JP2018502220A5 - - Google Patents
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Description
変形例として、酸化工程は、大部分が水蒸気で構成される気相媒体中で、450℃〜550℃の温度で、30〜120分間実施される。
これらのさまざまな好適な選択肢は、非限定的な例を説明する目的で実施されたさまざまな試験に基づく。
より具体的には、これらの試験は、それ自体が知られている数種の窒化処理または軟窒化処理、それ自体が知られている数種の酸化処理、および数種の含浸を組み合わせて実施された。これらの試験は、平滑領域および鋭い縁を有する鉄系金属部品について実施された。より具体的には、焼なましされ、かつ研磨されたXC45スチールの、平滑(smooth)区域およびねじ山(threaded)区域を有する溝付軸について試験が実施された。
これらのさまざまな好適な選択肢は、非限定的な例を説明する目的で実施されたさまざまな試験に基づく。
より具体的には、これらの試験は、それ自体が知られている数種の窒化処理または軟窒化処理、それ自体が知られている数種の酸化処理、および数種の含浸を組み合わせて実施された。これらの試験は、平滑領域および鋭い縁を有する鉄系金属部品について実施された。より具体的には、焼なましされ、かつ研磨されたXC45スチールの、平滑(smooth)区域およびねじ山(threaded)区域を有する溝付軸について試験が実施された。
前述の結果は、XC45スチール試料に基づいて得られたが、使用される材料に応じて処理パラメータを適応させ、前述の教示に倣うことは、当業者の能力の範囲内である。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕スチール部品に高い耐摩耗性および耐腐食性を付与するための、スチール部品の表面処理方法であって、
− 厚さが少なくとも8μmであり、ε相および/またはγ’相の窒化鉄で形成される結合層を形成するよう構成される、窒化工程または軟窒化工程、
− 厚さが0.1から3μmの間の酸化物層を生成するよう構成される酸化工程、ならびに
− 含浸浴中に少なくとも5分間、大気温度で浸漬させる含浸工程であり、前記含浸浴が、C9−C17の一連のアルカンで形成される炭化水素の混合物で形成される、少なくとも70質量%でその誤差は1%の溶媒、C16−C32の一連のアルカンから構成される、10質量%〜30質量%でその誤差は1%の少なくとも1つのパラフィンオイル、および濃度が0.01質量%から3質量%の間でその誤差は0.1%の、少なくとも1つの合成フェノール添加剤型の添加剤で形成される、工程
を含む方法。
〔2〕前記合成フェノール添加剤が、式C 15 H 24 Oで表される化合物である、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記含浸浴が、90質量%±0.5質量%の溶媒、10質量%±0.5質量%のパラフィンオイル、および0.01%から1%±0.1%未満の間の、式C 15 H 24 Oで表される合成フェノール添加剤で形成される、前記〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記含浸浴が、カルシウムまたはナトリウムのスルホン酸塩、亜リン酸塩、ジフェニルアミン、ジチオリン酸亜鉛、亜硝酸塩、ホスホロアミドからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、前記〔1〕から〔3〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔5〕前記浸漬工程の後に、自然乾燥工程、または焼成により促進される乾燥工程が続く、前記〔1〕から〔4〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔6〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、14質量%〜44質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する溶融塩浴中、550℃〜650℃の温度で、少なくとも45分間実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔7〕窒化/軟窒化浴が、14質量%〜18質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する、前記〔6〕に記載の方法。
〔8〕窒化/軟窒化処理が、590℃の温度で、90分間〜100分間実施される、前記〔6〕または前記〔7〕に記載の方法。
〔9〕窒化/軟窒化処理が、630℃の温度で、約45分間〜50分間実施される、前記〔6〕または前記〔7〕に記載の方法。
〔10〕前記軟窒化工程が、500℃から600℃の間の、アンモニアを含有する気相媒体中で実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔11〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、少なくとも窒素および水素を含む、プラズマを形成するイオン媒体中で、低圧で実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔12〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、厚さが少なくとも10μmの結合層を形成するよう実施される、前記〔1〕から〔11〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔13〕前記酸化工程が、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ金属炭酸塩、およびアルカリ金属水酸化物を含有する溶融塩浴中で実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔14〕前記酸化工程が、430℃〜470℃の温度で、15〜20分間実施される、前記〔13〕に記載の方法。
〔15〕前記酸化工程が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属硝酸塩、およびアルカリ金属亜硝酸塩を含有する水性浴中で実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔16〕前記酸化工程が、110℃〜130℃の温度で、15〜20分間実施される、前記〔15〕に記載の方法。
〔17〕前記酸化工程が、大部分が水蒸気で構成される気相媒体中、450°〜550°の温度で、30〜120分間実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔18〕前記〔1〕から〔17〕までのいずれか1項に記載の方法によって得られる、高い耐摩耗性および耐腐食性を有するスチール部品であって、少なくとも8μmの結合層、厚さが0.1から3μmの間の酸化物層、および指触乾燥した含浸層を含む、スチール部品。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕スチール部品に高い耐摩耗性および耐腐食性を付与するための、スチール部品の表面処理方法であって、
− 厚さが少なくとも8μmであり、ε相および/またはγ’相の窒化鉄で形成される結合層を形成するよう構成される、窒化工程または軟窒化工程、
− 厚さが0.1から3μmの間の酸化物層を生成するよう構成される酸化工程、ならびに
− 含浸浴中に少なくとも5分間、大気温度で浸漬させる含浸工程であり、前記含浸浴が、C9−C17の一連のアルカンで形成される炭化水素の混合物で形成される、少なくとも70質量%でその誤差は1%の溶媒、C16−C32の一連のアルカンから構成される、10質量%〜30質量%でその誤差は1%の少なくとも1つのパラフィンオイル、および濃度が0.01質量%から3質量%の間でその誤差は0.1%の、少なくとも1つの合成フェノール添加剤型の添加剤で形成される、工程
を含む方法。
〔2〕前記合成フェノール添加剤が、式C 15 H 24 Oで表される化合物である、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記含浸浴が、90質量%±0.5質量%の溶媒、10質量%±0.5質量%のパラフィンオイル、および0.01%から1%±0.1%未満の間の、式C 15 H 24 Oで表される合成フェノール添加剤で形成される、前記〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記含浸浴が、カルシウムまたはナトリウムのスルホン酸塩、亜リン酸塩、ジフェニルアミン、ジチオリン酸亜鉛、亜硝酸塩、ホスホロアミドからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、前記〔1〕から〔3〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔5〕前記浸漬工程の後に、自然乾燥工程、または焼成により促進される乾燥工程が続く、前記〔1〕から〔4〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔6〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、14質量%〜44質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する溶融塩浴中、550℃〜650℃の温度で、少なくとも45分間実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔7〕窒化/軟窒化浴が、14質量%〜18質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する、前記〔6〕に記載の方法。
〔8〕窒化/軟窒化処理が、590℃の温度で、90分間〜100分間実施される、前記〔6〕または前記〔7〕に記載の方法。
〔9〕窒化/軟窒化処理が、630℃の温度で、約45分間〜50分間実施される、前記〔6〕または前記〔7〕に記載の方法。
〔10〕前記軟窒化工程が、500℃から600℃の間の、アンモニアを含有する気相媒体中で実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔11〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、少なくとも窒素および水素を含む、プラズマを形成するイオン媒体中で、低圧で実施される、前記〔1〕から〔5〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔12〕前記窒化工程または前記軟窒化工程が、厚さが少なくとも10μmの結合層を形成するよう実施される、前記〔1〕から〔11〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔13〕前記酸化工程が、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ金属炭酸塩、およびアルカリ金属水酸化物を含有する溶融塩浴中で実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔14〕前記酸化工程が、430℃〜470℃の温度で、15〜20分間実施される、前記〔13〕に記載の方法。
〔15〕前記酸化工程が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属硝酸塩、およびアルカリ金属亜硝酸塩を含有する水性浴中で実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔16〕前記酸化工程が、110℃〜130℃の温度で、15〜20分間実施される、前記〔15〕に記載の方法。
〔17〕前記酸化工程が、大部分が水蒸気で構成される気相媒体中、450°〜550°の温度で、30〜120分間実施される、前記〔1〕から〔12〕までのいずれか1項に記載の方法。
〔18〕前記〔1〕から〔17〕までのいずれか1項に記載の方法によって得られる、高い耐摩耗性および耐腐食性を有するスチール部品であって、少なくとも8μmの結合層、厚さが0.1から3μmの間の酸化物層、および指触乾燥した含浸層を含む、スチール部品。
Claims (22)
- スチール部品に高い耐摩耗性および耐腐食性を付与するための、スチール部品の表面処理方法であって、
− 厚さが少なくとも8μmであり、ε相および/またはγ’相の窒化鉄で形成される結合層を形成するよう構成される、窒化工程または軟窒化工程、
− 厚さが0.1から3μmの間の酸化物層を生成するよう構成される酸化工程、ならびに
− 含浸浴中に少なくとも5分間、大気温度で浸漬させる含浸工程であり、前記含浸浴が、C9−C17の一連のアルカンで形成される炭化水素の混合物で形成される、少なくとも70質量%でその誤差は1%の溶媒、C16−C32の一連のアルカンから構成される、10質量%〜30質量%でその誤差は1%の少なくとも1つのパラフィンオイル、および濃度が0.01質量%から3質量%の間でその誤差は0.1%の、少なくとも1つの式C 15 H 24 Oで表わされる合成フェノール添加剤で形成される、工程
を含む方法。 - 前記含浸浴が、90質量%±0.5質量%の溶媒、10質量%±0.5質量%のパラフィンオイル、および0.01%から1%±0.1%未満の間の、式C15H24Oで表される合成フェノール添加剤で形成される、請求項1に記載の方法。
- 前記含浸浴が、カルシウムまたはナトリウムのスルホン酸塩、亜リン酸塩、ジフェニルアミン、ジチオリン酸亜鉛、亜硝酸塩、ホスホロアミドからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記浸漬工程の後に、自然乾燥工程、または焼成により促進される乾燥工程が続く、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記窒化工程または前記軟窒化工程が、14質量%〜44質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する溶融塩浴中、550℃〜650℃の温度で、少なくとも45分間実施される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 窒化/軟窒化浴が、14質量%〜18質量%のアルカリ金属シアン酸塩を含有する、請求項5に記載の方法。
- 窒化/軟窒化処理が、590℃の温度で、90分間〜100分間実施される、請求項5または請求項6に記載の方法。
- 窒化/軟窒化処理が、630℃の温度で、約45分間〜50分間実施される、請求項5または請求項6に記載の方法。
- 前記軟窒化工程が、500℃から600℃の間の、アンモニアを含有する気相媒体中で実施される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記窒化工程または前記軟窒化工程が、少なくとも窒素および水素を含む、プラズマを形成するイオン媒体中で、低圧で実施される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記窒化工程または前記軟窒化工程が、厚さが少なくとも10μmの結合層を形成するよう実施される、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸化工程が、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ金属炭酸塩、およびアルカリ金属水酸化物を含有する溶融塩浴中で実施される、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸化工程が、430℃〜470℃の温度で、15〜20分間実施される、請求項12に記載の方法。
- 前記酸化工程が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属硝酸塩、およびアルカリ金属亜硝酸塩を含有する水性浴中で実施される、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
- 前記酸化工程が、110℃〜130℃の温度で、15〜20分間実施される、請求項14に記載の方法。
- 前記酸化工程が、大部分が水蒸気で構成される気相媒体中、450℃〜550℃の温度で、30〜120分間実施される、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
- 高い耐摩耗性および耐腐食性を有するスチール部品であって、少なくとも8μmの結合層、厚さが0.1から3μmの間の酸化物層、および指触乾燥した含浸層を含み、前記含浸層が少なくとも1つの式C 15 H 24 Oで表わされる合成フェノール添加剤を含む、スチール部品。
- 前記結合層が、ε相および/またはγ’相の窒化鉄で形成されている、請求項17に記載のスチール部品。
- 前記結合層の厚さが、少なくとも10μmである、請求項17又は18に記載のスチール部品。
- 前記結合層の厚さが、10μm〜25μmである、請求項17又は18に記載のスチール部品。
- 前記含浸層が、C16−C32の一連のアルカンから構成される少なくとも1つのパラフィンオイルを含む、請求項17〜20のいずれか1項に記載のスチール部品。
- 前記含浸層が、カルシウムまたはナトリウムのスルホン酸塩、亜リン酸塩、ジフェニルアミン、ジチオリン酸亜鉛、亜硝酸塩、ホスホロアミドからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項17〜21のいずれか1項に記載のスチール部品。
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