JP2013207980A - 電動機駆動システム及び電動機駆動方法 - Google Patents

電動機駆動システム及び電動機駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率良くトルクを発生させる。
【解決手段】
電動機42は固定子20と回転子30を備える。磁極部21aは、磁性延伸部23aが永久磁石22aの周方向両側に配されてなるティースとティースに対して集中巻された巻線24aとを含む。回転軸に垂直な断面において一対の磁性延伸部23aが永久磁石22aの半径方向両側で連結されていない箇所を有する。回転子30は、ヨーク部31と突極部32aとを含む。駆動装置は、固定子20の各巻線に電流を流さない状態で回転子30を回転させた場合に各巻線に誘起される電圧の位相を基準としたとき、基準の位相よりも遅れた位相を有する電流を、固定子の各巻線に流す。
【選択図】図2

Description

本発明は、永久磁石を用いた電動機の駆動システム及び駆動方法に関する。
電動機は、コンプレッサ、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等に広く用いられている。
電動機942の例として、図19に示すように、環状の固定子920と、固定子920の中心軸を回転軸として回転する回転子930とを備えるものがある(特許文献1参照)。
固定子920は、環状のヨーク部928と磁極部921a、921b、921c、921d、921e、921fとを含む。磁極部921aは、周方向に着磁された永久磁石922aと、軟磁性材からなり半径方向に延伸する一対の磁性延伸部923aとを含むティースと、ティースに対して集中巻された巻線924aとを備える。他の磁極部も同様の構成である。回転子930は、環状のヨーク部931と突極部932とを備える。この構成では、巻線924aと永久磁石922aとが分担して主磁束を発生させている。そのため、巻線のみで主磁束を発生させる構造に比べて、巻線の巻回数を低減させ、その結果、巻線のインダクタンスを低減させることができる(特許文献1:段落0010、0048等参照)。
特開2002−199679号公報
しかしながら、特許文献1の電動機では、効率良くトルクを発生することができないという問題がある。つまり、電動機942では、永久磁石922aのN極から出てS極に戻る磁路がヨーク部928により短絡されることになる。従って、永久磁石922aのN極から出た磁束の多くは、ヨーク部928を通ってS極へと戻ってしまい、回転子930側へ流れる磁束が減少してしまう。このように、永久磁石922aから出た磁束が有効に利用されにくいので、効率良くトルクを発生しているとは言えない。
そこで、本発明は、効率良くトルクを発生させることができる電動機駆動システム及び電動機駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電動機と前記電動機を駆動する駆動装置とを備える電動機駆動システムであって、前記電動機は、複数の磁極部を円周上に配置してなる固定子と、前記固定子の中心を回転軸として回転する回転子とを備え、前記磁極部は、磁性材からなり半径方向に延伸する一対の磁性延伸部が永久磁石の周方向両側に配されてなるティースと前記ティースに対して集中巻された巻線とを含み、前記回転軸に垂直な断面において、前記一対の磁性延伸部が前記永久磁石の半径方向両側で連結されていない箇所を有し、前記回転子は、環状の回転子ヨーク部と、当該回転子ヨーク部から前記固定子側に突出した複数の突極部とを含み、前記駆動装置は、前記固定子の各巻線に電流を流さない状態で前記回転子を回転させた場合に各巻線に誘起される電圧の位相を基準としたとき、前記基準の位相よりも遅れた位相を有する電流を、前記固定子の各巻線に流す。
上記構成によれば、磁極部は、回転軸に垂直な断面において、一対の磁性延伸部が永久磁石の半径方向両側で連結されていない箇所を有する。磁性延伸部が連結されていない箇所では、永久磁石から出た磁束を効率的に回転子側へ流すことができる。したがって、永久磁石から出た磁束を有効に利用することができ、その結果、効率良くトルクを発生させることができる。
第1の実施形態に係る電動機駆動システムの構成図 第1の実施形態に係る電動機の構造を示す断面図 第1の実施形態に係る電動機の分解斜視図 電動機42の無通電回転時における誘起電圧を示す波形図 駆動装置43から電動機42に供給する電流を示す波形図 駆動装置43の動作、特にPWM制御部47の動作を示すフローチャート 電動機42のトルクと電流位相の関係を示した図であり、(a)は永久磁石にフェライト磁石を用いた場合、(b)は永久磁石に希土類磁石を用いた場合 第2の実施形態に係る電動機の構造を示す断面図 第2の実施形態に係る電動機の分解斜視図 電動機72の回転子60が回転している様子を示す図 電動機72のトルクと電流位相の関係を示した図であり、(a)は永久磁石にフェライト磁石を用いた場合、(b)は永久磁石に希土類磁石を用いた場合 駆動装置43から電動機42に供給する電流を示す波形図であり、(a)は電流位相が−15deg、(b)は電流位相が−20deg、(c)は電流位相が−30deg 駆動装置43の動作、特にPWM制御部47の動作を示すフローチャート 電動機42のトルクと電流位相の関係を示した図 変形例に係る電動機の構造を示す断面図 変形例に係る電動機の構造を示す断面図 変形例に係る電動機の構造を示す断面図 電動機572の回転子560が回転している様子を示す図 特許文献1に開示された電動機の構造を示す断面図
(本発明の一態様を得るに至った経緯)
図19に示した電動機942では、永久磁石922aの周方向両側にある磁性延伸部923aが永久磁石922aの半径方向外側においてヨーク部928で連結されている。そのため、永久磁石922aのN極から出た磁束がヨーク部928を通じてS極に戻る磁路が形成されやすい。このような磁路が形成されると、回転子930側に向かう磁束が減少してしまい、磁束が有効に利用されなくなる。発明者は、この点に着目し、永久磁石の周方向両側にある磁性延伸部どうしを永久磁石の半径方向両側で連結しない構造を検討した。このようにすれば、永久磁石のN極とS極とを短絡する磁路が形成されにくいので、永久磁石のN極から出た磁束をできるだけ多く回転子側に向かわせることができる。そのため、効率良くトルクを発生させることができると考えられる。
発明者は、駆動方法の観点から、更なるトルクの向上について検討を進めた。その結果、通常、マグネットトルクを用いた電動機では、巻線に発生する誘起電圧の位相と電流の位相を一致させるとトルクが最大となるのに対して、本電動機では、誘起電圧の位相よりも電流の位相を遅らせたほうが、トルクが最大となることがわかった。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<システム>
図1は、第1の実施形態に係る電動機駆動システムの構成図である。
電動機駆動システム40は、電動機42と駆動装置43とで構成される。
電動機42は、3相電動機であり、3相巻線と位置センサSとを備える。3相巻線は、U相の巻線24a、24d、V相の巻線24c、24f、W相の巻線24b、24eからなる。位置センサSは、例えば、レゾルバ、エンコーダ、ホール素子などである。なお、センサレス制御を行う場合は、位置センサSは不要である。
駆動装置43は、3相インバータであり、直流電源41の直流電流を3相交流電流に変換して電動機42に供給する。具体的には、駆動装置43は、スイッチ素子T1〜T6、電流検出部44、位置検出部45、速度検出部46、PWM制御部47、ドライバ48を含む。スイッチ素子T1〜T6は3相ブリッジを構成している。電流検出部44は、U相配線とW相配線にそれぞれ設けられたカレントトランスCTを用いてU相、V相およびW相の電流を検出する。位置検出部45は位置センサSを用いて、電動機42の回転子の固定子に対する位置関係(回転角)を検出する。速度検出部46は、位置センサSを用いて電動機42の回転子の固定子に対する回転速度を検出する。PWM制御部47は、外部からの速度指令、電流検出値、位置検出値および速度検出値に基づいてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する。ドライバ48は、PWM信号に基づいてスイッチ素子T1〜T6を動作させるためのゲート信号を生成する。電流検出部44、位置検出部45、速度検出部46およびPWM制御部47の機能は、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアで実現されてもよい。ソフトウェアの場合は、マイコン(マイクロコンピュータ)がソフトウェアを実行することで上記機能を実現する。
<電動機の構造>
図2は、第1の実施形態に係る電動機の構造を示す断面図である。同図は、回転軸に垂直な断面を示している。
電動機42は、環状の固定子20の外側に、固定子20の中心軸を回転軸として回転する回転子30が配置されたアウターロータ型の電動機である。
固定子20は、円周上に等間隔に配置された磁極部21a〜21fを備える。磁極部21aは、ティースと、ティースに対して集中巻された巻線24aとを備える。ティースは、永久磁石22aと半径方向に延伸する一対の磁性延伸部23aとを含む。永久磁石22aは、断面矩形状であり、周方向に着磁されている。磁性延伸部23aは、軟磁性材からなり、永久磁石22aの周方向両側に配置されている。一対の磁性延伸部23aは、永久磁石22aの半径方向両側(符号26a参照)において互いに連結されていない。即ち、永久磁石22aの半径方向両側が軟磁性材で覆われていない。これにより、永久磁石22aのN極とS極を短絡させる磁路が形成されにくくなっている。なお、永久磁石22aのN極とS極を短絡させる磁路が形成されにくくすればよいので、永久磁石22aの半径方向内周側の隙間25aは必ずしも空間である必要はなく、隙間25aに磁性延伸部23aを構成する磁性材よりも透磁率の低い材料からなる部材が存在してもよい。磁極部21a以外の磁極部も同様の構成なので、説明を省略する。
隣り合う磁極部の磁性延伸部どうしは、周方向に延伸する磁性連結部27で連結されている。磁性連結部27は、軟磁性材からなり、巻線24a〜24fよりも半径方向内側に配されている。
巻線24a〜24fの巻回方向は、周方向に隣り合う磁極部間で同じ向きである。また、永久磁石22a〜22fの着磁方向は、周方向に隣り合う磁極部間で逆の向きである。本実施形態では、巻線24a、24dがU相巻線を構成し、巻線24c、24fがV相巻線を構成し、巻線24b、24eがW相巻線を構成している。
回転子30は、環状のヨーク部31とヨーク部31の内周面に等間隔に配置された突極部32a〜32gとを含む。本実施形態では、磁極部が6個に対して突極部が7個の構成である。突極部32a〜32gの周方向の配置間隔は約51.4degである。
また、本実施の形態では、永久磁石22a〜22fは、希土類磁石に比べて、エネルギー積が低いフェライト磁石を用いている。代表的な希土類磁石のエネルギー積は、350kJ/m3程度である。これに対し、フェライト磁石のエネルギー積は、42kJ/m3程度である。
図3は、第1の実施形態に係る電動機の分解斜視図である。同図では、参照番号のアルファベットの添え字は省略されている。固定子20の各磁極部は回転軸方向端部において円環部材28に取り付けられている。また、回転子30のヨーク部31には回転軸方向端部において円環部材33が取り付けられている。なお、図3に示すように、永久磁石22の半径方向外側は、回転軸に沿う何れの箇所においても軟磁性材で覆われていない。図3では一部しか現れていないが、永久磁石22の半径方向内側も、回転軸に沿う何れの箇所でも軟磁性材では覆われていないものとする。
<駆動方法>
図4は、電動機42の無通電回転時における誘起電圧を示す波形図である。縦軸に相電圧、横軸に電気角を示す。U相電圧を実線、V相電圧を一点鎖線、W相電圧を二点鎖線で示す。
図5は、駆動装置43から電動機42に供給する電流を示す波形図である。縦軸に相電流、横軸に電気角を示す。U相電流を実線、V相電流を一点鎖線、W相電流を二点鎖線で示す。
本実施形態では、図5に示すように、無通電回転時の誘起電圧の位相を基準としたとき、電動機42に供給する電流の位相を基準の位相に対して30deg遅らせる(−30deg)。
図6は、駆動装置43の動作、特にPWM制御部47の動作を示すフローチャートである。PWM制御部47は、図5の波形図に相当するテーブルを予め記憶しているものとする。
PWM制御部47は、外部から速度指令値を取得し(ステップS101)、速度検出部46から速度検出値を取得し(ステップS102)、これらを用いて電動機42に供給すべき電流の実効値を算出する(ステップS103)。次に、PWM制御部47は、位置検出部45から位置検出値を取得し(ステップS104)、予め記憶しているテーブル(30deg遅れ)を参照して、電動機42に供給すべき電流の指令値を特定する(ステップS105)。この指令値は、実効値ではなく瞬時値である。次に、PWM制御部47は、電流検出部44から電流検出値を取得し(ステップS106)、電流の指令値と電流検出値を用いて電圧指令値を求め、電圧指令値とキャリア信号を用いてPWM信号を生成する(ステップS107)。生成されたPWM信号は、ドライバ48に供給される。PWM制御部47は、電源がオフされなければ(ステップS108:No)、一定期間が経過するのを待ってステップS101からS107までの処理を繰り返す(ステップS109:Yes)。PWM制御部47は、電源がオフされれば(ステップS108:Yes)、処理を終了する。
このような動作により、駆動装置43は、図5の波形図に相当する電流を電動機42に供給することができる。
<トルク特性>
図7は、電動機42のトルクと電流位相の関係を示した図であり、(a)は永久磁石にフェライト磁石を用いた場合、(b)は永久磁石に希土類磁石を用いた場合である。図7(a)図7(b)共に縦軸にトルク、横軸に電流位相を示す。ここで、電流位相は、電動機の無通電回転時における誘起電圧の位相を基準としている。つまり電流位相が0degというのは、無通電回転時における誘起電圧の位相と電流位相を一致させた場合を示す。そして、電流位相がマイナスに大きくなるほど、電流位相の遅延量が大きくなることを示す。
図7(b)に示すように、希土類磁石を用いた電動機において電流振幅を変えずに電流位相を変えた場合、電流位相を誘起電圧の位相と一致させると(0deg)、最大トルクとなる。そして、電流位相を誘起電圧の位相から遅らせるほどトルクは減少していく。例えば、電流位相を−30degとすれば、電流位相0degの場合に比べてトルクが80%に減少する。
これらは、次のことを示している。本電動機の構造で発生するトルクはマグネットトルクであり、リラクタンストルクは活用できない。そのため、電流位相が0degからずれると、トルクに作用する電流(q軸電流)が減少し、これによりトルクが減少する。
一方、図7(a)に示すように、フェライト磁石を用いた電動機において電流振幅を変えずに電流位相を変えた場合、電流位相を誘起電圧の位相よりも遅らせるとトルクが向上する。具体的には、電流位相を−5deg〜−50degとすればよい。そして、電流位相を−30degとすれば、最大トルクが得られ、電流位相0degの場合に比べてトルクが120%に増加する。
マグネットトルクは、電流(q軸電流)と磁束の積に比例する。そのため、マグネットトルクを高めるには、電流と磁束を高めることが有効である。本実施形態の電動機には、希土類磁石に比べて残留磁束密度の小さいフェライト磁石を用いている。したがって、フェライト磁石の磁束による界磁を強めるために、電流位相を誘起電圧の位相よりも遅らせることにより、トルクに作用する電流(q軸電流)に対して位相が90deg遅れた強め界磁電流(d軸電流)を流すことが有効である。
本実施形態の電動機は、エネルギー積が小さく(概ね、150kJ/m3以下)、残留磁束密度の小さいフェライト磁石を用いることで永久磁石界磁に巻線界磁を合成できる構造としている。そのため、本電動機に流す電流位相を遅らせ、強め界磁を行うことでトルクを向上させることができる。具体的には、本実施形態では、図6に示すように、電流位相を−30degとしている。したがって、最大トルクを得ることができる。なお、上記の通り、電流位相を−5deg〜−50degとすればトルクを向上させることができるので、この範囲内の特定の電流位相で駆動することとしてもよい。
また、本実施形態の電動機はフェライト磁石を用いているので、希土類磁石を用いた高磁束密度の電動機に比べて鉄損が小さく高効率である。また、回転子が軟磁性体の突極構造なので、堅牢であり、高回転に向いた電動機駆動システムを構成することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、永久磁石のN極とS極を短絡する磁路が形成されにくい構造とすることで、永久磁石が発生する磁束を有効利用し、効率良くトルクを発生させることとしている。しかしながら、N極とS極を磁気的に短絡せずに永久磁石を外部磁場(ここでは、巻線から発生する磁場)に曝すこととすると、永久磁石が減磁するおそれがある。特に、フェライト磁石のような残留磁束密度の小さな永久磁石では、減磁の問題が顕著となる。そこで、第2の実施形態では、永久磁石が発生する磁束の有効利用を図りながら、耐減磁性能を向上させた電動機およびその駆動方法を提案する。
<電動機の構造>
図8は、第2の実施形態に係る電動機の構造を示す断面図であり、図9は、第2の実施形態に係る電動機の分解斜視図である。図8は、回転軸に垂直な断面を示している。
電動機72は、固定子50と、固定子50の中心軸を回転軸とする回転子60を備える。
固定子50の構成は、磁極部の数量が異なるのと、各部材の形状が若干異なるのを除き、第1の実施形態と同様である。即ち、固定子50は、円周上に等間隔に配置された磁極部51a〜51lを備える。磁極部51aは、ティースと、ティースに対して集中巻された巻線54aとを備える。ティースは、永久磁石52aと半径方向に延伸する一対の磁性延伸部53aとを含む。永久磁石52aは、断面矩形状であり、周方向に着磁されている。磁性延伸部53aは、磁性材からなり、永久磁石52aの周方向両側に配置されている。一対の磁性延伸部53aは、永久磁石52aの半径方向両側において互いに連結されていない。即ち、永久磁石52aの半径方向両側が軟磁性材で覆われていない。また、第1の実施形態と同様に、隣り合う磁極部の磁性延伸部どうしは、周方向に延伸する磁性連結部57で連結されている。また、巻線の巻回方向の関係および永久磁石の着磁方向の関係も第1の実施形態と同様である。即ち、巻線の巻回方向は、周方向に隣り合う磁極部間で同じ向きである。また、永久磁石の着磁方向は、周方向に隣り合う磁極部間で逆の向きである。
回転子60は、固定子50よりも半径方向外側に配置された第1ヨーク部61と、第1ヨーク部61の内周面に等間隔に配置された第1突極部62a〜62nと、固定子50よりも半径方向内側に配置された第2ヨーク部63と、第2ヨーク部63の外周面に等間隔に配置された第2突極部64a〜64nとを含む。第1ヨーク部61と第2ヨーク部63は回転軸方向の端面に配された円環部材65により連結されている(図9参照)。そのため、第1ヨーク部61と第2ヨーク部63とが連動して回転する。
第1突極部の半径方向内側の周面の周方向の幅は、永久磁石の半径方向外側の周面の周方向の幅と略同じである。また、第2突極部の半径方向外側の周面の周方向の幅は、永久磁石の半径方向内側の周面の周方向の幅よりも大きい。そして、第1突極部と第2突極部とは、回転軸Cに垂直な断面において、周方向において隣り合う2つの第1突極部の中央部の各々と回転軸Cとを結ぶ2つの線分L1、L1の対称軸L2上に、第2突極部の中央部が位置するように配置されている。
ここで、磁極部51aに着目すると、磁性連結部57は巻線54aよりも半径方向内側に配置されている。そのため、永久磁石52aおよび巻線54aにより発生した磁束は、磁性延伸部53aの半径方向外側に向けて出やすい構造となっている。したがって、第1突極部62a〜62nが主としてトルク発生に寄与するようになっている。
一方、第2突極部64a〜64nは、固定子50の内周面に対向しており、また、その周方向の寸法が永久磁石52aの周方向の寸法よりも大きい。そのため、永久磁石の周方向両側にある磁性延伸部どうしを磁気的に短絡させる役割を果たす。例えば、図8では、第2突極部64aが永久磁石52aの周方向両側にある磁性延伸部どうしを磁気的に短絡させている。したがって、第2突極部64a〜64nが主として耐減磁性能に寄与するようになっている。
<耐減磁性能>
図10は、電動機72の回転子60が回転している様子を示す図である。ここでは回転子60が反時計周りに回転するものとする。
図10(a)のタイミングでは、第2突極部64aが永久磁石52aのN極とS極を磁気的に短絡し始めている。符号a4の箇所において、第2突極部64aの周面における反時計方向の端部と磁性延伸部53aの半径方向内側の周面における時計方向の端部とが周方向において一致している。また、第2突極部64aの周面の幅が永久磁石53aの周面の幅よりも大きいので、符号a3の箇所において、第2突極部64aの周面と磁性延伸部53aの半径方向内側の周面とが半径方向において重複している。このとき、符号a2の箇所において、第1突極部62bの周面と磁性延伸部53aの半径方向外側の周面とが半径方向に重複している。本実施形態では第2突極部64aが永久磁石52aのN極とS極を磁気的に短絡している。これにより、耐減磁性能を向上させることができる。
図10(b)のタイミングでは、回転子60が反時計周りに回転し、第2突極部64aによる永久磁石52aのN極とS極の磁気的な短絡が解除され始めている。符号a3の箇所において、第2突極部64aの周面における時計方向の端部と磁性延伸部53aの半径方向内側の周面における反時計方向の端部とが周方向において一致している。一方、第1突極部62aの周面と磁性延伸部53aの半径方向外側の周面とが半径方向に重複していない(符号a1)。このタイミングでは、巻線54aに流れる電流が大きくなり、その結果、巻線54aにより生じる磁束が大きくなる。このような状況において、第2突極部64aの短絡が解除されるので、磁性延伸部53aから磁束を半径方向外側に向けて効率良く出すことができる。そのため、第1突極部62aに発生するトルクが大きくなる。
<トルク特性>
図11は、電動機72のトルクと電流位相の関係を示した図であり、(a)は永久磁石にフェライト磁石を用いた場合、(b)は永久磁石に希土類磁石を用いた場合である。図11(a)図11(b)共に縦軸にトルク、横軸に電流位相を示す。
図11(b)に示すように、希土類磁石を用いた電動機において電流振幅を変えずに電流位相を変えた場合、電流位相を誘起電圧の位相と一致させると(0deg)、最大トルクとなる。そして、電流位相を誘起電圧の位相から遅らせるほどトルクは減少していく。例えば、電流位相を−20degとすれば、電流位相0degの場合に比べてトルクが88%に減少する。
一方、図11(a)に示すように、フェライト磁石を用いた電動機において電流振幅を変えずに電流位相を変えた場合、電流位相を誘起電圧の位相よりも遅らせるとトルクが向上する。具体的には、電流位相を−5deg〜−25degとすればよい。そして、電流位相を−20degとすれば、最大トルクが得られ、電流位相0degの場合に比べてトルクが106%に増加する。
本実施形態では、電流位相を−20degとすることで、最大トルクを得ることができる。なお、上述の通り電流位相を−5deg〜−25degとすればトルクを向上させることができるので、この範囲内の特定の電流位相で駆動することとしてもよい。
以上より、本実施形態では、永久磁石が発生する磁束の有効利用を図りながら、耐減磁性能を向上させることができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、電流位相の遅延量が固定的である。これに対し、第3の実施形態では、電流の大きさに応じて電流位相の遅延量を変化させる。これ以外の構成については第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
<駆動方法>
図12は、駆動装置43から電動機42に供給する電流を示す波形図であり、(a)は電流位相が−15deg、(b)は電流位相が−20deg、(c)は電流位相が−30degである。縦軸に相電流、横軸に電気角を示す。U相電流を実線、V相電流を一点鎖線、W相電流を二点鎖線で示す。
図13は、駆動装置43の動作、特にPWM制御部47の動作を示すフローチャートである。PWM制御部47は、図12(a)、(b)、(c)の波形図に相当する3種類のテーブルを予め記憶しているものとする。
PWM制御部47は、外部から速度指令値を取得し(ステップS301)、速度検出部46から速度検出値を取得し(ステップS302)、これらを用いて電動機42に供給すべき電流の実効値を算出する(ステップS303)。次に、PWM制御部47は、算出された電流の実効値に応じて予め記憶している3種類のテーブルのうちの一つを選択する(ステップS304)。選択方法としては、例えば、電流の実効値が第1の範囲であれば、図12(a)に相当するテーブルを選択し、電流の実効値が第1の範囲よりも大きな第2の範囲であれば、図12(b)に相当するテーブルを選択し、電流の実効値が第2の範囲よりも大きな第3の範囲であれば、図12(c)に相当するテーブルを選択する。即ち、電流の実効値が大きいほど電流位相の遅延量が大きなテーブルが選択される。次に、PWM制御部47は、位置検出部45から位置検出値を取得し(ステップS305)、選択されたテーブルを参照して、電動機42に供給すべき電流の指令値を特定する(ステップS306)。この指令値は、実効値ではなく瞬時値である。次に、PWM制御部47は、電流検出部44から電流検出値を取得し(ステップS307)、電流の指令値と電流検出値を用いて電圧指令値を求め、電圧指令値とキャリア信号を用いてPWM信号を生成する(ステップS308)。生成されたPWM信号は、ドライバ48に供給される。PWM制御部47は、電源がオフされなければ(ステップS309:No)、一定期間が経過するのを待ってステップS301からS308までの処理を繰り返す(ステップS310:Yes)。PWM制御部47は、電源がオフされれば(ステップS309:Yes)、処理を終了する。
このような動作により、駆動装置43は、図12(a)、(b)、(c)の波形図に相当する電流を選択的に電動機42に供給することができる。
<トルク特性>
図14は、電動機42のトルクと電流位相の関係を示した図である。ここでは、永久磁石にフェライト磁石を用いた場合を示す。実線は電流が大きい場合のトルク特性を示し、破線は電流が小さい場合のトルク特性を示す。具体的には、実線の場合の電流は、破線の場合の電流の2倍である。図14から電流振幅を変えずに電流位相を変えた場合、電流位相を誘起電圧の位相よりも遅らせるとトルクが向上することが分かる。さらに、実線では電流位相が−30degで最大トルクが得られ、破線では電流位相が−10degで最大トルクが得られることが分かる。即ち、電流が大きくなるほど、最大トルクが得られる電流位相の遅延量が大きくなる。
本実施形態では電流が大きいほど電流位相の遅延量を大きくするので、電流の大きさが変化しても効率良くトルクを発生させることができる。本実施形態は、例えば、回転速度や負荷が時間的に変動しやすいシステムに適用するのが有効である。このようなシステムとしては、電気自動車等が挙げられる。
<変形例>
(1)磁極部の数量と突極部の数量
第1の実施形態では、固定子の磁極部が6個、回転子の突極部が7個の構成である。磁極部と突極部の数量比が同じであれば、第1の実施形態と同じ位置関係が成立するので、効率良くトルクを発生させることができる。即ち、固定子の磁極部が6n個、回転子の突極部が7n個、(nは1以上の整数)であればよい。以下に、固定子の磁極部が12個、回転子の突極部が14個の電動機を例示する。
図15および図16は、変形例に係る電動機の構造を示す断面図である。
図15に示す電動機372は、回転子360が固定子350の内側にあるインナーロータ型の電動機である。磁極部351aは、永久磁石352aと磁性延伸部353aと巻線354aとを含む。隣り合う磁極部は磁性連結部357で連結されている。磁性連結部357は、巻線354aよりも半径方向外側に配置されている。回転子360は、固定子350の内側に配された環状のヨーク部361とヨーク部361の外周面に等間隔に配置された突極部362とを含む。電動機372において、固定子の磁極部が12個、回転子の突極部が14個である。
図16に示す電動機472は、回転子460が固定子450の外側にあるアウターロータ型の電動機である。磁極部451aは、永久磁石452aと磁性延伸部453aと巻線454aとを含む。隣り合う磁極部は磁性連結部457で連結されている。磁性連結部457は、巻線454aよりも半径方向内側に配置されている。回転子460は、固定子450の外側に配された環状のヨーク部461とヨーク部461の内周面に等間隔に配置された突極部462とを含む。電動機472において、固定子の磁極部が12個、回転子の突極部が14個である。
(2)主にトルクを発生させる突極部と主に磁路を短絡する突極部の関係
第2の実施形態では、固定子の外側にある第1突極部が主にトルクを発生させ、固定子の内側にある第2突極部が主に磁路を短絡する役割を果たしている。これは、固定子の磁性延伸部どうしを連結する磁性連結部が巻線よりも半径方向内側に配置されていることで、磁極部から磁束が半径方向外側に出やすい構造となっているからである。そのため、この関係が内側と外側で逆転した場合には、固定子の外側にある第1突極部が主に磁路を短絡し、固定子の内側にある第2突極部が主にトルクを発生させる役割を果たす。以下にこのような構造を例示する。
図17は、変形例に係る電動機の構造を示す断面図である。
電動機572は、固定子550と回転子560を備える。
磁極部551aは、永久磁石552aと磁性延伸部553aと巻線554aとを含む。隣り合う磁極部は磁性連結部557で連結されている。回転子560は、固定子550の外側に配された環状の第1ヨーク部561と第1ヨーク部561の内周面に等間隔に配置された第1突極部562と、固定子550の内側に配された環状の第2ヨーク部563と第2ヨーク部563の外周面に等間隔に配置された第2突極部564とを含む。磁性連結部557が巻線554aよりも半径方向外側に配置されている。そのため、この構造では、磁極部から磁束が半径方向内側に出やすい構造となっており、第2突極部が主にトルクを発生させ、第1突極部が主に磁路を短絡する役割を果たしている。
第1突極部の半径方向内側の周面の周方向の幅は、永久磁石の半径方向外側の周面の周方向の幅よりも大きい。また、第2突極部の半径方向外側の周面の周方向の幅は、永久磁石の半径方向内側の周面の幅と略同じである。
図18は、電動機572の回転子560が回転している様子を示す図である。ここでは回転子560が反時計周りに回転するものとする。
図18(a)のタイミングでは、第1突極部562aが永久磁石552aのN極とS極を磁気的に短絡し始めている。符号a2の箇所において、第1突極部562aの周面における反時計方向の端部と磁性延伸部553aの半径方向外側の周面における時計方向の端部とが周方向において一致している。また、第1突極部562aの周面の幅が永久磁石553aの周面の幅よりも大きいので、符号a1の箇所において、第1突極部562aの周面と磁性延伸部553aの半径方向外側の周面とが半径方向において重複している。このとき、符号a4の箇所において、第2突極部564bの周面と磁性延伸部553aの半径方向内側の周面とが半径方向に重複している。この例では、第1突極部562aが永久磁石552aのN極とS極を磁気的に短絡している。これにより、耐減磁性能を向上させることができる。
図18(b)のタイミングでは、回転子560が反時計周りに回転し、第1突極部562aによる永久磁石552aのN極とS極の磁気的な短絡が解除され始めている。符号a1の箇所において、第1突極部562aの周面における時計方向の端部と磁性延伸部553aの半径方向外側の周面における反時計方向の端部とが周方向において一致している。一方、第2突極部564aの周面と磁性延伸部553aの半径方向内側の周面とが半径方向に重複していない(符号a3)。このタイミングでは、巻線554aに流れる電流が大きくなり、その結果、巻線554aにより生じる磁束が大きくなる。このような状況において、第1突極部562aの短絡が解除されるので、磁性延伸部553aから磁束を半径方向内側に向けて効率良く出すことができる。そのため、第2突極部564aに発生するトルクが大きくなる。
(3)電流波形
上記実施形態では、PWM制御に基づく正弦波電流(厳密には高調波を含む正弦波)を巻線に流すこととしているが、これに限らない。例えば、正弦波電流、矩形波電流でも構わない。
(4)ラジアルギャップ型とアキシャルギャップ型
上記実施形態では、エアギャップが半径方向にあるラジアルギャップ型の電動機を開示しているが、これに限らず、回転軸方向にエアギャップのあるアキシャルギャップ型の電動機としてもよい。
(5)スキュー配置
上記実施形態では、固定子の磁極部は回転軸方向に沿って配置されているが、回転軸方向に進むにつれて周方向にずれるスキュー配置を採用してもよい。
また、上記実施形態では、回転子の突極部は回転方向に沿って配置されているが、回転軸方向に進むにつれて周方向にずれるスキュー配置を採用してもよい。この場合、スキューは一定の滑らかなスキューでも、段階状のスキューでもよい。
(6)リニア電動機
上記実施形態では、固定子および回転子が環状の電動機を開示しているが、これに限らず、リニア電動機にも適用可能である。
(7)永久磁石の周方向両側の非連結箇所
上記実施形態では、永久磁石22の半径方向両側が、回転軸に沿う何れの箇所でも軟磁性材では覆われていない。しかしながら、これに限らず、効率良くトルクを発生することさえできれば、部分的に軟磁性材で覆われていてもよい。
(8)永久磁石の種類
上記実施形態では、永久磁石にフェライト磁石を採用しているが、これには限られない。エネルギー積が比較的小さな(例えば、150kJ/m3以下)の永久磁石であれば、電流位相を遅らせることでトルクを向上させる効果を得ることができると考えられる。このような永久磁石としては、希土類磁石の粉末をゴムや樹脂に練り込んだボンド磁石等が挙げられる。
本発明の一態様は、コンプレッサ、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車、発電機等、広く利用可能である。
T1〜T6 スイッチ素子
20、50、350、450、550 固定子
21a〜21f、51a〜51l、351a、451a、551a 磁極部
22、22a〜22f、52a、352a、452a、552a 永久磁石
23、23a〜23f、53a、353a、453a、553a 磁性延伸部
24、24a〜24f、54a、354a、454a、554a 巻線
25a 隙間
27、57、357、457、557 磁性連結部
28 円環部材
30、60、360、460、560 回転子
31、361、461 ヨーク部
32、32a〜32g、362、462 突極部
61、561 第1ヨーク部
62a〜62n、562 第1突極部
63、563 第2ヨーク部
64a〜64n、564 第2突極部
33、65 円環部材
40 電動機駆動システム
41 直流電源
42、72、372、472、572 電動機
43 駆動装置
44 電流検出部
45 位置検出部
46 速度検出部
47 PWM制御部
48 ドライバ

Claims (14)

  1. 電動機と前記電動機を駆動する駆動装置とを備える電動機駆動システムであって、
    前記電動機は、
    複数の磁極部を円周上に配置してなる固定子と、前記固定子の中心を回転軸として回転する回転子とを備え、
    前記磁極部は、磁性材からなり半径方向に延伸する一対の磁性延伸部が永久磁石の周方向両側に配されてなるティースと前記ティースに対して集中巻された巻線とを含み、前記回転軸に垂直な断面において、前記一対の磁性延伸部が前記永久磁石の半径方向両側で連結されていない箇所を有し、
    前記回転子は、環状の回転子ヨーク部と、当該回転子ヨーク部から前記固定子側に突出した複数の突極部とを含み、
    前記駆動装置は、
    前記固定子の各巻線に電流を流さない状態で前記回転子を回転させた場合に各巻線に誘起される電圧の位相を基準としたとき、前記基準の位相よりも遅れた位相を有する電流を、前記固定子の各巻線に流す、
    電動機駆動システム。
  2. 前記駆動装置は、
    前記固定子の各巻線に流す電流が大きいほど位相の遅延量を大きくする、
    請求項1に記載の電動機駆動システム。
  3. 前記回転子ヨーク部は、前記固定子よりも半径方向外側に配置された第1ヨーク部と、前記第1ヨーク部と連結され前記固定子よりも半径方向内側に配置された第2ヨーク部とを含み、
    前記突極部は、前記第1ヨーク部の内周面に配置された複数の第1突極部と、前記第2ヨーク部の外周面に配置された前記第1突極部と同数の第2突極部とを含み、
    前記第1突極部と前記第2突極部は、互いに周方向にずれた位置にある、
    請求項1または2に記載の電動機駆動システム。
  4. 前記永久磁石の周方向一方側の磁性延伸部を第1磁性延伸部とし、周方向他方側の磁性延伸部を第2磁性延伸部としたとき、
    前記固定子は、さらに、隣り合う磁極部のうち周方向他方側の磁極部の第1磁性延伸部と周方向一方側の第2磁性延伸部とを連結する、磁性材からなる磁性連結部を含み、前記磁性連結部は、前記巻線よりも半径方向内側に配され、
    前記第2突極部が前記複数の磁極部の何れかに対向する場合に、前記回転軸に垂直な断面において、前記第2突極部の半径方向外側の周面における周方向一方側の端部と前記何れかの磁極部の第1磁性延伸部の半径方向内側の周面における周方向他方側の端部とが周方向において一致する場合に、前記第1突極部の半径方向内側の周面と前記何れかの磁極部の第1磁性延伸部の半径方向外側の周面とが半径方向において重複する、
    請求項3に記載の電動機駆動システム。
  5. 前記永久磁石の周方向一方側の磁性延伸部を第1磁性延伸部とし、周方向他方側の磁性延伸部を第2磁性延伸部としたとき、
    前記固定子は、さらに、隣り合う磁極部のうち周方向他方側の磁極部の第1磁性延伸部と周方向一方側の第2磁性延伸部とを連結する、磁性材からなる磁性連結部を含み、前記磁性連結部は、前記巻線よりも半径方向内側に配され、
    前記第2突極部が前記複数の磁極部の何れかに対向する場合に、前記回転軸に垂直な断面において、前記第2突極部の半径方向外側の周面における周方向他方側の端部と前記何れかの磁極部の第2磁性延伸部の半径方向内側の周面における周方向一方側の端部とが周方向において一致する場合に、前記第1突極部の半径方向内側の周面と前記何れかの磁極部の第2磁性延伸部の半径方向外側の周面とが半径方向において重複しない、
    請求項3に記載の電動機駆動システム。
  6. 前記永久磁石の半径方向内側の周面の周方向の幅が、前記第2突極部の半径方向外側の周面の周方向の幅よりも小さい、
    請求項4または5に記載の電動機駆動システム。
  7. 前記永久磁石の周方向一方側の磁性延伸部を第1磁性延伸部とし、周方向他方側の磁性延伸部を第2磁性延伸部としたとき、
    前記固定子は、さらに、隣り合う磁極部のうち周方向他方側の磁極部の第1磁性延伸部と周方向一方側の第2磁性延伸部とを連結する、磁性材からなる磁性連結部を含み、前記磁性連結部は、前記巻線よりも半径方向外側に配され、
    前記第1突極部が前記複数の磁極部の何れかに対向する場合に、前記回転軸に垂直な断面において、前記第1突極部の半径方向内側の周面における周方向一方側の端部と前記何れかの磁極部の第1磁性延伸部の半径方向外側の周面における周方向他方側の端部とが周方向において一致する場合に、前記第2突極部の半径方向外側の周面と前記何れかの磁極部の第1磁性延伸部の半径方向内側の周面とが半径方向において重複する、
    請求項3に記載の電動機駆動システム。
  8. 前記永久磁石の周方向一方側の磁性延伸部を第1磁性延伸部とし、周方向他方側の磁性延伸部を第2磁性延伸部としたとき、
    前記固定子は、さらに、隣り合う磁極部のうち周方向他方側の磁極部の第1磁性延伸部と周方向一方側の第2磁性延伸部とを連結する、磁性材からなる磁性連結部を含み、前記磁性連結部は、前記巻線よりも半径方向外側に配され、
    前記第1突極部が前記複数の磁極部の何れかに対向する場合に、前記回転軸に垂直な断面において、前記第1突極部の半径方向内側の周面における周方向他方側の端部と前記何れかの磁極部の第2磁性延伸部の半径方向外側の周面における周方向一方側の端部とが周方向において一致する場合に、前記第2突極部の半径方向外側の周面と前記何れかの磁極部の第2磁性延伸部の半径方向内側の周面とが半径方向において重複しない、
    請求項3に記載の電動機駆動システム。
  9. 前記永久磁石の半径方向外側の周面の周方向の幅が、前記第1突極部の半径方向内側の周面の周方向の幅よりも小さい、
    請求項7または8に記載の電動機駆動システム。
  10. 前記第1突極部および前記第2突極部は、更に、前記回転軸に垂直な断面において、周方向に隣り合う2つの第1突極部の中央部の各々と前記回転軸とを結ぶ2つの線分の対称軸上に前記第2の突極部の中央部が位置するように配置されている、
    請求項3に記載の電動機駆動システム。
  11. 周方向に隣り合う巻線の巻回方向が互いに同じであり、
    周方向に隣り合う永久磁石の着磁方向が互いに逆である、
    請求項1に記載の電動機駆動システム。
  12. 前記永久磁石のエネルギー積は、150kJ/m3以下である、
    請求項1に記載の電動機駆動システム。
  13. 前記永久磁石は、フェライト磁石である、
    請求項1に記載の電動機駆動システム。
  14. 電動機を駆動する電動機駆動方法であって、
    前記電動機は、
    複数の磁極部を円周上に配置してなる固定子と、前記固定子の中心を回転軸として回転する回転子とを備え、
    前記磁極部は、半径方向に延伸する一対の磁性延伸部が永久磁石の周方向両側に配されてなるティースと前記ティースに対して集中巻された巻線とを含み、前記回転軸に垂直な断面において、前記一対の磁性延伸部が半径方向両側で連結されていない箇所を有し、
    前記回転子は、環状の回転子ヨーク部と、当該回転子ヨーク部から前記固定子側に突出した複数の突極部とを含み、
    前記固定子の各巻線に電流を流さない状態で前記回転子を回転させた場合に各巻線に誘起される電圧の位相を基準としたとき、前記基準の位相よりも遅れた位相を有する電流を、前記固定子の各巻線に流す、
    電動機駆動方法。
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