JP2011001456A - ポリオルガノシロキサンの製造方法、組成物の製造方法、組成物の硬化方法および積層体の製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサンの製造方法、組成物の製造方法、組成物の硬化方法および積層体の製造方法 Download PDF

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正法 鈴木
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彰 元永
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英昭 桑野
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Abstract

【課題】ポリオルガノシロキサンの簡便な製造方法、そのポリオルガノシロキサンを含む組成物の製造方法、その組成物の硬化方法およびその組成物を基材上に塗布して硬化した、外観、硬度、耐擦傷性などの物性が良好なハードコート層を含む積層体の製造方法を提供することである。
【解決手段】アルコキシシランに水を加えて、20℃以上100℃以下の温度で加水分解縮合するポリオルガノシロキサンの製造方法であって、該アルコキシシランは、塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるメチルトリメトキシシランを含み、該アルコキシシランの使用量に対する、該メチルトリメトキシシランの使用量は60モル%以上100モル%以下であり、該アルコキシシランの加水分解性基の量に対する、該水の使用量のモル比は1.0以上5.0以下である、ポリオルガノシロキサンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオルガノシロキサンの製造方法、そのポリオルガノシロキサンを含む組成物の製造方法、その組成物の硬化方法、および、その組成物を硬化したハードコート層を含む積層体の製造方法に関する。
ポリオルガノシロキサンの合成法の一つに、アルコキシシランの加水分解縮合反応を用いる方法がある。前記アルコキシシランは、対応するクロロシランとアルコールとの反応により合成する方法が一般的である。この反応では、目的とするアルコキシシランと共に塩酸が生成するため、アルコキシシランの蒸留精製の際に塩酸がアルコキシシランに極微量混入することがある。また、アルコキシシランの蒸留精製の際に、未反応のクロロシランが混入することがある。ポリオルガノシロキサンの合成時にこうしたアルコキシシランを用いると、この残留したクロロシランが反応系中の水と速やかに反応して、シラノールおよび塩酸を生成する。これらの塩酸が反応系中に存在するため、前記アルコキシシランの加水分解縮合反応では、反応混合液中のpH値が小さくなる。アルコキシシランの加水分解反応速度、縮合反応速度は、いずれも反応系中のpHに大きく依存する。pHが小さい場合、得られたポリオルガノシロキサンは線状の形態になり、分子量に対して縮合度が大きくなる。また、3量体以上の環状体が生成することがある。こうしたポリオルガノシロキサンを用いると、分子量に対して縮合度が大きいため、ポリオルガノシロキサン1分子あたりのシラノール含有量が少なくなり、ポリオルガノシロキサン分子間の縮合が充分に進行しない。また、環状体が存在する場合は、環状体自体の反応性が低いために、ポリオルガノシロキサン分子間の反応を阻害することがある。さらに、環状体の環構造が柔軟であるため、ポリオルガノシロキサンと縮合したとしても、高硬度のハードコート層を得ることが困難になることがある。さらに、塩酸存在下でポリオルガノシロキサンを保存すると、保存中にシラノールの縮合反応が進行するため、貯蔵安定性が劣る場合がある。
このため、塩酸により反応系が酸性になることを防ぐ方法として、ジアルキルジアルコキシシラン中に含有する塩素分を100ppm以下とするポリオルガノシロキサンの製造方法が知られている(特許文献1)。
特開平08−113649号公報
ジアルキルジアルコキシシランのみを加水分解縮合してポリオルガノシロキサンを合成し、そのポリオルガノシロキサンを用いてハードコート層を形成すると、ゴム状になることがあり、高硬度のハードコート層を得ることが困難なことがあった。
このため本発明の目的は、シラノール含有量が多く、比較的低分子量で、分子量分布が制御され、かつ貯蔵安定性に優れたポリオルガノシロキサンの簡便な製造方法、そのポリオルガノシロキサンを含む組成物の製造方法、その組成物の硬化方法、およびその組成物を基材上に塗布して硬化した、外観、硬度、耐擦傷性などの物性が良好なハードコート層を含む積層体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題の解決を目的とし、シラノール含有量が多く、比較的低分子量で、分子量分布が制御され、貯蔵安定性に優れ、かつ形成したハードコート層の耐擦傷性などの物性が良好なポリオルガノシロキサンの簡便な製造方法を開発するため、鋭意研究を重ねた結果、ポリオルガノシロキサンの製造方法の出発原料であるアルコキシシランの1つとして、塩酸およびクロロシランの含有量が少ない、すなわち、塩素イオン含有量が特定の範囲であるメチルトリメトキシシランを用いることにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明に至った。
すなわち、本発明により、アルコキシシランに水を加えて、20℃以上100℃以下の温度で加水分解縮合するポリオルガノシロキサンの製造方法であって、
該アルコキシシランは、塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるメチルトリメトキシシランを含み、
該アルコキシシランの使用量に対する、該メチルトリメトキシシランの使用量は60モル%以上100モル%以下であり、
該アルコキシシランの加水分解性基の量に対する、該水の使用量のモル比は1.0以上5.0以下である、
ポリオルガノシロキサンの製造方法が提供される。
また、本発明により、前記ポリオルガノシロキサンの製造方法で製造されたポリオルガノシロキサンと、熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤とを混合する熱または活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法が提供される。
さらに、本発明により、前記組成物の製造方法で製造された組成物を、熱および活性エネルギー線の少なくとも一方で硬化させる硬化方法が提供される。
また、本発明により、前記組成物の製造方法で製造された組成物を基材上に塗布して硬化したハードコート層を含む積層体の製造方法が提供される。
本発明により、シラノール含有量が多く、比較的低分子量で、分子量分布が制御され、かつ貯蔵安定性に優れたポリオルガノシロキサンの簡便な製造方法、そのポリオルガノシロキサンを含む組成物の製造方法、その組成物の硬化方法、およびその組成物を基材上に塗布して硬化した、外観、硬度、耐擦傷性などの物性が良好なハードコート層を含む積層体の製造方法が提供される。
本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法は、ポリオルガノシロキサンを、塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるメチルトリメトキシシランを用いて合成することを特徴とする。また、本発明の製造方法で製造される組成物は、前記ポリオルガノシロキサンを含有することを特徴とし、その組成物を熱および活性エネルギー線の少なくとも一方を用いる本発明の硬化方法により硬化し、硬化物とする。そして、前記硬化物からなるハードコート層を含む積層体を製造する。
以下に本発明を詳細に説明する。
<ポリオルガノシロキサンの製造方法>
(ポリオルガノシロキサン)
本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法は、メチルトリメトキシシラン中の塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるメチルトリメトキシシランを含むアルコキシシランを加水分解縮合反応させることでポリオルガノシロキサンを合成する。
(アルコキシシラン)
本発明に用いることができるアルコキシシランとしては、下記式(1)に示すものが挙げられる。
1 nSi(OR24-n (1)
(式(1)中、R1は炭素数1以上10以下の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数5以上10以下の置換もしくは無置換のシクロアルキル基、炭素数6以上10以下の置換もしくは無置換のアリール基、および不飽和基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基もしくはハロゲン基を有する基、からなる群から選ばれる1種の基;R2は炭素数1以上5以下のアルキル基を表し、nは0以上3以下の整数である。R1が複数ある場合、複数のR1は互いに同一であっても、少なくとも1つが異なっていてもよい。R2が複数ある場合、複数のR2は互いに同一であっても、少なくとも1つが異なっていてもよい。)
1の炭素数1以上10以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。また、R1の炭素数1以上10以下の置換アルキル基としては、前記炭素数1以上10以下のアルキル基に、ハロゲン基等の置換基を有するアルキル基が挙げられる。
1の炭素数5以上10以下のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基などが挙げられる。また、R1の炭素数5以上10以下の置換シクロアルキル基としては、前記炭素数5以上10以下のシクロアルキル基に、ハロゲン基等の置換基を有するシクロアルキル基が挙げられる。
1の炭素数6以上10以下のアリール基としては、フェニル基、トリル基などが挙げられる。また、R1の炭素数6以上10以下の置換アリール基としては、前記炭素数6以上10以下のアリール基に、ハロゲン基等の置換基を有するアリール基が挙げられる。
1の不飽和基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基もしくはハロゲン基を有する基としては、特に限定はされないが、容易かつ安価に入手または製造できる点で、下記式(2)〜(10)で示される基から選ばれる少なくとも1種の基を含む一価の有機基が好ましい。
Figure 2011001456
(式(2)〜(10)中、R3は水素原子またはメチル基;R4は炭素数1以上15以下の二価の有機基;R5は炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数6以上10以下のアリール基または炭素数1以上10以下のアシル基である)。
4の具体例としては、たとえば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、置換プロピレン基、置換ブチレン基、置換ヘキシレン基、ペンタメチレン基、ヘプタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、エチルエチレン基、2−メチルテトラメチレン基、3−メチルテトラメチレン基などの直鎖状または分岐状の炭素数1以上10以下の、アルキレン基および置換アルキレン基、炭素数6以上10以下のフェニレン基および置換フェニレン基、式:−CH2CHR6−(OCH2CHR6m−(mは1以上4以下の整数、R6はHまたはCH3)のように例示されたアルキレン基における炭素鎖が任意の位置で酸素原子により中断された炭素数4以上15以下のオキシアルキレン基等の基、−(CH2k−NH−(CH2l−(kおよびlはいずれも1以上3以下の整数)で示される基、が挙げられる。
前記式(2)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルフェニルジメトキシシラン等である。
前記式(3)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン等である。
前記式(4)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、1−ヘキセニルトリメトキシシラン、1−オクテニルトリメトキシシラン、ビニロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ビニルフェニルトリメトキシシラン、3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリメトキシシラン等である。
前記式(5)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン等である。
前記式(6)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等である。
前記式(7)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−(トリエトキシシリルプロピル)尿素等である。
前記式(8)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−アミノメチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等である。
前記式(9)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等である。
前記式(10)で示される基を有するアルコキシシランの具体例は、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロエチルトリメトキシシラン、クロロメチルジメチルエトキシシラン、クロロメチルメトキシジメチルシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロプロピルトリエトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン等である。
2の炭素数1以上5以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。
式(1)の具体例としては、前記式(2)〜(10)で示される基を有するアルコキシシランの具体例以外にも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で使用することができ、あるいは、2種以上併用することができる。
一般式(1)で示されるアルコキシシランのうち、nが0または1であるアルコキシシランは、加水分解縮合速度が速く、容易に入手できるため好ましい。特に、加水分解縮合速度が速く、生成したR2OHを系外に容易に除去できる点で、R2がメチル基またはエチル基であるものが好ましい。
(メチルトリメトキシシラン)
本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法に使用するアルコキシシランはメチルトリメトキシシランを含む。前記メチルトリメトキシシランは、クロロシランの残留を防ぐために、クロロシランを経由しない方法で合成したものを用いるか、またはクロロシランを経由した方法で合成したものを精密蒸留もしくは塩基性固体触媒による処理を行って精製したものを用いる。前記精密蒸留方法としては、精留塔を用い、2回以上蒸留操作を行う方法が挙げられる。また、前記塩基性固体触媒による処理方法としては、メチルトリメトキシシラン100g(100質量部)に対し、含水量が1質量ppm以下であるアニオン(塩基性イオン)交換樹脂もしくはアルミナなどの塩基性固体触媒を1g(1質量部)添加し、室温で6時間撹拌した後にアニオン交換樹脂を濾別する方法が挙げられる。また、そのアニオン交換樹脂に関しては、Cl型のものはOH型に変換してから使用する。
(メチルトリメトキシシランの使用量)
また、前記メチルトリメトキシシランは、全アルコキシシランの使用量に対して、60モル%以上100モル%以下(計算式:(メチルトリメトキシシランの使用量(mol)×100)/全アルコキシシランの使用量(mol))用いる。アルコキシシラン中のメチルトリメトキシシランの含有量が60モル%以上である場合は、そのアルコキシシランを加水分解縮合して合成したポリオルガノシロキサンを用いて作製したハードコート層は、高硬度となる。さらに、全アルコキシシランの使用量に対する、メチルトリメトキシシランの使用量は、密着性と耐擦傷性の両立の観点から、70モル%以上であることが好ましい。
(塩素イオン含有量)
前記メチルトリメトキシシランは、メチルトリメトキシシラン中の塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるものを用いる。メチルトリメトキシシラン中の塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上であれば、反応溶液中のpH値が大きくなること(塩基性)により生じるポリオルガノシロキサンの分子量の増大や、それに伴うポリオルガノシロキサン分子中のシラノール含有量の減少による分子同士の縮合反応が充分に進行しなくなることを防ぐことができ、その結果、そのポリオルガノシロキサンを用いて作製したハードコート層が脆くなることを防ぐことができる。また、メチルトリメトキシシラン中の塩素イオン含有量が3.0質量ppm以下であれば、反応溶液中のpH値が小さくなること(酸性)により生じる環状分子の生成や、それに伴うポリオルガノシロキサン分子同士の縮合反応の阻害を防ぐことができ、また、縮合反応で被膜に取り込まれた場合の柔軟化を防ぐことができる。その結果、高硬度なハードコート層を得ることができる。
さらに、塩素イオン含有量は分子量分布制御の観点から、0.10質量ppm以上2.0質量ppm以下であるものを用いることが好ましい。なお、メチルトリメトキシシラン中の塩素イオン含有量は、メチルトリメトキシシランを加水分解した後に、イオンクロマトグラフィーにより測定することができる。また、塩素イオン含有量(質量ppm)は、メチルトリメトキシシランに対する、塩素イオンの百万分率((塩素イオン×百万)/メチルトリメトキシシラン)を表す。
(水の使用量)
前記アルコキシシランの加水分解反応では、アルコキシシランに水を加えて反応を行うが、アルコキシシランの加水分解性基の使用量に対する、水の使用量のモル比(水の使用量(mol)/アルコキシシランの加水分解性基の使用量(mol))は、1.0以上5.0以下である。加水分解反応に用いる水の量のモル比が5.0以下の場合は、ハードコート層に残存する水の量が多いことによる耐候性の低下を防ぐことができる。また、加水分解に用いる水の量のモル比が1.0以上の場合は、加水分解反応が充分に進行する。さらに、アルコキシシランの加水分解性基の使用量に対する、加える水の量のモル比は、加水分解反応を充分に進行させ、かつハードコート層中に残存する水を少なくする観点から、1.0以上4.0以下が好ましい。また、加水分解反応と縮合反応の速度比の観点から、1.5以上2.5以下が特に好ましい。なお、アルコキシシランの加水分解性基とは、加水分解反応の際のアルコキシシランの反応基であるアルコキシ基を意味する。また、上記アルコキシシランの加水分解性基の使用量(mol)とは、アルコキシシランの使用量(mol)にアルコキシ基(官能基)数を乗じた値を意味する。なお、水はイオン交換水であることが好ましい。
(反応温度)
さらに、本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法では、20℃以上100℃以下の温度で、加水分解縮合反応を行う。また、前記温度は20℃以上95℃以下が好ましい。反応温度が100℃以下の場合は、ポリオルガノシロキサンの縮合が過度に進行することを防ぎ、ゲル化する確率を下げることができる。また、反応温度が20℃以上の場合は、充分な加水分解反応速度、縮合反応速度を得ることができる。また、反応温度は、用いる溶媒の沸点の観点から、20℃以上90℃以下が特に好ましい。
(反応時間)
本発明のポリオルガノシロキサンの製造方法では、12時間以下の時間で、加水分解縮合反応を行うことが好ましい。また、前記時間は1分以上10時間以下がより好ましい。反応時間が1分以上の場合は、用いた試薬が完全に混合して、ハードコート層が非常に均一になる。また、反応温度が12時間以下の場合は、製品の生産性を特に良くすることができる。また、反応時間は、生産性の観点から、5分以上9時間以下が特に好ましい。
(溶媒)
加水分解縮合反応時には、固形分濃度調整、分散安定性向上等を目的として、有機溶媒を含有させることが好ましい。
前記有機溶媒としては、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、セロソルブ類および芳香族化合物類が挙げられる。
さらに、具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、2−メトキシエチルアルコール、2−エトキシエチルアルコール、2−(メトキシメトキシ)エチルアルコール、2−ブトキシエチルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロピルアルコール、1−エトキシ−2−プロピルアルコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、グリセリンエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが挙げられる。これらの有機溶媒は1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
有機溶媒の配合量は、ポリオルガノシロキサンの固形分濃度が5質量%以上50質量%以下になるように用いるのが好ましい。上記固形分濃度とは、原料として用いたアルコキシシランが100%加水分解縮合したと仮定した場合に生成した固体(ポリオルガノシロキサンの固形分)の質量(すなわち、ポリオルガノシロキサンの理論収量)の、ポリオルガノシロキサン溶液の質量に対する比である。溶媒の配合量は、固形分濃度が10質量%以上35質量%以下になるよう用いるのがより好ましい。その下限は得られたハードコート層に厚みを付与する点で意義があり、その上限は溶液の粘度調整の観点から意義がある。
(添加剤)
アルコキシシランの加水分解縮合反応には、重合禁止剤を添加することができる。アルコキシシランとして不飽和基を有するものを用いた場合、重合禁止剤はアルコキシシランの有する不飽和基が重合するのを防ぐのに有効であり、具体的には、ハイドロキノンおよびハイドロキノンモノメチルエーテル等を使用できる。
<組成物の製造方法>
本発明の組成物の製造方法は、前記ポリオルガノシロキサンと、熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤とを混合する熱または活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法である。
(組成物)
前記組成物は、前記ポリオルガノシロキサンを含有する。また、前記組成物は、前記ポリオルガノシロキサンおよび、熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤を含有する。なお、例えば前記組成物は、ポリオルガノシロキサンの他に適宜添加剤を加えることで製造することができる。
(熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤)
前記組成物は、硬化を促進するために、熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤を含む。
前記熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩およびアンモニウム塩化合物等が挙げられる。さらに具体例としては、市販の
「イルガキュア250」(チバ・ジャパン(株)製、商品名)、
「アデカオプトマーSP−150」、「アデカオプトマーSP−170」(旭電化工業(株)製、商品名)、
「サイラキュアUVI−6970」、「サイラキュアUVI−6974」、「サイラキュアUVI−6990」、「サイラキュアUVI−6950」、「サイラキュアUVI−6992」(米国ユニオンカーバイド社製、商品名)、
「サイラキュアUVI−6992」(ダウケミカル日本(株)製、商品名)、
「DAICAT II」(ダイセル化学工業社製、商品名)、
「UVAC1591」(ダイセル・サイテック(株)社製、商品名)、
「CI−2734」、「CI−2855」、「CI−2823」および「CI−2758」(以上、日本曹達(株)製、商品名)、
「サンエイドSI−60L」、「SI−80L」、「SI−85L」、「SI−100L」、「SI−110L」、「SI−145L」、「SI−150L」、「SI−160L」、「SI−180L」、「SI−15H」、「SI−20H」、「SI−25H」、「SI−40H」、「SI−50H」(三新化学工業(株)製、商品名)、
「CPI−100P」、「CPI−101A」(サンアプロ(株)、商品名)、
「MPI−103」、「MPI−105」、「MPI−109」「MDS−103」「MDS−105」(みどり化学(株)製、商品名)、
等を挙げることができる。これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。なお、これらのカチオン重合開始剤は、熱のみ、または活性エネルギー線のみでもカチオン種を発生し、硬化することができる。
熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤の配合量は、特に限定されないが、前記ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下が好ましい。その配合量が0.01質量部以上であれば、熱や活性エネルギー線の照射によって、組成物は容易に硬化し、耐擦傷性が特に良好なハードコート層が得られる傾向にある。また、10質量部以下であれば、組成物が硬化したハードコート層は、特に着色もなく、表面硬度や耐擦傷性が特に良好な物性となる傾向にある。さらに、硬化性が特に良好である点、および特に良好な被膜外観のハードコート層が得られる点から、その配合量は0.05質量部以上5質量部以下がより好ましい。
(配合剤)
前記組成物には、本発明の効果を妨げない範囲内で、他の反応性化合物を含有することができる。前記反応性化合物の具体例としては、カチオン重合可能な、エポキシ化合物およびビニルエーテル化合物などを挙げることができる。
また、前記組成物には、ラジカル重合性二重結合含有モノマー、光感応性ラジカル重合開始剤および高分子化合物を含有することができる。
さらに、前記組成物には、その他必要に応じて、ポリマー微粒子、コロイド状シリカ、コロイド状金属、光増感剤(例えば、アントラセン系化合物、チオキサントン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフタレン系化合物およびピレン系化合物等)、充填剤、染料、顔料、顔料分散剤、流動調整剤、レベリング剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、熱感応性ラジカル重合開始剤および熱感応性カチオン重合開始剤などを配合することができる。配合量に関しては、適宜選択できる。
・エポキシ化合物
前記エポキシ化合物は、分子内にエポキシ基を含有するものであれば特に限定されない。その具体例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルエーテル、ソルビトールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルアミン、ジグリシジルベンジルアミン、フタル酸ジグリシジルエステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ブタジエンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキセンカルボン酸とエチレングリコールとのジエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンオールエポキシドグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とエチレンオキサイドとの付加物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂およびクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などを挙げることができる。この中でも、硬化速度が優れて速く、得られるハードコート層の耐擦傷性が特に良好な点から、分子内に2個以上のエポキシ基を含有する芳香族エポキシ化合物が好ましい。また、エポキシ化合物は1種類を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
・ビニルエーテル化合物
前記ビニルエーテル化合物は、分子内にビニルエーテル基を含有する化合物である。ビニルエーテル化合物の具体例としては、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,9−ノナンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルおよびペンタエリスリトールテトラビニルエーテルなどを挙げることができる。ビニルエーテル化合物は1種類を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
・ラジカル重合性二重結合含有モノマー
前記ラジカル重合性二重結合含有モノマーは、ラジカル重合性二重結合を有していればその構造は特に限定されない。
しかし、重合速度が優れて速いという点から、分子内にアクリロイル基またはメタクリロイル基を含有する単官能または多官能(メタ)アクリレート化合物が好ましい。
単官能(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートおよびフォスフォエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
多官能(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−プロパン、ビス[4−(メタ)アクリロイルチオフェニル]スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−スルフォン、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−スルフィド、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニルプロパン]、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ−ルメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、硬化性が特に良好な点、および得られるハードコート層の耐擦傷性が優れている点から、多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。さらに、ラジカル重合性二重結合含有モノマーは、1種類を単独で使用してもよいし、数種類を混合して使用してもよい。
・光感応性ラジカル重合開始剤
前記光感応性ラジカル重合開始剤は、可視光線および紫外線等の活性エネルギー線に感応して活性ラジカル種を発生し、ラジカル重合性二重結合含有モノマーの重合を開始する成分である。光感応性ラジカル重合開始剤の具体例としては、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1,2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等を挙げることができる。
また、前記光感応性ラジカル重合開始剤としては、硬化速度の観点から、メチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンジルジメチルケタールおよび2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドがより好ましい。これらの光感応性ラジカル重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
光感応性ラジカル重合開始剤の配合量は、特に限定されないが、活性エネルギー線照射による硬化速度の観点から、ラジカル重合性二重結合含有モノマー100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、得られるハードコート層の耐擦傷性の観点から、ラジカル重合性二重結合含有モノマー100質量部に対して、10質量部以下が好ましい。また、より好ましくは、0.05質量部以上5質量部以下である。
・高分子化合物
前記組成物は、さらに高分子化合物を含有することが好ましい。高分子化合物を前記組成物に配合することで、その組成物を用いて形成したハードコート層に柔軟性が付与され、クラックの発生が抑制される。高分子化合物としては、例えば、アクリル系ポリマー、ビニル系ポリマー、エーテル系ポリマーおよびポリジアルキルシロキサン(シリコーン樹脂)等を挙げることができる。また、この高分子化合物の中でも、エーテル系ポリマーを用いることが好ましく、エーテル系ポリマーの具体例としてはポリエチレングリコールを挙げることができる。
高分子化合物の配合量は、特に限定されないが、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して、50質量部以下が好ましく、1質量部以上10質量部以下がより好ましい。
・コロイド状シリカ
前記コロイド状シリカとしては、例えば、シリカ微粒子が水に均一分散した水性シリカゾルおよび分散溶媒に均一分散したオルガノシリカゾルを挙げることができる。
前記分散溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールおよびエチレングリコール等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン類、
酢酸メチル、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、
ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、
エチレングリコールモノアルキルエーテルおよびプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のグリコールエーテル類、
等を挙げることができる。また、上記分散溶媒は1種を単独で、または2種以上を併用して使用することができる。
さらに、前記コロイド状シリカの数平均粒子径は5nm以上200nm以下が好ましい。数平均粒子径5nm以上のコロイド状シリカを使用することで、ハードコート層に優れた耐擦傷性と硬度を付与できる。また、数平均粒子径200nm以下のコロイド状シリカを使用することで、ハードコート層の透明性の低下を優れて抑制できる。また、コロイド状シリカの数平均粒子径は、10nm以上100nm以下がより好ましい。なお、数平均粒子径の測定方法としては、例えば、電子顕微鏡観察による方法が挙げられる。
(有機溶媒)
ポリオルガノシロキサンを含む組成物は、固形分濃度調整、分散安定性向上、塗布性向上および基材への密着性向上等を目的として、有機溶媒を含有することができる。
前記有機溶媒としては、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、セロソルブ類および芳香族化合物類が挙げられる。
さらに、具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、2−メトキシエチルアルコール、2−エトキシエチルアルコール、2−(メトキシメトキシ)エチルアルコール、2−ブトキシエチルアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロピルアルコール、1−エトキシ−2−プロピルアルコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、グリセリンエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが挙げられる。これらの有機溶媒は1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
有機溶媒の配合量は、ポリオルガノシロキサン100質量部に対して0質量部以上1,000質量部以下が好ましく、0質量部以上100質量部以下がより好ましい。有機溶剤の配合量が1,000質量部以下であれば、組成物中の固形分の割合が低くなることにより、塗膜が薄くなることを優れて防ぐことができ、耐擦傷性が特に良好なハードコート層が得られる傾向にある。
<ハードコート層を含む積層体の製造方法>
本発明で製造される組成物を基材上に塗布して硬化したハードコート層を含む積層体の製造方法を以下に説明する。ハードコート層は基材表面に直接設けることもできるが、その限りではなく、基材表面に中間層が形成され、中間層表面にハードコート層が設けられた構造も使用できる。
(基材)
本発明で製造される組成物は、塗装材やインキ材等として基材の表面に、または中間層を介して塗布された後に、熱および活性エネルギー線の少なくとも一方により硬化される。
本発明に使用される基材としては、例えば、金属板および金属缶等の金属材料、紙および木質材等の天然材料、セラミック等の無機質材、アクリル樹脂およびポリカーボネート樹脂等のプラスチック成形物、PETおよびポリオレフィン等のフィルム、ならびに、電着塗装板およびラミネート板等の複合材料、が挙げられる。
前記組成物を基材の表面等に塗布する方法としては、例えば、バーコート法、スプレー法、ロールコーター法、グラビアコーター法、フレキソ法、スクリーン法、スピンコーター法、フローコーター法および静電塗装法等の公知の方法が挙げられる。
(硬化方法)
本発明の硬化方法は、基材の表面等に塗布された前記組成物を、加熱および活性エネルギー線照射の少なくとも一方で硬化させる方法である。
・加熱方法
加熱方法としては、例えば、赤外線ヒーターによる照射方法および熱風による循環加熱方法を用いることができる。
加熱温度としては、基材表面等に塗布された組成物の温度が50℃以上120℃以下となる加熱温度が好ましい。また、加熱時間としては、0.5分以上3,600分以下が好ましい。より好ましくは、1分以上360分以下、さらに好ましくは5分以上180分以下である。
・活性エネルギー線
本発明に使用される活性エネルギー線としては、例えば、熱線、真空紫外線、紫外線および可視光線が挙げられる。
活性エネルギー線の具体例としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、白熱電球、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマーレーザーおよび太陽光を光源とする光が挙げられる。
これらの中で、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯およびメタルハライドランプを光源とした光が好ましい。
また、活性エネルギー線は1種を単独で、または2種以上を併用して使用できる。
活性エネルギー線の照射時間および照射エネルギー照射量に関連して言えば、例えば、紫外線を照射する場合においては、積算光量は100mJ/cm2以上5,000mJ/cm2以下が好ましい。
・併用方法
本発明においては、組成物を活性エネルギー線照射により硬化する際に、必要に応じて加熱方法による硬化(加熱硬化)を併用することができる。
加熱硬化を併用する際の加熱硬化時期としては、必要に応じて、活性エネルギー線照射前、活性エネルギー線照射と同時、または活性エネルギー線照射後、のいずれかの時期の少なくとも1時期を選択することができる。
また、加熱硬化を併用する際の加熱時間は、活性エネルギー線照射前の場合は1分以上20分以下、活性エネルギー線照射と同時の場合は0.2分以上10分以下、および活性エネルギー線照射後の場合は1分以上60分以下が好ましい。
さらに、加熱硬化を併用する際の加熱温度は、活性エネルギー線照射前、活性エネルギー線照射と同時、活性エネルギー線照射後の場合のいずれも、20℃以上200℃以下が好ましい。基材の耐熱性の観点から、20℃以上150℃以下がより好ましい。
(ハードコート層)
ハードコート層は、前記ポリオルガノシロキサンを含有する組成物を、基材の表面等に塗布し、熱および活性エネルギー線の少なくとも一方を用いて硬化した硬化物からなる。
前記ハードコート層の厚みは特に限定されないが、通常、0.5μm(単位)以上100μm(単位)以下程度である。
(積層体)
本発明で製造される積層体は、前記ハードコート層が基材の表面等に積層されたものであり、用途に応じて適正な基材を選択することにより種々の用途に適用することができる。また、積層体は、上記ハードコート層以外に中間層を含むことができる。
(中間層)
前記積層体には、基材とハードコート層の間に中間層を設けることができる。この中間層の形成に用いる組成物は、多官能(メタ)アクリレートと熱または活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤とを含む組成物であることが好ましい。
中間層に用いる多官能(メタ)アクリレートとは、具体的には、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。その具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
特に、組成物の光重合成やハードコート層の耐擦傷性等の点から、3官能以上のアクリレートを用いることが好ましい。具体的には、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性字ペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等が好ましい。
多官能(メタ)アクリレートは、一種を単独で用いても良いし、二種以上を混合して用いても良い。
中間層に用いる熱または活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤は、熱または活性エネルギー線に感応してラジカルを発生するものであり、従来知られる各種のものが使用できる。
熱または活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインモノエチルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1,1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−ベンジルメチルケタール、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、カンファーキノン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピロリル−1−フェニル)チタニウム等が挙げられる。
これらの中でも、特に、メチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1,1−オン、ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドが好ましい。
熱または活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤は、一種を単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
熱または活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤の配合量は、多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下が好ましい。この配合量が0.01質量部位上であると特に良好な硬化性が得られ、10質量部以下であると着色が優れて少ない被膜が得られる傾向がある。
中間層用組成物は、さらに、必要に応じて、単官能(メタ)アクリレート、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤類、有機溶媒等を含んでいても良い。
単官能(メタ)アクリレートを多官能(メタ)アクリレートと共に中間層用組成物に配合することにより、硬化性、コーティング性、被膜物性を容易に調整することができる。単官能(メタ)アクリレートとは、具体的には、分子内に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。単官能(メタ)アクリレートは、一種を単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
単官能(メタ)アクリレートの配合量は、中間層の多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、5質量部以上200質量部以下が好ましい。この配合量が5質量部以上であれば、基材密着性の向上や被膜外観向上の点で効果がある。また、200質量部以下であれば、硬化性や被膜硬度を特に低下させずに密着性、外観に優れた被膜を得ることができる。
紫外線吸収剤を中間層用組成物に配合することで、基材を紫外線による劣化から優れて保護することができる。特に、耐候性が劣る樹脂製の基材(例えばポリカーボネート)を用いる場合は、中間層用組成物に紫外線吸収剤を配合することが好ましい。例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、無機系、紫外線吸収性官能基を高分子鎖に取り込んだ高分子系などのいずれの紫外線吸収剤も使用できる。紫外線吸収剤の具体例としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’− ジヒドロキシ−4,−メトキシベンゾフェノン、2,2’− ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tertブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンゾトリアゾール骨格あるいはベンゾフェノン骨格を構造内に有するアクリル樹脂系高分子紫外線吸収剤またはアクリルウレタン樹脂系高分子紫外線吸収剤が挙げられる。なお、高分子紫外線吸収剤としては、分子量3,000以上3,000,000以下のものが好ましい。特に、多官能(メタ)アクリレートとの相溶性が良い点から、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、耐水性が良い点から、アクリル樹脂系高分子紫外線吸収剤(大塚化学製PUVA−Mシリーズ、山南合成化学製RSAシリーズ、一方社油脂工業製USLシリーズ等)が好ましい。紫外線吸収剤は、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。また、必要に応じ、ヒンダードアミン型の光安定剤を合わせて添加しても良い。
紫外線吸収剤の配合量は、中間層用組成物の多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下が好ましい。この配合量が0.1質量部以上であれば、基材の紫外線による劣化を優れて抑制できる。また、20質量部以下であれば、ハードコート層との密着性低下を優れて抑制できる。
シランカップリング剤を中間層用組成物に配合することで、その上に形成されるハードコート層との密着性を優れて向上させることができる。シランカップリング剤の具体例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でも、安定性、密着性向上の効果が優れている点から、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが好ましい。
シランカップリング剤の配合量は、中間層用の多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下が好ましい。この配合量が5質量部以上であれば、ハードコート層との密着性を優れて向上させることができる。また、50質量部以下であれば、透明性の優れた中間層を得ることができる。
中間層用組成物が有機溶媒を含有することで、固形分濃度調整、分散安定性向上、塗布性向上、基材への密着性向上等を容易に図ることができる。有機溶媒としては、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、セロソルブ類、芳香族化合物類などの前述の加水分解縮合反応時および前記組成物に含有することができる有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒の含有量は、中間層用組成物の多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、10質量部以上1000質量部以下が好ましい。この含有量が10質量部以上であれば、コーティング性特に良好で、保存安定性の特に良い組成物が得られる。また、1000質量部以下であれば、特に良好な膜厚と耐擦傷性を与える組成物が得られる。
中間層用組成物を硬化するための活性エネルギー線としては、例えば、真空紫外線、紫外線および可視光線が挙げられる。
活性エネルギー線の具体例としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、白熱電球、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマーレーザーおよび太陽光を光源とする光が挙げられる。
これらの中で、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯およびメタルハライドランプを光源とした光が好ましい。
また、活性エネルギー線は1種を単独で、または2種以上を併用して使用できる。
活性エネルギー線の照射時間および照射エネルギー照射量に関連して言えば、例えば、紫外線を照射する場合においては、積算光量は100mJ/cm2以上5,000mJ/cm2以下が好ましい。活性エネルギー線の照射雰囲気は、空気中でも良いし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中でも良い。
中間層の厚さは、1μm以上20μm以下が好ましい。厚さが1μm以上であれば、ハードコート層との密着性が特に良好な傾向にある。また、20μm以下であれば、成膜時にシワ、白化等の外観上の欠陥が優れて発生し難い傾向がある。特に好ましい中間層の厚さは、2μm以上10μm以下である。
中間層は、ハードコート層の成膜前に実質上完全に硬化しても良い。また、中間層を未硬化あるいは半硬化の状態で、その上にハードコート層を成膜し、その後活性エネルギー線を照射して中間層およびハードコート層を同時に硬化しても良い。
以下、本発明の実施例について詳細に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の記載において別途断りのない限り「部」、「ppm」および「%」は、それぞれ「質量部」、「質量ppm」および「質量%」を示す。
[ハードコート層の評価]
ハードコート層の評価は、以下の方法により行った。
(1)外観
アクリル板の表面に形成させたハードコート層の透明性、クラックおよび白化の有無を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:透明で、クラックおよび白化も認められなかった。
×:不透明な部分、クラックまたは白化が認められた。
(2)耐擦傷性
ハードコート層を形成させたアクリル板の表面をスチールウール(ボンスター販売株式会社製、#0000)で9.8×104Paの圧力を加えて10往復擦り、JIS K7136に準じてヘイズの変化量(△Hz)を測定し、1×1cmの範囲に生じたキズの本数により以下の基準でも評価した。
A:キズ 0本(光沢面あり)、
B:キズ 1〜9本(光沢面あり)、
C+:キズ 10〜49本(光沢面あり)、
C−:キズ 50〜99本(光沢面あり)、
D:キズ 100本以上(光沢面あり)、
E:光沢面が消失。
(3)硬度
ハードコート層の硬度を測定するため、JIS−K5600(鉛筆引っかき試験)に準じて鉛筆硬度を評価した。
[合成例O1]
(ポリオルガノシロキサン溶液O1の合成)
撹拌機付き反応容器に、
アルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン(多摩化学工業(株)製、分子量136.2、塩素イオン含有量0.11ppm:以下「メチルトリメトキシシランα」という)31.62g:0.233モル、
および、フェニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、分子量198.3)3.47g:0.018モル、
溶媒として、イソプロピルアルコール(i−PrOH)27.09g、
イオン交換水(分子量18.02)27.00g:1.500モル、を加え、攪拌して均一な溶液とした。
すなわち、このアルコキシシランの加水分解性基(メトキシ基)の量に対する、水の使用量のモル比は、2.0(計算式:1.500/((0.233+0.018)×3(官能基数))=2.0)である。また、全アルコキシシランの使用量(mol)に対するメチルトリメトキシシランの使用量(mol)のモル%は、93モル%(計算式:(0.233×100)/(0.018+0.233))である。
この均一な溶液を攪拌しつつ90℃で9時間加熱し、加水分解・縮合反応を行い、固形分濃度20.0質量%のポリオルガノシロキサン溶液O1を得た。
なお、固形分濃度とは、原料のアルコキシシランが完全に加水分解・縮合反応した場合に得られるポリオルガノシロキサン(ポリオルガノシロキサンの固形分)の質量(理論収量(g))を、溶液全体の質量(g)に対して算出した質量分率((ポリオルガノシロキサンの質量(理論収量(g))×100)/溶液全体の質量(g))を意味する。
[合成例O2〜O11、P1〜P4]
塩基性イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、商品名:PA‐316)を1M NaOH水溶液でイオン交換してOH−型へ変換し、加熱乾燥することで含水量を0.9ppmとした。この交換樹脂をメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、分子量136.2、塩素イオン含有量20.5ppm:以下「メチルトリメトキシシランX」という)100部に対して1部添加し、6時間室温で撹拌した後、自然濾過して塩基性イオン交換樹脂を除去した。この方法で得られたメチルトリメトキシシランβ中の塩素イオン含有量を、イオンクロマトグラフィーにより測定し、0.4ppmであることがわかった。
上記メチルトリメトキシシランXの代わりに、メチルトリメトキシシランα(多摩化学工業(株)製、分子量136.2、塩素イオン含有量0.11ppm)を用いること以外は同様にしてメチルトリメトキシシランαを塩基性イオン交換樹脂で処理した。この方法で得られたメチルトリメトキシシランY中の塩素イオン含有量を、イオンクロマトグラフィーにより測定し、0.05ppmであることがわかった。
精留塔を用い、メチルトリメトキシシランX(信越化学工業(株)製、分子量136.2、塩素イオン含有量20.5ppm)を1回蒸留した。蒸留条件は、100mLのナスフラスコに50mLのメチルトリメトキシシランを入れ、リービッヒ付きトの字管の上に精留管をつけ、温度計をつけた。リービッヒ付きトの字管には三つ又アダプターをつけ、30mLナスフラスコを取り付けた。100℃で蒸留を行い、初留を10mL廃棄した後、留出液20mLを採取し、残りは廃棄した。この方法で得られたメチルトリメトキシシランZ中の塩素イオン含有量を、イオンクロマトグラフィーにより測定し、4.0ppmであることがわかった。
バッチ式蒸留を繰り返すことによって、メチルトリメトキシシランZを50mLためてから、1回目と同一条件にて2回目の蒸留を行った。この方法で得られたメチルトリメトキシシランγ中の塩素イオン含有量を、イオンクロマトグラフィーにより測定し、1.3ppmであることがわかった。
メチルトリメトキシシランとして、上記メチルトリメトキシシランα、β、γ、YおよびZを用いて、アルコキシシランの種類及び量、溶媒の種類、水の量、反応時間、温度を表1〜3に示すようにしたこと以外は合成例O1と同じ操作を繰り返し、ポリオルガノシロキサン溶液O2〜O11、P1〜P3を得た。
Figure 2011001456
Figure 2011001456
Figure 2011001456
[実施例1]
(熱または活性エネルギー線硬化性組成物の調製)
合成例O1で得られた固形分濃度20.0質量%のポリオルガノシロキサン溶液O1:20.00部(固形分として4.00部)に、
熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤として、「SI−100L」(商品名、三新化学工業(株)製:50質量%γ−ブチロラクトン溶液)0.04部(固形分として0.02部)、
有機溶媒として、γ−ブチロラクトン1.50部およびプロピレングリコールモノメチルエーテル2.00部、
レベリング剤として、シリコーン系界面活性剤(東レダウコーニング(株)製、商品名「L−7001」)溶剤込みで0.50部、
を混合し、熱または活性エネルギー線硬化性組成物とした。この組成物の組成を表4に示す。
(熱または活性エネルギー線硬化性組成物膜の形成)
前記熱または活性エネルギー線硬化性組成物を、長さ10cm、幅5cm、厚さ3mmのアクリル板(三菱レイヨン(株)製、商品名「アクリライトEX」)上に滴下し、バーコート法(バーコーターNo.26使用)にて乾燥後の厚みが4〜5μmになるように塗布し、60℃で約10分乾燥した。これにより、アクリル板上に熱または活性エネルギー線硬化性組成物膜を形成した。
(ハードコート層を含む積層体の形成)
さらに、コンベアを備えた120W/cmの高圧水銀ランプ(株式会社オーク製作所製、紫外線照射装置、ハンディーUV−1200、QRU−2161型(商品名))を用いて、前記熱または活性エネルギー線硬化性組成物膜に対し積算光量1,000mJ/cm2の紫外線を照射し、アクリル板の表面にハードコート層を形成し、アクリル板の積層体を得た。積算光量は、紫外線光量計(株式会社オーク製作所製、商品名:「UV−351型」)を用いて測定した。
(ハードコート層の評価)
作製したハードコート層を前記評価方法により評価した。評価結果を表6に示す。結果が示すように、このハードコート層は外観、耐擦傷性および鉛筆硬度のいずれも良好であった。
(貯蔵安定性の評価)
合成したポリオルガノシロキサンを5℃で保管し、一定期間経過した後(約3ヶ月経過後)、そのポリオルガノシロキサン(約3ヶ月経過後)を含む熱または活性エネルギー線硬化性組成物からハードコート層を作製して、同様に一連の評価を行った。評価結果を表6に示す。
[実施例2〜11、比較例1〜3]
表4、5に示す処方に従って、熱または活性エネルギー線硬化性組成物の調製を行ったこと以外は、実施例1と同様にして熱または活性エネルギー線硬化性組成物膜の形成、積層体の形成、ハードコート層の評価等を実施した。結果を表6〜9に示す。
Figure 2011001456
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Figure 2011001456
Figure 2011001456
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なお、表面修飾コロイダルシリカは以下のようにして製造した。
[コロイダルシリカC1の製造]
撹拌子及びコンデンサーを備えた500mlナス型フラスコに、コロイド状シリカとしてイソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスIPA−ST−L、日産化学工業(株)製)50.0g、アルコキシシランとして、メチルトリメトキシシランα(多摩化学工業(株)製、分子量136.2、塩素イオン含有量0.11ppm)3.4g:0.025モル、および、イオン交換水2.7g:0.15モル、溶媒として、イソプロピルアルコール27.3g、を仕込み、ウォーターバスを用いて80℃で3時間、加熱・攪拌して加水分解・縮合を行い、メチルトリメトキシシランα表面修飾コロイダルシリカ(C1)を得た。
[コロイダルシリカC2の製造]
アルコキシシランとして、上記メチルトリメトキシシランαの代わりに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、分子量236.3)5.9g:0.025モル、溶媒としてイソプロピルアルコールの量を27.3gから37.3gへと変更した以外はC1の製造と同様にして3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン表面修飾コロイダルシリカ(C2)を得た。

Claims (4)

  1. アルコキシシランに水を加えて、20℃以上100℃以下の温度で加水分解縮合するポリオルガノシロキサンの製造方法であって、
    該アルコキシシランは、塩素イオン含有量が0.10質量ppm以上3.0質量ppm以下であるメチルトリメトキシシランを含み、
    該アルコキシシランの使用量に対する、該メチルトリメトキシシランの使用量は60モル%以上100モル%以下であり、
    該アルコキシシランの加水分解性基の量に対する、該水の使用量のモル比は1.0以上5.0以下である、
    ポリオルガノシロキサンの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法で製造されたポリオルガノシロキサンと、熱または活性エネルギー線感応性カチオン重合開始剤とを混合する熱または活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法。
  3. 請求項2記載の製造方法で製造された組成物を、熱および活性エネルギー線の少なくとも一方で硬化させる硬化方法。
  4. 請求項2記載の製造方法で製造された組成物を基材上に塗布して硬化したハードコート層を含む積層体の製造方法。
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