JP2018512342A - 隠された開け口を有するバッグ - Google Patents

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Abstract

バッグ(1)は、第1の壁部及び第2の壁部(10、20)と、第1の壁部及び第2の壁部(10、20)にそれぞれ接続されるとともに各々が閉鎖要素(34)を含んでいる第1の支持ウェブ及び第2の支持ウェブ(30、32)を有する閉鎖センブリ(3)とを備え、第1の支持ウェブ(30)は、第1の支持ウェブ(30)とバッグ(1)の第1の壁部(10)との間に前記バッグ(1)の外側からの少なくとも1つの通口(40)を生じるように、第1の支持ウェブの長さに亘ってバッグ(1)の第1の壁部(10)に断続的に接続されており、通口(40)は、バッグ(1)の壁部(10、20)が離れるように動かされたときに閉鎖要素(34)の相対的な局部の向きを変化させるように第1の支持ウェブ(30)の局部の変形を可能にして閉鎖要素(34)の分離を容易化する。

Description

本発明は、包装バッグの分野に関する。
より詳細には、本発明は、例えば非限定的な、相補的プロファイルの形態をなす開閉手段を備える包装バッグの分野に関する。
この用途の多くの包装バッグ及び多くの閉鎖装置がこれまでに提案されている。
この用途で公知である大抵の閉鎖装置は、例えばオス/メス型またはベルベット/フック型や、さらには各支持ウェブによって支持された相補的フック型の、2つの相補的プロファイルを備える。
特に、フランス国特許公開FR2628067号明細書(特許文献1)は、それぞれ壁部に固定された各支持ウェブによって支えられた2つの相補的な閉鎖プロファイルを有する2つの主壁を備えたバッグを提案している。壁部上の支持ウェブの拘持領域は、オスプロファイルとは重ね合わせられずにオスプロファイルからずれていることにより、拘持領域において壁部上の対応する支持ウェブをヒンジ止めする。特許文献1に記載されたように、従来の構成は、バッグにかかる内部圧力が閉鎖プロファイルに作用することを防止し、閉鎖プロファイルを分離しやすくする。実際は、(バッグを開けるにあたり)バッグの壁部が分離することによって、拘持により形成されたヒンジ領域において支持ウェブの可能な枢動が生じ、閉鎖プロファイルが分離するおそれはない。
本構成に対応したバッグは既に相当に供給されており、当該バッグのユーザにバッグの内容物が容易にはこぼれ得ないことを保証するためにバッグを再度開けることが困難になっている。
また、フランス国特許公開FR2963927(特許文献2)には、ウェブを拘持する2つの領域を、蝶番式(ヒンジ止め式)のウェブの一方がバッグの内部のほうを向く一方で、他方のウェブがバッグの口のほうを向くように、対応する相補的プロファイルの片側から離間させて配置する、及び片側上に配置することが提案されている。
これらのバッグはバッグの壁部の内部応力及び外部応力によりいっそう耐えるようになり、この点で、最近では閉鎖装置またはバッグの壁部を損傷させずにバッグを開けるのが非常に困難であることが分かる。
しかし、場合によっては、バッグを損傷させずに開けてバッグの内容物に手を伸ばし、開けた後に確実にバッグを再度閉じることが可能であることが必要になり得る。
このようなバッグは、例えば、食洗機錠剤などの有毒製品の包装の分野に適用される。実際、バッグが使用と使用との間に閉じたままとなって特に子供がバッグの内容物に手を伸ばすことを防止し、親がバッグを損傷させるおそれを伴わずにバッグを何度も開けては閉めることの実現性を有し、また好ましくは連続した開閉がそれほどの困難を伴わないことをユーザに保証し得ることは重要である。
FR2628067 FR2963927
したがって、本発明の第1の目的は、例えば非限定的な、相補的プロファイルの形態をなす開閉手段を備え、当該開閉手段を容易に開けることを可能とする機構を有するバッグを提案することである。必要であれば、開手段がバッグの壁部の一方及び/または他方にヒンジ止めされている場合に、機構は、大人に、連結によって生じたヒンジ作用にかかわりなくバッグを開けさせなければならない。
このために、本発明は、バッグであって、
− 前記バッグの側部及び底部を画定するように互いに接続された第1の壁部及び第2の壁部と、
− 前記第1の壁部及び前記第2の壁部にそれぞれ接続されているとともに各々が相補的な閉鎖要素を含む第1の支持ウェブ及び第2の支持ウェブを有する閉鎖センブリと
を備えるバッグを提案する。
前記第1の支持ウェブは、この第1の支持ウェブと前記バッグの前記第1の壁部との間に、前記バッグの外側からの少なくとも1つの通口を生じるように、前記第1の支持ウェブの長さに亘って断続的に前記バッグの前記第1の壁部に接続されている。したがって、この通口は、バッグの壁部が離れるように動かされたときに閉鎖要素の相対的な局部の向きを変化させるように第1の支持ウェブの局部の変形を可能とし、相補的な閉鎖要素の分離に寄与する。
説明されるバッグの、好ましいが非限定的ないくつかの特徴は以下のとおりであって、個別にまたは組み合わせて採用されうる。
− 前記第1の支持ウェブは上端及び下端を有し、前記下端は前記上端よりも前記バッグの前記底部寄りにあり、前記上端は前記通口を生じるように前記バッグの前記第1の壁部に断続的に接続されている。
− 前記第1の支持ウェブの前記上端は、第1の区間に沿って前記第1の壁部に連続的に固定されているとともに第2の区間に沿って前記前記第1の壁部から連続的に分離されており、前記第1の支持ウェブの前記下端はその高さの全体または一部に亘って前記第2の区間に沿って前記第1の壁部上に連続的に固定されている。
− 前記第1の支持ウェブの前記下端は、前記バッグの前記側部間において連続的に前記第1の壁部に接続されている。
− 前記第1の支持ウェブは下部及び上部に分割されており、前記下部は前記上部よりも前記底部寄りにあるとともに前記閉鎖要素を支持し、前記第1の支持ウェブの前記上部は前記通口を生じるように前記第1の壁部に断続的に接続されている。
− 前記第1の支持ウェブは下部及び上部に分割されており、前記下部は前記上部よりも前記底部寄りにあるとともに前記閉鎖要素を支持し、前記第1の支持ウェブの前記上部は前記通口を生じるように局部的に欠切されている。
− 前記通口は、前記バッグの前記側部間を亘る方向に、12mmと35mmとの間に含まれる長さを有する。
− 前記第2の支持ウェブは、前記相補的な閉鎖要素が係合しているときにおける前記バッグの前記壁部の引張りが前記相補的な閉鎖要素の周りの前記支持ウェブの回転を生じるように、前記第2の壁部にヒンジ止めされている。
− 前記第2の支持ウェブは、前記第2の支持ウェブが前記第2の壁部にヒンジ止めされるように、前記閉鎖要素と重なり合わない、かつ前記閉鎖要素に対してずれた局所領域において前記第2の壁部上に固定されている。
− 前記第2の支持ウェブは下部及び上部に分割されており、前記下部は前記上部よりも前記底部寄りにあるとともに前記閉鎖要素を支持し、前記第2の支持ウェブが前記第2の壁部上で固定された前記局所領域は前記第2の支持ウェブの前記下部の一部をなす。
− 前記第2の支持ウェブの前記上部は前記閉鎖要素の高さよりも小さい高さを有する。
− 前記第1の支持ウェブ、前記第2の支持ウェブは、それぞれ第1の延長ウェブ、第2の延長ウェブによって前記第1の壁部、前記第2の壁部に接続されており、前記支持ウェブの少なくとも一方は前記支持ウェブの上端から離間したところにおいて前記延長ウェブに固定されている。
− 前記少なくとも一方の支持ウェブは、前記支持ウェブによって保持された前記相補的な閉鎖要素に対する近接領域において対応する前記延長ウェブに固定されている。
− 前記バッグは第1のパネル及び第2のパネルを有する相補的な壁部をさらに備え、前記第1のパネルは前記バッグの前記口の近傍において前記第2の壁部に接続されている一方、前記第2のパネルは前記第1の壁部に接続されており、前記第1のパネルが前記底部のほうに延伸するように、前記相補的な壁部は折返しに沿って前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に折り返されており、前記第1の支持ウェブ及び前記第2の支持ウェブ(32)は前記第1の壁部上に固定されており、さらに前記第2の支持ウェブは前記相補的な壁部の前記第2のパネル上に固定されている。
− 前記相補的な壁部の前記第2のパネルは、前記第2の支持ウェブと前記折返しとの間において前記第1の壁部の前記側部の近傍に固定されている。
− 前記相補的な閉鎖要素はそれぞれ、例えば3つと6つとの間の相補的プロファイルからなる、少なくとも1つの相補的プロファイル、好ましくは少なくとも2つの相補的プロファイルを有する。
− 前記相補的プロファイルの全部または一部は、前記側部にほぼ平行な列設された変化部、典型的には列設された圧潰部を有する。
本発明の第2の目的は、バッグの壁部の内部応力及び外部応力に耐えることが可能であり、子供以外のユーザがバッグの口を容易に開閉することを可能として特に子供がバッグの内部に手を伸ばすことを防止し、ユーザがバッグを損傷させるおそれを伴わずにバッグを何度も開閉することを可能とする包装バッグを提案することである。
このために、本発明は、バッグであって、
− 側部によって互いに接続された上端及び下端を各々が備える第1壁部及び第2の壁部と、
− 各々が少なくとも1つの相補的プロファイルを有する第1の支持ウェブ及び第2の支持ウェブを備えた閉鎖装置であって、前記第1の支持ウェブ及び前記第2の支持ウェブは前記第2の壁部の前記側部の近傍に固定された、閉鎖装置と、
− 第1のパネル及び第2のパネルを備える相補的な壁部であって、前記第1のパネルは前記第2の壁部の前記上端に沿って固定されている一方で、前記第2のパネルは前記第1の壁部上に固定された、相補的な壁部と
を備えるバッグを提案する。
前記相補的な壁部は、前記第2のパネルが前記第1の壁部の前記上端のほうに延伸するように、折返しに沿って前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間において折り返されている。また、前記第1の支持ウェブ及び前記第2の支持ウェブは前記第1の壁部上に固定されており、さらに、前記第2の支持ウェブは、前記相補的プロファイルが係合しているときに前記バッグの前記第1の壁部及び前記第2の壁部を離すように動かそうとする応力が前記第2の支持ウェブの周りの前記閉鎖装置の回転を生じるように、前記相補的な壁部の前記第2のパネル上に固定されている。
この第2の態様に係るバッグの、好ましいが非限定的ないくつかの特徴は以下のとおりであって、個別にまたは組み合わせて採用されうる。
− 前記相補的な壁部の前記第2のパネルは、前記第1の支持ウェブと前記折返しとの間において前記第1の壁部の前記側部の近傍に固定されている。
− 前記第2の支持ウェブは、少なくとも1つの相補的プロファイルを支持する上部と、前記相補的プロファイルから前記上部の延長上に延伸する下部とを備え、前記上部は前記下部よりも前記第1の壁部の前記上端寄りにあるとともに前記第2の支持ウェブは前記上部において前記第1の壁部上に固定されており、前記下部は前記第1の壁部に対して少なくとも部分的に自由である。
− 前記上部と前記第1の壁部との間の通口は、前記第2の支持ウェブの前記少なくとも1つの相補的プロファイルに対向して延伸する前記第1の壁部の領域へのアクセス領域をなすように形成されており、前記上部が前記第1の壁部の2つの前記側部間において3つの連続する区間、具体的には、前記第1の壁部の前記側部の一方と前記アクセス領域との間に延伸する第1の区間と、前記第1の区間と前記第3の区間との間において前記アクセス領域に沿って延伸する第2の区間と、前記アクセス領域と前記第1の壁部の他方の前記側部との間に延伸する第3の区間とに分割されている。
− 前記第2の支持ウェブは前記第1の区間及び前記第3の区間に沿って固定されている一方、残りは前記第2の区間に沿って前記第1の壁部に対し解放されていて前記通口を形成し、前記通口は前記上部と前記第1の壁部との間を通る。
− 前記相補的プロファイルと前記第1の壁部の前記上端との間を亘る前記第2の支持ウェブの一領域のみが前記第1の壁部上に固定されており、前記領域は前記第1の壁部に対し解放されている前記少なくとも1つの相補的プロファイルを支持し、前記上部は前記相補的プロファイルの端部まで前記第2の区間に沿って通るスロットを備える。
− 前記第2の区間に沿って前記少なくとも1つの相補的プロファイルから延伸する前記上部の領域は前記通口を形成するように欠切されており、前記通口は前記上部と前記第1の壁部との間を通る。
− 前記上部の前記第2の区間は、前記第2の支持ウェブの前記上部に沿って1.5センチメートルと3センチメートルとの間の、例えば12ミリメートルと35ミリメートルとの間の長さに亘って延伸する。
− 前記下部は、前記第2の区間に沿って前記第1の壁部に固定されて前記通口を閉じることが可能である。
− 前記第1の支持ウェブは、前記少なくとも1つの相補的プロファイルを支持する上部と、前記相補的プロファイルから前記上部の延長上に延伸する下部とを備え、前記上部は前記下部よりも前記第1の壁部の前記上端寄りにあり、前記上部が前記相補的プロファイルを越えないように、前記第1の支持ウェブの前記上部の高さは前記相補的プロファイルの高さにほぼ等しい。
− 前記相補的な壁部は全体が前記第2の壁部を合わせた単一の部材として形成されているとともに前記第2の壁部の延長上に延伸し、または前記相補的な壁部は前記第2の壁部の前記下端のほうに延伸するように前記第2の壁部の前記上端の近傍において前記第2の壁部に固着されており、または前記相補的な壁部は、例えば前記折返しに近接する領域において、前記第2の壁部の前記上端から離間したところにおいて前記第2の壁部上に固着されている。
− 前記第1の支持ウェブは前記相補的な壁部を合わせて全体が形成されており、または前記相補的な壁部上に固着されている。
− 前記第1の壁部及び前記第2の壁部は、前記折返しと前記第1の壁部及び前記第2の壁部の前記上端との間において前記第1の壁部及び前記第2の壁部の前記側部に沿って互いに溶着されている。
− 前記第2の支持ウェブは、前記第1の壁部の前記上端から離間したところにおいて固定されている。
− 前記折返しは、前記第2の壁部の前記上端から、30ミリメートルと70ミリメートルとの間に含まれる、典型的には40ミリメートル程度の距離を置いて延伸する。
− 前記第1の支持ウェブ及び前記第2の支持ウェブはそれぞれ、少なくとも2つの、好ましくは少なくとも3つの、例えば3つから6つまでの相補的プロファイルを備える。及び/または
− 前記相補的プロファイルの全部または一部は、結合された前記壁部の前記上端に垂直な列設された変化部、典型的には列設された圧潰部を備える。
本発明の他の特徴、目的及び利点は、以下の詳細な説明から、また非限定的な例によって与えられた添付の図面を併せて、より明らかになる。
図1は、本発明に係る第1の実施形態の静止したバッグの横断面図を示す。 図2は、本発明に係る第2の実施形態の静止したバッグの横断面図を示す。 図3は、本発明に係る第3の実施形態の静止したバッグの横断面図を示す。 図4aは、本発明に係る第4の実施形態のバッグの斜視図である。 図4bは、図4aの静止したバッグのA−A軸による横断面図を示す。 図4cは、人がバッグの壁部に引張力を作用させて閉鎖装置の相補的プロファイルを分離するときの、図4aのバッグのA−A軸による横断面図を示す。 図5は、本発明に係るバッグを容易に開けることを可能とする実施形態の通口の詳細図である。 図6aは、ユーザが通常的にバッグを開けようとするときの、図5の容易に開けることを含む、本発明に係る第1の実施形態の変形実施形態のバッグの平面図である。 図6bは、図6aに示されるB−B軸に沿った、図6aのバッグの断面図である。 図7は、ユーザがユーザの親指の一方を通口に挿し込み、ユーザの親指の他方を第2の壁部沿いに配置するときの、図6aに示されるB−A軸に沿った、図6aのバッグの断面図である。 図8aは、ユーザが通口を利用して閉鎖要素を分離しようとするときの、図6aのバッグの平面図である。 図8bは、図7に示されるB−B軸に沿った、図8aのバッグの断面図である。 図9は、閉鎖要素を分離するときの、図6aのバッグの平面図である。 図10は、通口を用いて開いた後の、図5aのバッグの斜視図である。 図11は、本発明に係る第5の実施形態のバッグの、バッグが静止しているときの断面図を示す。
バッグ(袋)1は、通常そうであるように、バッグ1の側部及び底部2を画定するように互いに接続された第1、第2の壁部10、20、及びバッグの底部2と反対側に広がる口を備える。
バッグ1は、折り返されて2つの辺部が溶着された単一のシートを用いて、または例えば2つのシートがシートの辺部において互いに溶着されるいくつかのシートを用いて作製可能であり、好ましくは稜線に沿って壁部を接合してバッグ1の側部及び底部2を形成する。
バッグ1は、さらに閉鎖センブリ3を備える。閉鎖センブリ3は口の近傍において延在する。
閉鎖センブリ3は、それぞれ第1、第2の壁部10、20に接続された第1、第2の支持ウェブ30、32を備える。各支持ウェブ30、32は、例えば相補的プロファイル型、ループ/フック(velours/crochet)のバンドなどの、少なくとも1つの相補的な閉鎖要素34を支持する。
第1の支持ウェブ30は上部30a及び下部30bを備え、上部30aは下部30bよりもバッグ1の口寄りにある。また、下部30bは閉鎖要素34の全部または一部を支持する。
バッグ1の(2つの)壁部が離れるように動かされるときに閉鎖要素34の相対的な局部の向きを変化させるように第1の支持ウェブ30の局部の変形を可能として閉鎖センブリ3を開けることを容易にするために、この第1の支持ウェブ30とバッグ1の第1の壁部10との間にバッグ1の外側からの少なくとも1つの通口を生じるように、第1の支持ウェブ30を、バッグ1の第1の壁部10に第1の支持ウェブ30の長さに亘って断続的に接続する。
特に、本構成は、バッグ1の壁部の少なくとも一方上にヒンジ止めされた閉鎖センブリ3のように、閉鎖センブリ3を開けるのが困難であるバッグ1について有利であるが、閉鎖センブリ3が通常のものである(ヒンジ止めされない)場合にも適用される。
実際、閉鎖センブリ3を開けるには、ユーザは、
− ユーザの親指の一方をバッグ1の外側から、または口から導入して、好ましくは第2の支持ウェブ32の閉鎖要素34の近傍において、第2の壁部20をつかむようにし、
− バッグ1の口内にあるユーザの第2の親指を、第1の壁部10と第1の支持ウェブ30との間に形成された通口40内に導入することを要する(図7を参照)。この位置において、支持ウェブは互いにほぼ平行であり、
− 第1の親指及び第2の親指によって、閉鎖センブリ3の平面にほぼ垂直に伸びる力(図8a及び図8bを参照)を当該壁部に作用させることによって(2つの)壁部が離れるように動かす(図8bに示す)ことを要する。
実際、通口40は、(通口40の高さに応じて)第1の支持ウェブ30の閉鎖要素34における力の作用点、またはさらには第1の支持ウェブ30の下部の位置を特定する(図8bを参照)。このようにして、第2の支持ウェブ32がヒンジ止めされている場合に、(2つの)壁部を離れるように動かす際に第1の支持ウェブ30の裏側において第1の壁部10をつかむと、閉鎖センブリ3の回転が制限されることによって、閉鎖要素34への力の作用の方向が分離の方向に近付けられる。
比較として、図6a及び図6bに示すように、通常的にヒンジ(領域31または33)を備えるバッグ1をユーザが開けようとするときに壁部10、20に作用する引張力の作用は、閉鎖センブリを回転させ、この力の方向(図6bの矢印を参照)に整合させる、または閉鎖要素34の分離の方向(当該分離の方向は支持ウェブ30、32の平面に垂直に延伸する)に対して垂直にすることである。この結果、閉鎖要素34は係合したままであり、バッグ1が開くことを阻止する。
ここで、接続されることは、支持ウェブ30、32が、結合される壁部上に例えば溶着によって固着されるか、または当該壁部10、20と合わせて形成される(すなわち、全体が単一の部材として形成される)ことを意味する。溶着は、例えばポイントごとの、熱溶着式、超音波溶着、またはこれら2つ(連続して形成される)であり得る。
当然ながら、第1、第2の支持ウェブ30、32を、結合される壁部10、20に対して同一のまたは異なる方法に従って接続することが可能であり、例えば、第1の支持ウェブ30を第1の壁部10に固着する一方、第2の支持ウェブ32を第2の壁部20と合わせて形成することが可能であり、その逆の場合もある。
一実施形態において、通口40がほぼ第1の支持ウェブ30の高さに沿って延伸することにより、ユーザは第1の支持ウェブ30の動きをより良好に阻止するようになる。
第1の支持ウェブ30を、例えば、各々が第1の壁部10上に溶着され、または溶着されていない第1の支持ウェブ30の一部に対応したいくつかの連続する区間に分割することが可能である。
例えば、図5に示す実施形態において、第1の支持ウェブ30を、
バッグ1の側部の一方と通口40との間を亘る第1の区間Aであって、第1の支持ウェブ30が第1の壁部10に接続されている第1の区間Aと、
通口40に沿って延伸する第2の区間Bであって、通口40を生じるように第1の支持ウェブ30が当該第1の支持ウェブの高さの少なくとも一部上において第1の支持ウェブ30に接続されていない第2の区間Bと、
バッグ1の側部の他方と通口40との間を亘る第3の区間Cであって、第1の支持ウェブ30が第1の壁部10に接続されている第3の区間Cとの、3つの区間A、B、Cに分割することが可能である。
第1の支持ウェブ30は、当該第1の支持ウェブの高さの少なくとも一部において第2の区間Bに沿って第1の壁部10に固定されないことから、バッグ1の第1の壁部10に、第1の支持ウェブ30の長さに亘って断続的に十分に接続されている。
ここでは、長さは、閉鎖センブリ3の延伸方向に沿って伸びるディメンションであって、バッグ1の側部間を亘るディメンションを意味する。また、高さは、閉鎖センブリ3の延伸方向に垂直に伸びるディメンションであって、バッグ1の口と底部2との間を亘るディメンションを意味する。
バッグ1が、第1の支持ウェブ30が当該第1の支持ウェブの高さの一部に亘って第1の壁部10に接続されていない2つの離れた区間を含む、さらなる区間を含み得ることは明らかである。
一実施形態において、通口40は第1の支持ウェブ30の上部30aの高さ全体に亘って、または任意選択的に閉鎖要素34の下の領域に至るまで延伸し得る。このために、第1の支持ウェブ30の上部30aは、第1及び第3の区間A、Cにおいて例えば溶着により第1の壁部10に接続され得る一方、第2の区間Bに沿って解放されている(溶着されていない)。
変形例として、第1の支持ウェブ30の上部30aは、第2の区間Bに局在するノッチを備え、第1及び第2の区間A、Cに沿って第1の壁部10に接続され得る。特に、当該ノッチは、第2の区間Bにおいて、第1の支持ウェブ30の上部を切除することによって得ることが可能である。
一実施形態において、閉鎖センブリ3が容易に開くように、第1の支持ウェブ30の下部30bは、通口40に対向して延伸する領域において当該下部の高さの全体または一部に亘ってバッグ1の第1の壁部10に連続的に接続されている。通口40の延長上における下部30bのこの連続的な連結によって、第1の壁部10により閉鎖要素34に作用する分離の方向の力が増大し、これによって当該閉鎖要素の分離と閉鎖センブリを開くこととが容易になる。一実施形態において、第1の支持ウェブ30の閉鎖要素34の下にある、下部30bの下部領域のみが第1の壁部10に接続されている(図5を参照)。このようにして、ユーザはユーザの親指を閉鎖要素34を越えて通口に導入することができ、閉鎖要素34の分離を開始することが容易になる。
通常、図5に示す実施形態において、第1の支持ウェブ30の下部30bは、当該下部の高さの一部において第2の区間Bに沿って第1の壁部10に接続されている(ハッチを施した領域44を参照)。
任意選択的に、第1の壁部10上における第1の支持ウェブ30の下部30bの拘持を強固にするために、さらに、(下部30bが第1の壁部10に溶着される高さとは無関係に)一方では第1及び第2の区間A、B間の境界において、また他方では第2及び第3の区間B、C間の境界において、横断方向の溶着42を行うことが可能である。第1の支持ウェブ30の拘持を強固にすることに加えて、このような横断方向の溶着42は、通口40の存在にかかわらず、第2の区間Bにおけるバッグ1の外側と内側との間の封止を確保する。
第1及び第3の区間A、Cの位置において、下部30bを解放することが可能であり(図5に示すとおりであり、本図においてハッチを施した領域は第1の支持ウェブ30の溶着部を表す)、または下部30bを当該下部の高さの全体または一部に亘ってバッグ1の第1の壁部10に連続的に接続することが可能であって、この場合には下部30bがバッグ1の一方の側部から他方の側部にかけて第1の壁部10に接続される。
親指、好ましくは大人の親指の通口40を実現するために、通口40は、バッグ1の側部間における閉鎖センブリ3の延伸方向に、12mmと35mmとの間に含まれる長さを有する。
一実施形態において、通口40は、中央に達しないように、バッグ1の側部の一方に対するほうが側部の他方に対するよりも近い。このように、通口40は、バッグ1が扱われるときに押圧されにくい。典型的には、通口40の端部は、バッグ1の側部間の距離の10%と30%との間に含まれる距離だけ延伸し得る、すなわち、100mmの側部間長さを有するバッグ1について、通口40の端部は側部の一方の10mmと30mmとの間に含まれる距離だけ延伸する。
一実施形態において、各閉鎖要素34は、図3乃至図11に示すように、いくつかの相補的プロファイル、好ましくは3つと6つとの間の、例えば5つの相補的プロファイルを備える。
実際、いくつかの相補的プロファイル34の存在によって、当該相補的プロファイルが閉じることを確保するのに必要とされる厳密さが緩和されることにより、バッグ1の壁部10、20の外面からの閉鎖センブリ3の係合が容易になる。それによって、さらに、バッグ1の壁部10、20の内部応力及び外部応力に対するより良い耐性が確保される。
相補的プロファイル34は、オス/メス、オス/オス(図に示すような、矢形のプロファイル)ベルベット/フック型、またはさらには相補的フック型からなり得る。
相補的プロファイル34は、支持ウェブを横断する方向に相補的プロファイル34に沿った一連の変化部を形成することによって、列設状態に変化し得る。列設された変化部は相補的プロファイル34の局部の列設された変形からなり、特に、材料の除去を伴わない列設された圧潰部及び/または列設された切込み(すなわち、列設された圧潰部のみもしくは列設された切込みのみ、または列設された圧潰部と列設された切込みとの両方)、及び/または材料の除去を伴う列設されたノッチを含み得る。特に、列設された変化部の実施形態を記載した、本出願人名による国際特許出願PCT/EP2012/073186号を参照し得る。
一実施形態において、相補的プロファイル34の全部または一部は列設された変化部を含み得る。したがって、いくつかの相補的プロファイル34は列設された変化部を含み得る一方、少なくとも1つの相補的プロファイル34は変化のない状態であり得るとともに、その逆の場合もある。
次に、以下では、添付の図1乃至図4に関連して閉鎖センブリ3の例を説明する。しかし、これらは、本発明が、閉鎖要素34を有する、バッグ1の壁部10、20上に形成された、または当該壁部10、20上に固着された支持ウェブ30、32を備える任意の閉鎖センブリ3に適用される範囲において、非限定的な実施形態である。
これらの実施形態において、第2の支持ウェブ32は、相補的な閉鎖要素34が係合しているときにバッグ1の壁部の引張りによって相補的な閉鎖要素34の周りの支持ウェブ30、32の回転が生じるように、第2の壁部20上にヒンジ止めされ得る。
図1に示す第1の実施形態によれば、第2の支持ウェブ32は、第2の支持ウェブ32が第2の壁部20上にヒンジ止めされるように、閉鎖要素34と重なり合わない、かつ当該閉鎖要素34に対してずれた局所領域33において、第2の壁部20上に固定されている。このような拘持は、例えば本出願人名による特許文献1に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み入れられる。
特許文献1に記載されたように、上記の配置は、バッグ1の内部圧力が閉鎖要素34に作用することを防止し、閉鎖要素34を分離しやすくする。実際、本配置に起因して、(バッグ1を開けるにあたり)バッグ1の壁部の分離によって、支持ウェブの拘持により形成されたヒンジ領域において支持ウェブの可能な枢動が生じ、閉鎖要素34が分離するおそれはない。
特許文献1では、局所領域が第2の支持ウェブ32の上部32aにおいて延伸することにより、バッグ1の内容物によって閉鎖センブリ3に作用する内部圧力に起因してバッグ1が開くおそれを回避する。
変形例として、局所領域が第2の支持ウェブ32の下部32bにおいて延伸し得ることにより、外側からバッグ1を開けることを防止する。さらに、特に子供によってバッグ1が開き得る可能性を低減するために、第2の支持ウェブ32の上部32aの高さを低減し得る。このようにして、第2の支持ウェブ32をつかむことを不可能とし、通口40の使用を必要とし得る。例えば、第2の支持ウェブ32の高さを閉鎖要素34の高さより小さくし得る。一実施形態において、第2の支持ウェブの上部の高さを1mm以下とし得る。
図2に示すさらに他の変形例(第2の実施形態)によれば、2つの支持ウェブ30、32は、局所領域31、33において、正面で壁部10、20に接続され得る。ヒンジ止めされたウェブの一方(ここでは第1の支持ウェブ30)がバッグ1の内部のほうを向く一方、他方のヒンジ止めされたウェブ(ここでは第2の支持ウェブ32)が当該バッグの口のほうを向くように、局所領域31、33は、それぞれ閉鎖の相補的な要素34の片側にある、支持ウェブ30、32のそれぞれの反対側部分(ここでは上部30a及び下部32b)上に配置され得る。このような構成は、例えば本出願人名による特許文献2に記載されており、その内容は参照によって本明細書に組み入れられ、図2に示される。これに代えて、局所領域31、33を、正面において延伸する対応する支持ウェブ30、32の部分上に、すなわちウェブ30、32の上部30a、32a上または当該ウェブの下部30b、32b上に配置し得る。
図3に示す第3の実施形態によれば、第1、第2の支持ウェブ30、32は、それぞれ第1、第2の延長ウェブ12、14によって第1、第2の壁部10、20に接続され、支持ウェブ30、32の少なくとも一方が、当該支持ウェブの上部30a、32aから離間したところにおいて延長ウェブに固定され得る。このような拘持は、例えば本出願人名によるフランス国特許公開FR1458288に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み入れられる。
上記FR1458288において、支持ウェブ30、32は、当該支持ウェブ30、32によって保持された相補的な閉鎖要素34に対する近接領域において、対応する延長ウェブ12、14に固定され得る。変形実施形態において、2つの支持ウェブ30、32はそれぞれ、関連する延長ウェブ12、14に接続されている。
図4a乃至図4cに示す第4の実施形態によれば、さらに、バッグ1は、第1のパネル17及び第2のパネル18を有する相補的な壁部16を備える。相補的な壁部16の第1のパネル17はバッグ1の口の近傍において第2の壁部20に接続されている一方、第2のパネル18は第1の壁部10に接続されている。相補的な壁部16は、全体がバッグ1の第2の壁部20と合わせて単一の部材として形成され得る、または変形例として、バッグ1の底部に向かって延伸するように、当該相補的な壁部の上端の近傍において当該第2の壁部20上に固着されており、またはさらに他の変形例によれば、例えば折返しに対する近傍領域において、当該相補的な壁部の上端から離間したところにおいて当該第2の壁部20上に固着されている。相補的な壁部16は、第2のパネル18が口のほうに延伸するように、折返し19に沿って第1のパネル17と第2のパネル18との間において折り返されている。また、第1の支持ウェブ30は第2の壁部20上に固定されており、第2の支持ウェブ32は相補的な壁部16の第2のパネル18上に固定されている。より詳細には、第1の支持ウェブ30及び第2の支持ウェブ32は第1の壁部10上に固定されており、さらに第2の支持ウェブ32は相補的な壁部16の第2のパネル18上に固定されており、相補的プロファイル34が係合しているときにバッグ1の第1及び第2の壁部10、20を離れるように動かすことに由来する応力によって、第2の支持ウェブ32の周りの閉鎖装置の回転が生じるようになっている。
本構成は、幼い子供によってバッグが開くおそれと、バッグ1の内容物により閉鎖装置に作用する内部応力に起因してバッグ1が不意に開くおそれとを劇的に低減する。実際、バッグ1の上端、または支持ウェブとバッグ1の底部との間の壁部を離れるように動かす作用は、配置されて第1の壁部10上の第1の支持ウェブ30を拘持する相補的な壁部16の存在に起因して、閉鎖装置の支持ウェブ30、32を枢動させて壁部への力の作用の軸(概して水平)に整合させることである。このように、支持ウェブ30、32への任意の付加的な力は支持ウェブ30、32の平面内において作用し、当該平面に対して垂直ではなくなっている。
一実施形態において、相補的な壁部16の第1のパネル17は、バッグ1の内部に向かって延伸する。任意選択的に、相補的な壁部16の第1のパネル17は、2つの溶着線17aに沿って第2の壁部20の側部上に溶着され得る(図4aを参照)。
相補的な壁部16の第2のパネル18は、支持ウェブ30、32において第1の壁部10の側部上に固定されている。
ここで、相補的な壁部16の第2のパネル18は、さらに、2つの溶着線16aに沿って、第2の支持ウェブ32の下部32bと折返し19(図4aを参照)との間において第1の壁部10の側部上に溶着されている。したがって、本実施形態において、第2の支持ウェブ32は折返し19から離間して延伸し、相補的な壁部16の第1のパネル17に対向して延伸する第2の壁部20の一部上には固定されていない。
本構成が、図4cに示すように、第2の壁部20の一部を第1の壁部10に対向する部分に整合させることを、ユーザがバッグ1の内部に手を伸ばそうとバッグ1の当該壁部の上端を引っ張るときに可能とする利点を有することは明らかである。本構成において、力は主に、第1の壁部10の側部上に固定された支持ウェブ30、32の端部に作用し、さらに力の僅かな部分が、当該ウェブ30、32の平面内において、第2の支持ウェブ32の下部32bと第1の支持ウェブ30の上部30aとに作用する。しかし、このような力によっては、相補的プロファイル34は閉鎖装置から分離しにくい。
本構成において、第1及び第2の壁部10、20は、図4aに示すように、当該壁部の下端と折返し19との間において、当該壁部の側部に沿って互いに固定され得る。
変形例として、第1の壁部10及び第2の壁部20は、溶着により、または接着により、当該壁部の側部に沿って当該壁部の高さ全体に亘って、すなわちバッグの底部から当該壁部の上端に至るまで、互いに接合され得る。本変形例の使用において、第1及び第2の壁部10、20の上端を引っ張ることによってバッグ1を開けることは、壁部10、20の上端が離れる動きが相補的な壁部16の枢動、したがって相補的プロファイル34に作用し得る力を制限するように起こる可能性があって、よりいっそう困難である。
図4a乃至図4cの例において、第1の支持ウェブ30は当該第1の支持ウェブの上部30aのみにおいて第1の壁部10に固定されており、当該第1の支持ウェブの下部30bは第1の壁部10に対して解放された状態にある。実際に、本構成は、バッグ1の壁部10、20が離れるように動くときに第1の支持ウェブ30の枢動を可能にすることによって、閉鎖装置のヒンジ作用を高める。
また、第2の支持ウェブ32の上部32aの高さは、当該上部30aが相補的プロファイル34を越えないものとなっている(例えば、図4b、図4c、及び図11に示す)。つまり、相補的プロファイル34は支持ウェブ32の端部まで及ぶ。
相補的な壁部16の存在と、壁部10、20の上端から離間したところにおける閉鎖装置の拘持とによって、閉鎖装置はバッグ1の口のところではなくバッグ1の内部へとずらされ、さらには子供が支持ウェブ30、32をつかもうとしないでバッグ1の壁部10、20をつかむ傾向が強まること、またバッグ1が台の上に置かれているときに子供が閉鎖装置を見つけるおそれが低減することは明らかである。
さらに、この傾向は、(バッグ1が静止している場合に)折返し19が口から大人の親指の長さ程度の距離d、または30ミリメートルと70ミリメートルとの間に含まれる、典型的には20センチメートルの幅を有するバッグ1について40ミリメートル程度の距離dだけ延伸するように、閉鎖装置を調整することによって強化され得る(図11を参照)。これで、大人には自分の親指を折返し19の底部に置くことによって、バッグ1を開けることに困難が生じないものとなるのに対して、幼い子供には、自分の手が小さすぎて自分の親指を折返し19内に、及び通口40内に導入することに困難が生じるものとなる。したがって、子供は壁部10、20の上端しかつかむことができず、これによってはバッグ1は開かない。
このような拘持は、例えば本出願人名によるフランス国特許公開FR1553143号明細書に記載されており、その内容は参照によって本明細書に組み入れられる。
上記FR1553143において、相補的な壁部16の第2のパネル18は、さらに、単に口を引っ張ることによってバッグ1を開けることがより困難となるように、第2の支持ウェブ32と折返し19との間において、第1の壁部10の側部の近傍に固定され得る。
図11は、第5の実施形態のバッグ1を示す。
この第5の実施形態は、相補的な壁部16が第2の壁部20上に固着される点においてのみ、図4a乃至図4cに示す例と相違する。したがって、第4の実施形態に関連して説明された他の特徴は、この第5の実施形態に準用される。
ただし、第2の壁部20は、折り返されて相補的な壁部を形成する必要がないことから、第1の壁部10の長さと同様の長さとすることが可能である。一方、相補的な壁部16は、バッグ1の口のほうに延伸するように、第1のパネル17と第2のパネル18との間において、折返し19に沿って折り返されている。
したがって、本実施形態において、第1のパネル17は、さらに、当該第2の壁部の上端と折返し19との間において第2の壁部20に沿って延伸する一方、第2の支持ウェブ32を備える第2のパネル18は、折返し19から相補的な壁部16の自由端まで延伸する。
本実施形態とは無関係に、第2の支持ウェブ32が相補的な壁部16上に固着され得ることは明らかである。
また、既に示したように、第2の支持ウェブ32の上部32aは、相補的プロファイル34を越えて延伸することができない。つまり、相補的プロファイル34は第2の支持ウェブ32の端部に至るまで延伸することが可能である。
したがって、得られるバッグ1は、バッグ1の壁部10、20の内部応力(バッグ1の内容物の容積に起因する)及び外部応力(大人または子供といった人による口2への動作に起因する)に耐え、大人によってさえ、(壁部10、20の上端10c、20cを引っ張ることによって)バッグ1を通常的に開けることを一切防止することが可能である。実際、相補的プロファイル14、24が係合しているときに、バッグ1の壁部10、20を離れるように動かす(すなわち、図4b及び図4cの矢印Fのようにバッグ1の壁部10、20に垂直に)ことに由来する応力によって、支持ウェブ12、22と第2の壁部20と相補的な壁部30とが概して力Fの作用の方向に整合するまで、第2の壁部20の引張り及び相補的な壁部30の引張りと、第2の支持ウェブ22の周りの閉鎖装置の回転とが生じる。この整合により、図2bに示すように、大人によってさえ、バッグ1を開けることが一切防止される。
第4及び第5の実施形態に従ってバッグ1を開けるために、本明細書で上述したように、通口40を用いることが可能である。
変形例として、一実施形態において、バッグ1がこのような通口を備えないようにし得る。その場合に、支持ウェブ30、32を握って相補的プロファイル34を相反する方向に動かす(せん断)ことが可能である。支持ウェブ30、32の自由端は第1の壁部10の側部に固定されており、この握ることの作用は、これらの端部の1つの近傍において相補的プロファイル34を分離することである。
支持ウェブ30、32を握ることによって開けることの困難さを、当該支持ウェブの高さ全体に亘って第1及び第2の壁部10、20の側部を溶着することにより調整することが可能である。
この困難さは、折返し19及び/またはバッグ1の口に対する閉鎖装置の位置を変更することによっても調整することが可能である。実際、本出願人は、第2の支持ウェブ32の下部32bが折返し19からより遠方に動くほど、相補的な壁部16がバッグ1に作用する力を分散させやすく、握ることによって相補的プロファイルを分離することがより困難になることを見出した。(下部32bにおける)相補的プロファイル34の端部と折返し19との間の距離は、例えば5乃至30mm程度、典型的には25mmであり得る。
また、閉鎖装置が口に近いほど、ユーザ(大人または子供)は装置の相補的プロファイル34をつかみやすく、またそれらの下部30b、32bをつかみにくく、支持ウェブ30、32の相対的な変位、したがって当該支持ウェブのプロファイル34の分離をより困難にする。この支持ウェブ30、32を握ることが、自然にはバッグ1の壁部10、20をつかみやすい子供にとって当然でないことは明らかである。しかも、壁部10、20の上端を押圧することによってバッグ1を開けることは、支持ウェブ30、32の回転に起因して、(バッグ1の閉鎖装置を壊さずには)可能でない。
また、支持ウェブ30、32を十分に握らなければバッグ1を開けるのに適切でない。しかし、このような力は子供には強すぎるため、バッグ1の内容物に手を伸ばすことができない。
本実施形態と無関係に、バッグ1の壁部10、20を半透明の(不透明の)材料で作製して、子供が壁部10、20を通して閉鎖センブリ3を見る可能性を低減することが可能である。
壁部10、20、支持ウェブ30、32、及び相補的な閉鎖要素34を単一及び半透明の材料、特に、ポリプロピレンPP、ポリエチレンテレフタレートPET、ポリエチレンPE、高密度ポリエチレンHDPE、低密度ポリエチレンLDPE、及びそれらが結合した共重合体、エチレン共重合体、及び/またはプロピレン共重合体のうちの1つで作製することが可能である。
変形例として、バッグ1のこれらの種々の要素を種々の材料で作製することが可能である。特定の、ただし非限定的な例は、ポリエチレンテレフタレート及び/またはポリエチレンで作製された第1の壁部10及び第2の壁部20と、ポリプロピレンで作製された閉鎖センブリ3(支持ウェブ30、32及び相補的な閉鎖要素34)とを備えたバッグ1である。
また、第1及び第2の壁部10、20は、特に当該壁部を本明細書で上述した材料のうちの1つから形成する場合に、30マイクロメートルと200マイクロメートルとの間に含まれる、典型的には60マイクロメートルから150マイクロメートル程度の厚さを有し得る。当然ながら、これらの壁部を種々の材料からなるいくつかの層を備えた複合材料で作製し得ることは明らかである。

Claims (17)

  1. バッグ(1)であって、
    前記バッグ(1)の側部及び底部(2)を画定するように互いに接続された第1の壁部及び第2の壁部(10、20)と、
    前記第1の壁部及び前記第2の壁部(10、20)にそれぞれ接続されるとともに各々が相補的な閉鎖要素(34)を含んでいる第1の支持ウェブ及び第2の支持ウェブ(30、32)を有する閉鎖センブリ(3)と、
    を備えたものにおいて、
    前記第1の支持ウェブ(30)は、前記第1の支持ウェブ(30)と前記バッグ(1)の前記第1の壁部(10)との間に前記バッグ(1)の外側からの少なくとも1つの通口(40)を生じるように、前記第1の支持ウェブの長さに亘って前記バッグ(1)の前記第1の壁部(10)に断続的に接続されており、前記通口(40)は、前記バッグ(1)の前記壁部(10、20)が離れるように動かされたときに前記閉鎖要素の相対的な局部の向きを変化させるように前記第1の支持ウェブ(30)の局部の変形を可能にして前記相補的な閉鎖要素(34)の分離を容易化することを特徴とするバッグ(1)。
  2. 請求項1に記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ(30)は上端及び下端を有し、前記下端は前記上端よりも前記バッグ(1)の前記底部(2)寄りにあり、前記上端は前記通口(40)を生じるように前記バッグ(1)の前記第1の壁部(10)に断続的に接続されているバッグ(1)。
  3. 請求項2に記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ(30)の前記上端は、第1の区間(A)に沿って前記第1の壁部に連続的に固定されているとともに第2の区間(B)に沿って前記第1の壁部(10)から連続的に分離されており、
    前記第1の支持ウェブ(30)の前記下端は、その高さの全体または一部に亘って、前記第2の区間(B)に沿って前記第1の壁部(10)に連続的に固定されているバッグ(1)。
  4. 請求項2または請求項3に記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ(30)の前記下端は、前記バッグ(1)の前記側部間において前記第1の壁部(10)に連続的に接続されているバッグ(1)。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ(30)は下部(30b)及び上部(30a)に分割されており、前記下部(30b)は前記上部(30a)よりも前記底部(2)寄りにあるとともに前記閉鎖要素(34)を支持し、前記第1の支持ウェブ(30)の前記上部(30a)は、前記通口(40)を生じるように前記第1の壁部(10)に断続的に接続されているバッグ(1)。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ(30)は下部(30b)及び上部(30a)に分割されており、前記下部(30b)は前記上部(30a)よりも前記底部(2)寄りにあるとともに前記閉鎖要素(34)を支持し、前記第1の支持ウェブ(30)の前記上部(30a)は、前記通口(40)を生じるように局部的に欠切されているバッグ(1)。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のバッグ(1)であって、
    前記通口(40)は、前記バッグ(1)の前記側部間を亘る方向に、12mmと35mmとの間に含まれる長さを有するバッグ(1)。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のバッグ(1)であって、
    前記第2の支持ウェブ(32)は、前記相補的な閉鎖要素(34)が係合しているときにおける前記バッグ(1)の前記壁部(10、20)の引張りが前記相補的な閉鎖要素(34)の周りの前記支持ウェブ(30、32)の回転を生じるように、前記第2の壁部(20)にヒンジ止めされているバッグ(1)。
  9. 請求項8に記載のバッグ(1)であって、
    前記第2の支持ウェブ(32)は、前記第2の支持ウェブ(32)が前記第2の壁部(20)にヒンジ止めされるように、前記閉鎖要素(34)と重なり合わない、かつ前記閉鎖要素(34)に対してずれた局所領域(33)において、前記第2の壁部(20)上に固定されているバッグ(1)。
  10. 請求項9に記載のバッグ(1)であって、
    前記第2の支持ウェブ(32)は下部(32b)及び上部に分割されており、前記下部は前記上部(32a)よりも前記底部(2)寄りにあるとともに前記閉鎖要素(34)を支持し、前記第2の壁部(20)上で前記第2の支持ウェブ(32)が固定された前記局所領域(33)は、前記第2の支持ウェブ(32)の前記下部(32b)の一部をなすバッグ(1)。
  11. 請求項10に記載のバッグ(1)であって、
    前記第2の支持ウェブ(32)の前記上部(32a)は、前記閉鎖要素(34)の高さより小さい高さを有するバッグ(1)。
  12. 請求項8に記載のバッグ(1)であって、
    前記第1の支持ウェブ、前記第2の支持ウェブ(32)は、それぞれ第1の延長ウェブ、第2の延長ウェブ(12、14)によって第1の壁部、第2の壁部(10、20)に接続されており、前記支持ウェブ(30、32)の少なくとも一方は前記支持ウェブの前記上端から離間したところにおいて前記延長ウェブ(12、14)に固定されているバッグ(1)。
  13. 請求項12に記載のバッグ(1)であって、
    前記少なくとも一方の支持ウェブ(30、32)は、前記支持ウェブ(30、32)によって保持された前記相補的な閉鎖要素(34)に近接する領域において対応する前記延長ウェブ(12、14)に固定されているバッグ(1)。
  14. 請求項8に記載のバッグ(1)であって、
    さらに、第1のパネル(17)及び第2のパネル(18)を有する相補的な壁部(16)を備え、前記第1のパネル(17)は前記バッグ(1)の前記口の近傍において前記第2の壁部(20)に接続されている一方、前記第2のパネル(18)は前記第1の壁部(10)に接続されており、前記相補的な壁部(16)は、前記第1のパネル(17)が前記底部(2)のほうに延伸するように、折返し(1)に沿って前記第1のパネル(17)と前記第2のパネル(18)との間において折り返されており、
    前記第1の支持ウェブ(30)及び前記第2の支持ウェブ(32)は前記第1の壁部(10)上に固定されており、
    さらに、前記第2の支持ウェブ(32)は前記相補的な壁部(16)の前記第2のパネル(18)上に固定されているバッグ(1)。
  15. 請求項14に記載のバッグ(1)であって、
    前記相補的な壁部(16)の前記第2のパネル(18)は、前記第2の支持ウェブ(32)と前記折返し(19)との間において、前記第1の壁部(10)の前記側部の近傍に固定されているバッグ(1)。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれか1つに記載のバッグ(1)であって、
    前記相補的な閉鎖要素(34)はそれぞれ、少なくとも1つの相補的プロファイル、好ましくは少なくとも2つの相補的プロファイル、例えば3つから6つまでの相補的プロファイルを備えるバッグ(1)。
  17. 請求項16に記載のバッグ(1)であって、
    前記相補的プロファイル(34)の全部または一部は、前記側部にほぼ平行な列設された変化部、典型的には列設された圧潰部を備えるバッグ(1)。
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