JP2018503257A - 磁石 - Google Patents

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Abstract

本発明は、本体(101)と、第1の位置と第2の位置との間で本体(101)に対して移動可能であるよう構成されるスライド(102)とを含む、磁石に関する。スライド(102)の動きは、スライド(102)の第1の位置で、第2の極部品(109)が第1の区画(104)と接触し、スライド(102)の第2の位置で、第2の極部品(109)が第2の区画(105)と接触するような方法において、本体(101)の第1及び第2の区画(104,105)によって制限される。

Description

本発明は添付の独立請求項(独立項)の前文に従った磁石に関する。
磁石の磁性状態を変更する可動部分を含む磁石が、従来技術において知られている。そのような磁石の一例が、国際公開第2012/160262号に開示されている。国際公開第2012/160262号の磁石は、いわゆる双安定磁石であり、永久磁石を含む可動部分が、2つの安定した位置の間で磁石の本体に対して移動可能に配置される。第1の位置において、可動部分は本体から分離されるので、本体内で永久磁石によって生成される磁束は低く、よって、磁石の保持力は無視してよい。第2の位置において、可動部分は本体と接触し、それにより、永久磁石によって生成される磁束は、本体を通じて、取り付けられるべき物体に方向付けられる。磁石の本体は、可動部分の周りに配置されるコイルを含む。可動部分は、コイルを通じて適切な方向に十分な量の電流を供給することによって、2つの位置の間で移動させられる。
国際公開第2012/160262号の磁石に関連する問題は、可動部分の移動の長さが大きく、その結果、磁石が高い(tall)ことである。磁石の構造の故に、可動部分の第1の位置と第2の位置との間の距離は、可動部分がその第1の位置において所定の位置に容易に保持され得るよう、大きくなければならない。第1の位置と第2の位置との間の距離が大きければ大きいほど、可動部分を第1の位置に保持するのに必要とされる力はより小さい。国際公開第2012/160262号の磁石において、可動部分は、電流が供給されるコイルを用いて、或いは可動部分を第1の位置に向かって押すバネばねを用いて、その第1の位置において所定の位置に保持される。コイルの不利点は、それがエネルギを消費することであるのに対し、バネの不利点は、容易に損傷させられることがある複雑な構造である。
本発明の主目的は、上に提示した先行技術の問題を低減することであり或いは排除することでさえある。
本発明の目的は、小さな大きさで大きな保持力を達成するのを可能にする構造を有する磁石を提供することである。本発明の目的は、磁石の磁性状態を変更する可動部分を含み、可動部分の移動の長さが小さい、磁石を提供することでもある。
本発明の更なる目的は、磁石がエネルギを消費しない安定した磁性状態を有する磁石を提供することである。本発明の目的は、極めて少ないエネルギを用いてその磁性状態を容易に変え得る、磁石を提供することでもある。
本発明の一層更なる目的は、単純な構造、低い製造コスト、長い平均余命、及び大きな信頼性を有する、磁石を提供することである。
上述の目的を実現するために、本発明に従った磁石は、添付の独立請求項の特徴部分に提示されるものによって特徴付けられている。本発明の有利な実施形態は、従属請求項(従属項)に記載されている。
本発明に従った典型的な磁石は、
− 本体と、
− スライドとを含み、
本体は、取り付けられるべき物体に磁束を方向付けるために磁性材料で作製される第1の区画及び第2の区画を含み、第1の区画及び第2の区画は分離され、本体の第3の区画に取り付けられ、第3の区画は、非磁性材料で作製され、
スライドは、永久磁石と、永久磁石の対向する磁極表面に取り付けられる第1の極部品及び第2の極部品とを含み、スライドは、永久磁石によって生成される磁束の経路を変更するために、第1の位置と第2の位置との間で本体に対して移動可能であるよう構成される。
本発明に従った典型的な磁石において、
− 第1の区画は、その第1の端で本体の空洞に開口する孔を含み、空洞の底は、第2の区画によって少なくとも部分的に定められ、孔には、第1の極部品の少なくとも部分が孔の内側に留まり、第2の極部品が空洞の底に向かって方向付けられるよう、スライドが移動可能に配置され、
スライドの動きは、スライドの第1の位置で、第2の極部品が第1の区画と接触し、スライドの第2の位置で、第2の極部品が第2の区画と接触するような方法において、第1の区画及び第2の区画によって制限される。
本発明に従った磁石は、取付け磁石(attachment magnet)であり、第1の位置と第2の位置との間でスライドを本体に対して移動させることによって、その磁性状態を変更し得る。スライドの第1の位置(OFF状態)で、永久磁石によって生成される磁束は、第1の区画によって本質的に短絡させられ、従って、磁石は物体に付着し得ないか、或いは磁石は極めて弱く物体に付着し得るに過ぎない。スライドの第2の位置(ON状態)で、磁束は、第1及び第2の区画を通じて、第1及び第2の区画と接触するように配置される物体に伝えられる。物体は磁性回路を閉じ、従って、磁石は物体に付着させられる。第1及び第2の位置は、スライドが永久磁石によってもたらされる磁場の助けを得て静止したままである傾向を有する、安定した位置である。
スライドの第1の位置で、第2の極部品は、第1の区画と接触し、第1の極部品の少なくとも部分が、第1の区画の孔の内側に配置される。好ましくは、第1の極部品は、孔の壁と接触し、或いは孔の壁とほぼ接触する。好ましくは、スライドの第1の位置で、第1の極部品は、完全に配置され、永久磁石は、孔の内側に少なくとも部分的に配置される。好ましくは、スライドの第1の位置で、第2の極部品は、孔の外側に配置される。
スライドが第1の位置にあるとき、永久磁石によって生成される磁束は、第1の区画によって本質的に短絡させられ、それは、磁束が、孔を取り囲む第1の区画の部分及び第2の極部品と接触する第1の区画の部分を主に通じて、1つの極部品から他の極部品に流れることを意味する。スライドの第1の位置は、スライドが第1の位置に近いときに、永久磁石の磁力がスライドを能動的に引っ張る位置である。スライドが第1の位置から離れる方向に第2の位置に向かって動かされるときに、永久磁石は、動かす力に対して作用する反力をもたらし、スライドを引っ張って第1の位置に戻そうとする。
スライドの第2の位置で、第2の極部品は、第2の区画と接触し、第1の極部品の少なくとも部分が、孔の内側に配置される。好ましくは、第1の極部品は、孔の壁と接触するか、或いは孔の壁とほぼ接触する。スライドの第2の位置で、第2の極部品は、好ましくは、永久磁石も、孔の外側に配置される。
スライドが第2の位置にあるとき、永久磁石によって生成される磁束は、第1及び第2の区画を通じて、取り付けられるべき物体に流れてよい。第1の区画及び第2の区画の両方と接触するように配置される物体は磁性回路を閉じ、それにより、磁束は第1及び第2の区画及び物体を通じて1つの極部品から他の極部品に伝えられる。
本体の第1及び第2の区画は、第3の区画によって互いに分離される。第3の区画は非磁性材料で作製されるので、第1及び第2の区画は磁気的に分離され、よって、第1の区画と第2の区画との間の直接的な磁束の流れは本質的に妨げられる。
スライドは、第1の極部品の部分が孔の内側に常に留まるような方法において、第1の区画の孔内に可動に配置される。スライドは、孔の長手方向において、第1の位置と第2の位置との間で線形に移動可能であるように配置される。スライドは、例えば、スライドに取り付けられるシャフトを用いて或いは適切な駆動手段の助けを得て、第1の位置と第2の位置との間を手動で移動させられるよう設計され得る。
スライドの動きは、スライドの動きが第1の方向において第1の区画との第2の極部品の係合によって停止され、第2の方向において第2の区画との第2の極部品の係合によって停止されるような方法において、本体の第1及び第2の区画によって機械的に制限される。よって、スライドの第1の位置で、第2の極部品は、第1の区画と接触し、スライドの第2の位置で、第2の極部品は、第2の区画と接触する。第2の極部品と第1の区画との間の接触表面は、異なる形状及び向きを有してよい。接触表面は、例えば、環(annulus)又は切頭円錐(truncated cone)の形状を有し得る。
スライドの動きは、孔の壁によって機械的に支持される。好ましくは、スライドは、スライドの全ての位置において、孔の壁と接触したままである。
孔の第1の端は、本体の空洞に開口する。孔の第2の端を閉塞し或いは開放し得る。第1の区画又は第1の区画に取り付けられる第4の区画によって、孔の第2の端を閉塞し得る。
本体の区画は様々な形状及び大きさを有してよく、それらを1つ又はそれよりも多くの部品で形成し得る。第1の区画が第3の区画を取り囲み、第3の区画が第2の区画を取り囲む方法において、第1の区画、第2の区画、及び第3の区画を互いの内に配置し得る。第3の区画は、第2の区画の周りに配置されるスリーブであり得る。第2の区画は、第3の区画の内側に配置されるシリンダであり得る。第1の区画及び第2の区画は、磁束を伝えるのに適した磁性材料で作製される。第1の区画及び第2の区画の磁性材料は、鉄、ニッケル、コバルト又はそれらの合金のような、強磁性材料である。第1の区画及び第2の区画は、好ましくは、同じ材料で作製される。第3の区画は、樹脂、真鍮若しくはアルミニウムのような常磁性材料、又は耐酸性鋼若しくはステンレス鋼のような反磁性材料であり得る、非磁性材料で作製される。
スライドは、サンドイッチ構造を有し、永久磁石は、第1の極部品と第2の極部品との間に配置される。第1の極部品及び第2の極部品は、永久磁石の異なる極に取り付けられ、永久磁石によって生成される磁束がそれらを通じて伝えられてよいように、磁性材料で作製される。第1及び第2の極部品の磁性材料は、強磁性材料、好ましくは、鉄である。永久磁石は、例えば、ネオジム磁石、アルニコ磁石、又はサマリウムコバルト磁石であり得る。
本発明に従った磁石は物体を動かすのに適し、よって、本発明に従った磁石を持上げ磁石(lifting magnet)として用い得る。磁石を以下のように用いて、物体を1つの場所から他の場所に動かし得る。先ず、磁石は、物体が第1及び第2の区画の取付け表面と接触するような方法において、物体と接触するように配置される。次に、スライドが第2の位置に動かされ、その結果、磁石は物体に付着させられる。次に、物体は磁石と共に所望の場所に動かされ、磁石は、スライドを第1の位置に動かすことによって、物体から分離される。
本発明の実施態様によれば、第2の極部品の直径は、孔の直径よりも大きい。第2の極部品の直径は、孔の直径よりも大きいので、第2の極部品は、スライドの全ての位置において、孔の外側に、よって、空洞の内側に留まる。
本発明の実施態様によれば、孔及び第1の極部品は、円筒形である。好ましくは、スライドが第1の位置と第2の位置との間で動かされる間に、孔の壁がスライドを効率的に支持し得るよう、第1の極部品の直径は、孔の直径よりも僅かに小さいだけである。孔の直径は、例えば、10mm未満、10〜50mm、50〜200mm又は200〜500mmであり得る。第1の極部品の直径は、例えば、孔の直径よりも小さい、2mm未満、1mm未満、0.5mm未満、0.1mm未満又は0.005〜0.5mmであり得る。
本発明の実施態様によれば、第2の極部品は、円筒形である。第2の極部品の直径は、第1の極部品の直径及び孔の直径よりも大きい。
本発明の実施態様によれば、空洞は、円筒形である。空洞の直径は、第1の区画の孔の直径よりも大きい。空洞の直径は、例えば、孔の直径よりも大きい、1〜5mm、2〜10mm、5〜50mm又は25〜300mmであり得る。
本発明の実施態様によれば、スライドの高さは、孔の高さよりも大きい。スライドの高さは、例えば、3mm未満、3〜10mm、10〜100mm又は100〜500mmであり得る。スライドの高さは、例えば、孔の高さよりも大きい、1〜5mm、2〜10mm、5〜50mm又は25〜100mmであり得る。
本発明の実施態様によれば、永久磁石は、1つ又はそれよりも多くの層に配置される複数の磁石部品(magnet piece)を含む。永久磁石は、例えば、セクタ部品(sector pieces)の同じ極が永久磁石の同じ側に配置されるような方法において、1つの層内に配置される、セクタ部品で形成され得る。セクタ部品の数は、例えば、2、3、4〜6又は7〜10であり得る。永久磁石は、代替的に、重なり合って配置される磁石部品で形成され得る。磁石部品は、強磁性ディスクが磁石部品の間に配置され且つ磁石部品の異なる極が互いに面し合って配置されるような方法において、重なり合って配置され得る。
本発明の実施態様によれば、永久磁石の厚さは、極部品の厚さ及び第2の極部品の厚さよりも小さい。より厚い極部品の使用は、磁束が飽和するのを防止する。
本発明の実施態様によれば、永久磁石は、円筒形であり、永久磁石の直径は、第1の極部品の直径よりも小さい。永久磁石のより小さい直径は、永久磁石が孔の壁に触れるのを防止する。
本発明の実施態様によれば、第1の区画は、空洞の壁を定める。
本発明の実施態様によれば、第3の区画は、第1の区画の内側に取り付けられる中空のシリンダであり、第2の区画は、第3の区画の内側に取り付けられる。第2の区画は、好ましくは、円筒形である。
本発明の実施態様によれば、第3の区画は、空洞の壁を定める。
本発明の実施態様によれば、第1及び第2の区画は、互いに平行に配置されるプレートである。取り付けられるべき物体は、第1のプレートの側面及び第2のプレートの側面と接触することが意図される。スライドは、プレートの平面に対して垂直な方向に動くように配置される。好ましくは、第1及び第2のプレートは長方形である。第1及び第2のプレートの厚さは、例えば、3mm未満、3〜10mm、10〜100mm又は100〜500mmであり得る。物体と接触することが意図される第1及び第2のプレートの側面は、直線であり得るし、曲線であり得るし、傾斜させられ得る。好ましくは、物体と接触することが意図される第1及び第2のプレートの側面は、物体の形状に対応するような形状とされる。
本発明の実施態様によれば、第3の区画は、第1の区画と第2の区画との間に取り付けられる複数の接続部材を含む。接続部材の数は、用途に依存して異なり得る。第1及び第2の区画がプレートである場合、接続部材は、好ましくは、第1及び第2のプレートの各隅に取り付けられ、それにより、第1及び第2のプレートが長方形であるならば、本体は4つの接続部材を含む。好ましくは、接続部材は、ロッド又はバーであり、その第1の端が第1の区画に取り付けられ、その第2の端が第2の区画に取り付けられる。接続部材を、樹脂、真鍮若しくはアルミニウムのような常磁性材料、又は耐酸性鋼若しくはステンレス鋼のような反磁性材料で作製し得る。
本発明の実施態様によれば、空洞は、第1の区画、第2の区画、及び第3の区画によって定められる。空洞は、例えば、円筒形であり得る。第3の区画は、空洞の壁を定める円筒形の貫通孔を含み得る。
本発明の実施態様によれば、孔の第2の端は、本体の第4の区画によって閉塞される。第4の区画は、第1の区画に取り付けられ、それは、孔の第2の端が開口する空洞を定めてよい。第4の区画を磁石又は非磁性材料で作製し得る。第4の区画を第1の区画と同じ材料で作製し得る。第1の区画及び第4の区画は、一体的な構造を形成してよい。機械加工によって一片の磁性材料からこの構造を製造し得る。
本発明の実施態様によれば、磁石は、スライドを移動させるために、媒体を移動させて本体に出し入れする手段を含む。スライドは、気体又は液体であり得る媒体を孔及び空洞に出し入れすることによって、本体に対して移動させられる。媒体を空洞に入れ、孔から出すことによって、スライドを第1の位置に向かって移動させ得る。媒体を孔に入れ、空洞から出すことによって、スライドを第2の位置に向かって移動させ得る。磁石の保持力は、スライドの位置に依存する。スライドを第1の位置と第2の位置との間のあらゆる位置に位置付け得るので、磁石の保持力を無段階に調節し得る。磁石は、保持力を一定に維持するために、極めて少ないエネルギを消費する。保持力は、スライドが第1の位置にあるときに、その最小にあり、スライドが第2の位置にあるときに、その最大にある。
媒体を空洞から孔に及びその逆に移動させ得るよう、媒体を移動させる手段を通じて空洞及び孔を互いに接続し得る。代替的に、空洞及び孔内の媒体を別個に制御するよう、媒体を移動させる手段を構成し得る。この場合、媒体を移動させる手段は、本体から出された媒体を収容するために、空洞及び孔の両方のための容器を含み得る。
本発明の実施態様によれば、媒体を移動させて本体に出し入れする手段は、本体に統合される第1の導管及び第2の導管を含み、第1の導管の第1の端が空洞と連通し、第2の導管の第1の端が孔と連通する。媒体を、それぞれ第1の導管及び第2の導管を通じて移動させて、空洞及び孔に出し入れし得る。好ましくは、第1の導管の第1の端は、空洞の底に配置され、第2の導管の第1の端は、孔の第2の端に配置される。空洞から出された媒体を孔に入れるよう並びに孔から出された媒体を空洞に入れるよう、導管の第2の端は互いに連通してよい。磁石は、複数の第1及び第2の導管を含んでよい。第1及び第2の導管の数は、例えば、2〜4個、5〜10個又は10〜30個であり得る。
本発明の実施態様によれば、第1の導管の第2の端及び第2の導管の第2の端は、磁石の外側に開口する。よって、第1及び第2の導管は、本体を通じて延びる。
本発明の実施態様によれば、媒体を移動させて本体に出し入れする手段は、第1の導管の第2の端及び第2の導管の第2の端に連結される空圧又は液圧システムを含む。
本発明の実施態様によれば、媒体を移動させて本体に出し入れする手段は、第1の導管の第2の端及び第2の導管の第2の端に連結されるポンプを含む。媒体を空洞から孔に並びにその逆に移動させ得るよう、ポンプは媒体を2つの方向に移動させるように構成され得る。媒体を移動させて本体に出し入れする手段は、2つのポンプを含んでよく、第1のポンプは、第1の導管の第2の端に連結され、第2のポンプは、第2の導管の第2の端に連結される。媒体の種類に依存して、ポンプは、ピストンポンプ、スクリューポンプ又はギアポンプのような、液圧ポンプ又は空圧ポンプであり得る。媒体を移動させて本体に出し入れするために、導管の第2の端に連結される既存の液圧又は空圧システムを用いることも可能である。
本発明の実施態様によれば、媒体を移動させて本体に出し入れする手段は、ポンプと第1の導管の第2の端との間に連結される第1のパイプと、ポンプと第2の導管の第2の端との間に連結される第2のパイプとを含む。
本発明の実施態様によれば、磁石は、気体又は液体である媒体を含む。磁石のための適切な気体は、例えば、空気である。磁石のための適切な液体は、例えば、油及び水である。好ましくは、用いられる液体は、潤滑剤としても機能して、スライドと孔の壁との間の摩擦を減少させる。
本発明の実施態様によれば、第1の区画における磁束密度を測定するように構成される磁束センサと、測定される磁束密度に基づきスライドの位置を決定する手段とを含む。磁束センサによって、磁束密度に応じてその出力電圧及び/又は出力電流が異なる変換器(トランスデューサ)が意図される。第1の区画における磁束の経路はスライドの位置に依存するので、磁束センサの出力電圧及び/又は出力電流からスライドの位置を決定し得る。スライドの位置を決定する手段は、例えば、磁束センサの出力電圧及び/又は出力電流への応答として、スライドが第1の位置にあるか或いは第2の位置にあるかを識別する出力信号を提供する、比較器回路を含んでよい。磁束センサは、スライドの位置を直接的にバイナリ出力(二進出力)として示すように構成されてもよい。磁束センサは、物体が磁石に付着されているか否かを検出するために用いられてもよい。磁束センサを、例えば、第1の区画の内側に配置し得るし、或いは、第1の区画の表面に取付け得る。
磁石は、異なる空間的な場所及び/又は方向において磁束密度を測定するように構成される、複数の磁束センサを含んでよい。磁束センサは、例えば、直交方向及び/又は反対方向において磁束密度を測定するように構成され得る。磁束センサの数は、例えば、2個、3個、又は3個よりも多くであり得る。
本発明の実施態様によれば、磁束センサは、以下、即ち、ホールセンサ、AMR磁気計、MEMSセンサ又はリード継電器のうちの1つである。
本発明の実施態様によれば、スライドは、第2の区画にあるボアに延びる案内ロッドを含む。孔の長手方向に延びる案内ロッドは、スライドを部分的に又は完全に通じて延びるように構成されてよい。案内ロッドは、好ましくは、案内ロッドの部分が常時ボア内に留まるような方法において寸法取られる。案内ロッドの目的は、孔の長手方向以外の方向におけるスライドの動きを減少させることである。案内ロッドは、樹脂、真鍮若しくはアルミニウムのような常磁性材料、又は耐酸性鋼若しくはステンレス鋼のような反磁性材料であり得る、非磁性材料で作製される。
本発明の実施態様によれば、磁石は、本体に取り付けられるコイルを含み、コイルは、該コイルに供給される電流の方向に依存して、スライドを第1の位置又は第2の位置に向かって移動させる磁力を生成するように構成される。スライドが第2の位置にあるときに、コイルが少なくとも部分的にスライドを取り囲む方法において、コイルを第3の区画の内側に配置し得る。特定の持続時間、大きさ及び極性を有する電流パルスで、スライドの位置を変更し得る。スライドを第1の位置から第2の位置に並びにその逆に動かすのに必要とされる電流パルスの持続時間及び大きさは、磁石の構造及び大きさに大いに依存する。電流パルスの極性は、スライドを移動させる必要のある方向に依存する。典型的に、電流パルスの持続時間は、30〜300msである。コイルは、コイルに供給される電流の方向に依存して磁石の保持力を増大させ或いは減少させるために用いられてもよい。好ましくは、コイルは磁石の保持力を調節するために用いられる。
本発明の実施態様によれば、磁石は、コイルに電流を供給する手段を含む。電流を供給する手段は、例えば、制御ユニットを介してコイルに接続される電池(バッテリ)を含んでよい。制御ユニットは、コイルに供給される電流の量及び方向を制御するように構成される。制御ユニットは、磁石を用いるための1つ若しくはそれよりも多くの操作スイッチ、及び/又はリモートコントローラから制御命令を受信する無線受信器を含んでよい。制御ユニットは、磁石の状態を表示する1つ若しくはそれよりも多くのインジケータ光、及び/又はリモートコントローラに状態情報を送信する無線送信機を含んでもよい。
本発明の実施態様によれば、磁石は、スライドの周りに装着される或いは孔の壁に取り付けられる封止リングを含む。好ましくは、封止リングは、第1の極部品の周りに装着される。封止リングは、本体の内側に形成される気密な空間を2つの部分に分割し、媒体が前記部分の間を流れるのを防止する。封止リングは、十分な圧力差を創るのを容易にし、スライドを効率的に動かすのを可能にする。封止リングを、例えば、シリコーン、エチレン−プロピレン、ポリウレタン、ニトリル−ブタジエンゴム若しくはアセタールプラスチック、又はそれらの化合物で作製し得る。
本発明の実施態様によれば、封止リングは、第1の極部品の溝に取り付けられる。封止リングは、封止リングがスライドの全ての位置において孔の内側に留まるような位置において、第1の極部品に取り付けられる。
本発明の実施態様によれば、スライドは、封止リングを所定の場所に保持するために第1の極部品の上に取り付けられるキャップを含む。キャップは、封止リングを装着する溝を含んでよい。溝は、好ましくは、第1の極部品の近くに配置される。溝は、キャップと第1の極部品との間に配置されてよい。キャップを磁性材料又は非磁性材料で作製し得る。
本発明の実施態様によれば、スライドは、スライドの長手方向に延びる溝を含む。
本発明に従った磁石の利点は、スライドの移動の長さが小さいので、磁石を低くし得ることである。
本発明に従った磁石の他の利点は、スライドがその2つの位置のいずれかにあるときに、磁石がエネルギを消費しないことである。その上、磁石は、スライドをその2つの位置のいずれかに維持するための如何なる複雑な構造をも有さない。事実、スライドは、永久磁石によってもたらされる磁場の助けを得て、その2つの位置の両方で所定の場所に留まる。磁石の他の利点は、磁性状態を容易に変更し得ることである。磁石の更に他の利点は、磁石を極めて頑強且つ信頼性のあるものにする、その単純な構造である。磁石の更に他の利点は、それが小さな大きさで大きな保持力をもたらすことである。
本発明に従った磁石の更に他の利点は、磁性回路はスライドの第1の位置で閉じられるので、永久磁石の減磁(demagnetization)を大いに減少させ得ることである。磁石の更に他の利点は、磁石がOFF状態にあるときに、その保持力が最小であることである。
この本文中に提示した本発明の例示的な実施態様は、付属の特許請求の範囲の適用可能性(applicability)に対する限定を提示するものと解釈されてならない。「含む」という動詞は、この本文では、引用されていない構成の存在を排除しない開放型の限定として用いられている。従属請求項において引用される構成は、他のことが明示的に述べられていない限り、相互に自由に組み合わせ可能である。
本発明の第1の実施態様に従った磁石の断面図を例示している。 スライドが第1の位置にあるときに図1の磁石によって生成される磁場を例示している。 スライドが第2の位置にあるときに図1の磁石によって生成される磁場を例示している。 本発明の第2の実施態様に従った磁石の断面図を例示している。 スライドが第1の位置にあるときに図4の磁石によって生成される磁場を例示している。 スライドが第2の位置にあるときに図4の磁石によって生成される磁場を例示している。
同じ参照符号は、異なる実施態様における同一の又は類似のコンポーネント(構成部品)に用いられている。
図1は、本発明の第1の実施態様に従った磁石の断面図を例示している。磁石は、本体101と、第1の位置と第2の位置との間で本体101に対して移動可能に構成されるスライド102とを含む。 磁石は、その一端に取付け表面103を含み、取付け表面103は、取り付けられるべき物体(図1には示されていない)と接触して配置されることが意図される、
本体101は、取り付けられるべき物体に磁束を伝えるために磁性材料で作製される第1の区画104及び第2の区画105を含む。第1の区画104及び第2の区画105は、本体101の第3の区画106と共に取り付けられ、第3の区画106は、非磁性材料で作製される。第3の区画106は、リング形状の区画であり、その内側には円筒形の第2の区画105が取り付けられる。
スライド102は、永久磁石107と、永久磁石の反対の磁極表面に取り付けられる、第1及び第2の円筒形の極部品108,109(pole piece)とを含む。スライド102は、第1の極部品108の溝内に取り付けられる封止リング110も含む。
第1の区画104は、その第1の端で本体101の空洞112に開口する円筒形の孔111を含み、空洞112は、第1の区画104、第2の区画105、及び第3の区画106によって定められる。円筒形の孔111の第2の端が、本体101の第4の区画113によって閉塞されており、第4の区画113は、非磁性材料で作製される。
スライド102は、第1の極部品108の部分が常に孔111の内側に留まるような方法において、孔111内に移動可能に配置され、その部分には、封止リング110が取り付けられている。第2の極部品109は、空洞112の底に向かって方向付けられており、底は第2の区画105によって部分的に定められている。第2の極部品109の直径は、孔111の直径よりも大きい。スライド102の動きは、スライド102の第1の位置で、第2の極部品109が第1の区画104と係合し、スライド102の第2の位置で、第2の極部品109が第2の区画105と係合するような方法において、第1の区画104及び第2の区画105によって機械的に制約される。
スライド102は、孔111及び空洞112に液体を出し入れすることによって本体101に対して移動させられる。液体が空洞112内に供給され、孔111から排出されるとき、スライド102は、第1の位置に向かって動く。液体が孔111に供給され、空洞112から排出されるとき、スライド102は、第2の位置に向かって動く。
液体は、第1のパイプ115及び第2のパイプ116を介して、本体101に統合される第1の導管117及び第2の導管118に連結される、液圧システム114を用いて、孔111及び空洞112から出し入れされる。第1の導管117の第1の端は、孔111の第2の端を閉塞する第4の区画113を通じて、孔111と連通するように構成される。第2の導管118の第1の端は、空洞112の壁を通じて空洞112と連通するように構成される。スライド102の位置は、孔111に近接して第1の区画104の内側に配置される磁束センサ119を用いて決定される。
図2は、スライド102が第1の位置にあるときに、図1の磁石によって生成される、磁場を例示している。この位置で、第1の極部品108及び永久磁石107は、孔111の内側に配置され、第2の極部品109は、空洞112の内側に配置され、第1の区画104と接触する。具体的には、永久磁石107によって生成される(磁場線で例示される)磁束の全ては、孔111を取り囲む第1の区画104の部分を通じて並びに第2の極部品109と接触する第1の区画104の部分を通じて、第1の極部品108から第2の極部品109に進む。よって、第1の区画104は、永久磁石107によって生成される磁束を短絡させる。この結果、磁石の保持力は極めて小さく、従って、磁石は金属シート201に付着し得ない。
図3は、スライド102が第2の位置にあるときに、図1の磁石によって生成される、磁場を例示している。この位置で、第2の極部品109は、第2の区画105と接触しており、第1の極部品108の部分のみが孔111の内側に配置され、それにより、永久磁石107によって生成される(磁場線で例示される)磁束の本質的に全ては、第1の極部品108から第1の区画104を通じて金属シート201に進み、そこから第2の区画105を通じて第2の極部品109に進む。この結果、磁石の保持力は大きく、従って、磁石は金属シート201にしっかりと付着させられる。
図4は、本発明の第2の実施態様に従った磁石の断面図を例示している。磁石は、第1の位置と第2の位置との間で本体101に対して移動可能であるように構成される、スライド102を含む。磁石は、スライド102が第1の位置にあるときにOFF状態にあり、スライド102が第2の位置にあるときにON状態にある。図4は、ON状態にある磁石を示している。
スライド102は、永久磁石107と、永久磁石107の対向する磁極表面に取り付けられる第1及び第2の円筒形の極部品108,109とを含む。スライド102は、第1の極部品108の周りに取り付けられる封止リング10も含む。本体101は、磁性材料で作製され、非磁性材料で作製される第3の区画106に取り付けられる、第1の区画104及び第2の区画105を含む。(図4に示されていない)取り付けられるべき物体は、第1の区画104及び第2の区画105の底側と接触することが意図されている。
第1の区画104は、その第1の端で、第1の区画104、第2の区画105、及び第3の区画106によって定められる空洞112内に開口する、円筒形の孔111を含む。孔の第2の端が、第1の区画104によって閉塞される。スライド102は、第1の極部品108の部分が孔11の内側に常に留まるような方法において、孔111内に移動可能に配置される。封止リング110は、孔111の内側に常に留まる部分に取り付けられる。第2の極部品109は、空洞112の底に向かって方向付けられ、底は第2の区画105によって定められる。第2の極部品109の直径は、孔111の直径よりも大きいので、第2の極部品109は、孔111に入り得ない。スライド102の動きは、スライド102の第1の位置で、第2の極部品109が第1の区画104と係合させられ、スライド102の第2の位置で、第2の極部品109が第2の区画105と係合させられるような方法において、第1の区画104及び第2の区画105によって機械的に制約される。スライド102が第1の位置にあるときに、第1の極部品108及び永久磁石107は孔111の内側に配置される。スライド102が第2の位置にあるときに、第1の極部品108の部分のみが孔111の内側に配置される。
スライド102は、空洞112及び孔111によって形成される気密な空間に空気の出し入れすることによって、本体101に対して移動させられる。空気が孔111に供給され、空洞112から排出されるとき、スライド102は第2の位置に向かって動く。空気が空洞112に供給され、孔111から排出されるとき、スライド102は第1の位置に向かって動く。
空気は、第1のパイプ115及び第2のパイプ116を介して、本体101内に統合される第1の導管117及び第2の導管118に連結される、空圧システム401を用いて、孔111及び空洞112に出し入れされる。第1の導管117の第1の端は、孔111の第2の端を通じて孔111と連通するように構成される。第2の導管118の第1の端は、スライド102が第2の位置にあるときに、スライド102と接触する第2の区画105の部分を通じて空洞112と連通するように、構成される。
図5は、スライド102が第1の位置にあるときに、図4の磁石によって生成される、磁場を例示している。磁場は、磁場線によって表されている。スライド102の第1の位置で、第1の極部品108及び永久磁石107は、孔111の内側に配置され、第2の極部品109は、空洞112の内側に配置され、第1の区画104と接触する。永久磁石107によって生成される磁束は、孔111を取り囲む第1の区画104の部分を通じて並びに第2の極部品109と接触する第1の区画104の部分を通じて、第1の極部品108から第2の極部品109に進む。永久磁石107によって生成される磁束は第1の区画104によって短絡させられるので、磁石の保持力は無視してよく、従って、磁石は金属シート201に付着し得ない。
図6は、スライド102が第2の位置にあるときに、図4の磁石によって生成される、磁場を例示している。磁場は、磁場線によって表されている。スライド102の第2の位置で、第2の極部品109は第2の区画105と接触し、第1の極部品108の部分のみが孔111の内側に配置され、それにより、永久磁石107によって生成される磁束の本質的に全ては、第1の極部品108から第1の区画104を通じて金属シート201に進み、そこから第2の区画105を通じて第2の極部品109に進む。第1の区画104及び第2の区画105の両方と接触するように配置される金属シート201は、磁性回路を閉じる。よって、磁石は、金属シート201に付着させられる。
本発明の有利な例示的な実施態様のみが図面に記載されている。本発明が上に提示した実施例のみに限定されず、本発明は以下に提示される特許請求の範囲の限界内で異なってよいことが、当業者に明らかである。本発明の幾つかの可能な実施態様は従属請求項に記載されており、それらはそのような本発明の保護の範囲を限定するものと考えられてならない。

Claims (15)

  1. − 本体と、
    − スライドとを含み、
    前記本体は、取り付けられるべき物体に磁束を方向付けるために磁性材料で作製される第1の区画及び第2の区画を含み、該第1の区画及び該第2の区画は分離され、前記本体の第3の区画に取り付けられ、該第3の区画は、非磁性材料で作製され、
    前記スライドは、永久磁石と、該永久磁石の対向する磁極表面に取り付けられる第1の極部品及び第2の極部品とを含み、前記スライドは、前記永久磁石によって生成される磁束の経路を変更するために、第1の位置と第2の位置との間で前記本体に対して移動可能であるよう構成される、
    磁石であって、
    − 前記第1の区画は、その第1の端で前記本体の空洞に開口する孔を含み、前記空洞の底は、前記第2の区画によって少なくとも部分的に定められ、前記孔には、前記第1の極部品の少なくとも部分が前記孔の内側に留まり、前記第2の極部品が前記空洞の底に向かって方向付けられるよう、前記スライドが移動可能に配置され、
    前記スライドの動きは、前記スライドの前記第1の位置で、前記第2の極部品が前記第1の区画と接触し、前記スライドの前記第2の位置で、前記第2の極部品が前記第2の区画と接触するような方法において、前記第1の区画及び前記第2の区画によって制限されることを特徴とする、
    磁石。
  2. 前記第2の極部品の直径は、前記孔の直径よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の磁石。
  3. 前記孔及び前記第1の極部品は、円筒形であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の磁石。
  4. 前記第2の極部品は、円筒形であることを特徴とする、請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  5. 前記空洞は、円筒形であることを特徴とする、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  6. 前記スライドの高さは、前記孔の高さよりも大きいことを特徴とする、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  7. 前記第1の区画は、前記空洞の壁を定めることを特徴とする、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  8. 前記第3の区画は、前記第1の区画の内側に取り付けられる中空のシリンダであり、前記第2の区画は、前記第3の区画の内側に取り付けられることを特徴とする、請求項7に記載の磁石。
  9. 前記第3の区画は、前記空洞の壁を定めることを特徴とする、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  10. 前記孔の第2の端が、前記本体の第4の区画によって閉塞されることを特徴とする、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  11. 当該磁石は、前記スライドを移動させるために、媒体を移動させて前記本体に出し入れする手段を含むことを特徴とする、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  12. 当該磁石は、前記本体に取り付けられるコイルを含み、該コイルは、該コイルに供給される電流の方向に依存して、前記スライドを前記第1の位置又は前記第2の位置に向かって移動させる磁力を生成するように構成されることを特徴とする、請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  13. 当該磁石は、前記スライドの周りに装着される或いは前記孔の壁に取り付けられる封止リングを含むことを特徴とする、請求項1乃至12のうちのいずれか1項に記載の磁石。
  14. 前記封止リングは、前記第1の極部品の溝に取り付けられることを特徴とする、請求項13に記載の磁石。
  15. 前記スライドは、前記封止リングを所定の場所に保持するために前記第1の極部品の上に取り付けられるキャップを含むことを特徴とする、請求項13に記載の磁石。
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