JP2018205496A - 駆動装置及び光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本歯ラックに対向歯ラック及び捩りコイルバネを組み付けて一体化する作業と一体化された本歯ラックを保持部材に組み付ける作業をそれぞれ一方向の作業で実現する。【解決手段】駆動装置は、両端にバネ端部3b,3cを有する捩りコイルバネ3のコイル部分をバネ端部3aで連結された2つのコイル部3d,3eで構成し、ラック4を本歯ラック1と本歯ラック1に対して回転可能にかつ軸方向に相対移動可能に挿入される対向歯ラック2で構成する。本歯ラック1に掛止されるバネ端部3aと対向歯ラック2に掛止されるバネ端部3bにより、対向歯ラック2が送りねじの方向に付勢され、バネ端部3aと保持部材に掛止されるバネ端部3cにより、本歯ラック1が送りねじの方向に付勢され、ラック3に外挿されるコイル部3eにより本歯ラック1と対向歯ラック2が互いに軸方向に離れる方向に付勢される。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばレンズ等の光学素子を保持する保持部材をラックとリードスクリューを用いて駆動する駆動装置及び当該駆動装置を備える光学機器に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置では、レンズや光学フィルタ等の光学素子を保持する保持部材に取り付けたラックをリードスクリューに係合させ、リードスクリューの回転に応じて保持部材を光軸方向に駆動する技術が知られている。
従来、例えば、保持部材に回転可能に両端支持された第1ラック部材と、第1ラック部材に回転可能に両端支持され、リードスクリューの径方向に第1ラック部材と対向配置された第2ラック部材とによってラックを構成したものが提案されている。
この提案では、捩りコイルバネによって第1ラック部材の本歯部を付勢力F1でリードスクリューに向けて付勢し、バネ部材によって第2ラック部材の対向歯部を付勢力F2(>F1)でリードスクリューに向けて付勢している。この状態では、第1ラック部材の本歯部がリードスクリューに係合し、第2ラック部材の対向歯部がリードスクリューから離間して配置されている。
そして、落下等の衝撃でリードスクリューの軸方向に第1ラック部材の本歯部とリードスクリューとの係合を解除する負荷がかかると、第2ラック部材の対向歯部がリードスクリューに係合し、これにより、ラックとリードスクリューとの係合状態を確保している。
また、第2ラック部材の対向歯部をリードスクリューに向けて付勢する付勢力F2は、第1ラック部材の本歯部とリードスクリューの少なくともどちらか一方を破損させる力F3より小さく設定されている。
これにより、付勢力F2より大きな力が加わる場合は、第2ラック部材がリードスクリューから離れる方向に回動して第1ラック部材あるいはリードスクリューが破損することを防ぎ、第1ラック部材の食いつきを防止することができるとしている(特許文献1)。
特開2012−252288号公報
しかし、上記特許文献1では、第1ラック部材に第2ラック部材及びバネ部材を組み付けて一体化する作業と前記一体化された第1ラック部材を捩りコイルバネとともに保持部材に組み付ける作業を複数の方向から行う必要がある。このため、作業性が悪く、時間を要し、組立コストの増加を招く可能性がある。
具体的には、第1ラック部材の一対の軸部に第2ラック部材の一対の係合穴部をそれぞれ係合させる作業と、バネ部材を第1ラック部材と第2ラック部材に係合させる作業の方向が異なる。
また、第1ラック部材の両端軸を保持部材の一対の軸穴に嵌合させる際、第1ラック部材の一方の軸を保持部材一方の軸穴に形成された切欠き部に一対の軸穴の軸線に対して斜め方向から挿入する作業が必要となる。また、第1ラック部材の一方の軸を前記切欠き部を介して保持部材の一方の軸穴に挿入した後に、第1ラック部材の他方の軸を保持部材の他方の軸穴に対して一対の軸穴の軸線方向から挿入する作業が必要となる。
更に、捩りコイルバネの一端を保持部材に掛止する方向の作業、及び捩りコイルバネの他端を第1ラック部材に掛止する方向の作業が必要となる。この場合、組立途中でコイルバネの両端がバネ掛け部から外れてしまう作業ミスが発生しやすい。
そこで、本発明は、第1ラック部材に第2ラック部材及び捩りコイルバネを組み付けて一体化する作業と前記一体化された第1ラック部材を捩りコイルバネとともに保持部材に組み付ける作業をそれぞれ一方向の作業で実現する技術を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の駆動装置は、光学素子を保持する保持部材と、送りねじを有する駆動部と、前記保持部材に回転可能に支持され、前記送りねじに係合して、前記送りねじの回転を前記保持部材の軸方向の移動に変換するラックと、前記ラックに外挿される2つのコイル部が第1バネ端部で連結されるとともに、両端に第2バネ端部および第3バネ端部が設けられた捩りコイルバネと、を備え、前記ラックは、前記送りねじと係合する第1ラック部材と、前記送りねじを径方向に挟んで前記第1ラック部材と対向して配置されて、前記第1ラック部材に対して回転可能に、かつ軸方向に移動可能に挿入され、前記第1ラック部材が送りねじとの係合が外れる方向に所定の変位をした際に前記送りねじと係合する第2ラック部材と、を有し、前記捩りコイルバネは、前記第1バネ端部が前記第1ラック部材に設けた第1バネ掛け部に掛止され、前記第2バネ端部が前記第2ラック部材に設けた第2バネ掛け部に掛止され、前記第3バネ端部が前記保持部材に設けた第3バネ掛け部に掛止され、前記第1バネ端部と前記第2バネ端部により、前記第2ラック部材が前記第1ラック部材に対して前記送りねじの方向に付勢され、前記第1バネ端部と前記第3バネ端部により、前記第1ラック部材が前記保持部材に対して前記送りねじの方向に付勢され、前記2つのコイル部のうち少なくとも一方のコイル部により前記第1ラック部材と前記第2ラック部材とが互いに軸方向に離れる方向に付勢されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1ラック部材に第2ラック部材及び捩りコイルバネを組み付けて一体化する作業と前記一体化された第1ラック部材を捩りコイルバネとともに保持部材に組み付ける作業をそれぞれ一方向の作業で実現することができる。
本発明の実施形態の一例であるレンズ駆動装置の斜視図である。 (a)はラックの分解斜視図、(b)はラックの組立体の斜視図、(c)は(b)に示すラックの組立体を反対側から見た斜視図である。 (a)はレッズ移動枠の斜視図、(b)は(a)に示すレンズ移動枠を異なる角度から見た斜視図である。 (a)は対向歯ラックに捩りコイルバネを取り付けた状態を示す斜視図、(b)は本歯ラックを対向歯ラックに挿入している状態、(c)は本歯ラックと対向歯ラックの組立後の状態を示す斜視図である。 (a)乃至(c)は図4(a)乃至図4(c)の側面部である。 (a)乃至(c)は図4(a)乃至図4(c)の取付軸側から軸方向に見た図である。 ラックとレンズ移動枠の組立方法を説明する斜視図である。 図7を異なる方向から見た状態を示す図である。 図7を異なる方向から見た状態を示す図である。 図7を異なる方向から見た状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例であるレンズ駆動装置の斜視図である。図2(a)はラックの分解斜視図、図2(b)はラックの組立体の斜視図、図2(c)は図2(b)に示すラックの組立体を反対側から見た斜視図である。図3(a)はレッズ移動枠の斜視図、図3(b)は図3(a)に示すレンズ移動枠を異なる角度から見た斜視図である。なお、本実施形態では、デジタルカメラ等の撮像装置のレンズ鏡筒に用いられるレンズ駆動装置を例示するが、撮像装置以外の光学機器に用いられる駆動装置であってもよい。
本実施形態のレンズ駆動装置は、図1に示すように、光学素子の一例としてのレンズLを保持するレンズ移動枠5を備え、レンズ移動枠5には、ラック4が捩りコイルバネ3とともに回転可能に取り付けられる。なお、本実施形態では、光学素子の一例としてレンズを例示したが、これに限定されず、各種の光学フィルタ等であってもよい。
レンズ移動枠5は、ガイドバー6によってレンズLの光軸方向に移動可能に支持され、捩りコイルバネ3で付勢されたラック4の後述する本歯部1a(図2(c)参照)が駆動部8を構成するリードスクリュー7aの不図示のリード溝に係合する。駆動部8は、モータベース7bにモータ7により回転駆動されるリードスクリュー(送りねじ)7aが回転可能に支持されている。モータ7によりリードスクリュー7aが回転駆動されることで、リードスクリュー7aの回転がラック4を介してレンズ移動枠5の光軸方向の移動に変換される。レンズ移動枠5は、本発明の保持部材の一例に相当する。
図2に示すように、ラック4は、本歯ラック1、対向歯ラック2、及び捩りコイルバネ3を備える。本歯ラック1には、使用時に駆動部8のリードスクリュー7aのリード溝に係合する本歯部1aが設けられている。対向歯ラック2には、衝撃等で本歯ラック1の本歯部1aがリードスクリュー7aのリード溝から外れる方向に所定の変位をした際にリードスクリュー7aのリード溝に係合する対向歯部2aが設けられている。本歯ラック1は、本発明の第1ラック部材の一例に相当し、対向歯ラック2は、本発明の第2ラック部材の一例に相当する。
対向歯部2aは、本歯ラック1との間にリードスクリュー7aを挟むようにリードスクリュー7aの径方向に対向して設けられ、通常使用時はリードスクリュー7aから離間配置されている。本歯ラック1には、軸部1cが設けられ、対向歯ラック2には、筒部2c設けられている。筒部2cの穴部2dに対して軸部1cを軸方向に挿入することで、本歯ラック1は、対向歯ラック2に対して光軸と平行な回転軸線周りに相対回転可能に支持される。
捩りコイルバネ3は、互いに同軸配置される2つのコイル部3d,3eを有し、2つのコイル部3d,3eは、バネ端部3aを介して連結されている。また、捩りコイルバネ3の両端には、それぞれバネ端部3b,3cが設けられており、バネ端部3aとバネ端部3bとの間にコイル部3dが配置され、バネ端部3aとバネ端部3cとの間にコイル部3eが配置されている。バネ端部3aは、本発明の第1バネ端部の一例に相当し、バネ端部3bは、本発明の第2バネ端部の一例に相当し、バネ端部3cは、本発明の第3バネ端部の一例に相当する。
捩りコイルバネ3は、対向歯ラック2の筒部2cの外周部にコイル部3d,3eが外挿された状態で、本歯ラック1と対向歯ラック2の間でコイル部3eのみが軸方向に圧縮された状態で取り付けられる。捩りコイルバネ3のバネ端部3aは、本歯ラック1のバネ掛け部1dに掛止され、バネ端部3bは、対向歯ラック2のバネ掛け部2eに掛止される。バネ掛け部1dは、本発明の第1バネ掛け部の一例に相当し、バネ掛け部2eは、本発明の第2バネ掛け部の一例に相当する。
対向歯ラック2は、本歯ラック1に対して、軸部1cの軸周りの回転方向にバネ端部3aとバネ端部3bの間に働く弾性力により付勢され、対向歯ラック2に設けられた当接部2fが本歯ラック1に設けられた当接部1eに当接する。本歯ラック1には、レンズ移動枠5に取り付けるための取付軸1bが設けられ、対向歯ラック2には、レンズ移動枠5に取り付けるための取付軸2bが取付軸1bと同軸に設けられている。
ラック4は、取付軸1bと取付軸2bを介してレンズ移動枠5に対して回転可能に支持され、バネ端部3cは、レンズ移動枠5の後述するバネ掛け部5e(図3参照)に掛止される。ラック4は、バネ端部3aとバネ端部3bとの間に働く弾性力によりレンズ移動枠5に対して本歯ラック1の本歯部1aがリードスクリュー7aのリード溝に係合する方向に付勢される。本歯ラック1と対向歯ラック2は、軸部1cの軸方向に互いが離れる方向にコイル部3eにより付勢される。バネ掛け部5eは、本発明の第3バネ掛け部の一例に相当する。
なお、本実施形態では、コイル部3d,3eのうちコイル部3dは、密着巻きで形成され、軸部1cの軸方向に弾性力が発生しないようにしているが、コイル部3eと同様に軸部1cの方向に弾性力が発生するようにしても良い。
本実施形態では、捩りコイルバネ3が2つのコイル部3d,3eを連結した形状としているので、従来必要であった、ラック4をレンズ移動枠5に対してリードスクリュー7aの方向に付勢するためのバネ部材を別途に設ける必要がなくなる。したがって、レンズ移動枠に対して、ラック4をリードスクリュー7aの方向に付勢するバネ部材をラックに掛ける作業が必要なくなる。
また、本歯ラック1には、対向歯ラック2に対して、使用時に軸部1cを筒部2cの穴部2dに挿入する方向と反対方向に所定の間隔以上に離れることを規制するストッパ1fが設けられている。ストッパ1fには、当接部1hが設けられており、対向歯ラック2には当接部2gが設けられている。使用時に本歯ラック1と対向歯ラック2が軸部1cの軸方向に所定の間隔よりも離れると、ストッパ1fの当接部1hと当接部2gが当接することで本歯ラック1と対向歯ラック2との間隔がそれ以上に開くのを規制する。ストッパ1fは、本発明の第1ストッパの一例に相当する。
ここで、所定の間隔とは、通常の使用時に本歯ラック1の本歯部1aがリードスクリュー7aのリード溝に係合している際に、対向歯ラック2の対向歯部2aがリードスクリュー7aのリード溝に係合しない状態となる間隔である。許容される間隔は、少なくともリードスクリュー7aのリード溝のピッチよりも小さい量である。
ストッパ1fには、軸部1cの軸方向に対して傾斜する傾斜部1gが設けられており、傾斜部1gは、組立時にバネ端部3aをバネ掛け部1dに誘導する。また、本歯ラック1には、レンズ移動枠5の当接部5f(図3参照)に軸方向に当接し、使用時に本歯ラック1と対向歯ラック2が軸部1cを筒部2cの穴部2dに挿入する方向に所定の間隔以上に近づくのを規制するストッパ1iが設けられている。ストッパ1iは、本発明の第2ストッパの一例に相当する。
図3に示すように、レンズ移動枠5には、ラック支持部5a,5bが設けられ、ラック支持部5a,5bには、係合穴部5c,5dが設けられている。ラック4は、本歯ラック1の取付軸1bと対向歯ラック2の取付軸2bがレンズ移動枠5の一対の係合穴部5c,5dに挿入され、これにより、レンズ移動枠5に対して取付軸1b,2bを介して回転可能に支持される。
ラック4がレンズ移動枠5に対して回転可能に支持されることにより、リードスクリュー7aに回転時の振れが発生しても、この振れがレンズ移動枠5に伝わるのを防ぐことができ、レンズ移動枠5の駆動を良好に行うことができる。また、捩りコイルバネ3のコイル部3eにより、本歯ラック1はラック支持部5aの方向に付勢され、対向歯ラック2はラック支持部5bの方向に付勢されるので、駆動時のラック4のガタつきを防止することができる。
係合穴部5dには、レンズ移動枠5にラック4を組み付ける際のラック4の挿入方向に切り欠き部が形成されており、対向歯ラック2の取付軸2bは、係合穴部5dの切り欠き部に応じて円柱形状の一部が切り欠かれた形状をしている。
ここで、本実施形態では、従来と同様に、対向歯ラック2の対向歯部2aをリードスクリュー7aに向けて付勢する付勢力F2は、本歯ラック1の本歯部1aをリードスクリューaに向けて付勢する付勢力F1より大きく設定されている。また、付勢力F2は、本歯ラック1の本歯部1aとリードスクリュー7aの少なくともどちらか一方を破損させる力F3より小さく設定されている。
次に、図4乃至図6を参照して、ラック4の組立方法について説明する。図4(a)は対向歯ラック2に捩りコイルバネ3を取り付けた状態を示す斜視図、図4(b)は本歯ラック1を対向歯ラック2に挿入している状態、図4(c)は本歯ラック1と対向歯ラック2の組立後の状態を示す斜視図である。図5(a)乃至図5(c)は図4(a)乃至図4(c)の側面部である。図6(a)乃至図6(c)は図4(a)乃至図4(c)の取付軸2b側から軸方向に見た図である。
本実施形態では、対向歯ラック2に捩りコイルバネ3を軸方向に挿入し、その後、対向歯ラック2に本歯ラック1を軸方向に挿入することで、一方向の作業でラック4の組立を実現する。
まず、図4(a)乃至図6(a)に示すように、対向歯ラック2の筒部2cの外周部に捩りコイルバネ3のコイル部3eを挿入する。このとき、バネ端部3a,3b,3c及びコイル部3eは自然状態にある。
次に、図4(b)乃至図6(b)に示すように、本歯ラック1の軸部1cを対向歯ラック2の筒部2cの穴部2dに挿入する。このとき、本歯ラック1は、ストッパ1fが対向歯ラック2の当接部2fに当接することで、本歯ラック1が対向歯ラック2に対して軸部1cの軸周りに回転した状態で挿入される。
ここで、コイル部3eは、対向歯ラック2とストッパ1fにより軸方向に圧縮され、コイル部3eの圧縮により発生する弾性力が傾斜部1gによりバネ端部3aとバネ端部3bの間の捩り角度を自然状態から変化させる力に利用される。
傾斜部1gは、軸部1cの軸方向に対して傾斜しているので、軸部1cが穴部2dに挿入されるにつれてバネ端部3aが傾斜部1gに沿ってバネ端部3a,3b間の捩り角度を変化させながらバネ掛け部1dに誘導されていく。このとき、バネ端部3bは、バネ端部3a,3b間の捩り角度の変化により発生する弾性力により対向歯ラック2のバネ掛け部2eに付勢された状態で掛止される。
さらに本歯ラック1の軸部1cが対向歯ラック2の穴部2dに挿入されると、ストッパ1fが当接部2fから外れ、当接部1eと当接部2fが当接する位置まで本歯ラック1が対向歯ラック2に対して軸回りに回転して図4(c)乃至図6(c)に示す状態になる。
これにより、ラック4の組立を一方向の作業で実現することができる。つまり、捩りコイルバネ3を対向歯ラック2に挿入する作業と本歯ラック1を対向歯ラック2に挿入する作業を同一方向の作業で実現することができる。さらに、本歯ラック1を対向歯ラック2に挿入する作業と同時にバネ端部3a,3bをバネ掛け部1d,2eに掛止することができる。
次に、図7乃至10を参照して、ラック4のレンズ移動枠5への組立方法について説明する。図7(a)はラック4とレンズ移動枠5の組立前の状態を示す斜視図、図7(b)はラック4の取付軸1b,2bをレンズ移動枠5の係合穴部5c,5dに挿入する前の状態を示す斜視図である。図7(c)はラック4の取付軸1b,2bをレンズ移動枠5の係合穴部5c,5dに挿入した後の状態を示す斜視図、図7(d)はラック4とレンズ移動枠5の組立後の状態を示す斜視図である。図8(a)乃至図8(d)、図9(a)乃至図9(d)及び図10(a)乃至図10(d)は、それぞれ図7(a)乃至図7(d)を異なる方向から見た状態を示す図である。
まず、図7(a)乃至図10(a)に示すように、レンズ移動枠5の係合穴部5dの切り欠き部に対してラック4の取付軸2bを図の矢印方向から挿入する。このとき、捩りコイルバネ3のバネ端部3cは、ラック4をレンズ移動枠5に近づけるとバネ掛け部5eに当接する位置に設けられている。また、ラック4の取付軸2bが係合穴部5dの切り欠き部に挿入される際には、ラック4の取付軸1bは、レンズ移動枠5のラック支持部5aに当接する。
ここで、本歯ラック1と対向歯ラック2の間には、捩りコイルバネ3が配置され、本歯ラック1と対向歯ラック2には、軸部1cを筒部2cの穴部2dに挿入する方向に互いの間隔が所定間隔以上に変化しないように規制するストッパは設けられていない。そのため、取付軸1bがラック支持部5aに当接すると、図7(b)乃至図10(b)に示すように、捩りコイルバネ3を軸方向に圧縮しながら本歯ラック1が対向歯ラック2に対して軸部1cが穴部2dに挿入される方向に移動することが可能である。したがつて、図7(b)乃至図10(b)に示す状態では、本歯ラック1と対向歯ラック2の軸方向の間隔が組立後の状態に対して小さくなる。
そして、図7(c)乃至図10(c)に示すように、取付軸2bが係合穴部5dの位置まで挿入されると、圧縮された捩りコイルバネ3の弾性力により、取付軸1bが係合穴部5cに挿入されるとともに、本歯ラック1が対向歯ラック2の反対方向に移動する。その後、ラック4から手等を離すと、バネ端部3a,3c間に働く弾性力により、ラック4が係合穴部5c,5dの中心に本歯ラック1が対向歯ラック2との間にリードスクリュー7aを挿入可能な取付け角度まで回転し、図7(d)乃至図10(d)の状態になる。
このように、本実施形態では、ラック4の取付軸2bをレンズ移動枠5dの係合穴部5dの切り欠き部に押し込む一方向の作業のみで捩りコイルバネ3とともにラック4をレンズ移動枠5に組み立てることができる。
また、当接部5fには、組立時のラック4の取付角度でストッパ1iに対して軸方向に当接可能な当接面5gと、使用時のラック4の取付角度でストッパ1iに対して軸方向に当接可能な当接面5hがラック4の回転方向及び軸方向の異なる位置に設けられている。図10(c)では、組立時のラック4の取付角度で当接面5gがストッパ1iに対向する位置にあり、図10(d)では、使用時のラック4の取付角度で当接面5hがストッパ1iに対向する位置にあることを示している。
当接面5gは、組立時にラック4の本歯ラック1の取付軸1bがラック支持部5aに対して当接し、本歯ラック1が対向歯ラック2に対して軸部1cが穴部2dに挿入される方向に移動しても、ストッパ1iに当接しない位置に設けられている。また、当接面5hは、使用時に本歯ラック1と対向歯ラック2が軸部1cを穴部2dに挿入する方向に所定の間隔より近付くことを規制する位置に設けられている。
このように、組立時と使用時に対応する二つの位置に当接面を有することで、組立時と使用時でストッパ1iの位置が変化しても、組立性の改善と、使用時に本歯ラック1と対向歯ラック2が所定間隔より近づくことの規制の両立を実現することができる。これにより、ラック4の本歯ラック1と対向歯ラック2の間隔は、使用時に軸部1cの軸方向の両方向でストッパに規制され、所定の間隔の範囲内に規制することができる。この結果、通常の使用時に対向歯ラック2がリードスクリュー7aに当接し、余計な摩擦負荷を与えることを防ぐことができ、レンズ移動枠5の良好な移動を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態では、本歯ラック1と対向歯ラック2及びバネ端部3aを有する捩りコイルバネ3を組み付けて一体化する作業を一方向の作業で実現することができる。また、前記一体化された本歯ラック1を捩りコイルバネ3とともにレンズ移動枠5に組み付ける作業を一方向の作業で実現することができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 本歯ラック
1d バネ掛け部
2 対向歯ラック
2e バネ掛け部
3 捩りコイルバネ
3d,3e コイル部
3a,3b,3c バネ端部
4 ラック
5 レンズ移動枠
5e バネ掛け部
L レンズ
7a リードスクリュー
8 駆動部

Claims (8)

  1. 光学素子を保持する保持部材と、
    送りねじを有する駆動部と、
    前記保持部材に回転可能に支持され、前記送りねじに係合して、前記送りねじの回転を前記保持部材の軸方向の移動に変換するラックと、
    前記ラックに外挿される2つのコイル部が第1バネ端部で連結されるとともに、両端に第2バネ端部および第3バネ端部が設けられた捩りコイルバネと、を備え、
    前記ラックは、前記送りねじと係合する第1ラック部材と、前記送りねじを径方向に挟んで前記第1ラック部材と対向して配置されて、前記第1ラック部材に対して回転可能に、かつ軸方向に移動可能に挿入され、前記第1ラック部材が送りねじとの係合が外れる方向に所定の変位をした際に前記送りねじと係合する第2ラック部材と、を有し、
    前記捩りコイルバネは、前記第1バネ端部が前記第1ラック部材に設けた第1バネ掛け部に掛止され、前記第2バネ端部が前記第2ラック部材に設けた第2バネ掛け部に掛止され、前記第3バネ端部が前記保持部材に設けた第3バネ掛け部に掛止され、
    前記第1バネ端部と前記第2バネ端部により、前記第2ラック部材が前記第1ラック部材に対して前記送りねじの方向に付勢され、前記第1バネ端部と前記第3バネ端部により、前記第1ラック部材が前記保持部材に対して前記送りねじの方向に付勢され、
    前記2つのコイル部のうち少なくとも一方のコイル部により前記第1ラック部材と前記第2ラック部材とが互いに軸方向に離れる方向に付勢されていることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記第1ラック部材と前記第2ラック部材の少なくとも一方には、前記第1ラック部材と前記第2ラック部材とが前記コイル部の軸方向の付勢力により所定の間隔以上に離れる方向に移動するのを規制する第1ストッパが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記第1ストッパは、組立時に前記第1バネ端部に当接して前記第1バネ端部を前記第1バネ掛け部に誘導する傾斜部を有し、前記傾斜部は、前記ラックの軸方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記保持部材には、前記第1ラック部材および前記第2ラック部材にそれぞれ同軸に設けられた一対の取付軸を回転可能に支持する一対の係合穴部を有する一対のラック支持部が設けられ、
    前記ラックを前記保持部材に取り付ける際は、前記一対の取付軸の少なくとも一方を前記ラック支持部に当接させて前記コイル部の軸方向の付勢力に抗して前記第1ラック部材および前記第2ラック部材の軸方向の間隔を使用時より小さくし、前記一対の取付軸が前記一対の係合穴部に挿入されると、前記コイル部の軸方向の付勢力により前記第1ラック部材および前記第2ラック部材の軸方向の間隔が使用時の間隔になることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の駆動装置。
  5. 前記第1ラック部材あるいは前記第2ラック部材には、使用時に前記保持部材に設けられた当接部と当接し、前記第1ラック部材と前記第2ラック部材の軸方向の間隔が所定の間隔以上に近づくことを規制する第2ストッパが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の駆動装置。
  6. 前記光学素子がレンズであり、前記レンズの光軸と前記ラックの回転軸線とが平行に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の駆動装置。
  7. 前記捩りコイルバネにおいて、前記第2ラック部材を前記送りねじに向けて付勢する付勢力は、前記第1ラック部材を前記送りねじに向けて付勢する付勢力よりも大きく設定され、前記第2ラック部材を前記送りねじに向けて付勢する付勢力は、前記第1ラック部材と前記送りねじの少なくともどちらか一方を破損させる力より小さく設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動装置。
  8. 光学素子を保持する保持部材をラックと送りねじを用いて駆動する駆動装置を備える光学機器であって、
    前記駆動装置として、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の駆動装置を備えることを特徴とする光学機器。
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