキル基、C1〜C8のアルケニル基及びフェニル基、特にメチル、エチル、ビニル及びフェニル基の炭化水素が好ましい。基R1は、n−プロピル、i−プロピル、エチル又はメチル基、特にメチル基であることが好ましい。
Cl含有炭化水素は、好ましくは1〜12個、特別に好ましくは2〜6個の炭素原子を含有する。Cl含有炭化水素の例は、クロロエタン、クロロプロパン、クロロブタン及びクロロペンタンである。
本方法において、0.02〜0.5重量部のCl含有炭化水素を反応させることが好ましい。
Cl含有炭化水素は、アルコキシシランに基づいて、好ましくは100〜1500重量ppm、特に200〜1100重量ppmのClを含有する。
本方法において、5〜20重量部、特に8〜15重量部の水を反応させることが好ましい。
0.10MPa及び20℃において、水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒としては、例えばペンタン、n−ヘキサン、ヘキサン異性体混合物、ヘプタン、オクタン、ナフサ、石油エーテル、ベンゼン、トルエン及びキシレンなどの炭化水素、並びに二硫化炭素及びニトロベンゼンである。本方法において、15〜60重量%のアルコール、特に40〜50%重量%のアルコールが、好ましくは使用される水の量に応じて、反応混合物中に形成される。
製造されるヒドロキシ基とアルコキシ基とを有するシリコーン樹脂(S)は、25℃において、好ましくは10〜1000mm2/s、特別に好ましくは15〜500mm2/s、特に15〜100mm2/sの動粘性係数を有する。
シリコーン樹脂(S)は、好ましくは0.01〜2重量%、特別に好ましくは0.02〜1重量%、特に0.05〜0.2重量%のヒドロキシ基を有する。
シリコーン樹脂(S)は、好ましくは1〜50重量%、特別に好ましくは5〜40重量%、特に10〜30重量%のアルコキシ基を有する。
本反応は、好ましくは少なくとも55℃かつ多くても180℃において行う。
それは、好ましくは40〜300分間で行う。
本反応は、好ましくは0.05〜0.5MPa、特に周囲圧力で行う。
それは、好ましくは40〜300分間で行う。
本反応は、好ましくは0.05〜0.5MPa、特に周囲圧力で行う。
上記の式中の上記の全ての記号は、互いに独立してそれらの意味を有する。全ての式において、ケイ素原子は4価である。
別段の指示がない限り、以下の実施例に示される全ての量及びパーセンテージは、重量によるものであり、全ての圧力は0.10MPa(abs)であり、並びに全ての温度は20℃である。
動粘度は、別段の指示がない限り、ASTM D7042に従って、Anton paarのSVM3000レオメーターで決定する。Anton paar粘度計SVM3000は、回転粘度計であり、スタビンガー測定原理に従って操作する。一定の回転速度で回転する管は、外管よりもゆっくりと回転する測定回転子が配置された試料によって満たされる。トルク及び回転速度が決定される。測定は、ニュートン範囲(newtonian range)の試料で実施する。特段の指示がない限り、報告した粘度は、25℃及び0.1MPaの大気圧である。
別段の指示がない限り、以下の実施例に示される全ての量及びパーセンテージは、重量によるものであり、全ての圧力は0.10MPa(abs)であり、並びに全ての温度は20℃である。
動粘度は、別段の指示がない限り、ASTM D7042に従って、Anton paarのSVM3000レオメーターで決定する。Anton paar粘度計SVM3000は、回転粘度計であり、スタビンガー測定原理に従って操作する。一定の回転速度で回転する管は、外管よりもゆっくりと回転する測定回転子が配置された試料によって満たされる。トルク及び回転速度が決定される。測定は、ニュートン範囲(newtonian range)の試料で実施する。特段の指示がない限り、報告した粘度は、25℃及び0.1MPaの大気圧である。
実施例1
含有量106ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1.5Lの四ツ口フラスコに入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、95gの部分的に脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物は、穏やかな還流下でさらに1時間撹拌した後、加水分解によって形成されたメタノールを蒸留で除去した。蒸留は2段階で実施した。大気圧でメタノールを、底部において145℃の温度まで追い出した。残留揮発分は、45分間にわたって145℃、80mberにおいて生じた。
最終生成物の動粘性係数は、25℃において16.5mm2/sである。最終生成物は、0.11%のヒドロキシ基及び31.2%のメトキシ基を含有した。
含有量106ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1.5Lの四ツ口フラスコに入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、95gの部分的に脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物は、穏やかな還流下でさらに1時間撹拌した後、加水分解によって形成されたメタノールを蒸留で除去した。蒸留は2段階で実施した。大気圧でメタノールを、底部において145℃の温度まで追い出した。残留揮発分は、45分間にわたって145℃、80mberにおいて生じた。
最終生成物の動粘性係数は、25℃において16.5mm2/sである。最終生成物は、0.11%のヒドロキシ基及び31.2%のメトキシ基を含有した。
実施例2
メチルトリメトキシシランの反応手順及び品質は実施例1に対応したが、粘度を僅かに増加させ、かつメトキシ基の含有量を僅かに減少させるために、脱イオン化された水の割合を95gから100gに増加させた。
最終生成物の動粘度係数は、25℃において26.3mm2/sである。最終生成物は、0.21%のヒドロキシ基及び28.7%のメトキシ基を含有した。
メチルトリメトキシシランの反応手順及び品質は実施例1に対応したが、粘度を僅かに増加させ、かつメトキシ基の含有量を僅かに減少させるために、脱イオン化された水の割合を95gから100gに増加させた。
最終生成物の動粘度係数は、25℃において26.3mm2/sである。最終生成物は、0.21%のヒドロキシ基及び28.7%のメトキシ基を含有した。
また、より高い塩素化炭化水素含有量を有するアルコキシシランの使用は、ヒドロキシ基の割合を大きく減少させることを可能にする。メチルトリメトキシシランは、個々の試験に使用した。
実施例3
含有量730ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1.5Lの四ツ口フラスコに入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、95gの部分的に脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物は、穏やかな還流下でさらに1時間撹拌した後、加水分解によって形成されたメタノールを蒸留で除去した。蒸留は2段階で実施した。大気圧でメタノールを、底部において145℃の温度まで追い出した。残留揮発分は、45分間にわたって145℃、80mberにおいて生じた。
最終生成物の粘度は、25℃において16.5mm2/sである。最終生成物は、0.05%のヒドロキシ基及び31.2%のメトキシ基を含有した。
含有量730ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1.5Lの四ツ口フラスコに入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、95gの部分的に脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物は、穏やかな還流下でさらに1時間撹拌した後、加水分解によって形成されたメタノールを蒸留で除去した。蒸留は2段階で実施した。大気圧でメタノールを、底部において145℃の温度まで追い出した。残留揮発分は、45分間にわたって145℃、80mberにおいて生じた。
最終生成物の粘度は、25℃において16.5mm2/sである。最終生成物は、0.05%のヒドロキシ基及び31.2%のメトキシ基を含有した。
実施例4
メチルトリメトキシシランの反応手順及び品質は実施例3に対応したが、粘度を僅かに増加させ、かつメトキシ基の含有量を僅かに減少させるために、脱イオン化された水の割合を95gから100gに増加させた。
最終生成物の動粘は、25℃において36.2mm2/sである。最終生成物は、0.03%のヒドロキシ基及び27.5%のメトキシ基を含有した。
メチルトリメトキシシランの反応手順及び品質は実施例3に対応したが、粘度を僅かに増加させ、かつメトキシ基の含有量を僅かに減少させるために、脱イオン化された水の割合を95gから100gに増加させた。
最終生成物の動粘は、25℃において36.2mm2/sである。最終生成物は、0.03%のヒドロキシ基及び27.5%のメトキシ基を含有した。
容量を増加し、生成物の特性を僅かに変えるために、上記バッチ式の方法は、2つの反応器に適用して、その結果として、実質的に連続的に進行させることができる。
加水分解反応は、第1の撹拌反応器で実施した。特定の滞留時間後、この加水分解生成物は、次の撹拌容器に投入され、大量のアルコールを大気下に追い出し、70〜90%の固体含有量を有する濃縮物を得ることができた。生成物を多かれ少なかれ濃縮することを可能にする条件は、固形分及び連続的に流入する加水分解物を介して設定した。最後の工程において、濃縮物を液化した。この目的のために、前述の加水分解反応を中断するか、又は2つの反応容器を操作した。これは、最終生成物得るために残留揮発分は、1つの容器内で生じるが、濃縮物を得るために蒸留は、1つの容器内で起こり得ることを意味する。この結果として、連続式の方法が可能となる。
連続式の方法の実施例
実施例5
含有量279ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1Lの反応器に入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、97.5gの脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物を、穏やかな還流下でさらに30分間撹拌した後、次の2Lの撹拌容器にあふれ出た物を開放した。350mLの充填レベルに達した後、加熱を開始した。695g/hのシラン メチルトリメトキシシラン及び97.5g/hの水の導入によって、反応器1の充填レベルを800mLで一定に保つが、生成物の濃度は、底部において70〜72℃の温度で次の撹拌容器中に生じたものである。縮合に必要な触媒が十分に分散されて、効果的になることができるので、反応器1から到着する加水分解物は、濃縮物の液面よりもはるかに下に導入される。1400mLの濃縮物に達した後、加水分解を中断した。濃縮物は、82.9%の濃度を有し、この時点では、依然として21.4ppmのHClを含有していた。残留揮発分及び関連する脱酸は、80〜100mberの圧力及び145℃の温度で45分間にわたって実施した。
最終生成物の動粘性係数は、25℃において26.5mm2/sである。最終生成物は、0.11%のヒドロキシ基及び29.8%のメトキシ基を含有した。反応器1の目印は、
実施例5
含有量279ppmの炭素に結合した塩素を有する695gのメチルトリメトキシシランを、撹拌機、温度計、窒素フラッシュ、加熱装置、コンデンサー及び注入管を備えた1Lの反応器に入れ、撹拌し、そして60℃に加熱した。この温度において、97.5gの脱イオン化された水を、生成物中に深く浸かった注入管を介して20〜30分間にわたって加えた。反応混合物を、穏やかな還流下でさらに30分間撹拌した後、次の2Lの撹拌容器にあふれ出た物を開放した。350mLの充填レベルに達した後、加熱を開始した。695g/hのシラン メチルトリメトキシシラン及び97.5g/hの水の導入によって、反応器1の充填レベルを800mLで一定に保つが、生成物の濃度は、底部において70〜72℃の温度で次の撹拌容器中に生じたものである。縮合に必要な触媒が十分に分散されて、効果的になることができるので、反応器1から到着する加水分解物は、濃縮物の液面よりもはるかに下に導入される。1400mLの濃縮物に達した後、加水分解を中断した。濃縮物は、82.9%の濃度を有し、この時点では、依然として21.4ppmのHClを含有していた。残留揮発分及び関連する脱酸は、80〜100mberの圧力及び145℃の温度で45分間にわたって実施した。
最終生成物の動粘性係数は、25℃において26.5mm2/sである。最終生成物は、0.11%のヒドロキシ基及び29.8%のメトキシ基を含有した。反応器1の目印は、
Claims (6)
- ヒドロキシ基とアルコキシ基とを有するシリコーン樹脂(S)の製造方法であって、
100重量部のアルコキシシランと、
アルコキシシランに基づいて10〜2000重量ppmのClを含有する0.01〜1重量部の炭化水素と、
水と、
を、0.1MPa及び20℃において水に最大で1重量%まで溶解する更なる有機溶媒を使用しないで、少なくとも50℃において少なくとも30分間反応させる、製造方法。 - 前記アルコキシシランを初期に投入する、請求項1に記載の方法。
- 形成されたアルコールを分離する蒸留を、前記反応後に実施する、請求項1又は2に記載の方法。
- 使用されるアルコキシシランが、一般式(1):
RaSi(OR1)4−a (1)
(式中、
Rは、非置換又はClで置換されたC1〜C18の炭化水素基であり、
R1は、非置換又はClで置換されたC1〜C6のアルキル基であり、及び
aは、1、2又は3である)
を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。 - 前記シリコーン樹脂(S)が、0.01〜2重量%のヒドロキシ基を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シリコーン樹脂(S)が、1〜50重量%のアルコキシ基を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
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