JP2018206098A - 情報収集処理システム及び広告配信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オンライン広告の配信において高い広告効果を期待し得る顧客の絞り込み、顧客リストの生成を可能にする。【解決手段】システム10は、第1及び第2の事業者システム1,2と広告配信システム3とからなり、第1の事業者システムは購買行動情報データベース12と融合データベース13とSNS情報検索サーバー19とを備える。第2の事業者システムは自己の公式SNSページにキャンペーン開催案内を掲載し、SNSユーザーを応募専用ウェブサイトに誘導して、そのSNSアカウントIDとcookieデータを取得し、購買行動情報データベースの顧客IDと紐付けする。取得したSNSアカウントIDを対象にSNS情報検索サーバーが検索収集したSNS情報を、購買行動情報データベースの購買行動情報と統合してインサイトし、セグメント化して、広告配信対象の顧客リストを生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、顧客の購買行動情報を収集処理するためのシステム、それに基づいて顧客に広告を配信するため及び配信した広告の効果を評価し得るシステムに関する。
従来、ウェブサイトを通じて顧客にオンライン広告を配信する広告配信システムが広く行われている。オンライン広告の配信で高い広告効果を得るためには、配信条件を適切に設定することが重要である。そこで、消費者に関する複数の購買データを組み合わせて分析し、配信条件の指定に役立つ情報の提供を可能にする情報処理システムが提案されている。
かかる情報処理システムとして、第1の消費者グループの消費行動に関するデータベースと、第2の消費者グループの消費行動に関するデータベースとに基づき、広告配信対象の消費者リストを提供し得る技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。更に、顧客のプライバシー保護を実現しつつ、顧客データを有効活用可能にするべく、顧客の特徴データを有する顧客関連データベースを統計処理して、特徴が類似する複数の顧客に対応する仮想顧客毎の特徴データを備える加工後データベースを複数生成し、それらを結合する情報処理システムが知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特許第5913722号公報 特開第5649756号公報
しかしながら、上述した従来の情報処理システムでは、複数のデータベースを統合又は結合するために、複雑で面倒な処理が必要である。そのため、広告の目的に応じた高い広告効果を期待し得る消費者リストを生成するには、多大な労力と時間を要し、コストが高くなる虞がある。
他方、近年のスマートフォンやタブレット等のモバイル端末の普及に伴い、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が広汎に利用され、多数の一般ユーザー間で日常的に情報及び意見の交換が行われている。SNSを通してネットワーク上を流れているデータ量は膨大なものであり、企業のブランディング及びマーケティングに有用な情報が多数含まれていると期待される。
しかしながら、匿名性が高いSNSの場合、発信される情報の信頼性は必ずしも高いと言えない。そのため、匿名ユーザーの発信情報に依存した顧客のターゲティングでは、効果的なマーケティング、広告配信を期待することは難しい。
そこで、本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、既存の顧客の購買・行動情報に、該顧客のSNSでの発信情報を組み合わせて、その購買行動をより高精度に把握し得る情報収集処理システムを提供することにある。
更に本発明の目的は、かかる情報収集処理システムを利用して、より効果的なオンライン広告の配信を可能にし得る広告配信システムを提供することにある。
本発明の情報収集処理システムは、顧客毎に顧客の識別IDを含む購買及び/又は行動情報を蓄積格納する購買行動情報データベースと、
所定のSNSが提供するSNSページに、顧客をSNSページから専用ウェブサイトに誘導するように顧客向けの情報を掲載するSNS情報管理部と、
SNSページから専用ウェブサイトに誘導された顧客とのネットワーク通信から、該顧客のSNSアカウントIDとcookieデータとを取得する顧客識別情報取得部と、
取得した顧客のSNSアカウントIDに基づいて、該顧客がSNSで発信するSNS情報を検索して収集するSNS情報収集部と、
収集した顧客のSNS情報を、該顧客の購買行動情報データベースに格納されている購買及び/又は行動情報に統合して融合購買行動データを生成し、これをインサイトして、セグメント化した顧客リストを生成するデータ融合処理部と、
を備えることを特徴とする。
或る実施形態では、顧客向けの情報が顧客に対して提供される利益情報であり、利益情報に反応した顧客の所定の行動から、購買行動情報データベースにおける顧客の識別IDを取得する顧客管理部を更に備え、データ融合処理部は、顧客管理部が取得した顧客の識別IDを用いて、購買行動情報データベースから顧客の購買及び/又は行動情報を抽出する。
別の実施形態では、利益情報が、顧客に付与されるポイント、景品、キャッシュバック、又は無償のサービスの少なくともいずれか1つを含む。
また、別の実施形態では、利益情報は顧客に付与されるポイントであり、前記所定の行動が、顧客が利益情報によるポイント付与を得るために所定のウェブサイトで顧客の識別ID又はそれに予め紐付けされた所定の項目を入力することである。
或る実施形態において、データ融合処理部が生成した融合購買行動データを蓄積格納するための融合データベースを更に備える。
別の実施形態において、顧客識別情報取得部は、所定のウェブサイトから顧客にSNSに投稿させることによって、該顧客のSNSアカウントIDを取得する。
或る実施形態では、セグメント化した顧客リストは、前記顧客にオンライン広告を配信するために、該顧客の通信先を特定し得る通信先データを含む。
別の実施形態では、通信先データが前記顧客のcookieデータである。
本発明によれば、上述した本発明の情報収集処理システムと、
情報収集処理システムにより生成されたセグメント化した顧客リストに基づいて、顧客にオンライン広告を配信するための広告配信サーバーとを備える、ことを特徴とする広告配信システムが提供される。
或る実施形態では、広告配信サーバーは、前記セグメント化した顧客リストの顧客へのオンライン広告の配信後に、その配信履歴を含む広告配信データを情報収集処理システムに送信する。
別の実施形態では、前記情報収集処理システムは、オンライン広告を配信した顧客の購買及び/又は行動情報を追跡する。
本発明の情報収集処理システムによれば、顧客の既存の購買及び/又は行動情報に、顧客からSNSで比較的自由に発信される情報を統合してインサイトすることによって、顧客の日常の状況を考慮したターゲティングにより、オンライン広告を配信する上で高精度な顧客の絞り込み及び/又は顧客リストの生成を行うことが可能になる。
本発明の広告配信システムによれば、かかる情報収集処理システムによって生成される顧客リストに基づいて、オンライン広告を配信することによって、顧客に対する高い広告効果を期待することができる。
本発明によるシステムの好適な実施形態の構成全体を示す概略図である。 第1の事業者システムの構成を説明するブロック図である。 第2の事業者システムの構成を説明するブロック図である。 広告配信システムの構成を説明するブロック図である。 顧客の購買行動情報とSNSでの行動情報を統合し、セグメント化して広告配信対象の顧客リストを生成し、該顧客リスト上の顧客にオンライン広告を配信し、その広告効果を評価するまでの一連の流れを説明するフロー図である。 SNSページに掲載したキャンペーン開催案内の一例を示す説明図である。 キャンペーン応募専用ウェブページの一例を示す説明図である。 第1のウェブサイトのログイン画面の一例を示す説明図である。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明により顧客の購買・行動情報を収集処理し、顧客に広告を配信し、配信した広告の効果を評価するためのシステムについて、その好適な実施形態を用いて詳細に説明する。特に本発明のシステムは、顧客に対して企業のブランディング広告をより効果的に行うことを目的としている。
図1は、本発明によるシステムの実施形態の構成全体を概略的に示している。本実施形態のシステム10は、第1の事業者システム1と、第2の事業者システム2と、広告配信システム3とから構成され、それらはネットワーク4を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク4には、インターネット又は他の様々な商用ネットワークを、通信相手及び/目的等に応じて適当に用いることができる。
第1の事業者システム1及び第2の事業者システム2は、それぞれ第1のウェブサイト及び第2のウェブサイトを開設しており、個人及び法人を含む顧客は、例えばPC(パーソナルコンピューター)5やスマートフォン又はタブレット等のモバイル端末6である自己の電子端末から、ネットワーク4を介してアクセスすることができる。第1の事業者システム1は、多数の実店舗の顧客IDを特定可能なPOS端末(図示せず)に、ネットワーク4を介して通信可能に接続されている。
更に、本実施形態では、前記第2の事業者が、外部のSNSサーバー7によって提供されているSNS8に自己の公式SNSアカウントを有する。前記第2の事業者は、そのブランディング、マーケティングの一環として、自己の公式SNSページに顧客に対する様々な通知や案内、キャンペーンの募集等を掲載することができる。
本実施形態において、第1の事業者システム1は、システム10全体を運用管理する事業者である第1の事業者によって運用管理される。図2に示すように、第1の事業者システム1は、システム管理サーバー11と、購買行動情報データベース12と、融合データベース13とを備える。
システム管理サーバー11は、第1の事業者システム1全体の運用を監視し、管理するためのシステム管理部14を有する。更にシステム管理サーバー11は、第1の事業者システム1に収集される顧客の購買情報及び行動情報を処理し、購買行動情報データベース12を管理するための情報処理部15と、融合データベース13を管理するためのデータ融合処理部16を備える。
更に第1の事業者システム1は、前記第1のウェブサイトを運営管理するためのウェブサイト管理サーバー17と、前記第1の事業者が行うクーポンの発券等を管理するクーポン管理サーバー18と、SNS情報検索サーバー19とを備える。ウェブサイト管理サーバー17は、前記第1のウェブサイトにおける顧客の閲覧その他の行動情報を収集し、蓄積保存する。クーポン管理サーバー18は、前記POS端末又はウェブサイト上で発行されるクーポンや各種キャンペーンの通知等に反応した顧客の行動情報を収集し、蓄積保存する。
SNS情報検索サーバー19は、SNSに投稿されたSNS情報を検索し、収集するためのSNS情報検索エンジンを搭載している。SNS情報検索サーバー19は、前記SNS情報検索エンジンを用いて、後述するように所定の検索条件に基づいて顧客が投稿したSNS情報を検索し、収集する。収集したSNS情報は、融合データベース13に蓄積保存される。
情報処理部15は、前記POS端末からシステム管理サーバー11に収集される顧客の購買情報を購買行動情報データベース12に蓄積保存する。ウェブサイト管理サーバー17が収集した顧客の行動情報、及びクーポン管理サーバー18が収集した顧客の行動情報も、システム管理サーバー11に提供され、情報処理部15によって購買行動情報データベース12に蓄積保存される。
情報処理部15は、このように収集された顧客の前記購買情報及び行動情報を顧客毎に統合処理し、1つの購買行動情報として一元化した後、購買行動情報データベース12に格納する。顧客の新たな購買及び/又は行動情報が収集されると、情報処理部15は、それに含まれる顧客のID番号を識別して、対応する顧客の購買行動情報に追加する。
顧客の購買情報及び行動情報は、顧客毎にそのID番号に基づいて識別可能にして購買行動情報データベース12に格納される。顧客のID番号として、本実施形態では、前記実店舗で顧客が登録する際に発行されるFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)カード、ポイントカード等の会員カードの番号を使用することができる。また、顧客が、前記会員カードの発行時や前記第1のウェブサイトへのアクセス時に自己の電子メールアドレスを登録している場合には、それを該顧客のID番号に紐付けして、その購買行動情報の一部として購買行動情報データベース12に保存しておくことができる。
データ融合処理部16は、第2の事業者のブランディング広告を有効に実行することを目的として、購買行動情報データベース12の前記購買行動情報と、SNS情報検索サーバー19が収集した顧客のSNS情報を統合して、融合購買行動データを生成する。生成した融合購買行動データは、所定のデータ項目により顧客毎に識別可能に構成して、融合データベース13に格納される。前記所定のデータ項目として、例えば顧客のID番号である前記FSPカード番号、顧客がネットワーク4を介して前記第1のウェブサイトにアクセスする際に取得されるcookieデータ、顧客の電子メールアドレス等があるが、これらに限定されるものではない。
購買行動情報データベース12からの前記購買行動情報には、各顧客の実店舗の利用頻度、1回の購入に費やす客単価、決済方法、キャンペーン及びクーポンの利用状況等の購買情報と、前記第1のウェブサイトへのアクセス頻度、PC5及びモバイル端末6の利用率及び利用頻度、モバイル端末6に前記第1のウェブサイトからダウンロードされる専用アプリケーションの利用頻度、顧客に配信されるメールマガジンの開封率、及びプッシュ通知又は他の様々なオンライン通知のクリック率等の行動情報が含まれる。SNS情報には、実店舗やECサイトで収集される購買・行動情報から容易に想像し得ない顧客の行動情報が、その正確性は別として、大量に含まれていると期待される。従って、両者を統合し、分析することによって、前記第2の事業者のブランディングにおいて顧客のターゲティングをより高精度に行うために有効なデータを取得することができる。
データ融合処理部16は、融合データベース13に一元化された顧客の融合購買行動データをインサイトし、目的に応じたセグメント化を行う。このインサイト及びセグメント化の処理は、前記第2の事業者のブランディングの目的に沿って行うことができる。例えば、前記第2の事業者が特定のブランド商品の販売を促進しようとしている場合、該特定のブランド商品及び/又は同じカテゴリーの商品の購入実績、購入金額、購入頻度、購入ルート(実店舗、オンラインその他の通販等)、該特定のブランド商品及び同じカテゴリーの商品に関する嗜好性等に基づいて、顧客をセグメント化することができる。
データ融合処理部16は、前記インサイトの結果に基づいてセグメント化した顧客のリストを生成する。このセグメント化顧客リストは、後述する広告配信システム3による顧客へのオンライン広告を目的としている。従って、前記セグメント化顧客リストは、オンライン広告の配信に使用可能な、例えばcookieデータ又は電子メールアドレスで各顧客を特定するように構成され、それらが前記インサイト結果に応じてランク付けされる。
第2の事業者システム2は、自己のブランド価値を高め、自己のブランド商品又はサービスの販売を増加させたい製造者かつ/又は販売者である第2の事業者によって運用管理されている。図3に示すように、第2の事業者システム2は、該第2の事業者システム全体の運用を管理するシステム管理サーバー21と、前記第2のウェブサイトを運営管理するためのウェブサイト管理サーバー22と、自己の公式SNSページを管理するSNSページ管理サーバー23とを備える。
SNSページ管理サーバー23は、前記第2の事業者のマーケティング施策として顧客に対して行う利益情報の案内等を自己の公式SNSページに投稿して掲載する。前記利益情報の一例として、前記第2の事業者及び/又はそのブランド商品若しくはサービスに関連した、値引きやキャッシュバック、ポイント付与等の特典供与、プレゼントや懸賞、モニターの募集等、顧客に対する様々なキャンペーンの通知がある。
SNSユーザーである顧客が、前記第2の事業者のSNSページから所定の所定のウェブサイトに誘導されて特定の行動を行うことによって、該顧客は、前記利益情報にかかる利益を受けることができる。他方、SNSページ管理サーバー23は、前記顧客とのSNS及びウェブサイトを通じた通信を介して、該顧客のSNSアカウントID及びcookieデータ(ファーストパーティーcookie及びサードパーティーcookieを含む)を取得することができる。
第2の事業者システム2は、前記第2のウェブサイトに会員登録している顧客の会員情報と、該第2のウェブサイト上における顧客の閲覧その他の行動情報を、会員データとして蓄積保存するための会員データベース24とを備える。前記第2の事業者が自己のブランド商品又はサービスを前記第2のウェブサイト上でオンライン販売している場合、このオンライン販売による購買履歴を含む顧客の購買情報も、前記行動情報に追加して会員データベース24に蓄積保存される。
ここで、会員データベース24の前記会員情報には、顧客が前記第2のウェブサイトに会員登録する際に提供した顧客の個人情報、即ち氏名、住所、連絡先、性別、年齢等に加えて、申込年月日、及び第2の事業者システム2が独自に付与する顧客のID(識別)番号としての会員番号等が含まれる。顧客の連絡先には、電話番号(固定及び/又は携帯電話)、電子メールアドレスを含むことができる。前記行動情報には、前記第2のウェブサイトで行われるキャンペーンやクーポン等の特典利用の有無等が含まれる。また、前記第2のウェブサイト上での購買情報には、商品又はサービスの購入日時、購入した商品又はサービスの内容(品名、品番、カテゴリー、数量等)、購入金額、決済方法等を含むことができる。
システム管理サーバー21は、会員データベース24を管理し、該会員データベースに収集される情報を処理するための情報処理部25を備える。情報処理部25は、顧客が前記第2のウェブサイトにログインしたときのcookieデータ(ファーストパーティーcookie及びサードパーティーcookieを含む)を取得することができる。それらは、顧客の会員番号に紐付けして、会員データベース24の会員データの一部として蓄積保存される。例えば、前記第2のウェブサイトで行われるキャンペーンやクーポン等の応募ページに、会員登録している顧客以外のネットワークユーザーがアクセスした場合も、同様にcookieデータが取得される。
広告配信システム3は、前記セグメント化顧客リストの顧客にオンライン広告を配信する第3の事業者により運用管理される。図4に示すように、広告配信システム3は、前記第3の事業者が独自に収集蓄積したネットワークユーザーのオーディエンスデータを蓄積格納したオーディエンスデータベース31を備える。更に広告配信システム3は、該広告配信システムを運用管理するための広告管理サーバー32を備える。
広告管理サーバー32は、第1の事業者システム1から提供される前記セグメント化顧客リストを記憶する記憶部33と、該記憶部を管理するための配信データ管理部34とを備える。更に広告配信システム3は、顧客に配信するオンライン広告のコンテンツを保存するためのコンテンツデータベース35を備え、該コンテンツデータベースを管理するために、広告管理サーバー32は広告データ管理部36を有する。
また、広告配信システム3は、ストレージ32に保存されている前記セグメント化顧客リストを、オーディエンスデータベース31に接続して前記オーディエンスデータと照合するためのDSP(デマンドサイドプラットフォーム)37を備える。DSP37は、外部のアドネットワークが持っているオンライン広告枠を、外部のアドエクスチェンジと呼ばれる取引市場を通じて入札ベースで購入する。
例えば、前記セグメント化顧客リストに含まれる顧客であるオンラインユーザーがいずれかのウェブサイトにアクセスして、広告のインプレッションの機会が発生すると、外部のSSP(サプライサイドプラットフォーム)41から入札リクエストが一斉配信され、これに応じてDSP34が、広告主である前記第2の事業者の設定条件に基づいて、リアルタイムビッディング(RTB)によりインプレッション単位で入札する。前記入札の結果、前記第2の事業者が最高入札価格であれば、その広告がDSP34から前記SSPを通して、顧客の閲覧サイト42中のオンライン広告枠43に配信される。
広告管理サーバー32は、前記第2の事業者の広告が前記セグメント化顧客リストの顧客に配信される毎に、広告配信データを第1の事業者システム1に送信して報告する。前記広告配信データには、前記広告の配信に用いた顧客のcookieデータ、広告配信の日時、配信先のURL等が含まれる。これらの前記広告配信データに含まれる情報は、第1の事業者システム1において、管理サーバー11のデータ融合処理部16が処理する。データ融合処理部16は、前記広告配信データのcookieデータに基づいて、融合データベース13から、広告配信した前記顧客の購買行動データを抽出し、それに前記広告配信データを追加して更新する。
第1の事業者システム1は、広告配信データの報告を受けた前記顧客について、その後の購買行動情報を追跡する。この購買行動情報の追跡は、前記広告配信の日(又は時)から一定の時間を区切って、好ましくは複数回行う。その結果、前記第2の事業者が目的とする自己のブランド商品又はサービスの販売に結び付いた場合、前記オンライン広告の効果は高く評価することができる。前記オンライン広告の配信後、目的とする前記ブランド商品又はサービスを前記特定の顧客が購入しなかった場合、必要に応じて該顧客の購買行動データを更に検討する等により、不購入の理由を分析し、以後のオンライン広告及び/又はマーケティングのための資料とすることができる。
以下に、本発明のシステム10における一連の処理を、図5のフロー図を参照しつつ、詳細に説明する。先ず、前記第2の事業者が、自己のSNSページに顧客への利益情報を投稿して掲載する(ステップS1)。第2の事業者システム2は、SNSサーバー7が提供しているSNSにSNSページ管理サーバー23がアクセスし、前記第2の事業者のSNSアカウントIDとパスワードを用いてログインし、顧客への前記利益情報の通知を投稿して掲載する。
図6は、前記第2の事業者の公式SNSページ60に掲載された前記利益情報の一例を示している。図6において、前記利益情報は、上述したように例えば自己のブランド商品に関するキャンペーンの開催案内61である。キャンペーン開催案内61には、キャンペーンの応募専用ウェブサイトへのリンク(URLアドレス)が含まれている。SNSページ60のキャンペーン開催案内を見たSNSユーザーは、前記リンクをクリックすると、自動的に前記応募専用ウェブサイトに誘導される(ステップS2)。尚、ここでのSNSユーザーには、購買行動情報データベース12に保存されている購買行動情報の顧客である場合と、そうでない場合とが含まれる。また、購買行動情報データベース12の購買行動情報の顧客も、前記第1のウェブサイトに登録されている場合と、そうでない場合とがある。
図7は、前記応募専用ウェブサイトの一例を示している。この応募専用ウェブサイト70には、キャンペーンの詳細な内容、参加条件及び手順、開催期間等が説明されている。ここから、SNSユーザーが、前記参加手順に従って特定の文言やコードを前記SNSに投稿すると、そのSNSアカウントIDとcookieデータ(ファーストパーティーcookie及びサードパーティーcookie)とが、該SNSユーザーが使用した電子端末との通信から、SNSページ管理サーバー23によって取得される(ステップS3)。本実施形態において、前記応募専用ウェブサイトは、前記第2の事業者によって開設されているが、別の実施形態では、前記第1の事業者が開設することもできる。
前記特定の文言又はコードの前記SNSへの投稿によって、前記SNSユーザーには、該SNSユーザーにユニークな識別コードが即時発行される。この識別コードは、SNSページ管理サーバー23により、前記SNSユーザーから取得したSNSアカウントID及びcookieデータと紐付けして、該SNSページ管理サーバーに保存される。前記識別コードは、前記SNSユーザーがアクセスしている前記応募専用ウェブサイトの画面上にリアルタイムで表示される。これと同時に、SNSページ管理サーバー23は、取得したSNSアカウントIDとcookieデータを第1の事業者システム1のシステム管理サーバー11に送信する。
別の実施形態では、前記識別コードを前記SNSユーザーのSNSアカウントに投稿する形で通知することもできる。この場合、セキュリティー上の理由から、SNSへの投稿には、前記識別コードを通知するウェブサイトへのリンクのみを含むことが好ましい。前記SNSユーザーの本人確認は、例えば前記リンクからウェブサイトにアクセスする際のcookieデータから行うことができる。
更に前記SNSユーザーが、前記識別コードを前記応募専用ウェブサイトで所定の欄に入力することによって、前記キャンペーンへの参加申込は受け付けられる。本実施形態において、SNSユーザーが実際に前記キャンペーンの利益を受けるためには、前記参加条件に規定された所定の行動を実行する必要がある。例えば、前記キャンペーンの利益が、前記第1の事業者が行っているポイントシステムにおけるポイント付与やポイント増倍である場合、該キャンペーンの対象となっている前記第2の事業者のブランド商品を購入すること、及び前記第1のウェブサイトでポイント発生のための手続きを行うことが要求される。
この場合、前記識別コードの入力によって前記キャンペーンへの参加申込が受け付けられると同時に、前記SNSユーザーは、前記第1の事業者による前記第1のウェブサイトに誘導される。図8は、前記第1のウェブサイトのログイン画面の一例を示している。前記SNSユーザーが前記第1のウェブサイトに登録されている顧客である場合、このログイン画面80で必要事項(例えば、ログインIDとパスワード)を入力してログインすることによって、前記第2の事業者のブランド商品の購入を前提として、前記ポイント付与又は増倍を受ける権利が与えられる。本実施形態では、前記第1のウェブサイトでのログインIDとして、前記SNSユーザーの電子メールアドレスが設定されている。
この前記第1のウェブサイトへのログインによって、第1の事業者システム1のウェブサイト管理サーバー17は、前記SNSユーザーの購買行動情報データベース12に登録されているFSPカード番号を、そのcookieデータと共に取得する(ステップS4)。取得したFSPカード番号及びcookieデータは、システム管理サーバー11に送信され、先に第2の事業者システム2のSNSページ管理サーバー23から受信した前記SNSアカウントID及びcookieデータと照合される。
その結果、cookieデータが一致するものがあった場合、データ融合処理部16は、そのFSPカード番号とSNSアカウントのIDとを紐付けして、融合データベース13に保存する。更にデータ融合処理部16は、情報処理部15に要求して、前記FSPカード番号に対応する前記SNSユーザーの購買行動情報を購買行動情報データベース12から抽出して融合データベース13に送らせる。データ融合処理部16は、情報処理部15から受け取った購買行動情報にSNSアカウントID及びcookieデータを追加して、融合データベース13に格納する。
前記SNSユーザーが購買行動情報データベース12に登録されている購買行動情報の顧客であるが、前記第1のウェブサイトには登録されていない場合、前記ログイン画面から前記第1のウェブサイトに新規登録することにより、同様に前記第2の事業者のブランド商品の購入を前提とした、前記ポイント付与又は増倍を受ける権利が与えられる。このとき、該SNSユーザーには、第1のウェブサイトへのログインIDが設定される。この前記第1のウェブサイトにおける新規登録のための通信を介して、ウェブサイト管理サーバー17は、前記SNSユーザーの購買行動情報データベース12に登録されているFSPカード番号を、そのcookieデータと共に取得する。
かかる新規登録の顧客についても、同様にcookieデータに基づいてSNSアカウントIDとFSPカード番号とが紐付けされ、かつFSPカード番号に基づいて該顧客の咬合行動情報が購買行動情報データベース12から抽出されて、融合データベース13に送られる。データ融合処理部16は、情報処理部15から受け取った購買行動情報にSNSアカウントID、cookieデータ及び前記第1のウェブサイトへのログインIDを追加して、融合データベース13に格納する。
ステップS4で取得した前記SNSユーザーのSNSアカウントIDは、SNS情報検索サーバー18に送られて蓄積保存される。SNS情報検索サーバー18は、該SNS情報検索サーバーに保存されているSNSアカウントIDから投稿されるSNS情報を常時検索して収集する(ステップS5)。この検索は、前記キャンペーンの目的・内容に適合した検索項目を追加して実行する。上述したように前記第2の事業者のブランド商品の販売促進等を目的とする場合、追加の検索項目として、例えば該ブランド商品の商品名、そのカテゴリー(一般名称等)、同一カテゴリーの他社商品名、それら商品及びカテゴリーに関連する又はそれらから連想される文言等が含まれる。
SNS情報検索サーバー18が収集したSNS情報は、融合データベース13に保存される。データ融合処理部16は、SNS情報検索サーバー18から入手した前記SNS情報を分析し、そのSNSアカウントIDに紐付けされたcookieデータに基づいて、それに対応するSNSユーザーの購買行動情報を融合データベース13から抽出し、それと統合して融合購買行動データを生成する(ステップS6)。前記融合購買行動データは、FSPカード番号、cookieデータ及びSNSアカウントIDに基づいて識別可能に構成され、融合データベース13に格納される。この融合購買行動データの生成処理は、FSPカード番号と紐付けされた全てのSNSアカウントIDについて実行される。
融合データベース13に相当な顧客数の融合購買行動データが蓄積されると、データ融合処理部16は、システム管理部14の指示に従って、前記融合購買行動データのインサイトを実行する。前記インサイトは、前記第2の事業者のブランディングに係るオンライン広告が有効に配信されることを目的として行われる。前記インサイトの結果により、前記第1の事業者及び/又は第2の事業者が設定した基準に基づいてセグメント化された、広告配信対象の顧客リストが生成される(ステップS7)。前記顧客リストは、広告配信対象の顧客のcookieデータから構成される。
生成された前記顧客リストは、広告配信システム3に送信され、広告管理サーバー32の記憶部33に保存されると共に、融合データベース13に保存される。また、顧客に配信するオンライン広告のコンテンツデータは、広告主である前記第2の事業者から直接又は前記第1の事業者を介して広告配信システム3に供給され、コンテンツデータベース35に格納されている。オンライン広告の配信条件も、同様に前記第2の事業者から直接又は前記第1の事業者を介して、広告配信システム3に送信され、広告データ管理部36により保存管理される。
広告管理サーバー32は、前記顧客リストに含まれるcookieデータをオーディエンスデータベース31の前記オーディエンスデータと照合し、一致するcookieデータについてウェブサイト42上の広告枠43を購入すると、コンテンツデータベース35からオンライン広告のコンテンツデータを抽出し、DSP37からSSP41を介して配信する(ステップS8)。
広告配信後、広告管理サーバー32は、広告配信データを第1の事業者システム1のシステム管理サーバー11に送信する。前記広告配信データには、上述したように広告の配信に用いた顧客のcookieデータ、広告配信の日時、配信先のURL等が含まれる。システム管理サーバー11は、前記広告配信データをデータ融合処理部16に送る。データ融合処理部16は、前記広告配信データのcookieデータに基づいて、それに対応する顧客の融合購買行動データを融合データベース13から抽出し、それに前記広告配信データを追加して更新する。
前記広告配信データは、情報処理部15にも送られ、同様にcookieデータに基づいて、それに対応する顧客の購買行動情報を購買行動情報データベース12から抽出し、前記広告配信データを追加して更新する。情報処理部15は、オンライン広告を配信した顧客毎に、その購買行動情報を、オンライン広告の配信日から定期的に調査する。前記調査は、例えば広告配信日から数ヶ月又は半年程度の期間を区切って、例えば1週間、10日、又は1ヶ月毎に複数回行うことが好ましい。
情報処理部15は、広告を配信した顧客全員について行った前記購買行動情報の調査結果を集計し、必要な統計処理を行って報告書を作成し、前記第2の事業者に提供する(ステップS9)。この報告書は、前記第2の事業者のSNSページに掲載したキャンペーン開催通知から応募があった時点で、広告配信の対象者が自動的に、前記第2の事業者のブランド商品に関心がある顧客に絞り込んで行われたオンライン広告の配信結果を示している。従って、オンライン広告配信の効果をより高精度に評価し得る資料として、その後のオンライン広告及びマーケティングに有効に活用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明した。しかし、本発明は、当業者に明らかなように、上記実施形態に限定されるものではなく、それに様々な変形又は変更を加えて実施し得ることは言うまでもない。例えば、融合データベース13で生成される融合購買行動データには、第2の事業者システム2の会員データベース24に蓄積保存されている顧客の行動情報を加えることができる。
1 第1の事業者システム
2 第2の事業者システム
3 広告配信システムム
4 ネットワーク
5 PC
6 モバイル端末
7 SNSサーバー
10 システム
11 システム管理サーバー
12 第1の事業者データベース
13 融合データベース
17 ウェブサイト管理サーバー
18 クーポン管理サーバー
19 SNS情報検索サーバー
21 システム管理サーバー
22 ウェブサイト管理サーバー
23 SNSページ管理サーバー
24 会員データベース
31 オーディエンスデータベース
32 広告管理サーバー
37 DSP33

Claims (11)

  1. 顧客毎に顧客の識別IDを含む購買及び/又は行動情報を蓄積格納する購買行動情報データベースと、
    所定のSNSが提供するSNSページに、顧客を前記SNSページから専用ウェブサイトに誘導するように顧客向けの情報を掲載するSNS情報管理部と、
    前記SNSページから前記専用ウェブサイトに誘導された前記顧客とのネットワーク通信から、該顧客のSNSアカウントIDとcookieデータとを取得する顧客識別情報取得部と、
    取得した前記顧客のSNSアカウントIDに基づいて、該顧客が前記SNSで発信するSNS情報を検索して収集するSNS情報収集部と、
    収集した前記顧客のSNS情報を、該顧客の前記購買行動情報データベースに格納されている購買及び/又は行動情報に統合して融合購買行動データを生成し、これをインサイトして、セグメント化した顧客リストを生成するデータ融合処理部と、を備えることを特徴とする情報収集処理システム。
  2. 前記顧客向けの情報が顧客に対して提供される利益情報であり、前記利益情報に反応した前記顧客の所定の行動から、前記購買行動情報データベースにおける前記顧客の識別IDを取得する顧客管理部を更に備え、
    前記データ融合処理部は、前記顧客管理部が取得した前記顧客の識別IDを用いて、前記購買行動情報データベースから前記顧客の購買及び/又は行動情報を抽出する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報収集処理システム。
  3. 前記利益情報は、顧客に付与されるポイント、景品、キャッシュバック、又は無償のサービスの少なくともいずれか1つを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の情報収集処理システム。
  4. 前記利益情報が顧客に付与されるポイントであり、前記所定の行動が、前記顧客が前記利益情報によるポイント付与を得るために所定のウェブサイトで前記顧客の識別ID又はそれに予め紐付けされた所定の項目を入力することである、ことを特徴とする請求項3に記載の情報収集処理システム。
  5. 前記データ融合処理部が生成した前記融合購買行動データを蓄積格納するための融合データベースを更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の情報収集処理システム。
  6. 前記顧客識別情報取得部は、前記所定のウェブサイトから前記顧客に前記SNSに投稿させることによって、該顧客のSNSアカウントIDを取得する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の情報収集処理システム。
  7. 前記セグメント化した顧客リストは、前記顧客にオンライン広告を配信するために、該顧客の通信先を特定し得る通信先データを含む、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の情報収集処理システム。
  8. 前記通信先データが前記顧客のcookieデータである、ことを特徴とする請求項7に記載の情報収集処理システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の情報収集処理システムと、
    前記情報収集処理システムにより生成された前記セグメント化した顧客リストに基づいて、顧客にオンライン広告を配信するための広告配信サーバーとを備える、ことを特徴とする広告配信システム。
  10. 前記広告配信サーバーは、前記セグメント化した顧客リストの顧客への前記オンライン広告の配信後に、その配信履歴を含む広告配信データを前記情報収集処理システムに送信する、ことを特徴とする請求項9に記載の広告配信システム。
  11. 前記情報収集処理システムは、前記オンライン広告を配信した前記顧客の前記購買及び/又は行動情報を追跡する、ことを特徴とする請求項9又は10に記載の広告配信システム。
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