JP2018515635A - 変性フルオロポリマー - Google Patents

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Abstract

本発明は、低分子量のポリマー性連鎖移動剤を用いて変性されたフルオロポリマーおよびその変性フルオロポリマーの使用に関する。その変性フルオロポリマーは、向上した性質、たとえば、増大した接着性および親水性などをフルオロポリマーに与える。その変性された官能性フルオロポリマーは、電極形成組成物およびセパレーター組成物におけるバインダーとして、親水性膜および中空繊維膜のため、焼き付け装飾コーティングおよび保護コーティングのための水性および溶媒キャストコーティングとして、ならびにフルオロポリマー層と共存できないポリマー層との間のタイ層としてなど、多くの用途において有用である。

Description

本発明は、低分子量のポリマー性連鎖移動剤を用いて変性されたフルオロポリマーおよびその変性フルオロポリマーの使用に関する。その変性フルオロポリマーは、向上した性質、たとえば、増大した接着性および親水性などをフルオロポリマーに与える。その変性された官能性フルオロポリマーは、電極形成組成物およびセパレーター組成物におけるバインダーとして、親水性膜および中空繊維膜のため、装飾コーティングおよび保護コーティングのための水性および溶媒キャストコーティングとして、ならびにフルオロポリマー層と共存できない(incompatible)ポリマー層との間のタイ層など、多くの用途において有用である。
フルオロポリマー、たとえばフッ化ビニリデンCF2=CH2(VDF)をベースとするものが優れた機械的安定性、極めて高い化学的不活性、低い表面エネルギー、電気化学的安定性、および良好な耐老化性を有することは公知である。各種の末端用途において、それらの特性が活用されている。
残念ながら、フルオロポリマーによって得られるそれらの優れた性質により、それらが使用できる用途が制限される可能性もある。たとえば、フルオロポリマーを接着させるか、またはそれらを他の物質と接合させるのは困難である。
他の物質に対する接着性を増大させ、ある程度のレベルの親水性および濡れ性を加え、かつたとえば架橋およびその後の化学的変性のために反応性のサイトを与える目的で、フルオロポリマーに官能基を加えることが行われてきた。たとえば、フルオロモノマーと直接共重合させ、かつ後重合グラフト機構により、たとえば、米国特許第7,241,817号明細書に記載されているようにポリフッ化ビニリデンのホモポリマーまたはコポリマー上に無水マレイン酸をグラフトさせることにより、KYNAR(登録商標)ADX樹脂(Arkema Inc.から入手可能)を形成するいくつかの手段により、官能性が付与されてきた。国際公開第2013/110740号パンフレットおよび米国特許第7,351,498号明細書には、モノマーをグラフトさせるか、または共重合によってフルオロポリマーを官能化させることがさらに記載されている。
フルオロポリマーの重合も含めて、フリーラジカル重合においてポリマーの分子量を調節するために、連鎖移動剤が一般的に使用される。連鎖移動剤は、成長中のマクロモレキュールからそれ自体に活性中心を移動させ、それによって新しい活性ポリマー鎖を生成する役割を果たす。
連鎖移動剤は、反応の開始時に一度に全部加えるか、または反応の過程全体にわたって数回に分けてもしくは連続的に添加するか、またはそれらの組み合わせで添加することができる。添加する連鎖移動の量およびそれらを添加する態様は、所望の分子量および得られるフルオロポリマーの変性に依存して、通常、使用されるモノマーの全重量を基準にして0.1〜25%の量で使用される。連鎖移動剤のレベルが低すぎると、極めて高分子量のポリマーが不溶性のゲルとして生成するであろう。
連鎖移動剤は一般的に小さい分子であり、フルオロモノマーのフリーラジカル重合において有用なものとしては、以下のものが挙げられる:酸素含有化合物、たとえば、アルコール、カーボネート、ケトン、エステル、エーテル(米国特許第4,360,652号明細書に記載)、アセトン(米国特許第3,857,827号明細書に記載)、酢酸エチル、およびジエチルカーボネート。
ハロゲン含有モノマーの重合において連鎖移動剤として機能することが可能な他のタイプの化合物としては、たとえば以下のものが挙げられる:ハロカーボンおよびヒドロハロカーボン、たとえばクロロカーボン、ヒドロクロロカーボン、クロロフルオロカーボン、およびヒドロクロロフルオロカーボン。たとえば、米国特許第4,569,978号明細書にトリクロロフルオロメタンが記載されており、米国特許第6,649,720号明細書および米国特許第6,734,264号明細書にエタンおよびプロパンが記載されている。
米国特許第8,697,822号明細書には、フルオロポリマーを調製するための界面活性剤として、極めて低レベルのポリビニルホスホン酸、ポリアクリル酸、ポリビニルスルホン酸、およびそれらの塩を使用することが記載されている。接着性または分子量調節における改良について何らの教示も示唆もなく、また、例に挙げられたその極めて低レベルの界面活性剤では、それらは得られないであろう。
驚くべきことに、フルオロモノマーの重合において、フルオロポリマーの分子量を調節し、さらにはそのフルオロポリマーに改良された性質を与えるという両方の目的のための手段として、低分子量の官能化されたポリマー連鎖移動剤を使用することが可能であることが今や見出された。
本発明は、変性フルオロポリマーであって、フルオロモノマー単位と、モノマーの全量を基準にして0.1〜25重量パーセントの残存官能基とを含み、前記残存官能基が、1種または複数の低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤に由来する、変性フルオロポリマーに関する。
本発明は、1種または複数の低分子量でポリマー性の官能性連鎖移動剤を使用して変性フルオロポリマーを形成するためのプロセスにさらに関する。
本発明は、変性ポリマーの特別な性質の恩恵を受ける、変性ポリマーから形成される物品にさらに関する。それらの物品は、たとえば、以下の分野において用途を見出す:電池または蓄電池のための電極またはセパレーター、親水性の多孔質膜または中空繊維膜、前記変性フルオロポリマーを用いて少なくとも1つの表面をコーティングされた物品、織繊維および不織繊維の含浸、ならびに前記変性フルオロポリマーが、フルオロポリマー層と、前記フルオロポリマー層と共存できないポリマー層との間のタイ層を形成する多層構造。
本明細書に引用したすべての参考文献は参照により組み込まれるものとする。特に断らない限り、すべての分子量は、ガス浸透クロマトグラフィー(GPC)によって求めた重量平均分子量であり、すべてのパーセントは重量パーセントである。
本明細書で使用するとき、「コポリマー」という用語は、2種以上の異なるモノマー単位からなるポリマーを表しており、それらには2種のコモノマー、ターポリマー、および3種以上の異なるモノマーを有するポリマーが含まれる。それらのコポリマーは、ランダム、交互またはブロックであってよく、均質または不均質であってもよく、直鎖状、分岐状、櫛状またはスターポリマーであってもよく、かつバッチ、セミバッチまたは連続プロセスで合成されていてもよい。
本発明は、低分子量で官能性のポリマー性連鎖移動剤によって変性されたフルオロポリマーおよびそれらの変性フルオロポリマーの使用に関する。
官能性連鎖移動剤
本発明の官能性連鎖移動剤は、低分子量の官能性ポリマーである。低分子量は、1,000以下、好ましくは800未満の重合度を有するポリマーを意味している。好ましい実施形態では、そのポリマー性連鎖移動剤の重量平均分子量が、GPCにより測定して20,000g/mole以下、より好ましくは15,000g/mole以下、より好ましくは10,000g/mole未満である。1つの実施形態では、その重量平均分子量が5,000g/mole未満である。その低分子量の官能性連鎖移動剤は、2種以上のモノマー単位、好ましくは3種以上のモノマー単位を有するポリマーまたはオリゴマーである。
官能性のポリマー性連鎖移動剤は、本発明において使用するとき、1種または複数の異なる官能基を含む低分子量のポリマー性連鎖移動剤を意味している。その連鎖移動剤は、式(CH2−CH−(X)−R)yを有しており、ここで、yは2〜1000の整数であり、Xは、これらの限定されるわけではないが、共有結合またはイオン結合、アルキル、アルケン、アルキン、置換アルキル、置換アルケン、アリール、エステル、エーテル、ケトン、アミン、アミド(amid)、アミド(amide)、オルガノシランなどの結合基であり、Rは官能基である。
官能基(R)は、官能性を与え、単一のモノマーとしてまたはコモノマーとしてのいずれかでの官能性モノマーを重合させることによって提供され得る。後重合反応、すなわちグラフト化によって官能性を加えることも可能である。有用な官能基としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:カルボン酸基、ヒドロキシル基、シロキサン基、エーテル基、エステル基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、アミド基、およびエポキシ基、またはそれらの混合物。本発明で有用な官能性連鎖移動剤としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:ポリアクリル酸、ポリ乳酸、ポリホスホン酸、ポリスルホン酸、およびポリマレイン酸。酸基の場合、その官能基が部分的または全面的に中和および/またはエステル化されていてもよい。
低分子量の官能性連鎖移動剤は、重合反応中にモノマーの全量を基準にして0.1〜25重量パーセントの量で存在する。そのレベルは、好ましくは0.25〜15重量パーセント、より好ましくは0.5〜10重量パーセントである。1つの実施形態では、その連鎖移動剤のレベルが、2重量パーセント超〜10重量パーセント、さらには2.2〜8重量パーセントである。官能化された連鎖移動剤のレベルが低すぎると、フルオロポリマーに任意の顕著な性能的利点を与えるのに十分な官能性が存在できないだけでなく、所望の分子量を得るにも十分でない。
低分子量でポリマー性の官能性連鎖移動剤が成長中のポリマー鎖の活性中心と反応し、その結果、CHのHを引き抜き、残存の低分子量官能基をポリマー鎖に結合させる。このポリマー性連鎖移動剤は、それがフルオロポリマーの主鎖のシーケンス分布(sequencing distribution)を乱すことがないという点でコモノマーと異なっている。残存する低分子量で官能性のポリマー性連鎖移動剤残渣が存在していることは、NMRによってフルオロポリマー中に検出することができる。
本発明の低分子量の官能性連鎖移動剤に加えて、フルオロポリマーの重合で典型的に使用されている他の連鎖移動剤を、所望の分子量を与えるためのレベルで添加してもよい。
一般的に、低分子量の連鎖移動剤の一部または全部を初期仕込みに添加して、極性溶媒に不溶性であり、ゲルとして存在する極端に高い分子量のポリマーの生成を防ぐ。次いで、残りの連鎖移動剤を残りの重合時間中に連続的にまたは少量に分けて添加することができる。
好ましい実施形態では、成長中のポリマー鎖を安定化させるために、連鎖移動剤を界面活性剤と組み合わせて使用する。その界面活性剤は、フルオロポリマーを安定化させることが知られている任意の界面活性剤であってもよく、1種または複数のフッ素化界面活性剤、1種または複数の非フッ素化界面活性剤、またはフッ素化界面活性剤と非フッ素化界面活性剤との混合物であってよい。好ましい実施形態では、その重合を、本出願人が以前の特許出願において示したように、フッ素化界面活性剤を使用せずに実施する。有用な非フッ素化界面活性剤は、50〜250nmの範囲の粒径を有する安定なエマルションを形成することができる。
フルオロポリマー
本発明において使用するとき、フルオロポリマーは、フリーラジカル重合することが可能な1種または複数のフッ素化されたオレフィン性不飽和モノマーから形成されたポリマーを意味している。本発明において使用するのに好適なフルオロモノマーの例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない:フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、ペルフルオロ−メチルビニルエーテル(PMVE)、ペルフルオロ−プロピルビニルエーテル(PPMVE)、およびそれらの混合物。本発明のフルオロポリマーには、フッ素化されていないモノマー、たとえばエチレンが含まれていて、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)およびエチレン−co−クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)を形成してもよい。
本明細書で使用される「フッ化ビニリデンポリマー」または「PVDFベースのポリマー」という用語は、その意味において、通常の高分子量のホモポリマーとコポリマー(2種以上のタイプのモノマー単位を意味している)との両方を含む。そのようなコポリマーとしては、たとえば、これらに限定されるわけではないが、以下の少なくとも1種のコモノマーと共重合させた少なくとも50モルパーセント、好ましくは少なくとも65モルパーセントのフッ化ビニリデンを含むものが挙げられる:テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロ−プロペン、3,3,3−トリフルオロ−プロペン、フッ化ビニル、ペンタフルオロプロペン、ペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、およびフッ化ビニリデンと容易に共重合するであろう任意の他のモノマー。
特に好ましいコポリマーは、以下のものである:たとえば、英国特許第827,308号明細書に開示されているような少なくとも約70モルパーセント〜最大99モルパーセントのフッ化ビニリデンと、それに見合う1〜30パーセントのテトラフルオロエチレンとからなるもの、約70〜99パーセントのフッ化ビニリデンと1〜30パーセントのヘキサフルオロプロペンとからなるもの(たとえば、米国特許第6,586,547号明細書を参照)、および約70〜99モルパーセントのフッ化ビニリデンと、1〜30モルパーセントのトリフルオロエチレン、2,3,3,3−テトラフルオロ−プロペン、および/または3,3,3−トリフルオロ−プロペンとからなるもの。米国特許第2,968,649号明細書に記載されているような、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロペンおよびテトラフルオロエチレンとからのターポリマーも好ましい。
本発明では、任意のフルオロポリマーの重合を対象としているものの、本発明を説明するためにPVDFの重合を使用する。当業者であれば、本明細書で提供される教示および実施例に基づいて、本発明の教示を他のフルオロモノマーに適用することができるであろう。
重合プロセス
本発明のフルオロポリマーを作成するための好ましい方法に関連して、最初に脱イオン水、少なくとも1種の界面活性剤(典型的にはモノマーの量の0.01〜2.0重量パーセント未満のレベル、好ましくは非フッ素化界面活性剤)、および低分子量で官能性のポリマー性連鎖移動剤の一部を反応器内に導入し、それに続けて脱酸素を行う。反応器が所望の温度に達したら、フッ化ビニリデン(VDF)モノマーおよび任意選択的なコモノマーを反応器に添加して、所定の圧力に達するようにする。次いで、フリーラジカル重合開始剤を、重合速度を適切に維持するのに適した流速で反応器に導入する。反応が開始されるか、または反応の開始と同時に、反応器内に低分子量で官能性のポリマー性連鎖移動剤およびフルオロモノマーを所望の速度で連続的にフィードする。所望のポリマー固形分レベルに達したら、モノマーのフィードを停止することができるが、重合開始剤の仕込みを維持して反応器中の残存モノマーをすべて消費させるのが好ましい。次いで、重合開始剤の仕込みを停止させることが可能であり、反応器の圧力を低下させ、反応器を冷却する。未反応モノマーを排出させることも可能であり、フルオロポリマーは、ドレーンポート(drain port)を通すかまたは他の捕集手段を用いて捕集する。次いで、オーブン乾燥、噴霧乾燥、剪断、または酸凝固後、乾燥などの標準的な単離技術を使用してフルオロポリマーを単離することができ、またはその官能性フルオロポリマーをエマルションの形態のままで保持して次の適用に移ってもよい。
性質
本発明の低分子量の官能性連鎖移動剤を使用して形成されるフルオロポリマーは、一般的に、5%NMP溶液中で10cpよりも高い溶液粘度を有している。低分子量のポリマー性連鎖移動剤残渣がフルオロポリマーの一部に残り、フルオロポリマーの性能を向上させることが可能な官能性を付与する。その官能性により、架橋などのさらなる反応のためのサイトが得られ、フルオロポリマーの親水性が増大し、各種の基材、特に金属および金属酸化物に対するフルオロポリマーの接着性が改良され、優れた化学的および電気化学的安定性を有するようになる。いかなる理論にも拘束されるものではないが、ポリマー性連鎖移動剤の残渣がフルオロポリマーの鎖末端に官能性を集中させ、他の官能化方法よりも妨害を潜在的に受けにくい官能性を与えていると考えられる。形成される構造は、ブロックコポリマーの様相を呈しており、1個または複数のフルオロポリマーブロックと、ポリマー性連鎖移動剤残基の1個または複数のブロックとを有している。
本発明のフルオロポリマーは、その官能基の両方の性質(接着性、親水性、架橋可能性)をフッ化ビニリデン樹脂の耐水性および耐薬品性と組み合わせて有しており、それにより、フルオロポリマーがユニークであり、かつユニークな性質を有する広く各種の有用な物品を製造するのに好適なものとなる。
使用
連鎖移動剤からの残存官能基を含む本発明のフルオロポリマーは、多くの末端用途を見出すことができる。当業者であれば、以下の非限定的な実施例に基づいて、官能化されたフルオロポリマーのための多くの用途を想定することができる。
1つの実施形態では、その官能化されたフルオロポリマーは、電極形成組成物および/またはセパレーター構成要素におけるバインダーとして使用することができる。そのコーティングされた電極およびセパレーターは、リチウムイオン電池、非水性の溶媒タイプの二次電池、またはコンデンサーを形成するために使用することができるであろう。この用途では、そのフルオロポリマーは、フルオロ界面活性剤を使用しないプロセスで作成するのが好ましく、そのラテックスは良好な貯蔵安定性を示す。必要に応じて、沈降防止剤または界面活性剤を水中に希釈し、PVDF分散体ラテックスに対して撹拌しながら後添加して、そのラテックスにさらなる保存安定性を与える。このPVDFラテックスに対して、撹拌しながら1種または複数の任意選択的な添加剤を添加することもできる。必要に応じて、増粘剤を有効とするために、pHを調節することもできる。次いで、その混合物に電極形成用粉体状物質および他の成分を添加する。有機カーボネート、潜在的溶媒、濡れ剤または水中に電極形成用粉体状物質を分散させて、粉体状物質に濡れを与えた後、水系のPVDFバインダー配合物と混合するのが有利であり得る。次いで、その最終的な組成物に高剪断混合を与えて、組成物中にその粉体状物質を均質に分散させる。本発明の最終的な水系組成物は、基材上にキャスティングまたはコーティングさせるのに有用な粘度を有しているべきである。その有用な粘度は、適用方法に依存して、25℃、20rpmで2,000〜20,000cpsの範囲である。
本発明のフルオロポリマーは、通常の手段、たとえば、噴霧乾燥、オーブン乾燥などで単離することができる。次いで、単離された樹脂をバインダーとして溶液キャストプロセス中で使用して、電極(カソードおよびアノードの両方)を二次加工することも可能である。そのスラリーは、バインダー、溶媒(通常はNMP)、活性粉体状物質、および導電性カーボンからなる。その有用な粘度は、適用方法に依存して、25℃、20rpmで2,000〜20,000cpsの範囲である。
そのスラリーを、当技術分野で公知の手段によって導電性基材の少なくとも1つの表面、好ましくは両方の表面上に適用し、そのような手段としては、たとえば、以下のものが挙げられる:ブラシ法、ローラー法、インクジェット法、スキージー法、フォームアプリケーター法、カーテンコーティング法、真空コーティング法、またはスプレー法。その導電性基材は一般的に薄く、通常、たとえばアルミニウム、銅、リチウム、鉄、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、または銀などの金属のフォイル、メッシュまたはネットからなる。次いで、そのコーティングされた導電性基材を乾燥させて、カレンダー加工可能な凝集性の複合電極層を形成し、非水系のタイプの電池で使用可能な相互接続された複合電極を得る。
別の実施形態では、その官能性のPVDFベースのポリマーを使用して、改良された親水特性を有する多孔質膜および中空繊維を二次加工することもできる。
別の実施形態では、本発明の官能化されたPVDFベースのポリマーを直接使用して、金属、セラミックス、ガラスなどの異なる基材上の水系の装飾および/または保護コーティングとして使用するための水性コーティングを作成することもできる。本発明の官能化されたフルオロポリマーから作られたそのようなコーティングは、多くのタイプの仕上げ物品、非限定的に挙げれば、たとえば、金属、セラミックス、パイプ、建築構造物、金属窓枠、金属のシートおよびコイル、ガラス繊維布、織物、大理石、ガラス、陶器、およびレンガなどに亀裂防止性、高耐候性、耐薬品性、防塵性(dirt−shedding)の保護コーティングを与える。本発明のポリマーを使用して、高性能コーティング用途に適した、好ましくはポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用した、KYNAR(登録商標)PVDFなどの高剪断安定性の水性フルオロポリマーコーティング組成物を製造することもできる。高剪断安定性の水性コーティングは、各種の基材、たとえば、金属またはセラミックの表面に適用し、織物、ガラス、カーボンまたはアラミド繊維などの含浸に使用することができる。本発明のコーティング組成物から形成されるドライコーティングは、基材に対する改良された接着性を示す。
さらに別の実施形態では、本発明の官能化されたPVDFベースのポリマーは、フルオロポリマーと、共存できない他のポリマーとの間のタイ層として使用することもできる。それは、多層押出成形機または射出成形機を用いて溶融加工して、フルオロポリマーと他のポリマーとの間の結合接着性を改良して物理的および/または化学的性質を改良し、(フルオロポリマーは一般的に高価であるために)コストを下げることができる。
以下の実施例により、本発明を実施するために本発明者らが考える最良の態様をさらに説明するが、これらは説明のためとみなすべきであり、本発明を限定するものではない。
結晶化度(ΔH)は融解熱から計算される、融解熱は、さらに、示差走査熱量計(DSC)のスキャンにおいて検出される任意の吸熱量から計算される。溶融温度(Tm)は、吸熱量のピークに対応付けられる。
結晶質含量を測定するためのDSCスキャンは、ASTM D 451−97に従い、Intercooler II付属品を備えたPerkin Elmer 7 DSC装置を使用して実施する。その装置にはドライボックスが備わっており、そのドライボックスを通過させてN2パージする。9〜10mgの試験片を使用し、アルミニウムパン内に畳み込む。DSCの試験は、3段のサイクルで実施する。そのサイクルは、−125℃で開始し、次いで10℃/分の昇温速度で210℃まで上昇させ、10分間保持する。次いで、そのサンプルを10℃/分の速度で−125℃まで冷却し、次いで10℃/分の速度で加熱して210℃とする。
本発明の変性フルオロポリマーを1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)中に5重量%で溶解させ、以下の方法を用いて見かけ粘度を測定した。2±0.01gの樹脂を、38±0.19gのNMPを入れた60mLのガラスジャーに加えた。そのジャーを密閉し、振盪させて、樹脂をNMP中に分散させた。その懸濁液をWHEATON 120 VAC Mini Bench Top Roller(モデル:W348923−A)上で50%の速度において72時間混合して溶解させた。溶解させてから、9.4mLの溶液をBrookfield Viscometer(モデル:LVDV−II+Pro)のSmall Sample Adapterサンプルカップ(SC4−13RP)内に入れた。測定時、循環浴でサンプルを25℃に維持した。
カソードでの剥離強度は、ASTM D903を使用した180度剥離試験で得て、3つの修正を加えた。第一の修正は、伸張速度を50mm/分(=剥離速度、25mm/分)としたことであった。第二の修正は、調節した温度および湿度での2週間のコンディショニング期間を設けなかったことであった。カソードは、作成の翌日に試験にかけた。第三の修正は、3Mの410M両面紙テープを用いてカソードをアライメントプレートに接着させ、フレキシブルなアルミニウムフォイル集電体を試験機のグリップにより剥離させたことである。
溶液粘度およびレオロジー的性質は、ステンレス鋼製の直径27.7mmのDIN同心円筒形状を有するTA ARES−G2回転レオメーターを使用して、周囲温度で剪断速度を変えながら測定する。温度は、Peltier Temperature Control Systemを使用して25.0±0.1℃に一定に保つ。サンプルによって発生するトルクおよび法線力は、Force Rebalance Transducerを用いて測定する。トルク範囲の選択および粘度値の計算は、TRIOSソフトウェアを使用して実施する。
流動曲線は、剪断速度を対数尺度で0.1s-1から100s-1まで増大させながら、1桁あたり5点ずつ測定することにより作成する。
実施例1:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、66グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)、および連鎖移動剤としての5.5ポンドのNOVERITE K−752の10%水溶液(部分中和した低分子量の水溶性アクリル酸ポリマー、水性GPCによる重量平均分子量2,000、Lubrizol製)を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である100℃に達したら、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、1.0重量%の過硫酸カリウムおよび1.0重量%の酢酸ナトリウムから作成した4.5ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。11.0ポンドのNOVERITE K−752の10%水溶液と共に、約165ポンドのVDFが反応物中に導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約30重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10sec-1の剪断速度で測定すると250cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
実施例2:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、66グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)、および連鎖移動剤としての3.0ポンドのNOVERITEの10%水溶液を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である100℃に達したら、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、1.0重量%の過硫酸カリウムおよび1.0重量%の酢酸ナトリウムから作成した4.5ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。5.2ポンドのNOVERITE K−752の10%水溶液と共に、約165ポンドのVDFが反応物中に導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約30重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10sec-1の剪断速度で測定すると430cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
実施例3:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、66グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)、および連鎖移動剤としての1.5ポンドのNOVERITE K−752の10%水溶液を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である100℃に達したら、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、1.0重量%の過硫酸カリウムおよび1.0重量%の酢酸ナトリウムから作成した4.5ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。その反応物質中に約165ポンドのVDFが導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約30重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10sec-1の剪断速度で測定すると950cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
実施例4:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、66グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)、および連鎖移動剤としての300grのSokalon cp−10s(BASF製)の50%水溶液を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である100℃に達したら、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、1.0重量%の過硫酸カリウムおよび1.85重量%のSokalon cp−10s(BASF製)から作成した2.9ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。その反応物質中に約165ポンドのVDFが導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約30重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10sec-1の剪断速度で測定すると320cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
比較例4:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、および90グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である83℃に達したら、連鎖移動剤としてのプロパン0.015ポンドを反応器に添加し、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、0.5重量%の過硫酸カリウムおよび0.5重量%の酢酸ナトリウムから作成した6.0ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。その反応物質中に約150ポンドのVDFが導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約27重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10(sec-1)の剪断速度で測定すると約800cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
比較例5:
80−ガロンのステンレス鋼製反応器内に345ポンドの脱イオン水、および60グラムのポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ノニオン性界面活性剤(約2,900g/molのMnを有する)を仕込んだ。脱気してから、23rpmで撹拌を開始し、反応器を加熱した。反応器温度が所望の設定点である83℃に達したら、0.203ポンドのプロパンを連鎖移動剤として反応器に添加し、フッ化ビニリデン(VDF)の仕込みを開始した。次いで、その反応器内に約35ポンドのVDFを仕込むことにより、反応器の圧力を650psiまで上げた。反応器の圧力が安定したら、0.5重量%の過硫酸カリウムおよび0.5重量%の酢酸ナトリウムから作成した6.0ポンドの重合開始剤溶液を反応器に添加して、重合を開始させた。重合開始剤溶液のさらなる添加の速度を調節して、VDFの最終的な重合速度を約60ポンド/時とし、それを維持した。その反応物質中に約180ポンドのVDFが導入されるまでVDFの重合を続けた。VDFのフィードを停止し、その反応温度でそのバッチを反応し尽くすようにして残存モノマーを消費させ、圧力を低下させたが、その間、重合開始剤のフィードを維持した。25分経過してから撹拌を停止し、反応器を冷却し、ガス抜きをし、ラテックスを回収した。回収したラテックス中の固形分は、重量法で測定すると約33重量%であり、NMP中5%での溶液粘度を10(sec-1)の剪断速度で測定すると約500cpであった。樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
比較例6:
実施例5の水性PVDFにPAA(NOVERITE K−752)の水溶液を添加して、固形分ベースで1%のPAAとした。そのブレンド物を70℃の対流式オーブン内に一夜いれておいて単離させた。乾燥させたブレンド樹脂の溶融温度および融解熱は、ASTM法D−3418に従って測定した。
本明細書では、実施形態は、明瞭かつ簡潔な明細書の記述を可能とするようにして記載されてきたが、それらの実施形態は、本発明から逸脱することなく様々に併合または分離され得ることが意図されておりかつ理解されるであろう。たとえば、本明細書に記載の好ましい特徴は、本明細書に記載されている本発明のすべての態様に当てはめることができることが理解されるであろう。
本発明の態様には、以下の項目が含まれる:
1.変性フルオロポリマーであって、フルオロモノマー単位と、モノマーの全量を基準にして0.1〜25重量パーセント、好ましくは2重量パーセント超〜15重量パーセント、最も好ましくは2.2〜10重量パーセントの残存官能基とを含み、変性フルオロポリマー中の前記残存官能基が、1種または複数の低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤からの残存官能基を含む、変性フルオロポリマー。
2.1個または複数のフルオロポリマーブロックと、低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤の前記残存官能基の1個または複数のブロックとを含む、態様1に記載の変性フルオロポリマー。
3.前記低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤が20,000g/mole未満の分子量を有する、態様1または態様2に記載の変性フルオロポリマー。
4.前記残存官能基が、カルボン酸基、ヒドロキシル基、シロキサン基、エステル基、エーテル基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、アミド基、およびエポキシ基、またはそれらの混合物からなる群から選択される官能性基を含む、態様1〜3のいずれかに記載の変性フルオロポリマー。
5.前記フルオロモノマー単位が、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、エチレン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、態様1〜4のいずれかに記載の変性フルオロポリマー。
6.フッ化ビニリデンのホモポリマー、または71〜99重量パーセントのフッ化ビニリデンと1〜29重量パーセントの1種または複数の他のフルオロモノマーとのコポリマーである、態様1〜5のいずれかに記載の変性フルオロポリマー。
7.官能化されたフルオロポリマーを形成するためのプロセスであって、
a)少なくとも1種のラジカル開始剤、少なくとも1種の官能性で低分子量のポリマー性連鎖移動剤、少なくとも1種の界面活性剤、および少なくとも1種のフルオロモノマーを含む水性エマルションを形成する工程と、
b)前記少なくとも1種のフルオロモノマーの重合を開始する工程と、
c)任意選択的に、フルオロモノマー、重合開始剤、および任意選択的に低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤を含む遅延フィードを添加する工程と、
d)重合を続けて、官能化されたフルオロポリマーを形成する工程と
を含む、プロセス。
8.フルオロ界面活性剤を使用しない、態様7に記載のプロセス。
9.前記官能性連鎖移動剤が全モノマーを基準にして約0.1〜25重量パーセント、好ましくは2.0〜15重量パーセント、より好ましくは2.2〜10重量パーセントの合計量で存在する、態様7または態様8に記載のプロセス。
10.前記少なくとも1種のフルオロモノマーが、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、態様7〜9のいずれかに記載のプロセス。
11.前記フルオロポリマーが、フッ化ビニリデンのホモポリマー、または71〜99重量パーセントのフッ化ビニリデンと1〜29重量パーセントの1種または複数の他のフルオロモノマーとのコポリマーである、態様7〜10のいずれかに記載のプロセス。
12.請求項請求項1〜6のいずれかに記載の変性フルオロポリマーから形成されるか、または請求項7〜11のいずれかに記載のプロセスによって作成される物品。
13.電池または蓄電池のための電極またはセパレーター構成要素、多孔質膜または中空繊維膜、前記変性フルオロポリマーを用いて少なくとも1つの表面をコーティングされた物品、ならびに前記変性フルオロポリマーが、フルオロポリマー層と、前記フルオロポリマー層と共存できないポリマー層との間のタイ層を形成する多層構造からなる群から選択される、態様12に記載の物品。

Claims (17)

  1. 変性フルオロポリマーであって、フルオロモノマー単位と、モノマーの全量を基準にして0.1〜25重量パーセントの残存官能基とを含み、前記変性フルオロポリマー中の前記残存官能基が、1種または複数の低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤からの残存官能基を含む、変性フルオロポリマー。
  2. 2重量パーセント超〜15重量パーセントの前記残存官能基を含む、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  3. 2.2〜10重量パーセントの前記残存官能基を含む、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  4. 1個または複数のフルオロポリマーブロックと、前記低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤の前記残存官能基の1個または複数のブロックとを含む、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  5. 前記低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤が20,000g/mole未満の分子量を有する、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  6. 前記残存官能基が、カルボン酸基、ヒドロキシル基、シロキサン基、エステル基、エーテル基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、アミド基、およびエポキシ基、またはそれらの混合物からなる群から選択される官能性基を含む、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  7. 前記フルオロモノマー単位が、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、エチレン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の変性フルオロポリマー。
  8. フッ化ビニリデンのホモポリマー、または71〜99重量パーセントのフッ化ビニリデンと1〜29重量パーセントの1種または複数の他のフルオロモノマーとのコポリマーである、請求項7に記載の変性フルオロポリマー組成物。
  9. 官能化されたフルオロポリマーを形成するためのプロセスであって、
    a)少なくとも1種のラジカル開始剤、少なくとも1種の官能性で低分子量のポリマー性連鎖移動剤、少なくとも1種の界面活性剤、および少なくとも1種のフルオロモノマーを含む水性エマルションを形成する工程と、
    b)前記少なくとも1種のフルオロモノマーの重合を開始する工程と、
    c)任意選択的に、フルオロモノマー、重合開始剤、および任意選択的に低分子量のポリマー性の官能性連鎖移動剤を含む遅延フィードを添加する工程と、
    d)重合を続けて、官能化されたフルオロポリマーを形成する工程と
    を含む、プロセス。
  10. フルオロ界面活性剤を使用しない、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記官能性連鎖移動剤が全モノマーを基準にして約0.1〜25重量パーセントの合計量で存在する、請求項9に記載のプロセス。
  12. 前記官能性連鎖移動剤が、反応器にフィードされる全モノマーを基準にして2.0重量パーセント超〜15重量パーセントの合計量で存在する、請求項9に記載のプロセス。
  13. 前記官能性連鎖移動剤が、前記反応器にフィードされる全モノマーを基準にして2.2重量パーセント〜10重量パーセントの合計量で存在する、請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記少なくとも1種のフルオロモノマーが、フッ化ビニリデン(VDF)、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、エチレンテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)、3,3,3−トリフルオロプロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載のプロセス。
  15. 前記フルオロポリマーが、フッ化ビニリデンのホモポリマー、または71〜99重量パーセントのフッ化ビニリデンと1〜29重量パーセントの1種または複数の他のフルオロモノマーとのコポリマーである、請求項9に記載のプロセス。
  16. 請求項1に記載の変性フルオロポリマーから形成される物品。
  17. 電池または蓄電池のための電極またはセパレーター構成要素、多孔質膜または中空繊維膜、前記変性フルオロポリマーを用いて少なくとも1つの表面をコーティングされた物品、および前記変性フルオロポリマーが、フルオロポリマー層と、前記フルオロポリマー層と共存できないポリマー層との間のタイ層を形成する多層構造からなる群から選択される、請求項16に記載の物品。
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