以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。実施形態に係る広告システムにおいては、移動体通信システムを利用するユーザの行動を示す行動情報が取得される。移動体通信のシステムの例として、W-CDMA、CDMA2000、WiMAX等の第3世代のシステム、LTE、WiMAX2等の第4世代通信システム、及び第5世代通信システム等が挙げられる。
ユーザの行動は主に2種類に分けられてもよい。第1の行動を、移動体通信行動という。移動体通信行動は、所定の移動体通信事業者が提供する移動体通信ネットワークを利用してユーザが通信することに基づいて特定される、そのユーザの行動である。その行動は、加入者識別情報を用いて識別される。加入者識別情報は、移動体通信サービスの加入者としてユーザを識別する情報、又は移動体通信ネットワーク若しくはそのシステム内においてそのユーザを識別する情報であってもよい。加入者識別情報の例として、MSISDN、IMSI(International Mobile Subscription Identity)等が挙げられる。ユーザは、移動体通信ネットワークを介した通信により何らかのサービスを利用する。そうしたサービスの例として、オンラインショッピング等の電子商取引、ホテルの予約、美容室の予約、ゴルフ場の予約、公営競技の投票券の販売、ウェブ検索、動画配信、音楽配信、ニュース配信、ブログ、SNS(Social Networking Service)、ネット銀行等の金融取引、アプリケーションの機能提供等が挙げられる。
第2の行動を、非移動体通信行動という。非移動体通信行動は、移動体通信サービスとは異なる所定サービスを利用するためにユーザがとった行動である。所定サービスは、移動体通信サービスと異なるサービスであれば特に限定されない。所定サービスの例として、オンラインショッピング等の電子商取引、ホテルの予約、美容室の予約、ゴルフ場の予約、公営競技の投票券の販売、ウェブ検索、動画配信、音楽配信、ニュース配信、ブログ、SNS、金融取引、ポイントプログラム、商品若しくはサービスの支払いの代行等が挙げられる。非移動体通信行動は、前述の所定の移動体通信事業者が提供する移動体通信ネットワークを介さずにユーザが通信することに基づいて特定される行動であってもよい。そうした通信の例として、固定回線又は無線LAN(Local Area Network)を利用した通信、他の移動体通信事業者が提供する移動体通信ネットワークを介した通信が挙げられる。また、非移動体通信行動は、所定の移動体通信事業者が提供する移動体通信ネットワークを介してユーザが通信することによる行動であって、加入者識別情報ではそのユーザを特定することができない一方で、ユーザ識別情報でそのユーザを特定することができる行動であってもよい。また、非移動体通信行動は、何らのネットワークを介さずにユーザがとった行動であって、且つ所定サービスにおいてユーザを識別するユーザ識別情報を用いて、その行動をとったユーザを特定可能な行動であってもよい。そうした行動の例として、実店舗等における取引対象の購入がある。取引対象は、商取引可能な何かである。取引対象の例として、商品及びサービスが挙げられる。例えば、所定サービスが、例えばポイントプログラム、電子マネーを用いた決済、又はクレジットカードを用いた決済であるとする。ユーザが取引対処の購入時にそのサービスを利用するとき、購入したユーザのユーザ識別情報を、POS(Point of Sale System)等を介して取得することが可能である。
移動体通信事業者と、所定サービスを提供する事業者とは、例えば同一の企業であってもよいし、同一企業グループに含まれる互いに関連する企業であってもよいし、何らかの教務提携又は資本提携を行う企業同士であってもよい。こうした関係を有することで、広告システムは、移動体通信行動及び非移動体通信行動の両方を補足可能であってもよい。
広告システムにおいては、移動体通信行動及び非移動体通信行動の両方に基づいて、ターゲティング条件が決定される。ターゲティング条件は、広告の配信先となるユーザの条件を示す。そして、ターゲティング条件に合致するユーザに対して広告が送られる。例えば、広告システム自身が広告を送信してもよい。或いは、人手で広告が送付されてもよい。例えば、ターゲティング条件に合致するユーザ宛てにダイレクトメールが送られてもよい。或いは、広告システムは広告を送信せず、広告主に対してターゲティング条件が提供されてもよい。
広告システムにおける広告主は、例えば動体通信ネットワークを介して通信することにより利用可能なサービスを提供する第1の事業者、及び所定サービスを利用してユーザに取引対象を提供する第2の事業者のうち、少なくとも何れか一方であってもよい。以下に説明する実施形態において、動体通信ネットワークを介して通信することにより利用可能なサービスは、動体通信ネットワークに接続可能な携帯端末により実行可能なアプリケーションを動作若しくは機能させること、またはそのアプリケーションを通じてユーザに提供されるサービスであるものとする。そして、第1の事業者は、そのアプリケーションの制作者であるものとする。また、以下に説明する実施形態において、所定サービスは、商品の電子取引であり、そのサービスを提供するサイトがオンラインショッピングモールであるものする。そして、第2の事業者は、そのオンラインショッピングモールに出店する店舗であるものとする。
[1.第1実施形態]
[1-1.広告システムの構成]
先ず、本実施形態に係る広告システムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る広告システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、広告システムSは、データ管理サーバ1と、パケット検査装置2と、広告配信サーバ3と、決済サーバ4と、複数のアプリサーバ5と、複数のアプリ制作者端末6と、電子商店街サーバ7と、複数の店舗端末8と、複数のユーザ携帯端末9と、複数のユーザ端末10とを備える。データ管理サーバ1、パケット検査装置2、広告配信サーバ3、決済サーバ4、各アプリサーバ5、各アプリ制作者端末6、電子商店街サーバ7、各店舗端末8、及び各ユーザ端末10は、インターネットNIに接続される。各ユーザ携帯端末9は、移動体通信ネットワークNMに接続可能である。移動体通信ネットワークNMは、例えばコアネットワークNC、及び複数の基地局BSで構成される。コアネットワークNCは、例えばMME(Mobility Management Entity)、SGW(Serving Gateway)、PGW(Packet data network Gateway)、HSS(Home Subscriber Server)等により構成されてもよい。各基地局BSはコアネットワークNCに接続される。各基地局BS、ユーザ携帯端末9と無線通信可能であり、ユーザ携帯端末9とコアネットワークNCとの間の通信を中継する。
データ管理サーバ1は、移動体通信ネットワークNMを介してとられた各ユーザの行動及びオンラインショッピングモールでとられた各ユーザの行動を収集、蓄積及び分析するDMP(Data Management Platform)であってもよい。例えば、データ管理サーバ1は、パケット検査装置2から、移動体通信ネットワークNMを介した通信に関する情報を取得してもよい。また、データ管理サーバ1は、電子商店街サーバ7から、オンラインショッピングモールにおけるユーザの行動を示す情報を取得してもよい。更に、データ管理サーバ1は、収集した情報に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。ターゲティング条件は、広告の配信先(ターゲット)となるユーザの行動又は属性の条件を示してもよい。データ管理サーバ1は、ターゲティング条件を広告配信サーバ3に記憶させる。なお、データ管理サーバ1自身はデータの収集及び蓄積のみを行い、広告配信サーバ3がターゲティング条件の決定及びその決定に関わる各種処理を実行してもよい。
パケット検査装置2は、インターネットNIに接続されるとともに、コアネットワークNCにも接続される。パケット検査装置2は、移動体通信ネットワークNMを介したユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信内容を分析する。例えば、パケット検査装置2は、コアネットワークNMを流れるパケットを、DPIを用いて検査することにより、どのアプリケーションについての通信がどのユーザ携帯端末9について行われたかを決定する。
広告配信サーバ3は、ユーザ携帯端末9やユーザ端末10に対して広告を配信するサーバ装置である。特に広告配信サーバ3は、ターゲティング広告を配信する。例えば、広告配信サーバ3は、ユーザがオンラインショッピングモール等のウェブページを閲覧しているときや、ユーザがアプリケーションを利用しているときに、ターゲティング条件にそのユーザが合致する広告を示す広告コンテンツを送信する。
決済サーバ4は、ユーザがアプリケーションを利用すること等により課金が発生する場合に、その料金等の決済を代行するためのサーバ装置である。例えば、有料のアプリケーションのインストール又はダウンロード時に課金が発生したり、所謂アプリ内課金が発生したりする。アプリ内課金は、購入を条件としてそのアプリケーションで利用可能なアプリ内有料取引対象を購入する際に発生する課金である。アプリ内有料取引対象の例として、アイテム、衣装、アプリケーション内のお金、機能、シナリオ、マップ、その他様々なサービスが挙げられる。決済サーバ4は、所謂キャリア決済で購入代金の決済を行ってもよい。キャリア決済とは、移動体通信ネットワークNMを提供する移動体通信事業者に対してユーザが移動体通信の通信料金を支払うために登録された決済方法で、アプリケーションの利用に関する料金を決済する方法である。この方法の場合、その移動体通信事業者からユーザに対して、通信料金とアプリケーションの料金とが合算して請求される。例えば、アプリケーションを配信するための所定のアプリケーション配信プラットフォームに、各ユーザ端末10を利用するユーザが登録される。アプリケーション配信プラットフォームにおいては、キャリア決済を選択している各ユーザについて、そのユーザに割り当てられているMSISDNが関連付けて記憶されている。課金が発生すると、アプリケーション配信プラットフォームは、対象のアプリケーションの識別情報、購入金額、購入したユーザのMSISDN等を含む決済情報を、決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、決済情報に基づいてユーザの与信判定を行い、そのユーザに信用が存在すれば、決済を代行する。なお、オンラインショッピングモールでの商品の購入にもキャリア決済が利用可能であってもよい。
各アプリサーバ5は、アプリケーション配信プラットフォーム等からユーザ携帯端末9にダウンロードされたアプリケーションをユーザ携帯端末9により動作及び機能させるためのサーバ装置である。例えば、アプリサーバ5は、アプリケーションに従ってユーザ携帯端末9から送信されてきた要求に応じた処理を実行し、その処理の結果をユーザ携帯端末9へ送信してもよい。ユーザ携帯端末9は、アプリサーバ5から受信した情報に基づいて画面表示等を行う。アプリサーバ5を必要とするアプリケーションの例として、オンラインゲーム、ソーシャルゲーム、情報を検索するアプリケーション、地図を表示するアプリケーション、アプリサーバ5に記憶させたユーザのデータをそのユーザにより編集可能とするアプリケーション等が挙げられる。アプリサーバ5は、例えばそのアプリサーバ5が対応するアプリケーションの制作者により管理されてもよい。
各アプリ制作者端末6は、アプリケーションの制作者により利用される端末装置である。例えば、制作者は、アプリ制作者端末6を操作することにより、アプリサーバ5を管理する。アプリケーションの制作者は、広告配信サーバ3により配信される広告の広告主になることも可能である。例えば、制作者は、アプリ制作者端末6を操作して広告配信サーバ3にアクセスすることにより、例えばキャンペーンを作成したり、広告の配信結果のレポートを確認したりする。キャンペーンは、広告を配信することによるサービスの利用促進活動や商品の販売促進活動を示す。アプリ制作者は、例えばアプリケーションの利用や課金を促進するために広告を利用する。アプリ制作者端末6の例として、パーソナルコンピュータ、タブレット式コンピュータ等が挙げられる。各アプリ制作者端末6には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。
電子商店街サーバ7は、オンラインショッピングモールを管理するサーバ装置である。例えば、電子商店街サーバ7は、各ユーザ携帯端末9やユーザ端末10からの要求に応じて、オンラインショッピングモールのウェブページを送信したり、商品の注文を処理したりする。オンラインショッピングモールを利用するためには、各ユーザはそのオンラインショッピングモールの会員になる必要があってもよい。ユーザが会員になる際に、オンラインショッピングモールにおいてそのユーザを識別するための情報であるユーザIDが、オンラインショッピングモールに登録される。
各店舗端末8は、上述のオンラインショッピングモールに出店する店舗の従業員等により利用される端末装置である。従業員等は、店舗端末8を操作して電子商店街サーバ7にアクセスすることにより、例えばオンラインショッピングモールに商品を登録したり、顧客からの受注情報を確認したりする。店舗は、広告配信サーバ3により配信される広告の広告主になることも可能である。例えば、従業員等は、店舗端末8を操作して広告配信サーバ3にアクセスすることにより、例えばキャンペーンを作成したり、広告の配信結果のレポートを確認したりする。店舗端末8の例として、パーソナルコンピュータ、タブレット式コンピュータ等が挙げられる。各店舗端末8には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。
各ユーザ携帯端末9は、移動体通信ネットワークNMを介したデータ通信を行う携帯用の端末装置である。例えば、各ユーザ携帯端末9は、基地局BSと無線通信を行うことでコアネットワークNCを介してインターネットNIに接続する。これにより、ユーザ携帯端末9は、広告配信サーバ3、アプリサーバ5、電子商店街サーバ7等のサーバ装置との間で通信を行う。ユーザ携帯端末9は、例えば移動体通信ネットワークNMを利用した通話及びデータ通信の両方が可能な携帯電話機(スマートフォンを含む)であってもよいし、データ通信のみが可能な端末装置、例えばタブレット式コンピュータ等であってもよい。各ユーザ携帯端末9には、例えばSIM(Subscriber Identity Module)カード等のICカードが接続される。このICカードには、ユーザ携帯端末9を利用するユーザに割り当てられたMSISDN、IMSI等が記憶されている。少なくとも一部のユーザ携帯端末9は、無線LAN(Local Area Network)を介してインターネットNIに接続可能であってもよい。各ユーザ携帯端末9は、例えば移動体通信ネットワークNMを介してアプリケーション配信プラットフォーム等のサーバ装置からアプリケーションをダウンロード可能である。また、各ユーザ携帯端末9には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。ユーザ携帯端末9がアプリケーションを実行しているとき又はウェブページを表示しているときにそのアプリケーション又はウェブページに広告枠が設定されている場合、ユーザ携帯端末9は、その広告枠のタグ又はスクリプト等に従って、広告配信サーバ3から広告コンテンツを受信する。ユーザ携帯端末9は、この広告コンテンツに従って、広告枠内に広告を表示する。
各ユーザ端末10は、何れかのユーザ携帯端末9を利用するユーザが利用する端末装置であって、移動体通信ネットワークNMに接続不可能な端末装置である。各ユーザ端末10は、例えば固定回線や無線LAN等を介してインターネットNIに接続する。各ユーザ端末10は、例えばユーザの操作に基づいて、電子商店街サーバ7からウェブページを受信して表示する。ウェブページに広告枠が含まれる場合、ユーザ端末10は、その広告枠のタグ又はスクリプト等に従って、広告配信サーバ3から広告コンテンツを受信する。ユーザ端末10は、この広告コンテンツに従って、広告枠内に広告を表示する。ユーザ端末10の例として、パーソナルコンピュータ、タブレット式コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、セットトップボックス等が挙げられる。各ユーザ端末10には、ウェブブラウザがインストールされてもよい。
[1-2.サーバの構成]
[1-2-1.データ管理サーバ]
次に、データ管理サーバ1の構成について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、本実施形態に係るデータ管理サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、データ管理サーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インターフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インターフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
入出力インターフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインターフェース処理を行う。
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、ユーザ識別情報DB14a、アプリDB14b、アプリ通信履歴DB14c、アプリ課金履歴DB14d、商品DB14e、ショッピング閲覧履歴DB14f、ショッピング購入履歴DB14g、ユーザ属性DB14h等のデータベースが記憶されている。「DB」は、データベースの略語である。データ管理サーバ1に加えて、広告配信サーバ3も、記憶部14に記憶されたデータベースにアクセス可能であってもよい。
図3は、データ管理サーバ1のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。図3に示すように、ユーザ識別情報DB14aには、移動体通信サービスの各加入者について、その加入者のMSISDNと、その加入者のオンラインショッピングモールにおけるユーザIDとが、互いに関連付けて記憶される。例えば、ユーザが移動体通信サービスの利用を開始する時点で既にそのユーザがオンラインショッピングモールの会員であるか、或いは、ユーザが移動体通信サービスの利用を開始する際にオンラインショッピングモールの会員登録が必要であってもよい。移動体通信サービスの利用開始の際にユーザがユーザIDを指定することで、データ管理サーバ1は、そのユーザのMSISDNとユーザIDとを関連付けてユーザ識別情報DB14aに記憶させる。
アプリDB14bには、ユーザ携帯端末9にインストール可能なアプリケーションに関するアプリケーション情報が、アプリケーションごとに記憶される。具体的に、アプリDB14bには、アプリケーション情報として、アプリID、制作者ID、アプリカテゴリID等が、互いに関連付けて記憶される。アプリIDは、対象のアプリケーションを識別する識別情報である。制作者IDは、対象のアプリケーションを制作した制作者を識別する識別情報である。アプリカテゴリIDは、対象のアプリケーションが属するカテゴリを識別する識別情報である。アプリケーションのカテゴリは、例えば階層的に定義されてもよい。例えば、第1階層のカテゴリの例として、ゲーム、ショッピング、ソーシャルネットワーク、ツール、ビジネス等が挙げられる。ゲームについての第2階層のカテゴリの例として、アクション、アドベンチャー、シミュレーション、ロールプレイング、スポーツ、カード、レース等が挙げられる。第3階層以降のカテゴリが更に定義されていてもよい。アプリカテゴリIDは、例えば最下層のカテゴリを示してもよい。
アプリ通信履歴DB14cには、ユーザ携帯端末9がアプリケーションを実行することによる移動体通信ネットワークNMを介したユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信の履歴が記憶される。具体的に、アプリ通信履歴DB14cには、通信ログとして、MSISDN、アプリID、利用日時、利用時間等が、互いに関連付けて記憶される。MSISDNは、通信を行ったユーザを識別する情報である。このMSISDNは、通信を行ったユーザ携帯端末9に接続されたSIMカードに記憶されている。アプリIDは、ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信を発生させたアプリケーションを示す。利用日時は、通信を発生させたアプリケーションが利用された日時を示す。例えば、利用日時は、ユーザ携帯端末9がアプリケーションを起動した日時、又は、アプリケーションが起動されることに応じてユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間で最初に通信が発生した日時を示してもよい。利用時間は、通信を発生させたアプリケーションの利用が継続した時間を示す。例えば、利用時間は、アプリケーションが起動してから終了するまでに経過した時間、又は、ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間で連続的又は断続的な通信が継続していた時間を示してもよい。通信ログは、例えばパケット検査装置2がコアネットワークNCを通過するユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信パケットを分析することにより、生成されてもよい。データ管理サーバ1は、パケット検査装置2から通信ログを取得して、その通信ログをアプリ通信履歴DB14cに記憶させてもよい。なお、アプリ通信履歴DB14cはパケット検査装置2に記憶されてもよい。
アプリ課金履歴DB14dには、アプリケーションの利用に関連してユーザに対して発生する課金の履歴が記憶される。具体的に、アプリ課金履歴DB14dには、課金の発生ごとに課金ログとして、MSISDN、アプリID、課金日時、課金額等が、互いに関連付けて記憶される。MSISDNは、課金されたユーザを示す。アプリIDは、どのアプリケーションについて課金が発生したか否かを示す。課金日時は、課金が発生した日時を示す。課金額は、課金によりユーザに対して請求される料金の額又は購入金額を示す。例えばキャリア決済により、決済サーバ4が料金等を決済する処理を完了すると、決済サーバ4が課金ログを生成してもよい。データ管理サーバ1は、決済サーバ4から課金ログを取得して、その課金ログをアプリ課金履歴DB14dに記憶させてもよい。なお、アプリ課金履歴DB14dは決済サーバ4に記憶されてもよい。
商品DB14eには、オンラインショッピングモールで販売される商品に関する商品情報が、商品と店舗との組み合わせごとに記憶される。具体的に、商品DB14eには、商品情報として、商品ID、店舗ID、商品カテゴリID等が、互いに関連付けて記憶される。商品IDは、対象の商品を識別する識別情報である。店舗IDは、対象の商品の販売元の店舗を識別する識別情報で或る。商品カテゴリIDは、商品が属するカテゴリを識別する識別情報である。商品のカテゴリは、例えば階層的に定義されてもよい。例えば、第1階層のカテゴリの例として、レディースファッション、メンズファッション、ゴルフ用品、スポーツ用品・アウトドア、おもちゃ、家電等が挙げられる。レディースファッションについての第2階層のカテゴリの例として、トップス、ボトムス、コート・ジャケット、ワンピース等が挙げられる。第3階層以降のカテゴリが更に定義されていてもよい。商品カテゴリIDは、例えば最下層のカテゴリを示してもよい。
ショッピング閲覧履歴DB14fには、オンラインショッピングモールにおいてユーザによるウェブページの閲覧の履歴が記憶される。具体的に、ショッピング閲覧履歴DB14fには、ユーザ携帯端末9又はユーザ端末10によりウェブページが表示されるごとに、閲覧ログとして、ユーザID、閲覧日時、閲覧先URL等が、互いに関連付けて記憶される。ユーザIDは、対象のウェブページを閲覧したユーザを示す。閲覧日時は、対象のウェブページが表示された日時を示す。閲覧先URLは、閲覧された対象のウェブページのURL(Uniform Resource Locator)を示す。
ショッピング購入履歴DB14gには、オンラインショッピングモールにおいてユーザによる商品の購入の履歴が記憶される。具体的に、ショッピング購入履歴DB14gには、商品が注文されるごとに、購入ログとして、注文番号、注文日時、ユーザID、店舗ID、商品ID、購入数、購入金額等が、互いに関連付けて記憶される。注文番号は、対象の注文を識別する番号である。注文日時は、注文が行われた日時を示す。ユーザIDは、対象の商品を購入したユーザを示す。店舗IDは、対象の商品の販売元の店舗を示す。商品IDは、購入された対象の商品を示す。購入数は、対象の商品が何個購入されたかを示す。購入金額は、対象の注文で購入者が支払う金額を示す。なお、商品DB14e、ショッピング閲覧履歴DB14f、及びショッピング購入履歴DB14gのうち少なくとも一のデータベースは、電子商店街サーバ7に記憶されてもよい。
ユーザ属性DB14hには、各ユーザの属性を示す情報が記憶される。具体的に、ユーザ属性DB14hには、MSISDN、1又は複数の属性情報等が、互いに関連付けて記憶される。MSISDNは、対象のユーザを示す。MSISDNに代えて、対象のユーザのオンラインショッピングモールにおけるユーザIDが、ユーザ属性DB14hに記憶されてもよい。各属性情報は、対象のユーザの属性を示す。データ管理サーバ1が、記憶部14に記憶されたデータベースに基づいて、各ユーザの属性を決定してもよい。例えば、属性情報には、ユーザが有する属性を識別する情報が含まれてもよい。ユーザの属性の例として、「ゲーム好き」、「ファッションに興味がある」、「タバコが好きではない」等が挙げられる。或いは、属性情報には、ユーザの属性が特定されるようなそのユーザの行動を示す情報が含まれてもよい。例えば、属性情報は、所定期間における所定アプリケーションを何回起動したか、所定期間に特定のカテゴリの商品をどれだけの金額で購入したか、所定期間に特定の店舗のウェブページを何回閲覧したか等を示してもよい。
記憶部14には、更に、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、データ管理サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。データ管理サーバプログラムは、データの収集及び分析や、ターゲティング条件の設定に関する各種処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。データ管理サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNIを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部15は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部15は、インターネットNIを介して、パケット検査装置2、広告配信サーバ3、決済サーバ4、電子主点街サーバ7等と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[1-2-2.パケット検査装置]
次に、パケット検査装置2の構成について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る広告配信サーバ3の概要構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、パケット検査装置2は、システム制御部21と、システムバス22と、入出力インターフェース23と、記憶部24と、通信部25と、を備えている。システム制御部21と入出力インターフェース23とは、システムバス22を介して接続されている。
システム制御部21は、CPU21a、ROM21b、RAM21c等により構成されている。
入出力インターフェース23は、記憶部24及び通信部25とシステム制御部21との間のインターフェース処理を行う。
記憶部24は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部24には、シグネチャDB24a等のデータベースが記憶されている。
図5は、パケット検査装置2のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。シグネチャDB24aは、ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間で送受信され、移動体通信ネットワークNMを通過するパケットを識別するためのシグネチャに関する情報が記憶されている。具体的に、シグネチャDB24aには、シグネチャごとに、そのシグネチャ、アプリID等が互いに関連付けて記憶される。シグネチャは、パケットのペイロードに格納されている情報のうち、如何なるアプリケーションを通じてユーザ携帯端末9とアプリサーバ5が通信を行ったかを識別するための情報である。アプリIDは、シグネチャにより識別されるアプリケーションを示す。或るアプリケーションについてシグネチャが判明した場合、そのシグネチャとそのアプリケーションのアプリIDがシグネチャDB24aに記憶されてもよい。また、シグネチャは必要に応じて随時更新されてもよい。
記憶部24には、更に、オペレーティングシステム、DBMS、DPIプログラム等の各種プログラムが記憶されている。DPIプログラムは、コアネットワークNCを通過するパケットを検査するための各種処理をシステム制御部21に実行させるプログラムである。DPIプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNIを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部25は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部25は、インターネットNI及びコアネットワークNCに接続して、他の装置との通信を制御する。
[1-2-3.広告配信サーバ]
次に、広告配信サーバ3の構成について、図6乃至図7を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る広告配信サーバ3の概要構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、広告配信サーバ3は、システム制御部31と、システムバス32と、入出力インターフェース33と、記憶部34と、通信部35と、を備えている。システム制御部31と入出力インターフェース33とは、システムバス32を介して接続されている。
システム制御部31は、CPU31a、ROM31b、RAM31c等により構成されている。
入出力インターフェース33は、記憶部34及び通信部35とシステム制御部31との間のインターフェース処理を行う。
記憶部34は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部34には、アプリキャンペーンDB34a、店舗キャンペーンDB34b等のデータベースが記憶される。広告配信サーバ3に加えて、データ管理サーバ1も、記憶部34に記憶されたデータベースにアクセス可能であってもよい。
図7は、広告配信サーバ3のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。図7に示すように、アプリキャンペーンDB34aには、ユーザ携帯端末9にインストール可能なアプリケーションのキャンペーンに関するアプリキャンペーン情報が、キャンペーンごとに記憶される。アプリキャンペーン情報は、例えば広告主たるアプリケーションの制作者により設定されてもよい。具体的に、アプリキャンペーンDB34aには、アプリキャンペーン情報として、キャンペーンID、制作者ID、キャンペーン名、予算額、アプリID、ターゲティング条件、ペルソナ情報、広告コンテンツ、リンク先情報等が、互いに関連付けて記憶される。キャンペーンIDは、キャンペーンを識別する識別情報である。制作者IDは、対象のキャンペーンの広告主である、アプリケーションの制作者を示す。キャンペーン期間は、広告を配信する期間である。アプリIDは、対象のキャンペーンで広告されるアプリケーションを示す。ターゲティング条件は、対象のキャンペーンの広告の配信先のユーザの条件を示す。ターゲティング条件は、例えば配信先のユーザの属性を示す情報であってもよいし、配信先のユーザがとる行動を示す情報であってもよい。一のキャンペーンについて複数のターゲティング条件が記憶されてもよい。ターゲティング条件は、例えばデータ管理サーバ1により自動的に決定される。ペルソナ情報は、対象のキャンペーンの広告の配信先として仮定されるユーザ像を示す。ユーザ像は、ユーザの属性又は行動で示される。ペルソナ情報とターゲティング条件は類似しているが、次の点で両者は相違する。ターゲティング条件は、広告の配信の際に用いられる。具体的に、ターゲティング条件に合致する属性を有し又は行動をとったユーザに対して広告が配信される。一方、ペルソナ情報は、ターゲティング条件の決定に用いられる。具体的に、特定の属性を有し又は特定の行動をとるユーザが、ペルソナ情報により示される属性を有し又は行動をとる可能性が高い場合、その特定の属性又は行動がターゲティング条件として決定される。ペルソナ情報は、広告主又は広告配信サーバ3を管理する広告配信事業者により設定されてもよいし、広告配信サーバ3がアプリIDや制作者ID等に基づいて自動的に設定してもよい。広告コンテンツは、対象のキャンペーンにおいて掲載される広告を示すデータである。広告コンテンツは、例えばバナーの画像データであってもよいし、画像データとテキストデータとを組み合わせたマルチメディアコンテンツであってもよい。リンク先情報は、対象のキャンペーンの広告のリンク先を示す。具体的に、リンク先情報は、広告がユーザにより選択(クリック)された場合に、ユーザ携帯端末9又はユーザ端末10が表示する情報の識別情報である。リンク先の例として、広告されるアプリケーションをインストールするためのウェブページ、そのアプリケーション内においてアプリ内遊両取引対象を購入するための画面等が挙げられる。
店舗キャンペーンDB34bには、オンラインショッピングモールに出店する店舗のキャンペーンに関する店舗キャンペーン情報が、キャンペーンごとに記憶される。店舗キャンペーン情報は、例えば広告主たる店舗により設定されてもよい。具体的に、店舗キャンペーンDB34bには、店舗キャンペーン情報として、キャンペーンID、店舗ID、キャンペーン名、キャンペーン期間、予算額、商品ID、ターゲティング条件、ペルソナ情報、広告コンテンツ、リンク先情報等が、互いに関連付けて記憶される。店舗IDは、対象のキャンペーンの広告主である店舗を示す。商品IDは、対象のキャンペーンで広告される商品を示す。キャンペーンID、キャンペーン名、キャンペーン期間、予算額、ターゲティング条件、ペルソナ情報、広告コンテンツ、及びリンク先情報の意義は、アプリキャンペーンDB34aに記憶される情報の意義と同様であってもよい。店舗キャンペーンDB34bに記憶されるリンク先情報により示されるリンク先は、オンラインショッピングモールにおいて、広告対象の商品の商品ページであってもよい。商品ページには、個別の商品の情報が掲載される。例えば、商品ページには、商品名、商品の画像、価格、商品の説明等が表示されてもよい。また、商品ページには、買い物かごボタンが表示されてもよい。ユーザが買い物かごボタンを押下する操作を行うと、その商品ページに対応する商品が買い物かごに追加される。その後、ユーザは、購入手続きを行うことで、買い物かごに入れられている商品を注文することができる。
記憶部34には、更に、オペレーティングシステム、DBMS、広告配信サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。広告配信サーバプログラムは、広告の配信に関する各種処理をシステム制御部31に実行させるプログラムである。広告配信サーバプログラムは、例えば、他の装置からインターネットNIを介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
通信部35は、例えばネットワークインターフェースカード等により構成されている。通信部35は、ネットワークNWを介してデータ管理サーバ1、アプリ制作者端末6、電子商店街サーバ7、店舗端末8、ユーザ携帯端末9、ユーザ端末10等と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
[1-3.システム制御部の機能概要]
[1-3-1.データ検査装置]
次に、図8を用いて、データ検査装置2のシステム制御部21の機能概要について説明する。図8は、本実施形態におけるデータ検査装置2のシステム制御部21の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部21は、CPU21aが、DPIプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図8に示すように、検査部2101等として機能する。
検査部2101は、ユーザ携帯端末9による移動体通信ネットワークNMを介する通信を検査する。本実施形態においては、ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信が検査される。例えば、検査部2101は、ユーザ携帯端末9から送信されてきたパケットのヘッダから送信元を示すMSISDNを取得し、又はアプリサーバ5から送信されてきたパケットのヘッダから送信先を示すMSISDNを取得することにより、通信を行うユーザを識別する。また、検査部2101は、例えばOSI参照モデルにおけるアプリケーション層等において、そのパケットのペイロードに格納されている情報と、シグネチャDB24aに記憶されている各シグネチャとを比較して、そのペイロードが何れかのシグネチャを含むか否かを判定する。こうしたパターンマッチングにより、検査部2101は、何れのアプリケーションについて通信が発生したかを判定する。
ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5等のインターネットNI上のサーバ装置との間で送受信される情報は暗号化されている場合が多い。従って、通信内容を分析することが難しい場合がある。そこで、たとえ詳細な通信内容は判明せずとも、DPIを用いることで、何れのアプリケーションについて通信が行われたかを判定することができる。
検査部2101は、通信の検査結果に基づいて通信ログを生成してもよい。例えば、検査部2101は、シグネチャDB24aから、パケットのペイロードの情報に合致したシグネチャに関連付けられたアプリIDを取得する。検査部2101は、MSISDN及びアプリIDを含む通信ログを生成する。検査部2101は、更に利用時間及び利用日時の少なくとも何れか一方を含むように、通信ログを生成してもよい。ここで、利用時間は、アプリケーションが起動してから終了するまでに経過した時間、又は、そのアプリケーションの利用が開始されてからその利用が終了するまでに経過した時間を示してもよい。この場合の利用日時は、アプリケーションが起動した日時又はそのアプリケーションの利用が開始された日時を示してもよい。アプリサーバ5との通信が必要なアプリケーションをユーザ携帯端末9が実行している間、ユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間で連続的に又は断続的に通信が発生する。また例えば、アプリケーションが起動した際に、ユーザ携帯端末9がアプリサーバ5にアクセスすることで、そのアプリケーションのユーザとしてのログイン処理が行われる場合がある。また、アプリケーションの終了の際に、ログアウトの処理が行われる場合がある。従って、連続的に又は断続的に通信が発生している間、そのアプリケーションが実行中であると推測される。従って、その間はユーザがそのアプリケーションを利用していると考えられる。そこで、検査部2101は、一度通信が発生したMSISDNとアプリIDとの組み合わせについて、所定時間(例えば、10分、30分、1時間、4時間等)以上通信が発生しなかった場合、そのアプリケーションの利用が終了したものとして、通信の開始から終了までの時間を利用時間として計算してもよい。比較的に短い時間に同一のアプリケーションの起動と終了とが繰り返されるかもしれない。その間、断続的な通信が発生する。しかしながら、検査部2101は、そうした場合にアプリケーションの各起動を厳密に検出して通信ログを生成しなくてもよい。検査部2101は、アプリケーションの起動及び終了に関係なく、そのアプリケーションが何時から何時間利用されたかを妥当な範囲で特定可能なように、通信ログを生成してもよい。
検査部2101は、通信ログを生成すると、その通信ログをアプリ通信履歴DB14cに記憶させてもよい。例えば、検査部2101は、通信ログをデータ管理サーバ1へ送信することにより、データ管理サーバ1により通信ログを記憶させてもよい。検査部2101は、通信ログの生成ごとにその通信ログを送信してもよいし、定期的にバッチ単位で通信ログを送信してもよい。
[1-3-2.データ管理サーバ]
次に、図9乃至図13を用いて、データ管理サーバ1のシステム制御部11の機能概要について説明する。図9は、本実施形態におけるデータ管理サーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。図10は、広告システムにおける情報の流れの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、データ管理サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図9に示すように、移動体通信行動情報取得部1101、非移動体通信行動情報取得部1102、広告主関連行動ユーザ特定部1103、ターゲティング条件決定部1104等として機能する。
[1-3-2-1.移動体通信行動情報の取得]
移動体通信行動情報取得部1101は、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定されるそのユーザの移動体通信行動を示す移動体通信行動情報を取得する。取得される移動体通信行動情報は、移動体通信ネットワークNMを提供する移動体通信サービスの加入者としてその移動体通信行動をとったユーザを識別するための加入者識別情報に関連付けられたものである。すなわち、その移動体通信行動情報により示される移動体通信行動をとったユーザが、加入者識別情報を用いて識別可能である。取得される移動体通信行動情報は、加入者識別情報と一度でも関連付けられたことがあればよく、取得時及び取得後の移動体通信行動情報は、加入者識別情報と関連付けられていても関連付けられていなくてもよい。本実施形態において、加入者識別情報はMSISDNであってもよい。
図10に示すように、移動体通信行動情報は、例えば通信ログであってもよい。通信ログは、ユーザ携帯端末9が移動体通信ネットワークNMを介してアプリサーバ5と通信することに応じて、パケット検査装置2がその通信を分析することにより生成される。この通信ログは、アプリケーションを利用するという行動をとったユーザのMSISDNを含む。また、通信ログは、ユーザが利用したアプリケーションを示すアプリIDを含む。アプリIDがアプリDB14bにおいてアプリカテゴリIDと関連付けられている場合、通信ログから、如何なるカテゴリのアプリケーションが利用されたかを特定可能である。更に通信ログは、ユーザが何時アプリケーションを利用したかを示す利用日時、及び、そのユーザがどれだけの時間そのアプリケーションを利用したかを示す利用時間の少なくとも何れか一方を含んでもよい。
また、図10に示すように、移動体通信行動情報は課金ログであってもよい。例えば、アプリケーションを実行中に、ユーザ携帯端末9は、ユーザ操作に基づき移動体通信ネットワークNMを介してアプリサーバ5と通信して、1又は複数のアプリ内有料取引対象を購入可能とするための画面を表示する。この画面においてユーザが何れかのコンテンツの購入を選択すると、ユーザ携帯端末9は、移動体通信ネットワークNMを介してアプリケーション配信プラットフォームにアクセスすることで、アプリケーション配信プラットフォームが購入手続きを行う。この手続きに応じて、決済サーバ4は、購入代金の決済を行って課金ログを生成する。この課金ログは、アプリ内有料取引対象を購入したユーザのMSISDNを含む。また、課金ログは、ユーザがアプリ内有料取引対象を購入したアプリケーションを示すアプリIDを含む。更に課金ログは、ユーザが幾らでアプリ内有料取引対象を購入したかを示す課金額を含んでもよい。
移動体通信行動情報取得部1101は、移動体通信行動の頻度、時間又は程度等を示す移動体通信行動情報を取得してもよい。例えば、移動体通信行動情報取得部1101は、MSISDNを用いてユーザごとに通信ログ又は課金ログを解析することにより、こうした移動体通信行動情報を生成してもよい。例えば、移動体通信行動情報は、所定期間(例えば、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年)内に特定のアプリケーションを利用した(起動した)回数(または利用頻度)、所定期間内における特定のアプリケーションの利用時間、所定期間内における特定のアプリケーションのアプリ内有料取引対象の購入による課金回数、及び所定期間内におけるそのアプリ内有料取引対象の購入による課金額の合計を示してもよい。ここで、移動体通信行動情報取得部1101は、例えばアプリケーションごと、アプリケーションのカテゴリごと、又はアプリケーションの制作者ごとに移動体通信行動情報を生成してもよい。
移動体通信行動情報取得部1101は、通信ログや課金ログに基づいてそのユーザの属性を特定し、その特定された属性を示す属性情報を、移動体通信行動情報として生成してもよい。例えば、移動体通信行動情報取得部1101は、特定のアプリケーションの利用回数が所定回数以上であるユーザ、そのアプリケーションの利用時間が所定時間以上であるユーザ、そのアプリケーションの課金回数が所定回数以上であるユーザ、又はそのアプリケーションの課金額の合計が所定額以上であるユーザの属性を、そのアプリケーション自体を好きであることと決定してもよいし、そのアプリケーションで提供されるサービス、そのアプリケーションでテーマとなっている何か、そのアプリケーションで登場する何か、又はそのアプリケーションに関連するその他の何かを好きであると判定してもよい。例えば、アニメのキャラクターが多数登場するゲームのアプリケーションの利用頻度が高いユーザの属性は、「アニメ好き」に決定されてもよい。
[1-3-2-2.非移動体通信行動情報の取得]
非移動体通信行動情報取得部1102は、オンラインショッピングモールを利用するためにユーザがとった非移動体通信行動を示す非移動体通信行動を取得する。取得される非移動体通信行動情報は、オンラインショッピングモールにおいてそのユーザを識別するためのユーザIDに関連付けられたものである。すなわち、その非移動体通信行動情報により示される非移動体通信行動をとったユーザが、ユーザIDを用いて識別可能である。取得される非移動体通信行動情報はユーザIDと一度でも関連付けられたことがあればよく、取得時及び取得後の非移動体通信行動情報は、ユーザIDと関連付けられていても関連付けられていなくてもよい。非移動体通信行動は、ユーザ携帯端末9がインターネットNIを介して通信することにより特定される行動、ユーザ携帯端末9が無線LAN-NRを介して通信することにより特定される行動の少なくとも何れか一方を含んでもよい。また、非移動体通信行動は、ユーザ携帯端末9が移動体通信ネットワークNMを介して通信することにより特定される行動であって、オンラインショッピングモールのユーザIDを用いて識別可能な行動を含んでもよい。
図10に示すように、非移動体通信行動情報は、例えば閲覧ログ及び購入ログの少なくとも何れか一方であってもよい。閲覧ログは、ウェブページの閲覧という行動をとったユーザのユーザIDを含む。また、閲覧ログは閲覧先URLを含む。商品ページが閲覧された場合、閲覧先URLから、その商品ページが対応する商品の商品IDやその商品の販売元の店舗の店舗IDが特定可能であってもよい。購入ログは、商品の購入という行動をとったユーザのユーザIDを含む。また、購入ログは、ユーザが購入した商品を示す商品ID及びその商品の販売元を示す店舗IDの少なくとも何れか一方を含む。また、商品IDが商品DB14eにおいて商品カテゴリIDと関連付けられている場合、購入ログから、如何なるカテゴリの商品が購入されたかを特定可能である。更に購入ログは、ユーザが何時商品を購入したかを示す注文日時、及び、ユーザが幾らで商品を購入したかを示す購入金額の少なくとも何れか一方を含んでもよい。
前述したことと同様に、ユーザ端末10(またはユーザ携帯端末9)と電子商店街サーバ7等のインターネットNI上のサーバ装置との間で送受信される情報は暗号化されている場合が多い。従って、通信内容を分析することが難しい。DPIを用いたり、パケットのヘッダに格納されたIPアドレスを参照したりすることで、ユーザが何れのサービスを利用しているか(例えばオンラインショッピングモールを利用しているか否か)を判定することはできるかもしれない。しかしながら、DPIやIPアドレスでは、そのサービスを利用してユーザが具体的に如何なる行動をとったかを特定することができない。そこで、ユーザがそのサービスの会員として登録されていれば、そのサービスにおいてユーザの行動の履歴等の情報をそのユーザのユーザIDと関連付けて記憶するデータベース等を用いることで、具体的な行動とその行動をとったユーザとを特定することができる。
非移動体通信行動情報取得部1102は、非移動体通信行動の頻度、時間又は程度等を示す非移動体通信行動情報を取得してもよい。例えば、非移動体通信行動情報取得部1102は、オンラインショッピングモールのユーザIDを用いてユーザごとに購入ログ及び閲覧ログの少なくとも何れか一方を解析することにより、こうした非移動体通信行動情報を生成してもよい。例えば、非移動体通信行動情報は、所定期間内に商品を購入した回数、所定期間内における商品の購入額の合計、又は所定期間内における商品ページの閲覧回数を示してもよい。ここで、非移動体通信行動情報取得部1102は、例えば商品ごと、商品のカテゴリごと、又は店舗ごとに非移動体通信行動情報を生成してもよい。
非移動体通信行動情報取得部1102は、例えば閲覧ログや購入ログに基づいてそのユーザの属性を特定し、その特定された属性を示す属性情報を、非移動体通信行動情報として生成してもよい。例えば、非移動体通信行動情報取得部1102は、特定の商品の購入回数が所定回数以上であるユーザ、又は、その商品の購入金額の合計が所定額以上であるユーザの属性を、その商品自体を好きであることと決定してもよいし、その商品に関連する何かを好きであると判定してもよい。例えば、ゴルフ用品の購入回数が所定回数以上であるユーザの属性は、「ゴルフ好き」に決定されてもよい。また例えば、ゴルフ用品の商品ページの閲覧回数が所定回数以上であるユーザの属性は、「ゴルフに興味あり」に決定されてもよい。
移動体通信行動情報取得部1101及び非移動体通信行動情報取得部1102により、各ユーザについて移動体通信行動情報及び非移動体通信行動情報の両方が取得される可能性がある。例えば、図10においては、ユーザU1について、通信ログ、課金ログ、閲覧ログ及び購入ログが取得されている。移動体通信行動情報取得部1101及び非移動体通信行動情報取得部1102により属性情報が生成される場合、その属性情報はユーザ属性DB14hに記憶されてもよい。
[1-3-2-3.ターゲティング条件の決定]
広告主関連行動ユーザ特定部1103は、移動体通信行動情報取得部1101により取得された移動体通信行動情報、及び、非移動体通信行動情報取得部1102により取得された非移動体通信行動情報の何れか一方に基づいて、所定広告主が提供する取引対象に関連する所定行動をとるユーザを特定する。この行動を、広告主関連想定行動という。その広告主がアプリケーションの制作者である場合、広告主関連行動ユーザ特定部1103は、移動体通信行動情報を用いてユーザの特定を行う。その広告主がオンラインショッピングモールの店舗である場合、広告主関連行動ユーザ特定部1103は、非移動体通信行動情報を用いてユーザの特定を行う。
広告主関連想定行動は、例えば、その広告主にとって望ましい行動、その広告主の広告の成果としてユーザがとると考えられる行動、又はその広告主による広告のターゲットとなるユーザがとると想定される行動であってもよい。
広告主がアプリケーションの制作者である場合、取引対象は、アプリケーション又はそのアプリケーションを通じてユーザに提供されるサービスである。この場合の広告主関連想定行動は、例えば特定のアプリケーションを利用したこと又はそのアプリケーションでアプリ内有料取引対象を購入したことであってもよい。この場合の特定のアプリケーションは、広告対象のアプリケーション自体、広告対象のアプリケーションとカテゴリが同一のアプリケーション、広告対象のアプリケーションに類似するアプリケーション、又は広告対象のアプリケーションと制作者が同一であるアプリケーションであってもよい。或いは、広告主関連想定行動は、例えば所定期間内にアプリケーションを利用した回数が所定回数以上であること、所定期間内におけるアプリケーションの利用時間が所定時間以上であること、所定期間内におけるアプリ内有料取引対象の購入回数が所定回数以上であること又は所定期間内におけるアプリ内有料取引対象の購入額の合計が所定額以上であることであってもよい。
広告主が店舗である場合、取引対象は商品である。この場合の広告主関連想定行動は、例えば特定の商品を購入したこと、又は特定の商品の商品ページを閲覧したことであってもよい。この場合の特定の商品は、広告対象の商品自体、広告対象の商品とカテゴリが同一の商品、広告対象の商品に類似する商品、又は広告対象の商品と販売元の店舗が同一である商品であってもよい。或いは、広告主関連想定行動は、例えば所定期間内に商品を購入した回数が所定回数以上であること、所定期間内における商品の購入額の合計が所定額以上であること、又は所定期間内における商品ページの閲覧回数が所定回数以上であることであってもよい。
広告主関連行動ユーザ特定部1103は、所定広告主が提供する取引対象に関連する所定属性を有するユーザを特定してもよい。この属性は、所定広告主が提供する取引対象に関連する行動により特定されてもよい。広告主がアプリケーションの制作者である場合、広告主関連行動ユーザ特定部1103は、例えば特定のアプリケーション又はそのアプリケーションに関連する何かを好きであるユーザを特定してもよい。広告主が店舗である場合、広告主関連行動ユーザ特定部1103は、例えば特定の商品又はその商品に関連する何かを好きであるユーザを特定してもよい。
広告主関連想定行動又はその広告主関連想定行動から特定される属性は、例えばアプリキャンペーンDB34a又は店舗キャンペーンDB34bに記憶されるペルソナ情報で定義されてもよい。例えば、これらのデータベースにキャンペーン情報が記憶されることに応じて、データ管理サーバ1は、そのキャンペーン情報に含まれるアプリID又は商品ID等に基づいて、ペルソナ情報を自動的に設定してもよい。
ターゲティング条件決定部1104は、移動体通信行動情報取得部1101により取得された移動体通信行動情報、及び、非移動体通信行動情報取得部1102により取得された非移動体通信行動情報の何れか他方の行動情報のうち、広告主関連行動ユーザ特定部1103により特定されるユーザの行動を示す行動情報に基づいて、所定広告主の広告のターゲティング条件を決定する。他方の行動情報により示される行動を、他方行動という。広告主がアプリケーションの制作者である場合、ターゲティング条件決定部1104は、非移動体通信行動情報に基づいてターゲティング条件を決定する。広告主が店舗である場合、ターゲティング条件決定部1104は、移動体通信行動情報に基づいてターゲティング条件を決定する。ターゲティング条件決定部1104は、広告主関連行動ユーザ特定部1103により特定されるユーザの他方行動を示す行動情報から特定されるそのユーザの属性に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。この場合の属性の特定方法は、前述した属性の特定方法と同様であってもよい。
移動体通信行動をとったユーザはMSISDNで識別される一方で、非移動体通信行動をとったユーザはオンラインショッピングモールのユーザIDで識別される。そのため、移動体通信行動をとったユーザが如何なる非移動体通信行動をとったか、又は非動体通信行動をとったユーザが如何なる移動体通信行動をとったかを特定する必要がある。例えば、ユーザ識別情報DB14aにおいて、各ユーザについてのMSISDNとユーザIDとが互いに関連付けて記憶されている。例えば、移動体通信サービスを利用開始するための手続きの際に、そのユーザがオンラインショッピングモールのユーザIDを指定すること等を利用の条件とすることで、MSISDNとユーザIDとの関連付けが可能であってもよい。この場合、ターゲティング条件決定部1104は、ユーザ識別情報DB14aに基づいて、広告主関連行動ユーザ特定部1103により特定されたユーザの行動を示す行動情報又は属性情報を特定してもよい。
図11は、同一のユーザの移動体通信行動及び非移動体通信行動の特定方法の一例を示す図である。図11において、ユーザU1は、所定期間において、アニメのキャラクターが登場するゲームのアプリケーションを所定回数以上利用した。この場合、ユーザU1の属性が、例えば「アニメ好き」に決定される。その一方で、ユーザU1は、所定期間において、オンラインショッピングモールでコーヒーを所定回数以上購入した。この場合、ユーザU1の属性が、例えば「コーヒー好き」に決定される。ユーザ識別情報DB14aには、ユーザU1のMSISDNとユーザIDとが関連付けて記憶されている。従って、ユーザU1はアニメ好き且つコーヒー好きであること決定することができる。広告対象が、アニメのキャラクターが登場するゲームのアプリケーションである場合、ターゲティング条件決定部1104は、「コーヒー好き」を示す属性情報に基づいてターゲティング情報を決定してもよい。広告対象がコーヒーである場合、ターゲティング条件決定部1104は、「アニメ好き」を示す属性情報に基づいてターゲティング条件を決定してもよい。
ターゲティング条件決定部1104は、広告主関連行動ユーザ特定部1103により特定される広告主関連想定行動をとったユーザがとった他方行動と同一の行動をとったユーザを特定してもよい。そして、ターゲティング条件決定部1104は、特定したユーザが広告主関連想定行動をとる傾向に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。例えば、ターゲティング条件決定部1104は、広告主関連想定行動をとったユーザがとった他方行動と同一の行動をとったユーザのうち、その広告主関連想定行動をとったユーザの割合に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。例えば、広告主関連行動ユーザ特定部1103は、広告主関連想定行動をとったユーザの割合が所定値以上である場合、その他方行動をターゲティング条件に決定してもよい。或るユーザのセグメントの中で特定の行動をとるユーザの割合が大きい場合、そのセグメントのユーザは、その特定の行動をとる蓋然性が高いと推定される。
ここで、ターゲティング条件決定部1104は、広告主関連想定行動をとったユーザがとった他方行動と同一の行動をとったユーザのうち、その広告主関連想定行動をとったユーザの第1の割合と、その他方行動をとらなかったユーザのうち、その広告主関連想定行動をとったユーザの第2の割合と、に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。例えば、ターゲティング条件決定部1104は、第1の割合が第2の割合よりも大きく、且つ、第1の割合と第2の割合との差が所定値以上若しくは第1の割合が第2の割合の所定倍以上である場合、その他方行動をターゲティング条件に決定してもよい。或るユーザの第1のセグメントの中で特定の行動をとるユーザの割合が、別の第2のセグメントの中でその特定の行動をとるユーザの割合と比較して有意に大きい場合、第1のセグメントのユーザは、第2のセグメントのユーザよりもその特定の行動をとる蓋然性が高いと推定される。
図12は、広告主がアプリケーションの制作者である場合のターゲティング条件の決定例を示す図である。例えば、広告対象が、アニメのキャラクターが登場するゲームのアプリケーションAであるとする。広告のターゲットとして想定されるユーザは、例えばアニメ好きのユーザであるとする。アニメ好きのユーザは、例えばアニメのキャラクターが登場するゲームのアプリケーションの利用回数が所定回数以上であるユーザである。アニメ好きのユーザの中にはコーヒー好きであるユーザが存在するものとする。コーヒー好きのユーザは、例えばコーヒーの購入回数が所定回数以上であるユーザである。ここで、ターゲティング条件決定部1104は、コーヒー好きのユーザとコーヒー好きではないユーザとを特定する。コーヒー好きではないユーザは、例えばコーヒーの購入回数が所定回数未満であるユーザである。ターゲティング条件決定部1104は、コーヒー好きのユーザのセグメント及びコーヒー好きではないユーザのセグメントそれぞれについて、アニメ好きのユーザとアニメ好きではないユーザを特定する。アニメ好きではないユーザは、例えばアニメのキャラクターが登場するゲームのアプリケーションの利用回数が所定回数未満であるユーザである。そして、ターゲティング条件決定部1104は、コーヒー好きのセグメント及びコーヒー好きではないセグメントのそれぞれについて、アニメ好きのユーザの割合を計算する。図12に示すように、コーヒー好きのセグメントにおいてアニメ好きのユーザの割合が、コーヒー好きではないセグメントにおいてアニメ好きのユーザの割合よりも有意に大きい。そこで、ターゲティング条件決定部1104は、ターゲティング条件をコーヒー好きに決定する。
図13は、広告主がコーヒーを販売する店舗である場合のターゲティング条件の決定例を示す図である。例えば、広告対象が、コーヒーXであるとする。広告のターゲットとして想定されるユーザは、例えばコーヒー好きのユーザであるとする。コーヒー好きのユーザの中にはアニメ好きであるユーザが存在するものとする。そこで、ターゲティング条件決定部1104は、アニメ好きのユーザのセグメントとアニメ好きではないユーザのセグメントそれぞれについて、コーヒー好きのユーザの割合を計算する。図18に示すように、アニメ好きのセグメントにおいてコーヒー好きのユーザの割合が、アニメ好きではないセグメントにおいてコーヒー好きのユーザの割合よりも有意に大きい。そこで、ターゲティング条件決定部1104は、ターゲティング条件をアニメ好きに決定する。
ターゲティング条件を決定すると、ターゲティング条件決定部1104は、そのターゲティング条件を、アプリキャンペーンDB34a又は店舗キャンペーンDB34bに記憶させる。
ターゲティング条件決定部1104は、広告対象がアプリケーションである場合においてオンラインショッピングモールにおける何らかの行動若しくは属性がターゲティング条件として決定される可能性があるように、又は、広告対象が商品である場合においてアプリケーションについての何らかの行動若しくは属性がターゲティング条件として決定される可能性があるように構成されていてもよい。その結果、広告対象がアプリケーションである場合において、アプリケーションについての何らかの行動等がターゲティング条件として決定されることがあってもよい。また、広告対象が商品である場合において、オンラインショッピングモールにおける何らかの行動等がターゲティング条件として決定されることがあってもよい。すなわち、ターゲティング条件決定部1104は、決定すべきターゲティング条件が、アプリケーションについての行動等であるか又はオンラインショッピングモールについての行動等であるかを判定しなくてもよい。或いは、ターゲティング条件決定部1104は、広告対象がアプリケーションである場合においてオンラインショッピングモールにおける行動等がターゲティング条件として必ず決定されるように、又は、広告対象が商品である場合においてアプリケーションについての行動等がターゲティング条件として必ず決定されるように、構成されてもよい。例えば、ユーザ属性DB14hに記憶される各属性情報には、移動体通信行動及び非移動体通信行動のうち何れの行動に基づいて生成されたものであるかを示す情報が関連付けられてもよい。
[1-3-3.広告配信サーバ]
次に、図14を用いて、広告配信サーバ3のシステム制御部31の機能概要について説明する。図14は、本実施形態における広告配信サーバ3のシステム制御部31の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部31は、CPU31aが、広告配信サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図14に示すように、配信部3101等として機能する。
配信部3101は、ターゲティング条件決定部1104により決定されたターゲティング条件に合致するユーザが利用するユーザ携帯端末9又はユーザ端末10へ広告を配信する。例えば、配信部3101は、ユーザ属性DB14hから、広告の配信先のユーザの属性情報を取得してもよい。配信部3101は、アプリキャンペーンDB34a及び店舗DB34bに記憶されたキャンペーン情報のうち、取得された属性情報に合致するターゲティング条件を含むキャンペーン情報を検索してもよい。そして、配信部3101は、検索されたキャンペーン情報に含まれる広告コンテンツを送信してもよい。
[1-4.広告システムの動作]
次に、広告システムSの動作について、図15乃至図18を用いて説明する。図15は、本実施形態に係るデータ管理サーバ1のシステム制御部11による移動体通信行動情報取得処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部11は、定期的に(例えば1日1回、1週間に1回等)、各ユーザについて移動体通信行動情報取得処理を実行してもよい。
図15に示すように、移動体通信行動情報取得部1101は、対象のユーザのMSISDNを用いて、そのユーザの通信ログ及び課金ログを取得する(ステップS101)。例えば、移動体通信行動情報取得部1101は、アプリ通信履歴DB14cから、そのユーザのMSISDNに関連付けられた通信ログのうち、利用日時が過去所定期間内である通信ログを取得する。また、移動体通信行動情報取得部1101は、アプリ課金履歴DB14dから、そのユーザのMSISDNに関連付けられた課金ログのうち、課金日時が過去所定期間内である通信ログを取得する。
次いで、動体通信行動情報取得部1101は、取得された通信ログ及び課金ログに基づいて、所定期間内におけるアプリケーションの利用回数、利用時間、課金回数及び課金額を計算する(ステップS102)。移動体通信行動情報取得部1101は、例えばアプリケーションごと、カテゴリごと、及びアプリケーションの制作者ごとに計算を行ってもよい。アプリケーションごとに計算する場合、移動体通信行動情報取得部1101は、例えば、通信ログ及び課金ログそれぞれに含まれるアプリIDに基づいて、それらのログを、アプリケーションでグループ分けする。移動体通信行動情報取得部1101は、各アプリケーションの通信ログの数を、利用回数としてカウントする。また、移動体通信行動情報取得部1101は、各アプリケーションの通信ログに含まれる利用時間を合計する。また、移動体通信行動情報取得部1101は、各アプリケーションの課金ログの数を、課金回数としてカウントする。また、移動体通信行動情報取得部1101は、各アプリケーションの課金ログに含まれる課金額を合計する。カテゴリ又は制作者ごとに計算する場合、移動体通信行動情報取得部1101は、各通信ログ及び各課金ログに含まれるアプリIDに関連付けられたアプリカテゴリID又は制作者ID又を、アプリDB14bから取得する。移動体通信行動情報取得部1101は、アプリカテゴリID又は制作者IDに基づいて、通信ログ及び課金ログを、カテゴリで又は制作者でグループ分けする。そして、移動体通信行動情報取得部1101は、アプリケーションごとの場合と同様に、利用回数、利用時間、課金回数及び課金額を計算する。
次いで、移動体通信行動情報取得部1101は、計算された利用回数、利用時間、課金回数及び課金額に基づいて、対象のユーザの属性を1又は複数決定する(ステップS103)。例えば、移動体通信行動情報取得部1101は、利用回数、利用時間、課金回数及び課金額を、それぞれに対応する閾値と比較することにより属性を決定するとともに、アプリケーション、カテゴリ又は制作者に関連した属性を決定する。そして、決定された各属性を示す属性情報を生成する。
次いで、移動体通信行動情報取得部1101は、生成された各属性情報を、対象のユーザのMSISDNに関連付けてユーザ属性DB14hに記憶させる(ステップS104)、生成された属性情報により示される属性と排他的な属性が既にユーザ属性DB14hに記憶されている場合、移動体通信行動情報取得部1101は、記憶されている属性情報を、生成された属性情報で書き換える。例えば、ユーザ属性DB14hに「スポーツ好き」を示す属性情報が記憶されている状態で、「スポーツ好きではない」を示す属性情報を生成した場合、移動体通信行動情報取得部1101は、ユーザ属性DB14hの属性情報を「スポーツ好きではない」に更新する。属性情報が記憶されると、移動体通信行動情報取得処理は終了する。
図16は、本実施形態に係るデータ管理サーバ1のシステム制御部11による非移動体通信行動情報取得処理の一例を示すフローチャートである。例えば、移動体通信行動情報取得処理の場合と同様に、システム制御部11は、定期的に各ユーザについて非移動体通信行動情報取得処理を実行してもよい。
図16に示すように、非移動体通信行動情報取得部1102は、対象のユーザのユーザIDを用いて、そのユーザの閲覧ログ及び購入ログを取得する(ステップS201)。例えば、非移動体通信行動情報取得部1102は、ショッピング閲覧履歴DB14fから、そのユーザのユーザIDに関連付けられた閲覧ログのうち、閲覧日時が過去所定期間内である閲覧ログを取得する。また、非移動体通信行動情報取得部1102は、ショッピング購入履歴DB14gから、そのユーザのユーザIDに関連付けられた購入ログのうち、注文日時が過去所定期間内である購入ログを取得する。
次いで、取得された閲覧ログ及び購入ログに基づいて、所定期間内における商品ページの閲覧回数、並びに商品の購入回数及び購入金額を計算する(ステップS202)。非移動体閲覧行動情報取得部1102は、例えば商品ごと、カテゴリごと、及び店舗ごとに計算を行ってもよい。商品ごとに計算する場合、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、例えば、閲覧ログに含まれる閲覧先URLから商品IDを特定する。非移動体閲覧行動情報取得部1102は、商品IDに基づいて、閲覧ログを商品でグループ分けする。非移動体閲覧行動情報取得部1102は、各商品の閲覧ログの数を、閲覧回数としてカウントする。また、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、購入ログに含まれる商品IDに基づいて、それらのログを、商品でグループ分けする。非移動体閲覧行動情報取得部1102は、各商品の購入ログの数を、購入回数としてカウントする。また、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、各商品の購入ログに含まれる購入金額を合計する。カテゴリ又は店舗ごとに計算する場合、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、各閲覧ログ及び各購入ログから特定される商品IDに関連付けられた商品カテゴリID又は店舗ID又を、商品DB14eから取得する。非移動体閲覧行動情報取得部1102は、商品カテゴリID又は店舗IDに基づいて、閲覧ログ及び購入ログを、カテゴリで又は店舗でグループ分けする。そして、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、商品ごとの場合と同様に、閲覧回数、購入回数及び購入金額を計算する。
次いで、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、計算された閲覧回数、購入回数及び購入金額に基づいて、対象のユーザの属性を1又は複数決定する(ステップS203)。例えば、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、閲覧回数、購入回数及び購入金額を、それぞれに対応する閾値と比較することにより属性を決定するとともに、商品、カテゴリ又は店舗に関連した属性を決定する。そして、決定された各属性を示す属性情報を生成する。
次いで、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、ユーザ識別情報DB14aから、対象のユーザのユーザIDに関連付けられたMSISDNを取得する(ステップS204)。次いで、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、生成された各属性情報を、対象のユーザのMSISDNに関連付けてユーザ属性DB14hに記憶させる(ステップS205)、生成された属性情報により示される属性と排他的な属性が既にユーザ属性DB14hに記憶されている場合、非移動体閲覧行動情報取得部1102は、記憶されている属性情報を、生成された属性情報で書き換える。属性情報が記憶されると、非移動体通信行動情報取得処理は終了する。
図17は、本実施形態に係るデータ管理サーバ1のシステム制御部11によるターゲティング条件決定処理の一例を示すフローチャートである。例えば、アプリキャンペーンDB34a又は店舗キャンペーンDB34bに何らかのキャンペーンのキャンペーン情報が記憶されると、システム制御部11は、そのキャンペーン情報に基づいてターゲティング条件決定処理を実行してもよい。システム制御部11は、例えばキャンペーン期間が開始する前にターゲティング条件決定処理を実行してもよい。
図17に示すように、ターゲティング条件決定部1104は、対象のキャンペーンのキャンペーン情報に含まれるペルソナ情報と合致する属性情報に関連付けられたMSISDNを、ユーザ属性DB14hから検索する(ステップS301)。次いで、ターゲティング条件決定部1104は、ペルソナ情報と合致する属性情報を除き、検索された各MSISDNに関連付けられた全ての属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS302)。ターゲティング条件決定部1104は、取得された属性情報を所定のリストに追加する。取得された属性情報の中に、互いに同一の属性を示す複数の属性情報がある場合、ターゲティング条件決定部1104は、それらの属性情報のうち一の属性情報のみをリストに追加する。
次いで、ターゲティング条件決定部1104は、番号iを1に設定する(ステップS303)。次いで、ターゲティング条件決定部1104は、リストに追加された属性情報の中でi番目の属性情報により示される属性を有するユーザのうち、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザの割合R1を計算する(ステップS304)。例えば、ターゲティング条件決定部1104は、ユーザ属性DB14hから、i番目の属性情報と同一の属性情報に関連付けられたMSISDNを検索する。ターゲティング条件決定部1104は、検索されたMSISDNの数を、i番目の属性情報により示される属性を有するユーザ数としてカウントする。また、ターゲティング条件決定部1104は、検索された各MSISDNについて、ペルソナ情報と同一の属性情報がそのMSISDNに関連付けてユーザ属性DB14hに記憶されているか否かを判定する。ターゲティング条件決定部1104は、ペルソナ情報と同一の属性情報が記憶されているMSISDNの数を、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザ数としてカウントする。そして、ターゲティング条件決定部1104は、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザ数を、i番目の属性情報により示される属性を有するユーザ数で除算することにより、割合R1を計算する。
次いで、ターゲティング条件決定部1104は、リストに追加された属性情報のうちi番目の属性情報により示される属性を有さないユーザのうち、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザの割合R2を計算する(ステップS305)。例えば、ターゲティング条件決定部1104は、ユーザ属性DB14hから、i番目の属性情報と同一の属性情報に関連付けられていないMSISDNを検索する。ターゲティング条件決定部1104は、検索されたMSISDNの数を、i番目の属性情報により示される属性を有さないユーザ数としてカウントする。また、ターゲティング条件決定部1104は、検索された各MSISDNについて、ペルソナ情報と同一の属性情報がそのMSISDNに関連付けてユーザ属性DB14hに記憶されているか否かを判定する。ターゲティング条件決定部1104は、ペルソナ情報と同一の属性情報が記憶されているMSISDNの数を、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザ数としてカウントする。そして、ターゲティング条件決定部1104は、ペルソナ情報により示される属性を有するユーザ数を、i番目の属性情報により示される属性を有するユーザ数で除算することにより、割合R2を計算する。
次いで、ターゲティング条件決定部1104は、割合R1が割合R2よりも大きいか否かを判定する(ステップS306)。割合R1が割合R2よりも大きい場合(ステップS306:YES)、ターゲティング条件決定部1104は、割合R1が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS307)。割合R1が所定値よりも以上である場合(ステップS307:YES)、ターゲティング条件決定部1104は、割合R1と割合R2との差が所定差以上であるか否かを判定する(ステップS308)。割合R1と割合R2との差が所定差以上である場合(ステップS308:YES)、ターゲティング条件決定部1104は、i番目の属性情報により示される属性を、ターゲティング条件として決定する(ステップS309)。そして、ターゲティング条件決定部1104は、アプリキャンペーンDB34a及び店舗キャンペーンDB34bのうち、対象のキャンペーン情報が記憶された方のデータベースに、対象のキャンペーンのキャンペーンIDに関連付けてi番目の属性情報を記憶させる。
ステップS309の後、又は、割合R1が割合R2よりも大きくはない場合(ステップS306:NO)、割合R1が所定値以上ではない場合(ステップS307:NO)、若しくは割合R1と割合R2との差が所定差以上ではない場合(ステップS308:NO)、ターゲティング条件決定部1104は、番号iが、リストに追加された属性情報の数未満であるか否かを判定する(ステップS310)。番号iが属性情報の数未満である場合(ステップS310:YES)、ターゲティング条件決定部1104は、番号iを1増加させて(ステップS311)、処理はステップS304に進む。一方、番号iが属性情報の数未満ではない場合(ステップS310:NO)、ターゲティング条件決定処理は終了する。
図18は、本実施形態に係る広告配信サーバ3のシステム制御部31による広告配信処理の一例を示すフローチャートである。例えば、ユーザ携帯端末9又はユーザ端末10は、ユーザの操作に基づいて、電子商店街サーバ7から何れかのウェブページを受信して表示する。このウェブページに広告枠が含まれている場合、ユーザ携帯端末9又はユーザ端末10は、広告配信サーバ3へ広告要求を送信する。この場合の広告要求は、そのユーザ携帯端末9又はユーザ端末10を利用するユーザのユーザIDを含んでもよい。或いは、ユーザ携帯端末9は、何れかのアプリケーションを実行している間に、広告枠を含む画面を表示するときに又は広告を表示するタイミングになったときに、広告配信サーバ3へ広告要求を送信する。この場合の広告要求は、そのユーザ携帯端末9を利用するユーザのMSISDNを含んでもよい。広告配信サーバ3が広告要求を受信したことに応じて、システム制御部31は広告配信処理を実行してもよい。
図18に示すように、配信部3101は、広告の配信先のユーザの属性情報を取得する(ステップS401)。例えば、配信部3101は、広告要求から、広告の配信先のユーザのMSISDN又はユーザIDを取得する。広告要求にユーザIDが含まれていた場合、配信部3101は、ユーザ識別情報DB14aから、そのユーザIDに関連付けられたMSISDNを取得する。そして、配信部3101は、ユーザ属性DB14hから、広告の配信先のユーザのMSISDNに関連付けられた属性情報を取得する。
次いで、配信部3101は、アプリキャンペーンDB34a及び店舗キャンペーンDB34bから、広告の配信先のユーザの属性情報と合致するターゲティング条件を含むキャンペーン情報を検索する(ステップS402)。次いで、配信部3101は、検索されたキャンペーン情報の中から、広告を配信するキャンペーン情報を1又は複数決定する(ステップS403)。例えば、配信部3101は、所謂リアルタイムビッディングによりキャンペーン情報を決定してもよいし、ランダムにキャンペーン情報を決定してもよい。次いで、配信部3101は、決定されたキャンペーン情報に含まれる広告コンテンツを、広告要求を送信してきたユーザ携帯端末9又はユーザ端末10へ送信して(ステップS404)、広告配信処理は終了する。広告配信サーバ3から広告コンテンツを受信したユーザ携帯端末9又はユーザ端末10は、その広告コンテンツに基づいて、広告枠に広告を表示する。
以上説明したように、本実施形態によれば、データ管理サーバ1が、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定されるユーザの移動体通信行動を示す移動体通信行動情報であって、加入者識別情報に関連付けられた移動体通信行動情報を取得する。また、データ管理サーバ1が、移動体通信サービスとは異なるオンラインショッピングモールを利用するためにユーザがとった非移動体通信行動を示す非移動体通信行動情報であって、ユーザIDに関連付けられた非移動体通信行動情報を取得する。また、データ管理サーバ1が、移動体通信行動情報及び非移動体通信行動情報の何れか一方に基づいて、所定広告主が提供する取引対象に関連する広告主関連想定行動をとるユーザを特定する。また、データ管理サーバ1が、移動体通信行動情報及び非移動体通信行動情報の何れか他方である行動情報のうち、広告主関連想定行動をとるユーザの行動を示す行動情報に基づいて、所定広告主の広告のターゲティング条件を決定する。従って、加入者識別情報で捕捉可能な行動及び加入者識別情報では捕捉されない行動の両方に基づいて、ターゲティング条件を決定することができる。
ここで、データ管理サーバ1が、広告主関連想定行動をとるユーザの行動を示す行動情報から特定されるそのユーザの属性に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。この場合、ユーザの属性に基づいたターゲティング条件を決定することができる。
また、広告配信サーバ3が、決定されたターゲティング条件に合致するユーザが利用するユーザ携帯端末9又はユーザ端末10へ広告を送信してもよい。この場合、加入者識別情報で捕捉可能な行動及び加入者識別情報では捕捉されない行動の両方に基づいたターゲティング広告を配信することができる。
また、データ管理サーバ1が、広告主が提供するサービスに関連する行動を示す移動体通信行動情報を取得してもよい。また、データ管理サーバ1が、その移動体通信行動情報に基づいて、広告主関連想定行動をとるユーザを特定してもよい。また、データ管理サーバ1が、広告主関連想定行動をとるユーザの行動を示す非移動体通信行動情報に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。この場合、移動体通信ネットワークNMを介して利用可能な広告主のサービス関連する広告主関連想定行動をとるユーザによるオンラインショッピングモールに関連する非移動体通信行動に基づいて、ターゲティング条件を決定することができる。
また、データ管理サーバ1が、非移動体通信行動情報に基づいて、オンラインショッピングモールを利用して商品を販売する広告主である店舗が販売する商品に関連した所定行動をとるユーザを特定してもよい。また、データ管理サーバ1が、店舗が販売する商品に関連した所定行動をとるユーザの行動を示す移動体通信行動情報に基づいて、ターゲティング条件を決定してもよい。この場合、オンラインショッピングモールを通じて販売される広告主の商品に関連する所定行動をとるユーザによる移動体通信ネットワークNMを通じた移動体通信行動に基づいて、ターゲティング条件を決定することができる。
また、複数のユーザそれぞれについて、加入者識別情報とユーザIDとを関連付けて示すユーザ識別情報DB14aが記憶部14に記憶されてもよい。また、データ管理サーバ1が、ユーザ識別情報DB14aに基づいて、広告主関連想定行動をとるユーザの行動を示す行動情報を特定してもよい。この場合、ユーザ識別情報DB14aに基づいて、同一のユーザがとった移動体通信行動と非移動体通信行動とを特定することができる。
また、データ管理サーバ1が、ユーザが利用するユーザ携帯端末9による移動体通信ネットワークNMを介する通信をパケット検査装置2が検査することに基づいて、移動体通信行動情報を取得してもよい。この場合、移動体通信ネットワークNMにおいてその通信が検査されることで、ユーザがとった行動を特定可能となるとともに、その行動をとったユーザを加入者識別情報で識別可能となる。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下に説明する点を除き、第2実施形態は第1実施形態と同一であってもよいし、少なくとも一部が異なっていてもよい。本実施形態において、広告配信サーバ3は、ユーザによる移動体通信行動に基づいて広告を配信する。より具体的に、広告配信サーバ3は、広告主が提供するサービスを利用するための行動と、その広告主とは異なる事業者が提供するサービスを利用するための行動とに基づいて、広告の配信を制御する。広告主が提供するサービスと、その事業者が提供するサービスとは、例えば互いに類似するサービス又は互いに同一のカテゴリに属するサービスであってもよい。第1実施形態の場合と同様に、広告主が提供するサービス及び事業者が提供するサービスは、例えばアプリケーションを通じてユーザに提供されるサービスであってもよい。
本実施形態における広告システムSの構成は、第1実施形態の場合と同様であってもよい。また、広告システムSを構成する各装置の基本的な機能は、第1実施形態の場合と同様であってもよい。
[2-1.広告配信サーバの構成]
次に、広告配信サーバ3の構成について、図19及び図20を用いて説明する。図19は、本実施形態に係る広告配信サーバ3の概要構成の一例を示すブロック図である。図19において、図6と同様の要素については同様の符号が付されている。図19により示される広告配信サーバ3と、図6により示される広告配信サーバ3とが異なる点は、図19において、記憶部14にアプリキャンペーンDB34cが記憶されている点である。なお、本実施形態においては、記憶部14にアプリキャンペーンDB34a及び店舗キャンペーンDB34bが記憶されてもよいし、記憶されなくてもよい。
図20は、アプリキャンペーンDB34cに記憶される内容の一例を示す図である。図20に示すように、アプリキャンペーンDB34cには、ユーザ携帯端末9にインストール可能なアプリケーションのキャンペーンに関するアプリキャンペーン情報が、キャンペーンごとに記憶される。具体的に、アプリキャンペーンDB34cには、アプリキャンペーン情報として、キャンペーンID、制作者ID、キャンペーン名、キャンペーン期間、予算額、アプリID、広告区分数、及び少なくとも一の区分広告情報が、互いに関連付けて記憶される。アプリキャンペーンDB34cに記憶されるキャンペーンID、制作者ID、キャンペーン名、キャンペーン期間、予算額及びアプリIDの内容及び意義は、アプリキャンペーンDB34aに記憶されるそれらの情報の内容及び意義と同様であってもよい。広告区分数は、対象のキャンペーンについて、配信される広告の区分の数を示す。一のキャンペーンについて複数区分の広告が配信可能であってもよい。それらの広告は、例えば広告を配信するための条件が互いに異なってもよい。広告区分数として1以上の数が設定可能であってもよい。区分広告情報は、広告区分数に相当する数記憶される。区分広告情報は、例えば指定行動情報、前期ユーザ数、前々期ユーザ数、広告コンテンツ及びリンク先情報等を含んでもよい。指定行動情報は、対象の区分の広告によって広告主が獲得したいユーザがとる行動を示す。この行動を指定行動という。例えば、指定行動情報は、アプリケーションを利用すること、及び、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を購入することの何れかを示すように、設定されてもよい。或いは、指定行動情報は、所定期間にアプリケーションを所定回数以上利用すること、そのアプリケーションを所定時間以上利用すること、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を所定回数以上購入すること、及び、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を所定額以上購入することの何れかを示すように、設定されてもよい。前期ユーザ数及び前々期ユーザ数は、何れも広告対象のアプリケーションについて指定行動をとったユーザの人数を示す。広告配信サーバ3は、例えばユーザ属性DB14hに基づいて、指定行動をとったユーザの人数を定期的に(例えば、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月等)カウントする。前期ユーザ数は、前期に指定行動をとったユーザの人数を示す。前期は、今期の一つ前の期間である。前々期ユーザ数は、前々期に指定行動をとったユーザの人数を示す。前々期は、前期の一つ前の期間である。区分広告情報に含まれる広告コンテンツ及びリンク先情報の内容及び意義は、アプリキャンペーンDB34aに記憶される広告コンテンツ及びリンク先情報の内容及び意義と同様であってもよい。
[2-2.広告配信サーバのシステム制御部の機能概要]
次に、図21乃至図24を用いて、広告配信サーバ3のシステム制御部31の機能概要について説明する。図21は、本実施形態における広告配信サーバ3のシステム制御部31の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部31は、CPU31aが、広告配信サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、図21に示すように、広告主関連行動情報取得部3102、非広告主関連行動情報取得部3103、配信部3104等として機能する。なお、システム制御部31は、更に配信部3101としても機能してもよいし、機能しなくてもよい。
図22は、広告対象のアプリケーションに関連したユーザのセグメントの例を示す図である。例えば、或るキャンペーンにおいて、広告対象が、例えばロールプレイングゲームのアプリケーションBであるとする。ロールプレイングゲームのアプリケーションのカテゴリについて、利用回数、利用時間、及び課金額でユーザのセグメントを設定した場合、図22に示すように、例えばセグメント310、320及び330が想定される。セグメント310は、所定期間におけるロールプレイングゲームのアプリケーションの利用回数が所定回数以上であるユーザのグループである。セグメント310のユーザは、例えばロールプレイングゲームを日常的にプレーするユーザであると想定される。また例えば、セグメント310のユーザの中に、アプリケーションBの利用回数が所定回数以上であるユーザが含まれていると想定される。セグメント311は、アプリケーションBの利用回数が所定回数以上であるユーザのグループである。すなわち、セグメント311のユーザは、アプリケーションBのゲームを日常的にプレーするユーザであると想定される。セグメント312は、セグメント310のユーザのうち、セグメント311に属さないユーザである。セグメント320は、所定期間におけるロールプレイングゲームのアプリケーションの課金額が所定額以上であるユーザのグループである。セグメント320のユーザは、例えばロールプレイングゲームのためには金銭を惜しまないユーザであると想定される。セグメント330は、所定期間におけるロールプレイングゲームのアプリケーションの利用時間が所定時間以上であるユーザのグループである。セグメント330のユーザは、例えばロールプレイングゲームのヘビーユーザであると想定される。
セグメント320の一部のユーザは、セグメント311に属しているかもしれない。図22において、セグメント340とセグメント311とは、セグメント321で一部重複している。セグメント321は、アプリケーションBのゲームを日常的にプレーし、且つ、アプリケーションBのためには金銭を惜しまないユーザであると想定される。ここで、セグメント322は、セグメント320に属するユーザのうち、セグメント321に属さないユーザのグループである。また、セグメント330の一部のユーザは、セグメント311に属しているかもしれない。図22において、セグメント311とセグメント330とは、セグメント331で一部重複している。セグメント331は、アプリケーションBのゲームを日常的にプレーし、且つ、アプリケーションBのヘビーユーザであると想定される。ここで、セグメント332は、セグメント330に属するユーザのうち、セグメント331に属さないユーザのグループである。なお、アプリケーションBの利用回数に関係なく、アプリケーションBのアプリ内有料取引対象の課金額が所定額以上であるユーザ、又は、アプリケーションBの利用時間が所定時間以上であるユーザも、そのアプリケーションBを日常的に利用するユーザに分類されてもよい。
また、セグメント321とセグメント331とが、セグメント500で一部重複している。セグメント500のユーザは、アプリケーションBのゲームを日常的にプレーし、且つ、アプリケーションBのためには金銭を惜しまないユーザであり、尚且つ、アプリケーションBのヘビーユーザであると想定される。ここで、セグメント410は、セグメント321のユーザのうち、セグメント500に属さないユーザのグループである。また、セグメント420は、セグメント331のユーザのうち、セグメント500に属さないユーザのグループである。
アプリケーションBの制作者としては、セグメント311の人数が少ない場合、そのセグメントの人数が増加することが望ましいと考えられる。また、セグメント321又は331についてそのユーザの人数が少ない場合、そのセグメントの人数が増加することが望ましいと考えられる。更には、セグメント500のユーザが増加することがより望ましいと考えられる。従って、セグメント311、321又は331の人数、及び、広告の配信先のユーザが何れのセグメントに属するかに基づいて、広告の配信を制御することが考えられる。広告主関連行動情報取得部3102及び非広告主関連行動情報取得部3103は、これらの情報を特定するために機能してもよい。
広告主関連行動情報取得部3102は、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定される行動であって、所定広告主が提供するサービスを利用するためのそのユーザの行動を示す移動体通信行動情報を取得する。取得される移動体通信行動情報は、移動体通信ネットワークNMを提供する移動体通信サービスの加入者としてその移動体通信行動をとったユーザを識別するための加入者識別情報に関連付けられたものである。広告主関連行動情報取得部3102は、その移動体通信行動情報として、例えばその広告主の広告対象であるアプリケーションの通信ログ及び課金ログの少なくとも何れか一方を取得してもよい。或いは、広告主関連行動情報取得部3102は、移動体通信行動情報として、広告対象であるアプリケーションの利用回数、利用時間、課金回数、及び課金額の少なくとも何れか一つを示す属性情報を取得してもよい。
非広告主関連行動情報取得部3103は、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定される行動であって、所定広告主と異なる事業者が提供するサービスを利用するためのそのユーザの行動を示す移動体通信行動情報を取得する。ここで取得される移動体通信行動情報も、移動体通信ネットワークNMを提供する移動体通信サービスの加入者としてその移動体通信行動をとったユーザを識別するための加入者識別情報に関連付けられたものである。非広告主関連行動情報取得部3103は、例えばその広告主と異なる制作者のアプリケーションのうち、広告対象のアプリケーションと類似するアプリケーションについての移動体通信行動情報を取得してもよい。類似アプリケーションは、広告対象のアプリケーションとカテゴリが同一であるアプリケーションであってもよいし、広告主又広告配信サーバ3を管理する広告配信事業者により指定されてもよい。非広告主関連行動情報取得部3103は、広告主関連行動情報取得部3102の場合と同様に、移動体通信行動情報として通信ログ、課金ログ又は属性情報を取得してもよい。
或るサービスの提供者が広告を利用する場合、その提供者は、ユーザによるそのサービスの利用の履歴等の情報を提供することで、広告システムSは、その広告主のサービスに関して、行動したユーザを識別可能な移動体通信行動情報を取得することができる。しかしながら、広告主以外の事業者からは情報が提供されない場合がある。本実施形態においては、第1実施形態で説明したように、パケット検査装置2がユーザ携帯端末9とアプリサーバ5との間の通信を検査してMSISDNに関連付けて通信ログを生成することで、又は、決済サーバ4がアプリ内有料取引対象の購入代金を決済してMSISDNに関連付けて課金ログを生成することで、広告主以外の事業者についても、行動したユーザを識別可能な移動体通信行動情報を取得することができる。
なお、広告主関連行動情報取得部3102及び非広告主関連行動情報取得部3103により取得される移動体通信行動情報も、加入者識別情報と一度でも関連付けられたことがあればよく、取得時及び取得後のその移動体通信行動情報は、加入者識別情報と関連付けられていても関連付けられていなくてもよい。
配信部3104は、広告主関連行動情報取得部3102により取得された移動体通信動情報及び非広告主関連行動情報取得部3103により取得された移動体通信動情報に基づいて、所定広告主の広告を送信する。具体的に、配信部3104は、所定広告主が提供するサービスについて所定の指定行動をとるユーザの人数が所定人数以下である場合、その広告主と異なる事業者により提供されるサービスについてその指定行動をとるユーザが利用するユーザ携帯端末9へ広告を配信する。指定行動は、例えば、アプリケーションについてその行動がとられた場合、そのアプリケーションの制作者にとって望ましい行動であってもよい。例えば、指定行動は、アプリケーションを利用すること、又は、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を購入することであってもよい。或いは、指定行動は、所定期間にアプリケーションを所定回数以上利用すること、そのアプリケーションを所定時間以上利用すること、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を所定回数以上購入すること、又は、そのアプリケーションのアプリ内有料取引対象を所定額以上購入することであってもよい。広告の配信先が、指定行動をとるユーザであるので、広告を見たそのユーザが広告主のアプリケーションについても同様に指定行動をとること、又はそのユーザの指定行動の対象が広告主のアプリケーションに移行することが期待される。
配信部3104は、広告主が提供するサービスについて所定の第1期間に指定行動をとるユーザの人数が、そのサービスについて第1期間よりも過去の第2期間に指定行動をとるユーザの人数以下である場合、広告を送信してもよい。広告主のサービスについて指定行動をとるユーザの人数が減少した場合に広告が配信されるので、指定行動をとるユーザの人数を回復させることができる。
配信部3104は、広告主と異なる事業者のサービスについて指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて指定行動をとらないユーザに対して、広告を送信してもよい。すなわち、既に広告主のサービスについて指定行動をとるユーザに対して広告を送信する必要はない。
配信部3104は、広告主のサービスについて指定行動を促すための広告を送信してもよい。指定行動が、アプリケーションを利用すること、又はそのアプリケーションを所定回数以上利用することである場合、送信される広告は、例えば広告対象のアプリケーションのインストール、体験又は利用を促すメッセージを含む広告であってもよい。この広告のリンク先は、例えば広告対象のアプリケーションをインストールするための画面又はウェブページであってもよい。アプリケーションをインストールしたユーザは、そのアプリケーションを日常的に利用するユーザになることが期待される。この場合の広告の課金方法は、アプリケーションがインストールされることに応じて課金されるCPI(Cost Per Install)であってもよい。指定行動が、アプリ内有料取引対象を購入すること、又はアプリ内有料取引対象を所定額以上購入することである場合、送信される広告は、例えば広告対象のアプリケーションの課金を促す広告であってもよい。例えば、その広告は、広告対象のアプリケーションで最近追加されたアプリ内有料取引対象を紹介する広告であってもよい。この広告のリンク先は、例えば広告対象のアプリケーションの画面であって、且つそのアプリ内有料取引対象を購入するための画面であってもよい。この場合の広告の課金方法は、アプリ内有料取引対象が購入されることに応じて課金されるCPE(Cost Per Engagement)であってもよい。指定行動が、アプリケーションを所定時間以上利用することである場合、送信される広告は、例えば広告対象のアプリケーションの長時間の利用を促す広告であってもよい。例えば、その広告は、そのアプリケーションに最近追加された機能等を紹介する広告であってもよい。ゲームのアプリケーションの場合、その広告は、例えばそのゲームに追加された無料のコンテンツ、マップ、シナリオ、イベント等を紹介する広告であってもよい。この広告のリンク先は、例えば広告対象のアプリケーションの画面であって、且つ追加されたコンテンツ等を説明する画面であってもよい。この場合の広告の課金方法は、アプリケーションの利用時間に応じて課金されるCPA(Cost Per Achievement)であってもよい。
図23(a)乃至図23(b)のそれぞれは、アプリケーションBの広告の配信条件の一例を示す図である。図23(a)は、指定行動が、アプリケーションを所定回数以上利用することである場合の例を示す。従って、広告の配信時期は、前期にアプリケーションBを所定時間以上利用したユーザの人数が、前々期にアプリケーションBを所定時間以上利用したユーザの人数から減少したときである。また、広告のターゲットとなるユーザは、前期にロールプレイングゲームのアプリケーションを所定回数以上利用し、且つ、アプリケーションBを所定時間以上は利用しなかったユーザである。そして、配信される広告は、アプリケーションBのインストールを促す広告である。この広告により、図22に示すセグメント312からセグメント311へユーザが移行することが期待される。
図23(b)は、指定行動が、アプリ内有料取引対象を所定額以上購入することである場合の例を示す。従って、広告の配信時期は、前期にアプリケーションBのアプリ内有料取引対象を所定額以上購入したユーザの人数が、前々期にアプリケーションBのアプリ内有料取引対象を所定額以上購入したユーザの人数から減少したときである。また、広告のターゲットとなるユーザは、前期にロールプレイングゲームのアプリ内有料取引対象を所定額以上利用し、且つ、アプリケーションBのアプリ内有料取引対象を所定額以上は購入しなかったユーザである。そして、配信される広告は、アプリケーションBの課金を促す広告である。この広告により、図22に示すセグメント322からセグメント321へユーザが移行することが期待される。なお、広告の配信先のユーザが、アプリケーションBをインストールしていない場合、アプリケーションBのインストールを促す広告も併せて送信されてもよい。
図23(c)は、指定行動が、アプリケーションを所定時間以上利用することである場合の例を示す。従って、広告の配信時期は、前期にアプリケーションBを所定時間以上利用したユーザの人数が、前々期にアプリケーションBを所定時間以上利用したユーザの人数から減少したときである。また、広告のターゲットとなるユーザは、前期にロールプレイングゲームのアプリケーションを所定時間以上利用し、且つ、アプリケーションBを所定時間以上は利用しなかったユーザである。そして、配信される広告は、アプリケーションBの長時間利用を促す広告である。この広告により、図22に示すセグメント332からセグメント331へユーザが移行することが期待される。なお、広告の配信先のユーザが、アプリケーションBをインストールしていない場合、アプリケーションBのインストールを促す広告も併せて送信されてもよい。
第1の指定行動及び第2の指定行動を含む複数の指定行動が存在し、且つ各指定行動についてその行動に対応する広告を配信する場合、配信部3104は、広告主のサービスについて第1の指定行動をとり、且つ、そのサービスについて第2の指定行動をとらないユーザに対して、第2の行動を促すための広告を送信してもよい。また、同様に、配信部3104は、広告主のサービスについて第2の指定行動をとり、且つ、そのサービスについて第1の指定行動をとらないユーザに対して、第1の行動を促すための広告を送信してもよい。これにより、広告主のサービスについて第1の指定行動及び第2の指定行動の両方をとるユーザが増加することが期待される。
図24(a)及び図24(b)のそれぞれは、アプリケーションBの広告の配信条件の一例を示す図である。例えば、第1の指定行動が、アプリ内有料取引対象を所定額以上購入することであり、第2の指定行動が、アプリケーションを所定時間以上利用することであるとする。図24(a)において、広告のターゲットとなるユーザは、前期にアプリケーションBのアプリ内有料取引対象を所定額以上購入した一方で、アプリケーションBを所定時間以上は利用しなかったユーザである。配信される広告は、アプリケーションBの長時間利用を促す広告である。この広告により、図22に示すセグメント410からセグメント500へユーザが移行することが期待される。従って、セグメント321からセグメント410又は500にユーザ移行し、セグメント410に移行したユーザが更にセグメント500に移行することが期待される。なお、配信部3104は、前期におけるアプリケーションBの全ユーザの利用時間の合計が、予め目標として設定された時間未満である場合にのみ広告を配信してもよい。
図24(b)において、広告のターゲットとなるユーザは、前期にアプリケーションBを所定時間以上利用した一方で、アプリケーションBのアプリ内有料取引対象を所定額以上は購入しなかったユーザである。配信される広告は、アプリケーションBのアプリ内有料取引対象の購入を促す広告である。この広告により、図22に示すセグメント420からセグメント500へユーザが移行することが期待される。従って、セグメント331からセグメント420又は500にユーザ移行し、セグメント420に移行したユーザが更にセグメント500に移行することが期待される。なお、配信部3104は、前期におけるアプリケーションBの全ユーザの課金額の合計が、予め目標として設定された金額未満である場合にのみ広告を配信してもよいし、課金回数の合計が、予め目標として設定された回数未満である場合にのみ広告を配信してもよい。
[2-3.広告システムの動作]
次に、広告システムSの動作について、図25乃至図28を用いて説明する。以下では、一のキャンペーンについて3区分の広告が配信される場合の処理例を説明する。すなわち、3種類の指定行動が存在する。具体的に、指定行動は、アプリケーションの利用回数が所定回数以上であること、アプリケーションの利用時間が所定時間以上であること、及び、アプリケーションの課金額が所定額以上であることである。本実施形態において、図15に示す移動体通信行動情報取得処理と同様の処理が実行されてもよい。この処理においては、各アプリケーションについて、利用回数、利用時間及び課金額を示す属性情報がユーザ属性DB14hに記憶され、且つ期間ごとに更新されてもよい。
図25は、本実施形態に係る広告配信サーバ3のシステム制御部31による広告配信処理の一例を示すフローチャートである。例えば、ユーザ携帯端末9は、ユーザの操作に基づいて、何れかのウェブサイトから何れかのウェブページを受信して表示する。このウェブページに広告枠が含まれている場合、ユーザ携帯端末9は、広告配信サーバ3へ広告要求を送信する。或いは、ユーザ携帯端末9は、何れかのアプリケーションを実行している間に、広告枠を含む画面を表示するときに又は広告を表示するタイミングになったときに、広告配信サーバ3へ広告要求を送信する。広告要求は、そのユーザ携帯端末9を利用するユーザのMSISDNを含んでもよい。広告配信サーバ3が広告要求を受信したことに応じて、システム制御部31は広告配信処理を実行してもよい。
図25に示すように、配信部3104は、例えばアプリキャンペーンDB34cにキャンペーン情報が記憶されたキャンペーンごとに、第1配信対象決定処理を実行する(ステップS401)。図26は、本実施形態に係る広告配信サーバ3のシステム制御部31による第1配信対象決定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すように、広告主関連行動情報取得部3102は、対象のキャンペーンのキャンペーン情報に含まれる広告対象のアプリケーションのアプリID及び広告要求に含まれる配信先のユーザのMSISDNに基づいて、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、対象のキャンペーンにおいて広告対象のアプリケーションの利用回数を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS501)。次いで、配信部3104は、その利用回数が、対象のキャンペーン情報において利用回数に対応する指定動作情報により示される閾値1以上であるか否かを判定する(ステップS502)。
利用回数が閾値1以上ではない場合(ステップS502:NO)、非広告主関連行動情報取得部3103は、広告対象のアプリケーションのアプリIDに関連付けられたカテゴリID及び配信先のユーザのMSISDNに基づいて、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、広告対象のアプリケーションとカテゴリが同一であるアプリケーションの利用回数を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS503)。そして、非広告主関連行動情報取得部3103は、属性情報により示される利用回数を合計する。次いで、配信部3104は、その利用回数の合計が閾値1以上であるか否かを判定する(ステップS504)。
利用回数の合計が閾値1以上である場合(ステップS504:YES)、配信部3104は、対象のキャンペーン情報に含まれる区分広告情報のうち、利用回数に対応する区分広告情報から、前期ユーザ数及び前々期ユーザ数を取得する。そして、配信部3104は、前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下であるか否かを判定する(ステップS505)。前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下である場合(ステップS505:YES)、配信部3104は、広告対象のアプリケーションのインストールを促す広告を、対象のキャンペーンについての配信対象に追加して(ステップS506)、第1配信対象決定処理は終了する。また、利用回数が閾値1以上である場合(ステップS502:YES)、利用回数の合計が閾値1以上ではない場合(ステップS504:NO)、又は前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下ではない場合にも(ステップS505:NO)、第1配信対象決定処理は終了する。
図25に戻り、全キャンペーンについて第1配信対象決定処理が終了すると、配信部3104は、例えばキャンペーンごとに第2配信対象決定処理を実行する(ステップS402)。図27は、本実施形態に係る広告配信サーバ3のシステム制御部31による第2配信対象決定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すように、広告主関連行動情報取得部3102は、広告対象のアプリケーションのアプリID及び配信先のユーザのMSISDNに基づいて、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、対象のキャンペーンにおいて広告対象のアプリケーションの課金額を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS601)。次いで、配信部3104は、その課金額が、予め設定された閾値2以上であるか否かを判定する(ステップS602)。
課金額が閾値2以上ではない場合(ステップS602:NO)、非広告主関連行動情報取得部3103は、広告対象のアプリケーションのアプリIDに関連付けられたカテゴリID及び配信先のユーザのMSISDNに基づいて、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、広告対象のアプリケーションとカテゴリが同一であるアプリケーションの課金額を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS603)。そして、非広告主関連行動情報取得部3103は、属性情報により示される課金額を合計する。次いで、配信部3104は、その課金額の合計が、対象のキャンペーン情報において課金額に対応する指定動作情報により示される閾値2以上であるか否かを判定する(ステップS604)。
課金額の合計が閾値2以上である場合(ステップS604:YES)、配信部3104は、対象のキャンペーン情報から、対象のキャンペーン情報に含まれる区分広告情報のうち、課金額に対応する区分広告情報から、前期ユーザ数及び前々期ユーザ数を取得する。そして、配信部3104は、前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下であるか否かを判定する(ステップS605)。前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下である場合(ステップS605:YES)、配信部3104は、広告対象の課金を促す広告を、対象のキャンペーンについての配信対象に追加して(ステップS606)、第2配信対象決定処理は終了する。
課金額が閾値2以上である場合(ステップS602:YES)、広告主関連行動情報取得部3102は、広告対象のアプリケーションのアプリID及び配信先のユーザのMSISDNに基づいて、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、対象のキャンペーンにおいて広告対象のアプリケーションの利用時間を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS607)。次いで、配信部3104は、その利用時間が、対象のキャンペーン情報において利用時間に対応する指定動作情報により示される閾値3以上であるか否かを判定する(ステップS608)。
利用時間が閾値3以上ではない場合(ステップS608:NO)、配信部3104は、広告対象のアプリケーションの長時間利用を促す広告を、対象のキャンペーンについての配信対象に追加して(ステップS609)、第2配信対象決定処理は終了する。また、課金額の合計が閾値2以上ではない場合(ステップS604:NO)、前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下ではない場合(ステップS605:NO)、又は利用時間が閾値3以上である場合にも(ステップS608:YES)、第2配信対象決定処理は終了する。
図25に戻り、全キャンペーンについて第2配信対象決定処理が終了すると、配信部3104は、例えばキャンペーンごとに第3配信対象決定処理を実行する(ステップS403)。図28は、本実施形態に係る広告配信サーバ3のシステム制御部31による第3配信対象決定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すように、広告主関連行動情報取得部3102は、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、対象のキャンペーンにおいて広告対象のアプリケーションの利用時間を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS701)。次いで、配信部3104は、その利用時間が閾値3以上であるか否かを判定する(ステップS702)。
利用時間が閾値3以上ではない場合(ステップS702:NO)、非広告主関連行動情報取得部3103は、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、広告対象のアプリケーションとカテゴリが同一であるアプリケーションの利用時間を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS703)。そして、非広告主関連行動情報取得部3103は、属性情報により示される利用時間を合計する。次いで、配信部3104は、その利用時間の合計が閾値3以上であるか否かを判定する(ステップS704)。
利用時間の合計が閾値3以上である場合(ステップS704:YES)、配信部3104は、対象のキャンペーン情報から、対象のキャンペーン情報に含まれる区分広告情報のうち、利用時間に対応する区分広告情報から、前期ユーザ数及び前々期ユーザ数を取得する。そして、配信部3104は、前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下であるか否かを判定する(ステップS705)。前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下である場合(ステップS705:YES)、配信部3104は、広告対象の長時間利用を促す広告を、対象のキャンペーンについての配信対象に追加して(ステップS706)、第3配信対象決定処理は終了する。
利用時間が閾値3以上である場合(ステップS702:YES)、広告主関連行動情報取得部3102は、広告の配信先のユーザの属性情報のうち、対象のキャンペーンにおいて広告対象のアプリケーションの課金額を示す属性情報を、ユーザ属性DB14hから取得する(ステップS707)。次いで、配信部3104は、その課金額が閾値2以上であるか否かを判定する(ステップS708)。
課金額が閾値2以上ではない場合(ステップS708:NO)、配信部3104は、広告対象のアプリケーションの課金を促す広告を、対象のキャンペーンについての配信対象に追加して(ステップS709)、第3配信対象決定処理は終了する。また、利用時間の合計が閾値3以上ではない場合(ステップS704:NO)、前期ユーザ数が前々期ユーザ数以下ではない場合(ステップS705:NO)、又は課金額が閾値2以上である場合にも(ステップS708:YES)、第3配信対象決定処理は終了する。
図25に戻り、全キャンペーンについて第3配信対象決定処理が終了すると、配信部3104は、配信対象の広告が存在するキャンペーンのうち、実際に広告を配信するキャンペーンを決定する(ステップS404)。例えば、配信部3104は、所謂リアルタイムビッディングによりキャンペーンを決定してもよいし、ランダムにキャンペーンを決定してもよい。次いで、配信部3104は、決定されたキャンペーンのキャンペーン情報から、配信対象に決定された広告に対応する広告コンテンツを取得する。そして、配信部3104は、取得された広告コンテンツをユーザ携帯端末9へ送信して(ステップS405)、広告配信処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、広告配信サーバ3が、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定される行動であって、所定広告主が提供するサービスを利用するためのそのユーザの行動を示す広告主関連行動情報を取得する。また、広告配信サーバ3が、移動体通信ネットワークNMを利用してユーザが通信することに基づいて特定される行動であって、所定広告主と異なる事業者が提供するサービスを利用するためのそのユーザの行動を示す非広告主関連行動情報を取得する。それぞれの行動情報は、その行動をとったユーザの加入者識別情報に関連付けられたものである。また、広告配信サーバ3が、広告主関連行動情報及び非広告主関連行動情報に基づいて所定広告主の広告を送信する。このとき、広告配信サーバ3が、広告主のサービスについて指定行動をとるユーザの人数が所定人数以下である場合、他の事業者のサービスについて指定行動をとるユーザが利用するユーザ携帯端末9へ広告を送信する。従って、移動体通信ネットワークNMを介して広告主が提供するサービスの利用を促進可能に広告を配信することができる。
ここで、広告配信サーバ3が、前記に広告主のサービスについて指定行動をとるユーザの人数が、前々期に広告主のサービスについて指定行動をとるユーザの人数以下である場合、広告を送信してもよい。この場合、広告主のサービスについて指定行動をとるユーザの人数が減少した場合に広告が送信されるので、そのサービスについて指定行動をとるユーザの人数を回復させることができる。
また、広告配信サーバ3が、他の事業者のサービスについて指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて指定行動をとらないユーザが利用するユーザ携帯端末9へ、広告を送信してもよい。この場合、既に広告主のサービスについて指定行動をとるユーザについては広告が送信されないので、効率的に広告を配信することができる。
また、広告配信サーバ3が、広告主のサービスにおける指定行動を促すための広告を送信してもよい。この場合、広告主が提供するサービスの利用を効果的に促進することができる。
また、広告配信サーバ3が、広告主のサービスについて第1指定行動をとるユーザの人数が所定人数以下である場合、他の事業者のサービスについて第1指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて第1指定行動をとらないユーザが利用するユーザ携帯端末9へ、広告主のサービスにおける第1指定行動を促すための広告を送信してもよい。また、広告配信サーバ3が、広告主のサービスについて第2指定行動をとるユーザの人数が所定人数以下である場合、他の事業者のサービスについて第2指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて第2指定行動をとらないユーザが利用するユーザ携帯端末9へ、広告主のサービスにおける第2指定行動を促すための広告を送信してもよい。また、広告配信サーバ3が、広告主のサービスについて第1指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて第2指定行動をとらないユーザが利用するユーザ携帯端末9へ、広告主のサービスにおける第2指定行動を促すための広告を送信してもよい。また、広告配信サーバ3が、広告主のサービスについて第2指定行動をとり、且つ、広告主のサービスについて第1指定行動をとらないユーザが利用するユーザ携帯端末9へ、広告主のサービスにおける第1指定行動を促すための広告を送信してもよい。この場合、広告主のサービスについて、第1指定行動をとるユーザ及び第2指定行動をとるユーザのそれぞれを増加させることができる。更には、第1指定行動及び第2指定行動の両方の行動をとるユーザを増加させることができる。
また、広告配信サーバ3が、ユーザ携帯端末9による移動体通信ネットワークNMを介する通信をパケット検査装置2が検査することに基づいて、広告主関連行動情報及び非広告主関連行動情報をそれぞれ取得してもよい。この場合、移動体通信ネットワークNMにおいてその通信が検査されることで、ユーザがとった行動を特定可能となるとともに、その行動をとったユーザを加入者識別情報で識別可能となる。